説明

記録材料供給ユニット

【課題】搬送ユニットにおける蛇行および搬送ユニットと搬送ガイドとの間における感光材料の詰まりを防止して、写真処理装置本体部に対してスムーズに感光材料を受け渡すことが可能な記録材料供給ユニットを提供する。
【解決手段】写真処理装置1にオプションとして接続される記録材料供給ユニット11は、感光材料Pの搬送面に対する中継搬送ユニット83の傾きを調整する第1調整部84と、中継搬送ユニット83に対する搬送ガイド90の相対位置を調整する第2調整部96とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺の記録材料をロール状に巻回して収容するマガジンを搭載し、写真処理装置本体に対して記録材料を供給する記録材料供給ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
ネガフィルムやポジフィルム等の写真フィルム、CD−ROMやメモリカード等のメディア等から読み込んだ画像に基づいて記録材料(例えば、感光材料)を露光処理した後、この記録材料に現像処理を施すことで写真プリントを得る写真処理装置においては、装置本体内外に着脱自在に搭載されるマガジン内に長尺の記録材料をロール状に巻回して収容する方式が従来より採用されている。このような写真処理装置によれば、マガジンから記録材料を引き出して装置本体内に送り込む構成となっている。
【0003】
そして、サービスサイズ、キャビネサイズ、Lサイズ、四切り、六切り等の種々のサイズの写真を一台の写真処理装置にて処理するために、通常は、幅サイズの異なる記録材料を収容したマガジンを複数個用意しておき、オーダーに応じて写真処理装置に搭載すべきマガジンに取り替える。最近の写真処理装置においては、写真処理装置本体部に対してマガジンを多数収容可能な記録材料供給ユニットを追加的に装備することができる。これにより、幅サイズの異なる記録材料を収容したマガジンを備えることができるので、マガジンを取り替える手間を省くことができるとともに、写真処理装置の処理能力のアップを図ることができる。
【0004】
このような記録材料供給ユニットにおいては、マガジンから写真処理装置本体部までの搬送距離が長くなるため搬送時における記録材料の蛇行を防止する必要がある。例えば、特許文献1に示される記録材料供給ユニットでは、搬送ユニットの記録材料供給ユニットに対する配置角度を調整することによって、搬送経路に対する搬送ユニットの平行度を調整し、記録材料の蛇行を防止している。
【特許文献1】特開2007−168991号公報(平成19年7月5日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の記録材料供給ユニットでは、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記搬送ユニットの下流側に配置され写真処理装置本体部へ記録材料を受け渡す搬送ガイドの搬送ユニットに対する相対位置が変わってしまう。このため、搬送ユニットと搬送ガイドとの隙間が比較的大きくなった場合には、巻癖のある記録材料が搬送ユニットと搬送ガイドとの間で詰まるおそれがある。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、搬送ユニットにおける蛇行および搬送ユニットと搬送ガイドとの間における記録材料の詰まりを防止して、写真処理装置本体部に対してスムーズに記録材料を受け渡すことが可能な記録材料供給ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明に係る記録材料供給ユニットは、長尺の記録材料をロール状に巻回して格納するマガジンを筐体内に装填し、記録材料に対して画像を記録する本体部に記録材料を供給する記録材料供給ユニットであって、搬送ユニットと、搬送ガイドと、第1調整部と、第2調整部とを備えている。搬送ユニットは、記録材料を搬送する搬送ローラを有している。搬送ガイドは、記録材料を搬送ユニットから本体部へ受け渡す。第1調整部は、記録材料の搬送面に対する搬送ユニットの傾きを調整する。第2調整部は、搬送ユニットに対する搬送ガイドの相対位置を調整する。
【0008】
ここでは、記録材料の搬送面に対する搬送ユニットの傾きを調整する第1調整部と、搬送ユニットに対する搬送ガイドの相対位置を調整する第2調整部との両方を備えている。
ここで、記録材料に対して画像を記録する本体部に対して長尺の記録材料をロール状に巻回して格納するマガジンを多数収容可能な記録材料供給ユニットを追加的に装備することができる。こうした記録材料供給ユニットにおいては、マガジンから本体部までの搬送距離が一般的に長くなるため、搬送時における記録材料の蛇行を防止する必要がある。
【0009】
従来の記録材料供給ユニットにおいては、記録材料供給ユニットに搭載される搬送ユニットの記録材料の搬送面に対する傾きを調整し、記録材料の搬送直進性を得ることによって記録材料の蛇行を解消している。ところが、搬送ユニットの上記傾きを調整することによって、搬送ユニットと搬送ガイドとの相対位置が変わってしまう。このため、例えば、搬送ユニットと搬送ガイドとの隙間が必要以上に大きくなった場合には、搬送ユニットと搬送ガイドとの間で巻癖のある記録材料が詰まり、本体部に対してスムーズに記録材料を受け渡すことができないおそれがある。
【0010】
そこで、本発明の記録材料供給ユニットにおいては、記録材料の搬送面に対する搬送ユニットの傾きを調整する第1調整部だけでなく、搬送ユニットに対する搬送ガイドの相対位置を調整する第2調整部を備えている。
【0011】
これにより、記録材料の蛇行を防止できるだけでなく、搬送ユニットに対する搬送ガイドの相対位置を調整し、搬送ユニットと搬送ガイドとの搬送方向における隙間の大きさを好適に維持することによって、搬送ユニットと搬送ガイドとの間における記録材料の詰まりを防止することができる。
この結果、写真処理装置本体部に対してスムーズに記録材料を受け渡すことが可能となる。
【0012】
第2の発明に係る記録材料供給ユニットは、第1の発明に係る記録材料供給ユニットであって、第1調整部は、記録材料の幅方向における搬送ユニットの一端と筐体とを固定する第1固定部と、記録材料の幅方向における搬送ユニットの他端の位置を筐体に対して位置決めする第1位置決め部とを有している。
【0013】
ここでは、第1固定部を、例えば、軸あるいは支点とし、記録材料の幅方向における搬送ユニットの一端とは反対側の自由に移動させることができる他端の位置を第1位置決め部において決めることによって、記録材料の搬送面に対する搬送ユニットの傾きを調整している。
【0014】
なお、ここで言う筐体は、筐体にスライド可能に取り付けられている搬送ユニット等を取り付けるためのベース等も含まれる。
この結果、記録材料の搬送面に対する搬送ユニットの傾きを容易に調整することが可能となる。
【0015】
第3の発明に係る記録材料供給ユニットは、第1または第2の発明に係る記録材料供給ユニットであって、搬送ガイドは、記録材料を搬送方向に誘導する第1ガイド板と第2ガイド板とを有しており、第2調整部は、記録材料の幅方向における第1ガイド板の一端と第2ガイド板の一端とを固定する第2固定部と、記録材料の幅方向における第2ガイド板の他端の位置を第1ガイド板に対して位置決めする第2位置決め部とを有している。
【0016】
ここでは、第2固定部を、例えば、軸あるいは支点とし、記録材料の幅方向における搬送ユニットの一端とは反対側の自由に移動させることができる他端の位置を第2位置決め部において決めることによって、搬送ユニットに対する第2ガイド板、すなわち、搬送ガイドとの相対位置を調整している。
この結果、搬送ガイドの搬送ユニットに対する隙間の大きさを容易に調整することが可能となる。
【0017】
第4の発明に係る記録材料供給ユニットは、第1から第3の発明のいずれか1つに係る記録材料供給ユニットであって、搬送ユニットは、記録材料の搬送方向を変える屈曲部を有しており、第1調整部は、搬送ユニットにおける最下流側の屈曲部に配置された搬送ローラにおける記録材料の搬送面に対する傾きを調整する。
【0018】
ここでは、第1調整部は、搬送ユニットにおける最下流側の屈曲部に配置された搬送ローラのみ、記録材料の搬送面に対する傾きを調整する。
これにより、第1調整部における機構を簡素化することが可能となる。
【0019】
第5の発明に係る記録材料供給ユニットは、第1から第4の発明のいずれか1つに係る記録材料供給ユニットであって、第1調整部および第2調整部の少なくとも一方は、切断手段を挿入するための隙間を確保するように調整されている。
【0020】
ここでは、切断手段が挿入されることを前提として、搬送面に対する搬送ユニットの傾きおよび搬送ユニットに対する搬送ガイドの隙間の大きさの少なくとも一方が調整されている。
【0021】
ここで、搬送ユニットと搬送ガイドとの間に記録材料が詰まった場合には、ユーザが、例えば、切断手段としてのカッタを挿入し、詰まった記録材料を切断することによって取り除いている。
【0022】
これにより、搬送ユニットと搬送ガイドとの間において不慮の現象で記録材料が詰まった場合であっても、切断手段を用いて記録材料を取り除くことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る記録材料供給ユニットによれば、写真処理装置本体部に対してスムーズに記録材料を受け渡すことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の一実施形態に係る記録材料供給ユニット11を含む写真処理装置1について、図1〜図9を用いて説明すれば以下の通りである。
[写真処理装置1全体の構成]
本発明の一実施形態に係る記録材料供給ユニット11を含む写真処理装置1は、図1および図2に示すように、供給部7と、露光処理部2と、現像処理部3と、乾燥処理部4と、仕分部5と、制御ユニット6とを備えている。供給部7は、ロール状に巻回された長尺な感光材料(記録材料)Pを収容する第1〜第4マガジン(マガジン)70a,70b,80a,80bを搭載し、露光処理部2に対して感光材料Pを供給する。露光処理部2は、画像データに基づいて感光材料Pを露光処理する。現像処理部3は、露光処理された感光材料Pを現像処理する。乾燥処理部4は、現像処理後の感光材料Pを乾燥処理する。仕分部5は、乾燥処理された感光材料Pを写真プリントとしてオーダー毎に仕分ける。制御ユニット6は、写真処理装置全体の制御を行うと共に、制御ユニット6で読み取った画像データや編集した画像データに基づいて露光処理等の制御を行う。
【0025】
(供給部7)
供給部7は、図2,3に示すように、第1マガジン70aと、第2マガジン70bと、第1アドバンスローラ73と、第3マガジン80aと、第4マガジン80bと、ガイド板114と、ガイド板115と、ガイド板116と、中継搬送ユニット(搬送ユニット)83と、搬送ガイド90と、第2アドバンスローラ74と、を有している。第1マガジン70aと、第2マガジン70bと、第1アドバンスローラ73と、第2アドバンスローラ74とは、後述する露光処理部2、現像処理部3および乾燥処理部4を搭載する本体ユニット(本体部)10に配置されている。第3マガジン80aと、第4マガジン80bと、ガイド板114と、ガイド板115と、ガイド板116と、中継搬送ユニット83と、搬送ガイド90とは、本体ユニット10に対してオプションとして接続することが可能な記録材料供給ユニット11に配置されている。
【0026】
供給部7は、本体ユニット10内の第1マガジン70aおよび第2マガジン70bから供給される感光材料Pの搬送経路に対し、オプションとして接続される記録材料供給ユニット11内の第3マガジン80aおよび第4マガジン80bから供給される感光材料Pの搬送経路が本体ユニット10内で合流するように構成されている。写真処理に際しては、何れか一つのマガジン70a,70b,80a,80bから供給された感光材料Pが用いられる。
【0027】
第1マガジン70aおよび第2マガジン70bは、ロール状に巻回された長尺な感光材料Pを収容する。そして、第1マガジン70aおよび第2マガジン70bは、本体ユニット10内に取り付けられたレール(図示せず)に沿ってスライド可能なベース(図示せず)に載置されている。そして、ベースは、本体ユニット10に対して感光材料Pにおける幅方向(本体ユニット10の前面カバーを開く手前側)に引き出し可能、かつ、着脱可能に構成されている。第1マガジン70aおよび第2マガジン70b内には、回転自在に支持された芯体71a,71bと、芯体71a,71bに外挿されたロール状の感光材料Pと、感光材料Pを挟持して搬送する送り出しローラ対72a,72bとが配置されている。また、箱型に形成された第1マガジン70aおよび第2マガジン70bの一角部には、送り出しローラ対72a,72bと対向する位置に感光材料Pを外部に送り出すための供給口(図示せず)が設けられている。
【0028】
第1アドバンスローラ73は、第1マガジン70aおよび第2マガジン70bにおける送り出しローラ対72a,72bから送り出されてくる感光材料Pを巻き付けて方向転換をさせながら後述する露光処理部2に向けて搬送する。
【0029】
第3マガジン80aおよび第4マガジン80bは、ロール状に巻回された長尺な感光材料Pを収容する。そして、第3マガジン80aおよび第4マガジン80bは、図3に示すように、記録材料供給ユニット11内に取り付けられたレール112に沿ってスライド可能なベース110,111にそれぞれ載置されている。そして、ベース110,111は、記録材料供給ユニット11から感光材料Pにおける幅方向(記録材料供給ユニット11の前面カバーを開く手前側)に引き出し可能、かつ、着脱可能に構成されている。第3マガジン80aおよび第4マガジン80b内には、回転自在に支持された芯体81a,81bと、芯体81a,81bに外挿されたロール状の感光材料Pと、感光材料Pを挟持して搬送する送り出しローラ対82a,82bとが配置されている。また、箱型に形成された第3マガジン80aおよび第4マガジン80bの一角部には、送り出しローラ対82a,82bと対向する位置に感光材料Pを外部に送り出すための供給口(図示せず)が設けられている。
【0030】
第2アドバンスローラ74は、第3マガジン80aおよび第4マガジン80bにおける送り出しローラ対82a,82bから中継搬送ユニット83を介して送り出されてくる感光材料Pを巻き付けて方向転換をさせた後、後述する露光処理部2に向けて搬送する。
【0031】
なお、本体ユニット10または記録材料供給ユニット11内には、各マガジン70a,70b,80a,80bに対応した別個の駆動源が設けられ、各マガジン70a,70b,80a,80b内の芯体71a,71b,81a,81bは、それぞれ他のマガジン70a,70b,80a,80bの芯体71a,71b,81a,81bとは独立して駆動制御される。また、芯体71a,71b,81a,81bおよびこれに対応する送り出しローラ対72a,72b,82a,82bは、同期的に駆動するように機械的に連結されている。さらに、第1および第2アドバンスローラ73,74は、各マガジン70a,70b,80a,80bとは異なるそれ独自の駆動源を有しており、各マガジン70a,70b,80a,80bの芯体71a,71b,81a,81bおよび送り出しローラ対72a,72b,82a,82bと同期的に駆動するよう制御される。
【0032】
中継搬送ユニット83も同様に、独自の駆動源を有しており、各マガジン70a,70b,80a,80bの芯体71a,71b,81a,81bおよび送り出しローラ対72a,72b,82a,82bや第1,第2アドバンスローラ73,74と同期的に駆動するよう制御される。
【0033】
<記録材料供給ユニット11の詳細説明>
ここでは、本体ユニット10に対してオプションとして接続することが可能な記録材料供給ユニット11について図3を用いて詳細に説明する。
【0034】
記録材料供給ユニット11は、ユニットを形成する筐体12と、仕切板113によって区分けされた第3マガジン80aおよび第4マガジン80bを収容するための第1室12aと、中継搬送ユニット83を収容するための第2室12bとを有している。第1室12aおよび第2室12bは、それぞれ縦長の空間からなり、第2室12bは本体ユニット10に隣接し、第1室12aは第2室12bに対して本体ユニット10とは反対側に隣接する。
【0035】
ここで、第3マガジン80aから第2アドバンスローラ74までの感光材料Pの第1搬送経路について説明する。第1搬送経路は、一対のガイド板114,114と、一対のガイド板115,115と、第2アドバンスローラ74とを含んでいる。
【0036】
ガイド板114は、互いに対向するように水平方向に配置されている。そして、一対のガイド板114,114は、第3マガジン80aから送り出されてくる感光材料Pを第1室12aから第2室12bへと誘導する。一対のガイド板114,114は、マガジン80a,80bからの感光材料Pの受け入れを確実にするために第3マガジン80a側端がテーパ状に拡開している。
【0037】
ガイド板115は、第2室12b内に、一対のガイド板114,114に隣接して配置されており、上流側の一対のガイド板114,114と同様、互いに対向するように水平方向に配置されている。そして、一対のガイド板115,115は、一対のガイド板114,114からの感光材料Pの受け入れを確実にするために、上流側端がテーパ状に拡開している。さらに、一対のガイド板115,115は、筐体12の本体ユニット10側の縦壁を貫通して第2アドバンスローラ74側にまで延びている。これにより、第3マガジン80aから供給される感光材料Pは、第3マガジン80aの供給口から一対のガイド板114,114、一対のガイド板115,115を通り、第2アドバンスローラ74まで導かれる。
【0038】
第2アドバンスローラ74(第1アドバンスローラ73も同様)は、圧着ローラ74a(本実施形態においては、周方向に離間した一対)が設けられている。第3マガジン80aから供給された感光材料Pは、第2アドバンスローラ74および圧着ローラ74a,74aに挟持されて方向転換されながら下流側に搬送される。
【0039】
次に、第4マガジン80bから第2アドバンスローラ74までの感光材料Pの第2搬送経路について説明する。第2搬送経路は、一対のガイド板116と、中継搬送ユニット83と、搬送ガイド90と、第2アドバンスローラ74とを含んでいる。
【0040】
ガイド板116は、互いに対向するように水平方向に配置されている。そして、一対のガイド板116,116は、第4マガジン80bから送り出されてくる感光材料Pを第1室12aから第2室12bへと誘導する。一対のガイド板116,116は、第4マガジン80bからの感光材料Pの受け入れを確実にするために第4マガジン80b側端がテーパ状に拡開している。
【0041】
中継搬送ユニット83は、図3,図4に示すように、第3、第4マガジン80a、80bのためのベース110,111と同様、仕切板113に取り付けられたレール112,112に沿ってスライド可能なベース246に取り付けられており、中継搬送ユニット83は、記録材料供給ユニット11の第2室12bから感光材料Pにおける幅方向に引き出し可能である。そして、中継搬送ユニット83は、一対のガイド板240,240と、第1ターンローラ(搬送ローラ)241と、第2ターンローラ(搬送ローラ)242と、幅規制ガイド244とを備えている。
【0042】
ガイド板240は、一対のガイド板116,116の下流側に互いに対向するように水平方向に配置されている。そして、一対のガイド板240,240は、上流側の一対のガイド板116,116からの感光材料Pの受け入れを確実にするために、上流側端がテーパ状に拡開している。
【0043】
第1ターンローラ241は、一対のガイド板240,240の下流側端の近傍に配置されている。第2ターンローラ242は、第1ターンローラ241の下流側に第1ターンローラ241と適当な間隔を有して配置されている。第1および第2ターンローラ241,242は、共通接線が垂直となるよう配置されている。この結果、第4マガジン80bから供給された感光材料Pは、一対のガイド板116,116、一対のガイド板240,240を通り、第1ターンローラ241に導かれ、直角に方向転換されながら下方に向かって搬送される。そして、感光材料Pは、第2ターンローラ242にて再度方向転換されながら第2アドバンスローラ74に向けて斜めに(即ち、第3マガジン80aからの感光材料Pの搬送経路に対して傾斜した状態で)搬送される。
【0044】
ここで、第1ターンローラ241においては、圧着ローラ(搬送ローラ)241a(本実施形態においては、それぞれ周方向に離間した一対)が配置されている。そして、第4マガジン80bからの感光材料Pは、第1ターンローラ241および圧着ローラ241a,241aに挟持されて方向転換されながら下流側に搬送される。一対の圧着ローラ241a,241aは、長尺な支持部材243に回転自在に支持されており、この支持部材243を第1ターンローラ241に対して相対的に離間させることで、圧着ローラ241aによるターンローラ241の圧着状態を解除することができる。本実施形態においては、図4に示すように、支持部材243が中継搬送ユニット83に対して着脱自在となっていることで、上述の相対的離間が実現されている。また、例えば、支持部材243を中継搬送ユニット83に回転自在に取り付け、支持部材243をターンローラ241から離間させるように回転させることによって、上述の相対的離間を実現するようにしてもよい。
【0045】
一方、第2ターンローラ242においては、圧着ローラではなく方向転換をサポートするためのサブローラ(搬送ローラ)242a(本実施形態においては、それぞれ周方向に離間した一対)が、第2ターンローラ242の周面と適当な間隔を有して設けられている。
【0046】
幅規制ガイド244は、第1および第2ターンローラ241,242間に配置されており、搬送される感光材料Pの蛇行を防止する。幅規制ガイド244は、第1および第2ターンローラ241,242間の感光材料Pの両側縁に沿って配置される一対から構成される。そして、幅規制ガイド244は、それぞれに形成された縦のスリット244a,244aに感光材料Pの側縁を当接させることで、搬送される感光材料Pの幅規制を行う。なお、一対の幅規制ガイド244は、互いに逆ネジ部を有するボールネジ245に螺合されている。このため、ボールネジ245を回転制御することで、一対の幅規制ガイド244の間隔を、搬送される感光材料Pの幅寸法に応じて調整することができる。なお、第4マガジン80bがセットされる際に、感光材料Pの幅寸法を制御ユニット6に入力しておくので、感光材料Pの幅寸法の情報は、制御ユニット6から自動的に取得される。従って、第4マガジン80bの選択に伴い、一対の幅規制ガイド244の間隔が自動的に調整される。
【0047】
搬送ガイド90は、中継搬送ユニット83からの感光材料Pを第2アドバンスローラ74に円滑に導くために設けられており、第2ターンローラ242の下流側に配置されている。搬送ガイド90は、上流側端が第2ターンローラ242の近傍にあり、筐体12の本体ユニット10側の縦壁を斜めに貫通して第2アドバンスローラ74側にまで延びる。
【0048】
第2アドバンスローラ74は、圧着ローラ74a(本実施形態においては、周方向に離間した一対)が設けられている。第4マガジン80bから供給された感光材料Pは、第2アドバンスローラ74および圧着ローラ74a,74aに挟持されて方向転換されながら下流側に搬送される。
【0049】
以上に示したように、第3マガジン80aからの感光材料Pは、一対のガイド板115,115間を通って記録材料供給ユニット11から本体ユニット10に搬送され、第2アドバンスローラ74に導かれる。また、第4マガジン80bからの感光材料Pは、搬送ガイド90を通って記録材料供給ユニット11から本体ユニット10に搬送され、第2アドバンスローラ74に導かれる。なお、ガイド板115および搬送ガイド90は、当然に遮光されており(例えば、図9に示す遮光部95)、感光材料Pが外部光によって不用意に露光されることはない。
【0050】
<中継搬送ユニット83の詳細説明>
ここでは、感光材料Pの搬送面に対する中継搬送ユニット83の傾きを調整する第1調整部84について詳細に説明する。
【0051】
第1調整部84は、図5(a),(b)に示すように、アングル(第1固定部)247と、受け座(第1位置決め部)248と、当て座(第1位置決め部)249と、締結部材(第1位置決め部)(図示せず)を有している。そして、中継搬送ユニット83は、中継搬送ユニット83の一側面(搬送ユニットの一端)83aが、ベース246に対してL字状のアングル247を介して固定される。また、中継搬送ユニット83は、図5(b)に示すように、中継搬送ユニット83の他側面(搬送ユニットの他端)83bが、ベース246に取り付けられた受け座248に対して中継搬送ユニット83の他側面83bに取り付けられた当て座249を介して固定される。
【0052】
より詳しくは、アングル247は、互いに直交する第1面247aおよび第2面247bを有し、第1面247aがベース246面に固定されると共に、第2面247bが中継搬送ユニット83の一側面83aに固定される。これにより、中継搬送ユニット83の一側面83aがベース246に固定される。一方、受け座248は、互いに直交する第1面248aおよび第2面248bを有し、第2面248bがベース246面に固定されている。そして、受け座248における第1面248aと、当て座249における当接面249aとは互いに当接させ、各当接面を挿通する締結部材によって固定することにより、ベース246に対して中継搬送ユニット83の他側面を位置決めすることができる。
【0053】
締結部材は、例えば、ボルトとナットであり、受け座248の当接面および当て座249の当接面には、図4に示すように、締結部材を挿通するための孔248c,249cが形成されている。そして、少なくとも一方の孔(本実施形態においては、中継搬送ユニット83の当て座249側の孔249c)は、長孔、より詳しくは、搬送される感光材料Pの搬送方向と直交する方向Aに沿って延びる長孔となっている。
【0054】
アングル247は、弾性を有しているので、第1面247aおよび第2面247bの角度変更が微小範囲で可能となっている。従って、中継搬送ユニット83は、一側面83aのアングル247を軸として、長孔249c内において他側面83bの締結位置を調整(即ち、受け座248に対する当て座249の方向Aの位置を調整)することで、感光材料Pの搬送面に対する傾きを調整することができる。これにより、搬送経路に対する中継搬送ユニット83の平行度の調整、すなわち、第2アドバンスローラ74に対する第1および第2ターンローラ241,242の平行度の調整が可能となる。
【0055】
<搬送ガイド90の詳細説明>
ここでは、中継搬送ユニット83に対する搬送ガイド90の相対位置を調整する第2調整部96について詳細に説明する。
【0056】
第2調整部96は、ピン(第2固定部)94cと、第1ガイド板91における当接面(第2位置決め部)91dと、第2ガイド板92における当接面(第2位置決め部)92dと、締結部材(図示せず)を有している。
【0057】
搬送ガイド90は、図7,図8に示すように、第1ガイド板91と、第2ガイド板92とを備えており、取り付け金具93を介して筐体12と第1ガイド板91とが取り付けられている。
【0058】
第1ガイド板91は、図8,図9に示すように、互いに対向する一対のガイド板91a,91bと、第1ガイド板91における一端側に形成されている当接面91cと、他端側に形成されている当接面91dとを有している。第1ガイド板91は、互いに対向する一対のガイド板91a,91bによって搬送経路を形成することによって、所望の方向に感光材料Pを誘導している。また、一対のガイド板91a,91bは、上流側の第2ガイド板92からの感光材料Pの受け入れを確実にするために、上流側端がテーパ状に拡開している。
【0059】
第2ガイド板92は、図8,図9に示すように、互いに対向する一対のガイド板92a,92bと、第2ガイド板92における一端側に形成されている当接面92cと、他端側に形成される当接面92dとを有している。第2ガイド板92は、互いに対向する一対のガイド板92a,92bによって搬送経路を形成することによって、所望の方向に感光材料Pを誘導している。また、一対のガイド板92a,92bは、上流側の中継搬送ユニット83からの感光材料Pの受け入れを確実にするために、上流側端がテーパ状に拡開している。
【0060】
第1ガイド板91および第2ガイド板92における一端側においては、当接面91cと92cとが互いに当接し、一つのピン94cによって軸固定されている。
第1ガイド板91および第2ガイド板92における他端側においては、当接面91dと92dとが互いに当接し、一つのピン94dによって軸固定されている。さらに、当接面91d,92dには、図9に示すように、締結部材(図示せず)を挿通するための孔91e,92eが形成されている。そして、少なくとも一方の孔(本実施形態においては、第2ガイド板92側の孔92e)は、長孔、より詳しくは、第1調整部84による中継搬送ユニット83の調整方向と略同一方向Bに沿って延びる長孔となっている。
【0061】
これにより、ピン94cを支点として、長孔92e内において他端側の当接面92cの締結位置を調整(即ち、当接面91cに対する当接面92cの方向Bの位置を調整)することで、中継搬送ユニット83に対する第2ガイド板92、すなわち、搬送ガイド90の相対位置(図9に示すC方向)を調整することができる。この結果、感光材料Pの搬送面に対する中継搬送ユニット83の傾きを調整した場合であっても、中継搬送ユニット83と搬送ガイド90との隙間を好適に調整することができる。本実施形態においては、不慮の現象によって詰まった場合に感光材料Pを切断するためのマニュアルカッタ(切断手段)を挿入できるような隙間Gが、中継搬送ユニット83と搬送ガイド90との間に確保されている。
【0062】
(露光処理部2)
露光処理部2は、図2に示すように、供給部7から供給される感光材料Pを所定の長さで切断してカットシートにする切断装置21と、切断装置21で切断された感光材料Pを露光処理する露光ユニット22と、露光処理部2内の各構成間で感光材料Pを搬送し、供給部7から供給された感光材料Pを下流側(現像処理部3)に搬送するための搬送系23とを備えている。
【0063】
露光ユニット22は、搬送系23において搬送される感光材料Pの乳剤面を露光する露光エンジン221を有している。露光エンジン221は、レーザー光源(図示しない)や、レーザー光源からのレーザー光を露光ポイントAにまで導く光学系(例えば、ポリゴンミラーやレンズ、図示しない)等を備えた、いわゆるレーザーエンジンが採用されている。なお、露光エンジン221には、ハロゲンランプ等からなる光源と、光源に光ファイバー束を介して接続された光シャッター(PLZT)とで構成されたもの等、その他のいわゆるデジタル露光エンジンであってもよい。
【0064】
搬送系23は、露光処理部2内の搬送経路に対して随所に配置され、かつ、感光材料Pを圧着搬送(ローラ搬送)する複数のローラ対232…と、感光材料Pを圧着可能、かつ、搬送経路に沿って往復動可能に構成されたスライド搬送体233,234との組合せで構成されている。スライド搬送体233,234は、ローラ対232,232間(本実施形態においては、切断装置21の下流側で略鉛直方向に形成された搬送経路上と、露光ユニット22(露光ポイントA)の下流側で略水平方向に形成された搬送経路上と)に設けられており、上流側のローラ対232から送られてくる感光材料Pを受け取って、感光材料Pを下流側のローラ対232に送り出すように構成されている。
【0065】
(現像処理部3)
現像処理部3は、露光処理部2から送り込まれてくる感光材料Pを現像する。そして、現像処理部3は、図2に示すように、現像処理液が貯留される現像処理液槽30と、現像処理液槽30内の現像処理液に対して感光材料Pを浸漬して引き上げる動作を繰り返すように感光材料Pを搬送する搬送系32とを備えている。現像処理液槽30は、複数の液槽30a,30b…が横並びに配置されている。各液槽30a,30b…には、感光材料Pに対して現像処理、漂白処理、定着処理、安定処理を行うための現像処理液が貯留されている。すなわち、各液槽30a,30b…には、上流側から順に現像液(CD)、漂白・定着液(BF)、安定液(STB)、洗浄液が貯留されている。搬送系32は、現像処理液槽30(各液槽30a,30b…)の現像処理液(現像液、漂白・定着液、安定液、洗浄液)中で感光材料Pを搬送する液中搬送系32aと、各液槽30a,30b…から引き上げられた感光材料Pを下流側で隣接する液槽30b…内に搬送する外部搬送系32bとで構成されており、各搬送系32a,32bのそれぞれは、複数のローラ対により構成されている。
【0066】
(乾燥処理部4)
乾燥処理部4は、図2に示すように、上流側の現像処理部3から送り込まれる感光材料Pを搬送する搬送系40と、搬送系40で搬送される感光材料Pを乾燥させる乾燥装置41とを備えている。搬送系40は、現像処理部3から送り込まれてきた感光材料Pの搬送経路を方向転換しつつ搬送し、感光材料Pに対する乾燥処理に必要な距離(実際には、乾燥処理に必要な時間)を担保するようになっている。
【0067】
(仕分部5)
仕分部5は、図1,図2に示すように、小判サイズの感光材料P(写真プリント)を本体ユニット10外に排出する第1排出口434と、大判サイズの感光材料P(写真プリント)を排出する第2排出口435)と、第1排出口434から排出される写真プリントを搬送するコンベア50と、コンベア50で搬送されてくる写真プリントをオーダー毎に仕分ける仕分機構51とを備えている。そして、仕分機構51は、コンベア50で搬送されてくる写真プリントを受けるための複数のトレー51a,51b…と、複数のトレー51a,51b…のうち、所定(空)のトレー51a,51b…をコンベア50から写真プリントを受け取り可能な位置に移動させるための駆動手段(図示しない)とで構成され、トレー51a,51b…の配置を適宜変更することで、写真プリントをオーダー毎にそれぞれのトレー51a,51b…に排出できるようになっている。
【0068】
(制御ユニット6)
制御ユニット6は、写真処置装置1全体の制御を行う。そして、制御ユニット6は、図1に示すように、各処理の処理状況や操作案内等を表示するモニター60と、モニター60の表示に基づいて入力操作を行うための入力部61と、露光処理部2で感光材料Pに露光処理を行うための画像データを読み取る読取部62と、露光処理を行うに際し、各種処理や写真処理装置1の実質的な制御を行う演算処理装置63とを備えている。
【0069】
モニター60には、ブラウン管モニターあるいは液晶モニターを採用することができ、本実施形態においては、ブラウン管モニターが採用されている。入力部61には、キーボード61aとマウス61bとが採用されている。また、読取部62には、帯状のフィルムFに形成された複数の駒画像を読み取るフィルムスキャナ62a、CD−R/RWやメモリカード等の各種メディアからデータ(例えば、画像データ)を読み込むメディアドライブ62bが採用されている。読取部62は、演算処理装置63に電気的に接続され、演算処理装置63に読み取った各画像データを伝送するようになっている。演算処理装置63は、実質的な演算を行うCPU(図示せず)、CPUに演算を実行させるためのソフトウェア等が記憶されるRAM(図示せず)やROM(図示せず)等から構成されている。また、演算処理装置63は、I/Oインターフェース(図示せず)を介して、読取部62の他に、モニター60や入力部61に接続されている。
【0070】
[写真処理装置1の特徴]
(1)
本実施形態の写真処理装置1にオプションとして接続される記録材料供給ユニット11は、感光材料Pの搬送面に対する中継搬送ユニット83の傾きを調整する第1調整部84と、中継搬送ユニット83に対する搬送ガイド90の相対位置を調整する第2調整部96とを備えている。
これにより、搬送経路に対する中継搬送ユニット83の平行度の調整が可能となる。また、中継搬送ユニット83と搬送ガイド90との隙間を好適に調整することが可能となる。
【0071】
この結果、中継搬送ユニット83における感光材料Pの蛇行と、中継搬送ユニット83と搬送ガイド90との間における感光材料Pの詰まりとを防止して、本体ユニット10に対してスムーズに感光材料Pを受け渡すことを可能としている。
【0072】
(2)
本実施形態の記録材料供給ユニット11における第1調整部84は、アングル247と、受け座248と、当て座249と、締結部材とを有している。
これにより、感光材料Pの搬送面に対する中継搬送ユニット83の傾きを容易に調整することを可能としている。
【0073】
(3)
本実施形態の記録材料供給ユニット11における第2調整部96は、ピン94cと、第1ガイド板91における当接面91dと、第2ガイド板92における当接面92dと、締結部材とを有している。
これにより、搬送ガイド90と中継搬送ユニット83との隙間の大きさを容易に調整することを可能としている。
【0074】
(4)
本実施形態の記録材料供給ユニット11において、第2調整部96は、マニュアルカッタを挿入するための隙間Gを確保するように調整されている。
これにより、中継搬送ユニット83と搬送ガイド90との間において不慮の現象で感光材料Pが詰まった場合であっても、感光材料Pをマニュアルカッタで切断し、容易に取り除くことを可能としている。
【0075】
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0076】
(A)
上記実施形態の写真処理装置1にオプションとして接続される記録材料供給ユニット11においては、感光材料Pの搬送面に対する中継搬送ユニット83の傾きを調整するための第1調整部84として、アングル247と受け座248と当て座249と締結部材とを採用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0077】
第1調整部を形成するための構成として、例えば、アングル247に代えて、ベース246と中継搬送ユニット83とを一体的に形成してもよいし、蝶番等の軸支可能な部材を使用して、ベース246と中継搬送ユニット83とを固定してもよい。また、受け座248と当て座249に代えて、例えば、搬送ユニットに形成された凸部と筐体に形成された溝部とを嵌合させることによって、搬送ユニットの位置決めを行ってもよい。
【0078】
また、上記実施形態の写真処理装置1にオプションとして接続される記録材料供給ユニット11においては、搬送ガイド90と中継搬送ユニット83との隙間の大きさを調整するための第2調整部96として、ピン94cと、第1ガイド板91における当接面91dと、第2ガイド板92における当接面92dと、締結部材とを採用した例を挙げて説明した。しかし、第2調整部96においても、第1調整部84と同様に、これに限定されるものではない。
【0079】
(B)
上記実施形態の記録材料供給ユニット11においては、搬送ガイド90が、感光材料Pを搬送方向に誘導する第1ガイド板91と第2ガイド板92とによって構成されている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0080】
例えば、取り付け部材を介して筐体12に取り付けられた一つのガイド板に対して、搬送ガイドと中継搬送ユニット83との隙間の大きさを調整するための第2調整部を配置してもよい。
【0081】
(C)
上記実施形態の記録材料供給ユニット11における搬送ガイド90においては、第1ガイド板91が互いに対向して配置されている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0082】
例えば、1枚のガイド板であっても、巻癖がなく、こしが強い感光材料においては、感光材材料を所望の方向に誘導することが可能である。
また、第2ガイド板92においても同様のことが言える。
【0083】
(D)
上記実施形態の記録材料供給ユニット11においては、中継搬送ユニット83と搬送ガイド90との間にマニュアルカッタを挿入するための隙間Gが確保されている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0084】
例えば、マニュアルカッタを挿入するための隙間Gがない場合であっても、中継搬送ユニット83における感光材料Pの蛇行と、中継搬送ユニット83と搬送ガイド90との間における感光材料Pの詰まりとを防止して、本体ユニット10に対してスムーズに感光材料Pを受け渡すことが可能である。
【0085】
(E)
上記実施形態の記録材料供給ユニット11においては、搬送ガイド90が記録材料供給ユニット11の筐体12に取り付けられている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0086】
例えば、搬送ユニットが本体ユニット側に取り付けられており、第2調整部によって中継搬送ユニットとの相対位置を調整することができれば、上記の実施形態に係る写真処理装置1と同様の効果を得ることができる。なお、搬送ガイドが本体ユニット側に取り付けられる場合であっても、搬送ガイドは、記録材料供給ユニットを追加装着した場合にのみ取り付けられるので、記録材料供給ユニットを構成する部材と考えることができる。
【0087】
(F)
上記実施形態の記録材料供給ユニット11においては、第1調整部84によって感光材料Pの搬送面に対する中継搬送ユニット83の傾きを調整する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、第1調整部は、中継搬送ユニット83における最下流側の屈曲部に配置された搬送ローラの搬送面に対する傾きを調整してもよい。
【0088】
(G)
上記実施形態の記録材料供給ユニット11においては、中継搬送ユニット83がユニット化され、スライド可能なベース246に取り付けられている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0089】
例えば、ベース246は、記録材料供給ユニットに対して固定であってもよいし、また、記録材料供給ユニットに直接固定されてもよい。この観点から、ベース246は、筐体12の一部という捉え方ができる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明によれば、感光材料の蛇行と詰まりとを防止してスムーズに感光材料を搬送することが可能となるため、例えば、インクジェット方式等のプリンタ装置や、印刷機等へ広く適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の一実施形態に係る記録材料供給ユニットを含む写真処理装置の外観図。
【図2】図1の写真処理装置の断面図。
【図3】図1の写真処理装置に含まれる記録材料供給ユニットの断面図。
【図4】図1の写真処理装置に含まれる記録材料供給ユニットの内部斜視図。
【図5】(a)、(b)は、図4の記録材料供給ユニットに含まれる中継搬送ユニットの一側面側斜視図、他側面側斜視図。
【図6】図4の記録材料供給ユニットに含まれる中継搬送ユニットの他側面側を示した拡大構成図。
【図7】図4の記録材料供給ユニットに含まれる搬送ガイド周辺の拡大斜視図。
【図8】図4の記録材料供給ユニットに含まれる搬送ガイドの斜視図。
【図9】図4の記録材料供給ユニットに含まれる搬送ガイドの一端側拡大斜視図。
【符号の説明】
【0092】
1 写真処置装置
2 露光処理部
3 現像処理部
4 乾燥処理部
5 仕分部
6 制御ユニット
7 供給部
10 本体ユニット(本体部)
11 記録材料供給ユニット
12 筐体
12a 第1室
12b 第2室
70a 第1マガジン(マガジン)
70b 第2マガジン(マガジン)
71a,71b 芯体
72a,72b 送り出しローラ対
73 第1アドバンスローラ
74 第2アドバンスローラ
74a 圧着ローラ
80a 第3マガジン(マガジン)
80b 第4マガジン(マガジン)
81a,81b 芯体
82a,82b 送り出しローラ対
83 中継搬送ユニット(搬送ユニット)
83a 一側面
83b 他側面
84 第1調整部
90 搬送ガイド
91 第1ガイド板
91a,91b ガイド板
91c,91d 当接面
91e 孔
92 第2ガイド板
92a,92b ガイド板
92c,92d 当接面
92e 孔
93 取り付け金具
94c,94d ピン
95 遮光部
96 第2調整部
110,111 ベース
112 レール
113 仕切板
114,115,116 ガイド板
240 ガイド板
241 第1ターンローラ(搬送ローラ)
241a 圧着ローラ(搬送ローラ)
242 第2ターンローラ(搬送ローラ)
242a サブローラ(搬送ローラ)
243 支持部材
244 幅規制ガイド
244a スリット
245 ボールネジ
246 ベース
247 アングル(第1固定部)
247a 第1面
247b 第2面
248 受け座(第1位置決め部)
248c 孔
249 当て座(第1位置決め部)
249a 当接面
249c 孔
P 感光材料(記録材料)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺の記録材料をロール状に巻回して格納するマガジンを筐体内に装填し、前記記録材料に対して画像を記録する本体部に前記記録材料を供給する記録材料供給ユニットであって、
前記記録材料を搬送する搬送ローラを有している搬送ユニットと、
前記記録材料を前記搬送ユニットから前記本体部へ受け渡す搬送ガイドと、
前記記録材料の搬送面に対する前記搬送ユニットの傾きを調整する第1調整部と、
前記搬送ユニットに対する前記搬送ガイドの相対位置を調整する第2調整部と、
を備えている記録材料供給ユニット。
【請求項2】
前記第1調整部は、前記記録材料の幅方向における前記搬送ユニットの一端と前記筐体とを固定する第1固定部と、前記記録材料の幅方向における前記搬送ユニットの他端の位置を前記筐体に対して位置決めする第1位置決め部と、を有している、
請求項1に記載の記録材料供給ユニット。
【請求項3】
前記搬送ガイドは、前記記録材料を搬送方向に誘導する第1ガイド板と第2ガイド板とを有しており、
前記第2調整部は、前記記録材料の幅方向における前記第1ガイド板の一端と前記第2ガイド板の一端とを固定する第2固定部と、前記記録材料の幅方向における前記第2ガイド板の他端の位置を前記第1ガイド板に対して位置決めする第2位置決め部と、を有している、
請求項1または2に記載の記録材料供給ユニット。
【請求項4】
前記搬送ユニットは、前記記録材料の搬送方向を変える屈曲部を有しており、
前記第1調整部は、前記搬送ユニットにおける最下流側の前記屈曲部に配置された前記搬送ローラにおける前記記録材料の搬送面に対する傾きを調整する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の記録材料供給ユニット。
【請求項5】
前記第1調整部および前記第2調整部の少なくとも一方は、切断手段を挿入するための隙間を確保するように調整されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の記録材料供給ユニット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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