説明

記録装置、記録装置の制御方法、再生装置、再生装置の制御方法、情報記録媒体および記録再生システム

【課題】情報記録媒体に記録された情報へのアクセス時間を短縮する。
【解決手段】記録装置1は、ROM層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部として読み出された少なくとも1つの抽出情報を受信する送受信部27と、送受信部27が受信した抽出情報を、RE層に記録させる記録制御部25と、を備える。また、再生装置2は、ROM層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部を抽出情報として読み出す再生制御部51と、再生制御部51が読み出した抽出情報を、RE層に記録するための記録装置1に送信する送受信部57と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報記録媒体に記録された情報へのアクセス時間を短縮することが可能な記録装置などに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電話帳(加入者の電話番号、住所、氏名など)を電子化した電話帳データなどの大容量データを記録したCD−ROM(Compact Disk - Read Only Memory)が流通しており、このCD−ROMを検索装置などに挿入することにより、電話番号検索などを行っていた。
【0003】
しかし、CD−ROMは、読み出し専用であるため、新規データ(例えば新規加入者の情報)の書き込みを行うことができなかった。また、CD−ROMの記録容量は例えば640MB(メガバイト)であるため、例えば日本全国版の電話帳データを収納する場合には、当該電話帳データを数枚に分割して記録しており、1枚に記録することができなかった。
【0004】
そこで、ユーザの利便性を向上させるために、追加情報の書き込みを可能にする技術や、1枚のディスクに収納可能な技術が開発されてきた。その技術として、例えば特許文献1および2が挙げられる。
【0005】
特許文献1には、電話帳データが記録されたROM領域と、新規追加電話帳情報を記録可能なRAM領域とを備えた光ディスク(パーシャルROMを備えた光ディスク)が開示されている。この光ディスクを用いることにより、新規データの追加を行うことができる。また、ROM領域に記録されている既登録データのインデックス情報と、RAM領域に記録されている追加データのインデックス情報とから1つのインデックス情報を構築することで、光ディスク内にある電話帳データの検索時間を短縮することができる。
【0006】
また、特許文献2には、電話帳データを分割および圧縮を行った複数の圧縮済み分割ファイルをマージして1つの圧縮済みファイルを作成し、この圧縮済みファイルを電話帳データとして記録するデータ記録方式が開示されている。この方式を用いることにより、1枚の光ディスク(CD−ROM)への記録を行うことができ、また、データ伸張時間を短縮することができる。さらに、この光ディスクには、圧縮済み分割ファイル毎に作成されたインデックス情報を当該分割ファイルとは別の領域に記録しておくことで、個々のデータの解凍時間を短縮することができ、ひいては検索時間を短縮することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平8−314978号公報(1996年11月29日公開)
【特許文献2】特開平10−143404号公報(1998年5月29日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1では、新規データを含む電話帳データが記録された光ディスクを電話機に挿入することにより利用することを前提としている。このため、特許文献1の技術は、検索対象となるデータは1件でよいため、1件分の検索時間を短縮することを想定したものであり、複数のデータが1度に検索されることを想定していない。
【0009】
このため、特許文献1の技術を用いて複数のデータを1度に検索する場合(例えば100万件のデータから1000件のデータを抽出したい場合)には、検索を1件ずつ行っていくことになるため、検索する件数分だけ検索時間がかかってしまうという問題が生じていた。つまり、特許文献1の技術では、1度に検索対象となるデータの件数によらず、検索時間の短縮を図ることが困難であるという問題が生じていた。
【0010】
なお、特許文献2では、大容量データのすべてを圧縮して記録しているので、当該データを読み出すときには必ず解凍する必要がある(解凍プロセスが必要となる)。このため、検索によりデータを読み出すときにこの解凍プロセスが必ず行われるので、その分検索時間がかかってしまうという問題があった。
【0011】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、その目的は、情報記録媒体に記録された情報へのアクセス時間を短縮することが可能な記録装置、記録装置の制御方法、再生装置、再生装置の制御方法、情報記録媒体および記録再生システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る記録装置は、上記の課題を解決するために、情報を読み出すことのみ可能な第1情報記録層と、情報を追記録可能な又は情報を書き換えることが可能な第2情報記録層と、を少なくとも備えた情報記録媒体に対して情報の記録を行う記録装置であって、上記第1情報記録層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部として読み出された抽出情報を受信する受信手段と、上記受信手段が受信した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録させる記録制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0013】
本発明に係る記録装置の制御方法は、上記の課題を解決するために、情報を読み出すことのみ可能な第1情報記録層と、情報を追記録可能な又は情報を書き換えることが可能な第2情報記録層と、を少なくとも備えた情報記録媒体に対して情報の記録を行う記録装置の制御方法であって、上記第1情報記録層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部として読み出された抽出情報を受信する受信ステップと、上記受信ステップにて受信した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録させる記録制御ステップと、を含むことを特徴としている。
【0014】
上記構成によれば、記録制御手段(記録制御ステップ)は、受信手段(受信ステップ)が受信した、第1情報記録層に記録されている登録情報の少なくとも一部として読み出された抽出情報を、第2情報記録層に記録させる。
【0015】
このため、例えば検索などにより再度この抽出情報が読み出される場合には、抽出情報の集まりである登録情報が記録されている第1情報記録層からではなく、一度読み出された抽出情報が記録されている第2情報記録層から読み出すことにより、その抽出情報の読み出し(検索なども)を早く行うことができる。すなわち、例えば同じ検索条件などにより読み出される可能性(利用可能性)が高い抽出情報を、登録情報が記録されている第1情報記録層とは別の第2情報記録層に記録することができ、ひいては登録情報(抽出情報)の読み出しをより早く行うことができる。
【0016】
つまり、本発明の記録装置(記録装置の制御方法)は、情報記録媒体に記録された情報へのアクセス時間を短縮することができるという効果を奏する。
【0017】
本発明に係る記録装置は、上記第1情報記録層には、上記登録情報が圧縮されて記録されており、上記受信手段が受信した抽出情報を解凍する解凍手段を備え、上記記録制御手段は、上記解凍手段が解凍した非圧縮の抽出情報を、上記第2情報記録層に記録させることが好ましい。
【0018】
上記構成によれば、解凍手段が、受信手段が受信した、圧縮されている抽出情報を解凍し、記録制御手段が、解凍して非圧縮となった抽出情報を第2情報記録層に記録させる。このため、一度読み出された抽出情報を、第2情報記録層から読み出すたびに解凍する必要がないので、その分、抽出情報に対するアクセス(抽出情報に対する処理を行うまでの処理)を早く行うことができる。
【0019】
本発明に係る記録装置では、上記第1情報記録層には、上記登録情報が圧縮されて記録されており、上記受信手段は、上記登録情報の少なくとも一部として読み出された抽出情報が解凍された非圧縮の抽出情報を受信し、上記記録制御手段は、上記非圧縮の抽出情報を上記第2情報記録層に記録させることが好ましい。
【0020】
上記構成によれば、記録制御手段は、受信手段が受信した、解凍された非圧縮の抽出情報を第2情報記録層に記録させる。このため、一度読み出された抽出情報を、第2情報記録層から読み出すたびに解凍する必要がないので、その分、抽出情報に対するアクセス(抽出情報に対する処理を行うまでの処理)を早く行うことができる。
【0021】
本発明に係る記録装置では、上記第1情報記録層には、上記登録情報が圧縮されて記録されており、上記記録制御手段は、上記登録情報の一部として読み出された抽出情報を解凍するための解凍プログラムを、上記第2情報記録層に記録させることが好ましい。
【0022】
上記構成によれば、登録情報が圧縮して記録されている情報記録媒体に解凍プログラムを記録することができるので、この情報記録媒体を利用するだけで(すなわち、解凍プログラムを記録装置が有していなくても、または、解凍プログラムを外部から取得することなく)、登録情報の一部として読み出された抽出情報を解凍することができる。
【0023】
これにより、ユーザはこの情報記録媒体を持ち運ぶだけで、圧縮された登録情報を利用することができる。また、情報記録媒体に解凍プログラムを記録することにより、登録情報の容易な管理を実現することができる。
【0024】
本発明に係る記録装置では、上記受信手段は、上記第2情報記録層から読み出された抽出情報を受信するものであり、上記受信手段が受信した抽出情報に含まれる、当該抽出情報が読み出された回数を示す回数情報を参照して、当該回数が多い順に抽出情報が読み出されるように、上記第2情報記録層における抽出情報の記録位置を決定する決定手段を備え、上記記録制御手段は、上記決定手段が決定した記録位置に上記抽出情報を記録させることが好ましい。
【0025】
上記構成によれば、決定手段が、抽出情報が読み出された回数の多い順に読み出されるように、第2情報記録層における抽出情報の記録位置を決定し、記録制御手段がその記録位置に抽出情報を記録させる。このため、読み出された頻度(例えば検索頻度)の高い抽出情報から読み出させる(すなわちユーザが読み出す可能性が高い抽出情報から読み出させる)ことができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0026】
本発明に係る記録装置では、上記受信手段は、上記第2情報記録層に記録されている抽出情報が読み出された回数が多い順に読み出されるように決定された、上記第2情報記録層における抽出情報の記録位置を示す位置情報を受信し、上記記録制御手段は、上記受信手段が受信した位置情報に基づいて、上記抽出情報を記録させることが好ましい。
【0027】
上記構成によれば、受信手段が、抽出情報が読み出された回数の多い順に読み出されるように決定された、第2情報記録層における抽出情報の記録位置を示す位置情報を受信し、記録制御手段が、この位置情報に基づいて抽出情報を記録させる。このため、読み出された頻度の高い抽出情報から読み出させることができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0028】
本発明に係る記録装置は、上記受信手段が受信した抽出情報に、当該抽出情報の外部での利用を制限するための鍵情報を付与する鍵情報付与手段を備え、上記記録制御手段は、上記鍵情報付与手段が鍵情報を付与した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録させることが好ましい。
【0029】
上記構成によれば、鍵情報付与手段が、受信手段が受信した抽出情報に鍵情報を付与し、記録制御手段が、鍵情報が付与された抽出情報を第2情報記録層に記録させる。このため、次にこの抽出情報を利用する装置では、例えば鍵情報の認証などを行う必要がある。
【0030】
つまり、第1情報記録層から読み出された抽出情報を情報記録媒体内で閉じて使用することができる(抽出情報の外部での利用を制限することができる)ので、第1情報記録層に記録されている登録情報の利用に際して、そのセキュリティーを担保することができる。
【0031】
本発明に係る記録装置では、上記受信手段は、当該抽出情報の外部での利用を制限するための鍵情報が付与された抽出情報を受信し、上記記録制御手段は、上記受信手段が受信した、上記鍵情報が付与された抽出情報を、上記第2情報記録層に記録させることが好ましい。
【0032】
上記構成によれば、記録制御手段は、受信手段が受信した、鍵情報が付与された抽出情報を第2情報記録層に記録させる。このため、次にこの抽出情報を利用する装置では、例えば鍵情報の認証などを行う必要がある。
【0033】
つまり、第1情報記録層から読み出された抽出情報を情報記録媒体内で閉じて使用することができる(抽出情報の外部での利用を制限することができる)ので、第1情報記録層に記録されている登録情報の利用に際して、そのセキュリティーを担保することができる。
【0034】
本発明に係る記録装置では、上記情報記録媒体は、光が照射されることにより情報の記録または再生が行われる光情報記録媒体であり、上記第2情報記録層の、当該第2情報記録層が再生されるときに最初に再生光が照射される領域であるリードイン領域を備え、上記記録制御手段は、上記抽出情報を記録させる上記第2情報記録層の記録位置を示す位置情報を、上記リードイン領域に記録させることが好ましい。
【0035】
上記構成によれば、情報記録媒体のリードイン領域に抽出情報の記録位置を示す位置情報が記録されている。このため、情報記録媒体を利用するときに、その記録位置を読み出させることができるので、その記録位置に対応する抽出情報を引き続き(自動的に)読み出させることができる。
【0036】
本発明に係る記録装置では、上記記録制御手段は、上記登録情報として追加可能な追加情報を上記第2情報記録層に記録させることが好ましい。
【0037】
上記構成によれば、記録制御手段は、例えばユーザ操作や外部のネットワークなどから取得した登録情報としての追加情報を第2情報記録層に記録させる。このため、登録情報が記録された情報記録媒体にて追加情報を一元管理させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0038】
本発明に係る再生装置は、上記の課題を解決するために、情報を読み出すことのみ可能な第1情報記録層と、情報を追記録可能な又は情報を書き換えることが可能な第2情報記録層と、を少なくとも備えた情報記録媒体に対して情報の再生を行う再生装置であって、上記第1情報記録層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部を抽出情報として読み出す再生制御手段と、上記再生制御手段が読み出した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録するための記録装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴としている。
【0039】
本発明に係る再生装置の制御方法は、上記の課題を解決するために、情報を読み出すことのみ可能な第1情報記録層と、情報を追記録可能な又は情報を書き換えることが可能な第2情報記録層と、を少なくとも備えた情報記録媒体に対して情報の再生を行う再生装置の制御方法であって、上記第1情報記録層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部を抽出情報として読み出す再生制御ステップと、上記再生制御ステップにて読み出した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録するための記録装置に送信する送信ステップと、を含むことを特徴としている。
【0040】
上記構成によれば、送信手段(送信ステップ)は、再生制御手段が読み出した、第1情報記録層に記録されている登録情報の少なくとも一部である抽出情報を、第2情報記録層に記録するための記録装置に送信する。
【0041】
このため、例えば検索などにより再度この抽出情報が読み出される場合には、抽出情報の集まりである登録情報が記録されている第1情報記録層からではなく、一度読み出された抽出情報が記録されている第2情報記録層から読み出すことにより、その抽出情報の読み出し(検索なども)を早く行うことができる。すなわち、例えば同じ検索条件などにより読み出される可能性(利用可能性)が高い抽出情報を、登録情報が記録されている第1情報記録層とは別の第2情報記録層に記録させることができ、ひいては登録情報(抽出情報)の読み出しをより早く行うことができる。
【0042】
つまり、本発明の再生装置(再生装置の制御方法)は、情報記録媒体に記録された情報へのアクセス時間を短縮することができるという効果を奏する。
【0043】
本発明に係る再生装置は、上記第1情報記録層には、上記登録情報が圧縮されて記録されており、上記再生制御手段が読み出した抽出情報を解凍する解凍手段を備え、上記送信手段は、上記解凍手段が解凍した非圧縮の抽出情報を送信することが好ましい。
【0044】
上記構成によれば、解凍手段が、再生制御手段が読み出した、圧縮されている抽出情報を解凍し、送信手段が、解凍して非圧縮となった抽出情報を記録装置に送信する。このため、一度読み出された抽出情報を、第2情報記録層から読み出すたびに解凍する必要がないので、その分、抽出情報に対するアクセス(抽出情報に対する処理を行うまでの処理)を早く行うことができる。
【0045】
本発明に係る再生装置では、上記再生制御手段は、上記第1情報記録層に記録されている抽出情報を読み出す前に、上記第2情報記録層に記録されている抽出情報を読み出すことが好ましい。
【0046】
上記構成によれば、第2情報記録層に記録されている抽出情報を、第1情報記録層に記録されている抽出情報の前に読み出す。つまり、例えば検索などにより抽出情報が読み出される場合には、抽出情報の集まりである登録情報が記録されている第1情報記録層から読み出す前に、一度読み出された抽出情報が記録されている第2情報記録層から読み出す。
【0047】
これにより、一度読み出された抽出情報が再度検索などにより読み出される場合には、情報量の少ない第2情報記録層から読み出されることになるため、その抽出情報の読み出し(検索なども)を早く行うことができる。
【0048】
本発明に係る再生装置では、上記再生制御手段は、上記第2情報記録層に記録されている抽出情報を読み出すものであり、上記再生制御手段が読み出した抽出情報に含まれる、当該抽出情報が読み出された回数を示す回数情報を参照して、当該回数が多い順に抽出情報が読み出されるように、上記第2情報記録層における抽出情報の記録位置を決定する決定手段を備え、上記送信手段は、上記決定手段が決定した記録位置を位置情報として送信することが好ましい。
【0049】
上記構成によれば、決定手段が、抽出情報が読み出された回数の多い順に読み出されるように、第2情報記録層における抽出情報の記録位置を決定し、送信手段がその記録位置を位置情報として記録装置に送信する。このため、読み出された頻度(例えば検索頻度)の高い抽出情報から読み出す(すなわちユーザが読み出す可能性が高い抽出情報から読み出す)ことができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0050】
本発明に係る再生装置は、上記再生制御手段が読み出した抽出情報に、当該抽出情報の外部での利用を制限するための鍵情報を付与する鍵情報付与手段を備え、上記送信手段は、上記鍵情報付与手段が上記鍵情報を付与した抽出情報を送信することが好ましい。
【0051】
上記構成によれば、鍵情報付与手段が、再生制御手段が読み出した抽出情報に鍵情報を付与し、送信手段が、鍵情報が付与された抽出情報を記録装置に送信する。このため、次にこの抽出情報を利用する装置では、例えば鍵情報の認証などを行う必要がある。
【0052】
つまり、第1情報記録層から読み出された抽出情報を情報記録媒体内で閉じて使用することができる(抽出情報の外部での利用を制限することができる)ので、第1情報記録層に記録されている登録情報の利用に際して、そのセキュリティーを担保することができる。
【0053】
本発明に係る情報記録媒体は、上記の課題を解決するために、情報を読み出すことのみ可能な第1情報記録層と、情報を追記録可能な又は情報を書き換えることが可能な第2情報記録層と、を少なくとも備えた情報記録媒体であって、上記第1情報記録層には、登録情報が記録されており、上記第2情報記録層には、上記登録情報の少なくとも一部である抽出情報が記録されることを特徴としている。
【0054】
上記構成によれば、第1情報記録層には登録情報が記録されており、第2情報記録層には、この登録情報の少なくとも一部である抽出情報が記録される。このため、本発明の情報記録媒体が、例えば本発明の記録装置または再生装置により利用され、例えば検索などにより再度この抽出情報が読み出される場合に、抽出情報の集まりである登録情報が記録されている第1情報記録層からではなく、一度読み出された抽出情報が記録されている第2情報記録層から読み出される場合には、その抽出情報の読み出し(検索なども)を早く行わせることができる。すなわち、例えば同じ検索条件などにより読み出される可能性(利用可能性)が高い抽出情報を、登録情報が記録されている第1情報記録層とは別の第2情報記録層に記録しておくことができるので、上記のような場合には、登録情報(抽出情報)の読み出しをより早く行わせることができる。
【0055】
つまり、本発明の情報記録媒体は、当該情報記録媒体に記録された情報へのアクセス時間を短縮させることができるという効果を奏する。
【0056】
本発明に係る情報記録媒体では、上記第1情報記録層に記録されている登録情報は、圧縮された情報であることが好ましい。
【0057】
上記構成によれば、第1情報記録層の記録領域を増やすことができるので、容量の大きい登録情報を記録したり、種類の異なる登録情報を一緒に記録しておくことができる。
【0058】
本発明に係る情報記録媒体では、上記第2情報記録層に記録される抽出情報は、非圧縮の情報であることが好ましい。
【0059】
上記構成によれば、第2情報記録層に記録される抽出情報が読み出されるたびに解凍作業を行わせる必要がないので、その分、抽出情報に対するアクセス(抽出情報に対する処理を行うまでの処理)を早く行わせることができる。
【0060】
本発明に係る情報記録媒体では、上記第1情報記録層には、当該第1情報記録層に記録されている登録情報の少なくとも一部である抽出情報を解凍するための解凍プログラムが記録されていることが好ましい。
【0061】
上記構成によれば、解凍プログラムを装置に備えさせることなく、また、解凍プログラムを外部から取得することなく、登録情報が記録されている情報記録媒体から解凍プログラムを読み出すだけで、当該登録情報の解凍作業を行わせることができる。
【0062】
これにより、ユーザはこの情報記録媒体を持ち運ぶだけで、圧縮された登録情報を利用することができる。また、情報記録媒体に解凍プログラムを記録されていることにより、登録情報の容易な管理を実現することができる。
【0063】
本発明に係る情報記録媒体では、上記第2情報記録層には、上記第1情報記録層に記録されている登録情報の少なくとも一部である抽出情報を解凍するための解凍プログラムが記録されることが好ましい。
【0064】
上記構成によれば、出荷時に解凍プログラムが記録されていない情報記録媒体であっても、解凍プログラムが記録された後は、この情報記録媒体を利用する装置が解凍プログラムを備えている必要も、解凍プログラムを外部から取得する必要もない。つまり、この情報記録媒体から解凍プログラムを読み出すだけで、登録情報の解凍作業を行わせることができる。
【0065】
これにより、ユーザはこの情報記録媒体を持ち運ぶだけで、圧縮された登録情報を利用することができる。また、情報記録媒体に解凍プログラムを記録されていることにより、登録情報の容易な管理を実現することができる。
【0066】
本発明に係る情報記録媒体では、上記第2情報記録層には、読み出された回数が多い抽出情報から順にその内周側から記録されることが好ましい。
【0067】
上記構成によれば、抽出情報が読み出された回数の多い順に第2情報記録層の内周側から記録される。通常、情報記録媒体からの情報の読み出しは内周側から行われるので、このように記録されることにより、読み出された頻度(例えば検索頻度)の高い抽出情報から読み出させる(すなわちユーザが読み出す可能性が高い抽出情報から読み出させる)ことができる。このため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0068】
本発明に係る情報記録媒体では、上記第2情報記録層に記録される抽出情報には、当該抽出情報の外部での利用を制限するための鍵情報が付与されていることが好ましい。
【0069】
上記構成によれば、第2情報記録層に記録される抽出情報には鍵情報が付与されているので、この抽出情報を利用する装置では、例えば鍵情報の認証などを行う必要がある。このため、第1情報記録層から読み出された登録情報としての抽出情報が再度読み出される場合であっても、情報記録媒体内で閉じて使用することができる(抽出情報の外部での利用を制限することができる)ので、第1情報記録層に記録されている登録情報の利用に際して、そのセキュリティーを担保することができる。
【0070】
特に登録情報が電話帳データなどの場合には、個人情報の流出を防ぐことができ、音楽データなどの場合には、当該音楽の著作権を保護することができる。
【0071】
本発明に係る情報記録媒体は、光が照射されることにより情報の記録または再生が行われる光情報記録媒体であり、上記第2情報記録層の、当該第2情報記録層が再生されるときに最初に再生光が照射される領域であるリードイン領域を備え、上記リードイン領域には、上記抽出情報が記録される上記第2情報記録層の記録位置を示す位置情報が記録されることが好ましい。
【0072】
上記構成によれば、情報記録媒体のリードイン領域に抽出情報の記録位置を示す位置情報が記録されている。このため、情報記録媒体が利用されるときに、その記録位置を読み出させることができるので、その記録位置に対応する抽出情報を引き続き(自動的に)読み出させることができる。
【0073】
本発明に係る情報記録媒体では、上記第2情報記録層には、上記登録情報として追加可能な追加情報が記録されることが好ましい。
【0074】
上記構成によれば、例えばユーザ操作や外部のネットワークなどから取得した登録情報としての追加情報が第2情報記録層に記録される。このため、登録情報が記録された情報記録媒体にて追加情報を一元管理させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0075】
本発明に係る情報記録媒体では、光が照射されることにより情報の記録または再生が行われる光情報記録媒体であることが好ましい。
【0076】
上記構成によれば、可搬性に優れるとともに、安価な情報記録媒体を実現することができる。
【0077】
本発明に係る情報記録媒体では、上記第1情報記録層に記録されている登録情報は、氏名を示す氏名情報、企業名称を示す企業名情報、住所を示す住所情報、電話番号を示す電話番号情報、および、電子メールのアドレスを示すメールアドレス情報のうち少なくとも2つが対応付けられた情報であることが好ましい。
【0078】
上記構成によれば、電話帳データなどをデータベース化しておくことにより、読み出しなどの処理を早く行わせることができる。
【0079】
本発明に係る情報記録媒体では、上記第1情報記録層に記録されている登録情報は、コンテンツであることが好ましい。
【0080】
上記構成によれば、音楽データなどのコンテンツが登録情報として第1情報記録層に記録されているので、上記のように、当該音楽データが抽出情報として読み出され、第2情報記録層に記録された場合には、その後の読み出しなどの処理を早く行わせることができる。
【0081】
本発明に係る情報記録媒体は、上記に記載の記録装置により用いられることが好ましい。また、本発明に係る情報記録媒体では、上記に記載の再生装置により用いられることが好ましい。
【0082】
上記構成によれば、本発明の記録装置または再生装置により用いられるので、本発明の情報記録媒体は、情報記録媒体に記録された情報へのアクセス時間を短縮させることができるといった、上述した記録装置または再生装置の効果を奏する。
【0083】
本発明に係る記録再生システムは、上記に記載の記録装置と、上記に記載の再生装置と、を備えるものである。
【0084】
上記構成によれば、情報記録媒体に記録された情報へのアクセス時間を短縮することができるといった、上述した記録装置または再生装置の効果を奏する。
【発明の効果】
【0085】
本発明に係る記録装置は、以上のように、上記第1情報記録層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部として読み出された抽出情報を受信する受信手段と、上記受信手段が受信した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録させる記録制御手段と、を備える構成である。
【0086】
また、本発明に係る記録装置の制御方法は、上記第1情報記録層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部として読み出された抽出情報を受信する受信ステップと、上記受信ステップにて受信した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録させる記録制御ステップと、を含む方法である。
【0087】
また、本発明に係る再生装置は、上記第1情報記録層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部を抽出情報として読み出す再生制御手段と、上記再生制御手段が読み出した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録するための記録装置に送信する送信手段と、を備える構成である。
【0088】
また、本発明に係る再生装置の制御方法は、上記第1情報記録層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部を抽出情報として読み出す再生制御ステップと、上記再生制御ステップにて読み出した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録するための記録装置に送信する送信ステップと、を含む方法である。
【0089】
また、本発明に係る情報記録媒体は、上記第1情報記録層には、登録情報が記録されており、上記第2情報記録層には、上記登録情報の少なくとも一部である抽出情報が記録される構成である。
【0090】
それゆえ、情報記録媒体に記録された情報へのアクセス時間を短縮する(短縮させる)ことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の一実施形態に係る記録再生システムにおける記録装置および再生装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る記録再生システムの概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る光ディスクの概略構成を示す図であり、図3(a)は、再生光入射側から見たときの光ディスク100を示す図であり、図3(b)は、光ディスク100の各記録層の構成例を示す図である。また、図3(c)は、光ディスク100のROM層およびRE層それぞれのユーザデータ領域103の概略構成の一例を示す図であり、図3(d)は、その別の一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る記録再生システムにおいて用いられる登録情報(追加情報)のデータ構造およびディレクトリ構成のそれぞれ一例を示す図であり、図4(a)は、1データ当たりのデータ長が一定である登録情報のデータ構造の一例を示す図であり、図4(b)は、1データ当たりのデータ長が一定でない登録情報のデータ構造の一例を示す図であり、図4(c)は、これらデータのディレクトリ構成の一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る記録再生システムにおいて用いられる抽出情報のデータ構造の一例を示す図であり、図5(a)は、1データ当たりのデータ長が一定である抽出情報のデータ構造の一例を示す図であり、図5(b)は、1データ当たりのデータ長が一定でない抽出情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る記録再生システムにおける処理の流れを示すフローチャートであり、検索処理および編集処理がユーザの入力操作によって実現される場合の処理の流れを示すものである。
【図7】本発明の一実施形態に係る記録再生システムにおける処理の流れの別例を示すフローチャートであり、検索処理が記録装置にて自動で行われ、編集処理がユーザの入力操作によって実現される場合の処理の流れを示すものである。
【図8】本発明の一実施形態に係る記録再生システムにおける処理の流れの更なる別例を示すフローチャートであり、検索処理がユーザの入力操作にて行われ、編集処理が記録装置にて自動で行われることによって実現される場合の処理の流れを示すものである。
【図9】本発明の一実施形態に係る記録再生システムにおける処理の流れの更なる別例を示すフローチャートであり、検索処理および編集処理が記録装置にて自動で行われることによって実現される場合の処理の流れを示すものである。
【図10】本発明の一実施形態に係る光ディスクの抽出データ保存領域に抽出情報が保存される様子を示す図であり、図10(a)は、検索日時順に内周側から抽出情報が記録されていく様子を示すものであり、図10(b)は、検索回数順に内周側から抽出情報が記録されていく様子を示すものである。
【図11】本発明の一実施形態に係る光ディスクの抽出データ保存領域の内周側から、過去の検索条件毎に(検索日時順に)抽出情報が記録されていく様子を示す図であり、図11(a)は、抽出データ保存領域に記録容量がある場合の様子を示すものであり、図11(b)は、抽出データ保存領域に記録容量がない場合の様子を示すものである。
【図12】本発明の一実施形態に係る光ディスクの抽出データ保存領域の内周側から、データ長が一定である抽出情報が検索回数順に記録されていく様子を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る光ディスクの抽出データ保存領域の内周側から、データ長が一定ではない抽出情報が検索回数順に記録されていく様子を示す図である。
【図14】本発明の一実施形態の変形例に係る記録再生システムにおける記録装置および再生装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
【図15】本発明の一実施形態の変形例に係る記録再生システムにおける処理の流れを示すフローチャートであり、検索処理および編集処理がユーザの入力操作によって実現される場合の処理の流れを示すものである。
【図16】本発明の一実施形態の変形例に係る記録再生システムにおける処理の流れの別例を示すフローチャートであり、検索処理が記録装置にて自動で行われ、編集処理がユーザの入力操作によって実現される場合の処理の流れを示すものである。
【図17】本発明の一実施形態の変形例に係る記録再生システムにおける処理の流れの更なる別例を示すフローチャートであり、検索処理がユーザの入力操作にて行われ、編集処理が記録装置にて自動で行われることによって実現される場合の処理の流れを示すものである。
【図18】本発明の一実施形態の変形例に係る記録再生システムにおける処理の流れの更なる別例を示すフローチャートであり、検索処理および編集処理が記録装置にて自動で行われることによって実現される場合の処理の流れを示すものである。
【図19】本発明の一実施形態の変形例に係る記録再生システムにおける処理の流れの更なる別例を示すフローチャートであり、暗号化された登録情報が光ディスクのROM層に記録されており、鍵情報の照合を行うことでこの登録情報の一部である抽出情報をRE層に記録する処理の流れを示すものである。
【図20】本発明の別の一実施形態に係る記録再生システムの概略構成を示すブロック図である。
【図21】本発明の別の一実施形態に係る記録再生システムにおける記録装置および再生装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
【図22】本発明の別の一実施形態の変形例に係る記録再生システムにおける記録装置および再生装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
【図23】本発明のさらに別の一実施形態に係る電子機器の概略構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0092】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1〜図19に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0093】
ここで、本実施の形態において、情報(例えば抽出情報)の「非圧縮」状態とは、現在流通されている一般的な再生装置が、情報記録媒体に記録されている情報をそのまま読み出し再生することが可能なデータ形式である状態を指す。この再生装置は、その内部に、情報記録媒体から情報を読み出し再生することが可能なハードウェアまたはソフトウェアにて形成された仕組みを備えることにより、情報記録媒体からの情報の読み出しおよび再生を実現している。
【0094】
一方、情報の「圧縮」状態とは、「非圧縮」状態のデータ(情報)を、そのデータ容量を減らすためのデータフォーマットの変換が行われており、上記の再生装置が、この「圧縮」状態の情報を読み出し再生するために、当該情報を「非圧縮」状態のデータに変換する必要があるデータ形式である状態を指す。つまり、「圧縮」状態とは、この再生装置が備える仕組みでは、「圧縮」状態の情報をそのまま読み出し再生することができない状態を指す。また、この「圧縮」状態の情報を「非圧縮」状態の情報に変換する処理を「解凍」処理と定義する。
【0095】
なお、上記の再生装置では、通常、音楽データに利用されるMP3形式、テキストデータのバイナリーコード、画像データのJPEG形式などをそのまま読み出し再生することが可能である。一方、上記の再生装置では、これらのデータの容量をさらに減らすために、Zip形式やLZH形式などに変換されている場合には、再生するために一旦元のデータに戻す(解凍する)必要がある。従って、本実施の形態では、上記の再生装置が通常そのまま読み出し再生することが可能なデータを「非圧縮」状態のデータとし、そのまま読み出しても再生できず、解凍処理を必要とするデータを「圧縮」状態のデータとして定義する。
【0096】
〔記録再生システム10の概要〕
まず、本実施の形態に係る記録再生システム10について、図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態に係る記録再生システム10の概略構成を示すブロック図である。図示のように、記録再生システム10は、記録装置1、再生装置2、操作装置3および表示装置4を含み、記録装置1と、再生装置2、操作装置3および表示装置4とが有線、無線、赤外線などを用いてデータ通信を行うことが可能となっている。すなわち、本実施の形態では、記録装置1が操作装置3および表示装置4に対する制御を行うものとする。なお、記録装置1が操作装置3および表示装置4の機能を備える構成であってもよく、この場合、記録再生システム10は、記録装置1および再生装置2からなる。記録装置1および再生装置2については後述する。
【0097】
操作装置3は、ユーザ(利用者)が表示装置4に表示される画像を見ながら入力操作を行うためのものであり、例えば「ENTER」キーや矢印キーなどの各種キーを備えたリモコン、マウス、タッチパッド、マイク(音声入力装置)などが挙げられる。
【0098】
表示装置4は、記録装置1の表示制御部30に制御されることにより、例えばユーザが所望のデータ(抽出情報)を光ディスク100から読み出すために、光ディスク100に記録されたデータ(登録情報あるいは抽出情報)に対して検索を行うための検索用画像や、検索の結果読み出された抽出情報に対して編集を行うための編集用画像など、記録装置1の制御に必要な情報を表示するものである。表示装置4は、例えば液晶パネルにより構成されているが、これに限らず、有機EL(Electro Luminescence)パネルなどが用いられていてもよい。なお、上記画像が示す情報をユーザに提示可能な装置であれば、表示装置4に限らず、例えばスピーカーなどの音声出力装置であってもよい。この場合、音声出力装置は、検索用画像や編集用画像が示す情報を音声にてユーザに提示することが可能となる。また、表示装置4に上記画像が表示され、音声出力装置から音声が出力される構成であってもよい。
【0099】
また、本実施の形態では、記録装置1および再生装置2には、DVD(Digital Versatile Disc)やBD(Blu-ray Disc)などの光情報記録媒体を挿入することができ、特に光ディスク100が挿入される場合について説明する。なお、光ディスク100については後述する。
【0100】
〔記録装置1の構成〕
次に、図1を用いて、本実施の形態に係る記録装置1の概略構成の一例について説明する。図1は、本実施の形態に係る記録再生システム10における記録装置1および再生装置2の概略構成の一例を示すブロック図である。
【0101】
記録装置1は、上記の光情報記録媒体や本実施の形態に係る光ディスク100(情報記録媒体、光情報記録媒体)に対して情報の記録制御を行うものであり、媒体装填確認部11、媒体制御回路群12、制御部13および記憶部14を備えている。
【0102】
媒体装填確認部11は、光ディスク100などの情報記録媒体の装填を検出するためのものであり、例えば各種センサで実現されるが、情報記録媒体の装填を検出できるものであれば、どのような検出装置を用いてもよい。また、媒体装填確認部11は、検出した結果を検出信号として制御部13へ出力するようになっている。
【0103】
媒体制御回路群12は、記録装置1の制御部13の制御により、情報記録媒体に情報の記録を行うものであり、例えば光ディスク100へ記録される情報としては抽出情報が挙げられる。
【0104】
制御部13は、光ディスク100に記録されているデータに対する検索処理、光ディスク100から読み出されたデータに対する編集処理(データ記録の際の並べ替え処理(記録位置決定処理)を含む)などの処理を実行するためのものである。制御部13は、例えば制御プログラムを実行することにより、記録装置1を構成する部材を制御するものである。制御部13は、記録装置1に備えられた記憶部14に格納されているプログラムを、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成される一次記憶部(不図示)に必要に応じて読み出して実行することにより各種処理を行う。具体的な構成については後述する。
【0105】
記憶部14は、制御部13が実行する(1)各部の制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読み出す各種データを記録するものである。記憶部14は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ等の記憶装置によって構成されるものであり、必要に応じてROM(Read Only Memory)フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。なお、上述した一次記憶部は、RAMなどの揮発性の記憶装置によって構成されているが、本実施の形態では、記憶部14が一次記憶部(バッファ)の機能も備えているものとして説明する場合もある。記憶部14は、例えば制御部13が編集処理や並べ替え処理を行うために光ディスク100から読み出した抽出情報や、圧縮されている抽出情報を解凍するための解凍プログラムを格納する。
【0106】
次に、制御部13の具体的な構成について説明する。制御部13は、上述の処理を実行するために、主として、データ解凍部22(解凍手段)、保存制御部23、データ圧縮部24、記録制御部25(記録制御手段)、記録位置決定部26(決定手段)、送受信部27(受信手段)、検索制御部28、編集制御部29および表示制御部30を備える。
【0107】
データ解凍部22は、記憶部14や光ディスク100から解凍プログラムを読み出し、送受信部27が受信した、ROM層(第1情報記録層)に記録されている登録情報の少なくとも一部として読み出された抽出情報を解凍するものである。
【0108】
保存制御部23は、光ディスク100から読み出された抽出情報および検索履歴情報を記憶部14に保存するものである。
【0109】
データ圧縮部24は、RE層(第2情報記録層)に記録する抽出情報を圧縮するものである。
【0110】
記録制御部25は、送受信部27が受信した、ROM層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部として再生装置2により読み出された抽出情報を、媒体制御回路群12を介してRE層に記録させるものである。
【0111】
この他、記録制御部25は、データ解凍部22が解凍した非圧縮の抽出情報や、再生装置2により登録情報の一部として読み出された抽出情報を解凍するための解凍プログラムを、RE層に記録させる。この解凍プログラムは、例えば操作装置3を介したユーザ操作や、通信制御部(不図示)により外部のネットワーク(例えばインターネット)から記録装置1が取得したものであったり、記憶部14に予め保存されているものである。
【0112】
さらに、記録制御部25は、記録位置決定部26が決定したRE層の記録位置に抽出情報を記録させるものであり、当該記録位置を示す位置情報を、RE層のリードイン領域102に記録させてもよい。また、記録制御部25は、後述の鍵情報付与部31が鍵情報を付与した抽出情報や、登録情報として追加可能な追加情報をRE層に記録させる。
【0113】
記録位置決定部26は、送受信部27が受信した抽出情報に含まれる、当該抽出情報が読み出された回数を示す検索回数(回数情報)を参照して、当該回数が多い順に抽出情報が読み出されるように、RE層における抽出情報の記録位置を決定するものである。記録位置決定部26は、例えば記憶部14(バッファ)上でRE層おける抽出情報の記録位置の決定(並べ替え処理)を行う。
【0114】
送受信部27は、再生装置2が光ディスク100のROM層またはRE層から読み出した抽出情報や、RE層から読み出した検索履歴情報または追加情報などを受信するものである。また、送受信部27は、これらの情報を光ディスク100から読み出すための読み出し指示を再生装置2に送信するものである。さらに、送受信部27は、操作装置3から操作信号を取得したり、表示制御部30の指示により表示装置4に画像を送信するものである。
【0115】
検索制御部28は、検索処理に関わる部材の制御を行うものであり、編集制御部29は、編集処理に関わる部材の制御を行うものである。
【0116】
表示制御部30は、表示装置4を制御するものであり、画像を作成して表示装置4に表示させるものである。
【0117】
〔再生装置2の構成〕
次に、図1を参照しながら、本実施の形態に係る再生装置2の概略構成の一例について説明する。再生装置2は、上記の光情報記録媒体や本実施の形態に係る光ディスク100に対して情報の再生制御を行うものであり、媒体装填確認部41、媒体制御回路群42、制御部43および記憶部44を備えている。媒体装填確認部41については、媒体装填確認部11と同様の機能を有するので、ここではその説明を省略する。
【0118】
媒体制御回路群12は、再生装置2の制御部43の制御により、情報記録媒体に記録されている情報の再生を行うものであり、例えば光ディスク100から読み出す情報としては抽出情報が挙げられる。
【0119】
制御部43は、主として、再生制御部51(再生制御手段)および送受信部57(送信手段)を備え、例えば制御プログラムを実行することにより、再生装置2を構成する部材を制御するものである。制御部43は、再生装置2に備えられた記憶部44に格納されているプログラムを、例えばRAM等で構成される一次記憶部(不図示)に必要に応じて読み出して実行することにより各種処理を行う。
【0120】
再生制御部51は、ROM層またはRE層に記録されている抽出情報や、RE層に記録されている検索履歴情報または追加情報などを読み出すものである。また、再生制御部51は、検索制御部28により検索処理が自動で行われる場合には(例えば図7参照)、ROM層に記録されている抽出情報を読み出す前に、RE層に記録されている抽出情報を読み出すものである。
【0121】
送受信部57は、再生制御部51がROM層またはRE層から読み出した抽出情報や、RE層から読み出した検索履歴情報または追加情報などを送信するものである。また、送受信部57は、これらの情報を光ディスク100から読み出すための読み出し指示を記録装置1から受信するものである。
【0122】
また、記憶部44は、制御部43が実行する(1)各部の制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読み出す各種データを記録するものである。記憶部44は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ等の記憶装置によって構成されるものであり、必要に応じてROM(Read Only Memory)フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。なお、上述した一次記憶部は、RAMなどの揮発性の記憶装置によって構成されているが、本実施の形態では、記憶部44が一次記憶部(バッファ)の機能も備えているものとして説明する場合もある。
【0123】
〔光ディスク100の構成〕
次に、図3を用いて、本実施の形態に係る光ディスク100の概略構成の一例について説明する。図3は、本実施の形態に係る光ディスク100の概略構成の一例を示す図であり、図3(a)は、再生光入射側から見たときの光ディスク100を示す図であり、図3(b)は、光ディスク100の各記録層の構成例を示す図である。また、図3(c)は、光ディスク100のROM層およびRE層それぞれのユーザデータ領域103の概略構成の一例を示す図であり、図3(d)は、その別の一例を示す図である。
【0124】
まず、図3(a)に示すように、光ディスク100は、その内周側に、管理領域101およびリードイン領域102を備えている。
【0125】
管理領域101は、光ディスク100の最内周で、かつ、再生光入射側から最も遠い記録層(RE層)に設けられた領域であり、トラッキング制御が不要な領域またはフォーカス制御のみでアクセス可能なバーコード状の記録領域であり、例えばBCA(Burst Cutting Area)である。例えば再生装置2は、光ディスク100が挿入されると、まず管理領域101の情報を読み取りにいくように設計されている。また、管理領域101は、製造時にのみ情報の書き込みを行うことが可能な領域(すなわち書き換え不可能な領域)である。
【0126】
管理領域101には、主として、光ディスク100の構造を示す識別情報が記録される。識別情報の具体例としては、光ディスク100の記録層のタイプ(再生専用型、追記型、書き換え型)、光ディスク100のサイズ、光ディスク100のバージョン(速度等に関連)、サーボの極性、記録マークの極性および光ディスク100固有の番号などが挙げられるが、管理領域101における各識別情報の記録順序(又は配置方法)は、任意であってよい。なお、これらの記録順序は、通常規格などによって決められている。
【0127】
リードイン領域102は、光ディスク100において管理領域101の外周側に、記録層ごとに設けられた領域であり、記録装置1または再生装置2が各層に対する処理を行う際に、再生装置2による制御により最初に再生光が照射される(最初に情報が読み出される)記録領域である。また、リードイン領域102には、製造時にのみ情報の書き込みを行うことが可能な領域(すなわち書き換え不可能な領域)と、記録装置1に挿入された後に情報の書き換えを行うことが可能な領域とが設けられている。リードイン領域102には、例えば光ディスク100への記録・再生の標準条件、各層に対する記録装置1または再生装置2のアクセスの許可不許可(アクセス制限)を示す情報、製造時の欠陥および使用中にできた欠陥の位置を示す情報などが記録されている。なお、この欠陥の位置を示す情報は、リードイン領域102およびリードアウト領域104内の欠陥管理領域に記録される。
【0128】
次に、図3(b)は、再生光入射側から最も遠い記録層から記録層L0、L1、・・・と称する場合、記録層L0が、情報を記録することが可能な記録可能領域であるRE層(書き換え可能な記録層)、記録層L1が、情報を読み出すことが可能な再生専用領域であるROM層(再生専用の記録層)である場合の光ディスク100の構成を示している。なお、RE層は、追記録可能な記録層をR(Recordable)層であってもよい。また、図3(b)では、記録層L0およびL1だけを図示しているが、再生光入射側にさらに記録層を設けた構成であってもよい。換言すれば、光ディスク100は、情報を読み出すことのみ可能なROM層と、情報を追記録可能な又は情報を書き換えることが可能なR層またはRE層と、を少なくとも備えたものといえる。
【0129】
図示のように、記録層L0(RE層)および記録層L1(ROM層)には、リードイン領域102、ユーザデータ領域103およびリードアウト領域104が設けられている。また、RE層には、さらに管理領域101が設けられている。なお、管理領域101およびリードイン領域102については上述したので、ここではその説明を省略する。
【0130】
ユーザデータ領域103は、登録情報、抽出情報、検索履歴情報、追加情報、登録情報を解凍するための解凍プログラムなど記録可能な領域である。具体的には、ROM層のユーザデータ領域103には、製造段階で記録される、電子化された電話帳データ(電子電話帳データ)や音楽データなど、検索または編集を行うことが可能なデータ群が登録情報として記録されている。また、登録情報は、音楽データに限らず、電子化された百科事典、辞書およびその他の出版物であってもよい。また、登録情報は、複数の電話帳データや複数の音楽データがデータベース化されたものであってもよい。
【0131】
一方、RE層のユーザデータ領域103には、登録情報(データベース)の少なくとも一部である少なくとも1つの抽出情報(レコード)や、検索の履歴を示す検索履歴情報、ユーザの入力操作やネットワーク(例えばインターネット)などを介して登録情報の一部として追加される追加情報などが記録される。
【0132】
解凍プログラムは、ROM層のユーザデータ領域103に予め記録されていてもよい。また、ROM層のユーザデータ領域103に予め記録されていなくても、例えば記録装置1がユーザ操作やネットワークなどから取得した解凍プログラムが、記録制御部25によりRE層のユーザデータ領域103に記録されてもよい。
【0133】
より具体的には、登録情報が例えば電話帳データの場合、図3(c)に示すように、ROM層のユーザデータ領域103は、登録情報(この場合は電話帳データ)を記録するための登録データ保存領域103aとして機能する。
【0134】
一方、RE層(R層)のユーザデータ領域103には、内周側から外周側に向けて、検索履歴記録領域103b、抽出データ保存領域103cおよび追加データ保存領域103dが設けられている。これらの保存領域は、再生装置2による情報の読み出しが行われる順(もしくは頻度の高い順)に内周側から設けられているが、その順序を考慮しなければ、どのような順序で設けられていてもよい。
【0135】
検索履歴記録領域103bは、抽出情報に付加される情報である検索履歴情報を記録するための領域である。検索履歴情報とは、過去の検索履歴を示す情報であり、過去に検索された抽出情報を識別するための検索履歴ID(図5参照)と、編集処理における抽出結果を示す「抽出項目」(図5参照)と、検索された回数を示す検索回数(図5参照)と、ユーザにより入力された文字(文字列)や記号などを示す検索条件と、検索された日時を示す検索日時とを含むものである。抽出データ保存領域103cは、ROM層の登録データ保存領域103aに記録されている登録情報の一部として読み出された抽出情報を記録するための領域である。追加データ保存領域103dは、登録データ保存領域103aに含まれない登録情報がユーザにより追加情報として追加されたときに、当該追加情報を記録するための領域である。
【0136】
なお、本実施の形態では、登録情報の一部として読み出された抽出情報と、当該抽出情報に付加される検索履歴情報とを含めて「抽出情報」と呼ぶ場合がある。
【0137】
また、登録情報が例えば音楽データの場合(検索履歴情報および追加情報の記録を行う必要がない(あるいはその記録が不可能な)場合)には、図3(d)に示すように、RE層(R層)のユーザデータ領域103は、抽出データ保存領域103cとしてのみ機能する。ROM層のユーザデータ領域103は、図3(c)に示す光ディスク100と同様、登録データ保存領域103aとして機能する。
【0138】
なお、登録データ保存領域103aに記録される登録情報と、追加データ保存領域103dに記録される追加情報とは、圧縮された状態で記録されており、検索履歴記録領域103bおよび抽出データ保存領域103cに記録される抽出情報は、非圧縮の状態で記録される。
【0139】
リードアウト領域104は、図3(b)に示すように、通常、光ディスク100の各層の最外周側に設けられており、前述した欠陥の位置を示す情報などが記録されている。
【0140】
なお、本実施の形態では、光ディスク100がRE層(R層)およびROM層からなる2層BDである場合について説明するが、これに限らず、少なくともRE層(R層)およびROM層を少なくとも1層ずつ含む多層媒体であってもよい。
【0141】
また、上記では、検索履歴記録領域103bは、RE層のユーザデータ領域103の内周側に設けられているものとして説明したが、これに限らず、RE層のリードイン領域102に設けられていてもよい。この場合、記録制御部25は、抽出情報を記録させるRE層における記録位置を示す位置情報を含む検索履歴情報を、リードイン領域102に記録させることができるので、再生装置2に装填されたときに抽出情報を自動的に読み出すことが可能となる。
【0142】
次に、図4を用いて、登録データ保存領域103aおよび追加データ保存領域103dに記録される登録情報(追加情報)のデータ構造およびディレクトリ構成の一例について説明する。図4は、登録情報(追加情報)のデータ構造およびディレクトリ構成のそれぞれ一例を示す図であり、図4(a)は、1データ当たりのデータ長が一定である登録情報のデータ構造の一例を示す図であり、図4(b)は、1データ当たりのデータ長が一定でない登録情報のデータ構造の一例を示す図である。また、図4(c)は、これらデータのディレクトリ構成の一例を示す図である。ここでは、登録情報および追加情報のデータ構造およびディレクトリ構成は同一であるので、登録情報の場合を例に説明する。つまり、追加情報についても追加データ保存領域103dに記録される情報である以外は、登録情報と同様である。また、登録情報の1データ当たりのデータ長が一定である場合として、例えば電話帳データが挙げられ、データ長が一定でない場合としては、例えば音楽データが挙げられる。
【0143】
図4(a)に示すように、電話帳データは、例えば、1データ当たりのデータ長が1kB(キロバイト)であり、「固有ID」および「項目1」〜「項目8」を有する。「固有ID」は、「項目1」〜「項目8」に記録される各種情報の一群を識別するための識別情報である。「項目1」〜「項目8」は、各「固有ID」に対応付けて記録される各項目(名前、住所など)に対応する情報が記録されるものである。
【0144】
例えば、「項目1」には、飲食店、スーパーマーケットなどの店舗の大まかなカテゴリー(店舗大カテゴリー)名が記録され、「項目2」には、ラーメン店、和食料理店などの大カテゴリーよりも細かなカテゴリー(店舗小カテゴリー)名が記録される。「項目1」および「項目2」には、実際には、各カテゴリー名に対応付けられたコードが記録される。また、「項目3」には、その店名(名前(屋号))が記録され、「項目4」には、その店の郵便番号が記録される。さらに、「項目5」〜「項目7」には、その店が存在する住所(都道府県名、市町村名およびその他の住所名))が記録される。「項目5」および「項目6」には、実際には、各カテゴリー名に対応付けられた(郵便番号に対応付けられた都道府県および市町村の)コードが記録される。他住所とは、住所において都道府県および市町村以外に該当する部分(番地など)を指す。また、「項目8」には、電話番号自体が記録される。
【0145】
これらの項目に所定の情報が記録されることにより、電話帳データのデータ群の1つが形成される。実際、電話帳データは、図4(a)の(例1)に示すように、項目毎にカンマで区切って表され、「項目8」の後ろに空白を挿入することにより、所定のデータ長(ここでは1kB)となるように調節される。また、(例2)に示すように、項目毎に所定のデータ長が決められており、そのデータ長に満たない項目について空白を入れることで、所定のデータ長となるように調節されてもよい。なお、(例1)および(例2)では、便宜上、「項目4」の郵便番号を「000-0000」、「項目7」の他住所を「○○町0−0」、「項目8」の電話番号を「0000-00-0000」と表記している。図5に示す(例3)および(例4)も同様である。
【0146】
また、図4(b)に示すように、音楽データ(鍵なし)は、1データ当たりのデータ長が一定でなくそれぞれ任意の長さを有しており、例えば「固有ID」および「項目1」〜「項目4」を有する。「固有ID」は、「項目1」〜「項目4」に記録される各種情報の一群を識別するための識別情報である。「項目1」〜「項目4」は、各「固有ID」に対応付けて記録される各項目(ジャンル、アーティスト名、曲データなど)に対応する情報が記録されるものである。具体的には、「項目1」には、曲のジャンル名が記録され、「項目2」には、曲の演奏者名、歌手名、作曲者名などアーティスト名が記録される。「項目1」および「項目2」には、実際には、各カテゴリーに対応付けられたコードが記録される。また、「項目3」には、アルバムのタイトル名が記録され、「項目4」には、曲データ自体が記録される。
【0147】
さらに、音楽データ(鍵あり)の場合には、上記の鍵なしの場合のデータ構造に加えて、暗号化された曲データを読み出すための鍵情報が記録されている(項目「鍵情報」に記録)。なお、項目数は、任意に決めることができるものであり、例えば図4(a)のデータ構造に、ファクシミリ番号およびメールアドレスを記録する項目が追加されてもよい。
【0148】
また、図4(c)に示すように、電話帳データおよび音楽データのディレクトリ構成(階層構造)となっており、この階層に従って各項目が定められている。電話帳データの場合には「店舗小カテゴリー」の下位層に、音楽データの場合には「アルバム」の下位層にそれぞれ、圧縮されたデータ群(登録情報)が配置される。
【0149】
次に、図5を用いて、抽出データ保存領域103cに記録される抽出情報のデータ構造の一例について説明する。図5は、抽出情報のデータ構造の一例を示す図であり、図5(a)は、1データ当たりのデータ長が一定である抽出情報(ここでは電話帳データ)のデータ構造の一例を示す図であり、図5(b)は、1データ当たりのデータ長が一定でない抽出情報(ここでは音楽データ)のデータ構造の一例を示す図である。
【0150】
図5(a)に示すように、電話帳データの場合、1データ当たりのデータ長が例えば1.1kBであり、「固有ID」および「項目1」〜「項目8」(すなわち登録情報のデータ構造)の先頭に、「記録番号」、「検索履歴ID」、「抽出項目」および「検索回数」がこの順で追加されている。すなわち、この4つの情報(検索履歴情報)(0.1kB)が登録情報の一部として抽出された抽出情報に付加されて、検索履歴記録領域103bおよび抽出データ保存領域103cに記録される情報としての抽出情報を形成している。
【0151】
「記録番号」は、抽出データ保存領域103cにおける抽出情報の位置を示す項目であり、内周側から記録位置順に、0001、0002、…と番号が割り当てられる。この記録番号は、抽出データ保存領域103cのアドレスと対応付けられている。「検索履歴ID」および「検索回数」は検索処理に関する項目である。「検索履歴ID」は、上述のように、過去に検索された抽出情報を識別するための情報であり、「検索回数」は、「検索履歴ID」に対応付けられた抽出情報が検索された回数を示すものである。「抽出項目」は編集処理に関する項目である。「抽出項目」には、抽出情報に対して、例えば「項目1」および「項目4」〜「項目6」を削除する編集が行われる場合、当該項目には「0」、その他の項目(「項目2」、「項目3」、「項目7」および「項目8」)には「1」を付した8ビット情報「01100011」が記録される。つまり、編集処理が行われると、表示装置4には、「1」が付された「項目2」、「項目3」、「項目7」および「項目8」に記録されている情報のみが抽出情報として表示されることになる。
【0152】
なお、(例3)に示すように、項目毎にカンマで区切って表され、「項目8」の後ろに空白を挿入することにより、所定のデータ長(ここでは1kB)となるように調節される。また、(例4)に示すように、項目毎に所定のデータ長が決められており、そのデータ長に満たない項目について空白を入れることで、所定のデータ長となるように調節されてもよい。
【0153】
また、図5(b)に示すように、1データ当たりのデータ長が一定ではない音楽データの場合には、鍵なし、鍵ありに関わらず、登録情報の一部として抽出された抽出情報(「固有ID」および「項目1」〜「項目4」)に「記録番号」および「検索履歴ID」が追加されて、検索履歴記録領域103bおよび抽出データ保存領域103cに記録される情報としての抽出情報が形成される。
【0154】
なお、光ディスク100に鍵情報が記録されている(登録情報または抽出情報に鍵情報が付与される)場合の処理については、実施の形態1の変形例として図14〜図19を用いて後述する。
【0155】
〔各装置における処理の流れ(その1)〕
次に、図6を用いて、記録再生システム10における処理の流れ、特に記録装置1および再生装置2における処理の流れについて説明する。図6は、記録再生システム10における処理の流れを示すフローチャートであり、検索処理および編集処理がユーザの入力操作によって実現される場合の処理の流れを示すものである。
【0156】
まず、再生装置2に光ディスク100が装填されると、媒体装填確認部41が検出信号を制御部43に送信する。制御部43の再生制御部51は、装填された情報記録媒体が光ディスク100であることを確認するために、媒体制御回路群12を制御することにより、情報記録媒体の管理領域からこの情報記録媒体の種類などを示す情報を読み出す。そして、再生制御部51は、この情報を解析することにより、情報記録媒体が光ディスク100であるか否かを確認し、光ディスク100である場合には、記録装置1にその旨を通知する。
【0157】
検索制御部28は、再生装置2から光ディスク100である旨の通知を受けると、過去の検索結果を利用するか、新規の検索処理を行うか否かをユーザに選択させるための選択画像を表示装置4に表示させるために、当該画像の表示指示を表示制御部30に送信する。表示制御部30は、この表示指示を受信すると、選択画像を作成して、当該画像を表示装置4に表示させる。
【0158】
ユーザは、表示装置4に表示される選択画像を見ながら、操作装置3を用いて上記の選択を行う。すなわち、操作装置3を介したユーザ操作に応じて、送受信部27が、操作装置3から操作信号(例えば表示装置4に表示されるカーソルの位置を示す信号や各種キーの押下を示す押下信号)を受信する。送受信部27は、この操作信号を検索制御部28に送信する。検索制御部28は、この操作信号を解析することにより、ユーザが過去の検索結果の利用を選択したか、新規の検索処理を選択したかを判断する(ステップS1(以降、単に「S1」と示す))。
【0159】
検索制御部28は、ユーザが新規の検索処理を選択した判断すると(S1で「新規検索」)、検索条件の入力を受け付ける(S2)。このため、検索制御部28は、検索条件をユーザに入力させるための入力画像を表示装置4に表示させるために、当該画像の表示指示を表示制御部30に送信する。表示制御部30は、この表示指示を受信すると、入力画像を作成し表示装置4に表示させる。
【0160】
ユーザは、表示装置4に表示される入力画像を見ながら、操作装置3を用いて検索条件の入力(例えば検索キーワードの入力)を行う。送受信部27は、検索条件の入力に応じて操作装置3からの操作信号を受信すると、検索制御部28に送信する。検索制御部28は、この操作信号を解析することにより、検索条件の入力を受け付ける。検索制御部28は、登録データ保存領域103a(「データ領域」)からこの検索条件を含む登録情報を抽出情報として読み出すための読み出し指示を、送受信部27を介して再生装置2に送信する。また、検索制御部28は、読み出された抽出情報を管理するために、当該抽出情報に付与するための検索履歴IDを発行し、当該抽出情報に対応付けられる検索履歴情報を作成する。
【0161】
再生装置2では、再生制御部51は、送受信部57を介してこの読み出し指示を受信すると、媒体制御回路群42を制御することにより、登録データ保存領域103aから上記の検索条件に該当する登録情報を抽出情報(抽出情報群)として読み出す(S3)。再生制御部51は、抽出情報を読み出すと、送受信部57を介して記録装置1に送信する。
【0162】
記録装置1では、データ解凍部22は、送受信部27を介して再生装置2が読み出した抽出情報を受信する。登録データ保存領域103aには登録情報が圧縮されて記録されているので、読み出された抽出情報も圧縮されている。このため、データ解凍部22は、この圧縮されている抽出情報を、例えば記憶部14に保存されている解凍プログラムを用いて解凍する(S4)。データ解凍部22は、抽出情報の解凍が完了すると、この抽出情報を検索制御部28に送信する。
【0163】
検索制御部28は、解凍された抽出情報を受信すると、この抽出情報に対する検索回数をインクリメントし(新規の抽出情報の場合には検索回数「1」を付与する)、この検索回数と、S2で受け付けた検索条件と、発行した検索履歴IDとを対応付けた検索履歴情報を生成し、さらにこの検索履歴情報を抽出情報と対応付ける。そして、検索制御部28は、この検索履歴情報と抽出情報とを保存制御部23に送信する。保存制御部23は、これらの情報を受信すると、記憶部14に保存する。つまり、検索制御部28は、保存制御部23を介して、検索条件に合致する抽出情報を記憶部14に保存(バッファにコピー)する(S5)。
【0164】
保存制御部23は、記憶部14に検索履歴情報と対応付けられた抽出情報を保存すると、その旨を検索制御部28に通知する。検索制御部28は、保存した抽出情報を表示装置4に表示させるための表示指示を、表示制御部30に送信する。表示制御部30は、この表示指示を受けると、記憶部14に保存された抽出情報を表示装置4に表示させる(S6)。
【0165】
一方、検索制御部28は、ユーザが過去の検索結果の利用を選択したと判断すると(S1で「過去検索結果利用」)、過去に検索履歴記録領域103bに記録された検索履歴情報を当該領域から読み出すための読み出し指示を、送受信部27を介して再生装置2に送信する。再生装置2では、再生制御部51は、この読み出し指示を受信すると、媒体制御回路群42を制御することにより、検索履歴記録領域103bに記録された検索履歴情報を読み出す(S7)。再生制御部51は、検索履歴情報を読み出すと、送受信部57を介して記録装置1に送信する。
【0166】
記録装置1では、検索制御部28は、送受信部27を介して再生装置2が読み出した検索履歴情報を受信すると、この検索履歴情報に含まれる検索条件をユーザに選択させるための選択画像を表示装置4に表示させるために、当該画像の表示指示を表示制御部30に送信する。表示制御部30は、この表示指示を受けると、条件選択画像を作成し表示装置4に表示させる。
【0167】
ユーザは、表示装置4に表示される選択画像を見ながら、操作装置3を用いて検索条件の選択(項目の絞込み(複数の項目の選択))を行う。すなわち、検索制御部28は、操作装置3を介したユーザ操作に応じた操作信号を操作装置3から受信すると、この操作信号を解析することにより、ユーザがどの検索条件を選択したかを判断する(S8)。
【0168】
検索制御部28は、どの検索条件が選択されたかを判断すると、選択された検索条件に対応付けられた(すなわち、この検索条件に対応付けられた検索履歴IDに対応する)抽出情報(抽出情報群)を抽出データ保存領域103cから読み出すために、その読み出し指示を再生装置2に送信する。再生装置2では、再生制御部51は、この読み出し指示を受信すると、媒体制御回路群42を制御することにより、抽出データ保存領域103cに記録された、ユーザにより選択された抽出情報を読み出す(S9)。再生制御部51は、抽出情報を読み出すと、送受信部57を介して記録装置1に送信する。
【0169】
記録装置1では、検索制御部28は、送受信部27を介して再生装置2が読み出した抽出情報を受信すると、検索回数をインクリメントし、S7で読み出した検索履歴情報を更新する。そして、検索制御部28は、抽出情報および検索履歴情報を保存制御部23に送信することにより、S5の処理に移行する。
【0170】
S6にて表示装置4が抽出情報を表示すると、ユーザは、抽出情報に対する編集処理を行う(S10)。具体的には、ユーザは、光ディスク100に電話帳データが記録されている場合には、表示されている抽出情報のうち不要な抽出情報の削除、新規の登録情報(追加情報)の追加、表示されている抽出情報における項目のうち不要な項目の削除などを、操作装置3を介して編集処理として行う。編集制御部29は、これらの処理に対する操作信号を操作装置3から受信すると、記憶部14に保存されている抽出情報および検索履歴情報を読み出し、例えば表示されている複数の抽出情報から1つの抽出情報を削除や、抽出情報の項目の削除(「抽出項目」の該当する項目の「1」を「0」に書き換え)を行うことで、編集後の抽出情報を作成する。また、編集制御部29は、新規の追加情報の入力を受け付けた場合には、この追加情報を記憶部14に保存する。すなわち、編集制御部29は、抽出情報の編集を記憶部14(バッファ)上で行うことで、ユーザの編集処理に従った編集を行う。
【0171】
また、S10の編集において、編集制御部29は、操作信号を解析することにより、ユーザが新規の抽出情報の検索または編集処理の終了を選択したか否かを判断している(S11)。編集制御部29は、新規の抽出情報の検索を行う旨の操作信号を受信した場合には(S11で「新規情報検索」)、検索制御部28にその旨を通知し、S1の処理に戻る。一方、編集制御部29は、編集処理を終了し、編集後の抽出情報を保存する旨の操作信号(保存・終了コマンド)を受信した場合には(S11で「保存・終了」)、まず新規に追加された追加情報を光ディスク100に記録するか否かの選択をユーザに行わせる。このため、編集制御部29は、この選択を行わせるための選択画像を表示装置4に表示させるために、当該画像の表示指示を表示制御部30に送信する。表示制御部30は、この表示指示を受信すると、この選択画像を作成し表示装置4に表示させる。
【0172】
ユーザは、表示装置4に表示される選択画像を見ながら、操作装置3を用いて新規の追加情報を光ディスク100に記録するか否かの判断結果の入力を行う。編集制御部29は、この入力を示す操作信号を操作装置3から受信すると、この操作信号を解析することにより、新規の追加情報(新規追加データ)を光ディスク100に記録(保存)するか否かを判定する(S12)。
【0173】
編集制御部29は、ユーザの入力操作に基づき、新規の追加情報を光ディスク100に記録すると判定した場合には(S12にてYES)、その旨をデータ圧縮部24に通知する。データ圧縮部24は、この通知を受けると、記憶部14からS10にて追加された追加情報を圧縮し(S13)、圧縮後の追加情報を記録制御部25に送信する。記録制御部25は、圧縮された追加情報を受信すると、媒体制御回路群12を制御することにより、追加データ保存領域103d(「データ追加領域」)に記録する(S14)。記録制御部25は、追加情報の記録が完了すると、記録完了通知を編集制御部29に送信する。
【0174】
編集制御部29は、記録完了通知を受信すると、次に編集後の抽出情報を光ディスク100に記録するか否かの選択をユーザに行わせる。編集制御部29は、S12と同様の処理を行うことで、編集後の抽出情報を光ディスク100に記録(保存)するか否かを判定する(S15)。編集後の抽出情報とは、S10の処理後の抽出情報であり、例えば不要な抽出情報が削除された抽出情報(群)や不要な項目が削除された抽出情報などを指す。また、編集制御部29は、S12にてNOの場合にもS15の処理に移行する。
【0175】
なお、例えばS12で「保存・終了」選択後の処理が開始される時点で、再生制御部51は、編集制御部29からその旨の通知を受けることにより、挿入されている光ディスク100を排出する。光ディスク100が排出されると、ユーザは、光ディスク100を記録装置1に装填する。記録装置1では、光ディスク100が装填されると、媒体装填確認部11が検出信号を制御部13に送信する。制御部13は、装填された情報記録媒体が光ディスク100であることを確認するために、媒体制御回路群12を制御することにより、情報記録媒体の管理領域からこの情報記録媒体の種類などを示す情報を読み出す。そして、制御部13は、この情報を解析することにより、情報記録媒体が光ディスク100であるか否かを確認する。なお、光ディスク100の排出および挿入は、S3またはS9の処理後S14の処理までの間(すなわち再生装置2での情報の読み出し完了後、記録装置1による情報の書き込みまでの間)に行われればよく、また、排出はユーザが手動で行ってもよい。
【0176】
編集制御部29は、ユーザの入力操作に基づき、編集後の抽出情報を光ディスク100に記録すると判定した場合には(S15でYES)、編集後の抽出情報のうち、光ディスク100に記録する抽出情報の選択と、選択された抽出情報の光ディスク100内での並び替えとをユーザに行わせるための画像を表示させるように、選択/並び替え用の画像の表示指示を表示制御部30に送信する。表示制御部30は、表示指示を受けると、この画像を表示装置4に表示させる。
【0177】
ユーザは、表示装置4に表示される選択/並び替え用の画像を見ながら、操作装置3を用いて、記録する抽出情報の選択と、選択された抽出情報の並び替えとを行う(S16)。編集制御部29は、これらの処理を示す操作信号を操作装置3から受信すると、この操作信号を解析することにより、選択された抽出情報の光ディスク100における記録位置を決定し、その抽出情報の並べ替え(ユーザが指示した並べ替え)を記憶部14上で行う。そして、編集制御部29は、その並べ替えが完了した旨を記録制御部25に通知する。
【0178】
記録制御部25は、この通知を受けると、ユーザの指示どおりに並べ替えられた抽出情報(編集データ)と、当該抽出情報の記録位置を示す位置情報とを記憶部14から読み出し、抽出データ保存領域103cの所定の位置に記録する(S17)。記録制御部25は、この抽出情報の記録が完了すると、記録完了通知を編集制御部29に送信する。
【0179】
編集制御部29は、記録完了通知を受信すると、次に検索履歴情報(検索履歴)を光ディスク100に記録するか否かの選択をユーザに行わせる。編集制御部29は、S12と同様の処理を行うことで、検索履歴情報を光ディスク100に記録(保存)するか否かを判定する(S18)。また、編集制御部29は、S15にてNOの場合にもS18の処理に移行する。
【0180】
編集制御部29は、ユーザの入力操作に基づき、検索履歴情報を光ディスク100に記録すると判定した場合には(S18でYES)、その旨を記録制御部25に通知する。記録制御部25は、この通知を受けると、記憶部14から検索履歴情報(検索結果)を読み出し、検索履歴記録領域103bに記録し(S19)、図6に示す処理が終了する。また、S18にてNOの場合にも図6に示す処理が終了する。
【0181】
なお、上記では、S12からS19の処理はこの順で行われているが、これに限られたものではない。例えば、S12、S15およびS18におけるユーザによる選択(編集制御部29による判定)を3回繰り返すのではなく、3回分の動作を一括でユーザが選択し、一括選択後に自動的に順次記録されていく構成であってもよい。
【0182】
この場合、編集制御部29は、新規の追加情報、編集後の抽出情報および検索履歴情報を光ディスク100に記録するか否かの選択を表示装置4を介してユーザに問合せ、ユーザは、操作装置3を用いてこれらの情報それぞれを光ディスク100に記録するかどうかの判断結果を一括入力する。編集制御部29は、この判断結果を示す操作信号を受信すると、それぞれの判断結果に応じた処理を実行する。例えば、ユーザが新規の追加情報については光ディスク100に記録しないが、編集後のデータおよび検索履歴情報については記録する旨の一括入力を行った場合には、編集制御部29は、この一括入力を示す操作信号を受信した後、S13への移行処理を行わず、S16およびS19の移行処理を行う。また、それぞれの判断結果に応じた処理は、どのような順番で行われてもよい。
【0183】
また、図6に示すフローチャートでは、S12、S15およびS18のユーザによる選択(編集制御部29による判定)がこの順で行われる必要はなく、どのような順で処理が行われてもよい。
【0184】
〔各装置における処理の流れ(その2)〕
次に、図7を用いて、記録再生システム10における処理の流れ、特に記録装置1および再生装置2における処理の流れの別例について説明する。図7は、記録再生システム10における処理の流れの別例を示すフローチャートであり、検索処理が記録装置1にて自動で行われ、編集処理がユーザの入力操作によって実現される場合の処理の流れを示すものである。なお、図6に示す処理と同様、まず再生装置2に光ディスク100が装填され、例えばS41の処理後に排出され、記録装置1に装填されるものとする。
【0185】
まず、検索制御部28は、再生装置2から装填された情報記録媒体が光ディスク100である旨の通知を受けると、S2と同様の処理を行うことで、ユーザが操作装置3を介して入力した検索条件の入力を受け付ける(S31)。検索制御部28は、この入力を受け付けると、次に、過去の検索結果として記録されている検索履歴情報を検索履歴記録領域103bから読み出すための読み出し指示を、送受信部27を介して再生装置2に送信する。
【0186】
再生装置2では、再生制御部51は、送受信部57を介してこの読み出し指示を受信すると、媒体制御回路群42を制御することにより、検索履歴記録領域103bから検索履歴情報を読み出す(S32)。再生制御部51は、検索履歴情報を読み出すと、送受信部57を介して記録装置1に送信する。
【0187】
記録装置1では、検索制御部28は、送受信部27を介して再生装置2が読み出した検索履歴情報を受信すると、S31で入力された検索条件と、S32で読み出された過去の検索履歴情報に含まれる検索条件(過去検索条件)とが一致するか否かを判定する(S33)。
【0188】
検索制御部28は、上記2つの検索条件が一致しないと判定した場合(S33でNO)、登録データ保存領域103aから、S31で入力された検索条件を含む登録情報を抽出情報として読み出すための読み出し信号を、送受信部27を介して再生装置2に送信する。
【0189】
再生装置2では、再生制御部51は、送受信部57を介してこの読み出し指示を受信すると、媒体制御回路群42を制御することにより、登録データ保存領域103aから上記の検索条件に該当する登録情報を抽出情報(抽出情報群)として読み出す(S34)。再生制御部51は、抽出情報を読み出すと、送受信部57を介して記録装置1に送信する。
【0190】
記録装置1では、データ解凍部22は、送受信部27を介して再生装置2が読み出した抽出情報を受信すると、圧縮されている抽出情報を、記憶部14に保存されている解凍プログラムを用いて解凍する(S35)。データ解凍部22は、抽出情報の解凍が完了すると、この抽出情報を検索制御部28に送信する。その後のS36およびS37の処理は、図6に示すS5およびS6の処理とそれぞれ同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0191】
一方、検索制御部28は、S31で入力された検索条件と、S32で読み出された過去検索条件とが一致すると判定した場合(S33でYES)、抽出データ保存領域103cに記録されている全抽出情報と、全抽出情報に対応付けられた検索履歴情報とを読み出すための読み出し指示を、送受信部27を介して再生装置2に送信する。再生装置2では、再生制御部51は、この読み出し指示を受信すると、媒体制御回路群42を制御することにより、抽出データ保存領域103cおよび検索履歴記録領域103bに記録された抽出情報および検索履歴情報を読み出す(S38)。再生制御部51は、抽出情報および検索履歴情報を読み出すと、送受信部57を介して記録装置1に送信する。
【0192】
記録装置1では、検索制御部28は、送受信部27を介して再生装置2が読み出した抽出情報および検索履歴情報を受信すると、検索回数をインクリメントすることにより当該検索履歴情報を更新する。そして、検索制御部28は、抽出情報および検索履歴情報を保存制御部23に送信することにより、S36の処理に移行する。
【0193】
S37にて表示装置4が抽出情報を表示すると、表示制御部30は、その旨を検索制御部28に通知する。検索制御部28は、この通知を受けると、検索を終了させるか否かを判定する(S39)。具体的には、検索制御部28は、検索を終了するか否かをユーザに確認させるための確認用画像を表示装置4に表示させるように表示制御部30に指示し、ユーザは、表示装置4に表示された確認用画像を見ながら、操作装置3を用いて終了させるか否かの判断結果を入力する。検索制御部28は、入力された判断結果を示す操作信号を操作装置3から受信すると、この操作信号を解析することにより、検索を終了させるか否かの判定を行う。
【0194】
検索制御部28は、検索を終了させると判定した場合には(S39でYES)、その旨を編集制御部29に通知する一方、検索が終了していないと判定した場合には(S39でNO)、再びS31の処理を行う。
【0195】
なお、S39では、検索制御部28は、S31での検索条件の入力により、登録データ保存領域103aまたは抽出データ保存領域103cに記録されている情報(登録情報または抽出情報)のうち、ユーザにより編集の対象となる全情報の読み出しが完了したか否かの判定を行っている。この処理を行うことにより、検索制御部28は、検索キーワードとして一括して複数の単語が入力されることにより1回の検索で上記の保存領域からユーザ所望の全情報を読み出させるだけでなく、1回ずつ異なる単語が入力される(複数の単語が分割入力される)ことにより2回以上の検索で上記全情報を読み出させることも可能となる。これは、例えばユーザが複数の業種や複数の都道府県に跨る情報に対する編集を行うことを所望している場合に有効な処理である。
【0196】
つまり、検索制御部28は、複数回の検索により光ディスク100から読み出された抽出情報の編集を一度に行うことをユーザが所望している場合にも対応できるように、S39の処理(検索終了の判定処理)を行う仕組みを備えているといえる。
【0197】
その後のS40〜S49の処理については、図6に示すS10〜S19の処理と同様であるので、ここではこれらの処理の説明を省略する。
【0198】
〔各装置における処理の流れ(その3)〕
次に、図8を用いて、記録再生システム10における処理の流れ、特に記録装置1および再生装置2における処理の流れの更なる別例について説明する。図8は、記録再生システム10における処理の流れの更なる別例を示すフローチャートであり、検索処理がユーザの入力操作にて行われ、編集処理が記録装置1にて自動で行われることによって実現される場合の処理の流れを示すものである。なお、S61〜S70の処理は、図6に示すS1〜S10の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。また、図6に示す処理と同様、まず再生装置2に光ディスク100が装填され、例えばS71の処理後に排出され、記録装置1に装填されるものとする。
【0199】
S70の編集において、編集制御部29は、操作信号を解析することにより、ユーザが新規の抽出情報の検索または編集処理の終了を選択したか否かを判断している(S71)。編集制御部29は、新規の抽出情報の検索を行う旨の操作信号を受信した場合には(S71で「新規情報検索」)、検索制御部28にその旨を通知し、S61の処理に戻る。一方、編集制御部29は、編集処理を終了する旨の操作信号(終了コマンド)を受信した場合には(S71で「終了」)、記憶部14を参照することにより、新規に追加された追加情報が存在するか否かを判定する(S72)。検索制御部28は、追加情報が存在する(記憶部14に追加情報が記録されている)と判定した場合には(S72でYES)、その旨をデータ圧縮部24に通知する。
【0200】
データ圧縮部24は、この通知を受けると、記憶部14からS70にて追加された追加情報(新規追加データ)を圧縮し(S73)、圧縮後の追加情報を記録制御部25に送信する。記録制御部25は、圧縮された追加情報を受信すると、媒体制御回路群12を制御することにより、追加データ保存領域103dに記録する(S74)。記録制御部25は、追加情報の記録が完了すると、記録完了通知を編集制御部29に送信する。
【0201】
編集制御部29は、記録完了通知を受信すると、その旨を記録位置決定部26に通知する。記録位置決定部26は、記憶部14に保存された抽出情報を抽出データ保存領域103cに記録するときに、並べ替えが必要であるか否かを判定し(S75)、必要である場合には(S75でYES)、記憶部14(バッファ)上にて当該抽出情報の並べ替え(光ディスク100における抽出情報の記録位置の決定)処理を行う(S76)。なお、記録位置決定部26による並べ替え処理については後述する。
【0202】
記録位置決定部26は、並べ替え処理が完了すると(記録位置を決定すると)、その旨を記録制御部25に送信する。記録制御部25は、この通知を受けると、並べ替え処理後の抽出情報と、当該抽出情報(もしくは最も内周側に記録される抽出情報)の記録位置を示す位置情報と記憶部14から読み出し、抽出データ保存領域103cの所定の位置に記録する(S77)。
【0203】
なお、記録位置決定部26は、S75にて並べ替え処理を行わないと判断した場合には(S75でNO)、その旨を記録制御部25に通知する。この場合、記録制御部25は、抽出情報に対応付けられている検索履歴情報(「記録番号」)に対応する位置に、抽出情報を記録する。
【0204】
さらに、記録制御部25は、抽出データ保存領域103cへの記録を完了すると、記憶部14に保存されている検索履歴情報(検索条件)を読み出して、検索履歴記録領域103bに記録し(S78)、図8に示す処理が終了する。
【0205】
〔各装置における処理の流れ(その4)〕
次に、図9を用いて、記録再生システム10における処理の流れ、特に記録装置1および再生装置2における処理の流れの更なる別例について説明する。図9は、記録再生システム10における処理の流れの更なる別例を示すフローチャートであり、検索処理および編集処理が記録装置1にて自動で行われることによって実現される場合の処理の流れを示すものである。なお、S91〜S100の処理については、図7に示すS31〜S40の処理と同様であり、S101〜S108の処理については、図8に示すS71〜S78と同様であるので、ここではその説明を省略する。また、図6に示す処理と同様、まず再生装置2に光ディスク100が装填され、例えばS101の処理後に排出され、記録装置1に装填されるものとする。
【0206】
〔抽出情報の保存(並べ替え処理)方法〕
次に、図10〜図13を用いて、抽出データ保存領域103cに記録される抽出情報の保存(並べ替え処理)方法について説明する。図10は、抽出データ保存領域103cに抽出情報が保存される様子を示す図であり、図10(a)は、検索日時順に内周側から抽出情報が記録されていく様子を示すものである。また、図11は、過去の検索条件毎に(検索日時順に)内周側から抽出情報が記録されていく様子を示す図であり、図11(a)は、抽出データ保存領域103cに記録容量がある場合の様子を示すものであり、図11(b)は、抽出データ保存領域103cに記録容量がない場合の様子を示すものである。なお、ここでは、図6、図8、図15および図17に示すように、新規検索が行われ、登録データ保存領域103aから登録情報の少なくとも一部として抽出情報が読み出される場合の処理として説明する。
【0207】
まず、過去の検索条件毎に抽出情報が記録される場合には、図10(a)に示すように検索日時順に記録される。例えば、検索条件A、B、Cの順に、当該検索条件を用いて検索が行われた場合、抽出データ保存領域103cの内周側から、検索条件Aディレクトリ、検索条件Bディレクトリ、検索条件Cディレクトリにそれぞれ対応付けられた抽出データ群(抽出情報)A、B、Cの順に記録される。
【0208】
例えば、図11(a)に示すように、新規検索前の状態(光ディスク100が記録装置1に挿入されたときの状態)において、抽出データ保存領域103cの内周側から、検索条件A〜D(検索条件Aディレクトリ〜検索条件Dディレクトリ)にそれぞれ対応付けられた抽出データ群A〜Dが、この順に記録されている。すなわち、検索日時の最も古いものが抽出データ群Aである。
【0209】
ユーザによる検索処理・編集処理が行われた(例えば図6のS1〜S6、S10およびS11の処理が行われた)ときに、検索条件Eが入力され、これに対応する抽出データ群Eが登録データ保存領域103aから読み出されたものとする。
【0210】
この場合、記録位置決定部26は、記録位置の決定方法が「検索日時順」に設定されている場合、抽出データ群Dに付与されている記録番号の次の番号を付与することにより、抽出データ群Eの記録位置を決定する。そして、記録制御部25が、この記録位置に抽出データ群Eを記録することにより、図11(a)に示すように、抽出データ群Dの後ろに抽出データ群Eが追加される。
【0211】
また、図11(b)に示すように、新規検索前の状態において、抽出データ保存領域103cの内周側から検索条件A〜Iが記録されており、抽出データ保存領域103cの記録容量の空きがない。この光ディスク100が挿入されている状態で、上記の検索処理・編集処理が行われたときに、検索条件Xが入力され、これに対応する抽出データ群Xが登録データ保存領域103aから読み出されたものとする。
【0212】
この場合、記録装置1では、(1)ユーザによる上書きデータの選択、または、(2)内周側から自動的に上書きのどちらかの処理が行われる。
【0213】
(1)の場合、記録位置決定部26は、例えば抽出データ群Iに付与されている記録番号が付与できる最大の番号であると判断すると、その旨を編集制御部29に通知する。編集制御部29は、この通知を受けると、抽出データ保存領域103cに記録されている抽出情報のうち上書きしてもよい抽出情報の選択をユーザに行わせるための選択画像を表示装置4に表示させるように、当該画像の表示指示を表示制御部30に送信する。表示制御部30は、この表示指示を受信すると、表示装置4に通知画像を表示させる。
【0214】
ユーザは、表示装置4に表示される選択画像を見ながら、操作装置3を用いて上記の選択を行う。すなわち、検索制御部28は、操作装置3を介したユーザ操作に応じた操作信号を操作装置3から受信すると、この操作信号を解析することにより、ユーザがどの抽出情報を選択したかを判断する。
【0215】
例えば、ユーザが上書きしてもよい抽出情報として抽出データ群Dを選択したとすると、検索制御部28は、その旨を記録位置決定部26に通知する。記録位置決定部26は、この通知を受けると、抽出データ群Dの記録番号を抽出データ群Xに付与することにより、抽出データ群Xの記録位置を決定する。そして、記録制御部25が、この記録位置に抽出データ群Xを記録することにより、図11(b)の(1)に示すように、抽出データ群Dが記録されていた位置に抽出データ群Xが上書きされる。
【0216】
なお、抽出データ保存領域103cに記録容量の空きがないことを、例えば光ディスク100が挿入されたときに行われる情報記録媒体の種別確認時に、記録装置1または再生装置2が認識する構成であってもよい。
【0217】
一方、(2)の場合、記録位置決定部26は、例えば抽出データ群Iに付与されている記録番号が付与できる最大の番号であると判断すると、その旨を記録位置決定部26に通知する。記録位置決定部26は、この通知を受けると、抽出データ保存領域103cに記録されている最も検索制御部が古い抽出情報である抽出データ群Aの記録位置を、抽出データ群Xの記録位置として決定する。そして、記録制御部25が、この記録位置に抽出データ群Xを記録することにより、図11(b)の(2)に示すように、抽出データ群Aが記録されていた位置に抽出データ群Xが自動的に上書きされる。
【0218】
次に、検索回数順に内周側から抽出情報が記録されていく様子について、図10(b)、図12および図13を用いて説明する。図10(b)は、検索回数順に内周側から抽出情報が記録されていく様子を示すものである。また、図12は、データ長が一定である抽出情報が検索回数順に内周側から記録されていく様子を示す図であり、図13は、データ長が一定ではない抽出情報が検索回数順に内周側から記録されていく様子を示す図である。
【0219】
なお、図12および図13では、新規検索前の状態として、抽出データ保存領域103cの記録容量に空きがないものとする。また、記録位置決定部26は、同じ検索回数の抽出情報については、後に検索された方(検索日時が古い方)の抽出情報を優先的に内周側の記録位置に決定するようになっている。さらに、記録位置決定部26は、抽出データ保存領域103cの記録容量に空きがない場合には、検索回数が少ない抽出情報から順に上書きするものとする。また、データ毎の検索回数を括弧内に示している。
【0220】
また、本実施の形態では、S12の処理の開始時点で、光ディスク100を再生装置2から記録装置1へと装填しなおしている。このため、記録位置決定部26が抽出情報の読み出し指示を再生装置2に送信するときには、制御部13は、記録装置1から光ディスク100を排出させるとともに、再生装置2への装填をユーザに指示する画像を表示装置4に表示させるように表示制御部30に指示してもよい。また、抽出情報の読み出しが完了したら、制御部43は、再生装置2から光ディスク100を排出させるとともに、記録装置1への装填をユーザに指示する画像を表示装置4に表示させるように、送受信部57および27を介して表示制御部30に指示してもよい。
【0221】
図10(b)では、データ(抽出情報)S、T、U、Vの順に検索回数が多く、その検索回数の多い順にこれらのデータが記録されている。例えば、図12に示すように、新規検索前の状態において、抽出データ保存領域103cの内周側から、データ長が一定である抽出情報として、データS、T、U、V、…、X、Y、Zがこの順に記録されている。すなわち、検索回数の最も多いものがデータSである。
【0222】
この場合、検索条件Eの入力によりデータU、V、Y、Aが登録データ保存領域103aから読み出された場合、検索制御部28は、これらのデータに対する検索回数をインクリメントする(新規のデータAには検索回数「1」を付与する)ことにより、バッファ(記憶部14)上で検索回数の更新(書き換え)を行う。すなわち、検索制御部28は、バッファに検索回数をそれぞれ1回増加させたデータU、V、Y、Aを保存する。図12では、検索制御部28は、データUの検索回数は30から31に、データUの検索回数は10から11に、データYの検索回数は1から2に、それぞれ増加させて保存している。また、新規のデータAの検索回数を1にして保存している。
【0223】
この状態で記録位置を決定することになると、記録位置決定部26は、抽出データ保存領域103cから、検索回数が更新された抽出情報から、当該抽出情報の更新前(検索されている抽出情報は除く)あるいは更新後の検索回数と同じ検索回数の先頭の抽出情報までをバッファに読み出すための読み出し指示を再生装置2に送信する。つまり、記録位置決定部26は、検索回数が更新された抽出情報と、この更新前あるいは更新後の検索回数が同じすべての抽出情報を読み出すように、再生装置2に指示する。再生装置2では、再生制御部51が、この読み出し指示に対応する抽出情報を読み出し、記録装置1に送信する。記録装置1では、記録位置決定部26が、再生装置2から送信される、抽出データ保存領域103cから読み出された抽出情報をバッファに保存する。図12では、記録位置決定部26は、データUの更新前の検索回数と同じ抽出情報であるデータT、データYの更新後の検索回数と同じ抽出情報であるデータXが、抽出データ保存領域103cから新たに読み出される。
【0224】
記録位置決定部26は、抽出データ保存領域103cから読み出された抽出情報(データTおよびデータX)をバッファに保存すると、検索回数が更新された抽出情報の記録位置を、読み出した抽出情報の中で最も内周側の記録位置となるように、各抽出情報の記録番号の変更を行う。図12では、記録位置決定部26は、データTおよびデータUの記録番号の記録しなおし(入れ替え)、データXおよびデータYの記録番号の記録しなおしを行うことで、それぞれのデータの記録位置を決定する。また、記録位置決定部26は、抽出データ保存領域103cの記録容量に空きがなく、データZには最大の記録番号が付与されているため、データZの記録番号をデータAの記録番号とすることにより、データAの記録位置を決定する。
【0225】
そして、記録制御部25が、この記録位置に各データを記録することにより、図12に示すように、データTとデータU、データXとデータYが自動的に記録しなおされ、データZがデータAに上書きされる。また、記録制御部25は、例えば図8に示すS78にて、検索履歴情報を検索履歴記録領域103bに記録することにより、検索回数が更新された抽出情報として抽出データ保存領域103cに記録しておくことができる(図12のデータV)。
【0226】
一方、例えば図13に示すように、新規検索前の状態において、抽出データ保存領域103cの内周側から、データ長がそれぞれ異なる抽出情報として、データS、T、U、V、…、X、Y、Zがこの順に記録されている。すなわち、検索回数の最も多いものがデータSである。
【0227】
この場合、検索条件Eの入力によりデータU、V、Y、Aが登録データ保存領域103aから読み出された場合、検索制御部28は、図12と同様の処理を行うことで、データUの検索回数は30から31に、データUの検索回数は10から11に、データYの検索回数は1から2に、それぞれ増加させて保存している。また、新規のデータAの検索回数を1にして保存している。
【0228】
この状態で記録位置を決定することになると、記録位置決定部26は、抽出データ保存領域103cから、最も内周側に記録されていた検索回数が更新された抽出情報から、当該抽出情報の更新後の検索回数と同じ検索回数の先頭の抽出情報までをバッファに読み出すための読み出し指示を再生装置2に送信する。つまり、記録位置決定部26は、検索回数が更新された抽出情報のうち最も検索回数の多い抽出情報と、この更新後の検索回数が同じすべての抽出情報を読み出すように、再生装置2に指示する。再生装置2では、再生制御部51が、この読み出し指示に対応する抽出情報を読み出し、記録装置1に送信する。記録装置1では、記録位置決定部26が、再生装置2から送信される、抽出データ保存領域103cから読み出された抽出情報をバッファに保存する。図12では、記録位置決定部26は、図13では、バッファに保存されている検索回数が最も多い抽出情報が、データU(31回)であるので、検索制御部28は、抽出データ保存領域103cに記録されているデータS以外のすべてを読み出すように再生装置2に指示している。
【0229】
記録位置決定部26は、抽出データ保存領域103cから読み出された抽出情報(データS以外)をバッファに保存すると、保存した抽出情報の検索回数を参照することにより、当該抽出情報を、検索回数の多い順に抽出データ保存領域103cの内周側に記録されるように記録番号を付与する。このとき付与される最も小さい記録番号は、記録位置決定部26の指示により読み出された抽出情報の最も小さい記録番号(図13では、データTの記録番号)と一致する。また、図13では、データAにも記録番号を付与しているので、抽出データ保存領域103cにはデータZを記録できる記録スペースがない。このため、データZには記録番号を付与しない。このため、記録位置決定部26は、データU〜Aの記録位置を決定する。そして、記録制御部25が、この記録位置に各データを記録することにより、図13に示すように、新規検索前の状態において抽出データ保存領域103cに記録されているデータT〜Zに(すなわちデータTの位置から)、データU〜Aを自動的に上書きする。
【0230】
〔記録装置1の変形例〕
次に、図14を用いて、本実施の形態に係る記録装置1の変形例における概略構成の一例について説明する。図14は、本実施の形態に係る記録再生システム10における記録装置1(変形例)および再生装置2の概略構成の一例を示すブロック図である。
【0231】
本変形例では、登録情報に予め鍵情報が設定されている場合や、抽出情報に鍵情報を設定して管理する場合など、登録情報または抽出情報が読み出されるときの照合(データに鍵が付与されているかを確認する鍵照合処理)や、これらの情報に鍵情報の設定(データに鍵を付与する鍵付与処理)を行う場合について説明する。この処理を実現するために、本変形例に係る記録装置1の制御部13は、図1の構成に加え、鍵情報付与部31(鍵情報付与手段)および鍵照合制御部32を備えている。
【0232】
鍵情報付与部31は、送受信部27が受信した抽出情報に、当該抽出情報の外部での利用を制限するための鍵情報を付与するものである。
【0233】
鍵照合制御部32は、ユーザ入力により取得した鍵情報、または、記憶部14に保存されている鍵情報と、光ディスク100に記録されている抽出情報に付与されている鍵情報との照合を行うものである。
【0234】
〔変形例における処理の流れ(その5)〕
次に、図15を用いて、記録再生システム10における処理の流れ、特に記録装置1(変形例)および再生装置2における処理の流れについて説明する。図15は、記録再生システム10における処理の流れを示すフローチャートであり、検索処理および編集処理がユーザの入力操作によって実現される場合の処理の流れを示すものである。なお、S121〜S126およびS132〜S138の処理については、図6に示すS1〜S6およびS10〜S16の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。また、図6に示す処理と同様、まず再生装置2に光ディスク100が装填され、例えばS133の処理後に排出され、記録装置1に装填されるものとする。
【0235】
検索制御部28は、ユーザが過去の検索結果の利用を選択した判断すると(S121で「過去検索結果利用」)、過去に検索履歴記録領域103bに記録された検索履歴情報(過去検索条件および編集履歴(図5に示す「抽出項目」))を当該領域から読み出すための読み出し指示を、送受信部27を介して再生装置2に送信する。再生装置2では、再生制御部51は、この読み出し指示を受信すると、媒体制御回路群42を制御することにより、検索履歴記録領域103bに記録された検索履歴情報を読み出す(S127)。再生制御部51は、検索履歴情報を読み出すと、送受信部57を介して記録装置1に送信する。
【0236】
記録装置1では、検索制御部28は、送受信部27を介して再生装置2が読み出した検索履歴情報を受信すると、この検索履歴情報に含まれる検索条件および編集履歴をユーザに選択させるための選択画像を表示装置4に表示させるために、当該画像の表示指示を表示制御部30に送信する。表示制御部30は、この表示指示を受けると、選択画像を作成し表示装置4に表示させる。
【0237】
ユーザは、表示装置4に表示される選択画像を見ながら、操作装置3を用いて検索条件および編集履歴の選択を行う。すなわち、検索制御部28は、操作装置3を介したユーザ操作に応じた操作信号を操作装置3から受信すると、この操作信号を解析することにより、ユーザがどの検索条件および編集履歴を選択したかを判断する(S128)。
【0238】
検索制御部28は、どの検索条件および編集履歴が選択されると、鍵照合制御部32にその旨を通知する。鍵照合制御部32は、選択された検索条件および編集履歴に対応付けられた抽出情報(抽出情報群)に付与された鍵情報と、ユーザ入力された鍵情報とが一致するか否かを判定する(S129)。
【0239】
具体的には、鍵照合制御部32は、鍵情報の照合を行うための照合用画像を表示装置4に表示させるように表示制御部30に指示し、ユーザは、表示装置4に表示された照合用画像を見ながら、操作装置3を用いて鍵情報(パスワードなど)を入力する。鍵照合制御部32は、入力された鍵情報を示す操作信号を操作装置3から受信すると、この操作信号を解析することにより、ユーザが入力した鍵情報を取得する。そして、鍵照合制御部32は、検索履歴情報に含まれる鍵情報と、操作装置3から取得した鍵情報との照合を行うことにより、2つの鍵情報が一致するか否かを判定する。なお、検索履歴情報に含まれる鍵情報(抽出情報に予め設定された鍵情報)は、ユーザまたは再生装置2などの読み出し装置(もしくは記録装置1などの読み出し指示装置)を制限するためのものである。
【0240】
鍵照合制御部32は、2つの鍵情報が一致すると判定した場合には(S129で「OK」)、その旨を検索制御部28に通知する。検索制御部28は、この通知を受けると、S128にて選択された検索条件および編集履歴を再生装置2に送信する。再生装置2では、再生制御部51は、送受信部57を介してこの通知を受けると、この検索条件および編集履歴に対応付けられた抽出情報(選択データ)を抽出データ保存領域103cから読み出し(S130)、当該抽出情報を記録装置1に送信して、S125の処理に移行する。
【0241】
一方、鍵照合制御部32は、2つの鍵情報が一致しないと判定した場合には(S129で「NG」)、鍵照合未確認動作を行う(S131)。この鍵照合未確認動作としては、再度の鍵情報の照合を行う(この場合には、ユーザに再度パスワードに入力を求める)、抽出データ保存領域103cからの検索を中止し、登録データ保存領域103aからの検索(S122〜S125の処理)に切り替える、図15の処理を終了するなど、が挙げられる。
【0242】
その後、S126およびS132〜S138の処理が行われる。S138の処理にて、編集制御部29は、選択された抽出情報の光ディスク100における記録位置を決定すると、その旨を鍵情報付与部31に通知する。鍵情報付与部31は、選択された編集後の抽出情報に対して鍵情報を付与し(S139)、その旨を編集制御部29に通知する。その後、S140に移行するが、S140〜S142の処理については、図6に示すS17〜S19の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0243】
なお、S129では、鍵照合がユーザによる鍵情報の入力により行われる場合について説明したが、これに限らず、例えば、記録装置1の記憶部14に予め鍵情報が保存されており、鍵照合制御部32が記憶部14から鍵情報を読み出すことによって、選択された検索条件および編集履歴に対応付けられた抽出情報に付与された鍵情報との照合を行ってもよい。すなわち、鍵情報は、ユーザ入力でなく、記憶部14からの読み出し(自動入力)であってもよい。
【0244】
〔変形例における処理の流れ(その6)〕
次に、図16を用いて、記録再生システム10における処理の流れ、特に記録装置1(変形例1)および再生装置2における処理の流れの別例について説明する。図16は、記録再生システム10における処理の流れの別例を示すフローチャートであり、検索処理が記録装置1(変形例)にて自動で行われ、編集処理がユーザの入力操作によって実現される場合の処理の流れを示すものである。なお、S151〜S157およびS161の処理については、図7に示すS31〜S37およびS39の処理と、S162〜S172の処理については、図15に示すS132〜S142の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。また、図6に示す処理と同様、まず再生装置2に光ディスク100が装填され、例えばS163の処理後に排出され、記録装置1に装填されるものとする。
【0245】
S153において、検索制御部28は、S151で入力された検索条件と、S152で読み出した検索条件(過去検索情報)とが一致しないと判定した場合には(S153でNO)、その旨を鍵照合制御部32に通知する。鍵照合制御部32は、この通知を受けると、図15に示すS129の処理と同様、S152で読み出された検索履歴情報に含まれる鍵情報と、ユーザによって入力された鍵情報との照合を行う(S158)。
【0246】
鍵照合制御部32は、上記2つの鍵情報が一致すると判定した場合には(S158で「OK」)、抽出データ保存領域103cに記録されている全抽出情報と、全抽出情報に対応付けられた検索履歴情報とを読み出すための読み出し指示を、送受信部27を介して再生装置2に送信して、図7に示すS38と同様の処理を行う(S159)。また、鍵照合制御部32は、上記2つの鍵情報が一致しないと判定した場合には(S158で「NG」)、図15に示すS131と同様の処理(鍵照合未確認動作)を行う(S160)。
【0247】
〔変形例における処理の流れ(その7)〕
次に、図17を用いて、記録再生システム10における処理の流れ、特に記録装置1(変形例)および再生装置2における処理の流れの更なる別例について説明する。図17は、記録再生システム10における処理の流れの更なる別例を示すフローチャートであり、検索処理がユーザの入力操作にて行われ、編集処理が記録装置1(変形例)にて自動で行われることによって実現される場合の処理の流れを示すものである。なお、S181〜S192の処理は、図15に示すS121〜S132の処理と、S193〜S198の処理は、図8に示すS71〜S76の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。また、図6に示す処理と同様、まず再生装置2に光ディスク100が装填され、例えばS71の処理後に排出され、記録装置1に装填されるものとする。
【0248】
S198において、記録位置決定部26は、並べ替え処理が完了した場合(記録位置を決定すると)、その旨を鍵情報付与部31に通知する。鍵情報付与部31は、編集後の抽出情報に対して鍵情報を付与し(S199)、その旨を記録制御部25に通知する。記録制御部25は、この通知を受けると、並べ替え処理後の抽出情報と、当該抽出情報(もしくは最も内周側に記録される抽出情報)の記録位置を示す位置情報と記憶部14から読み出し、抽出データ保存領域103cの所定の位置に記録する(S200)。その後のS201の処理については、図8に示すS78の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0249】
〔変形例における処理の流れ(その8)〕
次に、図18を用いて、記録再生システム10における処理の流れ、特に記録装置1(変形例)および再生装置2における処理の流れの更なる別例について説明する。図18は、記録再生システム10における処理の流れの更なる別例を示すフローチャートであり、検索処理および編集処理が記録装置1(変形例)にて自動で行われることによって実現される場合の処理の流れを示すものである。なお、S211〜S222の処理については、図16に示すS151〜S162の処理と同様であり、S223〜S230の処理については、図17に示すS193〜S201と同様であるので、ここではその説明を省略する。また、図6に示す処理と同様、まず再生装置2に光ディスク100が装填され、例えばS223の処理後に排出され、記録装置1に装填されるものとする。
【0250】
〔変形例における処理の流れ(その9)〕
次に、図19を用いて、記録再生システム10における処理の流れ、特に記録装置1(変形例)および再生装置2における処理の流れの更なる別例について説明する。図19は、記録再生システム10における処理の流れの更なる別例を示すフローチャートであり、暗号化された登録情報(音楽データなど)が光ディスク100のROM層に記録されており、鍵情報の照合を行うことでこの登録情報の一部である抽出情報をRE層に記録する処理の流れを示すものである。つまり、図19にて使用される登録情報には、予めディスク配布者により定められた鍵情報が付与されている。
【0251】
まず、検索制御部28は、再生装置2から装填された情報記録媒体が光ディスク100である旨の通知を受けると、例えば図16に示すS151と同様の処理を行うことで、ユーザが操作装置3を介して入力した検索条件の入力を受け付ける(S240)。検索制御部28は、この入力を受け付けると、登録データ保存領域103aに記録されている登録情報の例えば「項目2(アーティスト)」および「項目3(アルバム)」を読み出すための読み出し指示を、送受信部27を介して再生装置2に送信する。再生装置2では、再生制御部51は、送受信部57を介してこの読み出し指示を受信すると、媒体制御回路群42を制御することにより、上記2つの項目を読み出し、送受信部57を介して記録装置1に送信する。記録装置1では、検索制御部28は、上記2つの項目の一覧表を表示装置4に表示させるために、当該2つの項目を表示制御部30に送信する。表示制御部30は、この2つの項目を受信すると、上記一覧表を作成し表示装置4に表示させる。
【0252】
ユーザは、表示装置4に表示される一覧表を見ながら、操作装置3を用いて、光ディスク100の登録データ保存領域103aから読み出したい登録情報の一部である抽出情報の選択を行う(S241)。検索制御部28は、選択された抽出情報を示す操作信号を操作装置3から受信すると、登録データ保存領域103aから当該抽出情報を読み出すための読み出し指示を、送受信部27を介して再生装置2に送信することで、例えば図15に示すS123と同様、再生制御部51が当該抽出情報と、この抽出情報に対応付けられた検索履歴情報とを読み出す(S242)。再生制御部51は、抽出情報および検索履歴情報を読み出すと、送受信部57および27を介して鍵照合制御部32に送信する。
【0253】
鍵照合制御部32は、抽出情報および検索履歴情報を再生装置2から受信すると、図15のS129と同様、S242で読み出された検索履歴情報に含まれる鍵情報と、ユーザによって入力された鍵情報との照合を行う(S243)。
【0254】
鍵照合制御部32は、上記2つの鍵情報が一致すると判定した場合には(S243で「OK」)、その旨をデータ解凍部22に通知する。その後、データ解凍部22が、図15に示すS124と同様に、S242で読み出された抽出情報を解凍し(S244)、S126およびS132と同様の処理が行われる(S245およびS247)。また、S243で「NG」の場合には、図15のS131と同様の処理が行われる(S246)。
【0255】
S247の処理後、図8に示すS71〜S78の処理と同様の処理が行われ、図19に示す処理が終了する(S248〜S255)。
【0256】
なお、S243では、鍵照合がユーザによる鍵情報の入力により行われる場合について説明したが、これに限らず、鍵照合制御部32は、例えばユーザの契約状況(例えば、オンラインでの支払い処理)に応じて、記憶部14に保存されているディスク管理プログラムにより鍵情報を自動的に生成する構成であってもよい。この場合、鍵照合制御部32は、生成した鍵情報を用いて、登録データ保存領域103aに記録されている登録情報の読み出し(もしくは抽出データ保存領域103cへのコピー)の許可を行う。
【0257】
〔記録再生システム10における各装置の作用効果〕
本実施の形態に係る記録装置1(記録装置1の制御方法)は、ROM層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部として読み出された抽出情報を受信する送受信部27(受信ステップ)と、送受信部27が受信した抽出情報を、RE層に記録させる記録制御部25(記録制御ステップ)と、を備えるものである。
【0258】
また、本実施の形態に係る再生装置2(再生装置2の制御方法)は、ROM層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部を抽出情報として読み出す再生制御部51(再生制御ステップ)と、再生制御部51が読み出した抽出情報を、RE層に記録するための記録装置1に送信する送受信部57(送信ステップ)と、を備えるものである。
【0259】
また、本実施の形態に係る記録再生システム10は、記録装置1と再生装置2とを備えるものである。
【0260】
このため、例えば検索などにより再度この抽出情報が読み出される場合には、抽出情報の集まりである登録情報が記録されているROM層からではなく、一度読み出された抽出情報が記録されているRE層から読み出すことにより、その抽出情報の読み出し(検索なども)を早く行うことができる。すなわち、例えば同じ検索条件などにより読み出される可能性(利用可能性)が高い抽出情報を、登録情報が記録されているROM層とは別のRE層に記録する(記録させる)ことができ、ひいては登録情報(抽出情報)の読み出しをより早く行うことができる。
【0261】
つまり、記録装置1(記録装置1の制御方法)、再生装置2(再生装置2の制御方法)および記録再生システム10は、光ディスク100に記録された情報へのアクセス時間を短縮することができるという効果を奏する。
【0262】
特に、登録情報が膨大な情報量である場合には、一度読み出された抽出情報が記録されるRE層の情報量は、この登録情報が記録されているROM層の情報量よりもはるかに少ない。従って、このような場合には特に、一度読み出された抽出情報がROM層から再度読み出される場合に比べて、よりアクセス時間の短縮を図ることができる。
【0263】
また、本実施の形態に係る光ディスク100は、情報を読み出すことのみ可能なROM層と、情報を追記録可能な又は情報を書き換えることが可能なRE層(R層)と、を少なくとも備えている。そして、光ディスク100のROM層には、登録情報が記録されており、RE層には、登録情報の少なくとも一部である抽出情報が記録されるものである。また、光ディスク100は、記録再生システム10における記録装置1または再生装置2により用いられるものである。
【0264】
このため、上記と同様、光ディスク100が記録再生システム10で用いられることにより、この光ディスク100に記録された情報へのアクセス時間を短縮させることができる。
【0265】
また、記録装置1では、データ解凍部22が、送受信部27が受信した、圧縮されている抽出情報を解凍し、記録制御部25が、解凍して非圧縮となった抽出情報をRE層に記録させる。すなわち、光ディスク100のRE層に記録される抽出情報は、非圧縮の情報である。このため、一度読み出された抽出情報を、RE層から読み出すたびに解凍する必要がない。このため、解凍作業に必要な時間分だけ、抽出情報に対するアクセス(抽出情報に対する処理を行うまでの処理)を早く行うことができる。
【0266】
また、記録装置1では、登録情報が圧縮して記録されている光ディスク100に解凍プログラムを記録することができる。すなわち、光ディスク100のRE層に解凍プログラムが記録される。このため、出荷時に解凍プログラムが記録されていない光ディスク100であっても、解凍プログラムが記録された後は、この光ディスク100を利用する装置が解凍プログラムを備えている必要も、解凍プログラムを外部から取得する必要もない。つまり、この光ディスク100から解凍プログラムを読み出すだけで、登録情報の解凍作業を行わせることができる。
ので、光ディスク100を利用するだけで(すなわち、解凍プログラムを記録装置1が有していなくても、または、記録装置1が解凍プログラムを外部から取得することなく)、登録情報の一部として読み出された抽出情報を解凍することができる。これにより、ユーザは光ディスク100を持ち運ぶだけで、圧縮された登録情報を利用することができる。また、光ディスク100に解凍プログラムを記録することにより、登録情報の容易な管理を実現することができる。
【0267】
また、記録装置1では、記録位置決定部26が、抽出情報が読み出された回数の多い順に読み出されるように、RE層における抽出情報の記録位置を決定し、記録制御部25がその記録位置に抽出情報を記録させる。すなわち、抽出情報が読み出された回数の多い順にRE層の内周側から記録される。このため、読み出された頻度(例えば検索頻度)の高い抽出情報から読み出させる(すなわちユーザが読み出す可能性が高い抽出情報から読み出させる)ことができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0268】
また、記録装置1では、鍵情報付与部31が、送受信部27が受信した抽出情報に鍵情報を付与し、記録制御部25が、鍵情報が付与された抽出情報をRE層に記録させる。すなわち、光ディスク100のRE層には、鍵情報が付与された抽出情報が記録される。このため、次にこの抽出情報を利用する記録装置1などの装置では、鍵照合制御部32による鍵情報の認証などを行う必要がある。つまり、ROM層から読み出された抽出情報を光ディスク100内で閉じて使用することができる(抽出情報の外部での利用を制限することができる)ので、ROM層に記録されている登録情報の利用に際して、そのセキュリティーを担保することができる。特に登録情報が電話帳データなどの場合には、個人情報の流出を防ぐことができ、音楽データなどの場合には、当該音楽の著作権を保護することができる。
【0269】
また、記録装置1では、光ディスク100のリードイン領域102に抽出情報の記録位置を示す位置情報が記録されている。このため、記録装置1は、光ディスク100を利用するときに、その記録位置を読み出させることができるので、その記録位置に対応する抽出情報を引き続き(自動的に)読み出させることができる。
【0270】
また、記録装置1では、記録制御部25は、例えばユーザ操作や外部のネットワークなどから取得した登録情報としての追加情報をRE層に記録させる。すなわち、光ディスク100のRE層には、登録情報として追加可能な追加情報が記録される。このため、光ディスク100にて追加情報を一元管理させることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0271】
また、再生装置2では、RE層に記録されている抽出情報を、ROM層に記録されている抽出情報の前に読み出す。つまり、例えば検索などにより抽出情報が読み出される場合には、抽出情報の集まりである登録情報が記録されているROM層から読み出す前に、一度読み出された抽出情報が記録されているRE層から読み出す。これにより、一度読み出された抽出情報が再度検索などにより読み出される場合には、情報量の少ないRE層から読み出されることになるため、その抽出情報の読み出し(検索なども)を早く行うことができる。
【0272】
また、光ディスク100では、ROM層には、登録情報が圧縮されて記録されているので、ROM層の記録領域を増やすことができる。このため、容量の大きい登録情報を記録したり、種類の異なる登録情報を一緒に記録しておくことができる。
【0273】
また、光ディスク100では、ROM層に解凍プログラムが記録されているので、光ディスク100を利用する装置は、解凍プログラムを装置に備えさせることなく、また、解凍プログラムを外部から取得することなく、光ディスク100から解凍プログラムを読み出すだけで、当該登録情報の解凍作業を行わせることができる。これにより、ユーザはこの光ディスク100を持ち運ぶだけで、圧縮された登録情報を利用することができる。また、光ディスク100に解凍プログラムを記録されていることにより、登録情報の容易な管理を実現することができる。
【0274】
また、光ディスク100は、光が照射されることにより情報の記録または再生が行われる情報記録媒体であるので、可搬性に優れるとともに、安価な情報記録媒体を実現することができる。
【0275】
また、光ディスク100では、ROM層に記録されている登録情報(電話帳データなど)が、氏名を示す氏名情報、企業名称を示す企業名情報、住所を示す住所情報、電話番号を示す電話番号情報、および、電子メールのアドレスを示すメールアドレス情報のうち少なくとも2つが対応付けられた情報である。つまり、登録情報をデータベース化しておくことにより、読み出しなどの処理を早く行わせることができる。
【0276】
また、光ディスク100では、登録情報として音楽データなどのコンテンツがROM層に記録されているので、上記のように、当該音楽データが抽出情報として読み出され、RE層に記録された場合には、その後の読み出しなどの処理を早く行わせることができる。
【0277】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について図6〜図9、図15〜図22に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、実施の形態1と同様の部材に関しては、同じ符号を付し、その説明を省略する。また、「非圧縮」、「圧縮」および「解凍」の定義については、実施形態1と同じである。
【0278】
〔記録再生システム10aの概要〕
まず、本実施の形態に係る記録再生システム10aについて、図20を用いて説明する。図20は、本実施の形態に係る記録再生システム10aの概略構成を示すブロック図である。図示のように、記録再生システム10aは、記録装置1a、再生装置2a、操作装置3および表示装置4を含み、再生装置2aと、記録装置1a、操作装置3および表示装置4とが有線、無線、赤外線などを用いてデータ通信を行うことが可能となっている。すなわち、本実施の形態では、再生装置2aが操作装置3および表示装置4に対する制御を行うものとする。なお、再生装置2aが操作装置3および表示装置4の機能を備える構成であってもよく、この場合、記録再生システム10aは、記録装置1aおよび再生装置2aからなる。
【0279】
〔記録装置1aの構成〕
次に、図21を用いて、本実施の形態に係る記録装置1aの概略構成の一例について説明する。図21は、本実施の形態に係る記録再生システム10aにおける記録装置1aおよび再生装置2aの概略構成の一例を示すブロック図である。記録装置1aは、光ディスク100などの情報記録媒体に対して情報の記録制御を行うものであり、媒体装填確認部11、媒体制御回路群12、制御部13aおよび記憶部14を備えている。なお、記憶部14は、実施の形態1の記憶部44と同等の機能を有するものである。また、制御部13aは、記録制御部25および送受信部27を備えている。すなわち、記録装置1aは、記録装置1とは異なり、情報記録媒体に対して情報の記録制御を行う機能のみで構成されている。なお、送受信部27は、実施の形態1と同様の機能を有するので、ここではその説明を省略する。
【0280】
記録制御部25は、送受信部27が受信した、ROM層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部として再生装置2aにより読み出された抽出情報を、媒体制御回路群12を介してRE層に記録させるものである。この他、記録制御部25は、送受信部27が受信した、再生装置2aにて非圧縮された抽出情報や、再生装置2aにて鍵情報が付与された抽出情報を、RE層に記録させる。また、記録制御部25は、送受信部27が受信した、再生装置2aにて決定されたRE層における抽出情報の記録位置を示す位置情報に基づいて、当該抽出情報を記録させる。
【0281】
〔再生装置2aの構成〕
次に、図21を参照しながら、本実施の形態に係る再生装置2aの概略構成の一例について説明する。再生装置2aは、光ディスク100などの情報記録媒体に対して情報の再生制御を行うものであり、媒体装填確認部41、媒体制御回路群42、制御部43および記憶部44を備えている。記憶部44には、実施の形態1の記憶部14と同様、例えば制御部43aが編集処理や並べ替え処理を行うために光ディスク100から読み出した抽出情報や、圧縮されている抽出情報を解凍するための解凍プログラムを格納する。
【0282】
また、制御部43aは、再生制御部51、データ解凍部53(解凍手段)、保存制御部54、データ圧縮部55、記録位置決定部56(決定手段)、送受信部57、検索制御部58、編集制御部59および表示制御部60を備えている。なお、データ圧縮部55、検索制御部58、編集制御部59および表示制御部60は、実施の形態1の記録装置1に備えられたデータ圧縮部24、検索制御部28、編集制御部29および表示制御部30と同様の機能を有するので、ここではその説明を省略する。
【0283】
再生制御部51は、実施の形態1と同様、ROM層またはRE層に記録されている抽出情報や、RE層に記録されている検索履歴情報または追加情報などを読み出すものである。また、再生制御部51は、検索制御部58により検索処理が自動で行われる場合には(例えば図7参照)、ROM層に記録されている抽出情報を読み出す前に、RE層に記録されている抽出情報を読み出すものである。
【0284】
データ解凍部53は、再生制御部51が光ディスク100から読み出した、圧縮されている登録情報の少なくとも一部である抽出情報を解凍するものである。
【0285】
保存制御部54は、再生制御部51が光ディスク100から読み出した抽出情報および検索履歴情報を、記憶部44に保存するものである。
【0286】
記録位置決定部56は、再生制御部51が読み出した抽出情報に含まれる、当該抽出情報が読み出された回数を示す検索回数を参照して、当該回数が多い順に抽出情報が読み出されるように、RE層における抽出情報の記録位置を決定するものである。
【0287】
送受信部57は、再生制御部51が光ディスク100のROM層またはRE層から読み出した抽出情報や、RE層から読み出した検索履歴情報または追加情報などを記録装置1に送信するものである。この他、送受信部57は、データ解凍部53が解凍した非圧縮の抽出情報や、記録位置決定部56が決定した記録位置である位置情報、後述の鍵情報付与部61が鍵情報を付与した抽出情報を、記録装置1に送信するものである。
【0288】
〔各装置における処理の流れ〕
次に、図6〜図9を用いて、記録再生システム10aにおける処理の流れ、特に記録装置1aおよび再生装置2aにおける処理の流れについて説明する。基本的には、記録再生システム10と同様の処理を行うので、異なる処理を行うステップ以外のステップについてはその説明を省略する。また、図9については、以下の図6〜図8の処理を踏まえれば、実施の形態1における図9の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0289】
(図6に示す処理)
図6に示すS3では、検索制御部58は、S2の処理にて検索条件の入力を受け付けると、この検索条件を再生制御部51に送信する。再生制御部51は、この検索条件を受信すると、媒体制御回路群42を制御することにより、登録データ保存領域103aからこの検索条件を含む登録情報を抽出情報として読み出し、データ解凍部53に送信し、S4の処理に移行する。
【0290】
また、S1で「過去検索結果利用」の場合には、検索制御部58は、ユーザが過去の検索結果の利用を選択したと判断した旨を再生制御部51に通知する。再生制御部51は、この通知を受けると、過去に検索履歴記録領域103bに記録された検索履歴情報を当該領域から読み出し(S7)、読み出した検索履歴情報を検索制御部58に送信する。
【0291】
その後、S8において、検索制御部58は、ユーザが選択した検索条件がどの検索条件であるかを特定すると、その旨を再生制御部51に通知する。再生制御部51は、この通知を受けると、選択された検索条件に対応付けられた抽出情報(抽出情報群)を抽出データ保存領域103cから読み出し(S9)、読み出した抽出情報を検索制御部58に送信する。
【0292】
その後、S5、S6およびS10〜S13の処理が行われる。S13にて、データ圧縮部55が追加情報を圧縮すると、圧縮後の追加情報を、送受信部57を介して記録装置1aに送信する。記録装置1aでは、記録制御部25は、送受信部27を介してこの追加情報を受信すると、媒体制御回路群12を制御することにより、追加データ保存領域103dに記録する(S14)。記録制御部25は、追加情報の記録が完了すると、送受信部27を介して記録完了通知を再生装置2aに送信する。再生装置2aでは、編集制御部59が送受信部57を介して記録完了通知を受信することにより、S15およびS16の処理に移行する。
【0293】
S16にて、編集制御部59は、光ディスク100における抽出情報の記録位置を決定すると、ユーザにより選択され、並べ替え処理が行われた抽出情報と、当該抽出情報の記録位置を示す位置情報とを記憶部44から読み出し、送受信部57を介して記録装置1aに送信する。記録装置1aでは、記録制御部25は、送受信部27を介してこの抽出情報および位置情報を受信すると、抽出データ保存領域103cの所定の位置に抽出情報を記録する(S17)。記録制御部25は、抽出情報の記録が完了すると、送受信部27を介して記録完了通知を再生装置2aに送信する。再生装置2aでは、編集制御部59が送受信部57を介して記録完了通知を受信することにより、S18の処理に移行する。
【0294】
S18にて、編集制御部59は、検索履歴情報を光ディスク100に記録すると判定した場合には(S18でYES)、記憶部44から検索履歴情報(検索結果)を読み出し、送受信部57を介して記録装置1aに送信する。記録装置1aでは、送受信部27を介してこの検索履歴情報を受信すると、検索履歴記録領域103bに記録し(S19)、図6に示す処理が終了する。
【0295】
(図7に示す処理)
図7に示すS32では、検索制御部58は、S31にて検索条件の入力を受け付けると、その旨を再生制御部51に通知する。再生制御部51は、この通知を受けると、過去の検索結果として記録されている検索履歴情報を検索履歴記録領域103bから読み出す(S32)。再生制御部51は、検索履歴情報を読み出すと、その旨を検索制御部58に通知する。検索制御部58は、この通知を受けると、S33の処理に移行する。
【0296】
検索制御部58は、S33でNOの場合には、その旨を再生制御部51に通知する。再生制御部51は、この通知を受けると、登録データ保存領域103aから、S31で入力された検索条件を含む登録情報を抽出情報として読み出し(S34)、その旨をデータ解凍部53に通知する。その後、S35〜S37およびS39〜S49の処理が行われる。
【0297】
一方、検索制御部58は、S33でYESの場合には、その旨を再生制御部51に通知する。再生制御部51は、この通知を受けると、抽出データ保存領域103cに記録されている全抽出情報と、全抽出情報に対応付けられた検索履歴情報とを読み出す(S38)。再生制御部51は、抽出情報および検索履歴情報を読み出すと、その旨を検索制御部58に通知し、S36の処理に移行する。
【0298】
(図8に示す処理)
図8に示すS61〜S72の処理が行われた後、S73にて、データ圧縮部55が記憶部44に保存されている追加情報を圧縮すると、圧縮後の追加情報を、送受信部57を介して記録装置1aに送信する。記録装置1aでは、記録制御部25は、送受信部27を介してこの追加情報を受信すると、媒体制御回路群12を制御することにより、追加データ保存領域103dに記録する(S74)。記録制御部25は、追加情報の記録が完了すると、送受信部27を介して記録完了通知を再生装置2aに送信する。再生装置2aでは、編集制御部59が送受信部57を介して記録完了通知を受信することにより、S75およびS76の処理に移行する。
【0299】
S76にて、記録位置決定部56は、並べ替え処理が完了すると(記録位置を決定すると)、並べ替え処理後の抽出情報と、当該抽出情報(もしくは最も内周側に記録される抽出情報)の記録位置を示す位置情報とを記憶部44から読み出し、送受信部57を介して記録装置1aに送信する。記録装置1aでは、記録制御部25は、送受信部27を介してこの抽出情報および位置情報を受信すると、抽出データ保存領域103cの所定の位置に抽出情報を記録する(S77)。
【0300】
記録制御部25は、抽出情報の記録が完了すると、送受信部27を介して、記憶部44に保存されている検索履歴情報(検索条件)の送信指示を再生装置2aに送信する。再生装置2aでは、例えば編集制御部59は、送受信部57を介して送信指示を受信すると、記憶部44に保存されている検索履歴情報を読み出し、送受信部27を介して記録装置1aに送信する。記録装置1aでは、記録制御部25は、この検索履歴情報を受信すると、検索履歴記録領域103bに記録し(S78)、図8に示す処理が終了する。
【0301】
〔再生装置2aの変形例〕
次に、図22を用いて、本実施の形態に係る再生装置2aの変形例における概略構成の一例について説明する。図22は、本実施の形態に係る記録再生システム10aにおける記録装置1aおよび再生装置2a(変形例)の概略構成の一例を示すブロック図である。
【0302】
変形例としての記録装置1(図14参照)と同様、鍵情報を扱うときの処理を実現するために、本変形例に係る再生装置2aの制御部43aは、図21の構成に加え、鍵情報付与部61(鍵情報付与手段)および鍵照合制御部62を備えている。なお、鍵情報付与部61および鍵照合制御部62は、上記記録装置1が備える鍵情報付与部31および鍵照合制御部32と同様の機能を備えているので、ここではその説明を省略する。
【0303】
〔変形例における処理の流れ〕
次に、図15〜図19を用いて、記録再生システム10aにおける処理の流れ、特に記録装置1aおよび再生装置2a(変形例)における処理の流れについて説明する。基本的には、変形例としての記録再生システム10と同様の処理を行うので、異なる処理を行うステップ以外のステップについてはその説明を省略する。また、図18については、以下の図15〜図17の処理を踏まえれば、実施の形態1における図18の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0304】
(図15に示す処理)
図15に示すS121にて、検索制御部58は、ユーザが過去の検索結果の利用を選択した判断すると(S121で「過去検索結果利用」)、その旨を再生制御部51に通知する。再生制御部51は、この通知を受けると、過去に検索履歴記録領域103bに記録された検索履歴情報(過去検索条件および編集履歴(図5に示す「抽出項目」))を当該領域から読み出す(S127)。そして、再生制御部51が、読み出した検索履歴情報を検索制御部58に送信することにより、S128およびS129の処理に移行する。
【0305】
その後、鍵照合制御部62は、検索履歴情報に含まれる鍵情報と、操作装置3から取得した鍵情報との照合を行い、2つの鍵情報が一致した判定すると(S129で「OK」)、その旨を再生制御部51に通知する。再生制御部51は、この通知を受けると、S128にて選択された検索条件および編集履歴に対応付けられた抽出情報を抽出データ保存領域103cから読み出し(S130)、その旨を検索制御部58に通知して、S125の処理に移行する。一方、鍵照合制御部62は、2つの鍵情報が一致しないと判定した場合には(S129で「NG」)、鍵照合未確認動作を行う(S131)。
【0306】
その他の処理については、実施の形態2における図6の処理を踏まえれば、実施の形態1における図15の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0307】
(図16に示す処理)
図16に示すS158において、鍵照合制御部62は、図15に示すS129の処理と同様の処理が行われ、2つの鍵情報が一致すると判定した場合には(S158で「OK」)、その旨を再生制御部51に通知する。再生制御部51は、抽出データ保存領域103cに記録されている全抽出情報と、全抽出情報に対応付けられた検索履歴情報とを読み出す(S159)。また、鍵照合制御部62は、2つの鍵情報が一致しないと判定した場合には(S159で「NG」)、図15に示すS131と同様の処理(鍵照合未確認動作)を行う(S160)。
【0308】
その他の処理については、実施の形態2における図15の処理を踏まえれば、実施の形態1における図16の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0309】
(図17に示す処理)
図17に示すS198において、記録位置決定部56は、並べ替え処理が完了した場合(記録位置を決定すると)、その旨を鍵情報付与部61に通知する。鍵情報付与部61は、編集後の抽出情報に対して鍵情報を付与すると(S199)、この抽出情報(並べ替え処理が行われ、鍵情報が付与された抽出情報)と、最も内周側に記録される抽出情報の記録位置を示す位置情報と記憶部44から読み出し、これらの情報を記録装置1aに送信する。
【0310】
記録装置1aでは、記録制御部25は、この抽出情報および位置情報を、送受信部27を介して受信すると、抽出データ保存領域103cの所定の位置に抽出情報を記録する(S200)。その後のS201の処理については、実施の形態2における図8に示すS78と同様の処理が行われ、図17に示す処理が終了する。
【0311】
その他の処理については、実施の形態2における図15の処理を踏まえれば、実施の形態1における図17の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0312】
(図19に示す処理)
図19に示すS242において、検索制御部58は、S241にてユーザにより選択された抽出情報を示す操作信号を操作装置3から受信すると、その旨を再生制御部51に通知する。再生制御部51は、この通知を受けると、登録データ保存領域103aから、ユーザにより選択された抽出情報を、登録情報の少なくとも一部として読み出し、鍵照合制御部62に送信する。これにより、S243の処理に移行する。
【0313】
その他の処理については、実施の形態2における図8の処理を踏まえれば、実施の形態1における図19の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0314】
〔記録再生システム10aにおける各装置の作用効果〕
記録再生システム10a(記録装置1aおよび再生装置2a)は、実施の形態1における記録再生システム10(記録装置1および再生装置2)と同様の処理が行われる場合には、その処理が奏する作用効果と同様の作用効果を奏するとともに、さらに以下の作用効果を奏する。
【0315】
再生装置2aでは、データ解凍部53が、再生制御部51が読み出した、圧縮されている抽出情報を解凍し、送受信部57が、解凍して非圧縮となった抽出情報を記録装置1aに送信する。記録装置1aでは、記録制御部25が、送受信部27が受信した、解凍された非圧縮の抽出情報をRE層に記録させる。このため、一度読み出された抽出情報を、RE層から読み出すたびに解凍する必要がないので、その分、抽出情報に対するアクセス(抽出情報に対する処理を行うまでの処理)を早く行うことができる。
【0316】
また、再生装置2aでは、記録位置決定部56が、抽出情報が読み出された回数の多い順に読み出されるように、RE層における抽出情報の記録位置を決定し、送受信部57がその記録位置を位置情報として記録装置1aに送信する。記録装置1aでは、送受信部27が、RE層における抽出情報の記録位置を示す位置情報を受信し、記録制御部25が、この位置情報に基づいて抽出情報を記録させる。このため、読み出された頻度の高い抽出情報から読み出させることができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0317】
また、再生装置2aでは、鍵情報付与部61が、再生制御部51が読み出した抽出情報に鍵情報を付与し、送受信部57が、鍵情報が付与された抽出情報を記録装置1aに送信する。記録装置1aでは、記録制御部25が、送受信部27が受信した、鍵情報が付与された抽出情報をRE層に記録させる。このため、次にこの抽出情報を利用する再生装置2aなどの装置では、例えば鍵照合制御部62による鍵情報の認証などを行う必要がある。つまり、ROM層から読み出された抽出情報を光ディスク100内で閉じて使用することができる(抽出情報の外部での利用を制限することができる)ので、ROM層に記録されている登録情報の利用に際して、そのセキュリティーを担保することができる。特に登録情報が電話帳データなどの場合には、個人情報の流出を防ぐことができ、音楽データなどの場合には、当該音楽の著作権を保護することができる。
【0318】
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施形態について図6〜図9、図15〜図19および図23に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、実施の形態1と同様の部材に関しては、同じ符号を付し、その説明を省略する。また、「非圧縮」、「圧縮」および「解凍」の定義については、実施形態1と同じである。
【0319】
〔電子機器5の構成〕
次に、図23を用いて、本実施の形態に係る電子機器5の概略構成の一例について説明する。図23は、本実施の形態に係る記録再生システム10bの概略構成を示すブロック図であり、特に電子機器5の概略構成の一例を示すものである。図示のように、記録再生システム10bは、操作装置3、表示装置4および電子機器5を含み、電子機器5と、操作装置3および表示装置4とが有線、無線、赤外線などを用いてデータ通信を行うことが可能となっている。すなわち、本実施の形態では、電子機器5が操作装置3および表示装置4に対する制御を行うものとする。なお、電子機器5が操作装置3および表示装置4の機能を備える構成であってもよい。
【0320】
電子機器5(記録再生装置)は、光ディスク100などの情報記録媒体に対して情報の記録制御を行う記録装置としての機能と、当該情報記録媒体に対して情報の再生制御を行う再生装置としての機能とを有するものである。電子機器5は、記録装置および再生装置で共通となる部材(例えばスロット(不図示)、光ピックアップ(不図示)、媒体装填確認部11、媒体制御回路群12などのメカニズム)の制御方法を変更することにより、記録装置および再生装置それぞれの機能を実現する。これにより、実施形態1および2と異なり、記録装置1、1aと再生装置2、2aとの間で光ディスク100を入れ替えることなく、光ディスク100に対する情報の読み出しおよび記録制御を行うことができる。
【0321】
電子機器5は、図23に示すように、媒体装填確認部11、媒体制御回路群12、制御部130および記憶部14を備えている。なお、媒体装填確認部11、媒体制御回路群12および記憶部14の基本的な機能については実施の形態1と同様の機能を有するので、ここではその説明を省略する。
【0322】
制御部130は、実施の形態1と同様、検索処理や編集処理、鍵情報を扱う場合には鍵照合処理や鍵付与処理などの処理を実行するためのものである。これらの処理の実行方法については、制御部13と同様である。制御部130は、これらの処理を実行するために、主として、データ解凍部22、保存制御部23、データ圧縮部24、記録制御部25、記録位置決定部26、検索制御部28、編集制御部29、表示制御部30、鍵情報付与部31、鍵照合制御部32、機能切替部33、操作取得部34および再生制御部51を備える。
【0323】
なお、データ解凍部22、保存制御部23、データ圧縮部24、記録制御部25、記録位置決定部26、検索制御部28、編集制御部29、表示制御部30、鍵情報付与部31、鍵照合制御部32および再生制御部51については、実施の形態1の各部材と同様の機能を有するので、ここではその説明を省略する。
【0324】
つまり、電子機器5は、記録装置および再生装置の機能を備えているので、実施の形態1の記録装置1、1aおよび再生装置2、2aのように、送受信部27および送受信部57を備える必要がない。このため、上記の各部材の機能は、送受信部27および送受信部57を介しての情報のやり取りを行うことなく、例えば直接記録制御部25や再生制御部51などに情報の提供や通知などを行うことが可能である点が異なるのみで、本質的には、実施の形態1の各部材の機能と同様であるといえる。
【0325】
機能切替部33は、各部材からの指示や通知などに応じて、電子機器5を記録装置として機能させるか、再生装置として機能させるかを切り替えるものである。つまり、機能切替部33は、各部材からの指示などに応じて、光ディスク100への情報の記録を行う必要があると判断した場合には情報の記録指示を記録制御部25に送信し、光ディスク100からの情報の読み出しを行う必要があると判断した場合に情報の読み出し指示を再生制御部51に送信するものである。
【0326】
操作取得部34は、操作装置3を介してユーザが行った入力操作を、操作信号として操作装置3から取得するものである。すなわち、実施の形態1における送受信部27の機能の一部を有するものである。
【0327】
〔各装置における処理の流れ〕
次に、図6〜図9および図15〜図19を用いて、記録再生システム10bにおける処理の流れ、特に電子機器5における処理の流れについて説明する。基本的には、記録再生システム10(実施の形態1)と同様の処理を行うので、異なる処理を行うステップ以外のステップについてはその説明を省略する。また、図9および図18については、以下の図6〜図8および図15〜図17の処理をそれぞれ踏まえれば、実施の形態1における図9および図18の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0328】
(図6に示す処理)
まず、電子機器5に光ディスク100が装填されると、媒体装填確認部11が検出信号を制御部130に送信する。制御部130の機能切替部33は、電子機器5が再生装置として機能するようにその機能を切り替えて、読み出し指示を再生制御部51に送信する。再生制御部51は、装填された情報記録媒体が光ディスク100であることを確認するために、媒体制御回路群12を制御することにより、情報記録媒体の管理領域からこの情報記録媒体の種類などを示す情報を読み出す。そして、再生制御部51は、この情報を解析することにより、情報記録媒体が光ディスク100であるか否かを確認し、光ディスク100である場合には、制御部130にその旨を通知する。その後、実施の形態1に示すS1の処理と同様の処理が行われる。
【0329】
S1で「新規検索」の場合には、S2において、検索制御部28は、ユーザが入力した検索条件を含む登録情報を抽出情報として読み出すための読み出し指示を機能切替部33に送信する。S3において、機能切替部33がこの読み出し指示を再生制御部51に送信することで、再生制御部51は、登録データ保存領域103aから上記の検索条件に該当する登録情報を抽出情報(抽出情報群)として読み出す。
【0330】
S4において、再生制御部51がこの読み出した抽出情報をデータ解凍部22に送信すると、データ解凍部22は、当該抽出情報を解凍し、解凍完了後、この抽出情報を検索制御部28に送信する。その後、実施の形態1に示すS5およびS6の処理と同様の処理を行う。
【0331】
一方、S1で「過去検索結果利用」の場合には、S7において、検索制御部28は、過去に検索履歴記録領域103bに記録された検索履歴情報を当該領域から読み出すための読み出し指示を、機能切替部33に送信する。機能切替部33がこの読み出し指示を再生制御部51に送信することで、再生制御部51は、検索履歴記録領域103bに記録された検索履歴情報を読み出す。その後、実施の形態1に示すS8の処理と同様の処理を行う。
【0332】
S9において、検索制御部28は、選択された検索条件に対応付けられた抽出情報(抽出情報群)を抽出データ保存領域103cから読み出すために、その読み出し指示を機能切替部33に送信する。機能切替部33がこの読み出し指示を再生制御部51に送信することで、再生制御部51は、抽出データ保存領域103cに記録された、ユーザにより選択された抽出情報を読み出す。その後、実施の形態1と同様の処理が行われ、S5の処理に移行する。また、S10〜S12の処理については、実施の形態1と同様の処理が行われる。
【0333】
S13において、データ圧縮部24がS10にて追加された追加情報を圧縮すると、この圧縮後の追加情報を追加データ保存領域103dに記録するための記録指示を機能切替部33に送信する。機能切替部33は、電子機器5が記録装置として機能するようにその機能を設定し(切り替えて)、この記録指示を記録制御部25に送信する。記録制御部25は、この記録指示を受信すると、S13にて圧縮された追加情報を追加データ保存領域103dに記録する。その後、実施の形態1のS15およびS16と同様の処理が行われる。
【0334】
S16において、編集制御部29は、並べ替えが完了した旨を機能切替部33に通知する。機能切替部33は、この通知を受けると、この並べ替えられた抽出情報(編集データ)を抽出データ保存領域103cに記録するための記録指示を記録制御部25に送信する。S17において、記録制御部25は、この記録指示を受信することで、この抽出情報を抽出データ保存領域103cの所定の位置に記録する。その後、実施の形態1のS18と同様の処理が行われる。
【0335】
S18において、編集制御部29が、S18における判定結果を機能切替部33に通知し、機能切替部33は、この通知を受けると、検索履歴情報を検索履歴記録領域103bに記録するための記録指示を記録制御部25に送信する。S19において、記録制御部25は、この記録指示を受信することで、この検索履歴情報を検索履歴記録領域103bに記録し、図6に示す処理が終了する。
【0336】
(図7に示す処理)
図7では、S31において、検索制御部28が検索条件の入力を受け付けると、検索履歴記録領域103bから検索履歴情報を読み出すための読み出し指示を、機能切替部33に送信する。S32において、機能切替部33がこの読み出し指示を再生制御部51に送信することで、再生制御部51は、検索履歴記録領域103bから検索履歴情報を読み出し、検索制御部28に送信する。その後、実施の形態1のS32と同様の処理が行われる。
【0337】
S33でNOの場合、検索制御部28は、登録データ保存領域103aから検索条件を含む抽出情報を読み出すための読み出し指示を機能切替部33に送信する。S34において、機能切替部33がこの読み出し指示を再生制御部51に送信することで、再生制御部51は、登録データ保存領域103aから抽出情報を読み出し、データ解凍部22に送信する。その後、S35〜S37については、実施の形態1および本実施の形態の図6と同様の処理が行われる。
【0338】
一方、S33でYESの場合、検索制御部28は、抽出データ保存領域103cに記録されている全抽出情報と、全抽出情報に対応付けられた検索履歴情報とを読み出すための読み出し指示を、機能切替部33に送信する。S38において、機能切替部33がこの読み出し指示を再生制御部51に送信することで、再生制御部51は、抽出データ保存領域103cおよび検索履歴記録領域103bに記録された抽出情報および検索履歴情報を読み出し、検索制御部28に送信し、実施の形態1と同様の処理を行う。その後、実施の形態1および本実施の形態の図6と同様の処理が行われる。
【0339】
(図8に示す処理)
図8に示すS61〜S74の処理が、本実施の形態に係る図6のS1〜S14と同様に行われた後、実施の形態1と同様にS75およびS76の処理が行われる。なお、S76の並べ替え処理では、実施の形態1と異なり、記録装置および再生装置間での光ディスク100の入れ替えを必要とせず、情報の読み出しまたは記録が必要となる場合には、各部は、機能切替部33にその情報や読み出し指示もしくは記録指示を送信すればよい。
【0340】
その後、S77において、記録位置決定部26は、並べ替え処理が完了すると(記録位置を決定すると)、その旨を機能切替部33に送信する。機能切替部33は、この通知を受けると、この並べ替え処理後の抽出情報(編集データ)と、当該抽出情報(もしくは最も内周側に記録される抽出情報)の記録位置を示す位置情報と抽出データ保存領域103cに記録するための記録指示を記録制御部25に送信する。そして、記録制御部25は、記録制御部25は、この記録指示を受信することで、この抽出情報を抽出データ保存領域103cの所定の位置に記録する。
【0341】
一方、S75でNOの場合、記録位置決定部26は、その旨を機能切替部33に通知する。機能切替部33は、抽出情報に対応付けられている検索履歴情報(「記録番号」)に対応する位置に、抽出情報を記録するための記録指示を記録制御部25に送信する。記録制御部25は、この記録指示を受信することで、この抽出情報を抽出データ保存領域103cの所定の位置に記録する。
【0342】
S76の処理後またはS75でNOの場合には、実施の形態1と同様のS78の処理が行われる。
【0343】
(図15に示す処理)
図15に示すS121で「過去検索結果利用」の場合、検索制御部28は、過去に検索履歴記録領域103bに記録された検索履歴情報(過去検索条件および編集履歴(図5に示す「抽出項目」))を当該領域から読み出すための読み出し指示を、機能切替部33に送信する。S127において、機能切替部33がこの読み出し指示を再生制御部51に送信することで、再生制御部51は、検索履歴記録領域103bに記録された検索履歴情報を読み出し、検索制御部28に送信する。その後、S128およびS129の処理が行われる。
【0344】
次に、S129で「OK」の場合、鍵照合制御部32は、その旨を検索制御部28に通知する。検索制御部28は、この通知を受けると、S128にて選択された検索条件および編集履歴を機能切替部33に送信する。S130において、機能切替部33は、これらの情報を受信すると、当該情報に対応付けられた抽出情報(選択データ)を抽出データ保存領域103cから読み出すための読み出し指示を再生制御部51に送信する。再生制御部51は、この読み出し指示を受信すると、抽出情報を抽出データ保存領域103cから読み出す。
【0345】
その他の処理については、実施の形態1および本実施の形態の図6と同様の処理を行うので、ここではその説明を省略する。
【0346】
(図16に示す処理)
図16に示すS158で「OK」の場合、抽出データ保存領域103cに記録されている全抽出情報と、全抽出情報に対応付けられた検索履歴情報とを読み出すための読み出し指示を、機能切替部33に送信して、本実施の形態の図7に示すS38と同様の処理を行う。その他の処理については、実施の形態1および本実施の形態の図15と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0347】
(図17に示す処理)
S199において、鍵情報付与部31は、編集後の抽出情報に対して鍵情報を付与し、その旨を機能切替部33に送信する。機能切替部33は、この通知を受けると、並べ替え処理後の抽出情報と、当該抽出情報(もしくは最も内周側に記録される抽出情報)の記録位置を示す位置情報とを抽出データ保存領域103cに記録するための記録指示を、記録制御部25に送信する。S200において、記録制御部25は、この記録指示を受信すると、並べ替え処理後の抽出情報を抽出データ保存領域103cの所定の位置に記録する。
【0348】
その他の処理については、実施の形態1および本実施の形態の図15と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0349】
(図19に示す処理)
図19のS240において、検索制御部28は、検索条件の入力を受け付けると、登録データ保存領域103aに記録されている登録情報の例えば「項目2」および「項目3」を読み出すための読み出し指示を、機能切替部33に送信する。機能切替部33がこの読み出し指示を再生制御部51に送信することで、再生制御部51は、上記2つの項目を読み出し、検索制御部28に送信する。その後、S241の処理が行われる。
【0350】
S242において、検索制御部28は、選択された抽出情報を示す操作信号を操作装置3から受信すると、登録データ保存領域103aから当該抽出情報を読み出すための読み出し指示を、機能切替部33に送信する。機能切替部33がこの読み出し指示を再生制御部51に送信することで、再生制御部51は、上記抽出情報と、この抽出情報に対応付けられた検索履歴情報とを読み出し、鍵照合制御部32に送信する。その後、S243の処理が行われる。
【0351】
その他の処理については、実施の形態1および本実施の形態の図8、図15と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0352】
〔記録再生システム10bにおける各装置の作用効果〕
本実施の形態に係る電子機器5(電子機器5の制御方法)は、ROM層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部を抽出情報として読み出す再生制御部51(再生制御ステップ)と、再生制御部51が読み出した抽出情報を、RE層に記録させる記録制御部25(記録制御ステップ)と、を備えるものである。
【0353】
このため、例えば検索などにより再度この抽出情報が読み出される場合には、抽出情報の集まりである登録情報が記録されているROM層からではなく、一度読み出された抽出情報が記録されているRE層から読み出すことにより、その抽出情報の読み出し(検索なども)を早く行うことができる。すなわち、例えば同じ検索条件などにより読み出される可能性(利用可能性)が高い抽出情報を、登録情報が記録されているROM層とは別のRE層に記録する(記録させる)ことができ、ひいては登録情報(抽出情報)の読み出しをより早く行うことができる。
【0354】
つまり、電子機器5(電子機器5の制御方法)は、光ディスク100に記録された情報へのアクセス時間を短縮することができるという効果を奏する。
【0355】
その他、電子機器5において、実施の形態1および2と同様の処理が行われる場合には、その処理が奏する作用効果と同様の作用効果を奏する。
【0356】
〔本発明の別表現〕
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
【0357】
すなわち、本発明に係るデータベース運用システムは、情報再生専用領域と、情報記録再生可能領域とを有し、前記情報再生領域には複数のデータが収録された1以上のデータベースが予め記録された情報記録媒体を用いるデータベース運用システムであって、前記データベースに収録されたデータの内、少なくとも1以上のデータを抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出されたデータを前記情報再生領域から読み出して前記記録再生可能領域に記録する複製手段と、前記情報再生領域または情報記録再生領域から読み出したデータを出力する出力手段を備える構成である。これにより、データベース収録データの内、利用効率の高いデータを情報記録再生領域に記録することで検索や抽出の速度が早くなる。
【0358】
また、本発明に係るデータベース運用システムは、前記情報記録再生可能領域に追加データ記録領域が設けられ、前記データベースにデータの新規追加が可能であることが好ましい。これにより、データベースへのデータの追加が可能になる。
【0359】
また、本発明に係るデータベース運用システムは、前記抽出手段は、利用者による選択手段を含むことが好ましい。これにより、利用者の目的に合わせたデータの管理が容易になる。
【0360】
また、本発明に係るデータベース運用システムは、前記抽出手段は、利用者により1回以上検索されたデータを対象とし、かつ、前記情報記録媒体のデータを検索する際には、前記情報記録再生可能領域、前記情報再生可能領域の順番で検索されることが好ましい。これにより、2回目以降のアクセスが早くなる。
【0361】
また、本発明に係るデータベース運用システムは、前記利用者により検索された回数が多いデータから順に並べ変えて前記情報記録再生可能領域に複製することが好ましい。これにより、アクセス頻度の高いデータほど前にくるので検索が早くなる。
【0362】
また、本発明に係るデータベース運用システムは、前記データベースが圧縮された状態で前記情報再生専用領域に記録されていることが好ましい。これにより、再生専用領域に収納可能なデータが多くなる。
【0363】
また、本発明に係るデータベース運用システムは、前記圧縮されたデータベースを解凍するためのプログラムが前記情報再生専用領域に記録されていることが好ましい。これにより、解凍プログラムを別入手する必要が無く、1枚のディスクで管理・持ち運びできる。
【0364】
また、本発明に係るデータベース運用システムは、前記圧縮されたデータベースを解凍するためのプログラムを前記情報記録再生可能領域に記録することが好ましい。これにより、1枚のディスクで管理・持ち運びできる。
【0365】
また、本発明に係るデータベース運用システムは、前記情報記録再生可能領域には、非圧縮の状態でデータを記録することが好ましい。これにより、解凍のプロセスが必要ないので、データへのアクセスが早くなる。
【0366】
また、本発明に係るデータベース運用システムは、前記情報記録媒体が光ディスクであり、前記情報再生専用領域として再生専用領域を有し、前記情報記録再生可能領域として書き換え可能領域を有することが好ましい。これにより、可搬性に優れ、媒体の価格が安い。
【0367】
また、本発明に係るデータベース運用システムは、前記データベースに収録されるデータが、氏名情報、企業名情報、住所情報、電話番号情報、Eメールアドレス情報の何れかであることが好ましい。これにより、データ検索の早い顧客データベースが実現できる。
【0368】
〔補足〕
最後に、記録装置1および1aの各ブロック、特に制御部13および13aのデータ解凍部22、保存制御部23、データ圧縮部24、記録制御部25、記録位置決定部26、送受信部27、検索制御部28、編集制御部29、表示制御部30、鍵情報付与部31および鍵照合制御部32は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。同様に、再生装置2および2aの各ブロック、特に制御部43および43aの再生制御部51、データ解凍部53、保存制御部54、データ圧縮部55、記録位置決定部56、送受信部57、検索制御部58、編集制御部59、表示制御部60、鍵情報付与部61および鍵照合制御部62は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。また、電子機器5の各ブロック、特に制御部130のデータ解凍部22、保存制御部23、データ圧縮部24、記録制御部25、記録位置決定部26、検索制御部28、編集制御部29、表示制御部30、鍵情報付与部31、鍵照合制御部32、機能切替部33、操作取得部34および再生制御部51は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0369】
すなわち、記録装置1、1a、再生装置2、2aおよび電子機器5は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、前記プログラムを格納したROM(read only memory)、前記プログラムを展開するRAM(random access memory)、前記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである記録装置1、1a、再生装置2、2aおよび電子機器5の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、前記記録装置1、1a、再生装置2、2aおよび電子機器5に供給し、そのコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0370】
前記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやコンパクトディスク−ROM/MO/MD/デジタルビデオデイスク/コンパクトディスク−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0371】
また、記録装置1、1a、再生装置2、2aおよび電子機器5を通信ネットワークと接続可能に構成し、前記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0372】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0373】
例えば、記録再生システムが、記録装置1a(情報記録媒体に対する情報の記録制御機能のみ有する構成)および再生装置2(情報記録媒体に対する情報の再生制御機能のみ有する構成)を備える場合には、記録装置1aおよび再生装置2とは異なる、制御部13および43aを備える電子機器を別途備える構成であってもよい。この場合、電子機器は、記録装置1a、再生装置2、操作装置3および表示装置4と通信可能な構成であり、光ディスク100に対して抽出情報や検索履歴情報などの記録または再生を行うたびに、記録装置1aまたは再生装置2に記録指示または読み出し指示を与えるものとする。また、操作装置3または表示装置4が電子機器の制御部13および43aを備える構成であってもよい。同様に、電子機器5が記録制御部25および再生制御部51の機能のみを有しており、その他の機能については、電子機器5とは異なる他の電子機器が備える構成であってもよい。
【0374】
また、例えば図6のS10における編集処理(編集制御部29の処理)や、図8のS76における並べ替え処理(記録位置決定部26の処理)は、記憶部14(バッファ)上にて行われるものとして説明したが、これに限られたものではない。すなわち、上記バッファとして機能するものであればよく、例えば記憶部44、他の装置(操作装置3、表示装置4またはこれらとは異なる電子機器)の記憶部であってもよく、また、光ディスク100のRE層の一部をバッファ領域として利用する構成であってもよい。
【0375】
さらに、各実施の形態では、記録装置1、1aおよび再生装置2、2aが光情報記録媒体に対して処理を行うものとして説明するが、これに限らず、例えば情報記録媒体が磁気ディスクの場合には、磁気記録装置または磁気再生装置がそれぞれ記録装置1、1aまたは再生装置2、2aの機能を有する構成であってもよい。同様に、電子機器5は、例えば情報記録媒体として磁気ディスクを扱う場合には、磁気記録装置および磁気再生装置としての機能を有する構成であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0376】
本発明は、情報記録媒体に記録された情報へのアクセス時間を短縮することができるので、情報記録媒体にアクセスする電気機器、特に記録装置(レコーダー)、再生装置(プレーヤー)、これら装置の機能を兼ね備えた電子機器(記録再生装置)などに好適である。
【符号の説明】
【0377】
1、1a 記録装置
2、2a 再生装置
10、10a 記録再生システム
22 データ解凍部(解凍手段)
25 記録制御部(記録制御手段)
26 記録位置決定部(決定手段)
27 送受信部(受信手段)
31 鍵情報付与部(鍵情報付与手段)
51 再生制御部(再生制御手段)
53 データ解凍部(解凍手段)
56 記録位置決定部(決定手段)
57 送受信部(送信手段)
61 鍵情報付与部(鍵情報付与手段)
100 光ディスク(情報記録媒体、光情報記録媒体)
102 リードイン領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を読み出すことのみ可能な第1情報記録層と、情報を追記録可能な又は情報を書き換えることが可能な第2情報記録層と、を少なくとも備えた情報記録媒体に対して情報の記録を行う記録装置であって、
上記第1情報記録層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部として読み出された抽出情報を受信する受信手段と、
上記受信手段が受信した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録させる記録制御手段と、を備えることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
上記第1情報記録層には、上記登録情報が圧縮されて記録されており、
上記受信手段が受信した抽出情報を解凍する解凍手段を備え、
上記記録制御手段は、上記解凍手段が解凍した非圧縮の抽出情報を、上記第2情報記録層に記録させることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
上記第1情報記録層には、上記登録情報が圧縮されて記録されており、
上記受信手段は、上記登録情報の少なくとも一部として読み出された抽出情報が解凍された非圧縮の抽出情報を受信し、
上記記録制御手段は、上記非圧縮の抽出情報を上記第2情報記録層に記録させることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項4】
上記第1情報記録層には、上記登録情報が圧縮されて記録されており、
上記記録制御手段は、上記登録情報の一部として読み出された抽出情報を解凍するための解凍プログラムを、上記第2情報記録層に記録させることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の記録装置。
【請求項5】
上記受信手段は、上記第2情報記録層から読み出された抽出情報を受信するものであり、
上記受信手段が受信した抽出情報に含まれる、当該抽出情報が読み出された回数を示す回数情報を参照して、当該回数が多い順に抽出情報が読み出されるように、上記第2情報記録層における抽出情報の記録位置を決定する決定手段を備え、
上記記録制御手段は、上記決定手段が決定した記録位置に上記抽出情報を記録させることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の記録装置。
【請求項6】
上記受信手段は、上記第2情報記録層に記録されている抽出情報が読み出された回数が多い順に読み出されるように決定された、上記第2情報記録層における抽出情報の記録位置を示す位置情報を受信し、
上記記録制御手段は、上記受信手段が受信した位置情報に基づいて、上記抽出情報を記録させることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の記録装置。
【請求項7】
上記受信手段が受信した抽出情報に、当該抽出情報の外部での利用を制限するための鍵情報を付与する鍵情報付与手段を備え、
上記記録制御手段は、上記鍵情報付与手段が鍵情報を付与した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録させることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の記録装置。
【請求項8】
上記受信手段は、当該抽出情報の外部での利用を制限するための鍵情報が付与された抽出情報を受信し、
上記記録制御手段は、上記受信手段が受信した、上記鍵情報が付与された抽出情報を、上記第2情報記録層に記録させることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の記録装置。
【請求項9】
上記情報記録媒体は、光が照射されることにより情報の記録または再生が行われる光情報記録媒体であり、上記第2情報記録層の、当該第2情報記録層が再生されるときに最初に再生光が照射される領域であるリードイン領域を備え、
上記記録制御手段は、上記抽出情報を記録させる上記第2情報記録層の記録位置を示す位置情報を、上記リードイン領域に記録させることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の記録装置。
【請求項10】
上記記録制御手段は、上記登録情報として追加可能な追加情報を上記第2情報記録層に記録させることを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の記録装置。
【請求項11】
情報を読み出すことのみ可能な第1情報記録層と、情報を追記録可能な又は情報を書き換えることが可能な第2情報記録層と、を少なくとも備えた情報記録媒体に対して情報の記録を行う記録装置の制御方法であって、
上記第1情報記録層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部として読み出された抽出情報を受信する受信ステップと、
上記受信ステップにて受信した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録させる記録制御ステップと、を含むことを特徴とする記録装置の制御方法。
【請求項12】
情報を読み出すことのみ可能な第1情報記録層と、情報を追記録可能な又は情報を書き換えることが可能な第2情報記録層と、を少なくとも備えた情報記録媒体に対して情報の再生を行う再生装置であって、
上記第1情報記録層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部を抽出情報として読み出す再生制御手段と、
上記再生制御手段が読み出した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録するための記録装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする再生装置。
【請求項13】
上記第1情報記録層には、上記登録情報が圧縮されて記録されており、
上記再生制御手段が読み出した抽出情報を解凍する解凍手段を備え、
上記送信手段は、上記解凍手段が解凍した非圧縮の抽出情報を送信することを特徴とする請求項12に記載の再生装置。
【請求項14】
上記再生制御手段は、上記第1情報記録層に記録されている抽出情報を読み出す前に、上記第2情報記録層に記録されている抽出情報を読み出すことを特徴とする請求項12または13に記載の再生装置。
【請求項15】
上記再生制御手段は、上記第2情報記録層に記録されている抽出情報を読み出すものであり、
上記再生制御手段が読み出した抽出情報に含まれる、当該抽出情報が読み出された回数を示す回数情報を参照して、当該回数が多い順に抽出情報が読み出されるように、上記第2情報記録層における抽出情報の記録位置を決定する決定手段を備え、
上記送信手段は、上記決定手段が決定した記録位置を位置情報として送信することを特徴とする請求項12から14の何れか1項に記載の再生装置。
【請求項16】
上記再生制御手段が読み出した抽出情報に、当該抽出情報の外部での利用を制限するための鍵情報を付与する鍵情報付与手段を備え、
上記送信手段は、上記鍵情報付与手段が上記鍵情報を付与した抽出情報を送信することを特徴とする請求項12から15の何れか1項に記載の再生装置。
【請求項17】
情報を読み出すことのみ可能な第1情報記録層と、情報を追記録可能な又は情報を書き換えることが可能な第2情報記録層と、を少なくとも備えた情報記録媒体に対して情報の再生を行う再生装置の制御方法であって、
上記第1情報記録層に記録されている情報である登録情報の少なくとも一部を抽出情報として読み出す再生制御ステップと、
上記再生制御ステップにて読み出した抽出情報を、上記第2情報記録層に記録するための記録装置に送信する送信ステップと、を含むことを特徴とする再生装置の制御方法。
【請求項18】
情報を読み出すことのみ可能な第1情報記録層と、情報を追記録可能な又は情報を書き換えることが可能な第2情報記録層と、を少なくとも備えた情報記録媒体であって、
上記第1情報記録層には、登録情報が記録されており、
上記第2情報記録層には、上記登録情報の少なくとも一部である抽出情報が記録されることを特徴とする情報記録媒体。
【請求項19】
上記第1情報記録層に記録されている登録情報は、圧縮された情報であることを特徴とする請求項18に記載の情報記録媒体。
【請求項20】
上記第2情報記録層に記録される抽出情報は、非圧縮の情報であることを特徴とする請求項18または19に記載の情報記録媒体。
【請求項21】
上記第1情報記録層には、当該第1情報記録層に記録されている登録情報の少なくとも一部である抽出情報を解凍するための解凍プログラムが記録されていることを特徴とする請求項18から20の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項22】
上記第2情報記録層には、上記第1情報記録層に記録されている登録情報の少なくとも一部である抽出情報を解凍するための解凍プログラムが記録されることを特徴とする請求項18から21の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項23】
上記第2情報記録層には、読み出された回数が多い抽出情報から順にその内周側から記録されることを特徴とする請求項18から22の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項24】
上記第2情報記録層に記録される抽出情報には、当該抽出情報の外部での利用を制限するための鍵情報が付与されていることを特徴とする請求項18から23の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項25】
光が照射されることにより情報の記録または再生が行われる光情報記録媒体であり、
上記第2情報記録層の、当該第2情報記録層が再生されるときに最初に再生光が照射される領域であるリードイン領域を備え、
上記リードイン領域には、上記抽出情報が記録される上記第2情報記録層の記録位置を示す位置情報が記録されることを特徴とする請求項18から24の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項26】
上記第2情報記録層には、上記登録情報として追加可能な追加情報が記録されることを特徴とする請求項18から25の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項27】
光が照射されることにより情報の記録または再生が行われる光情報記録媒体であることを特徴とする請求項18から26の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項28】
上記第1情報記録層に記録されている登録情報は、氏名を示す氏名情報、企業名称を示す企業名情報、住所を示す住所情報、電話番号を示す電話番号情報、および、電子メールのアドレスを示すメールアドレス情報のうち少なくとも2つが対応付けられた情報であることを特徴とする請求項18から27の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項29】
上記第1情報記録層に記録されている登録情報は、コンテンツであることを特徴とする請求項18から28の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項30】
請求項1から10の何れか1項に記載の記録装置により用いられる請求項18から29の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項31】
請求項12から16の何れか1項に記載の再生装置により用いられる請求項18から29の何れか1項に記載の情報記録媒体。
【請求項32】
請求項1から10の何れか1項に記載の記録装置と、
請求項12から16の何れか1項に記載の再生装置と、を備える記録再生システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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