説明

記録装置

【課題】 載置部を操作することなく、ハンドルのポジションを変えることができる記録装置を提供すること。
【解決手段】 記録装置100は、被記録媒体(P)が載置され、記録装置本体101から突出する載置部145と、前記記録装置本体101と係合し回動可能な第1アーム部231と、ユーザが操作する第2アーム部241とを回動可能に連結するリンク機構250を有するハンドル230と、を備え、前記第1アーム部231および前記第2アーム部241の回動支点の放射方向(Y−Z軸面方向)の長さの和は、前記第1アーム部231の回動支点(232)から前記載置部145が突出した箇所までの長さより大に構成され、前記ハンドル230の回動範囲内に前記載置部145が配設されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置本体と係合するハンドルを備えた記録装置に関する。
【0002】
本願において、記録装置には、インクジェットプリンタ、ワイヤドットプリンタ、レーザープリンタ、ラインプリンタ、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
また、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
【0003】
またさらに、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【背景技術】
【0004】
従来では、特許文献1〜3に示す如く、記録装置には、回動半径が一定であるハンドルが設けられていた。小型の記録装置の場合、ユーザが前記ハンドルを持って、該記録装置を持ち運ぶことができるように設けられていた。そして、前記記録装置を設置して使用する際は、前記ハンドルを後方へ回動することができるように構成されていた。言い換えると、前記ハンドルを使用しないときは、前記ハンドルを後方へ邪魔にならないように退避することができるように構成されていた。
【0005】
図13(A)(B)に示すのは、従来の記録装置の一例を示す側面図である。このうち、図13(A)はペーパーサポート部を備えた記録装置である。一方、図13(B)はカセット部を備えた記録装置である。
図13(A)に示す如く、従来の記録装置300は、ケース筐体部301と、ハンドル303と、ペーパーサポート部305とを有している。このうち、ハンドル303は、正面からみて逆「U」字状に形成されている。そして、ハンドル303は、支軸部304を支点に回動可能に設けられている。
【0006】
また、ケース筐体部301の上方には、揺動可能な表示部302が設けられている。表示部302には、記録装置300の設定状態等の情報が表示されるように設けられている。
またさらに、ケース筐体部301の上方、かつ、後方(図中において右側)には、用紙309が載置されるペーパーサポート部305が設けられている。そして、記録を開始する際、載置された用紙309は、記録装置300に設けられた図示しない給送ローラによって送り方向下流側へ給送されるように構成されている。
【0007】
ユーザは、記録装置300を持ち運ぶ際、ハンドル303を上方である持ち運びポジション307へ回動する。そして、ユーザは、ハンドル303を持って記録装置300を持ち運ぶことができる。
また、持ち運んだ記録装置300を設置した際、ユーザは、記録実行には不要であるハンドル303を下方、かつ、後方である記録時ポジション308へ回動する。そして、記録を開始することができる。
【0008】
図13(B)に示す記録装置300は、ケース筐体部301に着脱可能なカセット部306を備えている。カセット部306は、用紙309を収納することができるように構成されている。
尚、その他の部材については、図13(A)と同様であるので、同じ符号を用いると共に、その説明は省略する。
【0009】
以上、説明したように、ユーザは、ハンドル303を持ち運びポジション307へ回動することによって、記録装置300を持ち運ぶことができる。また、記録装置300を設置した際、ハンドル303を記録時ポジション308へ回動することによって、記録中に妨げとなる虞がない。
【特許文献1】特開2005−219237号公報
【特許文献2】特開2006−240081号公報
【特許文献3】特開2006−240084号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、ハンドル303を記録時ポジション308から持ち運びポジション307へ、および持ち運びポジション307から記録時ポジション308へ回動するとき、ハンドル303は、ケース筐体部301から突出したペーパーサポート部305およびカセット部306を乗越えることができない。即ち、そのままでは、一方のポジションから他方のポジションへ回動することができない。
【0011】
従って、ユーザは、ハンドル303を回動する際、一度、ペーパーサポート部305およびカセット部306をケース筐体部301から取り外す必要がある。または、一度、用紙309を取り除いてからペーパーサポート部305を折り畳む必要がある。そして、ハンドル303を回動した後、再度、ペーパーサポート部305およびカセット部306をもとの状態に戻す必要がある。即ち、ハンドル303を回動する際、用紙309や載置部としてのペーパーサポート部305およびカセット部306を操作する必要があり、利便性に欠けるものだった。
【0012】
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、載置部を操作することなく、ハンドルのポジションを変えることができる記録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様の記録装置は、被記録媒体が載置され、記録装置本体から突出する載置部と、前記記録装置本体と係合し回動可能な第1アーム部と、ユーザが操作する第2アーム部とを回動可能に連結するリンク機構を有するハンドルと、を備えていることを特徴とする。
【0014】
本発明の第1の態様によれば、被記録媒体が載置され、記録装置本体から突出する載置部と、前記記録装置本体と係合し回動可能な第1アーム部と、ユーザが操作する第2アーム部とを回動可能に連結するリンク機構を有するハンドルと、を備えている。従って、前記リンク機構において、前記ハンドルを「く」字状に屈曲、および「I」字状に伸ばすことによって該ハンドルの回動半径を変えることができる。その結果、前記載置部を前記記録装置本体に対して移動することなく、前記ハンドルを回動することが可能である。即ち、前記ハンドルを回動するために、前記載置部を前記記録装置本体から取り外す必要や、前記載置部に載置された被記録媒体を一度、取り除く必要がない。その結果、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0015】
また、前記ハンドルが前記載置部を乗越えた後、前記ハンドルを前記リンク機構において折りたたむように屈曲させることができる。従って、前記記録装置を外観上美しく見せることができる。即ち、ユーザが前記ハンドルを持って前記記録装置を運ぶことができ、前記記録装置を設置した際、前記ハンドルを回動させながらコンパクトに折りたたむことができる。
またさらに、前記屈曲させることによって、前記ハンドルの重心を前記記録装置本体の重心に近づけることができる。従って、前記記録装置の安定感を増すことができる。特に小型で軽量な記録装置において有効である。
【0016】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記第1アーム部および前記第2アーム部の長さの和は、前記第1アーム部の回動支点から前記載置部が突出した箇所までの長さより大に構成され、前記ハンドルの回動範囲内に前記載置部が配設されていることを特徴とする。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記第1アーム部および前記第2アーム部の長さの和は、前記第1アーム部の回動支点から前記載置部が突出した箇所までの長さより大に構成され、前記ハンドルの回動範囲内に前記載置部が配設されている。従って、前記ハンドルは、前記載置部を確実に乗越えることができる。
【0017】
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様において、前記ハンドルの回動範囲は、該記録装置を設置したときの設置面より上方であることを特徴とする。
本発明の第3の態様によれば、第1または第2の態様と同様の作用効果に加え、前記ハンドルの回動範囲は、該記録装置を設置したときの設置面より上方である。従って、前記ハンドルが前記設置面と当接する虞がない。その結果、前記記録装置が設置された状態において、該記録装置の安定感を高めることができる。即ち、前記ハンドルが前記設置面と当接することによって前記記録装置の姿勢が不安定となる虞がない。
また、前記ハンドルが前記設置面と当接することによる破損を防止することができる。
【0018】
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれか一の態様において、前記ハンドルは、該記録装置を持ち運ぶ際にとる第1ポジションと、前記載置部を乗越えるときにとる第2ポジションと、前記第1ポジションから前記第2ポジションを通過して、該記録装置を使用する際にとる第3ポジションと、を移動可能に構成されていることを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、第1から第3のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記ハンドルは、該記録装置を持ち運ぶ際にとる第1ポジションと、前記載置部を乗越えるときにとる第2ポジションと、前記第1ポジションから前記第2ポジションを通過して、該記録装置を使用する際にとる第3ポジションと、を移動可能に構成されている。係る場合に、前記リンク機構は有効である。
【0019】
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記第1アーム部の回動支点側に前記記録装置本体に対する該第1アーム部の姿勢を保持する第1姿勢保持部と、前記リンク機構に前記第1アーム部に対する前記第2アーム部の姿勢を保持する第2姿勢保持部と、を備え、前記ハンドルが前記第1ポジションから前記第2ポジションまで回動する際、前記第2姿勢保持部によって保持されながら回動し、前記ハンドルが前記第2ポジションから前記第3ポジションまで回動する際、前記第1姿勢保持部によって保持されながら回動する構成であることを特徴とする。
【0020】
本発明の第5の態様によれば、第4の態様と同様の作用効果に加え、前記ハンドルが前記第1ポジションから前記第2ポジションまで回動する際、前記第2姿勢保持部によって保持されながら回動し、前記ハンドルが前記第2ポジションから前記第3ポジションまで回動する際、前記第1姿勢保持部によって保持されながら回動する構成である。従って、ユーザが前記記録装置を運んで設置する際、前記ハンドルは確実に前記載置部を乗越えることができる。その後、ユーザは、前記ハンドルを、確実に前記リンク機構において屈曲させてコンパクトに纏めることができる。
【0021】
本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記ハンドルが前記第1ポジションから前記第2ポジションまで回動する際、前記第1アーム部および前記第2アーム部は前記リンク機構において伸びた状態を保持し、前記ハンドルが前記第2ポジションから前記第3ポジションまで回動する際、前記第1アーム部および前記第2アーム部は前記リンク機構において屈曲した状態となることを特徴とする。
【0022】
本発明の第6の態様によれば、第5の態様と同様の作用効果に加え、前記ハンドルが前記第1ポジションから前記第2ポジションまで回動する際、前記第1アーム部および前記第2アーム部は前記リンク機構において伸びた状態を保持し、前記ハンドルが前記第2ポジションから前記第3ポジションまで回動する際、前記第1アーム部および前記第2アーム部は前記リンク機構において屈曲した状態となる。従って、前記ハンドルは、前記第1ポジションから前記第3ポジションまで回動する際、より確実に前記載置部を乗越えることができる。
【0023】
本発明の第7の態様は、第5または第6の態様において、前記ハンドルが前記第3ポジションから前記第2ポジションまで回動する際、前記第1姿勢保持部によって保持されながら回動し、前記ハンドルが前記第2ポジションから前記第1ポジションまで回動する際、前記第2姿勢保持部よって保持されながら回動する構成であることを特徴とする。
本発明の第7の態様によれば、第5または第6の態様と同様の作用効果に加え、前記ハンドルが前記第3ポジションから前記第2ポジションまで回動する際、前記第1姿勢保持部によって保持されながら回動し、前記ハンドルが前記第2ポジションから前記第1ポジションまで回動する際、前記第2姿勢保持部よって保持されながら回動する構成である。従って、ユーザが前記記録装置を運び出す際、前記ハンドルは確実に前記載置部を乗越えることができる。その後、ユーザは、前記ハンドルを、確実に前記リンク機構において伸びた状態として、持ちやすい状態にすることができる。
【0024】
本発明の第8の態様は、第7の態様において、前記ハンドルが前記第3ポジションから前記第2ポジションまで回動する際、前記第1アーム部および前記第2アーム部は前記リンク機構において屈曲した状態から伸びた状態となり、前記ハンドルが前記第2ポジションから前記第1ポジションまで回動する際、前記第1アーム部および前記第2アーム部は前記リンク機構において伸びた状態を保持することを特徴とする。
【0025】
本発明の第8の態様によれば、第7の態様と同様の作用効果に加え、前記ハンドルが前記第3ポジションから前記第2ポジションまで回動する際、前記第1アーム部および前記第2アーム部は前記リンク機構において屈曲した状態から伸びた状態となり、前記ハンドルが前記第2ポジションから前記第1ポジションまで回動する際、前記第1アーム部および前記第2アーム部は前記リンク機構において伸びた状態を保持する。従って、前記ハンドルは、前記第3ポジションから前記第1ポジションまで回動する際、より確実に前記載置部を乗越えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、本発明に係る液体噴射装置の一例である記録装置の概略を示す全体斜視図である。また、図2に示すのは、本発明に係る記録装置の概略を示す全体平面図である。
記録装置100の本体の背面側には、被記録媒体としての用紙Pが載置・積層される載置部145のカセット部280が記録装置本体101に装填されている。そして、カセット部280の内部には、カセットホッパ(図示せず)が、給送部144の後述する給送ローラ190に対して接離移動可能に設けられている。具体的には、カセットホッパ(図示せず)は、載置される用紙Pの幅方向Xに延設され、カセットホッパ(図示せず)の上方を支点に揺動するように設けられている。
【0027】
そして、カセットホッパ(図示せず)の最上位に載置された用紙Pは、給送部144によって、搬送方向下流側である記録部側へ給送される。具体的には、載置された用紙Pは、給送用モータ104によって駆動する給送ローラ190により、左右のエッジガイド(図示せず)に案内されながら搬送方向の下流側の搬送ローラ対(図示せず)へと給送される。搬送ローラ対(図示せず)まで給送された用紙Pは、搬送用モータ(図示せず)によって駆動する搬送ローラ対(図示せず)により、さらに搬送方向の下流側の記録部143へと搬送される。
【0028】
記録部143は、用紙Pを下方から支持するプラテン105と、プラテン105の上方に対向するように設けられたキャリッジ107とによって構成される。そのうち、キャリッジ107は、搬送される用紙Pの幅方向Xである主走査方向へ延びたキャリッジガイド軸(図示せず)に案内されながらキャリッジモータ102によって駆動する。さらに、キャリッジ107の底面部には、用紙Pへ向かってインクを吐出する記録ヘッド106が設けられている。記録部143で記録された用紙Pは、さらに下流側へと搬送され排出ローラ(図示せず)によって記録装置100の正面側から排出される。
【0029】
また、記録装置100の本体の下方には、インクカートリッジ(図示せず)が装填され、インク供給針(図示せず)を介してインク供給路(図示せず)へとインクが供給される。さらに、インクは、インク供給チューブ110を介してキャリッジ107の記録ヘッド106まで供給される。そして、記録ヘッド106のフラッシング時、およびクリーニング時には、1桁側に設けられ、記録部143の吐出特性を維持する吐出特性維持部としてのインク吸引装置200においてインクの吐出・吸引動作が行われる。インク吸引装置200は、キャップ部204を備え、キャップ部204を上下方向へ移動させて記録ヘッド106を封止することができるように構成されている。
尚、Y軸方向は、記録装置の前後方向であり、Z軸方向は、記録装置の上下方向である。
【0030】
図3〜図5に示すのは、本発明に係る記録装置のハンドルの動作を示す側面図である。このうち、図3はハンドルの第1ポジションである。また、図4はハンドルの第2ポジションである。またさらに、図5はハンドルの第3ポジションである。
尚、図3〜図5において、図中左側が記録装置の前方、図中右側が記録装置の後方である。
【0031】
図3〜図5に示す如く、記録装置本体101は、ケース筐体部220に覆われている。そして、ケース筐体部220の上方には、記録の設定状態を表示する表示部210が揺動可能に設けられている。具体的には、表示部210は、下方に設けられた揺動軸(図示せず)を支点に揺動可能に設けられている。そして、表示部210は、水平に倒れた収納ポジションと、図のように起きあがった使用時ポジションとを有する。
【0032】
また、記録装置100は、記録装置本体101に対して着脱可能なカセット部280を有する。カセット部280が取り付けられた状態では、カセット部280の一部がケース筐体部220から突出している。
またさらに、記録装置100は、ハンドル230を有する。ハンドル230は、左右両側に一対の第1アーム部231、231と、正面からみて逆「U」字状に形成された第2アーム部241とを有する。そして、第1アーム部231、231と第2アーム部241とは、幅方向Xに一対設けられたリンク機構250、250によって回動可能に接続されている。
【0033】
このうち、第1アーム部231、231は、ケース筐体部220と係合する支点軸232、232を有し、支点軸232、232を支点に回動可能に設けられている。一方、第2アーム部241は、ユーザが掴むことができるグリップ部242を有する。
尚、第1アーム部231、231は、左右対称であるので、片側一方について説明し、他方についての説明は省略するものとする。また、リンク機構250、250についても、片側一方について説明し、他方についての説明は省略するものとする。
【0034】
図3に示すハンドル230の第1ポジションでは、記録装置100の側面からみて、第1アーム部231と第2アーム部241とが一直線となるように構成されている。より詳しく説明すると、第1アーム部231の支点軸232と、リンク機構250と、第2アーム部241のグリップ部242とが一直線上になるように構成されている。さらに、グリップ部242は、取り得る位置の範囲において、最も上方に位置する。言い換えると、グリップ部242は、記録装置100が設置される設置面Gから最も離間した位置となる。
【0035】
この状態において、ユーザは、ハンドル230のグリップ部242を掴んで記録装置100を持ち運ぶことができる。そして、持ち運んだ記録装置100を設置面Gに設置することができる。記録装置100を設置した際、ハンドル230は不要となる。従って、ユーザは、ハンドル230を記録装置100の後方へ移動することができる。以下、ハンドル230の動作について説明する。
【0036】
[第1ポジション→第2ポジション→第3ポジションへの変位]
先ず、ユーザは、グリップ部242を操作して、ハンドル230を第1ポジションから第2ポジションへ変位させる。このとき、支点軸232と、リンク機構250と、グリップ部242とは、一直線上である。そして、ハンドル230は、支点軸232のみを支点に図中において時計方向へ回動する。即ち、時計方向の回動において、リンク機構250の保持力(後述するF4)は、支点軸232の保持力(後述するF2)より大となるように構成されている。
【0037】
ここで、「リンク機構の保持力」とは、第1アーム部231に対する第2アーム部241の姿勢を保持しようとする力をいう。また、「支点軸の保持力」とは、ケース筐体部220に対する第1アーム部231の姿勢を保持しようとする力をいう。
尚、リンク機構250の保持力および支点軸232の保持力を発生させる構造については後述するものとする。
【0038】
そして、図4に示すハンドル230の第2ポジションとなる。
ここで、Y軸およびZ軸が成す面において、第1アーム部231の長さと、第2アーム部241の長さとの和は、支点軸232からケース筐体部220から突出したカセット部280の先端までの長さより大となるように構成されている。
従って、ハンドル230のグリップ部242は、カセット部280の上端を乗越えることができる。即ち、グリップ部242がカセット部280と当接する虞がない。さらに言い換えると、ユーザは、ハンドル230を第1ポジションから第3ポジション側へ変位させる際、カセット部280を取り外す必要がない。
【0039】
続いて、ユーザが、グリップ部242をさらに操作して、ハンドル230を第2ポジションから第3ポジションへ変位させる。この際、支点軸232と、リンク機構250と、グリップ部242とが一直線上となる状態で時計方向へ回動する。そして、支点軸232と、リンク機構250と、グリップ部242とが水平になったとき、第1アーム部231の回動は規制されるように構成されている。従って、第2アーム部241のみが、リンク機構250を支点に時計方向へ回動する。即ち、第2ポジションから第3ポジションへ変位する際、グリップ部242の軌跡の半径が変わるように構成されている。
【0040】
そして、図5に示すハンドル230の第3ポジションとなる。
このとき、第1アーム部231と第2アーム部241とは、リンク機構250によって「く」字状に屈曲した状態となる。即ち、支点軸232と、グリップ部242との間の距離を短くすることができる。従って、第3ポジションにおいて、グリップ部242が設置面Gと当接することを防止することができる。
【0041】
また、従来技術におけるハンドル230が屈曲しない場合と比較して、ハンドル230の重心を記録装置本体101の重心に近づけることができる。
またさらに、第3ポジションにおいて、ハンドル230を「く」字状に屈曲した状態とすることができるので、従来技術と比較して、設置した際の記録装置100をコンパクトにすることができる。
【0042】
[第3ポジション→第2ポジション→第1ポジションへの変位]
続いて、設置した記録装置100を持ち運ぶ際のハンドル操作について説明する。
先ず、ユーザは、グリップ部242を操作して、ハンドル230を第3ポジションから第2ポジションへ変位させる。このとき、反時計方向の回動において、支点軸232の保持力(後述するF1)は、リンク機構250の保持力(後述するF3)より大となるように構成されている。従って、ハンドル230を第3ポジションから第2ポジション側へ変位させる際、先ず、第1アーム部231はそのままで、第2アーム部241のみがリンク機構250を支点に反時計方向へ回動する。次に、第2アーム部241が水平になったとき、第2アーム部241のリンク機構250を支点とした反時計方向への回動は、リンク機構250によって規制される。
【0043】
従って、前記水平になった状態からは、第1アーム部231および第2アーム部241が一体となって、支点軸232を支点に反時計方向へ回動する。即ち、支点軸232と、リンク機構250と、グリップ部242とが一直線上になって反時計方向へ回動する。このとき、グリップ部242の軌跡の半径が変わる。
そして、図4に示すハンドル230の第2ポジションとなる。従って、グリップ部242は、カセット部280を乗越えることができる。即ち、ハンドル230が第3ポジションから第1ポジション側へ変位する際、グリップ部242がカセット部280と当接する虞がない。さらに言い換えると、ユーザは、ハンドル230を第3ポジションから第1ポジション側へ変位させる際、カセット部280を取り外す必要がない。
【0044】
続いて、ユーザが、グリップ部242をさらに操作して、ハンドル230を第2ポジションから第1ポジションへ変位させる。このとき、支点軸232と、リンク機構250と、グリップ部242とは、一直線上である。そして、ハンドル230は、支点軸232のみを支点に図中において反時計方向へ回動する。
そして、図3に示すハンドル230の第1ポジションとなる。このとき、ハンドル230は、これ以上、反時計方向へ回動しないように支点軸232およびリンク機構250によって反時計方向への回動が規制されている。
【0045】
[支点軸の係合構造]
図6に示すのは、本発明に係る第1アーム部と係合するケース筐体部に設けられた係合穴を示す斜視図である。また、図7に示すのは、本発明に係る第1アーム部の支点部を示す斜視図である。またさらに、図8に示すのは、第1アーム部と係合穴とが係合した状態を示す斜視図である。また、図9に示すのは、図8の状態を記録装置のケース筐体部内側からみた側面図である。またさらに、図10に示すのは、図8の状態を記録装置の上方からみた平面断面図である。
【0046】
図6に示す如く、ケース筐体部220の幅方向Xの両側面には、一対の係合穴221、221が設けられている。また、一対の係合穴221、221の近傍には、第1姿勢保持部260、260としての第1凹部222、222および第2凹部223、223が設けられている。またさらに、第2凹部223、223における第1凹部側には、傾斜部224、224が形成されている。
尚、一対の係合穴221、221は、左右対称であるので、片側についてのみ説明し、他方の説明は省略するものとする。
【0047】
図7に示す如く、第1アーム部231の支点軸232には、可撓部233と、第1凸部234と、溝部237とが形成されている。このうち、溝部237は、支点軸232の軸方向と直交する方向に設けられており、可撓部233が前記軸方向(X軸方向)に撓みやすくなるように構成されている。即ち、可撓部233の先端側に形成された第1凸部234が前記軸方向(X軸方向)へ変位することができるように構成されている。
【0048】
図8〜図10に示す如く、第1アーム部側の第1凸部234は、ケース筐体部側の第1凹部222と係合している。この状態が、ハンドル230の第3ポジションの状態である。言い換えると、前述した第1アーム部231が設置面Gに対して水平になっている状態である。
そして、ハンドル230が第1ポジションの状態のとき、第1凸部234は、第2凹部223と係合するように構成されている。
【0049】
具体的には、第1アーム部231が第3ポジションから第1ポジションへ回動する際、第1凸部234は、ユーザの回動力によって第1凹部222から押し出される。このとき、可撓部233が撓むことによって、第1凸部234と第1凹部222との係合が解除される。そして、第1アーム部231が回動することによって、第1凸部234は、第1凹部222から第2凹部側へ移動する。その後、第1ポジションとなるとき、第1凹部222は、傾斜部224を滑り降りて第2凹部223と係合する。
【0050】
以上、説明したように、第1凸部234が第1凹部222および第2凹部223と係合することによって、第1アーム部231の姿勢が安定して保持される。即ち、前述した支点軸232の保持力(F1、F2)を発生させることができる。
また、第1アーム部231が第1ポジションから第3ポジションへ回動する際、第1凸部234は、ユーザの回動力によって第2凹部223から押し出される。このとき、可撓部233が撓むことによって、第1凸部234と第2凹部223との係合が解除される。
【0051】
ここで、第2凹部223における第1凹部側には傾斜部224が設けられている。従って、第1凸部234は、第1凹部222から押し出されるときと比較して、第2凹部223から容易に押し出される。即ち、第3ポジションから第1ポジション側へ回動するときの支点軸232の保持力F1は、第1ポジションから第3ポジション側へ回動するときの支点軸232の保持力F2と比較して大となるように構成されている。
【0052】
そして、第1アーム部231が回動することによって、第1凸部234は、第2凹部223から第1凹部側へ移動する。その後、第3ポジションとなるとき、第1凸部234は、第1凹部222と係合する。
尚、第1凸部234は、第1凹部222と第2凹部223との間において移動可能に設けられている。即ち、第1凸部234がそれ以外の範囲に移動しないように規制されている。
【0053】
[リンク機構の係合構造]
図11(A)(B)に示すのは、第1アーム部および第2アーム部のリンク機構を示す側面図である。このうち、図11(A)は第1アーム部である。一方、図11(B)は第2アーム部である。
また、図12(A)(B)に示すのは、接続した第1アーム部および第2アーム部を示す側面図である。このうち、図12(A)は幅方向において記録装置の外側からみた図である。一方、図12(B)は記録装置の内側からみた図である。
【0054】
図11(A)(B)に示す如く、第1アーム部231における第2アーム部241と接続する側には、リンク機構250としてのリンク穴部236と、第2姿勢保持部270としての第2凸部235とが形成されている。一方、第2アーム部241における第1アーム部231と接続する側には、リンク機構250としてのリンク軸部243と、第2姿勢保持部270としての第1係合凹部244および第2係合凹部245とが形成されている。
【0055】
図12(A)(B)に示す如く、第1アーム部231のリンク穴部236には、第2アーム部241のリンク軸部243が挿通・係合される。そして、第1アーム部231の第2凸部235は、第2アーム部241の第1係合凹部244および第2係合凹部245と係合可能に設けられている。図12(A)(B)に示すのは、ハンドル230の第3ポジションにおけるリンク機構250の状態である。第3ポジションにおいて、第2凸部235は、第2係合凹部245と係合するように構成されている。
【0056】
ユーザがハンドル230を第3ポジションから第2ポジション側へ変位させる際、第2凸部235と、第2係合凹部245との係合が解除される。具体的には、ユーザの回動力によって、第2凸部235は、第2係合凹部245から押し出される。ここで、第1アーム部231および第2アーム部241が樹脂で形成されている。従って、リンク軸部243から第2凸部235までの間において、第1アーム部231および第2アーム部241が僅かにリンク軸部243の軸方向(X軸方向)へ撓むことができる。
【0057】
そして、第2凸部235の高さ分だけ第2凸部235および第2係合凹部245を相対的に変位させることができる。その結果、第2凸部235と第2係合凹部245との係合を解除することができる。その後、第2アーム部241をさらに回動すると、第1係合凹部244が第2凸部235に接近し、第1係合凹部244と第2凸部235とが係合する。このとき、ハンドル230は、前述したように設置面Gに対して水平な姿勢となる。
【0058】
以上、説明したように、第2凸部235が第1係合凹部244および第2係合凹部245と係合することによって、第1アーム部231に対する第2アーム部241の姿勢が安定して保持される。即ち、前述したリンク機構250の保持力(F3、F4)を発生させることができる。
また、第2アーム部241が第2ポジションから第3ポジションへ回動する際、第2凸部235は、ユーザの回動力によって第1係合凹部244から押し出される。
【0059】
このとき、第2凸部235の高さ分だけ第2凸部235および第1係合凹部244を相対的に変位させることができるので、第2凸部235と第1係合凹部244との係合が解除される。
ここで、第1係合凹部244の形状は、第2係合凹部245の形状と同様に構成されている。従って、第3ポジションから第2ポジション側へ回動する際のリンク機構250の保持力F3は、前記水平な姿勢から第3ポジション側へ回動する際のリンク機構250の保持力F4と同じ大きさである。
【0060】
そして、第2アーム部241が回動することによって、第2係合凹部245は、第2凸部235へ接近移動する。その後、第3ポジションとなるとき、第2係合凹部245は、第2凸部235と係合する。
尚、第2凸部235は、第1係合凹部244と第2係合凹部245との間において移動可能に設けられている。即ち、第2凸部235がそれ以外の範囲に移動しないように規制されている。
【0061】
本実施形態において、支点軸232の保持力F1、F2およびリンク機構250の保持力F3、F4は以下のような関係が成り立つように構成されている。
支点軸の保持力F2 < リンク機構の保持力F3およびF4 < 支点軸の保持力F1
従って、前述したように、第1ポジションと、第2ポジションを通過して前記水平状態なるポジションとの間において、回動方向がいずれの方向であっても、支点軸232と、リンク機構250と、グリップ部242とを一直線上にすることができる。その結果、グリップ部242がカセット部280と当接する虞がない。即ち、ユーザがハンドル230を操作する際、カセット部280を取り外す必要がないので、利便性がよい。
【0062】
本実施形態の記録装置100は、被記録媒体の一例である用紙Pが載置され、記録装置本体101から突出する載置部145の一例であるカセット部280と、記録装置本体101と係合し回動可能な第1アーム部231、231と、ユーザが操作する第2アーム部241とを回動可能に連結するリンク機構250、250を有するハンドル230と、を備えている。
【0063】
そして、第1アーム部231、231および第2アーム部241の回動支点の放射方向の(Y−Z軸面における)長さの和は、第1アーム部231、231の回動支点から載置部145が突出した箇所であるカセット部280のY軸方向後端およびZ軸方向上端までの長さより大に構成され、ハンドル230の回動範囲内に載置部145が配設されていることを特徴とする。
【0064】
また、本実施形態の記録装置100において、ハンドル230の回動範囲は、記録装置100を設置したときの設置面Gより上方であることを特徴とする。
またさらに、本実施形態の記録装置100において、ハンドル230は、記録装置100を持ち運ぶ際にとる第1ポジション(図3参照)と、載置部145の一例であるカセット部280を乗越えるときにとる第2ポジション(図4参照)と、第1ポジションから第2ポジションを通過して、記録装置100を使用する際にとる第3ポジション(図5参照)と、を移動可能な構成であることを特徴とする。
【0065】
本実施形態の記録装置100において、ハンドル230は、第1アーム部231、231の回動支点側に記録装置本体101に対する第1アーム部231、231の姿勢を保持する第1姿勢保持部260、260と、リンク機構250、250に第1アーム部231、231に対する第2アーム部241の姿勢を保持する第2姿勢保持部270、270と、を備えている。
そして、ハンドル230が第1ポジションから第2ポジションまで回動する際、第2姿勢保持部270、270によって保持されながら回動し、ハンドル230が第2ポジションから第3ポジションまで回動する際、第1姿勢保持部260、260によって保持されながら回動する構成であることを特徴とする。
【0066】
さらに、本実施形態の記録装置100において、ハンドル230が第1ポジションから第2ポジションまで回動する際、第1アーム部231、231および第2アーム部241はリンク機構250、250において伸びた状態を保持し、ハンドル230が第2ポジションから第3ポジションまで回動する際、第1アーム部231、231および第2アーム部241はリンク機構250、250において屈曲した状態となることを特徴とする。
【0067】
本実施形態の記録装置100において、ハンドル230が第3ポジションから第2ポジションまで回動する際、第1姿勢保持部260、260によって保持されながら回動し、ハンドル230が第2ポジションから第1ポジションまで回動する際、第2姿勢保持部270、270よって保持されながら回動する構成であることを特徴とする。
さらに、本実施形態の記録装置100において、ハンドル230が第3ポジションから第2ポジションまで回動する際、第1アーム部231、231および第2アーム部241はリンク機構250、250において屈曲した状態から伸びた状態となり、ハンドル230が第2ポジションから第1ポジションまで回動する際、第1アーム部231、231および第2アーム部241はリンク機構250、250において伸びた状態を保持することを特徴とする。
【0068】
尚、上記実施例において、載置部145は一例としてカセット部280としたが、ペーパーサポート部(図13(A)符号305)であってもよいのは勿論である。
また、上記実施例において、支点軸232の保持力(F1、F2)を回動方向によって変化させたが、リンク機構250の保持力(F3、F4)を回動方向によって変化させてもよいのは勿論である。
またさらに、上記実施例において、リンク機構250、250を幅方向Xに一対、言い換えると、Y−Z軸面においてリンク機構を一箇所設けたが、複数箇所設けてもよいのは勿論である。
本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に係る記録装置の概略を示す全体斜視図。
【図2】本発明に係る記録装置の概略を示す全体平面図。
【図3】本発明に係る記録装置のハンドルの動作を示す側面図(第1ポジション)。
【図4】本発明に係る記録装置のハンドルの動作を示す側面図(第2ポジション)。
【図5】本発明に係る記録装置のハンドルの動作を示す側面図(第3ポジション)。
【図6】本発明に係る第1アーム部と係合する係合穴を示す斜視図。
【図7】本発明に係る第1アーム部の支点部を示す斜視図。
【図8】本発明に係る第1アーム部と係合穴とが係合した状態を示す斜視図。
【図9】図8の状態を記録装置の内側からみた側面図。
【図10】図8の状態を記録装置の上方からみた平面断面図。
【図11】(A)(B)は第1アーム部および第2アーム部のリンク機構を示す側面図。
【図12】(A)(B)は接続した第1アーム部および第2アーム部を示す側面図。
【図13】(A)(B)は従来技術の記録装置の示す側面図。
【符号の説明】
【0070】
100 記録装置、101 記録装置本体、102 キャリッジモータ、
104 給送用モータ、105 プラテン、106 記録ヘッド、107 キャリッジ、
110 インク供給チューブ、143 記録部、144 給送部、145 載置部、
190 給送ローラ、200 インク吸引装置、204 キャップ部、210 表示部、
220 ケース筐体部、221 係合穴、222 第1凹部、223 第2凹部、
224 傾斜部、230 ハンドル、231 第1アーム部、232 支点軸、
233 可撓部、234 第1凸部、235 第2凸部、236 リンク穴部、
237 溝部、241 第2アーム部、242 グリップ部、243 リンク軸部、
244 第1係合凹部、245 第2係合凹部、250 リンク機構、
260 第1姿勢保持部、270 第2姿勢保持部、280 カセット部、
300 従来技術の記録装置、301 ケース筐体部、302 表示部、
303 ハンドル、304 支軸部、305 ペーパーサポート部、
306 カセット部、307 持ち運びポジション、308 記録時ポジション、
309 用紙、G 設置面、P 用紙、X 用紙の幅方向、Y 記録装置の前後方向、
Z 記録装置の上下方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被記録媒体が載置され、記録装置本体から突出する載置部と、
前記記録装置本体と係合し回動可能な第1アーム部と、ユーザが操作する第2アーム部とを回動可能に連結するリンク機構を有するハンドルと、を備えた記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録装置において、前記第1アーム部および前記第2アーム部の長さの和は、前記第1アーム部の回動支点から前記載置部が突出した箇所までの長さより大に構成され、前記ハンドルの回動範囲内に前記載置部が配設された記録装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の記録装置において、前記ハンドルの回動範囲は、該記録装置を設置したときの設置面より上方である記録装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置において、前記ハンドルは、
該記録装置を持ち運ぶ際にとる第1ポジションと、
前記載置部を乗越えるときにとる第2ポジションと、
前記第1ポジションから前記第2ポジションを通過して、該記録装置を使用する際にとる第3ポジションと、を移動可能な構成である記録装置。
【請求項5】
請求項4に記載の記録装置において、前記第1アーム部の回動支点側に前記記録装置本体に対する該第1アーム部の姿勢を保持する第1姿勢保持部と、
前記リンク機構に前記第1アーム部に対する前記第2アーム部の姿勢を保持する第2姿勢保持部と、を備え、
前記ハンドルが前記第1ポジションから前記第2ポジションまで回動する際、前記第2姿勢保持部によって保持されながら回動し、
前記ハンドルが前記第2ポジションから前記第3ポジションまで回動する際、前記第1姿勢保持部によって保持されながら回動する構成である記録装置。
【請求項6】
請求項5に記載の記録装置において、
前記ハンドルが前記第1ポジションから前記第2ポジションまで回動する際、前記第1アーム部および前記第2アーム部は前記リンク機構において伸びた状態を保持し、
前記ハンドルが前記第2ポジションから前記第3ポジションまで回動する際、前記第1アーム部および前記第2アーム部は前記リンク機構において屈曲した状態となる記録装置。
【請求項7】
請求項5または6に記載の記録装置において、
前記ハンドルが前記第3ポジションから前記第2ポジションまで回動する際、前記第1姿勢保持部によって保持されながら回動し、
前記ハンドルが前記第2ポジションから前記第1ポジションまで回動する際、前記第2姿勢保持部よって保持されながら回動する構成である記録装置。
【請求項8】
請求項7に記載の記録装置において、
前記ハンドルが前記第3ポジションから前記第2ポジションまで回動する際、前記第1アーム部および前記第2アーム部は前記リンク機構において屈曲した状態から伸びた状態となり、
前記ハンドルが前記第2ポジションから前記第1ポジションまで回動する際、前記第1アーム部および前記第2アーム部は前記リンク機構において伸びた状態を保持する記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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