説明

診断用テスト装置及びその使用方法

生物被験物又は同様のものを集積及び検知するために使用される、自己収容される診断用テスト装置が提供される。装置は、被験物を受け取るための管状綿棒及び試薬分配キャップ部を含む。試薬分配キャップ部は、バレル、試薬室及び結果窓構成部品を含み、試薬室部が回転する時に、集積された被験物と接触するように1つ又はそれより多い選択された試薬を被験物テスト室に分配する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診断用テスト装置及びその使用方法に関する。より特定的には、本発明は、身体内腔、内部身体空間又は環境設定における微生物を検知するために使用される診断用テスト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療用綿棒は、患者から生物被験物を集積し、かつ、分析するために使用するものとして一般的に当業者に知られている。このような医療用綿棒は、通常は、細長いスティック又はシャフトの1つの端部に繊維性綿棒先端部を含み、該綿棒先端部は、例えば患者の耳、鼻、喉、膣開口又は他の身体内腔/開口の中から得られる、選択された組織細胞、分泌物、流体又は他の生物被験物と接触するように操作される。その結果、目標とする生物被験物が綿棒先端部に粘着する。次に、綿棒先端部は、1つ又はそれより多い化学試薬と接触し、患者の状態に関する感染の存在又は他の情報を示すことができる。このような試薬テストは、定量化可能な結果を生成する点で特性的に定量的なもの、定性的なもの(スケールシステムを使用することにより感染又は汚染の程度を表す事項を提供するものような)、或いは特定の状態の存在は示すが程度に関するような詳細を提供するものではない肯定/否定型のテスト結果かのいずれかである。
【0003】
代替的には、このような綿棒テストは、環境状態観察の一部として使用することができる。例えば、このような拭き取りは、環境又は食物における病原体又は汚染の存在或いは不在を定めるために、食物サービス領域においてなされることがある。
【0004】
このような医療用綿棒は、後工程での分析のために生物試料を試験施設に移送する場合に、貯蔵/移送ユニットの部分として使用されるか、或いは代替的には、テストをしたその時に患者又は環境状態を即座に又は比較的直ちに示すように設計された、持ち運び可能なテスト検知装置の部分として使用されることができる。綿棒が貯蔵/移送ユニットの部分である場合は、このようなユニットは、移送中に被験物を生存した状態に維持するために、成長媒体又は他の化学物質を含むであろう。
【0005】
このような患者被験物において一般的になされるテストは、例えば蛍光テスト、酵素テスト、単一クローンベースのテスト、凝集テスト、その他などを含む。更に、綿棒及び類似した試薬テスト法は、レストランの食物を準備する面、食肉処理場の面又は同様の選択された面上の生物有機体の存在を判定するために、種々異なる非医療用途においても使用される。
【0006】
標準の被験物集積及びテスト準備技術によると、生物被験物は、通常は、選択された試薬に接触させ、後での分析のために、綿棒先端部からスライド或いはテストチューブ又は同様のもののような他の研究装置に移動される。試薬は典型的には、使用する前に、ガラス瓶又は他の破壊可能なコンテナに貯蔵される。しかしながら、正確なテスト結果を保証するために、綿棒先端部から試験施設のスライド又はテストチューブに、十分な量の被験物の移動を保証することは困難な場合がある。更に、多くの場合には、集積された被験物は、選択された分析を実行するために現場から離れた試験施設に移送されなければならない。被験物を集積した時間と実際にテストが実行される時間との間の遅れは、被験物の部分的又は完全な乾燥をもたらすことになり、これはテストの信頼性を減少させることに関係する。更に、分析を準備及び/又は実行する過程において、このような従来の生物被験物の取り扱いは、人々を集積された有機物と直接接触させることとなり、これは望ましいものではなく、感染性又は有毒性有機物と直接接触することは、特に望ましくない。
【0007】
これに関して、被験物と試薬の間の接触を増強し、或いは、試験施設への移送中に改善された方法で被験物を保持すると同時に、集積された被験物と人々が直接接触する危険を減少又は最小にするための努力の中で、種々異なる綿棒型被験物集積・テスト装置が提案されている。
【0008】
例えば、病院及び医療事務所の環境の両方において、被験物の移送又はテストを行うための試料採取/テストキットが広く利用されている。これらのテストは患者の家庭で使用することができるが、キットは、多くの段階又は手順を要し、壊れ易い部品を含み、多くの場合、組立体を含んでおり、そのために、一般の人達の使用にはあまり望ましくないものとなっている。例えば、キットが、綿棒、集積用の皿/トレイ又は集積用の室、場合によってはテスト溶液又は試薬のためのガラス瓶、及びテストストリップのような分析媒体といった、3ないし4個の部品を含むことは珍しくない。多数の部品からなるテスト装置においては、テストで使用されるテスト用基体又は試薬/成長媒体のいずれかに対する汚染の可能性を避けるために、テストを実行するために使用される様々な部品は、分離しておかねばならない。
【0009】
典型的には、このようなキットは、テスト溶液を混合するか、或いはテスト溶液を含む容器を破ること、皿、トレイ又は容器をテスト溶液(小さいテストチューブ又はテスト室の形状内にあることが最も多い)で満たすこと、綿棒をテスト用の皿、トレイ又は容器内に置くこと、及び、テストストリップ又は指示器上において結果が観察されるのを待つか、或いは代替的にはテスト値が生成されるのを待つという手順を要する。幾つかの場合には、このようなキットは、分析結果を得るために、綿棒を除去すること、又はテストストリップをテスト皿に浸漬することが必要になる。使用されるキットの形式によっては、このような手順は、テストトレイの傍にテスト溶液の容器を設置するという不便な操作を含むものであったり、試験者を連続して生物被験物に曝す可能性を含むものであったりする。
【0010】
更に、このようなテストキットの多くは、比較的可撓性のある球根状容器を使用して、直接に搾り出す(圧力の付与)か、又は内部部品を破断させることによって、テスト溶液/試薬をテスト容器に分配するものであるために、このようなキットは、意図しない容器の破裂の可能性、又は望まれない時点でのテスト開始の可能性が存在する。このようなテストは又、破裂される内部部品がガラス製の試薬含有アンプルである場合には、試験者が怪我をする可能性をもたらす。
【0011】
したがって、家庭、診療所、又は他の商業的環境のいずれにおいても、便利に安全に貯蔵することができ、かつ使用前の組立てが最小量であるか、組立てが必要でない(部品点数が極めて少ない)簡単なテスト装置の必要性がある。更に、使用者に対してテスト結果の可視指示を即座にもたらすものであるが、意図しない開始が容易に、或いは妥協の結果として起こり得るようにされたものではないテスト装置の必要性がある。又、使用するのに比較的安定していて、作業用の厄介な溶液貯蔵容器又は試薬を含む破壊しやすいアンプルを必要性としないテスト装置が、更に必要とされる。
【0012】
一般の人々は、健康ケアーにおける最近の経費の高騰及び予防用/優先的薬品への関心から、自分たちの家庭環境において予備的医療テストを行うようになってきている。このような医療テストは、内科医を訪問する前に、個人が基本的医療判定(血糖値、コレステロール値、血中アルコール濃度、妊娠判定、及び様々な尿検査及び体中アルコール分測定など)をすることができるものであり、消費者にとっては費用を節約でき、内科医にとっては、本当に医療行為を必要とする患者に専心できるように時間を節約するという、両方にとって大きな可能性を提供することができる。したがって、操作が容易であり、費用のかかる開業医にかかる前に医療状態の可能性についての効率的な識別ができるようにするために、比較的多くの部分がその構成内に含まれるようにされた、「患者に優しい」診断用テスト装置の必要性がある。本発明が向けられているのは、この必要性に対してである。
【0013】
最後に、胃腸のテスト用薬品及び婦人科用薬品の実情においては、内部空間から被験物又は試料/生検を取り出すことを必要とする、様々な内部身体臓器における多くの侵襲性テストが実施されている。例えば、潰瘍の原因となる細菌を検知するための胃壁又は胃液の被験物を得る目的で、或いは流体及び同様のものに関連した前癌性ポリープを検知するための被験物を得る目的で、結腸内において、患者に内視鏡検査を実行することは一般的ではない。このような内視鏡検査において、内視鏡装置が、ブラシや鉗子、シュリンゲ、又は被験物を得るためのバスケットを含むことは珍しくない。このような手順からの被験物は、次に更なる分析のために試験用設備に送られる。したがって、医学的状態を検知するために、迅速な診断用装置(適切な場所で)の部分として使用することができる内視用綿棒の必要性がある。
【0014】
【特許文献1】米国特許第4,700,694号公報
【特許文献2】米国特許第5,146,928号公報
【特許文献3】米国特許第4,748,113号公報
【特許文献4】米国特許第4,830,010号公報
【特許文献5】WO95/11672号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、従前技術に関連する問題点に対処するものである。本発明の一実施形態においては、微生物の存在を検知するための診断用テスト装置は、キャップ部を含む。キャップ部は、綿棒を受けるために少なくとも1つのバレル部を含む。バレル部は、内側表面及び外側表面を含み、内部バレル空間を定める。キャップ部は又、テストストリップからテスト結果を透視するための結果窓部を含む。結果窓部は、少なくとも1つの透視窓を含む。キャップ部は又、バレル部と結果窓部の間に試薬室部を含む。試薬室部は、バレル部及び結果窓部と空間的連通する内部試薬室空間を定め、少なくとも1つの試薬又はテスト溶液を含むための少なくとも1つの試薬室を含む。試薬室部は、結果窓部に回転可能に結合され、試薬室空間内に含まれる芯に対して回転可能である。芯は、テストストリップを含む。診断用テスト装置は又、バレル部を通して試薬室部に取り外し可能に挿入するための綿棒部を含む。綿棒部は、使用前にバレル部内に嵌合するように予め設計された綿棒を含むことができる。代替的には、バレル部は、開口を覆う破裂可能なシールを含むことができ、この開口を通して種々異なる綿棒を挿入することができる。
【0016】
試薬室部は、使用前位置から使用位置まで回転させることができ、回転したとき、試薬室は閉位置から開位置に移動し、これにより試薬室に収められた試薬をテストストリップ上に供給する。
【0017】
診断用テスト装置の代替的実施形態においては、バレル部は、内面上に第一相互係合機構を含み、更に予め設計された綿棒部は第二相互係合機構を含み、バレル部に綿棒部が挿入される時、第一及び第二相互係合機構は互いが取り外し可能に固定される。
【0018】
診断用テスト装置の別の代替的実施形態においては、相互係合機構は、ねじ機構、相互係合フランジ機構、及びタブ・スロット機構からなるグループから選択される。
【0019】
診断用テスト装置の別の代替的実施形態においては、バレル部は、綿棒部を試薬室部の方向に向けるために、内面上にカラーを含む。
【0020】
診断用テスト装置の更に別の代替的実施形態においては、結果窓部は、少なくとも2つの窓部を含む。診断用テスト装置の更に別の代替的実施形態においては、2つの窓部の1つは制御用窓である。
【0021】
診断用テスト装置の別の代替的実施形態においては、結果窓部は、結果窓内部空間を定め、結果窓に向かって傾斜する少なくとも1つの内壁を持つ。
【0022】
診断用テスト装置の別の代替的実施形態においては、試薬室部は少なくとも2つの試薬室を含む。
【0023】
診断用テスト装置の別の代替的実施形態においては、芯は、試薬をテストストリップの方向に向けるための構造的延長部を含む。
【0024】
診断用テスト装置の別の代替的実施形態においては、バレル部は、少なくとも1つの平坦な側部を含み、結果窓部はバレル部の平坦な側部に整列する少なくとも1つの平坦な側部を含み、更に試薬室部は少なくとも1つの平坦な側部を含み、これにより試薬室部が結果窓部に対して回転したとき、試薬室部の平坦な側部がバレル部及び結果窓部の平坦な側部と整列し、試薬室は閉位置から開位置に移動する。
【0025】
診断用テスト装置の更に別の代替的実施形態においては、バレル部は少なくとも1つの印を含み、結果窓部はバレル部の印と整列する少なくとも1つの印を含み、更に試薬室部は少なくとも1つの印を含み、これにより試薬室部が結果窓部に対して回転したとき、試薬室部の印は、バベル部及び結果窓部の印に整列し、試薬室部は閉位置から開位置に移動する。診断用テスト装置の別の代替的実施形態においては、印は、線、パターン、シンボル、平坦なテクスチャー加工された表面から選択される。
【0026】
診断用テスト装置の更に別の代替的実施形態においては、テストストリップは細長いテストストリップであり、試薬室部及び結果窓部の両方の中に位置させられる。
【0027】
診断用テスト装置の更に別の代替的実施形態においては、芯はU型である。診断用テスト装置の更に別の代替的実施形態においては、芯は円形である。
【0028】
診断用テスト装置の更に別の代替的実施形態においては、綿棒部は握り部を含み、該握り部は、バレル部に挿入した時、バレル部から常に突出する長さである。
【0029】
診断用テスト装置の更に別の代替的実施形態においては、装置はほぼ管状及び/又は円柱形状である。
【0030】
診断用テスト装置の更に別の代替的実施形態においては、U型芯は内部芯空間を定め、U型芯は、或る角度範囲の内側弧状部により定められた芯空間の中に開口を含み、更に試薬室は或る角度範囲の外側弧状部により定められ、内側弧状部は外側弧状部より大きい。
【0031】
診断用テスト装置の更に別の代替的実施形態においては、試薬室は側壁を含み、芯は外壁を持ち、更に少なくとも1つの試薬室は側壁及び外壁から形成される。
【0032】
診断用テスト装置の更に別の代替的実施形態においては、試薬は、ある程度の高さの側壁を含み、バレル部及び結果窓部は、試薬室の側壁より高いか或いは同じ高さの壁を含み、少なくとも1つの試薬室は、試薬室側壁、バレル部及び結果窓部壁から形成される。
【0033】
更に別の代替的実施形態においては、微生物の存在を検知するための方法は、a)内側表面及び外側表面を含み、内部バレル空間を定め、綿棒を受け取るための、少なくとも1つのバレル部と、少なくとも1つの透視窓を含み、テストストリップからのテスト結果を透視するための結果窓部と、少なくとも1つのバレル部及び結果窓部の間の試薬室部とを備え、該試薬室部が、少なくとも1つのバレル部及び結果窓部と空間的に連通する内部試薬室空間を定め、かつ、少なくとも1つの試薬又はテスト溶液を収めるための少なくとも1つの試薬室を含み、該試薬室部は、結果窓部に回転可能に結合され、回転したとき、試薬室部内の試薬室が閉位置から開位置に移動するように構成され、試薬室部空間内に芯が配置され、この芯は、試薬室とは独立に回転可能であり、かつ、テストストリップを含んでおり、バレル部を通して試薬室部に取り外し可能に綿棒部が挿入されるようになったキャップ部を持つ診療用テスト装置を準備し、b)任意に綿棒部を装置から取り外し(一実施形態においては、綿棒は、移送される間は無菌状態を維持するように装置内に嵌合するように設計されているので、使用前に装置から取り外される)、c)綿棒部により選択された身体内腔、空間又は環境位置上で拭き取りを行い、d)バレル部を通して綿棒部を試薬室部(U型芯)内に挿入することによって、綿棒部上の綿棒をテストストリップの近傍に置き、e)試薬室を回転させ、該試薬室を閉位置から開位置に移動させることによって試薬を綿棒及びテストストリップ上に供給し、f)窓を通してテストストリップを透視する段階を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明による図1に示された診断用テスト装置10は、綿棒部20及びキャップ部35を含む。この綿棒診断用装置は、診療所及び家庭/個人の商業用環境のどちらにおいても、種々異なるテスト手順のために使用することができる。例えば、この装置は、内腔培養テスト、すなわち喉培養、連鎖球菌テスト、鼻用又は体膣用綿棒、その他の身体内腔用綿棒を使用する医療用テスト、並びに、食品サービス又は食品調理企業などの商業用事業所における微生物の検知のために使用することができる。この装置は、すべての機能を、簡単に使用できるように2つの構成部分からなるシステムに組み込んでいる。本質的には、この装置は、綿棒部とキャップ部とを含み、これらは、一緒に使用されて閉テスト環境を形成し、かつ、試験者が微生物に曝されたり、反応溶液/反応剤をこぼしたりする可能性を減少し、多くの試薬容器、アンプル又はコンテナを使用する厄介な一連の別個の段階及び手順の必要性を減少するものである。キャップ部35は、1つの閉位置に、すべてのテスト溶液/試薬、テスト用ストリップ及び集積/テスト皿を含む。
【0035】
ほぼ円柱形状/管状形状の診断用テスト装置10が示されているが、2つの構成部分の機能が存在する限り、様々な形状を利用できることが認識されるべきである。効率の目的のために、全体が細長い形状の綿棒部20に順応するような管状ハウジング形状が示されている。診断用テスト装置10全体は、長さ寸法(すなわち縦方向寸法)31及び該縦方向寸法に対して横向きの幅寸法32を持つ。第一の実施形態においては、長さ寸法31は、近位端部(又は綿棒握り部側端部)33及び末端部(結果窓側端部)34を含む。これは、窓が配置される部分に上部(表面)を、窓側表面の反対側に底部(裏面)を含む。1つの望ましい実施形態においては、裏面は、平坦な表面61(図6Aに見られるように)とする。
【0036】
前述したように、診断用テスト装置は、使用中に、少なくとも2つの主要構成部分に分離することができる。第一の部分(綿棒部)20は、綿棒自体を含む。綿棒部20は、図1Aに見られるように、近位握り部側端部29及び末端綿棒側端部30を持つ長さ寸法23である。綿棒部20は、明確に識別できる握り部22を含むことが望ましく、この握り部22は、その周方向の一部分に沿って隆起部又はフランジ28のような第一相互係合機構含み、該機構がキャップ部の接続/相互係合システムの一部分として機能して、使用前、使用中、又は使用後のいずれにおいても、キャップ部35(第二相互係合機構を持つ)を綿棒部20の周りの位置に固定するように構成することが望ましい。フランジ28の代りに、握り部22に、綿棒握り部周辺に沿ってねじ溝(図示されず)を設け、キャップ部35の内面に沿って設けた対応するねじ部(図示されず)のような第二相互係合機構に該綿棒部20をねじ込むようにすることもできる。更に代替的実施形態においては、握り部22は、キャップ部35の内側の対応する隆起状突起部分(図示されず)を受けるための凹部(図示されず)を含むことができる。第一及び第二相互係合機構の様々な実施形態においては、嵌合するロック機構のいずれかを、綿棒に、又はキャップ部のいずれかの上に設けることができる。
【0037】
綿棒部20のステム部24は、フランジ28の直ぐ近くで握り部22に結合される。綿棒部20の末端部においては、綿棒26がテストするための被験物を集積するために、ステム部24に接合されるか又は取り付けられる。綿棒部20の本体は、ポリエチレン又はポリプロピレンのような射出成形されたポリマー構造であることが望ましい。綿棒26自体は、現在の医療用綿棒で典型的に見られる材料で構成することができ、例えばセルロース系材料、合成ポリマー不織材料、ポリマー発泡体又はこれらの組合せから形成することができる。
【0038】
キャップ部35は、これ自体を少なくとも3つの区別できるポリマー部品から構成することが望ましく、各々は、射出形成法によって形成されることが望ましい。第一キャップ部すなわちバレル部60は、内側表面62及び外側表面を持ち、綿棒部20の大部分を内部バレル空間100内に囲む/包むように設計されている。特に、バレル部60は、内部バレル空間100の中に、綿棒握り部のほとんどを、かつ、綿棒ステム部24のほとんどを囲む(受け取る)が、綿棒26自体は囲まないように設計されている。近位側握り部側端部29に近接した綿棒握り部22の一部は、使用中に手による操作を行いやすくするために、21で示すように、バレル部開口67を越えて延びることが望ましい。これに関して、使用者の親指と人差し指で綿棒部20を握り易くするために、バレル部開口67から少なくとも約0.75−1インチ長だけ握り部22が延びることが望ましい。バレル部60は、図1B、2A及び6Aに見られるように、平坦な裏面/底面61を含むことが望ましい。平坦な表面61は、ここでは、使用する時の裏面又は底面を意味し、平坦な表面は、テスト又は貯蔵する間に、使用者の視線から離れた比較的水平な表面(テーブル面又は実験室ベンチのような)に置くことができる。このような表面上に置くことは必ずしも必要でないが、診断用テスト装置10は、使用中(操作しやすいように)水平な位置、すなわち使用時に地表とほぼ平行に維持されることが望ましい。この配置は操作のためには必要ではないが、使用中に、最大量のテスト溶液/試薬を綿棒及びテストストリップに接触させるために望まれるものである。装置に平坦な裏面61を設ける場合には、この裏面は、装置が使用される場合に地面/又はテーブル面に向いた表面となり、装置の窓側とは反対側に設けられる。残りのバレル部表面は、様々な図に見られるように丸い形状とすることが望ましい。このような丸い形状が好ましいが、どんな形の形状も考慮できることが認識されるべきである。例えば、バベルは、立方体又は他の箱型形状とすることができる。少なくとも1つの側に平坦な表面を持つことは、使用中に、装置が平坦な表面上で安定し、テスト溶液のこぼれ及びその後の試薬/被験物の汚染の危険性を減少させるという利点をもたらすことができる。
【0039】
以下に説明するように、使用前の貯蔵中或いは使用中のいずれにおいても綿棒部の位置を保持するために、バレル相互係合部をバレル部60の内側表面62に沿って設けることが望ましい。この相互係合部は、前述したように、綿棒部20の相互係合部と相互係合するように設計されており、装置の縦方向64に、キャップ部35の末端部(結果窓側の端部)34に向かって緩い圧力を受けた時、該キャップ部35を移動しない位置に維持し、装置の近位端部33に向かって縦方向に緩い圧力を受けることによって、又は代替的に、綿棒部とキャップ部の両方から互いの方向に向けて緩い圧力を与える(綿棒がバレル部内に挿入された後)ことによって、綿棒部20を移動しない位置に維持する。
【0040】
バレル相互係合部は、バレル部60の内側表面62上の隆起状突出部、又は周方向に連続する突起部/フランジ63(図2Bに断面が示されている)とすることが望ましく、綿棒部20がキャップ部35内に挿入される時、綿棒部のフランジ28が、そこを越えて通過する。前述したように、綿棒及びバレル部両方の相互係合部は、ねじ状の溝及びチャネルのいずれかとして、綿棒は、回転によりバレル部に対して出入りさせられるようにすることができ、これらは、代替的には、嵌合する突起部と凹部の配列とすることができる。いずれの場合においても、相互係合配列は、(綿棒部が意図せずに取り外されることを避けるために)ある程度の力でバレル部60に綿棒部20を容易に挿入し又は取り外しできるものとすることが望ましいが、綿棒部20がキャップ部35内に挿入され、綿棒が「テスト」位置にしっかりと位置させられた時には、液体シールを形成することが望ましい。本質的には、綿棒及びキャップは、ペンキャップ、ねじ接続、タブ・スロット接続などの摩擦配列又は他の適当なシールシステムのいずれかによって、同軸に接続され、相互に固定される。
【0041】
バレル部60は、前述したように、綿棒部20の少なくとも一部分を囲む限り、これ自体は種々異なる形状の多数の構成部品から成ることができる。バレル部60は、綿棒が挿入される開口65の反対側の端部66に、綿棒をテストストリップに向けるための隆起したカラー構造71(図2に示す)を内側表面62上に含むことが望ましい(以下に説明するように)。操作には必要とされないが、隆起したカラー構造71の存在は、1)最大量のテスト溶液/試薬を受け取るために、綿棒26をテストストリップ69と接触するように向けさせ、2)綿棒26を、動かないように、或いは少なくともキャップ部35に対して意図しない移動を生じ難いように固定し、かつ、3)拭き取りの結果として綿棒26に含まれるようになった被験物流体又は組織試料を、後のテストのためにテストストリップ69上に搾り出すか、又は向くように仕向ける、といった多くの目的を達成することができる。一実施形態においては、隆起したカラー構造71は、円錐形の凹部95を含み、円錐の最も広い肩部がバレル部端部65の最も近くに位置されるようにすることが望ましい。隆起したカラー構造71は、バレル部60の端部66と一体に結合されることが望ましい。隆起したカラー構造71の(幅方向の)壁厚さ(又は高さ)96は、後述するように、試薬室76の側壁として機能するように設計されている。
【0042】
図1、1C、2、3、4、5に示されているように、結果窓部40は、診断用テスト装置10の末端部34に位置される。結果窓部40は、(部品の名前が示すように)少なくとも1つの透視窓48を含むが、幾つかの透視窓を含むこともでき、かつ、結果窓内部空間120を定める。例えば、結果窓部40は2つの窓を含むことができ、1つはテスト結果を示し、もう1方は、診断用テスト装置10の通常の状態を示す対照ストリップを示す。外部の平坦な外面43は、結果窓部40上にも同様に存在することが望ましく、透視窓48と反対側の外部表面上に存在する。残りの外面は、バレル部60のように丸いものとすることが望ましい。バレル部60と結果窓部40の平坦な側部43、61は、整列させることができるようにすることが望ましく、丸い側部も同様である。結果窓部40の透視窓48は、テストストリップ/結果が妨げられずに透視できるように、透明なポリマーから形成されることが望ましいが、ガラス又は他の透明材料からも同様に形成することができる。透視窓48は、その下に位置するテストストリップ69上に、テスト室73(図5に見られるように)内で起こる色変化或いはシンボル/数字による表示の出現のいずれかが観察できるものである。結果窓部40の内部は、窓部の直ぐ下に倒立U型開口を含むことが望ましい。細長いテストストリップ69は、U型開口の底面47に沿って大部分が位置される。結果窓部40の内部は又、傾斜した内壁68を持つ充填済みポリマー領域を含むことができる。細長いテストストリップ69は、図5に見られるように、傾斜した内壁68上に置かれ、試薬及び有機体がテストストリップ69に反応し、テストストリップ上の指示化学物質が上方向(横方向流れの部分として)に吸い上げられ、結果窓48を通してテスト結果が見ることができるようになる。診断用テスト装置の操作には必要ないが、傾斜した内壁68は又、テスト室73の中にテスト被験物或いはある種の試薬のいずれかを維持し、ストリップに沿って特定の試薬のみを吸い上げて、特定の結果を観察者に知らせるという望ましい特質を提供する。バレル部60の場合と同様に、結果窓部40は、それ自体を種々異なる小区分から形成することができ、更に種々異なる形状とすることができる。例えば、全体的に円柱状として示されているが、箱のような形状(幅寸法に四角又は長方形の断面を持つ)又は角柱のような形状(幅方向に三角形の断面を持つ)とすることができる。
【0043】
図1D、3、3A、4、4A、5に示されるように、キャップ部35の(環状の)試薬室部70は、バレル部60の直ぐ近くで、バレル部と結果窓部40との間にある。バレル室部60の場合と同様に、試薬室部70は、一方の側に平坦な外面77を有し、この外面のいずれかの側が丸い外部表面により囲まれた構成にすることが望ましい。試薬室部は、バレル部60(特に内側バレル空間100)及び結果窓部(内側空間)と空間的に連通する内部試薬室空間110を定める。空間的に連通するということは、綿棒26又は他の物体(テストストリップのような)がキャップ部の間を通過するか、或いは、1つのキャップ部から別のキャップ部に置かれるかのいずれかとすることができることを意味する。試薬室部70の内壁72は、平坦な外部表面の直ぐ近くの内壁と反対側の内壁を除いて、試薬室部周囲にある程度の寸法の厚さ74を有する内壁を持つことが望ましい。壁によって内部試薬室76が定められる。内壁75の厚さ(又は高さ)79は、試薬室70の残りの内側内壁72より小さいことが望ましい。この薄い壁領域は、単一領域とすることができるか、又は代替的には、1つ又はそれより多い隔壁80を介して区画することができる。あまり厚くない内壁75は区画に分けられ、区画を分離する隔壁80は厚みのある内壁72と同じ高さ74とすることが望ましい。前述したように、内部表面壁の厚さは、図1Dに見られるように、反対側の領域にある平坦な外面の厚さより薄い(低い高さ)ことが望ましい。1つ又はそれより多い試薬室76は、このように薄めの内壁75により形成される。1つより多い試薬室が存在する場合には、隔壁80により種々異なる形状に分離することができる。どんな数の試薬室76も、試薬室部70内に存在することができることを知っておくべきである。しかしながら、各々の室は、その側壁78が、1つ部品がある場合はその部品の外側の平坦な側部77に、又は代替的には、試薬室部70の中央(環の中央)に向けられるように位置されるべきである。試薬室76は、環の内面に沿って互いが近接して位置されることが望ましく、かつ、環の内周に沿って弧状に近い形態で配置されることが望ましい。後述するように、弧のサイズ(試薬室で形成された外側弧)は角度を計測して、同じく後述する、U型芯50に形成された弧状開口56(内側弧)の大きさより小さいか又は等しいものとすることが望ましい。外側弧の大きさが内側弧より大きい場合には、テスト診断用テスト装置10は、使用中に、テスト溶液/試薬をテスト室73の中に効率的に導かないことがある。望ましくは、試薬室76を定める外側弧の大きさは、180度より小さいか又はこれと等しい。より望ましくは、外側弧の大きさは、約90から100度の間とする。更により望ましくは、外側弧の大きさは約95から99度の間とする。
【0044】
装置の縦方向に延びる壁によって分離された試薬室76が図に示されているが、このような試薬室は、幅方向又は縦方向に対して横向きの方向に延びる分離壁と同様に配置されることができると考えられる。どんな場合でも、室の隔壁及び/又は側壁すなわち80及び78は、試薬室部70の中央に向かって狭くなる漏斗状開口を形成するために、試薬室部70の中央部方向に向けられ/傾斜すべきであり、平坦な外面77が試薬室部70に存在する場合には、試薬室部70の平坦な外面77に向けられるべきである。代替的実施形態においては、試薬室76は、5つの側部上に予め形成された壁で形成することができ、1つの開口が平坦な側部表面/環の中央に向いた状態とする。図示されているように、試薬室部70からの2つの成形された壁(78及び80)及び試薬室部の比較的薄い内壁75によって形成された第三壁を持つ室が示されている。装置の操作中に形成される残りの室壁は、結果窓部40及びバレル部60の内壁から、環部70の機械的回転を介して形成される。
【0045】
試薬室部70の内壁72の大部分は、薄い内壁領域75より厚いものとして示されているが、診断用装置10の操作のために、必ずしも必要なことではないことが認識されるべきである。例えば、内壁72は、試薬室76の直ぐ周りの位置だけが厚い必要があり、これにより室包囲体を形成する。
【0046】
前述したように、試薬室部70は、結果窓部40に対して回転することができる。又、試薬室部は、バレル部60に対して回転可能とするか、或いはバレル部60とともに回転すように構成することができる。しかしながら、試薬室部の内側は、図1E、3、3A、4、4A、5に見られるように、U型芯を含み、結果窓部40或いは代替的にはバレル部60のいずれかと一体して結合され、回転しないことが望ましい。代替的実施形態においては、バレル部60と一体に結合される場合には、U型芯50又はバレル部60のいずれかが、試薬室部70に対して一体の機械的回転(1つのユニットとして)を可能とするか、或いは試薬室部70に対して何ら機械的回転をしないようにする。U型芯は、試薬室部70をその周囲で回転させるために、部分的に円形の形状とする。この形態においては、試薬室部70が特定の方向に回転する場合には、そこに含まれるU型芯50に関しても、同様に回転する。試薬室部70は、当業者に知られている幾つかの回転技術により回転させられる。例えば、バレル部と結果窓部の隣接する側部の間のチャネル/挿入部の結果として回転するか、又は多部品ペンに見られるようなねじ状チャネルに沿って回転するように構成することができる。
【0047】
代替的実施形態においては、U型芯50と試薬室部70の間に特定的に含まれる溝・ロック機構の結果として回転するように構成することができる。この実施形態においては、試薬室部70は、低い内側表面81に沿って凹部91を含む。凹部91は、その内側部分に、ロック機構として機能するための少なくとも1つの突起部又は突出部93を含む。第二の代替的実施形態においては、このような突起部が、凹部の各端部の近傍に存在する。類似した突起部又は突出部51が、U型芯50の底部外壁上に見られることもある。装置が製造される時、U型芯50は、突出部51が最初に凹部91又は軌道に位置されるように、試薬室部70内に挿入される。操作においては、U型芯50が回転すると、芯の外面上の突起部51は、試薬室凹部/軌道91内の対応する突起部93のいずれかの側の位置で固定されるまで、凹部91の中で回転することになる。
【0048】
U型芯50は、試薬室部70の中央開口86(試薬室空間)内に嵌合する挿入部であり、試薬室部70の内壁/表面72、81により定められる。U型芯50は、2つのアーム状延長部52(円弧状「U」形のアームを形成する)を含み、これら延長部52は、部分的に内側空間57(テスト室73の部分を形成する)及び被験物試料棚58を囲む。第一実施形態においては、アーム状延長部52の高さ及び寸法は、芯50が試薬室部70の空間に挿入される時、アーム状延長部52が、試薬室部70の厚めの内壁部74により形成された棚状部(側壁78により形成された)と整列するものとする。整列した棚状部は、延長された全体的な厚さ/高さ98を持つ壁を形成し、これは綿棒26への試薬供給を誘導し/助ける。これは、図4及び図4Aから明らかである。代替的実施形態においては、U型芯50のアーム状延長部52は、U型芯50の中央方向に向いた付加的構造延長部54を含む。このような延長部54は、診断用テスト装置10が使用される時、試薬室76からテストストリップ69に、テスト溶液/試薬を更に導くように設計されている。被験物試料棚58上に置かれたテストストリップ69上の綿棒26から被験物材料を搾り出す(綿棒26がテスト位置にある時)ために、延長部54は、綿棒26を更に囲み、綿棒26に付加的圧力を加えるという付加的機能を与える。細長いテストストリップ69は、テスト室73の中の被験物試料棚58上に部分的に置かれるように配置される。テストストリップ69は、被験物棚58上に置かれるが、図3、4、及び5に見られるように、テスト室73に部分を、更に結果窓部40内に部分を置くように配置される。本明細書の目的のために、試薬室76が使用中の開/テスト位置にある時、テスト室73は、試薬室76の下で、試薬室部70とU型芯50の間の開空間として定められる。
【0049】
弧状開口56は、U型芯50のアーム状要素の間に内部弧を形成する。内部弧の(円の角度方向)の大きさは、外部弧の大きさ(試薬室76により定められた)と同じか又はこれより大きいことが望ましい。内部弧の大きさが外部弧より小さい場合には、テスト溶液/試薬は、使用する時に綿棒26又はテストストリップ69上に直接落ちることがなく、芯50の外壁53によって形成される内側棚上部で捕捉されることになる。
【0050】
U型芯50は、結果窓部40の外壁44に一体に結合されることが望ましい。このようにすると、細長いテストストリップ69は、試薬室部70のU型芯50の被験物試料棚58の上面から、結果窓部40の傾斜した内壁68まで、妨げられない通路で連続することができる。
【0051】
試薬室部70(外側)は、360度にわたり、又は一回転より小さい角度範囲で回転することができるので、試薬室部70の試薬室76は、U型芯50の開口56と整列するか、或いはU型部50の外壁53のある部分によって遮られるかのいずれかとなる。図3、3A、4及び4Aに見られるように、試薬室部70の位置は、使用状態において(テスト装置が、平坦な表面を地面に向いた/使用者とは反対側の位置で地面に対して平行な比較的水平な位置に置いて保持される時)、試薬室76に含まれる材料が、直ぐ下に位置される綿棒26及びテストストリップ69上に落とすことができる(重力によって)かどうかを定めることになる。これは、綿棒部20のテスト使用位置を図示していている図2、2B及び6に最もよく示されており、すべての外面、すなわち各々のバレル部60上の43及び77(存在する場合)、試薬室部70及び結果窓部40が下向きに配列されている。試薬室部により定められる内側空間は、バレル部により定められる内側空間と結果窓部により定められる内側空間の両方と空間的連通状態である。
【0052】
上述した診断用テスト装置10を形成する場合には、様々な部品の内壁(厚さ)の高さは、様々な試薬室からテスト溶液/試薬が漏れないように調整されることが望ましい。例えば、試薬室壁の高さは、結果窓部壁45及び49の隣接する高さより小さいか又はその高さと同じものとしなければならない。同様に、試薬室部壁の高さも、バレル隆起状カラー構造71が存在するか存在しないかに応じて、バレル部内壁94、96の高さより小さいか又はその高さと同じものとしなければならない。結果窓壁に近接する高さ、又はバベル部壁(厚さ)の高さがいずれかの試薬室壁より小さい場合には、試薬室76からバレル部60又は結果窓部40のいずれかの様々な小室に、試薬又はテスト溶液が漏れ、診断用テスト装置10の正確さ及び生存能力を危険に曝すことになる。
【0053】
更に、摩擦接触及び/又はキャップ部35の様々な構成部品を形成する材料は、試薬室76が使用前貯蔵位置にある時、及び、使用前貯蔵位置とテスト/使用位置の間にある時に、試薬室76の流体シールを助長するものとするべきである。したがって、超高係数のポリエチレン、ポリプロピレン、シンジオタクチックポリスチレン、架橋ポリウレタン、及びポリカルボネートなどの製造材料を使用して、しっかりとした流体シールを形成し、操作においては、使用前の位置からテスト/使用位置まで試薬室部70が十分に回転するようにすることができる。このような材料は、試薬室部70に過度の摩擦抵抗を与えないようにするもので、これにより近接するキャップ部の回転を妨げることとなる。このような材料は射出成形することができ、いずれかの位置で試薬室76の周囲の疎水性又は他の撥水性を増加するために処理することができる。例えば、試薬室76内の溶液の保持性を高めるために、テフロン被膜又はシリコンストリップを試薬室の縁部に沿って配置することができる。
【0054】
診断用テスト装置10の最初の製造又はその後の装置製造のいずれかの間に、テスト溶液/試薬を試薬室76内に配置することができる。例えば、装置が使用前貯蔵位置にある間に(室が6つの壁によって完全に囲まれ/シールされている時)、後でシールされることができるポート83を通して、試薬を室内に挿入することができる。このようなポート83は、試薬室部70又は他のキャップ部の外壁内に設けることができる。
【0055】
診断用テスト装置10の更なる代替的実施形態においては、装置は、別個に製造された綿棒部20を使用することができる。例えば、装置内の無菌環境を維持するために、バレル部端部65の開口を囲むシール(シールは図示されず)を含むことができる。このようなシールは、ポリマー性フィルム、又は、例えば金属製フォイルから製造することができる。別個に製造された綿棒部20を挿入する際に、シールが破られ、前述したように、バレル部60を通って、試薬室部70に綿棒20を通過させることができるようになる。
【0056】
診断用テスト装置10の更なる代替的実施形態においては、綿棒26は、別個の内視鏡装置の一部分とすることができ、このような内視鏡装置は、米国特許第4,700,694号及び第5,146,928号に記載されており、その全体は引用によりここに組み入れられる。内視鏡綿棒が望ましい組織上を通過すると、該綿棒は、鉗子、シュリンゲ、バスケット又はブラシなどと同様に内視鏡内に引き込まれ、次に患者から除去されることができる。次いで綿棒26は、前述したように診断用テスト装置10内に挿入され、特定の患者の状態を即座に分析することができる。
【0057】
1つのこのような実施形態においては、綿棒は、カテーテルの端部において綿棒カバーとともに配置することができる。カテーテルは、前述したように生検試料集積装置と共に、内視鏡を通して給送されるように設計されている。カバーは取り外すことができ、綿棒は、例えば消化管又は結腸内に送り込むことができる。次いで、関心のある有機体/被験物を集積するために望ましい組織が拭き取られ、綿棒は、カテーテルを通して内視鏡から回収することができる。例えば、このような綿棒及び診断用テスト装置は、H.Pyloriの存在(潰瘍判定の部分として)をテストするために利用することができる。
【0058】
診断用テスト装置10を利用する診断テストを実行する場合には、従前技術の装置に共通する多くのテスト段階は、試料の集積及びテストという2つの段階にまとめられる。本質的には、溶液の混合及び被験物試料をテストストリップに曝すという2つの段階操作に結合されている。
【0059】
実際の操作においては、診断用テスト装置10の使用者は、使用前貯蔵位置(図3A及び6Bに見られるように)で装置を提供されることが望ましい。本質的には、使用前貯蔵形状においては、綿棒部20(設計前の綿棒が考えられる場合)はキャップ部35内に保持され、その組合せ体は、密閉した状態でシールされた/無菌環境に保持されることが望ましい。この形状においては、キャップ部の各々が平坦な外面を含む場合には、バレル60と結果窓部40の平坦な表面が整列され、一方で試薬室部70の平坦な表面は、結果窓部40の窓48に整列される。代替的には、綿棒部20は、キャップ部35と別個に貯蔵し、各々が収縮包装コンテナ(図示されず)のようにシールされた無菌環境に密閉された状態にあるようにすることができる。
【0060】
整列目的のための平坦な外側の代わりに、装置は、これらの外面上の着色された線又は図案要素などの代替的印形態を含むことができることを認識するべきである。試薬室部70の印(すなわち、着色、パターン、シンボル、テクスチャー加工された又は平坦な表面のいずれか)が、隣接するバレル部及び結果窓部60及び40の同じ印と最初に整列されていない限り、試薬室部70内に含まれる試薬室76は、U型芯50の外面と組み合わされた試薬室部70内の壁か、或いは試薬室部70の3つの壁と、U型芯50の外壁に沿ったバレル部60と結果窓部40の近接した厚みのある内壁によって形成された付加的側部室の壁との組合せのいずれかによりシールされることになる。試薬室76は、テスト室73に対して閉じられる。この形状は、様々な試薬を混合しやすくし、かつ、試薬/テスト溶液が、使用前に細長いテストストリップ69と接触するのを妨げる。
【0061】
綿棒部20は、次に、診断用テスト装置キャップ部35から取り外されてテストされる環境を拭き取るために使用されるか、或いは、それ自体がシールされた包装から取り外されて拭き取るために使用されるかのいずれかである。綿棒部20は、円柱状ハウジングキャップ部35の中に挿入/再挿入される。綿棒部20は、周方向の突起部分/フランジ(相互係合機構)63によって所定位置に望ましく固定されるように挿入され、これにより使用者が綿棒26上に含まれる潜在的有機体に曝されることを減少させ、かつ、試薬/テスト溶液の漏れを妨げる。キャップ部35内に挿入する時、綿棒26は、隆起状カラー構造71(存在する場合は)を通して、被験物試料棚58に導かれる。綿棒部20をキャップ部35内に押し込むと、綿棒26は、被験物棚58の上に置かれているテストストリップ69上に設置されるまで、或いはテストストリップの直ぐ近くまでキャップ内を移動する。キャップの回転可能な部分(試薬室部70の回転可能な部分)は、試薬室部70の平坦な外側77(又は印された側)が、近接したバレル部及び結果窓部60及び40の平坦な外側(すなわち61及び43)に整列するように回転する。代替的には、試薬室部70は、指示された位置で回転が止まることを必要とするような回転機構の中にタブ又はブレーキ機構を含むことができる。この回転位置で、図3及び図4に矢印59で表しているように、試薬室部70の丸くなった側部が、近接するキャップ部のそれぞれの丸くなった側部と整列するようにする。試薬室76は、本質的には、テスト室73に対して閉位置から開位置に移動される。
【0062】
試薬室76に含まれるテスト溶液/試薬は、テスト室73内の綿棒26上で、下側にあるテストストリップ69に、重力によって落とされる。試薬の通路は、図5の矢印93に示されている。したがって、診断用テスト装置10は、透視窓48を上側に向けて、比較的水平方向/平坦な方向に保持されることが望ましい。回転可能な試薬室部70は、外側の平坦な側部77が近接するキャップ部の近接する平坦な側部と整列する位置でその回転を終了することが望ましく、装置は、表面に沿って転がったり或いは倒れる危険がないように、水平で平坦な表面上の安定した位置に設置されることが望ましい。
【0063】
この方向付けられた試薬の落下(テスト/使用中の位置において)は、試薬が綿棒26上で混合され、その後、下にある細長いテストストリップ69上で混合されるようにする。様々な試薬によって生成されたテスト結果は、テストストリップ69上に吸い上げられ/横方向に流れ出て、最終結果が透視窓48に現れる。テスト結果は、色変化の存在か又はテストストリップ上に現れる指標とすることができ、これは透視窓48を通して観察されることができる。代替的には、結果は、正又は負の指標か、又は値/数字による指標とすることができる。前述したように、1つ又はそれより多い透視窓を、結果窓部40に利用できることを認識するべきである。対照用窓が利用される場合は、使用者はこの時に、診断用テスト装置10の通常操作状態を示す対照読み値を透視することができる。テスト結果を読んだ後、診断用テスト装置10全体は廃棄することができる。
【0064】
バレル部60及び綿棒部20の内面周囲にシール用突起部又は他の相互係合機構を設ける結果として、キャップは望ましい形で液密になり、これにより装置を廃棄する際に綿棒26上に含まれる試薬又は微生物の放出を妨げる。この形態においては、予め計測された試薬/テスト溶液がテスト装置内で安全に使用され、使用者、周囲環境或いは意図しないテストの開始を導く汚染の危険性をなくすことができる。
【0065】
微生物を検知し、識別するために使用することができる様々な試薬の例は、1つ又はそれより多くの様々な周知のテスト試薬を含む。このような試薬は、流体又は固体/粉末状形態のいずれかで存在することができる。使用される特定のテスト試薬は、識別される微生物種の特定の型又はテストされる組織細胞を基本にして選択することができる。例えば、商業的に入手可能な試薬を使用することができる。一実施形態においては、N、N、N、Nテトラメチル−p−フェニレンジアミンジヒドロクロライドのようなテスト試薬を、淋病検知のために使用することができる。ジメチルアミノ−シンナミンアルデヒド、ベータdガラクトシターゼ物質、ガンマグルタミルアミノペプチターゼ、及びプロリルアミンペプチターゼなどの他のテスト試薬を、特定のナイセリア属種を検知するために使用することができる。更に、テスト試薬は、これらに制限されるものではないが、B群連鎖球菌を検知するための馬尿酸、A群連鎖球菌を検知するためのL−ピロリドニルベータナフチルアミド及びエスクリン、及びA群連鎖球菌抗原を検知するための、クエン酸、酢酸、塩酸及び亜硝酸ナトリウムなどの酸又は鉱酸を含むことができる。更なる実施形態においては、米国特許第4,748,113号、第4,830,010号及びWO95/11672(各々はその全体が引用によりここに組み入れられる)に記載された試薬を、診断用テスト装置10内に挿入された胃腸用綿棒上の尿素の存在を検知するために使用することができる。例えば、尿素試薬は、綿棒から尿素が存在する場合に、テストストリップ上にアンモニアを生成する第一反応体として使用することができる。色指示試薬は、アンモニアの生成の結果とされるpHの増加を基にして、テストストリップ上に色変化を形成するために使用することができる。
【0066】
診断用テスト装置10の別の例においては、装置は、連鎖球菌識別テストを実行するために使用することができる。このようなテストにおいては、患者の喉の後側を通常の方法で拭き取り、更に綿棒をキャップ部35内に挿入し、綿棒26を被験物試料棚58上に設置するか、又はテストストリップ69の上/直ぐ近くに置く。綿棒部20は、綿棒及びキャップ部相互係合システムを介して、その位置に固定される。バレル部60の隆起状カラー構造71は、テストストリップ69に連鎖球菌を導くのを助ける。試薬室部70は、その多数の室76の中に、クエン酸又は酢酸の試薬を、更に第二室には亜硝酸ナトリウム或いは同様の硝酸化合物のいずれかを有する。キャップ部、より特定的には試薬室の回転可能な部は、綿棒26を越えて、混合された流れの中に2つの室を戻すように回転する。試薬溶液混合物は、綿棒26上に含まれる被験物試料と反応することが可能であり、テストストリップと接触するようになる。
【0067】
テストストリップ69は、予め定められた点で中和緩衝材のような付加的試剤が含浸されたポーラスの紙ベースの要素を含むことができる。このような緩衝材の例は、トリヒドロキシ−メチルアミノメタン(TRIS)を含み、処理された被験物と反応して、連鎖球菌の存在を指示する第一色変化、又は連鎖球菌の不在を指示する第二色変化を生じる。短い時間が経過した後、診断用テスト装置10の使用者は、透視窓48を通してテスト結果を透視することができる。結果を透視した後、使用者は診断用テスト装置10を彼の/又は彼女の医療専門家に持って行くか、或いは代替的には、許容可能な医療用廃棄物使い棄て方法を通して、装置を廃棄することができる。
【0068】
当業者により認識されるように、本発明の変更及び修正は当業者の能力内にあることが考慮されている。このような変更及び修正は、本発明の範囲内にあることが発明者によって意図される。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明による診断用テスト装置の斜視図である。
【図1A】図1の診断用テスト装置の綿棒部の斜視図である。
【図1B】図1の診断用テスト装置のバレル部の斜視図である。
【図1C】図1の診断用テスト装置の円柱状キャップ部の結果窓部の斜視図である。
【図1D】図1の診断用テスト装置の円柱状キャップ部の試薬室部の斜視図である。
【図1E】本発明のU型芯の斜視図である。
【図1F】凹部ロック機構を示す試薬室の代替的実施形態の斜視図である。
【図1G】突起状ロック機構を示すU型芯部の代替的実施形態の斜視図である。
【図2】装置の長さに沿って見た診断用テスト装置の断面図である。
【図2A】装置の幅に沿って見た診断用テスト装置の断面図である。
【図2B】装置の長さに沿って見た診断用テスト装置の代替的実施形態の断面図である。
【図3】図1の診断用テスト装置の「使用前」/閉貯蔵位置状態を示した、円柱状キャップ部の結果窓部及び試薬室部の斜視図である。
【図3A】図3のキャップハウジング部の断面図である。
【図4】図1の診断用テスト装置の「使用」/開位置を示した、円柱状キャップ部の結果窓部及び試薬室部の斜視図である。
【図4A】図4のキャップハウジング部の断面図である。
【図5】図1の診断用テスト装置の「使用」位置状態で綿棒がキャップハウジングに挿入された、円柱状キャップ部の結果窓部及び試薬室部の斜視図である。
【図6】図1の「使用」位置における診断用テスト装置の正面/上部の斜視図である。
【図6A】図1の「使用」位置における診断用テスト装置の後面/底部の斜視図である。
【図6B】図1の「使用前」貯蔵位置における診断用テスト装置の上部の部分斜視図である。
【図6C】図1の「使用」位置における診断用テスト装置の後側の部分斜視図である。
【符号の説明】
【0070】
10 診断用テスト装置
20 綿棒部
22 握り部
26 綿棒
35 キャップ部
40 結果窓部
48 透視窓
50 U型芯
52 アーム状延長部
58 被験物試料棚
60 バレル部
69 テストストリップ
70 試薬室部
71 カラー構造
73 テスト室
76 試薬室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微生物の存在を検知するための診断用テスト装置であって、
キャップ部を備え、該キャップ部が、
内側表面及び外側表面を含み、かつ、内側バレル空間を定める、綿棒を受け取るための少なくとも1つのバレル部と、
少なくとも1つの透視窓を含み、テストストリップからテスト結果を透視するための結果窓と、
前記少なくとも1つのバレル部と前記結果窓部の間の試薬室部と、
を含み、
前記試薬室部が、前記少なくとも1つのバレル部及び前記結果窓部に空間的に連通する内側試薬室を定め、かつ、少なくとも1つの試薬又はテスト溶液を収める少なくとも1つの試薬室を含み、前記試薬室部は、前記結果窓部に回転可能に結合されて前記試薬室空間に収められた芯に対して回転可能であり、
前記芯がテストストリップを含み、
綿棒部が、前記バレル部を通して前記試薬室部に取り外し可能な状態で挿入され、
前記試薬室部は、使用前位置から使用位置まで回転させることができ、前記少なくとも1つの試薬室は、回転されたとき閉位置から開位置に移動して、前記少なくとも1つの試薬室に含まれる試薬を前記テストストリップ上に供給することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記バレル部は、前記内側表面に第一相互係合機構を含み、前記綿棒部は第二相互係合機構を含み、前記第一及び前記第二相互係合機構は、前記バレル部の前記綿棒部を挿入する時互いが解除可能に固定されることを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項3】
前記バレル部は、前記綿棒部を前記試薬室部に導くための隆起状カラー構造を前記内側表面上に含むことを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項4】
前記結果窓部は、上方に向けて前記結果窓の方向に傾斜した傾斜内壁を持つ結果窓内側空間を定めることを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項5】
前記試薬室部は、少なくとも2つの試薬室を含むことを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項6】
前記芯は、試薬を前記テストストリップに導くための構造的延長部を含むことを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項7】
前記バレル部は少なくとも1つの平坦な側部を含み、前記結果窓部は前記バレル部の平坦な側部に整列した少なくとも1つの平坦な側部を含み、前記試薬室部は少なくとも1つの平坦な側部を含み、前記試薬室部が前記結果窓部に対して回転したとき、前記試薬室部の平坦な側部が前記バレル部及び前記結果窓部の前記平坦な側部に整列するようになって、前記試薬室部が閉位置から開位置に移動することを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項8】
前記バレル部は少なくとも1つの印を含み、前記結果窓部は前記バレル部の印に整列する少なくとも1つの印を含み、前記試薬室部は少なくとも1つの印を含み、前記試薬室部は少なくとも1つの印を含み、前記試薬室部が前記結果窓部に対して回転したとき、前記試薬室部の印が、前記バレル部及び前記結果窓部の印と整列して、前記試薬室が閉位置から開位置に移動することを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項9】
前記印は、線、パターン、シンボル、平坦なテクスチャー加工された表面から選択されることを特徴とする請求項8に記載の診断用テスト装置。
【請求項10】
前記テストストリップは、前記試薬室部から前記結果窓部に延びる細長いテストストリップであることを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項11】
前記芯は、U型であることを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項12】
前記芯は、円形であることを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項13】
前記U型の芯は内側芯空間を定め、前記U型の芯は、角度方向の内側弧状部により定められた前記芯空間への開口を含み、前記試薬室は角度範囲の外側弧状部により定められ、前記内側弧状部は前記外側弧状部より大きいことを特徴とする請求項11に記載の診断用テスト装置。
【請求項14】
前記試薬室部は側壁を含み、前記芯は外壁を持ち、少なくとも1つの試薬室が、前記側壁及び前記外壁から形成されることを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項15】
前記試薬室部は或る高さの側壁を含み、前記バレル部及び前記結果窓部は、前記試薬室側壁より高さが高いか又は同じ高さの壁を含み、少なくとも1つの試薬室が、前記試薬室部の前記側壁及び前記バレルと結果窓部壁から形成されることを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項16】
前記芯は、前記結果窓部に一体に結合されることを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項17】
前記芯は、前記バレル部に一体に結合されることを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項18】
前記試薬室部は、前記バレル部に一体に結合され、前記バレル部とともに回転可能であることを特徴とする請求項1に記載の診断用テスト装置。
【請求項19】
微生物の存在を検知するための方法であって、
a)内側表面及び外側表面を含み、内部バレル空間を定め、綿棒を受け取るための、少なくとも1つのバレル部と、
少なくとも1つの透視窓を含み、テストストリップからのテスト結果を透視するための結果窓部と、
前記少なくとも1つのバレル部及び前記結果窓部の間の試薬室部と、
を備え、前記試薬室部が、前記少なくとも1つのバレル部及び前記結果窓部と空間的に連通する内部試薬室空間を定め、かつ、少なくとも1つの試薬又はテスト溶液を収めるための少なくとも1つの試薬室を含み、前記試薬室部は、前記結果窓部に回転可能に結合され、回転したとき、前記試薬室部内の前記試薬室が閉位置から開位置に移動するようにされ、
前記試薬室空間内に芯が配置され、この芯は、前記試薬室部とは独立であり、かつ、テストストリップを含んでおり、
前記バレル部を通して前記試薬室部に取り外し可能に綿棒部が挿入されるようになったキャップ部を備える診断用テスト装置を準備し、
b)前記綿棒部により選択された身体内腔又は周囲環境位置の上で拭き取りを行い、
c)前記バレル部を通して前記綿棒部を前記試薬部に挿入することによって、前記綿棒部上の前記綿棒を前記テストストリップの近傍に置き、
d)前記試薬室部を回転させ、前記試薬室を閉位置から開位置に移動させることによって前記試薬を前記綿棒及び前記テストストリップ上に供給し、
e)前記窓を通して前記テストストリップを透視する、
段階を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
微生物の存在を検知するための診断用テスト装置であって、
内側表面及び外側表面を含み、内部バレル空間を定め、綿棒を受け取るための、少なくとも1つのバレル部と、
少なくとも1つの透視窓を含み、テストストリップからのテスト結果を透視するための結果窓部と、
前記少なくとも1つのバレル部及び前記結果窓部の間の試薬室部と、
を備え、前記試薬室部が、前記少なくとも1つのバレル部及び前記結果窓部と空間的に連通する内部試薬室空間を定め、かつ、少なくとも1つの試薬又はテスト溶液を収めるための少なくとも1つの試薬室を含み、前記試薬室部は、前記結果窓部に回転可能に結合され、かつ、前記試薬室空間内に収められた芯に対して回転可能にされた、キャップ部を含み、
前記試薬室部は、使用前位置から使用位置に回転させることができ、前記少なくとも1つの試薬室は、回転されたとき閉位置から開位置に移動して、前記少なくとも1つの試薬室内に収められた試薬を前記テストストリップ上に供給すること特徴とする装置。

【図1】
image rotate

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図1D】
image rotate

【図1E】
image rotate

【図1F】
image rotate

【図1G】
image rotate

【図2】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図4】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate


【公表番号】特表2007−509325(P2007−509325A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−535482(P2006−535482)
【出願日】平成16年8月9日(2004.8.9)
【国際出願番号】PCT/US2004/025865
【国際公開番号】WO2005/044110
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】