説明

診断用薬剤

【課題】nAChR-α7を標的物質とするイメージング薬剤を提供する。
【解決手段】下記一般式(1):
【化1】


(上記式(1)中、R〜Rのうちの少なくとも1つは、放射性核種で標識の残基であることを示す。)で表される診断用薬剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像診断に使用するための診断用薬剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アルツハイマー症や統合失調症などの神経(変性)疾患において、当該疾患に伴う形態学的な変化を核医学的手法により描出した画像にて診断{画像診断(イメージング診断とも呼ばれる)}する試みがなされている。
この画像診断では、先ず、上記疾患に伴い発現量の増減する標的物質を同定する。そして、標的物質に対して親和性を有する診断用薬剤(放射性核種を有する化合物であり、イメージング薬剤とも呼ぶ)を患者に末梢投与し、生体内(インビボ)において標的物質と結合させる。そして、標的物質に結合の診断用薬剤から発生する放射線を基に、ポジトロン断層撮像装置{Positron emission tomography (PET)}又はシングルフォトン断層撮像装置{Single photonemission CT (SPECT)}にて、標的物質の増減(形態学的な変化)を描出した画像を得る。
【0003】
ここで上記疾患の診断は、できるかぎり早期に且つ確実に行うべきであり、そのための標的物質として「ニコチン性アセチルコリン受容体α7サブタイプ(Nicotinic acetylcoline receptor α7-subtype、以下、「nAChR-α7」と呼ぶ)」が現在注目されている(下記非特許文献1を参照)。すなわち、アルツハイマー症ではβアミロイドの凝集が脳内に見られるが、このβアミロイドの凝集に先立ってnAChR-α7が脳内(特に海馬)で増加する。このため、nAChR-α7の増加を描出した画像を得ることによりアルツハイマー症の早期診断が可能となる。また、統合失調症患者の脳(特に大脳皮質)ではnAChR-α7が減少するため、nAChR-α7の減少を描出した画像を得ることにより統合失調症のより確実な診断が可能となる。
【0004】
上述のnAChR-α7に親和性を有する化合物として、α-ブンガロトキシン(α-bungarotoxin)及びメチルリカコニチン(methyllycaconitine)などの拮抗剤が一般に知られており、また、nAChR-α7に親和性を有する様々な化合物の合成がなされている(下記非特許文献1及び2を参照)。これらの公知化合物に放射性核種を付加し、nAChR-α7に対する診断用薬剤とすることも考えられる。
【非特許文献1】Nuclear Medicine and Biology 33 (2006) 311-316
【非特許文献2】Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 14 (2004) 3781 - 3784
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、脳(海馬や大脳皮質)に存在のnAChR-α7を標的物質とする場合、その診断用薬剤は、nAChR-α7との親和性に加えて、血中物質の脳細胞への透過を規制する血液脳関門を透過可能である(脳内透過性がある)とともに、インビボにおいてnAChR-α7と特異的に結合する(特異的結合性がある)ことが必要である。
しかしながら、上述のいずれの公知化合物も、nAChR-α7との親和性はあるものの、特異的結合性又は脳内透過性のいずれかが欠落しており、nAChR-α7の診断用薬剤としては使用できないものであった。
さらに付言すると、診断用薬剤として上述の公知化合物を使用するには、その構造の一部に放射性核種を配置する必要がある。しかしながら、当該放射性核種の付加により公知化合物の立体構造が若干変化するので、診断用薬剤として、nAChR-α7に対する親和性を必ずしも高く保持するわけではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、実験を繰り返した結果、キヌクリジン環とエステル結合したベンゼン環の2位にアミノ基を配置することで、nAChR-α7に対する高い親和性を有するとともに脳内透過性に優れる診断用薬剤が得られることを見出した。さらに本発明者らは、特定の部位に放射性核種を配置することで、当該診断用薬剤が、nAChR-α7に対する高い親和性を比較的保持するとともに、インビボにおけるnAChR-α7との特異的結合性が従来の化合物(例えば、上述の公知化合物)よりも優れていることを見出した。本発明は、上記の知見を基にして完成したものである。
すなわち、上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、下記一般式で表される診断用薬剤である。
【化1】

【0007】
第1発明における上記一般式(1)の診断用薬剤は、キヌクリジン環とエステル結合したベンゼン環の2位にアミノ基を配置しており、従来の化合物と比較して、nAChR-α7に対する比較的高い親和性を有する。そして当該診断用薬剤は、アミド結合と比較して脂溶性の高いエステル結合によりキヌクリジン環とベンゼン環を結合することで、優れた脳内透過性を有する。さらに診断用薬剤は、従来の化合物と比較して、インビボにおけるnAChR-α7との優れた特異的結合性を有する。
【0008】
また、診断用薬剤のR〜Rのいずれか1つは、放射性核種で標識の残基である。そして放射性核種で標識の残基は、一般式(1)中のR〜Rのいずれか1つに位置することで、キヌクリジン環とアミノ基とで構成の立体構造に対して極力立体障害とならない位置に配置する。これにより診断用薬剤は、R〜Rのいずれかに放射性核種で標識の残基を配置したとしても、nAChR-α7に対する高い親和性を比較的保持できる。
そして、診断用薬剤を末梢投与することにより、脳(例えば、海馬や大脳皮質)のnAChR-α7と当該診断用薬物が高い親和性でもって結合する。これにより、PET又はSPECTを用いた核医学的手法による上記疾患の画像診断が可能となる。
【0009】
また本発明の第2発明は、本発明の第1発明の診断用薬剤であって、一般式(1)中のキヌクリジン環において、その3位に位置する不斉炭素の立体配置がR配置である。
第2発明によれば、nAChR-α7に対する親和性をより高めることができる。
【発明の効果】
【0010】
第1発明によれば、nAChR-α7を標的物質とする診断用薬剤を提供することができる。また第2発明によれば、nAChR-α7に対する親和性のより高い診断用薬剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本実施形態における診断用薬剤は、下記一般式(1)にて表す化合物であって、一般式(1)中のR〜Rの少なくとも1つは放射性核種で標識の残基である。
【化1】

【0012】
[基本構成]
本実施形態の診断用薬剤は、キヌクリジン環とエステル結合したベンゼン環の2位にアミノ基を配置の基本構成を有し、従来の化合物と比較して、nAChR-α7に対する比較的高い親和性を有する。なおnAChR-α7に対する高い親和性は、キヌクリジン環とアミノ基(ベンゼン環の2位に配置)とで構成の立体構造を、適度に強固(リジッド)なエステル結合にて保持した結果であると推測する(親和性測定試験の結果を参照)。
ここで一般式(1)中のキヌクリジン環において、その3位の不斉炭素の立体配置は、R配置、S配置又はラセミ体のいずれであってもよいが、nAChR-α7に対する親和性のより高いR配置であることが好ましい(体内分布試験の結果を参照)。
さらに診断用薬剤は、インビボにおけるnAChR-α7との特異的結合性が従来の化合物と比較して優れたものである(体内分布試験の結果を参照)。
【0013】
[nAChR-α7に対する親和性]
nAChR-α7に対する診断用薬剤の親和性は、例えば、下記数式(1)で表すKi値(後述の「親和性測定試験」を参照)を指標とする場合、診断用薬剤のKi値が1〜1000の範囲であればよく、好ましくは、500以下であり、より好ましくは300以下である。診断用薬剤のKi値が1000より高いと、nAChR-α7に対する親和性が低下してnAChR-α7に結合の診断用薬剤の割合が減少する。このため診断用薬剤の放射線がSPECT又はPETにて強く描出されず、若干不鮮明な画像となる。一方、診断用薬剤のKi値が500以下であれば、nAChR-α7に結合の診断用薬剤の割合が増加する。このため、診断用薬剤の放射線をSPECT又はPETにて強く描出することができ、より鮮明な画像となる。また、1〜300の範囲内のKi値であれば、nAChR-α7に結合の診断用薬剤の割合がさらに増加するので、鮮明な画像を安定して得ることができる。
【数1】

【0014】
[脳内透過性(脂溶性及び分子量)]
診断用薬剤は、アミド結合と比較して脂溶性の高いエステル結合によりキヌクリジン環とベンゼン環を結合することで、優れた脳内透過性を有する。ここで診断用薬剤の脂溶性は、例えば、水・オクタノール分配係数「logP値」(J. Nucl. Med. 1983; 24: 1030-1038)を指標とする場合、診断用薬剤の分配係数が0.9〜2.5の範囲内であることが望ましい。診断用薬剤のlogP値が0.9未満であると脳内透過性が著しく悪化する。またlogP値が2.5より高いと、非特異的なタンパク結合が多くなり、血液中からの放射能クリアランスの悪化や脳内での標的部位(例えば大脳皮質や海馬)以外への非特異的結合が増大し、診断用薬剤としての機能を果たさなくなるので、診断用薬剤が脳内の標的部位に局在しにくい薬剤となる(脳に対する組織選択性が低下する)。そして、診断用薬剤の分配係数が0.9〜2.5の範囲内であれば、診断用薬剤としての理想的な脳内透過性と組織選択性を有する診断用薬剤となる。
【0015】
また、本実施形態にかかる診断用薬剤の分子量は500以下であることが好ましく、より好ましくは、その分子量が300〜450の範囲である。診断用薬剤は、アミド結合と比較して脂溶性の高いエステル結合を有するため、分子量が500以下の化合物であれば、診断用薬剤単体で血液脳関門を比較的容易に透過可能である。そして診断用薬剤の分子量が300〜450の範囲であれば、より安定的に血液脳関門を透過可能である。
なお、診断用薬剤を単体で使用するのではなく、血液脳関門を通過するための公知の運搬分子と結合して使用するならば診断用薬剤の分子量又は脂溶性を限定する必要はない。
【0016】
[放射性核種で標識の残基]
診断用薬剤のR〜Rのいずれか1つは放射性核種で標識の残基である。そして放射性残基は、一般式(1)中のR〜Rのいずれか1つに位置することで、キヌクリジン環とアミノ基とで構成の立体構造に対して極力立体障害とならない位置に配置する。これにより、診断用薬剤は、R〜Rのいずれか1つに放射性残基を配置したとしても、nAChR-α7に対する高い親和性を比較的保持することができる。
【0017】
ここで放射性核種とは、陽電子を放出して崩壊する陽電子壊変(β+壊変)を起こす放射性同位体、電子を捕獲して中性子に変化する壊変(電子捕獲、electroncapture (EC))を起こす放射性同位体、あるいはβ+壊変と電子捕獲の両方を起こす放射性同位体である。具体的には、[11C]、[13N]、[15O]又は[18F]などの陽電子放出核種や、[75Br]、[76Br]、[77Br]、[123I]、[124I]、[125I]又は[131I]などのハロゲン放射性同位体元素が放射性核種の一例である。
また[11C]又は[18F]は、[13N]又は[15O]と比較して、その物理的半減期が長いので、長時間にわたる体内動態の追跡には好適である。
また[125I]は、他のハロゲン放射性同位体元素と比較して物理的半減期が長く、壊変時に放出のエネルギーが低い。更に入手容易(安定した供給が可能)なので、特にインビボでの画像化を伴わない動物実験に好適に使用できる。
【0018】
そして、放射性核種で標識の残基(以下、放射性残基と呼ぶ)とは、例えば、上述の陽電子放出核種を有する残基、又はハロゲン放射性同位体元素よりなる残基である。
さらに一般式(1)中のR又はRには、陽電子放出核種を有する放射性残基を配置可能であり、炭素数1〜3の鎖状アルキル基を基本骨格とする放射性残基を配置することが好ましい。例えば、−[11C]CH、−CH−[18F]F又は−(CH−[18F]Fなどの放射性残基をR又はRに配置可能である。これらの放射性残基は、その立体構造が環状化合物と比較してコンパクトなので、キヌクリジン環とアミノ基とで構成の立体構造に極端なひずみ(結合角のひずみやねじれひずみ)を生じさせることなくR又はRに配置可能である。
【0019】
また一般式(1)中のR〜Rには、陽電子放出核種を有する放射性残基又はハロゲン放射性同位体元素よりなる放射性残基を配置可能であり、陽電子放出核種を有する放射性残基としては、元素数1〜3の鎖状化合物を基本骨格とする放射性残基を配置することが好ましい。例えば、−NH−[11C]CH、−NH−(CH)n−[18F]F(nは1又は2の整数)、−O−[11C]CH、−O−(CH)n−[18F]F(nは1又は2の整数)、−S−[11C]CH、−S−(CH)n−[18F]F(nは1又は2の整数)などの放射性残基をR〜Rに配置可能である。これらの放射性残基は、キヌクリジン環とアミノ基とで構成の立体構造に極端なひずみを生じさせることなくR〜Rに配置可能である。
【0020】
なお診断用薬剤は、一般式中のR〜Rのいずれか1つが放射性残基であればよく、その他には、放射性核種にて標識されていない残基を配置可能である。放射性核種にて標識されていない残基の種類は特に限定しないが、例えば、水素(H)や元素数1〜3の鎖状化合物を基本骨格とする放射性核種にて標識されていない残基であれば、キヌクリジン環とアミノ基とで構成の立体構造に極端なひずみを生じさせることなく配置可能なので好ましい。
【0021】
上述の構成によれば、nAChR-α7を標的物質とする診断用薬剤を提供することができる。さらにキヌクリジン環3位の炭素の立体配置がR配置であれば、nAChR-α7に対する親和性がより高い診断用薬剤を提供することができる。
そして、診断用薬剤を末梢投与することにより、脳(例えば、海馬や大脳皮質)のnAChR-α7と当該診断用薬物が高い親和性でもって結合する。これにより、PET又はSPECTを用いた核医学的手法による上記疾患の画像診断が可能となる。
【0022】
[試験例]
以下、本実施形態を試験例に基づいて説明する。なお本発明は試験例に限定されない。
本試験においては、下記の実施例1〜4、対応例1及び比較例1〜8を用いて、「親和性測定試験」及び「体内分布試験」を行った。
[実施例]
実施例1{下記化学式2で示す化合物(IUPAC名:2-methylamino-benzoic acid 1-aza-bicyclo (2.2.2)oct-3-yl ester)}の合成手順を以下に示す。なお実施例1は、後述の実施例2及び3の50:50混合物(ラセミ体)である。
・[11C]メチルトリフレート(放射性核種)の合成
ターゲットボックス内に99.9995%純度の窒素ガスを封入し、超小型サイクロトロンを用いて加速陽子線を発生させ、14N(p,α)11Cの核反応により[11C]二酸化炭素([11C]CO2)を製造した。[11C]COは自動合成装置内に輸送され、リチウムアルミニウムハイドライドにより還元された後、ヨウ化水素酸と反応させて[11C]ヨウ化メチルを製造後、加熱した銀トリフレート(AgOTf)カラムを通すことで反応させることにより[11C]メチルトリフレート([11C]CH3Otf)へと変換した。
・中間体(IUPAC名:2-amino-benzoicacid 1-aza-bicyclo[2.2.2]oct-3-yl ester-borane complex)の合成
後述の比較例1を、それと当量の光学活性酒石酸とエタノール中で混和し、分別再結晶させ、結晶をアルカリ存在下、クロロホルムにて抽出した。このクロロホルム層を飽和食塩水で洗浄後、NaSOにて乾燥させ、溶媒を減圧留去したすることで、R配置およびS配置の比較例1をそれぞれ得た。得られたそれぞれの結晶を当量のボランテトラヒドロフラン(Borane-THFcomplex)と氷冷下で混和し5時間反応させた。シリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製(クロロホルム:メタノール=5:1)し、中間体を収率60%にて得た。
・実施例1の合成(放射性核種による標識)
上記[11C]メチルトリフレートを、2M NaOH(2.5μl)を含む2−ブタノン(2-butanone)400μl中60℃にて5分間、上記中間体(1.6mg)と反応させた後、2M HCl(0.4μl)を加えて80℃にて5分間加熱しBH基を脱離することにより得た。実施例1は、この溶液に1MNaCO(0.5μl)を加えた後、逆相HPLC(ナカライテスク社製MS-II)にて分離精製した。放射化学的収率は15%であった(照射終了時に減衰補正)。
【化2】

【0023】
実施例2{下記化学式3で示す化合物(IUPAC名:(S)-2-methylamino-benzoic acid 1-aza-bicyclo(2.2.2)oct-3-yl ester)}及び実施例3{下記化学式4で示す化合物(IUPAC名:(R)-2-methylamino-benzoic acid 1-aza-bicyclo(2.2.2)oct-3-yl ester)}の合成手順を以下に示す。なお実施例2は、キヌクリジン環の3位に位置する不斉炭素の立体配置がS配置であり、実施例3は、キヌクリジン環の3位に位置する不斉炭素の立体配置がR配置である。
3-キヌクリジノール(3-quinuclidinol)1当量と、N−メチルイサトイン酸無水物(N-methylisatoicanhydride)1当量と、4−ジメチルアミノピリジン(4-dimethylaminopyridine, 4-DMAP)0.1当量をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、アルゴン雰囲気下で120℃、5時間反応(縮合)させた。反応終了後DMFを減圧留去し、飽和NaHCO水溶液を加えクロロホルムにて抽出した。このクロロホルム層を飽和食塩水で洗浄後、NaSOにて乾燥させ、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し(クロロホルム: メタノール=5:1)、実施例2及び3の混合物(ラセミ体)を収率60%にて得た。さらに、当量の光学活性酒石酸とエタノール中で混和し、分別再結晶させ、結晶をアルカリ存在下、クロロホルムにて抽出した。このクロロホルム層を飽和食塩水で洗浄後、NaSOにて乾燥させ、溶媒を減圧留去したすることで、実施例2及び3をそれぞれ得た。(段落[0048]に移動しました)実施例2及び3の放射性核種による標識は上述の実施例1と同様の手順による。
【化3】

【0024】
【化4】

【0025】
実施例4(下記化学式5で示す化合物、IUPAC名:2-amino-5-[125I]iodo-benzoicacid 1-aza-bicyclo(2.2.2)oct-3-yl ester)の合成手順を示す。
CuSO(20μgを20μLの水に溶解したもの)、[NHSO(0.5mgを10μLの水に溶解したもの)を加えた250μLのエタノール中、後述の対応例1(1mg)を[125I]NaIと130℃にて30分間反応させることにより得た。実施例4は、アセトニトリルに溶解した後、逆相HPLC(ナカライテスク社製AR300)にて分離精製した。放射化学的収率は83%であった。
【化5】

【0026】
[対応例]
対応例1(下記化学式6で示す化合物、IUPAC名:2-amino-5-bromo-benzoicacid 1-aza-bicyclo(2.2.2)oct-3-yl ester)の合成手順を示す。
3-キヌクリジノール(3-quinuclidinol)1当量と、5−ブロモ-イサトイン酸無水物(5-bromo-isatoicanhydride)1当量と、4−ジメチルアミノピリジン(4-dimethylaminopyridine, 4-DMAP)0.1当量をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、アルゴン雰囲気下で120℃、6時間反応させた。反応終了後DMFを減圧留去し、飽和NaHCO水溶液を加えクロロホルムにて抽出した。このクロロホルム層を飽和食塩水で洗浄後、NaSOにて乾燥させ、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し(クロロホルム:メタノール=10:1)淡黄色結晶の対応例1を収率70%にて得た。
【化6】

【0027】
[比較例]
比較例1(下記化学式7で示す化合物、IUPAC名:Benzoic acid1-aza-bicyclo (2.2.2)oct-3-yl ester)は、上述の非特許文献2(Bioorganic & MedicinalChemistry Letters 14 (2004) 3782)記載の合成手順に基づき合成した。
【化7】

【0028】
比較例2{下記化学式8で示す化合物、IUPAC名:2-amino-benzoicacid 1-aza-bicyclo(2.2.2)oct-3-yl ester}の合成手順を以下に示す。
3-キヌクリジノール(3-quinuclidinol)1当量と、イサトイン酸無水物(isatoicanhydride)1当量と、4−ジメチルアミノピリジン(4-dimethylaminopyridine, 4-DMAP)0.1当量をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、アルゴン雰囲気下で120℃、9時間反応させた。反応終了後DMFを減圧留去し、飽和NaHCO水溶液を加えクロロホルムにて抽出した。このクロロホルム層を飽和食塩水で洗浄後、NaSOにて乾燥させ、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製(クロロホルム:メタノール =9:1)し比較例2を収率74%にて得た。
【化8】

【0029】
比較例3(下記化学式9で示す化合物、IUPAC名:Nicotinic acid1-aza-bicyclo (2.2.2)oct-3-yl ester)の合成手順を以下に示す。
3-キヌクリジノール(3-quinuclidinol)1当量と、ニコチノイルクロリド ヒドロクロリド(nicotinoylchloride hydrocloride)1当量と、4−ジメチルアミノピリジン(4-dimethylaminopyridine, 4-DMAP)0.1当量をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、アルゴン雰囲気下で130℃、4時間反応させた。反応終了後DMFを減圧留去し、飽和NaHCO水溶液を加えクロロホルムにて抽出した。このクロロホルム層を飽和食塩水で洗浄後、NaSOにて乾燥させ、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し(クロロホルム:メタノール=7:1)、比較例3を収率25%にて得た。
【化9】

【0030】
比較例4(下記化学式10で示す化合物、IUPAC名:Isonicotinicacid 1-aza-bicyclo(2.2.2)oct-3-yl ester)の合成手順を以下に示す。
3-キヌクリジノール(3-quinuclidinol)1当量と、イソニコチノイルクロリド ヒドロクロリド(isonicotinoylchloride hydrocloride)1当量と、4−ジメチルアミノピリジン(4-dimethylaminopyridine,4-DMAP)0.1当量をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、アルゴン雰囲気下で130度、6時間反応させた。反応終了後DMFを減圧留去し、飽和NaHCO水溶液を加えクロロホルムにて抽出した。このクロロホルム層を飽和食塩水で洗浄後、NaSOにて乾燥させ、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し(クロロホルム:メタノール=10:1)、比較例4を収率70%にて得た。
【化10】

【0031】
比較例5(下記化学式11で示す化合物、IUPAC名:N-(1-aza-bicyclo(2.2.2)oct-3-yl)-benzamide)の合成手順を以下に示す。
3−アミノキヌクリジン(3-aminoquinuclidine)1当量をトリエチルアミン存在下、ジメチルホルムアミド(DMF)中にて無水安息香酸(benzoicacid anhydride)1当量と4−ジメチルアミノピリジン(4-dimethylaminopyridine, 4-DMAP)0.1当量を加え、室温にて12時間反応させた。反応終了後、シリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し(クロロホルム:メタノール=5:1)、比較例5を収率20%にて得た。
【化11】

【0032】
比較例6(下記化学式12で示す化合物、IUPAC名:N-(1-aza-bicyclo(2.2.2)oct-3-yl)-2-amino-benzamide)の合成手順を以下に示す。
3−アミノキヌクリジン(3-aminoquinuclidine)1当量と、イサトイン酸無水物(isatoicanhydride)1当量と、4−ジメチルアミノピリジン(4-dimethylaminopyridine, 4-DMAP)0.1当量をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、アルゴン雰囲気下で120℃、4時間反応させた。室温に冷却後、析出した結晶をろ取して比較例6を収率70%で得た。
【化12】

【0033】
比較例7(下記化学式13で示す化合物、IUPAC名:N-(1-aza-bicyclo(2.2.2)oct-3-yl)-2-methylamino-benzamide)の合成手順を以下に示す。
3−アミノキヌクリジン(3-aminoquinuclidine)1当量と、N−メチルイサトイン酸無水物(N-methylisatoicacid anhydride)1当量と、4−ジメチルアミノピリジン(4-dimethylaminopyridine, 4-DMAP)0.1当量をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、アルゴン雰囲気下で120℃、7時間反応させた。反応終了後DMFを減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し(クロロホルム:メタノール=5:1)、比較例7を収率65%にて得た。
【化13】

【0034】
比較例8(下記化学式14で示す化合物、IUPAC名:(1-aza-bicyclo(2.2.2)oct-3-yl)-benzylamine)の合成手順を以下に示す。
3−アミノキヌクリジン(3-aminoquinuclidine)1当量をメタノールに溶解し、KOH2当量を加え、さらにベンズアルデヒド(benzaldehyde)1当量を加えて15分間反応させた。ここにNaBHを添加してさらに30分間反応させた。反応終了後メタノールを減圧留去し、飽和NaHCO水溶液を加えてクロロホルムにて抽出した。このクロロホルム層を飽和食塩水で洗浄後、NaSOにて乾燥させ、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し(クロロホルム:メタノール=10:1)、比較例8を収率17%にて得た。
【化14】

【0035】
[試験方法]
(1)親和性測定試験
実施例1に対して、ラット脳膜画分を用いた[125I]-ブンガロトキシン([125I]α-bungarotoxin)による結合阻害実験を行い、nAChRα7への親和性を評価した。
Wistar系雄性ラット(250g)の大脳皮質を摘出して粗シナプス画分を調製し、このラット脳ホモジネート(0.25mgprotein)を含む15mM HEPES buffer(pH7.4) 0.25 mLに、実施例1を加え、22℃で180分インキュベートしてnAChR-α7へ実施例1を結合させた。インキュベート終了後、氷冷した3mLの0.1%BSAを含む50mLTris−HCl buffer(pH7.4)を加えて反応を止め、Whatmann GF/Bフィルター上で吸引濾過し、フィルターをさらに3mlのTris−HClbufferで2回洗浄した。次いで、NaIシンチレーションカウンターにてこのフィルターの放射能を測定した。得られた結果を解析しIC50を算出、さらに下記数式(1)によりKi値を求めた。なお、α-ブンガロトキシン(α-bungarotoxin)のK値として1.67nM(JMed Chem. 2000; 43: 4045-4050を参照)を用いた。
【数1】

【0036】
そして対応例1に対して、上述の手法と同一手法にて親和性測定試験を行った。また比較例1〜8に対して、上述の手法と同一手法にて親和性測定試験を行った。
なお参考として、2nMの[125I]-ブンガロトキシン{GEヘルスケア社製、製品名:I-125(3-[125I]iodotyrosyl54)alpha-Bungarotoxin (monoiodinated)}及び10−14〜10−3Mのα-ブンガロトキシン(α-Bungarotoxin)と、メチルリカコニチン(Methyllycaconitine、シグマアルドリッチ社製、商品名:methyllycaconitine)と、(-)ニコチン{(-)nicotine}に対して、それぞれ上述の手法と同一手法にて親和性測定試験を行った。
【0037】
(2)体内分布試験
実施例1〜4に対して体内分布試験を行った。
6週齢の雄性ddYマウスに、3.7MBqの実施例1〜3及び37kBqの実施例4をそれぞれ尾静脈より投与した。一定時間経過後にddYマウスをと殺し、血液を採取すると共に脳を取り出し、更に取り出した脳はIversenの方法に従って各部位に分けた。各臓器、脳内各部位、血液の重量を測定後、NaIウエルカウンターにて放射能を測定した。データは各組織・部位1gあたりに投与量の何%が取り込まれたかを計算した(%dose/g of organ)(各図の(A)を参照)。
【0038】
さらに上述のデータに基づいて、実施例1〜4における「海馬の小脳比{(海馬の放射線量)/(小脳の放射線量)}」及び「大脳皮質の小脳比{(大脳皮質の放射線量)/(小脳の放射線量)}」をそれぞれ算出した(各図の(B)を参照)。
ここで、脳内においてnAChR-α7が最も多く存在する組織は海馬であり、次いで大脳皮質であり、小脳には、nAChR-α7がほとんど存在しないことが知られている。従って、実施例1〜4の小脳比(各組織への取り込み量/小脳への取り込み量)を算出することにより、nAChR-α7に対する特異的結合性の有無(高低)が判明する。
【0039】
[親和性測定試験の結果]
【表1】

【0040】
【表2】

【0041】
表1は、実施例1及び対応例1のnAChR-α7に対する親和性測定試験の結果であり、表2は、比較例1〜8及び参考(α-bungarotoxin、methyllycaconitine、(-)nicotine)のnAChR-α7に対する親和性測定試験の結果である。
表1の親和性測定試験の結果より、実施例1は、そのKi値が109であり、nAChR-α7に対する親和性が従来の化合物と比較して高い水準にあることがわかった。
そして実施例1は、比較例1及び2と比較してKi値が低く、nAChR-α7に対する親和性が高いことがわかった。すなわち、R若しくはRの位置に放射性残基を配置の実施例1は、nAChR-α7に対する高い親和性を保持したことがわかった。
【0042】
また対応例1も、そのKi値が500未満であり、nAChR-α7に対する親和性が従来の化合物と比較して高い水準にあることがわかった。この結果より、対応例1のハロゲン元素(Br)をハロゲン放射性同位体元素に置換の診断用薬剤(例えば実施例4)も同様に親和性が高いことが容易に推測できる。
また対応例1は、比較例1と比較してよりKi値が低く、nAChR-α7に対する親和性が高いことがわかった。すなわち、Rの位置に放射性残基を配置した対応例1は、nAChR-α7に対する高い親和性を保持したことがわかった。この結果より、R、R及びRの位置に放射性残基を配置した診断用薬剤も、同様にnAChR-α7に対する高い親和性を保持することが容易に推測できる。
【0043】
なお本実施例の基本骨格を有する例(実施例1、対応例1及び比較例2)は、本実施例の基本骨格を有さない例(比較例1、3、4、6〜8)と比較してKi値が低く、nAChR-α7に対する親和性が高いことがわかった。このことから、nAChR-α7に対する高い親和性は、キヌクリジン環とアミノ基(ベンゼン環の2位に配置)とで構成の立体構造を、適度に強固(リジッド)なエステル結合にて保持した結果であると容易に推測できる。
なお比較例6及び7は、比較例5と比較してKi値が高く、nAChR-α7に対する親和性が低いことがわかった。すなわち、キヌクリジン環とアミノ基(ベンゼン環の2位に配置)とで構成の立体構造をアミド結合にて保持したとしても、本発明とは異なり、nAChR-α7に対する親和性を高めることができないことがわかった。
【0044】
[体内分布試験の結果]
図1は、実施例1の体内分布試験の結果を示す図であり、図2は、実施例4の体内分布試験の結果を示す図である。各図中の横軸(Time[min])には放射性化合物投与からと殺するまでの時間を分単位で示し、縦軸(%dose/g)には、血液及び各脳部位1gあたりに投与量の何%が取り込まれているかを示した(平均±標準偏差)。なお縦軸の数値は、画像化した際に強く描出される度合いに比例するものと言えるものであり、強いほどイメージングの際に描出されやすい。各図中、「Bld」は血液(Blood)、「Cer」は小脳(Cerebellum)、「Hip」は海馬(Hippocampus)、「Ctx」は大脳皮質(Cortex)を示す。
【0045】
図1(A)より、実施例1(R又はRの位置に−[11C]CHを備える)は、血液中の取り込み量と比較して海馬及び大脳皮質の取り込み量が多く、優れた脳内透過性を有することがわかった。
また放射性化合物投与から20分以後においては、nAChR-α7のほとんど存在しない小脳への実施例1の取り込み量が極端に低下するが、nAChR-α7の多い海馬及び大脳皮質の取り込み量は比較的高く維持した。このことから実施例1は、nAChR-α7に対する高い親和性を有することがわかった。
さらに図1(B)より、実施例1は、大脳皮質の小脳比と比較して海馬の小脳比がより高かった。このことから実施例1は、nAChR-α7との特異的結合性に優れており、また海馬に局在する{脳(海馬)に対する組織選択性がある}ことがわかった。
【0046】
また図2(A)より、実施例4(Rの位置に−[125I]を備える)は、血液中の取り込み量と比較して海馬及び大脳皮質の取り込み量が多く、優れた脳内透過性を有することがわかった。
また放射性化合物投与から20分以後においては、nAChR-α7のほとんど存在しない小脳への実施例4の取り込み量が極端に低下するが、nAChR-α7の多い海馬及び大脳皮質の取り込み量は比較的高く維持した。このことから実施例4は、nAChR-α7に対する高い親和性を有することがわかった。
さらに図2(B)より、実施例4は、大脳皮質の小脳比と比較して海馬の小脳比がより高かった。このことから実施例1は、nAChR-α7との特異的結合性に優れており、また海馬に局在する{脳(海馬)に対する組織選択性がある}ことがわかった。
【0047】
図3は、実施例2の体内分布試験の結果を示す図であり、図4は、実施例3の体内分布試験の結果を示す図である。各図中の単位及び略語の意味は図1と同じである。
図3及び4より、R配置の実施例3及びS配置の実施例2は、共に、nAChR-α7に対する高い親和性と、優れた特異的結合性と、優れた脳内透過性と、脳(海馬)に対する組織選択性を有することがわかった。
さらに図3(A)及び図4(A)より、R配置の実施例3は、S配置の実施例2と比較して、海馬及び大脳皮質の取り込み量がより多く、nAChR-α7に対する親和性がより高いことがわかった。
また図3(B)及び図4(B)より、R配置の実施例3は、S配置の実施例2と比較して、nAChR-α7との特異的結合性により優れており、また脳(海馬)に対する組織選択性もより高いことがわかった。
【0048】
本実施例は、上述の実施例で説明した外観、構成、処理、表示例等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
つまり本試験例では、実施例2及び3の50:50混合物(ラセミ体)の治療用薬剤(実施例1)の例を説明した。これとは異なり、実施例2及び3を任意の比率で混合した診断用薬剤であってもよい。
また本試験例の実施例2及び3の合成手順では、3−キヌクリジノールとN−メチルイサトイン酸無水物との縮合後に、光学活性酒石酸を用いて実施例2及び3を光学分割した例を説明した。これとは異なり、N−メチルイサトイン酸無水物との縮合前に3−キヌクリジノールのラセミ体をあらかじめ光学活性酒石酸を用いて光学分割してもよい。そして、光学分割した3−キヌクリジノールの光学異性体(R配置及びS配置)を、各々、N−メチルイサトイン酸無水物と縮合して実施例2及び実施例3を得てもよい。
なお本試験例では、光学分割剤として光学活性酒石酸を用いたが、光学分割可能であるならば、光学活性ショウノウ酸などの他の光学分割剤や、反応速度論的な光学分割法も使用可能である。
また診断用薬剤は、SPECTやPETなどの断層撮像装置の他、シンチカメラ(ガンマカメラ)、オートフロロスコープ、シンチスキャナなど各種の体外計測装置にも使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】(A)は、実施例1の体内分布試験の結果を示す図であり、(B)は、実施例1における海馬の小脳比及び大脳皮質の小脳比を示す図である。
【図2】(A)は、実施例4の体内分布試験の結果を示す図であり、(B)は、実施例4における海馬の小脳比及び大脳皮質の小脳比を示す図である。
【図3】(A)は、実施例2の体内分布試験の結果を示す図であり、(B)は、実施例2における海馬の小脳比及び大脳皮質の小脳比を示す図である。
【図4】(A)は、実施例3の体内分布試験の結果を示す図であり、(B)は、実施例3における海馬の小脳比及び大脳皮質の小脳比を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1):
【化1】


(上記式(1)中、R〜Rの少なくとも1つは、放射性核種で標識の残基であることを示す。)で表される診断用薬剤。
【請求項2】
前記一般式(1)中のキヌクリジン環において、その3位の炭素の立体配置がR配置であることを特徴とする請求項1に記載の診断用薬剤。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−56573(P2008−56573A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−232386(P2006−232386)
【出願日】平成18年8月29日(2006.8.29)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2006年6月 財団法人 喫煙科学研究財団発行の「平成17年度 喫煙科学研究財団研究年報」に発表
【出願人】(504300181)国立大学法人浜松医科大学 (96)
【出願人】(000236436)浜松ホトニクス株式会社 (1,479)
【Fターム(参考)】