説明

診断結果説明レポート作成装置、診断結果説明レポート作成方法ならびに診断結果説明レポート作成プログラム

【課題】患者の診断結果をより分かりやすく説明するための診断結果説明レポートを作成する。
【解決手段】診断情報記憶手段26と、解説情報記憶手段28と、種々の診断結果ごとに用意された、診断情報および解説情報のそれぞれの少なくとも一部を挿入可能な挿入領域を備えた説明テンプレートを記憶するテンプレート記憶手段27と、患者の患者特定情報を入力する入力手段21と、かかる患者の患者特定情報に基づいて、患者の診断情報を取得する診断情報取得手段22と、取得された診断情報の診断結果に基づいて、この診断結果用に用意された説明テンプレートを取得するテンプレート取得手段23と、解説情報記憶手段から解説情報を取得する解説情報取得手段24と、取得された説明テンプレートに必要な診断情報および解説情報を挿入して診断結果説明レポートを作成する診断結果説明レポート作成手段25とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者の診断結果を平易な説明を付して説明する診断結果説明レポート作成装置、方法ならびにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療現場では、必要な検査等を行った後、患者の診断結果について説明が行われる。そして、その際に、診断医は、患者の診断画像、その診断画像を読影して作成した読影レポート、その他の検査結果を参照しつつ、患者に診断結果について説明する。
【0003】
しかし、医師らに診断結果についての説明を受ける際、基礎知識が十分でない患者には、専門的な説明などを含む診断結果を十分には理解しきれない場合があり、さらに説明を求める時間も限られている。このため、診断結果を患者に分かり易く説明する支援技術が注目されるようになってきた。
【0004】
例えば、特許文献1には、医師により作成された医療機関用のレポートを参照して、患者用説明情報を作成し、その患者用説明情報中の文字、単語等を患者の理解レベルに応じてより簡単な、またはより専門的な文字、単語等に変更して表示する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4109084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載した技術では、医療機関用のレポートの内容の表現は変更されるものの、レポートに記載された内容自体が変更されるわけではないので、レポートの内容に記載されない付加的な情報を得ることはできない。例えば、一般的な疾患の知識や正常な状態と異常な状態の症状の違いなどが、専門的な医師らが当然知っているような内容である場合には、レポートに説明が記載されていない場合がある。このような場合には、レポートを元に作成した患者用説明情報を参照しただけでは、患者の十分な理解が得られない。
【0007】
そこで、本発明では、上記事情に鑑み、患者の診断結果の理解を高めるための診断結果説明レポート作成装置、方法ならびにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の診断結果説明レポート作成装置は、患者を特定する患者特定情報と該患者の診断結果を含む診断情報を記憶する診断情報記憶手段と、種々の診断結果についての解説情報を記憶する解説情報記憶手段と、前記種々の診断結果ごとに用意された、前記診断情報および前記解説情報のそれぞれの少なくとも一部を挿入可能な挿入領域を備えた説明テンプレートを記憶するテンプレート記憶手段と、診断結果説明レポートの作成対象となる患者の患者特定情報を入力する入力手段と、入力された前記患者特定情報に基づいて、前記診断情報記憶手段から前記入力された患者の診断情報を取得する診断情報取得手段と、該取得された診断情報の診断結果に基づいて、前記テンプレート記憶手段から前記取得された診断結果用に用意された説明テンプレートを取得するテンプレート取得手段と、前記解説情報記憶手段から前記解説情報を取得する解説情報取得手段と、前記取得された説明テンプレートに前記診断情報記憶手段および前記解説情報手段から取得した、必要な前記診断情報および前記解説情報を挿入して前記診断結果説明レポートを作成する診断結果説明レポート作成手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明の診断結果説明レポート作成方法は、患者を特定する患者特定情報と該患者の診断結果を含む診断情報を記憶するステップと、種々の診断結果についての解説情報を記憶するステップと、前記種々の診断結果ごとに用意された、前記診断情報および前記解説情報のそれぞれの少なくとも一部を挿入可能な挿入領域を備えた説明テンプレートを記憶するステップと、診断結果説明レポートの作成対象となる患者の患者特定情報を入力するステップと、入力された前記患者特定情報に基づいて、前記診断情報記憶手段から前記入力された患者の診断情報を取得するステップと、該取得された診断情報の診断結果に基づいて、前記テンプレート記憶手段から前記取得された診断結果用に用意された説明テンプレートを取得するステップと、前記解説情報記憶手段から前記解説情報を取得するステップと、前記取得された説明テンプレートに前記診断情報記憶手段および前記解説情報手段から取得した、必要な前記診断情報および前記解説情報を挿入して前記診断結果説明レポートを作成するステップとを有することを特徴とするものである。
【0010】
本発明の診断結果説明レポート作成プログラムは、コンピュータを、患者を特定する患者特定情報と該患者の診断結果を含む診断情報を記憶する診断情報記憶手段と、種々の診断結果についての解説情報を記憶する解説情報記憶手段と、前記種々の診断結果ごとに用意された、前記診断情報および前記解説情報のそれぞれの少なくとも一部を挿入可能な挿入領域を備えた説明テンプレートを記憶するテンプレート記憶手段と、診断結果説明レポートの作成対象となる患者の患者特定情報を入力する入力手段と、入力された前記患者特定情報に基づいて、前記診断情報記憶手段から前記入力された患者の診断情報を取得する診断情報取得手段と、該取得された診断情報の診断結果に基づいて、前記テンプレート記憶手段から前記取得された診断結果用に用意された説明テンプレートを取得するテンプレート取得手段と、前記解説情報記憶手段から前記解説情報を取得する解説情報取得手段と、前記取得された説明テンプレートに前記診断情報記憶手段および前記解説情報手段から取得した、必要な前記診断情報および前記解説情報を挿入して前記診断結果説明レポートを作成する診断結果説明レポート作成手段として機能させることを特徴とするものである。
【0011】
本発明による診断結果には、医療機関におけるあらゆる診断の結果を含むものであり、例えば、病名、画像診断による診断画像や血液検査の結果、生体検査の結果等の検査結果を含む。
【0012】
解説情報とは、病名や画像診断や各種検査結果の判断基準等について解説する情報である。例えば、解説情報には、病名、病気の症状、病気の治療法、治療効果について平易な文章や言葉で説明する文章、標準的な検査結果の数値範囲を表す統計的なデータ、人体の解剖図、解剖図に含まれる解剖学的構造物の名称や機能の説明、モデルとして標準的な人体に対して撮影された標準画像のような図面などを含むことができ、音声を含んでもよい。
【0013】
診断情報は、患者ID、患者名などの患者を特定する患者特定情報を少なくとも含み、さらに、1以上の患者の診断に関連する情報を含む。患者の診断に関連する情報は、患者の診断に関連するものであればよく、例えば、各種検査結果、電子カルテ、各種のモダリティにより撮影された診断画像、読影レポート、検査履歴等があげられる。
【0014】
本発明の診断結果説明レポート作成装置において、前記テンプレート記憶手段は、前記種々の診断結果のうちの個々の診断結果に、説明の詳細さのレベルを異ならせた複数の説明テンプレートを記憶するものであってもよい。さらに、前記入力手段が、前記説明の詳細さのレベルを入力するものであり、前記テンプレート取得手段は、入力された前記説明の詳細さのレベルに応じた説明テンプレートを取得するものであってもよい。
【0015】
また、本発明の診断結果説明レポート作成装置において、診断結果説明レポート作成手段は、前記挿入領域に、前記診断情報のうち前記患者の診断画像を挿入するものであってもよい。さらに、この場合、診断結果説明レポート作成手段が、前記挿入領域に、前記解説情報のうち前記患者の診断画像に対応する解剖図を挿入するものであってもよい。
【0016】
診断結果説明レポート作成手段は、前記挿入領域に、前記解説情報のうち前記患者の診断画像と同じ部位を表す標準的な画像を挿入するものであってもよい。
【0017】
また、本発明の診断結果説明レポート作成装置における前記入力手段は、インターネットを介して前記患者特定情報を入力するものであってもよい。
【0018】
また、本発明の診断結果説明レポート作成装置において、前記診断結果説明レポート作成手段が生成した前記診断結果説明レポートを記憶する診断結果説明レポート記憶手段と、前記記憶された前記診断結果説明レポートを編集する編集手段をさらに設けることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の診断結果説明レポート作成装置、方法およびプログラムによれば、種々の診断結果ごとに、診断情報および解説情報のそれぞれの少なくとも一部を挿入可能な挿入領域を備えた説明テンプレートを用意して記憶し、診断結果説明レポートの作成対象となる患者の患者特定情報を入力し、入力された患者特定情報に基づいて、診断情報記憶手段から入力された患者の診断情報を取得し、取得された診断情報の診断結果に基づいて、取得された診断結果用に用意された説明テンプレートを取得し、取得された説明テンプレートに診断情報記憶手段および解説情報手段から取得した、必要な診断情報および解説情報を挿入して診断結果説明レポートを作成するため、患者の診断情報と診断情報についての解説情報が挿入された診断結果説明レポートを作成できる。この結果、ユーザに対する診断結果の理解を高めることができる。
【0020】
本発明の診断結果説明レポート作成装置において、テンプレート記憶手段が、種々の診断結果のうちの個々の診断結果に、説明の詳細さのレベルを異ならせた複数の説明テンプレートを記憶するものである場合には、説明の詳細さを異ならせた診断結果説明レポートが作成可能であるため、ユーザの理解に応じた診断結果説明レポートを作成することが出来るため、診断結果の理解を高めることができる。
【0021】
また、入力手段が、説明の詳細さのレベルを入力するものであり、テンプレート取得手段は、入力された説明の詳細さのレベルに応じた説明テンプレートを取得するものである場合には、入力された説明の詳細さのレベルに応じた診断結果説明レポートを作成することが出来るため、診断結果の理解を高めることができる。
【0022】
また、本発明の診断結果説明レポート作成装置において、診断結果説明レポート作成手段は、挿入領域に、診断情報のうち患者の診断画像を挿入するものである場合には、患者の診断画像を含む診断結果説明レポートを作成することが出来るため、診断結果の理解を高めることができる。
【0023】
さらに、診断結果説明レポート作成手段は、挿入領域に、診断情報のうち患者の診断画像を挿入するものである場合において、診断結果説明レポート作成手段が、挿入領域に、解説情報のうち患者の診断画像に対応する解剖図を挿入するものである場合には、完成した診断結果説明レポートにおいて、解剖図を参照して患者の診断画像を理解することができるため、診断結果の理解をさらに高めることができる。また、同場合において、診断結果説明レポート作成手段が、挿入領域に、解説情報のうち患者の診断画像と同じ部位を表す標準的な画像を挿入するものである場合には、完成した診断結果説明レポートにおいて、標準的な画像を参照して患者の診断画像を理解することができるため、診断結果の理解をさらに高めることができる。
【0024】
また、本発明の診断結果説明レポート作成装置における入力手段が、インターネットを介して患者特定情報を入力するものである場合には、診断結果説明レポート作成装置による診断結果説明レポート作成を行える場所の選択が拡がる。
【0025】
また、本発明の診断結果説明レポート作成装置において、診断結果説明レポート作成手段が生成した診断結果説明レポートを記憶する診断結果説明レポート記憶手段と、記憶された診断結果説明レポートを編集する編集手段をさらに設けた場合には、必要に応じて診断結果説明レポートを編集でき、作成または編集した診断結果説明レポートを記憶しておくことができるため、作成または編集した診断結果説明レポートを活用しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1の実施形態における診断結果説明レポート作成装置のハードウェア構成を示す図
【図2】本発明の第1の実施形態における診断結果説明レポート作成装置の機能ブロック図
【図3】説明テンプレートの一例を示す図
【図4】本発明の第1の実施形態における診断結果説明レポート作成装置の処理の流れを示す図
【図5】作成した診断結果説明レポ−トの一例を示す図
【図6】本発明の第1の実施形態の変形例における診断結果説明レポート作成装置の機能ブロック図
【図7】本発明の第2の実施形態における診断結果説明レポート作成装置の機能ブロック図
【図8】本発明の第3の実施形態における診断結果説明レポート作成装置の機能ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の診断結果説明レポート作成装置、診断結果説明レポート作成方法および診断結果説明レポート作成プログラムの実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
図1に、本発明の第1の実施形態における診断結果説明レポート生成装置が導入された医療情報システムの概略構成を示す。図に示すように、このシステムは、医用画像の撮影装置(モダリティ)1、画像品質チェック用ワークステーション(QA−WS)2、画像診断医用ワークステーション3(3a,3b)、画像情報管理サーバ4、画像情報データベース5、読影レポート管理サーバ6、読影レポートデータベース7、電子カルテ管理サーバ8、電子カルテデータベース9、診察医用ワークステーション10(10a,10b)、患者用端末11、解説情報管理サーバ12、解説情報データベース13、診断結果説明レポート管理サーバ14、診断結果説明レポートデータベース15、ユーザ認証サーバ16、ユーザ管理データベース17が、ネットワーク19を介して互いに通信可能な状態で接続されて構成されている。各種データベースを除く各機器は、CD−ROM等の記録媒体からインストールされたプログラムによって制御される。また、プログラムは、インターネット等のネットワーク経由で接続されたサーバからダウンロードされた後にインストールされたものであってもよい。
【0029】
モダリティ1には、被検体の検査対象部位を撮影することにより、その部位を3次元的に表した画像の画像データを生成し、その画像データにDICOM規格で規定された付帯情報を付加して、画像情報として出力する装置が含まれる。具体例としては、CT(Computed Tomography)、MR(Magnetic Resonance)、PET(Positron Emission Tomography)、超音波撮影装置などが挙げられる。なお、以下では、被写体を表す画像データと画像データの付帯情報の組を「画像情報」と称することとする。すなわち「画像情報」の中には画像に係るテキスト情報も含まれる。
【0030】
QA−WS2は、汎用の処理装置(コンピュータ)と1台または2台の高精細ディスプレイとキーボード・マウスなどの入力機器により構成される。処理装置には、検査技師の作業を支援するためのソフトウェアが組み込まれている。QA−WS2は、そのソフトウェアプログラムの実行によって実現される機能により、モダリティ1からDICOMに準拠した画像情報を受信し、受信した画像情報に含まれる画像データと付帯情報の内容を画面に表示することで検査技師に確認を促す。そして、検査技師による確認が済んだ画像情報を、ネットワーク19を介して画像情報管理サーバ4に転送し、その画像情報の画像情報データベース5への登録を要求する。
【0031】
画像診断医用ワークステーション3は、画像診断医が画像の読影や読影レポートの作成に利用する装置であり、処理装置と1台または2台の高精細ディスプレイとキーボード・マウスなどの入力機器により構成される。この装置では、画像情報管理サーバ4に対する画像の閲覧要求や、画像情報管理サーバ4から受信した画像の表示、画像中の病変らしき部分の自動検出・強調表示、読影レポートの作成の支援、読影レポート管理サーバ6に対する読影レポートの登録要求や閲覧要求、読影レポート管理サーバ6から受信した読影レポートの表示等が行われる。
【0032】
画像情報管理サーバ4は、汎用の比較的処理能力の高いコンピュータにデータベース管理システム(DataBase Management System: DBMS)の機能を提供するソフトウェアプログラムを組み込んだものである。画像情報管理サーバ4は画像情報データベース5が構成される大容量ストレージを備えている。本明細書においては、各データベースを構成するストレージは、各データベースが対応する管理サーバとデータバスによって接続された大容量のハードディスク装置であってもよいし、ネットワーク19に接続されているNAS(Network Attached Storage)やSAN(Storage Area Network)に接続されたディスク装置であってもよい。
【0033】
画像情報データベース5には、被写体画像を表す画像データと付帯情報とが登録される。付帯情報には、例えば、個々の画像を識別するための画像ID、被写体を識別するための患者ID、検査を識別するための検査ID、画像情報ごとに割り振られるユニークなID(UID)、その画像情報が生成された検査日、検査時刻、その画像情報を取得するための検査で使用されたモダリティの種類、患者氏名、年齢、性別などの患者情報、検査部位(撮影部位)、撮影条件(造影剤の使用有無/使用された色素、放射線核種、放射線量など)、1回の検査で複数の画像を取得したときのシリーズ番号あるいは採取番号などの情報が含まれうる。画像情報は、例えばXMLやSGMLデータとして管理されうる。
【0034】
画像情報管理サーバ4は、QA−WS2からの画像情報の登録要求を受け付けると、その画像情報をデータベース用のフォーマットに整えて画像情報データベース5に登録する。
【0035】
また、画像情報管理サーバ4は、画像診断医用ワークステーション3からの閲覧要求をネットワーク19経由で受信すると、上記画像情報データベース5に登録されている画像情報を検索し、抽出された画像情報を要求元の画像診断医用ワークステーション3に送信する。
【0036】
画像診断医用ワークステーション3は、画像診断医等のユーザによって読影対象画像の閲覧を要求する操作が行われると、画像情報管理サーバ4に対して閲覧要求を送信し、読影に必要な画像情報を取得する。そして、その画像情報をモニタ画面に表示し、画像診断医からの要求に応じて病変の自動検出処理などを実行する。
【0037】
さらに、画像診断医用ワークステーション3は、読影レポートの作成を支援するレポート作成画面をモニタに表示し、放射線科医から読影に基づいて行った診断(所見など)の内容を示すテキストが入力されたときに、入力された情報と読影の対象とされた画像(以下、読影対象画像)を記録した読影レポートを生成する。読影対象画像が複数あるときは、読影レポートには、診断に与えた影響が最も大きい代表的な画像(以下、代表画像)を記録する。画像診断医用ワークステーション3は、生成した読影レポートを、ネットワーク19を介して読影レポート管理サーバ6に転送し、その読影レポートの読影レポートデータベース7への登録を要求する。
【0038】
読影レポート管理サーバ6は、汎用の比較的処理能力の高いコンピュータにデータベース管理システム(DataBase Management System: DBMS)の機能を提供するソフトウェアプログラムを組み込んだものであり、画像診断医用ワークステーション3からの読影レポートの登録要求を受け付けると、その読影レポートをデータベース用のフォーマットに整えて読影レポートデータベース7に登録する。
【0039】
読影レポートデータベース7には、例えば、読影対象画像もしくは代表画像を識別する画像IDや、読影を行った画像診断医を識別するための読影者ID、関心領域の位置情報、所見、所見の確信度といった情報が登録される。この他、画像の読影時に画像情報の付帯情報を参照することで取得された検査番号、患者番号、さらには、読影対象画像または代表画像の画像データ自体も等も含まれうる。画像データは、画像情報データベース5に登録されている画像データをそのままコピーしたものでもよいが、画像情報データベース5に登録されている画像データよりも画素数が少ない(間引きされた)縮小画像データでもよい。また、画像データは、画像情報データベース5内の画像データの保管場所(フォルダなど)およびファイル名を示すリンク情報であってもよい。また、関心領域の位置情報は、読影レポートデータベース7ではなく、画像データの付帯情報として画像情報データベース5に登録しておいてもよい。なお、読影レポートは、例えばXMLやSGMLデータとして管理されうる。
【0040】
読影レポート管理サーバ6は、画像診断医用ワークステーション3からの閲覧要求をネットワーク19経由で受信すると、読影レポートデータベース7に登録されている読影レポートを検索し、抽出された読影レポートを要求元の画像診断医用ワークステーション3に送信する。
【0041】
電子カルテ管理サーバ8は、汎用の比較的処理能力の高いコンピュータにデータベース管理システム(DataBase Management System: DBMS)の機能を提供するソフトウェアプログラムを組み込んだものである。電子カルテ管理サーバ8は電子カルテデータベース9が構成される大容量ストレージを備えている。電子カルテ管理サーバ8は、カルテ情報の更新要求を受け付けたときには、電子カルテデータベース9を検索して該当するカルテ情報をメモリ上に呼び出し、メモリ上で内容を更新した後、更新されたカルテ情報をストレージに書き込む。これにより、電子カルテデータベース9の内容が更新される。
【0042】
なお、電子カルテデータベース9に登録されるカルテ情報の例は、例えばXMLやSGMLデータとして管理され、前述したように、初診時に登録された患者情報、その患者の受信歴、検査歴、投薬をはじめとする治療暦、その他、既往症、持病、アレルギーなど、診察、治療に必要な情報が記録されている。さらに、検査歴の一項目として、読影レポートと同様の縮小画像データや画像情報へのリンク情報を記録しておいてもよい。
【0043】
診察医用ワークステーション10は、診察医が読影レポートおよび読影の対象とされた画像を参照するのに利用する装置であり、処理装置と1台または2台の高精細ディスプレイとキーボード・マウスなどの入力機器により構成される。この処理装置には、各患者の診察、検査、治療(投薬など)の履歴を電子データとして記録に残すためのカルテ情報作成機能と、検査のオーダー情報を作成して放射線科のオーダーシステム(図示せず)に送信する検査オーダー機能が組み込まれている。
【0044】
診察医用ワークステーション10は、患者の初診時に、患者情報、診察目的などを記録したカルテ情報を新規に作成し、ネットワーク19を介して電子カルテ管理サーバ8に転送し、そのカルテ情報の電子カルテデータベース9への登録を要求する。電子カルテ管理サーバ8は、カルテ情報の登録要求を受け付けると、そのカルテ情報をデータベース用のフォーマットに整えて電子カルテデータベース9に登録する。
【0045】
また、診察医用ワークステーション10は、診察の過程で、上記検査オーダー機能により検査がオーダーされたときは、画像診断科のシステムから通知された検査番号、検査日などをカルテ情報に追加する。さらに、検査が終了して画像診断医により読影レポートが作成され、診察医により読影レポートが参照されたときに、読影レポートに記録されている一部の情報(例えば画像診断医の所見情報)を、カルテ情報に追加する。
【0046】
一方、カルテ情報には、診察医が自ら入力した情報も随時追加される。例えば、血液検査など撮影を伴わない検査の場合には、診察医が検査結果を参照して入力した所見情報が、カルテ情報に追加される。また、投薬その他の治療の記録も、診察医が入力した情報が、カルテ情報に追加される。診察医用ワークステーション10は、更新されたカルテ情報もしくは変更部分のみを示す差分情報を電子カルテ管理サーバ8に転送し、該当するカルテ情報の更新を要求する。
【0047】
電子カルテデータベース9は、患者情報テーブル、患者検査履歴テーブル、患者診察履歴テーブル、検査情報テーブル、診察情報テーブルから構成されている。患者情報テーブルは、患者の初診の際にその患者の属性が新たに登録されるものであり、具体的には、患者を識別する患者ID、その患者の生年月日、性別等が関連づけられている。患者検査履歴テーブルは、患者に対する検査予約時または検査実施時に登録されるものであり、患者IDとその患者が受けた検査を識別する検査IDとを関連づけることによって、患者が受けた検査の履歴が管理される。患者診察履歴テーブルは、患者の診察予約時または診察実施時に登録されるものであり、患者IDとその患者が受けた診察を識別する診察IDとを関連づけることによって、患者が受けた診察の履歴が管理される。検査情報テーブルは、各検査の内容が登録されるものであり、具体的には、検査ID、検査日時、検査種別(CT撮影、血液検査等)、検査部位(胸部、腹部等)、撮影された画像のうち代表的なものを識別する代表画像ID等が関連づけられている。このテーブルには、例えば、検査予約時に新たな情報が登録されるが、代表画像IDは、画像診断実施時や診察による確定診断時に設定される。診察情報テーブルは、各診察の内容が登録されるものであり、具体的には、診察ID、診察日時、その診察で確定された診断内容を表す確定診断情報等が関連づけられている。
【0048】
患者用端末11は、患者が診断結果を参照するのに利用するノート型コンピュータであり、処理装置とディスプレイとキーボード・マウスなどの入力機器により構成される。この装置では、画像情報管理サーバ4に対する画像の送受信や、読影レポート管理サーバ6に対する読影レポート情報の送受信や、電子カルテ管理サーバ8に対するカルテ情報の送受信や、解説情報管理サーバ12に対する解説情報の送受信や、診断結果説明レポート管理サーバ14に対する診断結果説明レポートの送受信や、各送受信した情報を利用した診断結果説明レポートの作成・登録・表示・編集等が行われる。また、患者用端末11は、ネットワーク19にインターネット接続されているものとする。
【0049】
本発明の実施形態となる診断結果説明レポート生成装置は、患者用端末11と、画像情報データベース5を有する画像情報管理サーバ4と、読影レポートデータベース7を有する読影レポート管理サーバ6と、電子カルテデータベース9を有する電子カルテ管理サーバ8と、解説情報データベース13を有する解説情報管理サーバ12と、診断結果説明レポートデータベース15を有する診断結果説明レポート管理サーバ14と、ユーザ認証サーバ16がネットワーク19によって接続されたクライアント・サーバ型のシステムとして実装されている。詳細については後述する。
【0050】
患者用端末11は、患者の要求に応じて診断結果説明レポートを新規に作成し、ネットワーク19を介して診断結果説明レポート管理サーバ14に転送し、その診断結果説明レポート情報の診断結果説明レポートデータベース15への登録を要求する。診断結果説明レポート管理サーバ14は、診断結果説明レポート情報の登録要求を受け付けると、その診断結果説明レポート情報をデータベース用のフォーマットに整えて診断結果説明レポートデータベース15に登録する。
【0051】
また、患者用端末11は、ネットワーク19を介して、診断結果説明レポート管理サーバ14に患者の診断結果説明レポート情報の検索を要求する。診断結果説明レポート管理サーバ14は、診断結果説明レポート情報の検索要求を受け付けると、その診断結果説明レポート情報をデータベース用のフォーマットに整えて診断結果説明レポートデータベース15に送信する。診断結果説明レポートの詳細については後述する。
【0052】
一方、診断情報説明レポートには、患者が自ら入力した情報も随時追加される。患者用端末11は、更新された診断情報説明レポート情報もしくは変更部分のみを示す差分情報を診断結果説明レポート管理サーバ14に転送し、該当する診断情報説明レポート情報の更新を要求する。
【0053】
解説情報管理サーバ12は、汎用の比較的処理能力の高いコンピュータにデータベース管理システム(DataBase Management System: DBMS)の機能を提供するソフトウェアプログラムを組み込んだものである。解説情報管理サーバ12は解説情報データベース13が構成される大容量ストレージを備えている。解説情報管理サーバ12は、解説情報の検索等の要求を受け付けたときには、解説情報管理サーバ12は解説情報データベース13を検索して該当する解説情報をメモリ上に呼び出す。また、解説情報管理サーバ12は、解説情報の登録、更新の要求を受付け、更新の要求の場合には必要に応じてメモリ上で内容を更新した後、解説情報をストレージに書き込む。これにより、解説情報データベース13の内容が更新される。また、解説情報データベース13には、複数の種類の異なる診断結果ごとに診断結果を解説する情報が解説情報として登録されている。例えば、病名ごとに、病気の別称や略称、主な症状、治療方法、治療による効果が記憶されている。また、各種検査結果ごとに、結果の判断方法、疾患がどのように結果に影響するか、検査結果に応じた疑わしい病気等が記憶されている。また、正常な場合の臓器の状態や、解剖画像、各種臓器の機能や名称などを説明する電子医学書のデータや標準的なモデル人体の画像も記憶されているものとする。
【0054】
診断結果説明レポート管理サーバ14は、汎用の比較的処理能力の高いコンピュータにデータベース管理システム(DataBase Management System: DBMS)の機能を提供するソフトウェアプログラムを組み込んだものである。診断結果説明レポート管理サーバ14は診断結果説明レポートデータベース15が構成される大容量ストレージを備えている。診断結果説明レポート管理サーバ14は、断結果説明レポート情報の更新要求を受け付けたときには、診断結果説明レポートデータベース15を検索して該当する診断結果説明レポート情報をメモリ上に呼び出し、メモリ上で内容を更新した後、更新された診断結果説明レポート情報をストレージに書き込む。これにより、診断結果説明レポートデータベース15の内容が更新される。
【0055】
ユーザ認証サーバ16は、ユーザID、パスワードおよびユーザのアクセス権を管理するソフトウェアプログラムを組み込んだものである。患者ID、患者パスワードは、病院担当者の入力に応じてネットワークに接続された医療施設スタッフ用の任意の端末から登録、変更、削除要求を行い、ユーザ認証サーバ16が登録変更要求を受け付けて、ユーザ管理データベース17に、患者IDと患者パスワードを対応付けて登録、更新、削除を行う。
【0056】
また、ユーザ認証サーバ16は、患者用端末11からの認証要求を受け付けて、ユーザIDとパスワードが一致するか否か判断し、判断結果を患者用端末11に送信する。なお、ユーザIDとパスワードが一致する場合にはアクセス権情報を合わせて送信する。
【0057】
また、各データベースにおける画像ID、検査ID、患者ID、診察IDは同一の体系によるものであり、これらのIDによって各データベース、テーブルの関連づけがなされており、例えば、患者情報テーブルの患者IDに基づいて患者検査履歴テーブルからその患者が過去に受けた検査の検査IDを取得し、また、その検査IDに基づいて検査情報テーブルからその患者に対して過去に行った胸部CT撮影(検査種別・部位)で得られた代表画像の画像IDを取得することができる。さらに、その代表画像IDに基づいて画像情報データベース5からその代表画像の画像データを取得したり、読影レポートデータベース7からその画像に対する所見を取得したりすることも可能である。
【0058】
ネットワーク19は病院内の各種装置を接続するローカルエリアネットワークである。但し、画像診断医用ワークステーション3が他の病院あるいは診療所にも設置されている場合には、ネットワーク19は、各病院のローカルエリアネットワーク同士をインターネットもしくは専用回線で接続した構成としてもよい。いずれの場合にも、ネットワーク19は光ネットワークなど画像情報の高速転送を実現できるものとすることが望ましい。
【0059】
以下、本発明の第1の実施形態となる診断結果説明レポート生成装置の詳細について説明する。
【0060】
図2は、この診断結果説明レポート装置の構成を模式的に示したブロック図である。図2に示すように、この装置は、診断情報記憶手段26と、解説情報記憶手段28と、種々の診断結果ごとに用意された、テンプレート記憶手段27と、入力手段21と、診断情報取得手段22と、テンプレート取得手段23と、解説情報取得手段24と、診断結果説明レポート作成手段25と、入力手段21の入力に応じてユーザの認証を行うユーザ認証サーバ16と、表示制御手段29と、診断結果説明レポートデータベース15とから構成される。患者用端末11は、診断結果説明レポート作成プログラムの必要部分がメモリ上にロードされることにより、診断結果説明レポート作成装置の入力手段21と、診断情報取得手段22と、テンプレート取得手段23と、解説情報取得手段24と、診断結果説明レポート作成手段25と、表示制御手段29として機能する。
【0061】
診断情報記憶手段26は、患者を特定する患者特定情報と患者の診断結果を含む診断情報を記憶するものであり、画像情報データベース5、読影レポートデータベース7、電子カルテデータベース9とから構成される。なお、診断情報は、患者ID、患者名などの患者を特定する患者特定情報および診断結果を少なくとも含み、さらに、1以上の患者の診断に関連する情報を含む。患者の診断に関連する情報は、患者の診断に関連するものであればよく、例えば、各種検査結果、電子カルテ、各種のモダリティにより撮影された診断画像、読影レポート、検査履歴等があげられる。また、本発明による診断結果には、医療機関におけるあらゆる診断の結果を含んでよく、例えば、病名、画像診断による診断画像や血液検査の結果、生体検査の結果等の検査結果を含むことができる。
【0062】
また、本実施形態に限定されず、診断情報記憶手段26を構成する各種データベースは病院ごとに様々な態様のシステム構成で構成されてよい。また、診断情報記憶手段26には、生体検査部門の検査結果を記憶する生検情報サーバ等の他の診断情報を記憶する装置を、ネットワーク19を介してさらに接続してもよい。
【0063】
解説情報記憶手段28は、種々の診断結果についての解説情報を記憶するものであり、解説情報データベース13により構成される。
【0064】
解説情報とは、病名や画像診断や各種検査結果の判断基準等について解説する情報である。例えば、解説情報には、病名や治療法、治療効果について平易な文章や言葉で説明する文章、標準的な検査結果の数値範囲を表す統計的なデータ、人体の解剖図、モデルとして標準的な人体に対して撮影された標準画像のような図面などを含むことができ、音声を含んでもよい。
【0065】
解説情報データベース13には、電子医学書や過去の臨床データのサンプルが記憶され、血液検査等の各種検査ごとに、正常範囲、正常画像、検査画像に対応する解剖図が対応付けられて保存されるとともに、診断結果ごとに治療方法、治療効果の統計データが対応付けられて記憶されている。また、電子医学書などには、被写体の生体組織や診断結果の名称を平易な言葉で説明する辞書を含むものとする。また、各種検査に対し、検査項目の値の範囲などの検査結果の内容に応じて、それぞれ異なる解説内容が用意されているものとする。
【0066】
本実施形態においては、解説情報データベース13には、正常画像として、モデル被写体の3次元標準画像、該3次元標準画像に対応する3次元解剖画像を記録している。3次元標準画像は、医用撮影機器(例えば、X線CT装置、MRI装置等)で、モデル被写体を撮影して得られた3次元画像である。この3次元画像は、複数のアキシャル断面画像から構成されている。解説情報データベース13は、性別及び年齢毎にモデル被写体の3次元標準画像をそれぞれ記録している。また、他の要素別(身長別、体重別等)に3次元標準画像を記録してもよい。
【0067】
また、3次元解剖画像は、記録した3次元標準画像に対応する3次元の解剖画像であり、3次元標準画像のモデル被写体の解剖画像である。3次元解剖画像は、3次元標準画像のそれぞれのアキシャル断面画像に対応した解剖図の画像からなる。また、解説情報データベース13は、3次元標準画像を複数記録しているので、それに応じて3次元解剖画像も複数記録している。また、解説情報データベース13には、3次元解剖画像に示されるぞれぞれの生体組織領域に対応してその名称を示す情報を記録している。
【0068】
なお、解説情報データベース13は、テンプレート記憶手段27と解説情報記憶手段28の役割を兼ねている。なお、本実施形態に限定されず、テンプレート記憶手段27と解説情報記憶手段28を構成する記憶装置は病院ごとに様々な態様のシステム構成で構成されてよい。
【0069】
テンプレート記憶手段27は、診断情報および解説情報のそれぞれの少なくとも一部を挿入可能な挿入領域を備えた説明テンプレートを記憶するものである。本実施形態では、診断結果として病名ごとに説明テンプレートが用意されている。各説明テンプレートには、任意の数のフィールドが設けられ、フィールドごとに挿入項目が予め設定されている。そして、各フィールドには、患者特有の症状等および病気または症状を説明するための解説を挿入可能な挿入領域を設けている。また、この挿入領域は、単語や文章だけでなく写真や解剖図も挿入可能である。また、テンプレート記憶手段27は、個々の診断結果に、患者の理解に応じて、説明の詳細さを異ならせた複数のレベルのテンプレートを用意している。
【0070】
入力手段21は、患者用端末11のマウスやキーボード等の入力装置が検出した、診断結果説明レポートの作成対象となる患者の患者特定情報を入力するものである。ここでは、ユーザ登録済みのユーザにユーザ名とパスワードの入力を促して、検出したユーザID、パスワード等を、ユーザ認証サーバ16に入力するとともに、ユーザ認証サーバ16に認証を要求する。そして、ユーザ認証サーバ16から認証結果を受領し、ユーザID、パスワードが一致し、診断結果説明レポートにアクセス権の設定された医療関係者または患者であることが確認されれば、診断結果説明レポートを閲覧したい患者IDの入力および説明の詳細レベルの選択を促し、検出した患者IDを診断情報取得手段22に入力するとともに、詳細レベルを診断結果説明レポート作成手段25に入力する。
【0071】
診断情報取得手段22は、入力された患者特定情報に基づいて、診断情報取得手段26から入力された患者の診断情報を取得するものである。入力手段21がユーザ認証の結果アクセスが認められたユーザに、患者IDの入力を促し、検出した患者IDを診断情報取得手段22に入力する。すると診断情報取得手段22は、読影レポートデータベース7,電子カルテデータベース9を参照して、その患者IDに対応する被験者の性別、年齢、体重、及び身長等の患者情報および、電子カルテの所見等に記載された診断結果を含む診断情報を取得する。なお、本実施形態では、解説情報取得手段24は、診断結果説明レポート作成手段25の診断情報検索要求があった場合も、解説情報データベース13から解説情報を取得するものとする。
【0072】
テンプレート取得手段23は、取得された診断情報の診断結果に基づいて、解説情報データベース13から取得された診断結果用に用意された説明テンプレートを取得するものである。本実施形態では、診断結果として病名を取得し、取得した病名に応じた説明テンプレートを取得する。また、入力された説明の詳しさに応じたレベルの説明テンプレートを取得する。なお、本実施形態では、詳細レベルを、平易a、標準b、専門的cの3段階とし、詳細レベルの指定がない場合には詳細レベルaの説明テンプレートTaが取得されるように設定されているものとする。また、患者が特定の詳細レベルbを選択した場合には、選択されたレベルのテンプレートTbを取得する。
【0073】
解説情報取得手段24は、解説情報データベース13から解説情報を取得するものである。本実施形態では、解説情報取得手段24は、診断結果説明レポート作成手段25の要求に応じて、説明テンプレートに応じた解説情報を解説情報データベース13から解説情報を取得するものとする。
【0074】
診断結果説明レポート作成手段25は、取得された説明テンプレートに診断情報記憶手段26および解説情報記憶手段28から取得した、必要な診断情報および解説情報を挿入して診断結果説明レポートを作成するものである。そして、診断結果説明レポート作成手段25は、生成した診断結果説明レポートを診断結果説明レポート管理サーバ14に記憶する。
【0075】
図3は、診断結果説明レポート作成手段25の説明テンプレートの一例を示す図である。図3に示すように、診断結果説明レポート作成手段25は、決定された説明テンプレートTaの各フィールドF1からF7の挿入領域に挿入すべき情報に対応付けられた検索キーワードを特定する。そして、診断結果説明レポート作成手段25は、取得した診断情報および解説情報から、挿入すべき情報に対応付けられた検索キーワードにより、対応する情報を検索させ、検索結果を説明テンプレートの挿入領域に挿入すべき情報として決定する。そして、診断結果説明レポート作成手段25は、必要に応じて診断情報取得手段22および解説情報取得手段24に、患者IDおよび挿入すべき情報に対応付けられた検索キーワードを供給し、検索キーワードに該当する情報を検索させ、検索結果を取得する。
【0076】
なお、患者用端末11は各種の辞書を記憶するものであり、キーワード検索の際、各種検索キーワードは、周知の技術により同意語等の複数の言い換え表現で表されたキーワードに変換されて、変換されたキーワードによる検索も併せて行われる。これにより、例えば、電子カルテ等に病名や症状が略語や専門用語で記されていても該当する情報検出できる。診断情報取得手段22および解説情報取得手段24は、診断結果説明レポート作成手段25から受領した患者IDおよび挿入すべき情報に対応付けられた検索キーワードにヒットする診断情報および解説情報を画像情報データベース5、読影レポートデータベース7、電子カルテデータベース9、解説情報データベース13のそれぞれから取得する。
【0077】
ここで、本実施形態では、診断結果説明レポート作成手段25は、取得した患者の診断情報に対応する情報に応じて、解説情報のうち説明テンプレートの挿入領域に挿入すべき情報を決定する機能を有する。具体的には、診断結果説明レポート作成手段25は、取得した患者の血液検査の結果に対応して、解説情報のうち、血液検査の検査値が該当する範囲の説明文章を決定し、決定された説明文章を挿入する。また、診断結果説明レポート作成手段25は、取得した患者の病名に対応して、解説情報のうち、病名に対応する説明文章を決定し、決定された説明文章を挿入する。
【0078】
また、診断結果説明レポート作成手段25は、取得した患者の診断画像に対応する解剖図および標準画像を決定して、決定した解剖図および標準画像を挿入する機能を有する。この診断画像に対応する解剖図および標準画像を決定する方法には、本出願人による特願2010−24587号公報の技術を利用する。具体的には、診断結果説明レポート作成手段25は、診断情報取得手段22を介して画像情報データベース5から、各種モダリティにより撮影された患者の3次元医用画像のうち、説明テンプレートに設けられたフィールドに設定された検索キーワードが、医師等によって画像の付帯情報等として対応付けられた患者の断層画像(以下、医用断面画像という)を特定して取得する。本実施形態では3次元医用画像は、複数のアキシャル断面画像から構成されているものとする。なお、診断情報取得手段22で取得される3次元医用画像と、解説情報データベース13に記録されている3次元標準画像は、同じ種類の医用撮影機器(例えば、X線CT装置)で撮影されたものである。
【0079】
診断結果説明レポート作成手段25は、解説情報取得手段24を介して、取得した診断情報の患者特定情報(性別、年齢等の情報)に対応する3次元標準画像を解説情報データベース13から取得し、3次元標準画像の中から、特定した患者の断層画像に対応する3次元標準画像の断層画像(以下、標準断層画像という)を特定し、挿入すべき画像として決定する。
【0080】
具体的には、診断結果説明レポート作成手段25は、位置合わせ処理を行うことで、医用断面画像に所定値以上で一致する標準断面画像を特定する。本実施の形態では、診断結果説明レポート作成手段25は、医用断面画像に所定値以上で一致し、且つ、最も一致する標準断面画像を特定する。なお、所定値以上か否かにかかわらず、最も一致する標準断面画像を単に特定してもよい。位置合わせ処理は、特開2008−43524号公報に記載されている手法を用いて行ってよい。
【0081】
特開2008−43524号公報に記載された技術について簡単に説明する。まず、3次元標準画像の各スライス画像の標準座標位置、及び該スライス画像の標準特徴量を記録する。ここで、特徴量としては、例えば、被検体の体部全体の円形度を示す特徴量、被検体の空気領域の割合を示す空気領域特徴量、被検体の骨領域の割合を示す骨領域特徴量、被検体の軟部組織の割合を示す軟部組織特徴量の4つがある。そして、撮像された断面画像の特徴量を求め、記録されている特徴量の中から、最も一致する特徴量を探索し、該探索した特徴量に対応する座標位置を、該撮像された断面画像の座標位置として記録することで、位置合わせ処理を行う。
【0082】
さらに診断結果説明レポート作成手段25は、解説情報取得手段24を介して、取得した3次元標準画像に対応する3次元解剖画像(3次元解剖図)を解説情報データベース13から取得し、標準断層画像が特定されると、該標準断層画像に対応する3次元解剖画像の解剖断層画像を特定する。つまり、解説情報として取得した3次元解剖画像の中から、特定された3次元医用画像の断層画像に対応する断面の解剖断層画像を特定し、挿入すべき画像として決定する。
【0083】
表示制御手段29は、作成された診断結果説明レポートを患者用端末11のディスプレイに表示させる。
【0084】
図4は、本実施形態の診断結果説明レポート作成処理の流れを表すフローチャートである。図4に従って、本実施形態における診断結果説明レポート作成装置の各処理の流れについて、以下詳細に説明する。本実施形態では、肝臓がんの診断を受けた患者が患者用端末11を用いて診断結果説明レポートを作成する場合を例に説明する。
【0085】
本実施形態の処理に先立って、患者に対して血液検査およびCT装置による胸部の通常撮影および造影撮影を行い、撮影されたそれぞれの3次元医用画像が画像情報データベース5に記憶されており、それぞれの画像を画像診断した読影レポートが作成されて読影レポートデータベース7に記憶されており、患者との問診や、血液検査結果、総合的な診断結果について電子カルテが作成されて電子カルテデータベース9に記憶されているものとする。
【0086】
なお、本実施形態では、ユーザ認証サーバ16を、インターネットによりアクセス可能に設け、患者が診察を受けた病院が運営するウェブサイトにアクセスし、患者用端末11に、ユーザIDおよびパスワードの入力画面が表示される。患者用端末11は、患者によるユーザIDおよびパスワードの患者特定情報の入力を受け付けて、ユーザ認証サーバ16に入力する(S01)。
【0087】
そして、患者用端末11は、ユーザ認証サーバ16から認証結果を受領し、ユーザID、パスワードが一致し、診断結果説明レポートにアクセス権の設定された医療関係者または患者であることが確認されれば、作業用画面が表示される(S02のOK)。
【0088】
患者用端末11は、作業用画面で、診断結果説明レポートを閲覧したい患者IDの入力および説明の詳細レベルの選択を促し、検出した患者IDを診断情報取得手段に入力するとともに、詳細レベルを診断結果説明レポート作成手段25に入力する。次いで、診断情報取得手段22は、患者IDに基づいて、診断情報を記憶した各データベースから患者の診断情報を取得する(S03)。そして、取得した患者の電子カルテから、病名「肝細胞がん」を診断結果として取得したものとする。
【0089】
テンプレート取得手段23は、診断結果「肝細胞がん」とS03のステップで入力された詳細レベルに基づいて、図3に示すような、「肝細胞がん」に対応付けられた説明テンプレートTaを取得し、メモリに保存する(S04)。
【0090】
説明テンプレートTaには、図3に示すように、患者名、性別、生年月日、身長、体重、血液等の患者の基本情報を挿入する患者基本情報フィールドF1、血液検査フィールドF2、血液検査の結果を説明する検査解説フィールドF3、CT装置による断層画像の画像診断結果フィールドF4、画像診断結果を説明する画像診断結果解説フィールドF5、診断結果フィールドF6、診断結果を説明する診断結果解説フィールドF7が設けられ、それぞれのフィールドには、1つ以上の挿入領域K11等が設けられている。また、各挿入領域K11等には、検索のためのキーワードk11等が対応付けられている。
【0091】
診断情報記憶手段26および解説情報記憶手段28は、取得された説明テンプレートに必要な情報を取得する(S05)。
【0092】
まず、患者IDに基づいて、診断情報取得手段22は、患者の情報を各データベースから取得する。本実施形態では、S03のステップで、患者の診断結果を少なくとも取得するために、患者の電子カルテを診断情報から取得して、その他の患者の診断情報の全てをこのステップで取得するものとする。なお、患者の診断情報の取得時は、S03において一括して取得してもよく、各ステップの処理の必要に応じて各タイミングで取得してもよい。また、取得内容は、テンプレートの内容に必要なもののみ取得してもよく、全てを取得してもよい。
【0093】
次に、解説情報取得手段24は、解説情報を取得する。各テンプレートには、フィールドごとに、検索すべき情報を予め設定して対応付けているものとする。
【0094】
本実施形態の説明テンプレートTaの例では、解説情報を挿入する挿入領域が、血液検査説明フィールドF3、画像診断結果説明フィールドF5、診断結果解説フィールドF7に設けられている。解説情報取得手段24は、血液検査説明フィールドF3に関し、血液検査の種類をキーワードとして血液検査解説情報を取得する。また、解説情報取得手段24は、画像診断結果解説フィールドF5に関し、3次元標準画像および3次元解剖図および該患者の病名である肝細胞がんについての読影レポート解説情報をキーワードとして解説情報を取得する。診断結果解説フィールドF7について、患者の確定診断の結果である病名をキーワードとして解説情報を取得する。ここでは、病名が肝細胞癌の正式名称であったとすると、解説情報取得手段24は、診断結果解説フィールドF7の挿入領域K71に対し、肝細胞癌の正式名称をキーワードとして解説情報を検索し、ヒットした情報を取得する。
【0095】
次に、診断結果説明レポート作成手段25は、取得した診断情報および解説情報から各フィールドF1からF7の挿入領域に挿入すべき情報を、各挿入領域に対応付けられた各キーワードk11等によりキーワード検索を行い、ヒットした情報を挿入領域に挿入すべき情報として決定する(S06)。
【0096】
このステップにおいて、まず、診断結果説明レポート作成手段25は、取得した情報から診断情報に関するフィールドF1、F2、F4、F6について対応付けられた各キーワードk11等によりキーワード検索を行い、ヒットした情報を挿入領域に挿入すべき情報として決定する。
【0097】
具体的には、診断結果説明レポート作成手段25は、取得した情報のうち、患者基本情報フィールドF1に関し、各キーワードk11「患者名」、k12「性別」、k13「生年月日」、k14「身長」、k15「体重」、k16「血液」を含む患者特定情報から、患者特定情報に基づいて、キーワードk11「患者名」、k12「性別」、k13「生年月日」、k14「身長」、k15「体重」、k16「血液」に対応する語句または数字を挿入領域K11からK16にそれぞれ挿入すべき情報として決定する。
【0098】
また、診断結果説明レポート作成手段25は、血液検査フィールドF2に関し、取得した患者の血液検査結果データから、各挿入領域K21、K22に対応付けられたキーワードk21「GTP値」、k22「項目2」に該当する患者のGTP値および患者の項目2に対応する値、および文章を検索し、血液検査フィールドF2の挿入領域K21、K22にそれぞれ挿入すべき情報として決定する。
【0099】
また、診断結果説明レポート作成手段25は、CT装置による断層画像の画像診断結果フィールドF4に関し、取得したCT検査の診断画像および読影レポートから、各挿入領域K41からK44に対応付けられたキーワードk41「放射線科&所見1」、k42「疾患を表す代表的な通常断層像画像」、k43「疾患を表す代表的な造影断層像画像」、k44「放射線科&所見2」をキーワード検索し、そして、各キーワードに対応する読影レポートの所見1、所見2に記載された内容を画像診断結果フィールドF4のK41、K44に挿入すべき情報として決定する。なお、診断画像のうち、疾患を表す代表的な断層像画像を、タグ情報等に識別可能なキーワードを付すことで特定可能にしているものとする。ここでは、造影剤を投与しないでCT撮影した通常断層画像I41および造影撮影した造影断層画像I42が決定され、画像診断結果フィールドF4の挿入領域K41、K42にそれぞれ挿入すべき情報として決定される。
【0100】
また、診断結果説明レポート作成手段25は、診断結果フィールドF6に関し、取得した患者の電子カルテから、挿入領域K61のキーワードk61「病名」について検索し、確定診断された病名に該当する病名を、診断結果フィールドF6の挿入領域K61に挿入すべき情報として決定する。なお、病名として、略称等が記載されていた場合には、適宜正式病名に変換して挿入すべき情報として決定してもよい。
【0101】
次に、診断結果説明レポート作成手段25は、取得された解説情報から挿入すべき情報をキーワードにより検索して、挿入領域に挿入すべき情報として決定する。
【0102】
本実施形態においては、テンプレートに各解説フィールドF3、F5、F7の挿入領域の各キーワードの一部は、各診断情報フィールドF1、F2、F4、F6の挿入領域の挿入すべき情報として決定した情報に基づいて設定される。つまり、診断結果説明レポート作成手段25は、S22で決定された診断情報に基づいて、検査解説フィールドF3に、挿入領域に挿入すべき解説情報を決定する。
【0103】
まず、血液検査説明フィールドF3について、説明する。なお、解説情報取得手段24が取得した血液検査解説情報には、年齢に応じた、GTP値の正常範囲、異常範囲が設定されており、正常範囲のGTP値が得られた場合の挿入語句または挿入文章と、異常範囲のGTP値が得られたな場合の範囲の挿入語句または挿入文章が、それぞれ用意されているものとする。また、解説情報データベースには、各検査ごとに、正常範囲、異常範囲、検査結果の判断基準、異常範囲の場合の疑わしい疾患等が記憶されているものとする。
【0104】
診断結果説明レポート作成手段25は、取得された血液検査解説情報から、患者の年齢に応じて、患者のGTP値が正常範囲、異常範囲のいずれに入るか判定し、判定した結果によって、正常範囲のGTP値であった場合の挿入語句または挿入文章、異常範囲のGTP値であった場合の挿入語句または挿入文章を血液検査解説情報から検出して、検出した情報に基づいて各検査解説フィールドF3の各挿入領域K31からK35に挿入すべきキーワードk31からk35に対応する情報を挿入すべき情報として決定する。
【0105】
なお、診断情報または解説情報の検索キーワードは任意の種々の方法で決定してよい。検査結果等のフィールドに対して、1つのキーワードを設定してもよく、挿入領域ごとに、キーワードをそれぞれ設定してもよい。また、1つの挿入領域に対して複数のキーワードを設定してもよい。
【0106】
次に、診断結果説明レポート作成手段25は、先述の方法により、解説情報取得手段24が取得した3次元標準画像および3次元解剖画像から、通常断層画像I41に対応する標準断層画像I52を特定し、特定された標準断層画像I52に対応する解剖画像I51を特定し、それぞれを画像診断結果解説フィールドF5の挿入領域K53、K52に挿入すべき情報として決定する。また、この際解剖画像I51に対応付けられた、解剖学的部位の情報も挿入領域K52に同時に表示する。
【0107】
また、診断結果説明レポート作成手段25は、画像診断結果フィールドF4の所見1、所見2ごとに、記載される文章または語句を解析し、専門用語や略語を抽出して、解説情報取得手段24に、解説情報データベース13からキーワード検索を行わせ、必要に応じて言い換えた表現に変換し、解説を加えた文章を付加する。そして、この結果得られた情報を、画像診断結果解説フィールドF5の挿入領域K51、53に挿入すべき情報としてそれぞれ決定する。
【0108】
また、ここでは、取得された解説情報のうち、肝細胞がんについての読影レポート解説情報には、断層画像のモダリティや撮影方法等の撮影情報ごとに通常断層画像に現れる病気の症状の特徴や、正常状態と、異常状態の症状の見分け方等について記載されているものとする。診断結果説明レポート作成手段25は、肝細胞がんについての読影レポート解説情報から、患者の通常断層画像I41の撮影条件に該当する情報があれば、画像診断結果解説フィールドF5の挿入領域K51、54に挿入すべき情報としてそれぞれ決定する。
【0109】
また、診断結果説明レポート作成手段25は、取得した解説情報から診断結果解説フィールドF7に挿入すべき情報を決定する。取得した情報から、病名の通称や、肝細胞癌の症状や、主な治療法等の病気の特長についての説明、治療法による効果の統計的なデータなどを、キーワード検索によって抽出し、診断結果解説フィールドF7の挿入領域K71に挿入すべき情報として決定する。
【0110】
なお、ステップS05における解説情報の検索は、診断情報の検索より先に行ってもよく、同時に行ってもよく、ステップS06の解説情報から挿入すべき情報を決定する際に、必要に応じて行ってもよい。また、各データベースに対して、診断情報または解説情報の挿入すべき情報を直接検索してもよい。
【0111】
診断結果説明レポート作成手段25は、以上により、診断情報記憶手段26および解説情報記憶手段28から取得した情報から、必要な診断情報および解説情報を決定して、説明テンプレートTaに挿入して診断結果説明レポートRaを作成する。そして、診断結果説明レポート作成手段25は、生成した診断結果説明レポートを診断結果説明レポート管理サーバ14に記憶する(S07)。
【0112】
なお、診断情報取得手段22は、患者の診断情報の全てをS03のステップで診断情報記憶手段26から取得してもよく、患者の診断情報の一部のみをS03のステップで取得し、その他の診断情報について、S05のステップにおいて必要に応じて診断情報記憶手段26から取得してもよい。
【0113】
表示制御手段29は、診断結果説明レポート作成手段25によりに作成された診断結果説明レポートRaを取得し、図5に示すような、診断結果説明レポートRaを患者用端末11のディスプレイに表示させる(S08)。
【0114】
本第1の実施形態によれば、患者を特定する患者特定情報と患者の診断結果を含む診断情報を記憶し、種々の診断結果についての解説情報を記憶し、種々の診断結果ごとに用意された、診断情報および解説情報のそれぞれの少なくとも一部を挿入可能な挿入領域を備えた説明テンプレートを記憶し、診断結果説明レポートの作成対象となる患者の患者特定情報を入力し、入力された患者特定情報に基づいて、診断情報記憶手段から入力された患者の診断情報を取得し、取得された診断情報の診断結果に基づいて、テンプレート記憶手段から取得された診断結果用に用意された説明テンプレートを取得し、解説情報記憶手段から解説情報を取得し、取得された説明テンプレートに診断情報記憶手段および解説情報手段から取得した、必要な診断情報および解説情報を挿入して診断結果説明レポートを作成するため、患者の診断情報と診断情報についての解説情報が挿入された診断結果説明レポートを作成できる。この結果、ユーザに対する診断結果の理解を高めることができる。
【0115】
また、本実施形態では、テンプレート記憶手段27が、種々の診断結果のうちの個々の診断結果に、説明の詳細さのレベルを異ならせた複数の説明テンプレートを記憶するものである場合には、説明の詳細さを異ならせた診断結果説明レポートが作成可能であるため、ユーザの理解に応じた診断結果説明レポートを作成することが出来るため、診断結果の理解を高めることができる。
【0116】
また、入力手段21が、説明の詳細さのレベルを入力するものであり、テンプレート取得手段23は、入力された説明の詳細さのレベルに応じた説明テンプレートを取得するものであるため、入力された説明の詳細さのレベルに応じた診断結果説明レポートを作成することができ、診断結果の理解を高めることができる。
【0117】
また、例えば、マウスの右ボタンをクリックすると、表示画面上に診断結果説明レポートの詳細レベルを切り替えるプルダウンメニューを表示し、ユーザ操作を検出して、新たに選択された詳細レベルの説明テンプレートを用いた診断結果説明レポートを表示してもよい。
【0118】
また、複数の詳細レベルの説明テンプレートTa、Tb、Tcは、レベルの指定のあるなしによらず、診断結果説明レポートの作成指示を受けた際に、診断結果説明レポートの作成指示を受けた際に指定された詳細レベルの説明テンプレートTaのみを作成してもよく、全てのレベルの説明テンプレートTa、Tb、Tcを作成してもよい。
【0119】
本実施形態では、診断結果説明レポート作成手段25は、診断情報に基づいて、各解説用の挿入領域に挿入すべき解説情報を決定するため、患者の診断結果ごとにカスタマイズされた適切な診断結果説明レポートを柔軟に作成することができ、診断結果の理解を大きく向上させることが出来る。
【0120】
また、診断結果説明レポート作成手段25は、挿入領域に、診断情報のうち患者の診断画像を挿入するものであるため、患者の診断画像を含む診断結果説明レポートを作成することが出来るため、診断結果の理解を高めることができる。
【0121】
さらに、診断結果説明レポート作成手段25が、挿入領域に、解説情報のうち患者の診断画像に対応する解剖画像を挿入するものであるため、完成した診断結果説明レポートにおいて、解剖図を参照して患者の診断画像を理解することができ、診断結果の理解をさらに高めることができる。また、さらに、診断結果説明レポート作成手段25が、挿入領域に、解説情報のうち患者の診断画像と同じ部位を表す標準的な画像を挿入するものであるため、同効果が得られるとともに、複数の参考となる画像を参照して患者の診断画像を理解することができるため、診断結果の理解をいっそう高めることができる。
【0122】
また、本実施形態においては、診断結果説明レポート作成手段25が生成した診断結果説明レポートを記憶する診断結果説明レポート記憶手段15を設けたため、必要に応じて、診断結果説明レポートを記憶、または参照できるため、診断結果説明レポートを活用しやすい。
【0123】
図6は、本実施形態の診断結果説明レポート生成装置の変形例の機能ブロック図である。本実施形態の診断結果説明レポート生成装置に、図6に示すように、記憶された診断結果説明レポートを編集する編集手段30をさらに設けてもよい。編集手段30は、入力手段21からユーザに入力された文章等の追加や変更などの情報を取得して、メモリ上で、作成されたまたは診断結果説明レポートデータベース15から取得された診断結果説明レポートRaに、取得した情報を反映して更新する。この場合には、必要に応じて診断結果説明レポートを編集でき、作成または編集した診断結果説明レポートを記憶しておくことができるため、作成または編集した診断結果説明レポートを活用しやすい。
【0124】
また、本実施形態は、ネットワーク19にインターネット接続された患者のコンピュータに、本発明の診断結果説明レポート作成プログラムの必要部分をインストールして実装し、患者のコンピュータを患者用端末11として機能させたものである。つまり、診断結果説明レポート作成装置における入力手段21が、インターネットを介して患者特定情報を入力するものである。このため、患者は、病院に足を運ぶことなく自宅等からも、診断結果説明レポート作成装置による診断結果説明レポート作成を行える場所や時間の選択が拡がり、患者の負担を大きく低減する。
【0125】
なお、医療機関の各ワークステーション3、10、あるいは、受付や診察の待合室等に設置した有線や無線LANによりネットワーク接続した患者用端末(不図示)などにも本発明の診断結果説明レポート作成プログラムの必要部分をインストールして実装し、診断結果説明レポート作成を実行可能にしておくことが好ましい。この場合には、患者や受付担当者も、必要に応じて診断結果説明レポートを作成、参照することが容易であり、医療機関側で、患者への診断結果の説明時に作成した診断結果説明レポートを提示して説明を行う等、診断結果の説明に役立てることができる。診断結果説明レポートをより容易に活用でき、有用である。
【0126】
また、医療機関側で、診断結果説明レポートをまとめて作成しておき、診断結果説明レポートDB15に保存しておくことにより、各診療科や患者が簡単に所望の患者の診断結果説明レポートを参照することができ、情報の活用がしやすい。
【0127】
また、本実施形態において、キーワード検索を同じ意味を言い換えた表現に置き換えた検索も行うため、より多くの情報を適切に取得できる。なお、検索キーワードの、設定方法は周知の種々の方法を用いてよい。
【0128】
また、説明テンプレートの内容は、診療科や目的に応じて、自由に設計可能であることが好ましい。また、診断結果として、病名ごとに複数の異なる診療科の診断結果をまとめた説明テンプレートを用意することで、複数の診療科の診断情報をまとめた診断情報解説レポートを作成することが出来、患者は、各診療科のそれぞれの医師に診断内容の説明を求めるという手間を省くことができ、総合的な理解の支援が得られる。また、各種検査結果診断目的で作成された診断情報を、診断に至った根拠や経緯を解説することで、複数の診察結果をどのように捉えてよいか専門的な知識のない患者には判断が困難であった現状に比して、患者の理解を大きく向上させられる。
【0129】
また、本実施形態のように、説明テンプレートの内容に、正常な場合と異常な場合の情報等の、医師らの判断のよりどころとなる情報を挿入することにより、診断内容の把握が大きく高められる。
【0130】
また、本実施形態によれば、画像診断技術の高度化・専門化によって、診断画像の理解には高度な医療知識が必要であるが、解説情報説明レポートRaに、患者の診断画像に対応する同じ部位や病名に対する分かりやすい解説を付すことで、患者の理解が大きく高められる。また、読影の判断基準の説明を解説情報説明レポートRaに追加することで、専門的な内容についても、患者の理解を支援する。
【0131】
また、本明細書の各実施形態における解説情報は、さらに生活習慣情報を含むものであることが好ましい。なお、生活習慣情報は、好ましい生活習慣(または好ましくない生活習慣)に対する指針を表す情報であり、例えば、飲酒量、喫煙量、食事内容や食事の量、運動の種類や量、および睡眠時間などに関する情報を含むものとする。
【0132】
例えば、次のような例が考えられる。まず、病名ごとに好ましい生活習慣を対応づけた生活習慣情報を作成し、解説情報の1つとして解説情報データベース13に記憶し、生活習慣情報を挿入可能な生活習慣フィールドを有する説明テンプレートをテンプレート記憶手段27に記憶する。そして、診断結果説明レポート作成手段25は、取得した説明テンプレートが生活習慣フィールドを備えている場合には、診断結果説明レポートの作成対象となる患者の病名に対応する生活習慣情報を取得して、生活習慣フィールドに所定の形式で挿入して診断結果説明レポートを作成する。なお、上記例で、病名に替えて他の診断結果を用いて生活習慣情報の作成や挿入を行ってもよい。
【0133】
上記場合には、病院での検査や治療の情報を理解するとともに、生活習慣の改善点についても情報を取得したいという患者の要望に応えることができる。
【0134】
以下、図7を用いて、第2の実施形態について説明する。図7は、第2の実施形態における診断結果説明レポート作成装置の機能ブロック図である。第2の実施形態は、第1の実施形態の診断結果説明レポート装置がさらに医師などの診断結果説明レポートを管理する第三者に閲覧内容の確認を促し、その閲覧内容の確認結果を受け取って診断結果説明レポートを患者らのユーザに閲覧可能とするか否かを判別する閲覧判別手段31を備えたものである。以下各実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
【0135】
閲覧判別手段31は、第1の実施形態のS01からS07と同様の処理を行って診断結果説明レポートが生成されると、診断情報から生成された診断説明レポートの患者の担当医師などの担当者の連絡先を特定して、担当者にメール等を送信して、診断結果説明レポートの確認を依頼する。
【0136】
担当医師または担当者らの使用する診察医用ワークステーション10は、担当医師らの入力装置による入力操作に基づいて、作成された診断説明レポートを、任意の編集アプリケーションを用いて画面に表示する。担当者らが診断結果説明レポートを必要に応じて編集した場合には、担当医師らの入力装置による入力操作に基づいて、診察医用ワークステーション10は、編集された診断結果説明レポートを診断結果説明レポートデータベース15に保存する。
【0137】
診察医用ワークステーション10は、診断結果説明レポートの閲覧を許可する場合、メールなどにより閲覧判別手段31に閲覧承認の通知を行う。すると、閲覧判別手段31は、表示制御手段29に指示して、診断結果説明レポートを診断結果説明レポートデータベース15から患者用端末11にロードして患者用端末11の表示画面に表示させる。一方、診察医用ワークステーション10は、診断結果説明レポートの閲覧を拒否する場合、メールなどにより閲覧判別手段31に閲覧拒否の通知を行う。すると、閲覧判別手段31は、表示制御手段29に指示して、患者用端末11の表示画面に診断結果説明レポートの表示ができない旨のメッセージを表示させる。
【0138】
上記のように、閲覧判別手段31を設けることにより、診断結果レポートの内容に応じて、意図しない内容の診断結果レポートが患者に提供されるのを防ぐことができる。また、医師らの担当者らが患者の診断結果説明レポートの内容を編集可能である場合には、担当者が診断結果説明レポートの内容を適切に管理することができ、より正確な内容の診断結果レポートを患者に提供できる。
【0139】
第3の実施形態を以下に説明する。第3の実施形態では、診断結果説明レポート装置における診断結果説明レポート生成手段25が、診断結果説明レポートデータベース15に記憶された過去の診断結果説明レポートから、診断結果説明レポートを作成する対象となる患者の診断情報に類似する診断情報を有する診断結果説明レポートを類似レポートとして抽出する類似レポート抽出手段32を有する点が第1の実施形態と異なる。
【0140】
類似レポート抽出手段32は、既に作成されて診断結果説明レポートデータベース15に記憶された診断結果説明レポートを比較用診断結果説明レポート(比較レポート)として取得し、診断結果説明レポートを作成する対象となる患者の診断情報に基づいて、診断結果説明レポートを作成する対象となる患者の病名と、比較レポートに記載された病名とが一致し、かつ、診断結果説明レポートを作成する対象となる患者の診断情報と類似する診断情報を有する比較レポートを類似診断結果説明レポート(類似レポート)として抽出する。
【0141】
類似レポート抽出手段32は、診断結果説明レポートを作成する対象となる患者の診断情報と比較用レポートの有する診断情報との類似を判断できるものであれば、診断情報間の類似を判断する周知の種々の方法を適用できる。また、診断情報の項目のうち、診断情報間の類似の判断のために用いる項目を任意に選択することができる。
【0142】
例えば、(a)両診断情報に含まれる各種の検査結果を表す数値に基づいて、検査結果を表す数値が互いに近い場合には、それぞれ診断情報が類似すると判断することができる。例えば、検査結果を表す数値を医学的基準に基づく数値範囲に分けると同じ数値範囲に属する場合を、互いに検査結果を表す数値が近いと判断することができる。
【0143】
また、(b)両診断情報に含まれる診断画像の特徴および診断画像の所見の内容が類似しる場合、(c)複数の時期に実施した同種類の検査結果の経緯が類似している場合、(d)性別、年齢、体重などの患者の基本情報や、咳や発熱などの症状や程度が一致または類似している場合などにも、それぞれ診断情報が類似すると判断することができる。
【0144】
ここでは、(b)の評価基準を用いた例として、特開2007−286945号に記載された手法を用いて類似レポートを抽出する例を説明する。なお、(a)、(c)または(d)の評価基準に基づいて診断情報間の類似を判断する手法として、例えば、特開2003−122845号または特開2004−288047号に記載された手法を用いてもよい。
【0145】
第1の実施形態におけるS01からS05と同様の処理が実行されると、類似レポート抽出手段32は、診断情報取得手段22が取得した診断情報から、病名と、同じ被写体を表す撮影モダリティが異なる複数の診断画像とを抽出する。次に、類似レポート抽出手段32は、診断結果説明レポートデータベース15に記憶された過去の診断結果説明レポートを順に比較レポートとして取得し、比較レポートの病名と取得した病名が一致する場合、比較レポートに対応する、上記複数の診断画像と撮影部位および撮影モダリティがそれぞれ共通する複数の診断画像(複数の比較診断画像)を取得する。そして、類似レポート抽出手段32は、特開2007−286945号に記載された手法を用いて、診断結果説明レポートを作成する対象となる患者の診断画像と比較画像との類似度を算出する。類似レポート抽出手段32は、診断結果説明レポートデータベース15に記憶された過去の診断結果説明レポートの全てに対して同様に類似度の算出を繰り返し、最も類似度の大きい比較診断画像に対応する比較レポートを類似レポートとして取得する。なお、比較診断画像は、比較レポートに挿入された画像そのものであってもよく、比較レポートに対応する診断情報に含まれる診断画像であってもよい。
【0146】
そして、診断結果説明レポート作成手段25は、説明テンプレートに挿入すべき項目のうち、治療内容などの所定の挿入項目の内容を類似レポートから取得し、説明テンプレートに挿入する。また、診断結果説明レポート作成手段25は、説明テンプレートに挿入すべき項目のうち、上記の所定の挿入項目以外の項目について、第1の実施形態と同様に診断情報および解説情報を適宜挿入して診断結果説明レポートを作成して診断結果説明レポートデータベース15に保存する。そして、表示制御手段29は、第1の実施形態におけるS08と同様の処理を行って診断結果説明レポートを表示画面に表示する。
【0147】
第3の実施形態によれば、類似レポートの内容を用いて、診断結果説明レポートの作成対象となる患者の診断結果説明レポートを作成することができる。このため、例えば、同じ病名であり、年齢や体重などの患者情報または症状などが類似する他の患者の治療実績や経過などの具体的な診断情報を挿入して診断結果説明レポートを作成することにより、患者の理解をさらに深めることのできる有効な情報を提供することができる。また、同じ病名であり、年齢や体重などの患者情報が類似する患者の生活習慣情報などを診断結果説明レポートに挿入することにより、患者の参考となる有効な情報を提供することができる。
【0148】
上記各実施形態により作成された診断結果レポートは、患者が診断結果レポートを、診断結果レポートが作成された病院とは別の病院の医師などに診断の参照に提示することもできる。例えば、複数の疾患を有する患者が、疾患ごとに異なる病院に通院する場合などに、自己の病歴などを説明するために用いることが考えられる。
【0149】
また、各実施形態において、本発明の診断結果説明レポート作成プログラムが医療機関のシステムを構成する複数の装置にインストールされて実装されて診断結果説明レポート作成装置として機能する場合について説明したが、当業者には明らかなように、診断結果説明レポート作成プログラムを様々な態様に構成したシステムにインストールして診断結果説明レポート作成装置として機能させることが実現可能である。
【符号の説明】
【0150】
1 3次元画像撮影装置(モダリティ)
2 画像品質チェック用ワークステーション(QA−WS)
3,3a,3b 画像診断医用ワークステーション
4 画像情報管理サーバ
5 画像情報データベース
6 読影レポート管理サーバ
7 読影レポートデータベース
8 電子カルテ管理サーバ
9 電子カルテデータベース
10,10a,10b 診察医用ワークステーション
11 患者用端末
12 解説情報管理サーバ
13 解説情報データベース
14 診断結果説明レポート管理サーバ
15 診断結果説明レポートデータベース(診断結果説明レポート記憶手段)
21 入力手段
22 診断情報取得手段
23 テンプレート取得手段
24 解説情報取得手段
25 診断結果説明レポート作成手段
26 診断情報記憶手段
27 テンプレート記憶手段
28 解説情報記憶手段
29 表示制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者を特定する患者特定情報と該患者の診断結果を含む診断情報を記憶する診断情報記憶手段と、
種々の診断結果についての解説情報を記憶する解説情報記憶手段と、
前記種々の診断結果ごとに用意された、前記診断情報および前記解説情報のそれぞれの少なくとも一部を挿入可能な挿入領域を備えた説明テンプレートを記憶するテンプレート記憶手段と、
診断結果説明レポートの作成対象となる患者の患者特定情報を入力する入力手段と、
入力された前記患者特定情報に基づいて、前記診断情報記憶手段から前記入力された患者の診断情報を取得する診断情報取得手段と、
該取得された診断情報の診断結果に基づいて、前記テンプレート記憶手段から前記取得された診断結果用に用意された説明テンプレートを取得するテンプレート取得手段と、
前記解説情報記憶手段から前記解説情報を取得する解説情報取得手段と、
前記取得された説明テンプレートに前記診断情報記憶手段および前記解説情報手段から取得した、必要な前記診断情報および前記解説情報を挿入して前記診断結果説明レポートを作成する診断結果説明レポート作成手段とを備えたことを特徴とする診断結果説明レポート作成装置。
【請求項2】
前記テンプレート記憶手段は、前記種々の診断結果のうちの個々の診断結果に、説明の詳細さのレベルを異ならせた複数の説明テンプレートを記憶するものであることを特徴とする請求項1記載の診断結果説明レポート作成装置。
【請求項3】
前記入力手段は、前記説明の詳細さのレベルを入力するものであり、
前記テンプレート取得手段は、入力された前記説明の詳細さのレベルに応じた説明テンプレートを取得するものであることを特徴とする請求項2記載の診断結果説明レポート作成装置。
【請求項4】
診断結果説明レポート作成手段は、前記挿入領域に、前記診断情報のうち前記患者の診断画像を挿入するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の診断結果説明レポート作成装置。
【請求項5】
診断結果説明レポート作成手段は、前記挿入領域に、前記解説情報のうち前記患者の診断画像に対応する解剖図を挿入するものであることを特徴とする請求項4項記載の診断結果説明レポート作成装置。
【請求項6】
診断結果説明レポート作成手段は、前記挿入領域に、前記解説情報のうち前記患者の診断画像と同じ部位を表す標準的な画像を挿入するものであることを特徴とする請求項4または5項記載の診断結果説明レポート作成装置。
【請求項7】
前記入力手段は、インターネットを介して前記患者特定情報を入力するものであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の診断結果説明レポート作成装置。
【請求項8】
前記診断結果説明レポート作成手段が生成した前記診断結果説明レポートを記憶する診断結果説明レポート記憶手段と、
前記記憶された前記診断結果説明レポートを編集する編集手段をさらに設けたことを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項記載の診断結果説明レポート作成装置。
【請求項9】
患者を特定する患者特定情報と該患者の診断結果を含む診断情報を記憶するステップと、
種々の診断結果についての解説情報を記憶するステップと、
前記種々の診断結果ごとに用意された、前記診断情報および前記解説情報のそれぞれの少なくとも一部を挿入可能な挿入領域を備えた説明テンプレートを記憶するステップと、
診断結果説明レポートの作成対象となる患者の患者特定情報を入力するステップと、
入力された前記患者特定情報に基づいて、前記診断情報記憶手段から前記入力された患者の診断情報を取得するステップと、
該取得された診断情報の診断結果に基づいて、前記テンプレート記憶手段から前記取得された診断結果用に用意された説明テンプレートを取得するステップと、
前記解説情報記憶手段から前記解説情報を取得するステップと、
前記取得された説明テンプレートに前記診断情報記憶手段および前記解説情報手段から取得した、必要な前記診断情報および前記解説情報を挿入して前記診断結果説明レポートを作成するステップとを有することを特徴とする診断結果説明レポート作成方法。
【請求項10】
コンピュータを、
患者を特定する患者特定情報と該患者の診断結果を含む診断情報を記憶する診断情報記憶手段と、
種々の診断結果についての解説情報を記憶する解説情報記憶手段と、
前記種々の診断結果ごとに用意された、前記診断情報および前記解説情報のそれぞれの少なくとも一部を挿入可能な挿入領域を備えた説明テンプレートを記憶するテンプレート記憶手段と、
診断結果説明レポートの作成対象となる患者の患者特定情報を入力する入力手段と、
入力された前記患者特定情報に基づいて、前記診断情報記憶手段から前記入力された患者の診断情報を取得する診断情報取得手段と、
該取得された診断情報の診断結果に基づいて、前記テンプレート記憶手段から前記取得された診断結果用に用意された説明テンプレートを取得するテンプレート取得手段と、
前記解説情報記憶手段から前記解説情報を取得する解説情報取得手段と、
前記取得された説明テンプレートに前記診断情報記憶手段および前記解説情報手段から取得した、必要な前記診断情報および前記解説情報を挿入して前記診断結果説明レポートを作成する診断結果説明レポート作成手段として機能させることを特徴とする診断結果説明レポート作成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−94127(P2012−94127A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209189(P2011−209189)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】