試薬容器集合体の製造方法及び試薬容器集合体
プラスチックで作られた試薬容器集合体(10)を製造する方法であって、特定の試薬容器(12a, 12b, 12c)の群を組み合わせるステップと、試薬容器を接続して試薬容器集合体(10)を形成するステップとを含み、試薬容器(12a, 12b, 12c)の少なくとも二つが少なくとも一つの溶接プロセスによって互いに恒久的に接続される方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックで作られた試薬容器アセンブリを製作するプロセスであって、特定の試薬容器群を組み立てるステップと、試薬容器を連結して試薬容器アセンブリを形成するステップとを含むプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
試薬容器アセンブリは、自動アナライザでの臨床分析に使用される。これらのアナライザでは複数の試薬容器を機械的に扱わなければならず、実用上の理由から、試薬容器群は、ユニットとして集合的に扱うことができる試薬容器アセンブリの形へと、製作プロセス中に前もって組み立てられる。例えば、試薬容器アセンブリは、予め定められた分析プロセスに必要な試薬又は補助物質で充填されている特定の試薬容器群を備える。アナライザを使用してこの分析プロセスを実施しようとする場合、複数の個々の試薬容器の代わりにこの試薬容器アセンブリをアナライザに挿入するだけで十分である。
【0003】
試薬容器アセンブリの個々の試薬容器は、通常、組立て前に試薬で前もって充填される。しかし、試薬容器アセンブリが組み立てられるときに試薬容器がまだ充填されていないことを除外することはできない。また、個々の試薬容器を充填前にコーティングするか、又は試薬容器アセンブリの他の試薬容器とは異なる材料から製造することが必要な場合がある。コーティングされた試薬容器が、試薬容器アセンブリが連結される前に試薬で充填されない場合であっても、コーティングは、好ましくは試薬容器の組立て前に行われる。
【0004】
通常、特定の試薬容器アセンブリ向けの様々な試薬は、異なる場所又は異なる時点で製作される。複数の試薬容器を備える従来の一個片の試薬容器アセンブリをこれらの試薬で充填しなければならない場合、既に部分的に充填された状態で一つの場所から搬送するか、又は部分的に充填された状態で貯蔵しなければならない。個々の試薬容器を搬送し貯蔵する方が簡単である。
【0005】
特定の試薬の組成は製作プロセスによって変動する可能性があるので、特定の状況下では、試薬容器アセンブリの試薬を互いに適合させることが必要なことがある。やはり、個々の試薬容器を使用し、それらを充填後に互いに連結して試薬容器アセンブリを形成する方が簡単である。このプロセスでは、第1の試薬が製作され、中間貯蔵することなく個々の試薬容器に充填される。第1の試薬の正確な分析後、第1の試薬に対して適合(較正)された第2の試薬が製作され、中間貯蔵することなくさらなる個々の試薬容器に充填される。次に、第1の試薬で充填された試薬容器のうち一つが第2の試薬で充填された試薬容器に連結されて、二つの整合する試薬を収容した試薬容器アセンブリが形成される。
【0006】
これらの例は、物流の理由から、試薬容器アセンブリに対応する、複数のチャンバを備える容器配列を一個片の形で製作し、その後、チャンバを異なる試薬又は補助物質で充填するのは不利であることを示している。
【0007】
したがって、別個の試薬容器に試薬を充填し、次に必要に応じてそれら容器を組み立て、連結して、必要な試薬容器アセンブリを形成する方がはるかに実用的である。本願の範囲内では、試薬という用語は、キャリア粒子、例えばビードなどの補助物質も包含するものとする。
【0008】
EP 0 692 308 A2によって知られている製作プロセスでは、ポリプロピレン又はポリエチレンなどのポリオレフィン類で作られた多数の個々の試薬容器が製作され、続いて異なる試薬で充填される。試薬容器アセンブリ向けの特定の試薬容器は、接続フレームによって機械的に連結される。接続フレーム及び試薬容器は、この目的のため、スナップクロージャ要素の形態の連結要素を有する。連結プロセスでは、試薬容器はそれぞれ、接続フレームの予め定められた位置に差し込まれ、スナップクロージャ要素が試薬容器を係合し、それらを接続フレームに連結する。接続フレームに対する試薬容器の確実な機械的接続は複雑な手順である。接続フレームは、比較的複雑な形状の別個の構成要素であり、その製造は複雑でコスト集約的である。
【0009】
さらに、接続フレームは試薬容器アセンブリの外形の寸法を本質的に規定するので、各アナライザ内で試薬容器アセンブリに必要な空間が接続フレームによって増加する点で不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的は、試薬容器アセンブリを製作する際の上述したようなタイプのプロセスを、より高速化しコスト効率を上げることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、特に熱可塑性プラスチックで作られた試薬容器アセンブリを製作するプロセスであって、特定の試薬容器群を組み立てるステップと、試薬容器の少なくとも二つが少なくとも一つの溶接プロセスによって互いに恒久的に連結される、試薬容器を連結して試薬容器アセンブリを形成するステップとを含むプロセスによって達成される。
【0012】
これに関連して、二つの試薬容器を恒久的に連結するという用語は、ナイフ、鋸、若しくは鋏などの特別な分離器具を使用せずには接続を壊すことができないこと、又は、試薬容器の少なくとも一つがこのプロセス中に破壊されるか、若しくはその機能が阻害されるような形で少なくとも損傷を受けることが予期されるような力を掛けることによってしか接続を壊すことができないことを意味するものと理解される。これにより、例えば搬送中の破損による、試薬容器アセンブリからの試薬容器の意図しない脱離が防止される。
【0013】
少なくとも二つの試薬容器を溶接することによって、特別に形成されたプラグ接続要素を用いない、単純に設計された試薬容器を使用することが可能である。従来技術によって知られている別個の接続フレームは不要になるので、試薬容器をより迅速にコスト効率良く製作することができる。また、試薬容器アセンブリに必要な空間が接続手段によって増加することがない。
【0014】
上述したように、物流の理由から、且つプロセスを経済的にするため、個々の試薬を製作後できるだけすぐに個々の試薬容器に充填し、続いて充填済みの試薬容器を互いに連結して試薬容器アセンブリを形成することが有利である。
【0015】
したがって、プロセスは、試薬容器を接続して試薬容器アセンブリを形成する前に、特定の試薬容器の少なくとも一つを試薬で充填する、さらなるステップを含むことができる。試薬容器は、充填プロセスの直後に蓋をすることができるので、充填され閉止された試薬容器を最初に貯蔵し、例えば特定の試験に必要なすべての試薬が製作され充填されたときなど、後で組み立てて試薬容器アセンブリを形成することができる。
【0016】
好ましくは、すべての試薬容器を組み立てて、充填され任意に蓋がされた状態の試薬容器アセンブリが形成されるが、個々の試薬容器が組立て後まで充填されない場合も考えられる。
【0017】
本発明によって提案される、充填又はコーティングされた試薬容器の恒久的な溶接による試薬容器アセンブリの形成は、試薬容器に重大な損傷を与えず、又はそれらを漏れやすくしないことが実験によって示されている。したがって、溶接プロセスは、容器内の感熱性の試薬を変化させず、又はそれらの活性に影響しなかった。これは全く予測されなかった。
【0018】
特定の分析プロセス用の試薬が存在する、臨床分析に使用される試薬容器アセンブリは、互いに定量的に正確に整合する試薬、即ち較正済みの試薬を必要とするので、上述したように、相互に較正された試薬で個々の試薬容器を充填すること、即ち、試薬容器を接続する前に、一つの試薬に対して較正された少なくとも一つの他の試薬で、少なくとも一つの他の特定の試薬容器を充填することが有利である。
【0019】
或いは、又はそれに加えて、試薬を個々の試薬容器に充填し、試薬容器を溶接して試薬容器アセンブリを形成する前に、個々の試薬の品質管理を実施することができる。
【0020】
一つの試薬に対する少なくとも一つの他の試薬の較正は、有利には、少なくとも一つの他の試薬容器を充填する前に実施することによって、本発明によるプロセスに統合することができる。
【0021】
相互に較正された試薬を収容した試薬容器アセンブリの分析システム内での使用を単純化するため、少なくとも一つの試薬に対して少なくとも一つの他の試薬を較正するときに較正データを登録し、ユーザが読み出すか又は分析システムによって自動的に読み出すことができる形態で、較正データを試薬容器アセンブリに提供することが可能である。
【0022】
較正データがユーザによって読み出され、例えば手作業で分析システムに入力されることが意図される場合、試薬容器アセンブリに同封される、又は適切な形で試薬容器アセンブリに添付される、又はデータ記憶媒体上の電子的形態で提供される、別個のデータシートの形態で情報を提供することができる。
【0023】
較正データを分析システムによって自動的に読み出せるようにするため、これらのデータは、例えば、バーコード又はRFIDトランスポンダの形態で試薬容器アセンブリに取り付けることができる。
【0024】
試薬容器アセンブリのこの「ラベル付け」は、試薬容器が組み立てられるのと同じ機械上で有利なやり方で行うことができる。
【0025】
或いは、又はそれに加えて、上述したやり方で試薬の一つ又は複数のロットデータを記録し、そうしてこのデータを試薬容器アセンブリに提供することが可能である。
【0026】
特に、本発明の好ましいさらなる発展例に対して提案されるように、溶接プロセス中に少なくとも一つの点溶接接合部が形成されるとき、容器に導入される熱を低レベルに保つことができる。点溶接接合部又は点溶接部とは、局所範囲に限定されるが、必ずしも厳密に数学的な意味で点状又は円形でなくてもよい溶接接合部を意味する。例えば、この場合、ほぼ楕円形又は長方形の溶接接合部も想定することができる。
【0027】
或いは、点溶接接合部の代わりに、溶接プロセス中に溶接継目を生成して試薬容器を連結することができるが、その溶接プロセスは、より安定した接合部をもたらす代わりに、連結される容器に対して点溶接接合部よりもある程度大きな歪みを起こさせることがある。
【0028】
しかし、より詳細に後述するように、溶接接合部を作るときに導入される熱を、少なくとも実際の試薬受器を形成する試薬容器の範囲では低く保つことができて、溶接プロセス中の試薬受器及び中に充填された試薬に対する損傷を回避できるように、試薬容器を設計することができる。
【0029】
点溶接接合部は別の利点を有する。いくつかの分析プロセスでは、試薬容器のうち一つを試薬容器アセンブリから分離して、試薬容器アセンブリの残りの部分とは独立して別の場所に搬送できるようにすることが想定される。これには、試薬容器を試薬容器アセンブリの残りの部分と連結している溶接部を壊すことが必要である。個々の点溶接接合部は溶接継目よりも連結の安定性が低く、単純な分離器具によってより容易に外すことができる。
【0030】
好ましくは、試薬容器の少なくとも二つは、相互にある距離を置いた少なくとも二つの溶接接合部によって連結される。これによって、二つの溶接接合部のうち一つが損傷した場合に、二つの容器が十分に安定して連結されていることが確保される。
【0031】
特定の状況下では、試薬容器の少なくとも二つが、試薬容器アセンブリの両側にある溶接接合部など、離隔した二つを超える溶接接合部によって互いに連結されている場合が有利なことがある。
【0032】
溶接プロセスは、好ましくは超音波溶接プロセスである。超音波溶接では、特に二つの試薬容器が接合部の範囲で互いにぴったり接して位置せず、それよりもむしろわずかに離隔しているとき、連結すべき二つの試薬容器の範囲にソノトロード(sonotrode)を押し付けることによって、さらなる手段を伴わずに二つの試薬容器を連結するブリッジが形成されるようにして軟化したプラスチックのフローが作られることが、本出願人の実験によって示されている。或いは、溶接プロセスは、別の溶接プロセス、例えばレーザー溶接プロセスであることもできる。
【0033】
所望であれば、追加のプラスチック材料を提供して少なくとも二つの試薬容器を連結するため、少なくとも一つの試薬容器上に、溶接プロセス中に流動する材料肉厚化部分(material thickening)が提供されてもよい。これにより、熱軟化性材料の流動によって溶接が行われる範囲が容器壁の残りの部分よりも薄くならないことも確保される。
【0034】
少なくとも容器に充填されている試薬と直接接触している試薬容器の範囲において、超音波溶接中に導入される熱の量をできるだけ低く保つため、外向きに突出するプレート縁部を備えたプレート状の接続壁区画をそれぞれ有する、互いに連結されるべき少なくとも二つの試薬容器が使用されてもよく、それら二つの試薬容器は、連結前は、接続壁区画が少なくともプレート縁部の範囲で互いに接するか、又は小さい間隔を空けて互いにほぼ平行であるようにして配置され、二つの試薬容器がソノトロードを用いた超音波溶接によって連結される場合、溶接プロセス中、ソノトロードの溶接金型は二つの試薬容器の接続壁区画の二つのプレート縁部の周りを連帯して把持する。プレート縁部が外向きに突出するという事実は、特に実際の試薬受器から離れる方向に突出し、したがって試薬とは直接接触しないことを意味するものとする。充填済みの試薬容器の溶接範囲と例えば流体を支持する壁範囲との間の距離は拡張することができ、非常に安定した溶接接合部をそれに相応する長い壁区画及び溶接金型によって生成することが可能な場合であっても、試薬に導入される熱をこのようにして最小限に抑えることができる。
【0035】
別の利点は、液体又は一般には試薬を支持する容器壁の壁区画を直接溶接する代わりに、突出するプレート縁部を溶接することにより、溶接によって容器の漏れが生じるリスクを劇的に低減するか、又はさらには排除することが可能である点である。
【0036】
接続壁区画が小さい間隔を空けて互いに平行であるという事実は、それらの間隔が、接続壁区画の二つのプレート縁部をソノトロードの溶接金型によって連帯して把持し、したがって超音波溶接によって互いに連結できるようにするのに十分な大きさにすぎないことを意味する。
【0037】
溶接金型は、好ましくは、圧力を掛けることによって溶接金型の対称面に向かって二つの接続壁区画が押し付けられ、その結果、互いに押し付けられて、加熱されたプラスチック材料の混合を増進し、結果として超音波溶接によって作られる接合部の強度を増加させることができるように、プレート縁部の周りを把持する、その長手方向端部が丸み付けられたV字形で構成される。
【0038】
さらに、接合部は、ソノトロードのこの形状によって丸み付けられた形状に形成され、溶接中に形成されるバリ若しくは余剰材料は、試薬容器アセンブリの表面から突出しないか、又はほんのわずかしか突出しないので、それによって試薬容器アセンブリの自動的な扱いが単純化され、この試薬容器アセンブリを扱うユーザが怪我をするリスクが低減される。
【0039】
少なくとも二つの試薬容器は好ましくは互いに直接溶接されるが、本発明によるプロセスの一つの変形例によれば、スタンドなど、試薬容器アセンブリの付加的な機能性構成要素を使用して、試薬容器を間接的に連結することも考えられる。
【0040】
例えば、試薬容器を共通のスタンド内に配置し、スタンドと溶接することができる。特に、試験管用に通常の丸み付けられた形状を下端部に有し、この端部を平坦な支持体上で自立させることができない試薬容器は、これらの試薬容器及びスタンドから形成された試薬容器アセンブリを平坦面上に設置することができるように、スタンド内に配置することができる。
【0041】
少なくとも二つの試薬容器及びスタンドが少なくとも一つの共通の接合部で互いに溶接されることが特に有効である。これによって、必要な溶接接合部の数を低減することが可能になる。
【0042】
また、溶接される試薬容器のうち一つが、試薬用の複数のチャンバを有することが可能である。これに関連して、複数のチャンバを備えた試薬容器は、一つのチャンバをそれぞれ有する二つの試薬容器を互いに溶接する第1の溶接プロセスで形成することができる。後に続く溶接プロセスで、次に、複数のチャンバを有する試薬容器を別の試薬容器に連結して、試薬容器アセンブリを形成することができる。
【0043】
通常、ピペットデバイス、又はさらにはブレンダの形態の混合デバイスが、上述のアナライザの一つにおける分析プロセス中、試薬容器の開口部に挿入される。ブレンダの直径がそれに対応する試薬容器の開口部よりもわずかだけ小さいとき、アナライザに対する試薬容器の開口部の正確な位置決めは特に重要である。試薬容器が連結されるときに単に互いに押し付けられる場合、試薬容器アセンブリの全幅は、個々の試薬容器の幅の生産時の公差によって変動する可能性がある。そのように幅が異なる試薬容器アセンブリがアナライザのホルダ内に配置される場合、ホルダ内での試薬容器の遊びの量によって、特に試薬容器アセンブリが比較的短い状態になっている場合に、ブレンダが挿入される試薬容器の開口部がその設定位置から遠く離れることになるので、ブレンダが開口部の縁部に触れ、それによってブレンダ及び/又は開口部の損傷に結び付く可能性がある。
【0044】
この問題を回避するため、試薬容器を位置決めデバイス内で、この位置決めデバイスの位置決め停止部(positioning stop)に対して互いに組み立て溶接することが提案される。この目的のため、位置決めデバイスは、形成される試薬容器アセンブリの全幅を決定する所定の間隔を有する。この目的のため、試薬容器アセンブリの二つの外側の試薬容器は、溶接プロセス前にそれらを位置決めするために位置決め停止部に接して配置される。形成される試薬容器アセンブリは所定の幅を獲得し、二つの外側の試薬容器の開口部をアナライザ内で正確に位置決めすることができる。
【0045】
特定の試薬容器は、試薬容器の残りの部分とは異なるプラスチックから形成することができるカバー部材を有する。特定の状況下では、カバー部材のプラスチックは溶接により適していてもよく、又はさらにはカバー部材用にこの目的のために選択することができる。したがって、カバー部材を備えた試薬容器を使用して試薬容器アセンブリを形成する場合、カバー部材に対して溶接プロセスを実施するのが有利なことがある。
【0046】
本発明はまた、例えば本発明によるプロセスによって製作することができるような試薬容器アセンブリに関する。この試薬容器アセンブリは、試薬容器が少なくとも一つの融接点によって互いに恒久的に連結されることを特徴とする。
【0047】
この場合、試薬容器アセンブリの試薬容器は、単に、共通の融接点によってそれらの外壁を通して互いに直接連結するか、共通のスタンド内でひとまとめにし、このスタンドと溶接することができる。
【0048】
カバー部材を備えた試薬容器が使用される場合、試薬容器が融接点によってそれらのカバー部材を通して互いに連結されるのが有利なことがある。
【0049】
試薬容器に充填される試薬が、超音波溶接中に発生する熱によって損傷を受けるのを防ぐか、又は最小限に抑えるため、試薬容器アセンブリは、外向きに突出するプレート縁部を備えた少なくとも一つのプレート状の接続壁区画をそれぞれ有する、互いに連結された少なくとも二つの試薬容器を有することができ、試薬容器アセンブリの二つの試薬容器の接続壁区画は、少なくともそれらの各プレート縁部の範囲で互いに接して位置するか、又は小さい間隔を空けて互いにほぼ平行であり、二つの試薬容器は、少なくとも一つの溶接部によって、且つ特に溶接接合部によって二つの接続壁区画で互いに恒久的に連結される。
【0050】
本発明は、添付図面を参照して好ましい実施形態に基づいて以下に詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】互いに直接溶接された試薬容器を備える試薬容器アセンブリの第1の実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の試薬容器アセンブリを下から見た図である。
【図3】溶接プロセス中の溶接部の代替の配置を示す、図1の試薬容器アセンブリの断面図である。
【図4】超音波溶接プロセス中の位置決めデバイス内にある図1の試薬容器アセンブリを示す斜視図である。
【図5】ソノトロード用の溶接金型の三つの実施形態を示す図である。
【図6】位置決めデバイス内に配置された図4の試薬容器の断面図である。
【図7】試薬容器を分離する二つのナイフとともに図1の試薬容器アセンブリを示す図である。
【図8】底面が丸み付けられた試薬容器の一実施形態を示す図である。
【図9】スタンド内に連帯して配置された試薬容器を備える試薬容器アセンブリのさらなる実施形態を示す図である。
【図10】中に配置された試薬容器を位置決めする役割も果たすスタンドのさらなる実施形態を示す図である。
【図11】試薬容器アセンブリのさらなる実施形態を形成するものとしても示される、特別なマルチプルソノトロード(multiple sonotrode)を使用する超音波溶接によって溶接することができる試薬容器のさらなる実施形態を示す図である。
【図12】超音波溶接のために試薬容器を位置決めした後の図11の対象を示す図である。
【図13】超音波溶接中の図12の対象を示す図である。
【図14】超音波溶接後の図13の対象を示す図である。
【図15】図14の一部分の拡大図である。
【図16】図14に示される本発明の試薬容器アセンブリを製造するのに使用される、マルチプルソノトロードの溶接金型のうち一つの別の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図1は、全体が参照番号10によって参照される試薬容器アセンブリを示す。試薬容器アセンブリ10は、それぞれカバー部材14及び下側部分16から成り、例えばポリプロピレンから製造される、試薬容器12a, 12b, 12cを備える。試薬容器12a, 12b, 12cの群は、組み立てられる前に、例えば異なる試薬又は補助物質で充填することによって個々に前処理される。
【0053】
特別な試薬容器アセンブリの場合、試薬容器12a及び12bは、試薬容器12a, 12bの内部にある試薬を光から保護する着色ポリプロピレンから成る。ビードを保持するための試薬容器12cは、ビードに特に適した表面特性を有する無着色ポリプロピレンから成る。容器12cは、容器の内表面に対するビードの付着をさらに低減する内部コーティングを有することもできる。
【0054】
カバー部材14は、各試薬容器12a, 12b, 12cが開くようにアナライザによって持ち上げることができるカバーを備える。試薬容器12a, 12b, 12cは、本質的に二次の断面(quadratic cross-section)を有し、試薬容器12a, 12b, 12cのうち一つと同じ横幅のほぼ長方形の断面を有し、ただし三倍の広さがある試薬容器アセンブリ10を形成するように連結される。
【0055】
試薬容器12a, 12b, 12cの重なり合う側面は幅方向で相互に隣接する。試薬容器12a, 12b, 12cの側面に位置するそれらの縁部にある、様々な可能な点溶接接合部又は点溶接部18, 20, 22, 24が図1に示される。しかし、点溶接部18, 20, 22, 24をすべて作らなくてもよい。例えば、試薬容器12a, 12b, 12cのうちの二つが、点溶接部18によってそれらのカバー部材14を通してのみ互いに直接連結されてもよい。しかし、接合部は、下側部分16の上端部で点溶接部20によって、中間部で点溶接部22によって、又は下端部で点溶接部24によって溶接することもできる。
【0056】
三つの試薬容器12a, 12b, 12cを連結するため、点溶接部18, 20, 22, 24の反対側に対応する点溶接部が、図1では見えていない試薬容器アセンブリ10の反対側に存在してもよい。
【0057】
図2は、下から見た試薬容器アセンブリ10を示す。試薬容器12a, 12b及び12cの下面も、点溶接部26によって互いに直接連結することができる。この場合、溶接プロセスは、試薬容器12a, 12b及び12cの下側の近接する縁部に対して行われる。
【0058】
以下の本発明のさらなる実施例が以下の図面に示される限りにおいて、それらの構成要素は、第1の実施例の対応する構成要素の参照番号に100, 200などの数字を加えて得られる参照番号によって分類される。追加の実施例は、第1の実施例とは異なり、上述の記載が別の形で参照される限りにおいてのみ記載される。
【0059】
図3は、図1の試薬容器12a, 12b, 12cの代替実施形態において、連結するように配置された三つの試薬容器112a, 112b, 112cの断面図を示す。試薬容器12a, 12b, 12cは、接合部18, 20, 22, 24, 26の範囲ではほぼプレート状のプラスチック壁から成るが、試薬容器112a, 112b, 112cは、接合部118の範囲で溶接プロセスが行われる部位において材料肉厚化部分128を有する。結果として得られる容器アセンブリ110の二つの長い端部を形成することが意図される試薬容器112a及び112cは、断面のレベルに二つの材料肉厚化部分を有し、それらの間に載置される試薬容器112bは四つの材料肉厚化部分を有する。この位置で連結される試薬容器のうちの一つのみが、連結範囲に材料肉厚化部分を有することも可能である。
【0060】
図3の上側部分は、超音波溶接プロセスによって試薬容器112b及び112cを連結する方法を示している。例えば圧電素子によって高周波振動状態へと励起されるソノトロード130は、試薬容器112b, 112cのプラスチック材料に押し付けられる。二つの容器112b, 112cを製造する材料である熱可塑性プラスチックは、ソノトロードの高周波振動によって加熱され、液状化する。試薬容器112bの材料は、試薬容器112b及び112cに対するソノトロード130の圧力によって試薬容器112cの材料と混ざり合い、それによって融合が得られる。超音波振動が停止された後、ソノトロード130は、このプロセスの一つの変形例によれば、プラスチック材料が凝固するまでのある程度の時間、接合部118上に留まったままである。溶接時間は、例えば約1〜2秒であり、冷却は、例えば約0.5〜1秒である。その後、二つの試薬容器112b及び112cの混合されたプラスチック材料は、二つの試薬容器112b及び112cを互いに連結する接合部118でプラスチックのブリッジを形成する。
【0061】
さらに後述するように、寸法公差によって試薬容器112a, 112b, 112cの間にギャップ132が存在して、試薬容器112a, 112b, 112cが互いに直接接しないことがある。この場合、ソノトロード130の圧力によって接合部118で液状化したプラスチック材料が、二つの試薬容器112b, 112cの間のギャップに流入し、冷却後にブリッジを形成し、それが二つの試薬容器112b, 112cを互いに連結するとともに、二つの試薬容器112b, 112cを一定距離に保つ。材料肉厚化部分128は、試薬容器112a, 112b, 112cの間にブリッジを形成するのに十分な材料が利用できるという理由で、離隔した試薬容器112a, 112b, 112cの場合に特に有利である。
【0062】
図3の下側部分は、別の方法としてレーザー溶接によって試薬容器112a, 112b, 112cを互いに直接連結することができる方法を示している。レーザー光Lに対して透過性のプレート133、例えばガラスプレート133によって、試薬容器112a, 112b, 112cに圧力が印加される。レーザー光Lは、ガラスプレート133を介して接合部118上に放射され、接合部118において試薬容器112a, 112b, 112cのプラスチック材料を液状化する。超音波溶接と同様に、試薬容器112a, 112b, 112cの材料は、プレート133によって接合部118に印加される圧力によって接合部118で互いに混ざり合う。レーザー光Lが接合部118上に照射されなくなった場合、プラスチック材料は冷め、試薬容器112a, 112b, 112cを互いに連結する二つのブリッジがその都度形成される。
【0063】
レーザー溶接と全く同じように、超音波溶接プロセス中に複数の接合部を生成することができる。例えば、生成すべき点溶接部と全く同様に配置された複数のソノトロードを、組み立てられた試薬容器アセンブリの片側に同時に押し付けることができる。
【0064】
また、適切な溶接プロセスによって、異なるプラスチック材料で作られた試薬容器を特に有利な方法で互いに連結することが可能である。これには、連結される試薬容器に熱可塑性プラスチック材料を使用することのみが必要とされる。例えば、ポリプロピレンを用いて射出成形された試薬容器を、ポリエチレンを用いて押出吹込成形された試薬容器に溶接することができる。
【0065】
図4は、四つの溶接接合部18, 24が試薬容器アセンブリ10の片側に同時に生成される、超音波溶接プロセス中の位置決めデバイス34内にある図1の試薬容器アセンブリ10を示す。この溶接プロセスは、以下に記載される試薬容器アセンブリの製作プロセスに組み込まれる。
【0066】
異なる試薬で充填された三つの試薬容器12a, 12b, 12cは、コンベヤベルトを備えた搬送機構によって、又はグリッパーロボット(gripper robot)によって位置決めデバイス34に搬送され、このデバイス内で位置決めされる。第1の溶接プロセスでは、四つの溶接金型30aを備えたマルチプルソノトロード30が、試薬容器アセンブリ10の側面に押し付けられる。溶接金型30aは、任意の適切な形状を有し、したがって、例えば、縁部が丸み付けられたほぼ長方形の断面を、或いは楕円形の断面も有することができる。高い剛性を達成するため、例えば、6〜10個又はそれ以上の溶接金型を備えるマルチプルソノトロードを使用することも可能である。
【0067】
三つの試薬容器12a, 12b, 12cは、溶接プロセス中、位置決めデバイス34の二つの停止部36の間に連続して配置され、その場合、ソノトロードの反対側に面する容器の側面は位置決めデバイス34の側面停止部35に接して位置し、位置決めデバイス34のU字形の把持端部37は試薬容器アセンブリ10の長手方向端部の周りを把持する。試薬容器12a, 12b, 12cは、溶接プロセス中、このようにして十分に定義された位置で固定される。
【0068】
合計で約2.5〜3秒間続く第1の溶接及び冷却プロセス後、試薬容器アセンブリ10は、コンベヤベルトを備えた搬送機構又はグリッパーロボットによって第2の位置決めデバイス34に搬送され、既に溶接された面が側面停止部35に接した状態で第2の位置決めデバイス34内に設置される。或いは、試薬容器アセンブリ10は、第1の位置決めデバイス34内でグリッパーロボットによって180°回転させることもできる。次に、第1の溶接プロセスと同様に第2の溶接プロセスが実施されて、試薬容器アセンブリ10の他方の側がマルチプルソノトロード30によって溶接される。第2の冷却プロセス後、両側が溶接された試薬容器アセンブリ10は後続のステーションに搬送され、そこで、例えば、ラベル付けが実施されるか、又はRFIDチップが試薬容器アセンブリ10に取り付けられる。
【0069】
プロセスのさらなる変形例によれば、試薬容器アセンブリの試薬容器を両側にある二つ以上のソノトロード装置によって、例えば同時に互いに溶接することも可能である。
【0070】
図5は、方向Dで溶接点に押し付けられるマルチプル又はシングルソノトロード30の可能な溶接金型30b, 30c, 30dのさらなる可能な実施形態を示す。溶接金型30bは、平坦でほぼ円形又は楕円形の溶接面を有する。溶接金型30cは、溶接金型30bに類似した形状を有するが、その端部領域に、液状プラスチック材料の混合を容易にするV字形のくぼみを有する。方向Dに押しやることによって、V字形のくぼみは、液状化プラスチック材料が溶接金型30cの中央の対称面に向かって押しやられる効果を有する。方向Dに押しやられると一方が他方に向かって移動する二つの要素から成るソノトロード30dは、同じ効果を有する。
【0071】
図6は、三つの試薬容器12a, 12b, 12cが中に配置された図4の位置決めデバイスの断面を示す。さらに上述したように、この試薬容器アセンブリ10を受け入れるアナライザが、試薬容器アセンブリ10の端部にできるだけ正確に試薬容器12a, 12cの開口部を位置決めできるように、試薬容器アセンブリ10が規定の幅Bを有するのが有利である。
【0072】
所定の幅Bを有する試薬容器アセンブリ10を製作するため、試薬容器12a及び12cは、一つの側面が位置決めデバイス34の位置決め停止部36に接するような形で位置決めデバイス34内に配置される。試薬容器12a及び12cは、好ましくは、溶接中、位置決め停止部36に押し付けられる。試薬容器12bは、二つの試薬容器12a, 12cの間で中心に置かれる。位置決め停止部36の間の距離は幅Bにプリセットされる。試薬容器12a, 12b, 12cの幅BBは製作時の差異を有する。図6に示される試薬容器12a, 12b, 12cは、例えば、28mmの幅BBを有する二次断面を有し、いずれの場合も公差は±0.2mmである。試薬容器12a, 12b, 12cが互いに側面を接して配置される場合、試薬容器アセンブリ10の全幅Bは84±0.6mmとなる。試薬容器アセンブリ10のこの変動する全幅Bは、ここで位置決めデバイス34内における試薬容器12a, 12b, 12cの位置決めによって補償することができる。
【0073】
しかし、その結果、試薬容器12a, 12b, 12cの間にギャップ32があることがある。しかし、上述したように、試薬容器12a, 12b, 12cが接続されるポイントで溶接プロセスによって硬いブリッジが形成され、それによって試薬容器は位置決めデバイス34内で設定された距離で保持される。
【0074】
ここまで記載してきたプロセスとは対照的に、試薬容器アセンブリが正確な所定の幅を有さずに生成された場合、互いに接する試薬容器が、溶接中、連結される試薬容器間の連接部のできるだけ中央に溶接金型が当たるようにしてホルダ内で配置されるのが有利である。これは、例えば、三つの試薬容器から成る試薬容器アセンブリの場合、最初に中央の試薬容器をホルダの中央に配置し、二つの外側の試薬容器を両側から押し付けることによって達成することができる。或いは、試薬容器アセンブリの幅方向で、所定の力で複数の試薬容器を両側から互いに押し付け、それによって試薬容器アセンブリをソノトロード装置に対して中心に置くことができる。
【0075】
図7は、試薬容器12cを試薬容器アセンブリ10から再び自動的に分離することができる方法を示している。試薬容器12bと試薬容器12cとの間の溶接部18, 20, 22, 24は、試薬容器アセンブリ10に面する端部40を尖らせることができるナイフ38によって壊され、縁部40を使用することにより、二つの容器12b, 12cの間に形成されているブリッジを切断又は破断する。ナイフ38は、例えば厚さ1mmの鋼板である。
【0076】
図8は、カバー部材214を備えた試薬容器212aのさらなる実施形態を示す。試薬容器212aの下側部分216は丸み付けられた下端部を有し、したがって、試薬容器212aは平坦面上で自立することができない。
【0077】
図9は、三つのそのような試薬容器212a, 212b, 212cをスタンド又はベースボックス240内に互いに配置し、それに溶接することによって、平坦な支持体上で自立することができる試薬容器アセンブリ210のさらなる実施形態を形成することができる方法を示している。この場合、試薬容器212a及び212bは、共通の点溶接部218aで互いに連結され、それと同時にスタンド214にも連結される。試薬容器212b及び212cの場合は共通の溶接部を有さないが、点溶接部218a, 218b, 218cによってスタンド240を用いて互いに間接的に連結される。
【0078】
図10は、試薬容器を位置決めするのにもスタンド340を使用できる方法を示している。この目的のため、カバー部材314の突起344を挿入することができる陥凹部342がスタンド340に設けられる。突起344及び陥凹部342は、試薬容器アセンブリの長手方向で同じ幅を有する。したがって、関連する試薬容器の開口部も位置するカバー部材314は、溶接プロセス中、スタンド340の長手方向に滑ることがなくなる。カバー部材314の開口部は、スタンド340の側壁346に対して固定される。
【0079】
図11は、試薬容器アセンブリ410のさらなる実施形態(図14を参照)を形成するためにも示される特別なマルチプルソノトロード430を使用して、超音波溶接によって溶接することができる、試薬容器412a, 412b, 412cのさらなる実施形態を示す。
【0080】
図11では、個々の試薬容器412a, 412b, 412cは、まだ超音波溶接のために予備位置決めされていないが、個々の容器の構造をより理解しやすくするため、距離を空けて配置されている。明瞭にするため、試薬容器412a, 412b, 412cの個々の構成要素は、一例として、容器のうち一つ412cの参照番号によってのみ分類される。構造要素が図面中に複数出てくる場合であっても、すべての対応する構造要素に参照番号が付されているとは限らない。
【0081】
試薬容器412a, 412b, 412cはそれぞれ下側部材416及びカバー部材414を有し、下側部材416は、実際の試薬ホルダ415と、互いに面し、且つ互いに平行な二つのプレート状の側壁417とを備え、それらの間に試薬ホルダ415が配置される。側壁417及び試薬ホルダ415は、複数の水平な安定化構造419によって互いに連結される。試薬ホルダ415、側壁417、及び安定化構造419は、適切な成形プロセスでプラスチックから一個片の形で製造することができる。
【0082】
側壁417はそれぞれ、外向きに突出するプレート縁部417kを備えた接続壁区画417aを備える。接続壁区画417aは試薬ホルダ415と直接接触していないので、試薬ホルダ415を、又は試薬ホルダ415に充填される試薬を損傷するリスクなしに、隣り合った試薬容器の接続壁区画417aに特に硬い超音波溶接接合部を作ることができる。特に、充填され蓋をされた試薬容器412a, 412b, 412cを組み立てて、試薬容器アセンブリを形成することができる。
【0083】
この目的のため、試薬容器412a, 412b, 412cは、最初に、二つの隣り合った試薬容器412a及び412b、又は412b及び412cの接続壁区画417aがいずれの場合も互いに直接接して位置するか、或いは少なくとも小さい間隔を空けて互いに平行であるようにして、図12に示されるように配置される。
【0084】
図13に示されるように、マルチプルソノトロード430を方向Dで試薬容器に押し付けることができ、それによって、マルチプルソノトロード430の溶接金型430eはその都度、側壁417の隣接した又は平行な接続壁区画417aの二つのプレート縁部の周りを係合し、高周波振動及び圧力の組み合わせによってそれらを互いに恒久的に接続する。
【0085】
別の拡大斜視図で図16にその一つが示される溶接金型430は、試薬容器412a, 412b, 412cの長手方向Lの距離sにわたって接続壁区画417の周りを係合し、その結果、溶接プロセス後の試薬容器アセンブリ410及びマルチプルソノトロード430を示す図14に示されるように、長さsの溶接接合部421をそれぞれ形成するように設計される。図15は、溶接接合部421をより見やすくした、図14にAとして示される範囲の部分拡大図を示す。
【0086】
溶接プロセス中に接続壁区画417aの周りを係合する溶接金型430の長手方向端部領域430aは、図5の溶接金型30cに類似しており、丸み付けられたV字形で構成される。このようにして、溶接金型430eが方向Dで圧力を掛けると、接続壁区画417aは互いに同時に押し付けられ、それによって溶接部421の連結強度が増加する。
【0087】
図示される例では、隣り合った試薬容器412a及び412b、又は412b及び412cはそれぞれ、四つの溶接接合部421によって互いに連結されるが、試薬容器アセンブリ410の片側S1での溶接接合部の生成のみが図11〜14に示され、ただしこれは、(例えばアセンブリを180°回転させることによって)他方の側S2でも同様のやり方で実施することができる。
【0088】
マルチプルソノトロード430のソノトロード装置により、二つの側面S1, S2の一方で三つの試薬容器412a, 412b, 412cを互いに同時に溶接することが可能である。
【0089】
位置決めデバイスは、単に明瞭にするため、図11〜14には示されない。この場合、例えば図4に示されるのと同様の位置決めデバイスを使用することが可能である。
【0090】
ほぼ長方形の断面を有し、三つの試薬容器を備える試薬容器アセンブリを、上述の実施例に示してきた。しかし、溶接によって試薬容器を連結するプロセスは、そのような試薬容器アセンブリ、及び試薬容器の図示される実施形態に限定されない。2〜6個又はそれ以上の容器を備える試薬容器アセンブリも容易に達成することができる。試薬容器アセンブリは、特に試薬ロータ(reagent rotor)に有利なように、台形又は楔形の断面を有することもできる。任意の外部設計の一重壁及び二重壁の試薬容器を使用することも可能である。例えば、丸み付けられた断面を有する、又は少なくとも線に沿ってのみ互いに接する丸み付けられた側面を有する試薬容器を互いに溶接することができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックで作られた試薬容器アセンブリを製作するプロセスであって、特定の試薬容器群を組み立てるステップと、試薬容器を連結して試薬容器アセンブリを形成するステップとを含むプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
試薬容器アセンブリは、自動アナライザでの臨床分析に使用される。これらのアナライザでは複数の試薬容器を機械的に扱わなければならず、実用上の理由から、試薬容器群は、ユニットとして集合的に扱うことができる試薬容器アセンブリの形へと、製作プロセス中に前もって組み立てられる。例えば、試薬容器アセンブリは、予め定められた分析プロセスに必要な試薬又は補助物質で充填されている特定の試薬容器群を備える。アナライザを使用してこの分析プロセスを実施しようとする場合、複数の個々の試薬容器の代わりにこの試薬容器アセンブリをアナライザに挿入するだけで十分である。
【0003】
試薬容器アセンブリの個々の試薬容器は、通常、組立て前に試薬で前もって充填される。しかし、試薬容器アセンブリが組み立てられるときに試薬容器がまだ充填されていないことを除外することはできない。また、個々の試薬容器を充填前にコーティングするか、又は試薬容器アセンブリの他の試薬容器とは異なる材料から製造することが必要な場合がある。コーティングされた試薬容器が、試薬容器アセンブリが連結される前に試薬で充填されない場合であっても、コーティングは、好ましくは試薬容器の組立て前に行われる。
【0004】
通常、特定の試薬容器アセンブリ向けの様々な試薬は、異なる場所又は異なる時点で製作される。複数の試薬容器を備える従来の一個片の試薬容器アセンブリをこれらの試薬で充填しなければならない場合、既に部分的に充填された状態で一つの場所から搬送するか、又は部分的に充填された状態で貯蔵しなければならない。個々の試薬容器を搬送し貯蔵する方が簡単である。
【0005】
特定の試薬の組成は製作プロセスによって変動する可能性があるので、特定の状況下では、試薬容器アセンブリの試薬を互いに適合させることが必要なことがある。やはり、個々の試薬容器を使用し、それらを充填後に互いに連結して試薬容器アセンブリを形成する方が簡単である。このプロセスでは、第1の試薬が製作され、中間貯蔵することなく個々の試薬容器に充填される。第1の試薬の正確な分析後、第1の試薬に対して適合(較正)された第2の試薬が製作され、中間貯蔵することなくさらなる個々の試薬容器に充填される。次に、第1の試薬で充填された試薬容器のうち一つが第2の試薬で充填された試薬容器に連結されて、二つの整合する試薬を収容した試薬容器アセンブリが形成される。
【0006】
これらの例は、物流の理由から、試薬容器アセンブリに対応する、複数のチャンバを備える容器配列を一個片の形で製作し、その後、チャンバを異なる試薬又は補助物質で充填するのは不利であることを示している。
【0007】
したがって、別個の試薬容器に試薬を充填し、次に必要に応じてそれら容器を組み立て、連結して、必要な試薬容器アセンブリを形成する方がはるかに実用的である。本願の範囲内では、試薬という用語は、キャリア粒子、例えばビードなどの補助物質も包含するものとする。
【0008】
EP 0 692 308 A2によって知られている製作プロセスでは、ポリプロピレン又はポリエチレンなどのポリオレフィン類で作られた多数の個々の試薬容器が製作され、続いて異なる試薬で充填される。試薬容器アセンブリ向けの特定の試薬容器は、接続フレームによって機械的に連結される。接続フレーム及び試薬容器は、この目的のため、スナップクロージャ要素の形態の連結要素を有する。連結プロセスでは、試薬容器はそれぞれ、接続フレームの予め定められた位置に差し込まれ、スナップクロージャ要素が試薬容器を係合し、それらを接続フレームに連結する。接続フレームに対する試薬容器の確実な機械的接続は複雑な手順である。接続フレームは、比較的複雑な形状の別個の構成要素であり、その製造は複雑でコスト集約的である。
【0009】
さらに、接続フレームは試薬容器アセンブリの外形の寸法を本質的に規定するので、各アナライザ内で試薬容器アセンブリに必要な空間が接続フレームによって増加する点で不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的は、試薬容器アセンブリを製作する際の上述したようなタイプのプロセスを、より高速化しコスト効率を上げることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、特に熱可塑性プラスチックで作られた試薬容器アセンブリを製作するプロセスであって、特定の試薬容器群を組み立てるステップと、試薬容器の少なくとも二つが少なくとも一つの溶接プロセスによって互いに恒久的に連結される、試薬容器を連結して試薬容器アセンブリを形成するステップとを含むプロセスによって達成される。
【0012】
これに関連して、二つの試薬容器を恒久的に連結するという用語は、ナイフ、鋸、若しくは鋏などの特別な分離器具を使用せずには接続を壊すことができないこと、又は、試薬容器の少なくとも一つがこのプロセス中に破壊されるか、若しくはその機能が阻害されるような形で少なくとも損傷を受けることが予期されるような力を掛けることによってしか接続を壊すことができないことを意味するものと理解される。これにより、例えば搬送中の破損による、試薬容器アセンブリからの試薬容器の意図しない脱離が防止される。
【0013】
少なくとも二つの試薬容器を溶接することによって、特別に形成されたプラグ接続要素を用いない、単純に設計された試薬容器を使用することが可能である。従来技術によって知られている別個の接続フレームは不要になるので、試薬容器をより迅速にコスト効率良く製作することができる。また、試薬容器アセンブリに必要な空間が接続手段によって増加することがない。
【0014】
上述したように、物流の理由から、且つプロセスを経済的にするため、個々の試薬を製作後できるだけすぐに個々の試薬容器に充填し、続いて充填済みの試薬容器を互いに連結して試薬容器アセンブリを形成することが有利である。
【0015】
したがって、プロセスは、試薬容器を接続して試薬容器アセンブリを形成する前に、特定の試薬容器の少なくとも一つを試薬で充填する、さらなるステップを含むことができる。試薬容器は、充填プロセスの直後に蓋をすることができるので、充填され閉止された試薬容器を最初に貯蔵し、例えば特定の試験に必要なすべての試薬が製作され充填されたときなど、後で組み立てて試薬容器アセンブリを形成することができる。
【0016】
好ましくは、すべての試薬容器を組み立てて、充填され任意に蓋がされた状態の試薬容器アセンブリが形成されるが、個々の試薬容器が組立て後まで充填されない場合も考えられる。
【0017】
本発明によって提案される、充填又はコーティングされた試薬容器の恒久的な溶接による試薬容器アセンブリの形成は、試薬容器に重大な損傷を与えず、又はそれらを漏れやすくしないことが実験によって示されている。したがって、溶接プロセスは、容器内の感熱性の試薬を変化させず、又はそれらの活性に影響しなかった。これは全く予測されなかった。
【0018】
特定の分析プロセス用の試薬が存在する、臨床分析に使用される試薬容器アセンブリは、互いに定量的に正確に整合する試薬、即ち較正済みの試薬を必要とするので、上述したように、相互に較正された試薬で個々の試薬容器を充填すること、即ち、試薬容器を接続する前に、一つの試薬に対して較正された少なくとも一つの他の試薬で、少なくとも一つの他の特定の試薬容器を充填することが有利である。
【0019】
或いは、又はそれに加えて、試薬を個々の試薬容器に充填し、試薬容器を溶接して試薬容器アセンブリを形成する前に、個々の試薬の品質管理を実施することができる。
【0020】
一つの試薬に対する少なくとも一つの他の試薬の較正は、有利には、少なくとも一つの他の試薬容器を充填する前に実施することによって、本発明によるプロセスに統合することができる。
【0021】
相互に較正された試薬を収容した試薬容器アセンブリの分析システム内での使用を単純化するため、少なくとも一つの試薬に対して少なくとも一つの他の試薬を較正するときに較正データを登録し、ユーザが読み出すか又は分析システムによって自動的に読み出すことができる形態で、較正データを試薬容器アセンブリに提供することが可能である。
【0022】
較正データがユーザによって読み出され、例えば手作業で分析システムに入力されることが意図される場合、試薬容器アセンブリに同封される、又は適切な形で試薬容器アセンブリに添付される、又はデータ記憶媒体上の電子的形態で提供される、別個のデータシートの形態で情報を提供することができる。
【0023】
較正データを分析システムによって自動的に読み出せるようにするため、これらのデータは、例えば、バーコード又はRFIDトランスポンダの形態で試薬容器アセンブリに取り付けることができる。
【0024】
試薬容器アセンブリのこの「ラベル付け」は、試薬容器が組み立てられるのと同じ機械上で有利なやり方で行うことができる。
【0025】
或いは、又はそれに加えて、上述したやり方で試薬の一つ又は複数のロットデータを記録し、そうしてこのデータを試薬容器アセンブリに提供することが可能である。
【0026】
特に、本発明の好ましいさらなる発展例に対して提案されるように、溶接プロセス中に少なくとも一つの点溶接接合部が形成されるとき、容器に導入される熱を低レベルに保つことができる。点溶接接合部又は点溶接部とは、局所範囲に限定されるが、必ずしも厳密に数学的な意味で点状又は円形でなくてもよい溶接接合部を意味する。例えば、この場合、ほぼ楕円形又は長方形の溶接接合部も想定することができる。
【0027】
或いは、点溶接接合部の代わりに、溶接プロセス中に溶接継目を生成して試薬容器を連結することができるが、その溶接プロセスは、より安定した接合部をもたらす代わりに、連結される容器に対して点溶接接合部よりもある程度大きな歪みを起こさせることがある。
【0028】
しかし、より詳細に後述するように、溶接接合部を作るときに導入される熱を、少なくとも実際の試薬受器を形成する試薬容器の範囲では低く保つことができて、溶接プロセス中の試薬受器及び中に充填された試薬に対する損傷を回避できるように、試薬容器を設計することができる。
【0029】
点溶接接合部は別の利点を有する。いくつかの分析プロセスでは、試薬容器のうち一つを試薬容器アセンブリから分離して、試薬容器アセンブリの残りの部分とは独立して別の場所に搬送できるようにすることが想定される。これには、試薬容器を試薬容器アセンブリの残りの部分と連結している溶接部を壊すことが必要である。個々の点溶接接合部は溶接継目よりも連結の安定性が低く、単純な分離器具によってより容易に外すことができる。
【0030】
好ましくは、試薬容器の少なくとも二つは、相互にある距離を置いた少なくとも二つの溶接接合部によって連結される。これによって、二つの溶接接合部のうち一つが損傷した場合に、二つの容器が十分に安定して連結されていることが確保される。
【0031】
特定の状況下では、試薬容器の少なくとも二つが、試薬容器アセンブリの両側にある溶接接合部など、離隔した二つを超える溶接接合部によって互いに連結されている場合が有利なことがある。
【0032】
溶接プロセスは、好ましくは超音波溶接プロセスである。超音波溶接では、特に二つの試薬容器が接合部の範囲で互いにぴったり接して位置せず、それよりもむしろわずかに離隔しているとき、連結すべき二つの試薬容器の範囲にソノトロード(sonotrode)を押し付けることによって、さらなる手段を伴わずに二つの試薬容器を連結するブリッジが形成されるようにして軟化したプラスチックのフローが作られることが、本出願人の実験によって示されている。或いは、溶接プロセスは、別の溶接プロセス、例えばレーザー溶接プロセスであることもできる。
【0033】
所望であれば、追加のプラスチック材料を提供して少なくとも二つの試薬容器を連結するため、少なくとも一つの試薬容器上に、溶接プロセス中に流動する材料肉厚化部分(material thickening)が提供されてもよい。これにより、熱軟化性材料の流動によって溶接が行われる範囲が容器壁の残りの部分よりも薄くならないことも確保される。
【0034】
少なくとも容器に充填されている試薬と直接接触している試薬容器の範囲において、超音波溶接中に導入される熱の量をできるだけ低く保つため、外向きに突出するプレート縁部を備えたプレート状の接続壁区画をそれぞれ有する、互いに連結されるべき少なくとも二つの試薬容器が使用されてもよく、それら二つの試薬容器は、連結前は、接続壁区画が少なくともプレート縁部の範囲で互いに接するか、又は小さい間隔を空けて互いにほぼ平行であるようにして配置され、二つの試薬容器がソノトロードを用いた超音波溶接によって連結される場合、溶接プロセス中、ソノトロードの溶接金型は二つの試薬容器の接続壁区画の二つのプレート縁部の周りを連帯して把持する。プレート縁部が外向きに突出するという事実は、特に実際の試薬受器から離れる方向に突出し、したがって試薬とは直接接触しないことを意味するものとする。充填済みの試薬容器の溶接範囲と例えば流体を支持する壁範囲との間の距離は拡張することができ、非常に安定した溶接接合部をそれに相応する長い壁区画及び溶接金型によって生成することが可能な場合であっても、試薬に導入される熱をこのようにして最小限に抑えることができる。
【0035】
別の利点は、液体又は一般には試薬を支持する容器壁の壁区画を直接溶接する代わりに、突出するプレート縁部を溶接することにより、溶接によって容器の漏れが生じるリスクを劇的に低減するか、又はさらには排除することが可能である点である。
【0036】
接続壁区画が小さい間隔を空けて互いに平行であるという事実は、それらの間隔が、接続壁区画の二つのプレート縁部をソノトロードの溶接金型によって連帯して把持し、したがって超音波溶接によって互いに連結できるようにするのに十分な大きさにすぎないことを意味する。
【0037】
溶接金型は、好ましくは、圧力を掛けることによって溶接金型の対称面に向かって二つの接続壁区画が押し付けられ、その結果、互いに押し付けられて、加熱されたプラスチック材料の混合を増進し、結果として超音波溶接によって作られる接合部の強度を増加させることができるように、プレート縁部の周りを把持する、その長手方向端部が丸み付けられたV字形で構成される。
【0038】
さらに、接合部は、ソノトロードのこの形状によって丸み付けられた形状に形成され、溶接中に形成されるバリ若しくは余剰材料は、試薬容器アセンブリの表面から突出しないか、又はほんのわずかしか突出しないので、それによって試薬容器アセンブリの自動的な扱いが単純化され、この試薬容器アセンブリを扱うユーザが怪我をするリスクが低減される。
【0039】
少なくとも二つの試薬容器は好ましくは互いに直接溶接されるが、本発明によるプロセスの一つの変形例によれば、スタンドなど、試薬容器アセンブリの付加的な機能性構成要素を使用して、試薬容器を間接的に連結することも考えられる。
【0040】
例えば、試薬容器を共通のスタンド内に配置し、スタンドと溶接することができる。特に、試験管用に通常の丸み付けられた形状を下端部に有し、この端部を平坦な支持体上で自立させることができない試薬容器は、これらの試薬容器及びスタンドから形成された試薬容器アセンブリを平坦面上に設置することができるように、スタンド内に配置することができる。
【0041】
少なくとも二つの試薬容器及びスタンドが少なくとも一つの共通の接合部で互いに溶接されることが特に有効である。これによって、必要な溶接接合部の数を低減することが可能になる。
【0042】
また、溶接される試薬容器のうち一つが、試薬用の複数のチャンバを有することが可能である。これに関連して、複数のチャンバを備えた試薬容器は、一つのチャンバをそれぞれ有する二つの試薬容器を互いに溶接する第1の溶接プロセスで形成することができる。後に続く溶接プロセスで、次に、複数のチャンバを有する試薬容器を別の試薬容器に連結して、試薬容器アセンブリを形成することができる。
【0043】
通常、ピペットデバイス、又はさらにはブレンダの形態の混合デバイスが、上述のアナライザの一つにおける分析プロセス中、試薬容器の開口部に挿入される。ブレンダの直径がそれに対応する試薬容器の開口部よりもわずかだけ小さいとき、アナライザに対する試薬容器の開口部の正確な位置決めは特に重要である。試薬容器が連結されるときに単に互いに押し付けられる場合、試薬容器アセンブリの全幅は、個々の試薬容器の幅の生産時の公差によって変動する可能性がある。そのように幅が異なる試薬容器アセンブリがアナライザのホルダ内に配置される場合、ホルダ内での試薬容器の遊びの量によって、特に試薬容器アセンブリが比較的短い状態になっている場合に、ブレンダが挿入される試薬容器の開口部がその設定位置から遠く離れることになるので、ブレンダが開口部の縁部に触れ、それによってブレンダ及び/又は開口部の損傷に結び付く可能性がある。
【0044】
この問題を回避するため、試薬容器を位置決めデバイス内で、この位置決めデバイスの位置決め停止部(positioning stop)に対して互いに組み立て溶接することが提案される。この目的のため、位置決めデバイスは、形成される試薬容器アセンブリの全幅を決定する所定の間隔を有する。この目的のため、試薬容器アセンブリの二つの外側の試薬容器は、溶接プロセス前にそれらを位置決めするために位置決め停止部に接して配置される。形成される試薬容器アセンブリは所定の幅を獲得し、二つの外側の試薬容器の開口部をアナライザ内で正確に位置決めすることができる。
【0045】
特定の試薬容器は、試薬容器の残りの部分とは異なるプラスチックから形成することができるカバー部材を有する。特定の状況下では、カバー部材のプラスチックは溶接により適していてもよく、又はさらにはカバー部材用にこの目的のために選択することができる。したがって、カバー部材を備えた試薬容器を使用して試薬容器アセンブリを形成する場合、カバー部材に対して溶接プロセスを実施するのが有利なことがある。
【0046】
本発明はまた、例えば本発明によるプロセスによって製作することができるような試薬容器アセンブリに関する。この試薬容器アセンブリは、試薬容器が少なくとも一つの融接点によって互いに恒久的に連結されることを特徴とする。
【0047】
この場合、試薬容器アセンブリの試薬容器は、単に、共通の融接点によってそれらの外壁を通して互いに直接連結するか、共通のスタンド内でひとまとめにし、このスタンドと溶接することができる。
【0048】
カバー部材を備えた試薬容器が使用される場合、試薬容器が融接点によってそれらのカバー部材を通して互いに連結されるのが有利なことがある。
【0049】
試薬容器に充填される試薬が、超音波溶接中に発生する熱によって損傷を受けるのを防ぐか、又は最小限に抑えるため、試薬容器アセンブリは、外向きに突出するプレート縁部を備えた少なくとも一つのプレート状の接続壁区画をそれぞれ有する、互いに連結された少なくとも二つの試薬容器を有することができ、試薬容器アセンブリの二つの試薬容器の接続壁区画は、少なくともそれらの各プレート縁部の範囲で互いに接して位置するか、又は小さい間隔を空けて互いにほぼ平行であり、二つの試薬容器は、少なくとも一つの溶接部によって、且つ特に溶接接合部によって二つの接続壁区画で互いに恒久的に連結される。
【0050】
本発明は、添付図面を参照して好ましい実施形態に基づいて以下に詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】互いに直接溶接された試薬容器を備える試薬容器アセンブリの第1の実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の試薬容器アセンブリを下から見た図である。
【図3】溶接プロセス中の溶接部の代替の配置を示す、図1の試薬容器アセンブリの断面図である。
【図4】超音波溶接プロセス中の位置決めデバイス内にある図1の試薬容器アセンブリを示す斜視図である。
【図5】ソノトロード用の溶接金型の三つの実施形態を示す図である。
【図6】位置決めデバイス内に配置された図4の試薬容器の断面図である。
【図7】試薬容器を分離する二つのナイフとともに図1の試薬容器アセンブリを示す図である。
【図8】底面が丸み付けられた試薬容器の一実施形態を示す図である。
【図9】スタンド内に連帯して配置された試薬容器を備える試薬容器アセンブリのさらなる実施形態を示す図である。
【図10】中に配置された試薬容器を位置決めする役割も果たすスタンドのさらなる実施形態を示す図である。
【図11】試薬容器アセンブリのさらなる実施形態を形成するものとしても示される、特別なマルチプルソノトロード(multiple sonotrode)を使用する超音波溶接によって溶接することができる試薬容器のさらなる実施形態を示す図である。
【図12】超音波溶接のために試薬容器を位置決めした後の図11の対象を示す図である。
【図13】超音波溶接中の図12の対象を示す図である。
【図14】超音波溶接後の図13の対象を示す図である。
【図15】図14の一部分の拡大図である。
【図16】図14に示される本発明の試薬容器アセンブリを製造するのに使用される、マルチプルソノトロードの溶接金型のうち一つの別の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図1は、全体が参照番号10によって参照される試薬容器アセンブリを示す。試薬容器アセンブリ10は、それぞれカバー部材14及び下側部分16から成り、例えばポリプロピレンから製造される、試薬容器12a, 12b, 12cを備える。試薬容器12a, 12b, 12cの群は、組み立てられる前に、例えば異なる試薬又は補助物質で充填することによって個々に前処理される。
【0053】
特別な試薬容器アセンブリの場合、試薬容器12a及び12bは、試薬容器12a, 12bの内部にある試薬を光から保護する着色ポリプロピレンから成る。ビードを保持するための試薬容器12cは、ビードに特に適した表面特性を有する無着色ポリプロピレンから成る。容器12cは、容器の内表面に対するビードの付着をさらに低減する内部コーティングを有することもできる。
【0054】
カバー部材14は、各試薬容器12a, 12b, 12cが開くようにアナライザによって持ち上げることができるカバーを備える。試薬容器12a, 12b, 12cは、本質的に二次の断面(quadratic cross-section)を有し、試薬容器12a, 12b, 12cのうち一つと同じ横幅のほぼ長方形の断面を有し、ただし三倍の広さがある試薬容器アセンブリ10を形成するように連結される。
【0055】
試薬容器12a, 12b, 12cの重なり合う側面は幅方向で相互に隣接する。試薬容器12a, 12b, 12cの側面に位置するそれらの縁部にある、様々な可能な点溶接接合部又は点溶接部18, 20, 22, 24が図1に示される。しかし、点溶接部18, 20, 22, 24をすべて作らなくてもよい。例えば、試薬容器12a, 12b, 12cのうちの二つが、点溶接部18によってそれらのカバー部材14を通してのみ互いに直接連結されてもよい。しかし、接合部は、下側部分16の上端部で点溶接部20によって、中間部で点溶接部22によって、又は下端部で点溶接部24によって溶接することもできる。
【0056】
三つの試薬容器12a, 12b, 12cを連結するため、点溶接部18, 20, 22, 24の反対側に対応する点溶接部が、図1では見えていない試薬容器アセンブリ10の反対側に存在してもよい。
【0057】
図2は、下から見た試薬容器アセンブリ10を示す。試薬容器12a, 12b及び12cの下面も、点溶接部26によって互いに直接連結することができる。この場合、溶接プロセスは、試薬容器12a, 12b及び12cの下側の近接する縁部に対して行われる。
【0058】
以下の本発明のさらなる実施例が以下の図面に示される限りにおいて、それらの構成要素は、第1の実施例の対応する構成要素の参照番号に100, 200などの数字を加えて得られる参照番号によって分類される。追加の実施例は、第1の実施例とは異なり、上述の記載が別の形で参照される限りにおいてのみ記載される。
【0059】
図3は、図1の試薬容器12a, 12b, 12cの代替実施形態において、連結するように配置された三つの試薬容器112a, 112b, 112cの断面図を示す。試薬容器12a, 12b, 12cは、接合部18, 20, 22, 24, 26の範囲ではほぼプレート状のプラスチック壁から成るが、試薬容器112a, 112b, 112cは、接合部118の範囲で溶接プロセスが行われる部位において材料肉厚化部分128を有する。結果として得られる容器アセンブリ110の二つの長い端部を形成することが意図される試薬容器112a及び112cは、断面のレベルに二つの材料肉厚化部分を有し、それらの間に載置される試薬容器112bは四つの材料肉厚化部分を有する。この位置で連結される試薬容器のうちの一つのみが、連結範囲に材料肉厚化部分を有することも可能である。
【0060】
図3の上側部分は、超音波溶接プロセスによって試薬容器112b及び112cを連結する方法を示している。例えば圧電素子によって高周波振動状態へと励起されるソノトロード130は、試薬容器112b, 112cのプラスチック材料に押し付けられる。二つの容器112b, 112cを製造する材料である熱可塑性プラスチックは、ソノトロードの高周波振動によって加熱され、液状化する。試薬容器112bの材料は、試薬容器112b及び112cに対するソノトロード130の圧力によって試薬容器112cの材料と混ざり合い、それによって融合が得られる。超音波振動が停止された後、ソノトロード130は、このプロセスの一つの変形例によれば、プラスチック材料が凝固するまでのある程度の時間、接合部118上に留まったままである。溶接時間は、例えば約1〜2秒であり、冷却は、例えば約0.5〜1秒である。その後、二つの試薬容器112b及び112cの混合されたプラスチック材料は、二つの試薬容器112b及び112cを互いに連結する接合部118でプラスチックのブリッジを形成する。
【0061】
さらに後述するように、寸法公差によって試薬容器112a, 112b, 112cの間にギャップ132が存在して、試薬容器112a, 112b, 112cが互いに直接接しないことがある。この場合、ソノトロード130の圧力によって接合部118で液状化したプラスチック材料が、二つの試薬容器112b, 112cの間のギャップに流入し、冷却後にブリッジを形成し、それが二つの試薬容器112b, 112cを互いに連結するとともに、二つの試薬容器112b, 112cを一定距離に保つ。材料肉厚化部分128は、試薬容器112a, 112b, 112cの間にブリッジを形成するのに十分な材料が利用できるという理由で、離隔した試薬容器112a, 112b, 112cの場合に特に有利である。
【0062】
図3の下側部分は、別の方法としてレーザー溶接によって試薬容器112a, 112b, 112cを互いに直接連結することができる方法を示している。レーザー光Lに対して透過性のプレート133、例えばガラスプレート133によって、試薬容器112a, 112b, 112cに圧力が印加される。レーザー光Lは、ガラスプレート133を介して接合部118上に放射され、接合部118において試薬容器112a, 112b, 112cのプラスチック材料を液状化する。超音波溶接と同様に、試薬容器112a, 112b, 112cの材料は、プレート133によって接合部118に印加される圧力によって接合部118で互いに混ざり合う。レーザー光Lが接合部118上に照射されなくなった場合、プラスチック材料は冷め、試薬容器112a, 112b, 112cを互いに連結する二つのブリッジがその都度形成される。
【0063】
レーザー溶接と全く同じように、超音波溶接プロセス中に複数の接合部を生成することができる。例えば、生成すべき点溶接部と全く同様に配置された複数のソノトロードを、組み立てられた試薬容器アセンブリの片側に同時に押し付けることができる。
【0064】
また、適切な溶接プロセスによって、異なるプラスチック材料で作られた試薬容器を特に有利な方法で互いに連結することが可能である。これには、連結される試薬容器に熱可塑性プラスチック材料を使用することのみが必要とされる。例えば、ポリプロピレンを用いて射出成形された試薬容器を、ポリエチレンを用いて押出吹込成形された試薬容器に溶接することができる。
【0065】
図4は、四つの溶接接合部18, 24が試薬容器アセンブリ10の片側に同時に生成される、超音波溶接プロセス中の位置決めデバイス34内にある図1の試薬容器アセンブリ10を示す。この溶接プロセスは、以下に記載される試薬容器アセンブリの製作プロセスに組み込まれる。
【0066】
異なる試薬で充填された三つの試薬容器12a, 12b, 12cは、コンベヤベルトを備えた搬送機構によって、又はグリッパーロボット(gripper robot)によって位置決めデバイス34に搬送され、このデバイス内で位置決めされる。第1の溶接プロセスでは、四つの溶接金型30aを備えたマルチプルソノトロード30が、試薬容器アセンブリ10の側面に押し付けられる。溶接金型30aは、任意の適切な形状を有し、したがって、例えば、縁部が丸み付けられたほぼ長方形の断面を、或いは楕円形の断面も有することができる。高い剛性を達成するため、例えば、6〜10個又はそれ以上の溶接金型を備えるマルチプルソノトロードを使用することも可能である。
【0067】
三つの試薬容器12a, 12b, 12cは、溶接プロセス中、位置決めデバイス34の二つの停止部36の間に連続して配置され、その場合、ソノトロードの反対側に面する容器の側面は位置決めデバイス34の側面停止部35に接して位置し、位置決めデバイス34のU字形の把持端部37は試薬容器アセンブリ10の長手方向端部の周りを把持する。試薬容器12a, 12b, 12cは、溶接プロセス中、このようにして十分に定義された位置で固定される。
【0068】
合計で約2.5〜3秒間続く第1の溶接及び冷却プロセス後、試薬容器アセンブリ10は、コンベヤベルトを備えた搬送機構又はグリッパーロボットによって第2の位置決めデバイス34に搬送され、既に溶接された面が側面停止部35に接した状態で第2の位置決めデバイス34内に設置される。或いは、試薬容器アセンブリ10は、第1の位置決めデバイス34内でグリッパーロボットによって180°回転させることもできる。次に、第1の溶接プロセスと同様に第2の溶接プロセスが実施されて、試薬容器アセンブリ10の他方の側がマルチプルソノトロード30によって溶接される。第2の冷却プロセス後、両側が溶接された試薬容器アセンブリ10は後続のステーションに搬送され、そこで、例えば、ラベル付けが実施されるか、又はRFIDチップが試薬容器アセンブリ10に取り付けられる。
【0069】
プロセスのさらなる変形例によれば、試薬容器アセンブリの試薬容器を両側にある二つ以上のソノトロード装置によって、例えば同時に互いに溶接することも可能である。
【0070】
図5は、方向Dで溶接点に押し付けられるマルチプル又はシングルソノトロード30の可能な溶接金型30b, 30c, 30dのさらなる可能な実施形態を示す。溶接金型30bは、平坦でほぼ円形又は楕円形の溶接面を有する。溶接金型30cは、溶接金型30bに類似した形状を有するが、その端部領域に、液状プラスチック材料の混合を容易にするV字形のくぼみを有する。方向Dに押しやることによって、V字形のくぼみは、液状化プラスチック材料が溶接金型30cの中央の対称面に向かって押しやられる効果を有する。方向Dに押しやられると一方が他方に向かって移動する二つの要素から成るソノトロード30dは、同じ効果を有する。
【0071】
図6は、三つの試薬容器12a, 12b, 12cが中に配置された図4の位置決めデバイスの断面を示す。さらに上述したように、この試薬容器アセンブリ10を受け入れるアナライザが、試薬容器アセンブリ10の端部にできるだけ正確に試薬容器12a, 12cの開口部を位置決めできるように、試薬容器アセンブリ10が規定の幅Bを有するのが有利である。
【0072】
所定の幅Bを有する試薬容器アセンブリ10を製作するため、試薬容器12a及び12cは、一つの側面が位置決めデバイス34の位置決め停止部36に接するような形で位置決めデバイス34内に配置される。試薬容器12a及び12cは、好ましくは、溶接中、位置決め停止部36に押し付けられる。試薬容器12bは、二つの試薬容器12a, 12cの間で中心に置かれる。位置決め停止部36の間の距離は幅Bにプリセットされる。試薬容器12a, 12b, 12cの幅BBは製作時の差異を有する。図6に示される試薬容器12a, 12b, 12cは、例えば、28mmの幅BBを有する二次断面を有し、いずれの場合も公差は±0.2mmである。試薬容器12a, 12b, 12cが互いに側面を接して配置される場合、試薬容器アセンブリ10の全幅Bは84±0.6mmとなる。試薬容器アセンブリ10のこの変動する全幅Bは、ここで位置決めデバイス34内における試薬容器12a, 12b, 12cの位置決めによって補償することができる。
【0073】
しかし、その結果、試薬容器12a, 12b, 12cの間にギャップ32があることがある。しかし、上述したように、試薬容器12a, 12b, 12cが接続されるポイントで溶接プロセスによって硬いブリッジが形成され、それによって試薬容器は位置決めデバイス34内で設定された距離で保持される。
【0074】
ここまで記載してきたプロセスとは対照的に、試薬容器アセンブリが正確な所定の幅を有さずに生成された場合、互いに接する試薬容器が、溶接中、連結される試薬容器間の連接部のできるだけ中央に溶接金型が当たるようにしてホルダ内で配置されるのが有利である。これは、例えば、三つの試薬容器から成る試薬容器アセンブリの場合、最初に中央の試薬容器をホルダの中央に配置し、二つの外側の試薬容器を両側から押し付けることによって達成することができる。或いは、試薬容器アセンブリの幅方向で、所定の力で複数の試薬容器を両側から互いに押し付け、それによって試薬容器アセンブリをソノトロード装置に対して中心に置くことができる。
【0075】
図7は、試薬容器12cを試薬容器アセンブリ10から再び自動的に分離することができる方法を示している。試薬容器12bと試薬容器12cとの間の溶接部18, 20, 22, 24は、試薬容器アセンブリ10に面する端部40を尖らせることができるナイフ38によって壊され、縁部40を使用することにより、二つの容器12b, 12cの間に形成されているブリッジを切断又は破断する。ナイフ38は、例えば厚さ1mmの鋼板である。
【0076】
図8は、カバー部材214を備えた試薬容器212aのさらなる実施形態を示す。試薬容器212aの下側部分216は丸み付けられた下端部を有し、したがって、試薬容器212aは平坦面上で自立することができない。
【0077】
図9は、三つのそのような試薬容器212a, 212b, 212cをスタンド又はベースボックス240内に互いに配置し、それに溶接することによって、平坦な支持体上で自立することができる試薬容器アセンブリ210のさらなる実施形態を形成することができる方法を示している。この場合、試薬容器212a及び212bは、共通の点溶接部218aで互いに連結され、それと同時にスタンド214にも連結される。試薬容器212b及び212cの場合は共通の溶接部を有さないが、点溶接部218a, 218b, 218cによってスタンド240を用いて互いに間接的に連結される。
【0078】
図10は、試薬容器を位置決めするのにもスタンド340を使用できる方法を示している。この目的のため、カバー部材314の突起344を挿入することができる陥凹部342がスタンド340に設けられる。突起344及び陥凹部342は、試薬容器アセンブリの長手方向で同じ幅を有する。したがって、関連する試薬容器の開口部も位置するカバー部材314は、溶接プロセス中、スタンド340の長手方向に滑ることがなくなる。カバー部材314の開口部は、スタンド340の側壁346に対して固定される。
【0079】
図11は、試薬容器アセンブリ410のさらなる実施形態(図14を参照)を形成するためにも示される特別なマルチプルソノトロード430を使用して、超音波溶接によって溶接することができる、試薬容器412a, 412b, 412cのさらなる実施形態を示す。
【0080】
図11では、個々の試薬容器412a, 412b, 412cは、まだ超音波溶接のために予備位置決めされていないが、個々の容器の構造をより理解しやすくするため、距離を空けて配置されている。明瞭にするため、試薬容器412a, 412b, 412cの個々の構成要素は、一例として、容器のうち一つ412cの参照番号によってのみ分類される。構造要素が図面中に複数出てくる場合であっても、すべての対応する構造要素に参照番号が付されているとは限らない。
【0081】
試薬容器412a, 412b, 412cはそれぞれ下側部材416及びカバー部材414を有し、下側部材416は、実際の試薬ホルダ415と、互いに面し、且つ互いに平行な二つのプレート状の側壁417とを備え、それらの間に試薬ホルダ415が配置される。側壁417及び試薬ホルダ415は、複数の水平な安定化構造419によって互いに連結される。試薬ホルダ415、側壁417、及び安定化構造419は、適切な成形プロセスでプラスチックから一個片の形で製造することができる。
【0082】
側壁417はそれぞれ、外向きに突出するプレート縁部417kを備えた接続壁区画417aを備える。接続壁区画417aは試薬ホルダ415と直接接触していないので、試薬ホルダ415を、又は試薬ホルダ415に充填される試薬を損傷するリスクなしに、隣り合った試薬容器の接続壁区画417aに特に硬い超音波溶接接合部を作ることができる。特に、充填され蓋をされた試薬容器412a, 412b, 412cを組み立てて、試薬容器アセンブリを形成することができる。
【0083】
この目的のため、試薬容器412a, 412b, 412cは、最初に、二つの隣り合った試薬容器412a及び412b、又は412b及び412cの接続壁区画417aがいずれの場合も互いに直接接して位置するか、或いは少なくとも小さい間隔を空けて互いに平行であるようにして、図12に示されるように配置される。
【0084】
図13に示されるように、マルチプルソノトロード430を方向Dで試薬容器に押し付けることができ、それによって、マルチプルソノトロード430の溶接金型430eはその都度、側壁417の隣接した又は平行な接続壁区画417aの二つのプレート縁部の周りを係合し、高周波振動及び圧力の組み合わせによってそれらを互いに恒久的に接続する。
【0085】
別の拡大斜視図で図16にその一つが示される溶接金型430は、試薬容器412a, 412b, 412cの長手方向Lの距離sにわたって接続壁区画417の周りを係合し、その結果、溶接プロセス後の試薬容器アセンブリ410及びマルチプルソノトロード430を示す図14に示されるように、長さsの溶接接合部421をそれぞれ形成するように設計される。図15は、溶接接合部421をより見やすくした、図14にAとして示される範囲の部分拡大図を示す。
【0086】
溶接プロセス中に接続壁区画417aの周りを係合する溶接金型430の長手方向端部領域430aは、図5の溶接金型30cに類似しており、丸み付けられたV字形で構成される。このようにして、溶接金型430eが方向Dで圧力を掛けると、接続壁区画417aは互いに同時に押し付けられ、それによって溶接部421の連結強度が増加する。
【0087】
図示される例では、隣り合った試薬容器412a及び412b、又は412b及び412cはそれぞれ、四つの溶接接合部421によって互いに連結されるが、試薬容器アセンブリ410の片側S1での溶接接合部の生成のみが図11〜14に示され、ただしこれは、(例えばアセンブリを180°回転させることによって)他方の側S2でも同様のやり方で実施することができる。
【0088】
マルチプルソノトロード430のソノトロード装置により、二つの側面S1, S2の一方で三つの試薬容器412a, 412b, 412cを互いに同時に溶接することが可能である。
【0089】
位置決めデバイスは、単に明瞭にするため、図11〜14には示されない。この場合、例えば図4に示されるのと同様の位置決めデバイスを使用することが可能である。
【0090】
ほぼ長方形の断面を有し、三つの試薬容器を備える試薬容器アセンブリを、上述の実施例に示してきた。しかし、溶接によって試薬容器を連結するプロセスは、そのような試薬容器アセンブリ、及び試薬容器の図示される実施形態に限定されない。2〜6個又はそれ以上の容器を備える試薬容器アセンブリも容易に達成することができる。試薬容器アセンブリは、特に試薬ロータ(reagent rotor)に有利なように、台形又は楔形の断面を有することもできる。任意の外部設計の一重壁及び二重壁の試薬容器を使用することも可能である。例えば、丸み付けられた断面を有する、又は少なくとも線に沿ってのみ互いに接する丸み付けられた側面を有する試薬容器を互いに溶接することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)の群を組み立てるステップと、
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を連結して試薬容器アセンブリ(10; 110; 210; 410)を形成するステップと、を含む、プラスチックで作られた試薬容器アセンブリ(10; 110; 210; 410)を製作するプロセスであって、
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)の少なくとも二つが、少なくとも一つの溶接プロセスによって互いに連結されることを特徴とするプロセス。
【請求項2】
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を連結して前記試薬容器アセンブリ(10; 110; 210; 410)を形成する前に、
少なくとも一つの前記特定の試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を試薬で充填する追加のステップを含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を連結して前記試薬容器アセンブリ(10; 110; 210; 410)を形成する前に、
少なくとも一つの他の前記特定の試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を、前記一つの試薬に対して較正された少なくとも一つの他の試薬で充填する追加のステップを含む請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記少なくとも一つの他の試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を充填する前記ステップの前に、
前記一つの試薬に対して少なくとも一つの他の試薬を較正する追加のステップを含む請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
前記少なくとも一つの試薬に対する前記少なくとも一つの他の試薬の較正中に較正データを収集する追加のステップと、
ユーザが読み出すか、又は分析システムによって自動的に読み出すことができる形態で、好ましくはバーコード又はRFIDトランスポンダの形態で、前記較正データを前記試薬容器アセンブリ(10; 110; 210; 410)に提供する追加のステップと、を含む請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
前記溶接プロセス中に少なくとも一つの点溶接接合部(18, 20, 22, 24, 26; 118, 218a, 218b, 218c)が形成される請求項1から5のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
前記溶接プロセスが超音波溶接プロセスである請求項1から6のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項8】
前記溶接プロセスがレーザー溶接プロセスである請求項1から7のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項9】
前記溶接プロセスが行われる材料肉厚化部分(128)が少なくとも一つの試薬容器(112a, 112b, 112c)上に設けられる請求項1から8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
外向きに突出するプレート縁部(417k)を備えたプレート状の接続壁区画(417a)をそれぞれ有する、互いに連結される少なくとも二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)が使用され、前記二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)が、連結前は、前記接続壁区画(417a)が少なくとも前記プレート縁部(417k)の範囲で互いに接するか、又は小さい間隔を空けて互いにほぼ平行であるようにして配置され、前記二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)がソノトロード(430)を用いた超音波溶接によって前記接続壁区画を通して連結され、溶接プロセス中、前記ソノトロード(430)の溶接金型(430e)が、前記二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)の前記接続壁区画(417a)の前記二つのプレート縁部(417k)の周りを連帯して把持する請求項1から9のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項11】
前記試薬容器(212a, 212b, 212c)が共通のスタンド(240, 340)内で組み立てられ、前記スタンド(240, 340)に溶接される請求項1から10のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項12】
少なくとも二つの試薬容器(212a, 212b)及び前記スタンド(240)が、少なくとも一つの共通の接合部(218a)で互いに溶接される請求項10に記載のプロセス。
【請求項13】
前記試薬容器(12a, 12b, 12c)が、位置決めデバイス(34)の位置決め停止部(36)に対して前記位置決めデバイス(34)内で互いに組み立てられて溶接される請求項1から12のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項14】
カバー部材(14; 214; 314)を備えた試薬容器(12a, 12b, 12c; 212a, 212b, 212c)を使用して前記試薬容器アセンブリ(10; 210)が形成され、前記カバー部材(14; 214; 314)に対して前記溶接プロセスが行われる請求項1から13のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項15】
互いに取り付けられた少なくとも二つのプラスチックの試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を有している試薬容器アセンブリ(10; 110; 210; 410)であって、
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)が、少なくとも一つの融接点(18, 20, 22, 24, 26; 118; 218a, 218b, 218c; 421)によって互いに恒久的に連結されている試薬容器アセンブリ。
【請求項16】
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 412a, 412b, 412c)が、共通の融接点(18, 20, 22, 24, 26; 118; 218a; 421)によって外壁上でのみ直接連結されている請求項15に記載の試薬容器アセンブリ。
【請求項17】
前記試薬容器(212a, 212b, 212c)が共通のスタンド(240, 340)内で組み立てられ、前記スタンドに溶接されている請求項15に記載の試薬容器アセンブリ。
【請求項18】
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 212a, 212b, 212c)がそれぞれカバー部材(14; 214; 314)を有し、前記融接点(18, 20, 22, 24, 26; 218a, 218b, 218c)によって前記カバー部材(14; 214; 314)を通して互いに連結されている請求項15から17のいずれか一項に記載の試薬容器アセンブリ。
【請求項19】
互いに連結された少なくとも二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)が、外向きに突出するプレート縁部(417k)を備えた少なくとも一つのプレート状の接続壁区画(417a)をそれぞれ有し、前記試薬容器アセンブリの前記二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)の前記接続壁区画(417a)が、少なくとも前記プレート縁部(417k)の範囲において互いに接するか、又は小さい間隔を空けて互いにほぼ平行であり、前記二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)が、少なくとも一つの溶接部及び特に溶接接合部(421)によって前記二つの接続壁区画(417a)で互いに恒久的に連結されている請求項15に記載の試薬容器アセンブリ。
【請求項1】
特定の試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)の群を組み立てるステップと、
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を連結して試薬容器アセンブリ(10; 110; 210; 410)を形成するステップと、を含む、プラスチックで作られた試薬容器アセンブリ(10; 110; 210; 410)を製作するプロセスであって、
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)の少なくとも二つが、少なくとも一つの溶接プロセスによって互いに連結されることを特徴とするプロセス。
【請求項2】
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を連結して前記試薬容器アセンブリ(10; 110; 210; 410)を形成する前に、
少なくとも一つの前記特定の試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を試薬で充填する追加のステップを含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を連結して前記試薬容器アセンブリ(10; 110; 210; 410)を形成する前に、
少なくとも一つの他の前記特定の試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を、前記一つの試薬に対して較正された少なくとも一つの他の試薬で充填する追加のステップを含む請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記少なくとも一つの他の試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を充填する前記ステップの前に、
前記一つの試薬に対して少なくとも一つの他の試薬を較正する追加のステップを含む請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
前記少なくとも一つの試薬に対する前記少なくとも一つの他の試薬の較正中に較正データを収集する追加のステップと、
ユーザが読み出すか、又は分析システムによって自動的に読み出すことができる形態で、好ましくはバーコード又はRFIDトランスポンダの形態で、前記較正データを前記試薬容器アセンブリ(10; 110; 210; 410)に提供する追加のステップと、を含む請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
前記溶接プロセス中に少なくとも一つの点溶接接合部(18, 20, 22, 24, 26; 118, 218a, 218b, 218c)が形成される請求項1から5のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
前記溶接プロセスが超音波溶接プロセスである請求項1から6のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項8】
前記溶接プロセスがレーザー溶接プロセスである請求項1から7のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項9】
前記溶接プロセスが行われる材料肉厚化部分(128)が少なくとも一つの試薬容器(112a, 112b, 112c)上に設けられる請求項1から8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
外向きに突出するプレート縁部(417k)を備えたプレート状の接続壁区画(417a)をそれぞれ有する、互いに連結される少なくとも二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)が使用され、前記二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)が、連結前は、前記接続壁区画(417a)が少なくとも前記プレート縁部(417k)の範囲で互いに接するか、又は小さい間隔を空けて互いにほぼ平行であるようにして配置され、前記二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)がソノトロード(430)を用いた超音波溶接によって前記接続壁区画を通して連結され、溶接プロセス中、前記ソノトロード(430)の溶接金型(430e)が、前記二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)の前記接続壁区画(417a)の前記二つのプレート縁部(417k)の周りを連帯して把持する請求項1から9のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項11】
前記試薬容器(212a, 212b, 212c)が共通のスタンド(240, 340)内で組み立てられ、前記スタンド(240, 340)に溶接される請求項1から10のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項12】
少なくとも二つの試薬容器(212a, 212b)及び前記スタンド(240)が、少なくとも一つの共通の接合部(218a)で互いに溶接される請求項10に記載のプロセス。
【請求項13】
前記試薬容器(12a, 12b, 12c)が、位置決めデバイス(34)の位置決め停止部(36)に対して前記位置決めデバイス(34)内で互いに組み立てられて溶接される請求項1から12のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項14】
カバー部材(14; 214; 314)を備えた試薬容器(12a, 12b, 12c; 212a, 212b, 212c)を使用して前記試薬容器アセンブリ(10; 210)が形成され、前記カバー部材(14; 214; 314)に対して前記溶接プロセスが行われる請求項1から13のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項15】
互いに取り付けられた少なくとも二つのプラスチックの試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)を有している試薬容器アセンブリ(10; 110; 210; 410)であって、
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 212a, 212b, 212c; 412a, 412b, 412c)が、少なくとも一つの融接点(18, 20, 22, 24, 26; 118; 218a, 218b, 218c; 421)によって互いに恒久的に連結されている試薬容器アセンブリ。
【請求項16】
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 112a, 112b, 112c; 412a, 412b, 412c)が、共通の融接点(18, 20, 22, 24, 26; 118; 218a; 421)によって外壁上でのみ直接連結されている請求項15に記載の試薬容器アセンブリ。
【請求項17】
前記試薬容器(212a, 212b, 212c)が共通のスタンド(240, 340)内で組み立てられ、前記スタンドに溶接されている請求項15に記載の試薬容器アセンブリ。
【請求項18】
前記試薬容器(12a, 12b, 12c; 212a, 212b, 212c)がそれぞれカバー部材(14; 214; 314)を有し、前記融接点(18, 20, 22, 24, 26; 218a, 218b, 218c)によって前記カバー部材(14; 214; 314)を通して互いに連結されている請求項15から17のいずれか一項に記載の試薬容器アセンブリ。
【請求項19】
互いに連結された少なくとも二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)が、外向きに突出するプレート縁部(417k)を備えた少なくとも一つのプレート状の接続壁区画(417a)をそれぞれ有し、前記試薬容器アセンブリの前記二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)の前記接続壁区画(417a)が、少なくとも前記プレート縁部(417k)の範囲において互いに接するか、又は小さい間隔を空けて互いにほぼ平行であり、前記二つの試薬容器(412a, 412b, 412c)が、少なくとも一つの溶接部及び特に溶接接合部(421)によって前記二つの接続壁区画(417a)で互いに恒久的に連結されている請求項15に記載の試薬容器アセンブリ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2012−511144(P2012−511144A)
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539040(P2011−539040)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【国際出願番号】PCT/EP2009/066422
【国際公開番号】WO2010/063834
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【国際出願番号】PCT/EP2009/066422
【国際公開番号】WO2010/063834
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】
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