説明

認証方法及び情報読取装置

【課題】情報読取装置と通信端末装置との非接触通信を用いた新規な認証処理が可能になる認証方法及び情報読取装置を提供する。
【解決手段】情報読取装置(R/W装置)30は、非接触通信によって第1の通信端末装置(携帯電話機)10Aに保存されている情報を読み取り、非接触通信によって第2の通信端末装置(携帯電話機)10Bに保存されている情報を読み取る。情報読取装置30は、第1の通信端末装置10A及び第2の通信端末装置10Bそれぞれから読み取った情報に基づいて各通信端末装置について認証処理を行う。各認証が成功した場合は、第1の通信端末装置10A及び第2の通信端末装置の組合せについて予め決められた所定の認証後動作を実行する。例えば、ペア認証成功の表示を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の通信端末装置との間で近距離無線通信を行うことにより通信端末装置について認証を行う認証方法及びその認証方法に用いる情報読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の認証方法として、情報読取装置が、携帯電話機(通信端末装置)との間で近距離無線通信を行うことにより携帯電話機に保存されている認証用情報を読み取り、その読み取った認証用情報に基づいて、各種商品やサービスの代金の決済等が可能な利用者の携帯電話機であるか否かの認証を行う方法が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の認証方法では、携帯電話機から読み取った認証用情報がその携帯電話機についての認証のみに用いられるという制約があった。
【0004】
本発明の目的は、情報読取装置と通信端末装置との非接触通信を用いた新規な認証処理が可能になる認証方法及び情報読取装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、情報読取装置と該情報読取装置に近づけた通信端末装置との間で非接触通信を行うことにより、該情報読取装置が該通信端末装置に保存されている情報を読み取り、該通信端末装置について認証を行う認証方法であって、上記情報読取装置が、非接触通信によって第1の通信端末装置に保存されている情報を読み取るステップと、上記情報読取装置が、非接触通信によって第2の通信端末装置に保存されている情報を読み取るステップと、上記情報読取装置が、第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置それぞれから読み取った情報に基づいて各通信端末装置について認証処理を行い、各認証が成功した場合に、第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置の組合せについて予め決められた所定の認証後動作を実行するステップと、を含むことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の認証方法において、上記第1の通信端末装置からの情報の読み取りの後、予め設定した所定時間が経過する前に、上記第2の通信端末装置からの情報の読み取りが行われた場合に、上記認証後動作を実行することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の認証方法において、上記認証後動作は、上記認証結果を表示する動作であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1又は2の認証方法において、上記情報読取装置は施錠機能付き機器に設けられ、上記認証後動作は、上記施錠機能付き機器における鍵を開ける動作であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1又は2の認証方法において、上記認証後動作は、上記第1の通信端末装置の利用者及び第2の通信端末装置の利用者の双方に対する課金の合計を、いずれか一方の通信端末装置の利用者に課金する動作であることを特徴とするものである。
【0006】
請求項6の発明は、通信端末装置との間で非接触通信を行うことにより該通信端末装置に保存されている情報を読み取って該通信端末装置について認証を行う情報読取装置であって、第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置との間で非接触通信を行う通信手段と、上記第1の通信端末装置に保存されている情報と上記第2の通信端末装置に保存されている情報とを非接触通信によって読み取り、第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置それぞれから読み取った読取情報に基づいて各通信端末装置の認証を行い、上記第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置の認証がいずれも成功した場合に、それらの通信端末装置の組合せについて予め決められた所定の認証後動作を実行する制御手段手段と、を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の情報読取装置において、上記制御手段は、上記第1の通信端末装置からの情報の読み取りの後、予め設定した所定時間が経過する前に、上記第2の通信端末装置からの情報の読み取りが行われた場合に、上記認証後動作を実行することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項6又は7の情報読取装置において、上記制御手段は、上記認証処理後の動作として、上記各通信端末装置の認証結果を表示する動作を実行することを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項6又は7の情報読取装置において、開閉手段と、該開閉手段に施錠する施錠手段とを備え、上記制御手段は、上記認証後動作として、上記施錠手段の鍵を開ける動作を実行することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項6又は7の情報読取装置において、上記制御手段は、上記認証後動作として、上記第1の通信端末装置の利用者及び第2の通信端末装置の利用者の双方に対する課金の合計を、いずれか一方の通信端末装置の利用者に課金する課金処理を実行することを特徴とするものである。
【0007】
請求項1及び6の発明では、情報読取装置が非接触通信によって第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置それぞれから読み取った情報に基づいて、第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置について認証が成功した場合にのみ、予め決められた所定の認証後動作を実行する。
請求項2及び7の発明では、複数の通信端末装置からの情報の読み取りが所定時間内に行われた場合に認証後動作を実行することにより、後続の通信端末装置からの情報の読み取りが行われずに認証処理及び認証後動作の実行を待っている不安定な状態が長く続くのを回避できる。
請求項3及び8の発明では、複数の通信端末装置について得られた認証結果の表示に基づいて、その複数の通信端末装置の利用者に景品を提供する等の趣向を凝らした認証結果の利用が可能になる。
請求項4及び9の発明では、複数の通信端末装置について認証が成功した場合にのみ施錠機能付き機器の鍵を開けるので、1台の通信端末装置についての認証を利用する場合に比して、施錠機能付き機器におけるセキュリティが向上する。
請求項5及び10の発明では、複数の通信端末装置を情報処理装置に近づけて非接触通信を行うことにより、複数の通信端末装置の利用者に対する課金の合計を、いずれか一方の通信端末装置の利用者に課金するという新規な課金処理を行うことができる。
【0008】
なお、上記第2の通信端末装置が複数の通信端末装置で構成され、上記第1の通信端末装置と複数の第2の通信端末装置について上記情報の読み取り及び認証処理を実行するようにしてもよい。この場合は、3以上の通信端末装置の組み合わせ又はそれらの通信端末装置の利用者の組合わせについて認証処理を実行することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、情報読取装置が非接触通信によって第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置それぞれから読み取った情報に基づいて、第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置について認証が成功した場合にのみ、予め決められた所定の認証後動作を実行するという新規な認証処理が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯電話機を用いることができる認証システムの概略構成図。
【図2】R/W装置の基本的な構成の一例を示すブロック図。
【図3】携帯電話機のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【図4】R/W装置において2台の携帯電話機との非接触通信によってペア認証処理を行うときのフローチャート。
【図5】ペア認証に成功した複数の利用者の一方に課金処理する処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を、店舗等に設置された情報読取装置と通信端末装置としての携帯電話機との間の非接触通信を用いた認証方法に適用した実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係る携帯電話機を用いた認証システムの概略構成図である。本実施形態の認証システムは、通信ネットワーク上に設けられた管理サーバ20や、各種飲食店、店舗、イベント会場等に設置された情報読取装置としてのリーダ/ライタ装置(以下、「R/W装置」という。)30等で構成されている。
【0012】
上記管理サーバ20は、例えばWEBサーバで構成され、移動体通信ネットワークとしての携帯電話網40を介して携帯電話機10(10A、10B)との間で通信可能に構成されている。この管理サーバ20と携帯電話機10との間の通信プロトコルとしては、例えばHTTP(HyperText Transfer Protocol )が用いられる。管理サーバ20は、イベント会場への入場を管理するサービスや、現金を持たずに各種商品やサービスの代金を支払うことができる電子財布サービス等について、利用者の権限管理を実行する。また、管理サーバ20には、上記権限管理に必要な暗号処理やその暗号処理に用いる認証キー(暗号鍵)の管理を行う専用モジュールが設けられている。
【0013】
上記R/W装置30は、各種飲食店、店舗、イベント会場等に設置された通信端末装置である。このR/W装置30としては、イベント会場の入場ゲート装置、飲食店や店舗などのレジ装置のほか、駅の改札ゲート装置、バスなどの中にある運賃収受機や乗車口カード読み取り装置、駅やイベント会場等の発券装置、金融機関等の自動現金支払装置、、高速道路のETCの基地局などがある。R/W装置30は、携帯電話機10との間で所定の通信方式で非接触の無線通信を行うことができる。この通信方式としては各種の方式を採用することできる。例えば、ブルートゥース等の電波を用いた近距離無線通信方式や、赤外線を用いた通信方式等を採用することができる。データの転送方式としては、例えばシリアルデータ転送方式を採用することができる。また、R/W装置30は、固定通信回線のネットワーク50を介して管理サーバ20と通信可能なパーソナルコンピュータ(PC)35が接続されている。管理サーバ20とパーソナルコンピュータ35との間の通信プロトコルとしては、例えばHTTPが用いられる。このパーソナルコンピュータ35を介して、R/W装置30は、電子財布サービスに用いる各種データを管理サーバ20との間でやり取りすることができる。
【0014】
図2はR/W装置30の基本的な構成を示すブロック図である。R/W装置30は、非接触通信モジュール31と、液晶ディスプレイ等からなる表示部32と、パーソナルコンピュータ35と通信するためのインターフェース部33と、これらを制御する主制御部34とを備えている。非接触通信モジュール31は、専用ICチップやICカードで構成され、携帯電話機10との間で所定通信プロトコルによる非接触通信を行うためのアンテナや無線通信回路を有している。主制御部34には、携帯電話機10に保存されている認証用データ等の情報の読み取り、各携帯電話機10についての認証処理、認証に成功したときの所定の認証後動作などを実行するためのプログラムが組み込まれている。上記認証後動作としては、予め決められた複数の携帯電話機について認証が成功した場合にその旨を表示部32に表示する認証結果表示動作、利用者が購入した商品や提供を受けたサービスについて決済を行う決済処理動作等が挙げられる。
【0015】
図3は、携帯電話機10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。この携帯電話機10は、主制御部110と無線通信部111とベースバンド処理部112と音入出力部113と表示部114と操作部115とを備える。
主制御部110は、MPU(Micro Processing Unit)、RAM、ROM等を備え、所定の基本OSやミドルウェア等のプログラムが実行されることにより、ベースバンド処理部112等の各部を制御したり、ソフトウェア構成上のネイティブプラットフォーム環境やアプリケーション実行環境を構築したりする。
無線通信部111は、例えばシンセサイザ、周波数変換器,高周波増幅器などにより構成され、携帯電話通信網40の基地局41との間で無線通信するための高周波信号処理を実行する。
ベースバンド処理部112は、外部の移動体通信端末やサーバとの間で電話やデータ送受信の通信を行うためのデジタル処理を実行する。このベースバンド処理部112と上記無線通信部111との間はD/A変換器やA/D変換器を介して接続されている。
音入出力部113は、マイク、スピーカ、音信号処理部等で構成されている。マイクから出力されるアナログの音声信号は、音信号処理部でデジタル信号に変換され、主制御部110やベースバンド処理部112等に送られる。スピーカは、音信号処理部でデジタル信号から変換されたアナログ信号が入力され、通話中の音声を出力したり、メールの着信音、電話の呼び出し音、音楽などを出力したりする。なお、スピーカは、通話中の音声を聞くための受話器用スピーカ(レシーバ)と、着信音や音楽などを出力する外部出力用スピーカとを別々に設けて構成してもいいし、これらの受話器用スピーカ及び外部出力用スピーカを兼用するように一つのスピーカで構成してもよい。
表示部114は、LCD(液晶ディスプレイ)等で構成され、主制御部110からの指令に基づいて各種画像を表示する。
操作部115は、データ入力キー(テンキー、*キー、#キー)、通話開始キー、終話キー、スクロールキー、多機能キー等の複数のキーで構成されている。この操作部115は、利用者が通話開始、終話、メニュー選択、画面切り換え等を指示したり情報を入力したりするときに用いられる。
【0016】
また、携帯電話機10は、図示しない時計部を備えている。時計部はクロック回路等で構成され、制御のためのタイマーとして用いたり、正確な日時を計数して更新処理等のための時刻情報を生成したりする。
【0017】
また、携帯電話機10は、専用ICチップやICカードで構成された非接触通信モジュール116を備えている。この非接触通信モジュール116は、前述のR/W装置30との間で、所定通信プロトコルによる非接触通信を行うためのアンテナや無線通信回路を有している。
【0018】
図4は、R/W装置30において、2台の携帯電話機10A,10Bとの非接触通信によって各携帯電話機についてペア認証処理を行うときのフローチャートである。
まず、利用者Aが自分の携帯電話機10Aを持ってR/W装置30にかざす。すると、R/W装置30と携帯電話機10Aとの間で非接触通信回線が確立し、R/W装置30が携帯電話機10Aに保存されている認証用情報を読み取る(S101,S102)。R/W装置30は、携帯電話機10Aから読み取った認証用情報に基づいて管理サーバ20と通信して認証処理を実行する。このとき、携帯電話通信網40を介して携帯電話機10Aと管理サーバ20との間で通信を行い、携帯電話機10Aから管理サーバ20へ送信した情報を、上記認証処理に用いるようにしてもよい。
【0019】
上記認証処理の結果、携帯電話機10Aが予め登録されている携帯電話機であり、携帯電話機10A(利用者A)について認証に成功した場合(S103でYes)は、次の携帯電話機との非接触通信のためのタイマーを開始する(S104)。認証に成功しなかった場合(S103でNo)は、エラー表示を行って終了する(S109)。また、所定時間経過するまでに、ペアとなる次の携帯電話機10BとR/W装置30との間の非接触通信がなかった場合(S110でYes)も、エラー表示を行って終了する(S111)。
【0020】
上記タイマーの開始後、所定時間内に、利用者Aとペアとなる利用者Bが自分の携帯電話機10Bを持ってR/W装置30にかざす。すると、R/W装置30と携帯電話機10Bとの間で非接触通信回線が確立し、R/W装置30が携帯電話機10Bに保存されている認証用情報を読み取る(S105,S106)。R/W装置30は、携帯電話機10Bから読み取った認証用情報に基づいて管理サーバ20と通信して認証処理を実行する。このときも、携帯電話通信網40を介して携帯電話機10Bと管理サーバ20との間で通信を行い、携帯電話機10Bから管理サーバ20へ送信した情報を、上記認証処理に用いるようにしてもよい。
【0021】
上記認証処理の結果、携帯電話機10Bが予め登録されている携帯電話機であり、携帯電話機10B(利用者B)について認証に成功した場合(S107でYes)は、2台の携帯電話機10A、10Bについてペア認証が成功した旨の表示を行う(S108)。この表示があった場合は、ペア認証に成功した利用者A,Bに景品や無料チケットなどの特典を付与される。
【0022】
以上、本実施形態によれば、R/W装置30が非接触通信によって携帯電話機10A、10Bそれぞれから読み取った情報に基づいて、携帯電話機10A、10Bについてペア認証が成功した場合にのみ、予め決められた所定の認証後動作として、ペア認証が成功した旨を表示するという新規な認証処理を行うことができる。
また、本実施形態によれば、2台の携帯電話機10A、10Bからの認証用情報の読み取りが所定時間内に行われた場合に、上記認証後動作を実行することにより、後続の携帯電話機10Bからの情報読み取りが行われずに認証処理及び認証後動作の実行を待っている不安定な状態が長く続くのを回避できる。
【0023】
なお、上記実施形態では、2台の携帯電話機10A、10Bについてペア認証に成功した場合に、認証後動作としてペア認証成功の表示を行っているが、本発明は、他の認証後動作を行う場合にも同様に適用できるものである。例えば、自宅などに置いている金庫に上記R/W装置を組み込み、複数の利用者の携帯電話機それぞれを金庫のR/W装置に順次かざし、そのすべての携帯電話機とR/W装置との間で非接触通信による認証に成功した場合にのみ、金庫の鍵を開く開錠動作を行うようにしてもよい。この場合のペアとなる携帯電話機の利用者としては、家族を構成する夫婦や親子などや、会社などの組織の複数の管理者等が挙げられる。
【0024】
また、上記認証後動作としては、2台の携帯電話機10A、10Bの利用者の双方に対する課金の合計を、いずれか一方の携帯電話機の利用者に課金する動作(例えば「奢りモード」の動作)であってもよい。例えば、利用者A及び利用者が一緒に利用した飲食店での会計の際に、R/W装置を組み込んだレジ装置に2人の携帯電話機10A、10Bそれぞれをかざして認証処理を行い、ペア認証が成功した場合に、2人の会計を利用者に課金するような課金動作を実行してもよい。
【0025】
図5は、ペア認証に成功した複数の利用者の一方に課金処理する「奢りモード」の処理の一例を示すフローチャートである。ペア認証処理の部分(S201)は、前述の図4のステップS101〜S111と同様である。但し、図5のペア認証処理(S201)において、携帯電話機10Aからの情報読取に先だって、利用者Aが携帯電話機10Aを操作し、利用者A及びBそれぞれが個別に利用した2人分の会計を利用者Aのみが支払う旨を指定する。この操作後に、利用者Aが携帯電話機10Aを持って上記R/W装置を組み込んだレジ装置にかざすと、利用者識別情報などの他の情報とともに、上記2人分の会計を利用者Aのみが支払う旨を指定する識別子の情報が読み取られる。上記レジ装置は、携帯電話機10Aから読み取った情報に上記識別子があるか否かを判断する(S202)。ここで、携帯電話機10Aから読み取った情報に上記識別子がある場合(S202でYes)には、利用者Aによる奢りである判断し、携帯電話機10A(利用者A)のみに、利用者A及びBの2人分の会計を課金する課金処理を行う(S203)。一方、携帯電話機10Aから読み取った情報に上記識別子がない場合(S202でNo)には、携帯電話機10A,10B(利用者A,B)のそれぞれに課金する通常課金が行われ、予め設定されている他のペア認証後動作が実行される(S204)。
【0026】
また、上記実施形態においては、携帯電話機10を例に挙げて説明したが、本発明は、他の移動体通信端末等の通信端末装置についても同様に適用できるものである。また、本発明は、3台以上の携帯電話機等の通信端末装置について非接触通信による認証処理を行う場合にも同様に適用できるものである。
【符号の説明】
【0027】
10(10A,10B) 携帯電話機
20 管理サーバ
30 R/W装置
31 非接触通信モジュール
32 表示部
34 主制御部
35 パーソナルコンピュータ
40 携帯電話通信網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報読取装置と該情報読取装置に近づけた通信端末装置との間で非接触通信を行うことにより、該情報読取装置が該通信端末装置に保存されている情報を読み取り、該通信端末装置について認証を行う認証方法であって、
上記情報読取装置が、非接触通信によって第1の通信端末装置に保存されている情報を読み取るステップと、
上記情報読取装置が、非接触通信によって第2の通信端末装置に保存されている情報を読み取るステップと、
上記情報読取装置が、第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置それぞれから読み取った情報に基づいて各通信端末装置について認証処理を行い、各認証が成功した場合に、第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置の組合せについて予め決められた所定の認証後動作を実行するステップと、
を含むことを特徴とする認証方法。
【請求項2】
請求項1の認証方法において、
上記第1の通信端末装置からの情報の読み取りの後、予め設定した所定時間が経過する前に、上記第2の通信端末装置からの情報の読み取りが行われた場合に、上記認証後動作を実行することを特徴とする認証方法。
【請求項3】
請求項1又は2の認証方法において、
上記認証後動作は、上記各通信端末装置の認証結果を表示する動作であることを特徴とする認証方法。
【請求項4】
請求項1又は2の認証方法において、
上記情報読取装置は施錠機能付き機器に設けられ、
上記認証後動作は、上記施錠機能付き機器における鍵を開ける動作であることを特徴とする認証方法。
【請求項5】
請求項1又は2の認証方法において、
上記認証後動作は、上記第1の通信端末装置の利用者及び第2の通信端末装置の利用者の双方に対する課金の合計を、いずれか一方の通信端末装置の利用者に課金する動作であることを特徴とする認証方法。
【請求項6】
通信端末装置との間で非接触通信を行うことにより該通信端末装置に保存されている情報を読み取って該通信端末装置について認証を行う情報読取装置であって、
第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置との間で非接触通信を行う通信手段と、
上記第1の通信端末装置に保存されている情報と上記第2の通信端末装置に保存されている情報とを非接触通信によって読み取り、第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置それぞれから読み取った読取情報に基づいて各通信端末装置の認証を行い、上記第1の通信端末装置及び第2の通信端末装置の認証がいずれも成功した場合に、それらの通信端末装置の組合せについて予め決められた所定の認証後動作を実行する制御手段手段と、
を備えたことを特徴とする情報読取装置。
【請求項7】
請求項6の情報読取装置において、
上記制御手段は、上記第1の通信端末装置からの情報の読み取りの後、予め設定した所定時間が経過する前に、上記第2の通信端末装置からの情報の読み取りが行われた場合に、上記認証後動作を実行することを特徴とする情報読取装置。
【請求項8】
請求項6又は7の情報読取装置において、
上記制御手段は、上記認証処理後の動作として、上記各通信端末装置の認証結果を表示する動作を実行することを特徴とする情報読取装置。
【請求項9】
請求項6又は7の情報読取装置において、
開閉手段と、該開閉手段に施錠する施錠手段とを備え、
上記制御手段は、上記認証後動作として、上記施錠手段の鍵を開ける動作を実行することを特徴とする情報読取装置。
【請求項10】
請求項6又は7の情報読取装置において、
上記制御手段は、上記認証後動作として、上記第1の通信端末装置の利用者及び第2の通信端末装置の利用者の双方に対する課金の合計を、いずれか一方の通信端末装置の利用者に課金する課金処理を実行することを特徴とする情報読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−84285(P2013−84285A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−266889(P2012−266889)
【出願日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【分割の表示】特願2006−140026(P2006−140026)の分割
【原出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【出願人】(501440684)ソフトバンクモバイル株式会社 (654)
【Fターム(参考)】