説明

認識用ベルトの締結具

【課題】病院などの医療機関において使用者に傷付けるおそれのない安全な認識用ベルトを提供する。
【解決手段】認識用ベルト10を使用者の手首や足首などの装着部位に装着する締結具20であり、雄側係合部21と、雌側係合部22と、両端で両係合部21,22を連結する連結部23と、連結部23に一体に形成された把持部24a,24bとを備え、連結部23両端の両係合部21,22との連接部分が両係合部21,22の基部21a,22aそれぞれに形成された凹部にて連接され、把持部24a,24bを把持して引っ張ることにより連接部分が破断可能に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、病院等の医療機関における患者等の認識に使用される認識用ベルトの締結具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、病院等の医療機関において、手術、投薬、採血、輸血などの際に患者の取り違えを防止するために、患者の氏名、性別や血液型などの情報がバーコードなどにより表示された認識用ベルトを患者の手首や足首に装着することが行われている。また、産院や産科等における新生児の取り違えを防止する目的でも、新生児の氏名、血液型、出生日時、主治医氏名などの情報を認識用ベルトに表示して新生児の足首に装着することも行われている。
【0003】
この種の認識用ベルトは、例えば図8ないし図10に示すように構成されていおり、バンド本体1は合成樹脂の射出成形により形成され、一端に薄板状の表示板部2が形成され、この表示板部2の一方にこの表示板部2より細幅の帯部3が連続的に形成され、表示板部2の他方に封緘部4が形成されて成る。ここで、表示板部2と帯部3の周囲には、使用者の腕に損傷防止のために断面が円形の縁部5(縁取り)が形成されている。
【0004】
この表示板部2は通常は短冊形であって、帯部3には適当な間隔で止め穴3aが開口され、腕にバンド本体1を回してこの止め穴3aが封緘部4に係合されて固定されるようになっている。
【0005】
この封緘部4は、図9、図10に示すようにホック状ないしハトメ状のオス係合部6とメス係合部7と連結部8で折り畳んで係合するように構成されており、オス係合部6には、薄板部6aの中央部に係合突起6bが突出され、薄板部6aの周囲に円弧状のスリット6cが環状に配置され、このスリット6cの先端部同士を細幅の連結部6dが形成されて薄板部6aを簡単に外すことができるようになっている。なお、係合突起6bは、図10に示すように円柱部6fの上端に円板状あるいは一文字状の係止縁6gが形成されている。
【0006】
一方、メス係合部7には円弧状のスリット7aと連結部7bを環状に配置した薄板部7cの中央部を円形に盛り上げて肉厚部が形成され、この肉厚部の中央に係合穴7dが開口され、この係合穴7dには、前記係止縁6gを案内するための円錐状の案内面7eと、この案内面7eの裏側に止め面7fとが形成され、係合突起6bがこの係合穴7d内に嵌入した場合に、図10に示すようにオス係合部6の係合突起6bの係止縁6gが止め面7fに確実に噛合されて封緘状態になるように構成されている(特許文献1参照)。
【0007】
ところで、図8に示す封緘部4はベルト本体1に一体化されているが、オス係合部6とメス係合部7とこれらを連結する連結部8とが、ベルト本体1とは別体の締結具として構成され、ベルト本体1を手首などに巻回した状態で別体の締結具を装着し、オス係合部6の係合突起6bの係止縁6gを止め面7fに確実に噛合させて封緘状態に締結するようにしたものも考えられている。
【0008】
【特許文献1】特開2002−82618号公報(段落[0025]〜[0034]、図1〜図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記した特許文献1に記載のベルトの封緘部4や、ベルト本体1と別体に形成された前記締結具の場合、封緘状態ではオス係合部6とを連結する連結部8が、図10に示すように突出しているため、この連結部8の端面が使用者の皮膚に擦れて傷付けるおそれがある。特に、新生児の場合、足首に認識用ベルトを装着していると、新生児が無意識に両足を激しく動かしたときに、大人に比べて新生児の皮膚は柔らかいため、連結部8部分により新生児の足が容易に傷付いてしまうという問題があった。
【0010】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、病院などの医療機関において使用者に傷付けるおそれのない安全な認識用ベルトの提供を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した目的を達成するために、本発明における認識用ベルトの締結具は、複数個の透孔が形成された帯状のベルト本体と、端部が前記ベルト本体に一体に形成され所定の情報が表示される情報表示部とを備えた認識用ベルトを、使用者の手首や足首などの装着部位に装着するための認識用ベルトの締結具において、雄側係合部と、該雄側係合部が係合する雌側係合部と、両端で前記両係合部を連結する連結部と、前記連結部に一体に形成された把持部とを備え、前記連結部の両端であって前記両係合部と連接する部分が、前記把持部を把持して引っ張ることにより破断可能に形成されていることを特徴としている(請求項1)。
【0012】
また、本発明における認識用ベルトの締結具は、前記認識用ベルトの前記表示部の他端側には締結孔が形成され、前記雄側係合部が、円板状の基部と、該基部の中央部に一体に形成された係合突部とを備えると共に、前記雌側係合部が、円板状の基部と、該基部の中央部に形成され前記係合突部が抜脱不能に嵌挿する係合孔とを備え、前記認識用ベルトが、使用者の装着部位に輪状に巻回され脱離しないように長さ調整されて前記締結孔といずれかの透孔とが重合され、重合状態の前記締結孔及び透孔に輪状を成す前記認識用ベルトの内方から前記雄側係合部の前記係合突部が挿通されて外方にて前記雌側係合部の前記係合孔に嵌挿された後に、前記把持部が引っ張られることにより前記連結部両端の前記両係合部との連接部分が破断され、前記連結部が前記把持部と共に前記両係合部から分離されることを特徴としている(請求項2)。
【0013】
また、本発明における認識用ベルトの締結具は、前記把持部が引っ張られて前記連結部両端の前記両係合部との連接部分が破断される際に、前記連結部両端の前記両係合部との連接部分に引張力が集中するように該連接部分の幅及び厚みが設定されていることを特徴としている(請求項3)。
【0014】
また、本発明における認識用ベルトの締結具は、前記雄側係合部及び前記雌側係合部に、それぞれの周面の一部が抉られて凹部が形成され、前記両凹部にて前記連結部の両端それぞれが連接されていることを特徴としている(請求項4)。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、把持部を把持して引っ張ると連結部両端の両係合部と連接する部分が破断するため、雄側係合部と雌側係合部を係合した後に、把持部を引っ張って連結部両端の連接部分を破断すると、従来の連結部ような突出箇所がなくなり、使用者の皮膚が擦れて傷付けることなく、皮膚の柔らかい新生児に対しても傷付けることもなく安心して使用することができ、良好な認識用ベルトを提供することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、使用者の装着部位に輪状に巻回され脱離しないように長さ調整されて前記締結孔といずれかの透孔とが重畳され、重合状態の前記締結孔及び透孔に輪状を成す認識用ベルトの内方から雄側係合部の前記係合突部が挿通されて外方にて雌側係合部の係合孔に嵌挿された後に、把持部が引っ張られることにより連結部両端の両係合部との連接部分が破断されるため、従来の連結部ような突出箇所がなくなり、上記した請求項1の発明と同様、使用者の皮膚が擦れて傷付けることなく、新生児に対しても安心して使用することができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、把持部が引っ張られて破断される際に、連結部両端の連接部分に引張力が集中するため、連結部を簡単に破断して除去することができる。
【0018】
請求項4の発明によれば、両凹部にて連結部の両端それぞれが雄側係合部及び雌側係合部に連接されているため、把持部が引っ張られて破断したときに、いわゆる“ばり”が残存することなく連結部を除去することができ、使用者の皮膚を傷付けるおそれを確実に排除することができ、良好な認識用ベルトを提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の一実施形態について図1ないし図6を参照して説明する。なお、図1は認識用ベルトの平面図、図2は認識用ベルト及び締結具の斜視図、図3は締結具の平面図、図4(a)、(b)はそれぞれ締結具の正面図、切断正面図、図5、6は図3中の1点鎖線の丸印部分の拡大図であり、図5は締結具の一部の拡大平面図、図6は締結具の一部の拡大正面図である。
【0020】
図1、図2に示すように、本実施形態における認識用ベルト10は、例えば病院で入院患者や新生児に装着されるもので、複数個の円形の透孔11が形成された帯状のベルト本体12と、一端部側がこのベルト本体12に一体に形成され入院患者や新生児などの使用者(被装着者)に関する所定の情報が表示されるベルト本体12よりも幅広の情報表示部13と、情報表示部13の他端部側に一体に形成され締結孔14が透設された締結部15と、締結孔14に重合される締結孔16が形成された固定用折り返し部17とを備えている。
【0021】
この情報表示部13には、入院患者や新生児の属性、及び、患者や新生児の性別、氏名、血液型、識別(ID)番号などが記録される。この記録面には、これらのデータが記載された貼付部材が貼り付けられていてもよい。このとき、情報の表示には、水濡れなどを考慮すると、油性のペンまたはインキを用いるのが好ましく、ペンで手書きしてもよいし、コンピュータと連動させて印刷してもよい。更に、文字、記号、バーコードなど、情報の表現手段は特に限定されるものではなく、例えばバーコ−ドで記載された患者・新生児情報は、バーコードリーダーで読み取られて確認されることとなる。なお、図2に示されている情報表示部13の反対面側(図2中の破線部分)に所定の情報が表示されることとなる。
【0022】
また、認識用ベルト10に型押しして表示するようにしてもよく、あるいは、認識用ベルト10に、所定の情報が記録された半導体チップを埋め込み、読取機によりチップの記録情報を読み取るようにしてもよい。
【0023】
更に、情報表現の手段として、種々の色の認識用ベルト10を準備し、目的に応じた色の認識用ベルト10を各患者や各新生児に使用するようにしてもよい。例えば、血液型別に色分けすると、輸血時などに血液型を誤認することを予防できる。また、血液型が未決定の場合は、別の色のものを使用すればよい。
【0024】
なお、認識用ベルト10は、使用者(被装着者)の体格および装着部位に合わせて、乳児用、小児用、成人用など、その長さおよび幅が異なるものを準備しておけばよく、好ましくは、認識用ベルト10を手首や足首などの装着部位に巻回した際に、認識用ベルト10が簡単に抜け落ちない程度の長さのものを選択するのがよい。また、認識用ベルト10の幅は、使用者(被装着者)についての情報を記録でき、そして手、腕、足などを動かして邪魔にならない程度の幅に設定するのが好ましい。
【0025】
ところで、このような認識用ベルト10は、例えば厚さ0.2mmのポリウレタン樹脂フィルムシートDUS433(日本ミラクトン(株)製)を用いて、装着時に外側になる方に着色シートを内側になる方に無着色シートをおき、2枚重ねたまま、図1に示すような型に打抜き加工するのが好ましい。ただし、取扱いの観点から、この場合における加工は、完全には打抜かずに認識用ベルト10と他の不要部分とがまだつながっていて手で切り離して剥離することができるような加工とし、この加工を縦方向に連続的に行ってロール状にし、使用直前にロールから1本ずつ認識用ベルト10を剥離して取り出すようにしておくのがよい。
【0026】
次に、締結具について図2ないし図6を参照して説明する。締結具20は、図3,4に示すように、雄側係合部21と、この雄側係合部21が係合する雌側係合部22と、両端で両係合部21,22を連結する連結部23と、連結部23に一体に形成された一対の把持部24a,24bとを備えて成り、これら各部はポリエチレン樹脂或いはポリプロピレン樹脂の射出成形加工により形成される。
【0027】
そして、雄側係合部21は、円板状の基部21aと、この基部21a上面側の中央部に一体に形成された係合突部21bとを備えている。ここで、係合突部21bは、円柱21b1と、この円柱21b1の先端に一体形成された円錐台21b2と、この円錐台21b2の先端に円錐台21b2の先端よりも径大に一体形成された短円柱21b3とを備えている。
【0028】
一方、雌側係合部22は、円板状の基部22aと、この基部22aの上面側中央部に形成され係合突部21bが抜脱不能に嵌挿する係合孔22bとを備えている。ここで、係合孔22bは、上面側より下向きつまり下側ほど径小となるように円錐台状の第1孔22b1が形成されると共に、第1孔22bの中ほどから基部22aの下面にかけてほぼ第1孔22b1よりの径大の円柱状の第2孔22b2が形成され、第1孔22b1と第2孔22b2との間には複数のテーパ状の係合爪22b3が形成されて成り、連結部23の中央部で折り返された雄側係合部21の係合突部21bが、このような係合孔22bに嵌挿することで係合突部21bの円錐台21b2先端の短円柱21b3が係合爪22b3に係合して抜脱不能に係合されるのである。
【0029】
なお、このとき認識用ベルト10が、使用者(被装着者)の装着部位に輪状に巻回され脱離しないように長さ調整されて、締結孔14といずれかの透孔11とが重合され、重合状態の締結孔14及び透孔11に更に固定用折り返し部17が折り返されてその締結孔16が重合され、輪状を成す認識用ベルト10の内方から雄側係合部21の係合突部21bが各孔16,11,14に挿通されて外方にて雌側係合部22の係合孔22bに嵌挿され、係合突部21bが上記したように抜脱不能に係合され、いわゆる地獄止めの状態となる。
【0030】
ところで、本実施形態における把持部24a,24bは、図3に示すように、矩形部の先端にほぼ円形部が形成されて成り、両把持部24a,24bは連結部23に左右対称な位置に一体形成されている。
【0031】
また、図3、図4に示すように、雄側係合部21の基部21a及び雌側係合部22の基部22aそれぞれの円形を成す周面には、その一部が抉られて凹部25,26が形成され、両凹部25,26にて連結部23両端の両係合部21,22との連接部分23a,23bがそれぞれ一体形成されて連接されている。なお、図3中の28は射出成形の際に樹脂を注入するゲートを示す。
【0032】
更に、連結部23は、図5,6に示すように、雌側係合部22の係合孔22bに雄側係合部21の係合突部21bが係合された後に把持部24a,24bが把持されて引っ張られたときに、連結部23両端における雄側係合部21及び雌側係合部22それぞれとのほぼ三角形状の連接部分23a,23bに引張力が集中してこの連接部分23a,23bが容易に破断するように、連結部23両端の両係合部21,22との連接部分23a,23bの幅及び厚みが連結部23の他の部位よりも小さく設定されている。一例として、両係合部21,22の基部21a,22aの径を約11mm、厚みを約2mmとし、連結部23の幅を約1.5mm、厚みを約0.6mmとすると、図5、図6に示すように、連結部23両端の両係合部21,22との連接部分23a,23bの幅は約0.3mm、厚みは約0.4mmとするのが望ましい。
【0033】
そして、上記したように、認識用ベルト10が、使用者(被装着者)の装着部位に輪状に巻回され脱離しないように長さ調整されて、締結孔14といずれかの透孔11とが重合され、重合状態の締結孔14及び透孔11に更に固定用折り返し部17が折り返されてその締結孔16が重合され、輪状を成す認識用ベルト10の内方から雄側係合部21の係合突部21bが各孔16,11,14に挿通されて外方にて雌側係合部22の係合孔22bに嵌挿され、係合突部21bが上記したように抜脱不能に係合された後に、把持部24a,24bが把持されて引っ張られると、連結部23両端の連接部分23a,23bに引張力が集中してこの連接部分23a,23bが破断し、把持部241,24bと一緒に連結部23が両係合部21,22から除去される。
【0034】
このとき、連結部23両端の両係合部21,22との連接部分23a,23bは、両係合部21,22の基部21a,22aそれぞれの周面が抉られて形成された凹部25,26にてそれぞれ連接されているため、把持部24a,24bと一緒に連結部23が除去された後は、両係合部21,22の基部21a,22aからいわゆる“ばり”が突出したりその他の箇所が突出することもなく、従来の連結部のような突出箇所で使用者(被装着者)の皮膚が擦れて傷付けることを防止できる。
【0035】
従って、上記した実施形態によれば、病院の入院患者や新生児などの使用者(被装着者)の手首や足首など所定の装着部位に、認識用ベルと10が輪状に巻回され脱離しないように長さ調整されて締結孔14といずれかの透孔11とが重合され、重合状態の締結孔14及び透孔11に更に固定用折り返し部17が折り返されてその締結孔16が重合され、輪状を成す認識用ベルト10の内方から雄側係合部21の係合突部21bが各孔16,11,14に挿通されて外方にて雌側係合部22の係合孔22bに嵌挿され、係合突部21bが上記したように抜脱不能に係合された後に、把持部24a,24bが把持されて引っ張られることにより連結部23両端の両係合部21,22との連接部分23a,23bが破断されるため、従来の連結部ような突出箇所がなくなって使用者(被装着者)の皮膚が擦れて傷付けることが全くなく、皮膚の柔らかな新生児に対しても安心して使用することができる。
【0036】
また、把持部24a,24bが把持され引っ張られて破断される際に、連結部23両端の連接部分23a,23bに引張力が集中するように構成したため、連結部23を把持部24a,24bと共に簡単に破断して除去することができる。
【0037】
更に、両凹部25,26にて連結部21両端の連接部分23a,23bそれぞれが両係合部21,22に連接されているため、把持部24a,24bを引っ張って連結部23を破断除去したときに、いわゆる“ばり”が残存することがなく、使用者(被装着者)の皮膚を傷付けるおそれを確実に排除することができ、安全な認識用ベルト10を提供することが可能になる。
【0038】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0039】
例えば、他の実施形態として、図7に示すように、把持部として、雌側係合部22に近い把持部24bのみとしてもよい。このとき、雄側係合部21に近い把持部24aとしてもよいのは勿論である。
【0040】
また、連結部23両端の両係合部21,22との連接部分23a,23bの幅及び厚みは、上記した数値に限定されるものではなく、要するに雌側係合部22の係合孔22bに雄側係合部21の係合突部21bが係合された後に把持部24a,24bが引っ張られたときに容易に破断するような値に設定されていればよい。
【0041】
更に、認識用ベルト10及び両係合部21,22の材質も上記したものに限定されるものでないのはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態における認識用ベルトの平面図である。
【図2】本発明の一実施形態における認識用ベルト及び締結具の斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態における締結具の平面図である。
【図4】本発明の一実施形態における締結具を示し、(a)は正面図、(b)は切断正面図である。
【図5】本発明の一実施形態における締結具の一部の拡大平面図である。
【図6】本発明の一実施形態における締結具の一部の拡大正面図である。
【図7】本発明の他の実施形態における締結具の平面図である。
【図8】従来例の平面図である。
【図9】従来例の一部の拡大図ある。
【図10】従来例の一部の断面図である。
【符号の説明】
【0043】
10……認識用ベルト
11……透孔
12……ベルト本体
13……情報表示部
14……締結孔
20……締結具
21……雄側係合部
21a…基部
21b…係合突部
22……雌側係合部
22a…基部
22b…係合孔
23……連結部
23a,23b…連接部分
24a,24b…把持部
25,26…凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の透孔が形成された帯状のベルト本体と、端部が前記ベルト本体に一体に形成され所定の情報が表示される情報表示部とを備えた認識用ベルトを、使用者の手首や足首などの装着部位に装着するための認識用ベルトの締結具において、
雄側係合部と、該雄側係合部が係合する雌側係合部と、両端で前記両係合部を連結する連結部と、前記連結部に一体に形成された把持部とを備え、
前記連結部の両端であって前記両係合部と連接する部分が、前記把持部を把持して引っ張ることにより破断可能に形成されている
ことを特徴とする認識用ベルトの締結具。
【請求項2】
前記認識用ベルトの前記表示部の他端側には締結孔が形成され、
前記雄側係合部が、円板状の基部と、該基部の中央部に一体に形成された係合突部とを備えると共に、前記雌側係合部が、円板状の基部と、該基部の中央部に一体に形成され前記係合突部が抜脱不能に嵌挿する係合孔とを備え、
前記認識用ベルトが、使用者の装着部位に輪状に巻回され脱離しないように長さ調整されて前記締結孔といずれかの透孔とが重合され、重合状態の前記締結孔及び透孔に輪状を成す前記認識用ベルトの内方から前記雄側係合部の前記係合突部が挿通されて外方にて前記雌側係合部の前記係合孔に嵌挿された後に、前記把持部が引っ張られることにより前記連結部両端の前記両係合部との連接部分が破断され、前記連結部が前記把持部と共に前記両係合部から分離されることを特徴とする請求項1に記載の認識用ベルトの締結具。
【請求項3】
前記把持部が引っ張られて前記連結部両端の前記両係合部との連接部分が破断される際に、前記連結部両端の前記両係合部との連接部分に引張力が集中するように該連接部分の幅及び厚みが設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の認識用ベルトの締結具。
【請求項4】
前記雄側係合部及び前記雌側係合部に、それぞれの周面の一部が抉られて凹部が形成され、前記両凹部にて前記連結部の両端それぞれが連接されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の認識用ベルトの締結具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2008−164654(P2008−164654A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−350820(P2006−350820)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【特許番号】特許第3949707号(P3949707)
【特許公報発行日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【出願人】(500488915)ホクユーメディックス株式会社 (4)
【Fターム(参考)】