説明

調節されたダークフロアの補正による画像形成システム

電子画像形成システムは、画像を捕捉することに使用される画素のアレイを有するイメージセンサを較正するための方法を含み、当該方法は、アレイにおける実質的に全ての画素から第一の時間で第一のダークフロア値を捕捉し、第一のダークフロア値を記憶し、アレイにおける実質的に全ての画素から第二の時間で第二のダークフロア値を捕捉し、第一及び第二のダークフロア値を使用して第三のダークフロア値を計算し、捕捉された画像を処理するとき第三のダークフロア値を使用するステップを含む。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子画像形成システムに関し、より詳細には、捕捉された画像からダークフロアを除くための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子画像形成システムは、捕捉された画像からダークフロアを除く機能を含むことがある。イメージセンサは、画像信号は光がない場合にさえ検出される暗信号として知られる現象を一般に示す。暗信号の量は、イメージセンサにおける画素から画素にランダムなやり方で変動し、暗信号は、環境の条件、特に温度に敏感であるが、所与の画素の暗信号のベースレベルは、所与の画像捕捉条件について合理的に一貫している。暗信号を除くための1つの典型的なアプローチは、ダークフレームを捕捉することであり、画像は、実際の画像捕捉に時間的に接近して、閉じられたシャッターで捕捉される(コンテンポラリダークフレームと呼ばれる)。このコンテンポラリダークフレームは、実際の画像から画素ごとに減算される。この方法の1つの問題点は、暗信号においてある雑音レベルが存在することであり、したがって、画像における暗信号における雑音は、ダークフレームにおける暗信号における雑音に(雑音分散に関連するやり方で)付加され、最終的に処理された画像における雑音を増加し、同時に、ベースレベルの暗信号が除去される。更なる問題は、ダークフレームの捕捉が特に露光時間といった実際の画像捕捉と同じ条件を有することである。しかし、暗信号が累算するための長い時間を有する長い露光時間について、ダークフレームの露光時間は、画像を捕捉するために必要とされる時間の2倍の長い時間となる必要がある。
【0003】
暗信号の除去の代替的な方法は、キャリブレーションプロセスの間の幾つかの基準の条件下で一連のダークフレームを捕捉することを含む。一連のダークフレームは、互いに平均化され、これにより暗信号の雑音成分を大幅に低減する。この平均されたダークフレームは、不揮発性メモリに記憶され、ベースラインのダークフロア(baseline dark floor)として使用される。暗信号は、環境及び画像捕捉条件に敏感であるので、ベースラインのダークフロアは、実際の画像捕捉の温度及び露光時間が較正されたダークフレームが捕捉された条件に整合する場合にのみ有効である。イメージセンサは、画像処理において一般のオフセット補正に使用される光シールドされた画素を有し、実際の画像捕捉からの暗画素は、ベースラインのダークフロアからの暗画素に比較することができ、比較結果は、実際の画像捕捉の条件に良好に整合するためにベースラインのダークフロアを調整するために使用される。この調整されたベースラインのダークフロアは、実際の画像から減算される。これは、前のダークフロアの除去方法に関連する更なる雑音及び捕捉時間を低減するが、幾つかの問題点を有する。暗画素は、イメージセンサを通して一様に分布されないため、センサの温度における領域の変動は検出されない。画素のなかには、温度又は露光時間に関して異常に挙動する暗信号を有するものがあり、ベースラインのダークフロアは、それらの画素について正しく調整されない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、先に述べた1以上の問題を克服するために向けられる。簡単に説明すると、本発明の1態様によれば、本発明は、低減された雑音、画像から減算された調整されたダークフロアを提供するため、実際の画像の捕捉と同時代的に(contemporaneously)捕捉されたダークフレームと、記憶されている、較正されたダークフロアとの両方を利用する方法を提供する。本発明の別の態様によれば、コンテンポラリダークフレーム(contemporary dark frame)は、コンテンポラリダークフレームを改善するため、最近の捕捉されたダームフレーム及び前のダームフレームからなる機能である。本発明の別の態様によれば、欠陥のある画素の較正されたマップは、欠陥のある画素を回避し、これにより調節プロセスを改善するため、ダークフロアを調節するプロセスの間に使用することができる。本発明の別の態様によれば、ダークフロアを調整するプロセスは、時間につれて欠陥となったか、又は捕捉条件のために欠陥となった画素を識別するために使用することができ、これら新たに識別された欠陥のある画素は、欠陥のある画素マップを調節するために使用することができる。本発明の別の態様によれば、調整された欠陥のある画素マップは、その後の時間でダークフロアを調節するプロセスの間に使用することができる。
【0005】
本発明のこれらの態様、目的、特徴及び利点、並びに他の態様、目的、特徴及び利点は、添付図面を参照して、好適な実施の形態の以下の詳細な説明及び特許請求の範囲から理解され、明らかとなるであろう。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、他のアーチファクトを導入することなしに、捕捉された画像からダークフロアを除く利点を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
電子画像形成システムが公知であるので、ここでの説明は、本発明に係る装置及び方法の一部を形成するエレメント、又は本発明に係る装置及び方法と直接協働するエレメントに特に向けられる。特に図示又は記載されないエレメントは、当該技術分野で知られているエレメントから選択される場合がある。
【0008】
はじめに図1を参照して、電子画像形成システムは、イメージセンサ1を有する光アセンブリを有し、イメージセンサ1は、レンズ2及びシャッターメカニズム3を通してはじめに通過する光にさらされる。センサ1が光にさらされたとき、自由電子が発生され、センサの電子構造で捕捉される。それぞれの画素位置で結果的に得られる電荷は、アナログ−デジタルコンバータ4によりデジタル化される電圧に変換され、結果的に得られるデータは、行のイメージメモリ5に記憶される。
【0009】
コンテンポラリダークフレームが生成されたとき、はじめに、行のイメージメモリ5によりプロセッサ6に到達する。次いで、プロセッサ6は、コンテンポラリダークフレームメモリ7にダークフレームを移動する。また、電子画像形成システムはベースラインのダークフロアメモリ9を有することもできる。その場合、プロセッサ6は、調整されたダークフロアメモリ10に記憶された調整されたダークフロアを生成するため、コンテンポラリダークフレーム及びベースラインのダークフロアを使用することができる。
【0010】
さらに、図1を参照して、電子画像形成システムは、それぞれの画像について補正される必要があるセンサの欠陥のリストを保持するベースラインの欠陥マップのメモリ11を有することができる。その場合、プロセッサ6は、調整された欠陥のマップのメモリ12に記憶されている調整された欠陥のマップを生成するため、コンテンポラリのダークフレーム及びベースラインの欠陥のマップを使用することができる。さらに、電子画像形成システムは、プロセッサ6からの中間的及び最終的な出力を記憶するために使用することができる処理されたイメージストレージ8を有することができる。
【0011】
図2aに示される暗電流を考慮する1つの公知の方法は、ダークフレームデータを行のイメージメモリ5に記憶させるダークフレーム捕捉20で開始する。次のアクションは、ダークフレームを記憶すること21であり、行のイメージメモリ5からコンテンポラリのダークフレームメモリ7にデータを移動する。次のステップは、画像の捕捉22であり、行のイメージメモリ5にイメージデータを記憶することである。画像を処理するアクション23は、ここで行われ、行のイメージメモリ5からのイメージデータは、処理されたイメージストレージ8に記憶される結果を生成するため、コンテンポラリダークフレームメモリ7からのコンテンポラリダークフレームデータと結合される。
【0012】
図2bに示される暗電流を考慮する別の公知の方法は、画像捕捉22で開始し、イメージデータを行のイメージメモリ5に記憶する。次のステップは、ベースラインのダークフロア24を調整することであり、調整されたダークフロアメモリ10に記憶された結果を生成するため、行のイメージメモリ5及びベースラインのダークフロアメモリ9からのデータを取る。画像の処理23のアクションはここで行われ、行のイメージメモリ5からのイメージデータは、調整されたダークフロアメモリ10から調整されたダークフロアと結合され、処理されたイメージストレージ8に記憶された結果を生成する。
【0013】
ここで図3を参照して、本発明は、コンテンポラリダークフレームが望まれない雑音を有するという問題に対処する。本発明の1つの方法は、行のイメージメモリ5にダークフレームのイメージデータを記憶する、ダークフレーム捕捉20で開始し、次のステップは、行のイメージメモリ5からデータを取り、コンテンポラリダークフレームメモリ7に記憶する、ダークフレーム21を記憶することである。ベースラインのダークフロア24を調整するアクションがここで行われ、ベースラインのダークフロアメモリ9から取られるベースラインのダークフロアイメージデータは、コンテンポラリダークフレームメモリ7から取られる、コンテンポラリダークフレームのイメージデータの統計量に応答してスケーリングされる。次いで、スケーリングされたベースラインのダークフロアイメージデータは、コンテンポラリのダークフレームに画素毎に比較される。スケーリングされたベースラインのダークフロアのイメージデータがコンテンポラリダークフレームデータに整合する範囲にまで、スケーリングされたダークフロアのイメージデータは、調整されたダークフロアメモリ10に記憶され、スケーリングされたベースラインのダークフロアのイメージデータとコンテンポラリダークフレームデータとの間の十分に大きな差が存在する場合、コンテンポラリダークフレームデータは、調整されたダークフロアのメモリ10に記憶される。スケーリングされたベースラインのダークフロアのメモリとコンテンポラリダークフレームデータとの間で選択する機能は、2者間の差を閾値となる制限値に比較することに基づいて一方又は他方からシンプルに選択することができる。閾値は、コンテンポラリダークフレームデータの期待される雑音統計量に基づき、差が期待される雑音にある場合、選択されたベースラインのダークフロアが選択されるが、差が期待される雑音よりも大きい場合には、コンテンポラリのダークフレームデータが選択される。代替的に、関数は、調整されたベースラインダークフロアメモリ及びコンテンポラリダークフレームデータからの値の重み付け平均を提供し、重み付けは、2つの値間の差の関数である。画像捕捉22の後、イメージデータは、行のイメージメモリ5に記憶される。画像処理23のアクションがここで行われ、イメージデータは、行のイメージメモリ5から取られ、処理されたイメージストレージ8に記憶された結果を生成するため、調整されたダークフロアメモリ10から取られる、調整されたダークフロアのイメージデータと結合される。
【0014】
まさに記載される方法は、実現するのが非常にシンプルであるが、センサの動作条件における局所的な変動、特に温度における局所的な変動に反応しない。これらの局所的な変動がベースラインのダークフロアに全体的に印加されるスケーリングファクタを誤ったものにする程度にまで、本方法は、コンテンポラリダークフレームを誤って賛成する。本発明の別の方法は、コンテンポラリのダークフレームのイメージデータの局所的な統計量に応答して、ベースラインのダークフロアイメージデータを調整することで、問題点に対処する。ここで図3を参照して、ベースラインのダークフロア24を調整するこの代替的なプロセスがここで記載される。コンテンポラリダークフレームデータは、電流条件下で暗電流の雑音の直接的な測定である。局所的な熱の勾配が存在するため、補正のスケーリングファクタは、センサの表面の多数の位置で決定される必要がある。さしあたり1つの領域に焦点を当て、全体で1024画素を含む32×32画素の小さな領域を考える。Mkをベースラインのダークフロアのイメージデータに記憶されているk番目(1≦k≦1024)の画素での値を示す。同様に、Xkをコンテンポラリダークフレームのイメージデータに記憶されたk番目の画素(1≦k≦1024)を示す。この32×32画素ブロックの補正のスケーリングファクタαは、以下の式に従って計算される。
【0015】
【数2】

それぞれのケースにおいて、総和のインデックスkは1から1024にまで変化する。本方法は、センサ間の温度差のような局所的な影響と同様に、露出時間のようなシステマチックな影響を考慮する。ひとたび補正スケールファクタがたとえば矩形アレイの格子ポイントといった多数のロケーションで決定されると、補正のスケーリングファクタは、バイキュービック補間のような標準的な補間方法を使用してそれぞれの画素位置で補間される。次いで、調整されたダークフロアイメージデータは、それぞれの画素位置で、ダークフロア画素値を画素補正のスケーリングファクタαで乗算することで生成される。
【0016】
ここで図4を参照して、図3の方法の増大された形式が示されている。増大された方法は、ダークフレームのイメージデータを行のイメージメモリ5に記憶する、ダークフレーム捕捉20で開始する。次のステップは、ダークフレーム25を計算及び記憶することであり、コンテンポラリダークフレームメモリ7から取られた、行のイメージメモリ5及び既存のコンテンポラリダークフレームデータからのデータは結合され、コンテンポラリダークフレームメモリ7に記憶される。多数のダークフレーム捕捉は、そのように望まれる場合にこの時間で行われる場合がある。先のように、ベースラインのダークフロアを調整するアクション24がここで行われ、図4における残りのステップは、図3に示されるステップと同じである。
【0017】
ここで図5を参照して、図4の方法の増大された形式が示される。図5に示される方法は、ベースラインのダークフロアを調整するステップ24にまで図4のステップに同一であり、ベースラインのダークフロアのメモリ9から取られる、ベースラインのダークフロアイメージデータは、コンテンポラリダークフレームメモリ7から取られた、コンテンポラリダークフレームイメージデータの局所的な統計量と、ベースラインの欠陥マップのメモリ11から取られた、ベースラインの欠陥マップのデータとに応答して局所的に調整される。次いで、調整されたベースラインのダークフロアのイメージデータは、調整されたダークフロアのメモリ10に記憶される。画像捕捉22の後、イメージデータは、行のイメージメモリ5に記憶される。画像処理のアクション23がここで行われ、イメージデータは、行のイメージメモリ5から取られ、調整されたダークフロアメモリ10から取られた、調整されたダークフロアイメージデータと、ベースラインの欠陥マップのメモリ11から取られた、ベースラインの欠陥マップデータと共に結合され、処理されたイメージストレージ8に記憶される結果を生成する。
【0018】
ベースラインの欠陥マップデータの役割がここで開示される。ベースラインの欠陥マップデータは、信頼できないイメージデータを生成するために既知の欠陥の画素を識別する。したがって、ベースラインのダークフロア24を調節するとき、コンテンポラリのダークフレームの統計量を計算することは、欠陥の画素からのデータを排除する。同様に、画像を処理するとき23、これら同じ欠陥の画素からの行のイメージデータは、処理されたイメージストレージ8に記憶された処理されたイメージデータを形成するために使用される前に補正される。
【0019】
図6を参照して、図5の方法の増大された形式が図示されている。図6に示される方法は、ダークフレーム25を計算及び記憶するステップまで図5のステップに同一である。この後、新たなステップであるベースラインダークフロアを調整し、調整された欠陥マップを計算するステップ27が実行され、ベースラインのダークフロアデータとベースラインの欠陥マップデータは、調整されたダークフロアメモリ10及び調整された欠陥マップメモリ12のそれぞれに記憶された結果を生成するために共に調整される。画像を処理する最後のステップ23は、図5におけるケースであったように、ベースラインの欠陥マップメモリ11から取られた、ベースラインの欠陥マップデータの代わりに、調整された欠陥マップメモリ12から取られた、調整された欠陥マップデータを使用する。
【0020】
ここで図7を参照して、図6の方法の増大された形式が示されている。図7に示された方法は、ベースラインのダークフロアを調整し、調整された欠陥のマップを計算するステップ27が調整された欠陥マップのメモリ12から取られた、前の捕捉からの調整された欠陥マップのデータを使用することを除いて、図6のステップに同一である。
【0021】
図6及び図7の両者で使用される調整された欠陥マップのデータの役割がここで開示される。ベースラインの欠陥マップのデータは、カメラが較正されたときのように、過去における僅かな時間に存在する欠陥の画素を識別する。ベースラインの欠陥のマップが作成された後に幾つかの画素が欠陥となることが可能であるので、新たに変換された欠陥の画素を含むために欠陥のマップを調整することが望まれる。かかる変化を発見する1つの方法は、特定の画素のコンテンポラリダークフレームノイズの統計量における重要な変化に気付くことである。調整された欠陥マップは、ベースラインの欠陥マップよりも最新であり、したがって良好なデータとなる。
【0022】
本発明は、好適な実施の形態を参照して記載された。しかし、本発明の範囲から逸脱することなしに、変形及び変更が当業者により実施することができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】電子画像形成システムのブロック図である。
【図2a】実際の画像捕捉と同時に捕捉されるダークフレームを使用したダークフロア補正を含む典型的な画像処理方法のフローチャート(従来技術)である。
【図2b】実際の画像捕捉の前の時間での較正処理の間に捕捉及び記憶され、次いで画像に適用される前に実際の画像捕捉データに基づいて調節されるダークフロアを使用したダークフロア補正を含む典型的な画像処理方法のフローチャート(従来技術)である。
【図2c】実際の画像捕捉の前の時間での較正処理の間に捕捉及び記憶される欠陥のある画素を識別するための欠陥マップを使用した欠陥の画素の補正を含む典型的な画像処理方法のフローチャート(従来技術)である。
【図3】新たな、調整されたダークフロアを形成するため、コンテンポラリダークフレームと較正されたダークフロアとの両者を利用するダークフロア補正を含む画像処理方法のフローチャートである。
【図4】コンテンポラリダークフレームを多数のコンテンポラリダークフレームの捕捉の機能となるのを可能にすることで、図3に拡張するダークフロア補正を含む画像処理方法のフローチャートである。
【図5】(ダークフロアを調整することにおいて欠陥のある画素を使用することを回避するため)ダークフロアを調整し、画像における置き換えを必要とする画素を識別するために使用される欠陥のある画素の補正によるダークフロア補正及び欠陥のある画素の補正を含む画像処理方法のフローチャートである。
【図6】較正された欠陥のマップがダークフロア調整プロセスの間に識別される更なる又は異なる欠陥のある画素を含むために調整されるのを可能にすることで、図5に拡張するダークフロア補正及び欠陥のある画素の補正を含む画像処理方法のフローチャートである。
【図7】較正された欠陥のマップの調整が前の調整の情報を欠陥のマップに含むのを可能にすることで、図6に拡張するダークフロア補正及び欠陥のある画素の補正を含む画像処理方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0024】
1:イメージセンサ
2:レンズ
3:シャッターメカニズム
4:アナログ−デジタルコンバータ
5:行のイメージメモリ
6:プロセッサ
7:コンテンポラリダークフレームメモリ
8:処理されたイメージストレージ
9:ベースラインダークフロアメモリ
10:調整されたダークフロアメモリ
11:ベースラインの欠陥マップメモリ
12:調整された欠陥マップメモリ
20:ダークフレーム捕捉手順ブロック
21:ダークフレーム記憶手順ブロック
22:画像捕捉手順ブロック
23:画像処理手順ブロック
24:ベースラインダークフロア調整手順ブロック
25:ダークフレーム計算及び記憶手順ブロック
27:ダークフレーム計算及び記憶並びに調整された欠陥マップ計算手順ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の捕捉でそれぞれ使用される画素のアレイを有するイメージセンサを較正する方法であって、
(a)前記アレイにおける実質的に全ての画素から第一の時間で第一のダークフロアの値を捕捉するステップと、
(b)前記第一のダークフロアの値を記憶するステップと、
(c)前記アレイにおける実質的に全ての画素から第二の時間で第二のダークフロアの値を捕捉するステップと、
(d)前記第一のダークフロアの値と前記第二のダークフロアの値を使用して、第三のダークフロアの値を計算するステップと、
(e)捕捉された画像を処理するとき、前記第三のダークフロアの値を使用するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ステップ(c)は、実際に捕捉された画像に実質的に近い時間的な近さで前記第二のダークフロアを捕捉するステップを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ステップ(d)は、前記第二のダークフロアの値からの統計量に基づいて前記第一のダークフロアの値をスケーリングし、スケーリングされた第一のダークフロアの値と前記第二のダークフロアの値との間で選択することで前記第三のダークフロアの値を計算するステップを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記ステップ(d)は、スケーリングされた第一のダークフロアの値と前記第二のダークフロアの値との間の差を閾値に比較することに基づいて、前記スケーリングされた第一のダークフロアの値と前記第二のダークフロアの値の間で選択するステップを含む、
請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記ステップ(d)は、スケーリングされた第一のダークフロアの値と第二のダークフロアの値との間の重み付け平均を計算することで前記第三のダークフロアの値を計算するステップを含む、
請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記ステップ(d)は、減算のために使用されるセンサにおける実質的にそれぞれの画素の前記第一のダークフロアと前記第二のダークフロアの両者に基づいて利得関数を計算するステップを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記利得関数を計算するステップは、複数の特定の画素の近傍での利得関数を決定し、残りの画素にわたり前記利得関数を補間するステップを含む、
請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記利得関数は、式
【数1】

により表され、前記αは所与の画素の近傍についての利得関数であり、前記Mkは所与の画素の近傍におけるk番目の画素についてベースラインのダークフロアのイメージデータに記憶される値であり、前記Xkは所与の画素の近傍における対応するk番目の画素についてコンテンポラリダークフレームのイメージデータに記憶される値である、
請求項7記載の方法。
【請求項9】
1以上の欠陥のある画素の位置を記憶するためのベースラインの欠陥のある画素のマップを使用するステップを更に含み、前記ステップ(d)は、前記第三のダークフロアの値の計算において欠陥のある画素の位置を使用する、
請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記ステップ(d)は、調整された欠陥のある画素のマップを作成するステップを更に含む、
請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記ステップ(d)は、前に計算された調整された欠陥の画素のマップを使用するステップを更に含む、
請求項10記載の方法。
【請求項12】
(a)実際の画像を捕捉することにそれぞれ使用される画素のアレイを有するイメージセンサと、
(b)前記アレイにおける実質的に全ての画素から第一の時間で捕捉された第一のダークフロアの値を有するメモリと、
(c)前記アレイにおける実質的に全ての画素から第二の時間で捕捉された第二のダークフロアの値とを有し、
前記第一及び第二のダークフロアの値は、実際の捕捉された画像から減算される第三のダークフロアの値を計算するために使用される、
ことを特徴とするカメラ。
【請求項13】
前記第二のダークフロアの値は、実際の捕捉された画像に実質的に近い時間的な近接さで捕捉される、
請求項12記載のカメラ。
【請求項14】
前記減算のために使用されるセンサにおける実質的にそれぞれの画素の前記第一及び第二のダークフロアの両者に基づいて利得関数が計算される、
請求項12記載のカメラ。
【請求項15】
前記利得関数は複数の特定の画素の近傍で決定され、残りの利得は残りの画素にわたり補間される、
請求項14記載のカメラ。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−528184(P2007−528184A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502887(P2007−502887)
【出願日】平成17年3月7日(2005.3.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/007290
【国際公開番号】WO2005/088959
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(590000846)イーストマン コダック カンパニー (1,594)
【Fターム(参考)】