説明

調節型上昇管

【課題】 互いに対して密閉状に、かつ一方が他方の上へ設置され、また加熱によって生ずる圧力を用いて、水位が上昇管の下端によって決まる高さで限定される制限レベルまで達して液状水の上昇が止まるまで、前記液状水が閉じられた下部容器から押し出され前記上昇管を通って上部容器へ入るように、調節可能な上昇管を介して流れ接続された2つの容器を備える例えばコーヒーメーカーに用いられる調節型上昇管。
【解決手段】 本発明に従った調節可能な上昇管(7)は、主管(2)と、主管の周囲を実質的に密閉状態で、軸方向へ及び/または円周に沿って移動可能なスリーブ(6)から作製される。主管(2)は、上部容器からの不変間隔位置で、また主管(2)の下端(5)へ向かう方向へ、上部容器(1)中の構造体(4)へ固定状態でぴったり接触する。上昇管の調節可能な長さ、つまり調合操作中に下部容器から上昇する液状水の設置限界は、スリーブ(6)下端(8)の瞬間的最大高さによって限定される。設置が片手で容易に行え、また石灰沈積に対して高い許容度をもつ利点がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲請求項1項において限定された、コーヒー、紅茶等の調合装置に用いる調節可能な上昇管に関する。
【0002】
前記調合装置には、互いに対して密閉状態で配置され、かつ一方が他方の上部へ配置される2つの容器が備えられ、これら2つの容器は、加熱によって生じた圧力を用いて、任意的な一組のマーキング点に従って水位が上昇管の下端の高さによって定まる制限高さまで達して水の上昇が止まるまで、密閉された下部容器から液状水を押出し前記上昇管を通して上部容器へ入るように、調節可能な上昇管を介して流れ接続されている。
【0003】
このような調合装置の一般的操作原理は当業者には公知であるので、本願においてはこれ以上の説明は省略する。
【背景技術】
【0004】
EP−A1−0.292.649には上昇管を備える上記タイプの装置が開示されている。この上昇管は堅い円筒状の真っ直ぐな形状をしていて、中央かつ長手方向に垂直になるように配置されている。この調合装置では、直ぐに使用できる設置状態において、前記上昇管は前記下部容器の調節可能な制限高さから上部容器のほぼ頂部まで延びている。前記上部容器底部には管嘴が一体に形成され、この管嘴は前記底部から前記上部容器の上部のはるか上方にまで延びている。前記管嘴は、狭い隙間とともに特に上昇管のための軸ガイドとして働く前記管嘴の長い内腔によって上部容器の底部中に一体化されており、管嘴の上部自由端は上昇管の上部に沿ってほぼ軸方向へ延びる一組の目盛り点の可視基準点として機能している。弾力性のある輪形状をしたガスケットが管嘴内腔の内面から配置され、このガスケットは上昇管周囲を密閉かつ保持するように圧迫している。
【0005】
この装置は、短時間の使用後に、管嘴に対する移動位置を変えて上昇管を設置するとガスケットにおいてかなりのスティックスリップ現象を起こす影響があるため、この装置の使用者にとって重大な欠点となっている。さらに、例えば管嘴の上部自由端のすぐ上における流れ断面の急激な変化によって、水から生成あるいは凝結した石灰の閉塞性付加あるいは沈積が特にガスケット下部の管嘴と上昇管との間の狭く長いクリアランス中に発生する可能性がある。かかる難点は、上昇管の軸方向の移動を通した設置に要する力が劇的に増大するという形で使用者に繁栄されてくる。そのため、上部周囲の面倒な左右相称グリップが関与する前記設置及び両親指を用いた上昇管の下方への押し込みに、両手を使う必要が生ずる。それゆえ、目盛りが付されているにも関わらず調節移動がガタガタした動きとなるため上昇管の的確な調節を確保することが実際には極めて困難である。さらに、この調節は管嘴頂部上へ沈積した石灰層の厚みによって不完全となり、また取り出しも困難となる。さらに乱暴な取り扱い方をするとガスケットが破損し易くなり、密閉部材としても、上昇管を設置位置へ保持する部材としてももはや以前のように有効ではなくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明は、現在使用されている調合装置の調節型上昇管に比べて格段に改良され、また上述した難点及び欠陥の解消された調節型上昇管を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、
上昇管が、主管及び前記主管の周囲を実質的に密閉状態でかつ軸方向及び/または円周方向へ移動可能なスリーブから作製され、
前記主管は上部容器中の構造体へ固定状態でぴったりと接触し、
前記主管は前記上部容器上の一定基準点から不変の距離及び方向に下端部を有し、
前記上昇管の調節可能な長さ、つまり調合中に下部容器から水が上昇する設置限界が前記スリーブ下端の瞬間的最大高さによって決まることを特徴とする、本発明に従った調節型上昇管を用いることによって達成される。
【0008】
結果として、使用者は例えば付加的なガスケット部材によって生ずるスティックスリップ効果を受けることなく十分に制御された手法で、例えば親指と人差し指を用いて主管上へスリーブを精巧に設置しながら片手だけを用いて主管周囲を保持することができるため、前記設置はかなり容易化されている。従って、調合装置が組み立てられ、直ぐに使用できる状態にある時、スリーブ下端の最も上部によって瞬間的制限高さが定められる。石灰の沈積等を許す可能性があるかなり縮められた部位により、設置に要する作用力が減じられる効果も得られる。さらに、本発明に従った調節型上昇管にはガスケットがないため、ガスケットに関わるすべての難点が解消されている。
【0009】
本発明に従った調節型上昇管のいずれの構成部材も上部容器の底部とほぼ同じ高さで上方へ動きを止めることが可能である。
【0010】
その結果、上部容器中のフィルター、例えば任意であるが使い捨てフィルターは輪状である必要がなく、平面状あるいはカップ形状であってもよく、これによって経費を削減でき、また取り扱いも容易となる。
【0011】
調節型上昇管の外面は、スリーブ部分において環状断面形状になっていてもよい。かかる簡潔な形状とすることにより、スリーブ周囲の密閉化が容易になると考えられる。
【0012】
設置操作中、スリーブを主管周囲の螺旋状通路を通して移動させることができる。その結果、設置調節の曖昧性がなくなり、すなわち交換は主管周囲に沿った長い周縁移動となり、軸方向への移動が短くなる。
【0013】
前記螺旋状通路は、好ましくは、スリーブ部分において主管の円筒形表面中を軸方向へ螺旋状に延びる溝によって、またスリーブの内側から突き出しかつ前記溝と噛み合う構造部材によって限定される。
【0014】
局部的に見れば、前記突き出した構造部材の接触面は前記溝の接触面以上に摩損されることから、上昇管の2つの部材のうちで最も小さくかつ最も安価でありまた取替えが容易なスリーブが摩損する利点が得られる。
【0015】
前記スリーブの内面から突き出した噛み合い構造部材は、好ましくは該スリーブの一体化され柔軟なウェブ上へ配置される。その結果、たとえは洗浄に際して取り外し及び取り付けが容易なスリーブとして構成することができる。そのばね張力は「クリック止め」方式には十分である。
【0016】
局部的に見れば、前記溝の深さを増すことによって割出し点を生じ、前記スリーブの突き出した構造部材を明らかに知覚可能な方式で該割出し点中に把持することが可能である。その結果、前記設置を該把持箇所へ維持することも可能となる。上記利点に加えて、暗がりでも知覚できかつ聞こえる設置方式とすることも可能である。
【0017】
前記設置の表示は、好ましくはスリーブの上縁部に対向する位置へ個別に設置され、主管の前記基準点が該主管の外周面上に軸方向へ表示される定規形状とされる。これにより、交換時の精巧な設置は「ねじやま」勾配との相関において行われる。
【0018】
個々の設置に際して、スリーブの前記上縁部は前記螺旋状溝の勾配を辿ることができる。これにより、スリーブの前記縁部は1回の回動中に前記定規に対向する外側へ突き出した先端から離れて、あるいは該先端へ向かって移動する必要がないため、主管の前記基準点は前記外側へ突き出した先端であってもよい。
【0019】
前記基準点は、好ましくはスリーブ及び/または主管材料表面の輪郭を描くように形状化される。これにより得られる利点は、例えば製造材料がプラスチックであれば設置点を直接製品中に注型できるので、とりわけ製品製造が簡略化され、また低コスト化が可能となることである。
【0020】
前記設置点は、スリーブ及び/または主管の材料とはそれぞれ明らかに異なる色及び光効果をもつ材料を付すことによって設けることが可能である。得られた設置点は増大されたコントラストによって容易に見つることが可能で。かかる色の異なる材料の配置は、例えば二段射出成形法を用いて実施可能である。
【0021】
スリーブ下部は、好ましくは用いられる材料の特性、すなわち弾力性及び密閉性を利用して主管を取り囲む。結果として与えられた弾力的密閉性の利点は、滑らかで柔軟な表面をもつスリーブの密閉部分が前記溝を通過しないため、該溝による損傷を受けないことである。
【0022】
スリーブ及び主管間における螺旋状の移動は、互いに噛み合い可能な突き出し部分、及び/または縁部/表面、及び/または窪みに形状化された物理的止め具によって制限を受ける。
【0023】
スリーブ及び/または主管の一部へ良好な保持性を確実にするための表面輪郭、構造、質感を与えられれば有利である。これにより得られる利点は、構成部品上への保持性が向上されること、及びスリーブが故意ではなく主管から押し出されたり、外されたり、引き出されないように確保できることである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の全範囲は特許請求の範囲から限定されるべきであるため、以下において本発明を限定するようには意図されていない特定の実施態様を用い、また添付図面を参照しながら本発明についてより詳細に説明する。
【0025】
図1は本発明に従った主管2の一実施態様を備える本発明対象となるコーヒー・紅茶調合装置の上部容器1を示した図である。この実施態様では、シール部材は、調合装置の上部容器1と図示されていない下部容器との間に、調合装置が組み立てられ直ぐに調合に使用できる状態にあって水が入った下部容器が閉じられていなければ上昇管の主管2が下方へ延びるように設けられる。上記したように、本調合装置の一般的調合機能に関する詳しい説明は本願では行わない。しかしながら、調合操作中、加熱によって生じた蒸気圧によって、下部容器中の水位が上昇管の有効下限へ達するまで、水が上部容器中へ上昇管を通して上方へ押し上げられることに留意すべきである。その後、残存加熱が加えられている間、殆どの蒸気は上昇管を通して上昇する。
【0026】
本発明に係る主管2は、主管2下端5が上部容器1の構造体4に対して一定の間隔及び位置に配置されるように、さらに前記下端5が例えば調合装置が組み立てられ使用状態にある時の下部容器底部などの下部容器中の基準点に対して常に同じ高さになるように、該構造体4へ固定状態でぴったりと接続されている。既知材料を適当に組み合わせて用いることはもちろん可能であるが、主管2及び上部容器1の材料は、これら部材を一体のユニットとして射出成形でき、このユニットが同時に図1に符号3で示したシール及び固定構造を備えるように、好ましくは適当な特に耐熱性の熱可塑性物質から成る材料である。
【0027】
図2は本発明に係る調節型上昇管7のための本発明に係るスリーブ7の透視図であり、図3は該スリーブの断面図である。両図において、スリーブ下端8は一番下に位置している。この場合、スリーブ6は通常相対的に長さの短い管として作られ、熱可塑性材料等の適当な弾力性材料から成ることが有利である。本発明に従った調節型上昇管7を提供するため、スリーブ6は、主管2の定められた底縁部5よりもスリーブ6下端8が低く位置するように主管2の下部周囲に配置される。このスリーブ下端は図5に断面状態で示されている。スリーブ6は主管2周囲を密閉するため、主管2はその外面が平坦で比較的滑らかな円筒形を呈していることが有利である。かかる形状とする結果、スリーブ6の主管2上での移動も容易化される。この移動において、スリーブ下端8と主管2の下端5との間の間隔を変えることが可能である。従って、本発明に係る調節型上昇管7の設置は、主管2上におけるスリーブ6の移動を通して前記下端5と前記下端8との間に空間を設置することによって行われ、スリーブ6と主管2間の密閉は、上昇管の有効下端がスリーブ6の下端8によって決まることを意味している。
【0028】
スリーブの主管との接触部分は比較的小さいため、石灰沈積が起こる問題は最小限に抑えられる。従って、使用者が主管上へスリーブを設置するために必要とされる力は常時僅かな力のみである。
【0029】
主管2は調節可能なスリーブ6を伴うその下端においてはほぼ環状円筒形を呈しているので、主管上におけるスリーブの旋回及び転位等のスリーブの設置移動を無理なく行うことができる。従って、任意的な螺旋状のラインに沿ってスリーブが移動するように導くかかる設置方式は、有利なより向上された1つの価値ある機能となり得るものである。後者のスリーブの移動は、本願では図1に示した例えば主管2と一体に注型された軸方向への螺旋状溝の一部と、スリーブ6の内側上へ設けられた図3に示した突き出した構造部材とによって行われる。スリーブが僅かな隙間を空けて主管上へ置かれる場合、上記突き出した構造部材は旋回移動中に螺旋状溝9と噛み合うことによってスリーブを所望の角度範囲内へ導くことができる一方、前記噛み合いによって同時にスリーブ下端の実質的に明らかな軸方向の位置を所定の角度位置へ限定することが可能である。
【0030】
例えばスリーブ6下端8の主管2下端5からの距離を容易に再現可能に調節できるようにするため、本実施態様においてはスリーブ上端12の外側上へ設置点が設けられる。これらの設置点は目盛りの付された定規様の秤13の形態を呈し、その部位において主管2には対応する基準点14が設けられている。この基準点14は、スリーブの秤13が前記螺旋状溝との噛み合いを介して正しく取り付けられている場合、例えばスリーブの秤13の下方表面上を軸方向へ延びるライン表示であってもよい。
【0031】
スリーブ上端を、設置点13で向い合うように、図2及び図4に示すように主管2上へ取り付けられたスリーブ6が設置中に描く螺旋状のラインに沿って、特に図2に示すように符号15の位置で斜めに切断することも可能である。その結果、主管2上の基準点14を、例えば主管上へ注型された矢形表示16の先端で代用できる一定の基準点へ限定することが可能である。
【0032】
基準点14と合わせて用いられる実際の秤目盛り15に加えて、例えば補助的な案内記号等をスリーブ上へ付すことも可能である。これらの案内記号は、例えば図2及び図4における定規の端部に表示された基準数字がない場合に付すことが可能である。
【0033】
設置点、基準点等は、好ましくは、可能な部分的に特殊な表面構造とともに、スリーブ及び主管の射出成形中に設けられる。この部分的に特殊な表面構造は使用者の保持性を向上させるため、この表面構造がなければ滑らかで、濡れ易く、湿りがちで、脂で汚れ易いスリーブ及び主管の表面上へ設けられる。
【0034】
前記設置点の使用は、それら設置点へその周囲部分に対して明瞭な光や色のコントラストを与えられれば周囲が暗い条件下でも容易に行うことができる。そのため、黒地の材料上へプリントされた白線等の着色された点を用いることが可能である。例えば白色のマーキング材料を、例えば黒地材料製品の一次構造の射出成形によって正確に生じたキャビティ中において組合せ処理によって射出成形する二重効果射出成形を用いることにより、極めて耐磨耗性かつ永久的な設置点表示を確実に得ることができる。このような設置点の表示方式は衛生上の高度な要求に対しても極めて適合性の高い方式となり得る。
【0035】
例えば視覚障害者に対しても、前記設置を知覚可能及び/または可聴とすることにより、上昇管の設置に関して助力を与えることが可能である。とりわけこの目的のため、設置移動中にスリーブ6の前記内側へ突き出した噛合い構造部材11が多様な深さの溝間へ知覚可能なあるいは可聴な方式でクリック止めされるように主管2上の螺旋状溝9の溝の深さ17を局部的に増加することが可能である。例えば前記螺旋状溝中の1/4、1/2及び3/4等の位置にクリック位置を設け、また0及び1/1を無理なく容易に認識可能な終止または停止位置とすることが可能である。その結果として、通常はスリーブ材料自体の弾力性を用いて弾力性が確保されていたのに対して、前記構造部材11に対しより高い弾力性が求められる。前記構造部材11は、スリーブ上端12から一定間隔を空けて該スリーブ6中に配置された2つの好ましくは軸方向のスロット18、19間へそれらスロットを用いて設けられた一体化されたスプリングウェブ20上へ有利に配置される。
【0036】
設置点13をもつスリーブ6において前記上端12の螺旋状部分15が例えば図2に符号20で示されたスロットの対向側に対して下方へ引き下げられると、例えば図4に示された矢形の設置点16と符号19の位置で接触し、また停止ボタンとして形状化された前記スロットの突き出し側の末端位置において確実な永続的停止を与えることが可能である。
【0037】
特にスリーブ上端及び主管の一部分におけるこれらすべての特徴との関連において、スリーブ6と主管2との間の密閉が主管の下端あるいはその直ぐ上部へ設けられれば、スリーブ上のシール部材が密閉状態で配置される前の取り付け操作中に該シール部材が例えば鋭い縁部分及び溝を通過する必要がなくなるので有利である。前記シールを主管2の下端5に配置すれば、前記下端によって設置移動操作中に沈積した石灰が自動的に押出されるため、該シールの自己クリーニング特性が確保される。
【0038】
上記すべての説明を考慮すれば、本発明に従った調節型上昇管7の機能及び利点は図5から全く明らかである。本調合装置での調合操作中に上部容器1へ水を上方へ押し上げるための設置制限レベルが上昇管7の長さによって決まることが図5から直接理解できる。上昇管7の前記長さは、スリーブ6の上端8によって定まり、上部容器1中の一定設置点から延びている。
【0039】
本発明に従った上昇管7を、主管2のどの部分も、従って上昇管の構造体21も上部容器1の底部22より上へ突き出ないように形状化することでき、それによって底部が実質的に平面で中央に通過構造のためのカラー形成のない安価なカップ形状のコーヒー及び紅茶フィルターを用いることが可能となる。
【0040】
上述したように、上記記載は単に本発明に従った調節型上昇管の例示的実施態様についての説明である。かかる例示によって本発明が限定されると理解されてはならず、本発明の全範囲は添付の特許請求の範囲から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に従った主管の一実施態様を備える本発明対象となるコーヒー・紅茶調合装置の上部容器の傾斜上面透視図である。
【図2】本発明に従ったスリーブの一実施態様の傾斜底面透視図である。
【図3】図2に示したスリーブの、定規上の中心にある長い設置点を通して直径方向へ切断した断面図である。
【図4】本発明に従った調節型上昇管の一実施態様の上面透視図であり、上部容器の下部が図1に示した主管とともに示され、図2に示したスリーブが主管の中心位置へ取り付けられた状態が示されている。
【図5】上部容器における本発明に従った調節型上昇管の一実施態様の直径断面図であり、上昇管が図1及び図4に示したように上部容器の底部を越えて突き出していない状態を示した図である。
【符号の説明】
【0042】
(1) 上部容器
(2) 主管
(5) 主管下端
(6) スリーブ
(7) 上昇管
(8) スリーブ下端


【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対して密閉状態で、かつ一方が他方の上へ配置され、また加熱によって生ずる圧力によって、任意的に一組のマーキング点に従って水位が上昇管の下端によって決まる高さで限定される制限レベルまで達して液状水の上昇が止まるまで、前記液状水が閉じられた下部容器から押し出され上昇管を通って上部容器へ入るように、調節可能な上昇管を介して流れ接続された2つの容器を備える、コーヒー、紅茶等の調合装置中の調節型上昇管であって、
前記上昇管(7)は、主管(2)と、前記主管の周囲を実質的に密閉状態で軸方向にかつ円周に沿って移動可能なスリーブ(6)から作製され、
前記主管(2)は前記上部容器(1)中の構造体(4)へ固定状態でかつぴったりと接触し、
前記主管(2)は前記上部容器上の一定基準点からの不変距離及び方向に下端(5)を備え、及び
前記上昇管の調節可能な長さ及び調合操作中に下部容器から上昇する液状水に対する設置制限がスリーブ(6)の下端(8)の瞬間的最大高さによって決まることを特徴とする前記調節型上昇管。
【請求項2】
いずれの構造部材(2、6)も、前記調節型上昇管から上方向において、ほぼ前記上部容器の底部(22)の高さで止まることを特徴とする請求項1項記載の調節型上昇管。
【請求項3】
前記スリーブ(6)が位置する部分における前記主管(2)の外面が環状の断面形状を呈しかつその表面が比較的滑らかであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の調節型上昇管。
【請求項4】
前記設置移動操作中に、スリーブ(6)が主管(2)周囲の螺旋状通路中へ導かれることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の調節型上昇管。
【請求項5】
前記螺旋状通路が、スリーブ(6)が位置する部分における主管(2)の円筒形表面中の軸方向へ延びる螺旋状溝(9)によって限定されることを特徴とする請求項4項記載の調節型上昇管。
【請求項6】
前記スリーブの内側から突き出る噛み合い構造部材(11)が、スリーブ(6)に一体形成された弾力性ウェブ(20)上に位置していることを特徴とする請求項5項記載の調節型上昇管。
【請求項7】
前記溝(9)の深さ(17)が局部的に深くなっていることを特徴とする請求項5項記載の調節型上昇管。
【請求項8】
前記設置の表示が前記スリーブ上縁部(12)に配置された設置点をもつ定規(13)として形成され、主管(2)上の基準点(14)が前記主管の外周面上の軸方向に表出されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の調節型上昇管。
【請求項9】
設置点(13)をもつスリーブ(6)の上端(12)が螺旋状溝(9)の勾配に沿って移動することを特徴とする請求項5項及び8項記載の調節型上昇管。
【請求項10】
前記設置点(13,14)がスリーブ(6)及び/または主管(2)の材料表面を描く輪郭から形成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の調節型上昇管。
【請求項11】
前記設置点が、スリーブ及び/または主管それぞれの主要材料成分とは明らかに異なる色/光効果をもつ材料を用いて設けられることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の調節型上昇管。
【請求項12】
スリーブ(6)の下部が、用いられる材料の特性によって弾力的かつ密閉状に主管(2)を取り囲むことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の調節型上昇管。
【請求項13】
スリーブ(6)と主管(2)との間の螺旋状の移動が、互いに噛み合う突出部分(11、16)、及び/または縁(19)/表面、及び/または窪み(9)に形状化された物理的止め具によって制限されることを特徴とする請求項4〜12のいずれかに記載の調節型上昇管。
【請求項14】
スリーブ(6)の外面、及び/または主管(2)/上部容器(1)の一部に任意的に保持を確実にする表面輪郭、構造、及び/または質感を与えることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の調節型上昇管。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−502823(P2006−502823A)
【公表日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−548680(P2004−548680)
【出願日】平成15年10月9日(2003.10.9)
【国際出願番号】PCT/DK2003/000677
【国際公開番号】WO2004/041038
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(505126171)ピーアイ−デザイン アクチエンゲゼルシャフト (1)
【氏名又は名称原語表記】PI−DESIGN AG
【住所又は居所原語表記】Kantonstrasse 100, Postfach 463, CH−6234 Triengen(CH)