説明

貨幣処理システムおよび貨幣処理方法

【課題】操作性を向上させるとともに、ジャム等の障害発生を抑制することが可能な貨幣処理システムを提供する。
【解決手段】本発明の実施形態に係る貨幣処理システム1は、表示部を有するPOSレジスタ12と、エアシュータ用の収納部材40を搬送するエアシュータ30と、エアシュータ30のステータスを通知するステータス通知部31と、ステータス通知部31から通知されたエアシュータ30のステータスをPOSレジスタ12の表示部に表示させる制御装置11と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貨幣処理システムおよび貨幣処理方法に関し、より詳しくは、エアシュータにより収納部材を搬送する貨幣処理システム、および貨幣処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット等において店舗と出納室間で貨幣(紙幣、硬貨)を搬送する手段の一つとして、貨幣を収納した収納部材(カプセル)を搬送するエアシュータ(気送管システム)が知られている。例えば、特許文献1には、スーパーマーケットのキャッシュデスクで処理された現金を出納室に搬送するためのエアチューブシステムが開示されている。
【0003】
従来、顧客から受け取った紙幣の入金先については次のようである。即ち、低額紙幣は、釣銭として使用するため、店舗に設置された紙幣釣銭機に入金される。一方、高額紙幣は、釣銭として使用されることが少なく、また、防犯上の観点からもあるため、収納部材に収容され、エアシュータにより出納室に回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許第0034940号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来のエアチューブシステムでは、エアシュータのステータスが管理されていないため、収納部材が貨幣でフルになっていないにもかかわらず、出納室に搬送されるなど問題があった。
【0006】
また、収納機構を有する識別機などをエアシュータに接続して、収納部材に貨幣を自動的に収納する場合には、識別機やエアシュータ内でジャム(紙幣詰まり)などの異常が発生しても店員はそのことに気づかず、さらに貨幣を投入するという問題や、また、エアシュータに収納部材がセットされていないにもかかわらず、店員が識別機に貨幣を投入してしまい、ジャムを引き起こすという問題もあった。
【0007】
そこで、本発明は、エアシュータを用いて貨幣を搬送する貨幣処理システムにおいて、エアシュータのステータスを管理することで、操作性を向上させるとともに、ジャム等の障害の発生を抑制することが可能な貨幣処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第一の態様による貨幣処理システムは、表示部と、エアシュータ用の収納部材を搬送するエアシュータと、前記エアシュータのステータスを通知するステータス通知部と、前記ステータス通知部から通知された前記エアシュータのステータスを前記表示部に表示させる制御装置と、を備えることを特徴とする。
【0009】
このような貨幣処理システムによれば、エアシュータのステータスが表示部に表示されるので、店員はエアシュータの状態を容易に把握することができ、操作性およびメンテナンス性を向上させることができる。
【0010】
本発明の第一の態様による貨幣処理システムにおいては、前記制御装置は、前記エアシュータのステータスが前記エアシュータに前記収納部材がセットされていないことを示す場合、前記エアシュータに前記収納部材をセットすることを促すメッセージを前記表示部に表示させてもよい。これにより、店員がエアシュータに収納部材がセットされていることを目視で直接確認する必要がなくなる。
【0011】
本発明の第一の態様による貨幣処理システムにおいては、前記制御装置は、前記エアシュータのステータスが前記エアシュータにセットされた前記収納部材に収納された貨幣が所定の枚数に達していることを示す場合、前記エアシュータに別の収納部材をセットすることを促すメッセージを前記表示部に表示させてもよい。これにより、店員は所定枚数の貨幣を収納した紙幣を搬送ボタンの押下により出納室に搬送した後、空の収納部材をエアシュータにセットすることができる。即ち、収納部材にまだ所定枚数の貨幣が収容されていないにもかかわらず、店員が搬送ボタンを押下して収納部材を出納室に搬送するという誤操作を抑制することができる。
【0012】
本発明の第一の態様による貨幣処理システムにおいては、前記エアシュータにセットされた前記収納部材に貨幣を収納する収納部と、投入された貨幣の識別を行う識別部を有し、前記識別部により識別された貨幣を前記収納部に投出する識別機であって、当該識別機のステータスを通知する識別機と、をさらに備え、前記制御装置は、前記識別機から通知された前記識別機のステータスに基づいて、前記識別機を貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にするか否かを決定するようにしてもよい。これにより、識別機に貨幣ジャムが発生などのステータス異常が発生している場合、識別機に貨幣を投入できないようにすることができ、二次的な障害を防止することができる。
【0013】
また、本発明の第二の態様による貨幣処理システムは、POSレジスタと、エアシュータ用の収納部材を搬送するエアシュータと、前記エアシュータのステータスを通知するステータス通知部と、前記収納部材に収納する貨幣の識別する識別機であって、当該識別機のステータスを通知する識別機と、投入された貨幣の識別を行い、識別された貨幣を収納するとともに収納された貨幣から釣銭を投出する貨幣釣銭機と、前記POSレジスタに入力された金種ごとに、前記貨幣釣銭機内の当該金種の在高である機内在高と、前記貨幣釣銭機内の収納される当該金種の在高の上限値である残置枚数とを比較し、前記機内在高が前記残置枚数よりも小さい場合、前記貨幣釣銭機を当該金種の貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にする制御装置と、を備えることを特徴とする。
【0014】
このような貨幣処理システムによれば、当該金種について機内在高が残置枚数よりも小さい場合に当該金種の貨幣が貨幣釣銭機に入金されるので、貨幣釣銭機における当該金種の貨幣の在高を管理することができる。
【0015】
本発明の第二の態様による貨幣処理システムにおいては、前記制御装置は、前記機内在高が前記残置枚数以上の場合、前記ステータス通知部から通知された前記エアシュータのステータスおよび前記識別機から通知された前記識別機のステータスが正常のとき、前記識別機を当該金種の貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にしてもよい。これにより、当該金種について機内在高が残置枚数以上の場合に、当該金種の貨幣を識別機に安全に投入することができる。
【0016】
また、本発明の第三の態様による貨幣処理方法は、POSレジスタに入力された貨幣の金種を制御装置に送信する工程と、前記POSレジスタに入力された金種ごとに、貨幣釣銭機内の当該金種の在高である機内在高と、前記貨幣釣銭機内の収納される当該金種の在高の上限値である残置枚数とを比較する工程と、前記機内在高が前記残置枚数よりも小さい場合、前記貨幣釣銭機を当該金種の貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にし、一方、前記機内在高が前記残置枚数以上の場合、前記識別機を当該金種の貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にする工程と、を備えることを特徴とする。
【0017】
このような貨幣処理方法によれば、当該金種について機内在高が残置枚数よりも小さい場合には当該金種の貨幣は貨幣釣銭機に入金され、機内在高が残置枚数以上の場合には当該金種の貨幣は識別機に入金される。このため、貨幣釣銭機における当該金種の貨幣の在高を管理することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明による貨幣処理システムによれば、操作性を向上させるとともに、ジャム等の障害の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態による貨幣処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】収納部を含むエアシュータ、および識別機の構成を示す構成図である。
【図3】(a)〜(c)は、収納機構により紙幣が収納部材に収納される様子を順に示す斜視図である。
【図4】収納機構を有する識別機の構成を示す構成図である。
【図5】図1に示す貨幣処理システムにおいて、店員の動作を示すフローチャートである。
【図6A】図1に示す貨幣処理システムの動作を示すフローチャートである。
【図6B】図1に示す貨幣処理システムの動作を示すフローチャートである。
【図6C】図1に示す貨幣処理システムの動作を示すフローチャートである。
【図7】誘導メッセージの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施形態に係る貨幣処理システムの構成を、図1を用いて説明する。
【0021】
図1は、本実施形態に係る貨幣処理システム1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、貨幣処理システム1は、店員が顧客との間で貨幣(紙幣、硬貨)のやりとりをする店舗10と、店舗10内の貨幣を管理および回収する出納室20と、店舗10から出納室20に貨幣が収納された収納部材40を搬送するエアシュータ30とから構成されている。なお、図1において、店舗10は一つしか記載されていないが、一般的には、貨幣処理システム1は複数の店舗10を含む。
【0022】
次に、店舗10の構成について説明する。店舗10は、制御装置11と、POS(Point Of Sales)レジスタ12と、貨幣釣銭機13と、識別機14とを含む。貨幣釣銭機13には、紙幣を入出金する紙幣釣銭機13Aと、硬貨を入出金する硬貨釣銭機13Bとがある。
【0023】
制御装置11は、図1に示すように、POSレジスタ12および貨幣釣銭機13に通信可能に接続されており、POSレジスタ12の表示部に所定のメッセージを表示させる。さらに、制御装置11は、貨幣釣銭機13内の貨幣の在高を管理するとともに、貨幣釣銭機13を制御する。
【0024】
また、制御装置11は、識別機14、および後で詳細に説明するエアシュータ30のステータス通知部31にも通信可能に接続されている。これにより、制御装置11は、識別機14を監視および制御するとともに、エアシュータ30を監視することが可能である。
【0025】
また、制御装置11は、図1に示すように、出納室20に設置された店舗内在高管理端末21と通信可能に接続されており、貨幣釣銭機13およびエアシュータ30にセットされた収納部材40内の貨幣の在高などのさまざまな情報を店舗内在高管理端末21に通知することが可能である。
【0026】
POSレジスタ12は、後述する各種のメッセージや入出金情報(金種、枚数など)を表示する表示部と、店員が顧客からの受取金額などを入力するための入力部とを有する。
【0027】
貨幣釣銭機13は店員と顧客との間の精算処理などを行う。精算処理では、貨幣釣銭機13は、顧客が支払った代金を機内に収納する入金処理、および顧客へ支払う釣銭を機外に投出する出金処理を行う。
【0028】
また、貨幣釣銭機13は、出納室20の金庫22に機内の貨幣を回収するために、機内の貨幣を出金する回収動作を行う。
【0029】
また、貨幣釣銭機13は、投入された貨幣を収納し、収納された貨幣を操出可能な釣銭収納操出部を複数有する。各釣銭収納操出部は、割り当てられた金種の貨幣を収納する。貨幣釣銭機13内に収納される在高の上限値(残置枚数)は金種ごとに決められている。この残置枚数は、釣銭収納操出部が収納可能な貨幣の最大値とは限らない。例えば、高額紙幣の場合には、店舗内の在高を少なくするために、残置枚数として比較的低い値が設定される。
【0030】
識別機14は、投入された貨幣の識別を行う識別部145を有し、この識別部145により識別された貨幣をエアシュータ30の収納部32に投出するように構成されている。
【0031】
また、識別機14は、貨幣投入待ち状態か否かにより動作が異なる。貨幣投入待ち状態とは、貨幣の投入が可能な状態のことであり、貨幣投入待ち状態でなければ、貨幣を投入口から投入することができない、もしくは、投入された貨幣はリジェクトされ機外に投出される。貨幣投入待ち状態か否かについては制御装置11により設定される。即ち、制御装置11は、識別機14から通知された識別機14のステータスに基づいて、識別機14を貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にするか否かを決定する。
【0032】
さらに、識別機14は、制御装置11と通信可能に接続されており、識別機14のステータス(ジャム発生など)を制御装置11に通知する。
【0033】
次に、出納室20の構成について説明する。出納室20は、図1に示すように、店舗10内にある貨幣の在高を管理する店舗内在高管理端末21と、エアシュータ30によって店舗10から搬送された収納部材40を収納する金庫22とを含む。
【0034】
店舗内在高管理端末21は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介して、店舗10に設置された制御装置11と通信可能に接続されている。この店舗内在高管理端末21は、店舗10内に設置された貨幣釣銭機13に収納されている貨幣の在高(金種、枚数)を管理するとともに、収納部材40に収納された貨幣の在高(金種、枚数)も管理する。
【0035】
次に、収納部材40を店舗10から出納室20に搬送するエアシュータ30について説明する。
【0036】
エアシュータ30は、店舗10の識別機14および出納室20の金庫22にそれぞれ接続されたエアチューブを有しており、エアチューブ内の空気圧により貨幣が収納された収納部材(カプセル)40を店舗10から出納室20に搬送するように構成されている。収納部材40は所定の方向を向くように、店員によりエアチューブの端部にセットされる。エアシュータ30には収納部材40が所定の位置にセットされたことを検知するセンサ(図示せず)が設けられている。後述のステータス通知部31は、このセンサにより収納部材40がエアシュータ30にセットされているか否かを知ることができる。
【0037】
エアシュータ30にセットされた収納部材40は、エアシュータ30に設けられた搬送ボタン(図示せず)を店員が押下することによって、出納室20に向けて搬送され、金庫22内に収納される。
【0038】
なお、エアシュータ30は、所定枚数の貨幣が収納部材40に収納されると、収納部材40を出納室20に向けて搬送するように構成することも可能である。これにより、所定枚数の貨幣を収納した収納部材40を自動的に出納室20に搬送することができる。
【0039】
また、エアシュータ30は、収納部材40に収納された貨幣の枚数を、後述のステータス通知部31により制御装置11を介して店舗内在高管理端末21に通知するとともに、店舗内在高管理端末21からの指示により収納部材40を搬送するように構成することも可能である。これにより、店舗内在高管理端末21の操作者は、収納部材40の在高を監視することができるとともに、収納部材40の在高に基づいて当該収納部材40を搬送することができる。
【0040】
次に、収納部材40の構成について詳細に説明する。図2に示すように、収納部材40は、例えば中空の円筒形状のものであり、側面には長手方向に延びる細長いスリット40aが設けられている。このスリット40aの長さは、収納部材40に収納されるべき紙幣の長さよりも大きく、スリット40aを介して収納部材40の内部に紙幣が投入される。なお、図2に示す収納部材40は、一例であり、収納部材40として様々なタイプのものを用いることができる。また、図2に示すように、収納部材40は、例えばICタグ等からなる記憶部40mを有する。この記憶部40mは、収納部材40を識別するための識別番号や、収納部材40に収納された貨幣の情報(金種、枚数など)を記憶することができる。
【0041】
次に、図2を用いて、識別機14、およびエアシュータ30の有する収納部32の構成について詳しく説明する。
【0042】
図2に示すように、識別機14は、略直方体形状の筐体141と、投入口142と、投出口143と、搬送部144と、識別部145と、センサ146と、を備えている。
【0043】
識別機14の筐体141には、筐体141の外部から内部に紙幣を投入するための投入口142と、搬送部144により搬送された紙幣を筐体の内部から外部に投出する投出口143とが設けられている。
【0044】
搬送部144は、筐体141の内部に設けられ、投入口142により筐体141の内部に投入された紙幣を1枚ずつ搬送する。
【0045】
識別部145は、投入口142に投入され、搬送部144に搬送された紙幣の金種および真偽を識別する。
【0046】
センサ146は、例えばフォトインタラプタまたはフォトセンサから構成され、識別機14内のジャム(紙幣の詰まり)の発生を検知する。例えば、識別機14の投出口143から投出された紙幣が詰まり、収納部32の投入口322に正常に入らないときに、その紙幣を検知することができる。
【0047】
次に、エアシュータ30の有する収納部32の構成について図2を用いて説明する。収納部32は、エアシュータ30にセットされた収納部材40に、識別機14により識別された紙幣を収納する。収納部32の筐体321には投入口322が設けられており、識別機14の投出口143から投出された紙幣は投入口322から筐体321の内部に入り、一時保留部323に保留される。
【0048】
収納部32は収納機構324を備えており、この収納機構324は、一時保留部323に保留された紙幣を、エアシュータ30にセットされた収納部材40に収納するように構成されている。例えば、収納機構324は押し出し部材324aを有し、一時保留部323に保留された紙幣Sを収納部材40に押し込むように収納する。この押し込み動作の詳細について図3を用いて説明する。
【0049】
図3(a)〜(c)は、収納部材40と、押し出し部材324aを有する収納機構324とを示す斜視図であって、当該収納機構324により紙幣が収納部材40に収納される動作を順に示している。なお、図3に示す例では、収納部材40として、スリット40aが側面に設けられたものを使用している。図3に示すように、収納機構324の押し出し部材324aは、一時保留部323に保留された1枚の紙幣Sを収納部材40のスリット40aに向けて押し出し、紙幣Sを収納部材40に収納する。このようにして、識別機14に投入され、識別部145により識別された紙幣は、1枚ずつ収納部材40に収納される。
【0050】
また、収納部32はステータスを検知するためのセンサを有する。即ち、収納部32は、収納機構324の位置を検出するためのセンサ331と、一時保留部323に紙幣が存在するかどうかを検知するためのセンサ332とを有する。センサ331,332はフォトインタラプタまたはフォトセンサなどで構成される。
【0051】
センサ331により検知された収納機構324の位置情報によって、押し込み動作中か否かを知ることができる。
【0052】
このセンサ331およびセンサ332から得られる情報を用いて、収納部32にジャムが発生しているか否かを知ることができる。即ち、押し込み動作が終了したにもかかわらず一時保留部323に紙幣が存在するのであれば、ジャムが発生したと判断することができる。また、後述のセンサ333からの情報も用いてジャム発生の有無を判断してもよい。
【0053】
エアシュータ30は、図2に示すように、収納部材40に紙幣が収納されたことを検知するセンサ333を有する。このセンサ333は、フォトインタラプタまたはフォトセンサなどで構成され、一時保留部323と、エアシュータ30にセットされた収納部材40のスリット40aとの間(エアチューブに設けられたスリット等)に設けられている。
【0054】
次に、エアシュータ30のステータス通知部31について説明する。このステータス通知部31は、後述の各種のセンサ(センサ331〜333など)を用いてエアシュータ30(収納部32を含む。)のステータスを把握し、エアシュータ30のステータスを制御装置11に通知する。エアシュータ30のステータスは、収納部材40がエアシュータ30にセットされているか否か、収納動作中か否か、エアシュータ30内にジャムが発生しているか否かを含む。
【0055】
また、ステータス通知部31は、センサ333からの情報により、紙幣が収納部材40に収納されたことを知ることができ、紙幣が収納される度に制御装置11に通知してもよい。これにより、制御装置11は、収納部材40に収納されている紙幣の枚数を把握することができる。
【0056】
制御装置11は、収納部材40内の紙幣の在高を記憶する記憶部を有する。制御装置11が、この記憶部に記憶された在高を更新するタイミングは2つある。
【0057】
第1のタイミングは、識別機14に投入された貨幣が収納部材40に収納されたことをステータス通知部31から通知されたタイミングであり、このとき、制御装置11は記憶部に記憶された紙幣の在高を更新する。なお、ジャムの発生によって貨幣が収納部材40に収納されなかった場合には、当該貨幣は識別機14に再投入される。
【0058】
第2のタイミングは、識別機14に投入された紙幣が識別部14により識別されたことを識別機14から通知されたタイミングであり、このとき、制御装置11は記憶部に記憶された紙幣の在高を更新する。いずれのタイミングを用いるかはシステムの運用による。なお、第2のタイミングを用いる場合、識別機14に投入された紙幣がジャムの発生により識別機14から除去されて再投入されたものであるときは、ダブルカウントを避けるため、記憶部に記憶された貨幣の在高を更新しない。
【0059】
なお、紙幣を収納部材40に収納する収納部は、上記の例ではエアシュータに含まれていたが、識別機に含まれるようにしてもよい。図4は、収納部を有する識別機14Aの構成を示している。図4において、図3で説明した機能と同等の機能を有する構成要素には同一の符号を付している。
【0060】
図4に示すように、エアシュータ30の端部は、識別機14Aの筐体141の外側面の近傍に設けられている。あるいは、エアシュータ30の端部は、識別機14Aの筐体141の外側面に取り付けられていてもよい。また、図4に示すように、識別機14の筐体141の内部において搬送部144の下流側端部の近傍には収納機構324が設けられている。このような識別機14Aの投入口142に投入された紙幣は、搬送部144により一時保留部323まで搬送され、その後、図3を用いて説明したように、収納機構324により収納部材40内に収納される。
【0061】
識別機14Aは、エアシュータ30にセットされた収納部材40に紙幣を収納する収納機構324と、投入された紙幣の識別を行う識別部145とを有し、識別機14Aのステータスを通知するように構成される。
【0062】
上記のように、本発明の実施形態に係る貨幣処理システム1では、エアシュータ30にステータス通知部31が設けられており、制御装置11はエアシュータのステータスを知ることができる。これにより、制御装置11は、エアシュータのステータスに応じて、メッセージをPOSレジスタ12に表示させたり、貨幣釣銭機13及び識別機14を制御することが可能となる。このことについて以下に詳しく説明する。
【0063】
制御装置11は、エアシュータ30のステータスや該ステータスに応じたメッセージをPOSレジスタ12の表示部に表示させ、また、識別機14への貨幣の投入可否を制御する。より詳細には、制御装置11は、ステータス通知部31から収納動作中であると通知された場合に識別機14が紙幣を投出しないように識別機14を制御し、収納動作中ではないと通知された場合に識別機14を貨幣投入待ち状態にする。これにより、収納動作中に紙幣が新たに投入されることで、ジャムが引き起こされることを防止することができる。
【0064】
また、制御装置11は、ステータス通知部31からステータス異常が通知された場合、識別機14を貨幣投入待ち状態にせず、また、店員にステータス異常を知らせるメッセージをPOSレジスタ12に表示させる。ここで、ステータス異常とは、ジャムの発生、収納部材の未セットおよび収納部材がフルなどにより、識別機14に投入された貨幣が正常に収納部材40に収納されない状態をいう。
【0065】
このように、制御装置11は、ステータス通知部31から通知された収納部32のステータスに基づいて、識別機14を貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にするか否かを決定する。
【0066】
また、制御装置11は、エアシュータ30または識別機14のステータスが異常(ジャム発生等)である場合、貨幣釣銭機13の回収動作を実行しない。これは、回収動作を行い、貨幣釣銭機13から貨幣を出金しても、識別機14に入金することができないため、あらかじめ回収動作を実行しないようにする処置である。
【0067】
なお、識別機14,14A、収納部32および収納部材40は、紙幣に限らず、有価証券等の紙葉類や硬貨を扱うように構成することも可能である。
【0068】
次に、上記の貨幣処理システム1において店員が顧客から貨幣を受け取ってから顧客に釣銭を渡すまでの店員の動作(精算処理)を、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0069】
まず、店員は、顧客から預かった貨幣の金種をPOSレジスタに入力する(ステップS1)。次に、店員は、POSレジスタ12の画面(表示部)に表示された誘導メッセージに従って貨幣を投入する(ステップS2)。誘導メッセージには、貨幣の投入先(貨幣釣銭機13または識別機14)が金種ごとに示される。次に、店員は貨幣釣銭機13から出金された釣銭を顧客に渡す(ステップS3)。このフローからわかるように、店員自身が貨幣の投入先を判断する必要がないため、店員の経験などに依らず適切な精算処理を行うことができる。
【0070】
次に、図5で説明した精算処理を行う際における貨幣処理システム1の動作について、図6Aないし図6Cのフローチャートを用いて説明する。
【0071】
(1)POSレジスタ12は、店員がPOSレジスタ12の入力部に入力した貨幣の金種を制御装置11に送信する(ステップS11)。これにより、制御装置11は顧客から受け取った貨幣の金種を知ることができる。
【0072】
(2)制御装置11は、POSレジスタ12に入力された金種ごとに、貨幣釣銭機13内の当該金種の在高(機内在高)と、当該金種に対して設定された残置枚数とを比較する(ステップS12)。前述のように、金種ごとに残置枚数が予め決められており、この残置枚数と、貨幣釣銭機13内の当該金種の在高とを比較する。
【0073】
(3)ステップS12における比較の結果、機内在高が残置枚数よりも小さい場合にはステップS14の処理に進み、そうでない場合には図6BのステップS21に進む(ステップS13)。
【0074】
(4)制御装置11は、貨幣釣銭機13を当該金種に対する貨幣投入待ち状態にするとともに、貨幣釣銭機13が当該金種の貨幣が投入されるべき機器であることをPOSレジスタ12に通知する(ステップS14)。
【0075】
(5)制御装置11は、ステータス通知部31からの通知に基づいて、エアシュータ30に収納部材40がセットされているか否かを判定し、セットされている場合ステップS23に進み、セットされていない場合ステップS22に進む(ステップS21)。
【0076】
(6)制御装置11はエアシュータ30に収納部材40がセットされてないことをPOSレジスタ12に通知し、POSレジスタ12はエアシュータ30に収納部材(カプセル)40をセットするための誘導メッセージを表示する(ステップS22)。図7(a)は、この場合における誘導メッセージの例を示している。
【0077】
(7)制御装置11は、ステータス通知部31からの通知に基づいて、エアシュータ30にセットされた収納部材40が貨幣でフルであるか否かを判定し、フルでない場合ステップS25に進み、フルである場合ステップS24に進む(ステップS23)。ここで、収納部材に収納された貨幣の在高が所定の収納値(例えば200枚)に達していれば、「収納部材がフルである」と判定される。この収納値は固定ではなく、例えば店舗10ごとに異なる値としてもよい。前述のように、収納部材40に収納された貨幣の枚数は、エアシュータ30に設けられたセンサ333により検知され、ステータス通知部31により制御装置11に通知される。
【0078】
(8)制御装置11はエアシュータ30にセットされた収納部材40がフルであることをPOSレジスタ12に通知し、POSレジスタ12はエアシュータ30に空の収納部材40をセットするための誘導メッセージを表示する(ステップS24)。図7(b)は、この場合における誘導メッセージの例を示している。
【0079】
(9)制御装置11は、ステータス通知部31および識別機14からの通知に基づいて、エアシュータ30および識別機14にジャムが発生しているか否かを判定し、ジャムが発生していない場合ステップS27に進み、ジャムが発生している場合ステップS26に進む(ステップS25)。エアシュータ30内のジャムは、前述のように、ステータス通知部31により把握され、制御装置11に通知される。
【0080】
(10)制御装置11はエアシュータ30または識別機14でジャムが発生していることをPOSレジスタ12に通知し、POSレジスタ12はエアシュータ30または識別機14内に詰まった貨幣を取り除くための誘導メッセージを表示する(ステップS26)。図7(c)は、エアシュータ30の収納部32でジャムが発生している場合における誘導メッセージの例を示している。
【0081】
(11)エアシュータ30および識別機14にステータス異常がないことから、制御装置11は、識別機14を当該金種に対する貨幣投入待ち状態にするとともに、識別機14が当該金種の貨幣が投入されるべき機器であることをPOSレジスタ12に通知する(ステップS27)。これにより、識別機14に当該金種の貨幣を投入することが可能となる。
【0082】
(12)POSレジスタ12は、金種ごとに貨幣の投入先を示す誘導メッセージを表示する(ステップS31)。この誘導メッセージは、ステップS14およびステップS27において制御装置11からPOSレジスタ12に通知された情報を元にしている。図7(d)は、誘導メッセージの一例を示している。このように金種ごとに投入先が指示されるため、店員が投入先を判断する必要がない。
【0083】
(13)制御装置11により貨幣投入待ち状態とされた貨幣釣銭機13および/または識別機14は、投入された貨幣の入金処理を行うとともに、投入された金額を制御装置11に通知する(ステップS32)。
【0084】
(14)制御装置11は、投入された金額と売上金額とを比較して釣銭を計算し、貨幣釣銭機13に釣銭を出金するように指示する(ステップS33)。
【0085】
(15)貨幣釣銭機13は、制御装置11から指示された釣銭を出金する(ステップS34)。
【0086】
上記のフローでは、機内在高が残置枚数よりも小さい場合、当該金種の貨幣は貨幣釣銭機13に入金され、一方、機内在高が残置枚数以上の場合、当該金種の貨幣は識別機に入金される。このため、貨幣釣銭機13における当該金種の貨幣の在高を管理することができる。また、エアシュータ30および識別機14のステータスが正常の場合に貨幣を受け入れるようにするため、ジャムの発生などを防止することができる。
【0087】
なお、上記のフローでは、機内在高と残置枚数とを金種ごとに比較することにより当該金種の貨幣を投入する装置を決めたが、これに限らず、他の方法を採ってもよい。
【0088】
例えば、顧客から受け取った貨幣の中に所定の金種(例えば50ユーロ)以上の高額貨幣が含まれている場合、又は、顧客から受け取った貨幣の中に残置枚数を超える金種の貨幣が含まれている場合には、前述のステップS21以降の処理を行い、当該顧客から受け取った貨幣を全て識別機14に投入するように店員を誘導してもよい。これにより、店員はある取引で顧客から受け取った貨幣を、貨幣釣銭機13および識別機14のいずれかに投入すればよくなる。このため、店員の貨幣投入作業を簡易化することができる。
【0089】
以上説明したように、本発明の実施形態に係る貨幣処理システムによれば、制御装置11はエアシュータ30や識別機14のステータスに基づいて、識別機14の貨幣投入待ち状態を制御するため、ジャム等の障害の発生を防止することができる。また、制御装置11は、エアシュータ30や識別機14のステータス異常をPOS端末にさせるため、メンテナンス性を向上させることができるとともに、ジャムの発生中に貨幣をさらに投入することによる二次的な障害を防止することができる。
【0090】
さらに、顧客から受け取った貨幣の投入先がPOSレジスタ12の表示部に表示されるため、店員が投入先を判断する必要がなくなり、使いやすさを向上させることができる。
【0091】
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0092】
1 貨幣処理システム
10 店舗
11 制御装置
12 POSレジスタ
13 貨幣釣銭機
13A 紙幣釣銭機
13B 硬貨釣銭機
14,14A 識別機
20 出納室
21 店舗内在高管理端末
22 金庫
30 エアシュータ
31 ステータス通知部
32 収納部
40 収納部材(カプセル)
40a スリット
40m 記憶部
141 筐体
142 投入口
143 投出口
144 搬送部
145 識別部
146 センサ
321 筐体
322 投入口
323 一時保留部
324 収納機構
324a 押し出し部材
331,332,333 センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
エアシュータ用の収納部材を搬送する、エアシュータと、
前記エアシュータのステータスを通知する、ステータス通知部と、
前記ステータス通知部から通知された前記エアシュータのステータスを前記表示部に表示させる、制御装置と、
を備えることを特徴とする貨幣処理システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記エアシュータのステータスが前記エアシュータに前記収納部材がセットされていないことを示す場合、前記エアシュータに前記収納部材をセットすることを促すメッセージを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の貨幣処理システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記エアシュータのステータスが前記エアシュータにセットされた前記収納部材に収納された貨幣が所定の枚数に達していることを示す場合、前記エアシュータに別の収納部材をセットすることを促すメッセージを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の貨幣処理システム。
【請求項4】
前記エアシュータにセットされた前記収納部材に貨幣を収納する、収納部と、
投入された貨幣の識別を行う識別部を有し、前記識別部により識別された貨幣を前記収納部に投出する識別機であって、当該識別機のステータスを通知する、識別機と、をさらに備え、
前記制御装置は、前記識別機から通知された前記識別機のステータスに基づいて、前記識別機を貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にするか否かを決定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の貨幣処理システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記識別機から通知された前記識別機のステータスを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項4に記載の貨幣処理システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記識別機のステータスが前記識別機に貨幣の詰まりである貨幣ジャムが発生していることを示す場合、前記識別機から詰まった貨幣を除去し、除去した貨幣を前記識別機に再投入することを促すメッセージを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項4または5に記載の貨幣処理システム。
【請求項7】
前記ステータス通知部は、前記収納部のステータスを通知し、
前記制御装置は、前記ステータス通知部から通知された前記収納部のステータスに基づいて、前記識別機を貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にするか否かを決定することを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の貨幣処理システム。
【請求項8】
前記ステータス通知部は、前記収納部のステータスを通知し、
前記制御装置は、前記ステータス通知部から通知された前記収納部のステータスを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の貨幣処理システム。
【請求項9】
前記制御装置は、前記収納部のステータスが前記収納部に貨幣の詰まりである貨幣ジャムが発生していることを示す場合、前記収納部から詰まった貨幣を除去し、除去した貨幣を前記識別機に再投入することを促すメッセージを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項7または8に記載の貨幣処理システム。
【請求項10】
前記エアシュータにセットされた前記収納部材に貨幣を収納する収納部と、投入された貨幣の識別を行う識別部とを有する識別機であって、当該識別機のステータスを通知する、識別機をさらに備え、
前記制御装置は、前記識別機から通知された前記識別機のステータスに基づいて、前記識別機を貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にするか否かを決定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の貨幣処理システム。
【請求項11】
前記制御装置は、前記識別機から通知された前記識別機のステータスを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項10に記載の貨幣処理システム。
【請求項12】
前記制御装置は、前記識別機のステータスが前記識別機に貨幣の詰まりである貨幣ジャムが発生していることを示す場合、前記識別機から詰まった貨幣を除去し、除去した貨幣を前記識別機に再投入することを促すメッセージを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項10または11に記載の貨幣処理システム。
【請求項13】
前記制御装置は、前記収納部材の貨幣の在高を記憶する記憶部を有し、前記識別機に投入された貨幣が前記収納部材に収納されたことを前記ステータス通知部から通知されたときに、前記記憶部に記憶された貨幣の在高を更新することを特徴とする請求項4ないし12のいずれかに記載の貨幣処理システム。
【請求項14】
前記制御装置は、前記収納部材の貨幣の在高を記憶する記憶部を有し、前記識別機に投入された貨幣が前記識別部により識別されたことを前記識別機から通知されたときに、前記記憶部に記憶された貨幣の在高を更新することを特徴とする請求項4ないし12のいずれかに記載の貨幣処理システム。
【請求項15】
前記制御装置は、前記識別機に投入された貨幣が貨幣の詰まりである貨幣ジャムの発生により前記識別機から除去されたものである場合、前記記憶部に記憶された貨幣の在高を更新しないことを特徴とする請求項14に記載の貨幣処理システム。
【請求項16】
前記表示部は、POSレジスタに設けられていることを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の貨幣処理システム。
【請求項17】
POSレジスタと、
エアシュータ用の収納部材を搬送する、エアシュータと、
前記エアシュータのステータスを通知する、ステータス通知部と、
前記収納部材に収納する貨幣の識別する識別機であって、当該識別機のステータスを通知する、識別機と、
投入された貨幣の識別を行い、識別された貨幣を収納するとともに収納された貨幣から釣銭を投出する、貨幣釣銭機と、
前記POSレジスタに入力された金種ごとに、前記貨幣釣銭機内の当該金種の在高である機内在高と、前記貨幣釣銭機内の収納される当該金種の在高の上限値である残置枚数とを比較し、前記機内在高が前記残置枚数よりも小さい場合、前記貨幣釣銭機を当該金種の貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にする、制御装置と、
を備えることを特徴とする貨幣処理システム。
【請求項18】
前記制御装置は、前記機内在高が前記残置枚数以上の場合、前記ステータス通知部から通知された前記エアシュータのステータスおよび前記識別機から通知された前記識別機のステータスが正常のとき、前記識別機を当該金種の貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にすることを特徴とする請求項17に記載の貨幣処理システム。
【請求項19】
前記制御装置は、前記エアシュータまたは前記識別機のステータスが異常であるとき、当該ステータスを前記POSレジスタに表示させることを特徴とする請求項18に記載の貨幣処理システム。
【請求項20】
前記POSレジスタは、金種ごとに貨幣の投入先を示す誘導メッセージを表示することを特徴とする請求項18または19に記載の貨幣処理システム。
【請求項21】
前記制御装置は、前記エアシュータまたは前記識別機のステータスが異常である場合、前記貨幣釣銭機の回収動作を実行しないことを特徴とする請求項17ないし20のいずれかに記載の貨幣処理システム。
【請求項22】
POSレジスタに入力された貨幣の金種を制御装置に送信する工程と、
前記POSレジスタに入力された金種ごとに、貨幣釣銭機内の当該金種の在高である機内在高と、前記貨幣釣銭機内の収納される当該金種の在高の上限値である残置枚数とを比較する工程と、
前記機内在高が前記残置枚数よりも小さい場合、前記貨幣釣銭機を当該金種の貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にし、一方、前記機内在高が前記残置枚数以上の場合、前記識別機を当該金種の貨幣の投入が可能な貨幣投入待ち状態にする工程と、
を備えることを特徴とする貨幣処理方法。
【請求項23】
収納部材を搬送するエアシュータおよび前記収納部材に収納する貨幣を識別する識別機のステータスが異常のとき、当該ステータスを前記POSレジスタに表示させる工程をさらに備えることを特徴とする請求項22に記載の貨幣処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−215997(P2012−215997A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79905(P2011−79905)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】