説明

販売商品売上登録データ処理端末装置

【課題】貨幣の詰まり等のエラーが発生した場合、エラーを解除し、POS端末装置を復帰させる作業をオペレータが行うことは難しい。
【解決手段】一実施形態によれば、貨幣入出金部との間でデータを送受信し、オペレータ入力金額及び顧客からの預り貨幣の金額の差額により貨幣入出金部へ払出しを指示する精算部と、顧客が購入する商品、商品単価及び合計金額を含む取引情報を表示し、顧客側の画面及びオペレータ側の画面を有する表示部と、このオペレータ側の画面に、販売商品売上登録データ処理端末装置自身及び貨幣入出金部の何れかにおけるエラーの発生、及びこのエラーの解除方法を表示させる制御部と、を備え、制御部は、顧客側の画面に顧客に対する待機依頼の旨あるいは他の販売商品売上登録データ処理端末装置への誘導案内を表示させることを特徴とする販売商品売上登録データ処理端末装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
一実施形態は例えばPOS(Point of Sales)端末装置やECR(Electric Cash Register)などの販売商品売上登録データ処理端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
POS端末装置やECRなどの販売商品売上登録データ処理端末装置は商品の取り引きにおける販売データの処理を実行する。POS端末装置は商品登録用の端末であり、硬貨釣銭機や紙幣釣銭機といった貨幣入出金機に接続された状態で使用される。POS端末装置は、登録した商品情報や釣銭の受け渡しなどの操作状況をオペレータ側の表示器の画面に表示する。
【0003】
従来、金銭処理装置の取扱説明書の参照に頼らずとも操作を容易に行えるように操作者を支援する簡便な金銭処理装置用の操作ガイダンス表示システムが知られている(例えば特許文献1参照)。金銭処理装置はPOS端末装置等に接続されて使用される貨幣入出金機である。硬貨や紙幣の詰まりなどの釣銭機エラーが発生すると、POS端末装置が釣銭機に対する操作指示を表示画面に表示するようにしたレジ釣銭機システムが知られている(例えば特許文献2参照)。
【0004】
近年、特に量販店において自動釣銭機が普及してきている。複数台のPOS端末装置を接続して構成されたPOSシステムが知られている(例えば特許文献3参照)。POSシステムは、POS端末装置から販売商品を特定する情報を入力し、POS端末装置で入力された情報を元に販売商品の情報をサーバで集計するシステムである。POSシステムが自動釣銭機を導入した場合、レジ清算の効率化や正確性の向上などメリットが大きく、便利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−199188号公報
【特許文献2】特開2010−140142号公報
【特許文献3】特開平11−66436号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、詰まり(ジャム)などのエラーが貨幣入出金機に発生した場合、詰まった硬貨や紙幣を取り除く作業を通常のオペレータが行うことは困難である。詰まりを取り除いてPOS端末装置の状態を正常状態にまで復帰させるためには、例えばオンラインで保守会社に診断させ、あるいは保守員を呼ぶ必要があり、時間がかかることがある。貨幣入出金機内部の奥深い深部で詰まり等が発生すると、オペレータによるエラー対処が難しいという面を持つ。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような課題を解決するため、一実施形態によれば、貨幣入出金部との間でデータを送受信し、オペレータが入力した入力金額および顧客からの預り貨幣の金額の差額により前記貨幣入出金部へ払出しを指示する精算部と、この精算部の精算処理によって前記顧客が購入する商品、商品単価および合計金額を含む取引情報を表示し、前記顧客側の画面および前記オペレータ側の画面を有する表示部と、この表示部の前記オペレータ側の画面に、販売商品売上登録データ処理端末装置自身および前記貨幣入出金部の何れかにおけるエラーの発生、及びこのエラーの解除方法を表示させる制御部と、を備え、この制御部は、前記顧客側の画面に前記顧客に対する待機依頼の旨あるいは他の販売商品売上登録データ処理端末装置への誘導案内を表示させることを特徴とする販売商品売上登録データ処理端末装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態に係る販売商品売上登録データ処理端末装置の斜視図である。
【図2】実施の形態に係る販売商品売上登録データ処理端末装置によるエラー表示機能を主体にした機能ブロック図である。
【図3】実施の形態に係る販売商品売上登録データ処理端末装置の内部のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】実施の形態に係る販売商品売上登録データ処理端末装置の制御部に用いられる記憶素子に記憶される取引情報の一例を示す図である。
【図5】実施の形態に係る販売商品売上登録データ処理端末装置にエラーが発生したときの動作例を説明するためのフローチャートである。
【図6】(a)は実施の形態に係る販売商品売上登録データ処理端末装置に用いられる貨幣入出金部から受信するデータのデータ構造の一例を示す図であり、(b)は実施の形態に係る販売商品売上登録データ処理端末装置に用いられる貨幣入出金部から受信するデータのデータ構造の他の一例を示す図である。
【図7】(a)〜(c)は実施の形態に係る販売商品売上登録データ処理端末装置の表示部の画面表示例を示す図である。
【図8】実施の形態に係る販売商品売上登録データ処理端末装置による代理出金の要求及び応答の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態に係る販売商品売上登録データ処理端末装置について、図1乃至図8を参照しながら説明する。尚、各図において同一箇所については同一の符号を付すとともに、重複した説明は省略する。
【0010】
図1は実施の形態に係る販売商品売上登録データ処理端末装置の斜視図である。POS端末装置10(本実施形態に係る販売商品売上登録データ処理端末装置)は、複数のチェックアウトレーンを設けた店舗側におけるPOSシステムに用いられる複数台のPOS端末装置10のうちの一つである。このPOS端末装置10は、硬貨の入金及び出金を行う硬貨釣銭機11(貨幣入出金部)と、紙幣の入金及び出金を行う紙幣釣銭機12(貨幣入出金部)と、POS周辺機器とに接続されている。これらの硬貨釣銭機11、紙幣釣銭機12及びPOS周辺機器は配線により接続されており、POS端末装置10及びこれらの硬貨釣銭機11等との間は相互にデータを送受信可能になっている。複数台のPOS端末装置10は互いにLAN13を介して接続されている。
【0011】
図2はエラー表示機能を主体にしたPOS端末装置10の機能ブロック図である。既述の符号はそれらと同じ要素を表す。POS端末装置10は、一台の硬貨釣銭機11及び一台の紙幣釣銭機12に接続された釣銭機インターフェース部35と、スキャナ49等を収容するための周辺機器インターフェース部50と、釣銭機インターフェース部35及び周辺機器インターフェース部50との間でデータを送受信し、精算処理を行う精算部14と、この精算部14の精算処理によって顧客が購入する商品、商品単価及び合計金額を含む取引情報を表示する表示部15と、この表示部15が表示する取引情報、POS番号(固有番号)及び代理出金要求を送信し、この代理出金要求に対する何れか他のPOS端末装置10からの応答を受信する通信部16と、この通信部16を介して他のPOS端末装置10に代理出金を指示する制御部17とを備えている。
【0012】
他のPOS端末装置10とは接客動作をしていないPOS端末装置10を指す。接客動作とは販売処理を実行していることを指す。各POS端末装置10が接客動作中か、あるいは接客動作をしていないかの判定は、これらのPOS端末装置が代理出金要求メッセージの送信元のPOS端末装置10へ送信する代理出金応答メッセージに挿入される接客動作中/接客動作をしていないを示すデータにより行われるようになっている。例えば制御部17が接客動作中/接客動作を示すデータによる判定を行う。
【0013】
精算部14はオペレータが入力した入力金額及び顧客からの預り貨幣の金額の差額の演算によりこれらの硬貨釣銭機11及び紙幣釣銭機12へ払出指示を出力する。オペレータとは現金決済を担当する店員(キャッシャ)を指す。あるいはオペレータはチェッカを兼ねるキャッシャを指す。
【0014】
表示部15は顧客側の画面である客面表示器18と、オペレータ側の画面であるオペレータ表示器19とを有する。客面表示器18は、決済処理時、取引明細や取引結果を表示する。取引明細とは商品名や単価及び個数などを指す。取引結果とは合計金額や預かり金額及び釣銭額などを指す。客面表示器18は、釣銭機エラーの発生時、「しばらくお待ち下さい」といったレジ前での待機を顧客に依頼する旨や、「3番レジへお回り下さい」など代理レジへの誘導案内を行う。オペレータ表示器19は決済処理時、販売登録された商品の品名、価格や、取引の合計金額、預かり金額、釣銭額などを表示する。オペレータ表示器19は釣銭機エラーの発生時、詰まった箇所やエラーの解除方法を表示する。
【0015】
通信部16は送信先アドレス及び送信元アドレスを含むパケットを生成し有線又は無線のLAN13に送出する。通信部16は、LAN13から受信したパケットのうち自POS端末装置10宛ての送信先アドレスを含むパケットを取込む。通信部16は送信先アドレス及び送信元アドレスに、複数台のPOS端末装置10間を識別し自POS端末装置10に予め付与されたPOS番号「1」を挿入する。通信部16は受信した他のPOS端末装置10からのパケット内のPOS番号を抽出し、このPOS番号を持つ他のPOS端末装置10からのメッセージ内容を読込むようにしている。
【0016】
制御部17は、この制御部17を持つPOS端末装置10自身、硬貨釣銭機11、紙幣釣銭機12及びPOS周辺機器の何れかにおいてエラーが発生したとき、このエラーに対応する操作手順やエラー解除方法をオペレータ表示器19に表示させる。客面表示器18に対し、制御部17は、発生したエラーの程度を判別した際、この程度に応じて異なる情報を表示させるようにしている。制御部17がエラーの発生の通知を受け、エラーがオペレータによる簡単な操作によって解除され得ると制御部17が判断する場合、制御部17は客面表示器18に顧客への待機依頼の旨を表示させる。万一、エラーがオペレータの自力では解除できないエラーであると制御部17が判断する場合、制御部17は客面表示器18に顧客に対し他のPOS端末装置10に回って精算をする旨の誘導案内を表示させる。
【0017】
貨幣入出金機について述べると、図1の硬貨釣銭機11は硬貨の入出金機能を有する。入金とは、硬貨投入口20に投入された硬貨を取込み、その硬貨の金種別を識別し、識別した硬貨を金種毎に選別してその金種別に硬貨収納庫21に収納することを指す。出金とは、POS端末装置10からの釣銭払出指令に応じて必要な硬貨を硬貨収納庫21から選択してこれを搬送し硬貨排出口22に払出すことを指す。更に硬貨釣銭機11はリジェクト機能を有する。リジェクトとは入金センサが投入された硬貨が偽貨であると識別して硬貨を硬貨釣銭機11から排除することを指す。硬貨釣銭機11は、正貨か偽貨かを判定し、偽貨と判定した金属片や玩具を硬貨排出口22からリジェクトし、液晶表示パネル23に警告を表示させる。また、紙幣釣銭機12は、紙幣投入口24に投入された紙幣を取込み、この紙幣の紙幣額を識別し、識別した紙幣額に応じて選別してその紙幣額毎に紙幣収納庫25に収納する入金機能と、POS端末装置10からの釣銭払出指令に応じて必要な紙幣を紙幣収納庫25から抽出して紙幣排出口26に排出する出金機能と、偽造紙幣であるか否かを識別し、正規と識別できなかった紙片を紙幣排出口26から排出して液晶表示パネル27に警告を報知させるリジェクト機能とを有する。
【0018】
図3はPOS端末装置10の内部のハードウェア構成例を示す図である。既述の符号はそれらと同じ要素を表す。POS端末装置10は、演算用のCPU(Central Processing Unit)28と、プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)29と、作業用のRAM(Random Access Memory)30と、商品コードに対応付けられた単価等を記憶するハードディスクドライブ31とを有する。CPU28はタイマ42を有する。ROM29は、硬貨釣銭機11及び紙幣釣銭機12でのエラー種別を識別する釣銭機エラー情報(図6(a)、図6(b))と、各釣銭機エラー情報に対応して実行すべき操作手順やエラー解除方法とを対応付けたテーブルを有する。硬貨釣銭機11及び紙幣釣銭機12によるエラー種別に加えて、このテーブルは更に、POS端末装置10自身及びPOS周辺機器におけるエラー種別を識別するエラー情報と、各エラー情報に対応して実行すべき操作手順やエラー解除方法とを対応付けて記憶している。RAM30は、POS番号、取引日付、取引番号、取引時刻、キャッシャ名、複数の買い上げ商品の明細、預り金の合計金額、硬貨釣銭機11及び紙幣釣銭機12への投入金額、請求金額及び釣銭額等のそれぞれの記憶エリアを有する。これらのCPU28、ROM29及びRAM30は制御部17を構成する。
【0019】
更にPOS端末装置10は、LAN13によるパケットの通信を制御する通信コントローラ32と、オペレータ表示器19の表示を駆動制御する第1の表示ドライバ33と、客面表示器18の表示を駆動制御する第2の表示ドライバ34と、硬貨釣銭機11及び紙幣釣銭機12のそれぞれとの間で信号データを授受する釣銭機インターフェース部35とを備えている。通信コントローラ32は実質的に通信部16を構成する。POS端末装置10は、スキャナ49を制御するスキャナコントローラ36と、キーボード37のキー入力操作を受付けるキーボードコントローラ38と、レシートプリンタ39による印字及びレシート発行の各動作を制御するプリンタコントローラ40と、これらを収容するシステムバス41と、ジャーナルデータファイルを蓄積する電子ジャーナル記憶部47と、カードリーダ51を制御するカードリーダコントローラ52とを備えている。これらのハードディスクドライブ31、レシートプリンタ39、スキャナ49、キーボード37、電子ジャーナル記憶部47及びカードリーダ51は何れもPOS周辺機器である。ハードディスクドライブ31を駆動する図示しないディスクコントローラや、プリンタコントローラ40、スキャナコントローラ36、キーボードコントローラ38及びカードリーダコントローラ52は周辺機器インターフェース部50を構成する。周辺機器インターフェース部50は、一例として、各周辺機器から制御部17へのアクセス要求を調停し、データ形式を変換し、データ転送タイミングを制御する。この周辺機器インターフェース部50と、釣銭機インターフェース部35とは、硬貨釣銭機11、紙幣釣銭機12及びこれらのPOS周辺機器との間でデータを送受信するインターフェース部である。
【0020】
また、硬貨釣銭機11はPOS端末装置10の制御部17がリードするRAM43を有する。このRAM43はこの硬貨釣銭機11の釣銭機状態を記憶した状態ファイルを記憶している。釣銭機状態とは、POS端末装置10から指示を待つ状態、買い上げ商品の登録中の状態、釣銭の払出し中の状態、及びエラーが発生した状態等の硬貨釣銭機11の動作の状態を指す。硬貨釣銭機11にエラーが発生したとき、硬貨釣銭機11は状態ファイルにこのエラーの詳細を書込む。紙幣釣銭機12もRAM44を有し、このRAM44に状態ファイルが格納される。紙幣釣銭機12側の状態ファイルには、この紙幣釣銭機12にエラーが発生したときに、エラーの詳細が書込まれる。RAM44はPOS端末装置10によりリードされる。
【0021】
また、複数台の他のPOS端末装置10は、POS番号「1」を有するPOS端末装置10の構成と実質同じ構成を有する。他のPOS端末装置10のPOS番号は固有なPOS番号が付与されている。これらのPOS端末装置10はチェックアウトレーンに配置されている。LAN13を介して複数台のPOS端末装置10は店舗システムを構成する。店舗システムは、オンラインで運用サポートや、障害復旧の支援を行う保守会社に接続されており、保守員による診断を受けることが可能にされている。この店舗システムは、公衆網やインターネットあるいは仮想プライベートネットワークといった電気通信回線を介して本部システムに接続されている。これらの店舗システム及び本部システムは、POSシステムを構成する。
【0022】
このような構成の複数台のPOS端末装置10のうち何れかがマスター機として起動し、それ以外のPOS端末装置10はスレーブ機として起動する。全てのPOS端末装置10の在高や、実際に貯留している釣銭の枚数や金種をマスター機は店舗システム全体の情報として取得する。稼動するPOS端末装置10にはそれぞれレジオペレーションの教育を受けた通常レベルのスキルを持つオペレータが割当てられている。
【0023】
例えばPOS番号「1」のPOS端末装置10について述べると、通常動作時、このPOS番号「1」を担当するオペレータの操作によって、スキャナ49は商品に付されたバーコードを読取る。POS端末装置10は、この登録処理によって得られたバーコードによりハードディスクドライブ31を検索し、バーコードに対応する商品コードの単価、重量及び商品表示等を取得する。検索処理に引き続きPOS端末装置10は決済処理を行う。POS端末装置10は、取得した単価に基づいて顧客が支払うべき合計金額を算出し、RAM30に登録する。この決済処理では、POS端末装置10は、キーボード37のテンキーの押下により顧客からの預り金額を受付けし、合計金額と預り金額とに基づいて釣銭金額を算出する。
【0024】
図4はPOS端末装置10側のRAM30に記憶される取引情報の一例を示す図である。POS番号「1」に対して顧客が購入した商品の商品番号と、預り金や投入金及び釣銭額等とを、制御部17はRAM30の決められたアドレスに書込む。この取引情報は一回の取引の単位を示す情報として制御部17により読出される。取引情報を制御部17が例えばプリンタコントローラ40へ送ることにより合計金額や金銭授受の情報をレシートプリンタ39がレシートを発行する。他のPOS端末装置10の通常動作もPOS番号「1」のPOS端末装置10の例と同じである。
【0025】
次に、釣銭機エラーが発生したときの動作例について述べる。図5は釣銭機エラーが発生したときのPOS端末装置10の動作例を説明するためのフローチャートである。同図は複数例えばn台のPOS端末装置10のうちのレジNo.1に設置されたPOS端末装置10の制御部17の動作例を示している。
【0026】
ステップA1において、POS端末装置10は何らかのエラーが発生したかどうかを常時監視している(ステップA1のNoルート)。この間、制御部17は客面表示器18に広告宣伝等を表示させる。制御部17は特に硬貨釣銭機11及び紙幣釣銭機12が入出金動作を行っている際、これらの硬貨釣銭機11、紙幣釣銭機12の各状態を監視している。ステップA1においてPOS番号「1」のPOS端末装置10は、エラーが発生したことを検出すると、Yesルートを通り、ステップA2において、エラー種別を判別する。エラー種別が硬貨釣銭機11又は紙幣釣銭機12における釣銭機エラーである場合、制御部17は硬貨釣銭機11の状態が記述された状態ファイルや、紙幣釣銭機12の状態が記述された状態ファイルを読込む。
【0027】
図6(a)は硬貨釣銭機11の状態ファイルのデータ構造の一例を示す図である。同図に示す状態ファイル45はPOS端末装置10の硬貨釣銭機11のRAM43に記憶されたデータファイルである。状態ファイル45は取引番号に対応付けて、入出金硬貨情報と、釣銭機エラー情報とを記憶している。取引番号は、取引毎に付される固有な番号である。入出金硬貨情報は、硬貨釣銭機11内に設けられた金種識別用の入金センサが検出した投入硬貨の金種と、この硬貨釣銭機11内の払出口付近に設けられた金種識別用の出金センサが検出した払出硬貨の金種とを示す。入出金硬貨情報は、金種毎にその枚数を記憶する。
【0028】
図6(b)は紙幣釣銭機12の状態ファイルのデータ構造の一例を示す図であり、同図にはPOS端末装置10の紙幣釣銭機12のRAM44に記憶された状態ファイル46が示されている。状態ファイル46は取引番号に対応付けて、入出金紙幣情報と、釣銭機エラー情報とを記憶している。入出金紙幣情報は、紙幣釣銭機12内に設けられた入金センサが検出した紙幣額及び枚数と、払出し部に設けられた出金センサが検出した払出紙幣の紙幣額及び枚数とを示す。釣銭機エラー情報は、紙幣釣銭機12の入出金時のエラー情報を示す。
【0029】
図5のステップA3において、POS端末装置10は、硬貨釣銭機11、紙幣釣銭機12に発生したエラーが短時間で解除でき、すぐに動作が復帰可能であるかどうかを判定する。ROM29は、釣銭機エラーを含む複数のエラーの種別と、このエラーの発生時、実行すべき操作手順との対応関係を予め記憶している。硬貨釣銭機11あるいは紙幣釣銭機12において発生した釣銭機エラーの種別により制御部17はROM29を検索し、オペレータが対応可能であるエラーであるか、あるいは保守会社にオンラインで診断させるか、あるいは保守員を呼ぶかを判断する。ROM29はこの実行すべき操作手順に付随させて顧客にPOS端末装置10の前で待たせることを続けるか、あるいは顧客を他のPOS端末装置10へ誘導するか等の表示についての指令や手順を予め記憶している。
【0030】
図7(a)、図7(d)は客面表示器18の画面表示例を示す図である。図7(b)、図7(c)はオペレータ表示器19の画面表示例を示す図である。図5のステップA3において例えば硬貨釣銭機11の出金センサが出金硬貨詰まりの発生を検知した場合、制御部17はROM29を参照し、短時間で復帰可能なエラーであると判定し、「復帰可能」と付されたルートを通り、ステップA4において客面表示器18に例えば図7(a)に示すように顧客に待機依頼の旨、即ち少しの間だけ待ってもらう旨を表示する。制御部17はステップA5において図7(b)に示すようにオペレータ表示器19にエラーを解除するための操作手順などエラーへの対応方法を表示させる。この表示の指示に沿ってオペレータは硬貨釣銭機11の本体前方の外装カバーを外し、硬貨払い出し部から硬貨を取り除く。オペレータはキーボード37に必要なコードを入力すると、硬貨釣銭機11は正常に動作し始める。ステップA6において硬貨釣銭機11より制御部17がエラー解除信号を受信すると、制御部17はオペレータ表示器19にエラー解除の旨を表示し、通常動作に復帰する。制御部17は客面表示器18の表示を止める。
【0031】
また、ステップA1〜A3において、例えば硬貨釣銭機11に硬貨リジェクトが発生した場合、制御部17は、短時間で復帰可能なエラーであると判定し、「復帰可能」と付されたルートを通り、ステップA4からステップA6の各処理を行う。
【0032】
また、ステップA3において硬貨が詰まった箇所が硬貨釣銭機11内部の選別孔付近などである場合、制御部17はROM29の参照により時間を要する事態と判定し、「復帰不可」と付されたルートを通り、図7(a)のような表示を客面表示器18に表示させる(ステップA7)。引き続き、制御部17は図7(c)のような表示をオペレータ表示器19に表示させる(ステップA8)。ステップA9において制御部17は代理出金を行う他のPOS端末装置10を選択する処理を行う。
【0033】
図8は代理出金の要求及び応答の動作を説明するための図である。既述の符号はそれらと同じものを表す。レジNo.1〜nはそれぞれPOS番号「1」〜「n」を持つPOS端末装置10を表す。レジNo.1に付随する硬貨釣銭機11又は紙幣釣銭機12に装置深部での詰まり48が発生したとする。POS番号「1」のPOS端末装置10の制御部17は、エラーが発生したことを検出すると、硬貨釣銭機11からの状態ファイル45と、紙幣釣銭機12からの状態ファイル46とを読込む。
【0034】
ステップA9では、図8の(1)と付したように、POS端末装置10は、識別用のPOS番号「1」を挿入した代理出金要求メッセージをブロードキャストあるいはマルチキャストにより送る。あるいはPOS番号「1」のPOS端末装置10が何れかマスター機に代理出金要求メッセージをキャストさせるようにしても良い。一方、例えばPOS番号「3」を持つPOS端末装置10(他の販売商品売上登録データ処理端末装置)が接客していない場合、このPOS端末装置10は代理出金要求を受信すると、代理出金要求の受信をこのPOS番号「3」担当のオペレータに知らせる。例えばオペレータ表示器19が受信の旨を表示する。レジNo.3のオペレータは操作によりPOS番号「3」を持つPOS端末装置10に確認を入力する。接客していないPOS番号「3」を持つPOS端末装置10は、(2)と付したように、POS番号「1」を持つPOS端末装置10に対して、代理出金応答メッセージを返す。POS番号「1」を持つPOS端末装置10は、エラーが発生した時点における取引情報(図4)をRAM30から読出し、この取引情報を含むパケットを、図8の(3)と付したようにPOS端末装置10へ送る。
【0035】
ステップA10において、代理出金を要求した側であるPOS番号「1」を持つPOS端末装置10は、図7(d)に示すように、客面表示器18に顧客に対して他のPOS端末装置10に回って精算を促す旨の誘導案内を報知する。このステップA10では、代理出金を行う側であるPOS番号「3」を持つPOS端末装置10は、レジカウンタ上に設置されたレジNo.3を示すレジポールのランプを点灯させ、点滅させる。このPOS端末装置10は、POS番号「1」より受信した取引情報を読込み、顧客に対する精算を途中から再開する。顧客の精算は終了する。詰まりを除去してエラーを解除させるために時間を要する場合、POS番号「1」のPOS端末装置10は買い物中の顧客にその時間を待たせずに精算を終了させることができる。
【0036】
また、上記ステップA1〜A3では、釣銭機エラーが硬貨釣銭機11において発生した場合の例であったが、釣銭機エラーが紙幣釣銭機12において生じた場合のPOS端末装置10による処理は硬貨釣銭機11の場合の例と実質同様である。ステップA1〜A3において、例えば紙幣釣銭機12が入金時、投入された紙幣が偽貨と識別し、当該紙幣をリジェクトした場合、エラーの発生をPOS端末装置10へ通知する。制御部17による制御によってオペレータ表示器19はエラーの発生箇所、エラーの解除方法などを表示する。オペレータは短時間で紙幣を取り除き、その後、紙幣釣銭機12は動作を再開する。同様に紙幣釣銭機12の出金時、紙幣の詰まり等のエラーが生じた場合、出金紙幣詰まり発生というエラーをPOS端末装置10へ通知する。制御部17は出金紙幣詰まりに対応する対応方法をROM29のテーブルから読む。エラー解除には時間を要すると判断すると、接客動作をしていない他のPOS端末装置10へ代理出金要求を送信する。
【0037】
POS番号「2」〜POS番号「n」においてエラーが発生したときの代理出金要求メッセージの送信方法や、代理出金の実行方法は、何れもPOS番号「1」の例と同じである。
【0038】
以上を総括すると、POS端末装置10は硬貨釣銭機11又は紙幣釣銭機12でエラーが発生した際、オペレータ側の画面にエラー内容とそのエラー解除方法とを表示する。簡単に解除可能と制御部17が判断した場合には、POS端末装置10は客面側の画面に、“少々お待ち下さい”などの表示を行う。POS端末装置10は、エラー解除に時間がかかるか、又はオペレータには解除することが不可能であると制御部17が判断した場合、“3番レジへお回り下さい”などの対応ガイダンスの表示を行う。
【0039】
またPOS端末装置10が取引中、エラーにより硬貨釣銭機11や紙幣釣銭機12からの払い出しをできない場合、このPOS端末装置10は画面表示により取引中ではない別のレジへ顧客を誘導する。この際、エラー発生側のPOS端末装置10の客面表示には、代理出金するレジへ回るよう顧客に促すガイダンスを表示する。エラー発生側のレジNo.1はレジNo.3へ取引情報を送信する。代理出金が行われるようになる。取引情報を送信することで、送信側のPOS端末装置10と、受信側の他のPOS端末装置10との間で在高ズレが発生しないようになる。レジNo.1からレジNo.nの各硬貨釣銭機11、紙幣釣銭機12と、これらに接続された各POS端末装置10との間で在高ズレが発生しない。店舗システムは、全てのPOS端末装置10の在高を、リアルタイムで管理することができる。
【0040】
オペレータにとってはエラー箇所及びエラー解除方法がより分かり易くなり、エラー発生時の対処がし易くなる。エラー発生による顧客への対応を実行すべきかどうかをPOS端末装置10が判断するため、オペレータの業務の効率化にもつながる。エラー発生後の対応の流れを自動表示するため、その内容を顧客が視認できるようになる。取引中にエラーが発生しても、図4の取引情報の送受信によって別のPOS端末装置10において取引を続行することができ、システム全体での在高ズレを発生させることがない。
【0041】
オペレータが高い操作能力を持っていても、装置深部での詰まりの修復などはオペレータにとって対処が難しい。硬貨釣銭機11や紙幣釣銭機12に釣銭機エラーが発生した場合、この釣銭機エラーに対する対処の難易度は、金銭を収納するドロワに発生したエラーに対する対処の難易度よりも複雑である。現場のキャッシャが、発生したエラー内容を適切に見極めてレジ待ちする顧客へ対応(待機又は誘導)することは難しい。上記実施形態では、エラーの対処をオペレータと顧客とにそれぞれ通知するため、業務の効率化と顧客サービスとを両立できる。
【0042】
硬貨釣銭機11の液晶表示パネル23や、紙幣釣銭機12の液晶表示パネル27は小型であり、顧客から見ることができないことがある。小さな画面による表示では釣銭機エラーが発生したことを顧客は気付かないことがあり、顧客にレジ待ちを続けさせることの要因にもなりうる。実施形態では、エラー発生を顧客項に確実に報知することができるため、このような小画面でのエラー表示によって起こりうる可能性を低くすることができる。
【0043】
また、別のPOS端末装置10において代理出金することで、店舗システムは予備の貨幣を用意する必要がない。予備の貨幣とは、POS端末装置10が入出金を直接管理していない硬貨や紙幣を指す。仮に代理出金を行えないと、予期しない出金により何れかのPOS端末装置10は釣銭が不足することがあり、何れか釣銭不足が生じたPOS端末装置10は一時的に停止せざるを得ない。本実施形態では、詰まりにより硬貨釣銭機11や紙幣釣銭機12が払出し不可の状態になった場合においても、予備の貨幣を準備せずに別のPOS端末装置10により代理出金可能である。これにより、マスター機は、営業中の取引金額を各POS端末装置10より吸い上げて売上金額を算出できる。
【0044】
上記実施形態では、複数のPOS端末装置10の間にはマスター、スレーブの関係が設定されていたが、LAN13を介して各POS端末装置10に接続されるストアコンピュータを上位装置として機能させてもよい。
【0045】
POS番号の表し方は種々変更可能である。客面表示器18及びオペレータ表示器19は首振り機構を設けてもよい。客面表示器18及びオペレータ表示器19が左右あるいは上下に首振り動作することにより、視認性を向上させることができる。
【0046】
上記実施形態では、接客していない他のPOS端末装置10を決定する際、代理出金に応答する回数がこれらのPOS端末装置10の間で均衡を欠くことがある場合、例えば割当て回数の履歴や時間帯などにより分散させる処理を各POS端末装置10は行うようにしてもよい。
【0047】
上記実施形態では、販売商品売上登録データ処理端末装置の例としてPOS端末装置10を述べたが、販売商品売上登録データ処理端末装置として電子式キャッシュレジスタであるECRを用いてもよい。店舗システムは複数台のECRをLAN13により互いに接続しデータを送受信可能にする。各ECRは図1のPOS端末装置10の例と同様に、硬貨や紙幣の入出金を行うドロア(貨幣入出金部)に接続されたインターフェース部と、ドロアとの間でデータを送受信し精算処理を行う精算部と、商品、商品単価及び合計金額を含む取引情報を表示し、顧客側及びオペレータ側の二画面を設けたディスプレイ(表示部)と、ドロワの開閉を制御しこのオペレータ側の画面にECR自身又はドロアにおけるエラーの発生及びエラーの解除方法を表示させる制御部とを備え、この制御部は、顧客側の画面に顧客に対する待機依頼の旨あるいは接客動作をしていない他のECRへの誘導案内を表示させる。店舗システムはPOS端末装置10及びECRを混在させてもよい。また、販売商品売上登録データ処理端末装置として顧客が操作を行う複数台のセルフチェックアウト装置を用いてもよい。複数台のセルフチェックアウト装置が互いにLAN13等により接続され、データを送受信することにより上記各例と実質同じようにして顧客誘導を行うことが可能である。
【0048】
上記実施形態では、硬貨釣銭機11及び紙幣釣銭機12は何れも貨幣入出金部の一実施形態である。実施形態においては、貨幣入出金部をPOS端末装置10(又はECR)に接続された貨幣入出力機としたが、POS端末装置10(又はECR)に組込まれたものでもよい。
【0049】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0050】
10…POS端末装置(販売商品売上登録データ処理端末装置)、11…硬貨釣銭機(貨幣入出金部)、12…紙幣釣銭機(貨幣入出金部)、13…LAN、14…精算部、15…表示部、16…通信部、17…制御部、18…客面表示器(顧客側の画面)、19…オペレータ表示器(オペレータ側の画面)、20…硬貨投入口、21…硬貨収納庫、22…硬貨排出口、23…液晶表示パネル、24…紙幣投入口、25…紙幣収納庫、26…紙幣排出口、27…液晶表示パネル、28…CPU、29…ROM、30…RAM、31…ハードディスクドライブ、32…通信コントローラ、33,34…表示ドライバ、35…釣銭機インターフェース部、36…スキャナコントローラ、37…キーボード、38…キーボードコントローラ、39…レシートプリンタ、40…プリンタコントローラ、41…システムバス、42…タイマ、43,44…RAM、45,46…状態ファイル、47…電子ジャーナル記憶部、48…詰まり、49…スキャナ、50…周辺機器インターフェース部、51…カードリーダ、52…カードリーダコントローラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨幣入出金部との間でデータを送受信し、オペレータが入力した入力金額および顧客からの預り貨幣の金額の差額により前記貨幣入出金部へ払出しを指示する精算部と、
この精算部の精算処理によって前記顧客が購入する商品、商品単価および合計金額を含む取引情報を表示し、前記顧客側の画面および前記オペレータ側の画面を有する表示部と、
この表示部の前記オペレータ側の画面に、販売商品売上登録データ処理端末装置自身および前記貨幣入出金部の何れかにおけるエラーの発生、及びこのエラーの解除方法を表示させる制御部と、を備え、
この制御部は、前記顧客側の画面に前記顧客に対する待機依頼の旨あるいは他の販売商品売上登録データ処理端末装置への誘導案内を表示させることを特徴とする販売商品売上登録データ処理端末装置。
【請求項2】
前記表示部が表示する前記取引情報、前記販売商品売上登録データ処理端末装置を識別する固有情報および代理出金の要求を送信し、前記他の販売商品売上登録データ処理端末装置からの前記要求に対する応答を受信する通信部を更に備え、
前記制御部は、金銭の授受時に前記エラーの発生を通知されると、前記通信部に前記他の販売商品売上登録データ処理端末装置への前記代理出金を指示させることを特徴とする請求項1記載の販売商品売上登録データ処理端末装置。
【請求項3】
前記精算部が前記貨幣入出金部より前記エラーにより払出しをできない旨のメッセージを受信すると、前記制御部は、前記他の販売商品売上登録データ処理端末装置に対して前記取引情報を送り、送り元側の前記顧客側の画面に前記他の販売商品売上登録データ処理端末装置へ向かう旨の案内を表示させることを特徴とする請求項2記載の販売商品売上登録データ処理端末装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記エラーの内容を判断し、前記エラーの解除には時間を要すると判断した場合、前記案内を表示させることを特徴とする請求項1記載の販売商品売上登録データ処理端末装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記エラーの内容を判断し、前記エラーを前記オペレータにより解除することが可能と判断した場合、前記顧客側の画面に前記待機依頼の旨を表示させることを特徴とする請求項1記載の販売商品売上登録データ処理端末装置。
【請求項6】
前記制御部から前記他の販売商品売上登録データ処理端末装置への前記代理出金の指示により、前記他の販売商品売上登録データ処理端末装置に接続された他の貨幣入出金装置が前記取引情報による釣銭を支払うことを特徴とする請求項1記載の販売商品売上登録データ処理端末装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−58029(P2013−58029A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195193(P2011−195193)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】