説明

貯湯式給湯機

【課題】無駄なエネルギーの使用を抑制した風呂の追い焚き運転を行う貯湯式給湯機を提供すること。
【解決手段】本発明の貯湯式給湯機は、高温水を貯える貯湯タンクと、浴槽と、浴槽内の湯水の温度を検出する浴槽温度検出手段と、貯湯タンク内の高温水と浴槽内の湯水とが熱交換を行う追い焚き熱交換器と、浴室の人を検出する人体検出手段と、浴室内の照度を検出する照度検出手段と、浴槽内の湯水を追い焚き熱交換器へ送る風呂ポンプと、貯湯タンク内の高温水を追い焚き熱交換器へ送る追い焚きポンプとを備え、照度検出手段で所定の照度以上を検出した際には、浴槽温度検出手段で浴槽内の湯水の温度を検出するとともに、浴槽温度検出手段で検出した湯水の温度に応じて浴槽内の湯水の追い炊き能力を決定し、その後、人体検出手段で人を検出した際には、決定した追い炊き能力で浴槽内の湯水の追い炊きを開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風呂の追い焚き機能を備える貯湯式給湯機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、浴室の明るさを、照度センサを用いて所定の照度以上の明るさがあったと判断したとき、人が浴室にいると判断し、追い炊き運転を保温運転インターバルに関わらず開始することで浴槽温度を不快感のない温度に暖めることを実現している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、明るさを検知したことで、浴室のリモコンの表示部を点灯、暗いときには消灯させる等の電源制御を行うことで省エネ性も向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−103761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の構成では、日中の天候によっては浴室内の窓より太陽光が入ってくることで、浴室内の明るさが所定の照度(ルクス)以上になることもあるため、照度センサのみで人の在室を判断してしまうと、人がいないにもかかわらず、人がいると誤って判断してしまい、不要な追い焚き運転を行ってしまうことで、無駄なエネルギーを使い、風呂の保温効率が悪くなるという課題を有していた。
【0006】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、無駄なエネルギーの使用を抑制した風呂の追い焚き運転を行う貯湯式給湯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記従来の課題を解決するために、本発明の貯湯式給湯機は、高温水を貯える貯湯タンクと、浴槽と、浴槽内の湯水の温度を検出する浴槽温度検出手段と、貯湯タンク内の高温水と浴槽内の湯水とが熱交換を行う追い焚き熱交換器と、浴室の人を検出する人体検出手段と、浴室内の照度を検出する照度検出手段と、浴槽内の湯水を追い焚き熱交換器へ送る風呂ポンプと、貯湯タンク内の高温水を追い焚き熱交換器へ送る追い焚きポンプとを備え、照度検出手段で所定の照度以上を検出した際には、浴槽温度検出手段で浴槽内の湯水の温度を検出するとともに、浴槽温度検出手段で検出した湯水の温度に応じて浴槽内の湯水の追い炊き能力を決定し、その後、人体検出手段で人を検出した際には、決定した追い炊き能力で浴槽内の湯水の追い炊きを開始することにより、これによって、照度検出手段と人体検出手段の検出状況によって、状況に応じた追い焚き運転を行うことができ、無駄なエネルギーを使用することがなく追い焚き運転を行うことができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、無駄なエネルギーの使用を抑制した風呂の追い焚き運転を行う貯湯式給湯機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態における貯湯式給湯機の構成図
【図2】同実施の形態における人体検出機能オフ時の追い焚き運転フローチャート
【図3】同実施の形態における人体検出機能および照度検出手段オン時の追い焚き運転フローチャート
【図4】同実施の形態における保温運転制御の図
【図5】同実施の形態における追い炊き予備運転制御の図
【発明を実施するための形態】
【0010】
第1の発明の貯湯式給湯機は、高温水を貯える貯湯タンクと、浴槽と、浴槽内の湯水の温度を検出する浴槽温度検出手段と、貯湯タンク内の高温水と浴槽内の湯水とが熱交換を行う追い焚き熱交換器と、浴室の人を検出する人体検出手段と、浴室内の照度を検出する照度検出手段と、浴槽内の湯水を追い焚き熱交換器へ送る風呂ポンプと、貯湯タンク内の高温水を追い焚き熱交換器へ送る追い焚きポンプとを備え、照度検出手段で所定の照度以上を検出した際には、浴槽温度検出手段で浴槽内の湯水の温度を検出するとともに、浴槽温度検出手段で検出した湯水の温度に応じて浴槽内の湯水の追い炊き能力を決定し、その後、人体検出手段で人を検出した際には、決定した追い炊き能力で浴槽内の湯水の追い炊きを開始することにより、これによって、照度検出手段と人体検出手段の検出状況によって、状況に応じた追い焚き運転を行うことができ、無駄なエネルギーを使用することがなく追い焚き運転を行うことができる。
【0011】
第2の発明の貯湯式給湯機は、特に第1の発明において、照度検出手段で所定の照度以上の明るさを検知し、浴槽温度検出手段から取得した温度と、設定等を変更操作する操作スイッチ部と表示部を有するリモコンで設定された温度との差が所定の温度差以上であるとき、人体検出手段で人体の検出がない場合でも加熱能力を小さく設定して追い炊き運転を開始することにより、照度検出手段で所定の照度以上の明るさを検知して人がこれから入ってくるであろうという予測を行い、人体検出手段で人の入室を検出しなくても予め予備追い焚き運転を行い、実際に人体を検出してから追い焚き完了までの時間を短縮することができる。
【0012】
第3の発明の貯湯式給湯機は、特に第1または第2の発明において、現在時間が把握可能な時計機能を備え、時計機能で把握している現在時間が、予め設定されている所定時間内にある場合には、照度検出手段が駆動しないことにより、浴室に設けられた採光用の窓からの太陽光によって照度検出手段が誤動作してしまうことを防ぐことができる。
【0013】
第4の発明の貯湯式給湯機は、特に第1から第3の発明において、照度検出手段で所定の照度以上の明るさを検出し、浴槽温度検出手段にて浴槽温度の取得または加熱能力の決定をする前に人体検出手段で人体を検知した場合、加熱能力を大きく設定して追い炊き運転を開始することにより、入室した人が浴槽に浸かるまでの間に早く浴槽内の湯水の温度を上昇させて、快適性を向上させる。
【0014】
第5の発明の貯湯式給湯機は、特に第1から第4の発明において、操作スイッチ部と表示部とを有するリモコンを備え、照度検出手段で所定の照度以上の明るさを検出し、人体検出手段で人体を未検出であっても追い炊き予備運転を開始し、リモコンに設けた表示部で追い焚き予備運転中であることを報知することによって、人が入室していないにもかかわらず追い焚き運転が行われていることに不信感を抱かないように、表示することで使用者の不安を払拭することができる。
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における風呂追い焚き機能の付いた貯湯式給湯機の構成図である
。図1において、本実施の形態の貯湯式給湯機は、タンクユニット1とヒートポンプユニット2を備えており、タンクユニット1内に配設している貯湯タンク3内に貯える高温水を、ヒートポンプユニット2にて生成している。なお、本実施の形態では加熱手段としてヒートポンプを用いているが、これに限定されることなく、例えば、タンク内に電気ヒーターを内設して加熱する形態であっても問題はない。また、実線矢印は流体の流れる方向を示している。
【0017】
次に、ヒートポンプユニット2の構成について説明する。ヒートポンプユニット2は、水冷媒熱交換器24、圧縮機25、蒸発器26、膨張弁27を冷媒配管により順次環状に接続して構成されており、冷媒には二酸化炭素を使用しているため、高圧側が臨界圧力を超えるので、水冷媒熱交換器24を流通する水に熱を奪われて温度が低下しても凝縮することがなく、水冷媒熱交換器で冷媒と水との間で温度差を形成しやすくなり、高温の湯が得られ、かつ熱交換効率を高くすることができる。
【0018】
また、比較的安価でかつ安定な二酸化炭素を冷媒に使用しているので、製品コストを抑えるとともに、信頼性を向上させることができる。また、二酸化炭素はオゾン破壊係数がゼロであり、地球温暖化係数も代替冷媒HFC−407Cの約1700分の1と非常に小さいため、地球環境に優しい製品を提供できる。
【0019】
また、ヒートポンプユニット2において、圧縮機25で冷媒が圧縮され、圧縮機25から吐出された冷媒が水冷媒熱交換器24で放熱し、膨張弁27で減圧されたあと、蒸発器26で空気から熱を吸収し、ガス状態で再び圧縮機25に吸入される。なお、圧縮機の能力制御および膨張弁27の開度制御は、圧縮機25の吐出側に設けたサーミスタ(図示せず)で検出される吐出冷媒の温度が予め設定された温度を維持するように制御される。また、貯湯タンク3内の湯水は、水ポンプ28が作動することで、水冷媒熱交換器24に流入し、冷媒と熱交換を行い、再び貯湯タンク3に戻り、積層状態で貯湯タンク3の上部に高温の湯が貯えられる。
【0020】
また、ヒートポンプユニット2において、圧縮機25で冷媒が圧縮され、圧縮機25から吐出された冷媒が水冷媒熱交換器24で放熱し、膨張弁27で減圧されたあと、蒸発器26で空気から熱を吸収し、ガス状態で再び圧縮機25に吸入される。なお、圧縮機の能力制御および膨張弁27の開度制御は、圧縮機25の吐出側に設けたサーミスタ(図示せず)で検出される吐出冷媒の温度が予め設定された温度を維持するように制御される。また、貯湯タンク3内の湯水は、水ポンプ28が作動することで、水冷媒熱交換器24に流入し、冷媒と熱交換を行い、再び貯湯タンク3に戻り、積層状態で貯湯タンク3の上部に高温の湯が貯えられる。
【0021】
次に、給湯端末へ湯が供給される給湯回路について説明する。
【0022】
本実施の形態における給湯回路は、給水配管31から分岐した端末給水配管33と、出湯管32とを電動式混合弁4にて接続し、所望の温度の湯が生成可能に構成されている。そして電動式混合弁4の下流側に設けた温度センサ41で検出される温度が、台所や浴室に設けられたリモコン装置で設定した温度となるように、電動式混合弁4の混合比が変更される。そして、所望の温度に混合された湯水は、給湯端末42へ供給される。
次に、浴槽5への湯張り回路および追い焚き回路について説明する。
【0023】
本実施の形態では、浴槽5内の湯水と、貯湯タンク3内の高温水とが追い焚き熱交換器6にて熱交換し、浴槽内の湯水を追い焚きする追い焚き機能を有している。そのため、追い焚き熱交換器6の高温側回路は、貯湯タンク3内の高温水が供給されるように構成されており、熱交換した後の温水を貯湯タンク3の下方部へ戻すように構成されている。また
、追い焚き熱交換器6の低温側回路は、浴槽5内の湯水が供給されるように構成されており、熱交換した後の浴槽水を、再度浴槽5へ戻すように構成されている。
【0024】
高温側回路においては、追い焚きポンプ7および追い焚き熱交換器6の下流側に高温側出口温度検出手段である温度センサ71が配設されており、追い焚きポンプ7が駆動することによって貯湯タンク3内の高温水が、追い焚き熱交換器6へ搬送される。
【0025】
そして、浴槽5のアダプタ51とタンクユニット1とは、接続部60a〜60dにおいて、戻り接続管61および往き接続管62で接続される。また、戻り接続管61および往き接続管62の接続口から追い焚き熱交換器6までは、それぞれ戻り配管63および往き配管64で接続されており、浴槽5、戻り接続管61、戻り配管63、追い焚き熱交換器6、往き配管64、往き接続管62が順次接続されて追い焚き回路が構成されている。
【0026】
また、貯湯タンク3から浴槽5への湯水の供給を行う湯張り回路は、出湯管32から分岐した風呂給湯管34と、給水配管31から分岐した風呂給水配管35とを電動式混合弁8にて接続し、所望の温度の湯が生成可能に構成されている。そして電動式混合弁8の下流側に設けた温度センサ81で検出される温度が、台所や浴室に設けられたリモコン装置で設定した温度となるように、電動式混合弁8の混合比が変更される。そして、所望の温度に混合された湯水は、浴槽5へ供給される。
【0027】
また湯張り回路には、流量センサ82が設けられており、浴槽5へ供給される湯水の量が計測される。さらに、二方向の電磁弁83が設けられており、湯張り開始時には、電磁弁83が開くと同時に、浴槽5への湯水の供給が開始される。そして電磁弁83が開いた後には、戻り配管63および往き配管64の二方向から浴槽5へと湯張りが行われる。また、汚水の逆流を防ぐための逆止手段84が設けられている。
【0028】
また、戻り配管63には、浴槽5内の湯水を循環させるための搬送手段である風呂ポンプ65、浴槽5内の水位を検出する水位センサ66、浴槽5内の湯水の温度を検出する浴槽温度検出手段である温度センサ67が設けられており、風呂ポンプ65が駆動することにより、浴槽5内の湯水が戻り配管63に吸い込まれ、追い焚き熱交換器6を経て、往き配管64へ流れ込み、再度浴槽5へ戻される。
【0029】
また、風呂ポンプ65と追い焚き熱交換器6の間には、浴槽5内に湯水があるかどうかを検出する湯水検出手段であるフロースイッチ68が設けられており、オンすることで水の流れを検知可能に構成されている。つまり、フロースイッチ68がオンしたときには浴槽5内には湯水があると判断し、フロースイッチ68がオフの時には浴槽5内には湯水がないと判断される。
【0030】
また、浴室には貯湯式給湯機の操作を行うことができる操作手段であり、浴槽5内の湯水の保温温度を設定する温度設定手段であるリモコン装置9が設置され、リモコン装置9を操作して、湯水の温度設定や風呂への湯張り、また設置工事後の試運転操作等を行う。リモコン装置9には情報を表示する表示部91および操作を行う操作部92を有している。
【0031】
また、本実施の形態の貯湯式給湯機には、リモコン装置9からの指示を受け取り、各制御機器に命令する制御装置94も有している。そして制御装置94はマイコンおよびその電子制御部品で構成され、タンクユニット1を構成する機器(風呂ポンプ65や追い焚きポンプ7など)に命令を送っている。
【0032】
さらに、本発明のリモコン装置9には、人体検出手段93が設けられており、人が浴室
に入室したことを検知することができるようになっている。なお人体検出手段93には、赤外線センサや、入室者の振動やドアの開閉を検出する衝撃(振動)センサなど様々なセンサを用いることができ、種類が特定されるものではない。
【0033】
例えば、赤外線センサの場合には、周囲の温度状況から温度変化があった場合には人が検出されたと認識し、衝撃センサの場合には、所定時間の間、衝撃センサからの出力を検出した場合には、入室者ありと判断するようにする。また、これらのセンサを複数個組み合わせることも可能である。
【0034】
さらに本発明のリモコン装置9には、照度検出手段95が設けられており、照度検出手段95で浴室内の照度を検出し、浴室内が明るいか暗いかを検知できるようになっている。
【0035】
また、本実施の形態の場合には、人体検出手段93および照度検出手段95をリモコン装置9に設けた構成としたが、これに限定されることはなく、例えば、衝撃センサの場合、浴室に隣接した脱衣所の床裏側に設置したり、浴室のドア表面に設置したりして、振動を検知する方法であったり、さらには、浴室照明のスイッチを人体検出手段とした場合には、浴室照明のスイッチをオンにしたときに人体を検出するものとしてもよい。
【0036】
また、本実施の形態では制御装置94には追い焚き熱交換器6で浴槽5内の湯水を加熱能力を変更する加熱能力設定手段を有しており、リモコン装置9で設定された保温温度と、浴槽5内の湯水の温度に応じて加熱能力設定手段で加熱能力を設定するようにしている。
【0037】
本実施の形態では、人体検出手段93の機能がオンになっているときの追い焚き熱交換器6での加熱能力は、「大」「中」「小」の3種類が設定されている。さらに本実施の形態では、照度検出手段95を使用した追い焚き運転を行うか否かの設定を行うことができ、照度検出手段95による追い焚き機能が有効になっている場合には、上記3つの追い焚き能力に加えて、「小」の加熱能力よりもさらに低い「極小」の加熱能力が設定される。
【0038】
追い焚き熱交換器6での加熱能力が「大」に設定されているときは、温度センサ71で検出される温度が、温度センサ67で検出されている浴槽5内の湯水温度+10℃となるように、追い焚きポンプ7を駆動し、加熱能力が「中」に設定されているときは、温度センサ71で検出される温度が、温度センサ67で検出されている浴槽5内の湯水温度+6℃となるように、追い焚きポンプ7を駆動し、加熱能力が「小」に設定されているときは、温度センサ71で検出される温度が、温度センサ67で検出されている浴槽5内の湯水温度+3℃となるように、加熱能力が「極小」に設定されているときは、温度センサ67で検出されている浴槽5内の湯水+1℃で追い焚きポンプ7を駆動させている。
【0039】
なお、加熱能力の設定は、本実施の形態のように「大」「中」「小」「極小」の4種類に限定されるものではなく、4種類をさらに細分化してもよいし、「大」「小」の2種類であってもよい。また、加熱能力と浴槽5内の湯水温度との関係式を設けて、その関係式に従って、無段階に加熱能力を変更して決定しても良い。「極小」については、上限温度を設けない。
【0040】
さらに、追い焚き熱交換器6で加熱された後の浴槽水の温度を検出する追い焚き出湯温度検出手段である温度センサ69が設けられている。この温度センサ69は浴槽5へ送る湯水の温度を検出しており、温度センサ69で検出される温度が上限温度を超えないように追い焚きポンプ7が制御される。これは温度センサ69では、浴槽5へ直接供給される湯水の温度を検出することができるため、浴槽5へ上限温度以上の高温水を供給すること
がないようにして、入浴者の火傷を防止することができる。
【0041】
本実施の形態では、上限温度に「大」「中」「小」の3種類が設定されている。これは上述の加熱能力「大」「中」「小」に対応させたためである。そのため、加熱能力数に応じて、上限温度も増減させもよいし、上限温度と浴槽5内の湯水温度との関係式を設けて、その関係式に従って、無段階に上限温度を変更して決定しても良い。
【0042】
また、予め「大」「中」「小」連付けて設定されるようにしてもよい。例えば、リモコン装置9で使用者が保温温度を42度に設定した場合には、上限温度「大」には「保温温度+10℃」を設定し、上限温度「中」には「保温温度+7℃」を設定し、上限温度「小」に「保温温度+3℃」を設定し、上限温度「極小」には「保温温度+1℃」を設定することで、より快適な追い焚き運転を実現することができる。
【0043】
なお、本実施の形態では、上限温度「大」に60℃を設定し、上限温度「中」に57℃を設定し、上限温度「小」に50℃を設定して追い焚き運転を行うものとする。
【0044】
以上のように構成された貯湯式給湯機において、まず、貯湯式給湯機の湯張り運転について説明する。
【0045】
使用者がリモコン装置9を操作し湯張り運転を開始するか、もしくは予め湯張り運転の予約をしていた場合には設定した時刻になると湯張り運転が開始される。湯張り運転が開始すると、電磁弁83が開弁し、貯湯タンク3からの高温水が電動式混合弁8で設定温度となるように混合され、浴槽5へ供給される。
【0046】
電動式混合弁8から出湯される湯は、戻り配管63および往き配管64の二方向に分岐され、浴槽5へ湯水が供給される。また湯張り量は、流量センサ82で検出し、設定した湯量を流量センサ82で検出すると、電磁弁83を閉弁し、湯張り運転を終了する。なお、湯張り運転時において、電動式混合弁8で混合される湯水の温度は、リモコン装置9で設定した湯の温度よりも、数度高い温度としてもよい。これは電動式混合弁8で混合した湯が、浴槽5に行くまでの間の給湯配管を流れる時に放熱してしまい、浴槽5に注湯されるときには温度低下が生じてしまう可能性があるからである。そのため、電動式混合弁8で混合する湯水の温度を設定温度よりも高く設定しておくことで、配管での放熱を考慮した湯張り運転が可能となる。
【0047】
次に、本発明の貯湯式給湯機のリモコン装置9には、人体検出手段93および照度検出手段95を備えており、湯張り運転終了後は、人体検出手段93と照度検出手段95を用いた自動追い焚き運転を行う場合と、人体検出手段93と照度検出手段95の機能をオフにして自動追い焚き運転を行う場合とがある。
【0048】
まず、人体検出手段93と照度検出手段95の機能をオフにした自動追い焚き運転について説明する。
【0049】
本実施の形態において人体検出手段93と照度検出手段95の機能をオフにした場合、湯張り運転終了後は自動追い焚き運転を行う。図2に示すように、自動追い焚き運転では、湯張り運転終了後から第1の所定時間(△L1)が経過する毎に、風呂ポンプ65を駆動し、浴槽5内の湯水を戻り配管63および往き配管64を循環させて、温度センサ67で浴槽5内の湯水の温度を検出する。例えば、第1の所定時間(△L1)を15分に設定しておくと、湯張り運転終了後から15分毎に風呂ポンプ65が駆動して温度検出を行う。
【0050】
そして、第1の所定時間毎に風呂ポンプ65を所定時間α(例えば、45秒間)の間駆動して、浴槽5内の湯水の温度を検出した結果、浴槽5内の湯水の温度が所定温度Ts(追い焚き開始温度)以下になったことを検出したら、追い焚き運転を開始し、追い焚きポンプ7および風呂ポンプ65を駆動して、追い焚き熱交換器6にて貯湯タンク3内の高温水と、浴槽5内の湯水とが熱交換を行い、浴槽5内の湯水の追い焚きを行う。そして、浴槽5内の湯水の温度が設定温度(追い焚き停止温度)になった時に追い焚き運転が停止し、追い焚き運転完了となる。
【0051】
図2は人体検出手段93および照度検出手段95の機能をオフにした時の自動追い焚き運転の制御を示した図である。図2に示すように、追い焚き運転終了後、第1の所定時間(△L1)が経過した時間Lmaでまず風呂ポンプ65を駆動して浴槽5内の湯水の温度を検出する。図2の場合には時間Lmaでは未だ浴槽5内の湯水の温度が所定温度Tsを下回っていないので、さらに第1の所定時間(△L1)が経過した時間Lmbで再度風呂ポンプ65を駆動して浴槽5内の湯水の温度を検出する。
【0052】
その結果、時間Lmbでは所定温度Tsを下回っているので、追い焚きポンプ7の駆動を開始し、追い焚きポンプ7および風呂ポンプ65を駆動して浴槽5内の湯水の追い焚き運転を開始する。そして、浴槽5内の湯水の温度が所定温度Tw(追い焚き終了温度)になったら、追い焚き運転を終了する。
【0053】
図2の場合には、時間Lmcまで追い焚き運転が行われたことになり、追い焚き運転終了後、時間Lmcから第1の所定時間毎に浴槽5内の湯水の温度を検出することになる。このとき追い焚き終了温度で設定している所定温度Twは、リモコン装置9で設定した保温温度T1よりも少し高めの温度を設定しており、本実施の形態では所定温度Tw=保温温度T1+0.5℃の関係を有している。
【0054】
なお、人体検出手段93と照度検出手段の機能95をオフにした自動追い焚き運転では、図2に示すように第1の所定時間毎(時間Lma、時間Lmb、時間Lmd、時間Lme)に温度低下している。これは風呂ポンプ65を駆動することによって、戻り接続管61、往き接続管62、戻り配管63、往き配管64内の冷えた湯水が浴槽5へ供給されることによるものである。そのため、浴槽5からの単純な放熱に加えて、浴槽5内の湯水の温度を検出するために風呂ポンプ65を駆動することによって、浴槽5内へ冷水を供給して浴槽5内の湯水の温度を低下させている。
【0055】
次に、人体検出手段93の機能のみが有効になっている時の自動追い焚き運転機能について説明する。なお、人体検出手段93と照度検出手段95の機能のオン・オフの切り替えは、リモコン装置9で所定の操作を行うことによって可能となっている。
【0056】
図3は、人体検出手段93の機能のみを有効にしている時の不在時の追い焚き運転のフローチャートである。図3に示すように、人体検出手段93の機能をオンにしているときであっても、湯張り運転完了後には第2の所定時間毎に風呂温度を検出するようにしている。これは、風呂温度を定期的に検出しなければ、浴槽5内の湯水の温度低下が時間とともに進行し、使用者が自動追い焚き運転を設定しているにもかかわらず、浴槽5内の湯水が冷めてしまい、水になってしまいかねないためである。
【0057】
本発明では、第2の所定時間(△L2)毎に風呂ポンプ65を所定時間α(例えば、45秒間)の間駆動して風呂温度を検出している。しかしながら、第2の所定時間(△L2)は、人体検出手段93の機能をオフ時の追い焚き運転の風呂ポンプ65を駆動するタイミングの第1の所定時間(△L1)よりも長い時間を設定している。第1の所定時間と第2の所定時間とを比較するために、図3には、人体検出手段93の機能をオフにしている
時の自動追い焚き運転のフローも2点鎖線で示している。
【0058】
例えば、第1の所定時間(△L1)には15分を設定し、第2の所定時間(△L2)には30分を設定することで、人体検出手段93の機能のオフ時の風呂ポンプ65の駆動回数よりも、人体検出手段93の機能をオンにしている時の風呂ポンプ65の駆動回数を減らすことが出来るため、配管内に残っている冷水を浴槽5へ入れる回数を少なくすることができる。なお、第1の所定時間(△L1)および第2の所定時間(△L2)に設定する時間は、本実施の形態に示す60分、15分に限定されるものではない。
【0059】
そして人体検出手段93の機能をオンにしているときであっても、第2の所定時間(△L2)毎に風呂温度を検出した結果、風呂温度が所定温度Ts(追い焚き開始温度)以下になったときには、風呂ポンプ65および追い焚きポンプ7を駆動して、所定温度Tw(追い焚き終了温度)まで、加熱能力を「小」に設定して、浴槽5内の湯水の追い焚きを行うものとする。
【0060】
上述の人体検出手段93の機能をオンにしている時の不在時の追い焚き運転のフローを図3を用いて説明する。追い焚き運転終了後、第2の所定時間(△L2)毎に風呂ポンプ65を駆動して浴槽5内の温度を検出している。図3では、湯張り運転終了後、第2の所定時間(△L2)が経過した時間Luaで風呂ポンプ65を駆動して浴槽5内の湯水の温度を検出し、所定温度Tw(追い焚き終了温度)まで追い焚きを行っている。
【0061】
また、本実施の形態では、人体検出手段93の機能がオンの時であって、人が不在時の場合に第2の所定時間(△L2)毎に風呂ポンプ65を駆動して浴槽5内の湯水の温度を検出し、所定温度Tsよりも低くなっている場合に追い焚き運転を行っているが、この時、浴槽5内の湯水の温度が何度であっても、必ず追い焚きポンプ7を駆動して浴槽5内の湯水の温度を所定温度Tw(追い焚き終了温度)まで追い焚き運転を行うようにしてもよい。これは人体検出手段93の機能がオフの時に比べて、風呂ポンプ65を駆動する回数が少ないものの、浴槽5内の湯水の温度が放熱によってある程度低下していることが予想されるからである。
【0062】
なお、本実施の形態では第2の所定時間(△L2)毎に風呂ポンプ65を駆動して、浴槽5内の温度を検出しているが、第2の所定時間(△L2)は一定の時間を設定する他、学習制御等によって設定してもよい。
【0063】
以上のように、浴室に人がいない場合には、人体検出手段93の機能がオフになっている時に比べて、風呂ポンプ65を駆動する回数が少ないために、配管内に残っている冷水を浴槽5へ供給して浴槽5内の湯水の温度低下してしまう回数が少なくなるとともに、追い焚き運転の回数も減るため、貯湯タンク3内の高温水を無駄に使用してしまうことがない。
【0064】
また、浴室に人がいない場合には、すぐに浴槽5内の湯水を追い焚き終了温度Twまで上昇させなくても入浴者の快適性を損なうわけではなく、急いで追い焚き終了温度Twまで上昇させる必要がないので、浴槽5内の湯水の温度が何度であっても、加熱能力を変更することなく、本実施の形態では加熱能力が最低の「小」で追い焚きを行っており、貯湯タンク3内の高温湯を、追い焚き熱交換器6で低温まで低くしてから貯湯タンク3の底部に戻すことになるので、加熱手段にヒートポンプを使用した場合には、非常に沸き上げ効率を向上させることができる。
【0065】
次に、人体検出手段93の機能および照度検出手段95の機能のそれぞれが有効になっているときの追い焚き運転について説明する。
【0066】
まず照度検出手段95で浴室の明るさが暗から所定の照度Xa以上になったことを検知すると、まず風呂ポンプ65を所定時間βだけ駆動し、浴槽5内の湯水の温度を検出する。そして検出した浴槽5内の湯水の温度が、所定温度Tsよりもどれだけ低いかを判定し、加熱能力を決定する。
【0067】
ところが検出した浴槽5内の湯水の温度が所定温度Tsに対して、大幅に所定の温度差がある場合には、人体を検出するまでもなく予め決定された加熱能力ではなく、加熱能力を「極小」にして追い焚き予備運転を行う。これは大幅に温度差があると、人体を検出してからでは浴槽内の温度を所定の温度まで上げることができないためであり、予備的に追い焚き運転を行うことで、人の入室を予測して「極小」の加熱能力で追い焚きをして、有る程度の浴槽内の湯水の温度を上げておくためである。
【0068】
また、風呂ポンプ65を駆動させる等の運転をして追い炊き運転を開始することをリモコンの表示部91で報知する。これは、まもなく入室する人に対して報知を行うことで、お風呂のお湯がまもなく暖まることを知らせることができ不快感を低減することができる。例えば、「浴槽温度が低いため、加熱を大きくして追い炊きを行います」や「目標温度と同等のため、加熱を小さくして追い炊きをします」と報知することで、浴槽温度の期待値とのずれを小さくできる。
【0069】
入浴者が浴室へ入ってきたことを人体検出手段93が検知すると、すぐに追い焚きポンプ7を駆動して追い焚き予備運転に入る前に決定した加熱能力で追い焚き運転を行う。この時、所定時間βは、上述した所定時間αと、所定時間α>所定時間βの関係を有している。人体検出手段93と照度検出手段95の機能をオフにしているときとの相違点は、追い焚き開始のタイミングが異なることである。
【0070】
人体検出手段93と照度検出手段95の機能をオフにしているときの追い焚き運転では、第1の所定時間(△L1)毎に風呂ポンプ65を所定時間α動かして、まず浴槽5内の湯水の温度を検出する。そして検出した浴槽5内の湯水の温度が、所定温度Tsよりも低いかどうかを判定し、所定温度Tsよりも低い場合に、追い焚きポンプ7を駆動して追い焚き運転を開始する。
【0071】
また、本実施の形態では、所定時間αを45秒に設定し、所定時間αの間は風呂ポンプ65を駆動するようにしている。これは配管内の冷水と浴槽5内の温水とが混ざり浴槽5内の温度が安定するまで、配管と浴槽5内の湯水を循環させるためであり、温度が安定し確定してから追い焚き運転を開始するかどうかを判断している。
【0072】
それに対して、照度検出手段95の機能をオンにしているときに、照度検出手段95で所定の照度Xa以上の照度を検出すると、風呂ポンプ65を所定時間β動かして、まず浴槽5内に湯水があるかどうかをフロースイッチ68で検出する。
【0073】
そして浴槽5内の湯水の温度を検出する。所定時間βは、配管と浴槽5の湯水の温度安定ではなく、浴槽5のみの温度を検出する。これは、所定の照度Xa以上の照度検出後に人が浴室への入室をすぐされることを想定し、短時間で加熱能力を決定し、人体検出手段93で入室を検知した時に一刻も早く浴槽5内の湯水を追い焚きしなければならないからである。
【0074】
また、照度検出から人体検知までの間が短く、浴槽の温度検出または加熱能力を決定できていないときは、フロースイッチ68で湯水があることを確認できていれば、加熱能力「大」で追い炊きを即開始する。また所定時間βの間にフロースイッチ68で浴槽5内の
湯水の存在が確認できなければ、追い焚きポンプ7の駆動は開始させない。これは湯水が無い時に追い焚きポンプを駆動させた場合には、追い焚き熱交換器にて浴槽内の湯水と熱交換されないために、貯湯タンクの底部に高温水を供給してしまうので、浴槽5内に湯水が無い場合には追い焚きポンプ7の駆動を停止して無駄な高温水の使用を防止することができる。以上より、所定時間α>所定時間βの関係を有することになる。
【0075】
また、上述したように人体検出手段93と照度検出手段95の機能をオンで明るさが所定の照度Xa以上のときであっても、人の不在時には第2の所定時間(△L2)毎に風呂ポンプ65を所定時間αだけ駆動して、浴槽5内の温度を検出し、その結果、所定温度Ts(追い焚き開始温度)よりも低い場合には追い焚き運転を行っており、人体検出手段93と照度検出手段95の機能をオンにしているときの人が不在時と、入室を検出した時の追い焚きポンプ7の駆動のタイミングも異なっている。
【0076】
このように、人体検出手段93と照度検出手段95の機能をオンにしている時の人が不在時の追い焚き運転時や、人体検出手段93の機能と照度検出手段95をオフにしている時の自動追い焚き運転時の追い焚きポンプ7の駆動するタイミングに比べて、人体検出手段93の機能と照度検出手段95をオンにしているときに入室を検知した時に行う追い焚き運転時の追い焚きポンプ7の駆動を開始するタイミング(風呂ポンプ65と追い焚きポンプ7の駆動を開始するタイミング)を変えることによって、人体を検出してから浴槽5内の湯水の温度上昇を早めることができる。
【0077】
次に、図4に保温運転の制御図を示す。浴槽5に湯張りを行った後、保温運転制御が一定時間毎に起動する。保温運転制御では、まず時計機能により、照度を検出することが可能な時間かを判定する。ここで、照度検出が可能な時間は一意で決まるわけではない。例えば、日中で太陽の光が強い時間は照度検出を可能にすると浴室の照明が点灯したと誤判定する可能性があるため、照度検出を不可能にしておく。または、カレンダー機能を設け、春夏秋冬で照度検出可能な時間を調整してもよい。
【0078】
そして照度検出が可能な時間であれば照度検出手段にて照度を検出する。照度が所定の照度Xa以上になったかどうかを判定し、所定の照度Xa以上でないときは、保温運転制御を抜ける。ここで、所定の照度とは一意に決まるものではない。照度が所定の照度Xa以上のとき、追い炊き予備運転動作を開始する。その後、人体検出手段にて人検知を行い、人検知がないときは、保温運転制御を抜ける。人検知があった場合、追い炊き運転を開始する。また、照度検出が可能な時間で無い場合であっても、自動追い焚き運転機能が有効になっていれば、人体検出を行い、人体を検出すれば追い焚き運転を開始する。
【0079】
図5に追い炊き予備運転制御の図を示す。図5に示すように追い炊き予備運転では、風呂ポンプを起動し、浴槽にお湯があるかをフロースイッチにて判定し、お湯がある場合、浴槽の湯の温度を検出する。目標との温度差を判定し、加熱能力を決定する。目標との温度差が大きいときは、決定した加熱能力を記憶し、加熱能力を一時的に「極小」にして追い炊き運転を開始する。これは、まもなく人が浴室に入室することが想定されるため、すぐに本格的に追い炊き運転を行え、しかも消費電力を小さくするためである。
【0080】
また、本実施の形態では、加熱手段としてヒートポンプユニットを用いている。これは前述したように、効率よく沸き上げを行うことができるが、一方で、中温水などを沸き上げる場合は効率が悪くなってしまう。しかしながら、本発明のように風呂温度の検出回数を減らすことによって、結果的に追い焚き運転時間が低下し、追い焚き運転時に生成される中温水の量が減ることになる。そのため貯湯タンク3の底部に貯えられる中温水の量が減り、ヒートポンプユニットでの沸き上げ効率を上げることができる。また、追い焚き運転時の加熱能力を変更することで、中温水の量も減じることができ、沸き上げ効率の向上
を実現することができる。
【0081】
本発明に係る貯湯式給湯機は、ヒートポンプサイクルと給湯サイクルが一体に構成された一体型ヒートポンプ式給湯機、別体に構成された分離型ヒートポンプ式給湯機、給湯用熱交換器で加熱したお湯をそのまま出湯できる直接出湯型ヒートポンプ式給湯機などの各種ヒートポンプ給湯機に適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明に係る貯湯式給湯機は、一体型や分離型、直接出湯型等、各種ヒートポンプ給湯機に適用できる。
【符号の説明】
【0083】
1 タンクユニット
2 ヒートポンプユニット
3 貯湯タンク
5 浴槽
6 追い焚き熱交換器
7 追い焚きポンプ
9 リモコン装置
28 水ポンプ
60a〜60d 接続部
61 戻り接続管
62 往き接続管
63 戻り配管
64 往き配管
65 風呂ポンプ
93 人体検出手段
95 照度検出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温水を貯える貯湯タンクと、浴槽と、前記浴槽内の湯水の温度を検出する浴槽温度検出手段と、前記貯湯タンク内の高温水と前記浴槽内の湯水とが熱交換を行う追い焚き熱交換器と、浴室の人を検出する人体検出手段と、浴室内の照度を検出する照度検出手段と、前記浴槽内の湯水を前記追い焚き熱交換器へ送る風呂ポンプと、前記貯湯タンク内の高温水を前記追い焚き熱交換器へ送る追い焚きポンプとを備え、前記照度検出手段で所定の照度以上を検出した際には、前記浴槽温度検出手段で前記浴槽内の湯水の温度を検出するとともに、前記浴槽温度検出手段で検出した湯水の温度に応じて前記浴槽内の湯水の追い炊き能力を決定し、その後、前記人体検出手段で人を検出した際には、決定した追い炊き能力で前記浴槽内の湯水の追い炊きを開始することを特徴とする貯湯式給湯機。
【請求項2】
前記照度検出手段で所定の照度以上の明るさを検知し、前記浴槽温度検出手段から取得した温度と、設定等を変更操作する操作スイッチ部と表示部を有するリモコンで設定された温度との差が所定の温度差以上であるとき、前記人体検出手段で人体の検出がない場合でも加熱能力を小さく設定して追い炊き運転を開始することを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯機。
【請求項3】
現在時間が把握可能な時計機能を備え、前記時計機能で把握している現在時間が、予め設定されている所定時間内にある場合には、前記照度検出手段が駆動しないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の貯湯式給湯機。
【請求項4】
前記照度検出手段で所定の照度以上の明るさを検出し、前記浴槽温度検出手段にて浴槽温度の取得または加熱能力の決定をする前に前記人体検出手段で人体を検知した場合、加熱能力を大きく設定して追い炊き運転を開始することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の貯湯式給湯機。
【請求項5】
操作スイッチ部と表示部とを有するリモコンを備え、前記照度検出手段で所定の照度以上の明るさを検出し、前記人体検出手段で人体を未検出であっても追い炊き予備運転を開始し、前記リモコンに設けた表示部で追い焚き運転中であることを報知することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の貯湯式給湯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−191021(P2011−191021A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−59060(P2010−59060)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】