説明

貯湯式給湯機

【課題】排水動作時に複数の貯湯タンクから迅速に排水することができるとともに、排水動作時以外に貯湯タンク内に空気が流入することを確実に防止することができ、且つ製品高さを抑えることのできる貯湯式給湯機を提供すること。
【解決手段】本発明の貯湯式給湯機は、直列に接続された複数の貯湯タンク4,6と、貯湯タンク4,6の下部に連通する排水管11,12と、排水管11,12の合流部に設けられた排水弁13と、排水弁13と一体的に設けられ、排水弁13と連動して開閉する空気取入弁と、空気取入弁から取り入れられた空気を貯湯タンク4,6の各々に上部から流入させる空気流入経路とを備える。排水弁13を開いて貯湯タンク4,6から同時に排水するとき、空気取入弁が連動して開くことにより、空気取入弁から取り入れられた空気が空気流入経路を介して複数の貯湯タンクの各々に上部から流入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直列に接続された複数の貯湯タンクを備えた貯湯式給湯機に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の貯湯タンクを備え、それらの貯湯タンクが連結管を介して直列に接続されている貯湯式給湯機が知られている。一般に、貯湯式給湯機の貯湯タンクは、下層側に貯留される低温水と上層側に貯留される高温水とで常に満水状態に維持される。しかしながら、点検などに際して、貯湯タンク内の水を排出することが必要となる場合がある。このため、貯湯式給湯機には、貯湯タンク内の水を排出する際に開く排水弁が設けられている。
【0003】
下記特許文献1には、直列に接続された複数の貯湯タンクを備えた貯湯式給湯機において、各貯湯タンクの下部に一端がそれぞれ接続された排水管の他端を合流させ、その合流部に1つの排水弁を配置するとともに、貯湯タンク上部に空気取入弁を配置する構成が開示されている。この貯湯式給湯機では、複数の貯湯タンク内の水を排出する際、まず空気取入弁を開き、次いで排水弁を開く。これにより、空気取入弁から流入した空気が貯湯タンクの上部に流入するので、複数の貯湯タンク内の水を同時に円滑に排出することができる。
【0004】
また、特許文献2には、貯湯タンク上部に空気取入弁を設け、貯湯タンク下部は配管を合流させて排水弁を配置し、配管途中に配置されている三方弁の切替によって、複数の貯湯タンク内の水を同時に排出することのできる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−247955号公報(第5頁、図1)
【特許文献2】特開2005−76975号公報(第8頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来の技術のように、貯湯タンクの上部に空気取入弁を配置すると、製品の高さが高くなってしまい、輸送や据え付けに不都合が生ずるおそれがある。また、排水動作以外のときに、空気取入弁を開いたり、負圧が作用したりした場合に、空気取入弁から貯湯タンク内に空気が混入するおそれがある。また、排水動作を行うとき、排水弁を開く操作とは別に空気取入弁を開く操作を行わなくてはならないので、作業が煩雑である。空気取入弁を開き忘れた場合には、円滑に排水されず、排水時間が長くなってしまう。
【0007】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、排水動作時に複数の貯湯タンクから迅速に排水することができるとともに、排水動作時以外に貯湯タンク内に空気が流入することを確実に防止することができ、且つ製品高さを抑えることのできる貯湯式給湯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る貯湯式給湯機は、貯湯タンクの上部とその次の貯湯タンクの下部とを連結管を介して繋ぐことによって直列に順次接続された複数の貯湯タンクと、複数の貯湯タンクの各々の下部に一端がそれぞれ連通する複数の排水管と、複数の排水管の他端が合流する合流部または該合流部よりも下流側に設けられた排水弁と、排水弁と一体的に設けられ、排水弁を開いたときには開き、排水弁を閉じたときには閉じるように、排水弁と連動する空気取入弁と、空気取入弁から取り入れられた空気を複数の貯湯タンクの各々に上部から流入させることのできる空気流入経路と、を備え、排水弁を開いて複数の貯湯タンクから同時に排水するとき、空気取入弁が連動して開くことにより、空気取入弁から取り入れられた空気が空気流入経路を介して複数の貯湯タンクの各々に上部から流入するように構成したものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、排水弁を開く動作だけで同時に複数の貯湯タンク内の水を円滑且つ迅速に排出させることができる。また、排水弁を開くとき以外には空気取入弁が開くことはないので、排水動作時以外に貯湯タンク内に空気が流入することを確実に防止することができる。また、貯湯タンクの上部に空気取入弁を設ける必要がないので、製品高さを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の貯湯式給湯機の実施の形態1を示す構成図である。
【図2】図1に示す貯湯式給湯機が備える排水弁の斜視図である。
【図3】図2に示す排水弁の閉状態における断面斜視図である。
【図4】図2に示す排水弁の閉状態における断面斜視図である。
【図5】図2に示す排水弁の開状態における断面斜視図である。
【図6】図2に示す排水弁の開状態における断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0012】
実施の形態1.
図1は、本発明の貯湯式給湯機の実施の形態1を示す構成図である。図1に示す貯湯式給湯機110は、熱源機で沸き上げた湯を貯湯タンクに貯留し、要求に応じて貯湯タンクから給湯先に湯を供給する装置である。本実施形態の貯湯式給湯機110は、熱源機としてのヒートポンプユニット20と、貯湯タンクユニット100とを備えている。
【0013】
ヒートポンプユニット20は、図示を省略するが、冷媒を圧縮する圧縮機と、放熱器に相当する沸上げ用熱交換器と、膨張弁と、蒸発器と、これらを環状に接続する循環配管とを有する冷凍サイクル部を備えている。この冷凍サイクル部では、二酸化炭素等の冷媒が圧縮機で圧縮されて高温、高圧となった後に沸上げ用熱交換器で放熱し、膨張弁で減圧され、蒸発器で吸熱してガス状態となって圧縮機に吸入される。
【0014】
貯湯タンクユニット100は、直列に接続された2つの貯湯タンク4および6、給水管路2、2つの貯湯タンク4および6を連結するタンク連結管路5、給湯管路7、膨張水排水管路9、貯湯用循環管路10、排水弁13等を有している。
【0015】
給水管路2は、市水等の水を取水側貯湯タンク4に供給する管路である。給水管路2の途中には、減圧弁3が設けられている。この減圧弁3は、水道等の水源(図示せず)からの水圧を所定値以下に減じる。給水管路2は、取水側貯湯タンク4の下部に接続される分岐管2bが分岐する分岐部2aを備えている。分岐部2aには、取水側貯湯タンク4内の水を排出するための第1の排水管11の一端が接続されている。また、給湯側貯湯タンク6の下部には、給湯側貯湯タンク6内の水を排出するための第2の排水管12の一端が接続されている。第1の排水管11および第2の排水管12の他端は、互いに合流し、その合流部に排水弁13が設けられている。後述するように、排水弁13を開くと、貯湯タンク4および6内の水が分岐管2b、第1の排水管11および第2の排水管12を通って同時に排出される。この排出された水は、排水弁13の出口側に接続された排水管14を通って、図示しない排水溝へ導かれる。
【0016】
なお、本実施形態では第1の排水管11および第2の排水管12の合流部に排水弁13を設けているが、本発明では、複数の貯湯タンクからの排水管が合流した合流部より下流側に排水弁を設けるようにしてもよい。
【0017】
給湯側貯湯タンク6の上部には、給湯先へ湯を供給するための給湯管路7が接続されている。貯湯タンク6の上部と給湯管路7との接続部付近から、膨張水排水管路9が分岐している。この膨張水排水管路9は、排水弁13まで伸びて、排水弁13に接続されている。膨張水排水管路9の途中には、圧力逃し弁8が設けられている。圧力逃し弁8は、湯の沸上げにより貯湯タンク4,6内の湯水が体積膨張を起こすことによって貯湯タンク4,6の内圧が所定圧力を超えたときに開弁する。これにより、体積膨張により生じた膨張水(余剰水)が、膨張水排水管路9から排水弁13を通って系外へ排出され、貯湯タンク4,6の内圧の過上昇を防止することができる。
【0018】
貯湯用循環管路10は、取水側貯湯タンク4の下部からヒートポンプユニット20内の沸上げ用熱交換器を経由して給湯側貯湯タンク6の上部に達する管路である。この貯湯用循環管路10は、往き管10aと、戻り管10bと、貯湯用送水ポンプ(図示せず)とを有している。往き管10aは、取水側貯湯タンク4の下部と上記沸上げ用熱交換器とを繋ぐ。戻り管10bは、上記沸上げ用熱交換器と給湯側貯湯タンク6の上部とを繋ぐ。貯湯用送水ポンプは、往き管10aの途中またはヒートポンプユニット20内に配置される。
【0019】
2つの貯湯タンク4,6を連結するタンク連結管路5は、取水側貯湯タンク4の上部と給湯側貯湯タンク6の下部とを繋ぐ連結管5aと、連結管5aの上部と排水弁13とを繋ぐ空気流入管5bと、空気流入管5bから分岐する空気流入管5cとを有している。分岐した空気流入管5cの他端は、貯湯タンク6の上部と給湯管路7との接続部付近に接続されている。空気流入管5bには、連結管5aと接続される側の端部付近に、逆止弁5dが設置されている。逆止弁5dは、空気流入管5bから連結管5aに向かう方向の流れのみ許容し、逆方向の流れを阻止する。このため、連結管5a内の水が空気流入管5bへ逆流することを確実に防止することができる。空気流入管5cには、給湯管路7と接続される側の端部付近に、逆止弁5eが配置されている。逆止弁5eは、空気流入管5cから給湯管路7に向かう方向の流れのみ許容し、逆方向の流れを阻止する。このため、給湯管路7内の水が空気流入管5cへ逆流することを確実に防止することができる。
【0020】
本実施形態では、空気流入管5bおよび5cと、連結管5aおよび給湯管路7の一部とによって、排水時に空気を貯湯タンク4,6の上部に流入させる空気流入経路が構成されている。このように、連結管5aおよび給湯管路7の一部を空気流入経路として利用することにより、配管系を簡素化でき、コスト低減が図れる。
【0021】
貯湯タンクユニット100を構成する上述の構成要素のうち、給水管路2、貯湯用循環管路10、給湯管路7および排水管14以外のものは、貯湯タンクユニット100の外郭に収納されている。給水管路2、貯湯用循環管路10、給湯管路7および排水管14の各々は、その一部が貯湯タンクユニット100の外部にまで延在している。
【0022】
次に、図2乃至図6に基づいて、本実施形態の貯湯式給湯機110が備える排水弁13について詳細に説明する。図2は、排水弁13の斜視図である。図2に示すように、排水弁13は、排水時に空気流入管5b,5cに空気を取り入れるための空気取入弁13vが一体的に設けられた構成となっている。排水弁13は、第1の排水管11に接続される排水管接続口13aと、第2の排水管12に接続される排水管接続口13bと、空気流入管5bに接続される空気送出口13cと、膨張水排水管路9に接続される接続口13dと、排水弁13を操作するためのハンドル13eと、排水管14に接続される排出口13iとを有している。
【0023】
図3および図4は、排水弁13を閉状態としたときの断面斜視図である。図3は、後述する回転軸13jの中心を通る水平面で切った場合の断面を表している。図4は、後述する回転軸13jの中心を通る垂直面で切った場合の断面を表している。貯湯式給湯機110の通常使用状態では、排水弁13は、これらの図に示す閉状態とされる。
【0024】
図3および図4に示すように、排水弁13の内部には、排水の開閉を行う切替ボール部13fが設けられている。切替ボール部13fは、回転軸13jを介して、ハンドル13eと連結されている。ハンドル13eに加えられた回転操作が、回転軸13jによって切替ボール部13fへ伝達されることにより、排水弁13が開閉する。
【0025】
切替ボール部13fには、回転軸13jと反対側に、空気切替軸13kが連結されている。ハンドル13e、回転軸13j、切替ボール部13fおよび空気切替軸13kは、一体となって回転する。空気切替軸13kは、ハウジング13qに収納されている。本実施形態では、空気送出口13c、空気切替軸13k、ハウジング13q等によって、空気取入弁13vが構成されている。
【0026】
切替ボール部13fには、排水孔13gが形成されている。図4に示すように、排水孔13gは、切替ボール部13fの中心を通って貫通しているとともに、空気切替軸13k側にも開口し、全体として略T字状をなしている。切替ボール部13fと連結されている側の空気切替軸13kの端部には、水が流れることの可能な隙間を形成するための切欠き部13sが設けられている。この切欠き部13sは、排水孔13gに連通している。
【0027】
図3に示すように、切替ボール部13fと排水管接続口13aとの間、および、切替ボール部13fと排水管接続口13bとの間には、封止部材としての切替ボール部パッキン13hがそれぞれ設置されている。排水弁13の閉状態では、排水孔13gは、排水管接続口13a,13bと連通しない位置にある。このため、切替ボール部13fの外周面と切替ボール部パッキン13hによって排水管接続口13a,13bが封止される。よって、第1の排水管11および第2排水管12からの水の排出が阻止される。
【0028】
一方、図4に示すように、膨張水排水管路9が接続される接続口13dは、排水孔13gを介して、排出口13iに連通している。このため、膨張水排水管路9からの膨張水は、排出口13iから排出され、排水管14を通って排水溝へ流れることが可能である。
【0029】
図3に示すように、空気切替軸13kには、空気取入通路13mと、弁孔13nとが形成されている。空気取入通路13mは、空気切替軸13kの内部に、軸方向に沿って形成されており、切替ボール部13fと反対側の空気切替軸13kの端面に開口している。弁孔13nは、空気切替軸13kの外周面と空気取入通路13mとの間を連通している。空気切替軸13kとハウジング13qとの間には、封止部材としての空気切替軸用パッキン13p,13rが設置されている。空気切替軸用パッキン13pは、弁孔13nの周囲に配置されており、空気切替軸用パッキン13rは、空気切替軸13kの外周に沿って配置されている。排水弁13の閉状態では、弁孔13nは、空気送出口13cと連通しない位置にある。このため、空気送出口13cは、空気切替軸13kの外周面と空気切替軸用パッキン13p,13rによって封止される。このようにして、排水弁13が閉状態であるときには、空気取入弁13vも閉状態となるので、空気流入管5b,5cへの空気の流入が阻止される。
【0030】
排水弁13が以上説明した閉状態にあるときには、貯湯式給湯機110の通常の使用が可能となる。すなわち、排水弁13が閉状態のときには、排水管接続口13a,13bが遮断されるので、第1の排水管11および第2排水管12からの水が排出されることはない。従って、貯湯タンク4,6の下部から水が排水弁13を経由して排水してしまうことはない。また、排水弁13が閉状態のときには、空気取入弁13vも閉状態となり、空気流入管5bが接続される空気送出口13cが遮断され、空気流入管5b,5cへの空気の流入が阻止される。このため、通常使用時に貯湯タンク4,6内に空気が混入することを確実に防止することができる。
【0031】
また、本実施形態の貯湯式給湯機110では、空気流入管5b,5cに設けた逆止弁5d,5eにより、貯湯タンク4,6側から生じる水圧は閉止されているので、貯湯タンク4,6側から生じる水圧が逆止弁5d,5eを超えて空気流入管5b,5cに作用することはない。このため、空気取入弁13vの耐圧性能を、必要以上に大きくする必要がなく、経済的な設計が可能となる。
【0032】
図5および図6は、排水弁13を開状態としたときの断面斜視図である。図5は、回転軸13jの中心を通る水平面で切った場合の断面を表している。図6は、回転軸13jの中心を通る垂直面で切った場合の断面を表している。貯湯式給湯機110の点検などを行うために貯湯タンク4,6内の湯水を排出する必要がある場合には、水源と給水管路2と間にある止水栓(図示せず)を閉じて水源側からの水の供給を停止した後、排水弁13のハンドル13eを回すことにより、排水弁13を図5および図6に示すような開状態とする。
【0033】
排水弁13を開状態にすると、図5に示すように、切替ボール部13fの排水孔13gは、排水管接続口13a,13bと連通する位置に来る。これにより、第1の排水管11および第2排水管12からの水は、図5および図6中の矢印で示すようにして、排水管接続口13a,13bから排水孔13gに流入し、空気切替軸13kの切欠き部13sを通り、排出口13iへ流れることが可能となる。この状態では、同時に二つの貯湯タンク4,6内の湯水を、排水弁13および排水管14を介して、排水溝へ排出することができる。
【0034】
また、排水弁13を開状態にすると、図6に示すように、空気切替軸13kの弁孔13nが空気送出口13cと連通する位置に来ることにより、空気取入弁13vが開状態となる。これにより、空気取入通路13mから取り入れられた空気は、図6中の矢印で示すように、弁孔13nを通り、空気送出口13cへ流れることが可能となる。すなわち、この状態では、空気取入通路13mから取り入れた空気を、空気流入管5b,5cを介して、貯湯タンク4,6の上部にそれぞれ流入させることができる。このため、貯湯タンク4,6内の湯水を円滑且つ迅速に排出することができる。
【0035】
以上説明したように、本実施形態によれば、排水弁13を開く動作に連動して空気取入弁13vを開くことができる。このため、ハンドル13eを操作するだけの1回の操作で、同時に二つの貯湯タンク4,6内の湯水を円滑且つ迅速に排出することができる。また、排水弁13を開かない限り空気取入弁13vが開くことはなく、空気取入弁13vを誤って開くようなことがないので、通常使用時に貯湯タンク4,6内に空気が混入することを確実に防止することができる。また、貯湯タンク4,6の上部に空気取入弁を設ける必要がないので、貯湯タンクユニット100の製品高さを抑制することができ、製品の輸送や据え付けに有利となる。
【0036】
また、本実施形態では、排水時の空気流入経路を通って水が空気取入弁13vに逆流することを防止する逆流防止機構としての逆止弁5d,5eを空気流入管5b,5cに設けたことにより、貯湯タンク4,6より下側にある空気取入弁13vに水が逆流することを確実に防止することができる。
【0037】
以上、本発明の貯湯式給湯機の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、本発明は、3個以上の貯湯タンクが直列に接続された貯湯式給湯機に対しても適用が可能であり、また、熱源機としてヒートポンプユニット以外に電熱式ヒータ等を用いることもできる。
【符号の説明】
【0038】
2 給水管路
4 取水側貯湯タンク
5 タンク連結管路
5a 連結管
5b,5c 空気流入管
5d,5e 逆止弁
6 給湯側貯湯タンク
7 給湯管路
9 膨張水排水管路
11 第1の排水管
12 第2の排水管
13 排水弁
13a,13b 排水管接続口
13c 空気送出口
13e ハンドル
13f 切替ボール部
13g 排水孔
13i 排出口
13j 回転軸
13k 空気切替軸
13m 空気取入通路
13n 弁孔
13v 空気取入弁
14 排水管
20 ヒートポンプユニット
100 貯湯タンクユニット
110 貯湯式給湯機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯湯タンクの上部とその次の貯湯タンクの下部とを連結管を介して繋ぐことによって直列に順次接続された複数の貯湯タンクと、
前記複数の貯湯タンクの各々の下部に一端がそれぞれ連通する複数の排水管と、
前記複数の排水管の他端が合流する合流部または該合流部よりも下流側に設けられた排水弁と、
前記排水弁と一体的に設けられ、前記排水弁を開いたときには開き、前記排水弁を閉じたときには閉じるように、前記排水弁と連動する空気取入弁と、
前記空気取入弁から取り入れられた空気を前記複数の貯湯タンクの各々に上部から流入させることのできる空気流入経路と、
を備え、
前記排水弁を開いて前記複数の貯湯タンクから同時に排水するとき、前記空気取入弁が連動して開くことにより、前記空気取入弁から取り入れられた空気が前記空気流入経路を介して前記複数の貯湯タンクの各々に上部から流入するように構成したことを特徴とする貯湯式給湯機。
【請求項2】
前記空気流入経路は、前記連結管の一部を利用して空気を前記貯湯タンクに流入させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の貯湯式給湯機。
【請求項3】
前記空気流入経路を通って水が前記空気取入弁に逆流することを防止する逆流防止機構を、前記空気流入経路に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の貯湯式給湯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−252658(P2011−252658A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−126833(P2010−126833)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】