説明

貼着装置および超音波診断装置

【課題】より簡易にプローブの位置決めを行う。
【解決手段】プローブ12を体表に貼着する貼着具14は、貼着用金具40と、マグネットシート46からなる。マグネットシート46は、その底面に粘着性を備えており、体表に貼着可能となっている。また、上面は磁力を帯びている。さらに、その略中央には、プローブ12の位置決めにおけるプローブ12の移動範囲分の体表を外部に露出させる開口部46aが設けられている。貼着用金具40は、プローブ12およびスタンドオフ18を収容する収容部42と、収容部42から外側に延びる鍔部44と、を備えている。鍔部44がマグネットシート46に磁力で吸着することにより収容部42の位置が保持される。位置決めの際は、磁力に抗してプローブ12を収容部42ごと移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検体の体表に超音波探触子を貼着する貼着装置、および、体表に貼着される超音波探触子を有する超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、被検体の内部にある診断対象部位に対して超音波を送信し、その際、得られるエコー信号に基づいて、診断対象部位の状態を取得する超音波診断装置が広く知られている。この超音波診断装置では、超音波を送受波する超音波探触子を診断対象部位近傍の体表に当接または近接させて診断を行う。
【0003】
ところで、近年、超音波診断において、診断対象部位の一時的な状態だけでなく、その経時変化や、被検体に何らかの負荷を加えた前後での変化を取得したいという要望がある。かかる要望を満たすためには、超音波探触子の位置を固定した状態で保持する必要がある。しかし、人の手で超音波探触子を所定位置で保持することは困難であった。
【0004】
そこで、特許文献1には、超音波探触子を保持する保持部と、保持部の外周に設けられた保持脚とを備えた超音波探触子装置が開示されている。保持脚は、被検体の体表形状に応じて自由に変形可能となっている。そして、この保持脚を粘着テープなどで被検体体表に貼着することにより、超音波探触子の位置を保持している。また、特許文献2には、プローブ本体をプローブ押えで覆い、このプローブ押えを被検体に固着させる超音波診断装置装置が開示されている。このプローブ押えには、面状ファスナーが取り付けられている。また、被検体に貼着された粘着テープの上面にも面状ファスナーが設けられている。この二つの面状ファスナーの吸着力でプローブが被検体に固着される。また、近年、小型の超音波探触子を用い、当該超音波探触子を粘着テープなどで被検体体表に貼着することで、その位置を保持する方法も提案されている。
【0005】
【特許文献1】特許第2664562号公報
【特許文献2】特開平5−305082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記技術では、超音波探触子の貼着作業が煩雑であったり、位置決めが困難であるという問題があった。例えば、特許文献1の超音波探触子装置では、超音波探触子の位置決めをした後、超音波探触子を粘着テープで体表に貼着している。そのため、片手で超音波探触子を支え、他方の片手で粘着テープを貼ることになる。この粘着テープの貼着作業は煩雑であり、また、貼着作業時に超音波探触子の位置ずれが生じやすかった。位置ずれが生じた場合は、粘着テープを剥がし、改めて位置決めと粘着テープの貼着が必要となり、作業者に更なる手間をかけていた。
【0007】
特許文献2の技術では、貼着作業そのものは簡易であるが、超音波探触子の位置決めは困難であった。すなわち、特許文献2の技術では、予め、超音波探触子を貫通させるための開口が設けられた粘着テープを体表に貼着し、その粘着テープ上に面状ファスナーでプローブ押えを装着している。粘着テープの開口は、プローブと、プローブの周囲に送られるゼリーのための広さを備えている。したがって、プローブが貫通する開口が適切な位置になるように、予め、粘着テープを適切な位置に貼着しておく必要がある。しかし、通常、適切な位置は、超音波探触子を体表に当接し、超音波の送受信を行いながら決定されることが多い。したがって、超音波探触子を体表に対向させる前に、超音波探触子の適切な位置を決定して粘着テープを貼着することは困難であった。
【0008】
かかる位置決めの不正確さは、超音波診断の精度を低下させる。特に、診断対象部位の微小な変位が重要な場合に特に大きな問題となる。例えば、骨折した骨の癒合度合いを診断する場合は、荷重を加えた際の骨の変位量に基づいて行われることがある。この場合、診断対象部位は骨であるが、その変位量は微小であることが多い。かかる微小な変位を診断するためには、予め、超音波探触子が適切な位置に位置決めされ、保持されていることが重要となる。
【0009】
そこで、本発明では、より簡易に超音波探触子の位置決めができ得る貼着装置、および、超音波診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の貼着装置は、超音波探触子を被検体の体表に貼着する貼着装置であって、前記超音波探触子の貼着位置の周辺の体表に貼着されるとともに、前記超音波探触子の位置決め時における前記超音波探触子の移動範囲分の体表を外部に露出させる第一部材と、超音波の送受波面を露出させて前記超音波探触子を収容する収容体と、前記第一部材から露出している体表に前記超音波探触子を対向させて前記収容体を前記第一部材に装着する第二部材であって、前記第一部材の所望の位置に着脱自在に取り付けられる第二部材と、を有することを特徴とする。
【0011】
好適な態様では、前記超音波探触子と前記体表との間に、超音波に対する透過性と弾性とを備えた音響整合部材が配される場合に、前記収容体の深さは、前記音響整合部材を介して体表上に配された前記超音波探触子の前記第一部材からの無負荷状態での突出高さより小さく、前記収容体の開口広さは、無負荷状態での前記音響整合部材の断面形状より大きい。
【0012】
他の好適な態様では、前記第一部材および前記第二部材は、磁力により互いに着脱自在である。そして、前記第一部材は、前記体表に貼着される貼着面に粘着性を備え、第二部材が装着される装着面に磁力を備えたマグネットシートであり、前記第二部材は、磁性体からなり、収容体の周囲から外側に延びる鍔部材であることが望ましい。
【0013】
他の好適な態様では、前記第一部材は、前記体表に貼着される貼着面に粘着性を備え、第二部材が装着される装着面に面状ファスナーを備え、前記第二部材は、前記面状ファスナーに対応する面状ファスナーを備える。そして、前記第二部材は、収容体の周囲から外側に延びる鍔部材と、鍔部材の底面に固着された面状ファスナーと、を備えることが望ましい。
【0014】
他の本発明である超音波診断装置は、被検体の内部の診断部位に対して超音波を送受波する超音波探触子と、前記診断部位の周辺の体表に貼着されるとともに、前記超音波探触子の位置決め時における前記超音波探触子の移動範囲分の体表を外部に露出させる第一部材と、前記超音波の送受波面を露出させて前記超音波探触子を収容する収容体と、前記第一部材から露出している体表に前記超音波探触子を対向させて前記収容体を前記第一部材に装着する第二部材であって、前記第一部材の所望の位置に着脱自在に取り付けられる第二部材と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、第一部材に対する収容体の装着位置が変更可能であるため、収容体を第一部材に装着した後に、適宜、収容体を移動させて超音波探触子の位置決めができる。これにより、より簡易に超音波探触子の位置決めができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1に本発明の実施形態である超音波診断装置10のブロック図を示す。この超音波診断装置10は、特定の診断対象部位を一定時間、継続して診断する場合に好適であり、以下では、特に骨折した骨の癒合(結合)診断を行う場合を例に説明する。
【0017】
プローブ12は、超音波を送受波する超音波探触子であり、九つの単振動子が3×3のアレイ状に配されている。各単振動子は、後述する送受信部24からの指示に応じて、超音波を送信するとともに、その反射波を受信する。受信された反射波は、プローブ12と装置本体部22とを接続するプローブケーブル13を介して、エコー信号として送受信部24へと出力される。
【0018】
ここで、プローブ12は、通常のプローブに比べ、振動子数が非常に少ない構成となっているが、これは、プローブを小型、軽量化するためである。すなわち、骨の癒合診断の際には、プローブ12を被検体の体表に貼着した状態で、骨折部位に負荷がかかるように被検体に運動をさせる。その際、プローブ12が被検体の運動を阻害しないように、また、自重によるプローブ12の位置ずれを防止するために、本実施形態では、振動子の数を低減して、プローブ12を小型、軽量化している。
【0019】
このプローブ12は、スタンドオフ18を介して体表と対向配置される。スタンドオフ18は、超音波を透過する媒体であり、所定の弾性を有した固体である。プローブ12は、貼着具14によりスタンドオフ18を介して体表に貼着される。この貼着具14は、後に詳説するが、被検体に貼着されるマグネットシートと、当該マグネットシートに対して着脱自在であり、プローブ12およびスタンドオフ18を収容する貼着用金具とを備える。
【0020】
保持具16は、貼着されたプローブ12と診断対象部位(骨)との相対的位置関係を保持するもので、被検体の体表に当接される当接板と、当該当接板を保持するベルト部材と、に大別される。当接板は、貼着位置周辺の体表に当接することにより、当該体表の動きを制限する。そして、体表の動きを制限することにより、貼着されたプローブと診断対象部位(骨)との相対的位置関係を保持する。この保持具の具体的構成についても後に詳説する。
【0021】
装置本体部22は、送受信部24や信号処理部26、制御部32、表示器34などがユニット化されて構成されている。送受信部24は、制御部32からの指示に応じて、プローブ12の単振動子に超音波の送信を指示する送信信号を供給する。また、プローブ12から出力されるエコー信号を受信し、これに整相加算や、ゲイン調整、ダイナミックレンジ調整等の信号処理を施す。
【0022】
信号処理部26は、受信信号に対して必要な処理を実行する回路であり、表示モードに応じてBモード形成用の信号処理、Mモード形成用の信号処理などが実行される。また、この信号処理部26は、得られたエコー信号から骨表面部を抽出してトラッキングをする、いわゆるエコートラッキング処理を行う。具体的には、骨の特定ポイント、いわゆる、トラッキングポイントに対して超音波を送信して得られたエコー信号の振幅から、当該トラッキングポイントの位置を検出する。このエコートラッキング処理には、周知の技術、例えば、特開2004−298205号公報に詳述される技術などが利用できる。
【0023】
出力処理部28は、エコー信号に対して送受波座標系から表示座標系への座標変換や補間処理などを実行し、超音波画像データを形成する。形成された超音波画像データは、表示器34に出力される。また、出力処理部28は、得られたトラッキングポイントの位置、すなわち、骨の表面位置も数値やグラフに変換して表示器に出力する。制御部32は、装置本体部22全体を制御するものである。この制御部32には、操作部30を介してユーザからの指示が入力される。制御部32は、このユーザからの指示に応じて装置本体部22を構成する各部に制御信号を出力し、制御する。
【0024】
次に、貼着具14について詳説する。図2は、本実施形態における貼着具14にプローブ12およびスタンドオフ18をセットした状態を示す図である。また、図3は、この貼着具14の分解斜視図である。ここで、スタンドオフ18は、音響整合部材として機能するもので、超音波が透過可能であって、その音響インピーダンスが生体に近い材料からなる。本実施形態におけるスタンドオフ18は、弾性を備えた固体である。したがって、押圧することにより、その形状が変形可能となっている。このスタンドオフ18は、プローブ12と体表50との間にある空気による超音波の減衰や反射を防止し、効率の良い超音波送受信を行うために、プローブ12と体表50との間に配される。
【0025】
貼着具14は、被検体の体表に貼着されるマグネットシート46と、当該マグネットシート46に対して着脱自在の貼着用金具40から構成される。マグネットシート46は、シート状の永久磁石からなり、磁性体、例えば、鉄、ニッケル、コバルトなどからなる。このマグネットシート46は比較的、肉薄に形成されており、被検体の体表形状に応じて変形可能な程度の可撓性を備えている。したがって、被検体の体表に密着して接触することが可能となっている。マグネットシート46の裏面には、粘着テープが取り付けられている。この粘着テープの粘性により、マグネットシート46は、体表に貼着され、保持される。マグネットシート46の略中心には、矩形の開口部46aが設けられている。この開口部46aは、体表の一部をマグネットシート46から外部に露出するために設けられており、その露出した体表の領域、露出領域にプローブ12およびスタンドオフ18が配置される。この開口部46aによって露出される露出領域は、プローブ12の送受波面より広く、露出領域内でプローブ12およびスタンドオフ18の位置を調節できる大きさとなっている。
【0026】
なお、このマグネットシート46は、全体が永久磁石である必要はなく、一部分だけが永久磁石で、他の部分が非磁石部材から構成されてもよい。したがって、例えば、粘着シート、シート状弾性体、シート状永久磁石からなる積層体などでもよい。また、このマグネットシート46は、使用のたびに廃棄されるディスポーザブルであることが好適であるが、使用のたびに粘着テープのみが交換されて継続的に使用されてもよい。また、マグネットシート46の裏面に粘着テープを設けず、マグネットシートの上から粘着テープを貼着してもよい。さらに、本実施形態では、一枚のマグネットシートのみを用いているが、複数のマグネットシートを用いてもよい。すなわち、開口部のない略矩形のマグネットシートを複数用意し、当該複数のマグネットシートでプローブ12の貼着位置周辺を取り囲み露出領域を形成してもよい。
【0027】
貼着用金具40は、硬質の磁性体、例えば、鉄などからなる。この貼着用金具40は、プローブ12およびスタンドオフ18を収容する収容部42と、この収容部42の周囲から外側に延びる鍔部44と、を備えている。収容部42は、底面が開口した箱状部材である。ただし、収容部42に四面ある側面のうちの一側面には、プローブ12から伸びるプローブケーブル13を引き出すための切欠42aが設けられている。収容部42の幅および奥行きは、プローブ12の幅および奥行きとほぼ同じ大きさとなっており、プローブ12を収容した際に左右方向の隙間が殆ど生じないようになっている。収容部42の深さは、プローブ12およびスタンドオフ18の厚みとの関係で決定されるが、これについては後述する。
【0028】
鍔部44は、収容部42の下端から外側水平方向に延設されている。この鍔部44は、収容部42と一体成形されており、やはり、磁性体(例えば、鉄など)からなる。この鍔部44を磁力によりマグネットシート46に装着することにより、収容部42がマグネットシート46に装着される。そして、収容部42に収容されているプローブ12およびスタンドオフ18が体表に貼着されることになる。したがって、マグネットシート46は体表に貼着される第一部材として機能し、鍔部44は第一部材に装着される第二部材として機能する。なお、本実施形態では、鍔部44を水平方向に延びる平板状としているが、当然、異なる形状、例えば、被検体の体表形状に応じてカーブした形状などにしてもよい。また、鍔部44を肉薄に形成したり、あるいは、特殊金属材料(例えば、シート状鉄材の積層材料など)を用いることにより、鍔部44に弾性または可撓性をもたせてもよい。また、本実施形態では、体表に貼着される第一部材(マグネットシート46)を磁石で、第一部材に装着される第二部材(鍔部44)を磁性体で形成しているが、当然、この逆であってもよい。すなわち、マグネットシート46をシート状の鉄材とし、鍔部44を永久磁石で形成してもよい。また、マグネットシート46および鍔部44の両方を永久磁石で形成してもよい。
【0029】
次に、収容部42およびスタンドオフ18の詳細な寸法について図4を用いて説明する。図4は、プローブ12およびスタンドオフ18を体表50に配置した際の概略断面図である。なお、図4,5では、分かりやすさのためスタンドオフ18の大きさや、変形量を実際より大きめに描いている。以下で、詳説するが、プローブ12を体表に貼着する際には、診断対象部位近傍の体表にマグネットシート46を貼着し、マグネットシート46の開口部46aにより体表50が露出された露出領域52にプローブ12およびスタンドオフ18が配置される。プローブ12およびスタンドオフ18は、貼着用金具40の収容部42に収容されており、この収容部42と一体成形された鍔部44が、磁力によりマグネットシート46に装着されることにより、プローブ12の貼着がなされる。
【0030】
図4は、その貼着の直前、鍔部44とマグネットシート46との装着がなされる前の状態を示している。この状態で、スタンドオフ18は、殆ど荷重を受けておらず、弾性変形していない。このとき、スタンドオフ18と体表50、および、スタンドオフ18とプローブ12との間には、隙間が生じやすく、間に空気54が介在することがある。特に、平坦でない体表50とスタンドオフ18との間には空気54が介在しやすい。このような空気は、プローブ12から送信される超音波を減衰させたり、反射させたりし、結果として、効率のよい超音波の送受信を阻害する。そこで、本実施形態では、かかる間隙を防止でき得るよう、スタンドオフ18および収容部42の寸法を決定している。具体的には、収容部42の深さdは、無負荷状態におけるスタンドオフ18およびプローブ12のマグネットシート46からの突出高さhより、小さくなっている。また、スタンドオフ18の表面積w(図4では幅をwとして図示)は、収容部42の開口広さm(図4では幅をmとして図示)より小さくなっている。つまり、スタンドオフ18は、収容部42に対して、厚みは大きめに、面積は小さめになっている。その結果、スタンドオフ18と収容部42の側面との間には、間隙が生じる。
【0031】
かかる寸法の貼着用金具40をマグネットシート46に装着した際の概略断面図を図5に示す。磁力により貼着用金具40がマグネットシート46に吸引され、装着された場合、収容部42に収容されたプローブ12およびスタンドオフ18に圧力が負荷される。この圧力を受けてスタンドオフ18は、弾性変形する。この弾性変形は、隙間のある方向、すなわち、収容部42の側面方向に広がり、厚み方向に圧縮する。その結果、スタンドオフ18と収容体との間の間隙が埋まる。また、スタンドオフ18と体表50、および、スタンドオフ18とプローブ12も、磁気吸引による押圧により、互いに密着し、その間に存在した間隙がスタンドオフ18で埋まることになる。その結果、超音波の反射や減衰を防止でき、効率的に超音波を送受信することができる。
【0032】
次に、マグネットシート46および鍔部44の詳細な寸法について図6を用いて説明する。図6は、プローブ12およびスタンドオフ18を体表に配置した際の概略上面図である。図においては、分かりやすさのため、マグネットシート46の輪郭線を太実線で、鍔部44の輪郭線を破線で、収容部42等の配置位置を網掛けで図示している。
【0033】
プローブ12を体表に貼着する場合、プローブ12およびスタンドオフ18は、収容部42ごと、マグネットシート46の開口部46aによって体表が露出した露出領域52内に配置される。そして、鍔部44が磁気吸引によりマグネットシート46に吸着されることにより、その位置が保持される。また、後に詳説するが、収容部42等は、プローブ12が適切な位置になるように、露出領域52内で適宜、移動させられる。したがって、場合によっては、収容部42は、露出領域52の端部、すなわち、開口部46aの周縁近傍に配置される場合もある。鍔部44および開口部46aは、この場合も十分な保持力を維持でき得る寸法に設定されている。すなわち、収容部42の四辺から延びる四つの鍔部44のそれぞれが、マグネットシート46と磁気吸着できるような大きさとなっている。具体的には、鍔部44の長さn(鍔部44の根元(収容部42側)から先端までの長さ)は、開口部46aの幅lから、収容部42の幅mを引いた値より大きくなっている(n>l−m)。また、開口部46aの周縁からマグネットシート46の端部までの距離pは、鍔部44の長さnより大きいことが望ましい。かかる大きさとすることで、収容部42が露出領域52の端部に位置しても、常に、四つの鍔部44で収容部42の位置を保持できる。その結果、より確実にプローブ12の位置ずれを防止できる。
【0034】
開口部46aの大きさは、仮位置決め後の位置修正の自由度に関係してくるため、診断対象部位や使用するプローブ12の形状等に応じて設定される。すなわち、プローブ12を貼着する際は、まず、仮決めとして、プローブ12を露出領域52内に大略的に配置する。そして、その状態で超音波を送信し、得られる超音波画像に基づいて正確な位置となるように位置修正を行う。この位置修正は、プローブ12を収容部42ごと、露出領域52内で移動させることにより行われる。したがって、露出領域52が大きいほど、位置修正できる範囲が広くなる。一方で、露出領域52が大きすぎると、貼着具14全体の大型化を招き、また、仮決め範囲が広くなり、結果として、その後の位置修正に時間がかかるという問題がある。したがって、露出領域52の広さ、換言すれば、開口部46aの大きさは、診断対象部位や使用するプローブ12の形状等に応じて設定される。
【0035】
次に、この貼着具14でプローブ12を貼着する際の流れについて説明する。プローブ12を体表50に貼着する際には、まず、診断対象部位の近傍の体表50に、マグネットシート46が貼着される(図4,5参照)。このマグネットシート46の貼着位置は大略的でよい。具体的には、マグネットシート46の開口部46aにより外部に体表が露出した露出領域52内に、プローブ12の適切な配置位置が含まれていればよい。続いて、体表が露出した露出領域52にスタンドオフ18およびプローブ12が貼着用金具40とともに配される。このスタンドオフ18およびプローブ12の配置位置も大略的でよく、必ずしも、適切な配置位置、すなわち、診断対象部位に対して超音波の送信が可能な位置である必要はない。スタンドオフ18およびプローブ12は貼着用金具40の収容部42に収容されている。そして、この収容部42と一体成形された鍔部44が磁力によりマグネットシート46に装着されることにより、プローブ12の貼着がなされ、その位置が保持される。
【0036】
ただし、この時点では、プローブ12の位置は、大略的に決定されており、いわゆる、仮決めの状態である。そこで、プローブ12の位置が適切であるか否かを確認するため、この状態で、プローブ12から被検体内部に向かって超音波を送信する。そして、その際、得られたエコー信号に基づいて、診断対象部位に対して超音波が送信できているか否かを判断する。診断対象部位に対して超音波送信ができる場合、すなわち、プローブ12が適切な位置に配置されている場合には、そのまま、超音波の送信を続行し、超音波診断を行う。一方、プローブ12の位置が不適切と判断された場合には、その位置修正を実行する。位置修正は、エコー信号から得られる断層像を見ながら、貼着用金具40をプローブ12およびスタンドオフ18ごと移動させることによりなされる。貼着用金具40は、磁力によりマグネットシート46に装着されている。したがって、その磁力以上の力を加えることにより、容易にその装着位置を修正することができる。この移動の際も、貼着用金具40は、マグネットシート46に吸着されている。換言すれば、移動の際も、プローブ12は保持されている。したがって、作業者は、プローブ12の落下等を心配することなく、安心して両手を位置修正に用いることができる。その結果、簡易に、そして、確実に、プローブ12を適切な位置に配置することができる。そして、プローブ12を適切な位置に配置できれば、そのまま、超音波を送信し、超音波診断を行う。
【0037】
次に、保持具16について図7、図8を用いて説明する。図7は保持具16の斜視図であり、図8は保持具16の分解斜視図である。この保持具16は、プローブ12(貼着具14)の貼着位置の周囲の体表を当接する当接板60と、当該当接板60を保持するベルト部材62と、に大別される。当接板60は、硬質材料からなる略矩形の平板である。当接板60の略中央には、体表を外部に露出するための開口部60aが設けられている。貼着具14は、この開口部60aの内側に装着される。この開口部60aは、プローブ12および貼着具14(マグネットシート46)より十分に広い面積を有しており、貼着されたプローブ12および貼着具14との間に間隙が形成されるようになっている。この当接板60は、後述するベルト部材62により貼着具14の周辺の体表に当接される。そして、この当接により当該周辺の体表を押圧し、体表の皮膚の動きを制限する。すなわち、周知のとおり、被検体の体表は皮膚で覆われており、この皮膚は、伸縮性をもっている。したがって、筋肉等の動きに応じて、その位置が変動しやすく、また、その皮膚の位置変動に応じて貼着された貼着具14もまた位置変動が生じる。その場合、プローブ12と、被検体内部に位置する診断対象部位(本実施形態では骨)との相対位置関係が変動することになる。かかる相対位置関係の変動は、超音波診断の信頼性低下の原因となる。そこで、本実施形態では、当接板60で貼着具14周辺の皮膚を押圧し、貼着具14周辺の皮膚の動きを制限している。これにより、プローブ12と診断対象部位との相対的位置関係を保持でき、結果として信頼性の高い超音波診断が可能となる。
【0038】
この当接板60は、ベルト部材62の裏面に固着されており、ベルト部材62は被検体に巻きつけられる。この巻きつけにより生じる締め付け力により、当接板60は被検体の体表に当接し、その状態で保持される。このベルト部材62は、当接板60を覆うカバー部64と、これに接続された複数の伸縮帯68からなる。カバー部64は、被検体の体表形状に応じて変形可能な程度の可撓性を備えた材質、例えば、布などからなる。このカバー部64は、当接板60の全体を覆える程度の大きさを有している。そして、その中央には、開口部64aが形成されている。このカバー部64は、被検体の周囲に巻かれて使用されるが、その巻方向の一端には、複数の伸縮帯68が固着されている。また、他方端にはメスの面状ファスナー66が設けられており、伸縮帯の一端と着脱自在となっている。
【0039】
伸縮帯68は、伸縮性と可撓性とを備えた材料、例えば、ゴムなどからなる帯部材である。この伸縮帯68の一端はカバー部64の一端に固着されている。また、伸縮帯68の他端にはオスの面状ファスナー(図示せず)が設けられており、カバー部64の面状ファスナー66における所望の位置に着脱自在となっている。そして、このような面状ファスナーによる着脱構造を用いることにより、ベルト部材62の内径を自由に調節することができ、被検体の体表形状に柔軟に対応することができる。
【0040】
なお、ここで説明した保持具16の形態は一例であり、体表に貼着された貼着具14の周辺の体表を押圧可能であれば、当然、他の構成、形状でもよい。また、皮膚の動きが小さい場合、例えば、被検体を静止させた状態で超音波診断を行う場合には、保持具16を用いずに超音波診断を行ってもよい。
【0041】
図9は、この超音波診断装置10で被検体11の下腿の骨の癒合診断を行う場合の様子を示す図である。骨の癒合診断を行う場合は、まず、保持具16を診断対象部位近傍に装着し、その周辺の皮膚の動きを制限する。その状態で、続いて、プローブ12を体表に貼着する。この貼着は、既述したように、まず、マグネットシート46を体表に貼着し、マグネットシート46の開口部60aにより体表が露出した露出部分にプローブ12を配置する。このプローブ12の配置位置は、大略的な仮決めでよく、作業者は簡易に行うことができる。そして、この時点で、既に、貼着用金具40の鍔部44がマグネットシートに吸着されるため、プローブ12の位置が保持される。したがって、作業者は、プローブ12の位置ずれや落下等を気にすることなく、両手を使って、位置修正を行うことができる。
【0042】
位置修正は、被検体内部に超音波を送信しながら行う。超音波診断装置10の装置本体部22は、超音波送信の際に、得られるエコー信号に基づいて、被検体内部の断層像を形成する。作業者は、この断層像に基づいて、プローブ12が適切な位置あるか否かを判断する。適切な位置にない場合は、プローブ12を貼着用金具40とともに適切な位置へと移動させる。貼着用金具40とマグネットシート46とは、磁力により吸着されているため、この磁力より大きい力を加えることにより、簡易に、プローブ12および貼着用金具40の位置を修正できる。そして、プローブ12が適切な位置に到達すれば、位置修正を終了し、超音波診断を開始する。
【0043】
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、貼着されて使用されるプローブ12の位置決めを簡易に行うことができ、結果として超音波診断の信頼性を向上できる。
【0044】
次に、他の実施形態について図10,11を用いて説明する。図10は、他の実施形態における貼着具14の斜視図であり、図11は当該貼着具14の分解斜視図である。この貼着具14は、面状ファスナーの吸着力によって、プローブ12の貼着を行うことを特徴の一つとしている。ここで、面状ファスナーとは、略線状の立脚部材が一面についた布状部材と、この立脚部材と係合可能な係合部材が一面についた布状部材とで、一組みとなった留め具を指す。以下では、この面状ファスナーを構成する一組の布状部材を、それぞれ、メス側面ファスナー、オス側面ファスナーと呼ぶ。
【0045】
本実施形態の貼着具14は、メス側面ファスナー70、貼着用金具40、および、貼着用金具40の鍔部44の底面に固着されたオス側面ファスナー72を備えている。メス側面ファスナー70は、その裏面に粘着テープが固着されており、被検体の体表に装着可能となっている。そして、体表への装着の際に、体表形状に応じて変形可能な程度の可撓性を備えている。このメス側面ファスナー70の略中央には、矩形の開口部70aが設けられている。この開口部70aは、先の実施形態におけるマグネットシート46の開口部64aと同様に、体表の一部をメス側面ファスナー70から外部に露出するために設けられている。そして、その露出した体表の領域、露出領域にプローブ12およびスタンドオフ18が配置される。この開口部70aによって露出される露出領域は、プローブ12の送受波面より広く、露出領域内でプローブ12およびスタンドオフ18の位置を調節できる大きさとなっている。
【0046】
貼着用金具40は、先の実施形態と同様に、プローブ12およびスタンドオフ18を収容する収容部42と当該収容部42の下端から外側水平方向に延びる鍔部44とから構成される。また、この貼着用金具40の寸法も先の実施形態とほぼ同様である。すなわち、収容部42の深さは、プローブ12およびスタンドオフ18が無負荷状態で、メス側面ファスナーから突出する突出高さより小さくなっている。また、収容部42の開口広さは、プローブ12の断面積とほぼ同じであり、スタンドオフ18の断面積より大きい。一方、鍔部44の長さは、先の実施形態と異なり、若干短くてもよい。すなわち、鍔部44の長さは、メス側面ファスナー70の開口部70aの幅から収容部42の幅を引いた長さより小さくてもよい。以下で詳説するように、メス側面ファスナー70と直接接触するのはオス側面ファスナー72である。したがって、四つの鍔部44が常にメス側面ファスナー70の上方に位置している必要はないのである。また、本実施形態では、貼着用金具を、非磁性体、例えば、アルミ等の金属や、プラスチックなどの非金属で形成してもよい。
【0047】
オス側面ファスナー72は、鍔部44の底面に固着され、その底面にはメス側面ファスナー70に着脱自在な面状ファスナーが設けられている。このオス側面ファスナー72は、貼着用金具40より大きい面積を有しており、その略中心には開口部72aが設けられている。この開口部72aは、収容部42の開口部と対応する位置に設けられており、プローブ12およびスタンドオフ18が貫通可能となっている。そして、本実施形態では、メス側面ファスナー70が被検体の体表に貼着される第一部材として機能し、鍔部44および鍔部44に固着されたオス側面ファスナー72が第二部材として機能する。
【0048】
なお、このメス側、オス側面ファスナー70,72の吸着力は、均一である必要は無く、吸着力の弱い部分(弱吸着部分)と吸着力の強い部分(強吸着部分)があってもよい。以下で詳説するように、本実施形態でも、露出領域内でプローブ12の位置を仮決めした後、プローブ12を貼着用金具40ごと移動して位置修正する。そのとき、面ファスナー70,72が一面に強い吸着力を有していると、移動のたびに強い力で両者を剥がす必要があり、手間である。そこで、一部分、例えば、貼着用金具40の極周辺だけを吸着力の弱い弱吸着部分とし、他を吸着力の強い強吸着部分とする。そして、位置修正の際には、弱吸着部分のみを吸着させた状態とする。具体的には、オス側面ファスナー72の強吸着部分を、メス側面ファスナー70から持ち上げておくか、あるいは、他の面ファスナーと吸着させておく。そして、弱吸着部分の吸着力より強い力を加えて、プローブ12および貼着用金具40等を移動させて所望の位置へと移動させる。所望の位置に到達すれば、強吸着部分も互いに吸着させ、強い保持力を得ればよい。なお、面ファスナーの吸着力の強弱は、立脚部材、および、係合部材の形状や材質、密度等を変えることにより変更できる。
【0049】
次に、この貼着具14を用いてプローブ12を体表に貼着する流れについて簡単に説明する。プローブ12を被検体の体表に貼着する場合は、まず、メス側面ファスナー70を被検体の診断部位近傍の体表に貼着する。この貼着位置は、大略的でよく、その開口部70a内に、プローブ12の適切な位置が含まれていればよい。続いて、収容部42の内部にプローブ12およびスタンドオフ18を収容した状態で、プローブ12およびスタンドオフ18を露出領域内に配置する。この配置位置も大略的でよい。この時点で、オス側面ファスナー72の一部、または、全部をメス側面ファスナー70に装着する。そして、超音波を被検体の内部に送信し、その際得られる超音波画像に基づいて、プローブ12の位置の適否を判断する。このとき、面ファスナー70,72同士の吸着により、プローブ12が保持されているため、作業者は、プローブ12の位置ずれや落下等を気にすることなく、超音波画像の確認等が行える。
【0050】
そして、プローブ12の位置が不適切である場合には、適切な位置になるように、露出領域内でプローブ12および貼着用金具40等を移動させる。この移動は、オス側面ファスナー72をメス側面ファスナー70から剥がして行ってもよいし、両面ファスナー70,72の吸着力が小さい場合には、吸着した状態のまま移動させてもよい。いずれにしても、一度、体表に貼着されたメス側面ファスナー70は、最終的な位置決め終了まで体表から剥がされることはない。したがって、粘着テープ等を剥がす際に生じる被検体の痛みを最低限に抑えることができる。そして、プローブ12が所望の位置に到達すれば、面ファスナー70,72の全面を互いに吸着させて、プローブ12、スタンドオフ18、および、貼着用金具40の位置を保持する。
【0051】
以上、説明したように、本実施形態でも、プローブ12の位置決めを簡易に行うことができ、結果として、より簡易に信頼性の高い超音波診断が可能となる。
【0052】
なお、本実施形態では、第一部材と第二部材との吸着手段として磁力と面状ファスナーとを例示したが、第二部財が第一部材の所望の位置に着脱自在となるのであれば、当然、他の装着手段を用いてもよい。例えば、複数のホックやボタン、掛止などを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施形態である超音波診断装置のブロック図である。
【図2】本実施形態における貼着具の斜視図である。
【図3】図3の貼着具の分解斜視図である。
【図4】プローブ貼着直前における貼着具の概略断面図である。
【図5】プローブ貼着状態における貼着具の概略断面図である。
【図6】貼着具を上面から見た場合のイメージ図である。
【図7】本実施形態における保持具の斜視図である。
【図8】図7の保持具の分解斜視図である。
【図9】本超音波診断装置での骨の癒合診断の様子を示す図である。
【図10】他の実施形態における貼着具の斜視図である。
【図11】図10の貼着具の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0054】
10 超音波診断装置、11 被検体、12 プローブ、14 貼着具、16 保持具、18 スタンドオフ、22 装置本体部、24 送受信部、26 信号処理部、28 出力処理部、30 操作部、32 制御部、34 表示器、40 貼着用金具、42 収容部、44 鍔部、46 マグネットシート、50 体表、52 露出領域、70 メス側面ファスナー、72 オス側面ファスナー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波探触子を被検体の体表に貼着する貼着装置であって、
前記超音波探触子の貼着位置の周辺の体表に貼着されるとともに、前記超音波探触子の位置決め時における前記超音波探触子の移動範囲分の体表を外部に露出させる第一部材と、
超音波の送受波面を露出させて前記超音波探触子を収容する収容体と、
前記第一部材から露出している体表に前記超音波探触子を対向させて前記収容体を前記第一部材に装着する第二部材であって、前記第一部材の所望の位置に着脱自在に取り付けられる第二部材と、
を有することを特徴とする貼着装置。
【請求項2】
請求項1に記載の貼着装置であって、
前記超音波探触子と前記体表との間に、超音波に対する透過性と弾性とを備えた音響整合部材が配される場合に、
前記収容体の深さは、前記音響整合部材を介して体表上に配された前記超音波探触子の前記第一部材からの無負荷状態での突出高さより小さく、
前記収容体の開口広さは、無負荷状態での前記音響整合部材の断面形状より大きいことを特徴とする貼着装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の貼着装置であって、
前記第一部材および前記第二部材は、磁力により互いに着脱自在であることを特徴とする貼着装置。
【請求項4】
請求項3に記載の貼着装置であって、
前記第一部材は、前記体表に貼着される貼着面に粘着性を備え、第二部材が装着される装着面に磁力を備えたマグネットシートであり、
前記第二部材は、磁性体からなり、収容体の周囲から外側に延びる鍔部材であることを特徴とする貼着装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の貼着装置であって、
前記第一部材は、前記体表に貼着される貼着面に粘着性を備え、第二部材が装着される装着面に面状ファスナーを備え、
前記第二部材は、前記面状ファスナーに対応する面状ファスナーを備えることを特徴とする貼着装置。
【請求項6】
請求項5に記載の貼着装置であって、
前記第二部材は、
前記収容体の周囲から外側に延びる鍔部材と、
前記鍔部材の底面に固着された面状ファスナーと、
を備えることを特徴とする貼着装置。
【請求項7】
被検体の内部の診断部位に対して超音波を送受波する超音波探触子と、
前記診断部位の周辺の体表に貼着されるとともに、前記超音波探触子の位置決め時における前記超音波探触子の移動範囲分の体表を外部に露出させる第一部材と、
前記超音波の送受波面を露出させて前記超音波探触子を収容する収容体と、
前記第一部材から露出している体表に前記超音波探触子を対向させて前記収容体を前記第一部材に装着する第二部材であって、前記第一部材の所望の位置に着脱自在に取り付けられる第二部材と、
を有することを特徴とする超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−230912(P2006−230912A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−53496(P2005−53496)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(390029791)アロカ株式会社 (899)
【Fターム(参考)】