説明

起き上がり動作検出装置及び方法

【課題】ベッドで寝ている人の起き上がり動作を高精度に検出する。
【解決手段】本発明の一態様において、起き上がり動作検出装置は、ベッド1のマット1b上面と平行でかつベッド1上で寝ている人の体軸と平行な方向について、ベッド1上の空間の遮蔽物の有無を検出するセンサ2a〜2cを具備するセンサセット35と、センサ2a〜2cによる遮蔽物の有無の検出結果の状態変化に基づいて、ベッド1上の人の起き上がり動作を検出する検出手段5とを具備する。センサ2a,2bは、ベッド1上で人が寝た状態での体の最高地点より高く、ベッド1上で人が長座位になった場合の肩の高さよりも低い位置に設置される。センサ2cは、センサ2a〜2cが遮蔽物の有無を検出するセンサ検出方向と垂直でありベッド1のマット上面と平行な方向の位置が、センサ2a,2bの間であり、センサ2a,2bよりも高く、ベッド1上で人が長座位になった場合の頭の最高部よりも低い位置に設置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッドで寝ている人の起き上がり動作を検出する起き上がり動作検出装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療関係の分野においては、患者がベッドから起き上がる場合に、転倒・転落するなど危険を伴う場合がある。このような事情から、ベッドで寝ていた患者の起き上がりを検出するための装置が開発されている。
起き上がりを検出する装置の一例として、ヘッドボードに遮蔽物検出センサなどを取り付け、人体が起き上がったことを検出し、離床をアラームで知らせる装置がある。
【0003】
【非特許文献1】株式会社メディカルプロジェクト、Posey離床センサー、2006年4月、カタログ番号8351
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、遮蔽物検出センサの検出結果の変化のみに基づいて単純に離床を検出すると、例えば患者が寝ている状態で手を上げたたけの場合などにも遮蔽物検出センサが反応し、誤検出が発生する。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、ベッドで寝ている人の起き上がり動作を高精度に検出する起き上がり動作検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は、ベッドのマット上面と平行な状態となりかつベッド上で寝ている人の体軸と平行な状態となる方向について、ベッド上の空間の遮蔽物の有無を検出する第1のセンサ、第2のセンサ、第3のセンサを具備するセンサセットと、センサセットの第1のセンサ、第2のセンサ、第3のセンサによる遮蔽物の有無の検出結果の状態変化に基づいて、ベッド上の人の起き上がり動作を検出する検出手段とを具備する起き上がり動作検出装置により、解決される。
【0006】
この起き上がり動作検出装置において、センサセットの第1のセンサ及び第2のセンサは、ベッド上で人が寝た状態での体の最も高い地点より高く、ベッド上で人が長座位になった場合の肩の高さよりも低い高さに設置される。センサセットの第3のセンサは、第1のセンサ乃至第3のセンサが遮蔽物の有無を検出するセンサ検出方向と垂直でありベッドのマット上面と平行な方向の位置が、第1のセンサと第2のセンサとの間であり、第1のセンサ及び第2のセンサよりも高い位置に設置されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、第1のセンサ及び第2のセンサと、この第1のセンサ及び第2のセンサよりも高い位置に設置される第3のセンサによって検出される遮蔽物の有無の変化によって人の起き上がり動作を検出することで、例えば、ベッド内で寝ている人が手を動かした場合や、ベッド外から他人が手を挿入した場合などを起き上がり動作として検出することを防止することができ、ベッドで寝ている人が上体を起こす起き上がり動作のみを高精度に検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の各図において同様の機能を実現する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態においては、ベッド上の空間の遮蔽物の有無を検出する3つのセンサを一組のセンサセットとし、この一組のセンサセットの各センサによる遮蔽物の有無の検出結果の状態変化に基づいて、ベッドに寝ている人(被験者、患者、被介護者)の起き上がり動作を検出する装置について説明する。
【0009】
なお、本実施の形態においては、センサセットに属する3つのセンサが、距離測定センサ(例えば、PSDセンサなど)の場合を例として説明するが、ベッド上の遮蔽物の有無を検出可能であれば他の種類のセンサを用いることもできる。
図1は、本実施の形態に係る起き上がり動作検出装置の一例を示す構成図である。この図1は、ベッド1の幅方向の状態を例示している。
【0010】
本実施の形態において、センサセット35は、距離測定センサ2a〜2cを具備する。距離測定センサ2a〜2cは、ベッド1のベッドマット1bの上面と平行な状態でありかつベッド1上で寝ている人の体軸と平行な状態となる方向(以下、長さ方向という)について、ベッド1上の空間の距離を測定する(ベッド1上の空間の遮断物の有無の検出)。この長さ方向は、厳密に、ベッド1のベッドマット1bの上面と平行でありかつベッド1上で寝ている人の体軸と平行である必要はなく、ベッド1のベッドマット1bの上面とほぼ平行でありかつベッド1上で寝ている人の体軸とほぼ平行であればよい。
【0011】
本実施の形態において、センサセット35のセンサ2a,2bは、ベッド1上で人が寝た状態での体の最も高い地点より高く、ベッド1上で人が長座位になった場合の肩の高さより低い位置に設置される。
センサセット35のセンサ2cは、センサ2a〜2cが距離を測定するセンサ距離測定方向(センサ検出方向)とほぼ垂直でありベッド1のベッドマット1b上面とほぼ平行な方向(以下、幅方向という)が、センサ2a,2bの間に設置される。また、センサ2cは、センサ2a,2bよりも高い位置であり、ベッド1上で人が長座位(座った状態)になった場合の値の最高部よりも低い位置に設置される。
【0012】
本実施の形態においては、複数のセンサセット31〜39が、幅方向に、繰り返し並べて設置されている。
なお、以下の説明においては主にセンサセット35を用いる。ただし、他のセンサセット31〜34,36〜39も、センサセット35と同様に起き上がり動作の検出に用いられる。なお、センサセットの数としては1以上であればよい。
【0013】
上記のように、センサセット35に含まれる3つの距離測定センサ2a〜2cは、ベッド1の長さ方向に関する距離を測定し、ベッド1の長さ方向に対してほぼ垂直な面4に対して三角形を形成する位置に配置される。センサセット35は、ベッド1に人が寝ている場合、この寝ている人の上の空間にて距離の計測を行う。
【0014】
三角形の底辺の両端部に配置される下段の2つの下段の距離測定センサ2a,2bは、人の起き上がり動作の途中で上体部(頭部や肩など)に反応する高さに設置される。
三角形の頂点に配置される上段の距離測定センサ2cは、三角形の底辺の両端部に配置された2つの距離測定センサ2a,2bよりも高い位置で、距離測定センサ2a,2bが反応した後にさらにベッド1に寝ていた人が起き上がり動作を続けた時に反応する高さに設置される。
【0015】
本実施の形態においては、センサセット35における下段の距離測定センサ2a,2bは、それぞれ隣の他のセンサセット34,36に共有される。すなわち、下段の一方の距離測定センサ2aは、この一方の距離測定センサ2a側の隣のセンサセット34でも下段の距離測定センサとして利用され、下段の他方の距離測定センサ2bは、この他方の距離測定センサ2b側の隣のセンサセット36でも下段の距離測定センサとして利用される。
【0016】
本実施の形態においては、複数の上段の距離測定センサがベッド1の幅方向に配列され、この複数の上段の距離測定センサより下側に、複数の下段の距離測定センサがベッド1の幅方向に配列される。上段の距離測定センサのベッド幅方向の位置は、複数の下段の距離測定センサのベッド幅方向の位置のほぼ中央とする。
【0017】
本実施の形態では、センサセット31〜39は、ヘッドボード1a側に設置されるとしているが、ベッド1の足側に設置されるとしてもよい。
検出部5は、センサセット31〜39ごとに、セット内の2つの下段の距離測定センサがほぼ同時に反応し、予め設定された反応遅れ時間(例えば、概ね500m秒〜2秒程度)内に、セット内の上段の距離測定センサが反応した場合に、ベッド1上の人の起き上がりを検出する。
【0018】
ベッド1で寝ている人が、寝ている状態から体を起こそうとすると、人の肩あるいは頭に距離測定センサ2aと距離測定センサ2bがほぼ同時に反応する。さらに、起き上がり動作が進行すると、人の頭にこのセット内の距離測定センサ2cが反応する。
これに対して、例えば、ベッド1に寝ている人が手を上げただけの場合には、幅方向においてある程度の間隔を空けて配置されている下段の距離測定センサ2a,2bがほぼ同時に反応する可能性は低く、さらに、下段の距離測定センサ2a,2bの双方が反応した後に、幅方向においてこの下段のセンサ2a,2bの間に設置されている上段の距離測定センサ2cが反応する可能性も低い。したがって、本実施の形態に係る起き上がり動作検出装置が、ベッド1に寝ている人が手を上げただけの場合を起き上がり動作と検出する可能性は極めて低い。
【0019】
同様に、例えば、ベッドの外から他人の手などがベッド上に入った場合には、先に上段の距離測定センサ2cが反応し、その後下段の距離測定センサ2a,2bが反応し、反応順序が逆になる可能性が高い。したがって、この場合においても、下段の距離測定センサ2a,2bの双方が反応した後に、上段の距離測定センサ2cが反応する可能性は低いため、本実施の形態に係る起き上がり動作検出装置が、起き上がり動作を検出する可能性は極めて低い。
【0020】
このように、セット内の1つの上段(頂点)の距離測定センサの反応遅れ時間を利用することで、起き上がり動作ではない反応による誤検出を防ぐことができる。
警報部6は、検出部5によってベッド1上の人の起き上がりが検出された場合に、警報やナースコールを発する。警報部6としては、スピーカ、警報表示器などを用いることができる。
【0021】
図2は、センサセット35に含まれる距離測定センサ2a〜2c間の距離の一例を示す図である。
三角形の底辺に位置する2個の距離測定センサ2a,2b間の距離d1は、ベッド1に寝ている人の上体部のうち頭部が上がったことを検出する場合には、このベッド1に寝ている人の頭部の幅の1/2以下となるように設置される。他方、距離d1は、頭部ではない上体部(例えば肩など)が上がったことを検出する場合には、この頭部ではない上体部の幅の1/2以下となるように設置される。
【0022】
三角形の底辺に位置する2個の距離測定センサ2a,2bと三角形の頂点に位置する距離測定センサ2cとに関する高さ方向(垂直方向)の距離d2は、頭部の幅の1/2以下でもよい。
図3は、距離測定センサ2a〜2cの高さ方向の配置位置の一例を示す図である。この図3においては、ベッドを長さ方向の状態を例示している。この図3において、距離測定センサ2cは検出したい起き上がり動作における頭部を検出する高さに設置される。距離測定センサ2a,2bは、ベッドで上半身を起こした状態における肩より低い位置であり、ベッド1で人が寝ている状態における体の最も高い位置よりも高い位置に設置されている。
【0023】
図4は、距離測定センサ2a〜2cの測定結果の変化状態の一例を示すグラフである。この図4は例示であり、必ずしもこのような変化をするものではない。
本実施の形態のように頭側にセンサセット35を配置した場合、ベッド1に寝ている人が起き上がり動作を行う前においては、各距離測定センサ2a〜2cは、各センサに対向しておりベッド1上の空間には存在していない物体(例えば壁やフットボードなど)までのかなり大きな距離を測定する。
【0024】
人が体を起こし始めると、距離測定センサ2a,2bのどちらか(ここでは距離測定センサ2aの方とする)で測定値(距離)が小さくなり、頭部が検出される。その後、距離測定センサ2a,2bの双方で測定値(距離)が小さい状態となり、肩が検出される(あるいは、人が体を起こし始めると、単に、距離測定センサ2a,2bの双方で測定値が小さくなり、肩が検出される場合もある)。
【0025】
ここで、距離測定センサ2aの測定値(距離)は、頭部検出から肩検出まで徐々に大きくなり、その後も徐々に大きくなる。距離測定センサ2bの測定値(距離)は、肩検出から徐々に大きくなる。
その後、距離測定センサ2cの測定値(距離)が小さくなり、頭部が検出される。
【0026】
距離測定センサ2cで頭部が検出される場合の測定値(距離)は、距離測定センサ2aで頭部が測定される場合の測定値(距離)よりも大きい。距離測定センサ2cで頭部が検出される時点の測定値(距離)は、この時点での距離測定センサ2a,2bの測定値(距離)よりも小さい。
【0027】
検出部5は、過去のセンサ出力と現在のセンサ出力とを比較することで、測定値の変化を求めることが可能である。
測定値からセンサの反応の有無を検出するための検出パラメータ(例えば、変化があったと判断する場合に用いるしきい値など)は、各距離測定センサ2a〜2cの特性や設置状態によって変わる。
【0028】
ベッド1上の人が長座位となった時点で、距離測定センサ2a〜2cの測定値はほぼ一致する。
図5は、検出部5による起き上がり動作検出のための状態遷移の一例を示す図である。
この図5の状態遷移図においては、2つの下段の距離測定センサ2a,2bについて先に反応があり、その後遅れて上段の距離測定センサ2cに反応がある場合に、起き上がり動作が検出される。
【0029】
図6は、本実施の形態に係る起き上がり動作検出装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。この図6において、起き上がり動作検出装置は、ハードウェア資源として、距離測定センサ2a〜2c、センサインタフェース9a〜9c、A/Dコンバータ10、マイクロコンピュータ11、警報部6を具備する。
【0030】
A/Dコンバータ10は、センサセット35の各距離測定センサ2a〜2cから、センサインタフェース9a〜9c経由で、アナログ信号を受信し、受信したアナログ信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号をマイクロコンピュータ11に送る。
マイクロコンピュータ11は、起き上がり検出機能を実現する。
【0031】
以上説明した本実施の形態においては、ベッド1の長さ方向と垂直な面4に対して三角形を形成する位置に距離測定センサ2a〜2cを配置し、底辺の2つの距離測定センサ2a,2bが反応した後、所定の反応遅れ期間内に頂点の距離測定センサ2cが反応した場合に、起き上がり動作を検出する。
【0032】
これにより、例えば、介護をする者がベッド1の外からセンサセット35の検出位置に手を差し入れた場合や、ベッド1に寝ている人が手を上げた場合など、起き上がり動作でない場合を起き上がり動作と検出することを防止することができ、ベッド1における人体の起き上がり動作を高精度に検出することができる。
【0033】
本実施の形態においては、複数のセンサセット31〜39を幅方向に繰り返し設置しているため、ベッド1で人が寝ている位置に関係なく、このベッド1で寝ている人が起き上がる場合には、複数のセンサセット31〜39のいずれかによる上記手法での起き上がり動作の検出が可能である。
【0034】
本実施の形態では、起き上がり動作を高精度に検出することができるため、患者の起き上がり動作に対して迅速に対処することができ、ベッド1から患者が転倒・転落するなどのような事故を防止することができる。
なお、本実施の形態においては、ベッド1上の空間の遮断物の有無の検出するためのセンサとして、距離測定センサを用いた場合を例として説明している。しかしながら、距離測定センサに代えて、遮光センサ(カットセンサ)を頭側(例えばベッドボード側)と足側(例えばフットボード側)で対になるように配置し、光が遮られた場合に遮蔽物の存在を検出することもできる。
【0035】
本実施の形態のように、ベッド1上の空間の遮断物の有無の検出するためのセンサとして、距離測定センサを用いた場合においては、センサの検出線上に遮蔽物があったか否かとともに、遮蔽物までの距離も得ることができる。この距離に応じて処理を変えることもできる。具体的には、例えば、ベッド1の上体部分で変化が起こったのではなく、足元付近で変化が起こった場合には、検出部5は、上体を起こしての起き上がり動作ではないと判断することができる。このように、距離測定センサからの距離情報が所定の範囲内に含まれるか否かを判断するなどの処理を起き上がり動作の検出処理に加えることにより、一層起き上がり動作を正確に検出することができる。
【0036】
(第2の実施の形態)
本実施の形態においては、上記第1の実施の形態の変形例について説明する。
本実施の形態において、検出部5は、複数のセンサセットのいずれかに属する3つの距離測定センサが同時期に反応している時間が、所定の時間(例えば1秒程度)継続された場合に、起き上がり動作を検出する。
【0037】
本実施の形態では、図7に示すように、長座位の肩の位置に、下段の距離測定センサP1〜P4を、ベッド1の幅方向に配列する。また、長座位の首の位置に、上段の距離測定センサP5〜P7を、ベッド1の幅方向に配列する。
例えば、ベッド1に寝ている人の上体部が図8のような状態となると、同じセンサセットに属する全ての距離測定センサP2,P3,P6が反応し、起き上がり動作が検出される。しかしながら、ベッド1に寝ている人の上体部が図9及び図10のような状態の場合には、センサセットに属する距離測定センサのすべてが反応する状態ではないので、起き上がり動作は検出されない。
【0038】
本実施の形態においては、上記第1の実施の形態と同様に高精度に起き上がり動作を検出することができる。例えば、図11のように、センサセットの前面に手が存在する場合であっても、このセンサセットに属する3つの全ての距離測定センサがほぼ同時に反応しないため、このような場合に起き上がり動作が検出されることを防止できる。
【0039】
また、この図11のようなセンサセットの前面に手が存在する場合などにおいては、センサセットに属する3つの全ての距離測定センサの反応が継続しないため、起き上がり動作の検出処理に、センサセットの各センサの反応が所定の反応継続期間(例えば、概ね1秒〜5秒程度)、継続するか否かの判断を加え、各センサの反応が所定の反応継続期間続かない場合には、人の起き上がり動作と検出しないとしてもよい。これにより、起き上がり動作ではないイベントが、起き上がり動作として検出されることをさらに防止することができる。
【0040】
上記各実施の形態においては、同一の機能が実現可能であれば、様々に変更してもよい。
例えば、距離測定センサ2a〜2cの測定方向は、ベッド1の長さ方向に常に平行でなければならないというものではなく、図12及び図13のように、センサの検出線がベッド1の長さ方向と平行ではなくてもよく、ベッド1のベッドマット1bの水平面と平行でなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る起き上がり動作検出装置の一例を示す構成図。
【図2】センサセットに含まれる距離測定センサ間の距離の一例を示す図。
【図3】距離測定センサの高さ方向の配置位置の一例を示す図。
【図4】距離測定センサの測定結果の変化状態の一例を示すグラフ。
【図5】検出部による起き上がり動作検出のための状態遷移の一例を示す図。
【図6】第1の実施の形態に係る起き上がり動作検出装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る複数の距離測定センサの設置位置の例を示す図。
【図8】起き上がり動作が検出される場合のセンサセットの反応状態の一例を示す図。
【図9】起き上がり動作が検出されない場合のセンサセットの反応状態の第1の例を示す図。
【図10】起き上がり動作が検出されない場合のセンサセットの反応状態の第2の例を示す図。
【図11】センサセットで誤検出がなされない状態の一例を示す図。
【図12】距離測定センサの測定方向が、長さ方向に対して、幅方向に傾きを持つ状態の一例を示す上面図。
【図13】距離測定センサの測定方向が、長さ方向に対して、高さ方向に対して傾きを持つ状態の一例を示す側面図。
【符号の説明】
【0042】
1…ベッド、1a…ヘッドボード、1b…ベッドマット、2a〜2c,P1〜P7…距離測定センサ、31〜39…センサセット、4…ベッドの長さ方向に対してほぼ垂直な面、5…検出部、6…警報部、9a〜9c…センサインタフェース、10…A/Dコンバータ、11…マイクロコンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドのマット上面と平行な状態となりかつ前記ベッド上で寝ている人の体軸と平行な状態となる方向について、前記ベッド上の空間の遮蔽物の有無を検出する第1のセンサ、第2のセンサ、第3のセンサを具備するセンサセットと、
前記センサセットの前記第1のセンサ、前記第2のセンサ、前記第3のセンサによる遮蔽物の有無の検出結果の状態変化に基づいて、前記ベッド上の人の起き上がり動作を検出する検出手段と
を具備し、
前記センサセットの前記第1のセンサ及び前記第2のセンサは、前記ベッド上で前記人が寝た状態での体の最も高い地点より高く、前記ベッド上で前記人が長座位になった場合の肩の高さよりも低い位置に設置され、
前記センサセットの前記第3のセンサは、前記第1のセンサ乃至前記第3のセンサが遮蔽物の有無を検出するセンサ検出方向と垂直であり前記ベッドのマット上面と平行な方向の位置が、前記第1のセンサと前記第2のセンサとの間であり、前記第1のセンサ及び前記第2のセンサよりも高く、前記ベッド上で前記人が長座位になった場合の頭の最高部よりも低い位置に設置される
ことを特徴とする起き上がり動作検出装置。
【請求項2】
請求項1記載の起き上がり動作検出装置において、
前記第1のセンサ、前記第2のセンサ、前記第3のセンサは距離センサであり、
前記検出手段は、前記第1のセンサ、前記第2のセンサ、前記第3のセンサの距離の測定値の状態変化に基づいて、前記ベッド上の人の起き上がり動作を検出する
ことを特徴とする起き上がり動作検出装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の起き上がり動作検出装置において、
前記検出手段は、前記第1のセンサ及び前記第2のセンサで遮蔽物が検出された後、予め決められた所定の反応遅れ時間内に、前記第3のセンサで遮蔽物が検出された場合に、前記ベッド上の人の起き上がり動作を検出することを特徴とする起き上がり動作検出装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の起き上がり動作検出装置において、
前記検出手段は、前記第1のセンサ、前記第2のセンサ、前記第3のセンサで遮蔽物が検出された状態が予め決められた所定の反応継続時間以上継続した場合に、前記ベッド上の人の起き上がり動作を検出することを特徴とする起き上がり動作検出装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の起き上がり動作検出装置において、
複数の前記センサセットを、前記センサ検出方向と垂直であり前記ベッドのマット上面と平行な方向に、繰り返し並べて設置し、
前記検出手段は、前記複数のセンサセットごとの前記第1のセンサ、前記第2のセンサ、前記第3のセンサによる遮蔽物の有無の検出結果の状態変化に基づいて、前記ベッド上の人の起き上がり動作を検出する
ことを特徴とする起き上がり動作検出装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の起き上がり動作検出装置において、
前記センサ検出方向と垂直であり前記ベッドのマット上面と平行な方向における前記第1センサと前記第2センサとの間の距離は、前記人の頭の幅の1/2以下であることを特徴とする起き上がり動作検出装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の起き上がり動作検出装置において、
前記センサ検出方向と垂直であり前記ベッドのマット上面と平行な方向における前記第1センサと前記第2センサとの間の距離は、前記人の肩幅の1/2以下であることを特徴とする起き上がり動作検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−5961(P2009−5961A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−170998(P2007−170998)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】