説明

超音波オゾン水滅菌洗浄装置

【課題】 生成されるオゾン水中のオゾン濃度を高くすると共に構造が簡素なオゾン水製造装置を提供する。
【解決手段】並列型のオゾン発生体(14)を複数並べ、その間に酸素の補給で更にオゾン濃度を高める工夫をする。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【発明に属する技術分野】
【0001】
本発明は小型でありながらオゾンと水道水を混合する事で、高濃度のオゾン水を生成する、複数のオゾン発生体を直列に連結し、複数の高圧電源の組合せでオゾン水濃度を高くする事ができる。 反応槽のオゾン水流入・流出を一定量の排出をもって超音波ケース内の器具等を流水洗浄しながら滅菌する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ここでは眼科の手術器具を主体として滅菌しますが従来オートクレーブにて滅菌しますが、これは手術器具のチップ(メス)、ナイフ、ハンドピース等をカセットに入れ それをボイラーに押入し蓋をしめて蒸気と圧力(1.3kg)をかけて滅菌します。 滅菌終了時内臓のコンプレッサーが作動しカセット内の高温蒸気を排出し強制通気を行い冷却乾燥します。 この間1時間位で滅菌が終わります。
【発明が解決しょうとする課題】
【0003】
眼の手術に関しては常に滅菌された器具類が要求されます。 このオートクレーブの滅菌時間を大幅に短縮し、チップ1個でも簡単に滅菌洗浄ができる事が要求される。
【0004】
ましてチップ1本、5万円以上の価格で、ハンドピースに至っては1本、150万円以上のものが ざらに有り非常に高価なもので、あまり買置きはできません。
【0005】
1回に6人、眼の手術をする場合6セットの手術器具が必要です。金額にして900万円以上します。 10人の場合は約1500万円分ストックする事になります。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで オートクレーブに変わる高濃度(20ppm)のオゾン水で手術器具類を滅菌する方法である。
【0007】
先ず 最初に超音波装置の付いた洗浄ケースの蓋を開け突起と穴の開いたラバーシートが敷いてあり、その上に器具類を間隔を持って並べ蓋を閉めてスイッチオンでOKです。
【0008】
あらかじめ タイマーセットで5分から10分で滅菌され従来より格段の時間が短縮されているので手術時間が平均15分から20分位ですので2本か3本あれば充分賄える事となります。
【0009】
本発明に係る超音波オゾン水滅菌洗浄装置について説明する。
第2図に示すように水道水が電磁弁(5)を介してエゼクター(7)ミキサー(8)から反応槽(9)に流入するが、その際エゼクター(7)のオゾン流入口(7a)よりオゾンが供給される。
【0010】
このオゾンは第4図に示すように別途に設けられたオゾン発生器(14)から逆止弁(4)を介してオゾン流入口(7a)に供給され水道水と混合する事ができる。
【0011】
第4図に示すようにオゾン発生器(14)は石英の2重管で片方ふさがりの内管(15)が正電極で出入口を設けた外管(16)にヒートシンク(17)を押入したものを負電極とし この2重管(14)の出入口を接続して、簡素化と安価にすることができる。
【0012】
この2重管をつぎ並列管とし、これを複数並べて一方の入口から酸素(1)を流入し放電することにより出口側では高濃度のオゾンが供給する事ができるようになっている。
【0013】
又 第2図に示すようにエゼクター(7)の次ぎの静止ミキサー(8)は特開平4−135633 に開示された静止型流体混合器を使用している。 このためオゾン水が更に分解・反転・転換するので混合率が高くなる。
【0014】
また反応槽(9)に このオゾン気泡水が流入し排気オゾンは触媒(10)にて酸素に分解されて大気中に排出される。
【0015】
一方オゾン水は反応槽(9)に徐々に増加しやがて排管(9c)上部の浮(9a)に到達すると蓋(9b)が少しづっ開き徐水が流れて満杯になるのを自動的に防ぐ仕組みです。
【0016】
この流出管(8b)と排管(9c)からでるオゾン水を三方弁(11)にて分離し器具洗浄に超音波ケース(14)に流入すると、他方 手の洗い・目の洗い及び脱臭等に使用できるようにヒーター(12)で暖たり、オゾン水濃度を調整する事ができる。
【0017】
以下 本発明の実施例に係るオゾン水滅菌装置について添付の図面を参照して具体的に説明する。図2は本発明に係るオゾン水滅菌洗浄装置を示す模試図であり、図1は本発明に係るオゾン水滅菌洗浄装置全体を示す概略図である。 図3は本発明に係るオゾン水滅菌洗浄装置のオゾン発生器を示す断面図である。 図4は反応槽内の排気オゾンの行方と浮によるオゾン水の増加を防ぐ流れを示す断面図である。
【0018】
図2に示すように、水道水が電磁弁(5)を介してエゼクター(7)の途中に夏場気温が高くなる程オゾン発生量が下がるので、水温を低くする必要がある。
そこで、ミキサー(8)を押入したアルミブロック(6a)にペルチェ(6)を設置して、すばやく低温水に持って行く事で、オゾン水濃度を低下させない。
【0019】
図4に示すように反応槽(9)内部の底面には直立した排管(9e)上部の浮(9a)付き蓋(9b)の端にヒンヂ(9d)で排管(9c)につなぎ、ぴたっと隙間の無いように水平にする事で排水のバランスとオゾンの漏れを防ぐ。
【0020】
反応槽(9)の流入管(8a)よりのオゾン水が、流出管(8b)に排オゾンがオゾン水と一緒に流れないように流出管(8b)の径を少し小さくしてオゾン出水量を低下させることで徐々にオゾン水が増加して浮(9a)に到達して、やがて徐々に蓋(9b)が開きオーバー水が流れていつも自動的にオゾン水が上がったり下がったりしてバランスを取る仕組みです。
【0021】
図3に示すように電極(15)を2本組合せの並列管(14)を4組直列につなぎ医療用酸素ボンベより酸素を注入し高濃度のオゾンを生成する事ができる。
【0022】
以下 本発明の効果を実証する為に行った試験結果について具体的に説明する。気温12℃、水温10℃及び湿度50%の条件で水量を毎分2リッター医療用酸素を毎分1リッターとして、このオゾン水生成装置を使用して生成させるオゾン水の濃度を測定した。
【0023】
このオゾン水濃度の測定器は、樋口大和工業の(OZW3−25P)の製品で(株)アプリックス製の製品と比較して測定した結果どちらも多少バラつきがあるものの、20ppm以上高くできる事が確認できた。
【0024】
以上詳述したように、本発明によれば、並列型オゾン発生管を1組から4組までを直立につなぎ酸素量を1リッター以下に1ケ処に集中して最高濃度のオゾンができたことにより、オゾン混合水の殺菌効果を高くすることができる。
【0025】
しかも 30Cm四方の中に内部装置が納めることができ、装置の小型化(従来の3分の1)装置の構造の簡素化、部品点数の削減及び軽量化を図ることができる。 従って、これらの改良により製造装置のコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係わるオゾン水製造装置全体を示す概略図である。
【図2】本発明に係わるオゾン水製造装置を示す模式図である。
【図3】本発明に係わるオゾン水製造装置のオゾン発生器を示す断面図である。
【図4】本発明に係わるオゾン水製造装置の反応槽の模式図である。
【符号の説明】
【0027】
1. 酸素ボンベ
2. 高圧電源
3. オゾン発生器
4. 逆止弁
5. 電磁弁
6. ペルチェ
6a. アルミブロック
7. エゼクター
7a. 酸素流入口
8. スタティックミキサー
8a. 流入管
8b. 流出管
9. 反応槽
9a. 浮
9b. 蓋
9c. 排管
9d. ヒンヂ
10. 触媒
11. 三方弁
12. ヒーターブロック
13. 超音波素子
14. 超音波ケース
15 オゾン並例管
16 正電極
17 負電極
18 ヒートシンク
19 異径エルボー
20 エルボー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オゾンを発生する小型並列電極管を複数並べ、ペルチェと静止型ミキサの組合せで、冷却装置を持って、冷却(夏)した水道水と、オゾンを混合する静止型混合器と、このオゾン混合水を一定量にして流出する装置を持つ反応槽と、超音波を併用した医療器具を入れる洗浄ケースを持つオゾン水滅菌洗浄装置。
【請求項2】
前記 反応槽は上部に触媒孔と下部にオゾン混合流入管と流出管を持った反応槽と、オゾン水の増水分を自動的に排出する排管の上部に、浮蓋を設けた装置。
【請求項3】
前記 反応槽より流出管と排管の結合の先に三方弁を設け、一方をヒーター付きの配管と、他方を超音波ケースの底より流入しケース上部の一角より排出する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−12233(P2008−12233A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−205336(P2006−205336)
【出願日】平成18年6月30日(2006.6.30)
【出願人】(390021902)
【Fターム(参考)】