説明

超音波医療装置及びその制御方法

【課題】病変の除去や診断のための超音波医療システムの複雑性を緩和することができる超音波医療装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】本発明の超音波医療装置100は、入力信号を超音波に変換して出力する複数の超音波変換素子122を含む超音波変換装置120と、複数の超音波変換素子122を複数のグループGR1〜GRNに分類するグループ分類部140と、超音波に変換される信号を生成し、生成された信号を複数の出力チャネルCH1〜CHNを介して出力する信号発生装置110と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波を利用し、非浸襲的(non−invasive)手術によって病変を治療し、疾病を診断するような様々な超音波医療分野に使われる超音波医療装置(ultrasound medical treatment apparatus)及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医学の発達によって、メス(scalpel)や針を使用せずに、腫瘍のような人体内部の病変組織を治療することができる非浸襲的手術法が活発に行われている。例えば、非浸襲的手術法のうち、強力集束超音波(HIFU:high intentsity focused ultrasound)治療は、超音波を利用することによって、人体に無害であり、メスや針を使用せずに人体内部の病変を治療することができる長所によって、広く使われている。強力集束超音波治療とは、診断するときに使用する超音波の強度より、およそ十万倍程度の強い高強度の超音波を、治療しようとする病変が存在する人体内部の特定部位に集束して照射することによって、病変組織を懐死させる方式の治療方法である。人体内部の病変組織に集束されて照射された超音波エネルギーは、熱エネルギーに変換されて照射部位の温度を上昇させ、病変組織の凝固性懐死を起こさせる。このとき、照射部位の温度は瞬間的に上昇するので、照射部位周辺への熱拡散を防止しつつ、照射部位だけを効果的に除去することができる。
【0003】
このような強力集束超音波を利用した治療システムは、電気的信号を入力して治療用超音波を発生して照射するトランスデューサ(transducer)を利用し、強力集束超音波の治療効果を得るために、超多素子トランスデューサを利用する。トランスデューサの素子数が多くなるほど、各素子の信号を制御するシステムの複雑性が増大する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、病変の除去や診断のための超音波医療システムの複雑性を緩和することができる超音波医療装置及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による超音波医療装置は、入力信号を超音波に変換して出力する複数の超音波変換素子を含む超音波変換部と、前記複数の超音波変換素子を複数のグループに分類するグループ分類部と、超音波に変換される信号を生成し、該生成された信号を前記グループのそれぞれに対応する複数の出力チャネルを介して出力する信号発生部と、を備える。
【0006】
前記信号発生部は、前記複数の出力チャネルのうちの一つ以上の出力チャネルに、前記分類されたグループのうちのいずれか1つのグループに属する2以上の超音波変換素子に共通の入力信号を入力し得る。
前記超音波医療装置は、前記信号発生部に連結された多数のチャネルのうち、前記生成された信号を出力するための前記出力チャネルを選択するチャネル選択部を更に含んでもよい。
前記超音波医療装置は、前記分類されるグループの個数を含むグループ分類情報を入力するユーザ・インターフェースを更に含んでもよく、前記チャネル選択部は、前記ユーザ・インターフェースに入力されたグループ分類情報によって前記出力チャネルを選択し得る。
前記グループ分類部は、前記超音波変換素子を活性超音波変換素子と非活性超音波変換素子とに分類し、前記活性超音波変換素子を前記複数のグループに分類し得る。
前記超音波医療装置は、前記活性超音波変換素子の個数を含むグループ分類情報を入力するユーザ・インターフェースを更に含んでもよく、前記グループ分類部は、前記ユーザ・インターフェースに入力されたグループ分類情報によって前記活性超音波変換素子と非活性超音波変換素子とを分類し得る。
前記グループ分類部は、ランダム抽出によって前記活性超音波変換素子と前記非活性超音波変換素子とを分類し得る。
前記グループ分類部は、隣接する超音波変換素子を同一グループに分類し得る。
前記超音波医療装置は、超音波が照射される対象領域で焦点が形成されるように前記グループに入力される前記出力チャネルの信号の位相を変換する位相変換器と、前記位相変換された信号の大きさを増幅する信号増幅器と、を更に含んでもよい。
前記超音波医療装置は、前記グループ分類部から伝送されるグループ分類情報から前記出力チャネルの信号の位相及び増幅利得を算出して前記位相変換器及び信号増幅器を制御するプロセッサを更に含んでもよい。
前記プロセッサは、前記出力チャネルの信号によって照射される超音波信号が多重焦点を形成するように前記位相変換器及び信号増幅器を制御し得る。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による超音波医療装置の制御方法は、複数の超音波変換素子を複数のグループに分類する段階と、超音波に変換される信号を生成する段階と、複数の出力チャネルを利用し、前記生成された信号を前記複数のグループに出力する段階と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、病変の除去や診断のための超音波医療システムの複雑性を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態による超音波医療装置の使用例を示した図である。
【図2】本発明の一実施形態による超音波医療装置を構成する超音波変換装置を拡大した図である。
【図3】本発明の一実施形態による超音波医療装置の構成図である。
【図4】本発明の他の実施形態による超音波医療装置の構成図である。
【図5】本発明の一実施形態による超音波医療装置を構成するグループ分類部の例示的な構成図である。
【図6】(a)、(b)は3個のリング状に配列された超音波変換素子アレイを有する超音波変換装置内で、隣接配置された超音波変換素子がグループに分類された例示的な図である。
【図7】本発明の更に他の実施形態による超音波医療装置を示す図である。
【図8】本発明の更に他の実施形態による超音波医療装置の構成図であり、人体内部の病変組織を診断するための超音波診断機として使われる例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態による超音波医療装置の制御方法のフローチャートである。
【図10】図9の段階10の例示的なフローチャートである。
【図11】図9の段階20の例示的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。以下の実施形態では、本発明の要旨が不明確になることを防止するために、本発明の実施形態に属する技術分野で当業者に広く知られている事項については、詳細な説明を省略する。但し、本発明の実施形態に属する技術分野で当業者であるならば、各実施形態に含まれる構成以外に、他の汎用的な構成が付加されることを理解することができるであろう。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態による超音波医療装置の使用例を示した図である。図1を参照すると、本実施形態による超音波医療装置100は、信号発生装置110、超音波変換装置120を含む。
【0012】
超音波変換装置120は、被検者101が横になることができるように設けられたベッド102の内部に設置される。信号発生装置110は、超音波変換装置120に信号を出力し、超音波変換装置120は、信号発生装置110から入力された信号から超音波を発し、疾病の治療や診断が要求される被検者101の身体内部の特定部位に、超音波を照射する。信号発生装置110から出力される信号の一例は、電気的信号であるが、これに限定されるものではない。
【0013】
図2は、本発明の一実施形態による超音波医療装置を構成する超音波変換装置を拡大した図である。図2の実施形態に示した超音波変換装置120は、超音波変換素子122が超音波を照射する対象領域に焦点を形成する凹型(concave type)の集束超音波変換装置である。超音波変換装置120によって超音波が照射される対象領域は、人体内の乳房、肝臓、腹部などであるが、それらに限定されるものではない。
【0014】
図2に示した超音波変換装置120は、一実施形態に過ぎず、本発明の技術分野の当業者による超音波変換装置120の多様な変形実施形態もまた、本発明の権利範囲に属すると理解することができる。
【0015】
図2を参照すると、超音波変換装置120は、中が窪んだ円板型の支持板121に、多数の超音波変換素子(transducer elements)122が配置される。各超音波変換素子122は、信号発生装置110から入力された所定の振幅(amplitude)、位相(phase)の電気的信号を、所定の強度(intensity)、位相の超音波信号に変換して出力する。このような超音波変換素子122は、例えば、圧電変換器(piezoelectric transducer)のような素子で製造される。
【0016】
各超音波変換素子122から発せられる超音波は、治療や診断を要する被検者101の身体内部対象領域の特定部位に集束される。照射部位に集束された超音波は、熱エネルギーに変換されて照射部位の温度を上昇させ、病変組織を懐死させることができる。或いは、後述する図8の実施形態のように、照射部位に集束されて組織階層で部分的に反射される超音波を、プローブを利用して電気的パルスに変換することによって、身体内部の組織映像を獲得するのに活用される。
【0017】
図3は、本発明の一実施形態による超音波医療装置の構成図である。図3に示すように、本実施形態による超音波医療装置100は、信号発生装置110、超音波変換装置120、グループ分類部140を含む。本実施形態に関連する技術分野で当業者であるならば、図3に示した各構成要素以外に、他の汎用的な構成要素が更に含まれることを理解することができるであろう。例えば、超音波変換装置120の超音波変換素子122のインピーダンス・マッチングのための装置が、信号発生装置110と、超音波変換装置120との間に備わる。
【0018】
信号発生装置110は、複数の出力チャネルCH1〜CHNを介して、電気的信号を超音波変換装置120に出力する。このとき、信号発生装置110の複数の出力チャネルCH1〜CHNのうちの少なくとも1つの出力チャネルは、複数の超音波変換素子122のうちの二つ以上の超音波変換素子に共通の信号を出力する。
【0019】
超音波変換装置120は、複数の超音波変換素子122が、複数のグループGR1〜GRNに分類されており、信号発生装置110の各出力チャネルは、超音波変換装置120の各グループ別に電気的信号を出力する。図3の実施形態で、信号発生装置110の出力チャネルCH1〜CHNのうち、出力チャネル1(CH1)は、複数の超音波変換素子122aに共通の信号を出力し、出力チャネル2(CH2)は、複数の超音波変換素子122bに共通の信号を出力し、出力チャネルN(CHN)は、複数の超音波変換素子122dに共通の信号を出力する。
【0020】
グループ分類部140は、複数の超音波変換素子122を2以上のグループGR1〜GRNに分類する。分類されたグループGR1〜GRNのうちの少なくとも1つのグループGR1、GR2、GRNは、2以上の超音波変換素子122を含む。
【0021】
超音波医療装置の超音波変換素子のそれぞれに入力信号を印加する場合、超音波変換素子の個数ほどの出力チャネルを有する信号発生装置が要求され、それは、集束超音波治療システムの規模を過度に大きくする要因になる。しかし、本実施形態によると、複数の超音波変換素子をグループに分類し、各グループに属する超音波変換素子は、1つの出力チャネルの信号を共通に使用するので、グループ数ほどの少ない出力チャネルを有する信号発生装置によって、超音波医療システムを構築することができる。
【0022】
特に、広い対象領域に対して、十分な音響エネルギーで多重焦点(multi−focus)を形成する必要がある場合、大面積アパーチャ(aperture)を有しつつ、素子間の間隔が小さい超多素子超音波変換素子アレイを必要とするが、本実施形態によると、このような超多素子超音波変換素子アレイの場合においても、システムの複雑性を低減させることができる。
【0023】
図4は、本発明の他の実施形態による超音波医療装置の構成図である。図4に示すように、本実施形態による超音波医療装置100は、信号発生装置110、超音波変換装置120、及びユーザ・インターフェース130、グループ分類部140を含む制御部111を備える。信号発生装置110、超音波変換装置120についての説明のうち、図3の実施形態と重複する構成については、説明を省略する。
【0024】
図4の実施形態による超音波医療装置100を構成するユーザ・インターフェース130は、医療専門家などのユーザから、超音波治療或いは診断に関連する命令又は情報を入力するためのインターフェースであり、ユーザは、ユーザ・インターフェース130を介して、複数の超音波変換素子122を分類するグループ数を含むグループ分類情報を入力することができる。このようなユーザ・インターフェース130は、一般的に、キーボード、マウスのような入力装置によって具現され、或いはグラフィック・ユーザ・インターフェース(GUI:graphical user interface)によって具現される。
【0025】
信号発生装置110は、グループ分類部140によって分類されたグループ別に、出力チャネルCH1〜CHNを介して電気的信号を出力する。ここで、信号発生装置110の出力チャネル数は、超音波変換装置120で分類されたグループ数Nと同一であり得る。本実施形態によると、グループ数Nは、超音波変換素子122の全体個数よりも少ないので、全体超音波変換素子122に、個別的に出力チャネルを介して電気的信号を出力する場合に比べて、信号発生装置110の出力チャネル数を減らすことができるということを理解することができるであろう。
【0026】
また、ユーザは、ユーザ・インターフェース130を利用し、超音波変換素子122を分類するグループ数と共に、活性超音波変換素子の個数を含むグループ分類情報を入力することができる。このような場合、グループ分類部140は、入力された活性超音波変換素子の個数を考慮し、全体超音波変換素子122を、活性超音波変換素子EONと、非活性超音波変換素子EOFFとに区分した後、活性超音波変換素子EONを、グループGR1〜GRNに分類する。
【0027】
活性超音波変換素子は、各グループ別に電気的信号が入力されて超音波を発する。非活性超音波変換素子は、信号発生装置110の出力チャネルと連結されず、超音波を発生しない。
【0028】
図4に示すように、制御部111は、チャネル選択部112、ユーザ・インターフェース130、グループ分類部140を含んで構成される。信号発生装置110は、M個の複数のチャネルSN_CH1〜SN_CHMを介して信号を発する。チャネル選択部112は、信号発生装置110の複数のチャネルSN_CH1〜SN_CHMのうち、超音波変換装置120の各グループ別に、電気的信号を出力するための複数の出力チャネルCH1〜CHNを選択する。
【0029】
ユーザが、ユーザ・インターフェース130を利用して超音波変換装置120のグループ数を入力した場合、入力されたグループ数情報は、チャネル選択部112に出力される。それにより、チャネル選択部112は、複数のチャネルSN_CH1〜SN_CHMのうち、入力されたグループ数情報に該当する複数のチャネルCH1〜CHNを選択する。チャネル選択部112は、信号発生装置110で出力されたM個のチャネルのうちからN個の出力チャネルを選択するスイッチング回路(switching circuit)によって具現される。ここで、Nは、超音波変換装置120のグループ数である。
【0030】
図5は、本発明の一実施形態による超音波医療装置を構成するグループ分類部140の例示的な構成図である。グループ分類部140は、ユーザ・インターフェース130から伝送された各超音波変換素子122のグループ分類情報によって、同じグループ同士が接続されるようにする。このために、グループ分類部140は、基板(substrate)141、基板上に具現されるスイッチSR、SB、グループ分類プロセッサ142を含む。
【0031】
各超音波変換素子122は、右に隣接する超音波変換素子に電気的に短絡されるか又は分離されるようにスイッチングされるスイッチSRと、下方に隣接する超音波変換素子に電気的に短絡されるか又は分離されるようにスイッチングされるスイッチSBと、を有する。
【0032】
グループ分類プロセッサ142は、各超音波変換素子122を、活性超音波変換素子EONと非活性超音波変換素子EOFFとに分類する。また、グループ分類プロセッサ142は、各活性超音波変換素子のスイッチSR、SBを制御し、各超音波変換素子122をグループGR1〜GR4に分類する。
【0033】
図7は、本発明の更に他の実施形態による超音波医療装置を示す図である。図7を参照すると、本実施形態による超音波医療装置100は、位相変換器113、信号増幅器114を含む制御部111を備える。本実施形態によると、超音波変換素子のグループGR1〜GRNに入力される各電気的信号に、互いに異なる振幅、位相を適用することによって、複数の超音波変換素子から照射される超音波信号を焦点FCに集束させることができる。
【0034】
具体的に、信号発生装置110は、電気的信号を生成し、生成された電気的信号を位相変換器113の各位相変換素子PT1〜PTNに入力する。各位相変換素子PT1〜PTNは、信号発生装置110から入力された電気的信号の位相を変換し、信号増幅器114の各増幅素子AMP1〜AMPNに出力する。
【0035】
それぞれ異なるグループに属する超音波変換素子と焦点FCとの間の距離差を補償するために、位相変換器113の各位相変換素子PT1〜PTNは、それぞれ異なるグループに属する超音波変換素子から発せられる超音波信号がそれぞれ異なる送信遅延時間を有するように、それぞれ異なる位相を有する電気的信号を出力する。
【0036】
このために、グループ分類部140は、グループ分類情報をプロセッサ160に伝送し、プロセッサ160は、伝送されたグループ分類情報を分析し、各位相変換素子PT1〜PTNで変換される位相を算出して位相変換器113を制御する。
【0037】
信号増幅器114の各増幅素子AMP1〜AMPNは、各位相変換素子PT1〜PTNから入力された信号を適正利得で増幅し、出力チャネルCH1〜CHNを介して電気的信号を出力する。
【0038】
このために、グループ分類部140は、グループ分類情報をプロセッサ160に伝送し、プロセッサ160は、伝送されたグループ分類情報を分析し、各増幅素子AMP1〜AMPNで増幅される利得を算出して信号増幅器114を制御する。
【0039】
従って、超音波変換素子は、各チャネルCH1〜CHNを介して、それぞれ異なる位相と振幅とを有する電気的信号を入力し、各グループ別にそれぞれ異なる位相と強度とを有する超音波信号を発し、各グループ別に照射された超音波が、病変の除去や診断のために超音波を集束しようとする焦点FCに達したとき、同一の位相と強度とを有するように制御される。また、超音波変換装置120のグループに入力される信号の位相と振幅とを制御することによって、治療や診断を要する一定の対象領域、即ち超音波を照射しようとする領域内で、超音波が集束される焦点の位置を可変にすることができる。
【0040】
また、超音波変換装置120から発せられる超音波が、多重焦点(multi−focus)を形成するように制御することもできる。例えば、二重焦点(第1焦点、第2焦点)を形成するために、プロセッサ160は、超音波変換装置120のグループを、第1グループと第2グループとに分類する。このような場合、プロセッサ160は、第1グループの超音波変換素子によって、第1焦点位置に超音波信号が照射されるように、第1グループに印加される出力チャネルの信号と関連する位相変換器113の位相変換素子と信号増幅器114の増幅素子とを制御し、第2グループの超音波変換素子によって、第2焦点位置に超音波信号が照射されるように、第2グループに印加される出力チャネルの信号と関連する位相変換器113の位相変換素子と信号増幅器114の増幅素子とを制御する。
【0041】
但し、超音波信号を焦点に集束させるための図7の構成は、本発明の1つの実施形態に過ぎず、本発明の技術分野の当業者による多様な変形実施形態も、本発明の権利範囲に属すると理解することができる。
【0042】
図8は、本発明の更に他の実施形態による超音波医療装置の構成図であり、人体内部の病変組織を診断するための超音波診断機として使われる例を示す図である。図8の実施形態に示した超音波診断機200は、超音波医療装置100、受信プローブ151、映像プロセッサ152、映像生成部153、及びディスプレイ部154を含む。
【0043】
超音波医療装置100は、上述の実施形態と重複する説明を省略する。受信プローブ151は、圧電変換器(piezoelectric transducer)で製造される。超音波医療装置100によって、超音波が身体内部の特定部位に伝達されると、この超音波は、さまざまな異なる組織(tissues)間の階層から部分的に反射されたり回折されたりする。例えば、超音波は、血漿(blood plasma)内の血球(blood cells)、臓器(organs)内の小さい組織(structures)などの密度変化があるところで反射されたり、或いは小さい組織の間隙で回折されたりする。集束超音波変換装置を使用する場合、超音波変換装置120は、各グループ別に超音波US1〜USNを発し、超音波変換装置120から照射された超音波は、焦点FC部位で集中的に反射されたり回折されたりする。
【0044】
このように、複数の超音波変換素子から照射された超音波信号が焦点FCに送信され、集中的に反射されたり回折されたりすることにより、超音波映像装置によって生成される超音波映像の解像度が向上し得る。
【0045】
身体内部で反射された超音波信号は、受信プローブ151の圧電変換器を振動させ、圧電変換器は、この振動による所定の振幅(amplitude)、位相の電気的パルス(electrical pulses)を出力する。
【0046】
映像プロセッサ152は、受信プローブ151から出力された電気的パルスを映像処理し、映像データを生成する。
【0047】
映像生成部153は、映像データに基づいて超音波映像を生成する。例えば、映像生成部153は、映像データをディスプレイ部154のフォーマットに合うようにスキャン変換して超音波映像を生成する。また、映像生成部153は、生成された超音波映像をディスプレイ部154に送信する。
【0048】
映像生成部153によって生成された超音波映像は、ディスプレイ部154を介してグラフィックで表示される。このようなディスプレイ部153の一例は、LCD(liquid crystal display)画面であり、スクリーン、紙、又は空間上に超音波映像をディスプレイする装置でもある。
【0049】
受信プローブ151は、1つのトランスデューサ素子によって構成されるか、又は複数のトランスデューサ素子によって構成される。受信プローブ151のトランスデューサ素子は、超音波変換装置120と別途に備わった圧電変換器で構成されるが、超音波変換装置120の一つ以上の超音波変換素子が、受信プローブ151として構成され得る。
【0050】
超音波変換装置120の超音波変換素子のうちの一部を受信プローブ151として使用する場合、受信プローブ151を構成する超音波変換素子が、身体内部で反射された超音波信号を受信する機能だけを遂行するものと限定せず、受信プローブ151として使われる超音波変換素子が、身体内部に超音波信号を照射する機能を同時に遂行することも可能である。
【0051】
超音波映像装置によって生成される超音波映像は、Bモード、ドップラモードのような多様な映像であり得る。また、超音波映像は、二次元映像又は三次元映像の形態で構成される。三次元超音波映像は、x、y、z軸を利用して立体型の超音波映像を提供するのに適切である。このような三次元超音波映像は、複数のトランスデューサに入力される三次元受信信号を利用して生成するか、或いは複数の二次元映像データの組み合わせを通じて生成が可能である。三次元超音波映像を生成するための一般的な内容は、既に公知された多様な技術によって本発明に容易に適用されることは自明である。
【0052】
図9は、本発明の一実施形態による超音波医療装置の制御方法のフローチャートである。図9に示した実施形態による超音波医療装置の制御方法は、図1〜図8に示した超音波医療装置100によって時系列的に処理される段階を含む。
【0053】
従って、以下で省略する内容であるとしても、図1〜図8に示した超音波医療装置100について上述した内容は、図9に示した実施形態による超音波医療装置の制御方法にも適用され得る。
【0054】
図1〜図9を参照すると、段階10で、グループ分類部140によって、超音波変換装置120の複数の超音波変換素子122が複数のグループGR1〜GRNに分類されるステップが遂行される。
【0055】
図10は、図9の段階10の例示的なフローチャートである。
【0056】
図1〜図10を参照すると、段階11で、医療専門家などのユーザが、ユーザ・インターフェース130を利用してグループ分類情報を入力する。グループ分類情報は、複数の超音波変換素子122を分類するグループ数、活性超音波変換素子の個数などの情報を含む。超音波変換素子122の個数がnである場合、グループ数Nは、2以上n−1以下の整数値として入力され、活性超音波変換素子の個数kは、N+1以上n以下の整数値として入力される。これは、超音波変換素子122の分類されたグループGR1〜GRNのうちの少なくとも1つのグループには、2以上の超音波変換素子が含まれるためである。
【0057】
段階12で、活性超音波変換素子EONと非活性超音波変換素子EOFFとを選択するステップが遂行される。段階11で、k=nのグループ分類情報が入力された場合、全ての超音波変換素子122が活性超音波変換素子として選択されることを意味するので、段階12は省略される。段階11で、グループ数Nと活性超音波変換素子の個数kとの情報だけ入力された場合、グループ分類部140は、n個の超音波変換素子のうちのk個の活性超音波変換素子EONをランダムに抽出する。
【0058】
段階13で、活性超音波変換素子EONを、段階11で入力されたグループ数NのグループGR1〜GRNに分類する。上述の段階11で、全ての超音波変換素子に対するグループ情報が入力された場合、グループ分類部140は、入力された情報によってグループを分類する。段階11で、グループ数Nと活性超音波変換素子の個数kとの情報だけ入力された場合、グループ分類部140は、k個の活性超音波変換素子EONをランダムにN個のグループに分類する。
【0059】
図6(a)及び図6(b)は、3個のリング状に配列された超音波変換素子アレイを有する超音波変換装置内で、隣接配置された超音波変換素子122がグループに分類された例示的な図である。即ち、図2に示した超音波変換装置120は、超音波変換素子122が側方向に円形をなすように配列されたそれぞれ異なる大きさの複数個のリングを、垂直方向に合わせた構造を有し、図6(a)及び図6(b)は、垂直方向の3個のリング状に配列された超音波変換素子アレイを例示的に示したものである。
【0060】
図6(a)及び図6(b)に示した超音波変換素子は、スパースアレイ(sparse−array)の構造を示している。スパースアレイは、選択されていない一部超音波変換素子を非活性化し、選択された超音波変換素子だけを選択して信号処理するための配列を意味する。超音波変換素子のグループ分類は、図6(a)に示すように、同じリング内で隣接する活性超音波変換素子122の集団で選択され、図6(b)に示すように、互いに隣接する互いに異なるリングに近接する超音波変換素子122の集団で選択される。
【0061】
互いに隣接する活性超音波変換素子を同一グループに分類することは、互いに隣接する活性超音波変換素子が焦点に至る距離に比べ、活性超音波変換素子間の距離が無視することができるほどに小さく、位相や振幅が同一であっても、超音波を照射しようとする対象領域の焦点に同じ位相の超音波信号を送信できるからである。
【0062】
活性超音波変換素子と非活性超音波変換素子との分布パターンは、ランダムに不規則的に選択されることが望ましい。これは、活性超音波変換素子が、規則的なアレイ配列を有する場合、超音波信号が照射される対象領域内の焦点以外の他の領域にも、超音波信号が集束され、これによって、関心の対象になる焦点への超音波集束度が低くなり、病変の治療や診療時間が長くなることがあるためである。
【0063】
また、グループ分類部140は、最適化技法である遺伝的アルゴリズム(genetic algorithm)を利用して活性超音波変換素子を選択し、活性超音波変換素子のグループを分類することができる。遺伝的アルゴリズムは、進化過程で得た遺伝的操作と適応度を使用して最適解(optimum solution)を求める手法である。
【0064】
従って、グループ分類部140は、活性超音波変換素子の選択(sampling)、活性超音波変換素子のグループ分類(grouping)などを個体で行う集団を生成し、各個体に対する適応度を評価し、評価値が高い個体を選択し、また、それぞれについて、交差、突然変異などの操作を加え、次世代の個体集団を生成する。このような操作を反復することによって、世代を重畳して適応度(performance)の高い個体が増加すると、最適解に近い個体が現れる確率も上昇するので、超音波医療装置のシステムを最適化することができる。例えば、適応度の評価は、グレーティング・ローブ(grating lobe)領域の目的関数を含んでもよい。ここで、グレーティング・ローブとは、身体内部に超音波を照射しようとする対象領域の焦点以外の他の位置に現れる超音波信号の集束度であり、遺伝的アルゴリズムを適用する場合、グレーティング・ローブを最小化することができる個体を最適解として得ることができる。
【0065】
超音波変換装置120のグループ分類ステップが遂行された後、或いはグループ分類ステップと同時に、段階20で、分類されたグループ別に入力する信号を生成するステップが遂行される。
【0066】
図11は、図9の段階20の例示的なフローチャートである。
【0067】
図1〜図11を参照すると、段階21で、信号発生装置110は、ソース信号を生成する。図4の実施形態によると、ソース信号は、M個の複数のチャネルSN_CH1〜SN_CHMを介して発せられ、チャネル選択部112に入力される。
【0068】
段階22で、チャネル選択部112は、複数の超音波変換素子122の分類されたグループ別に電気的信号を出力するために、入力されたチャネルSN_CH1〜SN_CHMのうちのグループ数N個のチャネルCH1〜CHNを選択する。
【0069】
段階11で、ユーザがユーザ・インターフェース130を利用して超音波変換装置120のグループ数を入力した場合、入力されたグループ数情報は、チャネル選択部112に出力され、チャネル選択部112は、入力されたグループ数情報によってN個のチャネルCH1〜CHNを選択する。もしユーザによってグループ数が入力されていない場合、チャネル選択部は、予め設定された手法によって、特定数のチャネルを選択するように設計される。
【0070】
段階23で、各チャネルを介して入力されたソース信号の位相、振幅(amplitude)を変換する。図7を参照すると、信号発生装置110で発せられた電気的信号は、位相変換器113に入力され、各位相変換素子PT1〜PTNによって、位相が変換される。また、信号増幅器114の各増幅素子AMP1〜AMPNは、各位相変換素子PT1〜PTNから入力された信号を適正利得で増幅し、出力チャネルCH1〜CHNを介して電気的信号を出力する。
【0071】
このために、グループ分類部140は、グループ分類情報をプロセッサ160に伝送し、プロセッサ160は、伝送されたグループ分類情報を分析し、各位相変換素子PT1〜PTNによって変換される位相と、各増幅素子AMP1〜AMPNによって増幅される利得とを算出し、位相変換器113と信号増幅器114とを制御する。
【0072】
このように、超音波変換素子のグループGP1〜GPNに入力される各電気的な信号に、それぞれ異なる振幅、位相を適用する。従って、それぞれ異なるグループに属する超音波変換素子から発せられた超音波信号がそれぞれ異なる送信遅延時間を有するようにし、それぞれ異なるグループに属する超音波変換素子と焦点FCとの間の距離差を補償することによって、複数の超音波変換素子122から照射される超音波信号を、焦点FCに集束させることができる。
【0073】
また、超音波変換装置120のグループに入力される信号の位相と振幅とを制御することによって、治療や診断を要する一定の対象領域、即ち超音波を照射しようとする領域内で、超音波が集束される焦点の位置を可変することもできる。また、超音波変換装置120から発せられる超音波が、多重焦点(multi−focus)を形成するように制御することもできる。
【0074】
段階30で、信号発生装置110は、複数の出力チャネルCH1〜CHNを介して電気的信号を超音波変換装置120のグループ別に入力させる。ここで、信号発生装置110の複数の出力チャネルCH1〜CHNのうちの少なくとも1つの出力チャネルは、複数の超音波変換素子122のうちの二つ以上の超音波変換素子に共通の信号を出力する。
【0075】
段階40で、超音波変換装置120は、各グループ別に入力された信号によって超音波信号を発する。
【0076】
段階50で、疾病の治療や診断が要求される被検者の身体内部の特定部位に超音波が照射され、病変の除去や診断のための超音波映像の生成がなされる。
【0077】
病変の除去に使用する場合、診断のための超音波対比で、約数十万倍の強力集束超音波(HIFU:high intensity focused ultrasound)が使われ、治療や診断を要する被検者101の身体内部の特定部位に集束される。照射部位に集束された超音波は、熱エネルギーに変換されて照射部位の温度を上昇させ、病変組織を懐死させる。
【0078】
超音波信号が超音波映像の生成に使われる場合、病変の除去のために使われる超音波よりはるかに低い強度の超音波が使われる。照射部位に集束され、組織階層で部分的に反射されたり回折されたりする超音波は、プローブを利用して電気的パルスに変換されることによって、身体内部の組織映像を獲得するのに活用される。即ち、身体内部で反射又は回折された超音波信号は、受信プローブ151の圧電変換器を振動させ、圧電変換器は、この振動による所定の振幅(amplitude)、位相の電気的パルスを出力する。受信プローブ151から出力された電気的パルスは、映像プロセッサ152に入力されて映像処理され、映像データが生成される。映像生成部153は、映像データに基づいて超音波映像を生成する。また、映像生成部153は、生成された超音波映像をディスプレイ部154に送信し、ディスプレイ部154を介して超音波映像がグラフィックで表示される。
【0079】
図9〜図11を参照して説明した本実施形態による超音波医療装置の制御方法は、コンピュータで実行されるプログラムとして作成可能であり、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を利用し、プログラムを作動させる汎用デジタル・コンピュータで具現される。また、上述の方法で使われたデータの構造は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に、様々な手段を介して記録される。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、マグネチック記録媒体(例えば、ROM(read−only memory)、USB(universal serial bus)、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光学的判読媒体(例えば、CD(compact disc)−ROM、DVD(digital versatile disc)など)のような記録媒体を含む。
【0080】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明の超音波医療装置及びその制御方法は、例えば、病変組織治療関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0082】
100 超音波医療装置
101 被検者
102 ベッド
110 信号発生装置
111 制御部
112 チャネル選択部
113 位相変換器
114 信号増幅器
120 超音波変換装置
121 支持板
122、122a〜122d 超音波変換素子
130 ユーザ・インターフェース
140 グループ分類部
141 基板
142 グループ分類プロセッサ
151 受信プローブ
152 映像プロセッサ
153 映像生成部
154 ディスプレイ部
160 プロセッサ
200 超音波診断機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号を超音波に変換して出力する複数の超音波変換素子を含む超音波変換部と、
前記複数の超音波変換素子を複数のグループに分類するグループ分類部と、
超音波に変換される信号を生成し、該生成された信号を前記グループのそれぞれに対応する複数の出力チャネルを介して出力する信号発生部と、を備えることを特徴とする超音波医療装置。
【請求項2】
前記信号発生部は、前記複数の出力チャネルのうちの一つ以上の出力チャネルに、前記分類されたグループのうちのいずれか1つのグループに属する2以上の超音波変換素子に共通の入力信号を入力することを特徴とする請求項1に記載の超音波医療装置。
【請求項3】
前記信号発生部に連結された多数のチャネルのうち、前記生成された信号を出力するための前記出力チャネルを選択するチャネル選択部を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波医療装置。
【請求項4】
前記分類されるグループの個数を含むグループ分類情報を入力するユーザ・インターフェースを更に含み、
前記チャネル選択部は、前記ユーザ・インターフェースに入力されたグループ分類情報によって前記出力チャネルを選択することを特徴とする請求項3に記載の超音波医療装置。
【請求項5】
前記グループ分類部は、前記超音波変換素子を活性超音波変換素子と非活性超音波変換素子とに分類し、前記活性超音波変換素子を前記複数のグループに分類することを特徴とする請求項1に記載の超音波医療装置。
【請求項6】
前記活性超音波変換素子の個数を含むグループ分類情報を入力するユーザ・インターフェースを更に含み、
前記グループ分類部は、前記ユーザ・インターフェースに入力されたグループ分類情報によって前記活性超音波変換素子と非活性超音波変換素子とを分類することを特徴とする請求項5に記載の超音波医療装置。
【請求項7】
前記グループ分類部は、ランダム抽出によって前記活性超音波変換素子と前記非活性超音波変換素子とを分類することを特徴とする請求項5に記載の超音波医療装置。
【請求項8】
前記グループ分類部は、隣接する超音波変換素子を同一グループに分類することを特徴とする請求項1に記載の超音波医療装置。
【請求項9】
超音波が照射される対象領域で焦点が形成されるように前記グループに入力される前記出力チャネルの信号の位相を変換する位相変換器と、
前記位相変換された信号の大きさを増幅する信号増幅器と、を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波医療装置。
【請求項10】
前記グループ分類部から伝送されるグループ分類情報から前記出力チャネルの信号の位相及び増幅利得を算出して前記位相変換器及び信号増幅器を制御するプロセッサを更に含むことを特徴とする請求項9に記載の超音波医療装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記出力チャネルの信号によって照射される超音波信号が多重焦点を形成するように前記位相変換器及び信号増幅器を制御することを特徴とする請求項10に記載の超音波医療装置。
【請求項12】
複数の超音波変換素子を複数のグループに分類する段階と、
超音波に変換される信号を生成する段階と、
前記生成された信号を複数の出力チャネルを利用して前記複数のグループに出力する段階と、有することを特徴とする超音波医療装置の制御方法。
【請求項13】
前記複数の出力チャネルのうちの一つ以上のチャネルには、前記グループのうちのいずれか1つのグループに属する2以上の超音波変換素子に共通の入力信号が入力されることを特徴とする請求項12に記載の超音波医療装置の制御方法。
【請求項14】
前記複数のグループに出力する段階は、多数のチャネルのうち、前記生成された信号を出力するための前記複数の出力チャネルを選択する段階を含むことを特徴とする請求項12に記載の超音波医療装置の制御方法。
【請求項15】
前記複数の出力チャネルを選択する段階は、
前記グループの個数を含むグループ分類情報を入力する段階と、
前記入力されたグループ分類情報のグループの個数と同じ個数で前記出力チャネルを選択する段階と、を含むことを特徴とする請求項14に記載の超音波医療装置の制御方法。
【請求項16】
前記複数のグループに分類する段階は、
前記超音波変換素子を活性超音波変換素子と非活性超音波変換素子とに分類する段階と、
前記活性超音波変換素子を前記複数のグループに分類する段階と、を含むことを特徴とする請求項12に記載の超音波医療装置の制御方法。
【請求項17】
前記活性超音波変換素子と非活性超音波変換素子とに分類する段階は、ランダム抽出によって前記活性超音波変換素子と前記非活性超音波変換素子とを選択することを特徴とする請求項16に記載の超音波医療装置の制御方法。
【請求項18】
前記複数のグループに分類する段階は、隣接する超音波変換素子を同一グループに分類することを特徴とする請求項12に記載の超音波医療装置の制御方法。
【請求項19】
超音波を照射する対象領域に焦点が形成されるように前記グループに入力される前記出力チャネルの信号を制御する段階を更に含むことを特徴とする請求項12に記載の超音波医療装置の制御方法。
【請求項20】
前記出力チャネルの信号を制御する段階は、
入力されたグループ分類情報に基づいて、前記グループに入力される前記出力チャネルの信号の位相及び増幅利得を算出する段階と、
前記対象領域に焦点が形成されるように前記出力チャネルの信号の位相を変換する段階と、
前記出力チャネルの信号の大きさを増幅する段階と、を含むことを特徴とする請求項19に記載の超音波医療装置の制御方法。
【請求項21】
超音波信号が多重焦点を形成するように前記出力チャネルの信号を制御することを特徴とする請求項19に記載の超音波医療装置の制御方法。
【請求項22】
請求項12乃至21のいずれか1項に記載の超音波医療装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2013−52244(P2013−52244A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−195007(P2012−195007)
【出願日】平成24年9月5日(2012.9.5)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】