説明

超音波診断装置、医用画像管理システム及びプログラム

【課題】超音波診断画像の検索効率を向上させることができる超音波診断装置、医用画像管理システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】制御部208は、画像生成部204による超音波画像データの生成に関連して、複数種類の検査部位から何れかの入力を入力検査部位として受け付ける。そして、制御部208は、入力が受け付けられた検査部位を特定可能なボディマークIDを、画像生成部204によって生成された超音波画像データに対応付ける。また、制御部208は、検査の開始及び終了を設定する。そして、制御部208は、設定された検査の開始から終了までを1検査とする検査毎の検査情報ファイルを作成する。そして、制御部208は、設定された検査の開始から終了までにおいて取得された1以上の超音波画像データに対応するボディマークIDを当該設定された検査に対応する検査情報ファイルに含める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置、医用画像管理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、超音波診断装置は、医用画像診断装置として、心臓、四肢、乳房等、様々な生体組織の検査において利用されている。実際の検査の場面においては、一の検査に対して複数部位の超音波診断画像が取得される。このようにして取得された超音波診断画像は、後の診断のために超音波画像データとして記録媒体等に保存される。医師等の読影者は、保存された複数の超音波診断画像から診断対象である部位の超音波診断画像を選択して表示装置等に表示させ、これに基づいて診断を行う。
【0003】
このとき、読影者によって所望とする部位の超音波診断画像が選択できるようにされる必要がある。そのため、従来の超音波診断装置では、ボディマークと呼ばれるシンボル画像データを、保存対象の超音波画像データに合成して保存することが行われている。そして、保存された超音波画像データに基づくサムネイルをリスト表示する。このとき、サムネイル表示された超音波診断画像にはボディマークが含まれているため、読影者の目視により所望とする診断部位の超音波診断画像の選択ができるようになっている。このようなボディマークは、特に、超音波診断画像を見ただけでは識別困難な左右乳房の画像を選択する場合の拠り所となっている。
【0004】
ところが、一の検査に対して保存される超音波診断画像は非常に多い場合がある。このような場合、多数の超音波診断画像を上述のようにしてリスト表示し、読影者によって所望とする診断部位の超音波診断画像を選択させることは、困難が伴うばかりか、診断対象とは異なる超音波診断画像を誤って選択してしまう場合がある。その場合、再度上述したリスト表示に戻って超音波診断画像の選択をやり直さなければならず、診断効率の低下の要因となる。
【0005】
このような問題に鑑み、従来の超音波診断装置において、超音波画像データを取得した際に、ボディマークの識別子であるボディマークIDを含む付帯情報を生成し、当該取得した超音波画像データに対応付けて記憶するようにしたものがある(例えば、特許文献1)。このような超音波診断装置によれば、所望とする診断部位の超音波診断画像のみをリスト表示することができるので、所望とする超音波診断画像の選択を容易に行わせることができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−12028号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載の超音波診断装置は、単に超音波画像データに対応する付帯情報を収集してテーブル化しているだけであって、収集された付帯情報については全く整理されていない。そのため、付帯情報に基づく超音波画像データの検索を行う際、全ての超音波画像データのそれぞれに対応する付帯情報について、検索対象である超音波画像データであるか否かについて判定する必要があった。その結果、検索の際の処理負荷が大きく、保存された超音波画像データが多いほど、読影者が所望とする超音波診断画像を選択するまでに多くの時間を要してしまい、やはり、診断効率が低下してしまう。
【0008】
本発明の課題は、超音波画像データの検索効率を向上させることができる超音波診断装置、医用画像管理システム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、超音波診断装置において、
被検体に送信した超音波の反射波に基づいて超音波画像データを生成する画像処理部と、
前記画像処理部によって生成された超音波画像データを記憶する記憶部と、
前記画像処理部による超音波画像データの生成に関連して、複数種類の検査部位から何れかの入力を入力検査部位として受け付け、該入力が受け付けられた検査部位を特定可能な識別情報を、前記画像処理部によって生成された超音波画像データに対応付け、検査の開始及び終了を設定し、該設定された検査の開始から終了までを1検査とする検査毎の管理ファイルを生成するとともに、設定された検査の開始から終了までにおいて取得された1以上の超音波画像データに対応する識別情報を当該設定された検査に対応する管理ファイルに含める一方、1以上の検査から何れかの選択入力を受け付け、該入力が受け付けられた検査に対応する管理ファイルを特定し、複数種類の検査部位から何れかの入力を選択検査部位として受け付け、該入力が受け付けられた検査部位に対応する識別情報を、特定した前記管理ファイルから抽出し、該抽出した識別情報に対応する超音波画像データを前記記憶部から読み出し、該読み出した超音波画像データを出力する制御部と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、検査の実施に関連する時期に当該検査に対応する管理ファイルを生成することを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の超音波診断装置において、
ネットワークを介して外部機器との間でデータの送受信を行うための通信部を備え、
前記制御部は、前記識別情報を前記超音波画像データに付加して画像ファイルを生成し、該生成した画像ファイルを前記通信部を介して前記ネットワーク上に接続された画像管理装置に送信することを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、被検体に送信した超音波の反射波に基づいて超音波画像データを生成する画像処理部を有する超音波診断装置と、前記超音波診断装置とネットワークを介して接続された画像管理装置と、を含む医用画像管理システムにおいて、
前記超音波診断装置は、
前記画像処理部によって生成された超音波画像データを記憶する記憶部と、
ネットワークを介して外部機器との間でデータの送受信を行うための通信部と、
前記画像処理部による超音波画像データの生成に関連して、複数種類の検査部位から何れかの入力を入力検査部位として受け付け、該入力が受け付けられた検査部位を特定可能な識別情報を、前記画像処理部によって生成された超音波画像データに対応付け、検査の開始及び終了を設定し、該設定された検査の開始から終了までを1検査とする検査毎の管理ファイルを生成するとともに、設定された検査の開始から終了までにおいて取得された1以上の超音波画像データに対応する識別情報を当該設定された検査に対応する管理ファイルに含める一方、1以上の検査から何れかの選択入力を受け付け、該入力が受け付けられた検査に対応する管理ファイルを特定し、複数種類の検査部位から何れかの入力を選択検査部位として受け付け、該入力が受け付けられた検査部位に対応する識別情報を、特定した前記管理ファイルから抽出し、該抽出した識別情報に対応する超音波画像データを前記記憶部から読み出し、該読み出した超音波画像データを出力する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記識別情報を前記超音波画像データに付加して画像ファイルを生成し、該生成した画像ファイルを前記通信部を介して前記画像管理装置に送信し、
前記画像管理装置は、
前記超音波診断装置から送信された画像ファイルを記憶する画像ファイル記憶部と、
入力部と、
画像を表示する表示部と、
前記入力部による検査部位の指示入力に対応する識別情報が付加された画像ファイルを前記画像ファイル記憶部から読み出し、該読み出した画像ファイルに含まれる超音波画像データに基づいて、前記表示部に超音波診断画像を表示する表示制御部と、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、プログラムにおいて、
被検体に送信した超音波の反射波に基づいて超音波画像データを生成する超音波診断装置に設けられたコンピュータに、
生成された前記超音波画像データを記憶部に記憶し、超音波画像データの生成に関連して、複数種類の検査部位から何れかの入力を入力検査部位として受け付け、該入力が受け付けられた検査部位を特定可能な識別情報を、生成された前記超音波画像データに対応付け、検査の開始及び終了を設定し、該設定された検査の開始から終了までを1検査とする検査毎の管理ファイルを生成するとともに、設定された検査の開始から終了までにおいて取得された1以上の超音波画像データに対応する識別情報を当該設定された検査に対応する管理ファイルに含める一方、1以上の検査から何れかの選択入力を受け付け、該入力が受け付けられた検査に対応する管理ファイルを特定し、複数種類の検査部位から何れかの入力を選択検査部位として受け付け、該入力が受け付けられた検査部位に対応する識別情報を、特定した前記管理ファイルから抽出し、該抽出した識別情報に対応する超音波画像データを前記記憶部から読み出し、該読み出した超音波画像データを出力する制御手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、超音波画像データの検索効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施の形態に係る医用画像管理システムのシステム構成図である。
【図2】超音波診断装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】PACSの機能的構成を示すブロック図である。
【図4】画像ファイル生成処理について説明するフローチャートである。
【図5】画像ファイル生成処理について説明するフローチャートである。
【図6】ボディマークリストについて説明する図である。
【図7】ボディマークが合成された画像について説明する図である。
【図8】画像ファイル及び動画ファイルのファイル構成について説明する図である。
【図9】検査情報ファイルのファイル構成について説明する図である。
【図10】インデックス情報ファイルのファイル構成について説明する図である。
【図11】検査画像表示制御処理について説明するフローチャートである。
【図12】検査リスト表示画面について説明する図である。
【図13】部位リスト表示画面について説明する図である。
【図14】保存画像一覧表示画面について説明する図である。
【図15】保存超音波画像について説明する図である。
【図16】画像データ送信処理について説明するフローチャートである。
【図17】画像参照処理について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態に係る医用画像管理システムについて、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0017】
医用画像管理システム100は、図1に示すように、RIS(Radiological Information System:放射線情報システム)10と、超音波診断装置20と、PACS(Picture Archiving and Communication System)30と、クライアント端末40とを備えている。上記の各装置は、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。なお、この医用画像管理システム100には、超音波診断装置20とは異なる種類のモダリティが接続されることがあり、例えば、CT(コンピュータ断層撮影装置)、MRI(磁気共鳴診断装置)、CR(コンピュータ・ラジオグラフィ)、DR(デジタルX線撮影装置)、XA(血管造影X線診断装置)、ES(内視鏡装置)等である。
【0018】
RIS10は、医用画像管理システム100内における診療予約、診断結果のレポート、実績管理等の情報管理を行う。RIS10は、図示しない電子カルテシステム等において生成された撮影オーダ情報を超音波診断装置20に送信する。
【0019】
超音波診断装置20は、RIS10から受信した撮影オーダ情報に従い、患者(以下、被検体ということがある)の生体内部組織の状態を超音波画像にして表示出力する装置である。すなわち、超音波診断装置20は、生体等の被検体内に対して超音波(送信超音波)を送信するとともに、この被検体内で反射した超音波の反射波(反射超音波:エコー)を受信する。超音波診断装置20は、受信した反射波を電気信号に変換し、これに基づいて超音波画像データを生成する。超音波診断装置20は、生成した超音波画像データに基づき、被検体内の内部状態を超音波画像として表示する。また、超音波診断装置20は、撮影オーダ情報に基づいて、生成した超音波画像データに関する付帯情報を生成する。超音波診断装置20は、超音波画像データに当該付帯情報を付帯して、DICOM(Digital Imaging and COmmunication in Medicine)規格に則ったDICOM画像データからなる画像ファイルを生成し、PACS30に送信することができる。
【0020】
超音波診断装置20は、図2に示すように、超音波診断装置本体20aと超音波探触子20bとを備えている。超音波探触子20bは、上述したようにして超音波を送信するとともに、反射波を受信する。超音波診断装置本体20aは、超音波探触子20bとケーブル20cを介して接続され、超音波探触子20bに電気信号の駆動信号を送信することによって超音波探触子20bに被検体内に対して送信超音波を送信させる。また、超音波診断装置本体20aは、超音波探触子20bにて受信した被検体内からの反射超音波に応じて超音波探触子20bで生成された電気信号である受信信号を受信し、上述のようにして超音波画像データを生成する。
【0021】
超音波探触子20bは、圧電素子からなる振動子(図示しない)を備えており、この振動子は、例えば、方位方向(走査方向)に一次元アレイ状に複数配列されている。本実施の形態では、例えば、192個の振動子を備えた超音波探触子20bを用いている。なお、振動子は、二次元アレイ状に配列されたものであってもよい。また、振動子の個数は、任意に設定することができる。また、本実施の形態では、超音波探触子20bについて、リニア電子スキャンプローブを採用したが、電子走査方式あるいは機械走査方式の何れを採用してもよく、また、リニア走査方式、セクタ走査方式あるいはコンベックス走査方式の何れの方式を採用することもできる。
【0022】
超音波診断装置本体20aは、例えば、操作入力部201と、送信部202と、受信部203と、画像生成部204と、画像メモリ部205と、DSC(Digital Scan Converter)206と、表示部207と、制御部208と、記憶部209と、通信部210とを備えて構成されている。
【0023】
操作入力部201は、例えば、診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータの入力などを行うための各種スイッチ、ボタン、トラックボール、マウス、キーボード等を備えており、操作信号を制御部208に出力する。
【0024】
送信部202は、制御部208の制御に従って、超音波探触子20bにケーブル20cを介して電気信号である駆動信号を供給して超音波探触子20bに送信超音波を発生させる回路である。また、送信部202は、例えば、クロック発生回路、遅延回路、パルス発生回路を備えている。クロック発生回路は、駆動信号の送信タイミングや送信周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。遅延回路は、駆動信号の送信タイミングを振動子毎に対応した個別経路毎に遅延時間を設定し、設定された遅延時間だけ駆動信号の送信を遅延させて送信超音波によって構成される送信ビームの集束を行うための回路である。パルス発生回路は、所定の周期で駆動信号としてのパルス信号を発生させるための回路である。上述のように構成された送信部202は、例えば、超音波探触子20bに配列された複数(例えば、192個)の振動子のうちの連続する一部(例えば、64個)を駆動して送信超音波を発生させる。そして、送信部202は、送信超音波を発生させる毎に駆動する振動子を方位方向にずらすことで走査(スキャン)を行う。
【0025】
受信部203は、制御部208の制御に従って、超音波探触子20bからケーブル20cを介して電気信号である受信信号を受信する回路である。受信部203は、例えば、増幅器、A/D変換回路、整相加算回路を備えている。増幅器は、受信信号を、振動子毎に対応した個別経路毎に、予め設定された増幅率で増幅させるための回路である。A/D変換回路は、増幅された受信信号をA/D変換するための回路である。整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、振動子毎に対応した個別経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成するための回路である。
【0026】
画像生成部204は、受信部203からの音線データに対して包絡線検波処理や対数増幅などを実施し、ダイナミックレンジやゲインの調整を行って輝度変換することにより、Bモード画像データを生成する。すなわち、Bモード画像データは、受信信号の強さを輝度によって表したものである。画像生成部204は、Bモード画像データの他、Aモード画像データ、Mモード画像データ及びドプラ法による画像データが生成できるものであってもよい。
【0027】
画像メモリ部205は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリによって構成されており、画像生成部204から送信されたBモード画像データをフレーム単位で記憶する。すなわち、フレーム画像データとして記憶することができる。そして、記憶されたフレーム画像データは、制御部208の制御に従って、DSC206に送信される。画像メモリ部205は、約10秒分のフレーム画像データを保持可能な大容量メモリにより構成されており、例えば、FIFO(First-In First-Out)方式により、直近10秒分のフレーム画像データが保持される。
【0028】
DSC206は、画像メモリ部205より受信したフレーム画像データをテレビジョン信号の走査方式による画像信号に変換し、表示部207に出力する。
【0029】
表示部207は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ、有機EL(Electronic Luminescence)ディスプレイ、無機ELティスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示装置が適用可能である。表示部207は、DSC206から出力された画像信号に従って表示画面上に画像の表示を行う。なお、表示装置に代えてプリンタ等の印刷装置等を適用し、プリント出力可能に構成してもよい。
【0030】
制御部208は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備えて構成され、ROMに記憶されているシステムプログラム等の各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って超音波診断装置20の各部の動作を集中制御する。
ROMは、半導体等の不揮発メモリ等により構成され、超音波診断装置20に対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な、例えば、後述する、画像ファイル生成処理、検査画像表示制御処理及び画像データ送信処理等を実行する各種処理プログラムや、ガンマテーブル等の各種データ等を記憶する。これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。また、ROMには、後述するボディマークリストが記憶されている。
RAMは、CPUにより実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0031】
記憶部209は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の大容量記録媒体によって構成されており、インデックス情報ファイル、画像ファイル及び動画ファイルが含まれた検査毎の検査情報ファイルを記憶する。インデックス情報ファイル、画像ファイル、動画ファイル及び検査情報ファイルの各ファイル構成及び作成要領については後述する。
【0032】
通信部210は、LANアダプタ、ルータ、TA(Terminal Adapter)等を備え、通信ネットワークNを介して接続されたRIS10、PACS30及びクライアント端末40等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0033】
PACS30は、図1に示すように、超音波診断装置20において生成された画像ファイル及び動画ファイル(以下、画像ファイル等ということがある。)を保存管理し、検索やデータ解析を行うデータベースシステムである。PACS30は、超音波診断装置20から受信した画像ファイル等に含まれる付帯情報に基づいて当該画像ファイル等を、例えば、リレーショナルデータベースに蓄積記憶していく。そして、PACS30は、読影医等の操作指示に応じて指定された患者IDや検査ID等を検索キーとして画像ファイル等を検索し、画像ビューワやイメージャに出力する。PACS30は、患者IDや検査ID等の検索キーを含む画像ファイルデータ取得要求を外部機器から受信すると、この取得要求に応じた画像ファイル等を検索して当該外部機器に送信する。本実施の形態におけるPACS30は、ボディマークIDを検索キーとして画像ファイル等を検索することが可能であり、読影医等による画像ファイル等の選択を容易ならしめるように構成されている。
【0034】
また、PACS30は、図3に示すように、制御部301、操作部302、表示部303、通信部304及び記憶部305を備えて構成され、各部はバス306によって接続されている。
【0035】
制御部301は、CPU、RAM等から構成され、PACS30の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部302から入力される操作信号又は通信部304により受信される指示信号に応じて、記憶部305に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0036】
操作部302は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部301に出力する。
【0037】
表示部303は、LCDにより構成され、制御部301から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0038】
通信部304は、LANアダプタ、ルータ、TA等を備え、通信ネットワークNを介して接続された超音波診断装置20、クライアント端末40等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0039】
記憶部305は、HDD等の大容量記録媒体によって構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。また、記憶部305は、超音波診断装置20により生成された画像ファイル及び動画ファイルを記憶する。なお、記憶部305に画像ファイル等を管理するための画像ファイル管理データベースを記憶し、制御部301との協働により、記憶部305に記憶されている画像ファイル等が管理されるように構成してもよい。
【0040】
クライアント端末40は、医用画像を表示するビューワ機能を有しており、読影医等の読影に供する端末である。クライアント端末40は、画像ファイル取得要求をPACS30に送信し、PACS30から取得要求に応じた画像ファイル及び動画ファイルを取得する。そして、クライアント端末40は、取得した画像ファイルや動画ファイルに含まれる超音波画像データに基づいて超音波画像を表示する。
【0041】
次に、以上のようにして構成された医用画像管理システム100における超音波診断装置20の制御部208にて実行される画像ファイル生成処理について図4〜図5を参照しながら説明する。この画像ファイル生成処理は、超音波診断装置20による1検査の実施に応じて実行される処理である。例えば、画像ファイル生成処理は、医師や技師等の操作者による所定の検査実施操作に応じて実行される。
【0042】
先ず、制御部208は、RIS10から撮影オーダ情報が入力され、操作入力部201によって患者の個人情報が入力されると(ステップS101)、スキャン動作を開始する(ステップS102)。すなわち、送信部202及び受信部203によって超音波の送受を行い、画像生成部204によって超音波画像データを生成する。そして、生成された超音波画像データを1フレーム毎に画像メモリ部205に記憶する。そして、画像メモリ部205に記憶された超音波画像データに基づいて表示部207に超音波画像を表示する。制御部208は、以上の動作を、以降の処理においても並行して繰り返し実行する。
【0043】
次に、制御部208は、操作入力部201の入力による各種パラメータの設定変更が行われたか否かを判定する(ステップS103)。操作入力部201の入力によって設定変更可能なパラメータは、例えば、ガンマ特性、ゲイン及びダイナミックレンジ等である。
【0044】
制御部208は、パラメータの設定変更が行われたと判定したときは(ステップS103:Y)、操作入力部201の入力に応じたパラメータの設定変更を実施した後(ステップS104)、ステップS103の処理を実行する。
【0045】
一方、制御部208は、パラメータの設定変更が行われたと判定しないときは(ステップS103:N)、スキャン動作を終了させるか否かを判定する(ステップS105)。すなわち、制御部208は、1検査を終了するための操作入力部201による終了操作を受け付けたか否かを判定する。なお、終了操作を受け付けたか否かについては、所定の検査終了操作の他、他の患者情報を読み込んだときであってもよい。
【0046】
制御部208は、スキャン動作を終了すると判定しないときは(ステップS105:N)、操作入力部201によるフリーズ操作があったか否かを判定する(ステップS106)。すなわち、制御部208は、表示部207に動画表示されている超音波画像を静止画像に切り替えるための操作が行われたか否かを判定する。
【0047】
制御部208は、フリーズ操作があったと判定したときは(ステップS106:Y)、フリーズ操作を受け付けたときにおいて表示部207に表示されている超音波画像を固定表示する画像フリーズ制御を行う(ステップS107)。なお、本実施の形態では、画像フリーズ制御においてスキャン動作を停止するようにしたが、表示画面上における超音波画像を固定表示する一方で、スキャン動作を並行して実施するようにしてもよい。一方、制御部208は、フリーズ操作があったと判定しないときは(ステップS106:N)、ステップS103の処理を実行する。
【0048】
次に、制御部208は、表示部207の所定表示領域にボディマークリストを表示し、操作入力部201による選択入力を受け付ける(ステップS108)。すなわち、制御部208は、操作入力部201による入力検査部位の入力を受け付ける。
【0049】
ボディマークリストは、例えば、図6に示すように、検査部位の名称、検査部位のイメージを示すボディマーク、検査部位を特定するボディマークIDを含んでいる。ボディマークは、後述するようにして超音波画像と合成されて視覚的に検査部位を特定するためのものである。なお、ボディマークは、文字・記号、あるいは、他の図形であってもよく、読影者によって何れの検査部位であるか視認できる態様であれば何れの態様であってもよい。また、ボディマークとともに、又は、ボディマークに代えて、操作入力部201等によって入力されたコメントを画像化して超音波画像に合成するようにしてもよい。ボディマークIDは、後述するように、記憶部209等に記憶された超音波画像データの検査部位を制御部208等のコンピュータによって検索を可能にするための識別情報である。本実施の形態におけるボディマークID及びボディマークでは、図6に示すように、腹部、脚部、右乳房及び左乳房等のように部位を特定するものとしたが、当該部位において、さらに、超音波画像データを取得したときにおける超音波探触子の向きや、超音波画像データを取得した位置を特定するようにしてもよい。例えば、左乳房の左上部であって、超音波探触子が水平方向であることを特定するボディマークID及びボディマークが含まれるようにしてもよい。なお、ボディマークリストは、ボディマークを含まない構成であってもよい。
【0050】
制御部208は、以上のようにしてボディマークの選択を受け付けると、選択されたボディマークに対応する画像データと、固定表示されている超音波画像の画像データとを合成し、合成後の超音波画像データによる超音波画像を表示部207に表示する。すなわち、制御部208は、選択されたボディマークの画像が付与された超音波画像を表示部207に表示する。合成された超音波画像データによれば、例えば、図7に示すように、中央に大きく表示された超音波画像USの右下部分に小さいボディマークBMが表れた画像IMが表示画面上に表示される。
【0051】
次に、制御部208は、操作入力部201による画像保存操作があったか否かを判定する(ステップS109)。すなわち、制御部208は、表示部207に固定表示された合成後の超音波画像の画像データをファイル化して記憶部209に保存するための操作が受け付けられたか否かを判定する。
【0052】
制御部208は、画像保存操作があったと判定したときは(ステップS109:Y)、選択されたボディマークと、表示部207に固定表示された合成後の超音波画像に対応する超音波画像データとに基づいて、画像ファイルを作成する(ステップS110)。
【0053】
すなわち、制御部208は、先ず、画像メモリ部205から、固定表示された超音波画像に対応する合成後の超音波画像データを読み出す。制御部208は、読み出した超音波画像データを保存用の画像データに変換する。変換後の画像データは、例えば、ビットマップイメージである。なお、変換後の画像データは、JPEG(Joint Photographic Experts Group format)等の圧縮方式によって圧縮されたものとしてもよい。
【0054】
次に、制御部208は、上述のようにして変換された画像データに付帯情報を付加し、図8に示すように構成された、DICOM画像データからなる画像ファイルを生成する。付帯情報は、例えば、図8に示すように、患者情報、検査情報、シリーズ情報及び画像識別情報を含む。
【0055】
患者情報には、患者名、患者IDの他、性別、生年月日、住所、職業等の患者に関する情報が含まれている。患者名及び患者IDの各情報は、例えば、RIS10から送信された撮影オーダ情報に基づくものである。
検査情報には、検査日、当該画像ファイルの保存時刻、ボディマークID、フォーカス点を示す表示深度の他、検査を識別する検査ID、検査名、受付番号、検査目的、検査内容等の検査に関する情報が含まれている。検査日の情報は、例えば、RIS10から送信された撮影オーダ情報に基づくものである。保存時刻の情報は、例えば、上述した画像保存操作を受け付けたときに、図示しない内蔵の時計部から出力された時刻情報に基づいて生成される。
シリーズ情報には、モダリティ名、使用した超音波探触子(プローブ)の種別の他、シリーズ番号、手技、撮影部位、撮影方向、撮影技師名等の、一つの検査の中で生成されるモダリティ毎の一連の医用画像の単位(シリーズ)に関する情報である。モダリティ名は、使用するモダリティ名であって、本実施の形態では、超音波診断装置を示す情報である。プローブ種別の情報は、リニアスキャンプローブやコンベックススキャンプローブ等の別、及び、周波数タイプ等、超音波診断装置本体20aに接続される超音波探触子20bの種別を示す情報である。プローブ種別の情報は、操作入力部201により予め入力された情報に基づいて生成される。なお、超音波探触子20bが超音波診断装置本体20aに接続されたときに、プローブ種別の情報が当該超音波探触子20bから自動的に取得されるように構成してもよい。
画像識別情報は、画像を識別するSOP(Service Object-Pair class)インスタンスUID(Unique IDentifier)、画像番号、画像サイズ等の医用画像に関する情報である。
【0056】
制御部208は、以上のようにして作成された画像ファイルを記憶部209に保存する(ステップS111)。そして、制御部208は、表示部207における表示を、固定表示から動画表示に切り替えるフリーズ解除制御を行い(ステップS112)、ステップS102の処理を実行する。
【0057】
一方、制御部208は、ステップS109において、画像保存操作があったと判定しないときは(ステップS109:N)、図5に示すように、操作入力部201による動画保存操作があったか否かを判定する(ステップS113)。すなわち、制御部208は、フリーズ操作が行われたとき以前の直近10秒間における超音波画像の動画データをファイル化して記憶部209に保存するための操作が受け付けられたか否かを判定する。
【0058】
制御部208は、動画保存操作があったと判定したときは(ステップS113:Y)、
直近10秒間において生成された各超音波画像データに基づいて動画データを生成する(ステップS114)。すなわち、制御部208は、最初に、フリーズ操作が受け付けられたときから10秒前までに生成された各超音波画像データを画像メモリ部205から読み出す。そして、制御部208は、読み出した各超音波画像データに対し、それぞれボディマークの画像データを合成する。そして、制御部208は、ボディマークの画像データが合成された各超音波画像データを、動画として視認し得るように所定の圧縮形式による動画データを生成する。動画データの圧縮形式は、例えば、AVI(Audio-Video Interleaved format)やMPEG2(Moving Picture Experts Group 2)等である。
【0059】
次に、制御部208は、上述のようにして生成された動画データに付帯情報を付加し、DICOM画像データからなる動画ファイルを生成する(ステップS115)。動画ファイルの生成要領については、画像データが動画データに置き換えられた点を除き、上述した画像ファイルと同様である。
【0060】
制御部208は、上述のようにして生成された動画ファイルを記憶部209に保存する(ステップS116)。そして、制御部208は、表示部207における表示を、固定表示から動画表示に切り替えるフリーズ解除制御を行い(ステップS117)、ステップS102の処理を実行する。
【0061】
また、制御部208は、ステップS113において、動画保存操作があったと判定しないとき、すなわち、キャンセル操作があったときは(ステップS113:N)、ステップS114〜ステップS116の処理を実行することなく、ステップS117の処理を実行する。
【0062】
制御部208は、以上のようにして画像ファイル及び動画ファイルが生成された後、ステップS105において、スキャン動作を終了すると判定すると(ステップS105:Y)、図4に示すように、検査情報ファイルを作成する(ステップS118)。すなわち、制御部208は、1検査が終了したとして、検査毎のファイルである検査情報ファイルを作成する。
【0063】
検査情報ファイルは、図9に示すように、検査毎に作成される管理ファイルであって、インデックス情報ファイルと、上述のようにして作成された1以上の画像ファイル及び動画ファイルとが含まれている。
【0064】
インデックス情報ファイルは、図10に示すように、基本情報部と、画像情報部とを含んで構成されている。
基本情報部には、取得した各画像ファイル及び動画ファイルに共通する患者名、患者ID及び検査日が含まれており、例えば、RIS10から送信された撮影オーダ情報に基づいて作成される。
画像情報部には、1以上の画像情報が含まれている。画像情報は、1検査において作成された画像ファイル及び動画ファイルの数だけ作成される。画像情報には、ファイル情報、保存時刻、プローブ種別、ボディマークID、表示深度等、取得した各画像ファイル及び動画ファイルのそれぞれについての情報が含まれている。ファイル情報は、対応する画像ファイル又は動画ファイルの所在を制御部208によって特定するための情報であり、例えば、パスとファイル名とが含まれる。保存時刻、プローブ種別、ボディマークID及び表示深度の各情報は、それぞれ対応する画像ファイル又は動画ファイルに含まれる付帯情報から抽出された情報である。
【0065】
以上のようにして検査情報ファイルが作成されると、制御部208は、作成した検査情報ファイルを記憶部209に記憶し(ステップS119)、この処理を終了する。
【0066】
次に、超音波診断装置20の制御部208にて実行される検査画像表示制御処理について図11を参照しながら説明する。この検査画像表示制御処理は、検査情報ファイルの参照要求に応じて実行される処理である。例えば、検査画像表示制御処理は、操作入力部201による所定の検査情報ファイル参照要求操作に応じて実行される。
【0067】
先ず、制御部208は、記憶部209に記憶された各検査情報ファイルのうち、インデックス情報ファイルに含まれる基本情報部を読み出し、これに基づく検査リストを表示する(ステップS201)。すなわち、制御部208は、基本情報部に含まれる患者名、患者ID及び検査日等に基づき、図12に示すような検査リストLを含む検査リスト表示画面S1を表示部207に表示する。
【0068】
制御部208は、検査リストLから何れかの検査対象の選択を待って(ステップS202)、ステップS203の処理を実行する。具体的には、制御部208は、操作入力部201に含まれるトラックボールの操作に応じて、検査リスト表示画面S1に表示されたポインタPTを移動させる。そして、制御部208は、ポインタPTと重畳して表示された検査対象を網掛表示にする。そして、制御部208は、操作入力部201による所定の選択操作が行われたときに、網掛表示された検査対象を選択の対象とする。
【0069】
次に、制御部208は、選択された検査対象のインデックス情報ファイルを読み出す(ステップS203)。すなわち、制御部208は、インデックス情報ファイルから未だ読み出されていない画像情報部の各情報を読み出す。
【0070】
制御部208は、選択された検査対象における部位を選択するための部位リストを表示部207に表示する(ステップS204)。具体的には、制御部208は、インデックス情報ファイルのうちの基本情報部に基づいて、図13に示すような部位リスト表示画面S2を表示部207に表示する。部位リスト表示画面S2には、上部に患者ID、患者氏名及び検査日の各情報が表示され、その下部に、部位を示すボタン画像B1〜B4が表示されている。
【0071】
そして、制御部208は、部位リスト表示画面S2に表示された部位から何れかの選択を待って(ステップS205)、ステップS206の処理を実行する。すなわち、制御部208は、操作入力部201による選択検査部位の入力を受け付けた後、ステップS206の処理を実行する。具体的には、制御部208は、操作入力部201に含まれるトラックボールの操作に応じて、部位リスト表示画面S2に表示されたポインタPTを移動させる。そして、制御部208は、ポインタPTと重畳して表示された部位ボタンを網掛表示にする。そして、制御部208は、操作入力部201による所定の選択操作が行われたときに、網掛表示されたボタンに対応する部位を選択の対象とする。
【0072】
制御部208は、インデックス情報ファイルに含まれる各画像情報におけるボディマークIDを参照し、選択された部位に対応するボディマークIDと一致する画像ファイル及び動画ファイルをリストアップする(ステップS206)。
【0073】
制御部208は、上述のようにしてリストアップされた画像ファイル及び動画ファイルに応じたサムネイルデータを作成する(ステップS207)。具体的には、制御部208は、各画像情報に含まれるファイル情報を参照して画像ファイル及び動画ファイルを読み出す、そして、制御部208は、読み出した画像ファイル及び動画ファイルに含まれる画像データ及び動画データに基づいてサムネイルデータを作成する。
【0074】
制御部208は、上述のようにして作成されたサムネイルデータに基づき、表示部207に選択された部位に対応するサムネイルを一覧表示する(ステップS208)。具体的には、制御部208は、作成されたサムネイルデータに基づいて、図14に示すような保存画像一覧表示画面S3を表示部207に表示する。保存画像一覧表示画面S3には、上部に患者ID、患者氏名及び検査日の各情報、及び、選択された部位が表示され、その下部に、サムネイルTN1〜TN3が並べて表示されている。なお、1画面中に全てのサムネイルを表示できないような場合には、例えば、スクロール表示により、全てのサムネイルを表示することができる。また、図14に示す例では、選択された部位として右乳房が選択された場合を示している。すなわち、図14に示される保存画像一覧表示画面S3には、右乳房のボディマークが含まれる画像データ及び動画データに基づくサムネイルTN1〜TN3が並べて表示されている。
【0075】
そして、制御部208は、保存画像一覧表示画面S3に表示されたサムネイルから何れかの選択を待って(ステップS209)、ステップS210の処理を実行する。具体的には、制御部208は、操作入力部201に含まれるトラックボールの操作に応じて、保存画像一覧表示画面S3に表示されたポインタPTを移動させる。そして、制御部208は、ポインタPTと重畳して表示されたサムネイルを強調表示にする。そして、制御部208は、操作入力部201による所定の選択操作が行われたときに、強調表示されたサムネイルを選択の対象とする。
【0076】
制御部208は、選択されたサムネイルに対応する超音波画像を表示部207に表示し(ステップS210)、この処理を終了する。具体的には、制御部208は、選択されたサムネイルに対応する画像データ又は動画データを記憶部209から読み出し、画像メモリ部205に展開する。制御部208は、画像メモリ部205に展開された画像データ及び動画データをDSC206に出力し、画像信号への変換を行い、表示部207に出力する。制御部208は、DSC206から出力された画像信号に応じた超音波画像を表示部207に表示させる。その結果、図15に示すような保存超音波画像S4が表示部207に表示される。保存超音波画像S4には、上述のようにして画像データから生成された超音波画像IMと、患者の個人情報PIとが含まれている。
【0077】
本実施の形態では、以上のようにして、医師等の読影者によって検査対象と診断を行う部位を指定することにより、診断対象の超音波画像を表示部207に表示させることができる。その結果、読影者の目視観察によらず所望とする診断部位の超音波画像を表示させることができ、超音波画像の選択を容易にすることができるようになる。また、読影者による超音波画像の選択の誤りを低減することができる。すなわち、診断効率の低下を抑制することができるようになる。本実施の形態では、特に、左右乳房の超音波画像等のように、超音波画像を目視確認するだけでは何れの画像であるか判別が困難であるものに対して有効である。なお、本実施の形態における超音波診断装置20において、ボディマークID毎に画像ファイル及び動画ファイルを分類することができるようにすれば、診断部位毎に超音波画像を分けて表示することも可能である。
【0078】
さらに、本実施の形態では、全ての画像情報を参照することなく診断対象の超音波画像を検索することができるので、保存された画像データ及び動画データに対応する画像情報の取得速度が短縮される。また、記憶部209に記憶された全ての画像データ等に対応する超音波画像あるいはサムネイルを表示する必要がないため、超音波診断装置20における処理負荷が軽減され、読影者の所望とする診断部位の超音波画像を速やかに表示できるようになる。すなわち、超音波診断装置20における超音波画像データの検索効率が向上し、その結果、診断効率の低下が抑制される。
【0079】
また、本実施の形態では、検査の終了毎に検査情報ファイルを作成するので、ファイル管理を効率よく行うことができるようになる。
【0080】
本実施の形態における医用画像管理システム100では、超音波診断装置20において、画像ファイル及び動画ファイルをDICOM画像データ形式にて生成し、記憶している。そのため、超音波診断装置20において生成された画像ファイル及び動画ファイルをPACS30に送信することにより、PACS30にて画像ファイル及び動画ファイルに含まれる超音波画像を表示させることができる。
【0081】
本実施の形態に係る医用画像管理システム100における超音波診断装置20の制御部208にて実行される画像データ送信処理について、図16を参照しながら説明する。この画像データ送信処理は、操作者による所定の画像送信操作に応じて実行される。
【0082】
先ず、制御部208は、PACS30に送信する画像ファイル及び動画ファイルを選択する(ステップS301)。具体的には、例えば、制御部208は、PACS30に送信する画像ファイル及び動画ファイルのリストを表示部207に表示する。そして、制御部208は、操作入力部201による選択操作に応じて送信対象の画像ファイル及び動画ファイルの選択を行う。
【0083】
次に、制御部208は、上述のようにして送信対象とされた画像ファイル及び動画ファイルをPACS30に送信する(ステップS302)。すなわち、制御部208は、通信部210を介し、通信ネットワークN上に構成されたPACS30に対し、画像ファイル及び動画ファイルを送信する。
【0084】
PACS30の制御部301は、超音波診断装置20から送信された画像ファイル及び動画ファイルを随時記憶部305に記憶する。
【0085】
次に、本実施の形態に係る医用画像管理システム100におけるPACS30の制御部301にて実行される画像参照処理について、図17を参照しながら説明する。この画像参照処理は、画像ファイル及び動画ファイルの参照要求に応じて実行される処理である。例えば、画像参照処理は、操作部302による所定の画像ファイル参照要求操作に応じて実行される。
【0086】
先ず、制御部301は、操作部302からの参照条件の入力を受け付けると(ステップS401)、記憶部305に記憶された画像ファイル及び動画ファイルに含まれる付帯情報を参照し、入力された参照条件に合致する画像ファイル及び動画ファイルをリストアップする(ステップS402)。参照条件は、例えば、患者名、検査日、ボディマーク種別等である。
【0087】
制御部301は、リストアップされた画像ファイル及び動画ファイルに応じたサムネイルデータを作成する(ステップS403)。具体的には、制御部301は、画像ファイル及び動画ファイルに含まれる画像データ及び動画データに基づいてサムネイルデータを作成する。
【0088】
制御部301は、上述のようにして作成されたサムネイルデータに基づき、参照条件に合致する画像ファイル及び動画ファイルに対応するサムネイルを表示部303に表示する(ステップS404)。
【0089】
制御部301は、表示部303に表示されたサムネイルから何れかの選択を待って(ステップS405)、選択されたサムネイルに対応する超音波画像を表示部303に表示すし(ステップS406)、この処理を終了する。具体的には、制御部301は、選択されたサムネイルに対応する画像データ又は動画データを記憶部305から読み出す。制御部301は、読み出した画像データ又は動画データに基づいて表示部303に超音波画像を表示する。その結果、超音波診断装置20の表示部207に表示された保存超音波画像と同様の画像が表示部303に表示される。
【0090】
本実施の形態では、以上のようにして、付帯情報にボディマークIDを含めて画像ファイル及び動画ファイルを作成し、超音波診断装置20の記憶部209に記憶している。そして、このようにして作成された画像ファイル及び動画ファイルを、後のタイミングにおいてPACS30に送信している。これにより、超音波診断装置20とネットワーク接続されたPACS30においても、読影者の目視観察によらず所望とする診断部位の超音波画像を表示させることができ、超音波画像の選択を容易にすることができるようになる。また、読影者による超音波画像の選択の誤りを低減することができる。すなわち、診断効率の低下を抑制することができるようになる。また、PACS30においてボディマークIDを特定できるようにすれば、特別な通信データや通信アルゴリズムを追加することなく、従来の医用画像管理システムに容易に適用することができるので、コストの上昇を抑制することができる。
【0091】
また、超音波診断装置20の記憶部209に記憶された画像ファイル及び動画ファイルは、そのままPACS30に送信できるように構成されている。すなわち、画像データ及び動画データに付帯情報が付加された画像ファイル及び動画ファイルがPACS30に送信されるため、従来の超音波診断装置のように、医用画像管理装置等の他の装置に対して画像ファイル等を送信する毎に画像データ及び動画データを特定するための各種情報を作成する必要がなく、データ送信効率が向上する。
【0092】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、画像生成部204は、被検体に送信した超音波の反射波に基づいて超音波画像データを生成する。記憶部209は、画像生成部204によって生成された超音波画像データを記憶する。制御部208は、画像生成部204による超音波画像データの生成に関連して、複数種類の検査部位から何れかの入力を入力検査部位として受け付ける。そして、制御部208は、入力が受け付けられた検査部位を特定可能なボディマークIDを、画像生成部204によって生成された超音波画像データに対応付ける。また、制御部208は、検査の開始及び終了を設定する。そして、制御部208は、設定された検査の開始から終了までを1検査とする検査毎の検査情報ファイルを作成する。そして、制御部208は、設定された検査の開始から終了までにおいて取得された1以上の超音波画像データに対応するボディマークIDを当該設定された検査に対応する検査情報ファイルに含める。また、制御部208は、1以上の検査から何れかの選択入力を受け付ける。そして、制御部208は、入力が受け付けられた検査に対応する検査情報ファイルを特定する。そして、制御部208は、複数種類の検査部位から何れかの入力を選択検査部位として受け付ける。そして、制御部208は、入力が受け付けられた検査部位に対応するボディマークIDを、特定した検査情報ファイルから抽出する。そして、制御部208は、抽出したボディマークIDに対応する超音波画像データを記憶部209から読み出す。そして、制御部208は、読み出した超音波画像データを出力する。その結果、読影者の目視観察によらず所望とする診断部位の超音波画像を表示させることができ、超音波画像の選択を容易にすることができるようになる。また、読影者による超音波画像の選択の誤りを低減することができる。また、全ての超音波画像データに関する情報を参照することなく診断対象の超音波画像データを検索することができるので、超音波画像データの検索効率が向上する。また、記憶された全ての超音波画像を表示する必要がないため、処理負荷が軽減され、読影者の所望とする診断部位の超音波画像を速やかに表示することができるようになる。
【0093】
また、本発明の実施の形態によれば、制御部208は、検査の実施に関連する時期に当該検査に対応する検査情報ファイルを生成する。その結果、ファイル管理を効率よく行うことができるようになる。
【0094】
また、本発明の実施の形態によれば、通信部210は、通信ネットワークNを介して外部機器との間でデータの送受信を行う。制御部208は、ボディマークIDを超音波画像データに付加して画像ファイルを生成する。そして、制御部208は、生成した画像ファイルを通信部210を介して通信ネットワークN上に接続されたPACS30に送信する。その結果、ネットワーク接続された画像管理装置においても、読影者の目視観察によらず所望とする診断部位の超音波画像を表示させることができ、超音波画像の選択を容易にすることができるようになる。また、読影者による超音波画像の選択の誤りを低減することができ、診断効率の低下を抑制することができるようになる。また、従来の医用画像管理システムに容易に適用することができるので、コストの上昇を抑制することができる。
【0095】
また、本発明の実施の形態によれば、超音波診断装置20の画像生成部204は、被検体に送信した超音波の反射波に基づいて超音波画像データを生成する。記憶部209は、画像生成部204によって生成された超音波画像データを記憶する。通信部210は、通信ネットワークNを介して外部機器との間でデータの送受信を行う。制御部208は、画像生成部204による超音波画像データの生成に関連して、複数種類の検査部位から何れかの入力を入力検査部位として受け付ける。そして、制御部208は、入力が受け付けられた検査部位を特定可能なボディマークIDを、画像生成部204によって生成された超音波画像データに対応付ける。また、制御部208は、検査の開始及び終了を設定する。そして、制御部208は、設定された検査の開始から終了までを1検査とする検査毎の検査情報ファイルを作成する。そして、制御部208は、設定された検査の開始から終了までにおいて取得された1以上の超音波画像データに対応するボディマークIDを当該設定された検査に対応する検査情報ファイルに含める。また、制御部208は、1以上の検査から何れかの選択入力を受け付ける。そして、制御部208は、入力が受け付けられた検査に対応する検査情報ファイルを特定する。そして、制御部208は、複数種類の検査部位から何れかの入力を選択検査部位として受け付ける。そして、制御部208は、入力が受け付けられた検査部位に対応するボディマークIDを、特定した検査情報ファイルから抽出する。そして、制御部208は、抽出したボディマークIDに対応する超音波画像データを記憶部209から読み出す。そして、制御部208は、読み出した超音波画像データを出力する。また、制御部208は、ボディマークIDを超音波画像データに付加して画像ファイルを生成する。そして、制御部208は、生成した画像ファイルを通信部210を介してPACS30に送信する。PACS30の記憶部305は、超音波診断装置20から送信された画像ファイルを記憶する。制御部301は、操作部302による検査部位の指示入力に対応するボディマークが付加された画像ファイルを記憶部305から読み出す。制御部301は、読み出した画像ファイルに含まれる超音波画像データに基づいて、表示部303に超音波診断画像を表示する。その結果、超音波診断装置においては、読影者の目視観察によらず所望とする診断部位の超音波画像を表示させることができ、超音波画像の選択を容易にすることができるようになる。また、読影者による超音波画像の選択の誤りを低減することができる。また、全ての超音波画像データに関する情報を参照することなく診断対象の超音波画像データを検索することができるので、超音波画像データの検索効率が向上する。また、記憶された全ての超音波画像を表示する必要がないため、処理負荷が軽減され、読影者の所望とする診断部位の超音波画像を速やかに表示することができるようになる。一方、ネットワーク接続された画像管理装置においても、読影者の目視観察によらず所望とする診断部位の超音波画像を表示させることができ、超音波画像の選択を容易にすることができるようになる。また、読影者による超音波画像の選択の誤りを低減することができ、診断効率の低下を抑制することができるようになる。また、従来の医用画像管理システムに容易に適用することができるので、コストの上昇を抑制することができる。
【0096】
なお、本発明の実施の形態における記述は、本発明に係る医用画像管理システムの一例であり、これに限定されるものではない。医用画像管理システムを構成する各機能部の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
【0097】
また、本実施の形態では、超音波診断装置において、超音波画像データの検索操作を行うようにしたが、外部機器によって超音波診断装置に記憶された超音波画像データの検索操作を行うようにしてもよい。例えば、クライアント端末から超音波画像データのリクエスト情報を送信する。このリクエスト情報には、検査対象及びボディマークIDを特定する情報が含まれる。そして、超音波診断装置においてこれを受信して超音波画像データの検索を行い、検索結果、抽出された超音波画像データに基づく超音波診断画像を表示する。
【0098】
また、本実施の形態では、超音波診断装置において記憶された超音波画像データから、検索結果抽出された超音波画像データを表示部に出力するようにしたが、超音波診断装置に外部接続された表示装置や印刷装置、あるいは、ネットワーク等に接続された外部機器に超音波画像データを出力するようにしてもよい。
【0099】
また、本実施の形態では、検査情報ファイルを、検査の実施に関連する時期としての検査終了のタイミングで作成するようにしたが、検査開始のタイミングや検査中であってもよい。また、超音波診断装置におけるシャットダウン処理等、検査の実施に関連しない時期に検査情報ファイルを作成してもよい。
【0100】
また、本実施の形態では、超音波診断装置を医用画像管理システム上に構成したが、超音波診断装置がネットワーク接続されない構成であってもよい。このとき、超音波診断装置に記憶された画像ファイルや動画ファイルを、CD−ROM等の可搬型記録媒体を用いてオフラインにより画像管理装置に入力できるようにしてもよい。
【0101】
また、本実施の形態では、フリーズ操作があったときにボディマークの選択操作を受け付け、その後に、画像データ及び動画データの保存操作を受け付けてから画像ファイル等を作成するようにしたが、フリーズ操作の後、画像データ等の保存操作を受け付けてから、ボディマークの選択操作を受け付けるようにし、その後、画像ファイル等を作成するようにしてもよい。
【0102】
また、本実施の形態では、動画データをフリーズ操作を受け付けてから10秒前までの超音波画像データに基づいて作成したが、フリーズ操作を受け付けた後に生成された超音波画像データを含めて動画データを作成するようにしてもよい。例えば、フリーズ操作を受け付けたタイミングの前後10秒間における動画データを作成する。
【0103】
また、本実施の形態では、画像データ及び動画データが生成される毎に付帯情報が付加された画像ファイル及び動画ファイルを作成して超音波診断装置の記憶部に記憶し、この画像ファイル及び動画ファイルを読み出してPACS等の画像管理装置に送信するようにしたが、画像ファイル及び動画ファイルを作成せずに画像データ及び動画データをそのまま記憶部に記憶し、画像管理装置に送信するタイミングで付帯情報が付加された画像ファイル及び動画ファイルを生成するようにしてもよい。
【0104】
また、本実施の形態では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリ等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【符号の説明】
【0105】
100 医用画像管理システム
20 超音波診断装置
201 操作入力部
204 画像生成部
205 画像メモリ部
207 表示部
208 制御部
209 記憶部
30 PACS
301 制御部
302 操作部
303 表示部
305 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に送信した超音波の反射波に基づいて超音波画像データを生成する画像処理部と、
前記画像処理部によって生成された超音波画像データを記憶する記憶部と、
前記画像処理部による超音波画像データの生成に関連して、複数種類の検査部位から何れかの入力を入力検査部位として受け付け、該入力が受け付けられた検査部位を特定可能な識別情報を、前記画像処理部によって生成された超音波画像データに対応付け、検査の開始及び終了を設定し、該設定された検査の開始から終了までを1検査とする検査毎の管理ファイルを生成するとともに、設定された検査の開始から終了までにおいて取得された1以上の超音波画像データに対応する識別情報を当該設定された検査に対応する管理ファイルに含める一方、1以上の検査から何れかの選択入力を受け付け、該入力が受け付けられた検査に対応する管理ファイルを特定し、複数種類の検査部位から何れかの入力を選択検査部位として受け付け、該入力が受け付けられた検査部位に対応する識別情報を、特定した前記管理ファイルから抽出し、該抽出した識別情報に対応する超音波画像データを前記記憶部から読み出し、該読み出した超音波画像データを出力する制御部と、
を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記制御部は、検査の実施に関連する時期に当該検査に対応する管理ファイルを生成することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
ネットワークを介して外部機器との間でデータの送受信を行うための通信部を備え、
前記制御部は、前記識別情報を前記超音波画像データに付加して画像ファイルを生成し、該生成した画像ファイルを前記通信部を介して前記ネットワーク上に接続された画像管理装置に送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
被検体に送信した超音波の反射波に基づいて超音波画像データを生成する画像処理部を有する超音波診断装置と、前記超音波診断装置とネットワークを介して接続された画像管理装置と、を含む医用画像管理システムにおいて、
前記超音波診断装置は、
前記画像処理部によって生成された超音波画像データを記憶する記憶部と、
ネットワークを介して外部機器との間でデータの送受信を行うための通信部と、
前記画像処理部による超音波画像データの生成に関連して、複数種類の検査部位から何れかの入力を入力検査部位として受け付け、該入力が受け付けられた検査部位を特定可能な識別情報を、前記画像処理部によって生成された超音波画像データに対応付け、検査の開始及び終了を設定し、該設定された検査の開始から終了までを1検査とする検査毎の管理ファイルを生成するとともに、設定された検査の開始から終了までにおいて取得された1以上の超音波画像データに対応する識別情報を当該設定された検査に対応する管理ファイルに含める一方、1以上の検査から何れかの選択入力を受け付け、該入力が受け付けられた検査に対応する管理ファイルを特定し、複数種類の検査部位から何れかの入力を選択検査部位として受け付け、該入力が受け付けられた検査部位に対応する識別情報を、特定した前記管理ファイルから抽出し、該抽出した識別情報に対応する超音波画像データを前記記憶部から読み出し、該読み出した超音波画像データを出力する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記識別情報を前記超音波画像データに付加して画像ファイルを生成し、該生成した画像ファイルを前記通信部を介して前記画像管理装置に送信し、
前記画像管理装置は、
前記超音波診断装置から送信された画像ファイルを記憶する画像ファイル記憶部と、
入力部と、
画像を表示する表示部と、
前記入力部による検査部位の指示入力に対応する識別情報が付加された画像ファイルを前記画像ファイル記憶部から読み出し、該読み出した画像ファイルに含まれる超音波画像データに基づいて、前記表示部に超音波診断画像を表示する表示制御部と、
を備えたことを特徴とする医用画像管理システム。
【請求項5】
被検体に送信した超音波の反射波に基づいて超音波画像データを生成する超音波診断装置に設けられたコンピュータに、
生成された前記超音波画像データを記憶部に記憶し、超音波画像データの生成に関連して、複数種類の検査部位から何れかの入力を入力検査部位として受け付け、該入力が受け付けられた検査部位を特定可能な識別情報を、生成された前記超音波画像データに対応付け、検査の開始及び終了を設定し、該設定された検査の開始から終了までを1検査とする検査毎の管理ファイルを生成するとともに、設定された検査の開始から終了までにおいて取得された1以上の超音波画像データに対応する識別情報を当該設定された検査に対応する管理ファイルに含める一方、1以上の検査から何れかの選択入力を受け付け、該入力が受け付けられた検査に対応する管理ファイルを特定し、複数種類の検査部位から何れかの入力を選択検査部位として受け付け、該入力が受け付けられた検査部位に対応する識別情報を、特定した前記管理ファイルから抽出し、該抽出した識別情報に対応する超音波画像データを前記記憶部から読み出し、該読み出した超音波画像データを出力する制御手段として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−176000(P2012−176000A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39315(P2011−39315)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】