超音波霧化装置
【課題】超音波振動子の空焚きにより超音波振動子が発熱し破損してしまうという課題を有しており、液体残量を表示し、使用者に液体の交換時期を報知することができ、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができ、また、不快感を与えることなく臭気成分を低減できる効果のある超音波霧化装置を提供することを目的とする。
【解決手段】液体収納容器となるカートリッジ４上部には香料３の液面高さを検出するための超音波センサ９が配置されている。超音波センサ９はカートリッジ４内部の香料３の液面高さを検出し、液体残量少ランプを点灯させ、使用者に液体残量が少なくなったことを報知する。あわせて、超音波振動子６の通電を停止することにより、超音波振動子６の劣化を防止し、長寿命化することができる超音波霧化装置を提供することができる。
【解決手段】液体収納容器となるカートリッジ４上部には香料３の液面高さを検出するための超音波センサ９が配置されている。超音波センサ９はカートリッジ４内部の香料３の液面高さを検出し、液体残量少ランプを点灯させ、使用者に液体残量が少なくなったことを報知する。あわせて、超音波振動子６の通電を停止することにより、超音波振動子６の劣化を防止し、長寿命化することができる超音波霧化装置を提供することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、香りや消臭等を霧化、噴霧、拡散することにより、空気中の臭気成分を人間の閾値以下にすることを可能にし、また、自然に近い心地よい居住空間を醸し出すことが出来る超音波霧化装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来の香り発生装置は、卓上型のマスキング効果をねらった芳香剤がよく知られているが、これらのものはいずれも香料の自然蒸発を利用したものである。
【０００３】
また、香りや消臭等の霧化方法としては良く知られている、圧電体からなる超音波振動子を利用した超音波霧化装置などがある（例えば、特許文献１参照）。
【０００４】
図３において、超音波霧化装置１０１は、ハウジング１０２内に超音波振動子１０３を有し、液体１０４を収納する液体容器１０５を備えている。吸水体１０６の一端が液体容器１０５に挿入され、他端は超音波振動子１０３に接触するようになっており、超音波振動子１０３が振動することにより、吸水体１０６により供給された液体１０４が霧化する。
【特許文献１】特開２００３−１８１３４７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
前述した従来の芳香剤は、香りを発生させる開口部の開閉状態により香りの強弱をコントロールするだけのものであるため、香料の匂いが強くなりすぎ逆に不快感を与えたりすることがあり、さらに香料の自然蒸発を利用して香りを発生させているため、低沸点の成分から気化し、時間経過に伴い高沸点の成分だけが残存するため、香りの質が使いはじめた頃と変わってしまうといったような課題を有している。
【０００６】
また、従来の超音波霧化装置は、供給される液体が減少もしくは無くなったとき、吸水体が乾燥し霧化出来なくなり、また、超音波振動子の空焚きにより超音波振動子が発熱し破損してしまうという課題を有しており、長寿命化することが要求されている。
【０００７】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、液体残量を表示し、使用者に液体の交換時期を報知することができ、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができ、また、不快感を与えることなく臭気成分を低減できる効果のある超音波霧化装置およびそれを用いた空調装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明の超音波霧化装置は上記目的を達成するために、液体を収納する液体収納容器と一端が前記液体収納容器に挿入された吸水体と圧電体からなる超音波振動子を有し、前記吸水体の他端は前記超音波振動子の振動端面に接触し前記液体を前記超音波振動子まで供給し、前記超音波振動子の振動することにより液体を霧化する超音波加湿装置であって、前記液体収納容器の液体残量を検知する液体残量検出手段を設けたことを特徴とするものである。
【０００９】
この手段により、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができる超音波霧化装置が得られる。
【００１０】
また、液体を収納する液体収納容器と一端が前記液体収納容器に挿入された吸水体と圧電体からなる超音波振動子と前記超音波振動子を駆動する駆動回路を有し、前記吸水体の他端は前記超音波振動子の振動端面に接触し前記液体を前記超音波振動子まで供給し、前記超音波振動子の振動することにより液体を霧化する超音波加湿装置であって、前記駆動回路内には前記超音波振動子の運転時間を積算する運転時間積算手段を有し、前記運転時間積算手段の積算時間により液体残量を計算し液体残量検出手段とすることを特徴とするものである。
【００１１】
この手段により、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができる超音波霧化装置が得られる。
【００１２】
また、液体収納容器の液体残量が所定の液量以下となった時に液体残量を使用者に報知する液体残量報知手段を設けたことを特徴とするものである。
【００１３】
この手段により、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができる超音波霧化装置が得られる。
【００１４】
また、液体収納容器の液体残量が所定の液量以下となった時に前記超音波振動子の通電を停止することを特徴とするものである。
【００１５】
この手段により、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができる超音波霧化装置が得られる。
【００１６】
また、液体は香料、消臭剤、フィトンチッド溶液であることを特徴とするものである。
【００１７】
この手段により、臭気成分を人間の閾値以下にすることを可能にすることができる超音波霧化装置が得られる。
【００１８】
また、液体収納容器はカートリッジであることを特徴とするものである。
【００１９】
この手段により、超音波霧化装置から液体収納容器の脱着、交換ができる超音波霧化装置が得られる。
【００２０】
また、圧電体の振動端面は風路内に配置されること特徴とするものである。
【００２１】
この手段により、霧化された液体を風により拡散させることができる超音波霧化装置が得られる。
【００２２】
また、請求項１乃至９いずれかに記載の超音波霧化装置を搭載する空調装置としたものである。
【００２３】
この手段により、空調機能と同時に芳香または脱臭機能を有する空調装置が得られる。
【００２４】
また、請求項１０記載の空調装置は空気清浄機、エアーコンディショナー、除湿機、扇風機、換気装置の何れかであることを特徴とする空調装置としたものである。
【００２５】
この手段により、芳香または脱臭機能を有する空気清浄機、エアーコンディショナー、除湿機、扇風機、換気装置が得られる。
【発明の効果】
【００２６】
本発明によれば、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができるという効果のある超音波霧化装置および空調装置を提供することができる。また、不快感を与えることなく臭気成分を低減できる効果のある超音波霧化装置およびそれを用いた空調装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２７】
本発明の請求項１記載の発明は、液体を収納する液体収納容器と一端が前記液体収納容器に挿入された吸水体と圧電体からなる超音波振動子を有し、前記吸水体の他端は前記超音波振動子の振動端面に接触し前記液体を前記超音波振動子まで供給し、前記超音波振動子の振動することにより液体を霧化する超音波加湿装置であって、前記液体収納容器の液体残量を検知する液体残量検出手段を設けたことを特徴とするものであり、液体残量が検出できるという作用を有する。
【００２８】
本発明の請求項２記載の発明は、液体を収納する液体収納容器と一端が前記液体収納容器に挿入された吸水体と圧電体からなる超音波振動子と前記超音波振動子を駆動する駆動回路を有し、前記吸水体の他端は前記超音波振動子の振動端面に接触し前記液体を前記超音波振動子まで供給し、前記超音波振動子の振動することにより液体を霧化する超音波加湿装置であって、前記駆動回路内には前記超音波振動子の運転時間を積算する運転時間積算手段を有し、前記運転時間積算手段の積算時間により液体残量を計算し液体残量検出手段とすることを特徴とするものであり、液体残量が検出できるという作用を有する。
【００２９】
本発明の請求項３記載の発明は、前記液体収納容器の液体残量が所定の液量以下となった時に液体残量を使用者に報知する液体残量報知手段を設けたことを特徴とするものであり、液体残量が減少したことを使用者に知らせることができるという作用を有する。
【００３０】
本発明の請求項４記載の発明は、前記液体収納容器の液体残量が所定の液量以下となった時に前記超音波振動子の通電を停止することを特徴とするものであり、液体残量が減少したとき超音波振動子の通電を停止することができるという作用を有する。
【００３１】
本発明の請求項５記載の発明は、液体は香料であることを特徴とするものであり、霧化された香料により居室内の臭気を低減することが出来る作用を有する。
【００３２】
本発明の請求項６記載の発明は、液体は消臭剤であることを特徴とするものであり、霧化された消臭剤により居室内の臭気を低減することが出来る作用を有する。
【００３３】
本発明の請求項７記載の発明は、液体はフィトンチッド溶液であることを特徴とするものであり、霧化されたフィトンチッド溶液により居室内の臭気を低減することが出来る作用を有する。
【００３４】
本発明の請求項８記載の発明は、液体収納容器はカートリッジであることを特徴とするものであり、超音波霧化装置から液体収納容器の脱着、交換が可能となる作用を有する。
【００３５】
本発明の請求項９記載の発明は、圧電体の振動端面は風路内に配置されること特徴とするものであり、圧電体から霧化された液体が風路の風に乗って拡散できるという作用を有する。
【００３６】
本発明の請求項１０記載の発明は、請求項１〜９いずれかに記載の超音波霧化装置を搭載する空調装置としたものであり、空調装置に本発明の超音波霧化装置を設けることにより安定して高い芳香または脱臭機能を持たせることができる作用を有する。
【００３７】
本発明の請求項１１記載の発明は、空調装置は空気清浄機、エアーコンディショナー、除湿機、扇風機、換気装置の何れかであることを特徴とする空調装置としたものであり、空気清浄機、エアーコンディショナー、除湿機、扇風機、換気装置の何れに本発明の超音波霧化装置を設けることにより安定して高い芳香または脱臭機能を持たせることができる作用を有する。
【００３８】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【００３９】
（実施の形態１）
本発明の第１の実施の形態を図１〜２を用いて説明する。
【００４０】
図１および図２に示すように、１は超音波霧化装置であり筐体２に香料３が収納される液体収納容器であるカートリッジ４が配置固定されている。綿繊維からなる不織布である吸水体５は一端が香料３の内部に浸漬され、他端は圧電素子である超音波振動子６の振動端面７に接触しており、香料３を振動端面７へ吸い上げる。このとき、カートリッジ４の吸水体挿入口には凸部を設け、吸水体５がカートリッジ４から吐出する面積をできるだけ少なくし、香料３の自然蒸発を防止する。超音波振動子６の振動端面７は通風路８に面しており、超音波振動子６の振動により霧化された香料３は通風路８を流れる風によって筐体２の外へ放出拡散される。また、カートリッジ４上部には香料３の液面高さを検出するための超音波センサ９が配置されており、その出力は電源回路、超音波振動子６の駆動回路と一体となった駆動制御回路１０に送られる。
【００４１】
上記構成において、超音波振動子６は駆動制御回路１０からの電気信号により振動し、吸水体５により吸い上げられた香料３を振動端面７から霧化する。超音波センサ９はカートリッジ４内部の香料３の液面高さを常にもしくは定期的に検出し、駆動制御回路１０へ電気信号として送り、駆動制御回路１０は液面高さが所定の高さ以下となったことを検出した場合、使用者に液体残量が少なくなったことを報知するために液体残量少ランプ（図示せず）を点灯させ、超音波振動子６への通電を停止させる。
【００４２】
このような本発明の実施の形態１によれば、香料３の残量が少なくなったことを液体残量少ランプにより使用者に報知することにより、使用者が速やかにカートリッジ４の交換を実施することができ、臭気成分を継続的に低減できる。また、超音波振動子６の通電を停止することにより、超音波振動子６の劣化を防止し、長寿命化することができる超音波霧化装置を提供することができる。
【００４３】
また、超音波振動子６による香料３の霧化量は超音波振動子６の振動周波数等によりほぼ一定であることから、超音波振動子６の運転時間を積算することより積算霧化量が計算でき、積算霧化量を初期の液体量から減じることで液体残量を計算することができ、その作用効果には差異を生じない。
【００４４】
なお、本実施の形態１では、液体に香料を用いたが、消臭剤、フィトンチッド溶液を用いてもよく、その作用効果に差異を生じない。
【産業上の利用可能性】
【００４５】
本発明の超音波霧化装置は、液体の残量を検知し使用者の報知し、また、超音波振動子への通電を停止することにより、臭気成分を継続的に低減でき、また、超音波振動子の劣化を防止し、長寿命化することができる超音波霧化装置を提供することができる効果を有し、空気環境を向上させる用途して有用である。
【００４６】
また、本発明の超音波霧化装置は、各種の香料、脱臭剤を霧化することにより、室内空間のさまざまな臭気成分に対応できると共に長寿命化ができる液滴噴霧装置を得ることができる効果を有し、室内の冷暖房および湿度制御といった空調を行いながら清浄化された室内空間を提供する用途として有用である。
【図面の簡単な説明】
【００４７】
【図１】本発明の実施の形態１の液滴吐出装置を示す斜視図
【図２】本発明の実施の形態１の液滴吐出装置を示す断面図
【図３】従来の集塵装置を示す斜視図
【符号の説明】
【００４８】
１ 超音波霧化装置
２ 筐体
３ 香料
４ カートリッジ
５ 吸水体
６ 超音波振動子
７ 振動端面
８ 通風路
９ 超音波センサ
１０ 駆動制御回路
【技術分野】
【０００１】
本発明は、香りや消臭等を霧化、噴霧、拡散することにより、空気中の臭気成分を人間の閾値以下にすることを可能にし、また、自然に近い心地よい居住空間を醸し出すことが出来る超音波霧化装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来の香り発生装置は、卓上型のマスキング効果をねらった芳香剤がよく知られているが、これらのものはいずれも香料の自然蒸発を利用したものである。
【０００３】
また、香りや消臭等の霧化方法としては良く知られている、圧電体からなる超音波振動子を利用した超音波霧化装置などがある（例えば、特許文献１参照）。
【０００４】
図３において、超音波霧化装置１０１は、ハウジング１０２内に超音波振動子１０３を有し、液体１０４を収納する液体容器１０５を備えている。吸水体１０６の一端が液体容器１０５に挿入され、他端は超音波振動子１０３に接触するようになっており、超音波振動子１０３が振動することにより、吸水体１０６により供給された液体１０４が霧化する。
【特許文献１】特開２００３−１８１３４７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
前述した従来の芳香剤は、香りを発生させる開口部の開閉状態により香りの強弱をコントロールするだけのものであるため、香料の匂いが強くなりすぎ逆に不快感を与えたりすることがあり、さらに香料の自然蒸発を利用して香りを発生させているため、低沸点の成分から気化し、時間経過に伴い高沸点の成分だけが残存するため、香りの質が使いはじめた頃と変わってしまうといったような課題を有している。
【０００６】
また、従来の超音波霧化装置は、供給される液体が減少もしくは無くなったとき、吸水体が乾燥し霧化出来なくなり、また、超音波振動子の空焚きにより超音波振動子が発熱し破損してしまうという課題を有しており、長寿命化することが要求されている。
【０００７】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、液体残量を表示し、使用者に液体の交換時期を報知することができ、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができ、また、不快感を与えることなく臭気成分を低減できる効果のある超音波霧化装置およびそれを用いた空調装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明の超音波霧化装置は上記目的を達成するために、液体を収納する液体収納容器と一端が前記液体収納容器に挿入された吸水体と圧電体からなる超音波振動子を有し、前記吸水体の他端は前記超音波振動子の振動端面に接触し前記液体を前記超音波振動子まで供給し、前記超音波振動子の振動することにより液体を霧化する超音波加湿装置であって、前記液体収納容器の液体残量を検知する液体残量検出手段を設けたことを特徴とするものである。
【０００９】
この手段により、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができる超音波霧化装置が得られる。
【００１０】
また、液体を収納する液体収納容器と一端が前記液体収納容器に挿入された吸水体と圧電体からなる超音波振動子と前記超音波振動子を駆動する駆動回路を有し、前記吸水体の他端は前記超音波振動子の振動端面に接触し前記液体を前記超音波振動子まで供給し、前記超音波振動子の振動することにより液体を霧化する超音波加湿装置であって、前記駆動回路内には前記超音波振動子の運転時間を積算する運転時間積算手段を有し、前記運転時間積算手段の積算時間により液体残量を計算し液体残量検出手段とすることを特徴とするものである。
【００１１】
この手段により、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができる超音波霧化装置が得られる。
【００１２】
また、液体収納容器の液体残量が所定の液量以下となった時に液体残量を使用者に報知する液体残量報知手段を設けたことを特徴とするものである。
【００１３】
この手段により、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができる超音波霧化装置が得られる。
【００１４】
また、液体収納容器の液体残量が所定の液量以下となった時に前記超音波振動子の通電を停止することを特徴とするものである。
【００１５】
この手段により、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができる超音波霧化装置が得られる。
【００１６】
また、液体は香料、消臭剤、フィトンチッド溶液であることを特徴とするものである。
【００１７】
この手段により、臭気成分を人間の閾値以下にすることを可能にすることができる超音波霧化装置が得られる。
【００１８】
また、液体収納容器はカートリッジであることを特徴とするものである。
【００１９】
この手段により、超音波霧化装置から液体収納容器の脱着、交換ができる超音波霧化装置が得られる。
【００２０】
また、圧電体の振動端面は風路内に配置されること特徴とするものである。
【００２１】
この手段により、霧化された液体を風により拡散させることができる超音波霧化装置が得られる。
【００２２】
また、請求項１乃至９いずれかに記載の超音波霧化装置を搭載する空調装置としたものである。
【００２３】
この手段により、空調機能と同時に芳香または脱臭機能を有する空調装置が得られる。
【００２４】
また、請求項１０記載の空調装置は空気清浄機、エアーコンディショナー、除湿機、扇風機、換気装置の何れかであることを特徴とする空調装置としたものである。
【００２５】
この手段により、芳香または脱臭機能を有する空気清浄機、エアーコンディショナー、除湿機、扇風機、換気装置が得られる。
【発明の効果】
【００２６】
本発明によれば、超音波振動子の劣化を防止し長寿命化することができるという効果のある超音波霧化装置および空調装置を提供することができる。また、不快感を与えることなく臭気成分を低減できる効果のある超音波霧化装置およびそれを用いた空調装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２７】
本発明の請求項１記載の発明は、液体を収納する液体収納容器と一端が前記液体収納容器に挿入された吸水体と圧電体からなる超音波振動子を有し、前記吸水体の他端は前記超音波振動子の振動端面に接触し前記液体を前記超音波振動子まで供給し、前記超音波振動子の振動することにより液体を霧化する超音波加湿装置であって、前記液体収納容器の液体残量を検知する液体残量検出手段を設けたことを特徴とするものであり、液体残量が検出できるという作用を有する。
【００２８】
本発明の請求項２記載の発明は、液体を収納する液体収納容器と一端が前記液体収納容器に挿入された吸水体と圧電体からなる超音波振動子と前記超音波振動子を駆動する駆動回路を有し、前記吸水体の他端は前記超音波振動子の振動端面に接触し前記液体を前記超音波振動子まで供給し、前記超音波振動子の振動することにより液体を霧化する超音波加湿装置であって、前記駆動回路内には前記超音波振動子の運転時間を積算する運転時間積算手段を有し、前記運転時間積算手段の積算時間により液体残量を計算し液体残量検出手段とすることを特徴とするものであり、液体残量が検出できるという作用を有する。
【００２９】
本発明の請求項３記載の発明は、前記液体収納容器の液体残量が所定の液量以下となった時に液体残量を使用者に報知する液体残量報知手段を設けたことを特徴とするものであり、液体残量が減少したことを使用者に知らせることができるという作用を有する。
【００３０】
本発明の請求項４記載の発明は、前記液体収納容器の液体残量が所定の液量以下となった時に前記超音波振動子の通電を停止することを特徴とするものであり、液体残量が減少したとき超音波振動子の通電を停止することができるという作用を有する。
【００３１】
本発明の請求項５記載の発明は、液体は香料であることを特徴とするものであり、霧化された香料により居室内の臭気を低減することが出来る作用を有する。
【００３２】
本発明の請求項６記載の発明は、液体は消臭剤であることを特徴とするものであり、霧化された消臭剤により居室内の臭気を低減することが出来る作用を有する。
【００３３】
本発明の請求項７記載の発明は、液体はフィトンチッド溶液であることを特徴とするものであり、霧化されたフィトンチッド溶液により居室内の臭気を低減することが出来る作用を有する。
【００３４】
本発明の請求項８記載の発明は、液体収納容器はカートリッジであることを特徴とするものであり、超音波霧化装置から液体収納容器の脱着、交換が可能となる作用を有する。
【００３５】
本発明の請求項９記載の発明は、圧電体の振動端面は風路内に配置されること特徴とするものであり、圧電体から霧化された液体が風路の風に乗って拡散できるという作用を有する。
【００３６】
本発明の請求項１０記載の発明は、請求項１〜９いずれかに記載の超音波霧化装置を搭載する空調装置としたものであり、空調装置に本発明の超音波霧化装置を設けることにより安定して高い芳香または脱臭機能を持たせることができる作用を有する。
【００３７】
本発明の請求項１１記載の発明は、空調装置は空気清浄機、エアーコンディショナー、除湿機、扇風機、換気装置の何れかであることを特徴とする空調装置としたものであり、空気清浄機、エアーコンディショナー、除湿機、扇風機、換気装置の何れに本発明の超音波霧化装置を設けることにより安定して高い芳香または脱臭機能を持たせることができる作用を有する。
【００３８】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【００３９】
（実施の形態１）
本発明の第１の実施の形態を図１〜２を用いて説明する。
【００４０】
図１および図２に示すように、１は超音波霧化装置であり筐体２に香料３が収納される液体収納容器であるカートリッジ４が配置固定されている。綿繊維からなる不織布である吸水体５は一端が香料３の内部に浸漬され、他端は圧電素子である超音波振動子６の振動端面７に接触しており、香料３を振動端面７へ吸い上げる。このとき、カートリッジ４の吸水体挿入口には凸部を設け、吸水体５がカートリッジ４から吐出する面積をできるだけ少なくし、香料３の自然蒸発を防止する。超音波振動子６の振動端面７は通風路８に面しており、超音波振動子６の振動により霧化された香料３は通風路８を流れる風によって筐体２の外へ放出拡散される。また、カートリッジ４上部には香料３の液面高さを検出するための超音波センサ９が配置されており、その出力は電源回路、超音波振動子６の駆動回路と一体となった駆動制御回路１０に送られる。
【００４１】
上記構成において、超音波振動子６は駆動制御回路１０からの電気信号により振動し、吸水体５により吸い上げられた香料３を振動端面７から霧化する。超音波センサ９はカートリッジ４内部の香料３の液面高さを常にもしくは定期的に検出し、駆動制御回路１０へ電気信号として送り、駆動制御回路１０は液面高さが所定の高さ以下となったことを検出した場合、使用者に液体残量が少なくなったことを報知するために液体残量少ランプ（図示せず）を点灯させ、超音波振動子６への通電を停止させる。
【００４２】
このような本発明の実施の形態１によれば、香料３の残量が少なくなったことを液体残量少ランプにより使用者に報知することにより、使用者が速やかにカートリッジ４の交換を実施することができ、臭気成分を継続的に低減できる。また、超音波振動子６の通電を停止することにより、超音波振動子６の劣化を防止し、長寿命化することができる超音波霧化装置を提供することができる。
【００４３】
また、超音波振動子６による香料３の霧化量は超音波振動子６の振動周波数等によりほぼ一定であることから、超音波振動子６の運転時間を積算することより積算霧化量が計算でき、積算霧化量を初期の液体量から減じることで液体残量を計算することができ、その作用効果には差異を生じない。
【００４４】
なお、本実施の形態１では、液体に香料を用いたが、消臭剤、フィトンチッド溶液を用いてもよく、その作用効果に差異を生じない。
【産業上の利用可能性】
【００４５】
本発明の超音波霧化装置は、液体の残量を検知し使用者の報知し、また、超音波振動子への通電を停止することにより、臭気成分を継続的に低減でき、また、超音波振動子の劣化を防止し、長寿命化することができる超音波霧化装置を提供することができる効果を有し、空気環境を向上させる用途して有用である。
【００４６】
また、本発明の超音波霧化装置は、各種の香料、脱臭剤を霧化することにより、室内空間のさまざまな臭気成分に対応できると共に長寿命化ができる液滴噴霧装置を得ることができる効果を有し、室内の冷暖房および湿度制御といった空調を行いながら清浄化された室内空間を提供する用途として有用である。
【図面の簡単な説明】
【００４７】
【図１】本発明の実施の形態１の液滴吐出装置を示す斜視図
【図２】本発明の実施の形態１の液滴吐出装置を示す断面図
【図３】従来の集塵装置を示す斜視図
【符号の説明】
【００４８】
１ 超音波霧化装置
２ 筐体
３ 香料
４ カートリッジ
５ 吸水体
６ 超音波振動子
７ 振動端面
８ 通風路
９ 超音波センサ
１０ 駆動制御回路
【特許請求の範囲】
【請求項１】
液体を収納する液体収納容器と一端が前記液体収納容器に挿入された吸水体と圧電体からなる超音波振動子を有し、前記吸水体の他端は前記超音波振動子の振動端面に接触し前記液体を前記超音波振動子まで供給し、前記超音波振動子の振動することにより液体を霧化する超音波加湿装置であって、前記液体収納容器の液体残量を検知する液体残量検出手段を設けたことを特徴とする超音波霧化装置。
【請求項２】
液体を収納する液体収納容器と一端が前記液体収納容器に挿入された吸水体と圧電体からなる超音波振動子と前記超音波振動子を駆動する駆動回路を有し、前記吸水体の他端は前記超音波振動子の振動端面に接触し前記液体を前記超音波振動子まで供給し、前記超音波振動子の振動することにより液体を霧化する超音波加湿装置であって、前記駆動回路内には前記超音波振動子の運転時間を積算する運転時間積算手段を有し、前記運転時間積算手段の積算時間により液体残量を計算し液体残量検出手段とすることを特徴とする超音波霧化装置。
【請求項３】
前記液体収納容器の液体残量が所定の液量以下となった時に液体残量を使用者に報知する液体残量報知手段を設けたことを特徴とする請求項１または２記載の超音波霧化装置。
【請求項４】
前記液体収納容器の液体残量が所定の液量以下となった時に前記超音波振動子の通電を停止することを特徴とする請求項１乃至３いずれかに記載の超音波霧化装置。
【請求項５】
前記液体は香料であることを特徴とする請求項１乃至４いずれかに記載の超音波霧化装置。
【請求項６】
前記液体は消臭剤であることを特徴とする請求項１乃至４いずれかに記載の超音波霧化装置。
【請求項７】
前記液体はフィトンチッド溶液であることを特徴とする請求項１乃至４いずれかに記載の超音波霧化装置。
【請求項８】
前記液体収納容器はカートリッジであることを特徴とする請求項１乃至７いずれかに記載の超音波霧化装置。
【請求項９】
前記圧電体の振動端面は風路内に配置されること特徴とする超音波霧化装置。
【請求項１０】
請求項１乃至９いずれかに記載の超音波霧化装置を搭載する空調装置。
【請求項１１】
請求項１０記載の空調装置は空気清浄機、エアーコンディショナー、除湿機、扇風機、換気装置の何れかであることを特徴とする空調装置。
【請求項１】
液体を収納する液体収納容器と一端が前記液体収納容器に挿入された吸水体と圧電体からなる超音波振動子を有し、前記吸水体の他端は前記超音波振動子の振動端面に接触し前記液体を前記超音波振動子まで供給し、前記超音波振動子の振動することにより液体を霧化する超音波加湿装置であって、前記液体収納容器の液体残量を検知する液体残量検出手段を設けたことを特徴とする超音波霧化装置。
【請求項２】
液体を収納する液体収納容器と一端が前記液体収納容器に挿入された吸水体と圧電体からなる超音波振動子と前記超音波振動子を駆動する駆動回路を有し、前記吸水体の他端は前記超音波振動子の振動端面に接触し前記液体を前記超音波振動子まで供給し、前記超音波振動子の振動することにより液体を霧化する超音波加湿装置であって、前記駆動回路内には前記超音波振動子の運転時間を積算する運転時間積算手段を有し、前記運転時間積算手段の積算時間により液体残量を計算し液体残量検出手段とすることを特徴とする超音波霧化装置。
【請求項３】
前記液体収納容器の液体残量が所定の液量以下となった時に液体残量を使用者に報知する液体残量報知手段を設けたことを特徴とする請求項１または２記載の超音波霧化装置。
【請求項４】
前記液体収納容器の液体残量が所定の液量以下となった時に前記超音波振動子の通電を停止することを特徴とする請求項１乃至３いずれかに記載の超音波霧化装置。
【請求項５】
前記液体は香料であることを特徴とする請求項１乃至４いずれかに記載の超音波霧化装置。
【請求項６】
前記液体は消臭剤であることを特徴とする請求項１乃至４いずれかに記載の超音波霧化装置。
【請求項７】
前記液体はフィトンチッド溶液であることを特徴とする請求項１乃至４いずれかに記載の超音波霧化装置。
【請求項８】
前記液体収納容器はカートリッジであることを特徴とする請求項１乃至７いずれかに記載の超音波霧化装置。
【請求項９】
前記圧電体の振動端面は風路内に配置されること特徴とする超音波霧化装置。
【請求項１０】
請求項１乃至９いずれかに記載の超音波霧化装置を搭載する空調装置。
【請求項１１】
請求項１０記載の空調装置は空気清浄機、エアーコンディショナー、除湿機、扇風機、換気装置の何れかであることを特徴とする空調装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００９−７２６５３（Ｐ２００９−７２６５３Ａ）
【公開日】平成２１年４月９日（２００９．４．９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−２４１８９１（Ｐ２００７−２４１８９１）
【出願日】平成１９年９月１９日（２００７．９．１９）
【出願人】（０００００５８２１）パナソニック株式会社 (73,050)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年４月９日（２００９．４．９）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年９月１９日（２００７．９．１９）
【出願人】（０００００５８２１）パナソニック株式会社 (73,050)
【Ｆターム（参考）】
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