説明

跳ね上げ扉の開閉装置

【課題】高成形精度を要さず、容易に組立でき、開閉に伴う摩耗やガタ付きや、開閉途中や閉鎖・開放時に摩擦音や衝突音が生じにくく、雨水や塵埃が付着しにくい跳ね上げ扉の開閉装置を提供する。
【解決手段】開口部Kの上辺に固定される押出形材製の上枠2と、跳ね上げ扉Dの上辺に固定される押出形材製の回動枠20と、硬質樹脂からなり、上枠2と回動枠20との間に配設される滑り材40とを含み、回動枠20は、跳ね上げ扉Dによる開口部Kの閉鎖時において、滑り材40は、上枠2の軸受面7と回動枠20の軸部33との間に挟まれる円弧片42と、その一端から延び且つ上枠2の軸受片6の下側面と回動枠20の回動片30の外側面31との間に沿って延び出た摺動片46と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、バン型トラックの箱形荷室における後端部の開口部、あるいは車庫や倉庫等の構造物の出入り口を開閉する跳ね上げ扉の開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、バン型トラックの箱形荷室における後端部の開口部を開閉する跳ね上げ扉は、係る扉の上辺と荷室の開口部の上辺との間に連結したゴム製または合成樹脂製のヒンジを介して、荷室の屋根に対して回転可能に取り付けられている。しかし、上記ゴム製または合成樹脂製のヒンジは、跳ね上げ扉の開閉が頻繁に行われると、ゴムや樹脂部分に亀裂などの破損を生じ、荷室内に漏水するなど耐久性に劣ると共に、交換作業にも手間を要し、交換回数も多くなるなどのメンテナンス上の問題もあった。
前記耐久性やメンテナンス上の問題を解決するため、箱形荷室における後端の屋根部に設ける第1ヒンジ構成部と、跳ね上げ式となる後部扉の上端に設ける第2ヒンジ構成部とを、相対的に回動可能で且つ相互に入り組んだ複雑な断面形状を有するアルミニウム合金からなる一対の押出形材によって構成したトラックなどの車両荷室の後部扉の開閉装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、前記後部扉の開閉装置では、荷室側と後部扉側の第1・第2ヒンジ構成部が何れも上記押出形材であり、且つ相互に入り組んだ複雑な断面形状を有するため、形状および寸法について高い公差レベルの押出成形精度を要し、且つ相対的に回転可能となるように嵌合するために高度な熟練が必要となる。また、前記一対の押出形材相互の軸受部分や、断面円弧形の凸形回転部分と係る回転部分を移動可能に受け入れる凹形ガイド部分とおいて、アルミニウム同士が直かに接触するので、頻繁な開閉に伴って摩耗を生じ、ガタ付き易くなる。更に、上記扉の開閉途中に摩擦音が生じると共に、上記扉を閉鎖および開放するたびにアルミニウム同士が面状に当たるため衝突音も発生する。しかも、後部扉側の第2ヒンジ構成部となる押出形材は、荷室の外側に開口する水平な面を有するため、係る開口部内に進入する雨水が排水されにくく、且つ上記水平な面上に付着した塵埃などを除去しにくい、という問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3286914号公報 (第1〜6頁、図1〜3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、背景技術において説明した問題点を解決し、高い成形精度を要さず、且つ容易に組立でき、開閉に伴う摩耗やガタ付きや、開閉途中や閉鎖・開放時に摩擦音や衝突音が生じにくく、且つ雨水や塵埃が付着しにくくし得る跳ね上げ扉の開閉装置(開閉構造)を提供する、ことを課題とする。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するため、発明者らによる鋭意研究の結果得られたものであり、トラックの荷室や車庫などの開口部側の上枠と、跳ね上げ扉側の回動枠とをアルミニウム合金などの金属製形材とし、且つ係る一対の形材間に硬質樹脂の滑り材を常に挟んで開閉する、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明による跳ね上げ扉の開閉装置(請求項1)は、車両または構造物の内外を区画する垂直な開口部を開閉する跳ね上げ扉の開閉装置であって、前記開口部の上辺に固定される金属形材製の上枠と、上記跳ね上げ扉の上辺に固定される金属形材製の回動枠と、硬質樹脂からなり、上記上枠と回動枠との間に配設される滑り材と、を含み、上記上枠は、上記開口部の上辺に固定される水平な固定片と、係る固定片の一端側から垂下する縦片と、係る縦片の下方に連設し且つ内側に斜め上向きに開口する断面円弧形の軸受面を有する断面J字形状の軸受片と、を備え、上記回動枠は、上記跳ね上げ扉による開口部の閉鎖時において、前記扉の上辺部を挟む内外一対の取付片と、係る一対の取付片の上方に形成され且つ内側から外側に下がるように傾斜する勾配片と、係る勾配片の上端から上記上枠の固定片側に立ち上がり且つ断面が半円形状の回動片と、係る回動片の上端から上記上枠の縦片の内側面に沿って延びるストッパ片と、係るストッパ片の下端に位置し且つ上記上枠の軸受面の内側で回転自在となる断面円形状の軸部と、を備え、上記滑り材は、上記上枠の軸受面と回動枠の軸部との間に挟まれる円弧片と、該円弧片の一端から延び且つ上記上枠の軸受片の下側面と回動枠の回動片の外側面との間に沿って延び出た摺動片と、を備えている、ことを特徴とする。
【0007】
これによれば、車両などの開口部に固定される金属形材製の上枠と、跳ね上げ扉の上辺に固定され且つ上枠の軸受面に挿入される軸部を中心に回転可能となる金属形材製の回動枠との間に、硬質樹脂からなる比較的長尺の滑り材が配設されるため、上記扉の開閉時においてメタルタッチ(金属同士の接触)がなくなる。その結果、上記扉の開閉時に生じる摩擦、摩耗、およびガタ付きが低減されるので、係る開閉操作時に要する労力を低減でき、且つ摩擦に伴う音も生じにくくなる。しかも、上枠と回動枠とを構成する押出形材などの金属形材の形状および寸法に関する成形精度が緩やかなレベルの公差で済むので、係る金属形材の製造や相互の組立(嵌合)も容易となる。
更に、上枠は、前記固定片のほか、全体の断面がほぼJ字形を呈する縦片と軸受片とのみからなり、且つ係る軸受片の軸受面に回動枠の軸部が片持ち状に吊り下げられて前記扉が回転可能に支持される。その結果、上枠と回動枠との断面形状が、前記特許文献1の第1・第2ヒンジ構成部のように、互いに入り組んだ複雑な断面形状とならず、比較的シンプルな断面形状となるので、軽量化も図れる。
加えて、回動枠は、内外一対の取付片と回動片との間に外側に下がるように傾斜した勾配片を有するか、あるいは該回動枠に取り付ける別体の水切り材に設けた凹溝が雨樋の働きを成すので、雨水が溜まることなく、速やかに外部へ排水できると共に、塵埃などの付着を抑制でき且つその除去も容易となる。
従って、高い成形精度を要さず、且つ容易に組立ができ、開閉に伴う摩耗やガタ付きや、開閉途中に摩擦音や衝突音が生じにくい共に、メンテナンスも容易な跳ね上げ扉を提供することが可能となる。
【0008】
尚、前記車両には、例えば、バン型トラック(ドライバン、保冷バン、ウィング車、バン型トレーラなど)のほか、有蓋貨車やコンテナなどが含まれる。
また、前記構造物は、車庫や倉庫のほか、格納庫などの大型の建造物を含む。
更に、前記金属製形材には、アルミニウム合金の押出形材のほか、例えば、型鋼などや、複数の型鋼を溶接などで接合した結合した金属組立材も含まれる。
また、前記滑り材を構成する硬質樹脂には、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)などが含まれる。
更に、上記滑り材は、PEなどを射出成形あるいは押出成形したものであり、後述するように、各部分が薄肉であるため、形状が変化し易い高い弾性を有する。
また、前記跳ね上げ扉の扉本体は、一枚の金属板を成形した形態、金属薄板の内側面に合板などを貼り付けた形態、および、内外一対の金属薄板間に保温材または断熱材を充填したサンドイッチパネルの形態を含んでいる。
加えて、前記跳ね上げ扉は、1つの開口部の全面を開閉する形態のほか、上下一対の扉体をヒンジで連結した折り戸タイプにおける上側の扉や、開口部の上半部のみを開閉し、且つ下半部を開閉する下部扉と併用される形態も含んでいる。
【0009】
また、本発明には、前記上枠は、係る上枠の縦片の内側面で且つ該上枠の軸受面の上方に、断面三角形状の凸部を有し、前記滑り材は、該滑り材の円弧片の他端に、上記凸部に沿って上向きに延びた第1緩衝片を連設していると共に、上記滑り材の第1緩衝片は、前記跳ね上げ扉による開口部の閉鎖時において、上記凸部と前記回動枠のストッパ片との間に挟持されると共に、上記滑り材の円弧片と摺動片との間に位置する第2緩衝片は、上記跳ね上げ扉による開口部の開放時において、上枠の軸受片の先端面と回動枠のストッパ片との間に挟持される、跳ね上げ扉の開閉装置(請求項2)も含まれる。
これによれば、跳ね上げ扉の閉鎖時と開放時との双方において、滑り材の第1緩衝片および第2緩衝片の何れか一方が、常に、上枠の凸部と回動枠のストッパ片との間、あるいは上枠の軸受片の先端面と回動枠のストッパ片との間に挟持される。その結果、前記扉の閉鎖時および開放時の何れにおいても、上枠と回動枠とのメタルタッチを確実に防げるので、摩擦および摩耗を低減でき、且つ衝突音を抑制ないし皆無にすることも可能となる。
【0010】
更に、本発明には、前記回動枠における回動片の下端と勾配片の上端とは、互いに離間しているか、あるいは、段部を介して離間している、跳ね上げ扉の開閉装置(請求項3)も含まれる。
これによれば、回動枠の勾配片に降った雨水や付着した塵埃などを、当該回動枠の回動片と滑り材の摺動片との隙間に巻き込んだり、上記雨水などが回動片側進入する事態を抑制することができる。更に、互いに段部を介して離間している形態では、上記雨水や塵埃の回動片側への巻き込みや進入を、一層確実に防止することが可能となる。
【0011】
また、本発明には、前記上枠の軸受片は、断面円弧形の下側面に凹部を有し、該凹部は、前記滑り材の摺動片の先端部を係止する内側段部と、下向きの外側段部と、を有しているか、あるいは上記軸受片の下側面と外側面との間に上記滑り材の摺動片の先端部を係止する外向き段部を有している、跳ね上げ扉の開閉装置(請求項4)も含まれる。
これによれば、上記軸受片に設ける凹部の内側段部あるいは外向き段部に滑り材の摺動片の先端部を係止できるので、係る滑り材の上枠への強固な装着が可能となる。一方、上記凹部による場合、該凹部の外側段部により、上枠の縦片や軸受片の外側面に降って流下する雨水を水切りして、滑り材側への進入を防ぎ、且つ係る雨水を回動枠の勾配片の上に確実に流下できる。
【0012】
更に、本発明には、前記回動枠における勾配片の外側には、係る勾配片から外側に延びた斜め部と、係る斜め部の先端から垂下する水切部とからなる水切片が連設されている、跳ね上げ扉の開閉装置(請求項5)も含まれる。
これによれば、回動枠の勾配片上に降った雨水や、上枠の外側面を伝って当該勾配片上に流下した雨水を、跳ね上げ扉の外側面から更に外側の車外または屋外へ確実に排水できる。その結果、上記扉の汚れや腐食などの劣化を抑制でき、メンテナンスを低減することも可能となる。
加えて、本発明には、前記回動枠における勾配片の上方と外側の取付片の外方とには、係る勾配片の上方に位置し且つ前記滑り材の摺動片に接近する湾曲面を有する湾曲片と、上記外側の取付片の外側面に隣接する縦片と、係る縦片と上記湾曲片との間に位置し、且つ斜め外上向きに開口する凹溝とを備えた水切り材が取り付けられている、跳ね上げ扉の開閉装置(請求項6)も含まれる。
これによれば、跳ね上げ扉の閉鎖時において、上枠の軸受片に巻き付けた滑り材の摺動片と、水切り材の湾曲片との隙間を内外方向に沿って細長く且つ小さくすることで、雨水や塵埃の浸入を一層抑制することができる。しかも、水切り材の凹溝に入った雨水は、両端の開口部から外部に排水され、該雨水が上記扉の外側面を流下しなくなるので、該扉の外側面に雨水によるシミが生じにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の開閉装置が適用されるバン型トラックの後部を示す斜視図。
【図2】本発明の開閉装置が適用される車庫(倉庫)の出入口を示す斜視図。
【図3】本発明の開閉装置に用いる上枠、回動枠、および滑り材を示す断面図。
【図4】本発明の開閉装置による跳ね上げ扉の閉鎖時を示す部分垂直断面図。
【図5】本発明の開閉装置による跳ね上げ扉の開放時を示す部分垂直断面図。
【図6】異なる形態の開閉装置の跳ね上げ扉の閉鎖時を示す部分垂直断面図。
【図7】更に異なる形態の開閉装置の跳ね上げ扉の閉鎖時を示す部分垂直断面図。
【図8】上記開閉装置による跳ね上げ扉の開放時を示す部分垂直断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下において、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の開閉装置(1)が適用されるバン型トラックVの後部を示す斜視図、図2は、本発明の開閉装置(1)が適用される車庫G(倉庫W)の出入口を示す斜視図である。
図1に示すように、バン型トラックVは、荷室Rの後端部の開口部Kに、係る開口部Kの上辺に回転可能に取り付けられた跳ね上げ扉Dと、係る開口部Kの下辺に回転可能に取り付けられた下部扉dとを備えている。本発明の開閉装置(1)は、上記開口部Kの上辺と、係る上辺に回転可能に取り付けられた跳ね上げ扉Dとの間において、該扉Dを垂直姿勢から斜め上方に約80〜120°の角度の範囲で、垂直方向に沿って跳ね上げて開閉するのに用いられる。
あるいは、図2に示すように、車庫G(倉庫W)の出入口の開口部Kには、その上辺に回転可能に取り付けられた跳ね上げ扉Dが、当該開口部Kを上記同様に開閉するのに、本発明の開閉装置(1)が用いられる。
【0015】
本発明による跳ね上げ扉Dの開閉装置(1)は、図3に示すように、前記開口部Kの上側に位置するフレーム(上辺)fに固定される上枠2と、跳ね上げ扉Dの上辺に固定される回動枠20と、係る上枠2と回動枠20との間に配設される滑り材40とを備えている。尚、図3以降の図面では、開口部Kを挟んで、車内側または屋内側を内側(IN)と、車外側または屋外側を外側(OUT)と示す。
上記上枠2および回動枠20は、アルミニウム合金(例えば、A6063−T5)からなる押出形材(金属製形材)からなり、上記滑り材40は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、あるいはポリメチルペンテン(PMP)などの硬質樹脂からなり、これらを射出成形または押出成形した枠材である。
【0016】
前記上枠2は、図3の上方に示すように、前記フレームfの下側面に沿って固定される水平な固定片3、係る固定片3の一端(後端)側から垂下する縦片5、係る縦片5の下方に連続し且つ内側(IN)に斜め上向きに開口する断面円弧形の軸受面7を有する断面J字形状の軸受片6と、を含む断面を図示の奥行き方向の全長に沿って備えている。縦片5の真上には、フレームfの外側面に沿って化粧片4が立設し、縦片5の内側面で且つ軸受片6の上方には、断面三角形状の凸部9が形成されている。また、軸受片6の内側端には、水平な先端面6aが位置し、係る軸受片6の下側面には、下向きに浅く開口する凹部8と、その内・外端部を区画する内側段部8aおよび外側段部8bとが形成されている。
以上のような上枠2は、図3に示すように、開口部Kの上辺であるフレームfに固定片3がボルトb1で拘束されることで、該フレームfに固定されている。
【0017】
また、前記回動枠20は、図3に示すように、跳ね上げ扉Dによる開口部Kの閉鎖時において、係る扉Dの上辺部を挟む内外一対の取付片21,22と、係る一対の取付片21,22の上方に形成され且つ内側から外側に下がるように傾斜する勾配片26と、係る勾配片26の上端から前記上枠2の固定片3側に立ち上がり且つ断面が半円形状の回動片30と、係る回動片30の上端から前記上枠2の縦片5の内側面に沿って延びるストッパ片34と、係るストッパ片34の下端に位置し且つ前記上枠2の軸受面7の内側で回転自在となって支持される断面円形状の軸部33と、を含む断面を図示の奥行き方向の全長に沿って備えている。
一対の取付片21,22の上端は、水平片23により接続され、且つこれらに囲まれた凹溝24には、跳ね上げ扉Dの上辺付近が挟まれている。そして、上記取付片21,22と上記扉Dとを内外方向に沿って水平に貫通するボルトb2および該ボルトb2の雄ネジ部にネジ結合する袋ナットnによって、跳ね上げ扉Dの上辺に沿って、当該回動枠20が固定されている。
【0018】
図3に示すように、前記回動枠20において、水平片23と勾配片26と垂直な内側片25との間には、断面ほぼ直角三角形の中空部27が配設されている。また、勾配片26の上端と回動片30の下端とは、互いに離間しており、両者の間には、前記扉Dの閉鎖時にほぼ垂直となる段部28が形成されている。
更に、回動片30の外側面31と内側面32とは、軸部33の中心に対して同心円となる軌跡に沿っている。係る回動片30とストップ片34と軸部33との間には、断面円弧形状のガイド溝29が位置し、係るガイド溝29には、後述するように、前記扉Dを跳ね上げて開口部Kを開放する際に、前記上枠2の軸受片6の先端面6a側が最少限の隙間を介して進入する。尚、上記ストップ片34は、互いに平行な外側面35と内側面36とを有している。
加えて、回動枠20における勾配片26の外側には、係る勾配片26から外側(OUT)に連続して延びた斜め部38と、係る斜め部38の先端から垂下する水切部39とからなる水切片37が連設されている。
【0019】
前記滑り材40は、前記硬質樹脂製からなる比較的長尺な枠材であり、図3の上方に示すように、前記上枠2の軸受面7と回動枠20の軸部33との間に挟まれる断面が半円形状の円弧片42と、該円弧片42の他端(外端)から前記上枠2の凸部9の内側面に沿って上向きに延びた第1緩衝片44と、上記円弧片42の一端(内端)から延びた水平な第2緩衝片45と、係る第2緩衝片45の一端(内端)から延び且つ上枠2の軸受片6の下側面と回動枠20の回動片30の外側面31との間に沿って湾曲して延び出た摺動片46と、を図示の奥行き方向に沿った全長に備えている。
上記摺動片46の外端には、上枠2の凹部8の内側段部8aに係止される先端部47が斜め上向きに突設され、係る先端部47を含む当該摺動片46と、第2緩衝片45と、上記円弧片42との間には、上枠2の軸受片6の先端面6a側が挿入されるカーブ溝48が位置している。尚、上記滑り材40は、各部分の厚さが約0.5mmと薄肉であるため、容易に弾性変形し得る。
【0020】
本発明の開閉装置1を構成するには、図3中の白抜き矢印で示すように、滑り材40を弾性変形させて、前記カーブ溝48の入口を大きく開いた状態で、係る滑り材40を、その断面方向に沿って、カーブ溝48内に前記上枠2の軸受片6の先端面6a側を挿入すると共に、当該滑り材40の円弧片42を上枠2の軸受面7内に押し込む操作を行う。
その結果、図4に示すように、上枠2の軸受面7内に滑り材40の円弧片42が隙間なく嵌め込まれ、且つ滑り材40のカーブ溝48内に上枠2の軸受片6の先端面6a側が挿入される。同時に、滑り材40の第1緩衝片44は、上枠2の凸部9の内側面に面接触し、滑り材40の第2緩衝片45は、上枠2の軸受片6の先端面6aに面接触すると共に、滑り材40の摺動片46の先端部47は、上枠2の凹部8における内側段部8aに係止される。
【0021】
次に、図4に示すように、滑り材40が内側(IN)に装着された上枠2に対し、これらの長手(押出)方向に沿って、跳ね上げ扉Dの上辺に沿って固定された回動枠20を、その軸部33が滑り材40の円弧片42の内側に挿入され、ストッパ片34の外側面35が滑り材40の第1緩衝片44の内側面に面接触すると共に、回動枠20のガイド溝29内の入口側に、滑り材40の円弧片42の内側部分、第2緩衝片45、およびこれに隣接する摺動片46の基端側が挿入されるように、差し込む。
その結果、図4に示すように、回動枠20の軸部33は、上枠2の軸受片6の軸受面7および滑り材40の円弧片42の内側に同心円状にして挿入され、回動枠20のストッパ片34の外側面35は、滑り材40の第1緩衝片44に面接触する。同時に、上枠2の軸受片6の先端面6a側および滑り材40の第2緩衝片45とこれに隣接する摺動片46は、回動枠20のガイド溝29内の入口側に進入し、且つ上記摺動片46と回動枠20の回動枠30の外側面31とは、互いに接近し且つ平行な姿勢となる。しかも、回動枠20を含む跳ね上げ扉Dは、滑り材40を介して上枠2に垂直姿勢で支持されることによって、開口部Kを内側(IN)と外側(OUT)とに遮蔽(区画)した閉鎖状態としている。
【0022】
これによって、本発明による跳ね上げ扉Dの開閉装置1が組み立てられた。
尚、開閉装置1の上記扉Dによる閉鎖状態を保持するため、図示しない錠前などの金具が前記下部扉dと開口部Kの床面との間に配置されている。
図4に示すように、上記扉Dによって開口部Kが遮蔽された閉鎖状態では、上枠2の化粧片4、縦片5、および軸受片6の外側面に降って流下した雨水は、凹部8の外側段部8bによる水切り作用によって、回動枠20の勾配片26上に滴下ないし流下する。また、係る勾配片26上に降る風を伴った雨水は、回動片30との間に位置する段部28によって、ガイド溝29内への巻き込みを阻止され、上記勾配片26に連続して傾斜する水切片37の斜め部を38上を流下し、更に水切部38により前記扉Dの外側(OUT)へ排水される。
【0023】
次いで、前記開閉装置1において、跳ね上げ扉Dの下辺中央付近に設けた図示しない持ち手を掴んで、回動枠20の軸部33を回転中心として、図5中のカーブした矢印で示すように、上記扉Dを外側(OUT)の斜め上方に持ち上げる。
その結果、図5に示すように、回動枠20を含む跳ね上げ扉Dは、前記垂直姿勢から垂直方向に沿って斜め上方に約120°回転(跳ね上げ)した開放状態となる。これによって、開口部Kを介して内側(IN)と外側(OUT)とが連通し、積荷の出し入れ作業や、自動車などの出庫または入庫が可能となる。
尚、上記開放状態を保つため、上記扉Dの縦辺と開口部Kの縦辺との間には、図示しない伸縮式のステーなどが張設される。
図5に示す開放状態にする際、回動枠20は、そのストッパ片34の内側面36が、滑り材40の第2緩衝片45に面接触した位置で停止する。同時に、回動枠20の回動片30の外側面31は、滑り材40の摺動片46にほぼ面接触すると共に、上枠2の凹部8の外側段部8b付近の外側面にも、平行状にて接近する。
【0024】
以上のような跳ね上げ扉Dの開閉装置1によれば、押出形材製の上枠2と回動枠20との間に、比較的長尺な硬質樹脂製の滑り材40が配設されているので、上記扉Dの全ての開閉時においてメタルタッチがなくなる。その結果、上記扉Dの開閉時の摩擦や摩耗が低減され、摩耗やガタ付きが生じにくく、開閉操作に要する労力を低減できると共に、摩擦に伴う音を抑制でき、且つ開放終了時および閉鎖終了時の衝突音も防止することができる。
また、上枠2と回動枠20とを構成する押出形材の形状や寸法に関する成形精度が緩やかな公差で済むので、係る押出形材の製造や相互の組立も容易となる。
更に、前記上枠2は、固定片3と、断面がほぼJ字形を呈する縦片5および軸受片6とを必須とし、且つ軸受片6の軸受面7に回動枠20の軸部33を片持ち状に吊り下げて前記扉Dが回転可能に支持するため、上枠2の断面形状と回動枠20の断面形状とが、互いに入り組んだ複雑な断面形状とならず、比較的シンプルな断面形状となるので、これらに用いる押出形材の軽量化も図り得る。
加えて、回動枠20は、外側(OUT)に下るように傾斜した勾配片26および水切り片37を有するので、雨水を速やかに外側(OUT)へ排水でき、塵埃などの付着を抑制し、且つそれらの除去も容易となる。
従って、前記開閉装置1によれば、高い成形精度を要さず、且つ容易に組立でき、開閉に伴う摩耗およびガタ付きや、開閉途中および開閉終了時に摩擦音や衝突音が生じ難い共に、メンテナンスも容易な跳ね上げ扉Dを提供可能となる。
【0025】
図6は、異なる形態の跳ね上げ扉Dの開閉装置1aの閉鎖状態を示す部分垂直断面である。上記扉Dの開閉装置1aも、図6に示すように、前記同様の上枠2a、回動枠20a、および滑り材40を備えている。
上記上枠2aが前記上枠2と相違するのは、図6に示すように、垂直な前記化粧片4に替えて、下側の縦片4aと中間の横片10と上側の縦片12とを有し、且つ開口部Kの上辺であるフレームfとの間に凹溝14を形成していることである。係る凹溝14内には、例えば、Siコーキングなどの防水用のシール材sが充填される。
【0026】
また、上記回動枠20aが前記回動枠20と相違するのは、図6に示すように、前記水平片23に替えて、内外一対の水平な凸条23a,23bを対向して設け、これらと取付片21,22との間に形成される内外一対の段部24a,24bにより前記扉Dの上辺部を位置決めしている。しかも、前記中空部27に変わって、前記扉Dの上端面に連通する半中空部27aとなるため、当該回動枠20aの軽量化にも寄与し得る。
更に、図6に示すように、上記回動枠20aにおいて、互いに離れている回動片30の外側面31の下端と、勾配片26の上端との間には、前記段部28が形成されず、これに替えて、上記外側面31と勾配片26の表面とを連続させる緩い湾曲面28aが形成されている。
以上のような扉Dの開閉装置1aによっても、前記扉Dの開閉装置1と同様な作用が成され、且つ同様な効果を得ることが可能である。
尚、前記上枠2に替えて、上記上枠2aのみを前記開閉装置1に適用したり、前記回動枠20に替えて、上記回動枠20aのみを前記開閉装置1に適用しても良い。
【0027】
図7は、更に異なる形態の跳ね上げ扉Dの開閉装置1bの閉鎖状態を示す部分垂直断面である。上記扉Dの開閉装置1bも、図7に示すように、前記同様の上枠2b、回動枠20b、滑り材40b、および水切り材50を備えている。
上枠2bが前記上枠2と相違するのは、軸受片6の下側面に前記凹部8がない反面、係る軸受片6の下側面と外側面との間に、外向き段部8cを形成していること、および外側面に水切り用の段部5bを突設していることである。
また、滑り材40bが前記滑り材40と相違するのは、摺動片46が上記軸受片6の下側面の全体に沿って隣接するように外側に延出していること、および係る摺動片46の先端に先端部47aを上向きに突設していることである。係る先端部47aは、上記上枠2bの外向き段部8cに係止される。
更に、回動枠20bが前記回動枠20と相違するのは、勾配片26の外側寄りの位置から垂直に凸条26aが立設すると共に、係る勾配片26と外側の取付片22とが直に接続されている反面、これらの間における前記斜め部38および水切部39からなる水切片37を有していないことである。
【0028】
加えて、係る開閉装置1bで新たに用いられた水切り材50は、図7に示すように、前記同様の押出形材からなり、回動枠20bにおける外側の取付片22の外側面に隣接する縦片51、勾配片26の上方に位置し且つ上向きの湾曲面58を有する湾曲片57、係る湾曲片57の外端部59から垂下し且つ内側面に凸条26aが接触する壁片55、係る壁片55の下端部と縦片51の上端部とから斜め外上向きに延びた斜め片53と、係る斜め片53と壁片55との間に位置し且つ斜め外向きに開口する凹溝56と、を図示の全長に沿って有している。尚、上記斜め片53の先端には、斜め下向きの凸条54が突設されている。
本跳ね上げ扉Dの開閉装置1bを得るには、図7に示すように、開口部Kのフレームfに上枠2bの固定片3をボルトb1により固定する。係る上枠2bの先端面6aを含む軸受片6、軸受面7、および凸部9には、予め、滑り材40bの摺動片46、第2緩衝片45,円弧片42、および第1緩衝片44が嵌着され、且つ上枠2bの外向き段部8cには、滑り材40bの47aが係止されている。
【0029】
一方、図7に示すように、跳ね上げ扉Dの上端には、回動枠20bにおける内外一対の取付片21,22間の凹溝24に当該扉Dの上辺部を挿入することにより、該回動枠20bが配置される。係る回動枠20bの勾配片26の上に水切り材50の湾曲片57を載置し、係る湾曲片57の先端部を段部28に突き当て、該回動枠20bの凸条26aの外側面に壁片55を接触させると共に、取付片22の外側面に水切り材50の縦片51を接触させる。係る状態で、ボルトb2を上記縦片51、取付片22、跳ね上げ扉D、および取付片21に対し、内外方向に沿って貫通させ、その雄ネジ部に袋ナットnをネジ結合することによって、回動枠20bと水切り材50とを扉Dの上辺に沿って固定できる。この際、水切り材50の凹溝56の両端は、扉Dの両縦面の外側に向かって開口している。
以上によって、跳ね上げ扉Dの開閉装置1bが構成され、且つ開口部Kを内側(IN)と外側(OUT)とに区画する閉鎖状態とすることができる。
【0030】
次いで、前記開閉装置1bにおいて、跳ね上げ扉Dの下辺中央部の持ち手(図示せず)を掴み、回動枠20bの軸部33を回転中心として、図8中のカーブした矢印で示すように、上記扉Dを外側(OUT)の斜め上方に持ち上げる。
その結果、図8に示すように、回動枠20bを含む跳ね上げ扉Dは、前記垂直姿勢から斜め上方に約120度回転(跳ね上げ)し、開口部Kが開放状態となるため、積み荷の出し入れなどが可能となる。
図8に示す開放状態にした際、回動枠20bは、そのストッパ片34の内側面36が、滑り材40bの第2緩衝片45に面接触した位置で停止し、回動枠20bの回動片30の外側面31は、滑り材40の摺動片46に面接触している。同時に、水切り材50の湾曲片57の外端部59が上枠2bの縦片5の外側面に線接触することで、該回動枠20bを含む扉Dの回転が停止する。
【0031】
以上のような跳ね上げ扉Dの開閉装置1bによれば、前記扉Dの開閉装置1と同様な効果を奏し得る共に、更に扉Dの閉鎖時において、水切り材50の凹溝56に進入した雨水は、該凹溝56の両端部の開口部から外側へ逐次排水されるので、雨水の流下や滴下に伴う扉Dの外側面におけるシミを生じにくくすることができる。加えて、上枠2bの縦片5の外側面に、回動枠20bの外端部59を受け入れる前記段部5bを設けたことで、該段5bにより水切りされた雨水を上記凹溝56内に滴下できるので、上枠2bの縦片5および軸受片6の外側面に雨水の流下によるシミの付着を防ぐことができる。
しかも、前記滑り材40bの摺動片46と、水切り材50の湾曲片57との隙間を内外方向に沿って細長く且つ小さくしているので、雨水や塵埃の内側(IN)への浸入を一層抑制することができる。
【0032】
本発明は、前述した各形態に限定されるものではない。
例えば、前記上枠2,2a,2bや回動枠20,20a,20bは、複数の型鋼を溶着、ロウ付け、または接着することで、前記同様の断面を有する組立材としても良い。
また、前記上枠2,2a,2bの化粧片4、縦片4b,5、および軸受片6の外側面には、断面において複数の平行な細かい筋条の凹凸を付設しても良い。これにより、塵埃の付着や雨水の流下による汚れを低減できる。
更に、前記上枠2,2a,2bの固定片3や回動枠20,20bの中空部27には、押出(金属)形材の端面に開口するビスホールまたはネジ受け溝を全長に沿って付設しても良い。
加えて、本発明の開閉装置は、遊園地や大型商業施設などの出入口(ゲート)に採用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明によれば、高い成形精度を要さず、且つ容易に組立でき、開閉に伴う摩耗やガタ付きや、開閉途中や閉鎖・開放時に摩擦音や衝突音が生じにくく、且つ雨水や塵埃が付着しにくくできる跳ね上げ扉の開閉装置が得られる。
【符号の説明】
【0034】
1,1a,1b…………跳ね上げ扉の開閉装置
2,2a,2b…………上枠
3…………………………固定片
5…………………………縦片
6…………………………軸受片
6a………………………軸受片の先端面
7…………………………軸受面
8…………………………凹部
8a,8b………………内側/外側段部
8c………………………外向き段部
9…………………………凸部
20,20a,20b…回動枠
21,22………………内/外取付片
26………………………勾配片
30………………………回動片
31………………………外側面
33………………………軸部
34………………………ストッパ片
37………………………水切片
38………………………斜め部
39………………………水切部
40,40b……………滑り材
42………………………円弧片
44………………………第1緩衝片
45………………………第2緩衝片
46………………………摺動片
47,47a……………先端部
50………………………水切り材
51………………………縦片
56………………………凹溝
57………………………湾曲片
58………………………湾曲面
K…………………………開口部
f…………………………フレーム(上辺)
D…………………………跳ね上げ扉
IN………………………内側
OUT……………………外側

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両または構造物の内外を区画する垂直な開口部を開閉する跳ね上げ扉の開閉装置であって、
上記開口部の上辺に固定される金属形材製の上枠と、
上記跳ね上げ扉の上辺に固定される金属形材製の回動枠と、
硬質樹脂からなり、上記上枠と回動枠との間に配設される滑り材と、を備え、
上記上枠は、上記開口部の上辺に固定される水平な固定片と、係る固定片の一端側から垂下する縦片と、係る縦片の下方に連設し且つ内側に斜め上向きに開口する断面円弧形の軸受面を有する断面J字形状の軸受片と、を含み、
上記回動枠は、上記跳ね上げ扉による開口部の閉鎖時において、前記扉の上辺部を挟む内外一対の取付片と、係る一対の取付片の上方に形成され且つ内側から外側に下がるように傾斜する勾配片と、係る勾配片の上端から上記上枠の固定片側に立ち上がり且つ断面が半円形状の回動片と、係る回動片の上端から上記上枠の縦片の内側面に沿って延びるストッパ片と、係るストッパ片の下端に位置し且つ上記上枠の軸受面の内側で回転自在となる断面円形状の軸部と、を備え、
上記滑り材は、上記上枠の軸受面と回動枠の軸部との間に挟まれる円弧片と、該円弧片の一端から延び且つ上記上枠の軸受片の下側面と回動枠の回動片の外側面との間に沿って延び出た摺動片と、を備えている、
ことを特徴とする跳ね上げ扉の開閉装置。
【請求項2】
前記上枠は、係る上枠の縦片の内側面で且つ該上枠の軸受面の上方に、断面三角形状の凸部を有し、前記滑り材は、該滑り材の円弧片の他端に、上記凸部に沿って上向きに延びた第1緩衝片を連設していると共に、
上記滑り材の第1緩衝片は、前記跳ね上げ扉による開口部の閉鎖時において、上記凸部と前記回動枠のストッパ片との間に挟持されると共に、上記滑り材の円弧片と摺動片との間に位置する第2緩衝片は、上記跳ね上げ扉による開口部の開放時において、上枠の軸受片の先端面と回動枠のストッパ片との間に挟持される、
ことを特徴とする請求項1に記載の跳ね上げ扉の開閉装置。
【請求項3】
前記回動枠における回動片の下端と勾配片の上端とは、互いに離間しているか、あるいは、段部を介して離間している、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の跳ね上げ扉の開閉装置。
【請求項4】
前記上枠の軸受片は、断面円弧形の下側面に凹部を有し、該凹部は、前記滑り材の摺動片の先端部を係止する内側段部と、下向きの外側段部と、を有しているか、あるいは上記軸受片の下側面と外側面との間に上記滑り材の摺動片の先端部を係止する外向き段部を有している、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の跳ね上げ扉の開閉装置。
【請求項5】
前記回動枠における勾配片の外側には、係る勾配片から外側に延びた斜め部と、係る斜め部の先端から垂下する水切部とからなる水切片が連設されている、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の跳ね上げ扉の開閉装置。
【請求項6】
前記回動枠における勾配片の上方と外側の取付片の外方とには、係る勾配片の上方に位置し且つ前記滑り材の摺動片に接近する湾曲面を有する湾曲片と、上記外側の取付片の外側面に隣接する縦片と、係る縦片と上記湾曲片との間に位置し、且つ斜め外上向きに開口する凹溝とを備えた水切り材が取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の跳ね上げ扉の開閉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−71822(P2012−71822A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−161419(P2011−161419)
【出願日】平成23年7月23日(2011.7.23)
【出願人】(000229900)日本フルハーフ株式会社 (93)
【出願人】(000250432)理研軽金属工業株式会社 (89)