説明

車両リフト用リフトアップ位置決め装置

【課題】 車種によらずにリフトアップした車両下側の作業空間を可及的に大きく確保し、且つ車種に従って適宜のリフトアップ形態を選択することを可能とする。
【解決手段】 ベース11上に回動自在にメインアーム13を装着し、メインアーム13上にスライドアーム14とスライドボード15とを夫々摺動自在に設け、リフトアップすべき車両の車種に従って、スライドアーム14とスライドボード15とを選択的にメインアーム13と相対的に引き出し位置へ摺動させることが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の点検や整備を行うために車両を地上より所望の高さに昇降動作させる車両リフトに関するものであって、更に詳細には、種々の異なる車種の車両を同一のリフトで昇降動作させることを可能とさせる車両リフト用リフトアップ位置決め装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乗用車やトラックなどの種々の車両の点検又は整備するために車両を地上(床面)から所望の高さに昇降動作させるために車両リフト即ち車両昇降装置が使用されている。この様な車両リフトは、例えば2柱式などの床上設置タイプと、床下設置(埋設)タイプとに大別される。現在は、作業空間が広く使えるために、カーディーラーやカーショップなどにおいては床下設置タイプが比較的多く採用されている。
【0003】
車両をリフトによりリフトアップする場合に、車両の種類によりリフトアップの方法が異なっている。例えば、車両が乗用車の場合には、乗用車は通常モノコックボディであるために、乗用車メーカーが推奨するジャッキポイントが4箇所ボディ下側に決められている。従って、乗用車をリフトアップする場合には、リフトの乗用車との当接部である4個の受け部をこれらのジャッキポイントに夫々当接させてリフトアップすることが必要である。一方、車両が商業車、特にトラックの場合には、トラックのメインフレームの上にボディが載っており、従ってメインフレームの下側にリフトの受け部を当接させてリフトアップさせることが必要である。この場合にも、メインフレームの当接箇所については商業車メーカーが推奨する箇所が存在する場合がある。
【0004】
この様に、車両をリフトアップさせる場合には、車両リフトが直接的に車両と当接する受け部を車両の所定の箇所に当接させること、即ち受け部の位置決めを行うことが必要である。この様な車両リフトの受け部の位置決めを行うために、車両リフトには、水平方向に旋回するスイングアームを設けたスイングアーム式のものと、車両の前後タイヤ間において前後方向に摺動可能なプレートを設けたプレート式のものと、これらの両者を組み合わせた複合式のものとがある。スイングアーム式の車両リフトは、リフトアップすべき車両の車幅より大きな間隔でスイングアームを配置させるものであり、床上設置タイプと床下設置タイプの両方のタイプに適用可能である。一方、プレート式及び複合式のものは、通常、プレートは車両の車輪の走行線上又は車両の下側に配置されるので、床上設置タイプのものには適用不可能であり、床下設置タイプのものに制限される。スイングアーム式のものは、左右のスイングアームの間隔が車両の車幅よりも大きいので、車両をリフトアップした場合の車両下側における作業空間が比較的大きく、点検や整備作業を行うことが容易である。プレート式又は複合式の場合には、左右のプレートの間隔は車両の左右の車輪の幅に制限され、従って車両をリフトアップした場合の車両下側における作業空間は比較的狭くなり、それだけ点検や整備作業を行う上で困難性がある。
【0005】
例えば、特許文献1に開示されている車両整備用リフトは、車両が箱型ボディの乗用車の場合と、車両がフレーム構造を有するRV車や小型トラックの場合の両方に適用可能な構成を具備している。しかしながら、特許文献1に記載されている車両整備用リフトは、基本的にスイングアーム式のものであるが、トラックのフレームに当接してリフトアップさせるために、スイングアーム18はドライブオンボード3上に設けられており、ドライブオンボード3はその上を車両の車輪が走行する位置に配置されている。従って、リフトアップした車両の下側における作業空間は比較的狭いものとなっている。
【0006】
【特許文献1】特開2004−203602号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は以上の点に鑑みなされたものであって、上述した如き従来技術の欠点を解消し、リフトアップした車両下側の作業空間を比較的広く確保することが可能であり且つリフトアップの作業性を向上させた車両リフト用リフトアップ位置決め装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上述した目的を達成するために、本発明によれば、車両リフト用リフトアップ位置決め装置において、
上下動可能に支持されるベース、
前記ベースに回動自在に枢支されており第1中空部を具備しているメインアーム、
前記メインアームの前記第1中空部内に摺動自在に収納可能なスライドアーム、
前記メインアームを摺動可能に収納可能な第2中空部を具備しているスライドボード、
を有することを特徴とする車両リフト用リフトアップ位置決め装置、が提供される。
【0009】
好適には、一対の前記メインアームが前記ベース上に枢支されていることを特徴とする車両リフト用リフトアップ位置決め装置が提供される。
【0010】
更に好適には、前記スライドアームの先端部には車両のリフトポイントと当接可能な差込型の当てゴムの差込部を差込可能な穴が穿設されていることを特徴とする車両リフト用リフトアップ位置決め装置が提供される。
【0011】
更に好適には、前記スライドボートは前記スライドアームより幅広の水平プレートを具備しており、前記水平プレート上に車両のリフトポイントと当接可能な載置型の当てゴムを載置可能であることを特徴とする車両リフト用リフトアップ位置決め装置が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、種々のタイプの車両をリフトアップさせることが可能であるとともに、車種によらずにリフトアップした車両の下側に比較的大きな作業空間を確保することが可能である。車両をリフトアップ位置に停車させた後に、車両のボディのリフトポイントを使用するか又は車両のフレームのリフトポイントを使用するかに応じてアームタイプ又はプレートタイプの形態を容易に選択することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付の図面を参考に、本発明を床下設置タイプの車両リフトに適用した場合について説明する。
【0014】
図1(a)及び(b)は、夫々、本発明の1実施例に基づく車両リフト用リフトアップ位置決め装置10が格納状態にある場合の概略正面図及び平面図である。この場合の車両リフトは床下設置タイプであるから、車両をリフトしない場合には、リフトアップ位置決め装置10は、その上表面が整備場などの床面(又は地表)Gと略同一面状であるように装置10の全体は床面Gよりも下側に位置した収納状態にある。従って、この格納状態においては、リフトアップ位置決め装置10の上面をあたかも整備場の床面Gの一部とみなすことが可能であり、車両Cの走行上または作業者の歩行上において邪魔になることはない。図示されているように、リフトアップ位置決め装置10は昇降動作される支持体1上に固着されている。この支持体1は、床面Gの下側に埋設されている車両リフトの一部を構成する昇降装置(不図示)の一部であり、昇降装置の制御により昇降動作されるものである。尚、この様な昇降装置は、多種類のものが公知であり、例えば、リンク機構とシリンダとを使用する公知の構成のものを使用することが可能である。そして、この昇降装置は、通常、左右一対の支持体1を具備しており、これらの左右一対の支持体1の昇降動作は同調して行われるように制御される。
【0015】
図1(a)及び(b)に図示されているように、リフトアップされるべき車両Cが左向き矢印で示されるように自走されてリフトアップされるべき所定位置に停車されている。図1(b)に図示されているように、車両Cは車両リフトによりリフトアップされる場合に車両リフトに装着されている本リフトアップ位置決め装置10により当接されるべきリフトアップ当接部分Lが示されている。このリフトアップ当接部分Lは、図示例においては、車両Cの側部に所定の長さを持つものとして便宜的に示されているが、実際には、車両Cの車種により種々の形態を取りえるものである。例えば、車両Cが乗用車等の場合には、通常モノコックボディから構成されているので、ボディの例えばサイドシルなどのボディの一部において4箇所のリフトアップ位置があり、これらの4箇所のリフトアップ位置はがジャッキポイントとして乗用車等のメーカーにより推奨されているものである。従って、車両Cが乗用車等の場合には、図1(b)に示されるリフトアップ当接部分Lは車両Cのボディの一部であり、このリフトアップ当接部分Lの特定の2箇所の位置がリフトアップ位置(ジャッキポイント)である。一方、車両Cがトラック等の場合には、ボディがメインフレーム上に載置されている構造であるから、リフトアップ位置はメインフレーム上に存在しており、この場合も、メインフレームの特定の位置がリフトアップ位置としてトラック等のメーカーにより推奨されている場合がある。従って、車両Cがトラック等の場合には、図1(b)に示されるリフトアップ当接部分Lは車両Cのメインフレームの一部であり、このリフトアップ当接部分Lの通常はメーカーにより推奨されている2箇所の位置がリフトアップ位置である。
【0016】
更に、図1(b)に示されるように、本リフトアップ位置決め装置10はリフトアップすべき車両Cの車幅よりも大きな間隔で左右に一対が配置されている。従って、車両Cがリフトアップすべき所定位置へ自走される場合に、車両Cの車輪Wは本リフトアップ位置決め装置10の上を走行する必要性はない。図1(b)に示した状態は、本リフトアップ位置決め装置10が格納状態にあり、その上表面はほぼ床面Gと同一面状にあるので、車両Cの車輪Wは本リフトアップ位置決め装置10の上を走行することが可能なものであるが、リフトアップすべき所定の位置に停車させた場合に、本リフトアップ位置決め装置10が車両Cの前後の車輪Wの走行線上に存在することは必要ではない。この様に、本発明の場合には、左右一対のリフトアップ位置決め装置10を比較的大きく離隔させて配置させることが可能なものであるから、リフトアップ対象の車両Cが乗用車であろうとトラックであろうと、リフトアップすべき所定位置に停車させた場合に、左右のリフトアップ位置決め装置10は、通常、車両Cの側部(車輪W)よりも更に離れて位置されることとなる。この様に、本発明によれば、左右のリフトアップ位置決め装置10を比較的大きく離して設置することが可能であるので、車両Cを所望の高さにリフトアップさせた場合に、車両Cの下側において比較的大きな作業空間を確保することが可能となり、このことは、作業者がリフトアップされた車両Cの点検又は整備作業を行うことを容易とさせる。この様に、本発明によれば、左右一対のリフトアップ位置決め装置10を比較的大きく離して設置することが可能であるから、通常は、車両Cは左右一対のリフトアップ位置決め装置10の間に位置されるものであるが、特に車両Cの車幅が左右一対のリフトアップ位置決め装置10の間隔以上であるような場合であっても、本リフトアップ位置決め装置10を使用可能であることは勿論である。
【0017】
図2(a)及び(b)は、夫々、埋設されている昇降装置を動作させて支持体1を上昇させ、本リフトアップ位置決め装置10を床面Gよりも上方の所定のセッティング位置に位置させた状態を示した概略正面図及び平面図である。このセッティング位置においては、リフトアップ位置決め装置10の一部を双方向矢印Sで示した如くにスイングさせてリフトアップ位置決め装置10の所定の部分を車両Cのリフトアップ当接部分Lに当接可能な位置にセットさせることが可能である。この様に、本リフトアップ位置決め装置10は基本的にスイングタイプの構成を有するものであるが、それは、乗用車等のボディの一部におけるリフトポイントと当接するアームタイプの形態と、トラック等のメインフレームの一部におけるリフトポイントと当接するプレートタイプの形態とを選択的に設定することが可能なものである。ここで、図3をも参照して、本発明の1実施例に基づくリフトアップ位置決め装置10の構成について具体的に説明する。
【0018】
図1乃至図3に示したように、本発明の1実施例に基づくリフトアップ位置決め装置10は、昇降動作される支持体1に固着されているベース11を有しており、図示例においては、ベース11は平板の形態をしている。図3には、ベース11は図示されていないが、ベース11の上方に位置されるカバー11’が示されている。ベース11上には一対の軸12が固着されており、各々の軸12にはメインアーム13の一端部が回動自在に装着されている。従って、メインアーム13は、図2(b)において双方向矢印Sで示した如くに対応する軸12の周りをスイングすることが可能である。これは、作業者が手作業によりスイング動作を行わせることが可能である。図示例においては、メインアーム13は中空で大略矩形断面を有している。中空のメインアーム13内にはスライドアーム14が摺動自在に収納されており、このスライドアーム1はその先端部に穴14aが穿設されており、更に、図3の図示例においては、両側に切り欠き部14bが形成されている。尚、好適には、メインアーム13の中空部の寸法及びスライドアーム14の寸法及び重量は、作業者が手作業によりスライドアーム14をメインアーム13に対して摺動させて所定の位置とさせることが可能であり、更に、スライドアーム14が所定の位置に設定された状態で、スライドアーム14は自重及び静止摩擦によりメインアーム13に対して静止位置を維持することが可能であるように設定される。
【0019】
リフトアップ位置決め装置10は、更に、スライドボード15を有しており、このスライドボード15は、図示例においては、中空部15aと平板状のプレート15bとを具備している。中空部15aは中空メインアーム13の外側に摺動自在に外挿される形状及び寸法を有している。従って、好適には、スライドボード15は、作業者が手作業によりメインアーム13上を摺動させて所望の位置に位置させ、その位置において、自重及び静止摩擦によりメインアーム13上に位置される形状及び重量を有している。スライドボード15をメインアーム13上で摺動させる場合の作業を容易とさせるために、プレート15bの一部にスロットなどを形成すること可能である。プレート15bはスライドアーム14と比較しても一層幅広の寸法を有しており、特に、車両Cがトラック等の場合にそのメインフレーム上に当接してリフトアップする場合に好適なプレートタイプの形態で使用するのに適している。尚、図3に示されるように、スライドボード15のプレート15bは、カバー11’と略同一面状に設けられており、従って、リフトアップ位置決め装置10は、それが格納状態にある場合には、プレート15b及びカバー11’によって略同一の平面を提供することが可能である。
【0020】
上述した如く、リフトアップ位置決め装置10においては、メインアーム13は水平面内においてスイングすべくベース11上に回動自在に装着されており、スライドアーム14とスライドボード15の両方がこのスイング動作するメインアーム13に摺動自在に装着されている。従って、スライドアーム14とスライドボード15とは、メインアーム13がスイングされることにより軸12の周りにスイング動作され、更にメインアーム13の長手軸方向に沿って退避位置と引き出し位置との間で摺動させることが可能である。この状態を特に図4(a)及び(b)を参照して説明すると、図4(a)はメインアーム13がベース11に対してスイングバックした位置にあり、スライドアーム14及びスライドボード15の両方が退避位置にある状態を示している。図示例においては、スライドアーム14及びスライドボード15は、それらが退避位置にある場合に、それらの先端がメインアーム13の先端と略一致するような長さを有している。図4(b)の左側半分においては、スライドボード15のみをメインアーム13に沿って摺動させてメインアーム13上の所望の位置に引き出した状態(以後、「プレートタイプ形態」と呼称)を示しており、一方、図4(b)の右側半分においては、スライドアーム14のみをメインアーム13に沿って摺動させてメインアーム13上の所望の位置に引き出した状態(以後、「アームタイプ形態」と呼称)を示している。尚、スライドアーム14及びスライドボード15の最高の引き出し位置は、種々の使用条件によって任意に設定可能なものであり、それらの最高の引き出し位置よりも偶発的に引き出されることが無いように、スライドアーム14及びスライドボード15、又はメインアーム13に適宜のストッパーを設けることが可能であることは勿論である。
【0021】
次に、図5及び6を参照して、本リフトアップ位置決め装置10によるリフトアップ位置決め動作について説明する。図5は、車両Cが例えば乗用車等であり、そのボディの一部のリフトアップ位置を使用して車両Cをリフトアップさせる所謂アームタイプ形態の場合を示している。即ち、車両Cを所定のリフトアップすべき位置に停車させた後に、作業者は、メインアーム13を軸13の周りに回動させて、スイングバックした位置からスイングフォアワード位置へ位置させる。必要に応じて、スライドアーム14をメインアーム13に沿って摺動させてメインアーム13と相対的に外部へ引き出す。スライドアーム14がメインアーム13の外側に引き出され、その先端部に穿設されている穴14aが露出された状態で、図7(a)に図示した差込型の当てゴム16を穴14aに装着させる。差込型の当てゴム16は、下部に差込部16aが形成されており、上部には当接部16bが形成されている。差込部16aは、スライドアーム14の穴14a内に差し込んでスライドアーム14に装着することが可能な形状及び寸法を具備している。従って、作業者が差込型当てゴム16を手作業によりスライドアーム14の穴14a内に押し込むことにより装着させることが可能である。差込型の当てゴム16の当接部16bは、車両Cを所望の高さへリフトアップさせる場合に、車両Cのボディにおける対応するリフトポイントと直接的に当接する部分である。
【0022】
図6は、車両Cが例えばトラック等であり、そのメインフレームを使用して車両Cをリフトアップさせる所謂プレートタイプ形態の場合を示している。即ち、車両Cを所定のリフトアップすべき位置に停車させた後に、作業者は、メインアーム13を軸13の周りに回動させて、スイングバックした位置からスイングフォアワード位置へ位置させる。必要に応じて、スライドボード15をメインアーム13に沿って摺動させてメインアーム13と相対的に外部へ引き出す。スライドボード15がメインアーム13と相対的に所望の位置に引き出された状態で、図7(b)に図示した載置型の当てゴム17をプレート15b上の所望の位置に載置させる。この場合に、プレート15bは比較的大きな面積を有しているので、車両Cのメインフレームのリフトポイントに対応してプレート15b上の対応する位置に載置させることが可能である。従って、載置型当てゴム17をプレート15b上に配置させる上でかなりの融通性があり、リフトアップ位置決め作業が容易化されている。この状態で、埋設されている昇降装置を動作させることにより、支持体1を上昇させ、それによりリフトアップ位置決め装置10も上昇され、載置型当てゴム17が車両Cのメインフレームのリフトポイントと直接的に当接されて、車両Cを所望の高さにリフトアップさせることが可能である。
【0023】
この様に、本発明のリフトアップ位置決め装置10によれば、車両Cをリフトアップすべき所定位置に停車させた後に、所謂アームタイプ形態とするか、又は所謂プレートタイプ形態とするかを作業者が適宜決定し、その決定に従い、適宜、スライドアーム14を使用するか又はスライドボード15を使用するかを選択することが可能であり、リフトアップ作業を著しく容易化させると共に多様化させている。
【0024】
以上、本発明の具体的実施の態様について詳細に説明したが、本発明はこれらの具体例にのみ制限されるべきものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱すること無しに種々の変形が可能であることは勿論である。例えば、上述した実施例においては、本発明を床下設置タイプの車両リフトに適用した場合について説明したが、本発明は床上設置タイプの車両リフトに適用することが可能であることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、車両の下部(車輪を含む)の点検及び整備作業を行うために車両を所望の高さへリフトアップする車両リフトに適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】(a)及び(b)は本発明の1実施例に基づくリフトアップ位置決め装置10が床面G下側に格納された状態を示した概略正面図及び平面図である。
【図2】(a)及び(b)はリフトアップ位置決め装置10が図1の格納状態から床面Gの上方のセッティング位置に上昇された状態を示した概略正面図及び平面図である。
【図3】本発明の1実施例に基づくリフトアップ位置決め装置10の構成を示した概略分解斜視図である。
【図4】(a)及び(b)は、夫々、リフトアップ位置決め装置10の退避状態と引き出し状態とを示した概略図である。
【図5】リフトアップ位置決め装置10の所謂アームタイプ形態における使用状態を示した概略図である。
【図6】リフトアップ位置決め装置10の所謂プレートタイプ形態における使用状態を示した概略図である。
【図7】(a)及び(b)は、夫々、差込型当てゴムと載置型当てゴムを示した概略斜視図である。
【符号の説明】
【0027】
10:リフトアップ位置決め装置
11:ベース
12:軸
13:メインアーム
14:スライドアーム
15:スライドボード
16:差込型当てゴム
17:載置型当てゴム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両リフト用リフトアップ位置決め装置において、
上下動可能に支持されるベース、
前記ベースに回動自在に枢支されており第1中空部を具備しているメインアーム、
前記メインアームの前記第1中空部内に摺動自在に収納可能なスライドアーム、
前記メインアームを摺動可能に収納可能な第2中空部を具備しているスライドボード、
を有することを特徴とする車両リフト用リフトアップ位置決め装置。
【請求項2】
請求項1において、一対の前記メインアームが前記ベース上に枢支されていることを特徴とする車両リフト用リフトアップ位置決め装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記スライドアームの先端部には車両のリフトポイントと当接可能な差込型の当てゴムの差込部を差込可能な穴が穿設されていることを特徴とする車両リフト用リフトアップ位置決め装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の内のいずれか1項において、前記スライドボートは前記スライドアームより幅広の水平プレートを具備しており、前記水平プレート上に車両のリフトポイントと当接可能な載置型の当てゴムを載置可能であることを特徴とする車両リフト用リフトアップ位置決め装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−156014(P2008−156014A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−343817(P2006−343817)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【出願人】(000117467)安全自動車株式会社 (16)