説明

車両用システム設定装置

【課題】好適なタイミングで車両用システムの設定状態を表示可能とする車両用システム設定装置を提供する。
【解決手段】車両に搭載された複数の車両制御システムの作動/非作動の設定状態を表示する車両用システム設定装置であって、車両のイグニッション電源のオン/オフ状態を検出するIG検出手段と、車両の運転席への着座状態を検出する着座検出手段と、イグニッション電源がオン状態とされ、且つ、新たにドライバーが運転席に着座した場合、車両制御システムのうち作動状態に設定することが推奨されるシステムの作動/非作動状態を一括表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする、車両用システム設定装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設定装置に関し、より特定的には、車両に搭載される設定表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、当該車両に搭載された車載装置や車両制御システムの設定状態等を表示或いは切り替えするための設定装置として、表示装置(インジケータランプ)やスイッチが運転席近傍に備えられている。しかしながら、車両に搭載される車載装置や車両制御システムの数は年々増加しているため、これらの装置やシステム毎に多数の表示装置やスイッチを車室内の限られたスペースに配置することは困難となってきている。そこで、車室内の限られたスペースで効率良く車載装置や車両制御システムの設定を表示或いは切り替え可能とする車両用システム設定装置が開発されている。
【0003】
上記のような車両用システム設定装置の一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示される表示装置は、車両のコンビネーションメータ上に通常画面を表示し、運転支援制御の作動状態の自動的に切り替わった際には当該作動状態の切り替わりを示す遷移情報を一時的に表示させ、再度、表示内容を通常画面に戻す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−150040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に係る表示装置が効率的に表示する情報は運転支援制御の作動状態に限られたものであり、他の複数のシステムについてその設定状態を表示することはできなかった。また、ドライバが運転を開始する時点など、特にドライバが、複数のシステムの設定状態をまとめて確認したいタイミングにおいて、これらの設定状態を表示することはできなかった。
【0006】
本発明は上記の課題を鑑みて成されたものであり、好適なタイミングで車両用システムの設定状態を表示可能とする車両用システム設定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本願は以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明は、車両に搭載された複数の車両制御システムの作動/非作動の設定状態を表示する車両用システム設定装置であって、車両のイグニッション電源のオン/オフ状態を検出するIG検出手段と、車両の運転席への着座状態を検出する着座検出手段と、イグニッション電源がオン状態とされ、且つ、新たにドライバーが運転席に着座した場合、車両制御システムのうち作動状態に設定することが推奨されるシステムであって非作動状態に設定されているものを一括表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする、車両用システム設定装置である。
【発明の効果】
【0008】
第1の発明によれば、ドライバが乗車した際やドライバが交代した際に、作動状態に設定することを推奨するシステムの設定状態を表示して、当該システムを作動状態に設定するようドライバに促すことができる。また、ドライバは運転を開始する時点においてシステムの設定状態を一時にまとめて確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】車両用システム設定装置1の構成を示すブロック図の一例
【図2】ECU20が実行する処理の詳細を示すフローチャートの一例
【図3】ECU20が実行するON推奨システム設定確認処理の詳細を示すフローチャートの一例
【図4】ON推奨システム設定画面の一例を示す図
【図5】ECU20が実行する前回設定確認処理の詳細を示すフローチャートの一例
【図6】前回設定確認画面の一例を示す図
【図7】通常画面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係る車両用システム設定装置1について説明する。車両用システム設定装置1は、車両に搭載された複数の車両制御システムの作動/非作動の設定状態を表示する装置である。なお、以下では車両制御システムが作動する設定をオン状態、車両制御システムが非作動となる設定をオフ状態と称して説明する。先ず、図1を参照して車両用システム設定装置1の構成について説明する。なお、図1は、車両用システム設定装置1の構成を示すブロック図の一例である。図1に示すように、車両用システム設定装置1は、IGスイッチ11、着座センサ12、ジョイスティック13、ドライバ識別システム、ECU20、マスターOFFインジケータランプ31、およびメータディスプレイ32を備える。
【0011】
IGスイッチ11は、車両のIG電源のオン/オフ状態をドライバからの入力操作に応じて切り替えるスイッチ装置である。IGスイッチ11は、ECU20と電気的に接続され、IG電源のオン/オフ状態を示す信号をECU20へ送信する。
【0012】
着座センサ12は、運転席へのドライバの着座状態を検出するセンサ装置である。着座センサ12は、典型的には、運転席に備えられた感圧センサである。着座センサ12は、ドライバが着座しているか否かを示す信号をECU20へ送信する。
【0013】
ジョイスティック13は、ドライバからの入力操作を受け付ける入力デバイスである。ジョイスティック13は、典型的には、上下左右方向、決定、キャンセル等のドライバ操作を受け付けるレバーおよびボタンを備える入力デバイスである。ジョイスティック13は、上述のドライバ操作を示す信号をECU20へ送信する。詳細は後述するが、ドライバは、ジョイスティック13を用いて入力操作を行うことにより、メータディスプレイ32に表示された車両制御システムの設定を変更することができる。なお、ドライバからの入力操作を受け付け可能なデバイスであれば、車両用システム設定装置1は上記ジョイスティック13に限らず、任意の入力装置を備える構成として良い。
【0014】
ドライバ識別システム14は、ドライバを識別判定するシステムである。例えば、車両の携帯電子キー(リモコンキー)がドライバ毎に用意されており、当該携帯電子キーにドライバを識別するためのIDコードデータが記憶されている場合、ドライバ識別システム14は、当該IDコードデータを読み取ることによって運転席に着座しているドライバを識別する。なお、上述したドライバ識別システム14がドライバを識別する手法は一例であり、ドライバ識別システム14は、ドライバを識別可能であれば他の任意の手法を用いて構わない。例えば、ドライバ識別システム14は、カメラ等の撮像装置で運転席に着座した人物の顔画像を撮像し、当該顔画像を画像処理することによってドライバを識別しても構わない。ドライバ識別システム14は、ドライバを識別すると、当該識別結果をECU20へ送信する。
【0015】
ECU20は、典型的には、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)などの情報処理装置、メモリなどの記憶装置、およびインターフェース回路などを備える制御装置である。ECU20は、上記IGスイッチ11、着座センサ12、ジョイスティック13、およびドライバ識別システムから入力された信号や情報に基づいて、マスターOFFインジケータランプ31の点灯/消灯状態や、メータディスプレイ32に表示する画面の内容を制御する。
【0016】
マスターOFFインジケータランプ31は、所定の車両制御システムがオフ状態に設定されている場合に点灯する警告灯である。マスターOFFインジケータランプ31は、典型的には、メータパネル30に配置されたLEDランプである(図4参照)。マスターOFFインジケータランプ31の点灯/消灯状態は、後述するECU20の制御処理により切り替えられる。
【0017】
メータディスプレイ32は、典型的にはメータパネル30に配置された液晶表示装置である。メータディスプレイ32は、ECU20が実行する制御処理に応じて、表示する情報(表示画面)を切り替える。
【0018】
次いで、図2を参照して、ECU20が実行する処理について説明する。図2は、ECU20が実行する処理の詳細を示すフローチャートの一例である。ECU20は、図2のフローチャートの処理を開始すると、先ず、ステップS1の処理を実行する。
【0019】
ステップS1において、ECU20は、ドライバの着座後にIG電源がオン状態に設定されたか否か判定する。具体的には、ECU20は、IGスイッチ11からの信号および着座センサ12からの信号に基づいてドライバの着座後にIG電源がオン状態に設定されたか否かを判定する。ECU20は、ドライバの着座後にIG電源がオン状態に設定されたと判定した場合、処理をステップS2へ進める。一方、ドライバが着座していない場合や、IG電源がオフ状態である場合、ECU20は、ステップS1の判定処理を繰り返して待機する。
【0020】
ステップS2において、ECU20は、ON推奨システム設定確認処理を実行する。以下、図3を参照してON推奨システム設定確認処理について説明する。なお、図3は、ECU20が実行するON推奨システム設定確認処理の詳細を示すフローチャートの一例である。ECU20は、図3のフローチャートの処理を開始すると、先ず、ステップS21の処理を実行する。
【0021】
ステップS21において、ECU20は、ON推奨システムの何れかがOFFか否か判定する。ON推奨システムとは、車両に搭載された車両制御システムのうち、通常時においてオン状態に設定されることが推奨されるシステムである。
【0022】
なお、ON推奨システムの一例としては、クリアランスソナーシステム、AFS(アダプティブフロントライティングシステム)、VSC(ヴィークルスタビリティコントロールシステム)、およびHV接近警報システムなどが挙げられる。クリアランスソナーシステムは、車両と障害物との接近を車両のドライバに報知するシステムである。また、AFSは、車両周囲環境の明るさに応じてヘッドランプ等の灯火機類の点灯等を制御するシステムである。また、VSCは、車両の操舵角や慣性力に応じてブレーキ等を自動制御し、車両の横滑り等を防止するシステムである。
【0023】
ECU20は、ON推奨システムの何れかがオフ状態であると判定した場合、処理をステップS22へ進める。一方、ECU20は、ON推奨システムが何れもオン状態に設定されていると判定した場合、処理をステップS26へ進める。
【0024】
ステップS22において、ECU20は、マスターOFFインジケータランプ31を点灯する。ECU20は、ステップS22の処理を完了すると、処理をステップS23へ進める。
【0025】
ステップS23において、ECU20は、ON推奨システム設定画面をメータディスプレイ32に表示し、設定変更を受付する。ON推奨システム設定画面は、ON推奨システムのうち、オフ状態に設定されているものを一括表示し、当該システムの設定変更操作を受け付ける画面である。図4は、ON推奨システム設定画面の一例を示す図である。そして、ECU20は、ジョイスティック13からの入力情報に基づいてON推奨システムの設定状態を変更し、これに伴いON推奨システム設定画面上の表示を適宜変更する。ECU20は、ステップS23の処理を完了すると、処理をステップS24へ進める。
【0026】
ステップS24において、ECU20は、設定OK入力操作が有ったか否か判定する。具体的には、ECU20は、ジョイスティック13の操作によりON推奨システム設定画面上の設定OKボタンA1が選択および決定された場合に設定OK入力操作が有ったと判定する。ECU20は、設定OK入力操作があったと判定した場合、ON推奨システム設定確認処理を完了し、処理を図2のステップS3へ進める。一方、ECU20は、設定OK入力操作がないと判定した場合、処理をステップS25へ進める。
【0027】
ステップS25において、ECU20は、無操作状態で時間T1が経過か否か判定する。具体的には、ECU20は、ジョイスティック13において最後に入力操作を受け付けた時点からの経過時間をタイマー等で測定し、当該経過時間が予め定められた時間T1を経過したか否か判定する。ECU20は、無操作状態で時間T1が経過したと判定した場合、ON推奨システム設定確認処理を完了し、処理を図2のステップS3へ進める。一方、ECU20は、無操作状態で時間T1が未経過であると判定した場合、処理をステップS21へ戻す。
【0028】
ステップS26において、ECU20は、マスターOFFインジケータランプ31を消灯する。ECU20は、ステップS26の処理を完了すると、処理をステップS24へ進める。ON推奨システム設定確認処理を完了し、処理を図2のステップS3へ進める。
【0029】
上記ON推奨システム設定確認処理によれば、ドライバが乗車した際やドライバが交代した際には、ON推奨システム設定画面を表示して、オン状態に設定することが推奨されるシステムをオン状態に設定するようドライバに促すことができる。また、ドライバは運転を開始する際にシステムの設定状態をまとめて確認することができる。
【0030】
ステップS3において、ECU20は、前回設定確認処理を実行する。以下、図5を参照して前回設定確認処理について説明する。なお、図5は、ECU20が実行する前回設定確認処理の詳細を示すフローチャートの一例である。ECU20は、図5のフローチャートの処理を開始すると、先ず、ステップS31の処理を実行する。
【0031】
ステップS31において、ECU20は、ドライバ識別する。具体的には、ECU20は、ドライバ識別システム14からドライバの識別結果を取得する。ECU20は、ステップS31の処理を完了すると、処理をステップS32へ進める。
【0032】
ステップS32において、ECU20は、現在着座しているドライバが前回運転した際のシステム設定と現在のシステム設定とに相違が有るか否か判定する。ECU20は、後述ステップS6の処理により、運転終了時の各車両制御システムの設定と、ドライバのIDコードデータとを対応付けて記憶装置に予め記憶している。ECU20は、このように予め記憶されていた当該ドライバの前回運転時における各車両制御システムの設定を読み出し、現在の各車両制御システムの設定と比較することにより、異なる設定となっている車両制御システムを検出する。ECU20は、上記システム設定の相違点があると判定した場合、処理をステップS33へ進める。一方、ECU20は、上記相違点がないと判定した場合、処理をステップS36へ進める。
【0033】
ステップS33において、ECU20は、前回設定確認画面を表示し、設定変更を受付する。前回設定確認画面は、上述ステップS32の処理においてドライバが前回運転した際と現在とで設定が異なっていると判定された車両制御システム(以下、差分システムと称する)を表示し、その設定変更を受け付ける画面である。図6は、前回設定確認画面の一例を示す図である。ECU20は、ステップS33の処理を完了すると、処理をステップS34へ進める。
【0034】
ステップS34において、ECU20は、上記ステップS21と同様にして、ON推奨システムの何れかがOFFか否か判定する。ECU20は、ONON推奨システムの何れかがオフ状態であると判定した場合、処理をステップS35へ進める。一方、ECU20は、ON推奨システムが何れもオン状態に設定されていると判定した場合、処理をステップS36へ進める。
【0035】
ステップS35において、ECU20は、マスターOFFインジケータランプ31を点灯する。ECU20は、ステップS35の処理を完了すると、処理をステップS37へ進める。
【0036】
ステップS36において、ECU20は、マスターOFFインジケータランプ31を消灯する。ECU20は、ステップS36の処理を完了すると、処理をステップS37へ進める。
【0037】
ステップS37において、ECU20は、上記ステップS24と同様にして、設定OK入力操作が有ったか否か判定する。ECU20は、設定OK入力操作が有ったと判定した場合、前回設定確認処理を完了して処理を図2のステップS4へ進める。一方、ECU20は、設定OK入力操作がないと判定した場合、処理をステップS38へ進める。
【0038】
ステップS38において、ECU20は、無操作状態で時間T2が経過か否か判定する。具体的には、ECU20は、ジョイスティック13において最後に入力操作を受け付けた時点からの経過時間をタイマー等で測定し、当該経過時間が予め定められた時間T2を経過したか否か判定する。ECU20は、無操作状態で時間T2が経過したと判定した場合、ON推奨システム設定確認処理を完了し、処理を図2のステップS4へ進める。一方、ECU20は、無操作状態で時間T2が未経過であると判定した場合、処理をステップS32へ戻す。
【0039】
上記前回設定確認処理によれば、ドライバは、現在のドライバが前回運転した際の車両制御システムの設定と、現時点の車両制御システムの設定との相違点を一括して容易に確認し、設定変更することができる。
【0040】
なお、既にON推奨システム設定確認処理においてON推奨システムのオン/オフ状態が設定されており、マスターOFFインジケータの点灯/消灯状態を変更する必要が無いと考えられる場合、上記ステップS34からS36までの処理を省略しても構わない。
【0041】
図2の説明に戻り、ステップS4において、ECU20は、通常画面を表示する。具体的には、ECU20は、メータディスプレイ32に通常画面を表示させる。通常画面は、図7に示すように、瞬間燃費や外気温等の情報を表示する画面である。なお、図7は通常画面の一例を示す図である。なお、ECU20は、通常画面において表示する情報を他の車載装置やECU(図示せず)から適宜受信するものとする。また、上記通常画面は一例であり、ECU20は、通常画面において車両の走行状態や周囲環境などを示す任意の情報を表示可能として良い。
【0042】
ステップS5において、ECU20は、ドライバが交代したか否か判定する。具体的には、ECU20は、着座センサ12から一旦ドライバが運転席を離れた後、再度着座したことを示す信号を受信したか否か判定する。ECU20は、ドライバが交代したと判定した場合、処理をステップS2へ戻す。一方、ECU20は、ドライバが交代していないと判定した場合、処理をステップS6へ進める。
【0043】
ステップS6において、ECU20は、IG電源がオフ状態に設定されたか否か判定する。具体的には、ECU20は、IGスイッチ11からの信号に基づいてIG電源がオフ状態に切り替えられたか否か判定する。ECU20は、IG電源オフ状態に設定されたと判定した場合、処理をステップS7へ進める。一方、ECU20は、IG電源がオン状態のままであると判定した場合、処理をステップS4へ戻す。
【0044】
ステップS7において、ECU20は、システム設定を記憶する。具体的には、ECU20は、現時点の各車両制御システムのオン/オフ状態を現在のドライバと対応付けて記憶装置に記憶する。ECU20は、ステップS6の処理を完了すると、図2に示す処理を完了する。
【0045】
以上に示した通り、本発明に係る車両用システム設定装置1によれば、好適なタイミングで車両用システムの設定状態を表示することができる。
【0046】
なお、上記実施形態ではECU20がIGスイッチ11の操作状態に応じてIG電源のオン/オフ状態を検出する例について説明したが、ECU20がIG電源回路に接続されている場合、ECU20は、当該IG電源回路からの供給される電力からIG電源のオン/オフ状態を検出しても構わない。
【0047】
なお、ECU20は、ON推奨システム設定画面において、「全てオン設定ボタン」A2を表示しても構わない(図4参照)。そして、ECU20は、全てオン設定ボタンA2がドライバにより選択および決定された場合、ON推奨システム設定画面に表示している全てのシステムの設定をオン状態に変更する。このような処理によれば、ドライバはオン状態とすることを推奨されているシステムの状態を一括して容易に変更することが可能である。
【0048】
なお、ECU20は、前回設定確認画面において、「前回と同じ設定ボタン」B2を表示しても構わない。そして、ECU20は、前回と同じ設定ボタンA2がドライバにより選択および決定された場合、各車両制御システムのオン/オフ状態を、予め記憶していた前回の設定と同様となるよう変更する。このような処理によれば、ドライバは各車両制御システムの状態を一括して容易に前回と同じ内容に設定することが可能である。
【0049】
なお、マスターOFFインジケータランプ31の点灯状態は、ドライバの嗜好や、ECU20による学習により変更されて構わない。例えば、ECU20は、ドライバの設定に応じてマスターOFFインジケータランプ31の明るさを低減したり、一定時間点灯した後に消灯したりしても構わない。
【0050】
なお、本実施形態では、ECU20がON推奨システム設定画面においてON推奨システムのうちオフ状態に設定されているシステムのみを表示する例を示したが、ECU20は、オン/オフ状態に関わらず全てのON推奨システムをON推奨システム設定画面に表示しても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明に係る車両用システム設定装置は、好適なタイミングで車両用システムの設定状態を表示可能な車両用システム設定装置などとして有用である。
【符号の説明】
【0052】
1 車両用システム設定装置
11 IGスイッチ
12 着座センサ
13 ジョイスティック
14 ドライバ識別システム
20 ECU
30 メータパネル
31 マスターOFFインジケータランプ
32 メータディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された複数の車両制御システムの作動/非作動の設定状態を表示する車両用システム設定装置であって、
前記車両のイグニッション電源のオン/オフ状態を検出するIG検出手段と、
前記車両の運転席への着座状態を検出する着座検出手段と、
前記イグニッション電源がオン状態とされ、且つ、新たにドライバが前記運転席に着座した場合、前記車両制御システムのうち作動状態に設定することが推奨されるシステムであって非作動状態に設定されているものを一括表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする、車両用システム設定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−66663(P2012−66663A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−212180(P2010−212180)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】