車両用室内照明灯ユニット
【課題】 カメラを室内灯に組み合わせ、車室内の照明機能と車室内外の情報収集機能とを兼備した室内照明灯ユニットを提供する。
【解決手段】 室内照明灯ユニット11の灯具ハウジング12をベース13と透光カバー14で構成し、ベース13を車室4の天井パネル3に取り付ける。ベース13に光源18、スイッチ回路19、スイッチレバー20を設け、照明部16を構成する。ベース13にカメラ21、カードライタ24を設け、透光カバー14の魚眼レンズ22と共に撮影部17を構成する。車室内外の光景をカメラ21で撮影し、カメラ21の映像データをカードライタ24でメモリカード23に記録する。
【解決手段】 室内照明灯ユニット11の灯具ハウジング12をベース13と透光カバー14で構成し、ベース13を車室4の天井パネル3に取り付ける。ベース13に光源18、スイッチ回路19、スイッチレバー20を設け、照明部16を構成する。ベース13にカメラ21、カードライタ24を設け、透光カバー14の魚眼レンズ22と共に撮影部17を構成する。車室内外の光景をカメラ21で撮影し、カメラ21の映像データをカードライタ24でメモリカード23に記録する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室内の照明機能に加え車室内外の情報収集機能を備えた車両用室内照明灯ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラと記録装置からなるドライブレコーダを車室内に設置し、カメラの映像データを記録装置に残して、車両事故や盗難事件の真相解明に利用する技術が知られている。例えば、特許文献1には、再生用モニタを備えたドライブレコーダをルームミラー、インストルメントパネル、窓ガラス等の車外撮影に適した場所に設置する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−140334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来のドライブレコーダによると、カメラが主に車室外の光景を撮影しているため、運転者の居眠りやシートベルトの着用状況など、車室内の情報を収集できない可能性があった。また、事故の衝撃でドライブレコーダが車体から外れやすく、事故情報を回収できないこともあった。しかも、ドライブレコーダが車室の周囲に専用スペースを占め、搭乗者の視界を妨げたり、外観の見栄えを悪くしたりするという問題点もあった。
【0005】
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、その目的は、カメラを室内灯に組み合わせ、車室内の照明機能と車室内外の情報収集機能とを兼備した室内照明灯ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は次のような室内照明灯ユニットを提供する。
(1)車体に取り付けられる灯具ハウジングに、光源からの光を車室内に照射する照明部と、車室内外の光景をカメラで撮影し、カメラの映像データを記録装置に送信する撮影部とを設けたことを特徴とする室内照明灯ユニット。
【0007】
(2)撮影部が水平面内で360°の視野角をカメラに与える光学要素を含むことを特徴とする(1)に記載の室内照明灯ユニット。
【0008】
(3)灯具ハウジングが光源からの光を車室内へ透過させる透光カバーを含み、光学要素が透光カバーの一部に設けられた魚眼レンズを含むことを特徴とする(2)に記載の室内照明灯ユニット。
【0009】
(4)撮影部が車室内外に赤外線を照射する赤外線LEDを含むことを特徴とする(1)〜(3)の何れか一つに記載の室内照明灯ユニット。
【0010】
(5)記録装置がメモリカードを含み、灯具ハウジングにカメラの映像データをメモリカードに書き込むカードライタを設置したことを特徴とする(1)〜(4)の何れか一つに記載の室内照明灯ユニット。
【発明の効果】
【0011】
本発明の室内照明灯ユニットによれば、照明部と撮影部を灯具ハウジングに収め、灯具ハウジングを車室の天井部等に強固に取り付け、車室内の照明機能と車室内外の情報収集機能とを一元化し、全体をコンパクトかつ見栄えよく構成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の室内照明灯ユニットを装備した自動車の側面図である。
【図2】室内照明灯ユニットの一実施形態を示す斜視図である。
【図3】室内照明灯ユニットの撮影部を示す縦断面図である。
【図4】撮影部の変更例を示す縦断面図である。
【図5】室内照明灯ユニットの電気制御回路を示すブロック図である。
【図6】室内照明灯ユニットの制御プログラムを示すフローチャートである。
【図7】室内照明灯ユニットの別の設置例を示す自動車の側面図である。
【図8】2台のカメラを備えた室内照明灯ユニットを示す自動車の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、この実施形態の室内照明灯ユニット11は、車両1の運転席2よりも前方の天井パネル3に設置され、車室4内を照明する機能と、車室4の内外の情報を収集する機能とを兼備している。
【0014】
図2に示すように、室内照明灯ユニット11の灯具ハウジング12はベース13と透光カバー14とからなり、ベース13がネジ(図示略)等で天井パネル3に強固に取り付けられ、透光カバー14が複数の係止爪15にてベース13に着脱可能に装着される。
【0015】
ベース13には照明部16と撮影部17とが設けられている。照明部16は、管球バルブやLEDを用いた光源18、スイッチ回路19、スイッチレバー20からなり、光源18からの光を透光カバー14に透過させ、車室4内を照明するようになっている。
【0016】
図3に示すように、撮影部17は、車室4の内外の光景を撮影するカメラ21と、カメラ21に水平面内で360°の視野角を与える魚眼レンズ22と、カメラ21が撮影した映像データをメモリカード23に書き込むカードライタ24とから構成されている。
【0017】
カメラ21には、CMOSカメラまたはCCDカメラが使用されている。カードライタ24には、カメラ21が設置される基板25と、メモリカード23が装着されるスロット26とが設けられている。そして、基板25に複数の赤外線LED27が装着され、車室4の内外に赤外線を照射し、カメラ21が夜間でも撮影できるようになっている。
【0018】
魚眼レンズ22は、半透明樹脂製の透光カバー14の一部に透明樹脂で2色同時成形されている。透光カバー14には、魚眼レンズ22と反対側の部位にスイッチレバー20を露出させる開口部28(図2参照)が形成されている。なお、透明ガラス製の魚眼レンズ22を透光カバー14に組み付けることも可能である。
【0019】
図4に示す撮影部17は、光学要素としての反射鏡29がカメラ21の視野角を水平面内で360°の範囲に拡張するように構成されている。反射鏡29は、樹脂または金属製の円錐体の表面に反射膜が蒸着またはメッキにより被着され、円錐体の頂点がカメラ21の中心点を向く姿勢で透光カバー14の内面に固着されている。
【0020】
図5に示すように、灯具ハウジング12に内蔵された電気制御回路には、魚眼レンズ22または反射鏡29によって変形したカメラ21の映像データを補正する映像処理回路31と、ユニット全体を制御するCPU32と、CPU32を車両1の運転制御装置35に接続する入出力インターフェース33と、カメラ21を用いた監視システムの稼動、停止を選択するシステムSW34とが設けられている。
【0021】
運転制御装置35には、車両1の運転または駐車状態を検出するイグニッションキーSW36、車体に加わる異常な外力や振動を検知する異常検知センサ37、周辺環境の明るさを検知する照度センサ38、警報音または警告光を発生する警報装置39、緊急情報を外部に送信する通信回路40、その他、車両1の各種電気機器類が接続されている。
【0022】
次に、室内照明灯ユニット11の動作を図6に従って説明する。システムSW34がONされると、CPU32は、まず、イグニッションキーSW36のON/OFF状態を判断し(S11)、ONである場合は、運転中の事故に備えたドライブレコードモードを実行し、OFFである場合に、駐車中の盗難に備えた監視モードを実行する。
【0023】
ドライブレコードモードでは、カメラ21により車室内外の光景を連続的に撮影し(S12)、カメラ21の映像データを上書きモードでメモリカード23に記録する(S13)。続いて、異常検知センサ37のON/OFF状態を判断し(S14)、事故等の衝撃でセンサ37がONした場合は、映像データを上書き禁止モードでメモリカード23に記録する(S15)。
【0024】
一方、監視モードでは、カメラ21で車室内外を所定の時間間隔を明けて断続的に撮影し(S16)、映像データを上書きモードでメモリカード23に記録する(S17)。次に、異常検知センサ37の状態を判断し(S18)、窓ガラス等の破壊に伴う衝撃でセンサ37がONした場合は、カメラ21で車室内外を連続的に撮影し(S19)、映像データを上書き禁止モードでメモリカード23に記録する(S20)。そして、システムSW34の状態を確認し(S21)、それがOFFするまで一連の処理を繰り返す。
【0025】
この実施形態の室内照明灯ユニット11によれば、カメラ21とカードライタ24を灯具ハウジング12に収めて、車室前端部の天井パネル3にしっかりと見栄えよく取り付けることができる。また、車室4の内外をカメラ21で高所から撮影し、車室外の情報に加え、運転者の居眠り、シートベルトの着用状況、犯罪者の挙動等を含む車室内の情報を広く収集できる。特に、魚眼レンズ22や反射鏡29の作用により、一台のカメラ21で全方位にわたる映像データを効率よく収集できるという利点もある。
【0026】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するように、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の構成や形状を適宜に変更して実施することも可能である。
(イ)図7に示すように、灯具ハウジング12を車室4の中央部において天井パネル3に取り付けること。
(ロ)図8に示すように、灯具ハウジング12の前後または前後左右に2つまたは4つのカメラ21を設けること。
(ハ)図5に示す電気制御回路において、照度センサ38の出力が規定値を下回ったときに、赤外線LED27を点灯させ、照度センサ38の出力が規定値を上回ったときに、赤外線LED27を消灯させる制御を行うこと。
(ニ)図5に示す灯具ハウジング12の内部にカメラ21の映像データを記録するメモリ(記録媒体)を設けること。
【0027】
(ホ)CPU32がカメラ21の映像データに基づいて車両周辺の不審者を判別したときに、運転制御装置35が警報装置39を動作させる制御を行うこと。
(ヘ)CPU32がカメラ21の映像データに基づいて不審者または車両事故を判定したときに、運転制御装置35がメモリカード23に記録された映像データを通信回路40から警察、保険会社等の外部機関に自動送信する制御を行うこと。
(ト)カメラ21の基板25上に録音用のマイクを設けること。
(チ)カメラ21の映像データを運転制御装置35に付属のメモリに記録すること。
【符号の説明】
【0028】
1 車両
2 車室
11 室内照明灯ユニット
12 灯具ハウジング
13 ベース
14 透光カバー
16 照明部
17 撮影部
18 光源
21 カメラ
22 魚眼レンズ
23 メモリカード
24 カードライタ
27 赤外線LED
29 反射鏡
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室内の照明機能に加え車室内外の情報収集機能を備えた車両用室内照明灯ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラと記録装置からなるドライブレコーダを車室内に設置し、カメラの映像データを記録装置に残して、車両事故や盗難事件の真相解明に利用する技術が知られている。例えば、特許文献1には、再生用モニタを備えたドライブレコーダをルームミラー、インストルメントパネル、窓ガラス等の車外撮影に適した場所に設置する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−140334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来のドライブレコーダによると、カメラが主に車室外の光景を撮影しているため、運転者の居眠りやシートベルトの着用状況など、車室内の情報を収集できない可能性があった。また、事故の衝撃でドライブレコーダが車体から外れやすく、事故情報を回収できないこともあった。しかも、ドライブレコーダが車室の周囲に専用スペースを占め、搭乗者の視界を妨げたり、外観の見栄えを悪くしたりするという問題点もあった。
【0005】
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、その目的は、カメラを室内灯に組み合わせ、車室内の照明機能と車室内外の情報収集機能とを兼備した室内照明灯ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は次のような室内照明灯ユニットを提供する。
(1)車体に取り付けられる灯具ハウジングに、光源からの光を車室内に照射する照明部と、車室内外の光景をカメラで撮影し、カメラの映像データを記録装置に送信する撮影部とを設けたことを特徴とする室内照明灯ユニット。
【0007】
(2)撮影部が水平面内で360°の視野角をカメラに与える光学要素を含むことを特徴とする(1)に記載の室内照明灯ユニット。
【0008】
(3)灯具ハウジングが光源からの光を車室内へ透過させる透光カバーを含み、光学要素が透光カバーの一部に設けられた魚眼レンズを含むことを特徴とする(2)に記載の室内照明灯ユニット。
【0009】
(4)撮影部が車室内外に赤外線を照射する赤外線LEDを含むことを特徴とする(1)〜(3)の何れか一つに記載の室内照明灯ユニット。
【0010】
(5)記録装置がメモリカードを含み、灯具ハウジングにカメラの映像データをメモリカードに書き込むカードライタを設置したことを特徴とする(1)〜(4)の何れか一つに記載の室内照明灯ユニット。
【発明の効果】
【0011】
本発明の室内照明灯ユニットによれば、照明部と撮影部を灯具ハウジングに収め、灯具ハウジングを車室の天井部等に強固に取り付け、車室内の照明機能と車室内外の情報収集機能とを一元化し、全体をコンパクトかつ見栄えよく構成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の室内照明灯ユニットを装備した自動車の側面図である。
【図2】室内照明灯ユニットの一実施形態を示す斜視図である。
【図3】室内照明灯ユニットの撮影部を示す縦断面図である。
【図4】撮影部の変更例を示す縦断面図である。
【図5】室内照明灯ユニットの電気制御回路を示すブロック図である。
【図6】室内照明灯ユニットの制御プログラムを示すフローチャートである。
【図7】室内照明灯ユニットの別の設置例を示す自動車の側面図である。
【図8】2台のカメラを備えた室内照明灯ユニットを示す自動車の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、この実施形態の室内照明灯ユニット11は、車両1の運転席2よりも前方の天井パネル3に設置され、車室4内を照明する機能と、車室4の内外の情報を収集する機能とを兼備している。
【0014】
図2に示すように、室内照明灯ユニット11の灯具ハウジング12はベース13と透光カバー14とからなり、ベース13がネジ(図示略)等で天井パネル3に強固に取り付けられ、透光カバー14が複数の係止爪15にてベース13に着脱可能に装着される。
【0015】
ベース13には照明部16と撮影部17とが設けられている。照明部16は、管球バルブやLEDを用いた光源18、スイッチ回路19、スイッチレバー20からなり、光源18からの光を透光カバー14に透過させ、車室4内を照明するようになっている。
【0016】
図3に示すように、撮影部17は、車室4の内外の光景を撮影するカメラ21と、カメラ21に水平面内で360°の視野角を与える魚眼レンズ22と、カメラ21が撮影した映像データをメモリカード23に書き込むカードライタ24とから構成されている。
【0017】
カメラ21には、CMOSカメラまたはCCDカメラが使用されている。カードライタ24には、カメラ21が設置される基板25と、メモリカード23が装着されるスロット26とが設けられている。そして、基板25に複数の赤外線LED27が装着され、車室4の内外に赤外線を照射し、カメラ21が夜間でも撮影できるようになっている。
【0018】
魚眼レンズ22は、半透明樹脂製の透光カバー14の一部に透明樹脂で2色同時成形されている。透光カバー14には、魚眼レンズ22と反対側の部位にスイッチレバー20を露出させる開口部28(図2参照)が形成されている。なお、透明ガラス製の魚眼レンズ22を透光カバー14に組み付けることも可能である。
【0019】
図4に示す撮影部17は、光学要素としての反射鏡29がカメラ21の視野角を水平面内で360°の範囲に拡張するように構成されている。反射鏡29は、樹脂または金属製の円錐体の表面に反射膜が蒸着またはメッキにより被着され、円錐体の頂点がカメラ21の中心点を向く姿勢で透光カバー14の内面に固着されている。
【0020】
図5に示すように、灯具ハウジング12に内蔵された電気制御回路には、魚眼レンズ22または反射鏡29によって変形したカメラ21の映像データを補正する映像処理回路31と、ユニット全体を制御するCPU32と、CPU32を車両1の運転制御装置35に接続する入出力インターフェース33と、カメラ21を用いた監視システムの稼動、停止を選択するシステムSW34とが設けられている。
【0021】
運転制御装置35には、車両1の運転または駐車状態を検出するイグニッションキーSW36、車体に加わる異常な外力や振動を検知する異常検知センサ37、周辺環境の明るさを検知する照度センサ38、警報音または警告光を発生する警報装置39、緊急情報を外部に送信する通信回路40、その他、車両1の各種電気機器類が接続されている。
【0022】
次に、室内照明灯ユニット11の動作を図6に従って説明する。システムSW34がONされると、CPU32は、まず、イグニッションキーSW36のON/OFF状態を判断し(S11)、ONである場合は、運転中の事故に備えたドライブレコードモードを実行し、OFFである場合に、駐車中の盗難に備えた監視モードを実行する。
【0023】
ドライブレコードモードでは、カメラ21により車室内外の光景を連続的に撮影し(S12)、カメラ21の映像データを上書きモードでメモリカード23に記録する(S13)。続いて、異常検知センサ37のON/OFF状態を判断し(S14)、事故等の衝撃でセンサ37がONした場合は、映像データを上書き禁止モードでメモリカード23に記録する(S15)。
【0024】
一方、監視モードでは、カメラ21で車室内外を所定の時間間隔を明けて断続的に撮影し(S16)、映像データを上書きモードでメモリカード23に記録する(S17)。次に、異常検知センサ37の状態を判断し(S18)、窓ガラス等の破壊に伴う衝撃でセンサ37がONした場合は、カメラ21で車室内外を連続的に撮影し(S19)、映像データを上書き禁止モードでメモリカード23に記録する(S20)。そして、システムSW34の状態を確認し(S21)、それがOFFするまで一連の処理を繰り返す。
【0025】
この実施形態の室内照明灯ユニット11によれば、カメラ21とカードライタ24を灯具ハウジング12に収めて、車室前端部の天井パネル3にしっかりと見栄えよく取り付けることができる。また、車室4の内外をカメラ21で高所から撮影し、車室外の情報に加え、運転者の居眠り、シートベルトの着用状況、犯罪者の挙動等を含む車室内の情報を広く収集できる。特に、魚眼レンズ22や反射鏡29の作用により、一台のカメラ21で全方位にわたる映像データを効率よく収集できるという利点もある。
【0026】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するように、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の構成や形状を適宜に変更して実施することも可能である。
(イ)図7に示すように、灯具ハウジング12を車室4の中央部において天井パネル3に取り付けること。
(ロ)図8に示すように、灯具ハウジング12の前後または前後左右に2つまたは4つのカメラ21を設けること。
(ハ)図5に示す電気制御回路において、照度センサ38の出力が規定値を下回ったときに、赤外線LED27を点灯させ、照度センサ38の出力が規定値を上回ったときに、赤外線LED27を消灯させる制御を行うこと。
(ニ)図5に示す灯具ハウジング12の内部にカメラ21の映像データを記録するメモリ(記録媒体)を設けること。
【0027】
(ホ)CPU32がカメラ21の映像データに基づいて車両周辺の不審者を判別したときに、運転制御装置35が警報装置39を動作させる制御を行うこと。
(ヘ)CPU32がカメラ21の映像データに基づいて不審者または車両事故を判定したときに、運転制御装置35がメモリカード23に記録された映像データを通信回路40から警察、保険会社等の外部機関に自動送信する制御を行うこと。
(ト)カメラ21の基板25上に録音用のマイクを設けること。
(チ)カメラ21の映像データを運転制御装置35に付属のメモリに記録すること。
【符号の説明】
【0028】
1 車両
2 車室
11 室内照明灯ユニット
12 灯具ハウジング
13 ベース
14 透光カバー
16 照明部
17 撮影部
18 光源
21 カメラ
22 魚眼レンズ
23 メモリカード
24 カードライタ
27 赤外線LED
29 反射鏡
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に取り付けられる灯具ハウジングに、光源からの光を車室内に照射する照明部と、車室内外の光景をカメラで撮影し、カメラの映像データを記録装置に出力する撮影部とを設けたことを特徴とする室内照明灯ユニット。
【請求項2】
前記撮影部が水平面内で360°の視野角をカメラに与える光学要素を含む請求項1記載の室内照明灯ユニット。
【請求項3】
前記灯具ハウジングが光源からの光を車室内へ透過させる透光カバーを含み、前記光学要素が透光カバーの一部に設けられた魚眼レンズを含む請求項2記載の室内照明灯ユニット。
【請求項4】
前記撮影部が車室内外に赤外線を照射する赤外線LEDを含む請求項1〜3の何れか一項に記載の室内照明灯ユニット。
【請求項5】
前記記録装置がメモリカードを含み、灯具ハウジングにカメラの映像データをメモリカードに書き込むカードライタを設置した請求項1〜4の何れか一項に記載の室内照明灯ユニット。
【請求項1】
車体に取り付けられる灯具ハウジングに、光源からの光を車室内に照射する照明部と、車室内外の光景をカメラで撮影し、カメラの映像データを記録装置に出力する撮影部とを設けたことを特徴とする室内照明灯ユニット。
【請求項2】
前記撮影部が水平面内で360°の視野角をカメラに与える光学要素を含む請求項1記載の室内照明灯ユニット。
【請求項3】
前記灯具ハウジングが光源からの光を車室内へ透過させる透光カバーを含み、前記光学要素が透光カバーの一部に設けられた魚眼レンズを含む請求項2記載の室内照明灯ユニット。
【請求項4】
前記撮影部が車室内外に赤外線を照射する赤外線LEDを含む請求項1〜3の何れか一項に記載の室内照明灯ユニット。
【請求項5】
前記記録装置がメモリカードを含み、灯具ハウジングにカメラの映像データをメモリカードに書き込むカードライタを設置した請求項1〜4の何れか一項に記載の室内照明灯ユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2013−82354(P2013−82354A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224210(P2011−224210)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(000001133)株式会社小糸製作所 (1,575)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(000001133)株式会社小糸製作所 (1,575)
【Fターム(参考)】
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