説明

車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット、車両用灯具

【課題】従来の光源ユニットでは、車両用灯具の無発光部が大きくなる。
【解決手段】この発明は、光源部10と、ソケット部11と、半導体型光源誤発光防止部17と、を備えるものである。半導体型光源誤発光防止部17は、電源ラインからのノイズにより発光チップ41〜44が誤発光するのを防止するコンデンサ172を備える。コンデンサ172は、ソケット部11の給電部材91〜93に電気的に接続されている。この結果、この発明は、車両用灯具100の無発光部の大きさを、コンデンサ172を基板3に実装していないままの大きさに維持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットに関するものである。また、この発明は、半導体型光源を光源とする車両用灯具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の光源ユニットは、従来からある(たとえば、特許文献1、特許文献2、特許文献3)。以下、従来の光源ユニットについて説明する。特許文献1の光源ユニットは、基板(リードフレーム)にLEDベアチップを搭載すると共に抵抗器を接続して発光部を構成し、この発光部をホルダと口金とに組み込んでなるものである。特許文献2の光源ユニットは、基板に複数のLEDチップを実装し、基板にリフレクターを配置し、樹脂でLEDチップの上面を覆ってなるものである。特許文献3の光源ユニットは、基板(ベース部)の主面に複数の絶縁性ヒートシンクを介して複数のLEDチップを設け、複数のLEDチップを樹脂モールドで封止し、基板の裏面に支持体および複数の放熱フィンを設け、支持体に口金を設けてなるものである。かかる光源ユニットにおいては、電源ラインからのノイズ(外部ノイズ、注入ノイズ)により、LEDベアチップ(LEDチップ)が誤発光する場合がある。このLEDベアチップ(LEDチップ)の誤発光を防止するためには、コンデンサを実装する必要がある。
【0003】
ところが、容積が大きいコンデンサを基板(リードフレーム、基板、ベース部)に実装すると、基板(リードフレーム、基板、ベース部)の面積がコンデンサを実装した分大きくなり、光源ユニットの径方向(基板(リードフレーム、基板、ベース部)の面方向)の大きさが大きくなる。この結果、光源ユニットの径方向の大きさが大きくなった分、車両用灯具の無発光部が大きくなる課題がある。
【0004】
ここで、基板の大きさをそのまま(コンデンサを実装していない基板の大きさのまま)変えずに、その基板にコンデンサを実装する場合が考えられる。しかしながら、基板の大きさをそのまま(コンデンサを実装していない基板の大きさのまま)変えずに、その基板にコンデンサを実装すると、基板に取り付けられている発光チップおよび制御素子(抵抗やダイオード)およびコンデンサにおいて発生する熱を外部に逃がす性能(放熱性能)がコンデンサを新たに実装した分低下する。このために、基板の大きさをそのまま変えずに基板にコンデンサを実装することは不可能であり、基板にコンデンサを実装する場合には、基板の大きさを大きくする必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平2−205080号公報
【特許文献2】特開2007−176219号公報
【特許文献3】特開2009−21264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明が解決しようとする課題は、従来の光源ユニットでは、容積が大きいコンデンサを基板(リードフレーム、基板、ベース部)に実装すると、光源ユニットの径方向の大きさが大きくなり、その結果、車両用灯具の無発光部が大きくなる、という点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明(請求項1にかかる発明)は、光源部と、光源部が取り付けられているソケット部と、半導体型光源誤発光防止部と、を備え、光源部が、基板と、半導体型光源の発光チップと、発光チップの発光を制御する制御素子と、制御素子を介して発光チップに給電する配線素子と、を備え、発光チップおよび制御素子および配線素子が、基板に取り付けられていて、ソケット部が、車両用灯具に取り付けるための取付部が設けられている絶縁部材と、光源部で発生する熱を外部に放射させる放熱部材と、配線素子と電気的に接続されていて電源ラインから光源部に電力を供給する給電部材と、を備え、放熱部材と給電部材とが、絶縁部材に相互に絶縁状態で組み込まれていて、半導体型光源誤発光防止部が、電源ラインからのノイズにより発光チップが誤発光するのを防止するコンデンサを備え、コンデンサが、給電部材に電気的に接続されている、ことを特徴とする。
【0008】
また、この発明(請求項2にかかる発明)は、半導体型光源誤発光防止部が、給電部材が貫通する貫通孔が設けられている取付部材と、取付部材に設けられている配線部材と、配線部材を介して取付部材に実装されているコンデンサと、給電部材と配線部材とを電気的に接続すると共に給電部材と取付部材とを機械的に接続する接続部材と、を備える、ことを特徴とする。
【0009】
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)は、半導体型光源誤発光防止部が、絶縁部材中に埋め込まれている、ことを特徴とする。
【0010】
さらにまた、この発明(請求項4にかかる発明)は、灯室を区画するランプハウジングおよびランプレンズと、灯室内に配置されている前記の請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットと、を備える、ことを特徴とする。
【0011】
さらにまた、この発明(請求項5にかかる発明)は、灯室を区画するランプハウジングおよびランプレンズと、灯室内に配置されている半導体型光源の光源ユニットと、光源ユニットに電力を供給する電源ラインと、半導体型光源誤発光防止部と、を備え、光源ユニットが、光源部と、光源部が取り付けられているソケット部と、を備え、光源部が、基板と、半導体型光源の発光チップと、発光チップの発光を制御する制御素子と、制御素子を介して発光チップに給電する配線素子と、を備え、発光チップおよび制御素子および配線素子が、基板に取り付けられていて、ソケット部が、車両用灯具に取り付けるための取付部が設けられている絶縁部材と、光源部で発生する熱を外部に放射させる放熱部材と、配線素子と電気的に接続されていて電源ラインから光源部に電力を供給する給電部材と、を備え、放熱部材と給電部材とが、絶縁部材に相互に絶縁状態で組み込まれていて、半導体型光源誤発光防止部が、電源ラインからのノイズにより発光チップが誤発光するのを防止するコンデンサを備え、コンデンサが、電源ラインに電気的に接続されている、ことを特徴とする。
【0012】
さらにまた、この発明(請求項6にかかる発明)は、ソケット部には、電源側のコネクタが機械的に着脱可能に電気的に断続的に取り付けられるコネクタ部が設けられていて、コネクタ部が、絶縁部材の一部と、給電部材の一部と、からなり、コネクタ部と電源側のコネクタとの間には、中継部材が電気的に接続されていて、中継部材および電源側のコネクタが、電源ラインを構成し、光源ユニットが、コネクタ部を介して中継部材および電源側のコネクタの電源ラインに電気的に接続されていて、コンデンサが、中継部材の電源ラインに電気的に接続されている、ことを特徴とする。
【0013】
さらにまた、この発明(請求項7にかかる発明)は、ソケット部には、電源側のコネクタが機械的に着脱可能に電気的に断続的に取り付けられるコネクタ部が設けられていて、コネクタ部が、絶縁部材の一部と、給電部材の一部と、からなり、電源側のコネクタには、ハーネスが電気的に接続されていて、電源側のコネクタのハーネスには、中継部材が電気的に接続されていて、電源側のコネクタおよびハーネスおよび中継部材が、電源ラインを構成し、光源ユニットが、コネクタ部を介して、電源側のコネクタおよびハーネスおよび中継部材の電源ラインに電気的に接続されていて、コンデンサが、中継部材の電源ラインに電気的に接続されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、給電部材に電気的に接続されているコンデンサにより、電源ラインからのノイズにより発光チップが誤発光するのを防止することができる。
【0015】
しかも、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、コンデンサをソケット部の給電部材に電気的に接続するもの、すなわち、コンデンサをソケット部に実装するものであって、コンデンサを基板に実装するものではない。この結果、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、光源部の基板の大きさ(基板の平面方向の大きさ)を、コンデンサを実装しないままの大きさで済むので、光源ユニットの径方向の大きさを、コンデンサを基板に実装しないままの大きさに維持することができる。これにより、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、車両用灯具の無発光部の大きさを、コンデンサを基板に実装していないままの大きさに維持することができるので、車両用灯具の被視認性をそのまま維持することができ、交通安全に貢献することができる。
【0016】
その上、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、コンデンサをソケット部の給電部材に電気的に接続するものであって、コンデンサを基板に実装するものではないから、基板の大きさをそのまま(コンデンサを実装していない基板の大きさのまま)変えずに維持しても、基板に実装されている発光チップおよび制御素子において発生する熱を外部に逃がす性能(放熱性能)を、低下させるようなことはなく、コンデンサが実装されていない基板の放熱性能とほぼ同様に維持することができる。
【0017】
そして、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、光源部の発光チップがソケット部の放熱部材(金属製の放熱部材)により電磁波によるノイズからシールドされている。このために、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、コンデンサを発光チップに近接して基板に実装する必要がないので、コンデンサを発光チップから離してすなわち基板から離してソケット部の給電部材に電気的に接続することができるものである。
【0018】
また、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、半導体型光源誤発光防止部が取付部材と配線部材とコンデンサと接続部材とを備えるユニット構造をなすものであるから、半導体型光源誤発光防止部のコンデンサをソケット部の給電部材に簡単にかつ確実に電気的に接続することができ、半導体型光源の誤発光を確実に防止することができる。
【0019】
しかも、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、絶縁部材と放熱部材と給電部材とを備えるソケット部をインサート成形する場合において、金型にセット(固定、配置)する給電部材に半導体型光源誤発光防止部の取付部材を接続部材を介して機械的に接続することにより、給電部材を金型に高精度に位置決めした状態でセットすることができる。この結果、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、ソケット部の給電部材を高精度に位置出しすることができ、給電部材と光源部の配線素子とを、および、給電部材と電源ラインとを正確にかつ確実に電気的に接続することができ、半導体型光源に電源ラインからの電力を確実に供給することができる。
【0020】
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットは、半導体型光源誤発光防止部がソケット部の絶縁部材中に埋め込まれているので、半導体型光源誤発光防止部をソケット部の絶縁部材で保護することができ、耐久性が向上される。
【0021】
さらにまた、この発明(請求項4にかかる発明)の車両用灯具は、前記の課題を解決するための手段により、前記の請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットと同様の効果を達成することができる。
【0022】
さらにまた、この発明(請求項5にかかる発明)の車両用灯具は、前記の請求項1にかかる発明の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットとほぼ同様の効果を達成することができる。特に、この発明(請求項5にかかる発明)の車両用灯具は、半導体型光源誤発光防止部のコンデンサを光源ユニット外の電源ラインすなわち外部入力ラインに電気的に接続するものであるから、光源ユニットに半導体型光源誤発光防止部のコンデンサを実装する必要がないので、光源ユニットの製造コストを、半導体型光源誤発光防止部のコンデンサを実装していない光源ユニットの製造コストに、抑制することができる。
【0023】
さらにまた、この発明(請求項6にかかる発明)の車両用灯具は、ソケット部のコネクタ部と電源側のコネクタとの間に電気的に接続されている中継部材の電源ラインに半導体型光源誤発光防止部のコンデンサを電気的に接続するものであるから、光源ユニットおよび電源側のコネクタに半導体型光源誤発光防止部のコンデンサを実装する必要がないので、光源ユニットおよび電源側のコネクタの製造コストを、半導体型光源誤発光防止部のコンデンサを実装していない光源ユニットおよび電源側のコネクタの製造コストに、抑制することができる。
【0024】
しかも、この発明(請求項6にかかる発明)の車両用灯具は、電源ラインに半導体型光源誤発光防止部のコンデンサが電気的に接続されている中継部材を、ソケット部のコネクタ部と電源側のコネクタとの間に電気的に接続することにより、半導体型光源が誤発光するのを確実にかつ簡単に防止することができる。
【0025】
さらにまた、この発明(請求項7にかかる発明)の車両用灯具は、ソケット部のコネクタ部に電気的に接続する電源側のコネクタの電源ラインに半導体型光源誤発光防止部のコンデンサを電気的に接続するものであるから、光源ユニットに半導体型光源誤発光防止部のコンデンサを実装する必要がないので、光源ユニットの製造コストを、半導体型光源誤発光防止部のコンデンサを実装していない光源ユニットの製造コストに、抑制することができる。
【0026】
しかも、この発明(請求項7にかかる発明)の車両用灯具は、電源ラインに半導体型光源誤発光防止部のコンデンサが電気的に接続されている電源側のコネクタをソケット部のコネクタ部に電気的に接続することにより、半導体型光源が誤発光するのを確実にかつ簡単に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、この発明にかかる車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットの実施例1を示し、図5におけるI−I線断面図である。
【図2】図2は、同じく、光源ユニットを車両用灯具に組み付けた状態を示す縦断面図(垂直断面図)、すなわち、この発明にかかる車両用灯具の実施例1を示す縦断面図(垂直断面図)である。
【図3】図3は、同じく、光源ユニットの光源部と、ソケット部の絶縁部材および放熱部材および給電部材との分解斜視図である。
【図4】図4は、同じく、光源ユニットとソケット部との分解斜視図である。
【図5】図5は、同じく、光源部と、ソケット部とを組み付けた状態を示す斜視図である。
【図6】図6は、同じく、半導体型光源誤発光防止部を示す平面図である。
【図7】図7は、同じく、図6におけるVII−VII線断面図である。
【図8】図8は、同じく、図6におけるVIII−VIII線断面図である。
【図9】図9は、同じく、ソケット部をインサート成形する際において、金型にセットされている給電部材と、給電部材に固定されている半導体型光源誤発光防止部とを示す縦断面図(垂直断面図)である。
【図10】図10は、同じく、光源ユニットの半導体型光源の駆動回路を示す電気回路図である。
【図11】図11は、この発明にかかる車両用灯具の実施例2を示す縦断面図(垂直断面図)である。
【図12】図12は、同じく、光源ユニットの半導体型光源の駆動回路を示す電気回路図である。
【図13】図13は、この発明にかかる車両用灯具の実施例3を示す縦断面図(垂直断面図)である。
【図14】図14は、同じく、光源ユニットの半導体型光源の駆動回路を示す電気回路図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、この発明にかかる車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットの実施例1およびこの発明にかかる車両用灯具の実施例のうちの3例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0029】
図1〜図10は、この発明にかかる車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットの実施例およびこの発明にかかる車両用灯具の実施例1を示す。
【0030】
以下、この実施例における車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットおよびこの実施例1における車両用灯具の構成について説明する。図2において、符号100は、この実施例1における車両用灯具である。
【0031】
(車両用灯具100の説明)
前記車両用灯具100は、この例では1灯式のテール・ストップランプである。すなわち、前記車両用灯具100は、1灯(1個のランプ、1個の灯具)でテールランプ機能とストップランプ機能とを併用するものである。前記車両用灯具100は、車両(図示せず)の後部の左右にそれぞれ装備される。前記車両用灯具100は、図示しない他のランプ機能(たとえば、バックアップランプ機能)と組み合わせられてリヤコンビネーションランプを構成する場合がある。
【0032】
前記車両用灯具100は、図2に示すように、ランプハウジング101およびランプレンズ102およびリフレクタ103と、半導体型光源を光源とする光源ユニット、すなわち、この実施例における車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット1と、前記光源ユニット1の前記半導体型光源の駆動回路2(図10参照)と、を備えるものである。
【0033】
前記ランプハウジング101は、たとえば、光不透過性の部材(例えば、樹脂部材)から構成されている。前記ランプハウジング101は、一方が開口し、他方が閉塞されている中空形状をなす。前記ランプハウジング101の閉塞部には、透孔104が設けられている。
【0034】
前記ランプレンズ102は、たとえば、光透過性の部材(例えば、透明樹脂部材やガラス部材)から構成されている。前記ランプレンズ102は、一方が開口し、他方が閉塞されている中空形状をなす。前記ランプレンズ102の開口部の周縁部と前記ランプハウジング101の開口部の周縁部とは、水密に固定されている。前記ランプハウジング101および前記ランプレンズ102により、灯室105が区画されている。
【0035】
前記リフレクタ103は、前記光源ユニット1から放射される光を配光制御する配光制御部であって、焦点Fを有する。前記リフレクタ103は、前記灯室105内に配置されていて、かつ、前記ランプハウジング101などに固定されている。前記リフレクタ103は、たとえば、光不透過性の部材(例えば、樹脂部材や金属部材)から構成されている。前記リフレクタ103は、一方が開口し、他方が閉塞されている中空形状をなす。前記リフレクタ103の閉塞部には、透孔106が前記ランプハウジング101の前記透孔104と連通するように設けられている。前記リフレクタ103の内面には、反射面107が設けられている。なお、前記リフレクタ103は、前記ランプハウジング101と別個の部材からなるものであるが、ランプハウジングと一体のリフレクタの場合であっても良い。この場合においては、ランプハウジングの一部に反射面を設けてリフレクタ機能を設けるものである。前記ランプハウジング101の前記透孔104は、円形形状をなす。前記透孔104の縁には、複数個の凹部(図示せず)と同じく複数個のストッパ部(図示せず)とがほぼ等間隔に設けられている。
【0036】
(光源ユニット1の説明)
前記光源ユニット1は、図1〜図9に示すように、光源部10と、ソケット部11と、カバー部12と、半導体型光源誤発光防止部17と、を備える。前記光源部10および前記カバー部12は、前記ソケット部11の一端部(上端部)に取り付けられている。前記光源部10は、前記カバー部12によりカバーされている。前記半導体型光源誤発光防止部17は、前記ソケット部11中に取り付けられている。
【0037】
前記光源ユニット1は、図2に示すように、前記車両用灯具100に装備されている。すなわち、前記ソケット部11が前記ランプハウジング101にパッキン(Oリング)108を介して着脱可能に取り付けられている。前記光源部10および前記カバー部12が前記ランプハウジング101の前記透孔104および前記リフレクタ103の前記透孔106を経て前記灯室105内であって、前記リフレクタ103の前記反射面107側に配置されている。
【0038】
(光源部10の説明)
前記光源部10は、図1、図3〜図5、図10に示すように、基板3と、前記半導体型光源の複数個この例では4個の発光チップ41、42、43、44と、制御素子としての2個の抵抗51、52および2個のダイオード53、54と、配線素子としての配線6と、を備えるものである。
【0039】
前記基板3は、この例では、セラミックからなる。前記基板3は、図1、図3〜図5に示すように、平面(上)から見てほぼ八角形の板形状をなす。前記基板3の3辺(右辺、左辺、下辺)のほぼ中央には、切欠31、32、33がそれぞれ設けられている。前記基板3の一面(上面)には、平面の取付面34が設けられている。前記基板3の他面(下面)には、平面の当接面35が設けられている。前記基板3の取付面34には、高反射塗料や高反射蒸着などの高反射面30が設けられている。
【0040】
前記基板3の前記取付面34には、前記4個の発光チップ41〜44および前記2個の抵抗51、52および前記2個のダイオード53、54および前記配線6が取り付けられている(すなわち、実装、印刷、蒸着などにより、設けられている)。なお、図1、図3〜図5においては、図面を簡略化するために、前記2個の抵抗51、52および前記2個のダイオード53、54および前記配線6などの図示を省略してある。
【0041】
前記4個の発光チップ41〜44からなる前記半導体型光源は、LED、EL(有機EL)などの自発光半導体型光源(この実施例1ではLED)を使用する。前記発光チップ41〜44は、図1、図3〜図5に示すように、平面(上)から見て微小な矩形(正方形もしくは長方形)形状の半導体チップ(光源チップ)からなり、この例では、ベアチップからなる。前記4個の発光チップ41〜44は、図5に示すように、光学系の前記リフレクタ103の焦点F、および、前記光源ユニット1の前記ソケット部11の中心(取付回転中心)O近傍に1列に、光源バルブ(電球)のフィラメントもしくは放電電球(HIDランプ)のアーク放電による発光とほぼ同様になるように、配置されている。前記4個の発光チップ41〜44は、順方向に直列に接続されている。
【0042】
前記4個の発光チップ41〜44は、テールランプ機能の一部(この例では2個)の発光チップ43、44と、ストップランプ機能の全部(この例では4個)の発光チップ41〜44と、にグループ化されている。1列に配置されている前記4個の発光チップ41〜44のうちの中の2個の発光チップ43、44は、前記テールランプ機能と前記ストップランプ機能とに兼用される。1列に配置されている前記4個の発光チップ41〜44のうちの両端(両外側)の2個の発光チップ41、42は、前記ストップランプ機能のみに使用される。前記ストップランプ機能と兼用の前記テールランプ機能(以下、単に「テールランプ機能」と称する)の2個の発光チップ43、44は、前記ストップランプ機能のみの2個の発光チップ41、42の間に配置されている。
【0043】
前記抵抗51、52は、たとえば、薄膜抵抗もしくは厚膜抵抗などからなる。前記抵抗51、52は、所定の駆動電流の値を得るための調整用の抵抗である。すなわち、前記発光チップ41〜44のVf(順方向電圧特性)のばらつきにより、前記発光チップ41〜44に供給される駆動電流の値が変化して前記発光チップ41〜44の明るさ(光束、光度、照度)においてばらつきが発生する。このために、前記抵抗51、52の値を調整して(トリミングして)前記発光チップ41〜44に供給される駆動電流の値を所定値にほぼ一定に設定することにより、前記発光チップ41〜44の明るさ(光束、光度、照度)のばらつきを調整(吸収)することができる。前記トリミングは、たとえば、レーザーで前記抵抗51、52の一部を切り欠いて抵抗値を調整するものである。なお、トリミングにより抵抗値は増加する。
【0044】
前記テールランプ機能の2個の発光チップ43、44に直列に接続されている前記抵抗51と、前記ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44に直列に接続されている前記抵抗52とは、図10においてそれぞれ1個配置されているが、抵抗の容量および調整する抵抗の可変幅により、複数個配置する場合がある。例えば、2個ずつ、もしくは、前記テールランプ機能の前記抵抗51を3個、前記ストップランプ機能の前記抵抗52を4個配置する場合がある。
【0045】
前記ダイオード53、54は、たとえば、ベアチップダイオードもしくはSMDダイオードなどからなる。前記テールランプ機能の2個の発光チップ43、44と前記抵抗51とに直列に接続されているダイオード53と、前記ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44と前記抵抗52とに直列に接続されているダイオード54とは、逆接防止機能および逆方向からのパルスノイズ保護機能のダイオードである。
【0046】
前記配線6は、たとえば、導電性部材の薄膜配線もしくは厚膜配線やワイヤなどからなる。前記配線6は、前記抵抗51、52、前記ダイオード53、54を介して前記発光チップ41〜44に給電するものである。
【0047】
(ソケット部11の説明)
前記ソケット部11は、図1、図3〜図5、図9に示すように、絶縁部材7と、放熱部材8と、3本の給電部材91、92、93と、を備えるものである。熱伝導性と導電性を有する前記放熱部材8と、導電性を有する前記給電部材91〜93とは、絶縁性を有する前記絶縁部材7中に、相互に絶縁状態で一体に組み込まれている。
【0048】
(絶縁部材7の説明)
前記絶縁部材7は、たとえば、絶縁性の樹脂部材からなる。前記絶縁部材7は、外径が前記ランプハウジング101の前記透孔104の内径より若干小さいほぼ円筒形状をなす。前記絶縁部材7の一端部(上端部)には、鍔部71が一体に設けられている。前記絶縁部材7の一端部(上端部)には、複数ここの例では4個の取付部70が、前記ランプハウジング101の前記凹部109と対応させて、一体に設けられている。
【0049】
前記取付部70は、前記光源ユニット1を前記車両用灯具100に装備するものである。すなわち、前記ソケット部11の前記カバー12側の一部および前記取付部70を前記ランプハウジング101の前記透孔104および前記凹部中に外部から前記灯室105内に挿入する。その状態で、前記ソケット部11を中心O軸回りに回転させて、前記取付部70を前記ランプハウジング101の前記ストッパ部に当てる。この時点において、前記取付部70と前記鍔部71とが前記パッキン108を介して前記ランプハウジング101の前記透孔104の縁部を上下から挟み込む。
【0050】
この結果、前記光源ユニット1の前記ソケット部11は、図2に示すように、前記車両用灯具100の前記ランプハウジング101に前記パッキン108を介して着脱可能に取り付けられる。この時点において、図15に示すように、前記ソケット部11のうち前記ランプハウジング101から外側に突出している部分が前記ソケット部11のうち前記灯室105内に収納されている部分よりも大である。
【0051】
前記絶縁部材7の他端部(下端部)には、光源側のコネクタ部13が一体に設けられている。前記コネクタ部13には、電源側のコネクタ14が機械的に着脱可能にかつ電気的に断続可能に取り付けられている。
【0052】
(放熱部材8の説明)
前記放熱部材8は、たとえば、熱伝導性(導電性をも有する)のアルミダイカストや樹脂部材からなる。前記放熱部材8は、一端部(上端部)が平板形状をなし、中間部から他端部(下端部)にかけてフィン形状をなす。前記放熱部材8の一端部の上面には、当接面80が設けられている。前記放熱部材8の当接面80には、前記基板3の前記当接面35が相互に当接されている状態で、熱伝導性接着剤(図示せず)により接着されている。この結果、前記発光チップ41〜44は、前記基板3を介して前記放熱部材8の中心O(前記ソケット部11の中心O)近傍部分が位置する箇所に対応して位置することとなる。前記熱伝導性接着剤は、材質として、エポキシ系樹脂接着剤、シリコン系樹脂接着剤、アクリル系樹脂接着剤などからなり、形態として、液状形態、流動状形態、テープ形態などからなる。
【0053】
前記放熱部材8の3辺(右辺、左辺、下辺)のほぼ中央には、切欠81、82、83が、前記基板3の前記切欠31〜33にそれぞれ対応して設けられている。前記放熱部材8の切欠81〜83および前記基板3の前記切欠31〜33には、前記3本の給電部材91〜93がそれぞれ配置している。前記放熱部材8と前記給電部材91〜93との間には、前記絶縁部材7が介在している。前記放熱部材8は、前記絶縁部材7に密着している。前記給電部材91〜93は、前記絶縁部材7に密着している。
【0054】
(給電部材91〜93の説明)
前記給電部材91〜93は、たとえば、導電性の金属部材からなる。前記給電部材91〜93の一端部(上端部)は、末広形状をなしていて、前記放熱部材8の切欠81〜83および前記基板3の前記切欠31〜33にそれぞれ位置する。前記給電部材91〜93の一端部は、前記光源部10の前記配線6にそれぞれ電気的に接続されている。
【0055】
すなわち、図3〜図5に示すように、前記絶縁部材7の一端面(上端面)のうち前記基板3の前記切欠31〜33および前記放熱部材8の前記切欠81〜83に対応する箇所には、前記切欠31〜33、81〜83中に突出する凸部72が一体に設けられている。前記給電部材91〜93の一端部の接続部911、921、931は、前記凸部72から突出して折り曲げられて前記基板3の前記配線6に電気的に接続されている。なお、前記給電部材91〜93の一端部の接続部911〜931と前記基板3の前記配線6とを、接続部材(図示せず)、あるいは、はんだあるいはレーザー溶接(レーザー溶着)または抵抗溶接で電気的接続と共に固定しても良い。このようにして、前記光源部10は、円筒形状の前記ソケット部11の一端部(一端開口部)に取り付けられることとなる。
【0056】
前記給電部材91〜93の他端部(下端部)は、窄まった形状をなしていて、前記コネクタ部13中に配置されている。前記給電部材91〜93の他端部は、オスターミナル(おす型端子)910、920、930を構成するものである。
【0057】
(コネクタ部13およびコネクタ14の説明)
図10に示すように、前記コネクタ14には、前記コネクタ部13の前記オスターミナル910〜930に電気的に断続するメスターミナル(めす型端子)141、142、143が設けられている。前記コネクタ14を前記コネクタ部13に取り付けることにより、前記メスターミナル141〜143が前記オスターミナル910〜930に電気的に接続する。また、前記コネクタ14を前記コネクタ部13から取り外すことにより、前記メスターミナル141〜143と前記オスターミナル910〜930との電気的接続が遮断される。
【0058】
図2、図10に示すように、前記コネクタ14の前記第1メスターミナル141および前記第2メスターミナル142は、ハーネス144、145およびスイッチSWを介して電源(直流電源のバッテリー)15に接続されている。前記コネクタ14の前記第3メスターミナル143は、ハーネス146を介してアースされている(グランドされている)。前記コネクタ部13および前記コネクタ14は、3ピン(前記3本の給電部材91〜93、前記3本のオスターミナル910〜930、前記3本のメスターミナル141〜143)タイプのコネクタ部およびコネクタである。前記電源側のコネクタ14の前記メスターミナル141〜143および前記ハーネス144〜146は、前記光源ユニット1の前記光源部10の前記発光チップ41〜44に電力を供給する電源ライン(前記光源ユニット1外の電源ラインすなわち外部入力ライン)である。
【0059】
(スイッチSWの説明)
前記スイッチSWは、図10に示すように、可動接点150と、第1固定接点151と、第2固定接点152と、第3固定接点153と、共通固定接点154と、からなる3位置切替スイッチである。
【0060】
前記可動接点150が第1固定接点151の位置に切り替わっているとき(図10中の一点鎖線に示す状態のとき)には、電流(駆動電流)が前記テールランプ機能のダイオード53と抵抗51とを経て前記テールランプ機能の2個の発光チップ43、44に供給されている状態である。すなわち、前記テールランプ機能の2個の発光チップ43、44は、前記テールランプ機能のダイオード53と抵抗51を経て駆動電流が供給されている。
【0061】
前記可動接点150が第2固定接点152の位置に切り替わっているとき(図10中の二点鎖線に示す状態のとき)には、電流(駆動電流)が前記ストップランプ機能のダイオード54と抵抗52とを経て前記ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44に供給されている状態である。すなわち、前記ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44は、前記ストップランプ機能のダイオード54と抵抗52とを経て駆動電流が供給されている。
【0062】
前記可動接点150が第3固定接点153の位置に切り替わっているとき(図10中の実線に示す状態のとき)には、前記4個の発光チップ41〜44への電流供給が遮断されている状態である。
【0063】
(カバー部12の説明)
前記カバー部12は、光透過性部材からなる。前記カバー部12には、前記4個の発光チップ41〜44からの光を光学制御して射出するプリズムなどの光学制御部(図示せず)が設けられている。前記光学制御部は、1個もしくは4個、前記4個の発光チップ41〜44に対応して設けられている。
【0064】
前記カバー部12は、図2に示すように、前記光源部10をカバーするように、円筒形状の前記ソケット部11の一端部(一端開口部)に取り付けられている。前記カバー部12は、前記4個の発光チップ41〜44を外からの影響、たとえば、他のものが接触したり、塵埃が付着したりするのを防ぐものである。すなわち、前記カバー部12は、前記4個の発光チップ41〜44を外乱から保護するものである。
【0065】
前記カバー部12には、通気孔(図示せず)を設ける場合がある。この場合においては、前記基板3の前記取付面34上には、図1中の二点鎖線で示す封止部材が前記発光チップ41〜44、前記抵抗51、52、前記ダイオード53、54、前記配線6を覆うように設けられている。
【0066】
(半導体型光源誤発光防止部の説明)
前記半導体型光源誤発光防止部17は、図1、図6〜図10に示すように、取付部材170と、配線部材171と、前記電源ライン141〜143、144〜146からのノイズにより前記発光チップ41〜44が誤発光するのを防止するコンデンサ172と、接続部材173と、を備えるものである。
【0067】
前記取付部材170は、たとえば、セラミックなどの絶縁部材から構成されている。前記取付部材170は、4つの角部を切り落とした正方形の板形状をなす。なお、前記取付部材170の形状は、正方形以外に、三角形、その他の多角形、円形、楕円形などであって、前記ソケット部11の前記絶縁部材7中に埋設できる形状であれば良い。
【0068】
前記取付部材170には、複数個この例では3個の貫通孔174が、前記ソケット部11の3本の前記給電部材91〜93に対応して設けられている。前記貫通孔174は、小長方形形状をなす。
【0069】
前記取付部材170の一面には、前記配線部材171および前記コンデンサ172が取り付けられている(実装、印刷、蒸着などにより、設けられている)。すなわち、前記取付部材170の一面に前記配線部材171を印刷などにより設ける。前記配線部材171に前記コンデンサ172を半田または導電ペースト175により電気的に接続すると共に機械的に固定する。この結果、前記コンデンサ172は、前記配線部材171を介して前記取付部材170に実装されている。
【0070】
前記接続部材173は、導電性および弾性および展性(延性、塑性)を有する部材、たとえば、リン青銅や黄銅などの部材から構成されている。前記接続部材173は、管形状をなし、前記取付部材170の前記貫通孔174の縁に、加締め付けなどにより機械的に固定されている。また、前記接続部材173は、前記配線部材171に電気的に接続されている。さらに、前記接続部材173は、溶接または半田176(図9中の太い実線部分を参照)により前記給電部材91〜93に電気的にかつ機械的に接続されている。この結果、前記接続部材173を介して、前記給電部材91〜93と前記配線部材171とが電気的に接続されると共に、前記給電部材91〜93と前記取付部材170とが機械的に接続される。そして、前記コンデンサ172は、前記配線部材171および前記接続部材173を介して、前記給電部材91〜93に電気的に接続される。
【0071】
(半導体型光源誤発光防止部のソケット部への実装の説明)
以下、図9を参照して、前記半導体型光源誤発光防止部17を前記ソケット部11中に実装する固定について説明する。
【0072】
まず、前記半導体型光源誤発光防止部17をベース金型177に固定する。つぎに、前記半導体型光源誤発光防止部17の前記貫通孔174すなわち前記接続部材173中に前記給電部材91〜93を貫通させる。前記給電部材91〜93のオスターミナル910〜930を前記ベース金型177に挿入して固定する。つづいて、前記半導体型光源誤発光防止部17の前記接続部材173と前記給電部材91〜93の中間部分とを、レーザーなどの溶接または半田175により、電気的にかつ機械的に接続する。
【0073】
このとき、前記給電部材91〜93の中間部分は、前記半導体型光源誤発光防止部17の前記取付部材170に前記接続部材173を介して固定されていて、かつ、前記給電部材91〜93の他端部のオスターミナル910〜930は、前記ベース金型177に挿入固定されている。この結果、前記給電部材91〜93は、中間部分と他端部との2点において固定されているので、高精度に位置出しされている。
【0074】
なお、前記半導体型光源誤発光防止部17の前記接続部材173と前記給電部材91〜93の中間部分とを予め電気的にかつ機械的に接続して一体化しておき、この一体化された前記半導体型光源誤発光防止部17と前記給電部材91〜93とをベース金型177に固定しても良い。
【0075】
それから、前記放熱部材8を前記ベース金型177に固定する。つづいて、合せ金型178をはめ込む。そして、前記ベース金型177および前記合せ金型178の空間(キャビティ)179中に前記絶縁部材7の原料の樹脂を注入(たとえば、射出成形)する。この結果、前記半導体型光源誤発光防止部17は、前記ソケット部11中に実装固定される。
【0076】
この実施例における車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット1およびこの実施例1における車両用灯具100(以下、「この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100」と称する)は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について図10を参照して説明する。
【0077】
まず、スイッチSWの可動接点150を第1固定接点151に切り替える。すると、電流(駆動電流)は、テールランプ機能のダイオード53と抵抗51とを経て、テールランプ機能の2個の発光チップ43、44に供給される。この結果、テールランプ機能の2個の発光チップ43、44が発光する。
【0078】
このテールランプ機能の2個の発光チップ43、44から放射された光は、光源ユニット1のカバー部12を透過して配光制御される。なお、発光チップ43、44から放射された光の一部は、基板3の高反射面でカバー部12側に反射される。配光制御された光は、車両用灯具100のランプレンズ102を透過して再度配光制御されて外部に照射される。これにより、車両用灯具100は、テールランプ機能の配光を外部に照射する。
【0079】
つぎに、スイッチSWの可動接点150を第2固定接点152に切り替える。すると、電流(駆動電流)は、ストップランプ機能のダイオード54と抵抗52とを経て、ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44に供給される。この結果、ストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44が発光する。すなわち、今まで発光していたテールランプ機能の2個の発光チップ43、44に対して、今まで消光状態のストップランプ機能の2個の発光チップ41、42が、今まで発光していたテールランプ機能の2個の発光チップ43、44と共に、新たに発光する。
【0080】
このストップランプ機能の4個の発光チップ41〜44から放射された光は、光源ユニット1のカバー部12を透過して配光制御される。なお、発光チップ41〜44から放射された光の一部は、基板3の高反射面でカバー部12側に反射される。配光制御された光は、車両用灯具100のランプレンズ102を透過して再度配光制御されて外部に照射される。これにより、車両用灯具100は、ストップランプ機能の配光を外部に照射する。このストップランプ機能の配光は、前記のテールランプ機能の配光と比較して、明るい(光束、光度、照度が大である)。
【0081】
それから、スイッチSWの可動接点150を第3固定接点153に切り替える。すると、電流(駆動電流)が遮断される。この結果、4個の発光チップ41〜44もしくは2個の発光チップ43、44は、消光する。これにより、車両用灯具100は、消灯する。
【0082】
そして、光源部10の発光チップ41〜44および抵抗51、52およびダイオード53、54および配線6において発生した熱は、基板3を介して放熱部材8に伝達し、この放熱部材8から外部に放射される。
【0083】
この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0084】
この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、給電部材91〜93に電気的に接続されているコンデンサ172により、電源ライン141〜143、144〜146からのノイズにより発光チップ41〜44が誤発光するのを防止することができる。
【0085】
しかも、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、コンデンサ172をソケット部11の給電部材91〜93に電気的に接続するもの、すなわち、コンデンサ172をソケット部11に実装するものであって、コンデンサ172を基板3に実装するものではない。この結果、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、光源部10の基板3の大きさ(基板3の平面方向の大きさ)を、コンデンサ172を実装しないままの大きさで済むので、光源ユニット10の径方向の大きさを、コンデンサ172を基板3に実装しないままの大きさに維持することができる。これにより、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、車両用灯具100の無発光部、すなわち、車両用灯具100のリフレクタ103の透光106の大きさを、コンデンサ172を基板3に実装していないままの大きさに維持することができるので、車両用灯具100の被視認性、すなわち、車両用灯具100のリフレクタ103の反射面107の面積をそのまま維持することができ、交通安全に貢献することができる。なお、コンデンサ172をソケット部11の給電部材91〜93に電気的に接続することにより、光源ユニット1の軸方向(光源ユニット1の径方向に対して直交する方向)の大きさがコンデンサ172の高さ分たとえば約2mm〜2.5mm大きくなるが、この光源ユニット1の軸方向の大きくなった部分が車両用灯具100のランプハウジング101の外部空間に突出するので、特に、不具合の発生はない。
【0086】
その上、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、コンデンサ172をソケット部11の給電部材91〜93に電気的に接続するものであって、コンデンサ172を基板3に実装するものではないから、基板3の大きさをそのまま(コンデンサ172を実装していない基板3の大きさのまま)変えずに維持しても、基板3に実装されている発光チップ41〜44および制御素子の抵抗51、52およびダイオード53、54において発生する熱を外部に逃がす性能(放熱性能)を、低下させるようなことはなく、コンデンサ1721が実装されていない基板3の放熱性能とほぼ同様に維持することができる。
【0087】
そして、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、光源部10の発光チップ41〜44がソケット部11の放熱部材8(金属製の放熱部材)により電磁波によるノイズからシールドされている。このために、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、コンデンサ172を発光チップ41〜44に近接して基板3に実装する必要がないので、コンデンサ172を発光チップ41〜44から離してすなわち基板3から離してソケット部11の給電部材91〜93に電気的に接続することができるものである。
【0088】
また、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、半導体型光源誤発光防止部17が取付部材170と配線部材171とコンデンサ172と接続部材173とを備えるユニット構造をなすものであるから、半導体型光源誤発光防止部17のコンデンサ172をソケット部11の給電部材91〜93に簡単にかつ確実に電気的に接続することができ、半導体型光源の発光チップ41〜44の誤発光を確実に防止することができる。
【0089】
しかも、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、絶縁部材7と放熱部材8と給電部材91〜93とを備えるソケット部11をインサート成形する場合において、ベース金型177にセット(固定、配置)する給電部材91〜93に半導体型光源誤発光防止部17の取付部材170を接続部材173を介して機械的に接続することにより、給電部材91〜93をベース金型177に高精度に位置決めした状態でセットすることができる。この結果、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、ソケット部11の給電部材91〜93を高精度に位置出しすることができ、給電部材91〜93と光源部10の配線6とを、および、給電部材91〜93と電源ライン141〜143、144〜146とを正確にかつ確実に電気的に接続することができ、半導体型光源の発光チップ41〜44に電源ラインからの電力を確実に供給することができる。
【0090】
さらに、この実施例1における光源ユニット1および車両用灯具100は、半導体型光源誤発光防止部17がソケット部11の絶縁部材7中に埋め込まれているので、半導体型光源誤発光防止部17をソケット部11の絶縁部材7で保護することができ、耐久性が向上される。
【実施例2】
【0091】
図11、図12は、この発明にかかる車両用灯具の実施例2を示す。図中、図1〜図10中の符号と同一符号は、同一のものを示す。
【0092】
この実施例2における車両用灯具100Aは、図11、図12に示すように、半導体型光源誤発光防止部のコンデンサ172を電源ライン(光源ユニット1外の電源ラインすなわち外部入力ライン)に電気的に接続するものである。すなわち、前記コンデンサ172を、ソケット部11のコネクタ部13と電源側のコネクタ14との間に電気的に接続されている中継部材18の電源ラインに電気的に接続するものである。
【0093】
前記中継部材18は、図11、図12に示すように、取付部材180と、配線部材181と、前記電源ラインからのノイズにより発光チップ41〜44が誤発光するのを防止するコンデンサ172と、3個のメスターミナル182と、3個のオスターミナル183と、を備えるものである。
【0094】
前記取付部材180は、たとえば、基板であって、セラミックなどの絶縁部材から構成されている。前記取付部材180には、前記配線部材181および前記コンデンサ172が取り付けられている(実装、印刷、蒸着などにより、設けられている)。すなわち、前記取付部材180に前記配線部材181を印刷などにより設ける。前記配線部材181に前記コンデンサ172を半田または導電ペースト(図示せず)により電気的に接続すると共に機械的に固定する。この結果、前記コンデンサ172は、前記配線部材181を介して前記取付部材180に実装されている。
【0095】
前記メスターミナル182および前記オスターミナル183は、前記取付部材180に機械的に取り付けられていて、かつ、前記配線部材181に電気的に接続されている。前記中継部材180の前記メスターミナル182を前記コネクタ部13の前記オスターミナル910〜930に電気的に接続する。また、前記中継部材18の前記オスターミナル183を(めす型端子)141、142、143を前記電源側のコネクタ14のメスターミナル141〜143に電気的に接続する。この結果、前記中継部材18は、前記ソケット部11のコネクタ部13と前記電源側のコネクタ14との間に電気的に接続される。
【0096】
前記中継部材18の配線部材181、メスターミナル182、オスターミナル183、および、前記電源側のコネクタ14のメスターミナル141〜143、および、ハーネス144〜146は、光源ユニット1の光源部10の発光チップ41〜44に電力を供給する前記電源ライン(前記光源ユニット1外の電源ラインすなわち外部入力ライン)を構成する。前記光源ユニット1は、前記コネクタ部13を介して、前記中継部材18および前記電源側のコネクタ14の前記電源ライン181、182、183、141〜143、144〜146に電気的に接続されている。前記コンデンサ172は、前記中継部材18の前記電源ラインすなわち配線部材181に電気的に接続されている。
【0097】
この実施例2における車両用灯具100Aは、上記のごとき構成からなるので、前記の実施例1における車両用灯具100と、ほぼ同様の作用効果を達成することができる。
【0098】
特に、この実施例2における車両用灯具100Aは、ソケット部11のコネクタ部13と電源側のコネクタ14との間に電気的に接続されている中継部材18の電源ラインすなわち配線部材181に半導体型光源誤発光防止部のコンデンサ172を電気的に接続するものであるから、光源ユニット1および電源側のコネクタ14に半導体型光源誤発光防止部のコンデンサ172を実装する必要がないので、光源ユニット1および電源側のコネクタ14の製造コストを、半導体型光源誤発光防止部のコンデンサ172を実装していない光源ユニット1および電源側のコネクタ14の製造コストに、抑制することができる。
【0099】
しかも、この実施例2における車両用灯具100Aは、電源ラインすなわち配線部材181に半導体型光源誤発光防止部のコンデンサ172が電気的に接続されている中継部材18を、ソケット部11のコネクタ部13と電源側のコネクタ14との間に電気的に接続することにより、半導体型光源の発光チップ41〜44が誤発光するのを確実にかつ簡単に防止することができる。
【実施例3】
【0100】
図13、図14は、この発明にかかる車両用灯具の実施例3を示す。図中、図1〜図12中の符号と同一符号は、同一のものを示す。
【0101】
この実施例3における車両用灯具100Bは、図13、図14に示すように、半導体型光源誤発光防止部のコンデンサ172を電源ライン(光源ユニット1外の電源ラインすなわち外部入力ライン)に電気的に接続するものである。すなわち、前記コンデンサ172を、電源側のコネクタ14のハーネス144、145、146に電気的に接続されている中継部材19の電源ラインに電気的に接続するものである。
【0102】
前記中継部材19は、図13、図14に示すように、取付部材190と、配線部材191と、前記電源ラインからのノイズにより発光チップ41〜44が誤発光するのを防止するコンデンサ172と、を備えるものである。
【0103】
前記取付部材190は、たとえば、基板であって、セラミックなどの絶縁部材から構成されている。前記取付部材190には、前記配線部材191および前記コンデンサ172が取り付けられている(実装、印刷、蒸着などにより、設けられている)。すなわち、前記取付部材190に前記配線部材191を印刷などにより設ける。前記配線部材191に前記コンデンサ172を半田または導電ペースト(図示せず)により電気的に接続すると共に機械的に固定する。この結果、前記コンデンサ172は、前記配線部材191を介して前記取付部材190に実装されている。
【0104】
前記中継部材19の前記配線部材191を前記電源側のコネクタ14のハーネス144、145、146に電気的に接続する。この結果、前記中継部材19は、前記電源側のコネクタ14のハーネス144、145、146に電気的に接続される。
【0105】
前記中継部材19の配線部材191、および、前記電源側のコネクタ14のメスターミナル141〜143、および、ハーネス144〜146は、光源ユニット1の光源部10の発光チップ41〜44に電力を供給する前記電源ライン(前記光源ユニット1外の電源ラインすなわち外部入力ライン)を構成する。前記光源ユニット1は、前記コネクタ部13を介して、前記中継部材19および前記電源側のコネクタ14の前記電源ライン191、141〜143、144〜146に電気的に接続されている。前記コンデンサ172は、前記中継部材19の前記電源ラインすなわち配線部材191に電気的に接続されている。
【0106】
この実施例3における車両用灯具100Bは、上記のごとき構成からなるので、前記の実施例1、2における車両用灯具100、100Aと、ほぼ同様の作用効果を達成することができる。
【0107】
特に、この実施例3における車両用灯具100Bは、ソケット部11のコネクタ部13に電気的に接続する電源側のコネクタ14の電源ラインすなわちハーネス144、145、146に電気的に接続されている中継部材19の配線部材191に半導体型光源誤発光防止部のコンデンサ172を電気的に接続するものであるから、光源ユニット1に半導体型光源誤発光防止部のコンデンサ172を実装する必要がないので、光源ユニット1の製造コストを、半導体型光源誤発光防止部のコンデンサ172を実装していない光源ユニット1の製造コストに、抑制することができる。
【0108】
しかも、この実施例3における車両用灯具100Bは、電源ライン(すなわちハーネス144、145、146に電気的に接続されている中継部材19の配線部材191)に半導体型光源誤発光防止部のコンデンサ172が電気的に接続されている電源側のコネクタ14をソケット部11のコネクタ部13に電気的に接続することにより、半導体型光源の発光チップ41〜44が誤発光するのを確実にかつ簡単に防止することができる。
【0109】
(実施例1、2、3以外の例の説明)
なお、前記の実施例1〜3においては、4個の発光チップ41〜44を使用するものである。ところが、この発明においては、発光チップとして、2個、3個、5個以上であっても良い。テールランプ機能として使用する発光チップの個数やレイアウト、および、ストップランプ機能として使用する発光チップの個数やレイアウトは、特に限定しない。
【0110】
また、前記の実施例1〜3においては、テール・ストップランプに使用するものである。ところが、この発明においては、テール・ストップランプ以外のコンビネーションランプまたは単機能のランプにも使用することができる。単機能のランプとしては、ターンシグナルランプ、バックアップランプ、ストップランプ、テールランプ、ヘッドランプのロービームランプ(すれ違い用ヘッドランプ)、ヘッドランプのハイビームランプ(走行用ヘッドランプ)、フォグランプ、クリアランスランプ、コーナリングランプ、ディタイムランニングランプなどがある。
【0111】
さらに、前記の実施例1〜3においては、テールランプとストップランプとの2個のランプの切替に使用するものである。ところが、この発明においては、3個以上のランプの切替にも使用できる。
【0112】
さらにまた、前記の実施例1〜3においては、4個の発光チップ41〜44を1列に配置したものである。ところが、この発明においては、発光チップを、複数列に、角形の角上に、円形状に、配置しても良い。たとえば、四角形の4つの角に、または、三角形の3つの角に、配置しても良い。
【0113】
さらにまた、前記の実施例1〜3においては、カバー部12とランプレンズ102とにより配光制御するものである。ところが、この発明においては、カバー部12もしくはランプレンズ102のうち少なくともいずれか一方により配光制御するようにしても良い。
【0114】
さらにまた、前記の実施例1〜3においては、4個の発光チップ41〜44のうち全部をストップランプ機能に使用して、中の2個の発光チップ43、44をテールランプ機能に使用するものである。ところが、この発明においては、4個の発光チップ41〜44のうち全部をストップランプ機能に使用して、外の2個の発光チップ41、42をテールランプ機能に使用しても良い。
【0115】
さらにまた、前記の実施例1〜3においては、ソケット部11にコネクタ部13を一体に設けたものである。ところが、この発明においては、ソケット部11にコネクタ部13を一体に設けなくても良い。この場合においては、ソケット部11と別個に光源側のコネクタを設け、この光源側のコネクタをハーネスを介して光源ユニット1の給電部材(実施例1の給電部材91〜93参照)に電気的に接続するものである。この光源側のコネクタに電源側のコネクタ14を取り付けることにより、光源部10に電気が供給され、また、光源側のコネクタから電源側のコネクタ14を取り外すことにより、光源部10への電気供給が遮断される。
【符号の説明】
【0116】
1 光源ユニット
10 光源部
11 ソケット部
12 カバー部
13 コネクタ部
14 コネクタ
141 第1メスターミナル
142 第2メスターミナル
143 第3メスターミナル
144、145、146 ハーネス
15 電源
150 可動接点
151 第1固定接点
152 第2固定接点
153 第3固定接点
154 共通固定接点
17 半導体型光源誤発光防止部
170 取付部材
171 配線部材
172 コンデンサ
173 接続部材
174 貫通孔
175 半田または導電ペースト
176 溶接または半田
177 ベース金型
178 合せ金型
179 空間
18 中間部材
180 取付部材
181 配線部材
182 メスターミナル
183 オスターミナル
19 中間部材
190 取付部材
191 配線部材
100 車両用灯具
101 ランプハウジング
102 ランプレンズ
103 リフレクタ
104 透孔
105 灯室
106 透孔
107 反射面
108 パッキン
2 駆動回路
3 基板
30 高反射面
31、32、33 切欠
34 取付面
35 当接面
41、42、43、44 発光チップ
51、52 抵抗(制御素子)
53、54 ダイオード(制御素子)
6 配線(配線素子)
7 絶縁部材
70 取付部
71 鍔部
72 凸部
8 放熱部材
80 当接面
81、82、83 切欠
91、92、93 給電部材
910 第1オスターミナル
920 第2オスターミナル
930 第3オスターミナル
911、921、931 接続部
F 焦点
O 中心
SW スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットにおいて、
光源部と、前記光源部が取り付けられているソケット部と、半導体型光源誤発光防止部と、を備え、
前記光源部は、基板と、半導体型光源の発光チップと、前記発光チップの発光を制御する制御素子と、前記制御素子を介して前記発光チップに給電する配線素子と、を備え、前記発光チップおよび前記制御素子および前記配線素子は、前記基板に取り付けられていて、
前記ソケット部は、前記車両用灯具に取り付けるための取付部が設けられている絶縁部材と、前記光源部で発生する熱を外部に放射させる放熱部材と、前記配線素子と電気的に接続されていて電源ラインから前記光源部に電力を供給する給電部材と、を備え、前記放熱部材と前記給電部材とは、前記絶縁部材に相互に絶縁状態で組み込まれていて、
前記半導体型光源誤発光防止部は、前記電源ラインからのノイズにより前記発光チップが誤発光するのを防止するコンデンサを備え、前記コンデンサは、前記給電部材に電気的に接続されている、
ことを特徴とする車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット。
【請求項2】
前記半導体型光源誤発光防止部は、前記給電部材が貫通する貫通孔が設けられている取付部材と、前記取付部材に設けられている配線部材と、前記配線部材を介して前記取付部材に実装されている前記コンデンサと、前記給電部材と前記配線部材とを電気的に接続すると共に前記給電部材と前記取付部材とを機械的に接続する接続部材と、を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット。
【請求項3】
前記半導体型光源誤発光防止部は、前記絶縁部材中に埋め込まれている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット。
【請求項4】
半導体型光源を光源とする車両用灯具において、
灯室を区画するランプハウジングおよびランプレンズと、
前記灯室内に配置されている前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用灯具の半導体型光源の光源ユニットと、
を備える、ことを特徴とする車両用灯具。
【請求項5】
半導体型光源を光源とする車両用灯具において、
灯室を区画するランプハウジングおよびランプレンズと、
前記灯室内に配置されている半導体型光源の光源ユニットと、
前記光源ユニットに電力を供給する電源ラインと、
半導体型光源誤発光防止部と、
を備え、
前記光源ユニットは、光源部と、前記光源部が取り付けられているソケット部と、を備え、
前記光源部は、基板と、半導体型光源の発光チップと、前記発光チップの発光を制御する制御素子と、前記制御素子を介して前記発光チップに給電する配線素子と、を備え、前記発光チップおよび前記制御素子および前記配線素子は、前記基板に取り付けられていて、
前記ソケット部は、前記車両用灯具に取り付けるための取付部が設けられている絶縁部材と、前記光源部で発生する熱を外部に放射させる放熱部材と、前記配線素子と電気的に接続されていて前記電源ラインから前記光源部に電力を供給する給電部材と、を備え、前記放熱部材と前記給電部材とは、前記絶縁部材に相互に絶縁状態で組み込まれていて、
前記半導体型光源誤発光防止部は、前記電源ラインからのノイズにより前記発光チップが誤発光するのを防止するコンデンサを備え、前記コンデンサは、前記電源ラインに電気的に接続されている、
ことを特徴とする車両用灯具。
【請求項6】
前記ソケット部には、電源側のコネクタが機械的に着脱可能に電気的に断続的に取り付けられるコネクタ部が設けられていて、
前記コネクタ部は、前記絶縁部材の一部と、前記給電部材の一部と、からなり、
前記コネクタ部と前記電源側のコネクタとの間には、中継部材が電気的に接続されていて、
前記中継部材および前記電源側のコネクタは、前記電源ラインを構成し、
前記光源ユニットは、前記コネクタ部を介して、前記中継部材および前記電源側のコネクタの前記電源ラインに電気的に接続されていて、
前記コンデンサは、前記中継部材の前記電源ラインに電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の車両用灯具。
【請求項7】
前記ソケット部には、電源側のコネクタが機械的に着脱可能に電気的に断続的に取り付けられるコネクタ部が設けられていて、
前記コネクタ部は、前記絶縁部材の一部と、前記給電部材の一部と、からなり、
前記電源側のコネクタには、ハーネスが電気的に接続されていて、
前記電源側のコネクタのハーネスには、中継部材が電気的に接続されていて、
前記電源側のコネクタおよび前記ハーネスおよび前記中継部材は、前記電源ラインを構成し、
前記光源ユニットは、前記コネクタ部を介して、前記電源側のコネクタおよび前記ハーネスおよび前記中継部材の前記電源ラインに電気的に接続されていて、
前記コンデンサは、前記中継部材の前記電源ラインに電気的に接続されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の車両用灯具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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