説明

車両用熱交換器システムおよび車両用熱交換器システムを動作させる方法

【課題】 改善された車両用熱交換器システムと車両用熱交換器システムを動作させるための改善された方法とを提案する。
【解決手段】 車両用熱交換器システムが、冷媒流を第1の冷媒流と第2の冷媒流とに分割するための分配器(102)、前記第1の冷媒流によって冷却可能な車両エンジン(114)用給気冷却器(104)、前記第2の冷媒流によって冷却可能な凝縮器(106)、および、前記給気冷却器を通る前記第1の冷媒流の質量流を調整するための調整器(108)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用熱交換器システムと車両用熱交換器システムを動作させるための方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
車両内では、様々な冷却回路を用いることができる。エンジンの給気冷却器および車両の空調設備の凝縮器は、車両の低温冷却回路の冷媒によって冷却することができる。しかし、その場合、給気冷却器と凝縮器とは、低温冷媒を巡って競合している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、改善された車両用熱交換器システムと車両用熱交換器システムを動作させるための改善された方法とを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、それぞれ独立の請求項に記載の車両用熱交換器システムと車両用熱交換器システムを動作させるための方法とによって解決される。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明の根底にある認識は、共通の冷媒を巡る間接給気冷却器(iCAC)と間接凝縮器(iCond)との競合状況を、前記給気冷却器と前記凝縮器とを効率的に連結することによって緩和できるということである。
【0006】
このような効率的な連結は、前記間接給気冷却器と前記間接凝縮器とを並列に連結する場合に利用することができる。前記間接給気冷却器と前記間接凝縮器とが例えば低温冷却回路に配置されている場合、前記両構成要素は、低温冷却回路の低温冷媒を巡って競合している。適切な調整を行うことによって、動作中に両構成要素に十分な量の低温冷媒が利用可能となることを保証することができる。
【0007】
本発明は、以下の特徴、すなわち、
冷媒流を第1の冷媒流と第2の冷媒流とに分割するための分配器、
前記第1の冷媒流によって冷却可能な車両エンジン用給気冷却器、
前記第2の冷媒流によって冷却可能な凝縮器、および、
前記給気冷却器を通る前記第1の冷媒流の質量流を調整するための調整器、
を備えた車両用熱交換器システムを提案する。
【0008】
車両は、自動車、例えば乗用車または貨物自動車であり得る。前記熱交換器システムは、車両の冷却回路の一部分、例えば低温回路の一部分であってもよい。前記第1の冷媒流は、前記分配器の第1の出口から管路を介して前記給気冷却器の入口へ案内することができる。前記第2の冷媒流は、前記分配器の第2の出口から別の管路を介して前記凝縮器の入口へ案内することができる。従って、前記給気冷却器と前記凝縮器とは、前記熱交換器システムにおいて並列に連結されている。前記凝縮器は間接凝縮器として実施でき、前記給気冷却器は間接給気冷却器として実施できる。前記凝縮器は、車両の空調設備の一部分であってもよい。前記給気冷却器は、車両のエンジン、特に車両の内燃機関のための給気を冷却するように構成しておくことができる。調整器を用いて、前記給気冷却器を貫流する冷媒の量を調節することができる。前記給気冷却器を冷媒が貫流しない場合、または、ほとんど貫流しない場合、前記凝縮器に一層多くの冷媒が利用可能である。
【0009】
このような調整のための簡単かつ効率的な解決手段は、前記間接給気冷却器における出口側のサーモスタットであり、このサーモスタットは、給気冷却が不必要である場合、すなわち部分負荷および無負荷の場合には閉じ、給気を冷却する必要がある場合には開く。このことは、前記間接給気冷却器にとって、部分負荷運転および無負荷運転において全冷媒質量流があることを意味し、これは、車両のキャビン冷却(クールダウン)にとって理想的である。前記間接給気冷却器における出力側サーモスタットの利点は、部分負荷運転時および無負荷運転時において、前記冷却回路の冷却器、例えば低温冷却器が専ら前記間接凝縮器のために利用可能であることである。これにより、車両(空調を伴うNEDC(新欧州ドライビングサイクル)での実運転)の燃費効果が生じる。しかも、全負荷運転において、給気を十分に冷却することが可能である。
【0010】
さらに別の解決手段は、前記凝縮器を2つのユニットに分割することであり、この場合、前記ユニットの1つに冷媒が直接的に供給され、もう一方のユニットに前記給気冷却器を介して冷媒が供給される。その際、前記給気冷却器による冷媒流の調整は、エンジンの給気圧を介して行うことができる。このように前記凝縮器を分割する場合、凝縮器の配管系のコストは増大する可能性がある。その代わりに、冷却回路の絞り(ポンプ出力)を行う必要がない。
【0011】
従って、一実施形態に係る前記調整器は、前記給気冷却器の出口側において前記第1の冷媒流の温度を検出し、前記給気冷却器を通る前記第1の冷媒流の質量流を前記温度に従って調整するように構成しておくことができる。このような温度制御による調整は、簡単かつ低コストで実現することが可能である。
【0012】
この場合、前記調整器は、温度が上昇する際に前記第1の冷媒流の質量流を増大するように構成しておくことができる。この温度上昇は、前記給気冷却器の冷媒需要が増大したことを示し、この冷媒需要は、前記質量流の増大によって補うことが可能である。温度が低下する場合、前記質量流は、前記調整器によって低減させることができる。例えば、前記調整器は、温度変化時に、事前に設定可能な温度範囲内または固定的に調節された温度範囲内において前記質量流を連続的に変化させるように構成しておくことができる。第1の温度を上回った場合、前記調整器は、最大の質量流を実現可能であるように構成しておくことができる。これに対応して、前記調整器は、前記第1の温度よりも低い第2の温度を下回った場合、前記第1の冷媒の質量流を最小またはゼロにできるように構成しておくことが可能である。
【0013】
前記調整器はサーモスタットでもよい。前記調整器は、給気冷却器内に組み入れておくことができる。あるいは、前記調整器を前記給気冷却器から分離して前記給気冷却器の出口管路内に配置しておくことも可能である。このように、前記調整器の位置は、それぞれの状況に応じて比較的自由に選択することができる。
【0014】
また、前記熱交換器システムは、さらに別の冷媒流により冷却される給気冷却器を有することができ、この給気冷却器は、前記給気冷却器と前記さらに別の給気冷却器とを貫流する給気の流れ方向において、前記第1の冷媒流により冷却される前記給気冷却器の前に配置されている。これにより、カスケード給気冷却を実現することができる。前記さらに別の冷媒流は、高温冷却回路から生じることができる。従って、前記さらに別の給気冷却器は給気を予冷却することができ、これにより、前記第1の冷媒流が貫流する前記給気冷却器に対する冷媒の需要は低下する。これによって、前記凝縮器のために一層多くの冷却能力を利用することが可能となる。
【0015】
一実施形態では、前記熱交換器システムが、前記第1の冷媒流により冷却されるさらに別の凝縮器を有することができる。前記さらに別の凝縮器は、前記給気冷却器の出口側に配置しておくことができる。従って、前記第1の冷媒流が流通する前記給気冷却器と前記さらに別の凝縮器とからなる直列回路を、前記第2の冷媒流が流通する前記凝縮器に対して並列に接続しておくことが可能である。前記両凝縮器は、1つのユニットとして実現しておくことも可能であり、このユニットは、冷媒側において、前記第1の冷媒流と前記第2の冷媒流との間の分離部を有することができる。このようなユニットは、積層プレート凝縮器として実現することが可能である。
【0016】
前記調整器は、エンジンの運転状態に関する情報を受信するように構成しておくことができる。前記調整器は、さらに、エンジンの全負荷運転の場合に前記給気冷却器を通る前記第1の冷媒の流通量を増大し、エンジンの部分負荷運転または無負荷運転の場合に前記流通量を低減するように構成しておくことが可能である。これにより、前記給気冷却器に供給される冷媒量を前記給気冷却器の実際の最新需要に適合させることができる。
【0017】
特に、前記調整器は、前記給気冷却器を通る前記第1の冷媒流の質量流をエンジンの給気圧に従って調整するように構成しておくことができる。前記給気圧は、前記給気冷却器の必要な冷却能力を決定するための適切な指標である。前記給気圧は、給気圧センサを用いて検出することが可能である。前記調整器は、検出された給気圧に応じて前記第1の冷媒流を調節するように構成しておくことができる。また、前記調整器は、圧力弁として形成しておくことも可能である。
【0018】
本発明は、さらに、車両用熱交換器システムを動作させるための方法を提案し、この方法は、以下のステップ、すなわち、
冷媒流を第1の冷媒流と第2の冷媒流とに分割するステップ、
前記第1の冷媒流により冷却される車両エンジン用給気冷却器の中を通るように前記第1の冷媒流を案内するステップ、
前記第2の冷媒流により冷却される凝縮器の中を通るように前記第2の冷媒流を案内するステップ、および、
前記給気冷却器を通る前記第1の冷媒流を調整するステップ、
を含む。
【0019】
以下において、本発明の有利な実施例について、添付した図面を参照しながらさらに詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る熱交換器システムを示す図である。
【図2】本発明に係るさらに別の熱交換器システムを示す図である。
【実施例】
【0021】
本発明の好ましい実施例についての下記説明では、様々な図面に示された、類似の働きをする要素に対して同一または類似の符号が用いられており、これらの要素について繰り返し説明されることはない。
【0022】
図1は車両の低温冷却回路を示し、この低温冷却回路は、本発明の一実施例に係る熱交換器システムを含む。前記低温冷却回路の他に車両の高温回路が示されている。
【0023】
前記熱交換器システムは、分配器102、間接給気冷却器iCAC104、間接凝縮器iCond106および調整器108を含む。前記給気冷却器104と前記凝縮器106とは、前記低温冷却回路内に並列に接続されている。前記低温冷却回路は、さらに低温冷却器110と低温ポンプ112とを有する。前記ポンプ112によって駆動されて、冷媒が前記低温冷却回路の管路を貫流する。流れ方向において前記ポンプ112を過ぎた後、冷媒の一部は前記分配器102から前記給気冷却器104へ案内され、冷媒の残りの部分は前記凝縮器106へ案内される。前記給気冷却器104へ案内される冷媒部分の量は、サーモスタットの形態の前記調整器108によって調整される。前記調整器108は、前記給気冷却器104の出口管路内に配置されており、これにより、前記給気冷却器104を貫流する冷媒部分は、まず前記給気冷却器104の中を流れ、それに続いて前記調整器108の中を流れる。流れ方向において前記調整器108を過ぎた後、冷媒は、前記凝縮器106を貫流する冷媒と共に案内され、次に前記冷却器110を貫流して、この冷却器の中で冷却される。
【0024】
前記給気冷却器104は、前記給気冷却器104を貫流する車両エンジン114用給気を前記冷媒を用いて冷却するように構成されている。この実施例では、前記エンジン114は、車両を駆動するための4気筒内燃機関である。
【0025】
前記エンジン114は、前記高温冷却回路を介して冷却される。前記高温冷却回路の冷媒は、さらに別のポンプによって前記エンジン114の中を移動する。前記エンジン114を貫流した後、冷媒は、高温冷却器122またはバイパス管路を介して前記高温冷却回路のポンプへ戻るように案内される。
【0026】
前記冷却器110、122は、車両を貫流する外気を介して冷却される。前記外気は、前記冷却器110、122の1つによって吸引することができる。
【0027】
図1に示された実施例は、前記間接給気冷却器104と前記間接凝縮器106とにおいて需要に合わせた冷たい低温冷媒を準備することを可能にする。この実施例は、前記給気冷却器104の出口側にサーモスタット108を備えた簡単かつ効率的な解決手段に基づいている。前記サーモスタット108は、間接的に実施すること、または、間接的かつ統合して実施することが可能である。前記サーモスタット108は、部分負荷および無負荷の場合にそうであるように給気冷却が不必要であるときには閉じ、給気を冷却する必要があるときには開くように構成されている。ここでは、前記サーモスタット108は、前記給気冷却器内に組み入れて設置されているか、または、直接接続されて冷媒管路内に設置されており、冷媒温度に従って反応するように構成されている。この場合、調整温度は50℃から80℃の間である。
【0028】
このことは、前記間接凝縮器106にとって、部分負荷運転および無負荷運転において全冷媒質量流があること、すなわち大抵の場合に最大凝縮能力が生じる運転条件であることを意味する(最大:キャビン冷却「クールダウン」)。
【0029】
前記間接給気冷却器104における前記サーモスタット108は、可能な限りの低い温度レベルにおいて最大の冷媒量を前記間接凝縮器106が利用することを可能にする。これに関して、カスケード給気冷却器も1つの選択肢である。この場合、前記低温冷却回路は、原則的に前記高温給気冷却によって熱負荷が取り除かれ、これにより、温度レベルが低下する。
【0030】
前記間接凝縮器106の出口におけるサーモスタットは、空調設備の運転を伴わない運転条件にとって有用である。
【0031】
図2は、本発明の一実施例に係る熱交換器システムを示す。この熱交換器システムは、例えば図1に示された低温冷却回路で使用することができる。
【0032】
この熱交換器システムは、分配器102、給気冷却器CAC104、第1の間接凝縮器iCond1 206および第2の間接凝縮器iCond2 106を含む。前記給気冷却器104と前記第1の間接凝縮器206とは、直列に接続されている。前記第2の凝縮器106は、前記給気冷却器104と前記第1の凝縮器206とに対して並列に接続されている。前記分配器102は、前記分配器102内へ流入する冷媒の一部分を前記給気冷却器104の入口へ案内し、前記冷媒の残りの部分を前記第2の凝縮器106の入口へ案内するように構成されている。前記給気冷却器104へ案内された冷媒部分は、前記給気冷却器104を貫流した後に前記第1の凝縮器206を貫流し、それに続いて、前記第2の凝縮器106を貫流する冷媒部分と共に案内される。
【0033】
矢印によって示されているように、前記給気冷却器104に給気が供給され、この給気は、前記給気冷却器104を貫流した後に再びこの冷却器を離れる。前記第1の凝縮器206に冷却剤が供給され、この冷却剤は、まず前記凝縮器206を貫流し、次に前記第2の凝縮器106を貫流して、その際、凝縮を行う。前記第2の凝縮器106を貫流した後、前記冷却剤は前記第2の凝縮器106から外へ流出する。
【0034】
図2に示された実施例は、前記間接給気冷却器104と前記間接凝縮器106、206とにおいて需要に合わせた冷たい低温冷媒を準備することを可能にする。この実施例は、前記凝縮器106、206を2つのユニットに分割することに基づいており、これらのユニットは、図2に示されているように互いに連結されている。冷媒経路において、前記給気冷却器104と前記第1の凝縮器206とが直列に接続されている。別の並列な冷媒経路に前記第2の凝縮器106が配置されている。前記凝縮器106、206において、ここでは積層プレート凝縮器の場合について、冷却剤側に備えられたバッフルを冷媒供給の分離部として用いることができる。
【0035】
この連結が有用であるのは、前記給気冷却器104が前記凝縮器106、206に比べて小さな圧力損失を有し(最小1:3)、かつ、そうでなければ、サーモスタットを含む前記給気冷却器104を通る前記冷媒経路が、図1に関して説明されたように、付加的に絞られねばならないような場合である。図2に示された実施例では、サーモスタットが必要とされない。冷媒は、前記第1および前記第2の凝縮器106、206のみを冷却するか、または、付加的に前記給気冷却器104の予負荷と共に前記凝縮器106、206を冷却する。
【0036】
冷媒調整として、構成部品である給気冷却器104と凝縮器106、206とを介した冷媒流の直接的な調整を、前記給気冷却器104における冷却能力の需要に応じて給気圧を通じて行うことが可能である。この場合、冷媒質量流は、バルブまたは特性マップ制御式サーモスタットを用いて調整され、この調整は、給気圧センサが圧縮機とシリンダ入口との間で給気圧を検出し、これにより、冷媒質量流の分割を制御することによって行われる。これに関するさらに別の簡単な解決手段は、正圧アクチュエータ、特に空気式正圧アクチュエータを介して実現することができ、この正圧アクチュエータは、前記冷媒経路または前記間接給気冷却器104内の前記バルブを直接制御する。
【0037】
前述の諸実施例は、単に例示のために選択されているにすぎず、互いに組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0038】
102 分配器
104 給気冷却器
106 凝縮器
108 調整器
110 冷却器
112 ポンプ
114 エンジン
122 冷却器
206 凝縮器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用熱交換器システムであって、以下の特徴、すなわち、
冷媒流を第1の冷媒流と第2の冷媒流とに分割するための分配器(102)、
前記第1の冷媒流によって冷却可能な車両エンジン(114)用給気冷却器(104)、
前記第2の冷媒流によって冷却可能な凝縮器(106)、および、
前記給気冷却器を通る前記第1の冷媒流の質量流を調整するための調整器(108)、
を備えた熱交換器システム。
【請求項2】
前記調整器(108)が、前記給気冷却器(104)の出口側において前記第1の冷媒流の温度を検出し、前記給気冷却器を通る前記第1の冷媒流の質量流を前記温度に従って調整するように構成されている、請求項1に記載の熱交換器システム。
【請求項3】
前記調整器(108)が、温度が上昇する際に前記第1の冷媒流の質量流を増大するように構成されている、請求項2に記載の熱交換器システム。
【請求項4】
前記調整器(108)がサーモスタットである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換器システム。
【請求項5】
前記調整器(108)が給気冷却器(104)内に組み入れられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱交換器システム。
【請求項6】
さらに別の冷媒流により冷却される給気冷却器を備え、この給気冷却器が、前記給気冷却器(104)と前記さらに別の給気冷却器とを貫流する給気の流れ方向において、前記第1の冷媒流により冷却される前記給気冷却器の前に配置されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱交換器システム。
【請求項7】
前記第1の冷媒流により冷却されるさらに別の凝縮器(206)を備え、この凝縮器が、前記給気冷却器の出口側に配置されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱交換器システム。
【請求項8】
前記調整器(108)が、前記エンジン(114)の運転状態に関する情報を受信するように構成されており、かつ、前記エンジンの全負荷運転の場合に前記給気冷却器(104)を通る前記第1の冷媒の流通量を増大し、前記エンジンの部分負荷運転または無負荷運転の場合に前記流通量を低減するように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱交換器システム。
【請求項9】
前記調整器(108)が、前記給気冷却器(104)を通る前記第1の冷媒流の質量流を前記エンジンの給気圧に従って調整するように構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱交換器システム。
【請求項10】
車両用熱交換器システムを動作させるための方法であって、以下のステップ、すなわち、
冷媒流を第1の冷媒流と第2の冷媒流とに分割するステップ、
前記第1の冷媒流により冷却される車両エンジン(114)用給気冷却器(104)の中を通るように前記第1の冷媒流を案内するステップ、
前記第2の冷媒流により冷却される凝縮器(106)の中を通るように前記第2の冷媒流を案内するステップ、および、
前記給気冷却器を通る前記第1の冷媒流を調整するステップ、
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−32775(P2013−32775A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−169560(P2012−169560)
【出願日】平成24年7月31日(2012.7.31)
【出願人】(594042033)ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー (222)