説明

車両用空調装置

【課題】インテークケースの構成を簡単で、しかも、インテークドアのシール不良を招くことのない構成としながら、エアフィルタの着脱作業性の向上を図ることができる車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】インテークケース1内にインテークドア2とエアフィルタ3とブロワファン4を設定し、インテークドア2とブロワファン4の吸入口に挟まれた位置にエアフィルタ3を配置した車両用空調装置において、エアフィルタ3のフィルタ幅をインテークドア2のドア開口幅W2より小さくすることで、インテークドア2を内気循環側としたときに形成される内気吸込み口を、エアフィルタ3の着脱口とし、インテークケース1のフィルタケース部12に、内気吸込み口から挿入されたエアフィルタ3の下面を受けるフィルタ受け座部材6と、エアフィルタ3の上面を押さえて位置決め固定するフィルタ固定用部材7を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インテークケース内にインテークドアとエアフィルタとブロワファンを設定し、インテークドアとブロワファンの吸入口に挟まれた位置にエアフィルタを配置した車両用空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インテークドアとブロワファンの吸入口に挟まれた位置にエアフィルタを配置した車両用空調装置としては、切換箱の側壁より内方に向かって突出した一対のガイド壁にエアフィルタが収納される構成で、挿入口により切換箱内に挿入し、目詰まりを起こすと取り出し、クリーニングできるようになっているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、エアフィルタの交換作業を短時間で容易に行うことを目的とし、フィルタケース部にフィルタ挿入部を形成し、フィルタ挿入部を塞ぐフィルタカバーを取り外すことによって、フィルタ挿入部が内気導入口と連接するようにし、これによってエアフィルタを着脱するための広い開口部を得るものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開昭62−137222号公報
【特許文献2】特開2005−1415号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の車両用空調装置にあっては、エアフィルタの着脱を行う挿入口やフィルタ挿入部をフィルタケース部に形成しているし、これらの着脱用開口部を塞ぐフィルタカバーを別部品として設ける構成であったため、インテークケースの構成が複雑になるし、エアフィルタの着脱作業時にフィルタカバーの着脱を併せて行う必要があり、作業工数の増大を招く、という問題があった。
【0005】
加えて、引用文献2に記載の車両用空調装置にあっては、インテークドアのドアシール面がフィルタカバーと一体になっているため、組み付けズレやガタによるシール不良を招くおそれがある、という問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、インテークケースの構成を簡単で、しかも、インテークドアのシール不良を招くことのない構成としながら、エアフィルタの着脱作業性の向上を図ることができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明では、インテークケース内にインテークドアとエアフィルタとブロワファンを設定し、前記インテークドアと前記ブロワファンの吸入口に挟まれた位置に前記エアフィルタを配置した車両用空調装置において、
前記エアフィルタのフィルタ幅を前記インテークドアのドア開口幅より小さくすることで、インテークドアを内気循環側としたときに形成される内気吸込み口を、前記エアフィルタの着脱口とし、
前記インテークケースのフィルタケース部に、前記内気吸込み口から挿入されたエアフィルタの下面を受けるフィルタ受け座部材と、エアフィルタの上面を押さえて位置決め固定するフィルタ固定用部材を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
よって、本発明の車両用空調装置にあっては、内気吸込み口がエアフィルタの着脱口とされ、エアフィルタの取り付け時には、内気吸込み口から斜め方向にエアフィルタを挿入することで、エアフィルタの下面をフィルタ受け座部材により受け、エアフィルタの上面をフィルタ固定用部材により押さえることで、位置決め固定状態でのエアフィルタの取り付けが完了する。また、エアフィルタの取り外し時には、エアフィルタの上面を押さえているフィルタ固定用部材により押さえを外し、内気吸込み口から斜め方向にエアフィルタを引き抜くことで、エアフィルタの取り外しが完了する。
このように、インテークドアのドア開口部まで拡大した内気吸込み口をエアフィルタの着脱口とし、エアフィルタの着脱を行うために設けていた着脱用開口部やフィルタカバーを省略した構成を採用したため、インテークケースの構成をきわめて簡単なものにすることができる。そして、フィルタカバーの省略により、インテークドアのドアシール面がフィルタカバーと一体になっている場合のように、組み付けズレやガタによるシール不良を招くこともない。加えて、エアフィルタの着脱作業時にフィルタカバーの着脱を併せて行う必要もなく、短時間で容易にエアフィルタの着脱作業を行うことができる。
この結果、インテークケースの構成を簡単で、しかも、インテークドアのシール不良を招くことのない構成としながら、エアフィルタの着脱作業性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の車両用空調装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例4に基づいて説明する。
【実施例1】
【0010】
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の車両用空調装置におけるインテークフィルタ構造を示す斜視図である。図2は実施例1の車両用空調装置におけるインテークフィルタ構造を示す図3のA−A線断面図である。図3は実施例1の車両用空調装置におけるインテークフィルタ構造を示す図2のB−B線断面図である。図4は実施例1の車両用空調装置におけるフィルタケース部に対するエアフィルタの位置決め固定状態を示す図3のC部拡大断面図である。図5は実施例1の車両用空調装置におけるフィルタケース部に対するエアフィルタの位置決め固定状態を示す図4のD方向矢視図である。図6は実施例1の車両用空調装置におけるフィルタケース部を示す図3のE−E線断面による斜視図である。
【0011】
実施例1の車両用空調装置におけるインテークフィルタ構造は、図1〜図3に示すように、インテークケース1と、インテークドア2と、エアフィルタ3と、ブロワファン4と、ブロワモータ5と、を備えている。
【0012】
前記インテークケース1は、図2及び図3に示すように、ケース内部に上流側からインテークドア2とエアフィルタ3とブロワファン4を設定している。このインテークケース1は、スクロールケース部11と、フィルタケース部12と、外気導入ダクト部13と、内気循環側ドアシールフランジ部14と、外気導入側ドアシールフランジ部15と、を一体に有する。
【0013】
前記スクロールケース部11は、図1〜図3に示すように、ブロワファン4を収容するケース部で、スクロールケース上面11bにはベルマウス吸入口11aを有する。
【0014】
前記フィルタケース部12は、図1〜図3に示すように、前記スクロールケース部11のうちベルマウス吸入口11aを有するスクロールケース上面11bに一体に方形状に形成されている。このフィルタケース部12は、図3に示すように、右側ケース内面12aと左側ケース内面12bの間隔であるケース幅W1を、前記インテークドア2のドア開口幅W2より僅かに小さな幅に設定している。そして、図2に示すように、手前側ケース内面12cと奥側ケース内面12dの間隔であるケース長さL1を、前記インテークドア2の内外気切り替えにより占めるドア長さL2よりも長く設定している。
【0015】
前記外気導入ダクト部13は、図1及び図2に示すように、前記フィルタケース部12の外気導入側のフィルタケース上面に立設されていて、上面には外気導入口13aが開口されている。
【0016】
前記内気循環側ドアシールフランジ部14は、図1及び図2に示すように、前記外気導入ダクト部13の内気吸込み口側のドア開口部周囲に形成されている。
【0017】
前記外気導入側ドアシールフランジ部15は、図1及び図2に示すように、前記フィルタケース部12の内気吸込み口側に形成されている。
【0018】
前記インテークドア2は、外気導入側と内気循環側の切り換えが可能なコ字状のロータリドアであり、前記外気導入ダクト部13を貫通するドア軸21,21を回動中心とし、一方のドア軸21に設けられた図外のドアアクチュエータにより、外気導入側と内気循環側を切り換える。このインテークドア2を図2の破線にて示す外気導入側としたとき、外気導入側ドアシールフランジ部15により内気吸込み口がシール状態にて塞がれ、外気導入口13aから外気が導入される。このインテークドア2を図2の実線にて示す内気循環側としたとき、内気循環側ドアシールフランジ部14により外気導入口13aがシール状態にて塞がれ、図1に示すように、前記インテークケース1のフィルタケース部12の3方向内面12a,12b,12cとドア円弧内面2aにより囲まれて内気吸込み口が形成される。
【0019】
前記エアフィルタ3は、図2及び図3に示すように、インテークドア2とブロワファン4のベルマウス吸入口11aに挟まれた位置に配置している。このエアフィルタ3は、フィルタ幅を前記ケース幅W1に一致する寸法設定とし、フィルタ長さを前記ケース長さL1に一致する寸法設定としている。そして、エアフィルタ3のフィルタ幅(=W1)を、前記インテークドア2のドア開口幅W2より僅かに小さくすることで、前記インテークドア2を内気循環側としたとき、前記インテークケース1のフィルタケース部12の3方向内面12a,12b,12cとドア円弧内面2aにより囲まれて形成される内気吸込み口を、エアフィルタ3の着脱口としている。
【0020】
前記ブロワファン4と、スクロールケース部11に配置され、ブロワモータ5により駆動される。ブロワファン4が駆動すると、ベルマウス吸入口11aから吸入された外気あるいは内気が遠心方向に吐出され、エバポレータやヒータコア等を内蔵する図外の空調ケースに風として送られ、熱交換された後、冷風と温風の混合により所望の温調風が作り出され、車室内に開口する吹き出し口から車室内に向かって送風される。
【0021】
前記フィルタケース部12には、前記内気吸込み口から挿入されたエアフィルタ3の下面を受けるフィルタ受け座部材6と、エアフィルタ3の上面を押さえて位置決め固定するフィルタ固定用部材7を設けている。
【0022】
前記フィルタ受け座部材6は、図6に示すように、前記フィルタケース部12のケース内面12a,12b,12c,12dと前記スクロールケース上面11bとの間にインテークケース1と一体に形成している。実施例1のフィルタ受け座部材6は、図6に示すように、フィルタケース部12の右側ケース内面12aにスクロールケース上面11bから2つ立設された右側受け座板61,61と、フィルタケース部12の左側ケース内面12bにスクロールケース上面11bから2つ立設された左側受け座板62,62と、フィルタケース部12の手前側ケース内面12cにスクロールケース上面11bから3つ立設された手前側受け座板63,63,63と、フィルタケース部12の奥側ケース内面12dにスクロールケース上面11bから2つ立設され、フィルタ受け面64aとフィルタ傾斜ガイド面64bを持つ受け座ガイド板64,64と、を有して構成している。
【0023】
前記フィルタ固定用部材7は、図6に示すように、前記フィルタケース部12のインテークドア2側にインテークケース1と一体に形成している。実施例1のフィルタ固定用部材7は、図2に示すように、前記フィルタケース部12の奥側ケース内面12dとフィルタケース上面12eを繋ぐ傾斜固定板71と、図1〜図6に示すように、前記フィルタケース部12の左右位置に一体に形成し、両側に切り込んだスリット72,72により変形弾性を持たせた弾性フック73と、により構成している。
【0024】
次に、本発明に至る経緯を説明する。
車両用空調装置は、通常、車両の進行方向に対してグローブボックスの奥側の位置に配置され、エアフィルタを交換する際は、グローブボックスを取り外して行われる。
特開昭62−137222号公報に記載される車両用空調装置は、グローブボックスに対し正面位置にエアフィルタを配置し、着脱を行う挿入口に対しエアフィルタを水平方向に直線的に移動させることで、エアフィルタの交換作業を行っていた。
【0025】
しかし、近年、自動車の軽量化に伴い、車載の装置や部品のコンパクト化や省スペース化が進み、車両用空調装置のエアフィルタの位置が、必ずしもグローブボックスに対し正面位置に配置されるとは限られず、位置ずれが発生することで、エアフィルタの交換作業が困難となり、作業工数を要していた。
【0026】
そこで、特開2005−1415号公報において、フィルタ挿入部をフィルタケース部に形成し、内気吸い込み口とフィルタ挿入部による開口を利用し、斜め方向からエアフィルタの交換作業が行えるものが提案された。
【0027】
しかし、この提案装置にあっても、着脱用に開口したフィルタ挿入部を塞ぐフィルタカバーを別部品として設ける構成であったため、インテークケースの構成が複雑になるし、エアフィルタの着脱作業時にフィルタカバーの着脱を併せて行う必要があり、作業工数の増大を招く。加えて、インテークドアのドアシール面がフィルタカバーと一体になっているため、組み付けズレやガタによるシール不良を招くおそれがある。
【0028】
本発明者は、インテークドアを内気循環側としたときのドア開口部をエアフィルタ着脱口の一部として利用すれば、ドア開口部を含んで形成される内気吸込み口が、斜め挿入によるエアフィルタの着脱口として用いるのに十分な広さの開口面積となる点に着目した。この着目点に基づき、ドア開口幅よりフィルタ幅を小さくする寸法設定により、インテークドアを内気循環側としたときの内気吸込み口をエアフィルタの着脱口として利用し、フィルタケース部に、フィルタ受け座部材とフィルタ固定用部材を設けた構成を採用した。この構成を採用したことにより、従来装置より簡単な構成としながらも、エアフィルタの着脱作業性を向上させることができる。
【0029】
次に、作用を説明する。
以下、実施例1の車両用空調装置における作用を、「構成簡略化作用」、「吸入空気の清浄化作用」、「エアフィルタ着脱作用」に分けて説明する。
【0030】
[構成簡略化作用]
実施例1の車両用空調装置では、インテークドア2を内気循環側としたときのドア開口部をエアフィルタ3の着脱口の一部として利用する構成、つまり、フィルタケース部12の上面の開口部を、従来技術のようにフィルタ挿入部を設けて下側に拡大するのではなく、ドア開口部を加えて上側に拡大する構成を採用した。
【0031】
このため、従来はエアフィルタの着脱を行うために設けていたフィルタ挿入部やフィルタカバーを省略することができ、この結果、インテークケース1の構成を、1部品構成とできるというように、きわめて簡単なものにすることができる。そして、フィルタカバーを省略したことにより、インテークドアのドアシール面がフィルタカバーと一体になっている従来技術のように、組み付けズレやガタによるシール不良を招くこともない。
【0032】
[吸入空気の清浄化作用]
特開昭62−13722号公報に記載されている車両用空調装置は、インテークドアの内側にエアフィルタが入り込んでいる。そのために、エアフィルタが占めるフィルタ面積がインテークドアの動作範囲内に限られ、フィルタ面積が小さくなってしまう。
【0033】
これに対し、実施例1のフィルタケース部12は、図3に示すように、右側ケース内面12aと左側ケース内面12bの間隔であるケース幅W1を、インテークドア2のドア開口幅W2より僅かに小さな幅に設定している。そして、図2に示すように、手前側ケース内面12cと奥側ケース内面12dの間隔であるケース長さL1を、インテークドア2の内外気切り替えにより占めるドア長さL2よりも長く設定している。そして、このフィルタケース部12の寸法設定に合わせ、エアフィルタ3は、フィルタ幅を前記ケース幅W1に一致する寸法設定とし、フィルタ長さをケース長さL1に一致する寸法設定としている。
【0034】
したがって、図2からも明らかなように、エアフィルタ3が外気導入ダクト部13よりさらに奥側まで入り込んで配置されることになり、フィルタ面積が特開昭62−13722号公報に記載された装置よりも奥側への長さ方向に拡大され、このフィルタ面積の拡大分だけ、吸入空気から塵等を除去する空気清浄化作用を高めることができるし、ブロワファン4による吸入抵抗を低く抑えることができる。
【0035】
[エアフィルタ着脱作用]
実施例1の車両用空調装置にあっては、インテークドア2を内気循環側としたときのドア開口部を含む内気吸込み口をエアフィルタ3の着脱口とし、エアフィルタ3の着脱作業が行われる。
まず、エアフィルタ3の取り付け時には、図2の仮想線Fに示すように、内気吸込み口から斜め方向にエアフィルタ3が挿入される。そして、エアフィルタ3を、図2の仮想線Gに示すように、さらに挿入させ、エアフィルタ3の奥側端面を、フィルタケース部12の奥側ケース内面12dに押し当てるまで挿入する。
この最終押し込み領域にてエアフィルタ3の奥側端面が下側を向いているときは、受け座ガイド板64,64のフィルタ傾斜ガイド面64bによる案内作用により、エアフィルタ3の奥側端面の向きが上側に修正案内され、自動的にフィルタ受け面64aに到達する。
【0036】
次に、エアフィルタ3の奥側端面を奥側ケース内面12dに押し当て挿入した傾斜状態で、エアフィルタ3の手前側を下方向に押し込むと、エアフィルタ3の下面は、フィルタ受け座部材6を構成する右側受け座板61,61と左側受け座板62,62と手前側受け座板63,63,63と受け座ガイド板64,64により受けられる。同時に、エアフィルタ3の上面は、フィルタ固定用部材7を構成する傾斜固定板71と弾性フック73により押さえられる。
このとき、弾性フック73は、両側に切り込んだスリット72,72により変形弾性を持たせているため、エアフィルタ3の手前側を下方向に押し込むだけで、外側への弾性変形により拡がり、規定位置まで押し込まれたら、弾性復元力により元の位置に戻ってエアフィルタ3の上面を固定する。
【0037】
このように、斜めからエアフィルタ3を挿入し、挿入端部位置にて上から下へ押し込むだけで、エアフィルタ3の奥側が傾斜固定板71により位置決め固定され、エアフィルタ3の手前側が弾性フック73により位置決め固定されるというように、奥側と手前側の2箇所によりエアフィルタ3を位置決め固定した状態で、エアフィルタ3の取り付けが完了する。
なお、フィルタ受け座部材6の設定数に対し、フィルタ固定用部材7の設定数を少なくしている。その理由は、ブロワファン4が回転駆動しているとき、外気又は内気を吸い込むことで、エアフィルタ3には下向きの力のみが作用する。このため、フィルタ受け座部材6の設定を強固にしておけばエアフィルタ3は位置決め固定状態で安定し、フィルタ固定用部材7は、エアフィルタ3の振れを抑える程度でよいことによる。
【0038】
次に、エアフィルタ3の取り外し時には、エアフィルタ3の上面を押さえている弾性フック73を手で広げて押さえを外し、エアフィルタ3の手前側を弾性フック73が接しない位置まで上方に引き上げ、その後、内気吸込み口から斜め方向にエアフィルタ3を引き抜くことで、エアフィルタ3の取り外しが完了する。
【0039】
上記のように、実施例1では、エアフィルタ3の着脱作業時、従来技術のようにフィルタカバーの着脱を併せて行う必要もないため、短時間で容易にエアフィルタ3の着脱作業を行うことができる。
【0040】
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用空調装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0041】
(1) インテークケース1内にインテークドア2とエアフィルタ3とブロワファン4を設定し、前記インテークドア2と前記ブロワファン4の吸入口に挟まれた位置に前記エアフィルタ3を配置した車両用空調装置において、前記エアフィルタ3のフィルタ幅を前記インテークドア2のドア開口幅W2より小さくすることで、インテークドア2を内気循環側としたときに形成される内気吸込み口を、前記エアフィルタ3の着脱口とし、前記インテークケース1のフィルタケース部12に、前記内気吸込み口から挿入されたエアフィルタ3の下面を受けるフィルタ受け座部材6と、エアフィルタ3の上面を押さえて位置決め固定するフィルタ固定用部材7を設けたため、インテークケース1の構成を簡単で、しかも、インテークドア2のシール不良を招くことのない構成としながら、エアフィルタ3の着脱作業性の向上を図ることができる。
【0042】
(2) 前記フィルタケース部12は、右側ケース内面12aと左側ケース内面12bの間隔であるケース幅W1を、前記インテークドア2のドア開口幅W2より僅かに小さな幅に設定し、手前側ケース内面12cと奥側ケース内面12dの間隔であるケース長さL1を、インテークドア2の内外気切り替えにより占めるドア長さL2よりも長く設定し、前記エアフィルタ3は、フィルタ幅を前記ケース幅W1に一致する寸法設定とし、フィルタ長さをケース長さL1に一致する寸法設定としたため、フィルタ面積がインテークドア2の奥側へ拡大され、このフィルタ面積の拡大分だけ、吸入空気から塵等を除去する空気清浄化作用を高めることができるし、ブロワファン4による吸入抵抗を低く抑えることができる。
【0043】
(3) 前記インテークケース1は、前記ブロワファン4のスクロールケース部11と、該スクロールケース部11のうちベルマウス吸入口11aを有するスクロールケース上面11bに一体に形成されたフィルタケース部12と、該フィルタケース部12の外気導入側のフィルタケース上面12eに立設された外気導入ダクト部13と、該外気導入ダクト部13に形成された内気循環側ドアシールフランジ部14と、前記フィルタケース部12の内気吸込み口側に形成された外気導入側ドアシールフランジ部15と、を一体に有し、前記フィルタ受け座部材6は、前記フィルタケース部12のケース内面12a,12b,12c,12dと前記スクロールケース上面11bとの間にインテークケース1と一体に形成し、前記フィルタ固定用部材7は、前記フィルタケース部12のインテークドア2側にインテークケース1と一体に形成したため、インテークドア2の高いシール性を確保しながら、部品点数を増大することなく、フィルタ受け座部材6とフィルタ固定用部材7をフィルタケース部12に設定することができる。
【0044】
(4) 前記フィルタ受け座部材6は、フィルタケース部12の右側ケース内面12aにスクロールケース上面11bから立設された右側受け座板61,61と、フィルタケース部12の左側ケース内面12bにスクロールケース上面11bから立設された左側受け座板62,62と、フィルタケース部12の手前側ケース内面12cにスクロールケース上面11bから立設された手前側受け座板63,63,63と、フィルタケース部12の奥側ケース内面12dにスクロールケース上面11bから立設され、フィルタ受け面64aとフィルタ傾斜ガイド面64bを持つ受け座ガイド板64,64と、を有して構成したため、エアフィルタ3の四方にわたる受け構造により下面支持性を確保しながら、エアフィルタ3の最終押し込み領域にてエアフィルタ3の奥側端面の向きを規定位置に修正案内することができる。
【0045】
(5) 前記フィルタ固定用部材7は、前記フィルタケース部12の奥側ケース内面12dとフィルタケース上面12eを繋ぐ傾斜固定板71と、前記フィルタケース部12の左右位置に一体に形成し、両側に切り込んだスリット72,72により変形弾性を持たせた弾性フック73と、により構成したため、エアフィルタ3の奥側と手前側を押さえることにより上面押さえ性を確保しながら、エアフィルタ3の取り付け時に上からの押し込み操作を行うだけで自動的に弾性フック73によりエアフィルタ3の上面を固定することができる。
【実施例2】
【0046】
実施例2は、フィルタ固定用部材7として、実施例1の弾性フック73に代え、固定フック74を採用した例である。
【0047】
まず、構成を説明する。
図7は実施例2の車両用空調装置におけるフィルタケース部を示す斜視図である。
実施例2のフィルタ固定用部材7は、前記フィルタケース部12の奥側ケース内面12dとフィルタケース上面12eを繋ぐ傾斜固定板71と、前記フィルタケース部12の左右位置に一体に形成した固定フック74と、により構成している。なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0048】
次に、作用を説明する。
図8は実施例2の車両用空調装置におけるエアフィルタ着脱時にエアフィルタの固定フックに対応する部分を指で変形させた状態を示す斜視図である。
エアフィルタ3の取り付け時であって、エアフィルタ3の奥側端面を奥側ケース内面12dに押し当て挿入した傾斜状態で、エアフィルタ3の手前側を下方向に押し込むに際し、図8に示すように、エアフィルタ3の固定フック74に対応する部分を指で変形させる。この操作によって、エアフィルタ3の下面は、フィルタ受け座部材6を構成する右側受け座板61,61と左側受け座板62,62と手前側受け座板63,63,63と受け座ガイド板64,64により受けられる。同時に、エアフィルタ3の上面は、フィルタ固定用部材7を構成する傾斜固定板71と固定フック74により押さえられる。
【0049】
次に、エアフィルタ3の取り外し時には、図8に示すように、エアフィルタ3の固定フック74に対応する部分を指で変形させる。この操作によって、エアフィルタ3の上面を押さえている固定フック74が外され、この状態でエアフィルタ3の手前側を固定フック74が接しない位置まで上方に引き上げ、その後、内気吸込み口から斜め方向にエアフィルタ3を引き抜くことで、エアフィルタ3の取り外しが完了する。なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0050】
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用空調装置にあっては、実施例1の(1)〜(4)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
【0051】
(6) 前記フィルタ固定用部材7は、前記フィルタケース部12の奥側ケース内面12dとフィルタケース上面12eを繋ぐ傾斜固定板71と、前記フィルタケース部12の左右位置に一体に形成した固定フック74と、により構成しため、エアフィルタ3の奥側と手前側を押さえることにより上面押さえ性を確保すると共に、簡潔な構成としながらエアフィルタ3の着脱時にエアフィルタ3の持つ弾性変形性を利用してエアフィルタ3の着脱作業を行うことができる。
【実施例3】
【0052】
実施例3は、実施例1,2におけるフィルタ受け座部材6に代え、4方向囲まれたフィルタ受け座面65によるフィルタ受け座部材6とした例である。
【0053】
まず、構成を説明する。
図9は実施例3の車両用空調装置におけるフィルタケース部を示す斜視図である。
実施例3のフィルタ受け座部材6は、前記フィルタケース部12の右側ケース内面12aと左側ケース内面12bと手前側ケース内面12cと奥側ケース内面12dを段差内面とし、ケース内面の途中の同じ高さの段差位置で4方向囲まれたフィルタ受け座面65により構成している。なお、他の構成は、実施例1,2と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0054】
次に、作用を説明する。
エアフィルタ3の取り付け時であって、エアフィルタ3の奥側端面を奥側ケース内面12dに押し当て挿入した傾斜状態で、エアフィルタ3の手前側を下方向に押し込むに際し、図8に示すように、エアフィルタ3の固定フック74に対応する部分を指で変形させる。この操作によって、エアフィルタ3の下面は、フィルタ受け座部材6を構成するフィルタ受け座面65により受けられる。同時に、エアフィルタ3の上面は、フィルタ固定用部材7を構成する傾斜固定板71と固定フック74により押さえられる。
【0055】
次に、エアフィルタ3の取り外し時には、図8に示すように、エアフィルタ3の固定フック74に対応する部分を指で変形させる。この操作によって、エアフィルタ3の上面を押さえている固定フック74が外され、この状態でエアフィルタ3の手前側を固定フック74が接しない位置まで上方に引き上げ、その後、内気吸込み口から斜め方向にエアフィルタ3を引き抜くことで、エアフィルタ3の取り外しが完了する。なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0056】
次に、効果を説明する。
実施例3の車両用空調装置にあっては、実施例1の(1)〜(3)及び実施例2の(6)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
【0057】
(7) 前記フィルタ受け座部材6は、前記フィルタケース部12の右側ケース内面12aと左側ケース内面12bと手前側ケース内面12cと奥側ケース内面12dを段差内面とし、ケース内面の途中の同じ高さの段差位置で4方向囲まれたフィルタ受け座面65により構成したため、エアフィルタ3の全周にわたる受け構造により高い下面支持性を確保することができる。
【実施例4】
【0058】
実施例4は、フィルタ固定用部材7として、実施例1の弾性フック73や実施例2,3の固定フック74に代え、ワンタッチ固定フック75を採用した例である。
【0059】
まず、構成を説明する。
図10は実施例4の車両用空調装置におけるフィルタケース部であり、(a)はフィルタケース部の全体斜視図を示し、(b)はワンタッチ固定フックの側面図を示す。
実施例4のフィルタ固定用部材7は、前記フィルタケース部12の奥側ケース内面12dとフィルタケース上面12eを繋ぐ傾斜固定板71と、前記フィルタケース部12の手前側に一体に形成し、ヒンジ75aと差し込み固定構造75bによりフィルタ回避位置(図10(a)の実線位置)からエアフィルタ3の上面を押さえる固定位置(図10(b)の実線位置)まで回動可能なワンタッチ固定フック75と、により構成している。なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0060】
次に、作用を説明する。
エアフィルタ3の取り付け時であって、エアフィルタ3の奥側端面を奥側ケース内面12dに押し当て挿入した傾斜状態で、エアフィルタ3の手前側を下方向に押し込むに際し、図10(a)に示すように、ワンタッチ固定フック75をフィルタ回避位置にしておく。この操作によって、エアフィルタ3の下面は、フィルタ受け座部材6を構成する右側受け座板61,61と左側受け座板62,62と手前側受け座板63,63,63と受け座ガイド板64,64により受けられる。そして、図10(b)に示すように、ワンタッチ固定フック75をエアフィルタ3の上面を押さえる固定位置までヒンジ75aを中心として回動させ、差し込み固定構造75bにより抜け止め状態とすることで、エアフィルタ3の上面は、フィルタ固定用部材7を構成する傾斜固定板71とワンタッチ固定フック75により押さえられる。
【0061】
次に、エアフィルタ3の取り外し時には、図10(a)に示すように、ワンタッチ固定フック75の差し込み固定構造75bによる固定を解除し、ヒンジ75aを中心としてエアフィルタ3の上面を押さえる固定位置からフィルタ回避位置まで回動させる。この操作によって、エアフィルタ3の上面を押さえているワンタッチ固定フック75が外され、この状態でエアフィルタ3の手前側を固定フック74が接しない位置まで上方に引き上げ、その後、内気吸込み口から斜め方向にエアフィルタ3を引き抜くことで、エアフィルタ3の取り外しが完了する。なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0062】
次に、効果を説明する。
実施例4の車両用空調装置にあっては、実施例1の(1)〜(4)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
【0063】
(8) 前記フィルタ固定用部材7は、前記フィルタケース部12の奥側ケース内面12dとフィルタケース上面12eを繋ぐ傾斜固定板71と、前記フィルタケース部12の手前側に一体に形成し、ヒンジ75aと差し込み固定構造75bによりフィルタ回避位置からエアフィルタ3の上面を押さえる固定位置まで回動可能なワンタッチ固定フック75と、により構成したため、エアフィルタ3の奥側と手前側を押さえることにより上面押さえ性を確保しながら、エアフィルタ3の着脱時にワンタッチ固定フック75をフィルタ回避位置とすることで抵抗の無いスムーズな着脱を行うことができる。
【0064】
以上、本発明の車両用空調装置を実施例1〜実施例4に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0065】
実施例1〜4では、フィルタ受け座部材として2態様の例を示し、フィルタ固定用部材として3態様の例を示したが、フィルタ受け座部材としては、内気吸込み口から挿入されたエアフィルタの下面を受ける構成であれば具体的な構成は、実施例1〜4に示す構成に限られない。また、フィルタ固定用部材としては、エアフィルタの上面を押さえて位置決め固定する構成であれば具体的な構成は、実施例1〜4に示す構成に限られない。要するに、エアフィルタのフィルタ幅をインテークドアのドア開口幅より小さくすることで、インテークドアを内気循環側としたときに形成される内気吸込み口を、エアフィルタの着脱口とし、インテークケースのフィルタケース部に、内気吸込み口から挿入されたエアフィルタの下面を受けるフィルタ受け座部材と、エアフィルタの上面を押さえて位置決め固定するフィルタ固定用部材を設けたものであれば、実施例1〜4に限られることはない。
【産業上の利用可能性】
【0066】
実施例1〜4では、スクロールケース部とフィルタケース部と外気導入ダクト部等が一体に形成されたインテークケースを持つ車両用空調装置に対する適用例を示したが、例えば、スクロールケースとフィルタケースと外気導入ダクトが別体の車両用空調装置に対しても適用することができる。要するに、インテークケース内にインテークドアとエアフィルタとブロワファンを設定し、インテークドアとブロワファンの吸入口に挟まれた位置にエアフィルタを配置した車両用空調装置であれば適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】実施例1の車両用空調装置におけるインテークフィルタ構造を示す斜視図である。
【図2】実施例1の車両用空調装置におけるインテークフィルタ構造を示す図3のA−A線断面図である。
【図3】実施例1の車両用空調装置におけるインテークフィルタ構造を示す図2のB−B線断面図である。
【図4】実施例1の車両用空調装置におけるフィルタケース部に対するエアフィルタの位置決め固定状態を示す図3のC部拡大断面図である。
【図5】実施例1の車両用空調装置におけるフィルタケース部に対するエアフィルタの位置決め固定状態を示す図4のD方向矢視図である。
【図6】実施例1の車両用空調装置におけるフィルタケース部を示す図3のE−E線断面による斜視図である。
【図7】実施例2の車両用空調装置におけるフィルタケース部を示す斜視図である。
【図8】実施例2の車両用空調装置におけるエアフィルタ着脱時にエアフィルタの固定フックに対応する部分を指で変形させた状態を示す斜視図である。
【図9】実施例3の車両用空調装置におけるフィルタケース部を示す斜視図である。
【図10】実施例4の車両用空調装置におけるフィルタケース部であり、(a)はフィルタケース部の全体斜視図を示し、(b)はワンタッチ固定フックの側面図を示す。
【符号の説明】
【0068】
1 インテークケース
11 スクロールケース部
11a ベルマウス吸入口
11b スクロールケース上面
12 フィルタケース部
12a 右側ケース内面
12b 左側ケース内面
12c 手前側ケース内面
12d 奥側ケース内面
12e フィルタケース上面
13 外気導入ダクト部
14 内気循環側ドアシールフランジ部
15 外気導入側ドアシールフランジ部
2 インテークドア
3 エアフィルタ
4 ブロワファン
5 ブロワモータ
6 フィルタ受け座部材
61 右側受け座板
62 左側受け座板
63 手前側受け座板
64a フィルタ受け面
64b フィルタ傾斜ガイド面
64 受け座ガイド板
65 フィルタ受け座面
7 フィルタ固定用部材
71 傾斜固定板
72 スリット
73 弾性フック
74 固定フック
75 ワンタッチ固定フック
75a ヒンジ
75b 差し込み固定構造
W1 ケース幅
W2 ドア開口幅
L1 ケース長さ
L2 ドア長さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インテークケース内にインテークドアとエアフィルタとブロワファンを設定し、前記インテークドアと前記ブロワファンの吸入口に挟まれた位置に前記エアフィルタを配置した車両用空調装置において、
前記エアフィルタのフィルタ幅を前記インテークドアのドア開口幅より小さくすることで、インテークドアを内気循環側としたときに形成される内気吸込み口を、前記エアフィルタの着脱口とし、
前記インテークケースのフィルタケース部に、前記内気吸込み口から挿入されたエアフィルタの下面を受けるフィルタ受け座部材と、エアフィルタの上面を押さえて位置決め固定するフィルタ固定用部材を設けたことを特徴とする車両用空調装置。
【請求項2】
請求項1に記載された車両用空調装置において、
前記フィルタケース部は、右側ケース内面と左側ケース内面の間隔であるケース幅を、前記インテークドアのドア開口幅より僅かに小さな幅に設定し、手前側ケース内面と奥側ケース内面の間隔であるケース長さを、前記インテークドアの内外気切り替えにより占めるドア長さよりも長く設定し、
前記エアフィルタは、フィルタ幅を前記ケース幅に一致する寸法設定とし、フィルタ長さを前記ケース長さに一致する寸法設定としたことを特徴とする車両用空調装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載された車両用空調装置において、
前記インテークケースは、前記ブロワファンのスクロールケース部と、該スクロールケース部のうちベルマウス吸入口を有するスクロールケース上面に一体に形成されたフィルタケース部と、該フィルタケース部の外気導入側のフィルタケース上面に立設された外気導入ダクト部と、該外気導入ダクト部に形成された内気循環側ドアシールフランジ部と、前記フィルタケース部の内気吸込み口側に形成された外気導入側ドアシールフランジ部と、を一体に有し、
前記フィルタ受け座部材は、前記フィルタケース部のケース内面と前記スクロールケース上面との間にインテークケースと一体に形成し、前記フィルタ固定用部材は、前記フィルタケース部の内気吸込み口側にインテークケースと一体に形成したことを特徴とする車両用空調装置。
【請求項4】
請求項3に記載された車両用空調装置において、
前記フィルタ受け座部材は、フィルタケース部の右側ケース内面と左側ケース内面と手前側ケース内面にそれぞれ前記スクロールケース上面から複数立設された受け座板と、フィルタケース部の奥側ケース内面に前記スクロールケース上面から複数立設され、フィルタ受け面とフィルタ傾斜ガイド面を持つ受け座ガイド板と、を有して構成したことを特徴とする車両用空調装置。
【請求項5】
請求項3に記載された車両用空調装置において、
前記フィルタ受け座部材は、前記フィルタケース部の右側ケース内面と左側ケース内面と手前側ケース内面と奥側ケース内面を段差内面とし、ケース内面の途中の同じ高さの段差位置で4方向囲まれたフィルタ受け座面を形成したフィルタ受け段差板により構成したことを特徴とする車両用空調装置。
【請求項6】
請求項3乃至請求項5の何れか1項に記載された車両用空調装置において、
前記フィルタ固定用部材は、前記フィルタケース部の奥側ケース内面とフィルタケース上面を繋ぐ傾斜固定板と、前記フィルタケース部の左右位置に一体に形成し、両側に切り込んだスリットにより変形弾性を持たせた弾性フックと、により構成したことを特徴とする車両用空調装置。
【請求項7】
請求項3乃至請求項5の何れか1項に記載された車両用空調装置において、
前記フィルタ固定用部材は、前記フィルタケース部の奥側ケース内面とフィルタケース上面を繋ぐ傾斜固定板と、前記フィルタケース部の左右位置に一体に形成した固定フックと、により構成したことを特徴とする車両用空調装置。
【請求項8】
請求項3乃至請求項5の何れか1項に記載された車両用空調装置において、
前記フィルタ固定用部材は、前記フィルタケース部の奥側ケース内面とフィルタケース上面を繋ぐ傾斜固定板と、前記フィルタケース部の手前側に一体に形成し、ヒンジと差し込み固定構造によりフィルタ回避位置からエアフィルタの上面を押さえる固定位置まで回動可能なワンタッチ固定フックと、により構成したことを特徴とする車両用空調装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−285080(P2008−285080A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−133350(P2007−133350)
【出願日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】