説明

車両用衝突検知装置

【課題】アブソーバに十分なスペースを確保し設計自由度を向上させると共に、車両の衝突時には、チャンバ部材内の圧力変化を検出することで、衝突判定が可能な車両用衝突検知装置を提供することを目的とする。
【解決手段】車両バンパ10内において、チャンバ部材20は、衝突に伴って変形するアブソーバ13がチャンバ部材20を押圧するように、チャンバ部材20の前面21がアブソーバ13の背面より車両後方側に対向して配置され、且つチャンバ部材20の背面22がバンパレインフォースメント12の最前面より車両後方側に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両バンパへの歩行者の衝突を検知する車両用衝突検知装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、歩行者保護の目的で、車両バンパ部に障害物判別装置を取り付け、車両衝突時に衝突対象が歩行者か否かを判定し、歩行者と判定した場合には、歩行者を保護するための装置(例えば、アクティブフードやカウルエアバッグ)を作動させる技術が提案され、かつ、実用化が検討されている。
【0003】
例えば、特開2001−80545号公報(特許文献1)には、歩行者が車両のバンパに衝突した時にフードをリフトアップさせることで車両と衝突した歩行者が受ける二次衝突の衝撃を吸収緩和する歩行者保護システムが開示されている。具体的には、走行中の車両が歩行者と衝突すると、二次衝突として車両に乗り上げた歩行者がフード上面に衝突することがある。この時、フードがリフトアップすることで、二次衝突の衝撃をフードが変形することにより吸収緩和する。これにより、歩行者が受ける二次衝突のダメージを低減できる。この結果、歩行者が事故によりうけるダメージが低減する。
【0004】
ここで、特許文献1に記載の車両用フードの作動装置では、車両バンパ内に加速度センサを設け、衝突時にこの加速度センサが検出した加速度情報に基づいて車両の衝突を判定している。しかし、加速度センサは、衝突と関係のない車両の振動や加減速についても検出してしまい、衝突時の加速度情報にノイズが含まれるおそれがある。
【0005】
そこで、加速度センサによる検出の他に、例えば、特開2006−117157号公報(特許文献2)には、車両バンパ部の内部にチャンバ部材と圧力センサを設ける車両用障害物判別装置が開示されている。この車両用障害物判別装置では、圧力センサが衝突時に変形するチャンバ部材内の圧力変化を検出し、検出した圧力変化の情報に基づいて車両の衝突を判定している。これにより、車両の振動や加減速の状態に関わらず、車両バンパ部への衝突を判定することができる。
【特許文献1】特開2001−80545号公報
【特許文献2】特開2006−117157号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、チャンバ部材は、特許文献2に記載の車両用障害物判別装置において、アブソーバと一体的に形成されている。アブソーバは、一般に車両の衝突時の衝撃を吸収する目的で配置されている。よって、アブソーバとチャンバ部材を一体的に形成した場合には、アブソーバはチャンバ部材としての機能を損なわないように設計の自由度が制限される。また、アブソーバとチャンバ部材が別体に形成されている場合では、チャンバ部材が衝突時に変形する車両バンパによって押圧されるように配置される。つまり、チャンバ部材が適切に動作するために、アブソーバはチャンバ部材が配置される部分を回避するように配置され、設計の自由度が制限される。
【0007】
また、近年の車両において、機能性またはデザイン上の設計に起因し、車両バンパ内が省スペース化される場合がある。このような限られた空間内であっても、アブソーバおよびチャンバ部材がそれぞれの目的を達成するために機能することが求められている。さらに、車両への衝突時に歩行者保護および車両への衝撃緩和の観点から、アブソーバの全体的なサイズや形状などについて変更が必要となることがある。しかし、車両バンパ内では、チャンバ部材が適切に動作するためのスペースを確保され、アブソーバは限られたスペースでの設計変更となってしまうおそれがあった。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、車両バンパ内において、アブソーバに十分なスペースを確保することで、アブソーバの設計の自由度を向上させると共に、車両の衝突時には、チャンバ部材内の圧力変化を検出することで、衝突判定が可能な車両用衝突検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、
車両バンパ内でバンパレインフォースメントの車両前方側に配置され且つ衝突に伴って変形し衝撃を吸収するアブソーバと、
前記車両バンパ内でチャンバ空間が内部に形成されたチャンバ部材と、
前記チャンバ空間内の圧力変化を検知する圧力センサと、
前記圧力センサによる検出結果に基づいて前記車両バンパへの歩行者の衝突を検知する衝突検知手段と、
を備え、
前記チャンバ部材は、前記衝突に伴って変形するアブソーバが前記チャンバ部材を押圧するように、前記チャンバ部材の前面が前記アブソーバの背面より車両後方側に対向して配置され、且つ前記チャンバ部材の背面が前記バンパレインフォースメントの最前面より車両後方側に配置されていることである。
【0010】
請求項2に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1において、
前記チャンバ部材は、前記チャンバ部材の前面が前記バンパレインフォースメントの最前面と同一面または前記最前面より車両後方側になるように配置されていることである。
【0011】
請求項3に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1または2において、
前記チャンバ部材は、前記バンパレインフォースメントの内部に前記チャンバ部材の少なくとも一部が収容されていることである。
【0012】
請求項4に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1または2において、
前記チャンバ部材は、前記バンパレインフォースメントの上面に載置されていることである。
【0013】
請求項5に記載の発明の構成上の特徴は、請求項1〜4のいずれか一項において、
前記チャンバ部材は、前記チャンバ部材の前面が前記アブソーバの背面に当接し、且つ前記チャンバ部材の背面が前記バンパレインフォースメントの背壁に当接するように配置されていることである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によると、チャンバ部材は、車両の衝突時に変形するアブソーバを介して押圧されることで、チャンバ空間内の圧力を変化させることができる。また、チャンバ部材がアブソーバの背面側に配置され、チャンバ部材の車両前方側にスペースを確保することができる。これにより、アブソーバの設計自由度が向上し、省スペース化された車両バンパ内において、歩行者保護および車両への衝撃緩和を考慮した設計が可能となる。
【0015】
請求項2に係る発明によると、チャンバ部材がアブソーバと相対して、さらに車両後方側に配置または形成される。これにより、アブソーバは、さらに多くのスペースを確保することができる。これにより、アブソーバの設計自由度が向上し、上記と同様の効果を奏する。
【0016】
請求項3に係る発明によると、チャンバ部材がバンパレインフォースメントの内部のスペースに収容され、アブソーバにさらに多くのスペースを確保することができる。これにより、上記と同様の効果を奏する。さらに、チャンバ部材の上面がバンパレインフォースメントによって保護され、チャンバ部材に対し車両上方からの衝撃などによる破損を防止することができる。
【0017】
請求項4に係る発明によると、チャンバ部材が小型化したバンパレインフォースメントにも対応し、アブソーバにさらに多くのスペースを確保することができる。これにより、上記と同様の効果を奏する。
【0018】
請求項5に係る発明によると、チャンバ部材は、アブソーバとバンパレインフォースメントに当接し挟まれている状態に構成されている。これにより、車両の衝突時にアブソーバが変形すると、チャンバ部材もこれに即応してチャンバ空間内の圧力を変化させることができる。従って、車両の衝突検知性能を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の車両用衝突検知装置を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0020】
<第一実施形態>
実施形態の車両用衝突検知装置1について、図1、図2を参照して説明する。図1は、車両用衝突検知装置1を搭載した車両バンパ10の内部を透視して示す平面図である。図2は、図1における、車両バンパ10のA−A断面図である。
【0021】
図1および図2に示すように、車両用衝突検知装置1は、車両バンパ10と、車両バンパ10内に配設されたチャンバ部材20と、圧力センサ30と、衝突検知手段である歩行者保護装置の電子制御ユニット(以下、「歩行者保護装置ECU」と称する)40とを主体として構成される。
【0022】
車両バンパ10は、バンパカバー11、バンパレインフォースメント12、アブソーバ13、サイドメンバ14、およびアンダーカバー15を主体として構成される。また、車両の性能やデザインによる設計上、ボンネット(不図示)等が図2に示すバンパカバー11の位置まで延伸している場合には、以下の実施形態において車両バンパ10にはボンネット等が含まれるものとする。また、本発明における車両ボディには、本実施形態においては、バンパレインフォースメント12およびサイドメンバ14が含まれる。
【0023】
バンパカバー11は、車両前端にて車両幅方向に延び、後述するバンパレインフォースメント12、アブソーバ13およびチャンバ部材20を覆うように車体に取り付けられる。また、バンパカバー11は、樹脂(例えば、ポリプロピレン)製カバー部材であり車両前端の外観を構成する。バンパレインフォースメント12は、バンパカバー11内に配置され、車幅方向に延びる金属製の梁状部材である。このバンパレインフォースメント12の車両上下方向の中央部より下方側は、矩形枠状の断面形状をなしており、車両上下方向の中央部より上方側は、車両前方に開口部を有するコの字形の断面形状をなしている。
【0024】
アブソーバ13は、バンパカバー11内でバンパレインフォースメント12の車両前方側に取り付けられる車幅方向に延びる発泡樹脂製部材であり、車両の衝突時に圧縮変形することで車両バンパ10における衝撃吸収作用を発揮する。また、アブソーバ13の車両前後方向における長さは、車種によって異なるが、例えば、40〜100mm程度である。そして、アブソーバ13の車両上下方向における長さは、本実施形態において、バンパレインフォースメント12の車両上下方向幅とほぼ同じ長さとなっている。これにより、外気による冷却を必要とするラジエーター(不図示)などの機器に対し、外気の取り込みを妨げることなく、アブソーバ13の設計可能なスペースを十分に確保することができる。従って、アブソーバ13の設計自由度が向上し、車両の衝突時において衝突物および車両への衝撃を緩和するように、アブソーバ13の形状や発泡倍率などの調整が容易となる。
【0025】
サイドメンバ14は、車両の左右両側面近傍に位置して車両前後方向に延びる一対の金属製部材であり、その前端にバンパレインフォースメント12が取り付けられる。尚、サイドメンバ14の先端にクラッシュボックス(不図示)を設け、クラッシュボックスを介してバンパレインフォースメント12を取り付ける構成としてもよい。
【0026】
アンダーカバー15は、バンパカバー11の下端と係合され、車両の走行時に空気の整流作用や飛び石などによるエンジンルームの破損を防止する作用を目的として取り付けられている。
【0027】
チャンバ部材20は、バンパカバー11内で車両ボディを構成するバンパレインフォースメント12の内部に収容されている。具体的には、チャンバ部材20は、バンパレインフォースメント12の車両上下方向の中央部より上方側のコの字形断面形状の内部に収容されている。このチャンバ部材20は、全体形状としては車両幅方向に延びる樹脂製の箱状部材である。チャンバ部材20は、内部にチャンバ空間20aが形成されている。チャンバ空間20aは、図2に示すように、チャンバ部材20の内部に厚さ数mmの壁面によって囲まれたほぼ密閉状に形成された空間である。また、チャンバ部材20の壁面に通気孔(不図示)が設けられている。チャンバ空間20a内の体積が変動したとしても、チャンバ空間20a内の気圧と外気圧との均衡が保たれる構成となっている。
【0028】
また、チャンバ部材20の前面21は、バンパレインフォースメント12の最前面とほぼ同一の平面上または僅かにバンパレインフォースメント12の最前面より車両後方側に位置するように配置され、且つアブソーバ13の背面と当接するように配置されている。この時、例えば、アブソーバ13に段状に複数の背面を有する場合には、チャンバ部材20の前面21と対向するアブソーバ13の背面を対象に、その背面と当接するように配置される。
【0029】
さらに、チャンバ部材20の背面22は、バンパレインフォースメント12の背壁12bに当接するように配置されている。この時、チャンバ部材20の背面22は、バンパレインフォースメント12の最前面よりも車両後方側に位置している。つまり、チャンバ部材20は、アブソーバ13の背面とバンパレインフォースメント12の背壁12bとに当接し挟まれた状態となる。このように、従来と比較して、チャンバ部材20が車両後方側に位置するので、チャンバ部材20の車両前方側にアブソーバ13を延伸するようにアブソーバ13の形状を設計することができる。
【0030】
圧力センサ30は、気体圧力を検出可能なセンサ装置であり、チャンバ空間20aに圧力検出口を突出するように組付けられている。圧力センサ30の圧力検出口は、チャンバ空間20aの圧力変化を検出可能に構成されている。そして、圧力センサ30は、検出圧力を信号出力し、後述する信号線40aを介して保護者保護装置ECU40へ信号送信する。
【0031】
歩行者保護装置ECU40(本発明の「衝突検知手段」に相当する)は、図示しない歩行者保護用エアバッグやポップアップフードの展開制御を行うための電子制御装置であり、圧力センサ30から出力される信号が信号線40aを介して入力されるように構成されている。歩行者保護装置ECU40は、圧力センサ30における検出結果に基づいて、車両バンパ10へ歩行者が衝突したか否かを判別する処理を実行する。尚、圧力センサ30における圧力検出結果に加えて、車速センサ(不図示)からの車速検出結果を歩行者保護装置ECU40に入力し、圧力検出結果と車速検出結果とに基づいて歩行者衝突の判定を行うように構成することが好ましい。
【0032】
上述した車両用衝突検知装置1において車両バンパ10への衝突が発生した場合の各部の作用について説明する。衝突発生前の車両バンパ10の状態は、図1、図2に示す通りである。車両バンパ10に歩行者衝突が発生すると、局所的に変形したバンパカバー11がバンパレインフォースメント12の前面に配置されたアブソーバ13を押圧する。そして、バンパカバー11に押圧されたアブソーバ13の下半部は圧縮変形することで、車両への衝撃を吸収する。一方、アブソーバ13の上半部は、バンパレインフォースメント12の矩形枠状の最前面の上端部12aを支点に車両後方側に屈曲し、チャンバ部材20の前面21を押圧する。そして、チャンバ部材20の背面22は、バンパレインフォースメント12の背壁12bに当接している。従って、チャンバ部材20は圧縮変形し、これによりチャンバ空間20aに圧力変化が生じる。
【0033】
この圧力変化は、衝突部からチャンバ空間20aを伝達し、圧力センサ30へと到達する。そして、チャンバ空間20aに突出させた圧力センサ30の圧力検出口がこの圧力変化を検出することで、圧力センサ30は、検出圧力を信号線40aに信号出力する。歩行者保護装置ECU40は、信号線40aを介して入力された圧力検出結果に基づいて、車両バンパ10へ歩行者が衝突したか否かを判断する処理を実行し、歩行者衝突を検知した場合に、図示しない歩行者保護装置を起動させる。
【0034】
上述したように、チャンバ部材20の前面21はアブソーバ13の背面に当接し、且つチャンバ部材20の背面22はバンパレインフォースメント12の背壁12bに当接している。これにより、チャンバ部材20は、常時挟まれている状態にあり、車両の衝突に伴うアブソーバ13の変形に即応し、チャンバ空間20a内の圧力を変化させることができる。従って、アブソーバ13の設計自由度を向上させると共に、車両の衝突検知性能を向上させることができる。
【0035】
また、チャンバ部材20は、チャンバ部材20の上面がバンパレインフォースメント12によって保護されているので、チャンバ部材20に対し車両上方からの衝撃などによる破損を防止することができる。また、チャンバ部材20は、バンパレインフォースメント12の車両上下方向の中央部より車両上方に配置することで、確実に歩行者衝突を検知できる。
【0036】
<第二実施形態>
第二実施形態の構成について、図3を参照して説明する。図3は、第二実施形態における車両バンパ110の内部を透視して示す側面図である。
【0037】
ここで、車両用衝突検知装置101は、主に、第一実施形態の車両用衝突検知装置1のチャンバ部材20をバンパレインフォースメント12に収容する構成から、バンパレインフォースメント112の上面に載置する構成に変更した点が相違する。また、バンパレインフォースメント112およびアブソーバ113は、図3に示すように鉄板を屈曲させてほぼ同様の外形となるように形成されている。なお、その他の車両バンパ110の構成部材、圧力センサ30、および歩行者保護装置ECU40は、第一実施形態とそれぞれ同一であるため、詳細な説明を省略する。
【0038】
チャンバ部材20は、チャンバ部材20の背面22がバンパレインフォースメント112の背壁112bと当接するように、バンパレインフォースメント112の上面に載置されている。また、チャンバ部材20の前面21は、アブソーバ113の背面に当接している。このような構成において、車両の衝突時には、アブソーバ113はバンパカバー11に押圧され、バンパレインフォースメント112の最前面の上端部112aを支点に車両後方側に屈曲し、チャンバ部材20の前面を押圧する。これにより、チャンバ部材20は圧縮変形し、これによりチャンバ空間20aに圧力変化が生じる。
【0039】
上述したように、チャンバ部材20の車両前方側にスペースを確保することにより、アブソーバ113の設計自由度が向上し、アブソーバ113としての機能を保持しつつ、例えば、鉄板をプレス加工してアブソーバ113を製造するような構成も採用することができる。これにより、製造コストを低減させ、また車両バンパ110の組付けが容易な構成とすることができる。
【0040】
<第一、第二実施形態の変形態様>
上述した第一、第二実施形態において、チャンバ部材20の背面22をバンパレインフォースメント12(112)の背壁12b(112b)と当接する構成とした。この他に、例えば、バンパレインフォースメント12(112)の背壁12b(112b)にプレートを固定し、このプレートとチャンバ部材20の背面22が当接するような構成としても良い。また、チャンバ部材20の配置場所は主に、バンパレインフォースメント12(112)の上部に位置するように配置した。この他に、バンパレインフォースメント12(112)の中央部や下部に位置するような構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第一実施形態:車両用衝突検知装置1を搭載した車両バンパ10の内部を透視して示す平面図である。
【図2】図1における、車両バンパ10のA−A断面図である。
【図3】第二実施形態:車両バンパ110の内部を透視して示す側面図である。
【符号の説明】
【0042】
1、101:車両用衝突検知装置
10、110:車両バンパ、 11:バンパカバー
12、112:バンパレインフォースメント
12a、112a:上端部、 12b、112b:背壁
13、113:アブソーバ
14:サイドメンバ、 15:アンダーカバー
20:チャンバ部材、 20a:チャンバ空間、 21:前面、 22:背面
30:圧力センサ
40:歩行者保護装置ECU(衝突検知手段)
40a:信号線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両バンパ内でバンパレインフォースメントの車両前方側に配置され且つ衝突に伴って変形し衝撃を吸収するアブソーバと、
前記車両バンパ内でチャンバ空間が内部に形成されたチャンバ部材と、
前記チャンバ空間内の圧力変化を検知する圧力センサと、
前記圧力センサによる検出結果に基づいて前記車両バンパへの歩行者の衝突を検知する衝突検知手段と、
を備え、
前記チャンバ部材は、前記衝突に伴って変形するアブソーバが前記チャンバ部材を押圧するように、前記チャンバ部材の前面が前記アブソーバの背面より車両後方側に対向して配置され、且つ前記チャンバ部材の背面が前記バンパレインフォースメントの最前面より車両後方側に配置されていることを特徴とする車両用衝突検知装置。
【請求項2】
前記チャンバ部材は、前記チャンバ部材の前面が前記バンパレインフォースメントの最前面と同一面または前記最前面より車両後方側になるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用衝突検知装置。
【請求項3】
前記チャンバ部材は、前記バンパレインフォースメントの内部に前記チャンバ部材の少なくとも一部が収容されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用衝突検知装置。
【請求項4】
前記チャンバ部材は、前記バンパレインフォースメントの上面に載置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用衝突検知装置。
【請求項5】
前記チャンバ部材は、前記チャンバ部材の前面が前記アブソーバの背面に当接し、且つ前記チャンバ部材の背面が前記バンパレインフォースメントの背壁に当接するように配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用衝突検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−47110(P2010−47110A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−212985(P2008−212985)
【出願日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)