説明

車両用車椅子昇降装置及びその車両設置方法

【課題】本発明の車両用車椅子昇降装置は左右の取付けベースを車両の床面より上方に形成される両サイド上段面部に取付け、平行リンクアームにより回動する左右のサイドフレームの内側を可及的に拡大し、プラットホームを車椅子が通行可能に設けることができるものである。
【解決手段】車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部に夫々対応する左側取付けベースと右側取付けベースを車両用車椅子昇降装置の車室取付け部に設け、前記左側取付けベースと右側取付けベースに夫々軸架されて回動する左側平行リンクアームと右側平行リンクアームと、前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームに軸架される左サイドフレームと右サイドフレームと、前記左サイドフレームと右サイドフレームの間に起伏自在に軸架されるプラットホームが車室の左サイド上段面部と車室の右サイド上段面部の間に収納配備される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取付けベースを左右に分割して配備する車両用車椅子昇降装置及びその車両設置方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示すように、車両5に設置したベース板10の左右にアッパーリンク12とロアリンク13の基端部が前後に離隔して軸支され、アッパーリンク12とロアリンク13の夫々の先端部がサイドフレーム3の上端部に前後に離隔して軸支されて支架されると共にシリンダー拡縮機構が配備されてなる一般的な平行四辺形リンク型の車両用昇降装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−75567号公報
【0004】
前記特許文献1に開示される発明では、ベース板10の左右の定位置にアッパーリンク12とロアリンク13の基端部が離隔して軸支されるものであった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に開示される発明ではベース板の左右の定位置にアッパーリンク12とロアリンク13の基端部が離隔して軸支されるものであったが、車両の室内における床面の左右の横幅は車両の外形による制約を受け、車両の室内の同一面の床面にベース板を設置するものでは、床面上のベース板の左右に取付け部が占有されサイドフレーム3の夫々の内側に支架されるプラットホームが車椅子の載置部に構成されるため、左右のサイドフレーム3間の確保できる幅が狭く車椅子を載置できないため作動が円滑・安全なこの種の平行四辺リンク回動型の車両用車椅子昇降装置を設置することができなかった。
【0006】
本発明は、平行リンクアームの回動するサイドフレームの内側幅を可及的に拡大し、サイドフレームの内側に車椅子を通行可能な横幅のプラットホームを設けてなる車両用車椅子昇降装置及びその車両設置方法を提供しようして案出されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部に夫々対応する左側取付けベースと右側取付けベースを車両用車椅子昇降装置の車室取付け部に設け、前記左側取付けベースと右側取付けベースに夫々軸架されて回動する左側平行リンクアームと右側平行リンクアームと、前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームに軸架される左サイドフレームと右サイドフレームと、前記左サイドフレームと右サイドフレームの間に起伏自在に軸架されるプラットホームが車室の左サイド上段面部と車室の右サイド上段面部の間に収納配備されてなる車両用車椅子昇降装置にある。
【0008】
前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームは前記左側取付けベースと右側取付けベースに配備された油圧シリンダーとピストンロッドによる油圧拡縮駆動により回動されてなるものとしてもよいものである。
【0009】
前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームは夫々の対角支軸の間に差し渡される油圧シリンダーとピストンロッドによる油圧拡縮駆動により回動されてなるものとしてもよいものである。
【0010】
前記左側取付けベースと右側取付けベースにおいて、前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームを軸支する支軸が夫々前記車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部の内縁より内側に張り出されて前後・左右に配備されてなるものとしてもよいものである。
【0011】
前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームを軸支する前後・左右の支軸は、左右に同一の中心線に設けられると共に夫々の内端面に開孔する連結用ネジ孔が配備されてなるものとしてもよいものである。
【0012】
前記左側取付けベースの後半部と右側取付けベースの後半部には前記車室の左サイド上段面部の内縁より内側に張り出す前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部と同じく左サイド上段面部の内縁より内側に張り出す後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部と、前記車室の右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部と同じく右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部とが、夫々上下に齟齬し、かつ前後に離隔し、左右に対に起立して設けられ、前記左右の前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部には夫々相互に中心線が一致する駆動支軸が差し渡され、かつ軸受部に固着して支承され、該左右の駆動支軸には駆動筒軸が夫々回転自在に支承され、前記左右の後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部には支軸が夫々差し渡され、かつ該左右の支軸には筒軸が夫々回転自在に支承され、前記夫々の駆動筒軸において前記左右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す部分には左側平行リンクアームを構成する左側アッパーリンクアームと右側平行リンクアームを構成する右側アッパーリンクアームの夫々の基端部が固着され、前記左右の筒軸において前記左右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す部分には左側平行リンクアームを構成する左側ロアリンクアームと右側平行リンクアームを構成する右側ロアリンクアームの夫々の基端部が固着されてなるものとしてもよいものである。
【0013】
前記左側取付けベースと右側取付けベースにおいて、前記駆動筒軸の前側上方外縁軸受部側の部分に腕杆が夫々配備され、夫々前半部の前端内縁軸受部と前端外縁軸受部とに差し渡された支軸に油圧シリンダーの前端部が軸支され、該油圧シリンダーの後端部から後方へ突出されるピストンロッドの後端部が前記腕杆の先端部に夫々に軸着されて左側平行リンクアームと右側平行リンクアームが起立作動されるように設けられてなるものとしてもよいものである。
【0014】
前記左右の駆動筒軸を夫々支承する左右の駆動支軸の内端面には軸心を同一とする連結用ネジ孔が、前記左右の筒軸を夫々支承する支軸の内端面には軸心を同一とする連結用ネジ孔が夫々削設開口されてなるものとしてもよいものである。
【0015】
左側取付けベースと右側取付けベースにアタッチメントを組み付けた状態で車両の車室内に運び入れ、その状態で左側取付けベースと右側取付けベースを車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部に載置し、夫々を左サイド上段面部と右サイド上段面部にボルトの固着手段で取付け、その後アタッチメントを取り外してなる車両用車椅子昇降装置の車両車室への設置方法にある。
【0016】
車室の左サイド上段面部に対応する左側取付けベースと車室の右サイド上段面部に対応する右側取付けベースを車両用車椅子昇降装置の車室取付け部に設け、該左側取付けベースと右側取付けベースに夫々軸架されて回動する左側平行リンクアームと右側平行リンクアームと該左側平行リンクアームと右側平行リンクアームに軸架される左サイドフレームと右サイドフレームと該左サイドフレームと右サイドフレームの間に起伏自在に軸架されるプラットホームが車室の左サイド上段面部と車室の右サイド上段面部の間に収納配備される車両用車椅子昇降装置において、前記左側取付けベースと右側取付けベースにおいて、前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームを軸支する支軸が夫々前記車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部の内縁より内側に張り出されて前後・左右に配備され、前記前後・左右の支軸は、左右に同一の中心線に設けられると共に夫々の内端面に開孔する連結用ネジ孔が配備され、アタッチメントの取付けボルトを前記夫々の支軸の連結用ネジ孔に締め付け固定し、車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部に左側取付けベースと右側取付けベースを夫々左右の駆動支軸と中心線と左右の支軸の中心線と中心線を夫々同一に保持して取付けてなる車両用車椅子昇降装置の車両の車室への設置方法としてもよいものである。
【0017】
車室の左サイド上段面部に対応する左側取付けベースと車室の右サイド上段面部に対応する右側取付けベースを車両用車椅子昇降装置の車室取付け部に設け、該左側取付けベースと右側取付けベースに夫々軸架されて回動する左側平行リンクアームと右側平行リンクアームと該左側平行リンクアームと右側平行リンクアームに軸架される左サイドフレームと右サイドフレームと該左サイドフレームと右サイドフレームの間に起伏自在に軸架されるプラットホームが車室の左サイド上段面部と車室の右サイド上段面部の間に収納配備される車両用車椅子昇降装置であって、前記左側取付けベースの後半部と右側取付けベースの後半部には前記車室の左サイド上段面部の内縁より内側に張り出す前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部と同じく左サイド上段面部の内縁より内側に張り出す後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部と、前記車室の右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部と同じく右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部とが、夫々上下に齟齬し、かつ前後に離隔し、左右に対に起立して設けられ、前記左右の前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部には夫々相互に中心線が一致する駆動支軸が差し渡され、かつ軸受部に固着して支承され、該左右の駆動支軸には駆動筒軸が夫々回転自在に支承され、前記左右の後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部には支軸が夫々差し渡され、かつ該左右の支軸には筒軸が夫々回転自在に支承され、前記夫々の駆動筒軸において前記左右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す部分には左側平行リンクアームを構成する左側アッパーリンクアームと右側平行リンクアームを構成する右側アッパーリンクアームの夫々の基端部が固着され、前記左右の筒軸において前記左右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す部分には左側平行リンクアームを構成する左側ロアリンクアームと右側平行リンクアームを構成する右側ロアリンクアームの夫々の基端部が固着されてなる車両用車椅子昇降装置において、前記左右の駆動筒軸を夫々支承する左右の駆動支軸には中心線が同一で内端面に開孔する連結用ネジ孔が、前記左右の筒軸を夫々支承する支軸には中心線が同一で内端面に開孔する連結用ネジ孔が夫々開口され、該左右の駆動支軸の内端面と支軸の内端面に夫々対応した連接面部を左右に備え、かつ前記左右の駆動支軸の連結用ネジ孔の中心線と支軸の連結用ネジ孔の中心線と夫々同一の中心線の取付け孔を配備したアタッチメントを、取付けボルトを前記夫々の支軸の連結用ネジ孔に締め付け固定し、車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部に左側取付けベースと右側取付けベースを夫々左右の駆動支軸と中心線と左右の支軸の中心線と中心線を夫々同一に保持して取付けてなる車両用車椅子昇降装置の車両の車室への設置方法としてもよいものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の車両用車椅子昇降装置及びその車両設置方法によると左右の取付けベースを車両の床面より上方に形成される両サイド上段面部に設置することができ、左右の取付けベースに左右のサイドフレームの昇降動力機構を両サイド上段面部の上面上方に構成される空間部に収容配備して平行リンクアームにより回動する左右のサイドフレームの内側を可及的に拡大し、内側に配備させるプラットホームを車椅子が通行可能に設けることができるものである。
【0019】
車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部に取付けられる左側取付けベースと右側取付けベースの前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームを軸支する前後・左右の支軸は、同一の中心線上に配備することができ、同一面のベース板に取付けた場合と同様の精度で配備することができ、円滑な昇降作動を行えるものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の車両用車椅子昇降装置の車両に設置状態を示す側面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】同じく背面図である。
【図4】同じく本発明の車両用車椅子昇降装置に車椅子を載せる使用状態を示す側面図である。
【図5】本発明の車両用車椅子昇降装置にアタッチメントを組み付けて車両の室内に設置する方法を説明する平面図である。
【図6】図5のA−A線に沿う右側取付けベースの内側面図である。
【図7】駆動支軸単体の拡大側面図である。
【図8】同じく駆動支軸単体の拡大端面図である。
【図9】図5のB−B線に沿うアタッチメント単体の内側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
前記左側取付けベースの後半部と右側取付けベースの後半部には前記車室の左サイド上段面部の内縁より内側に張り出す前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部と同じく左サイド上段面部の内縁より内側に張り出す後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部と、前記車室の右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部と同じく右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部とが、夫々上下に齟齬し、かつ前後に離隔し、左右に対に起立して設けられ、前記左右の前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部には夫々相互に中心線が一致する駆動支軸が差し渡され、該左右の駆動支軸の内端面には軸心を同一とする連結用ネジ孔が夫々削設開口され、かつ軸受部に固着して支承され、該左右の駆動支軸には駆動筒軸が夫々回転自在に支承され、前記左右の後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部には支軸が夫々差し渡され、該左右の筒軸を夫々支承する支軸の内端面には軸心を同一とする連結用ネジ孔が夫々削設開口され、かつ該左右の支軸には筒軸が夫々回転自在に支承され、前記夫々の駆動筒軸において前記左右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す部分には左側平行リンクアームを構成する左側アッパーリンクアームと右側平行リンクアームを構成する右側アッパーリンクアームの夫々の基端部が固着され、前記左右の筒軸において前記左右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す部分には左側平行リンクアームを構成する左側ロアリンクアームと右側平行リンクアームを構成する右側ロアリンクアームの夫々の基端部が固着されてなる車両用車椅子昇降装置。
【実施例1】
【0022】
以下、本発明の車両用車椅子昇降装置を図面に示す実施例1の車両用車椅子昇降装置1により説明すると、車両2の車室3における車両用車椅子昇降装置1の取付け面は車室3の左サイド上段面部4aと右サイド上段面部4bが選択され、該左サイド上段面部4aに対応する左側取付けベース5aと右サイド上段面部4b対応する右側取付けベース5bが設けられる。
【0023】
前記左側取付けベース5aは、下面を前記左サイド上段面部4aに連接するベース板6aが設けられ、その前後がボルト7により左サイド上段面部4aに固着される。
【0024】
前記左側取付けベース5aのベース板6aの上面の後半部には前記左サイド上段面部4aの内縁4a1より内側に張り出す前側上方内縁軸受部8a11aと車室3の左側内壁面3a1よりの前側上方外縁軸受部8a11bと、同じく左サイド上段面部4aの内縁4a1より内側に張り出す後側下方内縁軸受部8a12aと車室3の左側内壁面3a1よりの後側下方外縁軸受部8a12bが、上下に齟齬し、かつ前後に離隔し、左右に対に起立して設けられる。
【0025】
前記前側上方内縁軸受部8a11aと前側上方外縁軸受部8a11bには駆動支軸9aが差し渡され、軸受部8a11aとは固着して支承される。該駆動支軸9aには駆動筒軸10aが回転自在に支承される。
【0026】
前記後側下方内縁軸受部8a12aと後側下方外縁軸受部8a12bには支軸11aが差し渡され、かつ該支軸11aには筒軸12aが回転自在に支承される。
【0027】
前記駆動筒軸10aにおいて前記左サイド上段面部4aの内縁4a1より内側に張り出す部分には左側平行リンクアーム13aを構成する左側アッパーリンクアーム13a1の基端部13a11が固着される。
【0028】
前記筒軸12aにおいて前記左サイド上段面部4aの内縁4a1より内側に張り出す部分には左側平行リンクアーム13aを構成する左側ロアリンクアーム13a2の基端部13a21が固着される。
【0029】
前記左側アッパーリンクアーム13a1の先端部13a12が支軸14a1により左サイドフレーム15aの上端部15a2の上方側に、前記左側ロアリンクアーム13a2の先端部13a22が支軸14a2により左サイドフレーム15aの上端部15a2の下方側に夫々連結されて左サイドフレーム15aが配備される。
【0030】
前記右側取付けベース5bは、前記左側取付けベース5aと同様に設けられる。即ち、前記右側取付けベース5bは、下面を前記右サイド上段面部4bに連接するベース板6bが設けられ、その前後がボルト7により右サイド上段面部4bに固着される。そして、前記ベース板6bの上面の後半部には、前記右サイド上段面4bの内縁4b1より内側に張り出す前側上方内縁軸受部8b11aと車室3の右側内壁面3b1よりの前側上方外縁軸受部8b11bと、同じく右サイド上段面部4bの内縁4b1より内側に張り出す後側下方内縁軸受部8b12aと車室3の右側内壁面3b1よりの後側下方外縁軸受部8b12bが、夫々上下に齟齬し、かつ前後に離隔し、左右に対に起立して設けられる。
【0031】
前記前側上方内縁軸受部8b11aと前側上方外縁軸受部8b11bには駆動支軸9bが差し渡され、軸受部8b11aとは固着して支承される。該駆動支軸9bには駆動筒軸10bが回転自在に支承される。
【0032】
前記後側下方内縁軸受部8b12aと後側下方外縁軸受部8b12bには支軸11bが差し渡され、かつ該支軸11bには筒軸12bが回転自在に支承される。
【0033】
前記駆動筒軸10bにおいて前記右サイド上段面部4bの内縁4b1より内側に張り出す部分には右側平行リンクアーム13bを構成する右側アッパーリンクアーム13b1の基端部13b11が固着される。
【0034】
前記筒軸10bにおいて前記右サイド上段面部4bの内縁4b1より内側に張り出す部分には右側平行リンクアーム13bを構成する右側ロアリンクアーム13b2の基端部13b21が固着される。
【0035】
前記右側アッパーリンクアーム13b1の先端部13b12が支軸14b1により右サイドフレーム15bの上端部15b2の上方側に、前記右側ロアリンクアーム13b2の先端部13b22が支軸14b2により右サイドフレーム15bの上端部15b2の下方側に夫々連結されて右サイドフレーム15bが配備される。
【0036】
前記左側取付けベース5aにおいて、前記駆動筒軸10aの前側上方外縁軸受部8a11b側の部分に腕杆16aが配備され、前記ベース板6aの前半部の前端内縁軸受部8a21と前端外縁軸受部8a22とに差し渡された支軸17aに油圧シリンダー18aの前端部が軸支され、該油圧シリンダー18aの後端部から後方へ突出されるピストンロッド19aの後端部が前記腕杆16aの先端部に軸着されて連結され、ピストンロッド19aが油圧により押し出され、腕杆16aを介して駆動筒軸10aが回動され、左側平行リンクアーム13aが起立作動されるように設けられる。
【0037】
前記右側取付けベース5bにおいて、前記左側取付けベース5aと同様に、前記駆動筒軸10bの前側上方外縁軸受部8b11b側の部分に腕杆16bが配備され、前記ベース板6bの前半部の前端内縁軸受部8b21と前端外縁軸受部8b22とに差し渡された支軸17bに油圧シリンダー18bの前端部が軸支され、該油圧シリンダー18bの後端部から後方へ突出されるピストンロッド19bの後端部が前記腕杆16bの先端部に軸着されて連結されピストンロッド19bが油圧により押し出され、腕杆16bを介して駆動筒軸10bが回動され、右側平行リンクアーム13bが起立作動されるように設けられる。
【0038】
前記左側取付けベース5aと前記右側取付けベース5bに油圧シリンダー18a、18bとピストンロッド19a、19bを夫々配備しないで、図示しないが、前記左側平行リンクアーム13aを構成する左側アッパーリンクアーム13a1と左側ロアリンクアーム13a2と、前記右側平行リンクアーム13bを構成する右側アッパーリンクアーム13b1と右側ロアリンクアーム13b2における対角支軸間、例えば、駆動筒軸10aと支軸14a2の間及び駆動筒軸10bと支軸14b2の間に夫々油圧シリンダーとピストンロッドからなる駆動装置を配備してもよいものである。
【0039】
前記左サイドフレーム15aの下端部15a1に配備した支軸20aと前記右サイドフレーム15bの下端部15b1に配備した支軸20bにより左サイドフレーム15aと右サイドフレーム15bの内側に一般的な横幅サイズの車椅子21が通行可能な横幅のプラットホーム22が起伏自在に軸支されて配備される。
【0040】
前記実施例1の車両用車椅子昇降装置1は、前述のように構成されるから、取付け面は車両2の車室3の左サイド上段面部4aと右サイド上段面部4bに夫々対応する左側取付けベース5aと右側取付けベース5bに分割されて設けられ、車両用車椅子昇降装置1の取付け面が狭い車室3における左サイド上段面部4aと右サイド上段面部4b及び夫々の上方の空間部まで拡大され、通常幅の車椅子21を載置可能な横幅のプラットホーム22を配備することができる。
【0041】
また、図1に示す格納状態から、油圧シリンダー18a、18bの油圧回路を開放して起立するプラットホーム22を車室3の開口部3aより外方に倒すと、その重力作用により左側平行リンクアーム13aと右側平行リンクアーム13bは夫々基端部を中心に傾倒する。その速度は油圧により調整される。プラットホーム22は、図4に示すように、その基端部22aを左サイドフレーム15aの下端部15a1に配備した支軸20aと右サイドフレーム15bに下端部15b1に配備した支軸20bに略水平を限度して起伏自在に軸支されている。
【0042】
また、プラットホーム22は、中間が支軸23により軸結され、かつ前記左側ロアリンクアーム13a2の連接面13a23と右側ロアリンクアーム13b2の連接面13b23に連接する連接部24aを夫々備える連動杆24がそのプラットホーム22の基端部縁22a1寄りと前記左サイドフレーム15aと右サイドフレーム15bの夫々の中間部に設けた支軸25、26により軸支されて配備されるから、左側ロアリンクアーム13a2と前記左サイドフレーム15a及び右側ロアリンクアーム13b2と右サイドフレーム15bにおける対角面の拡縮作動で連動杆24を屈曲し、連動杆24における支軸25、26の間隔を拡縮してプラットホーム22を、支軸20a、20bを中心に自動的に起伏させている。この作動はプラットホーム22を車両2の車室3から車外に伏倒して繰出す際と車外から車室3内に起立して格納する際に行われる。
【0043】
前記連動杆24の上端部側に手摺杆27を取付けて配備するとプラットホーム22の起伏作動に連動して手摺杆27の繰出と格納を行うことができる。
【0044】
前記プラットホーム22は、車両の車室の格納時には、その前後長を縮小できるように、基端側部に対して先端側部がスライドして格納できる。図1が縮小状態、図4が伸長状態である。
【実施例2】
【0045】
次に、前記実施例1の車両用車椅子昇降装置1を車両2の車室3に設置する方法について図5〜図9により説明すると、前記左側取付けベース5aと右側取付けベース5bを一体に連結するアタッチメント28が用意される。
【0046】
前記左側取付けベース5aと右側取付けベース5bに対する前記アタッチメント28の連結は、前記左側取付けベース5aと右側取付けベース5bを車両2の車室3の左サイド上段面部4aと右サイド上段面部4bに取付けた後、取り外すものであるから、固着と開放が容易に行える固着手段であり、また、連結位置は特に限定されるものではないが、実施例2では、先ず、左側取付けベース5aと右側取付けベース5bは、前記駆動筒軸10a、10bを夫々支承する駆動支軸9a1、9b1の内端面に軸心を同一とする連結用ネジ孔29a、29bが、前記筒軸12a、12bを夫々支承する支軸11a、11bの内端面に軸心を同一とする連結用ネジ孔30a、30bが夫々削設開口されて具備される。
【0047】
また、駆動支軸9a、9bの内端部の外周に回止めプレート31a、31bの基端を溶着し、駆動支軸9aを左側取付けベース5aに、駆動支軸9bを右側取付けベース5bに夫々セットした後、回止めプレート31a、31bの先端部に開孔する取付け孔32a、32bからネジを夫々挿通し、夫々の先端を左側取付けベース5aの取付け用ネジ孔33a及び右側取付けベース5bの取付け用ネジ孔33bに夫々螺合固着して駆動支軸9a、9bが前記左側取付けベース5a及び前記右側取付けベース5bに対して回転しないように設けられる。
【0048】
前記筒軸12a、12bを夫々支承する支軸11a、11bについても前記駆動支軸9a、9bと同様に夫々の内端部の外周に回止めプレート34a、34bが配備され、夫々の回止めプレート34a、34bの先端部が左側取付けベース5a及び右側取付けベース5bの対応する取付け用ネジ孔35a、35bに夫々固着されて設けられる。
【0049】
前記アタッチメント28は左側連結プレート36a及び右側連結プレート36bを両側面に備え、前記左側連結プレート36aの外面は前記左側取付けベース5aの前記駆動支軸9a及び支軸11aの内端面に、前記右側連結プレート36bの外面は前記右側取付けベース5bの前記駆動支軸9b及び支軸11bの内端面に夫々連接し、前記左側連結プレート36aには前記左側取付けベース5aの前記駆動支軸9a及び支軸11aの軸心の連結用ネジ孔29a、30aに一致する取付け孔37a、38aが備えられ、前記右側連結プレート36bには前記右側取付けベース5bの前記駆動支軸9b及び支軸11bの軸心の連結用ネジ孔29b、30bに一致する取付け孔37b、38bが備えられ、左側連結プレート36aと前記右側連結プレート36bの夫々内面側からボルト39を取付け孔37a、38a及び取付け孔37b、38bに夫々差し込み、夫々の先端を前記駆動支軸9a、9bの連結用ネジ孔29a、29b及び支軸11a、11bの連結用ネジ孔30a、30bに夫々螺合してアタッチメント28と一体に固着可能に設けられる。
【0050】
前記アタッチメント28の左側連結プレート36a及び右側連結プレート36bは所定の強度と剛性を有する第1支持部材40a、第2支持部材40bにより定位に支持される。
【0051】
前記第1支持部材40a、第2支持部材40bはアタッチメント28を組み付け状態で下面41aを車両2の車室3の床面42に接面し、全体を支える支台部41が一体に備えられる。
【0052】
前記支台部41には、アタッチメント28の設置位置が車両1の車室3の床面42の設置マーカー(図示しない。)と一致しているかを表示する第1左側指針孔43a、第1右側指針孔43b、第2左側指針孔44aと第2右側指針孔44bが左右に備えられる。
【0053】
前記支台部41の第1左側指針孔43a、第1右側指針孔43b、第2左側指針孔44a、第2右側指針孔44bは車両2の床面42へ設置時に取付け孔として左右に一ずつ選択し、ボルト等により仮固定されても良いものである。
【0054】
前記支台部41は、図示しないが、上下に昇降するる調整装置を付設してもよいものである。
【0055】
本発明の実施例1の車両用車椅子昇降装置1の左側取付けベース5aと右側取付けベース5bにアタッチメント28を組み付けた状態で車両2の車室3内に運び入れ、その状態で左側取付けベース5aと右側取付けベース5bを車室3の左サイド上段面部4aと右サイド上段面部4bに載置し、夫々を左サイド上段面部4aと右サイド上段面部4bにボルト等の固着手段で取付けるものであるから、アタッチメント28を取り外し状態において左側取付けベース5aと右側取付けベース5bに夫々軸支される左側平行リンクアーム13aを構成する左側アッパーリンクアーム13a1と左側ロアリンクアーム13a2と右側平行リンクアーム13bを構成する右側アッパーリンクアーム13b1と右側ロアリンクアーム13b2の夫々の基端部の軸心を夫々一致して設備することができ、従来の車両の車室床面に施設するベース板上に配備する車両用車椅子昇降装置と同様に設置することができる。
【0056】
前記駆動筒軸10a、10bを夫々支承する駆動支軸9a、9bの内端面には軸心を同一とする連結用ネジ孔29a、29bが、前記筒軸12a、12bを夫々支承する支軸11a、11bの内端面には軸心を同一とする連結用ネジ孔30a、30bが夫々削設開口されて具備される実施例では、アタッチメント28の左側連結プレート36aと右側連結プレート36bには前記軸心に一致する位置に取付け孔37a、38aと取付け孔37b、38bを備えて左右に離隔する駆動支軸9aと駆動支軸9bの軸心及び支軸11aと支軸11bの軸心を夫々同一中心線上に一致して車室3の左サイド上段面部4aと右サイド上段面部4bに左側取付けベース5aと右側取付けベース5bを取付けることができ、従来の車両の車室床面に施設するベース板上に配備する車両用車椅子昇降装置と同様の精度をもって設置することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明の車両用車椅子昇降装置及びその車両設置方法によると左右の取付けベースを車両の床面より上方に形成される両サイド上段面部に設置することができ、左右の取付けベースに左右のサイドフレームの昇降動力機構を両サイド上段面部の上面上方に構成される空間部に収容配備して平行リンクアームにより回動する左右のサイドフレームの内側を可及的に拡大し、内側に配備させるプラットホームを車椅子が通行可能に設けることができるものである。
【0058】
車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部に取付けられる左側取付けベースと右側取付けベースの前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームを軸支する前後・左右の支軸は、同一面のベース板に取付けた場合と同様の精度で同一の中心線上に配備することができ、円滑で安全、確実な昇降作動を行えるものである。
【符号の説明】
【0059】
1 実施例1の車両用車椅子昇降装置
2 車両
3 車室
3a 開口部
3a1 左側内壁面
3b1 右側内壁面
4a 左サイド上段面部
4a1 内縁
4b 右サイド上段面部
4b1 内縁
5a 左側取付けベース
5b 右側取付けベース
6a ベース板
6b ベース板
7 ボルト
8a11a 前側上方内縁軸受部
8a11b 前側上方外縁軸受部
8a12a 後側下方内縁軸受部
8a12b 後側下方外縁軸受部
8a21 前端内縁軸受部
8a22 前端外縁軸受部
8b11a 前側上方内縁軸受部
8b11b 前側上方外縁軸受部
8b12a 後側下方内縁軸受部
8b12b 後側下方外縁軸受部
8b21 前端内縁軸受部
8b22 前端外縁軸受部
9a 駆動支軸
9b 駆動支軸
10a 駆動筒軸
10b 駆動筒軸
11a 支軸
11b 支軸
12a 筒軸
12b 筒軸
13a 左側平行リンクアーム
13a1 左側アッパーリンクアーム
13a11 基端部
13a12 先端部
13a2 左側ロアリンクアーム
13a21 基端部
13a22 先端部
13a23 連接面部
13b 右側平行リンクアーム
13b1 右側アッパーリンクアーム
13b11 基端部
13b12 先端部
13b2 右側ロアリンクアーム
13b21 基端部
13b22 先端部
13b23 連接面部
14a1 支軸
14a2 支軸
14b1 支軸
14b2 支軸
15a 左サイドフレーム
15a1 下端部
15a2 上端部
15b 右サイドフレーム
15b1 下端部
15b2 上端部
16a 腕杆
16b 腕杆
17a 支軸
17b 支軸
18a 油圧シリンダー
18b 油圧シリンダー
19a ピストンロッド
19b ピストンロッド
20a 支軸
20b 支軸
21 車椅子
22 プラットホーム
22a 基端部
22a1 基端部縁
23 支軸
24 連動杆
24a 連接部
25 支軸
26 支軸
27 手摺杆
28 アタッチメント
29a 連結用ネジ孔
29b 連結用ネジ孔
30a 連結用ネジ孔
30b 連結用ネジ孔
31a 回止めプレート
31b 回止めプレート
32a 取付け孔
32b 取付け孔
33a 取付け用ネジ孔
33b 取付け用ネジ孔
34a 回止めプレート
34b 回止めプレート
35a 取付け用ネジ孔
35b 取付け用ネジ孔
36a 左側連結プレート
36b 右側連結プレート
37a 取付け孔
37b 取付け孔
38a 取付け孔
38b 取付け孔
39 ボルト
40a 第1支持部材
40b 第2支持部材
41 支台部
41a 下面
42 床面
43a 第1左側指針孔
43b 第1右側指針孔
44a 第2左側指針孔
44b 第2右側指針孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部に夫々対応する左側取付けベースと右側取付けベースを車両用車椅子昇降装置の車室取付け部に設け、前記左側取付けベースと右側取付けベースに夫々軸架されて回動する左側平行リンクアームと右側平行リンクアームと、前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームに軸架される左サイドフレームと右サイドフレームと、前記左サイドフレームと右サイドフレームの間に起伏自在に軸架されるプラットホームが車室の左サイド上段面部と車室の右サイド上段面部の間に収納配備されてなる車両用車椅子昇降装置。
【請求項2】
前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームは前記左側取付けベースと右側取付けベースに配備された油圧シリンダーとピストンロッドによる油圧拡縮駆動により回動されてなる請求項1の車両用車椅子昇降装置。
【請求項3】
前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームは夫々の対角支軸の間に差し渡される油圧シリンダーとピストンロッドによる油圧拡縮駆動により回動されてなる請求項1の車両用車椅子昇降装置。
【請求項4】
前記左側取付けベースと右側取付けベースにおいて、前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームを軸支する支軸が夫々前記車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部の内縁より内側に張り出されて前後・左右に配備されてなる請求項1、請求項2又は請求項3の何れか1の車両用車椅子昇降装置。
【請求項5】
前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームを軸支する前後・左右の支軸は、左右に同一の中心線に設けられると共に夫々の内端面に開孔する連結用ネジ孔が配備されてなる請求項4の車両用車椅子昇降装置。
【請求項6】
前記左側取付けベースの後半部と右側取付けベースの後半部には前記車室の左サイド上段面部の内縁より内側に張り出す前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部と同じく左サイド上段面部の内縁より内側に張り出す後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部と、前記車室の右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部と同じく右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部とが、夫々上下に齟齬し、かつ前後に離隔し、左右に対に起立して設けられ、前記左右の前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部には夫々相互に中心線が一致する駆動支軸が差し渡され、かつ軸受部に固着して支承され、該左右の駆動支軸には駆動筒軸が夫々回転自在に支承され、前記左右の後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部には支軸が夫々差し渡され、かつ該左右の支軸には筒軸が夫々回転自在に支承され、前記夫々の駆動筒軸において前記左右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す部分には左側平行リンクアームを構成する左側アッパーリンクアームと右側平行リンクアームを構成する右側アッパーリンクアームの夫々の基端部が固着され、前記左右の筒軸において前記左右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す部分には左側平行リンクアームを構成する左側ロアリンクアームと右側平行リンクアームを構成する右側ロアリンクアームの夫々の基端部が固着されてなる請求項1の車両用車椅子昇降装置。
【請求項7】
前記左側取付けベースと右側取付けベースにおいて、前記駆動筒軸の前側上方外縁軸受部側の部分に腕杆が夫々配備され、夫々前半部の前端内縁軸受部と前端外縁軸受部とに差し渡された支軸に油圧シリンダーの前端部が軸支され、該油圧シリンダーの後端部から後方へ突出されるピストンロッドの後端部が前記腕杆の先端部に夫々に軸着されて連結されて左側平行リンクアームと右側平行リンクアームが起立作動されるように設けられてなる請求項6の車両用車椅子昇降装置。
【請求項8】
前記左右の駆動筒軸を夫々支承する左右の駆動支軸の内端面には軸心を同一とする連結用ネジ孔が、前記左右の筒軸を夫々支承する支軸の内端面には軸心を同一とする連結用ネジ孔が夫々削設開口されてなる請求項7の車両用車椅子昇降装置。
【請求項9】
左側取付けベースと右側取付けベースにアタッチメントを組み付けた状態で車両の車室内に運び入れ、その状態で左側取付けベースと右側取付けベースを車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部に載置し、夫々を左サイド上段面部と右サイド上段面部にボルトの固着手段で取付け、その後アタッチメントを取り外してなる車両用車椅子昇降装置の車両の車室への設置方法。
【請求項10】
車室の左サイド上段面部に対応する左側取付けベースと車室の右サイド上段面部に対応する右側取付けベースを車両用車椅子昇降装置の車室取付け部に設け、該左側取付けベースと右側取付けベースに夫々軸架されて回動する左側平行リンクアームと右側平行リンクアームと該左側平行リンクアームと右側平行リンクアームに軸架される左サイドフレームと右サイドフレームと該左サイドフレームと右サイドフレームの間に起伏自在に軸架されるプラットホームが車室の左サイド上段面部と車室の右サイド上段面部の間に収納配備される車両用車椅子昇降装置において、前記左側取付けベースと右側取付けベースにおいて、前記左側平行リンクアームと右側平行リンクアームを軸支する支軸が夫々前記車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部の内縁より内側に張り出されて前後・左右に配備され、前記前後・左右の支軸は、左右に同一の中心線に設けられると共に夫々の内端面に開孔する連結用ネジ孔が配備され、アタッチメントの取付けボルトを前記夫々の支軸の連結用ネジ孔に締め付け固定し、車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部に左側取付けベースと右側取付けベースを夫々左右の駆動支軸と中心線と左右の支軸の中心線と中心線を夫々同一に保持して取付けてなる車両用車椅子昇降装置の車両の車室への設置方法。
【請求項11】
車室の左サイド上段面部に対応する左側取付けベースと車室の右サイド上段面部に対応する右側取付けベースを車両用車椅子昇降装置の車室取付け部に設け、該左側取付けベースと右側取付けベースに夫々軸架されて回動する左側平行リンクアームと右側平行リンクアームと該左側平行リンクアームと右側平行リンクアームに軸架される左サイドフレームと右サイドフレームと該左サイドフレームと右サイドフレームの間に起伏自在に軸架されるプラットホームが車室の左サイド上段面部と車室の右サイド上段面部の間に収納配備される車両用車椅子昇降装置であって、前記左側取付けベースの後半部と右側取付けベースの後半部には前記車室の左サイド上段面部の内縁より内側に張り出す前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部と同じく左サイド上段面部の内縁より内側に張り出す後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部と、前記車室の右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部と同じく右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部とが、夫々上下に齟齬し、かつ前後に離隔し、左右に対に起立して設けられ、前記左右の前側上方内縁軸受部と前側上方外縁軸受部には夫々相互に中心線が一致する駆動支軸が差し渡され、かつ軸受部に固着して支承され、該左右の駆動支軸には駆動筒軸が夫々回転自在に支承され、前記左右の後側下方内縁軸受部と後側下方外縁軸受部には支軸が夫々差し渡され、かつ該左右の支軸には筒軸が夫々回転自在に支承され、前記夫々の駆動筒軸において前記左右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す部分には左側平行リンクアームを構成する左側アッパーリンクアームと右側平行リンクアームを構成する右側アッパーリンクアームの夫々の基端部が固着され、前記左右の筒軸において前記左右サイド上段面部の内縁より内側に張り出す部分には左側平行リンクアームを構成する左側ロアリンクアームと右側平行リンクアームを構成する右側ロアリンクアームの夫々の基端部が固着されてなる車両用車椅子昇降装置において、前記左右の駆動筒軸を夫々支承する左右の駆動支軸には中心線が同一で内端面に開孔する連結用ネジ孔が、前記左右の筒軸を夫々支承する支軸には中心線が同一で内端面に開孔する連結用ネジ孔が夫々開口され、該左右の駆動支軸の内端面と支軸の内端面に夫々対応した連接面部を左右に備え、かつ前記左右の駆動支軸の連結用ネジ孔の中心線と支軸の連結用ネジ孔の中心線と夫々同一の中心線の取付け孔を配備したアタッチメントを、取付けボルトを前記夫々の支軸の連結用ネジ孔に締め付け固定し、車室の左サイド上段面部と右サイド上段面部に左側取付けベースと右側取付けベースを夫々左右の駆動支軸と中心線と左右の支軸の中心線と中心線を夫々同一に保持して取付けてなる車両用車椅子昇降装置の車両の車室への設置方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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