説明

車両用遮光装置

【課題】 車両用遮光装置において、使用性の向上に資する技術を提供する。
【解決手段】 本発明の車両用遮光装置は、格納領域と当該格納領域以外の使用領域の間で動作するサンバイザ101と、太陽光に関する情報を検出する太陽光情報検出部141,143と、当該太陽光検出部141,143によって検出された太陽光に関する情報に基づいてサンバイザ101を格納領域と使用領域の間で駆動させる駆動制御部145を有し、駆動制御部145は、太陽光に関する情報として、所定の遮光必要条件が、予め定められた第1の時間(T1時間)継続して検出された場合に、サンバイザ101を格納領域から使用領域へと駆動するとともに、所定の遮光必要条件が、予め定められた第2の時間(T2時間)継続して検出されない場合に、サンバイザ101を使用領域から格納領域へと駆動するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両の搭乗者の目に入射する太陽光(直射日光)を遮光するための車両用遮光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光を検出する受光センサーを用いて、太陽光がフロントガラスを通して搭乗者の目に入射することを検出した際には、モータを駆動してサンバイザを格納領域から使用領域へと移動させて遮光する車両用遮光装置が知られている。このような車両遮光装置は、例えば、特開平10−16555号公報(特許文献1)に記載されている。
上記公報に記載の発明は、フロントガラスを通して太陽光が搭乗者の目に入射される眩しい状況時には、サンバイザを使用領域へ移動させて太陽光を遮り、太陽光が搭乗者の目に入射されない眩しくない状況時には、サンバイザを使用領域から格納領域へ戻して格納する構成としたものであり、搭乗者の手指によるサンバイザの操作を不要としている。
【0003】
車両の走行時において、太陽光が継続して入射される場合には、サンバイザが使用領域に置かれた状態に維持され、防眩効果を効果的に発揮することができる。ところが、太陽光の入射が建物あるいは樹木等の影響を受けて断続するような場合にあっては、サンバイザが使用領域と格納領域の間での移動を短時間で頻繁に繰り返すことになり、搭乗者に煩わしさを与えてしまうことになる。すなわち、従来の車両用遮光装置は、使用性の点でなお改良の余地がある。
【特許文献1】特開平10−16555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記に鑑み、車両用遮光装置において、使用性の向上に資する技術を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するため、本発明に係る車両用遮光装置の好ましい形態は、格納領域と当該格納領域以外の使用領域の間で動作するサンバイザと、太陽光に関する情報を検出する太陽光情報検出部と、当該太陽光検出部によって検出された太陽光に関する情報に基づいてサンバイザを格納領域と使用領域の間で駆動させる駆動制御部を有する。そして、駆動制御部は、太陽光に関する情報として、所定の遮光必要条件が、予め定められた第1の時間継続して検出された場合に、サンバイザを格納領域から使用領域へと駆動するとともに、所定の遮光必要条件が、予め定められた第2の時間継続して検出されない場合に、サンバイザを使用領域から格納領域へと駆動するように構成されている。なお、本発明における「太陽光に関する情報」とは、車両運行時における太陽光の光量(強さ)及び車両進行方向における太陽の位置(太陽光の入射方向)に関する情報がこれに該当する。また、本発明における「サンバイザの動作」の態様としては、典型的には水平軸線を回動中心として上下方向に回動することによって、車室天井面に沿う状態に置かれる格納領域と車室天井面から垂下状に置かれる使用領域の間で移動される態様がこれに該当するが、例えばガイドレールのような案内部材に沿う形でサンバイザがスライドすることによって、格納領域と使用領域の間で移動する態様を好適に包含する。
【0006】
本発明に係る車両用遮光装置の好ましい形態によれば、搭乗者にとって眩しい状況が所定時間、すなわち第1の時間継続して出現した場合には、サンバイザを格納領域から使用領域へ動作させて太陽光の遮光を遂行し、眩しい状況が所定時間、すなわち第2の時間継続して出現しない場合には、サンバイザを使用領域から格納領域へ移動させて格納することができる。このため、例えば太陽光の入射が建物あるいは樹木等の影響を受けて断続するような場合において、サンバイザが使用領域と格納領域間で短い間隔で頻繁に動作するという、サンバイザの無意味な動作を極力減少することが可能となり、またそれに伴う煩わしさから解消することができる。
【0007】
ところで、サンバイザの使用性の側面から見た場合、搭乗者にとって眩しい状況に至った場合には、サンバイザの使用領域への動作要求が強いが、眩しい状況が解消された状態では、眩しい状況に比べてサンバイザの格納領域への動作要求はさほど強くない。
そこで、本発明に係る車両用遮光装置の更なる形態においては、第1の時間よりも第2の時間の方が長く設定された構成としている。第1の時間については、例えば、0.4〜0.5秒程度に設定し、第2の時間については、例えば、3〜5秒程度に設定することが好ましい。上記のように構成することで、搭乗者の要求に対応した形でサンバイザを動作させることが可能となり、車両用遮光装置の使用性を向上することができる。
【0008】
本発明に係る車両用遮光装置の更なる形態によれば、太陽光に関する情報は、車両運行時における太陽光の光量、車両進行方向に対する太陽光の入射方向に関する情報を有し、そして、遮光必要条件は、太陽光の光量が所定の基準閾値に達したか否か、及び太陽光の入射方向が所定の範囲内にあるか否かに基づいている。これにより、搭乗者に対する眩しい状況と眩しくない状況を的確に判断することができる。
【0009】
本発明に係る車両用遮光装置の更なる形態によれば、太陽光情報検出部は、水平方向に並列状に配列された状態で車両の所定領域に配置される複数の受光素子を有し、駆動制御部は、複数の受光素子に入力された光量に基づき、最も大きな光量を入力された受光センサーを選択するとともに、選択された当該受光素子における太陽光情報を、検出された太陽光情報として採用するとともに、採用された太陽光情報に基づいて遮光必要条件を判断するように構成されている。このような構成とすることで、太陽光情報の検出を幅広く行うことが可能となる。
【0010】
本発明に係る車両用遮光装置の更なる形態によれば、駆動制御部は、第1の駆動モータを有し、サンバイザは、当該第1の駆動モータを介して水平軸線回りに回動可能とされるとともに、当該水平軸線回りに上方に回動されることで車室天井面に沿う格納領域に配置され、当該水平軸線回りに下方に回動されることで車室天井面から垂下した状態の使用領域へと配置されるように構成されている。本発明によれば、第1の駆動モータを用いてサンバイザを格納領域と使用領域の間で回動動作させることができる。
【0011】
本発明に係る車両用遮光装置の更なる形態によれば、駆動制御部は、更に第2の駆動モータを有し、サンバイザは、当該第2の駆動モータを介して、水平軸線と交差する軸線回りに回動自在とされるとともに、フロントガラス側の第1の位置とサイドガラス側の第2の位置間で駆動される構成とした。本発明によれば、第2の駆動モータを用いてサンバイザをフロントガラス側の第1の位置とサイドガラス側の第2の位置の間で回動動作させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、車両用遮光装置において、使用性の向上に資する技術が提供されることとなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る車両用遮光装置につき、図1〜図5を参照しつつ説明する。本実施の形態に係る車両用遮光装置は、概括的に見て、車室内に入射する太陽光(直射日光)を遮光する車両用サンバイザ101と、車両用サンバイザ101を格納領域と使用領域の間で移動させる第1駆動機構部131と、車両用サンバイザ101を搭乗者の前方位置であるフロントガラス側位置と、搭乗者の側方位置である、サイドガラス側位置との間で移動させる第2駆動機構部133と、太陽光に関する情報を検出する手段としての受光センサー141と、受光センサー141から入力される情報に基づき第1駆動機構部131の駆動モータ及び第2駆動機構部133の駆動モータを駆動制御するコントローラ145と、を主体として構成される。なお、車両用サンバイザ101は、本発明における「サンバイザ」に対応する。また、コントローラ145、第1及び第2駆動機構部131,133は、本発明における「駆動制御部」に対応し、受光センサー141は、本発明における「太陽光情報検出部」に対応する。
【0014】
車両用サンバイザ101につき、図1〜図3を参照しつつ説明する。入射光を遮光するための車両用サンバイザ101は、遮光部材としての方形状の不透明な板状部材からなるサンバイザ本体111と、車室天井面121に装着されるケース113とを主体として構成される。ケース113は、車室天井面121に沿うように配置されるとともに、下方が開口した略方形の皿状に形成されている。サンバイザ本体111は、ケース113に収容されるとともに、車両後方側の縁部がケース113に横軸115を介して水平軸線回りに上下方向に回動自在に支持されている。ケース113は車室天井面121に縦軸117を介して垂直軸線回りに左右方向に回動自在に装着される。
【0015】
第1駆動機構部131は、減速機構付きでかつ逆転が可能な可逆式の駆動モータを主体として構成される。以下、説明の便宜上、第1駆動機構部を単に第1モータ131という。第1モータ131は、ケース113に装着されており、サンバイザ本体111を横軸115とともに回動させる構成とされる。第1駆動モータ131が正転すると、サンバイザ本体111が下方へ回動され、車室天井面121から下垂して搭乗者の前方に置かれる使用領域(図示の二点鎖線参照)へと移動される。第1モータ131が逆転すると、サンバイザ本体111が上方へ回動され、ケース113内に収納される領域、すなわち車室天井面121に沿う格納領域(図示実線参照)に移動される。
【0016】
第2駆動機構部133は、減速機構付きでかつ逆転が可能な可逆式の駆動モータを主体として構成される。以下、説明の便宜上、第2駆動機構部を単に第2モータ133という。第2モータ133は、車室天井面121に装着されており、サンバイザ本体111をケース113とともに縦軸117回りに回動させる構成とされる。第2モータ133が正転すると、サンバイザ本体111がケース113とともに水平に回動されてサイドガラス125側からフロントガラス123側へ移動(図1及び図2参照)され、第2モータ133が逆転すると、サンバイザ本体115がフロントガラス123側からサイドガラス125側へ移動(図3参照)される。
【0017】
図4は車両用遮光装置の電気的構成(第1モータ及び第2モータの駆動制御)を示すブロック図である。受光センサー141は、車両走行時において、フロントガラス123を通して車両前方及び車両側方から入射する太陽光に関する情報を検出してコントローラ145に出力する。またイグニッションスイッチ147は駆動電源をコントローラ145に入力する。コントローラ145は、受光センサー141から入力される太陽光検出情報と、ROM149に予め記憶された閾値に関する情報とを比較して遮光必要条件(後述する)が検出されているか否かを判断し、当該判断に基づき第1モータ131の駆動制御を行うとともに、太陽光の入射方向(前方か側方か)の検出に基づき第2モータ133の駆動制御を行う。
【0018】
受光センサー141は、太陽光の光量(強さ)に関する情報と、太陽の位置に関する情報、すなわち高さ方向及び左右方向(車幅方向)における入射方向に関する情報を検出する。受光センサー141は、4分割構造の受光素子141aを水平面内における円弧線上に複数、例えば4個並列状に配置した構成とされ、これにより必要とされる所定範囲についての太陽の位置検出をカバーすることが可能とされる。なお、4分割構造の各受光素子による太陽光の受光作用については、例えば特開2007−72495号公報に記載されており、その詳細については便宜上省略する。
【0019】
また、コントローラ145は、受光センサー141における4個の受光素子141aのうちの最も受光量の大きい受光素子を選択し、当該選択された受光素子141aから入力される情報を採用し、当該採用された受光素子141aの太陽光情報に基づいて遮光対象領域、すなわち太陽光の入射方向が前方または側方のいずれであるかを判断するとともに、遮光必要条件が検出されているか否かを判断する。
【0020】
次に太陽光情報につき説明する。
イグニッションスイッチ147がオン操作されている状態(車両走行状態)で、太陽光量が予め定められた基準閾値に達したこと、太陽光の入射方向が予め定められた所定高さの範囲A内にあること、及び太陽光の入射方向が予め定められた所定幅の範囲B(太陽が車両前方にあるときは車両左右方向、太陽が車両側方にあるときは車両前後方向の幅)内にあることを、サンバイザ本体111を使用領域へ移動させる条件、すなわち遮光必要条件(防眩条件)として定められる。
【0021】
そして、本実施の形態においては、上記の遮光必要条件が、予め定められた所定の第1の遮光要求時間継続して検出された場合には、サンバイザ本体111による遮光動作(格納領域から使用位置への移動)が遂行される構成とされ、一方、遮光必要条件が、予め定められた所定の第2の遮光要求時間継続して検出されない場合には、サンバイザ本体111の格納動作(使用位置から格納領域への移動)が遂行されるように構成される。所定の第1の遮光要求時間は、本発明における「第1の時間」に対応し、所定の第2の遮光要求時間は、本発明における「第2の時間」に対応する。
【0022】
次に、上記のように構成された本実施の形態に係る車両用遮光装置の作用につき、主として図5を参照しつつ説明する。図5の上段側に車両走行時における眩しさ(明暗)の状況(A)が示され、図5の下段側にサンバイザ本体111の動作状況(B)が示される。また眩しさの状況(A)を示す上段側において、上側が眩しい状態a1(明)を示し、下側が眩しくない状態a2(暗)を示し、動作状況(B)を示す下段側において、上側が遮光動作状態b1を示し、下側が格納動作状態b2を示している。ここで、眩しい状態とは、遮光が必要な状態、すなわち上述した遮光必要条件が検出された(成立)状態をいい、眩しくない状態とは、遮光を必要としない状態、すなわち遮光必要条件が検出されない(不成立)状態をいう。
ところで、車両走行時において、例えば、太陽光の入射が建物あるいは樹木等の影響を受けて断続する結果、遮光必要条件が検出された状態と遮光必要条件が検出されない状態が繰り返される場合、遮光必要条件が検出されると同時にサンバイザ本体111の遮光動作が行われ、遮光必要条件が検出されなくなると同時にサンバイザ本体111の格納動作が行われる構成であれば、サンバイザ本体111が徒に遮光動作と格納動作を頻繁に繰り返すことになり煩わしい。
【0023】
しかるに、本実施の形態によれば、遮光必要条件が予め定められた所定の第1の遮光要求時間継続して検出された場合には、サンバイザ本体111の遮光動作が行われ、遮光必要条件が所定の第2の遮光要求時間継続して検出されない場合には、サンバイザ本体111の格納動作が行われる構成としている。このため、車両走行時において、眩しい状態と眩しくない状態とが繰り返される場合において、遮光必要条件の検出状態の継続時間(t1時間)が予め定められた所定の第1の遮光要求時間(T1時間、たとえば0.4〜0.5秒)よりも短いときは、サンバイザ本体111が作動されないが、遮光必要条件の検出状態が所定の第1の遮光要求時間(T1時間)継続したときには、コントローラ145が第1モータ131を正転駆動するべく駆動信号を出力し、これによりサンバイザ本体111が格納領域から使用領域へと移動し遮光を行う。
【0024】
一方、遮光必要条件が検出されない場合においては、当該遮光必要条件の非検出状態の継続時間(t2時間)が予め定められた所定の第2の遮光要求時間(T2時間、たとえば3〜5秒)より短いときは、サンバイザ本体111が作動されず使用領域に保持されるが、遮光必要条件の非検出状態が所定の第2の遮光要求時間(T2時間)継続したときには、コントローラ145が第1モータ131を逆転駆動するべく駆動信号を出力し、これによりサンバイザ本体111が使用領域から格納領域へと移動する。
【0025】
このように、本実施の形態によれば、眩しい状態が出現し、当該出現状態が一定の間継続したときにサンバイザ本体111を遮光動作させ、また、眩しい状態が解消し、当該解消状態が一定の間継続したときにサンバイザ本体111を格納動作させる構成としたことにより、眩しい状態と眩しくない状態とが短時間(瞬間的)で頻繁に繰り返される状況下において、サンバイザ本体111が徒に遮光動作と格納動作を繰り返すことを回避し、煩わしさを解消できる。
【0026】
また、本実施の形態では、サンバイザ本体111の格納動作タイミングを決める第2の遮光要求時間を、サンバイザ本体111の遮光動作タイミングを決める第1の遮光要求時間よりも長く設定している。サンバイザ本体111の実際の使用状況を考慮した場合、搭乗者は眩しい状態に至ると、サンバイザ本体111の使用領域への動作要求が強いが、眩しい状態が解消されたときには、眩しい状態に比べてサンバイザの格納領域への動作要求はさほど強くない。このようなことから、上記のごとく第2の遮光解除要求時間を第1の遮光要求時間よりも長く設定することで、実際の使用に適した態様でサンバイザ本体111を動作させることができる。
【0027】
また、本実施の形態では、受光センサー141を設け、当該受光センサー141を構成する複数の受光素子141aのうち、受光量の最も多い受光素子141aの光の方向範囲がA内及びB内とされた場合、コントローラ145は第2モータ133を正転駆動し、サンバイザ本体111をフロントガラス123側へと移動させ、受光センサー141の受光素子141aの1つの光の方向範囲がA内でB外とされた場合、コントローラ145は第2モータ133を逆転駆動し、サンバイザ本体111をフロントガラス123側へと移動させることができる。そして、当該移動された位置において、選択された受光素子141aの太陽光情報に基づき、サンバイザ本体111を遮光動作あるいは格納動作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両用サンバイザを搭乗者側から見た模式図であり、サンバイザ本体がフロントガラス側に置かれた状態を示す。
【図2】同じく車両用サンバイザを側方から見た模式図であり、サンバイザ本体がフロントガラス側に置かれた状態を示す。
【図3】同じく車両用サンバイザを側方から見た模式図であり、サンバイザ本体がサイドガラス側に置かれた状態を示す。
【図4】車両用遮光装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】サンバイザ本体の格納領域と使用領域の間での動作説明図である。
【符号の説明】
【0029】
101 車両用サンバイザ
111 サンバイザ本体
113 ケース
115 横軸
117 縦軸
121 車室天井面
123 フロントガラス
125 サイドガラス
131 第1駆動機構部(第1モータ)
133 第2駆動機構部(第2モータ)
141 受光センサー(太陽光情報検出部)
141a 受光素子
145 コントローラ(駆動制御部)
147 イグニッションスイッチ
149 ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
格納領域と当該格納領域以外の使用領域の間で動作するサンバイザと、
太陽光に関する情報を検出する太陽光情報検出部と、
当該太陽光検出部によって検出された太陽光に関する情報に基づいて前記サンバイザを前記格納領域と前記使用領域の間で駆動させる駆動制御部を有し、
前記駆動制御部は、前記太陽光に関する情報として、所定の遮光必要条件が、予め定められた第1の時間継続して検出された場合に、前記サンバイザを前記格納領域から前記使用領域へと駆動するとともに、前記所定の遮光必要条件が、予め定められた第2の時間継続して検出されない場合に、前記サンバイザを前記使用領域から前記格納領域へと駆動するように構成されていることを特徴とする車両用遮光装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用遮光装置であって、
前記第1の時間よりも前記第2の時間の方が長く設定されていることを特徴とする車両用遮光装置。
【請求項3】
請求項1に記載の車両用遮光装置であって、
前記太陽光に関する情報は、車両運行時における太陽光の光量、車両進行方向に対する太陽光の入射方向に関する情報を有し、
前記遮光必要条件は、前記太陽光の光量が所定の基準閾値に達したか否か、及び前記太陽光の入射方向が所定の範囲内にあるか否かに基づいていることを特徴とする車両用遮光装置。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか1つに記載の車両用遮光装置であって、
太陽光情報検出部は、水平方向に並列状に配列された状態で車両の所定領域に配置される複数の受光素子を有し、
前記駆動制御部は、前記複数の受光素子に入力された光量に基づき、最も大きな光量を入力された受光センサーを選択するとともに、選択された当該受光素子における前記太陽光情報を、検出された太陽光情報として採用するとともに、採用された太陽光情報に基づいて前記遮光必要条件を判断するように構成されていることを特徴とする車両用遮光装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用遮光装置であって、
前記駆動制御部は、第1の駆動モータを有し、
前記サンバイザは、当該第1の駆動モータを介して水平軸線回りに回動可能とされるとともに、当該水平軸線回りに上方に回動されることで車室天井面に沿う格納領域に配置され、当該水平軸線回りに下方に回動されることで前記車室天井面から垂下した状態の使用領域へと配置されるように構成されていることを特徴とする車両用遮光装置。
【請求項6】
請求項5に記載の車両用遮光装置であって、
前記駆動制御部は、更に第2の駆動モータを有し、
前記サンバイザは、当該第2の駆動モータを介して、前記水平軸線と交差する軸線回りに回動自在とされるとともに、フロントガラス側の第1の使用領域とサイドガラス側の第2の位置間で駆動されることを特徴とする車両用遮光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−248779(P2009−248779A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99796(P2008−99796)
【出願日】平成20年4月7日(2008.4.7)
【出願人】(599041329)共和産業株式会社 (76)
【出願人】(501278423)野場電工株式会社 (18)