車両用飲料容器ホルダ
【課題】容器保持部の近傍に設けられた操作部の操作によって容器保持部が上昇する誤作動を防止し、確実に飲料容器を取り出す動作の際に容器保持部を上昇させることのできる車両用飲料容器ホルダを提供する。
【解決手段】乗員の手が容器保持ユニット10の上方に移動するまでの移動経路上に、容器保持ユニット10側に位置する第1センサ21と乗員側に位置する第2センサ22とを設け、第2センサ22によって乗員の手を検知した後、所定時間以内に第1センサ21によって乗員の手を検知した場合に、容器保持部材11を上昇させるようにしている。これにより、容器保持ユニット10の近傍にシフトレバー1等の操作部が設けられている場合においても、容器保持部材11に保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して容器保持部材11を上昇させることができる。
【解決手段】乗員の手が容器保持ユニット10の上方に移動するまでの移動経路上に、容器保持ユニット10側に位置する第1センサ21と乗員側に位置する第2センサ22とを設け、第2センサ22によって乗員の手を検知した後、所定時間以内に第1センサ21によって乗員の手を検知した場合に、容器保持部材11を上昇させるようにしている。これにより、容器保持ユニット10の近傍にシフトレバー1等の操作部が設けられている場合においても、容器保持部材11に保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して容器保持部材11を上昇させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の車室内において用いられる車両用飲料容器ホルダに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両用飲料容器ホルダとしては、例えばシフトレバー等、車両のシートに着座した乗員が手で操作を行う操作部の近傍に、飲料容器の下端側を受容可能な凹状に形成された容器保持部が設けられたものが知られている。
【0003】
前記車両用飲料容器ホルダでは、高さ寸法の大きい飲料容器を容器保持部に保持させると、乗員が操作部を操作する際に手が飲料容器に接触し、操作部の操作の妨げとなる場合がある。また、高さ寸法の小さい飲料容器を容器保持部に保持させる場合には、飲料容器の大部分が容器保持部内に位置するため、飲料容器を容器保持部から取り出し難くなる場合がある。
【0004】
そこで、操作部の操作の妨げとならず、また、容器保持部からの飲料容器の取り出しが容易な車両用飲料容器ホルダとして、容器保持部を上下方向に移動させるための移動機構と、容器保持部の近傍における乗員の手の動きを検知するためのセンサと、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この車両用飲料容器ホルダでは、センサによって乗員の手を検知すると、下部側に位置する容器保持部を上方に移動させ、乗員の手を検知しなくなると、下方に移動させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−282094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
容器保持部が上下方向に移動可能な車両用飲料容器ホルダでは、容器保持部の近傍に操作部が設けられているため、操作部を操作するときの乗員の手を検知して容器保持部を上昇させる誤作動が生じることにより、乗員による操作部の操作の妨げとなるおそれがある。
【0007】
本発明の目的とするところは、容器保持部の近傍に設けられた操作部の操作によって容器保持部が上昇する誤作動を防止し、確実に飲料容器を取り出す動作の際に容器保持部を上昇させることのできる車両用飲料容器ホルダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記目的を達成するために、飲料容器を保持可能な容器保持部材および前記容器保持部材を上下方向に移動させる機構を有する飲料容器保持ユニットと、移動する乗員の手を検知可能な検知手段と、を備え、前記検知手段の検知結果に応じて前記容器保持部材を上下方向に移動させる車両用飲料容器ホルダにおいて、前記容器保持部材に対して飲料容器を取り出す動作または飲料容器を保持させる動作を行う際における乗員の手の移動経路上に、互いに間隔をおいて検知手段を複数設け、乗員側に位置する検知手段によって乗員の手を検知した後、所定時間以内に前記乗員側に位置する検知手段よりも前記飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって乗員の手を検知した場合に、前記容器保持部材を上方に移動させるユニット上昇制御手段を備えている。
【0009】
これにより、複数の検知手段によって容器保持部材に対して飲料容器を取り出す動作または飲料容器を保持させる動作が検知されることから、容器保持ユニットの近傍に操作部が設けられている場合においても、保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して飲料容器を上昇させることが可能となる。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、前記容器保持部材に飲料容器が保持されているか否かを検知する飲料容器検知手段と、前記容器保持部材が上下方向の移動範囲の上部側に位置する状態において、前記飲料容器検知手段の検知結果が変化する場合に容器保持部材を下降させるユニット下降制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段のうちの少なくとも1つは、前記容器保持部材に隣接して設けられていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記複数の検知手段のうちの少なくとも2つは、車両の前後方向に配置されていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記前後方向に配置された少なくとも2つの検知手段のうち乗員側に位置する検知手段は、前記飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段よりも車両の幅方向の乗員側に配置されていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットは、車両の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーの前方に設けられ、前方へ最大限傾倒させた前記操作レバーの前端の前方側および後方側のそれぞれには、少なくとも1つの前記検知手段が配置されていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前方へ最大限傾倒させた前記操作レバーの前端の後方側には、複数の前記検知手段が配置されていることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットは、車両の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーの前方に設けられ、前方へ最大限傾倒させた前記操作レバーの前端から前方に所定距離をおいた位置の前方側および後方側のそれぞれには、少なくとも1つの前記検知手段が配置されていることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットの前方側の斜め上方に位置する機器操作用の操作パネルに設けられた操作スイッチの下端よりも下方を移動する乗員の手を検知可能な高さ方向検知手段を備え、ユニット上昇制御手段は、高さ方向検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、容器保持部材の上方への移動を規制することを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットの前方側の斜め上方に位置する機器操作用の操作パネルに設けられた操作スイッチの下端から下方に所定距離をおいた位置よりも下方を移動する乗員の手を検知可能な高さ方向検知手段を備え、ユニット上昇制御手段は、高さ方向検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、容器保持部材の上方への移動を規制することを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、前記複数の検知手段のうちの少なくとも2つは、車両の幅方向に配置されていることを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、前記幅方向に配置された少なくとも2つの検知手段のうち乗員側に位置する検知手段は、飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段よりも車両の前後方向の乗員側に配置されていることを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットは、車両の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーと、前記操作レバーの後方に位置するアームレストと、の間に設けられ、前記アームレストの前端よりも前方を移動する乗員の手を検知可能なアームレスト側検知手段を備え、前記ユニット上昇制御手段は、前記アームレスト側検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、前記容器保持部材の上方への移動を規制することを特徴とする。
また、請求項14に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットは、車両用の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーと、前記操作レバーの後方に位置するアームレストと、の間に設けられ、前記アームレストの前端から前方に所定距離をおいた位置よりも前方を移動する乗員の手を検知可能なアームレスト側検知手段を備え、前記ユニット制御手段は、前記アームレスト側検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、前記容器保持部材の上方への移動を規制することを特徴とする。
また、請求項15に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットは、車両用の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーと、前記操作レバーの後方に位置するアームレストと、の間に設けられ、後方に最大限傾倒させた前記操作レバーの後端から所定距離の範囲内を移動する乗員の手を検知可能なレバー操作検知手段を備え、前記ユニット上昇制御手段は、前記レバー操作検知手段によって乗員の手を検知している場合に、前記容器保持部材の上方への移動を規制することを特徴とする。
また、請求項16に記載の発明は、前記容器保持部材が上部側に位置する状態において、飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって乗員の手を検出しなくなると、前記容器保持部材を下方に移動させるユニット下降制御手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項17に記載の発明は、車両が走行状態でない場合に、容器保持部材が下部側に位置する状態において飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって乗員の手を検出すると前記容器保持部材を上昇させ、容器保持部材が上部側に位置する状態において飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって手を検出しなくなると容器保持部材を下降させる停車中ユニット制御手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項18に記載の発明は、容器保持部材の近傍に位置し、車両または車両内に設けられた機器の操作を行う操作部の操作時に、容器保持部材を上昇させる動作を規制するユニット上昇規制手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、容器保持ユニットの近傍に操作部が設けられている場合においても、保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して飲料容器を上昇させることができるので、操作部の操作を飲料容器を取り出す動作として誤検知することによる飲料容器の上昇動作を防止して車両の運転時の安全性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態の車両用飲料容器ホルダの概略側面断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の車両用飲料容器ホルダの概略平面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の制御系を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態の保持ユニット上昇制御処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態の保持ユニット下降制御処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態の車両用飲料容易ホルダの概略平面図である。
【図7】本発明の第2実施形態の保持ユニット上昇制御処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3実施形態の車両用飲料容器ホルダの概略側面断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態の保持ユニット上昇制御処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第4実施形態の車流緒用飲料容器ホルダの概略断面図である。
【図11】本発明の第4実施形態の車両用飲料容器ホルダの概略平面図である。
【図12】本発明の第4実施形態の保持ユニット上昇制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1乃至図5は、本発明の第1実施形態を示すものである。
【0014】
本発明の車両用飲料容器ホルダは、図1に示すように、車両の運転席と助手席との間に設けられたシフトレバー1と、車室内の前面側の中央部に設けられ、例えばオーディオ機器や空気調和装置の操作スイッチ2aが設けられたセンターパネル2と、の間に設けられている。この車両用飲料容器ホルダは、運転席と助手席との間に位置するセンターコンソール3から出没可能に構成された容器保持ユニット10と、運転席に着座した乗員の手の動作を検知するためのセンサユニット20と、センサユニット20の検知結果に基づいて容器保持ユニット10の動作を制御するためのコントローラ30と、を備えている。
【0015】
容器保持ユニット10は、センターコンソール3に設けられた凹部3a内に設けられている。容器保持ユニット10は、凹部3aから出没自在に構成され、飲料容器Aを保持するための容器保持部材11と、容器保持部材11を上下方向に移動させるための電動モータ12と、を有している。容器保持ユニット10は、容器保持部材11の下面から下方に延びるラック11aと、電動モータ12の回転軸に設けられた歯車12aと、を有し、ラック11aと歯車12aとの組み合わせによって電動モータ12の回転運動を直線運動に変換して容器保持部材11を上下方向に移動させる。
【0016】
センサユニット20は、それぞれセンターコンソール3に設けられ、容器保持ユニット10側に位置する第1センサ21と、乗員側に位置する第2センサ22と、を有している。第1センサ21および第2センサ22は、赤外線センサ等からなり、センターコンソール3の上方を移動する乗員の手の水平方向の移動を検知可能である。第1センサ21および第2センサ22は、乗員の車幅方向中央部側の手が容器保持ユニット10の上方まで移動する経路に沿ってセンターコンソール3に前後方向に配置されている。ここで、第1センサ21は、シフトレバー1を最大限前方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの前端を境界として、その境界の前方を移動する乗員の手を検知可能で、且つ、センターコンソール3の凹部3aの近傍に設けられている。また、第2センサ22は、境界の後方を移動する乗員の手を検知可能で、境界の後方において第1センサ21よりも車幅方向の乗員側に配置されている。第1センサ21および第2センサ22が配置される境界については、シフトレバー1を最大限前方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの前端から所定距離L1(例えば、50mm)をおいた前方を境界としてもよい。この所定距離L1は、シフトレバー1を操作する乗員の手の移動範囲を考慮して設定されるものである。
【0017】
コントローラ30は、CPU、ROM,RAMを有している。コントローラ30は、入力側に接続された装置からの入力信号を受信すると、CPUが、入力信号に基づいてROMに記憶されたプログラムを読み出すとともに、入力信号によって検出された状態をRAMに記憶したり、出力側に接続された装置に出力信号を送信したりする。
【0018】
コントローラ30の出力側には、図3に示すように、容器保持ユニット10の電動モータ12が接続され、電動モータ12に対して正回転または逆回転させるための信号が送信される。また、コントローラ30の入力側には、図3に示すように、シフトレバー1、操作スイッチ2a、車両が走行しているか否かの検出に用いられるアクセルペダル4、容器保持部材11に飲料容器Aが保持されているか否かの検知に用いられる飲料容器センサ11b、第1センサ21、第2センサ22、が接続されている。コントローラ30には、シフトレバー1の操作信号、操作スイッチ2aの操作信号、アクセルペダル4の操作信号、飲料容器センサ11bの検知信号、第1センサ21および第2センサ22からの検知信号、が入力される。
【0019】
以上のように構成された車両用飲料容器ホルダにおいて、コントローラ30は、図4に示すように、容器保持部材11を上昇させる動作を制御する保持ユニット上昇制御処理を行う。
【0020】
(ステップS1)
ステップS1においてCPUは、車両が走行中であるか否かを判定する。車両が走行中であると判定した場合にはステップS2に処理を移し、車両が走行中であると判定しない場合にはステップS5に処理を移す。
ここで、車両が走行中であるか否かの判定は、アクセルペダル4が操作されているか否かを検出することによって行われる。また、車両が走行中であるか否かの判定は、車両の速度計の信号を検知したり、サイドブレーキの操作の有無を検知することによっても行うことが可能である。
【0021】
(ステップS2)
ステップS1において車両が走行中であると判定した場合に、ステップS2においてCPUは、シフトレバー1またはセンターパネル2の操作スイッチ2aが操作中であるか否かを判定する。シフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、シフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定しなかった場合にはステップS3に処理を移す。
【0022】
(ステップS3)
ステップS2においてシフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定しなかった場合に、ステップS3においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS4に処理を移し、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0023】
(ステップS4)
ステップS3において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS4においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、所定時間が経過したと判定しなかった場合にはステップS5に処理を移す。
【0024】
(ステップS5)
ステップS1において車両が走行中であると判定しなかった場合、または、ステップS4において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したと判定しなかった場合に、ステップS5においてCPUは、第1センサ21によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS6に処理を移し、第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0025】
(ステップS6)
ステップS5において第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS6においてCPUは、容器保持部材11を上昇させて保持ユニット上昇制御処理を終了する。
【0026】
また、コントローラ30は、図5に示すように、容器保持部材11がセンターコンソール3の上方に突出している状態において、容器保持部材11を下降させる動作を制御する保持ユニット下降制御処理を行う。
【0027】
(ステップS11)
ステップS11においてCPUは、容器保持部材11がセンターコンソール3の上方に突出しているか否かを判定する。容器保持部材11が突出していると判定した場合にはステップS12に処理を移し、容器保持部材11が突出していると判定しない場合には保持ユニット下降制御処理を終了する。
【0028】
(ステップS12)
ステップS11において容器保持ユニット10が突出していると判定した場合に、ステップS12においてCPUは、飲料容器センサ11bの検知結果が変化したか否かを判定する。飲料容器センサ11bの検知結果が変化したと判定した場合にはステップS14に処理を移し、飲料容器センサ11bの検知結果が変化したと判定しなかった場合にはステップS13に処理を移す。
ここで、飲料容器センサ11bの検知結果が変化したか否かの判定は、容器保持ユニット10に飲料容器Aが保持された状態から飲料容器Aが取り外された状態となったとき、または、容器保持ユニット10に飲料容器Aが保持されていない状態から飲料容器Aが保持された状態となったときを検知するものである。
【0029】
(ステップS13)
ステップS12において飲料容器センサ11bの検知結果が変化したと判定しなかった場合に、ステップS13においてCPUは、第1センサ21によって乗員の手が非検知状態になったか否かを判定する。第1センサ21によって乗員の手が非検知となったと判定した場合にはステップS14に処理を移し、第1センサ21によって乗員の手が非検知状態になったと判定しなかった場合には保持ユニット下降制御手段を終了する。
【0030】
(ステップS14)
ステップS12において飲料容器センサ11bの検知結果が変化したと判定した場合、または、ステップS13において第1センサ21によって乗員の手が非検知状態になったと判定した場合に、ステップS14においてCPUは、容器保持部材11を下降させて保持ユニット下降制御処理を終了する。
【0031】
このように、本実施形態の車両用飲料容器ホルダによれば、乗員の手が容器保持ユニット10の上方に移動するまでの移動経路上に、容器保持ユニット10側に位置する第1センサ21と乗員側に位置する第2センサ22とを設け、第2センサ22によって乗員の手を検知した後、所定時間以内に第1センサ21によって乗員の手を検知した場合に、容器保持部材11を上昇させるようにしている。これにより、容器保持ユニット10の近傍にシフトレバー1等の操作部が設けられている場合においても、容器保持部材11に保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して容器保持部材11を上昇させることができる。したがって、操作部の操作を飲料容器Aを取り出す動作として誤検知することによる容器保持部材11の上昇を防止して、車両の運転時の安全性を向上させることが可能となる。
【0032】
また、容器保持部材11が上部側に位置する状態において、飲料容器センサ11bの検知結果が変化すると、容器保持部材11を下降させるようにしている。これにより、容器保持部材11から飲料容器Aを取り外す動作または容器保持部材11に飲料容器Aを保持させる動作を検知して容器保持部材11を下降させることができる。したがって、容器保持部材11がセンターコンソール3の上方に位置した状態が保持されることはなく、操作部の操作の妨げとなることを防止することが可能となる。
【0033】
また、第1センサ21を、センターコンソール3の容器保持ユニット10の近傍に設けている。これにより、乗員が容器保持部材11から飲料容器Aを取り外す動作を確実に検知することが可能となる。したがって、容器保持部材11の上昇させる動作の誤作動を低減させることが可能となる。
【0034】
また、第1センサ21および第2センサ22を、互いに車両の前後方向に配置している。これにより、シートに着座した乗員が胴体近傍に位置する手を容器保持ユニット10に向かって移動させる動作を検知することができるので、容器保持ユニット10の誤作動を低減することが可能となる。
【0035】
また、乗員側に位置する第2センサ22は、容器保持ユニット10側に位置する第1センサ21に対して、車幅方向で乗員側に配置している。これにより、シートに着座した乗員が胴体近傍に位置する手を容器保持ユニット10に向かって移動させる動作をより正確に検知することができる。したがって、容器保持ユニット10の誤作動を一層低減することが可能となる。
【0036】
また、第1センサ21は、シフトレバー1を最大限前方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの前端を境界として、その境界の前方に配置され、第2センサ22は、境界の後方に配置されている。これにより、シフトレバー1の操作の際に第1センサ21によって乗員の手が検知されることを防止することができるので、容器保持ユニット10の誤作動をさらに低減することが可能となる。
【0037】
また、第1センサ21は、シフトレバー1を最大限前方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの前端から所定距離L1をおいた前方を境界として、その境界の前方に配置され、第2センサ22は、境界の後方に配置されている。これにより、シフトレバー1の操作時の乗員の手が第1センサ21によって検知されることを防止することができ、より容器保持ユニット10の誤作動を低減することが可能となる。
【0038】
また、容器保持部材11が上部側に位置する状態において、第1センサ21が非検知状態になると、容器保持部材11を下降させるようにしている。これにより、乗員が容器保持部材11に対して飲料容器Aを取り出す動作または保持させる動作を終了したことを検知することができる。したがって、乗員が、飲料容器Aを取り出す動作または保持させる動作を行っていないにもかかわらず、容器保持部材11がセンターコンソール3の上方に位置した状態が保持されることを防止することが可能となる。
【0039】
また、車両が走行状態でない場合に、第1センサ21の検知結果のみによって容器保持部材11を上下方向に移動させている。これにより、車両が走行状態でない停車時において、乗員が乗車姿勢でない状態で飲料容器Aを取り外す動作または保持させる動作を行った場合にも、容器保持部材11を移動させることが可能となる。したがって、乗員が、あらゆる状況に応じて容器保持部材11に対する飲料容器Aの着脱操作を行うことが可能となる。
【0040】
また、シフトレバー1またはセンターパネル2の操作スイッチ2aが操作中である場合には、容器保持部材11の動作を行わないようにしている。これにより、シフトレバー1またはセンターパネル2の操作スイッチ2aの操作中において、容器保持部材11の動作を規制することができる。したがって、容器保持ユニット10の誤作動をさらに低減することが可能となる。
【0041】
図6および図7は本発明の第2実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
【0042】
この車両用飲料容器ホルダのセンサユニット20は、図6に示すように、シフトレバー1を最大限前方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの前端を境界として、その境界の後方に第2センサ22および第3センサ23が設けられている。第2センサ22および第3センサ23は、互いに前後方向に配置されている。
【0043】
以上のように構成された車両用飲料容器ホルダにおいて、コントローラ30は、図7に示すように、容器保持部材11を上昇させる動作を制御する保持ユニット上昇制御処理を行う。
【0044】
(ステップS21)
ステップS21においてCPUは、車両が走行中であるか否かを判定する。車両が走行中であると判定した場合にはステップS22に処理を移し、車両が走行中であると判定しない場合にはステップS27に処理を移す。
【0045】
(ステップS22)
ステップS21において車両が走行中であると判定した場合に、ステップS22においてCPUは、シフトレバー1またはセンターパネル2の操作スイッチ2aが操作中であるか否かを判定する。シフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、シフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定しなかった場合にはステップS23に処理を移す。
【0046】
(ステップS23)
ステップS22においてシフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定しなかった場合に、ステップS23においてCPUは、第3センサ23によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第3センサ23によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS24に処理を移し、第3センサ23によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0047】
(ステップS24)
ステップS23において第3センサ23によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS24においてCPUは、第3センサ23によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、所定時間が経過したと判定しなかった場合にはステップS25に処理を移す。
【0048】
(ステップS25)
ステップS24において第3センサによって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間経過したと判定しなかった場合に、ステップS25においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS26に処理を移し、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0049】
(ステップS26)
ステップS25において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS26においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、所定時間が経過したと判定しなかった場合にはステップS27に処理を移す。
【0050】
(ステップS27)
ステップS21において車両が走行中であると判定しなかった場合、または、ステップS26において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したと判定しなかった場合に、ステップS27においてCPUは、第1センサ21によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS28に処理を移し、第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0051】
(ステップS28)
ステップS27において第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS28においてCPUは、容器保持部材11を上昇させて保持ユニット上昇制御処理を終了する。
【0052】
このように本実施形態の車両用飲料容器ホルダによれば、前記第1実施形態と同様に、容器保持ユニット10の近傍にシフトレバー1等の操作部が設けられている場合においても、容器保持部材11に保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して容器保持部材11を上昇させることができる。したがって、操作部の操作を飲料容器Aを取り出す動作として誤検知することによる容器保持部材11の上昇を防止して、車両の運転時の安全性を向上させることが可能となる。
【0053】
また、シフトレバー1を最大限前方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの前端を境界として、その境界の後方に互いに前後方向に配置された第2センサ22および第3センサ23が設けられている。これにより、境界の後方において乗員の手の前後方向の移動を検知することができるので、より正確に乗員が容器保持部材11から飲料容器Aを取り外す動作を検知することが可能となる。
【0054】
図8および図9は、本発明の第3実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
【0055】
この車両用飲料容器ホルダのセンサユニット20は、図8に示すように、容器保持ユニット10の上方を移動する乗員の手の移動を検知可能な第4センサ24を有している。第4センサ24は、センターパネル2に設けられている。ここで、第4センサ24は、センターパネル2に設けられた操作スイッチ2aの下端を境界として、その境界よりも下方を移動する乗員の手を検知可能である。第4センサ24が配置される境界については、操作スイッチ2aの下端から所定距離L2(例えば、30mm)をおいた下方を境界としてもよい。この所定距離L2は、操作スイッチ2aを操作する乗員の手の移動範囲を考慮して設定されるものである。
【0056】
以上のように構成された車両用飲料容器ホルダにおいて、コントローラ30は、図9に示すように、容器保持部材11を上昇させる動作を制御する保持ユニット上昇制御処理を行う。
【0057】
(ステップS31)
ステップS31においてCPUは、車両が走行中であるか否かを判定する。車両が走行中であると判定した場合にはステップS32に処理を移し、車両が走行中であると判定しない場合にはステップS35に処理を移す。
【0058】
(ステップS32)
ステップS31において車両が走行中であると判定した場合に、ステップS32においてCPUは、シフトレバー1またはセンターパネル2の操作スイッチ2aが操作中であるか否かを判定する。シフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、シフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定しなかった場合にはステップS33に処理を移す。
【0059】
(ステップS33)
ステップS32においてシフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定しなかった場合に、ステップS33においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS34に処理を移し、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0060】
(ステップS34)
ステップS33において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS34においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、所定時間が経過したと判定しなかった場合にはステップS35に処理を移す。
【0061】
(ステップS35)
ステップS31において車両が走行中であると判定しなかった場合、または、ステップS34において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したと判定しなかった場合に、ステップS35においてCPUは、第1センサ21によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS36に処理を移し、第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定なかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0062】
(ステップS36)
ステップS35において第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS36においてCPUは、第4センサ24によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第4センサ24によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS37に処理を移し、第4センサ24によって乗員の手が検出されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0063】
(ステップS37)
ステップS36において第4センサ24によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS37においてCPUは、容器保持部材11を上昇させて保持ユニット上昇制御処理を終了する。
【0064】
このように、本実施形態の車両用飲料容器ホルダによれば、前記第1実施形態と同様に、容器保持ユニット10の近傍にシフトレバー1等の操作部が設けられている場合においても、容器保持部材11に保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して容器保持部材11を上昇させることができる。したがって、操作部の操作を飲料容器Aを取り出す動作として誤検知することによる容器保持部材11の上昇を防止して、車両の運転時の安全性を向上させることが可能となる。
【0065】
また、センサユニット20が、容器保持ユニット10の上方の操作スイッチ2aの下端より下方を移動する乗員の手の移動を検知可能な第4センサ24を有している。これにより、第4センサ24によって操作スイッチ2aの下端よりも低い高さまで乗員の手が移動したことを検知した場合にのみ、容器保持部材11を上昇させることができるので、より正確に乗員が容器保持部材11から飲料容器Aを取り外す動作を検知することが可能となる。
【0066】
また、操作スイッチ2aの下端から所定距離L2をおいた下方を境界として、その境界の下方を移動する乗員の手を検知するようにしている。これにより、操作スイッチ2aの操作時の乗員の手が第4センサ24によって検知されることを防止することができ、より容器保持ユニット10の誤作動を低減することが可能となる。
【0067】
図10および図12は本発明の第4実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
【0068】
この車両用飲料容器ホルダの容器保持ユニット10は、図10に示すように、シフトレバー1と、シフトレバー1の後方に設けられたアームレスト5と、の間に設けられている。アームレスト5は、アームレスト本体5aと乗員の肘が置かれる肘受け部5bとからなる。
【0069】
センサユニット20は、図11に示すように、第1センサ21および第2センサ22が、車両の幅方向に配置されている。第1センサ21は、センターコンソール3の凹部3aの近傍に設け有られている。また、第2センサ22は、第1センサ21よりも車幅方向外側に位置するとともに、第1センサ21よりも車両の前後方向の乗員側に配置されている。
【0070】
また、センサユニット20は、アームレスト5の前方を移動する乗員の手の移動を検知可能な第5センサ25を有している。第5センサ25は、肘受け部5bの前端側から所定距離L3(例えば、50mm)をおいた前方を移動する乗員の手を検知可能としてもよい。ここで、所定距離L3は、乗員が肘受け部5bに肘を置いた状態で肘受け部5bの前端側の手の移動範囲を考慮して設定されるものである。
【0071】
また、センサユニット20は、シフトレバー1の最大限後方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの後端より後方を移動する乗員の手の移動を検知可能な第6センサ26を有している。第6センサ26は、シフトレバー1の最大限後方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの後端から所定距離L4(例えば、50mm)の範囲内を移動する乗員の手を検知可能である。ここで、所定距離L4は、シフトレバー1を操作する乗員の手の移動範囲を考慮して設定されるものである。
【0072】
以上のように構成された車両用飲料容器ホルダにおいて、コントローラ30は、図12に示すように、容器保持部材11を上昇させる動作を制御する保持ユニット上昇制御処理を行う。
【0073】
(ステップS41)
ステップS41においてCPUは、車両が走行中であるか否かを判定する。車両が走行中であると判定した場合にはステップS42に処理を移し、車両が走行中であると判定しない場合にはステップS45に処理を移す。
【0074】
(ステップS42)
ステップS41において車両が走行中であると判定した場合に、ステップS42においてCPUは、第6センサ26によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第6センサ26によって乗員の手が検知されたと判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、第6センサ26によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合にはステップS43に処理を移す。
【0075】
(ステップS43)
ステップS32において第6センサ26によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合に、ステップS43においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS44に処理を移し、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0076】
(ステップS44)
ステップS43において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS44においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、所定時間が経過したと判定しなかった場合にはステップS45に処理を移す。
【0077】
(ステップS45)
ステップS41において車両が走行中であると判定しなかった場合、または、ステップS44において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したと判定しなかった場合に、ステップS45においてCPUは、第1センサ21によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS46に処理を移し、第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定なかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0078】
(ステップS46)
ステップS45において第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS46においてCPUは、第5センサ25によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第5センサ25によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS47に処理を移し、第5センサ25によって乗員の手が検出されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0079】
(ステップS47)
ステップS46において第5センサ25によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS47においてCPUは、容器保持部材11を上昇させて保持ユニット上昇制御処理を終了する。
【0080】
このように、本実施形態の車両用飲料容器ホルダによれば、前記第1実施形態と同様に、容器保持ユニット10の近傍にシフトレバー1等の操作部が設けられている場合においても、容器保持部材11に保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して容器保持部材11を上昇させることができる。したがって、操作部の操作を飲料容器Aを取り出す動作として誤検知することによる容器保持部材11の上昇を防止して、車両の運転時の安全性を向上させることが可能となる。
【0081】
また、第1センサ21および第2センサ22を、互いに車両の幅方向に配置している。これにより、シートに着座した乗員の手を容器保持ユニット10に向かって移動させる動作を検知することができるので、容器保持ユニット10の誤作動を低減することが可能となる。
【0082】
また、第2センサ22を、第1センサ21よりも車両の前後方向の乗員側に配置している。これにより、シートに着座した乗員の手を容器保持ユニット10に向かって移動させる動作をより正確に検知することができるので、容器保持ユニット10の誤作動を一層低減することが可能となる。
【0083】
また、アームレスト5の肘受け部5bの前方を移動する乗員の手を検知した場合に、容器保持部材11を上昇可能としている。これにより、肘受け部5bに肘を置いている状態で、容器保持部材11が上昇することを防止することができるので、容器保持ユニット10の誤作動を低減することが可能となる。
【0084】
また、アームレスト5の肘受け部5bの前端から所定距離L3をおいた前方を移動する乗員の手を検知可能としている。これにより、乗員の手を容器保持ユニット10に向かって移動させる動作をより正確に検知することができるので、容器保持ユニット10の誤作動を一層低減することが可能となる。
【0085】
また、シフトレバー1の最大限後方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの後端から所定距離L4の範囲内を移動する乗員の手を検知した場合に、容器保持部材11の上昇する動作を規制するようにしている。これにより、シフトレバー1の操作中において、容器保持部材11の動作を規制することができるので、容器保持ユニット10の誤作動をさらに低減することが可能となる。
【0086】
尚、前記第1実施形態では、境界の前方に第1センサ21を設けるとともに、境界の後方に第2センサ22を設けることによって乗員が容器保持部材11に対して飲料容器Aを取り外す動作または保持させる動作を検知するようにしている。しかし、飲料容器Aを取り外す動作または保持させる動作が検知可能であれば、例えば、境界の前方および後方にそれぞれ複数のセンサを設けるようにしてもよい。
【0087】
また、前記実施形態では、飲料容器Aを取り外す動作または保持させる動作を検知するものとして、赤外線センサ等からなる第1〜第6センサ21〜26を用いたものを示したが、これに限られるものではない。飲料容器Aを取り外す動作または保持させる動作を検知するものとして、例えばカメラを用いても、前記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【符号の説明】
【0088】
1…シフトレバー、2…センターパネル、2a…操作スイッチ、4…アクセルペダル、5…アームレスト、10…容器保持ユニット、11…容器保持部材、11a…飲料容器センサ、12…電動モータ、20…センサユニット、21…第1センサ、22…第2センサ、23…第3センサ、24…第4センサ、25…第5センサ、26…第6センサ、30…コントローラ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の車室内において用いられる車両用飲料容器ホルダに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両用飲料容器ホルダとしては、例えばシフトレバー等、車両のシートに着座した乗員が手で操作を行う操作部の近傍に、飲料容器の下端側を受容可能な凹状に形成された容器保持部が設けられたものが知られている。
【0003】
前記車両用飲料容器ホルダでは、高さ寸法の大きい飲料容器を容器保持部に保持させると、乗員が操作部を操作する際に手が飲料容器に接触し、操作部の操作の妨げとなる場合がある。また、高さ寸法の小さい飲料容器を容器保持部に保持させる場合には、飲料容器の大部分が容器保持部内に位置するため、飲料容器を容器保持部から取り出し難くなる場合がある。
【0004】
そこで、操作部の操作の妨げとならず、また、容器保持部からの飲料容器の取り出しが容易な車両用飲料容器ホルダとして、容器保持部を上下方向に移動させるための移動機構と、容器保持部の近傍における乗員の手の動きを検知するためのセンサと、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この車両用飲料容器ホルダでは、センサによって乗員の手を検知すると、下部側に位置する容器保持部を上方に移動させ、乗員の手を検知しなくなると、下方に移動させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−282094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
容器保持部が上下方向に移動可能な車両用飲料容器ホルダでは、容器保持部の近傍に操作部が設けられているため、操作部を操作するときの乗員の手を検知して容器保持部を上昇させる誤作動が生じることにより、乗員による操作部の操作の妨げとなるおそれがある。
【0007】
本発明の目的とするところは、容器保持部の近傍に設けられた操作部の操作によって容器保持部が上昇する誤作動を防止し、確実に飲料容器を取り出す動作の際に容器保持部を上昇させることのできる車両用飲料容器ホルダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記目的を達成するために、飲料容器を保持可能な容器保持部材および前記容器保持部材を上下方向に移動させる機構を有する飲料容器保持ユニットと、移動する乗員の手を検知可能な検知手段と、を備え、前記検知手段の検知結果に応じて前記容器保持部材を上下方向に移動させる車両用飲料容器ホルダにおいて、前記容器保持部材に対して飲料容器を取り出す動作または飲料容器を保持させる動作を行う際における乗員の手の移動経路上に、互いに間隔をおいて検知手段を複数設け、乗員側に位置する検知手段によって乗員の手を検知した後、所定時間以内に前記乗員側に位置する検知手段よりも前記飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって乗員の手を検知した場合に、前記容器保持部材を上方に移動させるユニット上昇制御手段を備えている。
【0009】
これにより、複数の検知手段によって容器保持部材に対して飲料容器を取り出す動作または飲料容器を保持させる動作が検知されることから、容器保持ユニットの近傍に操作部が設けられている場合においても、保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して飲料容器を上昇させることが可能となる。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、前記容器保持部材に飲料容器が保持されているか否かを検知する飲料容器検知手段と、前記容器保持部材が上下方向の移動範囲の上部側に位置する状態において、前記飲料容器検知手段の検知結果が変化する場合に容器保持部材を下降させるユニット下降制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段のうちの少なくとも1つは、前記容器保持部材に隣接して設けられていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記複数の検知手段のうちの少なくとも2つは、車両の前後方向に配置されていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記前後方向に配置された少なくとも2つの検知手段のうち乗員側に位置する検知手段は、前記飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段よりも車両の幅方向の乗員側に配置されていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットは、車両の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーの前方に設けられ、前方へ最大限傾倒させた前記操作レバーの前端の前方側および後方側のそれぞれには、少なくとも1つの前記検知手段が配置されていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前方へ最大限傾倒させた前記操作レバーの前端の後方側には、複数の前記検知手段が配置されていることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットは、車両の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーの前方に設けられ、前方へ最大限傾倒させた前記操作レバーの前端から前方に所定距離をおいた位置の前方側および後方側のそれぞれには、少なくとも1つの前記検知手段が配置されていることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットの前方側の斜め上方に位置する機器操作用の操作パネルに設けられた操作スイッチの下端よりも下方を移動する乗員の手を検知可能な高さ方向検知手段を備え、ユニット上昇制御手段は、高さ方向検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、容器保持部材の上方への移動を規制することを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットの前方側の斜め上方に位置する機器操作用の操作パネルに設けられた操作スイッチの下端から下方に所定距離をおいた位置よりも下方を移動する乗員の手を検知可能な高さ方向検知手段を備え、ユニット上昇制御手段は、高さ方向検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、容器保持部材の上方への移動を規制することを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、前記複数の検知手段のうちの少なくとも2つは、車両の幅方向に配置されていることを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、前記幅方向に配置された少なくとも2つの検知手段のうち乗員側に位置する検知手段は、飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段よりも車両の前後方向の乗員側に配置されていることを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットは、車両の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーと、前記操作レバーの後方に位置するアームレストと、の間に設けられ、前記アームレストの前端よりも前方を移動する乗員の手を検知可能なアームレスト側検知手段を備え、前記ユニット上昇制御手段は、前記アームレスト側検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、前記容器保持部材の上方への移動を規制することを特徴とする。
また、請求項14に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットは、車両用の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーと、前記操作レバーの後方に位置するアームレストと、の間に設けられ、前記アームレストの前端から前方に所定距離をおいた位置よりも前方を移動する乗員の手を検知可能なアームレスト側検知手段を備え、前記ユニット制御手段は、前記アームレスト側検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、前記容器保持部材の上方への移動を規制することを特徴とする。
また、請求項15に記載の発明は、前記飲料容器保持ユニットは、車両用の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーと、前記操作レバーの後方に位置するアームレストと、の間に設けられ、後方に最大限傾倒させた前記操作レバーの後端から所定距離の範囲内を移動する乗員の手を検知可能なレバー操作検知手段を備え、前記ユニット上昇制御手段は、前記レバー操作検知手段によって乗員の手を検知している場合に、前記容器保持部材の上方への移動を規制することを特徴とする。
また、請求項16に記載の発明は、前記容器保持部材が上部側に位置する状態において、飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって乗員の手を検出しなくなると、前記容器保持部材を下方に移動させるユニット下降制御手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項17に記載の発明は、車両が走行状態でない場合に、容器保持部材が下部側に位置する状態において飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって乗員の手を検出すると前記容器保持部材を上昇させ、容器保持部材が上部側に位置する状態において飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって手を検出しなくなると容器保持部材を下降させる停車中ユニット制御手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項18に記載の発明は、容器保持部材の近傍に位置し、車両または車両内に設けられた機器の操作を行う操作部の操作時に、容器保持部材を上昇させる動作を規制するユニット上昇規制手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、容器保持ユニットの近傍に操作部が設けられている場合においても、保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して飲料容器を上昇させることができるので、操作部の操作を飲料容器を取り出す動作として誤検知することによる飲料容器の上昇動作を防止して車両の運転時の安全性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態の車両用飲料容器ホルダの概略側面断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の車両用飲料容器ホルダの概略平面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の制御系を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態の保持ユニット上昇制御処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態の保持ユニット下降制御処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態の車両用飲料容易ホルダの概略平面図である。
【図7】本発明の第2実施形態の保持ユニット上昇制御処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3実施形態の車両用飲料容器ホルダの概略側面断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態の保持ユニット上昇制御処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第4実施形態の車流緒用飲料容器ホルダの概略断面図である。
【図11】本発明の第4実施形態の車両用飲料容器ホルダの概略平面図である。
【図12】本発明の第4実施形態の保持ユニット上昇制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1乃至図5は、本発明の第1実施形態を示すものである。
【0014】
本発明の車両用飲料容器ホルダは、図1に示すように、車両の運転席と助手席との間に設けられたシフトレバー1と、車室内の前面側の中央部に設けられ、例えばオーディオ機器や空気調和装置の操作スイッチ2aが設けられたセンターパネル2と、の間に設けられている。この車両用飲料容器ホルダは、運転席と助手席との間に位置するセンターコンソール3から出没可能に構成された容器保持ユニット10と、運転席に着座した乗員の手の動作を検知するためのセンサユニット20と、センサユニット20の検知結果に基づいて容器保持ユニット10の動作を制御するためのコントローラ30と、を備えている。
【0015】
容器保持ユニット10は、センターコンソール3に設けられた凹部3a内に設けられている。容器保持ユニット10は、凹部3aから出没自在に構成され、飲料容器Aを保持するための容器保持部材11と、容器保持部材11を上下方向に移動させるための電動モータ12と、を有している。容器保持ユニット10は、容器保持部材11の下面から下方に延びるラック11aと、電動モータ12の回転軸に設けられた歯車12aと、を有し、ラック11aと歯車12aとの組み合わせによって電動モータ12の回転運動を直線運動に変換して容器保持部材11を上下方向に移動させる。
【0016】
センサユニット20は、それぞれセンターコンソール3に設けられ、容器保持ユニット10側に位置する第1センサ21と、乗員側に位置する第2センサ22と、を有している。第1センサ21および第2センサ22は、赤外線センサ等からなり、センターコンソール3の上方を移動する乗員の手の水平方向の移動を検知可能である。第1センサ21および第2センサ22は、乗員の車幅方向中央部側の手が容器保持ユニット10の上方まで移動する経路に沿ってセンターコンソール3に前後方向に配置されている。ここで、第1センサ21は、シフトレバー1を最大限前方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの前端を境界として、その境界の前方を移動する乗員の手を検知可能で、且つ、センターコンソール3の凹部3aの近傍に設けられている。また、第2センサ22は、境界の後方を移動する乗員の手を検知可能で、境界の後方において第1センサ21よりも車幅方向の乗員側に配置されている。第1センサ21および第2センサ22が配置される境界については、シフトレバー1を最大限前方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの前端から所定距離L1(例えば、50mm)をおいた前方を境界としてもよい。この所定距離L1は、シフトレバー1を操作する乗員の手の移動範囲を考慮して設定されるものである。
【0017】
コントローラ30は、CPU、ROM,RAMを有している。コントローラ30は、入力側に接続された装置からの入力信号を受信すると、CPUが、入力信号に基づいてROMに記憶されたプログラムを読み出すとともに、入力信号によって検出された状態をRAMに記憶したり、出力側に接続された装置に出力信号を送信したりする。
【0018】
コントローラ30の出力側には、図3に示すように、容器保持ユニット10の電動モータ12が接続され、電動モータ12に対して正回転または逆回転させるための信号が送信される。また、コントローラ30の入力側には、図3に示すように、シフトレバー1、操作スイッチ2a、車両が走行しているか否かの検出に用いられるアクセルペダル4、容器保持部材11に飲料容器Aが保持されているか否かの検知に用いられる飲料容器センサ11b、第1センサ21、第2センサ22、が接続されている。コントローラ30には、シフトレバー1の操作信号、操作スイッチ2aの操作信号、アクセルペダル4の操作信号、飲料容器センサ11bの検知信号、第1センサ21および第2センサ22からの検知信号、が入力される。
【0019】
以上のように構成された車両用飲料容器ホルダにおいて、コントローラ30は、図4に示すように、容器保持部材11を上昇させる動作を制御する保持ユニット上昇制御処理を行う。
【0020】
(ステップS1)
ステップS1においてCPUは、車両が走行中であるか否かを判定する。車両が走行中であると判定した場合にはステップS2に処理を移し、車両が走行中であると判定しない場合にはステップS5に処理を移す。
ここで、車両が走行中であるか否かの判定は、アクセルペダル4が操作されているか否かを検出することによって行われる。また、車両が走行中であるか否かの判定は、車両の速度計の信号を検知したり、サイドブレーキの操作の有無を検知することによっても行うことが可能である。
【0021】
(ステップS2)
ステップS1において車両が走行中であると判定した場合に、ステップS2においてCPUは、シフトレバー1またはセンターパネル2の操作スイッチ2aが操作中であるか否かを判定する。シフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、シフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定しなかった場合にはステップS3に処理を移す。
【0022】
(ステップS3)
ステップS2においてシフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定しなかった場合に、ステップS3においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS4に処理を移し、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0023】
(ステップS4)
ステップS3において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS4においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、所定時間が経過したと判定しなかった場合にはステップS5に処理を移す。
【0024】
(ステップS5)
ステップS1において車両が走行中であると判定しなかった場合、または、ステップS4において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したと判定しなかった場合に、ステップS5においてCPUは、第1センサ21によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS6に処理を移し、第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0025】
(ステップS6)
ステップS5において第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS6においてCPUは、容器保持部材11を上昇させて保持ユニット上昇制御処理を終了する。
【0026】
また、コントローラ30は、図5に示すように、容器保持部材11がセンターコンソール3の上方に突出している状態において、容器保持部材11を下降させる動作を制御する保持ユニット下降制御処理を行う。
【0027】
(ステップS11)
ステップS11においてCPUは、容器保持部材11がセンターコンソール3の上方に突出しているか否かを判定する。容器保持部材11が突出していると判定した場合にはステップS12に処理を移し、容器保持部材11が突出していると判定しない場合には保持ユニット下降制御処理を終了する。
【0028】
(ステップS12)
ステップS11において容器保持ユニット10が突出していると判定した場合に、ステップS12においてCPUは、飲料容器センサ11bの検知結果が変化したか否かを判定する。飲料容器センサ11bの検知結果が変化したと判定した場合にはステップS14に処理を移し、飲料容器センサ11bの検知結果が変化したと判定しなかった場合にはステップS13に処理を移す。
ここで、飲料容器センサ11bの検知結果が変化したか否かの判定は、容器保持ユニット10に飲料容器Aが保持された状態から飲料容器Aが取り外された状態となったとき、または、容器保持ユニット10に飲料容器Aが保持されていない状態から飲料容器Aが保持された状態となったときを検知するものである。
【0029】
(ステップS13)
ステップS12において飲料容器センサ11bの検知結果が変化したと判定しなかった場合に、ステップS13においてCPUは、第1センサ21によって乗員の手が非検知状態になったか否かを判定する。第1センサ21によって乗員の手が非検知となったと判定した場合にはステップS14に処理を移し、第1センサ21によって乗員の手が非検知状態になったと判定しなかった場合には保持ユニット下降制御手段を終了する。
【0030】
(ステップS14)
ステップS12において飲料容器センサ11bの検知結果が変化したと判定した場合、または、ステップS13において第1センサ21によって乗員の手が非検知状態になったと判定した場合に、ステップS14においてCPUは、容器保持部材11を下降させて保持ユニット下降制御処理を終了する。
【0031】
このように、本実施形態の車両用飲料容器ホルダによれば、乗員の手が容器保持ユニット10の上方に移動するまでの移動経路上に、容器保持ユニット10側に位置する第1センサ21と乗員側に位置する第2センサ22とを設け、第2センサ22によって乗員の手を検知した後、所定時間以内に第1センサ21によって乗員の手を検知した場合に、容器保持部材11を上昇させるようにしている。これにより、容器保持ユニット10の近傍にシフトレバー1等の操作部が設けられている場合においても、容器保持部材11に保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して容器保持部材11を上昇させることができる。したがって、操作部の操作を飲料容器Aを取り出す動作として誤検知することによる容器保持部材11の上昇を防止して、車両の運転時の安全性を向上させることが可能となる。
【0032】
また、容器保持部材11が上部側に位置する状態において、飲料容器センサ11bの検知結果が変化すると、容器保持部材11を下降させるようにしている。これにより、容器保持部材11から飲料容器Aを取り外す動作または容器保持部材11に飲料容器Aを保持させる動作を検知して容器保持部材11を下降させることができる。したがって、容器保持部材11がセンターコンソール3の上方に位置した状態が保持されることはなく、操作部の操作の妨げとなることを防止することが可能となる。
【0033】
また、第1センサ21を、センターコンソール3の容器保持ユニット10の近傍に設けている。これにより、乗員が容器保持部材11から飲料容器Aを取り外す動作を確実に検知することが可能となる。したがって、容器保持部材11の上昇させる動作の誤作動を低減させることが可能となる。
【0034】
また、第1センサ21および第2センサ22を、互いに車両の前後方向に配置している。これにより、シートに着座した乗員が胴体近傍に位置する手を容器保持ユニット10に向かって移動させる動作を検知することができるので、容器保持ユニット10の誤作動を低減することが可能となる。
【0035】
また、乗員側に位置する第2センサ22は、容器保持ユニット10側に位置する第1センサ21に対して、車幅方向で乗員側に配置している。これにより、シートに着座した乗員が胴体近傍に位置する手を容器保持ユニット10に向かって移動させる動作をより正確に検知することができる。したがって、容器保持ユニット10の誤作動を一層低減することが可能となる。
【0036】
また、第1センサ21は、シフトレバー1を最大限前方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの前端を境界として、その境界の前方に配置され、第2センサ22は、境界の後方に配置されている。これにより、シフトレバー1の操作の際に第1センサ21によって乗員の手が検知されることを防止することができるので、容器保持ユニット10の誤作動をさらに低減することが可能となる。
【0037】
また、第1センサ21は、シフトレバー1を最大限前方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの前端から所定距離L1をおいた前方を境界として、その境界の前方に配置され、第2センサ22は、境界の後方に配置されている。これにより、シフトレバー1の操作時の乗員の手が第1センサ21によって検知されることを防止することができ、より容器保持ユニット10の誤作動を低減することが可能となる。
【0038】
また、容器保持部材11が上部側に位置する状態において、第1センサ21が非検知状態になると、容器保持部材11を下降させるようにしている。これにより、乗員が容器保持部材11に対して飲料容器Aを取り出す動作または保持させる動作を終了したことを検知することができる。したがって、乗員が、飲料容器Aを取り出す動作または保持させる動作を行っていないにもかかわらず、容器保持部材11がセンターコンソール3の上方に位置した状態が保持されることを防止することが可能となる。
【0039】
また、車両が走行状態でない場合に、第1センサ21の検知結果のみによって容器保持部材11を上下方向に移動させている。これにより、車両が走行状態でない停車時において、乗員が乗車姿勢でない状態で飲料容器Aを取り外す動作または保持させる動作を行った場合にも、容器保持部材11を移動させることが可能となる。したがって、乗員が、あらゆる状況に応じて容器保持部材11に対する飲料容器Aの着脱操作を行うことが可能となる。
【0040】
また、シフトレバー1またはセンターパネル2の操作スイッチ2aが操作中である場合には、容器保持部材11の動作を行わないようにしている。これにより、シフトレバー1またはセンターパネル2の操作スイッチ2aの操作中において、容器保持部材11の動作を規制することができる。したがって、容器保持ユニット10の誤作動をさらに低減することが可能となる。
【0041】
図6および図7は本発明の第2実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
【0042】
この車両用飲料容器ホルダのセンサユニット20は、図6に示すように、シフトレバー1を最大限前方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの前端を境界として、その境界の後方に第2センサ22および第3センサ23が設けられている。第2センサ22および第3センサ23は、互いに前後方向に配置されている。
【0043】
以上のように構成された車両用飲料容器ホルダにおいて、コントローラ30は、図7に示すように、容器保持部材11を上昇させる動作を制御する保持ユニット上昇制御処理を行う。
【0044】
(ステップS21)
ステップS21においてCPUは、車両が走行中であるか否かを判定する。車両が走行中であると判定した場合にはステップS22に処理を移し、車両が走行中であると判定しない場合にはステップS27に処理を移す。
【0045】
(ステップS22)
ステップS21において車両が走行中であると判定した場合に、ステップS22においてCPUは、シフトレバー1またはセンターパネル2の操作スイッチ2aが操作中であるか否かを判定する。シフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、シフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定しなかった場合にはステップS23に処理を移す。
【0046】
(ステップS23)
ステップS22においてシフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定しなかった場合に、ステップS23においてCPUは、第3センサ23によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第3センサ23によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS24に処理を移し、第3センサ23によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0047】
(ステップS24)
ステップS23において第3センサ23によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS24においてCPUは、第3センサ23によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、所定時間が経過したと判定しなかった場合にはステップS25に処理を移す。
【0048】
(ステップS25)
ステップS24において第3センサによって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間経過したと判定しなかった場合に、ステップS25においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS26に処理を移し、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0049】
(ステップS26)
ステップS25において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS26においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、所定時間が経過したと判定しなかった場合にはステップS27に処理を移す。
【0050】
(ステップS27)
ステップS21において車両が走行中であると判定しなかった場合、または、ステップS26において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したと判定しなかった場合に、ステップS27においてCPUは、第1センサ21によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS28に処理を移し、第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0051】
(ステップS28)
ステップS27において第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS28においてCPUは、容器保持部材11を上昇させて保持ユニット上昇制御処理を終了する。
【0052】
このように本実施形態の車両用飲料容器ホルダによれば、前記第1実施形態と同様に、容器保持ユニット10の近傍にシフトレバー1等の操作部が設けられている場合においても、容器保持部材11に保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して容器保持部材11を上昇させることができる。したがって、操作部の操作を飲料容器Aを取り出す動作として誤検知することによる容器保持部材11の上昇を防止して、車両の運転時の安全性を向上させることが可能となる。
【0053】
また、シフトレバー1を最大限前方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの前端を境界として、その境界の後方に互いに前後方向に配置された第2センサ22および第3センサ23が設けられている。これにより、境界の後方において乗員の手の前後方向の移動を検知することができるので、より正確に乗員が容器保持部材11から飲料容器Aを取り外す動作を検知することが可能となる。
【0054】
図8および図9は、本発明の第3実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
【0055】
この車両用飲料容器ホルダのセンサユニット20は、図8に示すように、容器保持ユニット10の上方を移動する乗員の手の移動を検知可能な第4センサ24を有している。第4センサ24は、センターパネル2に設けられている。ここで、第4センサ24は、センターパネル2に設けられた操作スイッチ2aの下端を境界として、その境界よりも下方を移動する乗員の手を検知可能である。第4センサ24が配置される境界については、操作スイッチ2aの下端から所定距離L2(例えば、30mm)をおいた下方を境界としてもよい。この所定距離L2は、操作スイッチ2aを操作する乗員の手の移動範囲を考慮して設定されるものである。
【0056】
以上のように構成された車両用飲料容器ホルダにおいて、コントローラ30は、図9に示すように、容器保持部材11を上昇させる動作を制御する保持ユニット上昇制御処理を行う。
【0057】
(ステップS31)
ステップS31においてCPUは、車両が走行中であるか否かを判定する。車両が走行中であると判定した場合にはステップS32に処理を移し、車両が走行中であると判定しない場合にはステップS35に処理を移す。
【0058】
(ステップS32)
ステップS31において車両が走行中であると判定した場合に、ステップS32においてCPUは、シフトレバー1またはセンターパネル2の操作スイッチ2aが操作中であるか否かを判定する。シフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、シフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定しなかった場合にはステップS33に処理を移す。
【0059】
(ステップS33)
ステップS32においてシフトレバー1または操作スイッチ2aが操作中であると判定しなかった場合に、ステップS33においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS34に処理を移し、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0060】
(ステップS34)
ステップS33において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS34においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、所定時間が経過したと判定しなかった場合にはステップS35に処理を移す。
【0061】
(ステップS35)
ステップS31において車両が走行中であると判定しなかった場合、または、ステップS34において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したと判定しなかった場合に、ステップS35においてCPUは、第1センサ21によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS36に処理を移し、第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定なかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0062】
(ステップS36)
ステップS35において第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS36においてCPUは、第4センサ24によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第4センサ24によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS37に処理を移し、第4センサ24によって乗員の手が検出されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0063】
(ステップS37)
ステップS36において第4センサ24によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS37においてCPUは、容器保持部材11を上昇させて保持ユニット上昇制御処理を終了する。
【0064】
このように、本実施形態の車両用飲料容器ホルダによれば、前記第1実施形態と同様に、容器保持ユニット10の近傍にシフトレバー1等の操作部が設けられている場合においても、容器保持部材11に保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して容器保持部材11を上昇させることができる。したがって、操作部の操作を飲料容器Aを取り出す動作として誤検知することによる容器保持部材11の上昇を防止して、車両の運転時の安全性を向上させることが可能となる。
【0065】
また、センサユニット20が、容器保持ユニット10の上方の操作スイッチ2aの下端より下方を移動する乗員の手の移動を検知可能な第4センサ24を有している。これにより、第4センサ24によって操作スイッチ2aの下端よりも低い高さまで乗員の手が移動したことを検知した場合にのみ、容器保持部材11を上昇させることができるので、より正確に乗員が容器保持部材11から飲料容器Aを取り外す動作を検知することが可能となる。
【0066】
また、操作スイッチ2aの下端から所定距離L2をおいた下方を境界として、その境界の下方を移動する乗員の手を検知するようにしている。これにより、操作スイッチ2aの操作時の乗員の手が第4センサ24によって検知されることを防止することができ、より容器保持ユニット10の誤作動を低減することが可能となる。
【0067】
図10および図12は本発明の第4実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
【0068】
この車両用飲料容器ホルダの容器保持ユニット10は、図10に示すように、シフトレバー1と、シフトレバー1の後方に設けられたアームレスト5と、の間に設けられている。アームレスト5は、アームレスト本体5aと乗員の肘が置かれる肘受け部5bとからなる。
【0069】
センサユニット20は、図11に示すように、第1センサ21および第2センサ22が、車両の幅方向に配置されている。第1センサ21は、センターコンソール3の凹部3aの近傍に設け有られている。また、第2センサ22は、第1センサ21よりも車幅方向外側に位置するとともに、第1センサ21よりも車両の前後方向の乗員側に配置されている。
【0070】
また、センサユニット20は、アームレスト5の前方を移動する乗員の手の移動を検知可能な第5センサ25を有している。第5センサ25は、肘受け部5bの前端側から所定距離L3(例えば、50mm)をおいた前方を移動する乗員の手を検知可能としてもよい。ここで、所定距離L3は、乗員が肘受け部5bに肘を置いた状態で肘受け部5bの前端側の手の移動範囲を考慮して設定されるものである。
【0071】
また、センサユニット20は、シフトレバー1の最大限後方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの後端より後方を移動する乗員の手の移動を検知可能な第6センサ26を有している。第6センサ26は、シフトレバー1の最大限後方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの後端から所定距離L4(例えば、50mm)の範囲内を移動する乗員の手を検知可能である。ここで、所定距離L4は、シフトレバー1を操作する乗員の手の移動範囲を考慮して設定されるものである。
【0072】
以上のように構成された車両用飲料容器ホルダにおいて、コントローラ30は、図12に示すように、容器保持部材11を上昇させる動作を制御する保持ユニット上昇制御処理を行う。
【0073】
(ステップS41)
ステップS41においてCPUは、車両が走行中であるか否かを判定する。車両が走行中であると判定した場合にはステップS42に処理を移し、車両が走行中であると判定しない場合にはステップS45に処理を移す。
【0074】
(ステップS42)
ステップS41において車両が走行中であると判定した場合に、ステップS42においてCPUは、第6センサ26によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第6センサ26によって乗員の手が検知されたと判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、第6センサ26によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合にはステップS43に処理を移す。
【0075】
(ステップS43)
ステップS32において第6センサ26によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合に、ステップS43においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS44に処理を移し、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0076】
(ステップS44)
ステップS43において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS44においてCPUは、第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定した場合には保持ユニット上昇制御手段を終了し、所定時間が経過したと判定しなかった場合にはステップS45に処理を移す。
【0077】
(ステップS45)
ステップS41において車両が走行中であると判定しなかった場合、または、ステップS44において第2センサ22によって乗員の手が検知されたと判定してから所定時間が経過したと判定しなかった場合に、ステップS45においてCPUは、第1センサ21によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS46に処理を移し、第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定なかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0078】
(ステップS46)
ステップS45において第1センサ21によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS46においてCPUは、第5センサ25によって乗員の手が検知されたか否かを判定する。第5センサ25によって乗員の手が検知されたと判定した場合にはステップS47に処理を移し、第5センサ25によって乗員の手が検出されたと判定しなかった場合には保持ユニット上昇制御手段を終了する。
【0079】
(ステップS47)
ステップS46において第5センサ25によって乗員の手が検知されたと判定した場合に、ステップS47においてCPUは、容器保持部材11を上昇させて保持ユニット上昇制御処理を終了する。
【0080】
このように、本実施形態の車両用飲料容器ホルダによれば、前記第1実施形態と同様に、容器保持ユニット10の近傍にシフトレバー1等の操作部が設けられている場合においても、容器保持部材11に保持された飲料を取り出す乗員の動作のみを検知して容器保持部材11を上昇させることができる。したがって、操作部の操作を飲料容器Aを取り出す動作として誤検知することによる容器保持部材11の上昇を防止して、車両の運転時の安全性を向上させることが可能となる。
【0081】
また、第1センサ21および第2センサ22を、互いに車両の幅方向に配置している。これにより、シートに着座した乗員の手を容器保持ユニット10に向かって移動させる動作を検知することができるので、容器保持ユニット10の誤作動を低減することが可能となる。
【0082】
また、第2センサ22を、第1センサ21よりも車両の前後方向の乗員側に配置している。これにより、シートに着座した乗員の手を容器保持ユニット10に向かって移動させる動作をより正確に検知することができるので、容器保持ユニット10の誤作動を一層低減することが可能となる。
【0083】
また、アームレスト5の肘受け部5bの前方を移動する乗員の手を検知した場合に、容器保持部材11を上昇可能としている。これにより、肘受け部5bに肘を置いている状態で、容器保持部材11が上昇することを防止することができるので、容器保持ユニット10の誤作動を低減することが可能となる。
【0084】
また、アームレスト5の肘受け部5bの前端から所定距離L3をおいた前方を移動する乗員の手を検知可能としている。これにより、乗員の手を容器保持ユニット10に向かって移動させる動作をより正確に検知することができるので、容器保持ユニット10の誤作動を一層低減することが可能となる。
【0085】
また、シフトレバー1の最大限後方に傾倒させた姿勢におけるシフトノブの後端から所定距離L4の範囲内を移動する乗員の手を検知した場合に、容器保持部材11の上昇する動作を規制するようにしている。これにより、シフトレバー1の操作中において、容器保持部材11の動作を規制することができるので、容器保持ユニット10の誤作動をさらに低減することが可能となる。
【0086】
尚、前記第1実施形態では、境界の前方に第1センサ21を設けるとともに、境界の後方に第2センサ22を設けることによって乗員が容器保持部材11に対して飲料容器Aを取り外す動作または保持させる動作を検知するようにしている。しかし、飲料容器Aを取り外す動作または保持させる動作が検知可能であれば、例えば、境界の前方および後方にそれぞれ複数のセンサを設けるようにしてもよい。
【0087】
また、前記実施形態では、飲料容器Aを取り外す動作または保持させる動作を検知するものとして、赤外線センサ等からなる第1〜第6センサ21〜26を用いたものを示したが、これに限られるものではない。飲料容器Aを取り外す動作または保持させる動作を検知するものとして、例えばカメラを用いても、前記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【符号の説明】
【0088】
1…シフトレバー、2…センターパネル、2a…操作スイッチ、4…アクセルペダル、5…アームレスト、10…容器保持ユニット、11…容器保持部材、11a…飲料容器センサ、12…電動モータ、20…センサユニット、21…第1センサ、22…第2センサ、23…第3センサ、24…第4センサ、25…第5センサ、26…第6センサ、30…コントローラ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料容器を保持可能な容器保持部材および前記容器保持部材を上下方向に移動させる機構を有する飲料容器保持ユニットと、移動する乗員の手を検知可能な検知手段と、を備え、前記検知手段の検知結果に応じて前記容器保持部材を上下方向に移動させる車両用飲料容器ホルダにおいて、
前記容器保持部材に対して飲料容器を取り出す動作または飲料容器を保持させる動作を行う際における乗員の手の移動経路上に、互いに間隔をおいて検知手段を複数設け、
乗員側に位置する検知手段によって乗員の手を検知した後、所定時間以内に前記乗員側に位置する検知手段よりも前記飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって乗員の手を検知した場合に、前記容器保持部材を上方に移動させるユニット上昇制御手段を備えた
ことを特徴とする車両用飲料容器ホルダ。
【請求項2】
前記容器保持部材に飲料容器が保持されているか否かを検知する飲料容器検知手段と、
前記容器保持部材が上下方向の移動範囲の上部側に位置する状態において、前記飲料容器検知手段の検知結果が変化する場合に容器保持部材を下降させるユニット下降制御手段と、を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項3】
前記飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段のうちの少なくとも1つは、前記容器保持部材に隣接して設けられている
ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項4】
前記複数の検知手段のうちの少なくとも2つは、車両の前後方向に配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項5】
前記前後方向に配置された少なくとも2つの検知手段のうち乗員側に位置する検知手段は、前記飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段よりも車両の幅方向の乗員側に配置されている
ことを特徴とする請求項4に記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項6】
前記飲料容器保持ユニットは、車両の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーの前方に設けられ、
前方へ最大限傾倒させた前記操作レバーの前端の前方側および後方側のそれぞれには、少なくとも1つの前記検知手段が配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項7】
前方へ最大限傾倒させた前記操作レバーの前端の後方側には、複数の前記検知手段が配置されている
ことを特徴とする請求項6に記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項8】
前記飲料容器保持ユニットは、車両の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーの前方に設けられ、
前方へ最大限傾倒させた前記操作レバーの前端から前方に所定距離をおいた位置の前方側および後方側のそれぞれには、少なくとも1つの前記検知手段が配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項9】
前記飲料容器保持ユニットの前方側の斜め上方に位置する機器操作用の操作パネルに設けられた操作スイッチの下端よりも下方を移動する乗員の手を検知可能な高さ方向検知手段を備え、
ユニット上昇制御手段は、高さ方向検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、容器保持部材の上方への移動を規制する
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項10】
前記飲料容器保持ユニットの前方側の斜め上方に位置する機器操作用の操作パネルに設けられた操作スイッチの下端から下方に所定距離をおいた位置よりも下方を移動する乗員の手を検知可能な高さ方向検知手段を備え、
ユニット上昇制御手段は、高さ方向検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、容器保持部材の上方への移動を規制する
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項11】
前記複数の検知手段のうちの少なくとも2つは、車両の幅方向に配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項12】
前記幅方向に配置された少なくとも2つの検知手段のうち乗員側に位置する検知手段は、飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段よりも車両の前後方向の乗員側に配置されている
ことを特徴とする請求項11に記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項13】
前記飲料容器保持ユニットは、車両の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーと、前記操作レバーの後方に位置するアームレストと、の間に設けられ、
前記アームレストの前端よりも前方を移動する乗員の手を検知可能なアームレスト側検知手段を備え、
前記ユニット上昇制御手段は、前記アームレスト側検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、前記容器保持部材の上方への移動を規制する
ことを特徴とする請求項11または12に記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項14】
前記飲料容器保持ユニットは、車両用の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーと、前記操作レバーの後方に位置するアームレストと、の間に設けられ、
前記アームレストの前端から前方に所定距離をおいた位置よりも前方を移動する乗員の手を検知可能なアームレスト側検知手段を備え、
前記ユニット上昇制御手段は、前記アームレスト側検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、前記容器保持部材の上方への移動を規制する
ことを特徴とする請求項11または12に記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項15】
前記飲料容器保持ユニットは、車両用の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーと、前記操作レバーの後方に位置するアームレストと、の間に設けられ、
後方に最大限傾倒させた前記操作レバーの後端から所定距離の範囲内を移動する乗員の手を検知可能なレバー操作検知手段を備え、
前記ユニット上昇制御手段は、前記レバー操作検知手段によって乗員の手を検知している場合に、前記容器保持部材の上方への移動を規制する
ことを特徴とする請求項11または12に記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項16】
前記容器保持部材が上部側に位置する状態において、飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって乗員の手を検出しなくなると、前記容器保持部材を下方に移動させるユニット下降制御手段を備えた
ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項17】
車両が走行状態でない場合に、容器保持部材が下部側に位置する状態において飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって乗員の手を検出すると前記容器保持部材を上昇させ、容器保持部材が上部側に位置する状態において飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって手を検出しなくなると容器保持部材を下降させる停車中ユニット制御手段を備えた
ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項18】
容器保持部材の近傍に位置し、車両または車両内に設けられた機器の操作を行う操作部の操作時に、容器保持部材を上昇させる動作を規制するユニット上昇規制手段を備えた
ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項1】
飲料容器を保持可能な容器保持部材および前記容器保持部材を上下方向に移動させる機構を有する飲料容器保持ユニットと、移動する乗員の手を検知可能な検知手段と、を備え、前記検知手段の検知結果に応じて前記容器保持部材を上下方向に移動させる車両用飲料容器ホルダにおいて、
前記容器保持部材に対して飲料容器を取り出す動作または飲料容器を保持させる動作を行う際における乗員の手の移動経路上に、互いに間隔をおいて検知手段を複数設け、
乗員側に位置する検知手段によって乗員の手を検知した後、所定時間以内に前記乗員側に位置する検知手段よりも前記飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって乗員の手を検知した場合に、前記容器保持部材を上方に移動させるユニット上昇制御手段を備えた
ことを特徴とする車両用飲料容器ホルダ。
【請求項2】
前記容器保持部材に飲料容器が保持されているか否かを検知する飲料容器検知手段と、
前記容器保持部材が上下方向の移動範囲の上部側に位置する状態において、前記飲料容器検知手段の検知結果が変化する場合に容器保持部材を下降させるユニット下降制御手段と、を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項3】
前記飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段のうちの少なくとも1つは、前記容器保持部材に隣接して設けられている
ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項4】
前記複数の検知手段のうちの少なくとも2つは、車両の前後方向に配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項5】
前記前後方向に配置された少なくとも2つの検知手段のうち乗員側に位置する検知手段は、前記飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段よりも車両の幅方向の乗員側に配置されている
ことを特徴とする請求項4に記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項6】
前記飲料容器保持ユニットは、車両の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーの前方に設けられ、
前方へ最大限傾倒させた前記操作レバーの前端の前方側および後方側のそれぞれには、少なくとも1つの前記検知手段が配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項7】
前方へ最大限傾倒させた前記操作レバーの前端の後方側には、複数の前記検知手段が配置されている
ことを特徴とする請求項6に記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項8】
前記飲料容器保持ユニットは、車両の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーの前方に設けられ、
前方へ最大限傾倒させた前記操作レバーの前端から前方に所定距離をおいた位置の前方側および後方側のそれぞれには、少なくとも1つの前記検知手段が配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項9】
前記飲料容器保持ユニットの前方側の斜め上方に位置する機器操作用の操作パネルに設けられた操作スイッチの下端よりも下方を移動する乗員の手を検知可能な高さ方向検知手段を備え、
ユニット上昇制御手段は、高さ方向検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、容器保持部材の上方への移動を規制する
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項10】
前記飲料容器保持ユニットの前方側の斜め上方に位置する機器操作用の操作パネルに設けられた操作スイッチの下端から下方に所定距離をおいた位置よりも下方を移動する乗員の手を検知可能な高さ方向検知手段を備え、
ユニット上昇制御手段は、高さ方向検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、容器保持部材の上方への移動を規制する
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項11】
前記複数の検知手段のうちの少なくとも2つは、車両の幅方向に配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項12】
前記幅方向に配置された少なくとも2つの検知手段のうち乗員側に位置する検知手段は、飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段よりも車両の前後方向の乗員側に配置されている
ことを特徴とする請求項11に記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項13】
前記飲料容器保持ユニットは、車両の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーと、前記操作レバーの後方に位置するアームレストと、の間に設けられ、
前記アームレストの前端よりも前方を移動する乗員の手を検知可能なアームレスト側検知手段を備え、
前記ユニット上昇制御手段は、前記アームレスト側検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、前記容器保持部材の上方への移動を規制する
ことを特徴とする請求項11または12に記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項14】
前記飲料容器保持ユニットは、車両用の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーと、前記操作レバーの後方に位置するアームレストと、の間に設けられ、
前記アームレストの前端から前方に所定距離をおいた位置よりも前方を移動する乗員の手を検知可能なアームレスト側検知手段を備え、
前記ユニット上昇制御手段は、前記アームレスト側検知手段によって乗員の手を検知しない場合に、前記容器保持部材の上方への移動を規制する
ことを特徴とする請求項11または12に記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項15】
前記飲料容器保持ユニットは、車両用の幅方向中央部に位置する面から上方に延びる車両操作用の操作レバーと、前記操作レバーの後方に位置するアームレストと、の間に設けられ、
後方に最大限傾倒させた前記操作レバーの後端から所定距離の範囲内を移動する乗員の手を検知可能なレバー操作検知手段を備え、
前記ユニット上昇制御手段は、前記レバー操作検知手段によって乗員の手を検知している場合に、前記容器保持部材の上方への移動を規制する
ことを特徴とする請求項11または12に記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項16】
前記容器保持部材が上部側に位置する状態において、飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって乗員の手を検出しなくなると、前記容器保持部材を下方に移動させるユニット下降制御手段を備えた
ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項17】
車両が走行状態でない場合に、容器保持部材が下部側に位置する状態において飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって乗員の手を検出すると前記容器保持部材を上昇させ、容器保持部材が上部側に位置する状態において飲料容器保持ユニット側に位置する検知手段によって手を検出しなくなると容器保持部材を下降させる停車中ユニット制御手段を備えた
ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【請求項18】
容器保持部材の近傍に位置し、車両または車両内に設けられた機器の操作を行う操作部の操作時に、容器保持部材を上昇させる動作を規制するユニット上昇規制手段を備えた
ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の車両用飲料容器ホルダ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−201183(P2012−201183A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−66552(P2011−66552)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【Fターム(参考)】
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