説明

車椅子乗降用電動ウィンチ

【課題】車椅子の牽引に際し、牽引部材を迅速に引き出す。
【解決手段】駆動源2の原動歯車3に対し前後方向で噛合離脱自在な従動歯車4を、牽引
部材9の巻取軸5に軸着し、巻取軸5は前記離脱方向に付勢され、上下揺動自在な第一リ
ンク14の基端を枢着し、第一リンク14の先端は、基端を支点に上下揺動する第二リンク16
先端の長穴17に装着した摺動片19を介して枢着連結され、摺動片19は第一、二リンク14、
16の上下揺動を規制する軌道18上に往復動自在に案内支持され、死点Xを越えた軌道18の
上端18aに配置した時に、原動歯車3と従動歯車4との離間状態を保持する様に設定し、
死点Xを越えた軌道18の下端18bに配置した時に、原動歯車3と従動歯車4との噛合状態
を保持する様に設定し、摺動片19をその軌道18上で往復移動させる操作手段20を設けるこ
とにより、駆動源2の停止状態で手動操作にて牽引部材9を迅速に引き出せる様にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車椅子利用者が車椅子ごと乗降する際に用いられる車椅子乗降用電動ウィン
チに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、後部に設けた車椅子専用の乗降口にスロープを装備し、このスロープを介護者の
誘導によって上り下りすることにより、身障者等が車椅子に座ったまま乗り降り出来る様
にした車両が見受けられる。
この様な車両では、車内に車椅子牽引用の電動ウィンチを搭載し、このウィンチから引
き出した索条等の牽引部材先端のフックを車椅子に係止し、牽引部材をウィンチが巻き取
る又は繰り出すことにより、スロープを上り下りする時に介護者が車椅子を押し出す力又
は支える力を補助し、身障者等を車椅子に座った状態で安全に乗降させている(例えば、
特許文献1参照)。
【特許文献1】登録実用新案第3032294号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記装置によって介護者の負担は軽減されるものであるが、ウィンチは電動であるため
、巻き取られている牽引部材を車外の車椅子まで自動で繰り出すのに長い時間を要してお
り、特に、雨などの天候の悪い時には、準備に手間取って迅速に乗車させられないといっ
た課題を有していた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記課題に鑑み、車椅子乗降用のスロープを装備した車両の車室内に設けた
車椅子乗降用電動ウィンチにおいて、該ウィンチの駆動源に連繋した原動歯車に対し前後
方向で噛合離脱自在に設けた従動歯車を、牽引部材の巻取軸に軸着し、該巻取軸は、従動
歯車の原動歯車からの離脱方向に付勢されると共に、上下揺動自在な第一リンクの基端を
枢着し、該第一リンクの先端と、基端を支点に上下揺動する第二リンクの先端とを、該先
端の軸線上に設けた長穴に装着した摺動片を介して枢着連結し、摺動片は第一、二リンク
の上下揺動を規制する軌道上に往復動自在に案内支持され、その軌道上には第一、二リン
クの死点を有し、該死点を越えた軌道の上端に摺動片を配置した時に、原動歯車と従動歯
車との離間状態が保持される様に設定すると共に、死点を越えた軌道の下端に摺動片を配
置した時に、原動歯車と従動歯車との噛合状態が保持される様に設定し、摺動片をその軌
道上で往復移動させる操作手段を設けたことを特徴としている。
これにより、車椅子の乗降に際し、駆動源の停止状態で手動操作にて牽引部材を迅速に
引き出せる様にする。
又、操作手段は、第一、二リンクが揺動する上下方向に往復直線移動自在な変向体を設
け、該変向体には、第一、二リンクの上下側の夫々に対応したリンク上方押圧手段及びリ
ンク下方押圧手段を設けると共に、牽引部材をその走行方向に沿って案内する様に連設し
た一対の定滑車の間に設けられ、且つ牽引部材を定滑車より上方で緊張案内する動滑車を
取付けることにより、変向体の上動操作で原動歯車から従動歯車を離脱させて牽引部材を
手動で引き出せる様にし、手動で牽引部材を全部引き出した後に、その場で牽引部材を引
張することで原動歯車と従動歯車を再噛合させる。
【発明の効果】
【0005】
要するに請求項1に係る発明によれば、操作手段により、第一、二リンクを連結してい
る摺動片を、その軌道上の死点を越えた軌道の上端に配置させると、原動歯車と従動歯車
との離間状態が保持されるので、従動歯車を軸着した巻取軸は、牽引部材を手動で引き出
し可能とした回転自在な状態と成すことができ、よって車椅子利用者の乗車に際して牽引
部材を車椅子に連結するに当たり、駆動源の停止状態で手動操作にて牽引部材を迅速に引
き出すことができ、電動ウィンチの駆動にて繰り出していた従来手法に比しその作業を飛
躍的に短縮できる。
又、操作手段にて、上記摺動片を、その軌道上の死点を越えた軌道の下端に配置させる
と、原動歯車と従動歯車との噛合状態が保持されるので、駆動源の駆動力を巻取軸に伝動
でき、車椅子利用者の乗降時には従来同様に牽引部材の自動牽引及び繰り出しにより、介
護者による車椅子の誘導が楽に行え、介護者の負担を軽減して車椅子利用者を安全に乗降
させられる。
【0006】
請求項2に係る発明では、操作手段は、第一、二リンクが揺動する上下方向に往復直線
移動自在な変向体を設け、該変向体には、第一、二リンクの上下側の夫々に対応したリン
ク下方押圧手段及びリンク上方押圧手段を設けると共に、牽引部材をその走行方向に沿っ
て案内する様に連設した一対の定滑車の間に設けられ、且つ牽引部材を定滑車より上方で
緊張案内する動滑車を取付けたので、原動歯車と従動歯車の噛合状態において、変向体を
上方へ移動させるだけで、これに連動するリンク上方押圧手段が第一、二リンクを上方へ
押圧でき、摺動片が死点を越えると、巻取軸に作用する付勢力によって従動歯車は原動歯
車より離脱でき、巻取軸を回転自在と成して手動で牽引部材を迅速に引き出すことができ
る。
そして、牽引部材を手動で引き出して、巻取軸による牽引部材の繰り出しが完了した状
態で、牽引部材を引張することにより、動滑車を下動させることができ、これにより変向
体と共に下動するリンク下方押圧手段が第一、二リンクを下方へ押圧でき、摺動片が死点
を越えると、巻取軸に作用する付勢力に抗した牽引部材の引張力にて従動歯車は原動歯車
に噛合でき、これにより駆動源の作動にて車椅子に連結した牽引部材を巻き取り可能な状
態と成すことができ、全部繰り出された牽引部材をその場で引張するだけのため、ウィン
チの設置された車室内へ戻って操作する必要がなく便利である等その実用的効果甚だ大で
ある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下本発明の実施の形態としての実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜4に示す車椅子乗降用電動ウィンチは、車椅子乗降用のスロープを装備した車両
の車室内に設置される。
車室フロア上に固定されるベース1上の左側には、正逆回転自在な電動モータから成る
駆動源2を固定している。
駆動源2は、その前方に減速機構部を設け、該減速機構部より右側に水平突出した原動
軸に原動歯車3が軸着され、該原動歯車3の後方には、従動歯車4を原動歯車3に対し前
後方向で噛合離脱自在に配置している。
【0008】
従動歯車4は、ベース1の右側後方に水平配置した巻取軸5の左端に軸着され、該巻取
軸5は、ベース1上の右側後方に立設した左右一対の軸受基板6間に架設されている。
軸受基板6には、前後に長い長穴7を貫設し、該長穴7には、巻取軸5の両端側に取付
けた軸受8を摺動自在に装着し、これにより巻取軸5を回転自在にして、且つ、前後方向
に移動自在と成している。
巻取軸5は、合成樹脂製ベルトから成る牽引部材9を左巻きに巻装し、牽引部材9を巻
取軸5下方から前方へ繰り出す様に成している。
又、巻取軸5には、これに軸着した従動歯車4を原動歯車3から離脱させる後方へ付勢
する手段10を設けている。
付勢手段10は、巻取軸5において、これに巻装される牽引部材9の両側縁近傍の夫々に
フック11を掛止し、各フック11の基端間に架設したバネ掛け梁11aと、ベース1の右側後
端に立設したバネ掛止台12との間に引張バネ13を介装している。
尚、牽引部材9の先端側は、図示しないが、二股に分岐され、各先端には車椅子の左右
フレームの夫々に掛止するフックを設けている。
【0009】
各軸受基板6の内側面に近接する巻取軸5の左右側には、上下揺動自在な第一リンク14
の基端を枢着している。
一方、ベース1上の右側前方には、第一リンク14とフック11との間隙に対応配置される
支持板15を立設し、該支持板15の内側面前方には、上下揺動自在な第二リンク16の基端を
枢着しており、第二リンク16の先端は、その軸線上に長穴17を設けている。
そして、第一リンク14の先端は、支持板15に貫設した円弧状の案内溝18と、長穴17とに
摺動自在に装着したピン状の摺動片19を介して第二リンク16の先端に枢着連結される。
案内溝18は、第一、二リンク14、16の上下揺動を規制する様に摺動片19を往復移動自在
に案内支持する軌道であって、その軌道18上の中途部位には、第一、二リンク14、16の死
点Xを有し、摺動片19がその軌道18上の死点Xを越えて軌道18の上端18aに配置した時に
、長穴17の先端17aに摺動片19が位置して第一、二リンク14、16が山形屈曲し、原動歯車
3と従動歯車4との離間状態を保持する様に設定し、又摺動片19がその軌道18上の死点X
を越えて軌道18の下端18bに配置した時に、長穴17の基端17bに摺動片19が位置して第一
、二リンク14、16が谷形屈曲し、原動歯車3と従動歯車4との噛合状態を保持する様に設
定されている。
【0010】
そして、支持板15には、摺動片19をその軌道18上で往復移動させる操作手段20を設けて
いる。
操作手段20は、第一、二リンク14、16が揺動する上下方向に往復直線移動自在な変向体
21を設け、該変向体21には、その往復移動に応じ、第一、二リンク14、16を山形又は谷形
に屈曲させる様に第一、二リンク14、16の上下側の夫々に対応したリンク上方押圧手段22
及びリンク下方押圧手段23を設けると共に、軌道18の下端18bより下方で牽引部材9をそ
の走行方向に沿って案内する様に連設した前後一対の定滑車24の間に設けられ、且つ牽引
部材9を定滑車24より上方で緊張案内する動滑車25を取付けている。
【0011】
変向体21は、各支持板15の外側面前方に上下摺動自在に当接した摺接板であり、その下
端にフック部26を設け、後部には第一リンク14の先端下側へ延出した突起状のリンク上方
押圧手段22を設けている。
リンク上方押圧手段22は、原動歯車3と従動歯車4の噛合状態に対応した第一、二リン
ク14、16の谷形屈曲状態で第一リンク14の先端下側に当接し、かかる状態より変向体21を
上動させることで第一リンク14を上方へ押圧して、摺動片19を軌道18に沿って上方へ移動
させる様に成しており、変向体21の上動中において少なくとも摺動片19がその軌道18上の
死点Xを越えるまでの間は、第一リンク14の先端下側を上方へ押圧する様に設定している

リンク下方押圧手段23は、支持板15間において第二リンク16の上側で上下動自在に架設
した杆材であり、該杆材の支持板15の外側面より突出した各端部は変向体21の上端を固着
すると共に、杆材の略中央に引手27(図1では省略)を取付けている。
又、リンク下方押圧手段23は、支持板15の上端より変向体21のストロークに対応して凹
設したガイド溝28にて案内支持され、原動歯車3と従動歯車4の離間状態に対応した第一
、二リンク14、16の山形屈曲状態で第二リンク16の上側に近接し、かかる状態より変向体
21を下動させることで第二リンク16を下方へ押圧して、摺動片19を軌道18に沿って下方へ
移動させる様に成している。
【0012】
定滑車24は、変向体21の下方前後に対応する様に支持板15間に架設した車軸24aに対し
回転自在に取付けたロールである。
動滑車25は、支持板15間において第二リンク16の下方で上下動自在に架設した車軸25a
に対し回転自在に取付けたロールであり、その車軸25aの各端部は、支持板15においてガ
イド溝28と同一軸線上にしてその下方に貫設した、ガイド溝28と同長の支持穴29を通して
変向体21のフック部26に固定され、これにより動滑車25は、変向体21と共に上下方向に往
復直線移動する。
【0013】
上記の様に構成されたウィンチは、図2〜3において二点鎖線で示すカバー30で被覆さ
れ、該カバー30において引手27及び牽引部材9に対応する部位には、これらの挿通口が形
成されている。
又、駆動源2の正逆回転は、車両の運転席又はリモートコントローラーにより操作され
る。
【0014】
次に、本発明に係るウィンチの動作について説明する。
牽引部材9の引出し前状態では、駆動源2は停止しており、原動歯車3と従動歯車4と
は噛合している。
そして、変向体21及び動滑車25は下限に位置し、第一、二リンク14、16は、谷形屈曲し
て摺動片19は軌道18の下端18bに位置すると共に、長穴17の基端17bに位置し、リンク下
方押圧手段23は第二リンク16の上側に当接し、リンク下方押圧手段22は第一リンク14の先
端下側に当接している(図1〜5参照)。
この様に、第一、二リンク14、16を連結している摺動片19が死点Xを越えて軌道18の下
端18bに位置しているため、原動歯車3と従動歯車4の噛合状態は堅固に保持されている

【0015】
車外の車椅子をその利用者と共に乗車させるに際しては、上記状態のウィンチにおいて
引手27を引き上げる。
これにより、変向体21及び動滑車25は上動し、第一リンク14の先端下側に当接している
リンク上方押圧手段22は、第一リンク14を上方へ押圧し、摺動片19を軌道18に沿って上方
へ移動させる。
リンク上方押圧手段22による第一リンク14の押圧中において、摺動片19がその軌道18上
の死点Xを越えると、第一リンク14の基端の巻取軸5に作用する引張バネ13による付勢力
によって、巻取軸5は後方へ移動し、同時に摺動片19は、軌道18の上端18aに位置すると
共に、長穴17の先端17aに位置し、第一、二リンク14、16を山形屈曲させ、第一リンク14
はリンク上方押圧手段22より離間する(図6参照)。
これにより、原動歯車3から従動歯車4は離脱し、巻取軸5は回転自在な状態となる。
かかる状態では、変向体21及び動滑車25は上限に位置し、リンク下方押圧手段23は第二
リンク16の上側に近接している。
そして、第一、二リンク14、16を連結している摺動片19が死点Xを越えて軌道18の上端
18aに位置しているため、原動歯車3と従動歯車4の離間状態は堅固に保持されている。
【0016】
上記の様に引手27の引き上げで巻取軸5を回転自在な状態と成した後、牽引部材9の先
端をスロープ手前の車椅子まで手動で引き出す。
牽引部材9が全部引き出された状態で、更に牽引部材9を引張すると、その引張力は牽
引部材9を緊張させ、上限に位置する動滑車25を引き下げると共に巻取軸5を前方へ移動
させる方向へ作用する(図7参照)。
これにより動滑車25と共に変向体21は下動し、この動作に伴いリンク下方押圧手段23が
第二リンク16の上側を下方へ押圧し、摺動片19を軌道18に沿って下方へ移動させる。
リンク上方押圧手段23による第二リンク16の押圧中において、摺動片19がその軌道18上
の死点Xを越えると、上記巻取軸5に作用する引張バネ13の付勢力に抗した引張力によっ
て、巻取軸5は前方へ移動し、同時に摺動片19は、軌道18の下端18bに位置すると共に、
長穴17の基端17bに位置し、第一、二リンク14、16を谷形屈曲させ、第一リンク14の先端
下側はリンク上方押圧手段22に当接する(図8参照)。
これにより、従動歯車4は原動歯車3に再噛合し、駆動源2の駆動力が原動歯車3及び
従動歯車4を介して巻取軸5に伝動可能な状態となる。
【0017】
この後、車椅子のフレームにフックを介して牽引部材9を連結し、駆動源2を作動させ
て牽引部材9を巻取軸5の回転で巻取り、車椅子を牽引することにより、車椅子はスロー
プを経て車内へ移動する。
又、車椅子を降車させるには、駆動源2を上記巻取り時とは逆方向に回転させ、巻取軸
5が牽引部材9を繰り出し、その繰り出し長さに応じ車椅子を車外方向へ後退させること
で成される。
車椅子の降車後、牽引部材9の車椅子との連結を解除し、車椅子乗降時と同様に駆動源
2を作動させ、牽引部材9を巻取る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】車椅子乗降用電動ウィンチの内部構造を示す平面図である。
【図2】図1のAーA断面図である。
【図3】図1の一部省略BーB断面図である。
【図4】図1の一部省略CーC断面図である。
【図5】原動歯車と従動歯車の噛合状態における要部簡略図である。
【図6】原動歯車と従動歯車の離間状態における要部簡略図である。
【図7】牽引部材の繰り出し完了時における要部簡略図である。
【図8】牽引部材の引張時における要部簡略図である。
【符号の説明】
【0019】
2 駆動源
3 原動歯車
4 従動歯車
5 巻取軸
9 牽引部材
14 第一リンク
16 第二リンク
17 長穴
17a 先端
17b 基端
18 軌道
18a 上端
18b 下端
19 摺動片
20 操作手段
21 変向体
22 リンク上方押圧手段
23 リンク下方押圧手段
24 定滑車
25 動滑車
X 死点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車椅子乗降用のスロープを装備した車両の車室内に設けた車椅子乗降用電動ウィンチに
おいて、該ウィンチの駆動源に連繋した原動歯車に対し前後方向で噛合離脱自在に設けた
従動歯車を、牽引部材の巻取軸に軸着し、該巻取軸は、従動歯車の原動歯車からの離脱方
向に付勢されると共に、上下揺動自在な第一リンクの基端を枢着し、該第一リンクの先端
と、基端を支点に上下揺動する第二リンクの先端とを、該先端の軸線上に設けた長穴に装
着した摺動片を介して枢着連結し、摺動片は第一、二リンクの上下揺動を規制する軌道上
に往復動自在に案内支持され、その軌道上には第一、二リンクの死点を有し、該死点を越
えた軌道の上端に摺動片を配置した時に、原動歯車と従動歯車との離間状態が保持される
様に設定すると共に、死点を越えた軌道の下端に摺動片を配置した時に、原動歯車と従動
歯車との噛合状態が保持される様に設定し、摺動片をその軌道上で往復移動させる操作手
段を設けたことを特徴とする車椅子乗降用電動ウィンチ。
【請求項2】
操作手段は、第一、二リンクが揺動する上下方向に往復直線移動自在な変向体を設け、
該変向体には、第一、二リンクの上下側の夫々に対応したリンク上方押圧手段及びリンク
下方押圧手段を設けると共に、牽引部材をその走行方向に沿って案内する様に連設した一
対の定滑車の間に設けられ、且つ牽引部材を定滑車より上方で緊張案内する動滑車を取付
けたことを特徴とする請求項1記載の車椅子乗降用電動ウィンチ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−75472(P2007−75472A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−269382(P2005−269382)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(393020122)トーシンテック株式会社 (20)