説明

軌条型運搬装置

【課題】軌条の中間においても走行体を容易に取り換えることができ、軌条の自由度を増すことができる、軌条型運搬装置を提供する。
【解決手段】この軌条型運搬装置は、被運搬物をレール体14に沿って搬送するための走行体12と、レール体14とを備え、前記走行体12は、被運搬物を支持する移動本体30と、前記移動本体30を移動させるアクチュエータ32と、前記レール体14の噛合部24と噛合して、移動される噛合部34と、レール体14の中間点において、レール体14の挟持位置から接離自在となるように、移動本体30に固定された、第1レール挟持体40と、レール体14の中間点において、レール体14の挟持位置から接離自在となるように、移動本体30に固定された、第2レール挟持体46とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、軌条型運搬装置に関し、特に例えば、工場内において被運搬物を吊り下げて運搬できる軌条型運搬装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の軌条型運搬装置として、ミカン果樹園等の傾斜地等に装備される運搬設備を構成するモノレールがある(特許文献1参照)。
このモノレール式運搬設備は、支柱によって地上にモノレールを架設し、これを案内にして走行機を走行させるのである(走行機でトレーラを牽引するが、ここでは図示を省略した)。
この場合、モノレールは、角形の軌道材と、この底面に取り付けられるラックとからなり、このラックに走行機に設けられる駆動ローラ(ピニオン)を噛み合わせて走行するのである。尚、駆動ローラの上方には転動ローラが設けられており、この両者で軌道材を上下から挟持して姿勢を保っている。又、駆動ローラを必要としない個所では上下二つの転動ローラで挟持するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08−085449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の軌条型運搬装置は、軌道材すなわちレールの上に、走行機を移動自在に固定しているが、走行機をレールから取り外すときには、走行機をレールの始端ないしは終端から抜いて取り外す必要がある。それゆえに、レールが無端環状の場合には、レールから容易に走行機を取り外すことができない。また、その走行機の構造上、レールの上を走行機が走行するようにしなければならず、それゆえに自由なレール構造を選択できない。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、軌条の中間においても走行体を容易に取り換えることができ、軌条の自由度を増すことができる、軌条型運搬装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の請求項1にかかる軌条型運搬装置は、被運搬物をレール体に沿って搬送するための走行体と、噛合部、左右にのびる第1レール部及び上下にのびる第2レール部を有するレール体とを備え、前記走行体は、被運搬物を支持する移動本体と、前記移動本体を前記レール体に沿って移動させるアクチュエータと、前記レール体の噛合部と噛合して、アクチュエータによって移動される噛合部と、第1レール部の上下両面を挟むガイドローラが回転自在に取り付けられ、レール体の中間点において、レール体の挟持位置から接離自在となるように、移動本体に固定された、第1レール挟持体と、第2レール部の左右両面を挟むガイドローラが回転自在に取り付けられ、レール体の中間点において、レール体の挟持位置から接離自在となるように、移動本体に固定された、第2レール挟持体とを備えた、軌条型運搬装置である。
この発明の請求項2にかかる軌条型運搬装置は、レール体は、走行モータからなるアクチュエータに電気エネルギーを供給する線状電気エネルギー供給部を有し、移動本体は、前記線状電気エネルギー供給部と接触して電気エネルギーを受給し且つアクチュエータに送電するエネルギー受給・供給部を有する、請求項1に記載の軌条型運搬装置である。
この発明の請求項3にかかる軌条型運搬装置は、噛合部は、アクチュエータの回転軸に固定される回転体と、前記回転体に固定される凸状噛合体とを備え、前記凸状噛合体は、レール本体の凹状噛合部と噛合し、回転体の回転に伴い、レール体に沿って走行体を移動させるように形成された、請求項1又は請求項2に記載の軌条型運搬装置である。
この発明の請求項4にかかる軌条型運搬装置は、第1レール挟持体は、上下一対のローラを第1レール部の厚みに対応する適宜な間隔をあけて回転自在に固定された第1ローラ保持部を有し、前記第1ローラ保持部は、前記ローラを固定された位置とは離れた位置において、移動本体に形成された、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の軌条型運搬装置である。
この発明の請求項5にかかる軌条型運搬装置は、第2レール挟持体は、左右一対のローラを第2レール部の厚みに対応する適宜な間隔をあけて回転自在に固定されたローラ保持部を有し、前記ローラ保持部は、一方のローラを移動本体に固定する第2ローラ保持部と、他方のローラを固定された位置とは離れた位置において、枢軸をもって回転自在に移動本体に取り付ける第3ローラ保持部とを有する、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の軌条型運搬装置である。
この発明の請求項6にかかる軌条型運搬装置は、レール体は、無端環状軌条又は始端と終端とを備える軌条であり、前記中間点は、前記軌条の中間の部位である、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の軌条型運搬装置である。
この発明の請求項7にかかる軌条型運搬装置は、走行体から突き出し設けられたフックと、被運搬物を吊り下げ、前記フックに引っ掛けられるフック引掛部とを備え、前記フックは、フック引掛部から離脱したときに、フックに形成された反発部によって、フック引掛部より引掛けられない位置に離れるように形成された、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の軌条型運搬装置である。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、被運搬物をレール体に沿って搬送するための走行体と、噛合部、左右にのびる第1レール部及び上下にのびる第2レール部を有するレール体とを備え、前記走行体は、被運搬物を支持する移動本体と、前記移動本体を前記レール体に沿って移動させるアクチュエータと、前記レール体の噛合部と噛合して、アクチュエータによって移動される噛合部と、第1レール部の上下両面を挟むガイドローラが回転自在に取り付けられ、レール体の中間点において、レール体の挟持位置から接離自在となるように、移動本体に固定された、第1レール挟持体と、第2レール部の左右両面を挟むガイドローラが回転自在に取り付けられ、レール体の中間点において、レール体の挟持位置から接離自在となるように、移動本体に固定された、第2レール挟持体とを備えているので、第1レール挟持体及び第2レール挟持体を、レール体から外すことにより、移動本体をレール体から外すことができ、しかも、走行中においても第1レール挟持体と第2レール挟持体とによりレールを挟むので、走行体がレール体から外れるおそれがないために、レール体の構造を自由に設定することができる。
請求項2の発明によれば、レール体は、走行モータからなるアクチュエータに電気エネルギーを供給する線状電気エネルギー供給部を有し、移動本体は、前記線状電気エネルギー供給部と接触して電気エネルギーを受給し且つアクチュエータに送電するエネルギー受給・供給部を有するので、制御ユニット等を移動本体に取り付けて、アクチュエータの移動を制御して、走行体を走行させることができる。
請求項3の発明によれば、噛合部は、アクチュエータの回転軸に固定される回転体と、前記回転体に固定される凸状噛合体とを備え、前記凸状噛合体は、レール本体の凹状噛合部と噛合し、回転体の回転に伴い、レール体に沿って走行体を移動させるように形成されているので、アクチュエータの回転体の回転により、確実に走行体をレール体に沿って移動させることができる。
請求項4の発明によれば、第1レール挟持体は、上下一対のローラを第1レール部の厚みに対応する適宜な間隔をあけて回転自在に固定された第1ローラ保持部を有し、前記第1ローラ保持部は、前記ローラを固定された位置とは離れた位置において、移動本体に形成されているので、上下一対のローラによって、レール体を挟んで走行体を走行させることができる。
請求項5の発明によれば、第2レール挟持体は、左右一対のローラを第2レール部の厚みに対応する適宜な間隔をあけて回転自在に固定されたローラ保持部を有し、前記ローラ保持部は、一方のローラを移動本体に固定する第2ローラ保持部と、他方のローラを固定された位置とは離れた位置において、枢軸をもって回転自在に移動本体に取り付ける第3ローラ保持部とを有するので、第3ローラ保持部を枢軸を中心にして回動させて、レール体に接離させることができ、レール体に走行体を着脱することができる。
請求項6の発明によれば、レール体は、無端環状軌条又は始端と終端とを備える軌条であり、前記中間点は、前記軌条の中間の部位であるので、種々のレール体を構成して、且つ走行体を中間点においてレール体に着脱することができる。
請求項7の発明によれば、走行体から突き出し設けられたフックと、被運搬物を吊り下げ、前記フックに引っ掛けられるフック引掛部とを備え、前記フックは、フック引掛部から離脱したときに、フックに形成された反発部によって、フック引掛部より引掛けられない位置に離れるように形成されているので、被運搬物Gを定位置で着脱を自動で行うことができる。
【0008】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明にかかる軌条型運搬装置の斜視図解図である。
【図2】この発明にかかる走行体の斜視図解図である。
【図3】この発明にかかる軌条型運搬装置の背面図解図である。
【図4】この発明にかかる軌条型運搬装置の側面図解図である。
【図5】走行体をレール体に取り付ける方法を示す側面図解図である。
【図6】走行体をレール体に取り付ける方法を示す側面図解図である。
【図7】走行体の走行状態を示す正面図解図である。
【図8】走行体の走行状態を示す底面図解図である。
【図9】走行体の要部を示す正面図解図である。
【図10】走行体の要部を示す側面図解図である。
【図11】この発明にかかる別の実施の形態である軌条型運搬装置の側面図解図である。
【図12】吊り下げ体の背面図解図である。
【図13】吊り下げ体の走行体への取り付け構造を示す正面図解図である。
【図14】吊り下げ体の図解図であり、(A)は側面図解図であり、(B)は底面図解図である。
【図15】吊り下げ体の正面図解図である。
【図16】吊り下げ体の水平走行時の状態を示す正面図解図である。
【図17】吊り下げ体の垂直昇降時の状態を示す正面図解図である。
【図18】別の吊り下げ体の正面図解図である。
【図19】別の吊り下げ体の側面図解図である。
【図20】別の吊り下げ体の伸縮状態を示す正面図解図である。
【図21】別の吊り下げ体の伸縮状態を示す正面図解図である。
【図22A】別の吊り下げ体の伸縮状態を示す正面図解図である。
【図22B】別の吊り下げ体の走行体への取付構造を示す正面図解図である。
【図23】レール体の架設構造を示す側面図解図である。
【図24】レール体の架設構造を示す図解図であり、(A)は正面図解図であり、(B)は斜視図解図であり、(C)は正面図解図であり、(D)は側面図解図である。
【図25】別のレール体を示す平面図解図である。
【図26】別のレール体を示す正面図解図である。
【図27】被吊り下げ物固定部の変形例を示す正面図解図である。
【図28】図27図示被吊り下げ物固定部の要部を示す図解図であり、(A)は、正面図解図であり、(B)は、側面図解図である。
【図29】図27図示被吊り下げ物固定部の下限まで下降したときの正面図解図である。
【図30】図29図示被吊り下げ物固定部の要部を示す図解図であり、(A)は、正面図解図であり、(B)は、側面図解図である。
【図31】図30A方向矢視図解図である。
【図32】被吊り下げ物固定部を離脱させ上昇するときの図27図示被吊り下げ物固定部の正面図解図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明にかかる軌条型運搬装置10は、被運搬物Gを搬送するための走行体12と、被運搬物Gを搬送する地点間に架け渡されるレール体14とを備える。
【0011】
レール体14は、左右にのびる第1レール部20及び上下にのびる第2レール部22及び噛合部24を有する。
この実施の形態においては、第1レール部20と第2レール部22とは、断面L字型で一体的に形成されている。噛合部24は、第2レール部22の下縁に、間隔をおいて正面視略U字型の切り欠きを形成してなる。
【0012】
走行体12は、被運搬物Gを支持する移動本体30と、前記移動本体30を前記レール体14に沿って移動させるアクチュエータ32と、前記レール体14の噛合部24と噛合して、アクチュエータ32によって移動される噛合部34と、第1レール部20の上下両面を挟むガイドローラ36,38が回転自在に取り付けられ、レール体14の中間点14Aにおいて、レール体14の挟持位置から接離自在となるように、移動本体30に固定された、第1レール挟持体40と、第2レール部22の左右両面を挟むガイドローラ42,44が回転自在に取り付けられ、レール体14の中間点14Aにおいて、レール体14の挟持位置から接離自在となるように、移動本体30に固定された、第2レール挟持体46とを備える。
【0013】
移動本体30は、正面視略逆U字型上部50,下部52,側面視略L字型の右側部54及び側面視略L字型の左側部56を備える。
【0014】
アクチュエータ32は、走行モータ70を有し、その走行モータの回転軸70aに固定される回転体72と、前記回転体72に固定される、噛合部34を構成する凸状噛合体74とを備える。
前記凸状噛合体74は、前記第2レール部22の凹状の噛合部24の内縁に沿う外形を備える断面円形の直円柱体であり、レール体14の第2レール部22の凹状の噛合部24と噛合し、回転体72の回転に伴い、レール体14に沿って走行体12を移動させるように形成されている。
アクチュエータ32は、移動本体30の右側部54及び左側部56から内側に向けて突設された走行モータ取付部60及び走行モータ取付部62に固定されている。
【0015】
第1レール挟持体40は、上下一対のローラ80,ローラ82を備え、ローラ80及びローラ82のうち上側のローラ80は、第1ローラ保持部84の水平方向に突設されたローラ回転軸に回転自在に固定され、もう一方のローラ82は、第1ローラ保持部84において第1レール部20の厚みに対応する適宜な間隔を他方のローラ80との間にあけてローラ回転軸に回転自在に固定されている。
前記第1ローラ保持部84は、前記ローラ80,ローラ82を固定された位置とは離れた位置において、移動本体30に形成されている。
【0016】
第2レール挟持体46は、左右一対のローラ90,ローラ92を備え、ローラ90及びローラ92のうち内側のローラ90は、移動本体30の右側部54と左側部56との間に架設された第2ローラ保持部94に垂直方向に突設されたローラ回転軸に回転自在に固定されている。
そして、第2レール部22の厚みに対応する適宜な間隔をあけて、第3ローラ保持部96に他方のローラ92が固定される。
第3ローラ保持部96は、ローラ92を固定された位置とは離れた位置において、枢軸96aをもって回動自在に移動本体30の右側部54及び左側部56に取り付けられる。
【0017】
回転体72は、正面視円形体であり、回転体72の表面から突設された凸状噛合体74は、前記レール体14の凹状噛合部24の間隔に対応して円状に適宜な間隔をおいて形成された円柱状体である。
この実施の形態においては、回転体72は、並列された噛合部24の間隔に対応した間隔をおいて回転体72の外周縁に沿って、凸状噛合体74が回転体72を構成する回転板72aの表面から手前側に向けて突設され且つ回転体72を構成する回転板72bの背面との間に架設されて、レール体14の噛合部24に嵌合するように構成されている。
そして、回転体72の回転に伴い、凸状噛合体74は、レール体14の凹状噛合部24に順次噛み合って、走行体12をレール体14に沿って移動させる。
【0018】
第3ローラ保持部96は、図4ないし図6において示すように、その上部において下方に向けて垂直に突設された回転軸にローラ92を固定され、枢軸96aをもって移動本体30の右側部54及び左側部56に枢設されている。
又、第3ローラ保持部96は、移動本体30の右側部54及び左側部56に固定されることにより、ローラ90とローラ92とにより、レール体14の第2レール部22を左右から挟むように、構成されている。
【0019】
第1レール挟持体40は、前記ローラ80及びローラ82以外に、更に、第1レール部20の先端に接触して回転するローラ88を備える。
ローラ88は、第1ローラ保持部84の上下方向における略々中央において、垂直方向に固定された回転軸に回転自在に固定され、第1レール挟持体40がレール体14から外れることを防止している。
【0020】
移動本体30は、レール体14の電気エネルギーを供給する線状電気エネルギー供給部26と接触して電気エネルギーを受給し且つアクチュエータ32に送電するエネルギー受給・供給部58を、第2レール挟持体46の上部において上方に向けて突設されて設けられている。
レール体14は、走行モータからなるアクチュエータ32に電気エネルギーを供給する線状電気エネルギー供給部26を有する。
レール体14は、無端環状軌条又は始端と終端とを備える軌条であり、中間点14Aは、前記軌条の中間の部位である。
【0021】
次に、この軌条型運搬装置10の使用の方法について説明する。
まず、走行体12をレール体14に取り付ける場合、レール体14の中間点14Aにおいて、第1レール部20の先端側より第1レール挟持体40のローラ80とローラ82との間に第1レール部20を挟み込み、第1レール部20の先端にローラ88が達するまで入れる。このとき、第2レール挟持体46のローラ90は、第2レール部22の表面に当接する。
次に、第2レール挟持体46を枢軸96aを中心に回動させて、ローラ92を第2レール部22の表面に当接させる。そして、第2レール挟持体46を、移動本体30に適宜ボルトナット等の固定具で固定する。
そして、制御ユニット100を操作して、アクチュエータ32の移動距離や方向を制御するように、調整する。
アクチュエータ32の走行モータ70が回転すれば、回転体72が回転して、噛合部24と噛合部34とが順次噛み合い、走行体12がレール体14に沿って移動する。
【0022】
この発明にかかる軌条型運搬装置10は、種々のものを運搬できるが、前記実施の形態においては、メッキ工場におけるメッキされる物を吊り下げて運搬するように構成されている。
レール体14は、図23及び図24に示すように、第1レール部120の上面に溶接して固着されたナット28aに、メッキ工場の建屋の天井から吊り下げられたレール吊り下げ部材28bの先端に固着されたボルト28cを螺合して、天井から吊り下げられる。建屋内に設置されたレール体14に沿って、適宜メッキ工程に対応して、走行体12が停止と走行とを繰り返すように、構成されている。
【0023】
そして、水平(左右)走行(図3図示)のみならず、垂直走行(図7図示)も可能なように、被運搬物Gを吊り下げる吊り下げ体410は、次のように構成されている。
吊り下げ体410は、図11及び図12に示すように、被運搬物Gを昇降させることができるように構成されている。
吊り下げ体410は、図16〜図17に示すように、レール体14が水平方向に架設されているときと垂直方向に架設されているときのいずれにおいても、被運搬物Gを水平状態に維持した状態において走行体12をレール体14に沿って送行させることができる。
吊り下げ体410は、前と後ろとに適宜な間隔をおいて分離されて並列させられた前保持筒412と後保持筒432とを備える。
前記前保持筒412の筒内には、支持部414に回転軸416aで回転自在に固定された吊り下げ体ガイドローラ416,支持部414に回転軸418aで回転自在に固定された吊り下げ体ガイドローラ418及び支持部414に回転軸420aで回転自在に固定された吊り下げ体ガイドローラ420が、それぞれの回転軸416aと回転軸418aと回転軸420aとを正三角形状に3点配置され、吊り下げ体ガイドローラ416,吊り下げ体ガイドローラ418及び吊り下げ体ガイドローラ420は、前保持筒412の筒内壁面に接触しながら回転する。
前記後保持筒432の筒内には、支持部434に回転軸416aで回転自在に固定された吊り下げ体ガイドローラ436,支持部434に回転軸418aで回転自在に固定された吊り下げ体ガイドローラ438及び支持部434に回転軸420aで回転自在に固定された吊り下げ体ガイドローラ440が、それぞれの回転軸416aと回転軸418aと回転軸420aとを正三角形状に3点配置され、吊り下げ体ガイドローラ436,吊り下げ体ガイドローラ438及び吊り下げ体ガイドローラ440は、後保持筒432の筒内壁面に接触しながら回転する。
【0024】
吊り下げ体410は、前保持筒412と後保持筒432とを前と後ろとに適宜な間隔をおいて分離して固定するために形成された、前保持部450及び後保持部452を備え、前保持部450と後保持部452とは、上保持部454の下方に垂設されている。
前保持部450,後保持部452及び上保持部454は、いずれもプレート状であり、正面視倒コ字型に形成されている。
前記前保持筒412の支持部414と後保持筒432の支持部434との間には、支持部414の中央と支持部434の中央との間において、中心軸422が架け渡されている。
中心軸422は、前保持部450と後保持部452との間に架け渡され、固定されている。
回転軸416aは、吊り下げ体ガイドローラ416と吊り下げ体ガイドローラ436との間に架け渡され、回転軸418aは吊り下げ体ガイドローラ418と吊り下げ体ガイドローラ438との間に架け渡され、回転軸420aは吊り下げ体ガイドローラ420と吊り下げ体ガイドローラ440との間に架け渡されている。
【0025】
支持部414と支持部434との間において、中心軸422の下において、中心軸422に近い位置にて、被運搬物Gを吊り下げられる、被吊り下げ物固定部426が吊り下げられている。
被吊り下げ物固定部426は、その前と後とに、前保持筒412及び後保持筒432の下方を挿入するための凹み426a及び凹み426bが穿設されている。
そして、レール体14が水平から垂直に変化したときには、吊り下げ体ガイドローラ416,吊り下げ体ガイドローラ418及び吊り下げ体ガイドローラ420が前保持筒412内を転動するとともに吊り下げ体ガイドローラ436,吊り下げ体ガイドローラ438及び吊り下げ体ガイドローラ440が後保持筒432内を転動する。
而して、被吊り下げ物固定部426は、走行体12が水平走行するときと垂直走行するときのいずれも、垂直に垂れ下がり、被運搬物Gを正常な状態に維持して搬送できる。
又、中心軸422に近い位置にて被吊り下げ物固定部426が支持部414及び支持部434に固定されているので、被運搬物Gの搬送時の揺れを防ぐことができる。
吊り下げ体ガイドローラ436,吊り下げ体ガイドローラ438及び吊り下げ体ガイドローラ440は、後保持筒432の筒内壁面に接触しながら回転するので、円滑に回転して被運搬物Gの加重により水平維持を行うことができる。
【0026】
吊り下げ体410を走行体12に取り付けるときには、図12及び図13に示すように、走行体12の下部52に形成された、断面コ字型の吊り下げ体取り付け部52aと吊り下げ体取り付け部52bとの間に上保持部454の左右端を嵌装して、固定される。
この実施の形態においては、吊り下げ体取り付け部52aと吊り下げ体取り付け部52bとは、開口部分が対向するように、下部52の側部において下方に向けて突設されている。そして、プレート状の上保持部454の左右端縁を吊り下げ体取り付け部52aに嵌挿し適宜ボルト52a1によって固定し且つ左右端縁を吊り下げ体取り付け部52bに嵌挿して適宜ボルト52a1によって固定するように構成されている。
この実施の形態においては、移動本体固定部312aの上面に更に第3リンク保持部314b及び第4リンク保持部314cを突設され、リンク部316の下部を固定し且つ上部に移動本体固定部312aを固定して、リンク部316を重層状にできるように構成されている。
【0027】
吊り下げ体410は、次のような構成の吊り下げ体310としてもよい。
吊り下げ体310は、走行体12に固定される走行部固定部312と、被運搬物Gを吊り下げられる被吊り下げ物固定部314と、走行部固定部312と被吊り下げ物固定部314との間に架け渡され、伸縮するように構成されたリンク部316とを備える。
走行部固定部312は、移動本体30の下部52にボルト・ナット等の固着具で固定される移動本体固定部312aと、移動本体固定部312aの下部に突設されて、リンク部316の上方の一端を回動自在に保持する第1リンク保持部312bと、前記第1リンク保持部312bと適宜な間隔をおいて移動本体固定部312aの下部に突設されて、リンク部316の上方の他端を回動自在に保持する第2リンク保持部312cとを備える。
被吊り下げ物固定部314は、被運搬物Gを直接固定する固定部314aと、固定部314aの上部に突設されて、リンク部316の下方の一端を回動自在に保持する第3リンク保持部314bと、前記第3リンク保持部314bと適宜な間隔をおいて固定部314aの上部に突設されて、リンク部316の下方の他端を回動自在に保持する第4リンク保持部314cとを備える。
リンク部316は、被運搬物Gを伸縮方向に移動させるように伸縮するように構成され、第1リンク保持部312bに回動自在に固定される第1リンク316aと、第2リンク保持部312cに回動自在に固定される第2リンク316bと、第3リンク保持部314bに回動自在に固定される第3リンク316cと、第4リンク保持部314cに回動自在に固定される第4リンク316dとを備える。
第1リンク316aは、第1リンク保持部312bに固定された部位とは離れた他端において第3リンク316cに回動自在に固定され、第2リンク316bは、第2リンク保持部312cに固定された部位とは離れた他端において第4リンク316dに回動自在に固定されている。
第1リンク316aは、第1リンク保持部312bに支持ピン318aで回動自在に固定され、第2リンク316bは、第2リンク保持部312cに支持ピン318bで回動自在に固定され、第3リンク316cは、第3リンク保持部314bに支持ピン318cで回動自在に固定され、第4リンク316dは、第4リンク保持部314cに支持ピン318dで回動自在に固定されている。
第1リンク316aと第2リンク316bとは交差し、第3リンク316cと第4リンク316dとは交差するとともに、第1リンク316aと第3リンク316cとは支持ピン318fで回動自在に固定されて回り対偶し、第2リンク316bと第4リンク316dとは支持ピン318eで回動自在に固定されて回り対偶する。
被吊り下げ物固定部314は、その中央の上部に作動部314dを上方に向けて突設され、ワイヤ、ウインチ等で被吊り下げ物固定部314を上下動させて、リンク部316を伸縮させるように構成されている。
【0028】
吊り下げ体310を、走行体12に取り付けるときにおいては、図12及び図13に示すように、移動本体固定部312aの左右端縁を下部52の吊り下げ体取り付け部52aと吊り下げ体取り付け部52bとに嵌挿し固定すればよい。
【0029】
この実施の形態においては、リンク部316は、前と後ろとに適宜な間隔をおいて分離されて並列させられた前リンク部316Aと後リンク部316Bとを備える。
それに対応して、走行部固定部312は、前リンク部316A及び後リンク部316Bの上方の一端を回動自在に保持する手前側の第1リンク保持部312b1及び後ろ側の第1リンク保持部312b2と、前記第1リンク保持部312b1及び後ろ側の第1リンク保持部312b2と適宜な間隔をおいて移動本体固定部312aの下部に突設されて、前リンク部316Aと後リンク部316Bの上方の他端を回動自在に保持する手前側の第2リンク保持部312c1及び後ろ側の第2リンク保持部312c2とを備える。
被吊り下げ物固定部314は、前リンク部316Aと後リンク部316Bの下方の一端を回動自在に保持する手前側の第3リンク保持部314b1及び後ろ側の第3リンク保持部314b2と、前記手前側の第3リンク保持部314b1及び後ろ側の第3リンク保持部314b2と適宜な間隔をおいて固定部314aの上部に突設されて、前リンク部316Aと後リンク部316Bの下方の他端を回動自在に保持する手前側の第4リンク保持部314c1及び後ろ側の第4リンク保持部314c2とを備える。
それに対応して、リンク部316は、前と後ろとに適宜な間隔をおいて分離されて並列させられた第1リンク保持部312bを構成する手前側の第1リンク保持部312b1に回動自在に固定される手前側の第1リンク316a1及び第1リンク保持部312bを構成する後ろ側の第1リンク保持部312b2に回動自在に固定される後ろ側の第1リンク316a2と、第2リンク保持部312cを構成する手前側の第2リンク保持部312c1に回動自在に固定される手前側の第2リンク316b1及び第2リンク保持部312cを構成する後ろ側の第2リンク保持部312c2に回動自在に固定される後ろ側の第2リンク316b2と、第3リンク保持部314bを構成する手前側の第3リンク保持部314b1に回動自在に固定される手前側の第3リンク316c1及び第3リンク保持部314bを構成する後ろ側の第3リンク保持部314b2に回動自在に固定される後ろ側の第3リンク316c2と、第4リンク保持部314cを構成する手前側の第4リンク保持部314c1に回動自在に固定される手前側の第4リンク316d1及び第4リンク保持部314cを構成する後ろ側の第4リンク保持部314c2に回動自在に固定される後ろ側の第4リンク316d2とを備える。
手前側の第1リンク316a1及び後ろ側の第1リンク316a2は、手前側の第1リンク保持部312b1及び後ろ側の第1リンク保持部312b2に固定された部位とは離れた他端において手前側の第3リンク316c1及び後ろ側の第3リンク316c2に回動自在に固定され、手前側の第2リンク316b1及び後ろ側の第2リンク316b2は、手前側の第2リンク保持部312c1及び後ろ側の第2リンク保持部312c2に固定された部位とは離れた他端において手前側の第4リンク316d1及び後ろ側の第4リンク316d2に回動自在に固定されている。
第1リンク316aは、手前側の第1リンク保持部312b1に手前側の支持ピン318a1及び後ろ側の第1リンク保持部312b2に後ろ側の支持ピン318a2で回動自在に固定され、第2リンク316bは、手前側の第2リンク保持部312c1に手前側の支持ピン318b1及び後ろ側の第2リンク316b2に後ろ側の支持ピン318b2で回動自在に固定され、第3リンク316cは、手前側の第3リンク保持部314b1に手前側の支持ピン318c1及び後ろ側の第3リンク316c2に後ろ側の支持ピン318c2で回動自在に固定され、第4リンク316dは、手前側の第4リンク保持部314c1に手前側の支持ピン318d1及び後ろ側の第4リンク保持部314c2に後ろ側の支持ピン318d2で回動自在に固定されている。
手前側の第1リンク316a1及び後ろ側の第1リンク316a2と手前側の第2リンク316b1及び後ろ側の第2リンク316b2とは交差し、手前側の第3リンク316c1及び後ろ側の第3リンク316c2と手前側の第4リンク316d1及び後ろ側の第4リンク316d2とは交差するとともに、手前側の第1リンク316a1及び後ろ側の第1リンク316a2と手前側の第3リンク316c1及び後ろ側の第3リンク316c2とは手前側の支持ピン318f1及び後ろ側の支持ピン318f2で回動自在に固定されて回り対偶し、手前側の第2リンク316b1及び後ろ側の第2リンク316b2と手前側の第4リンク316d1及び後ろ側の第4リンク316d2とは手前側の支持ピン318e1及び後ろ側の支持ピン318e2で回動自在に固定されて回り対偶する。
【0030】
この発明は、前記実施の形態に限らず、この発明の思想に基づき、種々変更することが可能である。
例えば、レール体14は、前記実施の形態においては、断面略L字型であったが、図11及び図23に示すように、第1レール部120が第2レール部122の左右方向に張り出した断面略T字型としてもよい。
そして、第1レール挟持体40は、前記実施の形態においては、第1レール部20の先端側に設けられていたが、更に、第1レール部120の左右の両先端に一対設けるようにしてもよい。図11図示実施の形態においては、第1レール挟持体40と向き合うように、第3レール挟持体140が、第2レール挟持体46の外側において設けられ、第3レール挟持体140の上部において水平方向に固定された回転軸に回動自在に固定されたローラ142が第1レール部120の上面に接触し、第3レール挟持体140の中間において垂直方向に固定された回転軸に回動自在に固定されたローラ144が第1レール部120の先端に当接する。
【0031】
レール体14は、直角に曲げることも可能であり、例えば、図25及び図26に示す次のようなレール体214として構成することにより、走行体12を安定的に走行させることができる。
このレール体214は、直角に曲がる部分を構成する、第1レール214A,第2レール214B及び第3レール214Cを備える。
第1レール214Aと第2レール214Bとは、直線状に連設され、第3レール214Cは、第1レール214Aと直交する方向において第2レール214Bの長さ分の間隔をあけて固定されている。
第2レール214Bは、第1レール214Aと連設された手前側とは反対側の向こう側が旋回して、第3レール214Cの第1レール214A側の端部と連設される。
この実施の形態においては、第2レール214Bと第1レール214Aとの間において、第1レール214A及び第2レール214Bより上方に向けて突き出し設けられた枢軸218aに、旋回腕218bが固定され、前記旋回腕218bは、枢軸218a側とは反対側の先端において第2レール214Bの上部(第1レール214A側とは反対側)に回転自在に固定されている。
旋回腕218bは、枢軸218aを中心として旋回して、第1レール214Aと直線状に連設されている第2レール214Bを回転移動させて、第2レール214Bの先端を第3レール214Cの第1レール214A側端に連設させるように構成されている。
旋回腕218bの旋回は、手動もしくは電動としてもよく、又枢軸218aを回転させて旋回腕218bを旋回させてもよい。
【0032】
被吊り下げ物固定部426は、次のような図27ないし図32に示す被吊り下げ物固定部526Aのように、被運搬物Gを定位置で着脱を自動で行えるように構成してもよい。
被吊り下げ物固定部526Aは、フック部526とフック引掛部527とを有しており、フック部526がフック引掛部527よりより下方に下降したときに、フック部526がフック引掛部527より抜け出るとともに、フック引掛部527より前方に向けて、フック部526が揺動するように構成されている。
フック部526は、正面略逆T字型であり、交差部分の背面に、フック引掛部527のフック部526を引掛る部位より離れた位置に移動させる反発部たる磁石526aを備え、吊り下げ体410より下方に垂下された磁石体526bと反発するように構成されている。
磁石526aは、永久磁石からなり、磁石体526bは、永久磁石ないしは電磁石からなり、磁石526aと磁石体526bの磁石とは極性が同じとなるように構成され、フック部526がフック引掛部527より抜け出たときは磁石526aと磁石体526bの反発によって、磁石体526bがフック引掛部527より前方に飛び出し、フック部526がフック引掛部527に引っ掛けられない位置に、移動させる。
フック引掛部527は、フック部526の左右にのびる支持部の両端を支持するための、断面略U字型のフック引掛部527a,フック引掛部527bを備える。
フック引掛部527a及びフック引掛部527bは、左右対称形で、その前壁と後壁の下端が前後方向に拡開して、フック部526を下方から挿入することが容易となるように構成されている。
フック引掛部527a及びフック引掛部527bは、支持体527c及び支持体527dによって、被運搬物Gと連結されるように構成されている。
支持体527cは、フック引掛部527aの上端の外側に連結され、支持体527dは、フック引掛部527bの上端の外側に連結され、支持体527cは、その下端で被運搬物Gと連結され、支持体527dは、その下端で被運搬物Gと連結されている。
【0033】
被運搬物Gを被吊り下げ物固定部526Aに吊り下げるときは、フック部526の水平部の左右端を、フック引掛部527a及びフック引掛部527bに挿入して引っ掛けられるようにして、被吊り下げ物固定部526Aで被運搬物Gを吊り下げ支持する。
被運搬物Gを被吊り下げ物固定部526Aより離脱させるときは、図27及び図28において示すように、被運搬物Gを吊り下げた状態で走行体12を下降させ、被運搬物Gをグランドに着地させる。
更に、走行体12を下降させると、図29及び図30において示すように、フック部526をフック引掛部527より抜け出る。そして、磁石526aが磁石体526bの磁石に反発して、フック部526がフック引掛部527の前方に飛び出す。
フック部526がフック引掛部527より飛び出した状態において、走行体12は、図32において示すように、レール体14に沿って上昇する。
なお、磁石体526bの磁石を電磁石とすれば、走行体12の下降時に磁石体526bに通電し、磁石526aと反発させてフック部526とフック引掛部527bとを離脱させた後に、磁石体526bの通電を切ることにより、磁石526aと磁石体526bとの反発状態を離脱し、フック部526が垂直状に戻るように構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
この発明にかかる軌条型運搬装置は、工場等の工業系の場所に限らず、農産物や荷物等の運搬をするような広く有体物の運搬をする場所に用いることができる。
【符号の説明】
【0035】
10 軌条型運搬装置
12 走行体
14,214 レール体
14A 中間点
20,120 第1レール部
22,122 第2レール部
24 噛合部
26 線状電気エネルギー供給部
28a ナット
28b レール吊り下げ部材
28c ボルト
30 移動本体
32 アクチュエータ
34 噛合部
36,38,42,44 ガイドローラ
40 第1レール挟持体
46 第2レール挟持体
50 上部
52 下部
52a,52b 吊り下げ体取り付け部
52a1 ボルト
54 右側部
56 左側部
58 エネルギー受給・供給部
60,62 走行モータ取付部
70 走行モータ
70a 回転軸
72 回転体
72a,72b 回転板
74 凸状噛合体
80,82,88,90,92,142,144 ローラ
84 第1ローラ保持部
94 第2ローラ保持部
96 第3ローラ保持部
96a 枢軸
100 制御ユニット
140 第3レール挟持体
310,410 吊り下げ体
214A 第1レール
214B 第2レール
214C 第3レール
218a 枢軸
218b 旋回腕
312 走行部固定部
312a 移動本体固定部
312b 第1リンク保持部
312b1 手前側の第1リンク保持部
312b2 後ろ側の第1リンク保持部
312c 第2リンク保持部
312c1 手前側の第2リンク保持部
312c2 後ろ側の第2リンク保持部
314 被吊り下げ物固定部
314a 固定部
314b 第3リンク保持部
314b1 手前側の第3リンク保持部
314b2 後ろ側の第3リンク保持部
314c 第4リンク保持部
314c1 手前側の第4リンク保持部
314c2 後ろ側の第4リンク保持部
314d 作動部
316 リンク部
316a 第1リンク
316a1 手前側の第1リンク
316a2 後ろ側の第1リンク
316b 第2リンク
316b1 手前側の第2リンク
316b2 後ろ側の第2リンク
316c 第3リンク
316c1 手前側の第3リンク
316c2 後ろ側の第3リンク
316d 第4リンク
316d1 手前側の第4リンク
316d2 後ろ側の第4リンク
316A 前リンク部
316B 後リンク部
318a,318b,318c,318d,318e,318f 支持ピン
318a1,318b1,318c1,318d1,318e1,318f1 手前側の支持ピン
318a2,318b2,318c2,318d2,318e2,318f2 後ろ側の支持ピン
410 吊り下げ体
412 前保持筒
414,434 支持部
416,418,420,436,438,440 吊り下げ体ガイドローラ
416a,418a,420a 回転軸
422 中心軸
426,526A 被吊り下げ物固定部
426a,426b 凹み
432 後保持筒
450 前保持部
452 後保持部
454 上保持部
526 フック部
526a 磁石
526b 磁石体
527,527a,527b フック引掛部
527c,527d 支持体
G 被運搬物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被運搬物をレール体に沿って搬送するための走行体と、
噛合部、左右にのびる第1レール部及び上下にのびる第2レール部を有するレール体とを備え、
前記走行体は、
被運搬物を支持する移動本体と、
前記移動本体を前記レール体に沿って移動させるアクチュエータと、
前記レール体の噛合部と噛合して、アクチュエータによって移動される噛合部と、
第1レール部の上下両面を挟むガイドローラが回転自在に取り付けられ、レール体の中間点において、レール体の挟持位置から接離自在となるように、移動本体に固定された、第1レール挟持体と、
第2レール部の左右両面を挟むガイドローラが回転自在に取り付けられ、レール体の中間点において、レール体の挟持位置から接離自在となるように、移動本体に固定された、第2レール挟持体とを備えた、
軌条型運搬装置。
【請求項2】
レール体は、走行モータからなるアクチュエータに電気エネルギーを供給する線状電気エネルギー供給部を有し、
移動本体は、前記線状電気エネルギー供給部と接触して電気エネルギーを受給し且つアクチュエータに送電するエネルギー受給・供給部を有する、請求項1に記載の軌条型運搬装置。
【請求項3】
噛合部は、アクチュエータの回転軸に固定される回転体と、前記回転体に固定される凸状噛合体とを備え、
前記凸状噛合体は、レール本体の凹状噛合部と噛合し、回転体の回転に伴い、レール体に沿って走行体を移動させるように形成された、請求項1又は請求項2に記載の軌条型運搬装置。
【請求項4】
第1レール挟持体は、上下一対のローラを第1レール部の厚みに対応する適宜な間隔をあけて回転自在に固定された第1ローラ保持部を有し、
前記第1ローラ保持部は、前記ローラを固定された位置とは離れた位置において、移動本体に形成された、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の軌条型運搬装置。
【請求項5】
第2レール挟持体は、左右一対のローラを第2レール部の厚みに対応する適宜な間隔をあけて回転自在に固定されたローラ保持部を有し、
前記ローラ保持部は、一方のローラを移動本体に固定する第2ローラ保持部と、他方のローラを固定された位置とは離れた位置において、枢軸をもって回転自在に移動本体に取り付ける第3ローラ保持部とを有する、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の軌条型運搬装置。
【請求項6】
レール体は、無端環状軌条又は始端と終端とを備える軌条であり、
前記中間点は、前記軌条の中間の部位である、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の軌条型運搬装置。
【請求項7】
走行体から突き出し設けられたフックと、被運搬物を吊り下げ、前記フックに引っ掛けられるフック引掛部とを備え、前記フックは、フック引掛部から離脱したときに、フックに形成された反発部によって、フック引掛部より引掛けられない位置に離れるように形成された、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の軌条型運搬装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2011−143758(P2011−143758A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4270(P2010−4270)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【出願人】(309033770)株式会社寄田メンテナンス (2)