説明

軌道位置修正を実施するための機械

本発明は、軌道位置修正を実施するための機械(1)において、複数部分から成る機械フレーム(6)が設けられており、該機械フレーム(6)に、駆動装置(31)により機械フレーム(6)に対して相対的に調節可能な、つき固めユニット(9)ならびに軌道持上げユニット(12)を備えたサテライトフレーム(13)と、安定化ユニット(11)とが対応配置されている形式のものに関する。サテライトフレーム(13)と安定化ユニット(11)との間に、駆動装置(27)により機械フレーム(6)に対して相対的にスライド可能な第2のつき固めユニット(9)が配置されているようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道位置修正を実施するための機械において、複数部分から成る機械フレームが設けられており、該機械フレームに、駆動装置により機械フレームに対して相対的に調節可能な、つき固めユニットならびに軌道持上げユニットを備えたサテライトフレームと、安定化ユニットとが対応配置されている形式のものに関する。
【0002】
この種の、GB2146374により公知の機械は、作業投入中連続的に前進し、その間、つき固めユニットを備えたサテライトフレームは不連続的につき固め位置から別のつき固め位置へと動かされる。つき固め後、安定化ユニットによる軌道の管理下での降下が実施される。
【0003】
そこで本発明の課題は、上位概念部に記載した形式の機械を改良して、不規則なまくらぎ間隔を有する軌道をより良好につき固め得る機械を提供することである。
【0004】
本発明により、この課題は、冒頭で述べた形式の機械が、請求項1の特徴部に記載した特徴を有することにより解決される。
【0005】
この構成により、機械の連続的な前進の枠内で、第1のつき固めが軌道位置修正と組み合わされて実施され、それに引き続いて、軌道位置がもはや変更されない別のつき固めが実施され得る。直接引き続いて、つき固められた軌道は安定化ユニットにより即座に管理下で降下され、それにより持続的な位置にもたらされる。
【0006】
本発明の別の利点および構成はその他の請求項および図面から得られる。
【0007】
以下に、本発明について、図面に示した実施例を参照しながら詳細に説明する。
図1および図2:軌道位置修正のための機械の前方もしくは後方の区分の側面図である。
図3、図4および図5:それぞれユニットフレームの詳細図である。
【0008】
図1および図2に見て取れる、軌道2の位置修正のための機械1は、3つのフレーム部分3,4,5から構成される機械フレーム6ならびにレール走行機構7を有している。作業方向8に関して前方および中央のフレーム部分3,4はそれぞれ、まくらぎ10下をつき固めるためのつき固めユニットもしくはタンピングユニット9を有している。後方のフレーム部分5には安定化ユニットもしくはスタビライジングユニット11が対応配置されている。
【0009】
前方のフレーム部分3にポジショニングされた第1のつき固めユニット9は、前置された軌道持上げユニットもしくはトラックリフティングユニット12と共に、1つのサテライトフレーム(Satellitenrahmen)13に配置されている。サテライトフレーム13は前方の端部で駆動装置31により縦方向スライド可能にフレーム部分3に支承されている一方、後方の端部は独自のレール走行機構7上に支持されている。このレール走行機構7の上方には、前方のフレーム部分3に結合された、制御装置15を備えた第1の作業キャビン14が存在する。軌道位置修正のために、測定車軸16を有する基準系17が設けられている。
【0010】
中央のフレーム部分4は前方の端部18を介してジョイント結合部19により前方のフレーム部分3に結合されている。このジョイント結合部19と第2のつき固めユニット9との間には、制御装置21を備えた第2の作業キャビン20が設けられている。中央のフレーム部分4の後方の端部22はレール走行機構7上に支持されている。
【0011】
図3、図4および図5に見て取れるように、各レール23に対応配置された2つのつき固めユニット9は、1つの共通のユニットフレーム24に、駆動装置25により高さ調節可能に支承されている。ユニットフレーム24は後方の端部26でもってスライド可能に中央のフレーム部分4に支承されており、中央のフレーム部分4に対して相対的に駆動装置27により機械縦方向でスライド可能である。機械縦方向で延びる2つの支持体フレーム35の間にポジショニングされたユニットフレーム24の前方の端部28は、2つの支持ローラ29を有している。支持ローラ29はガイドレール30上を転動可能である。
【0012】
ユニットフレーム24は、それぞれ1つの圧着ローラ32を有する2つの駆動装置33を有している。駆動装置33は圧着ローラ32をフレーム部分4の下面34に押し付ける。
【0013】
機械1は軌道位置修正のための作業投入時に連続的に作業方向8で走行させられる。サテライトフレーム13およびユニットフレーム24だけは駆動装置31,27の相応の負荷の下で周期的に前方に運動もしくはつき固めのために局所的に静止される。その際、前方のフレーム部分3に設けられた第1のつき固めユニット9により、1つ置きのまくらぎ下だけがつき固められ、同時に基準系17および軌道持上げユニット12の協働により、軌道2がその正しい位置にもたらされる。この第1の部分つき固めは、作業キャビン14内に存在する第1の労働力により制御される。
【0014】
1つ置きの、まだつき固められていないまくらぎ下は、中央のフレーム部分4に設けられた第2のつき固めユニット9によりつき固められる。このつき固めは、作業キャビン20内に存在する第2の労働力により制御される。このつき固め工程は、既に修正された軌道位置を不変に維持しつつ遂行される。その際、後方のつき固めユニット9に隣接する両レール走行機構7の間隔ができるだけ小さいと、特に有利である。両レール走行機構7は圧力を、既に修正された軌道2に及ぼし、それにより軌道2の、つき固めの結果として生じる浮き上がりを阻止する。さらに、曲線軌道でのつき固めユニットの横方向スライドは不要である。
【0015】
第2のつき固めユニット後に完全につき固められた軌道2は、直後の安定化ユニット11の投入により即座に管理下で降下され、それにより安定化される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】軌道位置修正のための機械の後方の区分の側面図である。
【図2】軌道位置修正のための機械の前方の区分の側面図である。
【図3】ユニットフレームの詳細図である。
【図4】ユニットフレームの詳細図である。
【図5】ユニットフレームの詳細図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道位置修正を実施するための機械において、複数部分から成る機械フレーム(6)が設けられており、該機械フレーム(6)に、駆動装置(31)により機械フレーム(6)に対して相対的に調節可能な、つき固めユニット(9)ならびに軌道持上げユニット(12)を備えたサテライトフレーム(13)と、安定化ユニット(11)とが対応配置されている形式のものにおいて、サテライトフレーム(13)と安定化ユニット(11)との間に、駆動装置(27)により機械フレーム(6)に対して相対的にスライド可能な第2のつき固めユニット(9)が配置されていることを特徴とする、軌道位置修正を実施するための機械。
【請求項2】
第1のつき固めユニット(9)が第1のフレーム部分(3)に対応配置され、第2のつき固めユニット(9)が、第1のフレーム部分(3)に続く第2のフレーム部分(4)に対応配置され、安定化ユニット(11)が第3のフレーム部分(5)に対応配置されている、請求項1記載の機械。
【請求項3】
第2のつき固めユニット(9)に結合されたユニットフレーム(24)が、中央のフレーム部分(4)の、互いに平行に機械縦方向で延びる2つの支持体フレーム(35)の中間に配置されており、ユニットフレーム(24)が、前方の端部(28)で支持ローラ(29)を介して両支持体フレーム(35)上を走行可能に支承され、後方の端部(26)で支持体フレーム(35)に対して相対的にスライド可能に支承されている、請求項1または2記載の機械。
【請求項4】
ユニットフレーム(24)に結合された駆動装置(33)が、フレーム部分(4)の、鉛直方向で支持ローラ(29)から間隔を置いた下面(34)に当て付けるための圧着ローラ(32)を装備している、請求項3記載の機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−514835(P2008−514835A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−533892(P2007−533892)
【出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【国際出願番号】PCT/EP2005/009634
【国際公開番号】WO2006/037416
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(390014421)フランツ プラツセル バーンバウマシーネン−インズストリーゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (29)
【氏名又は名称原語表記】Franz Plasser Bahnbaumaschinen−Industriegesellschaft m.b.H.
【住所又は居所原語表記】Johannesgasse 3,Wien 1,Austria
【Fターム(参考)】