説明

軒先金物

【課題】建物を構築する際の製造性及び施工性が向上する軒先金物を提供する。
【解決手段】軒先金物100は、屋根勾配に沿って傾斜する垂木Tの下端を、建物Hの外壁Wの上方に保持する保持部材1と、上端が保持部材1に固定され、外壁Wよりも屋外側に張り出す調整部材2と、調整部材2の下端と外壁Wとの間に介設され、下面に軒天井材が取り付けられる軒天取付部材3と、を備える。調整部材2は、垂木Tの延在方向に沿って伸縮可能に構成されている。軒天取付部材3は、調整部材2側の端部を中心として上下方向に回転可能に調整部材2の下端に連結されると共に、当該軒天取付部材3の延在方向に沿って伸縮可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軒先金物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外壁や窓等に雨が当たるのを低減したり、夏季の直射日光を遮ったりすることを目的として、外壁よりも屋外側に張り出した軒部(軒の出)を有する建物が知られている。例えば、特許文献1には、棟木と軒桁とに架け渡され、屋根勾配に沿って傾斜する複数の斜材(例えば、垂木等)を外壁よりも屋外側に張り出し、当該斜材の上面に屋根下地材及び屋根仕上材を設置することで軒部を形成することが開示されている。
また、一般的に、軒部には、建物の外観性を向上させることを目的として、斜材を下方から覆い隠す軒天井材が取り付けられると共に、斜材の下端を屋外側から覆い隠す鼻隠しが取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−324177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来の建物では、外壁よりも屋外側に斜材を張り出して軒部が形成されるため、斜材の長さが、屋根スパン(建物の幅寸法)や屋根勾配に加えて、軒の出寸法を考慮して決められるところ、軒の出寸法等は建物毎に異なり、建物毎に斜材を生産する必要があることから、生産すべき斜材の種類が多くなり、製造作業に多大な手間を要していた。
【0005】
また、従来の建物では、各斜材の下端面に跨るようにして鼻隠しを取り付けるため、各斜材の下端位置を揃えつつ、桁行方向に沿って斜材を順次設置する必要があった。特に、このような作業は、手揚げで斜材を保持しながら行われたり、クレーンで斜材を吊りながら行われたりするため、施工作業に多大な手間を要していた。
【0006】
本発明は、かかる問題を解決するために成されたものであり、建物を構築する際の製造性及び施工性が向上する軒先金物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため本発明は、屋根勾配に沿って傾斜する斜材の下端を、建物の外壁の上方に保持する保持部材と、上端が前記保持部材に固定され、前記外壁よりも屋外側に張り出す調整部材と、を備えた軒先金物であって、前記調整部材は、前記斜材の延在方向に沿って伸縮可能に構成されていることを特徴とする。
【0008】
なお、本発明の斜材とは、例えば、垂木や屋根パネル等をいう。
【0009】
本発明によれば、斜材を外壁の上方までとし、軒先金物を、外壁よりも屋外側に張り出す軒部として利用することにより、斜材の長さを決める際に軒の出寸法を考慮する必要がないため、軒の出寸法も考慮して斜材の長さを決める従来の建物に比べて、生産すべき斜材の種類を低減でき、斜材の製造時の作業効率が向上する。
また、斜材を外壁の上方までとし、軒先金物を、外壁よりも屋外側に張り出す軒部として利用すると共に、調整部材が斜材の延在方向に沿って伸縮可能に構成されていることにより、外壁を目安に斜材を順次設置できると共に、調整部材を伸縮させて軒の出寸法(軒先)を簡易且つ正確に調整できるため、従来の建物のように手揚げで垂木を保持しながら各斜材の下端位置を揃えたり、クレーンで斜材を吊りながら各斜材の下端位置を揃えたりする必要がなくなり、建物の施工時の作業効率が向上する。
【0010】
また、前記調整部材の下端と前記外壁との間に介設され、下面に軒天井材が取り付けられる軒天取付部材をさらに備え、前記軒天取付部材は、調整部材側の端部を中心として上下方向に回転可能に前記調整部材の下端に連結されると共に、当該軒天取付部材の延在方向に沿って伸縮可能に構成されているようにするのが好ましい。
【0011】
例えば、外壁よりも屋外側に張り出すように斜材を設置した後、軒天井材の下地施工を別途行う場合、下地材の位置や長さを調整しつつ斜材等に取り付ける必要があるため、施工作業が煩雑になるが、かかる構成によれば、調整部材を伸縮させて軒の出寸法を調整した後、軒天取付部材を回転及び伸縮させるだけで、軒天取付部材の位置(角度)及び長さを簡易に調整できるため、建物の施工時の作業効率が向上する。
【0012】
前記軒天取付部材の調整部材側の端部には、鼻隠しが取り付けられる鼻隠し取付部が設けられ、前記鼻隠し取付部は、前記軒天取付部材が水平に配置された状態で、鉛直に配置されるように構成するのが好ましい。
【0013】
例えば、外壁よりも屋外側に張り出すように斜材を設置した後、鼻隠しの下地施工を別途行う場合、下地材の位置を調整しつつ斜材等に取り付ける必要があるため、施工作業が煩雑になるが、かかる構成によれば、軒天取付部材を回転させ、軒天取付部材を水平に配置するだけで、鼻隠し取付部が鉛直に配置されることとなり、鼻隠し取付部の位置(角度)を簡易に調整できるため、建物の施工時の作業効率が向上する。
【0014】
前記保持部材は、前記外壁の外面に沿って固定される第1固定部と、下端を中心として上下方向に回転可能に前記第1固定部の上端に連結され、一方の側面に前記斜材の下端が支持されると共に、前記一方の側面と反対側の側面に前記調整部材の上端が固定される支持部と、を有するように構成するのが好ましい。
【0015】
かかる構成によれば、支持部が、下端を中心として上下方向に回転可能に第1固定部に連結されているため、斜材の傾斜角度に対応して支持部の角度調整を行うことができると同時に、支持部に固定された調整部材の角度調整を行うことができる。
【0016】
前記保持部材は、前記支持部の一方の面から屋内側に向かって延出し、前記斜材の側面に沿って固定される第2固定部と、前記外壁の上面に沿って固定される第3固定部と、をさらに有し、前記支持部は、下端を中心として上下方向に回転可能に前記第3固定部の屋外側の端部に連結されているように構成するのが好ましい。
【0017】
かかる構成によれば、保持部材の第2固定部が斜材に固定され、第1固定部及び第3固定部が外壁に固定されると共に、第1固定部、第2固定部及び第3固定部が支持部を介して一体になっているため、斜材と外壁とは、斜材及び外壁に固定される保持部材により互いに連結される。すなわち、保持部材があおり止め部材として機能するため、風の吹き上げ力に対抗できる。
【0018】
また、前記保持部材は、前記外壁の外面に沿って固定される第1固定部と、前記第1固定部の上端に連続して形成され、一方の側面に前記斜材の下端が支持されると共に、前記一方の側面と反対側の側面に前記調整部材の上端が固定される支持部と、前記支持部の一方の面から屋内側に向かって延出し、前記斜材の側面に沿って固定される第2固定部と、前記支持部の下端から屋内側に向かって延出し、前記外壁の上面に沿って固定される第3固定部と、をさらに有するように構成するのが好ましい。
【0019】
かかる構成によれば、保持部材の第2固定部が斜材に固定され、第1固定部及び第3固定部が外壁に固定されると共に、第1固定部、第2固定部及び第3固定部が支持部を介して一体になっているため、斜材と外壁とは、斜材及び外壁に固定される保持部材により互いに連結される。すなわち、保持部材があおり止め部材として機能するため、風の吹き上げ力に対抗できる。
また、支持部に一体に形成された第1固定部が、外壁の外面に沿って固定されると共に、支持部に一体に形成された第3固定部が、外壁の上面に沿って固定されることにより、支持部の上下方向へのぐらつきを抑制できるため、垂木等を設置する際、垂木等の下端を支持部に安定して当接させることが可能となり、垂木等の位置決めを容易に行うことができる。
【0020】
前記第1固定部には、複数の被係合部が上下方向に互いに間隔を空けて設けられ、前記軒天取付部材の外壁側の端部には、前記被係合部のうち少なくとも一つと係合可能な係合部が設けられているように構成するのが好ましい。
【0021】
調整部材の伸縮に応じて軒天取付部材の外壁に対する取付位置が変化するところ、かかる構成によれば、第1固定部には、軒天取付部材の係合部が係合可能な被係合部が上下方向に互いに間隔を空けて設けられていることにより、軒天取付部材の係合部の取付範囲が広がるため、調整部材の伸縮に好適に対応できる。
【0022】
前記支持部は、前記斜材の延在方向と交差する方向に沿って延在しており、前記支持部の両端側は、前記斜材の延在方向と交差する方向において、前記第2固定部よりも外側に延出しているように構成するのが好ましい。
【0023】
例えば、複数の軒先金具が互いに間隔を空けて設置されると共に、合板と当該合板の下面に設置される断熱材とを一体化した屋根パネルを用い、当該屋根パネルの合板を垂木の上面に配置し、且つ断熱材を隣り合う軒先金具の間に入れる建築方式の場合、屋根パネルが落下しないようにクレーンで屋根パネルを吊りつつ垂木等に固定する必要があるが、かかる構成によれば、支持部の延出部分により断熱材を支えることができ、合板を垂木の上面に一旦載せておいてから垂木等に固定できる。したがって、屋根パネルを簡易且つ正確に設置でき、屋根パネルの設置時の作業効率が向上する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、建物を構築する際の製造性及び施工性が向上する軒先金物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施形態に係る軒先金物を備えた建物の概略斜視図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】保持部材を示す斜視図である。
【図5】調整部材を示す斜視図である。
【図6】軒天取付部材を示す斜視図である。
【図7】軒先金物の調整工程を示す側面図である。
【図8】軒先金物を備えた建物の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図9】軒先金物を備えた建物の他の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【図10】変形例に係る軒先金物を示す斜視図である。
【図11】他の変形例に係る軒先金物を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施形態に係る軒先金物について図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0027】
図1は、実施形態に係る軒先金物100を備えた建物Hの概略斜視図であり、図2は、図1の部分拡大図である。
図1に示すように、本実施形態の建物Hは、上面に軒桁Nが設置された外壁Wと、桁行方向に互いに間隔を空けて並設され、屋根勾配に沿って傾斜する複数の垂木T,T…と、垂木Tの上面に設置された複数の合板G,G…と、合板Gの下方であって、隣り合う垂木T,Tの間に設置された複数の断熱材D,D…と、を備えている。斜材としての垂木Tの下端側には、軒部を構成する軒先金物100が設置されている。垂木Tは、棟木Mと軒先金物100とに架け渡されている。
【0028】
軒先金物100は、図2に示すように、垂木Tの下端を外壁Wの上方に保持する保持部材1と、保持部材1に固定され、外壁Wよりも屋外側に張り出す調整部材2と、図示しない軒天井材及び鼻隠しが取り付けられる軒天取付部材3と、を備えている。
【0029】
図3は、図2のA−A線断面図であり、図4は、保持部材1を示す斜視図である。
保持部材1は、垂木Tの下端を外壁Wの上方に保持すると共に、あおり止め部材として機能する鋼製の部材である。
保持部材1は、図4に示すように、第1固定部11と、支持部12と、第2固定部13,13と、第3固定部14,14と、を有している。
【0030】
第1固定部11は、図2に示すように、外壁Wの外面に沿って固定される部位である。第1固定部11は、図4に示すように、薄板状の基部11aと、基部11aの左右両端に連続して一体に設けられた薄板状の連結部11b,11bと、から構成されている。
【0031】
基部11aの上端には、凹凸状を呈するヒンジ部11cが形成されている。基部11aは、外壁Wの外面に釘Sにより固定されている(図2参照)。
連結部11bには、当該連結部11bの外面から屋外側に向かって突出する複数の掛止部11d,11d…が形成されている。被係合部としての掛止部11dは、上方に開口する孔部11eを有しており、上下方向に互いに間隔を空けて設けられている。
なお、連結部11bは基部11aと別体で設けてもよい。
【0032】
支持部12は、図2に示すように、垂木T、断熱材D及び調整部材2を支持する部位であり、薄板状を呈している。支持部12は、垂木Tの幅方向(垂木Tの延在方向と交差する方向)に延在しており、左右両端側が垂木T及び第2固定部13よりも外側に延出している。この延出部分には、断熱材Dの下端面が当接して支持されている。支持部12の内面121には、垂木Tの下端面が当接して支持されると共に、外面122には、調整部材2の上端が固定されている。支持部12の下端には、図4に示すように、凹凸状を呈するヒンジ部12aが形成されている。支持部12は、ヒンジ部12aがピンP1を介して第1固定部11のヒンジ部11c及び後記する第3固定部14のヒンジ部14aに連結されており、ピン軸を中心軸として(下端を中心として)上下方向に回転する。
【0033】
第2固定部13,13は、図2に示すように、垂木Tの幅方向の両側面に沿って固定される部位であり、薄板状を呈している。第2固定部13は、図4に示すように、支持部12の内面121から屋内側に向かって延出形成されている。第2固定部13は、左右方向に互いに間隔を空けて設けられ、支持部12の幅方向中央寄りに形成されている。第2固定部13,13の間には、垂木Tの下端が左右から挟持された状態で釘Sにより固定されている(図2参照)。
【0034】
第3固定部14,14は、図2に示すように、軒桁Nを介して外壁Wの上面に沿って固定される部分であり、薄板状を呈している。第3固定部14は、図4に示すように、支持部12の内面121から屋内側に向かって延出形成されている。第3固定部14は、左右方向に互いに間隔を空けて設けられ、第2固定部13と干渉しないように支持部12の下端の左右両側に形成されている。第3固定部14の屋外側の端部には、屋外側に向かって突出するヒンジ部14aが形成されている。
【0035】
図5は、調整部材2を示す斜視図である。
調整部材2は、その長さ方向(垂木Tの延在方向)に沿って伸縮可能に構成され、軒の出寸法を調整する機能を有した鋼製の部材である。すなわち、調整部材2は、当該調整部材2の長さを数段階に亘り調整可能な部材である。調整部材2は、図2に示すように、支持部12を挟んで垂木Tと反対側であって、垂木Tの延長線上に設置されている。調整部材2の下端面は、後記する鼻隠し取付部32の先端面32aよりも屋内側に位置している。
【0036】
調整部材2は、図5に示すように、上端が支持部12に溶接等で固定される四角筒状の第1調整部21と、第1調整部21よりも寸法が小さく且つ第1調整部21内にスライド自在に挿入されて出没可能な四角筒状の第2調整部22と、第2調整部22よりも寸法が小さく第2調整部22内にスライド自在に挿入されて出没可能な四角筒状の第3調整部23と、から構成されている。第1調整部21、第2調整部22及び第3調整部23の幅方向の両側面には、その長さ方向に互いに間隔を空けて円形状の調整孔2a,2a…が貫通形成されている。
なお、調整部材2は、その長さ方向に沿って伸縮可能であれば、いかなる構成(形状)であってもよい。また、調整孔2aの形状を四角形状等にしてもよいし、調整孔2aを単一の長孔にしてもよい。
【0037】
調整部材2の長さ調整は、第1調整部21に対して第2調整部22をスライドさせ、第1調整部21からの第2調整部22の出具合を調整した後、第1調整部21の調整孔2aと第2調整部22の調整孔2aとに図示しないビス等の係止部材を挿通し、第1調整部21に対して第2調整部22を固定して行う。第2調整部22に対する第3調整部23の調整・固定も同様の方法で行う。すなわち、本実施形態では、第2調整部22及び第3調整部23の出具合を適宜調整することで、調整部材2の長さ(軒の出寸法)を調整できる。
なお、本実施形態の調整部材2は、第2調整部22及び第3調整部23の2段階で伸縮可能に構成されているが、少なくとも1段階以上で伸縮可能に構成されていればよい。
【0038】
図6は、軒天取付部材3を示す斜視図である。
軒天取付部材3は、調整部材2を下方から覆い隠す軒天井材と、調整部材2の下端を屋外側から覆い隠す鼻隠しとが取り付けられる鋼製の部材である。
軒天取付部材3は、図6に示すように、本体取付部31と、鼻隠し取付部32,32と、外壁取付部33,33と、を有している。
【0039】
本体取付部31は、下面に軒天井材が取り付けられる部分である。本体取付部31は、その長さ方向に沿って伸縮可能に構成されると共に、上下方向に回転可能に構成されている。すなわち、本体取付部31は、当該本体取付部31の長さ及び角度を数段階に亘り調整可能である。本体取付部31は、図2に示すように、調整部材2の下端と外壁Wとの間に水平状態で介設されている。
【0040】
本体取付部31は、図6に示すように、先端が調整部材2の下端に連結される第1本体取付部31aと、第1本体取付部31aよりも幅寸法が大きい第2本体取付部31bと、第2本体取付部31bよりも幅寸法が大きい第3本体取付部31cと、から構成されている。第1本体取付部31a、第2本体取付部31b及び第3本体取付部31cの幅方向の両側面には、その長さ方向に互いに間隔を空けて円形状の調整孔3a,3a…が貫通形成されている。
なお、本体取付部31は、その長さ方向(延在方向)に沿って伸縮可能であれば、いかなる構成(形状)であってもよい。例えば、本体取付部31は、調整部材2と同様の四角筒状に構成されてもよい。また、調整孔3aの形状を四角形状等にしてもよいし、調整孔3aを単一の長孔にしてもよい。
【0041】
第1本体取付部31aは、長さ方向両端及び上端が開口する凹状の部材である。第1本体取付部31aの左右側面の先端側には、他の部位よりも縦幅が広い幅広部31d,31dが形成されている。幅広部31d,31dの間には、図2に示すように、第3調整部23の下端が左右から挟持されている。第1本体取付部31aは、先端がピンP2を介して第3調整部23の下端に連結されており、ピン軸を中心軸として(先端を中心として)上下方向に回転する。
【0042】
図6に戻り、第2本体取付部31bは、第1本体取付部31aと略同一形状を呈している。第2本体取付部31bは、第1本体取付部31aの外側にスライド自在に配置されている。
第3本体取付部31cは、第1本体取付部31aと略同一形状を呈している。第3本体取付部31cは、第2本体取付部31bの外側にスライド自在に配置されている。
【0043】
本体取付部31の長さ調整は、第1本体取付部31aに対して第2本体取付部31bをスライドさせ、第1本体取付部31aからの第2本体取付部31bの出具合を調整した後、第1本体取付部31aの調整孔3aと第2本体取付部31bの調整孔3aとに図示しないビス等の係止部材を挿通し、第1本体取付部31aに対して第2本体取付部31bを固定して行う。第2本体取付部31bに対する第3本体取付部31cの調整・固定も同様の方法で行う。すなわち、本実施形態では、第2本体取付部31b及び第3本体取付部31cの出具合を適宜調整することで、本体取付部31の長さを調整できる。
なお、本実施形態の本体取付部31は、第2本体取付部31b及び第3本体取付部31cの2段階で伸縮可能に構成されているが、少なくとも1段階以上で伸縮可能に構成されていればよい。
【0044】
鼻隠し取付部32,32は、先端面32aに鼻隠しが取り付けられる部分であり、薄板状を呈している。鼻隠し取付部32は、本体取付部31の第3調整部23側の端部であって、幅方向の側面に連続して一体に形成されており、当該側面から幅方向外側に(直交する方向に)向かって延出形成されている。鼻隠し取付部32は、本体取付部31が水平に配置された状態で、鉛直に配置されている。
【0045】
外壁取付部33,33は、外壁Wの外面に取り付けられる部分であり、薄板状を呈している。外壁取付部33は、本体取付部31の外壁W側の端部であって、幅方向の側面に連続して一体に形成されており、当該側面から幅方向外側に(直交する方向に)向かって延出形成されている。外壁取付部33には、図3に示すように、掛止部11dの孔部11eに入り込んで、当該掛止部11dに引っ掛けられる複数のフック部33a,33aが形成されている。係合部としてのフック部33aは、外壁取付部33の内面(外壁W側の面)から屋内側に向かって突出形成されると共に、その基端側が下方向に略直角に折曲されており、略L字状を呈している。フック部33aは、上下方向に互いに間隔を空けて設けられている。
【0046】
なお、フック部33aの数は、限定されるものではなく、少なくとも1つ以上あればよい。また、外壁取付部33に掛止部を形成し、連結部11bにフック部を形成してもよい。この場合、外壁取付部33の掛止部が特許請求の範囲でいう「係合部」に相当し、連結部11bのフック部が特許請求の範囲でいう「被係合部」に相当する。
【0047】
次に、本実施形態に係る軒先金物100の調整工程について、図7を参照して説明する。図7は、軒先金物100の調整工程を示す側面図である。
【0048】
図7(a)に示すように、外壁W及び軒桁Nに軒先金物100を予め固定しておく。そして、手揚げで垂木Tを保持しつつ、棟木Mと軒先金物100とに垂木Tを架け渡す。具体的には、図7(b)に示すように、第1固定部11及び第3固定部14に対して支持部12を上方に回転させ、垂木Tの傾斜角度に合わせて、支持部12の傾斜角度を調整する。そして、垂木Tの下端面を支持部12に当接させた後、垂木Tの両側面を第2固定部13,13に釘Sにより固定する。
【0049】
続いて、図7(c)に示すように、調整部材2を屋外側に向かってスライドさせ、所望の軒の出寸法となるように調整部材2の長さを調整する。具体的には、第2調整部22及び第3調整部23を屋外側に向かってスライドさせ、第2調整部22及び第3調整部23の出具合を調整した後、調整孔2aにビス等の係止部材を挿通して、第2調整部22及び第3調整部23が動かないように固定する。
【0050】
続いて、図7(d)に示すように、調整部材2(第3調整部23)に対して本体取付部31を上方に回転させ、本体取付部31が水平状態となるように角度を調整する。本体取付部31が水平に配置されると、鼻隠し取付部32が鉛直に配置される。
【0051】
続いて、図7(e)に示すように、本体取付部31を外壁Wに向かってスライドさせ、本体取付部31の長さを調整し、外壁取付部33を外壁Wに固定する。具体的には、第2本体取付部31b及び第3本体取付部31cを外壁Wに向かってスライドさせ、第2本体取付部31b及び第3本体取付部31cの出具合を調整しつつ、外壁取付部33のフック部33aを第1固定部11の掛止部11dに引っ掛ける(図3参照)。そして、調整孔3aにビス等の係止部材を挿通して、第2本体取付部31b及び第3本体取付部31cが動かないように固定する。
【0052】
なお、垂木Tの傾斜角度は、設計上予め決まっているため、垂木Tを設置する前に、支持部12の角度調整、調整部材2の長さ調整、本体取付部31の角度調整・長さ調整及び外壁取付部33の外壁Wへの固定を行ってもよい。
【0053】
ちなみに、本実施形態では、垂木Tを軒先金物100に固定してから、合板Gの施工を行った後、断熱材Dの施工を行う。具体的には、合板Gを垂木Tの上面に配置して当該垂木Tに釘により固定する。続いて、断熱材Dを隣り合う垂木T,Tの間であって、合板Gの下面に設置する。
【0054】
以上説明した本実施形態によれば、垂木Tを外壁Wの上方までとし、軒先金物100を、外壁Wよりも屋外側に張り出す軒部として利用することにより、垂木Tの長さを決める際に軒の出寸法を考慮する必要がないため、軒の出寸法も考慮して垂木Tの長さを決める従来の建物(例えば、特許文献1参照)に比べて、生産すべき垂木Tの種類を低減でき、垂木Tの製造時の作業効率が向上する。
また、垂木Tを外壁Wの上方までとし、軒先金物100を、外壁Wよりも屋外側に張り出す軒部として利用すると共に、調整部材2が垂木Tの延在方向に沿って伸縮可能に構成されていることにより、外壁Wを目安に垂木Tを順次設置できると共に、調整部材2を伸縮させて軒の出寸法を簡易且つ正確に調整できるため、従来の建物のように手揚げで垂木Tを保持しながら各垂木T,T…の下端位置を揃える必要がなくなり、建物Hの施工時の作業効率が向上する。
【0055】
また、本体取付部31がその長さ方向に沿って伸縮可能に構成されると共に、第3調整部23側の端部を中心として上下方向に回転可能に調整部材2の下端に連結されていることにより、調整部材2を伸縮させて軒の出寸法を調整した後、本体取付部31を回転及び伸縮させるだけで、本体取付部31の位置(角度)及び長さを簡易に調整できるため、建物Hの施工時の作業効率が向上する。
【0056】
また、鼻隠し取付部32が、本体取付部31の第3調整部23側の端部に設けられ、本体取付部31を回転させ、本体取付部31を水平に配置するだけで、鼻隠し取付部32が鉛直に配置されることにより、鼻隠し取付部32の位置(角度)を簡易に調整できるため、建物Hの施工時の作業効率が向上する。
【0057】
また、保持部材1の第2固定部13が垂木Tに固定され、第1固定部11及び第3固定部14が外壁Wに固定されると共に、第1固定部11、第2固定部13及び第3固定部14が支持部12を介して一体になっているため、垂木Tと外壁Wとは、垂木T及び外壁Wに固定される保持部材1により互いに連結される。すなわち、保持部材1があおり止め部材として機能するため、風の吹き上げ力に対抗できる。
【0058】
また、支持部12が、下端を中心として上下方向に回転可能に第1固定部11に連結されているため、垂木Tの傾斜角度に対応して支持部12の角度調整を行うことができると同時に、支持部12に固定された調整部材2の角度調整を行うことができる。
【0059】
また、調整部材2の伸縮に応じて軒天取付部材3の外壁W(第1固定部11)に対する取付位置が変化するところ、第1固定部11には、軒天取付部材3のフック部33aが引っ掛かる複数の掛止部11d,11d…が上下方向に互いに間隔を空けて設けられていることにより、軒天取付部材3のフック部33aの取付範囲が広がるため、調整部材2の伸縮に好適に対応できる。
【0060】
以上、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
【0061】
本実施形態では、垂木Tを軒先金物100に固定してから、合板Gの施工を行った後、断熱材Dの施工を行ったが、これに限定されるものではない。
例えば、図8に示すように、合板Gと断熱材Dとを一体化した屋根パネルY1を用いてもよい。図8は、軒先金物100を備えた建物Hの変形例を示す部分拡大斜視図である。この場合、はじめに、垂木Tを軒先金物100の第2固定部13に釘Sにより固定する。続いて、屋根パネルY1を図示しないクレーンで吊りつつ、合板Gを垂木Tの上面に配置すると共に、断熱材Dを隣り合う垂木T,Tの間に入れて、下端面を支持部12の延出部分に当接させる。そして、合板Gを垂木Tに釘により固定する。
【0062】
このようにすると、従来の建物のようにクレーンで屋根パネルY1を吊りながら各屋根パネルY1,Y1…の下端位置を揃えたりする必要がなくなり、建物Hの施工時の作業効率が向上する。
また、支持部12の左右両端側は、垂木Tの延在方向と交差する方向において、垂木T及び第2固定部13よりも外側に延出しており、当該延出部分により屋根パネルY1の断熱材Dを支えているため、屋根パネルY1の合板Gを垂木Tの上面に一旦載せておいてから垂木Tに固定できる。したがって、屋根パネルY1を簡易且つ正確に設置でき、屋根パネルY1の設置時の作業効率が向上する。
なお、本変形例では、垂木T及び屋根パネルY1が特許請求の範囲でいう「斜材」に相当する。
【0063】
また、図9に示すように、垂木Tと合板Gと断熱材Dとを一体化した屋根パネルY2を用いてもよい。図9は、軒先金物100を備えた建物Hの他の変形例を示す部分拡大斜視図である。
この場合、はじめに、屋根パネルY2を図示しないクレーンで吊りつつ、垂木Tを第2固定部13,13の間に入れると共に、断熱材Dを隣り合う軒先金物100,100の第2固定部13,13の間に入れて、下端面を支持部12の延出部分に当接させる。そして、屋根パネルY2の両端側の垂木Tを第2固定部13に釘により固定する。このようにしても、前記した屋根パネルY1を用いた場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0064】
なお、本変形例では、垂木Tと合板Gと断熱材Dとを一体化した屋根パネルY2を用いたが、これに限定されることなく、垂木Tと合板Gとを一体化した屋根パネルを用いて、当該屋根パネルを設置した後に、断熱材Dを別途施工してもよい。また、本実施形態では、垂木Tごとに軒先金物100を設けたが、これに限定されることなく、屋根パネルY2を用いる場合には、例えば、垂木Tに対して1つおきに軒先金物100を設けてもよい。本変形例では、屋根パネルY2が特許請求の範囲でいう「斜材」に相当する。
【0065】
また、本実施形態では、垂木Tの両側面に沿って固定される第2固定部13,13を形成したが、図10に示すように、第2固定部13,13を省略してもよい。図10は、変形例に係る軒先金物100を示す斜視図である。
この場合、垂木Tと合板Gと断熱材Dと横材Rとを一体化した屋根パネルY3を用いる。横材Rは、桁行方向に沿って延在しており、垂木T及び断熱材Dの下端面に設置されている。そして、屋根パネルY3の横材Rの下端面を支持部12の延出部分に当接させると共に、支持部12に釘Sにより固定する。
【0066】
なお、本変形例では、垂木Tと合板Gと断熱材Dと横材Rとを一体化した屋根パネルY3を用いたが、これに限定されることなく、垂木Tと合板Gと横材Rとを一体化した屋根パネルを用いて、当該屋根パネルを設置した後に、断熱材Dを別途施工してもよい。また、屋根パネルY3を用いる場合には、例えば、垂木Tに対して1つおきに軒先金物100を設けてもよい。本変形例では、屋根パネルY3が特許請求の範囲でいう「斜材」に相当する。
【0067】
また、本実施形態では、第2固定部13,13及び第3固定部14,14を形成したが、これらを省略してもよい。この場合、前記した屋根パネルY3を用いる。
【0068】
また、本実施形態では、支持部12のヒンジ部12aがピンP1を介して第1固定部11のヒンジ部11c及び第3固定部14のヒンジ部14aに連結され、支持部12がピン軸を中心軸として上下方向に回転する構成としたが、ヒンジ部11c,12a,14a及びピンP1を省略し、支持部12を第1固定部11の上端及び第3固定部14の屋外側の端部に連続して一体に形成して、上下方向に回転する構成としなくてもよい。
【0069】
このようにすると、支持部12に一体に形成された第1固定部11が、外壁Wの外面に沿って固定されると共に、支持部12に一体に形成された第3固定部14が、軒桁Nを介して外壁Wの上面に沿って固定されることにより、支持部12の上下方向へのぐらつきを抑制できるため、垂木T又は屋根パネルY1,Y2,Y3を設置する際、垂木T又は屋根パネルY1,Y2,Y3の下端を支持部12に安定して当接させることが可能となり、垂木T又は屋根パネルY1,Y2,Y3の位置決めを容易に行うことができる。
なお、本変形例では、垂木Tの傾斜角度(屋根勾配)に合うように、第1固定部11及び第3固定部14に対して傾斜した支持部12を製造することになる。
【0070】
また、本実施形態では、外壁取付部33のフック部33aを、第1固定部11の掛止部11dに引っ掛けることにより、外壁取付部33を第1固定部11に固定(係合)したが、これに限定されない。例えば、図11に示すように、第1固定部11に複数のねじ孔11f,11f…を形成すると共に、外壁取付部33に複数のねじ孔33b,33bを形成して、第1固定部11のねじ孔11fと外壁取付部33のねじ孔33bとにねじFを螺合することにより両者を固定してもよい。図11は、他の変形例に係る軒先金物100を示す斜視図である。
【0071】
図11に示すように、第1固定部11のねじ孔11fは、上下左右に互いに離間して設けられており、外壁取付部33のねじ孔33bは、左右に互いに離間して設けられている。本変形例では、第1固定部11のねじ孔11fが特許請求の範囲でいう「被係合部」に相当し、外壁取付部33のねじ孔33bが特許請求の範囲でいう「係合部」に相当する。なお、外壁Wのうち、第1固定部11のねじ孔11fに対応する位置に、図示しないねじ孔を形成して、外壁取付部33と第1固定部11と外壁WとをねじFにより一体的に固定してもよい。
【符号の説明】
【0072】
100 軒先金物
1 保持部材
11 第1固定部
11d 掛止部(被係合部)
11f ねじ孔(被係合部)
12 支持部
13 第2固定部
14 第3固定部
2 調整部材
3 軒天取付部材
31 本体取付部
32 鼻隠し取付部
33 外壁取付部
33a フック部(係合部)
33b ねじ孔(係合部)
H 建物
T 垂木(斜材)
Y1,Y2,Y3 屋根パネル(斜材)
G 合板
D 断熱材
W 外壁
F ねじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根勾配に沿って傾斜する斜材の下端を、建物の外壁の上方に保持する保持部材と、
上端が前記保持部材に固定され、前記外壁よりも屋外側に張り出す調整部材と、を備えた軒先金物であって、
前記調整部材は、前記斜材の延在方向に沿って伸縮可能に構成されていることを特徴とする軒先金物。
【請求項2】
前記調整部材の下端と前記外壁との間に介設され、下面に軒天井材が取り付けられる軒天取付部材をさらに備え、
前記軒天取付部材は、調整部材側の端部を中心として上下方向に回転可能に前記調整部材の下端に連結されると共に、当該軒天取付部材の延在方向に沿って伸縮可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の軒先金物。
【請求項3】
前記軒天取付部材の調整部材側の端部には、鼻隠しが取り付けられる鼻隠し取付部が設けられ、
前記鼻隠し取付部は、前記軒天取付部材が水平に配置された状態で、鉛直に配置されることを特徴とする請求項2に記載の軒先金物。
【請求項4】
前記保持部材は、
前記外壁の外面に沿って固定される第1固定部と、
下端を中心として上下方向に回転可能に前記第1固定部の上端に連結され、一方の側面に前記斜材の下端が支持されると共に、前記一方の側面と反対側の側面に前記調整部材の上端が固定される支持部と、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の軒先金物。
【請求項5】
前記保持部材は、
前記支持部の一方の面から屋内側に向かって延出し、前記斜材の側面に沿って固定される第2固定部と、
前記外壁の上面に沿って固定される第3固定部と、をさらに有し、
前記支持部は、下端を中心として上下方向に回転可能に前記第3固定部の屋外側の端部に連結されていることを特徴とする請求項4に記載の軒先金物。
【請求項6】
前記保持部材は、
前記外壁の外面に沿って固定される第1固定部と、
前記第1固定部の上端に連続して形成され、一方の側面に前記斜材の下端が支持されると共に、前記一方の側面と反対側の側面に前記調整部材の上端が固定される支持部と、
前記支持部の一方の面から屋内側に向かって延出し、前記斜材の側面に沿って固定される第2固定部と、
前記支持部の下端から屋内側に向かって延出し、前記外壁の上面に沿って固定される第3固定部と、をさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の軒先金物。
【請求項7】
前記第1固定部には、複数の被係合部が上下方向に互いに間隔を空けて設けられ、
前記軒天取付部材の外壁側の端部には、前記被係合部のうち少なくとも一つと係合可能な係合部が設けられていることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の軒先金物。
【請求項8】
前記支持部は、前記斜材の延在方向と交差する方向に沿って延在しており、
前記支持部の両端側は、前記斜材の延在方向と交差する方向において、前記第2固定部よりも外側に延出していることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の軒先金物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−219453(P2012−219453A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83523(P2011−83523)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000174884)三井ホーム株式会社 (87)