説明

軽油燃料組成物

【課題】パラフィンのみで構成された場合の特性が十分に活かされ、かつゴム膨潤性が改善された軽油燃料組成物を提供する。
【解決手段】本発明に係る軽油燃料組成物は、実質的にパラフィンのみで構成される主基材と、実質的にナフテンのみで、又は、実質的にナフテンとパラフィンのみで構成される副基材が混合されてなり、ナフテンの含有量が60容量%未満である。前記ナフテンの含有量は、10容量%以上であることが好ましい。更に、炭素数15以下のイソパラフィンとナフテンの合計含有量が8容量%以上であることがより好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディーゼルエンジン等に使用される軽油燃料組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、フィッシャー・トロプシュ燃料(以下、FT燃料という)をわが国における自動車燃料として利用するための様々な研究がなされている。なお、FT燃料とは、天然ガス、石炭、バイオマス等の原料を一酸化炭素と水素の合成ガスを経由して、フィッシャー・トロプシュ法により合成して得られる燃料であり、原料に応じた呼び名が使用されることが多い。例えば、天然ガスを原料とするものはGTL、石炭を原料とするものはCTL、バイオマスを原料とするものはBTLと呼ばれることが多い。一方、GTLという語が、フィッシャー・トロプシュ法により得られた燃料の総称として使用される場合もあるが、本発明においては、FT燃料という語を、フィッシャー・トロプシュ法により得られた燃料の総称として使用するものとし、GTL、CTL、BTL等はFT燃料に含まれるものとする。
【0003】
このFT燃料は、上記のように、天然ガス、石炭、バイオマス等を原料として合成されるため、石油代替燃料としての利用が、また、硫黄や芳香族炭化水素を含まないため、エンジンからの硫黄酸化物や粒子状物質(PM)の排出を抑える環境に優しい軽油燃料としての利用が期待されている。そして、例えば、2001年に発行されたエネルギー経済2001年11月号の中の「天然ガスからの液体燃料(GTL)の市場性について」(非特許文献1)に報告されているように、一部の地域では、既に商業化がなされているところもある。
【0004】
ところがその一方、FT燃料を軽油燃料として日本国内で利用するにはいくつかの問題も指摘されており、その一つとして、ゴム材料への影響が挙げられている。例えば、上記非特許文献1では、FT軽油(FT燃料のなかで、密度や蒸留性状等の性状が軽油燃料に相当するもの)の問題点としてパラフィン分に富み芳香族分が少ないことからゴム材料等のシールの膨潤性が低いという旨が指摘されているが、シールの設計変更により対応が可能であると提案されている。なお、このシール性の問題については、シールの設計変更無しに解決する方法も考えられており、例えば、特開2006−16541号公報(特許文献1)では、GTL軽油に全芳香族分を配合することで、既存の軽油とゴム材料を膨潤させる機能(以下、ゴム膨潤性という)において遜色のない燃料油組成物が提案されている。また、本発明者らは、特願2007−302892号(特許文献2)で、FT軽油と脂肪酸メチルエステル(FAME)との配合比率を特定の式で決定することにより、FT燃料をベースとする軽油燃料組成物に対しゴム膨潤性を持たせることを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−16541号
【特許文献2】特願2007−302892号
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】エネルギー経済2001年11月号「天然ガスからの液体燃料(GTL)の市場性について」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、FT軽油の持つ特性の一つは、パラフィンのみで構成されることにより芳香族分や硫黄分に関する環境問題を引き起こさない点であり、FT軽油のゴム膨潤性が乏しいという性質に対しFT軽油と性質の異なる他の燃料組成物を配合することで対応する従来の技術では、FT軽油の特性が十分に活かされないという問題があった。
【0008】
一方、パラフィンのみで構成される燃料は、上記フィッシャー・トロプシュ法の他、バイオマス原料である動植物油脂を水素化精製する手法でも製造でき、このように生成された燃料のうち軽油に相当するものは、第二世代のバイオディーゼル燃料などと呼ばれているが、この第二世代のバイオディーゼル燃料についても、上記FT軽油の問題は共通するものといえる。すなわち、上記問題は、FT軽油や第二世代のバイオディーゼル燃料など、パラフィンのみで構成される軽油燃料組成物に共通の問題といえる。
【0009】
そこで、本発明は、パラフィンのみで構成された場合の特性が十分に活かされ、かつゴム膨潤性が改善された軽油燃料組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る軽油燃料組成物は、実質的にパラフィンのみで構成される主基材と、実質的にナフテンのみで、又は、実質的にナフテンとパラフィンのみで構成される副基材が混合されてなり、ナフテンの含有量が60容量%未満である。前記ナフテンの含有量は、10容量%以上であることが好ましい。更に、炭素数15以下のイソパラフィンとナフテンの合計含有量が8容量%以上であることがより好ましい。
【0011】
ナフテンの含有量は、ASTM D 3238「Standard Test Method for Calculation of Carbon Distribution and Structural Group Analysis of Petroleum Oils by the n-d-M Method」に準拠し、屈折率(n)、密度(d)及び動粘度(M)から、実験式的に推定することができる。なお、この方法によれば、パラフィンの含有量、及び芳香族の含有量も同時に推定できる。
【0012】
本発明において実質的にパラフィンのみ、とは、スチレン化合物類やジエン化合物類、縮合多環芳香族類を主要な構成に含まないことを意味し、パラフィン以外の組成物を不純物として含むことは許容される。わずかな不純物を除き、イソパラフィン及びノルマルパラフィンの質量或いは容量の合計が全体の99%以上であるFT軽油は、本発明の、実質的にパラフィンのみで構成される主基材である。また、既述の第二世代のバイオディーゼル燃料もまた、本発明の実施的にパラフィンのみで構成される主基材である。
【0013】
同様に、実質的にナフテンのみ、或は、ナフテンとパラフィンのみとは、芳香族類を主要な構成に含まないことを意味し、ナフテン或はパラフィン以外の組成物を不純物として含むことは許容される。例えば、いわゆるナフテン系溶剤は、実質的にナフテンとパラフィンのみであり本発明の副基材に相当する。
【0014】
なお、軽油燃料組成物の製造にあたっては、沸点の違いにより分留された蒸留性状の異なる数種類の基材を配合することで性状の調整がなされるが、蒸留性状の異なる数種類の基材を配合する場合であっても、それらが実質的にパラフィンのみであれば全て本発明の主基材に該当するものとする。更に、副基材が混合された後に性状調整のため配合される基材も、それが実質的にパラフィンのみであれば本発明の主基材に該当するものとする。すなわち、本発明に係る軽油燃料組成物において、主基材と副基材の混合の順番等に制限はない。
【0015】
また、本発明における主基材と副基材の組成限定は、軽油燃料組成物全体への添加剤の添加を妨げるものではない。パラフィンのみで構成される主基材の特性を減失させない範囲であれば、必要に応じて添加剤の添加されたものも、本発明の軽油燃料組成物に含まれる。
【0016】
例えば、低温でのワックス分の析出による輸送トラブルや車両の燃料系統に設置されるフィルターの閉塞等を防止するために、低温流動性向上剤を添加することができる。低温流動性向上剤としては、パラフィン及びナフテンと相溶性であればどのような公知の低温流動性向上剤でも使用できる。代表的な低温流動性向上剤としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アルキルアクリレート共重合体、アルケニルコハク酸アミド、塩素化ポリエチレン、ポリアルキルアクリレートなどの市販の低温流動性向上剤である。これらの化合物は単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。この中でも特に、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびアルケニルコハク酸アミドが好ましい。低温流動性向上剤の含有量としては、例えば軽油のJIS規格であるJIS K 2204に規定された流動点および目詰まり点を満たすように適宜配合することができるが、通常50〜1000ppmである。ここで、流動点は、JIS K 2269「原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法」によって得られる流動点を意味し、目詰まり点は、JIS K 2288「石油製品−軽油−目詰まり点試験方法」によって得られる目詰まり点を意味する。
【0017】
更に、燃料供給ポンプ部品等の磨耗を防止するため、潤滑性向上剤を添加することもできる。潤滑性向上剤としては、パラフィン及びナフテンと相溶性であればどのような公知の潤滑性向上剤でも使用できる。代表的な潤滑性向上剤としては、脂肪酸を主成分とする酸系およびグリセリンモノ脂肪酸エステルを主成分とするエステル系などの市販の潤滑性向上剤である。これらの化合物は単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。これら潤滑性向上剤に用いられる脂肪酸としては、炭素数が12〜22程度、好ましくは炭素数が18程度の不飽和脂肪酸、即ちオレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の混合物を主成分とするのが好ましい。潤滑性向上剤は、潤滑性向上剤の添加後の軽油燃料組成物のHFRR(High Frequency Reciprocating Rig)におけるWS1.4値の磨耗痕跡が500μm以下、好ましくは460μm以下となるように添加すれば良く、その濃度は通常50〜1000ppmである。ここで、HFRRにおけるWS1.4値は、石油学会規格JPI−5S−50−98「軽油−潤滑性試験方法」により得られる値を意味する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ナフテンを含有させることにより、パラフィンのみで構成される主基材の特性が十分に活かされ、かつゴム膨潤性が改善された軽油燃料組成物を得ることができる。なお、ゴム膨潤性が従来の軽油燃料組成物以上のものとなると、従来の軽油燃料組成物の性状を考慮して設計されたゴム材料(パッキンなど)を過度に膨潤させて永久ひずみが大きくなり、その寿命を短くするおそれがある。従って、ゴム膨潤性は従来の軽油燃料組成物と同程度に留めておくことが必要となるが、そのために、本発明では、ナフテンの含有量を60容量%未満としている。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る軽油燃料組成物の実施例を説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に制限されるものではない。
【0020】
SMDS(Shell Middle Distillate Synthesis)プロセスにより製造したFT軽油を主基材とし、炭素数10のナフテン試薬及びナフテン系溶剤を副基材とし、軽油燃料組成物を得た。主基材と副基材の性状と組成を表1に、得られた軽油燃料組成物の性状及び組成を表2及び表3に示す。なお、SMDSプロセスとは、天然ガスを部分酸化し、フィッシャー・トロプシュ合成により重質パラフィンを合成し、得られた重質パラフィン油を水素化分解・蒸留し、ナフサ、灯油、軽油留分を得るプロセスである。また、表2には、参考例として、市販軽油燃料の性状をあわせて示す。
【0021】
【表1】

【表2】

【表3】

【0022】
なお、表1乃至表3に示す性状は以下の測定法によるものである。
<密度(@15℃)>
JIS K 2249「原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表」により測定される15℃における密度である。
<蒸留性状>
JIS K 2254「石油製品−蒸留試験方法」により得られる蒸留性状。
<セタン指数>
JIS K 2280「石油製品−燃料油−オクタン価及びセタン価試験方法並びにセタン指数算出方法 8. 4変数方程式を用いたセタン指数の算出方法」により測定されるセタン指数を意味する。ただし、FT軽油についてはセタン指数算出の推奨適用範囲外となるため、参考値として記す。
<硫黄分>
JIS K 2541−2「原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第2部:微量電量滴定式酸化法」により得られる硫黄分。
<流動点>
JIS K 2269「原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法」によって得られる流動点。
<目詰まり点>
JIS K 2288「石油製品−軽油−目詰まり点試験方法」によって得られる目詰まり点。
<動粘度(@30℃)>
JIS K 2283「原油及び石油製品−動粘度流動点試験方法及び粘度指数算出方法」によって得られる動粘度。
<パラフィン分>
JPI−5S−49−97「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」により測定される飽和分(ナフテン分を含む)と、後述のASTM D 3238で推測されるナフテン分から算出した。
<芳香族分>
JPI−5S−49−97「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」により測定される1環芳香族分と2環芳香族分と3環以上芳香族炭化水素分との総和。
<ナフテン分>
ASTM D 3238「Standard Test Method for Calculation of Carbon Distribution and Structural Group Analysis of Petroleum Oils by the n-d-M Method」に準拠し、屈折率(n)、密度(d)及び動粘度(M)から、ナフテンの含有量を推定した。
<C15以下の(イソパラフィン+ナフテン)分>
ASTM D 2887「Standard Test Method for Boiling Range Distribution of Petroleum Fraction by Gas Chromatography」に準拠したガスクロマトグラフ法を用い、得られたクロマトグラムから各炭素数毎の炭化水素含有量を算出することによって得た。すなわち、炭素数の異なるノルマルパラフィンの混合物を標準物としてリテンションタイムを調べておき、ノルマルパラフィンのピーク面積値からノルマルパラフィンの含有量を求め、炭素数N−1のノルマルパラフィンによるピーク〜炭素数Nのノルマルパラフィンによるピークの間にあるピークのクロマトグラム面積値の総和を炭素数Nの(イソパラフィン+ナフテン分)含有量として求めた。ガスクロマトグラフィの検知器は水素炎イオン化型検出器(FID)であることから、測定感度はパラフィンの炭素数に比例する。そこで、この感度を考慮して面積値から含有モル比を求め、最終的に各質量比を求めた。
なお、ガスクロマトグラフ法におけるカラムの種類は、HP5(長さ:30m,内径:0.32mm,液層厚さ:0.25μm)であり、各分析条件は以下のとおりである。
カラム槽昇温条件:35℃(5分)→10℃/分(昇温)→320℃(11.5分)
試料気化室条件:320℃一定 スプリット比150:1
検出器部:320℃
【0023】
次に、これら軽油燃料組成物がゴム材料に与える影響を調べるため、表2及び表3の実施例及び比較例に、水素化ニトリル・ブタジエン・ラバー(HNBR)の試験片を浸漬させ、その体積変化率を測定した。なお、浸漬条件は表4に示す通りである。この条件設定は、財団法人 日本自動車研究所が独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構から委託を受けて実施した「高効率クリーンエネルギー自動車の研究開発」における合成軽油の材料適合性評価試験(新エネルギー・産業技術総合開発機構:平成11年度高効率クリーンエネルギー自動車の研究開発成果報告書、財団法人 日本自動車研究所(2000年3月))の方法をベースに行った。
【表4】

表2及び表3の各軽油燃料組成物におけるゴム材料の浸漬試験後の体積変化率と比較例2の体積変化率との差(Δ体積変化率)を表5及び表6に示す。なお、表5及び表6には、参考例として、市販軽油燃料におけるゴム材料の浸漬試験後の体積変化率と比較例1の体積変化率との差もあわせて示す
【表5】

【表6】

【0024】
表5及び表6に示すように、実施例1〜15は、何れも、主基材1又は主基材2のみで構成した比較例1及び2の何れよりも、体積変化率が大きくなることが確認された。また、その性状は、表2及び表3に示すように、軽油燃料として必要な性状を満たし、しかも、パラフィンのみで構成される比較例と同様に硫黄分や芳香族分を全く含まないものとなっている。すなわち、パラフィンのみで構成される主基材の特性が十分に活かされ、かつゴム膨潤性が改善した軽油燃料組成物であることがわかる。
【0025】
ただし、ナフテンの含有量が大きくなると体積変化率が、すなわち、ゴム膨潤性が大きくなりすぎる。具体的には、比較例3に示すように、ナフテンを60容量%以上含有した場合、体積変化率が参考例である従来の軽油燃料よりも大きいものとなる。そして、従来の軽油燃料組成物の性状を考慮して設計されたゴム材料(パッキンなど)を過度に膨潤させて永久ひずみが大きくなり、その寿命を短くするおそれがある。そのため、ナフテンの含有量は60%未満とすることが必要である。一方、ナフテンは、パラフィン単体より密度が高いため、パラフィンの燃費の悪さを改善する効果を期待できる。そこで、軽油燃料として要求される燃費を考慮し、ナフテンの含有量は10容量%以上とすることが好ましい。
【0026】
また、ナフテンの含有量が同じ場合、所定炭素数以下のイソパラフィンとナフテンの合計含有量が多いと、ゴム膨潤性の改善率が大きくなる傾向のあることがわかる。具体的には、総ナフテン分が10容量%の実施例1、4、6、9、12、14についてみると、炭素数15以下のイソパラフィンとナフテンの合計含有量が多いほど体積変化率の増加は大きくなる傾向が見られる。また、総ナフテン分が20容量%の実施例2、5、7、10、13、15や、総ナフテン分が50容量%の実施例8、11についても同様の傾向が見られる。そして、これら実施例において、ゴム膨潤性の改善率が最も小さくなる総ナフテン分が10容量%の場合であっても、C15以下のナフテンとイソパラフィンの合計含有量が少なくとも8容量%であれば、パラフィンのみで構成される比較例1、2の何れよりも体積膨張率が大きくなることがわかる。すなわち、炭素数15以下のイソパラフィンとナフテンの合計含有量は、8容量%以上が好ましいことが併せて確認された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的にパラフィンのみで構成される主基材と、実質的にナフテンのみで、又は、実質的にナフテンとパラフィンのみで構成される副基油が混合されてなり、ナフテンの含有量が50容量%未満であることを特徴とする軽油燃料組成物。
【請求項2】
前記ナフテンの含有量が10容量%以上である請求項1に記載の軽油燃料組成物。
【請求項3】
炭素数15以下のイソパラフィンとナフテンの合計含有量が8容量%以上である請求項1又は2に記載の軽油燃料組成物。


【公開番号】特開2012−21085(P2012−21085A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−160345(P2010−160345)
【出願日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(000186913)昭和シェル石油株式会社 (322)