説明

軽量且つ高偏向角の陰極線管及びその製造方法

陰極線管が、ファンネルによって接続されたパネル及びネックを含むエンベロープを有する。ファンネルは、シール縁部及びネックを有する主体部を含む。主体部は、主体部の他の領域より引張張力の高い少なくとも1つの領域を有する。主体部の外側表面が、第1及び第2保護被膜を有する。第1保護被膜は、少なくとも1つの領域の少なくとも一部分を被覆する。第1保護被膜は、少なくとも1つの領域が機械的損傷を引き起こすことに対する感受性を実質的に低減させるような組成及び厚さである。第2保護被膜は、第1保護被膜の少なくとも一部分を被覆し、且つファンネルを水分との接触から保護するような組成及び厚さである。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年3月9日に出願された米国仮特許出願第60/551,588号明細書、発明の名称「軽量且つ高偏向角の陰極線管及びその製造方法」の優先権の利益を主張し、参照によりその全体を本明細書に引用する。
【0002】
本発明は、陰極線管に係り、特に、第1の保護被膜及び第2の保護被膜を外面上に有するガラスファンネルを有する陰極線管に係る。第1保護被膜は、引張応力(tensile stress)の高い領域におけるファンネルへの機械的損傷を防ぎ、第2の保護被膜は、ファンネルを水分との接触から防ぐためのものである。
【0003】
本発明は更に、その製造方法にも係る。
【背景技術】
【0004】
陰極線管ではないフラットパネルディスプレイ等の新しいタイプのイメージディスプレイ装置が、市場に導入され続けている。陰極線管でないフラットパネルディスプレイに対抗し続けるため、従来の陰極線管(CRT)の奥行きを短くすることに対する需要が高まってきている。CRTの奥行きは、CRTを形成するガラス製のファンネルの奥行きによって主に決定されるため、短い奥行きのCRTを設けるためには、ファンネルを短くする必要がある。CRTのファンネルを短くすると、ファンネルの偏向角を拡大する必要がある。しかしながらファンネルの偏向角を拡大すると、ファンネルの引張応力もまた増大する。奥行きを短くされたCRTの典型的な偏向角は、約125°〜135°である。
【0005】
1350PSIを超える引張応力の領域を有するファンネルは、安全ではないと考えられている。何故なら、ファンネルは、水分に晒されるか、又は表面きず、かき傷、くぼみ(ding)、割れ等の機械的損傷を受けると、機械的破損の可能性が高くなるからである。機械的破損の可能性を低減させるため、ファンネルのガラス厚を厚くすることによってファンネル上の引張応力を1350PSIまで低減させる手法が、知られている。しかしながら、ファンネルのガラス厚を厚くすることは、CRTの重量及び費用をもまた増大させる。たとえば、図4に示すように、ファンネル上の引張応力が最大1350PSIに保たれ且つファンネルの偏向角が104°〜118°まで拡大されたとき、ファンネルの重量は、約3kg増加する。加えて、ファンネル上の引張応力が最大1350PSIに保たれ且つファンネルの偏向角が104°〜130°まで拡大されたとき、ファンネルの重量は、約10.5kg増加する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、機械的破損を防ぐためにファンネルのガラス厚を厚くさせなくてもよいように、ファンネルが1350PSIを超える引張応力の領域を有するときでも安全に動作できるCRTを、開発することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ファンネルによって接続されるパネル及びネックを含むエンベロープを有する陰極線管に係る。ファンネルは、シール縁部及びネックを有する主体部を含む。主体部は、主体部の他の領域より引張張力の高い少なくとも1つの領域を有する。主体部の外側表面が、第1及び第2保護被膜を有する。第1保護被膜は、引張張力のより高い少なくとも1つの領域の少なくとも一部分を被覆する。第1保護被膜は、少なくとも1つの領域が機械的損傷を引き起こすことに対する感受性を実質的に低減させるような組成及び厚さである。第2保護被膜は、第1保護被膜の少なくとも一部分を被覆し、且つファンネルを水分との接触から保護するような組成及び厚さである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明を、添付の図面を参照しながら例示として説明する。
【0009】
図1に、ガラスエンベロープ2を有するCRT1を示す。ガラスエンベロープ2は、長方形のフェースプレートパネル3及びファンネル5によって接続された管状のネック4を備える。ファンネル5は、偏向角15及び内側導電塗装(図示せず)を有し、内側導電塗装は、アノードボタン6からフェースプレートパネル3へ向けて且つネック4へと延在する。フェースプレートパネル3は、ビューイングフェースプレート8及び周辺フランジ部又は側壁9からなり、側壁9は、ガラスフリット7によってファンネル5へシールされる。蛍光面12が、フェースプレートパネル3の内面によって支持される。蛍光面12は、三構造(triad)に構成された蛍光体ラインを有するラインスクリーンであってもよく、ここで、各三構造は、3本の蛍光体ラインを含む。
【0010】
マスクフレーム組立体10が、スクリーン12に関して所定の空間に脱着可能にマウントされる。図1に破線で概略的に示された電子銃13が、ネック4内の中心にマウントされる。電子銃13は、3本のインライン電子ビーム、すなわち1本の中央ビーム及び2本の側部又は外側ビームを、マスクフレーム組立体10から蛍光面12を通る集束経路に沿って生成し且つ向けることができる。CRT1は、ファンネル−ネック接合部の近くに示される外側の磁気偏向ヨーク14とともに用いられるよう設計されている。作動されると、ヨーク14は、3本のビームを磁界へ当てて、ビームを、蛍光面12上の長方形のラスタにおいて水平且つ垂直に走査するようにさせる。
【0011】
次に、ファンネル5を詳細に説明する。図3に示すように、ファンネル5は、シール縁部17及びネック4を有する主体部16を含む。ファンネル5は、偏向角15を有する。例示される実施形態において、偏向角15は、約125°〜135°である。しかしながら、偏向角15は、ファンネル5の所望の寸法に依存して異なってもよい。主体部16は、ガラス厚18、及び主体部16の他の領域よりも高い引張応力を有する領域22を有する。たとえば、領域22は、1350PSIより上の引張応力を有する領域であってもよい。主体部16は、領域22を4箇所有するものとして図示されているが、領域22の数及び寸法は、所望のファンネル5のガラス厚18及び偏向角15に依存して異なる。
【0012】
図2及び図3に示すように、主体部16は、第1保護被膜20を外面19上に有する。第1保護被膜20は、領域22の少なくとも一部分を被覆する。第1保護被膜20は、機械的損傷、たとえば表面きず、かき傷、くぼみ、割れ等を引き起こすことに対する領域22の感受性(susceptibility)を、実質的に低減させるような組成及び厚さである。第1保護被膜20はまた、後述するCRT処理温度に耐えることができるように成されるべきである。第1保護被膜20は、たとえば、無機充てん剤を含むケイ酸層であってもよい。ケイ酸層は、たとえば、ケイ酸カリウム層、ケイ酸リチウム層、又はケイ酸ナトリウム層であってもよく、無機充てん剤は、たとえば、酸化アルミニウム、炭化シリコン、炭化ホウ素、又は炭化チタンであってもよい。
【0013】
図2及び図3に示すように、第2保護被膜21が、第1保護被膜20を被覆する。第2保護被膜21は、主体部16を略被覆し且つ近接するネック4からシール縁部17まで延在することができる。第2保護被膜21は、水分との接触からファンネル5を保護するような組成及び厚さである。第2保護被膜21は、たとえば、グラファイトを含有するシリコーン層又はポリテトラフルオロエチレン(TEFLON)(商標)層であってもよい。第2保護被膜21は、主体部16及び第1保護被膜20を略被覆しているものとして図示されているが、第2保護被膜21は、所望の水分からの保護及びCRTのキャパシタンスに依存して、第1保護被膜20又は主体部16の一部分のみを被覆してもよい。
【0014】
次に、CRT1の製造方法を、より詳細に説明する。第1保護被膜20が領域22の少なくとも一部分を被覆するよう、第1保護被膜20を、ファンネル5の外面19へ適用する。第1保護被膜20を、如何なる従来の被覆方法、たとえば、噴射、はけ塗り、ローラー塗布等を用いて適用してもよい。
【0015】
蛍光面12及びマスク支持フレーム組立体10を有するフェースプレートパネル3は、ファンネル5と整合され、且つガラスフリット7を溶かすことによって、周辺側壁9でファンネル5のシール縁部17へシールされる。電子銃13が、既知の方法によって整合され且つファンネル5のネック4に恒久的にマウントされる。エンベロープ2が、既知の方法によって排気され且つ気密封止されて、CRT1を形成する。
【0016】
次に、第2保護被膜21が第1保護被膜20を被覆するよう、第2保護被膜21を、ファンネル5の外面19へ適用する。第2保護被膜21を、主体部16を略被覆するよう適用するか又は主体部16の大部分を被覆し且つネック4からシール縁部17へ延在するよう適用する。第2保護被膜21を、如何なる従来の被覆方法、たとえば、噴射、はけ塗り、ローラー塗布等を用いて適用してもよい。
【0017】
第1保護被膜20がCRT処理温度の影響を受けやすい(subject to)ので、第1保護被膜20は、ファンネル5がフェースプレートパネル3へシールされるまえにファンネル5に適用されていると教示したが、第1保護被膜20は、CRT1の製造中の如何なる段階で、代替的に適用されてもよい。
【0018】
第1保護被膜20は、引張応力の高い領域22におけるファンネル5の外面19を機械的損傷から保護する。第1保護被膜20は、そうでなければファンネル5上で起きてしまう機械的損傷を受け且つ/又は防ぐからである。第2保護被膜21は更に、ファンネル5の外面19が水分に晒されることから保護する。したがって、ファンネル5は、引張応力のより高い領域22において機械的破損が起きる可能性が低い。引張応力のより高い領域22において機械的破損が起きる可能性が低いため、ファンネル5を、引張張力のより高い領域とともに製造し且つ薄いガラス厚18で製造することができる。加えて、領域22が、1350PSIを超える引張張力を有するときでも、ファンネル5のガラス厚18を厚くすることなく、ファンネル5を、安全に動作させることができる。このような方法で、CRT1の重量を最小限に留めることができる。このことは、製造生産にとって利益となり且つ費用が抑えられる。たとえば、図4に示すように、ファンネル上の引張応力が最大2000PSIに保たれ且つファンネルの偏向角が104°〜118°まで拡大されたとき、ファンネルの重量は、約3.1kg低減されることができる。加えて、ファンネル上の引張応力が最大2000PSIに保たれ且つファンネルの偏向角が104°〜130°まで拡大されたとき、ファンネルの重量は、約4.8kg低減されることができる。
【0019】
上記は、本発明を実施するにあたって幾つかの可能性を示したものである。多くの他の実施形態が、本発明の精神及び範囲内で可能である。本発明の追加の実施形態は、逆走査(transposed scanning)CRTであるCRTの特徴を含む。ここでは電子放出陰極が、同一平面上にあり且つ垂直に配向され、且つ陰極から放出される電子ビームは、垂直に走査される。他の特徴は、第1保護被膜20のみが、ファンネル5の領域22の少なくとも一部分に適用されるケースを含む。したがって、上記説明は限定的というより例示としてとらえるよう意図され、且つ本発明の範囲は、添付の請求項及びその全くの等価物によって与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】CRTの断面図である。
【図2】CRTのファンネルの平面図である。
【図3】図2のファンネルの背面の部分断面図である。
【図4】ファンネルが所定の引張応力に維持されたとき、ファンネルの偏向角が拡大するにつれ、如何にファンネルの重量が一般に増加するかを示したグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファンネルによって接続されるパネル及びネックを含むエンベロープを有する陰極線管であって、
前記ファンネルは:
シール縁部及びネックを有する主体部であり、該主体部の他の領域よりも引張張力が高い少なくとも1つの領域を有する主体部と;
該主体部の外側表面上の第1保護被膜であり、前記少なくとも1つの領域の少なくとも一部分を被覆する第1保護被膜であり、且つ前記少なくとも1つの領域の機械的損傷を引き起こすことに対する感受性を略低減させるような組成及び厚さである第1保護被膜と;
該第1保護被膜の少なくとも一部分を被覆する前記主体部の前記外側表面上の第2保護被膜であり、当該ファンネルを水分との接触から保護するような組成及び厚さである第2保護被膜と、
を有する、
ところの陰極線管。
【請求項2】
前記第1保護被膜はケイ酸層である、
請求項1記載の陰極線管。
【請求項3】
前記ケイ酸層は酸化アルミニウム、炭化シリコン、炭化チタン、又は炭化ホウ素を含有する、
請求項2記載の陰極線管。
【請求項4】
前記ファンネルは約125°から約135°の偏向角を有する、
請求項1記載の陰極線管。
【請求項5】
前記少なくとも1つの領域は少なくとも1350重量ポンド毎平方インチの引張張力を有する、
請求項1記載の陰極線管。
【請求項6】
前記第2保護被膜は前記主体部を略被覆し且つ近接する前記ネックから前記シール縁部へ延在する、
請求項1記載の陰極線管。
【請求項7】
前記第2保護被膜はグラファイトを含有するシリコーン層又はグラファイトを含有するポリテトラフルオロエチレン層である、
請求項1記載の陰極線管。
【請求項8】
ファンネルによって接続されるパネル及びネックを含むエンベロープを有する陰極線管であって、
前記ファンネルは:
シール縁部及びネックを有する主体部であり、少なくとも125°の偏向角を有し且つ少なくとも1350重量ポンド毎平方インチの引張張力の少なくとも1つの領域を有する主体部と;
該主体部の外側表面上の第1保護被膜であり、前記少なくとも1つの領域の少なくとも一部分を被覆する第1保護被膜であり、且つ前記少なくとも1つの領域の機械的損傷を引き起こすことに対する感受性を略低減させるような組成及び厚さである第1保護被膜と;
該第1保護被膜の少なくとも一部分を被覆する前記主体部の前記外側表面上の第2保護被膜であり、当該ファンネルを水分との接触から保護するような組成及び厚さである第2保護被膜と、
を有する、
ところの陰極線管。
【請求項9】
前記第1保護被膜は酸化アルミニウム、炭化シリコン、炭化チタン、又は炭化ホウ素を含有するケイ酸層である、
請求項8記載の陰極線管。
【請求項10】
ファンネルによって接続されるパネル及びネックを含むエンベロープを有する陰極線管作成方法であって:
主体部を備える前記ファンネルを提供する提供ステップであり、前記主体部は前記主体部の他の領域より引張張力の高い少なくとも1つの領域を有する、ところの提供ステップと;
第1保護被膜が前記少なくとも1つの領域の少なくとも一部分を被覆するよう、前記主体部の外面を当該第1保護被膜で被覆する被覆ステップであり、前記第1保護被膜は前記少なくとも1つの領域の機械的損傷を引き起こすことに対する感受性を略低減させるような組成及び厚さである、ところの被覆ステップと;
前記主体部のシール縁部を前記パネルへ取り付ける取り付けステップと;
ネックに電子銃をマウントするマウントステップと;
前記エンベロープを排気しシールするステップと;
前記第1保護被膜の少なくとも一部分を第2保護被膜で被覆する被覆ステップであり、前記第2保護被膜は前記ファンネルを水分との接触から保護するような組成及び厚さである、ところの被覆ステップと、
を有する、
ところの陰極線管作成方法。
【請求項11】
前記第1保護被膜は無機充てん剤を含有するケイ酸層である、
請求項10記載の陰極線管作成方法。
【請求項12】
前記ファンネルが約125°から約135°の偏向角を有するよう形成する形成ステップを更に有する、
請求項10記載の陰極線管作成方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの領域は少なくとも1350重量ポンド毎平方インチの引張張力を有する、
請求項10記載の陰極線管作成方法。
【請求項14】
前記第2保護被膜はグラファイトを含有するシリコーン層又はポリテトラフルオロエチレン層である、
請求項10記載の陰極線管作成方法。
【請求項15】
ファンネルによって接続されるパネル及びネックを含むエンベロープを有する陰極線管であって、
前記ファンネルは:
シール縁部及びネックを有する主体部であり、該主体部の他の領域よりも引張張力が高い少なくとも1つの領域を有する主体部と;
該主体部の外側表面上の第1保護被膜であり、前記少なくとも1つの領域の少なくとも一部分を被覆する第1保護被膜と;
該第1保護被膜の少なくとも一部分を被覆する前記主体部の前記外側表面上の第2保護被膜と、
を有する、
ところの陰極線管。
【請求項16】
前記第1保護被膜は前記少なくとも1つの領域の機械的損傷を引き起こすことに対する感受性を略低減させるような組成及び厚さである、
請求項15記載の陰極線管。
【請求項17】
前記第2保護被膜は前記ファンネルを水分との接触から保護するような組成及び厚さである、
請求項15記載の陰極線管。
【請求項18】
前記第1保護被膜は無機充てん剤を有するケイ酸層である、
請求項15記載の陰極線管。
【請求項19】
前記ケイ酸層はケイ酸カリウム層、ケイ酸リチウム層、及びケイ酸ナトリウム層を含む群から選択される、
請求項18記載の陰極線管。
【請求項20】
前記無機充てん剤は、酸化アルミニウム、炭化シリコン、炭化ホウ素、及び炭化チタンを含む群から選択される、
請求項18記載の陰極線管。
【請求項21】
前記ファンネルは少なくとも約125°の偏向角を有する、
請求項15記載の陰極線管。
【請求項22】
ファンネルによって接続されるパネル及びネックを含むエンベロープを有する陰極線管であって、
前記ファンネルは:
シール縁部及びネックを有する主体部であり、該主体部の他の領域よりも引張張力が高い少なくとも1つの領域を有する主体部と;
該主体部の外側表面上の保護被膜であり、前記少なくとも1つの領域の少なくとも一部分を被覆する保護被膜であり、且つ前記少なくとも1つの領域の機械的損傷を引き起こすことに対する感受性を略低減させるような組成及び厚さである保護被膜と;
を有する、
ところの陰極線管。
【請求項23】
前記保護被膜はケイ酸層である、
請求項22記載の陰極線管。
【請求項24】
前記ケイ酸層はケイ酸カリウム層、ケイ酸リチウム層、及びケイ酸ナトリウム層を含む群から選択される、
請求項23記載の陰極線管。
【請求項25】
前記ケイ酸層は無機充てん剤を含有する、
請求項23記載の陰極線管。
【請求項26】
前記無機充てん剤は、酸化アルミニウム、炭化シリコン、炭化ホウ素、及び炭化チタンを含む群から選択される、
請求項25記載の陰極線管。
【請求項27】
前記主体部は少なくとも約125°の偏向角を有する、
請求項22記載の陰極線管。
【請求項28】
前記少なくとも1つの領域は少なくとも1350重量ポンド毎平方インチの引張張力を有し、且つ前記保護被膜は前記少なくとも1つの領域の大部分を被覆する、
請求項22記載の陰極線管。
【請求項29】
ファンネルによって接続されるパネル及びネックを含むエンベロープを有し、且つ前記ネックはその中にインライン電子銃から放出される電子ビームを逆走査するため配向される該インライン電子銃を含有する陰極線管であって、
前記ファンネルは:
前記シール縁部及び前記ネックを有する主体部であり、該主体部の他の領域よりも引張張力が高い少なくとも1つの領域を有する主体部と;
該主体部の外側表面上の第1保護被膜であり、前記少なくとも1つの領域の少なくとも一部分を被覆する第1保護被膜であり、且つ前記少なくとも1つの領域の機械的損傷を引き起こすことに対する感受性を略低減させるような組成及び厚さである第1保護被膜と;
前記第1保護被膜の少なくとも一部分を被覆する前記主体部の前記外側表面上の第2保護被膜であり、当該ファンネルを水分との接触から保護するような組成及び厚さである第2保護被膜と、
を有する、
ところの陰極線管。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−528582(P2007−528582A)
【公表日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502791(P2007−502791)
【出願日】平成16年10月22日(2004.10.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/035203
【国際公開番号】WO2005/096339
【国際公開日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】46 Quai A. Le Gallo, F−92100 Boulogne−Billancourt, France
【Fターム(参考)】