説明

輸送支援システム及び輸送支援方法

【課題】輸送機に対して被災地への案内を適切に行うと共に、どの被災地にどれだけの物資が届けられたか等を適切に把握可能にすることを目的とする。
【解決手段】輸送機のクライアント装置は、輸送基地サーバより受信した情報と、輸送機の位置情報及び向き情報と、に基づいて、目的の被災地への案内を示すオブジェクトを含む仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像を表示装置に表示するよう制御し、被災地において降ろした物資の情報が入力されると、入力された物資の情報を輸送基地サーバに送信することによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送支援システム及び輸送支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地震や風雨災害等が発生した被災地への物資輸送は如何にして効率よく、また、地域による偏りのない物資輸送が出来るかが問題となる。GPSによるカーナビゲーションシステムを利用しても道路の寸断等の影響を受けることも多く、必ずしも輸送路が確保できるとは限らない。
それに対して例えば、特許文献1には、複数のトラックからの位置情報を収集し、通行可能な道路を推定して、推定ルート情報をトラックに配信することで、GPSでは拾えない道路寸断の影響を回避する仕組みが開示されている。
また、特許文献2には災害発生地から被災者ニーズと被災状況を取得し、避難所に分配する物資の分配量を決定する仕組みが開示されている。特許文献2の技術では、輸送経路の道路状況に応じて、分配量を決定したり、過去に配付が行われたかどうかにも応じて分配量を決定したりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−133576号公報
【特許文献2】特開2006−188331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の術では、夜間等に適切に輸送機に対して被災地への案内をすることができない問題があった。また、実際のどの被災地にどの物資が無事に届けられたか把握するのが困難な問題もあった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、輸送機に対して被災地への案内を適切に行うと共に、どの被災地にどれだけの物資が届けられたか等を適切に把握可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は、輸送機のクライアント装置と、輸送基地サーバと、を含む輸送支援システムであって、前記輸送基地サーバは、複数の被災地地点情報と、各被災地へ輸送する物資情報と、輸送機毎の各被災地への物資の輸送スケジュール情報と、を記憶する記憶装置から該当する輸送機に送信する、複数の被災地地点情報と、物資情報と、輸送スケジュール情報と、を取得し、取得した情報を前記輸送機のクライアント装置に送信し、前記輸送機のクライアント装置より、被災地に降ろした物資の情報を受信すると、前記記憶装置の物資情報を更新し、前記輸送機のクライアント装置は、前記輸送基地サーバより受信した情報と、前記輸送機の位置情報及び向き情報と、に基づいて、目的の被災地への案内を示すオブジェクトを含む仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像を表示装置に表示するよう制御し、被災地において降ろした物資の情報が入力されると、入力された物資の情報を前記輸送基地サーバに送信する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、輸送機に対して被災地への案内を適切に行うと共に、どの被災地にどれだけの物資が届けられたか等を適切に把握可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】輸送基地サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図2】輸送機のクライアント装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】輸送基地サーバと、クライアント装置と、を含む輸送支援システムの機能構成等の一例を示す図である。
【図4A】輸送先の案内を、仮想空間画像を用いて行う一例を示す図である。
【図4B】目的の被災地の着陸地点や降ろすべき輸送物資の案内を、仮想空間画像を用いて行う一例を示す図である。
【図4C】輸送経路の案内を、仮想空間画像を用いて行う一例を示す図である。
【図5】警告情報を、仮想空間画像を用いて表示する一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は、輸送基地サーバ1のハードウェア構成の一例を示す図である。
図1に示されるように、輸送基地サーバ1は、ハードウェア構成として、制御装置11と、記憶装置12と、表示装置13と、入力装置14と、通信装置15と、を含む。制御装置11は、CPU等であって、記憶装置12等に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって輸送基地サーバ1の機能を実現する。記憶装置12は、RAM、ROM、HDD等の記憶装置であって、プログラムを記憶したり、制御装置11がプログラムに基づき処理を実行する際に利用する情報等を記憶したりする。前記情報の一例としては、後述する地点情報、物資情報、スケジュール情報等を含む。表示装置13は、ディスプレイ等である。
入力装置14は、例えば、キーボード等であって、操作情報等を入力する。通信装置15は、輸送基地サーバ1と輸送機のクライアント装置2等との無線通信の制御を司る装置である。
なお、表示装置13及び入力装置14は、輸送基地サーバ1の必須の構成要素ではない。
【0011】
図2は、輸送機のクライアント装置2のハードウェア構成の一例を示す図である。
なお、図2は、輸送機のクライアント装置2のハードウェア構成を示すものであって、輸送機は、図2に示していない輸送機としての一般的な構成を有する。
なお、以下、本実施形態では、輸送機として、ヘリコプターを例に説明を行うが、小型飛行機やトラック等であってもよい。
図2に示されるように、輸送機のクライアント装置2(以下、単にクライアント装置2という)は、ハードウェア構成として、制御装置21と、記憶装置22と、表示装置23と、入力装置24と、通信装置25と、GPSコンパス26と、ジャイロコンパス27と、を含む。制御装置21は、CPU等であって、記憶装置22等に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって情報処理装置1の機能を実現する。記憶装置22は、RAM、ROM、HDD等の記憶装置であって、プログラムを記憶したり、制御装置21がプログラムに基づき処理を実行する際に利用する情報等を記憶したりする。表示装置13は、HMD(Head Mounted Display)等であって、制御装置21の制御のもと、生成された仮想空間画像を、表示する。
入力装置24は、ボタン等であって、操作情報等を入力する。通信装置25は、クライアント装置2と輸送基地サーバ1等との無線通信の制御を司る装置である。
GPSコンパス26は、輸送機の位置を示す位置情報を取得する。ジャイロコンパス27は、輸送機の向きを示す向き情報を取得する。
【0012】
図3は、輸送基地サーバ1と、クライアント装置2と、を含む輸送支援システムの機能構成等の一例を示す図である。
図3に示されるように、輸送基地サーバ1は、機能構成として、無線通信部101と、データ管理部102と、を含む。また、輸送基地サーバ1は、データベースとして、地点情報105と、物資情報106と、スケジュール情報107と、を含む。
無線通信部101は、クライアント装置2との無線を介した通信を制御する。データ管理部102は、地点情報105、物資情報106、スケジュール情報107等のデータベースを管理し、必要に応じてデータベースより情報を取得し、無線通信部101に渡したり、無線通信部101より受け取った情報を該当するデータベースに登録したりする。
ここで、地点情報105には、複数の被災地の地点情報が含まれ、更に、各被災地における輸送機の着陸地点情報も含まれる。これらの場所を意味する情報は、例えば緯度・経度でのピンポイントの指定でもよいし、或いは緯度・経度に加え半径100m等の範囲を特定する情報の付加でもよい。また、物資情報106には、被災地に運ぶ物資の情報が含まれる。なお、本実施形態では説明の簡略化のため、物資としているが、被災地に運ぶ人員の情報等を物資情報に含めるようにしてもよい。また、スケジュール情報107は、いつ、どこへ、どのルートで被災地に物資を届けるか等の輸送機毎の各被災地への物資の輸送スケジュール情報が含まれる。
【0013】
また、図3に示されるように、クライアント装置2は、機能構成として、無線通信部201と、表示制御部202と、入力部203と、を含む。
無線通信部201は、輸送基地サーバ1との無線を介した通信を制御する。表示制御部202は、輸送基地サーバ1より受信した情報と、GPSコンパス26から取得した輸送機の位置情報及びジャイロコンパス27から取得した輸送機の向き情報と、に基づいて、目的の被災地への案内を示すオブジェクトを含む仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像を表示装置23に表示するよう制御する。入力部203は、入力装置24等を介して入力された情報(例えば、輸送物資の輸送が完了した旨を示す情報等)を無線通信部201及び/又は表示制御部202に渡す。
なお、輸送基地サーバ1及びクライアント装置2の機能の詳細は、以下の図4〜図5を用いて説明する。
【0014】
図4Aは、輸送先の案内を、仮想空間画像を用いて行う一例を示す図である。
データ管理部102は、例えば、無線通信部101を介してある輸送機から情報の取得要求を受け取ると、前記輸送機を識別する情報に基づいて、スケジュール情報107より、前記輸送機に関する各被災地への物資の輸送スケジュール情報を取得する。輸送機を識別する情報は、輸送機地サーバ1の記憶装置12に格納されており、また、輸送機のクライアント装置2の記憶装置22にも格納されており、クライアント装置2から輸送機地サーバ1に情報を送信する際には、輸送機を識別する情報が負荷されて送信される。
輸送スケジュール情報の一例としては、例えば、
第一目的地(被災地2)→第二目的地(被災地1)→第三目的地(被災地3)
被災地2:物資1 3:物資2 100:物資3 100:・・・
被災地1:物資1 6:物資2 200:物資3 200:・・・
被災地3:物資1 1:物資2 50:物資3 50:・・・
等である。
ここで、
第一目的地(被災地2)→第二目的地(被災地1)→第三目的地(被災地3)
は、ルート情報である。また、被災地2、被災地1、被災地3等は、被災地を識別する識別情報を表わす。
また、
被災地2:物資1 3:物資2 100:物資3 100:・・・
は、被災地2に降ろす物資に関する情報であり、物資1、物資2、物資3等は、物資を識別する識別情報を表わし、その後ろの3、100、100等は、各物資の数を表わす。
データ管理部102は、前記輸送機の輸送スケジュール情報を取得すると、取得した輸送機の輸送スケジュール情報に含まれる物資を識別する識別情報に基づいて、物資情報106より該当する物資情報を取得する。
例えば、上述した例の場合、データ管理部102は、被災地2に配布する物資の情報として、物資1で識別される物資の情報(例えばマスク)、物資2で識別される物資の情報(例えば毛布)、物資3で識別される物資の情報(例えば水)等を物資情報106から取得する。
また、データ管理部102は、前記輸送機の輸送スケジュール情報を取得すると、取得した輸送機の輸送スケジュール情報に含まれるルート情報及び被災地を識別する識別情報に基づいて、地点情報105よりルート内の各被災地の地点情報(例えば、経度、緯度、高度等)を取得する。
データ管理部102は、これら取得したスケジュール情報、物資情報、地点情報等を、無線通信部101を介して、要求元の輸送機のクライアント装置2に送信する。
【0015】
クライアント装置2の無線通信部201は、輸送基地サーバ1より前記スケジュール情報、物資情報、地点情報等を受信すると、受信した情報を表示制御部202に渡す。
表示制御部202は、受け取った情報と、輸送機の位置情報及び向き情報と、に基づいて、前記輸送機が目的の被災地(例えば、被災地2)から所定範囲外(半径1km圏外)の位置に存在する場合、目的の被災地への案内を示すオブジェクト(図4Aの例では目的の被災地への方向を示す矢印のオブジェクト41)を含む仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像を表示装置13から輸送機の操縦者が目視する風景等に重畳して表示させるよう表示制御する。なお、仮想空間画像の表示制御等は、所謂、拡張現実技術を適用するものであり、具体的な処理等は既存の拡張現実技術の中から適宜選択するようにすればよい。
また、表示制御部202は、受け取った情報と、輸送機の位置情報及び向き情報と、に基づいて、前記輸送機が目的の被災地(例えば、被災地2)から所定範囲内(半径1km圏内)の位置に存在する場合、着陸地点を示すと共に目的の被災地に降ろす物資を示すオブジェクト(図4Bの例では、オブジェクト51)を含む仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像を表示装置13から輸送機の操縦者が目視する風景等に重畳して表示させるよう表示制御する。図4Bは、目的の被災地の着陸地点や降ろすべき輸送物資の案内を、仮想空間画像を用いて行う一例を示す図である。
【0016】
輸送機の操縦者等は、目的地において、物資を無事に全て降ろした後、入力部203を介して例えば、図4Bの52に示すように、輸送完了チェックボックスにチェックを入れる。すると、入力部203等を介して輸送完了チェックボックスにチェックがされた旨の情報を受け取った表示制御部202は、該当する被災地で降ろした物資情報及び前記被災地の地点情報等を、無線通信部201を介して、輸送基地サーバ1に送信する。
輸送基地サーバ1のデータ管理部102は、クライアント装置2より前記物資情報及び前記被災地の地点情報を受け取ると、受け取った前記物資情報及び前記被災地の地点情報等に基づいて、スケジュール情報107に含まれる輸送スケジュール情報の最適化を実行する。最適化では例えば次の目的地の気象状況が悪化し飛行が危険という情報に基づいて、目的地の変更を行ったり、他の輸送機により物資輸送が済んでしまった箇所が発生していれば、その目的地を削除したりして、効率的な輸送計画を作成する。なお、データ管理部102によるスケジュールの最適化は、従来技術を用いて実行するものとする。
また、輸送機の操縦者等は、輸送機の着陸地点情報に基づき提示された輸送機の着陸地点が災害等のため使用できなくなって着陸地点を変更した場合や、大規模地震で地盤がずれた場合等に入力部203等を介して、変更した着陸地点の着陸地点情報を入力する。すると、入力部203等を介して入力された変更された着陸地点情報を受け取った表示制御部202は、変更された着陸地点情報及び該当する被災地の地点情報を、無線通信部201を介して、輸送基地サーバ1に送信する。
輸送基地サーバ1のデータ管理部102は、クライアント装置2より変更された着陸地点情報及び該当する被災地の地点情報を受け取ると、地点情報105の該当する被災地の地点情報に含まれる着陸地点情報を前記変更された着陸地点情報に変更(又は更新)する。また、データ管理部102は、着陸地点情報の変更に伴い、スケジュール情報の最適化も実行するようにしてもよい。
【0017】
また、表示制御部202は、入力部203等を介して表示切り替えの指示等を受け取ると、図4A、又は図4Bに示したような画面より、図4Cに示されるような画面に表示を切り替えるようにしてもよい。図4Cは、輸送経路の案内を、仮想空間画像を用いて行う一例を示す図である。表示制御部202は、輸送基地サーバ1より受け取ったスケジュール情報等に基づいて、図4Cに示されるような仮想空間画像を表示装置13から輸送機の操縦者が目視する風景等に重畳して表示させるよう制御することができる。
【0018】
また、地点情報105に、被災地地点までの輸送機の飛行等の妨げとなりうるオブジェクトに関するオブジェクト情報が更に含まれるようにしてもよい。より具体的には、前記オブジェクト情報は、前記オブジェクトの緯度、経度、高度等の位置情報及び、前記オブジェクトを示す情報等である。例えば、オブジェクトの一例として電線(送電線)を例に説明すると、前記オブジェクト情報は、電線が存在する緯度、経度、高度等の位置情報及びオブジェクトが電線であることを示す情報である。
クライアント装置2の表示制御部202は、前記オブジェクト情報と、前記輸送機の位置情報及び向き情報と、に基づいて、前記輸送機が、前記オブジェクトが存在する位置から所定範囲内に入った場合、前記オブジェクト及び危険を表わす情報を含む仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像を表示装置に表示するよう制御する(図5参照)。図5では、電線が存在する位置に電線を表わすオブジェクトと、電線があるので注意する旨の警告情報と、を含む仮想空間画像が表示装置13から輸送機の操縦者が見える景色に重畳表示されている一例が示されている。
なお、警告情報としては、電線以外にも、例えば、セットリング・ウィズ・パワー現象を引き起こしそうな谷間の情報等がある。
以上、上述した実施形態によれば、輸送機に対して被災地への案内を適切に行うと共に、どの被災地にどれだけの物資が届けられたか等を適切に把握可能にすることができる。これにより被災地で必要な救援物資がめまぐるしく変わるような状況でも最適に物資輸送が可能となる。
例えば、上述した実施形態によれば、輸送機の現在位置が目的とする被災地より所定距離離れている場合は、図4Aに示されるような画像がHMD等に表示される。そのため、例えば夜間等、視界が明瞭でないときも目的地とする被災地への案内を適切に行うことができる。また、上述した実施形態によれば、輸送機の現在位置が目的とする被災地より所定距離離れていない場合、図4Bに示されるような画像がHMD等に表示される。そのため、正確に輸送物資を被災地の一つに降ろすことができると共に、降ろした輸送物資の情報等を輸送基地サーバ1に送信することができる。また、輸送基地サーバ1においても、被災地に適切に輸送物資がどれだけ降ろしたのかを把握することができ、次の被災地への輸送計画等を適切にたてることができる。
【0019】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、HMDに仮想空間画像を表示する例を用いて説明を行ったが、上述した実施形態はこのことに限定されるものではない。例えば、表示制御部202は、輸送機のフロントガラス等に仮想空間画像を投影し、輸送機の操縦者がフロントガラス越しに見える風景と、前記仮想空間画像と、を重畳表示するようにしてもよい。
また、輸送基地が複数存在し、基地間の物資輸送を行う場合には、各基地の輸送基地サーバをネットワークで接続して情報を共有することでより効率的な物資輸送の計画をたてることも可能となる。
【符号の説明】
【0020】
1 輸送基地サーバ
2 クライアント装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送機のクライアント装置と、輸送基地サーバと、を含む輸送支援システムであって、
前記輸送基地サーバは、
複数の被災地地点情報と、各被災地へ輸送する物資情報と、輸送機毎の各被災地への物資の輸送スケジュール情報と、を記憶する記憶装置から該当する輸送機に送信する、複数の被災地地点情報と、物資情報と、輸送スケジュール情報と、を取得し、取得した情報を前記輸送機のクライアント装置に送信し、前記輸送機のクライアント装置より、被災地に降ろした物資の情報を受信すると、前記記憶装置の物資情報を更新し、
前記輸送機のクライアント装置は、
前記輸送基地サーバより受信した情報と、前記輸送機の位置情報及び向き情報と、に基づいて、目的の被災地への案内を示すオブジェクトを含む仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像を表示装置に表示するよう制御し、被災地において降ろした物資の情報が入力されると、入力された物資の情報を前記輸送基地サーバに送信する
輸送支援システム。
【請求項2】
前記輸送機のクライアント装置は、前記輸送基地サーバより受信した情報と、前記輸送機の位置情報及び向き情報と、に基づいて、前記輸送機が目的の被災地から所定範囲外の場合、目的の被災地への案内を示すオブジェクトを含む仮想空間画像を生成し、前記輸送機が目的の被災地から所定範囲内の場合、目的の被災地に降ろす物資を示すオブジェクトを含む仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像を表示装置に表示するよう制御する請求項1記載の輸送支援システム。
【請求項3】
前記輸送基地サーバは、更新した前記物資情報に基づいて、前記輸送スケジュール情報の最適化を行う請求項1又は2記載の輸送支援システム。
【請求項4】
前記輸送機はヘリコプター又は飛行機であって、
前記被災地地点情報には、着陸地点情報が含まれ、
前記輸送機のクライアント装置は、前記着陸地点情報と、前記輸送機の位置情報及び向き情報と、に基づいて、前記輸送機が着陸地点から所定範囲内に入った場合、前記着陸地点を示すオブジェクトを含む仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像を表示装置に表示するよう制御し、着陸地点の変更に係る新たな着陸地点情報が入力されると、入力された新たな着陸地点情報を前記輸送基地サーバに送信し、
前記輸送基地サーバは、前記輸送機のクライアント装置より、新たな着陸地点情報を受信すると、前記記憶装置の前記被災地地点情報の着陸地点情報を更新する請求項1乃至3何れか1項記載の輸送支援システム。
【請求項5】
前記輸送機はヘリコプター又は飛行機であって、
前記被災地地点情報には、被災地地点までの前記輸送機の飛行の妨げとなりうるオブジェクトに関するオブジェクト情報が含まれ、
前記輸送機のクライアント装置は、前記オブジェクト情報と、前記輸送機の位置情報及び向き情報と、に基づいて、前記輸送機が、前記オブジェクトが存在する位置から所定範囲内に入った場合、前記オブジェクト及び危険を表わす情報を含む仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像を表示装置に表示するよう制御する請求項1乃至4何れか1項記載の輸送支援システム。
【請求項6】
輸送機のクライアント装置と、輸送基地サーバと、を含む輸送支援システムにおける輸送支援方法であって、
前記輸送基地サーバが、複数の被災地地点情報と、各被災地へ輸送する物資情報と、輸送機毎の各被災地への物資の輸送スケジュール情報と、を記憶する記憶装置から該当する輸送機に送信する、複数の被災地地点情報と、物資情報と、輸送スケジュール情報と、を取得するステップと、
前記輸送基地サーバが、取得した情報を前記輸送機のクライアント装置に送信するステップと、
前記輸送機のクライアント装置が、前記輸送基地サーバより受信した情報と、前記輸送機の位置情報及び向き情報と、に基づいて、目的の被災地への案内を示すオブジェクトを含む仮想空間画像を生成し、生成した仮想空間画像を表示装置に表示するよう制御するステップと、
前記輸送機のクライアント装置が、被災地において降ろした物資の情報が入力されると、入力された物資の情報を前記輸送基地サーバに送信するステップと、
前記輸送基地サーバが、前記輸送機のクライアント装置より、被災地に降ろした物資の情報を受信すると、前記記憶装置の物資情報を更新するステップと、
を含む輸送支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−138005(P2012−138005A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−290925(P2010−290925)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000191076)新日鉄ソリューションズ株式会社 (136)
【Fターム(参考)】