逆止機能付き包装袋
【課題】内容物を、比較的多量かつ定量注出することができ、簡単な構成で外気の流入を防止できる逆止機能を有した包装袋を提供する。
【解決手段】少なくとも2枚の積層フィルム4,5からなる周囲をヒートシールしてなる本体2と、この本体2の上端部あるいは何れか一方の側端部上部であり、本体を構成する表側の積層フィルム4と、裏側の積層フィルム5との間に挟装した、熱可塑性樹脂を成型してなる注出口部材3と、表側および裏側の積層フィルム4,5の上部の各内側のそれぞれに、一部未シール部を残して周縁部をヒートシールさせて取り付けた、ヒートシール性を有する軟質性フィルム7とからなり、液体の収容物を本体2内に収容し、未シール部mは、注出口部材3近傍とする。
【解決手段】少なくとも2枚の積層フィルム4,5からなる周囲をヒートシールしてなる本体2と、この本体2の上端部あるいは何れか一方の側端部上部であり、本体を構成する表側の積層フィルム4と、裏側の積層フィルム5との間に挟装した、熱可塑性樹脂を成型してなる注出口部材3と、表側および裏側の積層フィルム4,5の上部の各内側のそれぞれに、一部未シール部を残して周縁部をヒートシールさせて取り付けた、ヒートシール性を有する軟質性フィルム7とからなり、液体の収容物を本体2内に収容し、未シール部mは、注出口部材3近傍とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
熱可塑性樹脂を成形してなる注出口部材を有した液体内容物を収容するパウチなどの包装袋に関し、より詳細には、表側および裏側の積層フィルムの各内側のそれぞれに、ヒートシール性を有する軟質性フィルムを、注出口部材近傍に一部未シール部を残して周縁部をヒートシールさせて取り付け、収容物を軟質性フィルム間に介在させることで生じる軟質性フィルムの相互密着作用と、収容物が未シール部から軟質性フィルムと積層フィルムの間に侵入して内側方向に力が働き、表側の積層フィルムと裏側の積層フィルムが閉じることで、本体内への外気流入を防ぐ逆止機能を備えた包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、醤油やサラダオイルなど流体物を収容する包装袋には、軟質積層フィルムからなる本体の側部にフィルム状逆止ノズルを突設し、このノズルは、重なり合うプラスチックフィルムの相互間に液状物が介在するときに、フィルム相互の密着作用によって包装袋内への外気の逆止機能を有し、収容物を包装袋内で酸化させることなく、長く当初のまま液状物の品質を維持できる(例えば特許文献1)ものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−23914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような包装袋では、内容物を収容している本体の一部分に、上記ノズルを本体から延設する形で備えているため、包装袋を傾倒させて内容物を注出する際に、液圧が足りず、ノズルから内容物が少量しか出ず、また注出量に大小があるために注出量が定まらず、注出し辛いことや、一方では、包装袋の表裏両側を押圧し過ぎて、大量の内容物がノズルから一度に噴出してしまうおそれがあった。また、包装袋を新しく開封する際、注出口であるノズル先端部を切断して、内容物をノズルから注出しているが、このノズルの先端に不純物などが付着するおそれがあり、衛生上の問題もあった。
従って、この発明の目的は、内容物を、比較的多量かつ定量注出することができ、簡単な構成で外気の流入を防止できる逆止機能を有した包装袋を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、請求項1に記載の発明は、少なくとも2枚の積層フィルムからなる周囲をヒートシールしてなる本体と、該本体の上端部あるいは何れか一方の側端部上部であり、前記本体を構成する表側の前記積層フィルムと、裏側の前記積層フィルムとの間に挟装した、熱可塑性樹脂を成型してなる注出口部材と、前記表側および裏側の積層フィルムの上部の各内側のそれぞれに、一部未シール部を残して周縁部をヒートシールさせて取り付けた、ヒートシール性を有する軟質性フィルムとからなり、液体の収容物を前記本体内に収容する包装袋において、前記未シール部は、前記注出口部材近傍とすることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の包装袋おいて、前記軟質性フィルムが、厚み20〜40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、または厚み15〜40μmのポリプロピレンフィルムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、少なくとも2枚の積層フィルムからなる周囲をヒートシールしてなる本体と、この本体の上端部あるいは何れか一方の側端部上部であり、本体を構成する表側の積層フィルムと、裏側の積層フィルムとの間に挟装した、熱可塑性樹脂を成型してなる注出口部材と、表側および裏側の積層フィルムの上部の各内側のそれぞれに、一部未シール部を残して周縁部をヒートシールさせて取り付けた、ヒートシール性を有する軟質性フィルムとからなり、液体の収容物を本体内に収容する包装袋において、未シール部は、注出口部材近傍とするので、収容物を軟質性フィルム間に介在させることで生じる軟質性フィルムの相互密着作用と、収容物が未シール部から軟質性フィルムと積層フィルムの間に侵入して内側方向に力が働き、表側の積層フィルムと裏側の積層フィルムが閉じることで、本体内への外気流入を防ぐ逆止機能を備え、包装袋本体内に設けた軟質性フィルムによる簡単な構成で、外気流入の逆止機能を与えるとともに、本体内の収容物を注出口部材から注出する際、注出口近傍が液溜部となり、収容物が液溜部を介して注出口部材に向かうため、この液溜部に収容物を一時的に溜めることで、比較的多くの量の収容物を注出口部材により定量的に注出させることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、軟質性フィルムが、厚み20〜40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、または厚み15〜40μmのポリプロピレンフィルムであるので、適度な柔軟性を有する軟質性フィルムとすることで、包装袋に効果的に外気流入の逆止機能を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の逆止機能を有する包装袋の第1の実施例を示した全体側面図である。
【図2】包装袋の第1の実施例の全体斜視図および断面拡大模式図である。
【図3】包装袋の第1の実施例の組立図である。
【図4】本体を傾倒して収容物を注出させる包装袋の側面図および注出口部材近傍の正面図である。
【図5】本体の姿勢を元に戻して収容物の注出を終えた包装袋の側面図および注出口部材近傍の正面図である。
【図6】第2の実施例の包装袋上部の斜視図である。
【図7】第3の実施例の包装袋上部の斜視図である。
【図8】第1の実施例の2枚の軟質性フィルムを積層フィルム内側に個別に取付ける例を示す包装袋上部の斜視図である。
【図9】平パウチを用いた例を示す逆止機能付き包装袋の全体側面図である。
【図10】外箱に内包した包装袋の全体斜視図である。
【図11】スリーブ状の外箱に内装させた包装袋の全体斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1
は本発明の逆止機能を有する包装袋の第1の実施例を示した全体側面図、図2は同包装袋の全体斜視図および断面拡大模式図、図3は同包装袋の組立図である。
【0011】
本願発明の逆止機能を有する包装袋1は、例えばワインや日本酒、醤油、酢、油など食用品(あるいは、医薬品や工業品であってもよい)の液体を収容する、図1〜2の例に示した周知のスタンドパウチなどであり、積層フィルムの周囲をヒートシールしてなる本体2と、熱可塑性樹脂を成型してなる注出口部材3と、ヒートシール性を有する軟質性フィルム7とから構成される。
【0012】
まず、本体2は、図3に示すように、互いに同じ大きさを有する矩形状の一対の、表側の積層フィルム4および裏側の積層フィルム5と、これら積層フィルム4,5の下部間に介装される、折線を中心として2つ折りにされた積層フィルム4,5と同じ横幅の底部の積層フィルム6とから構成される。
【0013】
これら積層フィルム4,5,6は、ガスバリア性を有し、少なくともシーラント層およびベースフィルム層からなる積層構造を有するが、その材質は、代表的な例として、以下のような構成を挙げることができる。
(1)IBONフィルム/接着剤層/L・LDPEフィルム
(2)IBPETフィルム/接着剤層/L・LDPEフィルム
(3)IBONフィルム/押出コート層PE
(4)IBONフィルム/押出コート層PE/L・LDPEフィルム
(5)IBPETフィルム/押出コート層PE/L・LDPEフィルム
(6)IBPETフィルム/接着剤層/ONフィルム/接着剤層/L・LDPEフィル ム
(7)ONフィルム/接着剤層/IBPETフィルム/接着剤層/L・LDPEフィル ム
(8)ONフィルム/接着剤層/IBPETフィルム/接着剤層/CPPフィルム
【0014】
なお、上記の、IBONフィルムはシリカ蒸着あるいはアルミナ蒸着された二軸延伸ナイロンフィルム、L・LDPEフィルムは直鎖状低密度ポリエチレン、IBPETフィルムはシリカ蒸着あるいはアルミナ蒸着された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、PEはポリエチレン、ONフィルムは二軸延伸ナイロンフィルム、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルムを表す。また、ONフィルムやPETフィルムはベースフィルムとして、L・LDPEフィルムやCPPフィルムはシーラント層としてそれぞれ作用される。また、IBONフィルムやIBPETフィルムのシリカ蒸着あるいはアルミナ蒸着された面は、損傷を防ぐために最外面には露出させず、(1)、(2)、(6)〜(8)では接着層側、(3)〜(5)は押出コート層側にすることが好ましい。また、積層フィルム4,5は剛性が高過ぎると逆止機能が効果的に発現しないため、剛性は自立性を付与できる必要最小限とすることが好ましく、例えば、(3)はIBONフィルム(15μm)/押出コート層PE(40μm)、(4)はIBONフィルム(15μm)/押出コート層PE(20μm)/L・LDPEフィルム(40μm)とすることができる。なお、( )内のμmを伴う数字は各層の厚みを示す。
【0015】
次に、注出口部材3は熱可塑性樹脂を成型してなり、例えば、中空筒状部からなる筒状注出部3aと、筒状注出部3aに連設される中空接着基部3bと、筒状注出部3aに嵌合可能とする着脱自在の蓋部3cとから構成され、その材質として、ポリプロピレンのほか、中密度または高密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネートなどを使用することができる。
【0016】
さらに、本願発明の包装袋1では、矩形状の軟質性フィルム7が、表側の積層フィルム4と、裏側の積層フィルム5との間にV字状に折り込んだ折線を上側にして挟装される。この軟質性フィルム7は、折線方向の長さ(横幅)が、表側の積層フィルム4(裏側の積層フィルム5)の横幅よりも短かく形成(詳細は後述する)される。
【0017】
また、この軟質性フィルム7は、逆止機能を発現させるために、水の表面張力よりもフィルムの反発力が小さく、且つ、ヒートシール性を有するフィルムであることが必要であり、直鎖状低密度ポリエチレン(L・LDPEフィルム)または無延伸ポリプロピレンフィルム(CPPフィルム)などを用いることができる。なお、軟質性フィルム7の厚さは、L・LDPEフィルムでは20〜40μm、CPPフィルムでは15〜40μmとすることが好ましい。L・LDPEフィルムでは、厚みが20μm未満では剛性が低過ぎてシワなく取り扱うことが困難であり、厚みが40μmより大きくなると剛性が高過ぎて逆止機能を効果的に発現させることができない。同様に、CPPフィルムでも、厚みが15μm未満では剛性が低過ぎてシワなく取り扱うことが困難であり、厚みが40μmより大きくなると剛性が高過ぎて逆止機能を効果的に発現させることができない。
【0018】
以上からなる各部材を、図3に示すように、積層フィルム4,5をシーラント層を内側にして重ね合わせ、これら積層フィルム4,5の上端部あるいは何れか一方の側端部上部(図中では左側端部上部)に注出口部材3が、積層フィルム4,5間に中空接着基部3bを熱融着して挟装されるとともに、軟質性フィルム7の外側端を、注出口部材3を取付けた側端部とは反対側の側端部(図中では右側の側端部)に合わせ、軟質性フィルム7の上端部(折線)を、積層フィルム4,5の上端部に合わせ、積層フィルム4,5の両側縁部をヒートシールしたシール部s1,s2、及び上端部をヒートシールしたシール部s3が形成される。
【0019】
次いで、軟質性フィルム7の表側面7aおよび裏側面7bの各下端部は、積層フィルム4,5の側面左右方向に亘って各積層フィルム4,5の内側面にそれぞれヒートシールしたシール部s4が形成される。なお、逆止機能を効果的に発現させるために、このシール部s4のシール位置は、注出口部材3の中空接着基部3bの下端から本体2内側方に向けて延長した延長線lより下方とされる。
【0020】
さらに、注出口部材3下方のシール部s1から、軟質性フィルム7の注出口部材3側の側端部にかけて、表側および裏側の積層フィルムをヒートシールしたシール部s5が形成される。なお、逆止機能を効果的に発現させるために、このシール部s5の上側のシールラインは、注出口部材3の中空接着基部3bの下端から本体2内側方に向けて延長した延長線lより下方で、且つ、シール部s4から本体2外側方に向けて延長した延長線より上方の領域とされる。また、収容物が軟質性フィルム7間を確実に通るのを導くために、シール部s5の上側のシールラインは、注出口部材3の中空接着基部3bの下端から本体2内側方に向けて下降するように形成することが好ましい。また、この例では、シール部s5は注出口部材3下方のシール部s1から、軟質性フィルム7の注出口部材3側の側端部にかけてとしたが、軟質性フィルム7の側端部を越えて内側までシールしてもよい。こうすることで、より確実に収容物が軟質性フィルム7間を確実に通るのを導くことができる。
【0021】
さらに、積層フィルム4,5の下部には、各積層フィルム4,5と、折線を上側にして底部の積層フィルム6とが互いに対向する対向面の縁部同士をヒートシールすることにより、本体2の底部が形成される。そして、この底部は、上下方向のシール幅が左右側縁のシール部s1,s2に近いほど大きくなる略円弧状に形成されており、本体2の側面幅方向中央部で底を大きく広げることが可能になっている。このようにシールすることにより自立性をよくすることができる。なお、本体2内に収容物を充填させることは言うまでもなく、その充填工程についての記載は周知であるため省略する。
【0022】
この例では、本体2は表側の積層フィルム4,裏側の積層フィルム5,底部の積層フィルム6の3部材から構成したが、例えば、表側の積層フィルム4に折線を介して底部の積層フィルム6を連設し、裏側の積層フィルム5の2部材から構成してもよく、あるいは、表側の積層フィルム4に底部の積層フィルム6と裏側の積層フィルム5を順に折線を介して連設した1部材から構成してもよい。また、この例ではスタンディングパウチ形状としたが、表側の積層フィルム4と裏側の積層フィルム5の周縁部をヒートシールさせた平パウチの形状としてもよい。また、この例では左側端部の上部に注出口部材3を取り付けたが、上端部の軟質性フィルムがない箇所に取り付けてもよい。
【0023】
本願発明の包装袋1は、中空接着基部3bが厚みを有しているため、注出口部材3近傍に膨らみ部fができる。この膨らみ部fの容積は、積層フィルム4,5の剛性、中空接着基部3bの厚みT及び幅W、中空接着基部3bの取り付け位置、各シール部の形状等によって決まり、適宜設計することができる。この膨らみ部fが液溜部fとして構成される。
【0024】
また、注出口部材3の近傍には、軟質性フィルム7がない領域A、つまり、シール部s1,s3,s5および軟質性フィルム7の本体2側内側端に囲まれたスペースが形成される。軟質性フィルム7の本体2側内側端が注出口部材3に近づき過ぎると、軟質性フィルムの相互密着及び軟質性フィルムと積層フィルム間への収容物の侵入がしにくくなり、逆止機能を効果的に発現させにくいため好ましくなく、注出口部材3から離れ過ぎる(軟質性フィルムの横幅が狭くなり過ぎる)と、逆止機能を発現させる領域が減少するため好ましくない。例えば、注出口部材3における中空接着基部3bの厚みWが10mmでは、軟質性フィルムがない領域Aの幅は10〜15mmとすることが好ましい。
【0025】
ここで、包装袋1内の収容物注出作業の詳細について図4〜5を用いて説明する。図4は本体を傾倒して収容物を注出させる包装袋の側面図および注出口部材近傍の正面図、図5は本体の姿勢を元に戻して収容物の注出を終えた包装袋の側面図および注出口部材近傍の正面図である。
【0026】
包装袋1内の収容物を注出口部材3から注出させる場合には、注出口部材3の筒状注出部3aから蓋部3cを取外し、図4に示すように、注出口部材3を下にして本体2を傾倒する。この際、本体2内に収容されている収容物の多くは、シール部s4位置を超えて本体2の上部に移動するため、軟質性フィルム7の表側7aおよび裏側7bが、収容物の液圧によりそれぞれ外側に向けて拡張されることで、積層フィルム4,5の上部もそれぞれ外側に向けて拡張され、本体2内の収容物の流通路が確保される。
【0027】
このとき、液溜部fには、そのスペース容積の範囲内に収まる量の収容物が貯留されているため、これら液溜部f内の比較的多くの量の収容物が、本体2の傾倒による収容物の自重とともに、シール部s4位置を越えてきた本体2下部の収容物により押圧されて、注出口部材3から適量の収容物を円滑に注出させることができる。
【0028】
また、本体2内の収容物は、この液溜部fを介して注出口部材3から注出されるため、積層フィルム4,5間を手で押圧しても、液圧が直接注出口部材3に伝わらず、液溜部fが緩衝部となり、本体2内の多量の収容物が注出口部材3から噴出するようなことはなく、注出口部材3から適量の収容物を円滑に注出させることができる。また、注出量は筒状注出部3aの開口径Rで決まる。
【0029】
次に、収容物の注出を終える場合には、包装袋1の姿勢を、傾倒状態から元の水平状態に戻して、蓋部3cを筒状注出部3aに嵌入する。このとき、注出口部材3近傍や液溜部f内および本体2内上部に有する収容物の大半は、自重によりシール部s4を越えて本体2の下部に移動する。なお、液溜部f内に滞留する多くの収容物は、シール部s5に沿って移動し、シール部s4位置を越えて本体2の下部に戻る。
【0030】
このとき、収容物の表面張力よりも軟質性フィルム7の反発力が小さいため、収容物が介在した状態で軟質性フィルム7の表側7aと裏側7bは相互密着作用を生じるとともに、軟質性フィルムの表側7aと積層フィルム4の間、及び軟質性フィルムの裏側7bと積層フィルム5の間には未シール部mから収容物が侵入するため、表側7aおよび裏側7bが本体2の内側に収縮するとともに、積層フィルム4,5の上部も内側に収縮される。この未シール部mがないと、軟質性フィルム7は自由に動くことができないため相互密着作用を機能させることができない。
【0031】
このため、注出口部材3からスペースAを介して軟質性フィルム7の位置に至る本体2の上部分は、収容物を挟んで閉塞状態となり、この収容物は、本体2の下部分に収容されている収容物まで連通されている。つまり、包装袋1内の注出口部材3から本体2の下部分までの収容物の流通路および収容部分は、収容物のみで満たされており、この収容物が積層フィルム4,5および軟質性フィルム7の表側7aおよび裏側7bのそれぞれの間に挟まった状態で内包されている。
【0032】
従って、収容物の注出を終えた際に、外気が、注出口部材3の筒状注出部3aから包装袋1内に流入するスペースがなく、包装袋1内に有する収容物は、外気に接触しないため、収容物の早期酸化を防ぎ、包装袋1内で収容物の品質を長く当初のまま維持することができる。
【0033】
このような構成により、収容物が介在する軟質性フィルム7の表側7aと裏側7bとの相互密着作用及び軟質性フィルム7と積層フィルム4あるいは5の間に収容物が侵入して働く内向きの力が、包装袋1の逆止機能を生じさせるほか、液溜部fに収容物を一時的に溜めることで、比較的多くの量の収容物を注出口部材3により定量的に注出させることができる。
【0034】
なお、軟質性フィルム7は、上述した構成に限定されない。図6は第2の実施例の包装袋上部の斜視図、図7は第3の実施例の包装袋上部の斜視図、図8は第1の実施例の2枚の軟質性フィルムを積層フィルム内側に個別に取付ける例を示す包装袋上部の斜視図である。
【0035】
図6に示すように、第2の実施例では、表側の積層フィルム4及び裏側の積層フィルム5と横幅が同じ矩形状の軟質性フィルム7’を、V字状に折り込んだ折線を上側にし、注出口部材3’近傍のコーナー部を円弧状に切り欠いた形状としたものを本体にヒートシールして取り付けている。このため、収容物の流出入路に軟質性フィルム7’が存在するため、第1の実施例では必須要件であったシール部s5を設けなくてもよい。このような構成により、軟質性フィルム7´は外気の逆止機能および液溜部f´は適量の収容物を安定的に注出可能とする、上述同様の効果を得ることができる。また、収容物の流出入路に軟質性フィルム7’が存在する領域が少ないと逆止機能を効果的に発現させることができないため、軟質性フィルム7’の切り欠きの下端から軟質性フィルム7’の下端までの距離h1は、ある程度の距離を取ることが好ましい。距離h1は、包装袋の大きさや液溜部f´の容積等によって決まり、適宜設計することができる。また、この例では円弧状の切り欠きとしたが、直線や折線としてもよい。さらにこの例では上端部に注出口部材3’を取り付けたが、右側端部上部の軟質性フィルム7’がない箇所に取り付けてもよい。なお、軟質性フィルム7´がない領域A´は、シール部s1,s3および軟質性フィルム7´の切欠部分に囲まれた領域である。
【0036】
また、図7に示すように、第3の実施例では、注出口部材3´´は、本体2上端中央部のシール部s3にヒートシールで積層フィルム4,5間に挟装して取付け、表側の積層フィルム4及び裏側の積層フィルム5と横幅が同じ矩形状の軟質性フィルム7’を、V字状に折り込んだ折線を上側にし、注出口部材3’近傍の上部を円弧状に切り欠いた形状としたものを本体にヒートシールして取り付けている。このように構成することにより、収容物の流出入路に軟質性フィルム7´´が存在するため、第2の実施例と同様シール部s5を設けなくてもよい。なお、軟質性フィルム7´´がない領域A´´は、シール部s3および軟質性フィルム7´´の切欠部分に囲まれた領域である。
【0037】
従って、このような場合でも、軟質性フィルム7´´は外気の逆止機能および液溜部f´´は適量の収容物を安定的に注出可能とする、上述同様の効果を得ることができる。また、収容物の流出入路に軟質性フィルム7’’が存在する領域が少ないと逆止機能を効果的に発現させることができないため、軟質性フィルム7’’の切り欠きの下端から軟質性フィルム7’’の下端までの距離h2は、ある程度の距離を取ることが好ましい。この距離h2は、包装袋の大きさや液溜部f´´の容積等によって決まり、適宜設計することができる。また、この例では円弧状の切り欠きとしたが、折線としてもよい。
【0038】
また、図8に示すように、第1の実施例を例にすると、軟質性フィルム7´´´は、上述してきたようなV字状に折り込むことなく、個別に矩形状で同形状の2枚のフィルムを本体2に取付けてもよい。また、第2の実施例及び第3の実施例でも同様に、同形状の2枚のフィルムを各周縁部が重なるように対向させ、本体に取り付けてもよい。従って、このような場合でも、軟質性フィルム7´´´は外気の逆止機能および液溜部fは適量の収容物を安定的に注出可能とする、上述同様の効果を得ることができ、製造工程の自由度を広げることができる。
【0039】
なお、包装袋は、スタンディングパウチで説明してきたが、本願発明の逆止機能付き包装袋では、スタンディングパウチに限定することなく、図9に示すような自立性のない平パウチを用いた包装袋1´であってもよい。図9は平パウチを用いた例を示す逆止機能付き包装袋の全体側面図である。この場合、包装袋1´は、積層フィルム4,5の下端部をヒートシールしたシール部s6を形成するほかは、上述の構成と同一である。
【0040】
本願発明の包装袋1,1´は、外箱に内包させることもできる。図10は外箱に内包した包装袋の全体斜視図、図11はスリーブ状の外箱に内装させた包装袋の全体斜視図である。この場合、例えば図9に示す包装袋1´を例示して説明すると、例えば6面からなる紙製の箱体8内にこの包装袋1´を内包させるが、箱体8の一側面上部には、注出口部材3を突出させる穴部9が形成される。また、箱体8には、図示しないが、適宜蓋部や、開口させるためのミシン目、残量を確認するための開口部などを設けてもよい。
【0041】
また、包装袋1´が箱体8内で折れ曲がって逆止機能を発現させないことを防止するために、包装袋1´の上端と箱体8天板下面および、包装袋1´の下端と外箱8底板上面の適宜箇所に接着剤などによる接着部bを介して両者を接着し固定させることが好ましい。なお、包装袋1´に逆止機能を確実に発現させるために、外箱8の奥行きの幅は、収容物を充填した状態の包装袋1´の奥行きの幅に略等しいものとされる。
【0042】
このような構成により、包装袋1´は、上述同様に外気の逆止機能および液溜部による適量の収容物を安定的に注出可能とされるほか、外箱8表面に描いたデザインによる意匠性や、紙製しかも定型の外箱8を持ちやすい(掴みやすい)効果を有するものである。また、箱体8は透明のクリアケースとしてもよい。こうすることで収容物の状態を常に確認することができる。
【0043】
さらには、図11に示すように、包装袋1´の上下高さに略等しい高さを有する帯状の紙を巻回し、一側端を閉塞してなるスリーブ状の外箱10内に、包装袋1´を内装させてもよい。この場合も、包装袋1’が箱体8内で折れ曲がって逆止機能を発現させないことを防止するために、包装袋1´を構成する積層フィルム4,5いずれかの上部および下部と、それらに対向する外箱10内面の位置とを接着剤などによる接着部bを介して両者を接着し固定させることが好ましい。
【0044】
また、外箱10の注出口部材3が位置する部分には、この注出口部材3を突出させる穴部11が形成される。さらに外箱10には、図示しないが、残量を確認するための開口部や、包装袋1´の左右側面が位置する部分に折線などを設けてもよい。このような構成にすることで、上述した外箱8を用いたときと同様の効果を得ることができる。なお、この外箱10には、包装袋1´に自立性を与えるため、両側面中央下部に紙製のスタンド12を設けてもよい。
【0045】
以上詳述したように、この例の液体の収容物を本体2内に収容する包装袋1は、少なくとも2枚の積層フィルム4,5からなる周囲をヒートシールしてなる本体2と、この本体2の上端部あるいは何れか一方の側端部上部であり、本体を構成する表側の積層フィルム4と、裏側の積層フィルム5との間に挟装した、熱可塑性樹脂を成型してなる注出口部材3と、表側および裏側の積層フィルム4,5の上部の各内側のそれぞれに、一部未シール部を残して周縁部をヒートシールさせて取り付けた、ヒートシール性を有する軟質性フィルム7とからなり、液体の収容物を本体2内に収容し、未シール部mは、注出口部材3近傍とするものである。
【符号の説明】
【0046】
1,1´ 包装袋
2 本体
3,3´,3´´ 注出口部材
3a 筒状注出部(注出口)
3b 中空接着基部
3c 蓋部
4,5,6 積層フィルム
7,7´,7´´,7´´´ 軟質性フィルム
7a 表側
7b 裏側
8,10 外箱
9,11 穴部
f,f´,f´´ 液溜部
l 延長線
m 未シール部
s1〜s5 シール部
【技術分野】
【0001】
熱可塑性樹脂を成形してなる注出口部材を有した液体内容物を収容するパウチなどの包装袋に関し、より詳細には、表側および裏側の積層フィルムの各内側のそれぞれに、ヒートシール性を有する軟質性フィルムを、注出口部材近傍に一部未シール部を残して周縁部をヒートシールさせて取り付け、収容物を軟質性フィルム間に介在させることで生じる軟質性フィルムの相互密着作用と、収容物が未シール部から軟質性フィルムと積層フィルムの間に侵入して内側方向に力が働き、表側の積層フィルムと裏側の積層フィルムが閉じることで、本体内への外気流入を防ぐ逆止機能を備えた包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、醤油やサラダオイルなど流体物を収容する包装袋には、軟質積層フィルムからなる本体の側部にフィルム状逆止ノズルを突設し、このノズルは、重なり合うプラスチックフィルムの相互間に液状物が介在するときに、フィルム相互の密着作用によって包装袋内への外気の逆止機能を有し、収容物を包装袋内で酸化させることなく、長く当初のまま液状物の品質を維持できる(例えば特許文献1)ものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−23914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような包装袋では、内容物を収容している本体の一部分に、上記ノズルを本体から延設する形で備えているため、包装袋を傾倒させて内容物を注出する際に、液圧が足りず、ノズルから内容物が少量しか出ず、また注出量に大小があるために注出量が定まらず、注出し辛いことや、一方では、包装袋の表裏両側を押圧し過ぎて、大量の内容物がノズルから一度に噴出してしまうおそれがあった。また、包装袋を新しく開封する際、注出口であるノズル先端部を切断して、内容物をノズルから注出しているが、このノズルの先端に不純物などが付着するおそれがあり、衛生上の問題もあった。
従って、この発明の目的は、内容物を、比較的多量かつ定量注出することができ、簡単な構成で外気の流入を防止できる逆止機能を有した包装袋を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、請求項1に記載の発明は、少なくとも2枚の積層フィルムからなる周囲をヒートシールしてなる本体と、該本体の上端部あるいは何れか一方の側端部上部であり、前記本体を構成する表側の前記積層フィルムと、裏側の前記積層フィルムとの間に挟装した、熱可塑性樹脂を成型してなる注出口部材と、前記表側および裏側の積層フィルムの上部の各内側のそれぞれに、一部未シール部を残して周縁部をヒートシールさせて取り付けた、ヒートシール性を有する軟質性フィルムとからなり、液体の収容物を前記本体内に収容する包装袋において、前記未シール部は、前記注出口部材近傍とすることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の包装袋おいて、前記軟質性フィルムが、厚み20〜40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、または厚み15〜40μmのポリプロピレンフィルムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、少なくとも2枚の積層フィルムからなる周囲をヒートシールしてなる本体と、この本体の上端部あるいは何れか一方の側端部上部であり、本体を構成する表側の積層フィルムと、裏側の積層フィルムとの間に挟装した、熱可塑性樹脂を成型してなる注出口部材と、表側および裏側の積層フィルムの上部の各内側のそれぞれに、一部未シール部を残して周縁部をヒートシールさせて取り付けた、ヒートシール性を有する軟質性フィルムとからなり、液体の収容物を本体内に収容する包装袋において、未シール部は、注出口部材近傍とするので、収容物を軟質性フィルム間に介在させることで生じる軟質性フィルムの相互密着作用と、収容物が未シール部から軟質性フィルムと積層フィルムの間に侵入して内側方向に力が働き、表側の積層フィルムと裏側の積層フィルムが閉じることで、本体内への外気流入を防ぐ逆止機能を備え、包装袋本体内に設けた軟質性フィルムによる簡単な構成で、外気流入の逆止機能を与えるとともに、本体内の収容物を注出口部材から注出する際、注出口近傍が液溜部となり、収容物が液溜部を介して注出口部材に向かうため、この液溜部に収容物を一時的に溜めることで、比較的多くの量の収容物を注出口部材により定量的に注出させることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、軟質性フィルムが、厚み20〜40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、または厚み15〜40μmのポリプロピレンフィルムであるので、適度な柔軟性を有する軟質性フィルムとすることで、包装袋に効果的に外気流入の逆止機能を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の逆止機能を有する包装袋の第1の実施例を示した全体側面図である。
【図2】包装袋の第1の実施例の全体斜視図および断面拡大模式図である。
【図3】包装袋の第1の実施例の組立図である。
【図4】本体を傾倒して収容物を注出させる包装袋の側面図および注出口部材近傍の正面図である。
【図5】本体の姿勢を元に戻して収容物の注出を終えた包装袋の側面図および注出口部材近傍の正面図である。
【図6】第2の実施例の包装袋上部の斜視図である。
【図7】第3の実施例の包装袋上部の斜視図である。
【図8】第1の実施例の2枚の軟質性フィルムを積層フィルム内側に個別に取付ける例を示す包装袋上部の斜視図である。
【図9】平パウチを用いた例を示す逆止機能付き包装袋の全体側面図である。
【図10】外箱に内包した包装袋の全体斜視図である。
【図11】スリーブ状の外箱に内装させた包装袋の全体斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1
は本発明の逆止機能を有する包装袋の第1の実施例を示した全体側面図、図2は同包装袋の全体斜視図および断面拡大模式図、図3は同包装袋の組立図である。
【0011】
本願発明の逆止機能を有する包装袋1は、例えばワインや日本酒、醤油、酢、油など食用品(あるいは、医薬品や工業品であってもよい)の液体を収容する、図1〜2の例に示した周知のスタンドパウチなどであり、積層フィルムの周囲をヒートシールしてなる本体2と、熱可塑性樹脂を成型してなる注出口部材3と、ヒートシール性を有する軟質性フィルム7とから構成される。
【0012】
まず、本体2は、図3に示すように、互いに同じ大きさを有する矩形状の一対の、表側の積層フィルム4および裏側の積層フィルム5と、これら積層フィルム4,5の下部間に介装される、折線を中心として2つ折りにされた積層フィルム4,5と同じ横幅の底部の積層フィルム6とから構成される。
【0013】
これら積層フィルム4,5,6は、ガスバリア性を有し、少なくともシーラント層およびベースフィルム層からなる積層構造を有するが、その材質は、代表的な例として、以下のような構成を挙げることができる。
(1)IBONフィルム/接着剤層/L・LDPEフィルム
(2)IBPETフィルム/接着剤層/L・LDPEフィルム
(3)IBONフィルム/押出コート層PE
(4)IBONフィルム/押出コート層PE/L・LDPEフィルム
(5)IBPETフィルム/押出コート層PE/L・LDPEフィルム
(6)IBPETフィルム/接着剤層/ONフィルム/接着剤層/L・LDPEフィル ム
(7)ONフィルム/接着剤層/IBPETフィルム/接着剤層/L・LDPEフィル ム
(8)ONフィルム/接着剤層/IBPETフィルム/接着剤層/CPPフィルム
【0014】
なお、上記の、IBONフィルムはシリカ蒸着あるいはアルミナ蒸着された二軸延伸ナイロンフィルム、L・LDPEフィルムは直鎖状低密度ポリエチレン、IBPETフィルムはシリカ蒸着あるいはアルミナ蒸着された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、PEはポリエチレン、ONフィルムは二軸延伸ナイロンフィルム、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルムを表す。また、ONフィルムやPETフィルムはベースフィルムとして、L・LDPEフィルムやCPPフィルムはシーラント層としてそれぞれ作用される。また、IBONフィルムやIBPETフィルムのシリカ蒸着あるいはアルミナ蒸着された面は、損傷を防ぐために最外面には露出させず、(1)、(2)、(6)〜(8)では接着層側、(3)〜(5)は押出コート層側にすることが好ましい。また、積層フィルム4,5は剛性が高過ぎると逆止機能が効果的に発現しないため、剛性は自立性を付与できる必要最小限とすることが好ましく、例えば、(3)はIBONフィルム(15μm)/押出コート層PE(40μm)、(4)はIBONフィルム(15μm)/押出コート層PE(20μm)/L・LDPEフィルム(40μm)とすることができる。なお、( )内のμmを伴う数字は各層の厚みを示す。
【0015】
次に、注出口部材3は熱可塑性樹脂を成型してなり、例えば、中空筒状部からなる筒状注出部3aと、筒状注出部3aに連設される中空接着基部3bと、筒状注出部3aに嵌合可能とする着脱自在の蓋部3cとから構成され、その材質として、ポリプロピレンのほか、中密度または高密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネートなどを使用することができる。
【0016】
さらに、本願発明の包装袋1では、矩形状の軟質性フィルム7が、表側の積層フィルム4と、裏側の積層フィルム5との間にV字状に折り込んだ折線を上側にして挟装される。この軟質性フィルム7は、折線方向の長さ(横幅)が、表側の積層フィルム4(裏側の積層フィルム5)の横幅よりも短かく形成(詳細は後述する)される。
【0017】
また、この軟質性フィルム7は、逆止機能を発現させるために、水の表面張力よりもフィルムの反発力が小さく、且つ、ヒートシール性を有するフィルムであることが必要であり、直鎖状低密度ポリエチレン(L・LDPEフィルム)または無延伸ポリプロピレンフィルム(CPPフィルム)などを用いることができる。なお、軟質性フィルム7の厚さは、L・LDPEフィルムでは20〜40μm、CPPフィルムでは15〜40μmとすることが好ましい。L・LDPEフィルムでは、厚みが20μm未満では剛性が低過ぎてシワなく取り扱うことが困難であり、厚みが40μmより大きくなると剛性が高過ぎて逆止機能を効果的に発現させることができない。同様に、CPPフィルムでも、厚みが15μm未満では剛性が低過ぎてシワなく取り扱うことが困難であり、厚みが40μmより大きくなると剛性が高過ぎて逆止機能を効果的に発現させることができない。
【0018】
以上からなる各部材を、図3に示すように、積層フィルム4,5をシーラント層を内側にして重ね合わせ、これら積層フィルム4,5の上端部あるいは何れか一方の側端部上部(図中では左側端部上部)に注出口部材3が、積層フィルム4,5間に中空接着基部3bを熱融着して挟装されるとともに、軟質性フィルム7の外側端を、注出口部材3を取付けた側端部とは反対側の側端部(図中では右側の側端部)に合わせ、軟質性フィルム7の上端部(折線)を、積層フィルム4,5の上端部に合わせ、積層フィルム4,5の両側縁部をヒートシールしたシール部s1,s2、及び上端部をヒートシールしたシール部s3が形成される。
【0019】
次いで、軟質性フィルム7の表側面7aおよび裏側面7bの各下端部は、積層フィルム4,5の側面左右方向に亘って各積層フィルム4,5の内側面にそれぞれヒートシールしたシール部s4が形成される。なお、逆止機能を効果的に発現させるために、このシール部s4のシール位置は、注出口部材3の中空接着基部3bの下端から本体2内側方に向けて延長した延長線lより下方とされる。
【0020】
さらに、注出口部材3下方のシール部s1から、軟質性フィルム7の注出口部材3側の側端部にかけて、表側および裏側の積層フィルムをヒートシールしたシール部s5が形成される。なお、逆止機能を効果的に発現させるために、このシール部s5の上側のシールラインは、注出口部材3の中空接着基部3bの下端から本体2内側方に向けて延長した延長線lより下方で、且つ、シール部s4から本体2外側方に向けて延長した延長線より上方の領域とされる。また、収容物が軟質性フィルム7間を確実に通るのを導くために、シール部s5の上側のシールラインは、注出口部材3の中空接着基部3bの下端から本体2内側方に向けて下降するように形成することが好ましい。また、この例では、シール部s5は注出口部材3下方のシール部s1から、軟質性フィルム7の注出口部材3側の側端部にかけてとしたが、軟質性フィルム7の側端部を越えて内側までシールしてもよい。こうすることで、より確実に収容物が軟質性フィルム7間を確実に通るのを導くことができる。
【0021】
さらに、積層フィルム4,5の下部には、各積層フィルム4,5と、折線を上側にして底部の積層フィルム6とが互いに対向する対向面の縁部同士をヒートシールすることにより、本体2の底部が形成される。そして、この底部は、上下方向のシール幅が左右側縁のシール部s1,s2に近いほど大きくなる略円弧状に形成されており、本体2の側面幅方向中央部で底を大きく広げることが可能になっている。このようにシールすることにより自立性をよくすることができる。なお、本体2内に収容物を充填させることは言うまでもなく、その充填工程についての記載は周知であるため省略する。
【0022】
この例では、本体2は表側の積層フィルム4,裏側の積層フィルム5,底部の積層フィルム6の3部材から構成したが、例えば、表側の積層フィルム4に折線を介して底部の積層フィルム6を連設し、裏側の積層フィルム5の2部材から構成してもよく、あるいは、表側の積層フィルム4に底部の積層フィルム6と裏側の積層フィルム5を順に折線を介して連設した1部材から構成してもよい。また、この例ではスタンディングパウチ形状としたが、表側の積層フィルム4と裏側の積層フィルム5の周縁部をヒートシールさせた平パウチの形状としてもよい。また、この例では左側端部の上部に注出口部材3を取り付けたが、上端部の軟質性フィルムがない箇所に取り付けてもよい。
【0023】
本願発明の包装袋1は、中空接着基部3bが厚みを有しているため、注出口部材3近傍に膨らみ部fができる。この膨らみ部fの容積は、積層フィルム4,5の剛性、中空接着基部3bの厚みT及び幅W、中空接着基部3bの取り付け位置、各シール部の形状等によって決まり、適宜設計することができる。この膨らみ部fが液溜部fとして構成される。
【0024】
また、注出口部材3の近傍には、軟質性フィルム7がない領域A、つまり、シール部s1,s3,s5および軟質性フィルム7の本体2側内側端に囲まれたスペースが形成される。軟質性フィルム7の本体2側内側端が注出口部材3に近づき過ぎると、軟質性フィルムの相互密着及び軟質性フィルムと積層フィルム間への収容物の侵入がしにくくなり、逆止機能を効果的に発現させにくいため好ましくなく、注出口部材3から離れ過ぎる(軟質性フィルムの横幅が狭くなり過ぎる)と、逆止機能を発現させる領域が減少するため好ましくない。例えば、注出口部材3における中空接着基部3bの厚みWが10mmでは、軟質性フィルムがない領域Aの幅は10〜15mmとすることが好ましい。
【0025】
ここで、包装袋1内の収容物注出作業の詳細について図4〜5を用いて説明する。図4は本体を傾倒して収容物を注出させる包装袋の側面図および注出口部材近傍の正面図、図5は本体の姿勢を元に戻して収容物の注出を終えた包装袋の側面図および注出口部材近傍の正面図である。
【0026】
包装袋1内の収容物を注出口部材3から注出させる場合には、注出口部材3の筒状注出部3aから蓋部3cを取外し、図4に示すように、注出口部材3を下にして本体2を傾倒する。この際、本体2内に収容されている収容物の多くは、シール部s4位置を超えて本体2の上部に移動するため、軟質性フィルム7の表側7aおよび裏側7bが、収容物の液圧によりそれぞれ外側に向けて拡張されることで、積層フィルム4,5の上部もそれぞれ外側に向けて拡張され、本体2内の収容物の流通路が確保される。
【0027】
このとき、液溜部fには、そのスペース容積の範囲内に収まる量の収容物が貯留されているため、これら液溜部f内の比較的多くの量の収容物が、本体2の傾倒による収容物の自重とともに、シール部s4位置を越えてきた本体2下部の収容物により押圧されて、注出口部材3から適量の収容物を円滑に注出させることができる。
【0028】
また、本体2内の収容物は、この液溜部fを介して注出口部材3から注出されるため、積層フィルム4,5間を手で押圧しても、液圧が直接注出口部材3に伝わらず、液溜部fが緩衝部となり、本体2内の多量の収容物が注出口部材3から噴出するようなことはなく、注出口部材3から適量の収容物を円滑に注出させることができる。また、注出量は筒状注出部3aの開口径Rで決まる。
【0029】
次に、収容物の注出を終える場合には、包装袋1の姿勢を、傾倒状態から元の水平状態に戻して、蓋部3cを筒状注出部3aに嵌入する。このとき、注出口部材3近傍や液溜部f内および本体2内上部に有する収容物の大半は、自重によりシール部s4を越えて本体2の下部に移動する。なお、液溜部f内に滞留する多くの収容物は、シール部s5に沿って移動し、シール部s4位置を越えて本体2の下部に戻る。
【0030】
このとき、収容物の表面張力よりも軟質性フィルム7の反発力が小さいため、収容物が介在した状態で軟質性フィルム7の表側7aと裏側7bは相互密着作用を生じるとともに、軟質性フィルムの表側7aと積層フィルム4の間、及び軟質性フィルムの裏側7bと積層フィルム5の間には未シール部mから収容物が侵入するため、表側7aおよび裏側7bが本体2の内側に収縮するとともに、積層フィルム4,5の上部も内側に収縮される。この未シール部mがないと、軟質性フィルム7は自由に動くことができないため相互密着作用を機能させることができない。
【0031】
このため、注出口部材3からスペースAを介して軟質性フィルム7の位置に至る本体2の上部分は、収容物を挟んで閉塞状態となり、この収容物は、本体2の下部分に収容されている収容物まで連通されている。つまり、包装袋1内の注出口部材3から本体2の下部分までの収容物の流通路および収容部分は、収容物のみで満たされており、この収容物が積層フィルム4,5および軟質性フィルム7の表側7aおよび裏側7bのそれぞれの間に挟まった状態で内包されている。
【0032】
従って、収容物の注出を終えた際に、外気が、注出口部材3の筒状注出部3aから包装袋1内に流入するスペースがなく、包装袋1内に有する収容物は、外気に接触しないため、収容物の早期酸化を防ぎ、包装袋1内で収容物の品質を長く当初のまま維持することができる。
【0033】
このような構成により、収容物が介在する軟質性フィルム7の表側7aと裏側7bとの相互密着作用及び軟質性フィルム7と積層フィルム4あるいは5の間に収容物が侵入して働く内向きの力が、包装袋1の逆止機能を生じさせるほか、液溜部fに収容物を一時的に溜めることで、比較的多くの量の収容物を注出口部材3により定量的に注出させることができる。
【0034】
なお、軟質性フィルム7は、上述した構成に限定されない。図6は第2の実施例の包装袋上部の斜視図、図7は第3の実施例の包装袋上部の斜視図、図8は第1の実施例の2枚の軟質性フィルムを積層フィルム内側に個別に取付ける例を示す包装袋上部の斜視図である。
【0035】
図6に示すように、第2の実施例では、表側の積層フィルム4及び裏側の積層フィルム5と横幅が同じ矩形状の軟質性フィルム7’を、V字状に折り込んだ折線を上側にし、注出口部材3’近傍のコーナー部を円弧状に切り欠いた形状としたものを本体にヒートシールして取り付けている。このため、収容物の流出入路に軟質性フィルム7’が存在するため、第1の実施例では必須要件であったシール部s5を設けなくてもよい。このような構成により、軟質性フィルム7´は外気の逆止機能および液溜部f´は適量の収容物を安定的に注出可能とする、上述同様の効果を得ることができる。また、収容物の流出入路に軟質性フィルム7’が存在する領域が少ないと逆止機能を効果的に発現させることができないため、軟質性フィルム7’の切り欠きの下端から軟質性フィルム7’の下端までの距離h1は、ある程度の距離を取ることが好ましい。距離h1は、包装袋の大きさや液溜部f´の容積等によって決まり、適宜設計することができる。また、この例では円弧状の切り欠きとしたが、直線や折線としてもよい。さらにこの例では上端部に注出口部材3’を取り付けたが、右側端部上部の軟質性フィルム7’がない箇所に取り付けてもよい。なお、軟質性フィルム7´がない領域A´は、シール部s1,s3および軟質性フィルム7´の切欠部分に囲まれた領域である。
【0036】
また、図7に示すように、第3の実施例では、注出口部材3´´は、本体2上端中央部のシール部s3にヒートシールで積層フィルム4,5間に挟装して取付け、表側の積層フィルム4及び裏側の積層フィルム5と横幅が同じ矩形状の軟質性フィルム7’を、V字状に折り込んだ折線を上側にし、注出口部材3’近傍の上部を円弧状に切り欠いた形状としたものを本体にヒートシールして取り付けている。このように構成することにより、収容物の流出入路に軟質性フィルム7´´が存在するため、第2の実施例と同様シール部s5を設けなくてもよい。なお、軟質性フィルム7´´がない領域A´´は、シール部s3および軟質性フィルム7´´の切欠部分に囲まれた領域である。
【0037】
従って、このような場合でも、軟質性フィルム7´´は外気の逆止機能および液溜部f´´は適量の収容物を安定的に注出可能とする、上述同様の効果を得ることができる。また、収容物の流出入路に軟質性フィルム7’’が存在する領域が少ないと逆止機能を効果的に発現させることができないため、軟質性フィルム7’’の切り欠きの下端から軟質性フィルム7’’の下端までの距離h2は、ある程度の距離を取ることが好ましい。この距離h2は、包装袋の大きさや液溜部f´´の容積等によって決まり、適宜設計することができる。また、この例では円弧状の切り欠きとしたが、折線としてもよい。
【0038】
また、図8に示すように、第1の実施例を例にすると、軟質性フィルム7´´´は、上述してきたようなV字状に折り込むことなく、個別に矩形状で同形状の2枚のフィルムを本体2に取付けてもよい。また、第2の実施例及び第3の実施例でも同様に、同形状の2枚のフィルムを各周縁部が重なるように対向させ、本体に取り付けてもよい。従って、このような場合でも、軟質性フィルム7´´´は外気の逆止機能および液溜部fは適量の収容物を安定的に注出可能とする、上述同様の効果を得ることができ、製造工程の自由度を広げることができる。
【0039】
なお、包装袋は、スタンディングパウチで説明してきたが、本願発明の逆止機能付き包装袋では、スタンディングパウチに限定することなく、図9に示すような自立性のない平パウチを用いた包装袋1´であってもよい。図9は平パウチを用いた例を示す逆止機能付き包装袋の全体側面図である。この場合、包装袋1´は、積層フィルム4,5の下端部をヒートシールしたシール部s6を形成するほかは、上述の構成と同一である。
【0040】
本願発明の包装袋1,1´は、外箱に内包させることもできる。図10は外箱に内包した包装袋の全体斜視図、図11はスリーブ状の外箱に内装させた包装袋の全体斜視図である。この場合、例えば図9に示す包装袋1´を例示して説明すると、例えば6面からなる紙製の箱体8内にこの包装袋1´を内包させるが、箱体8の一側面上部には、注出口部材3を突出させる穴部9が形成される。また、箱体8には、図示しないが、適宜蓋部や、開口させるためのミシン目、残量を確認するための開口部などを設けてもよい。
【0041】
また、包装袋1´が箱体8内で折れ曲がって逆止機能を発現させないことを防止するために、包装袋1´の上端と箱体8天板下面および、包装袋1´の下端と外箱8底板上面の適宜箇所に接着剤などによる接着部bを介して両者を接着し固定させることが好ましい。なお、包装袋1´に逆止機能を確実に発現させるために、外箱8の奥行きの幅は、収容物を充填した状態の包装袋1´の奥行きの幅に略等しいものとされる。
【0042】
このような構成により、包装袋1´は、上述同様に外気の逆止機能および液溜部による適量の収容物を安定的に注出可能とされるほか、外箱8表面に描いたデザインによる意匠性や、紙製しかも定型の外箱8を持ちやすい(掴みやすい)効果を有するものである。また、箱体8は透明のクリアケースとしてもよい。こうすることで収容物の状態を常に確認することができる。
【0043】
さらには、図11に示すように、包装袋1´の上下高さに略等しい高さを有する帯状の紙を巻回し、一側端を閉塞してなるスリーブ状の外箱10内に、包装袋1´を内装させてもよい。この場合も、包装袋1’が箱体8内で折れ曲がって逆止機能を発現させないことを防止するために、包装袋1´を構成する積層フィルム4,5いずれかの上部および下部と、それらに対向する外箱10内面の位置とを接着剤などによる接着部bを介して両者を接着し固定させることが好ましい。
【0044】
また、外箱10の注出口部材3が位置する部分には、この注出口部材3を突出させる穴部11が形成される。さらに外箱10には、図示しないが、残量を確認するための開口部や、包装袋1´の左右側面が位置する部分に折線などを設けてもよい。このような構成にすることで、上述した外箱8を用いたときと同様の効果を得ることができる。なお、この外箱10には、包装袋1´に自立性を与えるため、両側面中央下部に紙製のスタンド12を設けてもよい。
【0045】
以上詳述したように、この例の液体の収容物を本体2内に収容する包装袋1は、少なくとも2枚の積層フィルム4,5からなる周囲をヒートシールしてなる本体2と、この本体2の上端部あるいは何れか一方の側端部上部であり、本体を構成する表側の積層フィルム4と、裏側の積層フィルム5との間に挟装した、熱可塑性樹脂を成型してなる注出口部材3と、表側および裏側の積層フィルム4,5の上部の各内側のそれぞれに、一部未シール部を残して周縁部をヒートシールさせて取り付けた、ヒートシール性を有する軟質性フィルム7とからなり、液体の収容物を本体2内に収容し、未シール部mは、注出口部材3近傍とするものである。
【符号の説明】
【0046】
1,1´ 包装袋
2 本体
3,3´,3´´ 注出口部材
3a 筒状注出部(注出口)
3b 中空接着基部
3c 蓋部
4,5,6 積層フィルム
7,7´,7´´,7´´´ 軟質性フィルム
7a 表側
7b 裏側
8,10 外箱
9,11 穴部
f,f´,f´´ 液溜部
l 延長線
m 未シール部
s1〜s5 シール部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2枚の積層フィルムからなる周囲をヒートシールしてなる本体と、
該本体の上端部あるいは何れか一方の側端部上部であり、前記本体を構成する表側の前記積層フィルムと、裏側の前記積層フィルムとの間に挟装した、熱可塑性樹脂を成型してなる注出口部材と、
前記表側および裏側の積層フィルムの上部の各内側のそれぞれに、一部未シール部を残して周縁部をヒートシールさせて取り付けた、ヒートシール性を有する軟質性フィルムと、
からなり、液体の収容物を前記本体内に収容する包装袋において、
前記未シール部は、前記注出口部材近傍とすることを特徴とする包装袋。
【請求項2】
前記軟質性フィルムが、厚み20〜40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、または厚み15〜40μmのポリプロピレンフィルムであることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋。
【請求項1】
少なくとも2枚の積層フィルムからなる周囲をヒートシールしてなる本体と、
該本体の上端部あるいは何れか一方の側端部上部であり、前記本体を構成する表側の前記積層フィルムと、裏側の前記積層フィルムとの間に挟装した、熱可塑性樹脂を成型してなる注出口部材と、
前記表側および裏側の積層フィルムの上部の各内側のそれぞれに、一部未シール部を残して周縁部をヒートシールさせて取り付けた、ヒートシール性を有する軟質性フィルムと、
からなり、液体の収容物を前記本体内に収容する包装袋において、
前記未シール部は、前記注出口部材近傍とすることを特徴とする包装袋。
【請求項2】
前記軟質性フィルムが、厚み20〜40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、または厚み15〜40μmのポリプロピレンフィルムであることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−30832(P2012−30832A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−171362(P2010−171362)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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