通信システム、処理方法、処理装置、及び基地局装置
【課題】移動局装置との通信に大きな影響を与えることなく基地局装置の停止や基地局装置情報の変更をすること。
【解決手段】セクタの少なくとも一つにおいて、移動局装置と第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、移動局装置と通信を行う基地局装置が第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更される前に、第一の基地局装置が第二の基地局装置へ、状態の変化に関する情報を通知する。
【解決手段】セクタの少なくとも一つにおいて、移動局装置と第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、移動局装置と通信を行う基地局装置が第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更される前に、第一の基地局装置が第二の基地局装置へ、状態の変化に関する情報を通知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、処理方法、処理装置、及び基地局装置に関する。
本願は、2008年01月31日に、日本に出願された特願2008−020878号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
現在、第3世代の移動通信システムに第4世代の移動通信システム向けに検討されていた技術の一部を導入することによって、通信速度の高速化を図ることを目的としたEvolved Universal Terrestrial Radio Access(以降EUTRAと称する)が、標準化団体3GPP(3rd Generation Partnership Project:第3世代パートナシッププロジェクト)にて検討されている(非特許文献1)。
EUTRAでは、通信方式として、マルチパス干渉に強く、高速伝送に適したOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access:直交周波数分割多元接続)方式を採用することが決まっている。また、EUTRAに関するデータ転送制御やリソース管理制御といった上位レイヤの動作に関する詳細仕様は、低遅延、低オーバーヘッド化を実現し、更に可能な限り簡易な技術の採用が進められている。
このような、高度な通信技術を実現する通信システムにおいて、基地局装置の負荷が高まり、基地局装置の管理者は、基地局装置を停止して修理、維持、管理作業をしなければならないことがある。また、基地局装置は、有限の基地局装置の識別子であるセルIDを多数の基地局装置で利用しているため、異なる基地局装置でセルIDが重複することがあり、該セルIDを変更しなければならないことがある。同様に、基地局装置と移動局装置との通信を同期するための情報も変更が必要なことがある。
ここで、セルラ移動通信方式では、移動局装置が基地局装置と通信をするため、セルIDや通信を同期するための情報を利用している(非特許文献1、非特許文献2)。よって、基地局装置の停止や前記セルID等の基地局装置情報の変更をすると、移動局装置では、通信の切断やハンドオーバの失敗などが発生する。非特許文献3には、基地局装置の管理者は、基地局装置と移動局装置との通信量が少なくなる時間帯まで待って、該時間帯に送受信を停止し、基地局装置の停止や前記セルID等の基地局装置情報の変更をすることが記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】立川 敬二、“W−CDMA移動通信方式”、ISBN4−621−04894−5、平成13年6月25日初版発行、丸善株式会社
【非特許文献2】3GPP TR(Technical Report)36.211、Physical Channels and Modulaltion.V1.1.0,[平成19年5月25日検索],インターネット(URL: http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html−info/36211.htm)
【非特許文献3】3GPP寄書 R1−075060、“Response to LS on Physical−layer Cell Ientity Collision”、[平成19年11月13日検索]、インターネット(URL:ftp://ftp.3gpp.org/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_51/Docs/R1−075060.zip)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、基地局装置機器の故障など予期しない理由により基地局装置の停止が必要な場合、又は、基地局情報の変更作業における作業時間の制限や作業効率の観点から、基地局装置の管理者は、移動局装置との通信量が少なくなる時間帯以外で、基地局装置の停止や基地局装置情報の変更をしなければならないことがある。移動局装置との通信量が少なくなる時間帯以外で基地局装置の停止や基地局装置の情報変更をすると、該基地局と通信をする移動局装置では、通信の切断、ハンドオーバの失敗などが多く発生し、移動局装置との通信に多大な影響を与えてしまうという欠点がある。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、移動局装置との通信に大きな影響を与えることなく基地局装置の停止や基地局装置情報の変更をすることができる通信システム、処理方法、処理装置、基地局装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その一態様は、移動局装置と、前記移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置と、第二の基地局装置と、を含む通信システムであって、前記移動局装置が通信を行う基地局装置を、前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更可能な通信システムにおいて、前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更される前に、前記第一の基地局装置が前記第二の基地局装置へ、前記状態の変化に関する情報を通知することを特徴とする通信システムである。
【0007】
(2)また、本発明の一態様は、上記の通信システムにおいて、前記第一の状態から前記第二の状態への状態の変化は、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更された後に行われることを特徴とする。
【0008】
(3)また、本発明の一態様は、上記の通信システムにおいて、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする。
【0009】
(4)また、本発明の一態様は、上記の通信システムにおいて、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする。
【0010】
(5)また、本発明の一態様は、上記の通信システムにおいて、前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置が、移動局装置と通信する基地局装置を選択する際に前記第二の基地局装置によって使用されることを特徴とする。
【0011】
(6)また、本発明の一態様は、上記の通信システムにおいて、前記第二の基地局装置は、前記状態の変化に関する情報に従って、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報を更新することを特徴とする。
【0012】
(7)また、本発明の一態様は、上記の通信システムにおいて、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報は、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置によって管理されるセクタのリストであって、前記第二の基地局装置が、前記リストにあるセクタを管理する基地局装置と移動局装置との通信を発生させないことを特徴とする。
【0013】
(8)また、本発明の一態様は、移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置であって、前記移動局装置が通信を行う基地局装置を、前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更可能な第一の基地局装置における処理方法において、前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更される前に、前記第一の基地局装置が第二の基地局装置へ、前記状態の変化に関する情報を通知することを特徴とする処理方法である。
【0014】
(9)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第一の状態から前記第二の状態への状態の変化は、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更された後に行われることを特徴とする。
【0015】
(10)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする。
【0016】
(11)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする。
【0017】
(12)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置が、移動局装置と通信する基地局装置を選択する際に使用されることを特徴とする。
【0018】
(13)また、本発明の一態様は、上記(8)から(12)のいずれかに記載の処理方法を使用することを特徴とする基地局装置である。
【0019】
(14)また、本発明の一態様は、上記(8)から(12)のいずれかに記載の処理方法を使用することを特徴とする処理装置である。
【0020】
(15)また、本発明の一態様は、上記(8)から(12)のいずれかに記載の処理方法を1つ以上の処理部によって使用することを特徴とする処理装置である。
【0021】
(16)また、本発明の一態様は、移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置と通信可能な第二の基地局装置であって、前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れ可能な第二の基地局装置における処理方法において、前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、第二の基地局装置が、前記第一の基地局装置から前記状態の変化に関する情報を受信し、受信後に前記変更を受け入れて前記移動局装置の通信する基地局装置が前記第二の基地局装置に変更された後に、前記状態の変化に関する情報を使用して、前記第二の基地局装置と通信中の移動局装置が次に通信する基地局装置を選択することを特徴とする処理方法である。
【0022】
(17)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れた場合に、前記第一の状態から前記第二の状態へ状態が変化する前に、前記第二の基地局装置が前記移動局装置との通信を開始することを特徴とする。
【0023】
(18)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする。
【0024】
(19)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする。
【0025】
(20)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記状態の変化に関する情報に従って、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報を更新することを特徴とする。
【0026】
(21)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報は、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置によって管理されるセクタのリストであって、前記第二の基地局装置が、前記リストにあるセクタを管理する基地局装置と移動局装置との通信を発生させないことを特徴とする。
【0027】
(22)また、本発明の一態様は、上記(16)から(21)のいずれかに記載の処理方法を使用することを特徴とする基地局装置である。
【0028】
(23)また、本発明の一態様は、上記(16)から(21)のいずれかに記載の処理方法を使用することを特徴とする処理装置である。
【0029】
(24)また、本発明の一態様は、上記(16)から(21)のいずれかに記載の処理方法を1つ以上の処理部によって使用することを特徴とする処理装置である。
【0030】
(25)また、本発明の一態様は、移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置であって、前記移動局装置が通信を行う基地局装置を、前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更可能な第一の基地局装置において、前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更される前に、前記第一の基地局装置が第二の基地局装置へ、前記状態の変化に関する情報を通知することを特徴とする基地局装置である。
【0031】
(26)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第一の状態から前記第二の状態への状態の変化は、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更された後に行われることを特徴とする。
【0032】
(27)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする。
【0033】
(28)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする。
【0034】
(29)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置が、移動局装置と通信する基地局装置を選択する際に使用されることを特徴とする。
【0035】
(30)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置において、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報の更新に使用されることを特徴とする。
【0036】
(31)また、本発明の一態様は、移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置と通信可能な第二の基地局装置であって、前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れ可能な第二の基地局装置において、前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、第二の基地局装置が、前記第一の基地局装置から前記状態の変化に関する情報を受信し、受信後に前記変更を受け入れて前記移動局装置の通信する基地局装置が前記第二の基地局装置に変更された後に、前記状態の変化に関する情報を使用して、前記第二の基地局装置と通信中の移動局装置が次に通信する基地局装置を選択することを特徴とする基地局装置である。
【0037】
(32)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れた場合に、前記第一の状態から前記第二の状態へ状態が変化する前に、前記第二の基地局装置が前記移動局装置との通信を開始することを特徴とする。
【0038】
(33)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする。
【0039】
(34)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする。
【0040】
(35)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記状態の変化に関する情報に従って、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報を更新することを特徴とする。
【0041】
(36)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報は、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置によって管理されるセクタのリストであって、前記第二の基地局装置が、前記リストにあるセクタを管理する基地局装置と移動局装置との通信を発生させないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、基地局装置は、同期チャネル信号の生成を停止し、新たな移動局装置と通信を発生させないので、移動局装置との通信に大きな影響を与えることなく前記基地局装置の停止や基地局装置の情報を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る基地局装置と通信範囲との関係を示す説明図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る基地局装置のブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る無線フレームの構成図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る同期チャネルの配置を示す構成図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るセカンダリ同期チャネルの説明図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る移動局装置のブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る同期部のブロック図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る復調・復号部のブロック図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る初期セルサーチのフロー図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る周辺セルサーチのフロー図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る基地局装置が送受信を停止するフロー図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る基地局装置のブロック図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る基地局装置が送受信を停止するフロー図である。
【図14】本発明の第3の実施形態に係る基地局装置のブロック図である。
【図15】本発明の第3の実施形態に係る移動局装置のブロック図である。
【図16】本発明の第3の実施形態に係る基地局装置が情報を変更するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態における基地局装置の通信領域の区分を概念的に示す説明図である。基地局装置Ba〜Bcは、それぞれ通信範囲であるセルa〜cを有し、セルa〜cは、それぞれ3つのセクタa1〜a3、セクタb1〜b3、セクタc1〜c3を有する。しかし、本発明はこれに限らず、1つのセルにセクタがいくつあってもよく、又は、セルがセクタに分割されていなくてもよい。
ここで、セクタa1、セクタb1、セクタc1をセクタ1という(セクタ番号「1」)。また、セクタa2、セクタb2、セクタc2をセクタ2(セクタ番号「2」)といい、セクタa3、セクタb3、セクタc3をセクタ3(セクタ番号「3」)と総称する。
【0045】
基地局装置Ba〜Bcは、それぞれセルa〜cの各セクタに対して信号を送信する。セルaのセクタa2に存在する移動局装置M1は、基地局装置Baが送信するセクタa2向けの信号と同期して通信をする。セルaのセクタa3に存在する移動局装置M2は、基地局装置Baが送信するセクタa3向けの信号と同期して通信をする。
【0046】
以下、図2を参照しながら、移動局装置200(移動局装置M1、M2)と通信をする基地局装置100(基地局装置Ba、Bb、Bc)の説明をする。図2は、第1の実施形態である基地局装置100の構成を示す概略ブロック図である。基地局装置100は、ネットワーク制御部110、無線制御部120、受信アンテナ部131〜133、受信部141〜143、送信部171〜173、送信アンテナ部161〜163を備える。
【0047】
受信部141〜143は、それぞれ、受信アナログ回路部151、A/D変換部152、復調処理部153を備える。受信部141〜143は、それぞれ対応して設けられた受信アンテナ部131〜133を介し、セクタ1〜3に在圏する移動局装置から信号を受信する。例えば、図1中の基地局装置Baの場合、受信部142は、受信アンテナ部132を介し、セクタa2に在圏する移動局装置M1から信号を受信し、受信部143は、受信アンテナ部133を介し、セクタa3に在圏する移動局装置M2から信号を受信する。
【0048】
送信部171〜173は、それぞれ、データ変調部181、制御信号変調部182、同期信号生成部183、多重・変調処理部184、D/A変換部185、送信アナログ回路部186を備える。送信部171〜173は、それぞれ対応して設けられた送信アンテナ部161〜163を介し、セクタ1〜3に在圏する移動局装置へ信号を送信する。例えば、図1中の基地局装置Baの場合、送信部172は、送信アンテナ部162を介し、セクタa2に在圏する移動局装置M1へ信号を送信し、送信部173は、送信アンテナ部163を介し、セクタa3に在圏する移動局装置M2へ信号を送信する。
【0049】
受信アンテナ部131〜133は、移動局装置からの信号を受信し、該信号をそれぞれ対応する受信部141〜143の受信アナログ回路部151に出力する。
受信アナログ回路部151は、前記受信アンテナ部131〜133が受信した信号を復調可能な周波数に変換し、A/D変換部152に出力する。
A/D変換部152は、受信アナログ回路部151から入力された信号をデジタル信号に変換し、復調処理部153に出力する。
復調処理部153は、無線制御部120の制御に基づいて、A/D変換部152から入力されたデジタル信号を復調処理し、該復調処理をした移動局装置からのデータをネットワーク制御部110へ出力する。
【0050】
ネットワーク制御部110は、後述するハンドオーバ処理のため、上位のネットワークと通信をし、該ネットワークを介して、他の基地局装置のネットワーク制御部と通信をする。
ネットワーク制御部110は、移動局装置への送信データをデータ変調部181に出力し、各回路の制御や移動局装置との通信の制御を行うための制御情報を無線制御部120に出力する。
ネットワーク制御部110の通信先選択部111は、後述する周辺セルサーチ要求に対し、移動局装置200がハンドオーバをする基地局装置を選択し、該選択した基地局装置をハンドオーバ先に指定したハンドオーバコマンドを生成する。
ネットワーク制御部110は、該生成されたコマンドを、前記周辺セルサーチ要求をした該移動局装置200向けの送信データとして、データ変調部181へ出力する。
【0051】
無線制御部120は、ネットワーク制御部110から入力された制御情報に基づき、データ変調部181、制御信号変調部182、同期信号生成部183、及び復調処理部153などの各回路を制御するとともに、移動局装置との通信を制御する制御データを生成して制御信号変調部182へ出力する。
【0052】
無線制御部120の同期チャネル制御部121は、同期信号生成部183に対し、同期チャネル信号の生成の開始、又は、停止を制御する。
無線制御部120の信号制御部122は、同期チャネル以外の信号を変調するデータ変調部181と制御信号変調部182とに対し、該変調処理の開始、又は、停止を制御する。
データ変調部181は、移動局装置200に送信する送信データを、ネットワーク制御部110から取得し、無線制御部120の前記制御に基づいて、その送信データを変調し、データ信号として多重・変調処理部184に出力する。
同期信号生成部183は、無線制御部120の前記制御に基づいて、後述する同期チャネルの信号を生成し、多重・変調処理部184に出力する。
制御信号変調部182は、無線制御部120の前記制御に基づいて、無線制御部120から入力される制御データを変調し、制御信号として多重・変調処理部184に出力する。
【0053】
多重・変調処理部184は、データ変調部181、制御信号変調部182、同期信号生成部183からそれぞれ入力される信号に対して、多重・変調処理を行い、多重・変調処理を行った信号をD/A変換部185に出力する。具体的に、多重・変調処理部184は、周波数領域の前記信号を、時間領域の信号にIFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)し、GI(Guard Interval:ガードインターバル)を付加する。
D/A変換部185は、多重・変調処理部184から入力されるデジタル信号をアナログ信号に変換し、その信号を送信アナログ回路部186に出力する。
送信アナログ回路部186は、D/A変換されたアナログ信号を送信に必要な周波数に変換し、その信号をそれぞれ対応して設けられた送信アンテナ161〜163にそれぞれ出力する。
送信アンテナ部161〜163は、送信アナログ回路部186から入力される各移動局へ送信する。
【0054】
なお、本実施形態では、1つの基地局が3つのセクタを管理している例を挙げているが、本発明はこれに限られず、例えば、少人数の収容しか行なわないHome eNodeBなどの小型基地局のように、1つのセクタのみを制御してもよい。この場合、図2におけるセクタ2向けの送信部172、送信アンテナ162、受信部142、受信アンテナ132、セクタ3向けの送信部173、送信アンテナ163、受信部143、受信アンテナ133、及びその制御を行なう無線制御部110の一部が不要となる。
【0055】
以下、図3を参照しながら、基地局装置100が送信する信号の無線フレームの構成について説明をする。図3は、本実施形態における無線フレームの構成を示す概略的構成図である。図3では、横軸が時間軸であり、縦軸が周波数軸である。無線フレームは、複数のサブキャリアを含んだ一定の周波数領域BRと、所定の送信時間間隔として決められたスロットからなる領域を一単位として構成されている。
前記一定の周波数領域BRと1スロット長で区切られた領域を、基地局装置100から移動局装置200に対する下りの信号ではリソースブロックと呼び、移動局装置200から基地局装置100に対する上りの信号ではリソースユニットと呼ぶ。さらに、前記リソースブロック及び前記リソースユニットは、さらに所定の時間間隔で区切られ、基地局装置100は、該区切られた領域にシンボルを割り当て、送信信号を配置する。
【0056】
また、1スロットの整数倍から構成される送信時間間隔がサブフレームであり、複数のサブフレームをまとめたものがフレームである。図3では、1サブフレームが2スロットから構成される場合を示している。なお、図3中のBWは、システム帯域幅を示しており、以下、前記一定の周波数領域BRをリソースブロック(またはリソースユニット)帯域幅という。
【0057】
セルラ移動通信方式で通信をするためには、移動局装置が基地局装置の通信範囲であるセルまたはセクタ内において、事前に基地局装置と無線同期している必要があることから、基地局装置が規定の構成から成る同期チャネル(Synchronization Channel:SCH)を送信し、移動局装置が同期チャネルを検出することで基地局装置と移動局装置は同期を取る。
本実施形態では、基地局装置100は、同期チャネルとしてプライマリ同期チャネル(Primary Synchronization Channel:P−SCH)とセカンダリ同期チャネル(Secondary Synchronization Channel:S−SCH)を同じタイミングで符号分割多重して送信する。
【0058】
以下、図4を参照しながら、前記同期チャネルの配置について説明をする。図4は、本実施形態における前記同期チャネルの配置を説明する配置図である。図4では、横軸が時間、縦軸が周波数であり、1フレームが10個のサブフレーム(サブフレーム番号0〜9)からなることを示している。
基地局装置100の多重・変調部184は、P−SCHを、システム帯域幅BWの中心にある6つのリソースブロック帯域幅において、サブフレーム番号#0及び#5の先頭スロットに含まれる最後の時間領域に割り当てたシンボルに配置する。また、多重・変調部184は、S−SCHを、P−SCHを配置した直前の時間領域に割り当てたシンボルに配置する。
【0059】
P−SCHに割り当てる符号PSC(Primary Synchronisation Code:プライマリ同期符号)は、符号PSC(1)、符号PSC(2)、及び符号PSC(3)の3種類ある。基地局装置100は、セルを分割した領域であるセクタ1、セクタ2、セクタ3に送信する信号に、それぞれ、符号PSC(1)、符号PSC(2)、符号PSC(3)を割り当てる。また、符号PSC(1)と符号PSC(2)と符号PSC(3)とは、それぞれ直交する符号である。
なお、異なるセル間において、同一セクタに送信する符号PSCは同じ符号を用いる。例えば、前記セクタa1、セクタb1、及びセクタc1に対し、それぞれ、基地局装置Ba、基地局装置Bb、及び基地局装置Bcが送信する符号PSCは、同じ符号PSC(1)である。
【0060】
次に、S−SCHに割り当てる符号SSC(Secondly Synchronization Code:セカンダリ同期符号)について説明をする。符号SSCは、前記セル毎に固有の符号であり、基地局装置100は、同一セル内の各セクタのS−SCHに対しては同じ符号SSCを配置する。例えば、基地局装置Baがセクタa1、セクタa2、及びセクタa3に送信する符号SSCは、同じ符号である。
【0061】
図5は、本実施形態における符号SSCの構成を示す概略的構成図である。例えばS−SCHに用いるサブキャリア数Nを62とし、31符号長の31種類のバイナリ符号(たとえばM系列符号)を2種類(SSC1およびSSC2)組み合わせることにより、最大で31種類×31種類=961の情報をS−SCHに対応させることができる。このときのSSC1およびSSC2の周波数軸へのマッピングについては、図5に示すようなSSC1とSSC2を交互に配置するインターリーブ型配置とすることができる。
SSCには、基地局装置100の識別情報であるセルID、フレームの同期タイミング、基地局装置100のアンテナ数などの基地局装置の情報を対応させる。
【0062】
以下、図6を参照しながら、移動局装置200の説明をする。図6は、本実施形態における移動局装置の構成を示す概略ブロック図である。移動局装置200は、受信アンテナ部201、受信アナログ回路部202、A/D(Analog/Digital:アナログ/デジタル)変換部203、同期部204、GI除去部205、S/P変換部206、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部207、伝搬路推定・補償部208、復調・復号部209、MAC(Media Access Control:媒体アクセス制御)部210、変調部221、IFFT部222、P/S(Parallel / Serial:並列/直列)変換部223、GI付加部224、D/A変換部225、送信アナログ回路部226、送信アンテナ部227を有し、その他に移動局装置200の上位層を有する。
【0063】
受信アンテナ部201は、基地局から送信される信号を受信し、受信アナログ回路部202に出力する。
受信アナログ回路部202は、受信アンテナ部201が受信したアナログ信号を復調処理が可能な周波数の信号へ変換し、A/D変換部203に出力する。
A/D変換部203は、受信アナログ回路部202から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、同期部204とGI除去部205とにそれぞれ出力する。
【0064】
同期部204は、A/D変換部203から入力されるデジタル信号に基づいて、セクタの同定を行うことにより、前記セクタ番号とスロットの同期タイミングとを特定する。また、同期部204は、基地局装置から受信した電波の品質を計測する。そして、同期部204は、前記特定したセクタ番号と前記計測した電波品質とを、伝搬路推定・補償部208、復調・復号部209、及びMAC部210に出力し、前記特定したタイミングをタイミング情報として、GI除去部205に出力する。同期部204についての詳細は後述する。
【0065】
GI除去部205は、同期部204から入力されたタイミング情報に基づいて、A/D変換部203から入力される信号からガードインターバルGIを除去し、S/P変換部206に出力する。
S/P変換部206は、GI除去部205から入力されるシリアル信号をパラレル信号に変換してFFT部207に出力する。
FFT部207は、S/P変換部206から入力される時間領域の信号を、高速フーリエ変換の処理を行うことにより周波数領域の信号に変換し、伝搬路推定・補償部208に出力する
【0066】
伝搬路推定・補償部208は、同期部204から入力されたセクタ番号に基づき、記憶する符号PSCから、伝搬路推定に利用する符号PSCを特定する。伝搬路推定・補償部208は、前記特定した符号PSCと、FFT部207から入力される信号に含まれる符号PSCとの位相差、振幅差より、伝搬路補償の処理を行い、復調・復号部209に出力する。また、伝搬路推定・補償部208は、記憶するSSC1とSSC2との組み合わせから符号SSCを求め、該符号SSCとFFT部207から入力される信号に含まれる符号SSCとの位相差、振幅差より、伝搬路補償の処理を行ってもよい。
【0067】
復調・復号部209は、同期部204が出力するセクタ番号に基づいて、伝搬路推定・補償部208から入力された信号に含まれる制御信号、データ信号、同期チャネルの信号などの復調および復号を行い、MAC部209に出力する。復調・復号部209についての詳細は後述する。
復調・復号部209が出力した信号は、MAC部209を介し、移動局装置200の上位層に出力される。
情報記憶部231は、同期部204から入力されるセクタ番号と、MAC210部から入力される符号SSCに含まれる情報とをセクタ情報として記憶する。また、情報記憶部231は、予め記憶する基地局装置の識別情報に変更がある場合は、情報を変更する。基地局装置の識別情報とは、例えば、セルID、スクランブル符号、フレームの同期タイミングである。
【0068】
上位層は、通信をする基地局装置を特定し、情報記憶部231が記憶する基地局装置の識別情報に基づき、送信データを生成する。そして、上位層は、該選択した基地局向けの送信データをMAC部210に出力する。
通信先変更部232は、基地局装置200のネットワーク制御部110が生成した前記ハンドオーバコマンドが入力されると、後述するハンドオーバ処理を行う。
【0069】
上位層から入力された送信データは、MAC部210を介し、変調部221へ入力される。
変調部221は、MAC部210から入力される送信データを変調し、IFFT部222に出力する。
IFFT部222は、変調部221が出力する周波数領域の信号を、時間領域の信号に変換して、P/S変換部223に出力する。
P/S変換部223は、IFFT部222から出力されるパラレル信号を、シリアル信号に変換して、GI付加部224に出力する。
GI付加部224は、P/S変換部223から出力される信号に、ガードインターバルGIを付加して、D/A変換部225に出力する。
D/A変換部225は、GI付加部224から出力されるデジタル信号を、アナログ信号に変換して、送信アナログ回路部226に出力する。
送信アナログ回路部226は、D/A変換されたアナログ信号を送信に必要な周波数に変換して送信アンテナ227に出力する。
送信アンテナ部227は、送信アナログ回路部から入力された信号を基地局装置100へ送信する。
【0070】
以下、図7を参照しながら、同期部204の詳細について説明をする。図7は、本実施形態における同期部204の構成を示す概略ブロック図である。同期部204は、相関器2041、相関器2042、相関器2043、バッファ2044、バッファ2045、バッファ2046、及びセクタ・タイミング検出器2047を有する。
【0071】
相関器2041〜2043は、それぞれ符号PSC(1)〜符号PSC(3)を予め記憶している。相関器2041〜2043はそれぞれ記憶している符号PSC(1)〜符号PSC(3)と受信信号との各々の相関をとり、その相関値をそれぞれバッファ2044〜2046に出力する。また、相関器2041〜2043は、受信信号の電波品質である受信品質を計測し、それぞれバッファ2044〜2046に出力する。
バッファ2044〜2046は、それぞれ、相関器2041〜2043から入力された相関値を一定期間保持する。
セクタ・タイミング検出器2047は、バッファ2044〜2046に保持された相関値から、相関値が最大となる時刻と符号PSCの種類を特定し、該特定した符号PSCの種類と時刻を、自局が同期する対象となるセクタ番号とスロットのタイミングとする。具体的には、図1の移動局装置M1では、符号PSC(2)との相関が最大となり、移動局装置M2では、符号PSC(3)と、相関値が最大となる(以下、PSC同定処理という)。
セクタ・タイミング検出器2047は、セクタ番号及び受信品質をセクタ情報として、また、前記タイミングをタイミング情報として出力する。
【0072】
以下、図8を参照しながら、復調・復号部209の説明をする。図8は、本実施形態における復調・復号部209の構成を示す概略ブロック図である。復調・復号部209は、入力セレクタ2091、制御信号復調・復号部2092、データ信号復調・復号部2093、S−SCH復調・復号部2094、出力セレクタ2095を有する。
【0073】
入力セレクタ2091は、受信信号の種類に応じて受信信号に対する復調処理や復号処理を行い、制御信号復調・復号部2092、データ信号復調・復号部2093、S−SCH復調・復号部2094にそれぞれ出力する。
制御信号復調・復号部2092は、入力セレクタ2091から入力される信号に含まれる制御信号に対して復調処理や復号処理を行い出力セレクタ2095に出力する。
データ信号復調・復号部2093は、入力セレクタ2091から入力される信号に含まれるデータ信号に対して復調処理や復号処理を行い出力セレクタ2095に出力する。
【0074】
S−SCH復調・復号部2094は、入力セレクタ2091から入力される信号に含まれるS−SCHの信号に対して復調処理や復号処理を行い出力セレクタ2095に出力する。具体的には、S−SCH復調・復号部2094は、符号SSC1と符号SSC2を予め記憶している。そして、符号SSC1と符号SSC2を用いて入力セレクタ2091から入力される信号に含まれる同期チャネルS−SCHの信号の同定処理を行い、該処理の結果である符号SSC1と符号SSC2との組み合わせから基地局装置100のセルID、フレームタイミング、送信アンテナ数などの情報を取得する。
【0075】
出力セレクタ2095は、制御信号復調・復号部2092から入力される信号、データ信号復調・復号部2093から入力される信号、S−SCH復調・復号部2094から入力される信号を、復調・復号後信号としてMAC部210に出力する。
【0076】
以下、本実施形態における移動局装置200が実行するセルサーチについて説明をする。セルサーチは、初期セルサーチと周辺セルサーチとに分類される。初期セルサーチとは移動局装置が起動後に下り電波品質が最も良好なセルを検索し、そのセルに在圏するために行うセルサーチであり、周辺セルサーチとは初期セルサーチ後に、移動局装置がハンドオーバ先の候補セルを検索するために行うセルサーチのことである。
【0077】
まず、初期セルサーチについて説明をする。図9は、本実施形態における初期セルサーチの動作を説明するフロー図である。ここで、基地局装置100と移動局装置200は、それぞれ、図1中の基地局装置Baと移動局装置M1とする。
【0078】
移動局装置M1の受信アナログ回路部202は、基地局装置Baから送信されたP−SCH、S−SCHを含む信号を、受信アンテナ部201を介して受信する。該受信信号は、受信アナログ回路部202から、A/D変換部203を介し、同期部204に出力される。同期部204は、該受信信号からP−SCHを検出してPSC同定処理を行う。ここで、移動局装置M1は、図1中のセクタa2に存在しているので、前記受信信号と符号PSC(2)の相関値が最大となる。同期部204は、符号PSC(2)に基づき前記セクタ情報とスロットタイミング情報を取得する(S101)。
一方、GI除去部205は、A/D変換部203から入力された前記受信信号に対し、同期部204から入力されたスロットタイミング情報に基づいて、ガードインターバルを除去する。同期部204から出力された信号は、S/P変換部206、FFT部207を介し、伝搬路推定・補償部208に出力される。
【0079】
伝搬路推定・補償部208は、周波数領域に変換されたP−SCH信号と、前記PSC同定処理で同定した符号PSC(2)との位相・振幅差から伝搬路推定値を計測する伝搬路推定を行う。そして、伝搬路推定・補償部208は、該伝搬路推定値からS−SCH信号に対し、伝搬路補償を行い、復調・復号部209に出力する。
復調・復号部209のS−SCH復調・復号部404は、S−SCH信号を復調・復号し、該信号に含まれる符号SSCから基地局装置BaのセルID、フレームタイミング、送信アンテナ数などの情報を取得し、MAC部210を介し、上位層へ出力する(S102)。
情報記憶部231は、復調・復号部209から入力された情報に基づき、前記基地局装置の識別情報を変更する。
【0080】
次に、周辺セルサーチとハンドオーバについて説明をする。図10は、本実施形態における周辺セルサーチとハンドオーバの動作を説明するフロー図である。ここで、基地局装置100は、図1中の基地局装置Ba及び基地局装置Bbであり、移動局装置200は、図1中の移動局装置M1とする。また、移動局装置M1は、前記初期セルサーチにより図1中のセルaのセクタa2に在圏しているとする。
【0081】
移動局装置M1の受信アナログ回路部202は、各基地局装置から送信されたP−SCH、S−SCHを含む信号を、受信アンテナ部201を介して受信する。該受信信号は、受信アナログ回路部202から、A/D変換部203を介し、同期部204に出力される。同期部204は、該受信信号からP−SCHを検出してPSC同定処理を行う。
ここで、同期部204は、在圏しているセクタの周囲のセクタを検索するため、符号PSC(2)以外の符号PSCである符号PSC(1)と符号PSC(3)とPSC同定処理を実施する。つまり、移動局装置M1は、図1中のセクタa2(セクタ番号「2」)を囲んでいるセクタ番号「1」、「3」であるセクタa1、セクタa3、セクタb3、セクタb3、及びセクタc1の信号とPSC同定処理する。
同期部204は、符号PSC(1)又は、符号PSC(3)に基づき、同定した信号の前記セクタ情報とスロットタイミング情報を取得する(S201)。また、同期部204は、計測した電波品質をMAC部210に出力する。一方、GI除去部205は、A/D変換部203から入力された前記受信信号に対し、同期部204から入力されたスロットタイミング情報に基づいて、ガードインターバルを除去する。GI除去部205から出力された信号は、S/P変換部206、FFT部207を介し、伝搬路推定・補償部208に出力される。
【0082】
伝搬路推定・補償部208は、周波数領域に変換されたP−SCH信号と、前記PSC同定処理で同定した符号PSC(1)又は、符号PSC(3)との位相・振幅差から伝搬路推定値を計測する伝搬路推定を行う。そして、伝搬路推定・補償部208は、該伝搬路推定値からS−SCH信号に対し、伝搬路補償を行い、復調・復号部209に出力する。
復調・復号部209のS−SCH復調・復号部2094は、S−SCH信号を復調・復号し、該信号に含まれるSSCからハンドオーバ先である基地局装置のセルID、フレームタイミング、送信アンテナ数などの情報を取得し、MAC部210に出力する(S202)。
MAC部210は、同期部204から入力された電波品質と、復調・復号部209から入力された前記情報とを上位層へ出力する。
【0083】
通信先変更部232は、MAC部210から入力された情報を含む周辺セルサーチ要求を、基地局装置Ba向けの送信データとしてMAC部210に出力する(S203)。該送信データは、変調部221、IFFT部222、P/S変換部223、GI付加部224、D/A変換部225、送信アナログ回路部226、及び送信アンテナ部227を介し、基地局装置Baに送信される。
【0084】
基地局装置Baは、受信アンテナ部132から移動局装置M1が送信した信号を受信する。該信号は、受信アナログ回路部151、A/D変換部152、復調処理部153を介し、ネットワーク制御部110に出力される。
【0085】
ネットワーク制御部110の通信先選択部111は、前記周辺セルサーチ要求に含まれる移動局装置M1と各セクタの電波品質や自基地局装置の負荷状況に基づき、移動局装置M1のハンドオーバの必要性と、ハンドオーバ先を決定する(S204)。例えば、自基地局装置に接続する移動局装置の数が所定の閾値を超える場合には、ハンドオーバを必要と判断し、前記移動局装置M1と各セクタの電波品質から品質が一番高いセクタをハンドオーバ先とする。ここでは、通信先選択部111は、セクタb3を選択したとする。
【0086】
通信先選択部111は、他の基地局装置の識別子と該他の基地局装置と通信をするための識別情報である通信先情報との関係を記憶しており、前記選択したセクタb3で通信をする基地局装置Bbの識別子から、通信先情報を特定する。そして、基地局装置Baの通信先選択部111は、基地局装置Bbの通信先選択部111と通信をし、ハンドオーバ要求をする(S205)。ここで基地局装置の識別子とはセルIDである。
基地局装置Bbの通信先選択部111は、自基地局装置の負荷状況に基づき、移動局装置M1のハンドオーバの可否を決定する(S206)。例えば、自基地局装置に接続する移動局装置の数が所定の閾値を超えない場合は、ハンドオーバを許可する。基地局装置Bbは、ハンドオーバを許可した場合、移動局装置と基地局装置Bbが通信をするために必要なプリアンブル情報を基地局装置Baに送信する。
【0087】
基地局装置Baの通信先選択部111は、基地局装置Bbにハンドオーバを行うことを命令する制御情報であるハンドオーバコマンドと、基地局装置Bbから受信した前記プリアンブル情報とを、移動局装置M1向けの送信データとして、データ変調部181へ出力する(S207)。
データ変調部181へ出力された前記ハンドオーバコマンドを含む送信データは、多重・変調処理部184、D/A変換部185、送信アナログ回路部186、送信アンテナ部162を介して、移動局装置M1に送信される。
【0088】
移動局装置M1は、前記送信データが含まれる信号を受信し、復調・復号化したハンドオーバコマンドを上位層へ出力する。上位層は、基地局装置200のネットワーク制御部110が生成した前記ハンドオーバコマンドとプリアンブル情報とを受信すると、該ハンドオーバコマンドで指定された基地局装置Bb向けにプリアンブル情報を送信データとして生成する(S208)。該生成された送信データは、ハンドオーバコマンドで指定された基地局装置Bbに送信される。
【0089】
以下、本実施形態における基地局装置100が送受信を停止する動作を説明する。ここでは、送受信を停止する基地局装置を図1中の基地局装置Baとする。図11は、基地局装置Baが送受信を停止する動作を説明するフロー図である。
【0090】
基地局装置Baの同期チャネル制御部121は、同期信号生成部183に対し、メンテナンス等により送受信を停止する予定のセクタについて同期チャネル信号の生成を停止する制御情報を出力する。同期信号生成部183は、同期チャネル制御部121から入力された制御情報に基づき同期チャネル信号であるP−SCHとS−SCHの生成を停止する(S301)。これにより、移動局装置200は、送受信を停止する予定のセクタについて、初期セルサーチをしてもP−SCHやS−SCHの相関値が小さくなり、相関値が大きい他のセクタと同期をするため、前記送受信を停止する予定のセクタに在圏しない。
【0091】
次に、基地局装置Baのネットワーク制御部110は、送受信を停止する予定のセクタで通信中の移動局装置向けにハンドオーバコマンドを生成し、基地局装置Baは、前述のように通信中の移動局装置にハンドオーバコマンドを送信する(S302)。ハンドオーバコマンドを受信した移動局装置は、ハンドオーバを行う(S303)。これにより、基地局装置Baは、通信中の移動局装置を他の基地局装置と通信をするように変更することができる。
【0092】
そして、基地局装置Baのネットワーク制御部110は、前記送受信を停止する予定のセクタ受信部から入力される移動局装置からのデータがなくなった場合は、無線制御部120に信号を停止する制御情報を出力する。
無線制御部120の信号制御部122は、制御信号変調部182とデータ変調部181とに対し、変調処理を停止する制御情報を出力する。制御信号変調部182とデータ変調部181とは、信号制御部122から入力された制御情報に基づき、それぞれ制御データと送信データの変調を停止する。該変調の停止をすると、同期チャネル以外の信号の生成が停止される(S304)。
これにより、移動局装置は、他のセクタに移動しているので、通信を切断することを回避することができる。
【0093】
このように、本実施形態によれば、基地局装置が送受信を停止するセクタの同期チャネル信号の生成を停止することで、初期セルサーチをした移動局装置は、該送受信を停止するセクタ以外のセクタと同期し、該セクタに在圏する。これにより、前記送受信を停止する基地局装置は、該送受信を停止するセクタでは、初期セルサーチに基づく移動局装置との通信を発生させない。
さらに、前記送受信を停止する基地局装置が移動局装置にハンドオーバコマンドを送信することで、通信中の移動局装置を、該送受信を停止するセクタ以外のセクタへハンドオーバさせることができる。これにより、前記送受信を停止する基地局装置は、移動局装置が他のセクタへハンドオーバするので、移動局装置との通信の切断を発生させることなく、送受信を停止することができる。
【0094】
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。本実施形態では、さらに、送受信を停止する基地局装置へハンドオーバを試みる移動局装置が該停止する基地局装置にハンドオーバしないようにする。
【0095】
以下、図12を参照しながら、移動局装置200(移動局装置M1、M2)と通信をする基地局装置300(基地局装置Ba、Bb、Bc)の説明をする。本実施形態と第1の実施形態を比較すると、通信先選択部311が異なる。しかし、他の構成要素が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
【0096】
通信先選択部311は、移動局装置200のハンドオーバ先を選択し、ハンドオーバ先に該当するハンドオーバコマンドを生成する。また、本実施形態では、通信先選択部311は、前記ハンドオーバ先として指定しない基地局装置の識別子(以下、ブラックリストという)を記憶している。そして、通信先選択部311は、前記ハンドオーバ先を選択する際、該ブラックリストの識別情報にあるセクタを除外して、ハンドオーバ先を選択する。
【0097】
通信先選択部311は、他の基地局装置の識別子と通信先情報との関係を記憶しており、該他の基地局装置に対し、該基地局装置を該他の基地局装置のブラックリストに登録するための登録要求をする。該ブラックリストの登録要求を受けた通信先選択部311は、要求元の基地局装置の識別子をブラックリストに記憶する。
なお、本実施形態は、基地局装置Baが他の基地局装置の識別子と通信先情報との関係を記憶しているが、本発明はこれに限られず、他の装置が記憶していてもよい。この場合、該他の装置は、基地局装置Baの識別子と基地局装置Baに隣り合う基地局装置の識別子の関係を記憶し、基地局装置Baからブラックリストの登録要求を受け、基地局装置Baに隣り合う基地局装置に対し、該登録要求を送信してもよい。
【0098】
本実施形態の移動局装置については、構成要素が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、説明を省略する。
【0099】
以下、本実施形態における基地局装置300が送受信を停止する動作を説明する。図13は、該動作を説明するフロー図である。ここで、基地局装置300は、図1中の基地局装置Ba及び基地局装置Bbであり、送受信を停止する基地局装置を基地局装置Baとする。
基地局装置Baの通信先選択部311は、基地局装置Bbと基地局装置Bcにブラックリストの登録要求をする(S401)。基地局装置Bbと基地局装置Bcの通信先選択部311は、基地局装置Baの識別子をブラックリストに登録する(S402)。これにより、移動局装置200は、基地局装置Bb、又は、基地局装置Bcとの周辺セルサーチの結果、基地局装置Baをハンドオーバ先とすることはない。
【0100】
基地局装置Baの同期チャネル制御部121は、同期信号生成部183に対し、メンテナンス等により送受信を停止する予定のセクタについて同期チャネル信号の生成を停止する制御情報を出力する。同期信号生成部183は、同期チャネル制御部121から入力された制御情報に基づき同期チャネル信号であるP−SCHとS−SCHの生成を停止する(S403)。
【0101】
次に、基地局装置Baのネットワーク制御部110は、送受信を停止する予定のセクタで通信中の移動局装置向けにハンドオーバコマンドを生成し、基地局装置Baは、前述のように通信中の移動局装置にハンドオーバコマンドを送信する(S404)。ハンドオーバコマンドを受信した移動局装置は、ハンドオーバを行う(S405)。
【0102】
そして、基地局装置Baのネットワーク制御部110は、前記送受信を停止する予定のセクタ受信部から入力される、移動局装置からのデータがなくなった場合は、無線制御部120に信号を停止する制御情報を出力する。
無線制御部120の信号制御部122は、制御信号変調部182とデータ変調部181とに対し、変調処理を停止する制御情報を出力する。制御信号変調部182とデータ変調部181とは、信号制御部122から入力された制御情報に基づき、それぞれ制御データと送信データの変調を停止する。該変調の停止をすると、同期チャネル以外の信号の生成が停止される(S406)。
【0103】
このように、本実施形態によれば、送受信を停止する基地局装置Baが他の基地局装置に対し、基地局装置Baをハンドオーバ先から除外する要求を行うことで、基地局装置Baを周辺セルサーチに基づくハンドオーバ先から除外している。前記他の基地局装置は、周辺セルサーチをする移動局装置に対し、ハンドオーバ先に送受信を停止する基地局装置Baを指定せず、該周辺セルサーチをした移動局装置を、基地局装置Baにハンドオーバをさせない。
これにより、送受信を停止する基地局装置Baは、他の基地局装置と周辺セルサーチをする移動局装置を基地局装置Baにハンドオーバさせず、該移動局装置に通信の切断や、ハンドオーバの失敗など、通信に大きな影響を与えることなく基地局装置の停止をすることができる。
【0104】
(第3の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第3の実施形態について詳しく説明する。本実施形態では、基地局装置は、保有する同期チャネルの情報を変更する。以下、符号PSC又は符号SSCを変更する場合について説明をする。しかし、本実施形態はこれに限られず、符号PSCと符号SSCを同時に変更してもよいし、その他の情報を変更してもよい。
【0105】
以下、図14を参照しながら、移動局装置500(移動局装置M1、M2)と通信をする基地局装置400(基地局装置Ba、Bb、Bc)の説明をする。本実施形態と第2の実施形態を比較すると、ネットワーク制御部410と無線制御部420が異なる。しかし、他の構成要素が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
【0106】
ネットワーク制御部410は、移動局装置への送信データをデータ変調部181に出力し、各回路の制御や移動局装置との通信の制御を行うための制御情報を無線制御部420に出力する。
【0107】
さらに、ネットワーク制御部410は、記憶する符号PSC又は符号SSCを、それぞれ、符号PCS’又は符号SSC’に変更する。ネットワーク制御部410の変更予定情報通知部412は、変更前に変更予定時刻Tと、符号PCS’又は符号SSC’とを変更予定情報として、無線制御部420に出力する。詳細は後述する。
【0108】
無線制御部420は、ネットワーク制御部410から入力された制御情報に基づき、データ変調部181、制御信号変調部182、同期信号生成部183、及び復調処理部153などの各回路を制御するとともに、移動局装置との通信を制御する制御データを生成して制御信号変調部182へ出力する。
無線制御部420は、変更予定情報通知部412から入力された前記変更予定情報を制御信号変調部182に出力し、時刻Tにネットワーク制御部410から入力される符号PCS’又は符号SSC’を同期信号生成部183に出力する。
無線制御部420の同期チャネル制御部121と信号制御部122とが持つ機能は、第1の実施形態と同じであるので、説明は省略する。
【0109】
以下、図15を参照しながら、本実施形態における移動局装置500の説明をする。本実施形態と第1の実施形態を比較すると、通信先変更部532と情報変更部533とが異なる。しかし、他の構成要素が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
【0110】
通信先変更部532は、基地局装置400から受信した前記変更予定情報から、変更予定時刻Tと、符号PCS’又は符号SSC’とを特定する。そして、通信先変更部532は、時刻Tに、上位層が記憶する符号PCS’又は符号SSC’を変更する。
【0111】
以下、本実施形態における基地局装置400が自基地局装置の情報を更新する動作を説明する。図16は、該動作を説明するフロー図である。ここで、保有する同期チャネルの情報を変更する基地局装置400は、図1中の基地局装置Ba及び基地局装置Bbであり、基地局装置Baと通信中の移動局装置500を移動局装置M1とする。
【0112】
基地局装置Baのネットワーク制御部410の変更予定情報通知部412は、変更前に変更予定時刻Tと、符号PCS’又は符号SSC’とを変更予定情報として、無線制御部420に出力する。例えば、符号PCS(2)を符号PCS(1)に変更し、また、符号SSCに含まれるセルIDを他のセルIDに変更するとする。ここで、ネットワーク制御部410が予め記憶する変更予定時刻Tと後述するT1は、1フレームごとにカウントアップを行うSFN(System Frame Number)とし、T=1000、T1=200とする。しかし、本発明はこれに限らず、相対的な時間でもよい。
【0113】
無線制御部420は、変更予定情報通知部412から入力された前記変更予定情報を、報知チャネルBCH(Broadcast Channel)の情報として制御信号変調部182に出力する。前記変更予定情報は、制御信号変調部182、多重・変調処理部184、D/A変換部185、送信アナログ回路部186、送信アンテナ部161〜163を介して送信される(S501)。一方、移動局装置M1は、受信アンテナ部132から移動局装置M1が送信した信号を受信する。該信号は、受信アナログ回路部202、A/D変換部203、GI除去部205、S/P変換部206、FFT部207、伝搬路推定・補償部208、復調複合部209、MAC部210を介し、上位層に出力される。上位層の情報変更部533は、変更予定情報に含まれる時刻Tと符号PCS’又は符号SSC’に対応するセクタ情報を特定する(S502)。ここでは、情報変更部533は、記憶する符号PSCから、変更後の符号PSC(1)を特定し、SSC’に含まれるセルIDの情報を特定する。
【0114】
ネットワーク制御部410は、時刻T−T1が経過したか否かを判断する(S503)。具体的には、ネットワーク制御部410は、フレームの数が800を超えたか否かを判断する。ネットワーク制御部410は、時刻T−T1が経過していれば、無線制御部420に対し、P−SCHとS−SCHの生成を停止する制御情報を出力する。
基地局装置Baの同期チャネル制御部121は、同期信号生成部183に対し、メンテナンス等により送受信を停止する予定のセクタについて同期チャネル信号の生成を停止する制御情報を出力する。同期信号生成部183は、同期チャネル制御部121から入力された制御情報に基づき同期チャネル信号であるP−SCHとS−SCHの生成を停止する(S504)。
【0115】
ネットワーク制御部410は、時刻Tが経過したか否かを判断する(S505)。具体的には、ネットワーク制御部410は、フレームの数が1000を超えたか否かを判断する。
ネットワーク制御部410は、時刻Tが経過していれば、記憶している符号PSC又は符号SSCを、それぞれ、符号PCS’又は符号SSC’に変更する(S506)。
【0116】
一方、移動局装置M1の情報変更部533は、時刻Tが経過したか否かを判断する(S507)。情報変更部533は、時刻Tが経過していれば、上位層が記憶する基地局・セクタ情報を変更する(S508)。具体的には、前記セクタ番号を前記特定したセクタ番号「1」に変更し、セルIDを変更後のセルIDに変更する。
【0117】
そして、基地局装置Baのネットワーク制御部410は、符号PCS’又は符号SSC’を無線制御部420に出力する。無線制御部420は、前記符号PCS’又は符号SSC’を同期信号生成部183に出力し、同期信号生成部183は前記符号PCS’又は符号SSC’を信号として生成する。また、無線制御部420は、SSC’の内容により、同期チャネル以外の制御信号の情報変更が必要な場合は、変更後の制御信号を制御信号変調部182へ出力する。該変更後の符号PCS’又は符号SSC’及び制御信号は、多重・変調処理部184、D/A変換部185、送信アナログ回路部186、送信アンテナ部161〜163を介して送信される(S509)。
【0118】
なお、変更予定情報通知部412は、他の基地局装置に対しても変更予定情報を通知してもよい。この場合、他の基地局装置は、ハンドオーバコマンドにより、基地局装置Baを変更先に指定してハンドオーバ命令をする際、時刻T以降は、変更後の基地局装置Baの情報に基づきハンドオーバコマンドを生成する。これにより、ハンドオーバの失敗を防止することができる。
【0119】
このように、本実施形態によれば、基地局装置が送受信を停止するセクタの同期チャネル信号の生成を停止することで、初期セルサーチをした移動局装置は、該送受信を停止するセクタ以外のセクタと同期し、該セクタに在圏する。これにより、前記送受信を停止する基地局装置は、該送受信を停止するセクタでは、初期セルサーチに基づく移動局装置との通信を発生させない。
また、前記基地局装置が通信中の移動局装置に対し、変更予定の情報と変更時刻を通知することで、前記移動局装置は、前記基地局装置と同じ変更時刻に基地局装置の情報を変更することができる。これにより、前記移動局装置は、基地局装置との通信に必要な情報に差異を生ずることはなく、該情報の差異による通信の切断を防止することができる。
【0120】
前記第1の実施形態と第2の実施形態では、ネットワーク制御部110、310が信号を停止する制御情報を出力する判断を、移動局装置からのデータがなくなった場合としているが、本発明はこれに限らず、例えば、接続している移動局装置の数が予め定めた所定の閾値を下回った場合や、タイマーで計時を行い、予め定めた所定の時間が経過した場合でもよい。
【0121】
前記第1の実施形態と第2の実施形態では、ハンドオーバ先として停止する基地局装置の識別子ごとに指定をしているが、本発明はこれに限らず、例えば、セクタを停止する場合は、基地局装置の識別子とセクタ番号を指定してもよい。このとき、前記ブラックリストは、基地局装置の識別子に加え、セクタ番号を記憶する。
【0122】
前記各実施形態において、信号制御部122は、同期チャネルであるP−SCH、S−SCHの生成を停止しているが、該P−SCH、S−SCHが含まれるスロット毎、サブフレーム毎、又は、フレーム毎に信号の生成を停止してもよい。また、信号制御部122は、該停止をする際、段階的に送信電力を減す制御をしてもよい。
具体的には、信号制御部122は、同期信号生成部183に対し、段階的に振幅を小さくした同期チャネル信号を生成する制御をする。信号制御部122は、データ変調部181と制御信号変調部182に対し、該振幅を小さくした同期チャネル信号が含まれるスロット、又は、サブフレーム、又は、フレームの信号の振幅を小さくして変調する制御をする。ただし、本発明はこれに限られず、例えば、多重・変調処理部184が出力波形の段階的に振幅を小さくしてもよいし、送信アナログ回路部186が送信電力を段階的に減らしてもよい。
【0123】
仮に、該P−SCH、S−SCHのみ停止した場合、移動局装置は、移動局装置で記憶する符号PSC、符号SSCとの振幅差が大きくなり、誤った伝搬路推定値を計測する。移動局装置が該計測した伝搬路推定値により、スロット毎、又は、サブフレーム毎、又は、フレーム毎に伝搬路補償をしている場合、該スロット、又は、サブフレーム、又は、フレームの信号は、誤った伝搬路補償をされる。
よって、基地局装置が、スロット毎、又は、サブフレーム毎、又は、フレーム毎の信号の送信電力を段階的に減らすことにより、移動局装置は、該S−SCHに基づいて伝搬路推定、伝搬路補償をする信号を、正しく伝搬路推定、伝搬路補償をすることができる。特に、QAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)のように振幅を情報に対応させている場合、誤った前記振幅差の伝搬路補償により、復調する情報に誤りが発生することを防止することができる。
【0124】
また、送受信を停止する基地局装置が段階的に同期チャネル信号の送信電力を減らす際に、隣接する他の基地局装置が、信号の送信電力を段階的に上げていくことにより、他の基地局装置のセル、又は、セクタを広げ、通信を停止する基地局装置の通信範囲を補うことができる。仮に、急に同期チャネル信号の停止をすると、移動局装置は、該停止後の受信品質に基づくハンドオーバが間に合わず通信が切断されてしまう。基地局装置が段階的に同期チャネル信号の送信電力を減らすことで、移動局装置は、段階的に受信品質を測定し、該受信品質に基づいて適切な他の基地局ハンドオーバすることができる。
なお、停止した基地局装置の通信開始時には、隣接する他の基地局装置が信号の送信電力を段階的に下げる。
【0125】
また、前記各実施形態において、セルサーチ方法を説明したが、これに限られず、例えば、S−SCHは、複数のセルIDからなるセルIDグループの情報を含み、移動局装置200、500は、該複数のセルIDを特定する。そして、移動局装置200、500は、共通パイロットチャネルの品質を測定し、最も品質が高いパイロットチャネルから対応するセルIDを特定するようなセルサーチでもよい。
【0126】
なお、以上説明した実施形態において、移動局装置および基地局装置の各部の機能又はこれらの機能の一部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより移動局装置や基地局装置の制御を行っても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0127】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明は、移動体通信に係る基地局装置、移動局装置、無線通信システム、それと類似の技術において用いて好適であり、移動局装置との通信に大きな影響を与えることなく基地局装置の停止や基地局装置情報の変更をすることができる。
【符号の説明】
【0129】
100、300、400・・・基地局装置、110、310、410・・・ネットワーク制御部、111、311・・・通信先選択部、120、420・・・無線制御部、121・・・同期チャネル制御部、122・・・信号制御部、131〜133・・・受信アンテナ部、141〜143・・・受信部、171〜173・・・送信部、161〜163・・・送信アンテナ部、171〜173・・・送信部、181・・・データ変調部、182・・・制御信号変調部、183・・・同期信号生成部、184・・・多重・変調処理部、185・・・D/A変換部、186・・・送信アナログ回路部、200、500・・・移動局装置、201・・・受信アンテナ部、202・・・受信アナログ回路部、203・・・A/D変換部、204・・・同期部、205・・・GI除去部、206・・・S/P変換部、207・・・FFT部、208・・・伝搬路推定・補償部、209・・・復調・復号部、210・・・MAC部、221・・・変調部、222・・・IFFT部、223・・・P/S変換部、224・・・GI付加部、225・・・D/A変換部、226・・・送信アナログ回路部、227・・・送信アンテナ部、2041〜2043・・・相関器、2044〜2046・・・バッファ、2047・・・セクタ・タイミング検出器、2091・・・入力セレクタ、2092・・・制御信号復調・復号部、2093・・・データ信号復調・復号部、2094・・・S−SCH復調・復号部、2095・・・出力セレクタ、412・・・変更予定情報通知部、533・・・情報変更部
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、処理方法、処理装置、及び基地局装置に関する。
本願は、2008年01月31日に、日本に出願された特願2008−020878号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
現在、第3世代の移動通信システムに第4世代の移動通信システム向けに検討されていた技術の一部を導入することによって、通信速度の高速化を図ることを目的としたEvolved Universal Terrestrial Radio Access(以降EUTRAと称する)が、標準化団体3GPP(3rd Generation Partnership Project:第3世代パートナシッププロジェクト)にて検討されている(非特許文献1)。
EUTRAでは、通信方式として、マルチパス干渉に強く、高速伝送に適したOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access:直交周波数分割多元接続)方式を採用することが決まっている。また、EUTRAに関するデータ転送制御やリソース管理制御といった上位レイヤの動作に関する詳細仕様は、低遅延、低オーバーヘッド化を実現し、更に可能な限り簡易な技術の採用が進められている。
このような、高度な通信技術を実現する通信システムにおいて、基地局装置の負荷が高まり、基地局装置の管理者は、基地局装置を停止して修理、維持、管理作業をしなければならないことがある。また、基地局装置は、有限の基地局装置の識別子であるセルIDを多数の基地局装置で利用しているため、異なる基地局装置でセルIDが重複することがあり、該セルIDを変更しなければならないことがある。同様に、基地局装置と移動局装置との通信を同期するための情報も変更が必要なことがある。
ここで、セルラ移動通信方式では、移動局装置が基地局装置と通信をするため、セルIDや通信を同期するための情報を利用している(非特許文献1、非特許文献2)。よって、基地局装置の停止や前記セルID等の基地局装置情報の変更をすると、移動局装置では、通信の切断やハンドオーバの失敗などが発生する。非特許文献3には、基地局装置の管理者は、基地局装置と移動局装置との通信量が少なくなる時間帯まで待って、該時間帯に送受信を停止し、基地局装置の停止や前記セルID等の基地局装置情報の変更をすることが記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】立川 敬二、“W−CDMA移動通信方式”、ISBN4−621−04894−5、平成13年6月25日初版発行、丸善株式会社
【非特許文献2】3GPP TR(Technical Report)36.211、Physical Channels and Modulaltion.V1.1.0,[平成19年5月25日検索],インターネット(URL: http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html−info/36211.htm)
【非特許文献3】3GPP寄書 R1−075060、“Response to LS on Physical−layer Cell Ientity Collision”、[平成19年11月13日検索]、インターネット(URL:ftp://ftp.3gpp.org/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_51/Docs/R1−075060.zip)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、基地局装置機器の故障など予期しない理由により基地局装置の停止が必要な場合、又は、基地局情報の変更作業における作業時間の制限や作業効率の観点から、基地局装置の管理者は、移動局装置との通信量が少なくなる時間帯以外で、基地局装置の停止や基地局装置情報の変更をしなければならないことがある。移動局装置との通信量が少なくなる時間帯以外で基地局装置の停止や基地局装置の情報変更をすると、該基地局と通信をする移動局装置では、通信の切断、ハンドオーバの失敗などが多く発生し、移動局装置との通信に多大な影響を与えてしまうという欠点がある。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、移動局装置との通信に大きな影響を与えることなく基地局装置の停止や基地局装置情報の変更をすることができる通信システム、処理方法、処理装置、基地局装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その一態様は、移動局装置と、前記移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置と、第二の基地局装置と、を含む通信システムであって、前記移動局装置が通信を行う基地局装置を、前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更可能な通信システムにおいて、前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更される前に、前記第一の基地局装置が前記第二の基地局装置へ、前記状態の変化に関する情報を通知することを特徴とする通信システムである。
【0007】
(2)また、本発明の一態様は、上記の通信システムにおいて、前記第一の状態から前記第二の状態への状態の変化は、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更された後に行われることを特徴とする。
【0008】
(3)また、本発明の一態様は、上記の通信システムにおいて、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする。
【0009】
(4)また、本発明の一態様は、上記の通信システムにおいて、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする。
【0010】
(5)また、本発明の一態様は、上記の通信システムにおいて、前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置が、移動局装置と通信する基地局装置を選択する際に前記第二の基地局装置によって使用されることを特徴とする。
【0011】
(6)また、本発明の一態様は、上記の通信システムにおいて、前記第二の基地局装置は、前記状態の変化に関する情報に従って、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報を更新することを特徴とする。
【0012】
(7)また、本発明の一態様は、上記の通信システムにおいて、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報は、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置によって管理されるセクタのリストであって、前記第二の基地局装置が、前記リストにあるセクタを管理する基地局装置と移動局装置との通信を発生させないことを特徴とする。
【0013】
(8)また、本発明の一態様は、移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置であって、前記移動局装置が通信を行う基地局装置を、前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更可能な第一の基地局装置における処理方法において、前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更される前に、前記第一の基地局装置が第二の基地局装置へ、前記状態の変化に関する情報を通知することを特徴とする処理方法である。
【0014】
(9)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第一の状態から前記第二の状態への状態の変化は、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更された後に行われることを特徴とする。
【0015】
(10)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする。
【0016】
(11)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする。
【0017】
(12)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置が、移動局装置と通信する基地局装置を選択する際に使用されることを特徴とする。
【0018】
(13)また、本発明の一態様は、上記(8)から(12)のいずれかに記載の処理方法を使用することを特徴とする基地局装置である。
【0019】
(14)また、本発明の一態様は、上記(8)から(12)のいずれかに記載の処理方法を使用することを特徴とする処理装置である。
【0020】
(15)また、本発明の一態様は、上記(8)から(12)のいずれかに記載の処理方法を1つ以上の処理部によって使用することを特徴とする処理装置である。
【0021】
(16)また、本発明の一態様は、移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置と通信可能な第二の基地局装置であって、前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れ可能な第二の基地局装置における処理方法において、前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、第二の基地局装置が、前記第一の基地局装置から前記状態の変化に関する情報を受信し、受信後に前記変更を受け入れて前記移動局装置の通信する基地局装置が前記第二の基地局装置に変更された後に、前記状態の変化に関する情報を使用して、前記第二の基地局装置と通信中の移動局装置が次に通信する基地局装置を選択することを特徴とする処理方法である。
【0022】
(17)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れた場合に、前記第一の状態から前記第二の状態へ状態が変化する前に、前記第二の基地局装置が前記移動局装置との通信を開始することを特徴とする。
【0023】
(18)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする。
【0024】
(19)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする。
【0025】
(20)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記状態の変化に関する情報に従って、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報を更新することを特徴とする。
【0026】
(21)また、本発明の一態様は、上記の処理方法において、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報は、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置によって管理されるセクタのリストであって、前記第二の基地局装置が、前記リストにあるセクタを管理する基地局装置と移動局装置との通信を発生させないことを特徴とする。
【0027】
(22)また、本発明の一態様は、上記(16)から(21)のいずれかに記載の処理方法を使用することを特徴とする基地局装置である。
【0028】
(23)また、本発明の一態様は、上記(16)から(21)のいずれかに記載の処理方法を使用することを特徴とする処理装置である。
【0029】
(24)また、本発明の一態様は、上記(16)から(21)のいずれかに記載の処理方法を1つ以上の処理部によって使用することを特徴とする処理装置である。
【0030】
(25)また、本発明の一態様は、移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置であって、前記移動局装置が通信を行う基地局装置を、前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更可能な第一の基地局装置において、前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更される前に、前記第一の基地局装置が第二の基地局装置へ、前記状態の変化に関する情報を通知することを特徴とする基地局装置である。
【0031】
(26)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第一の状態から前記第二の状態への状態の変化は、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更された後に行われることを特徴とする。
【0032】
(27)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする。
【0033】
(28)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする。
【0034】
(29)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置が、移動局装置と通信する基地局装置を選択する際に使用されることを特徴とする。
【0035】
(30)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置において、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報の更新に使用されることを特徴とする。
【0036】
(31)また、本発明の一態様は、移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置と通信可能な第二の基地局装置であって、前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れ可能な第二の基地局装置において、前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、第二の基地局装置が、前記第一の基地局装置から前記状態の変化に関する情報を受信し、受信後に前記変更を受け入れて前記移動局装置の通信する基地局装置が前記第二の基地局装置に変更された後に、前記状態の変化に関する情報を使用して、前記第二の基地局装置と通信中の移動局装置が次に通信する基地局装置を選択することを特徴とする基地局装置である。
【0037】
(32)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れた場合に、前記第一の状態から前記第二の状態へ状態が変化する前に、前記第二の基地局装置が前記移動局装置との通信を開始することを特徴とする。
【0038】
(33)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする。
【0039】
(34)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする。
【0040】
(35)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記状態の変化に関する情報に従って、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報を更新することを特徴とする。
【0041】
(36)また、本発明の一態様は、上記の基地局装置において、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報は、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置によって管理されるセクタのリストであって、前記第二の基地局装置が、前記リストにあるセクタを管理する基地局装置と移動局装置との通信を発生させないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、基地局装置は、同期チャネル信号の生成を停止し、新たな移動局装置と通信を発生させないので、移動局装置との通信に大きな影響を与えることなく前記基地局装置の停止や基地局装置の情報を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る基地局装置と通信範囲との関係を示す説明図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る基地局装置のブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る無線フレームの構成図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る同期チャネルの配置を示す構成図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るセカンダリ同期チャネルの説明図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る移動局装置のブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る同期部のブロック図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る復調・復号部のブロック図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る初期セルサーチのフロー図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る周辺セルサーチのフロー図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る基地局装置が送受信を停止するフロー図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る基地局装置のブロック図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る基地局装置が送受信を停止するフロー図である。
【図14】本発明の第3の実施形態に係る基地局装置のブロック図である。
【図15】本発明の第3の実施形態に係る移動局装置のブロック図である。
【図16】本発明の第3の実施形態に係る基地局装置が情報を変更するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態における基地局装置の通信領域の区分を概念的に示す説明図である。基地局装置Ba〜Bcは、それぞれ通信範囲であるセルa〜cを有し、セルa〜cは、それぞれ3つのセクタa1〜a3、セクタb1〜b3、セクタc1〜c3を有する。しかし、本発明はこれに限らず、1つのセルにセクタがいくつあってもよく、又は、セルがセクタに分割されていなくてもよい。
ここで、セクタa1、セクタb1、セクタc1をセクタ1という(セクタ番号「1」)。また、セクタa2、セクタb2、セクタc2をセクタ2(セクタ番号「2」)といい、セクタa3、セクタb3、セクタc3をセクタ3(セクタ番号「3」)と総称する。
【0045】
基地局装置Ba〜Bcは、それぞれセルa〜cの各セクタに対して信号を送信する。セルaのセクタa2に存在する移動局装置M1は、基地局装置Baが送信するセクタa2向けの信号と同期して通信をする。セルaのセクタa3に存在する移動局装置M2は、基地局装置Baが送信するセクタa3向けの信号と同期して通信をする。
【0046】
以下、図2を参照しながら、移動局装置200(移動局装置M1、M2)と通信をする基地局装置100(基地局装置Ba、Bb、Bc)の説明をする。図2は、第1の実施形態である基地局装置100の構成を示す概略ブロック図である。基地局装置100は、ネットワーク制御部110、無線制御部120、受信アンテナ部131〜133、受信部141〜143、送信部171〜173、送信アンテナ部161〜163を備える。
【0047】
受信部141〜143は、それぞれ、受信アナログ回路部151、A/D変換部152、復調処理部153を備える。受信部141〜143は、それぞれ対応して設けられた受信アンテナ部131〜133を介し、セクタ1〜3に在圏する移動局装置から信号を受信する。例えば、図1中の基地局装置Baの場合、受信部142は、受信アンテナ部132を介し、セクタa2に在圏する移動局装置M1から信号を受信し、受信部143は、受信アンテナ部133を介し、セクタa3に在圏する移動局装置M2から信号を受信する。
【0048】
送信部171〜173は、それぞれ、データ変調部181、制御信号変調部182、同期信号生成部183、多重・変調処理部184、D/A変換部185、送信アナログ回路部186を備える。送信部171〜173は、それぞれ対応して設けられた送信アンテナ部161〜163を介し、セクタ1〜3に在圏する移動局装置へ信号を送信する。例えば、図1中の基地局装置Baの場合、送信部172は、送信アンテナ部162を介し、セクタa2に在圏する移動局装置M1へ信号を送信し、送信部173は、送信アンテナ部163を介し、セクタa3に在圏する移動局装置M2へ信号を送信する。
【0049】
受信アンテナ部131〜133は、移動局装置からの信号を受信し、該信号をそれぞれ対応する受信部141〜143の受信アナログ回路部151に出力する。
受信アナログ回路部151は、前記受信アンテナ部131〜133が受信した信号を復調可能な周波数に変換し、A/D変換部152に出力する。
A/D変換部152は、受信アナログ回路部151から入力された信号をデジタル信号に変換し、復調処理部153に出力する。
復調処理部153は、無線制御部120の制御に基づいて、A/D変換部152から入力されたデジタル信号を復調処理し、該復調処理をした移動局装置からのデータをネットワーク制御部110へ出力する。
【0050】
ネットワーク制御部110は、後述するハンドオーバ処理のため、上位のネットワークと通信をし、該ネットワークを介して、他の基地局装置のネットワーク制御部と通信をする。
ネットワーク制御部110は、移動局装置への送信データをデータ変調部181に出力し、各回路の制御や移動局装置との通信の制御を行うための制御情報を無線制御部120に出力する。
ネットワーク制御部110の通信先選択部111は、後述する周辺セルサーチ要求に対し、移動局装置200がハンドオーバをする基地局装置を選択し、該選択した基地局装置をハンドオーバ先に指定したハンドオーバコマンドを生成する。
ネットワーク制御部110は、該生成されたコマンドを、前記周辺セルサーチ要求をした該移動局装置200向けの送信データとして、データ変調部181へ出力する。
【0051】
無線制御部120は、ネットワーク制御部110から入力された制御情報に基づき、データ変調部181、制御信号変調部182、同期信号生成部183、及び復調処理部153などの各回路を制御するとともに、移動局装置との通信を制御する制御データを生成して制御信号変調部182へ出力する。
【0052】
無線制御部120の同期チャネル制御部121は、同期信号生成部183に対し、同期チャネル信号の生成の開始、又は、停止を制御する。
無線制御部120の信号制御部122は、同期チャネル以外の信号を変調するデータ変調部181と制御信号変調部182とに対し、該変調処理の開始、又は、停止を制御する。
データ変調部181は、移動局装置200に送信する送信データを、ネットワーク制御部110から取得し、無線制御部120の前記制御に基づいて、その送信データを変調し、データ信号として多重・変調処理部184に出力する。
同期信号生成部183は、無線制御部120の前記制御に基づいて、後述する同期チャネルの信号を生成し、多重・変調処理部184に出力する。
制御信号変調部182は、無線制御部120の前記制御に基づいて、無線制御部120から入力される制御データを変調し、制御信号として多重・変調処理部184に出力する。
【0053】
多重・変調処理部184は、データ変調部181、制御信号変調部182、同期信号生成部183からそれぞれ入力される信号に対して、多重・変調処理を行い、多重・変調処理を行った信号をD/A変換部185に出力する。具体的に、多重・変調処理部184は、周波数領域の前記信号を、時間領域の信号にIFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)し、GI(Guard Interval:ガードインターバル)を付加する。
D/A変換部185は、多重・変調処理部184から入力されるデジタル信号をアナログ信号に変換し、その信号を送信アナログ回路部186に出力する。
送信アナログ回路部186は、D/A変換されたアナログ信号を送信に必要な周波数に変換し、その信号をそれぞれ対応して設けられた送信アンテナ161〜163にそれぞれ出力する。
送信アンテナ部161〜163は、送信アナログ回路部186から入力される各移動局へ送信する。
【0054】
なお、本実施形態では、1つの基地局が3つのセクタを管理している例を挙げているが、本発明はこれに限られず、例えば、少人数の収容しか行なわないHome eNodeBなどの小型基地局のように、1つのセクタのみを制御してもよい。この場合、図2におけるセクタ2向けの送信部172、送信アンテナ162、受信部142、受信アンテナ132、セクタ3向けの送信部173、送信アンテナ163、受信部143、受信アンテナ133、及びその制御を行なう無線制御部110の一部が不要となる。
【0055】
以下、図3を参照しながら、基地局装置100が送信する信号の無線フレームの構成について説明をする。図3は、本実施形態における無線フレームの構成を示す概略的構成図である。図3では、横軸が時間軸であり、縦軸が周波数軸である。無線フレームは、複数のサブキャリアを含んだ一定の周波数領域BRと、所定の送信時間間隔として決められたスロットからなる領域を一単位として構成されている。
前記一定の周波数領域BRと1スロット長で区切られた領域を、基地局装置100から移動局装置200に対する下りの信号ではリソースブロックと呼び、移動局装置200から基地局装置100に対する上りの信号ではリソースユニットと呼ぶ。さらに、前記リソースブロック及び前記リソースユニットは、さらに所定の時間間隔で区切られ、基地局装置100は、該区切られた領域にシンボルを割り当て、送信信号を配置する。
【0056】
また、1スロットの整数倍から構成される送信時間間隔がサブフレームであり、複数のサブフレームをまとめたものがフレームである。図3では、1サブフレームが2スロットから構成される場合を示している。なお、図3中のBWは、システム帯域幅を示しており、以下、前記一定の周波数領域BRをリソースブロック(またはリソースユニット)帯域幅という。
【0057】
セルラ移動通信方式で通信をするためには、移動局装置が基地局装置の通信範囲であるセルまたはセクタ内において、事前に基地局装置と無線同期している必要があることから、基地局装置が規定の構成から成る同期チャネル(Synchronization Channel:SCH)を送信し、移動局装置が同期チャネルを検出することで基地局装置と移動局装置は同期を取る。
本実施形態では、基地局装置100は、同期チャネルとしてプライマリ同期チャネル(Primary Synchronization Channel:P−SCH)とセカンダリ同期チャネル(Secondary Synchronization Channel:S−SCH)を同じタイミングで符号分割多重して送信する。
【0058】
以下、図4を参照しながら、前記同期チャネルの配置について説明をする。図4は、本実施形態における前記同期チャネルの配置を説明する配置図である。図4では、横軸が時間、縦軸が周波数であり、1フレームが10個のサブフレーム(サブフレーム番号0〜9)からなることを示している。
基地局装置100の多重・変調部184は、P−SCHを、システム帯域幅BWの中心にある6つのリソースブロック帯域幅において、サブフレーム番号#0及び#5の先頭スロットに含まれる最後の時間領域に割り当てたシンボルに配置する。また、多重・変調部184は、S−SCHを、P−SCHを配置した直前の時間領域に割り当てたシンボルに配置する。
【0059】
P−SCHに割り当てる符号PSC(Primary Synchronisation Code:プライマリ同期符号)は、符号PSC(1)、符号PSC(2)、及び符号PSC(3)の3種類ある。基地局装置100は、セルを分割した領域であるセクタ1、セクタ2、セクタ3に送信する信号に、それぞれ、符号PSC(1)、符号PSC(2)、符号PSC(3)を割り当てる。また、符号PSC(1)と符号PSC(2)と符号PSC(3)とは、それぞれ直交する符号である。
なお、異なるセル間において、同一セクタに送信する符号PSCは同じ符号を用いる。例えば、前記セクタa1、セクタb1、及びセクタc1に対し、それぞれ、基地局装置Ba、基地局装置Bb、及び基地局装置Bcが送信する符号PSCは、同じ符号PSC(1)である。
【0060】
次に、S−SCHに割り当てる符号SSC(Secondly Synchronization Code:セカンダリ同期符号)について説明をする。符号SSCは、前記セル毎に固有の符号であり、基地局装置100は、同一セル内の各セクタのS−SCHに対しては同じ符号SSCを配置する。例えば、基地局装置Baがセクタa1、セクタa2、及びセクタa3に送信する符号SSCは、同じ符号である。
【0061】
図5は、本実施形態における符号SSCの構成を示す概略的構成図である。例えばS−SCHに用いるサブキャリア数Nを62とし、31符号長の31種類のバイナリ符号(たとえばM系列符号)を2種類(SSC1およびSSC2)組み合わせることにより、最大で31種類×31種類=961の情報をS−SCHに対応させることができる。このときのSSC1およびSSC2の周波数軸へのマッピングについては、図5に示すようなSSC1とSSC2を交互に配置するインターリーブ型配置とすることができる。
SSCには、基地局装置100の識別情報であるセルID、フレームの同期タイミング、基地局装置100のアンテナ数などの基地局装置の情報を対応させる。
【0062】
以下、図6を参照しながら、移動局装置200の説明をする。図6は、本実施形態における移動局装置の構成を示す概略ブロック図である。移動局装置200は、受信アンテナ部201、受信アナログ回路部202、A/D(Analog/Digital:アナログ/デジタル)変換部203、同期部204、GI除去部205、S/P変換部206、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部207、伝搬路推定・補償部208、復調・復号部209、MAC(Media Access Control:媒体アクセス制御)部210、変調部221、IFFT部222、P/S(Parallel / Serial:並列/直列)変換部223、GI付加部224、D/A変換部225、送信アナログ回路部226、送信アンテナ部227を有し、その他に移動局装置200の上位層を有する。
【0063】
受信アンテナ部201は、基地局から送信される信号を受信し、受信アナログ回路部202に出力する。
受信アナログ回路部202は、受信アンテナ部201が受信したアナログ信号を復調処理が可能な周波数の信号へ変換し、A/D変換部203に出力する。
A/D変換部203は、受信アナログ回路部202から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、同期部204とGI除去部205とにそれぞれ出力する。
【0064】
同期部204は、A/D変換部203から入力されるデジタル信号に基づいて、セクタの同定を行うことにより、前記セクタ番号とスロットの同期タイミングとを特定する。また、同期部204は、基地局装置から受信した電波の品質を計測する。そして、同期部204は、前記特定したセクタ番号と前記計測した電波品質とを、伝搬路推定・補償部208、復調・復号部209、及びMAC部210に出力し、前記特定したタイミングをタイミング情報として、GI除去部205に出力する。同期部204についての詳細は後述する。
【0065】
GI除去部205は、同期部204から入力されたタイミング情報に基づいて、A/D変換部203から入力される信号からガードインターバルGIを除去し、S/P変換部206に出力する。
S/P変換部206は、GI除去部205から入力されるシリアル信号をパラレル信号に変換してFFT部207に出力する。
FFT部207は、S/P変換部206から入力される時間領域の信号を、高速フーリエ変換の処理を行うことにより周波数領域の信号に変換し、伝搬路推定・補償部208に出力する
【0066】
伝搬路推定・補償部208は、同期部204から入力されたセクタ番号に基づき、記憶する符号PSCから、伝搬路推定に利用する符号PSCを特定する。伝搬路推定・補償部208は、前記特定した符号PSCと、FFT部207から入力される信号に含まれる符号PSCとの位相差、振幅差より、伝搬路補償の処理を行い、復調・復号部209に出力する。また、伝搬路推定・補償部208は、記憶するSSC1とSSC2との組み合わせから符号SSCを求め、該符号SSCとFFT部207から入力される信号に含まれる符号SSCとの位相差、振幅差より、伝搬路補償の処理を行ってもよい。
【0067】
復調・復号部209は、同期部204が出力するセクタ番号に基づいて、伝搬路推定・補償部208から入力された信号に含まれる制御信号、データ信号、同期チャネルの信号などの復調および復号を行い、MAC部209に出力する。復調・復号部209についての詳細は後述する。
復調・復号部209が出力した信号は、MAC部209を介し、移動局装置200の上位層に出力される。
情報記憶部231は、同期部204から入力されるセクタ番号と、MAC210部から入力される符号SSCに含まれる情報とをセクタ情報として記憶する。また、情報記憶部231は、予め記憶する基地局装置の識別情報に変更がある場合は、情報を変更する。基地局装置の識別情報とは、例えば、セルID、スクランブル符号、フレームの同期タイミングである。
【0068】
上位層は、通信をする基地局装置を特定し、情報記憶部231が記憶する基地局装置の識別情報に基づき、送信データを生成する。そして、上位層は、該選択した基地局向けの送信データをMAC部210に出力する。
通信先変更部232は、基地局装置200のネットワーク制御部110が生成した前記ハンドオーバコマンドが入力されると、後述するハンドオーバ処理を行う。
【0069】
上位層から入力された送信データは、MAC部210を介し、変調部221へ入力される。
変調部221は、MAC部210から入力される送信データを変調し、IFFT部222に出力する。
IFFT部222は、変調部221が出力する周波数領域の信号を、時間領域の信号に変換して、P/S変換部223に出力する。
P/S変換部223は、IFFT部222から出力されるパラレル信号を、シリアル信号に変換して、GI付加部224に出力する。
GI付加部224は、P/S変換部223から出力される信号に、ガードインターバルGIを付加して、D/A変換部225に出力する。
D/A変換部225は、GI付加部224から出力されるデジタル信号を、アナログ信号に変換して、送信アナログ回路部226に出力する。
送信アナログ回路部226は、D/A変換されたアナログ信号を送信に必要な周波数に変換して送信アンテナ227に出力する。
送信アンテナ部227は、送信アナログ回路部から入力された信号を基地局装置100へ送信する。
【0070】
以下、図7を参照しながら、同期部204の詳細について説明をする。図7は、本実施形態における同期部204の構成を示す概略ブロック図である。同期部204は、相関器2041、相関器2042、相関器2043、バッファ2044、バッファ2045、バッファ2046、及びセクタ・タイミング検出器2047を有する。
【0071】
相関器2041〜2043は、それぞれ符号PSC(1)〜符号PSC(3)を予め記憶している。相関器2041〜2043はそれぞれ記憶している符号PSC(1)〜符号PSC(3)と受信信号との各々の相関をとり、その相関値をそれぞれバッファ2044〜2046に出力する。また、相関器2041〜2043は、受信信号の電波品質である受信品質を計測し、それぞれバッファ2044〜2046に出力する。
バッファ2044〜2046は、それぞれ、相関器2041〜2043から入力された相関値を一定期間保持する。
セクタ・タイミング検出器2047は、バッファ2044〜2046に保持された相関値から、相関値が最大となる時刻と符号PSCの種類を特定し、該特定した符号PSCの種類と時刻を、自局が同期する対象となるセクタ番号とスロットのタイミングとする。具体的には、図1の移動局装置M1では、符号PSC(2)との相関が最大となり、移動局装置M2では、符号PSC(3)と、相関値が最大となる(以下、PSC同定処理という)。
セクタ・タイミング検出器2047は、セクタ番号及び受信品質をセクタ情報として、また、前記タイミングをタイミング情報として出力する。
【0072】
以下、図8を参照しながら、復調・復号部209の説明をする。図8は、本実施形態における復調・復号部209の構成を示す概略ブロック図である。復調・復号部209は、入力セレクタ2091、制御信号復調・復号部2092、データ信号復調・復号部2093、S−SCH復調・復号部2094、出力セレクタ2095を有する。
【0073】
入力セレクタ2091は、受信信号の種類に応じて受信信号に対する復調処理や復号処理を行い、制御信号復調・復号部2092、データ信号復調・復号部2093、S−SCH復調・復号部2094にそれぞれ出力する。
制御信号復調・復号部2092は、入力セレクタ2091から入力される信号に含まれる制御信号に対して復調処理や復号処理を行い出力セレクタ2095に出力する。
データ信号復調・復号部2093は、入力セレクタ2091から入力される信号に含まれるデータ信号に対して復調処理や復号処理を行い出力セレクタ2095に出力する。
【0074】
S−SCH復調・復号部2094は、入力セレクタ2091から入力される信号に含まれるS−SCHの信号に対して復調処理や復号処理を行い出力セレクタ2095に出力する。具体的には、S−SCH復調・復号部2094は、符号SSC1と符号SSC2を予め記憶している。そして、符号SSC1と符号SSC2を用いて入力セレクタ2091から入力される信号に含まれる同期チャネルS−SCHの信号の同定処理を行い、該処理の結果である符号SSC1と符号SSC2との組み合わせから基地局装置100のセルID、フレームタイミング、送信アンテナ数などの情報を取得する。
【0075】
出力セレクタ2095は、制御信号復調・復号部2092から入力される信号、データ信号復調・復号部2093から入力される信号、S−SCH復調・復号部2094から入力される信号を、復調・復号後信号としてMAC部210に出力する。
【0076】
以下、本実施形態における移動局装置200が実行するセルサーチについて説明をする。セルサーチは、初期セルサーチと周辺セルサーチとに分類される。初期セルサーチとは移動局装置が起動後に下り電波品質が最も良好なセルを検索し、そのセルに在圏するために行うセルサーチであり、周辺セルサーチとは初期セルサーチ後に、移動局装置がハンドオーバ先の候補セルを検索するために行うセルサーチのことである。
【0077】
まず、初期セルサーチについて説明をする。図9は、本実施形態における初期セルサーチの動作を説明するフロー図である。ここで、基地局装置100と移動局装置200は、それぞれ、図1中の基地局装置Baと移動局装置M1とする。
【0078】
移動局装置M1の受信アナログ回路部202は、基地局装置Baから送信されたP−SCH、S−SCHを含む信号を、受信アンテナ部201を介して受信する。該受信信号は、受信アナログ回路部202から、A/D変換部203を介し、同期部204に出力される。同期部204は、該受信信号からP−SCHを検出してPSC同定処理を行う。ここで、移動局装置M1は、図1中のセクタa2に存在しているので、前記受信信号と符号PSC(2)の相関値が最大となる。同期部204は、符号PSC(2)に基づき前記セクタ情報とスロットタイミング情報を取得する(S101)。
一方、GI除去部205は、A/D変換部203から入力された前記受信信号に対し、同期部204から入力されたスロットタイミング情報に基づいて、ガードインターバルを除去する。同期部204から出力された信号は、S/P変換部206、FFT部207を介し、伝搬路推定・補償部208に出力される。
【0079】
伝搬路推定・補償部208は、周波数領域に変換されたP−SCH信号と、前記PSC同定処理で同定した符号PSC(2)との位相・振幅差から伝搬路推定値を計測する伝搬路推定を行う。そして、伝搬路推定・補償部208は、該伝搬路推定値からS−SCH信号に対し、伝搬路補償を行い、復調・復号部209に出力する。
復調・復号部209のS−SCH復調・復号部404は、S−SCH信号を復調・復号し、該信号に含まれる符号SSCから基地局装置BaのセルID、フレームタイミング、送信アンテナ数などの情報を取得し、MAC部210を介し、上位層へ出力する(S102)。
情報記憶部231は、復調・復号部209から入力された情報に基づき、前記基地局装置の識別情報を変更する。
【0080】
次に、周辺セルサーチとハンドオーバについて説明をする。図10は、本実施形態における周辺セルサーチとハンドオーバの動作を説明するフロー図である。ここで、基地局装置100は、図1中の基地局装置Ba及び基地局装置Bbであり、移動局装置200は、図1中の移動局装置M1とする。また、移動局装置M1は、前記初期セルサーチにより図1中のセルaのセクタa2に在圏しているとする。
【0081】
移動局装置M1の受信アナログ回路部202は、各基地局装置から送信されたP−SCH、S−SCHを含む信号を、受信アンテナ部201を介して受信する。該受信信号は、受信アナログ回路部202から、A/D変換部203を介し、同期部204に出力される。同期部204は、該受信信号からP−SCHを検出してPSC同定処理を行う。
ここで、同期部204は、在圏しているセクタの周囲のセクタを検索するため、符号PSC(2)以外の符号PSCである符号PSC(1)と符号PSC(3)とPSC同定処理を実施する。つまり、移動局装置M1は、図1中のセクタa2(セクタ番号「2」)を囲んでいるセクタ番号「1」、「3」であるセクタa1、セクタa3、セクタb3、セクタb3、及びセクタc1の信号とPSC同定処理する。
同期部204は、符号PSC(1)又は、符号PSC(3)に基づき、同定した信号の前記セクタ情報とスロットタイミング情報を取得する(S201)。また、同期部204は、計測した電波品質をMAC部210に出力する。一方、GI除去部205は、A/D変換部203から入力された前記受信信号に対し、同期部204から入力されたスロットタイミング情報に基づいて、ガードインターバルを除去する。GI除去部205から出力された信号は、S/P変換部206、FFT部207を介し、伝搬路推定・補償部208に出力される。
【0082】
伝搬路推定・補償部208は、周波数領域に変換されたP−SCH信号と、前記PSC同定処理で同定した符号PSC(1)又は、符号PSC(3)との位相・振幅差から伝搬路推定値を計測する伝搬路推定を行う。そして、伝搬路推定・補償部208は、該伝搬路推定値からS−SCH信号に対し、伝搬路補償を行い、復調・復号部209に出力する。
復調・復号部209のS−SCH復調・復号部2094は、S−SCH信号を復調・復号し、該信号に含まれるSSCからハンドオーバ先である基地局装置のセルID、フレームタイミング、送信アンテナ数などの情報を取得し、MAC部210に出力する(S202)。
MAC部210は、同期部204から入力された電波品質と、復調・復号部209から入力された前記情報とを上位層へ出力する。
【0083】
通信先変更部232は、MAC部210から入力された情報を含む周辺セルサーチ要求を、基地局装置Ba向けの送信データとしてMAC部210に出力する(S203)。該送信データは、変調部221、IFFT部222、P/S変換部223、GI付加部224、D/A変換部225、送信アナログ回路部226、及び送信アンテナ部227を介し、基地局装置Baに送信される。
【0084】
基地局装置Baは、受信アンテナ部132から移動局装置M1が送信した信号を受信する。該信号は、受信アナログ回路部151、A/D変換部152、復調処理部153を介し、ネットワーク制御部110に出力される。
【0085】
ネットワーク制御部110の通信先選択部111は、前記周辺セルサーチ要求に含まれる移動局装置M1と各セクタの電波品質や自基地局装置の負荷状況に基づき、移動局装置M1のハンドオーバの必要性と、ハンドオーバ先を決定する(S204)。例えば、自基地局装置に接続する移動局装置の数が所定の閾値を超える場合には、ハンドオーバを必要と判断し、前記移動局装置M1と各セクタの電波品質から品質が一番高いセクタをハンドオーバ先とする。ここでは、通信先選択部111は、セクタb3を選択したとする。
【0086】
通信先選択部111は、他の基地局装置の識別子と該他の基地局装置と通信をするための識別情報である通信先情報との関係を記憶しており、前記選択したセクタb3で通信をする基地局装置Bbの識別子から、通信先情報を特定する。そして、基地局装置Baの通信先選択部111は、基地局装置Bbの通信先選択部111と通信をし、ハンドオーバ要求をする(S205)。ここで基地局装置の識別子とはセルIDである。
基地局装置Bbの通信先選択部111は、自基地局装置の負荷状況に基づき、移動局装置M1のハンドオーバの可否を決定する(S206)。例えば、自基地局装置に接続する移動局装置の数が所定の閾値を超えない場合は、ハンドオーバを許可する。基地局装置Bbは、ハンドオーバを許可した場合、移動局装置と基地局装置Bbが通信をするために必要なプリアンブル情報を基地局装置Baに送信する。
【0087】
基地局装置Baの通信先選択部111は、基地局装置Bbにハンドオーバを行うことを命令する制御情報であるハンドオーバコマンドと、基地局装置Bbから受信した前記プリアンブル情報とを、移動局装置M1向けの送信データとして、データ変調部181へ出力する(S207)。
データ変調部181へ出力された前記ハンドオーバコマンドを含む送信データは、多重・変調処理部184、D/A変換部185、送信アナログ回路部186、送信アンテナ部162を介して、移動局装置M1に送信される。
【0088】
移動局装置M1は、前記送信データが含まれる信号を受信し、復調・復号化したハンドオーバコマンドを上位層へ出力する。上位層は、基地局装置200のネットワーク制御部110が生成した前記ハンドオーバコマンドとプリアンブル情報とを受信すると、該ハンドオーバコマンドで指定された基地局装置Bb向けにプリアンブル情報を送信データとして生成する(S208)。該生成された送信データは、ハンドオーバコマンドで指定された基地局装置Bbに送信される。
【0089】
以下、本実施形態における基地局装置100が送受信を停止する動作を説明する。ここでは、送受信を停止する基地局装置を図1中の基地局装置Baとする。図11は、基地局装置Baが送受信を停止する動作を説明するフロー図である。
【0090】
基地局装置Baの同期チャネル制御部121は、同期信号生成部183に対し、メンテナンス等により送受信を停止する予定のセクタについて同期チャネル信号の生成を停止する制御情報を出力する。同期信号生成部183は、同期チャネル制御部121から入力された制御情報に基づき同期チャネル信号であるP−SCHとS−SCHの生成を停止する(S301)。これにより、移動局装置200は、送受信を停止する予定のセクタについて、初期セルサーチをしてもP−SCHやS−SCHの相関値が小さくなり、相関値が大きい他のセクタと同期をするため、前記送受信を停止する予定のセクタに在圏しない。
【0091】
次に、基地局装置Baのネットワーク制御部110は、送受信を停止する予定のセクタで通信中の移動局装置向けにハンドオーバコマンドを生成し、基地局装置Baは、前述のように通信中の移動局装置にハンドオーバコマンドを送信する(S302)。ハンドオーバコマンドを受信した移動局装置は、ハンドオーバを行う(S303)。これにより、基地局装置Baは、通信中の移動局装置を他の基地局装置と通信をするように変更することができる。
【0092】
そして、基地局装置Baのネットワーク制御部110は、前記送受信を停止する予定のセクタ受信部から入力される移動局装置からのデータがなくなった場合は、無線制御部120に信号を停止する制御情報を出力する。
無線制御部120の信号制御部122は、制御信号変調部182とデータ変調部181とに対し、変調処理を停止する制御情報を出力する。制御信号変調部182とデータ変調部181とは、信号制御部122から入力された制御情報に基づき、それぞれ制御データと送信データの変調を停止する。該変調の停止をすると、同期チャネル以外の信号の生成が停止される(S304)。
これにより、移動局装置は、他のセクタに移動しているので、通信を切断することを回避することができる。
【0093】
このように、本実施形態によれば、基地局装置が送受信を停止するセクタの同期チャネル信号の生成を停止することで、初期セルサーチをした移動局装置は、該送受信を停止するセクタ以外のセクタと同期し、該セクタに在圏する。これにより、前記送受信を停止する基地局装置は、該送受信を停止するセクタでは、初期セルサーチに基づく移動局装置との通信を発生させない。
さらに、前記送受信を停止する基地局装置が移動局装置にハンドオーバコマンドを送信することで、通信中の移動局装置を、該送受信を停止するセクタ以外のセクタへハンドオーバさせることができる。これにより、前記送受信を停止する基地局装置は、移動局装置が他のセクタへハンドオーバするので、移動局装置との通信の切断を発生させることなく、送受信を停止することができる。
【0094】
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。本実施形態では、さらに、送受信を停止する基地局装置へハンドオーバを試みる移動局装置が該停止する基地局装置にハンドオーバしないようにする。
【0095】
以下、図12を参照しながら、移動局装置200(移動局装置M1、M2)と通信をする基地局装置300(基地局装置Ba、Bb、Bc)の説明をする。本実施形態と第1の実施形態を比較すると、通信先選択部311が異なる。しかし、他の構成要素が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
【0096】
通信先選択部311は、移動局装置200のハンドオーバ先を選択し、ハンドオーバ先に該当するハンドオーバコマンドを生成する。また、本実施形態では、通信先選択部311は、前記ハンドオーバ先として指定しない基地局装置の識別子(以下、ブラックリストという)を記憶している。そして、通信先選択部311は、前記ハンドオーバ先を選択する際、該ブラックリストの識別情報にあるセクタを除外して、ハンドオーバ先を選択する。
【0097】
通信先選択部311は、他の基地局装置の識別子と通信先情報との関係を記憶しており、該他の基地局装置に対し、該基地局装置を該他の基地局装置のブラックリストに登録するための登録要求をする。該ブラックリストの登録要求を受けた通信先選択部311は、要求元の基地局装置の識別子をブラックリストに記憶する。
なお、本実施形態は、基地局装置Baが他の基地局装置の識別子と通信先情報との関係を記憶しているが、本発明はこれに限られず、他の装置が記憶していてもよい。この場合、該他の装置は、基地局装置Baの識別子と基地局装置Baに隣り合う基地局装置の識別子の関係を記憶し、基地局装置Baからブラックリストの登録要求を受け、基地局装置Baに隣り合う基地局装置に対し、該登録要求を送信してもよい。
【0098】
本実施形態の移動局装置については、構成要素が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、説明を省略する。
【0099】
以下、本実施形態における基地局装置300が送受信を停止する動作を説明する。図13は、該動作を説明するフロー図である。ここで、基地局装置300は、図1中の基地局装置Ba及び基地局装置Bbであり、送受信を停止する基地局装置を基地局装置Baとする。
基地局装置Baの通信先選択部311は、基地局装置Bbと基地局装置Bcにブラックリストの登録要求をする(S401)。基地局装置Bbと基地局装置Bcの通信先選択部311は、基地局装置Baの識別子をブラックリストに登録する(S402)。これにより、移動局装置200は、基地局装置Bb、又は、基地局装置Bcとの周辺セルサーチの結果、基地局装置Baをハンドオーバ先とすることはない。
【0100】
基地局装置Baの同期チャネル制御部121は、同期信号生成部183に対し、メンテナンス等により送受信を停止する予定のセクタについて同期チャネル信号の生成を停止する制御情報を出力する。同期信号生成部183は、同期チャネル制御部121から入力された制御情報に基づき同期チャネル信号であるP−SCHとS−SCHの生成を停止する(S403)。
【0101】
次に、基地局装置Baのネットワーク制御部110は、送受信を停止する予定のセクタで通信中の移動局装置向けにハンドオーバコマンドを生成し、基地局装置Baは、前述のように通信中の移動局装置にハンドオーバコマンドを送信する(S404)。ハンドオーバコマンドを受信した移動局装置は、ハンドオーバを行う(S405)。
【0102】
そして、基地局装置Baのネットワーク制御部110は、前記送受信を停止する予定のセクタ受信部から入力される、移動局装置からのデータがなくなった場合は、無線制御部120に信号を停止する制御情報を出力する。
無線制御部120の信号制御部122は、制御信号変調部182とデータ変調部181とに対し、変調処理を停止する制御情報を出力する。制御信号変調部182とデータ変調部181とは、信号制御部122から入力された制御情報に基づき、それぞれ制御データと送信データの変調を停止する。該変調の停止をすると、同期チャネル以外の信号の生成が停止される(S406)。
【0103】
このように、本実施形態によれば、送受信を停止する基地局装置Baが他の基地局装置に対し、基地局装置Baをハンドオーバ先から除外する要求を行うことで、基地局装置Baを周辺セルサーチに基づくハンドオーバ先から除外している。前記他の基地局装置は、周辺セルサーチをする移動局装置に対し、ハンドオーバ先に送受信を停止する基地局装置Baを指定せず、該周辺セルサーチをした移動局装置を、基地局装置Baにハンドオーバをさせない。
これにより、送受信を停止する基地局装置Baは、他の基地局装置と周辺セルサーチをする移動局装置を基地局装置Baにハンドオーバさせず、該移動局装置に通信の切断や、ハンドオーバの失敗など、通信に大きな影響を与えることなく基地局装置の停止をすることができる。
【0104】
(第3の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第3の実施形態について詳しく説明する。本実施形態では、基地局装置は、保有する同期チャネルの情報を変更する。以下、符号PSC又は符号SSCを変更する場合について説明をする。しかし、本実施形態はこれに限られず、符号PSCと符号SSCを同時に変更してもよいし、その他の情報を変更してもよい。
【0105】
以下、図14を参照しながら、移動局装置500(移動局装置M1、M2)と通信をする基地局装置400(基地局装置Ba、Bb、Bc)の説明をする。本実施形態と第2の実施形態を比較すると、ネットワーク制御部410と無線制御部420が異なる。しかし、他の構成要素が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
【0106】
ネットワーク制御部410は、移動局装置への送信データをデータ変調部181に出力し、各回路の制御や移動局装置との通信の制御を行うための制御情報を無線制御部420に出力する。
【0107】
さらに、ネットワーク制御部410は、記憶する符号PSC又は符号SSCを、それぞれ、符号PCS’又は符号SSC’に変更する。ネットワーク制御部410の変更予定情報通知部412は、変更前に変更予定時刻Tと、符号PCS’又は符号SSC’とを変更予定情報として、無線制御部420に出力する。詳細は後述する。
【0108】
無線制御部420は、ネットワーク制御部410から入力された制御情報に基づき、データ変調部181、制御信号変調部182、同期信号生成部183、及び復調処理部153などの各回路を制御するとともに、移動局装置との通信を制御する制御データを生成して制御信号変調部182へ出力する。
無線制御部420は、変更予定情報通知部412から入力された前記変更予定情報を制御信号変調部182に出力し、時刻Tにネットワーク制御部410から入力される符号PCS’又は符号SSC’を同期信号生成部183に出力する。
無線制御部420の同期チャネル制御部121と信号制御部122とが持つ機能は、第1の実施形態と同じであるので、説明は省略する。
【0109】
以下、図15を参照しながら、本実施形態における移動局装置500の説明をする。本実施形態と第1の実施形態を比較すると、通信先変更部532と情報変更部533とが異なる。しかし、他の構成要素が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
【0110】
通信先変更部532は、基地局装置400から受信した前記変更予定情報から、変更予定時刻Tと、符号PCS’又は符号SSC’とを特定する。そして、通信先変更部532は、時刻Tに、上位層が記憶する符号PCS’又は符号SSC’を変更する。
【0111】
以下、本実施形態における基地局装置400が自基地局装置の情報を更新する動作を説明する。図16は、該動作を説明するフロー図である。ここで、保有する同期チャネルの情報を変更する基地局装置400は、図1中の基地局装置Ba及び基地局装置Bbであり、基地局装置Baと通信中の移動局装置500を移動局装置M1とする。
【0112】
基地局装置Baのネットワーク制御部410の変更予定情報通知部412は、変更前に変更予定時刻Tと、符号PCS’又は符号SSC’とを変更予定情報として、無線制御部420に出力する。例えば、符号PCS(2)を符号PCS(1)に変更し、また、符号SSCに含まれるセルIDを他のセルIDに変更するとする。ここで、ネットワーク制御部410が予め記憶する変更予定時刻Tと後述するT1は、1フレームごとにカウントアップを行うSFN(System Frame Number)とし、T=1000、T1=200とする。しかし、本発明はこれに限らず、相対的な時間でもよい。
【0113】
無線制御部420は、変更予定情報通知部412から入力された前記変更予定情報を、報知チャネルBCH(Broadcast Channel)の情報として制御信号変調部182に出力する。前記変更予定情報は、制御信号変調部182、多重・変調処理部184、D/A変換部185、送信アナログ回路部186、送信アンテナ部161〜163を介して送信される(S501)。一方、移動局装置M1は、受信アンテナ部132から移動局装置M1が送信した信号を受信する。該信号は、受信アナログ回路部202、A/D変換部203、GI除去部205、S/P変換部206、FFT部207、伝搬路推定・補償部208、復調複合部209、MAC部210を介し、上位層に出力される。上位層の情報変更部533は、変更予定情報に含まれる時刻Tと符号PCS’又は符号SSC’に対応するセクタ情報を特定する(S502)。ここでは、情報変更部533は、記憶する符号PSCから、変更後の符号PSC(1)を特定し、SSC’に含まれるセルIDの情報を特定する。
【0114】
ネットワーク制御部410は、時刻T−T1が経過したか否かを判断する(S503)。具体的には、ネットワーク制御部410は、フレームの数が800を超えたか否かを判断する。ネットワーク制御部410は、時刻T−T1が経過していれば、無線制御部420に対し、P−SCHとS−SCHの生成を停止する制御情報を出力する。
基地局装置Baの同期チャネル制御部121は、同期信号生成部183に対し、メンテナンス等により送受信を停止する予定のセクタについて同期チャネル信号の生成を停止する制御情報を出力する。同期信号生成部183は、同期チャネル制御部121から入力された制御情報に基づき同期チャネル信号であるP−SCHとS−SCHの生成を停止する(S504)。
【0115】
ネットワーク制御部410は、時刻Tが経過したか否かを判断する(S505)。具体的には、ネットワーク制御部410は、フレームの数が1000を超えたか否かを判断する。
ネットワーク制御部410は、時刻Tが経過していれば、記憶している符号PSC又は符号SSCを、それぞれ、符号PCS’又は符号SSC’に変更する(S506)。
【0116】
一方、移動局装置M1の情報変更部533は、時刻Tが経過したか否かを判断する(S507)。情報変更部533は、時刻Tが経過していれば、上位層が記憶する基地局・セクタ情報を変更する(S508)。具体的には、前記セクタ番号を前記特定したセクタ番号「1」に変更し、セルIDを変更後のセルIDに変更する。
【0117】
そして、基地局装置Baのネットワーク制御部410は、符号PCS’又は符号SSC’を無線制御部420に出力する。無線制御部420は、前記符号PCS’又は符号SSC’を同期信号生成部183に出力し、同期信号生成部183は前記符号PCS’又は符号SSC’を信号として生成する。また、無線制御部420は、SSC’の内容により、同期チャネル以外の制御信号の情報変更が必要な場合は、変更後の制御信号を制御信号変調部182へ出力する。該変更後の符号PCS’又は符号SSC’及び制御信号は、多重・変調処理部184、D/A変換部185、送信アナログ回路部186、送信アンテナ部161〜163を介して送信される(S509)。
【0118】
なお、変更予定情報通知部412は、他の基地局装置に対しても変更予定情報を通知してもよい。この場合、他の基地局装置は、ハンドオーバコマンドにより、基地局装置Baを変更先に指定してハンドオーバ命令をする際、時刻T以降は、変更後の基地局装置Baの情報に基づきハンドオーバコマンドを生成する。これにより、ハンドオーバの失敗を防止することができる。
【0119】
このように、本実施形態によれば、基地局装置が送受信を停止するセクタの同期チャネル信号の生成を停止することで、初期セルサーチをした移動局装置は、該送受信を停止するセクタ以外のセクタと同期し、該セクタに在圏する。これにより、前記送受信を停止する基地局装置は、該送受信を停止するセクタでは、初期セルサーチに基づく移動局装置との通信を発生させない。
また、前記基地局装置が通信中の移動局装置に対し、変更予定の情報と変更時刻を通知することで、前記移動局装置は、前記基地局装置と同じ変更時刻に基地局装置の情報を変更することができる。これにより、前記移動局装置は、基地局装置との通信に必要な情報に差異を生ずることはなく、該情報の差異による通信の切断を防止することができる。
【0120】
前記第1の実施形態と第2の実施形態では、ネットワーク制御部110、310が信号を停止する制御情報を出力する判断を、移動局装置からのデータがなくなった場合としているが、本発明はこれに限らず、例えば、接続している移動局装置の数が予め定めた所定の閾値を下回った場合や、タイマーで計時を行い、予め定めた所定の時間が経過した場合でもよい。
【0121】
前記第1の実施形態と第2の実施形態では、ハンドオーバ先として停止する基地局装置の識別子ごとに指定をしているが、本発明はこれに限らず、例えば、セクタを停止する場合は、基地局装置の識別子とセクタ番号を指定してもよい。このとき、前記ブラックリストは、基地局装置の識別子に加え、セクタ番号を記憶する。
【0122】
前記各実施形態において、信号制御部122は、同期チャネルであるP−SCH、S−SCHの生成を停止しているが、該P−SCH、S−SCHが含まれるスロット毎、サブフレーム毎、又は、フレーム毎に信号の生成を停止してもよい。また、信号制御部122は、該停止をする際、段階的に送信電力を減す制御をしてもよい。
具体的には、信号制御部122は、同期信号生成部183に対し、段階的に振幅を小さくした同期チャネル信号を生成する制御をする。信号制御部122は、データ変調部181と制御信号変調部182に対し、該振幅を小さくした同期チャネル信号が含まれるスロット、又は、サブフレーム、又は、フレームの信号の振幅を小さくして変調する制御をする。ただし、本発明はこれに限られず、例えば、多重・変調処理部184が出力波形の段階的に振幅を小さくしてもよいし、送信アナログ回路部186が送信電力を段階的に減らしてもよい。
【0123】
仮に、該P−SCH、S−SCHのみ停止した場合、移動局装置は、移動局装置で記憶する符号PSC、符号SSCとの振幅差が大きくなり、誤った伝搬路推定値を計測する。移動局装置が該計測した伝搬路推定値により、スロット毎、又は、サブフレーム毎、又は、フレーム毎に伝搬路補償をしている場合、該スロット、又は、サブフレーム、又は、フレームの信号は、誤った伝搬路補償をされる。
よって、基地局装置が、スロット毎、又は、サブフレーム毎、又は、フレーム毎の信号の送信電力を段階的に減らすことにより、移動局装置は、該S−SCHに基づいて伝搬路推定、伝搬路補償をする信号を、正しく伝搬路推定、伝搬路補償をすることができる。特に、QAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)のように振幅を情報に対応させている場合、誤った前記振幅差の伝搬路補償により、復調する情報に誤りが発生することを防止することができる。
【0124】
また、送受信を停止する基地局装置が段階的に同期チャネル信号の送信電力を減らす際に、隣接する他の基地局装置が、信号の送信電力を段階的に上げていくことにより、他の基地局装置のセル、又は、セクタを広げ、通信を停止する基地局装置の通信範囲を補うことができる。仮に、急に同期チャネル信号の停止をすると、移動局装置は、該停止後の受信品質に基づくハンドオーバが間に合わず通信が切断されてしまう。基地局装置が段階的に同期チャネル信号の送信電力を減らすことで、移動局装置は、段階的に受信品質を測定し、該受信品質に基づいて適切な他の基地局ハンドオーバすることができる。
なお、停止した基地局装置の通信開始時には、隣接する他の基地局装置が信号の送信電力を段階的に下げる。
【0125】
また、前記各実施形態において、セルサーチ方法を説明したが、これに限られず、例えば、S−SCHは、複数のセルIDからなるセルIDグループの情報を含み、移動局装置200、500は、該複数のセルIDを特定する。そして、移動局装置200、500は、共通パイロットチャネルの品質を測定し、最も品質が高いパイロットチャネルから対応するセルIDを特定するようなセルサーチでもよい。
【0126】
なお、以上説明した実施形態において、移動局装置および基地局装置の各部の機能又はこれらの機能の一部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより移動局装置や基地局装置の制御を行っても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0127】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明は、移動体通信に係る基地局装置、移動局装置、無線通信システム、それと類似の技術において用いて好適であり、移動局装置との通信に大きな影響を与えることなく基地局装置の停止や基地局装置情報の変更をすることができる。
【符号の説明】
【0129】
100、300、400・・・基地局装置、110、310、410・・・ネットワーク制御部、111、311・・・通信先選択部、120、420・・・無線制御部、121・・・同期チャネル制御部、122・・・信号制御部、131〜133・・・受信アンテナ部、141〜143・・・受信部、171〜173・・・送信部、161〜163・・・送信アンテナ部、171〜173・・・送信部、181・・・データ変調部、182・・・制御信号変調部、183・・・同期信号生成部、184・・・多重・変調処理部、185・・・D/A変換部、186・・・送信アナログ回路部、200、500・・・移動局装置、201・・・受信アンテナ部、202・・・受信アナログ回路部、203・・・A/D変換部、204・・・同期部、205・・・GI除去部、206・・・S/P変換部、207・・・FFT部、208・・・伝搬路推定・補償部、209・・・復調・復号部、210・・・MAC部、221・・・変調部、222・・・IFFT部、223・・・P/S変換部、224・・・GI付加部、225・・・D/A変換部、226・・・送信アナログ回路部、227・・・送信アンテナ部、2041〜2043・・・相関器、2044〜2046・・・バッファ、2047・・・セクタ・タイミング検出器、2091・・・入力セレクタ、2092・・・制御信号復調・復号部、2093・・・データ信号復調・復号部、2094・・・S−SCH復調・復号部、2095・・・出力セレクタ、412・・・変更予定情報通知部、533・・・情報変更部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動局装置と、前記移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置と、第二の基地局装置と、を含む通信システムであって、前記移動局装置が通信を行う基地局装置を、前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更可能な通信システムにおいて、
前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更される前に、前記第一の基地局装置が前記第二の基地局装置へ、前記状態の変化に関する情報を通知することを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記第一の状態から前記第二の状態への状態の変化は、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更された後に行われることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置が、移動局装置と通信する基地局装置を選択する際に前記第二の基地局装置によって使用されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項6】
前記第二の基地局装置は、前記状態の変化に関する情報に従って、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報を更新することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項7】
前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報は、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置によって管理されるセクタのリストであって、
前記第二の基地局装置が、前記リストにあるセクタを管理する基地局装置と移動局装置との通信を発生させないことを特徴とする請求項6に記載の通信システム。
【請求項8】
移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置であって、前記移動局装置が通信を行う基地局装置を、前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更可能な第一の基地局装置における処理方法において、
前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更される前に、前記第一の基地局装置が第二の基地局装置へ、前記状態の変化に関する情報を通知することを特徴とする処理方法。
【請求項9】
前記第一の状態から前記第二の状態への状態の変化は、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更された後に行われることを特徴とする請求項8に記載の処理方法。
【請求項10】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の処理方法。
【請求項11】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする請求項10に記載の処理方法。
【請求項12】
前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置が、移動局装置と通信する基地局装置を選択する際に使用されることを特徴とする請求項8から請求項11のいずれか一項に記載の処理方法。
【請求項13】
前記請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の処理方法を使用することを特徴とする基地局装置。
【請求項14】
前記請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の処理方法を使用することを特徴とする処理装置。
【請求項15】
前記請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の処理方法を1つ以上の処理部によって使用することを特徴とする処理装置。
【請求項16】
移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置と通信可能な第二の基地局装置であって、前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れ可能な第二の基地局装置における処理方法において、
前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記第二の基地局装置が、前記第一の基地局装置から前記状態の変化に関する情報を受信し、受信後に前記変更を受け入れて前記移動局装置の通信する基地局装置が前記第二の基地局装置に変更された後に、前記状態の変化に関する情報を使用して、前記第二の基地局装置と通信中の移動局装置が次に通信する基地局装置を選択することを特徴とする処理方法。
【請求項17】
前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更することを受け入れた場合に、前記第一の状態から前記第二の状態へ状態が変化する前に、前記第二の基地局装置が前記移動局装置との通信を開始することを特徴とする請求項16に記載の処理方法。
【請求項18】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする請求項16又は請求項17に記載の処理方法。
【請求項19】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする請求項18に記載の処理方法。
【請求項20】
前記状態の変化に関する情報に従って、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報を更新することを特徴とする請求項16から請求項19のいずれか一項に記載の処理方法。
【請求項21】
前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報は、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置によって管理されるセクタのリストであって、
前記第二の基地局装置が、前記リストにあるセクタを管理する基地局装置と移動局装置との通信を発生させないことを特徴とする請求項20に記載の処理方法。
【請求項22】
請求項16から請求項21のいずれか一項に記載の処理方法を使用することを特徴とする基地局装置。
【請求項23】
請求項16から請求項21のいずれか一項に記載の処理方法を使用することを特徴とする処理装置。
【請求項24】
請求項16から請求項21のいずれか一項に記載の処理方法を1つ以上の処理部によって使用することを特徴とする処理装置。
【請求項25】
移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置であって、前記移動局装置が通信を行う基地局装置を、前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更可能な第一の基地局装置において、
前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更される前に、前記第一の基地局装置が第二の基地局装置へ、前記状態の変化に関する情報を通知することを特徴とする基地局装置。
【請求項26】
前記第一の状態から前記第二の状態への状態の変化は、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更された後に行われることを特徴とする請求項25に記載の基地局装置。
【請求項27】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする請求項25又は請求項26に記載の基地局装置。
【請求項28】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする請求項27に記載の基地局装置。
【請求項29】
前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置が、移動局装置と通信する基地局装置を選択する際に使用されることを特徴とする請求項25から請求項28のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項30】
前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置において、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報の更新に使用されることを特徴とする請求項25から請求項29のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項31】
移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置と通信可能な第二の基地局装置であって、前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れ可能な第二の基地局装置において、
前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記第二の基地局装置が、前記第一の基地局装置から前記状態の変化に関する情報を受信し、受信後に前記変更を受け入れて前記移動局装置の通信する基地局装置が前記第二の基地局装置に変更された後に、前記状態の変化に関する情報を使用して、前記第二の基地局装置と通信中の移動局装置が次に通信する基地局装置を選択することを特徴とする基地局装置。
【請求項32】
前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れた場合に、前記第一の状態から前記第二の状態へ状態が変化する前に、前記第二の基地局装置が前記移動局装置との通信を開始することを特徴とする請求項31に記載の基地局装置。
【請求項33】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする請求項31又は請求項32に記載の基地局装置。
【請求項34】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする請求項33に記載の基地局装置。
【請求項35】
前記状態の変化に関する情報に従って、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報を更新することを特徴とする請求項31から請求項34のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項36】
前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報は、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置によって管理されるセクタのリストであって、
前記第二の基地局装置が、前記リストにあるセクタを管理する基地局装置と移動局装置との通信を発生させないことを特徴とする請求項35に記載の基地局装置。
【請求項1】
移動局装置と、前記移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置と、第二の基地局装置と、を含む通信システムであって、前記移動局装置が通信を行う基地局装置を、前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更可能な通信システムにおいて、
前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更される前に、前記第一の基地局装置が前記第二の基地局装置へ、前記状態の変化に関する情報を通知することを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記第一の状態から前記第二の状態への状態の変化は、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更された後に行われることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置が、移動局装置と通信する基地局装置を選択する際に前記第二の基地局装置によって使用されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項6】
前記第二の基地局装置は、前記状態の変化に関する情報に従って、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報を更新することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項7】
前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報は、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置によって管理されるセクタのリストであって、
前記第二の基地局装置が、前記リストにあるセクタを管理する基地局装置と移動局装置との通信を発生させないことを特徴とする請求項6に記載の通信システム。
【請求項8】
移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置であって、前記移動局装置が通信を行う基地局装置を、前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更可能な第一の基地局装置における処理方法において、
前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更される前に、前記第一の基地局装置が第二の基地局装置へ、前記状態の変化に関する情報を通知することを特徴とする処理方法。
【請求項9】
前記第一の状態から前記第二の状態への状態の変化は、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更された後に行われることを特徴とする請求項8に記載の処理方法。
【請求項10】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の処理方法。
【請求項11】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする請求項10に記載の処理方法。
【請求項12】
前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置が、移動局装置と通信する基地局装置を選択する際に使用されることを特徴とする請求項8から請求項11のいずれか一項に記載の処理方法。
【請求項13】
前記請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の処理方法を使用することを特徴とする基地局装置。
【請求項14】
前記請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の処理方法を使用することを特徴とする処理装置。
【請求項15】
前記請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の処理方法を1つ以上の処理部によって使用することを特徴とする処理装置。
【請求項16】
移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置と通信可能な第二の基地局装置であって、前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れ可能な第二の基地局装置における処理方法において、
前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記第二の基地局装置が、前記第一の基地局装置から前記状態の変化に関する情報を受信し、受信後に前記変更を受け入れて前記移動局装置の通信する基地局装置が前記第二の基地局装置に変更された後に、前記状態の変化に関する情報を使用して、前記第二の基地局装置と通信中の移動局装置が次に通信する基地局装置を選択することを特徴とする処理方法。
【請求項17】
前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更することを受け入れた場合に、前記第一の状態から前記第二の状態へ状態が変化する前に、前記第二の基地局装置が前記移動局装置との通信を開始することを特徴とする請求項16に記載の処理方法。
【請求項18】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする請求項16又は請求項17に記載の処理方法。
【請求項19】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする請求項18に記載の処理方法。
【請求項20】
前記状態の変化に関する情報に従って、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報を更新することを特徴とする請求項16から請求項19のいずれか一項に記載の処理方法。
【請求項21】
前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報は、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置によって管理されるセクタのリストであって、
前記第二の基地局装置が、前記リストにあるセクタを管理する基地局装置と移動局装置との通信を発生させないことを特徴とする請求項20に記載の処理方法。
【請求項22】
請求項16から請求項21のいずれか一項に記載の処理方法を使用することを特徴とする基地局装置。
【請求項23】
請求項16から請求項21のいずれか一項に記載の処理方法を使用することを特徴とする処理装置。
【請求項24】
請求項16から請求項21のいずれか一項に記載の処理方法を1つ以上の処理部によって使用することを特徴とする処理装置。
【請求項25】
移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置であって、前記移動局装置が通信を行う基地局装置を、前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更可能な第一の基地局装置において、
前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更される前に、前記第一の基地局装置が第二の基地局装置へ、前記状態の変化に関する情報を通知することを特徴とする基地局装置。
【請求項26】
前記第一の状態から前記第二の状態への状態の変化は、前記移動局装置と通信を行う基地局装置が前記第一の基地局装置から前記第二の基地局装置に変更された後に行われることを特徴とする請求項25に記載の基地局装置。
【請求項27】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする請求項25又は請求項26に記載の基地局装置。
【請求項28】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする請求項27に記載の基地局装置。
【請求項29】
前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置が、移動局装置と通信する基地局装置を選択する際に使用されることを特徴とする請求項25から請求項28のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項30】
前記状態の変化に関する情報は、前記第二の基地局装置において、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報の更新に使用されることを特徴とする請求項25から請求項29のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項31】
移動局装置との通信を一つ以上のセクタ毎に管理する第一の基地局装置と通信可能な第二の基地局装置であって、前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れ可能な第二の基地局装置において、
前記セクタの少なくとも一つにおいて、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が可能な第一の状態から、前記移動局装置と前記第一の基地局装置の通信が制限される第二の状態へ状態が変化する場合に、前記第二の基地局装置が、前記第一の基地局装置から前記状態の変化に関する情報を受信し、受信後に前記変更を受け入れて前記移動局装置の通信する基地局装置が前記第二の基地局装置に変更された後に、前記状態の変化に関する情報を使用して、前記第二の基地局装置と通信中の移動局装置が次に通信する基地局装置を選択することを特徴とする基地局装置。
【請求項32】
前記第一の基地局装置からの要請に応じて前記移動局装置の通信する基地局装置を前記第一の基地局装置から第二の基地局装置に変更することを受け入れた場合に、前記第一の状態から前記第二の状態へ状態が変化する前に、前記第二の基地局装置が前記移動局装置との通信を開始することを特徴とする請求項31に記載の基地局装置。
【請求項33】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が前記移動局装置との通信を発生させない状態であることを特徴とする請求項31又は請求項32に記載の基地局装置。
【請求項34】
前記第二の状態は、前記第一の基地局装置が信号の送信を停止する状態であることを特徴とする請求項33に記載の基地局装置。
【請求項35】
前記状態の変化に関する情報に従って、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報を更新することを特徴とする請求項31から請求項34のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項36】
前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置に関する情報は、前記第二の基地局装置の周辺にある基地局装置によって管理されるセクタのリストであって、
前記第二の基地局装置が、前記リストにあるセクタを管理する基地局装置と移動局装置との通信を発生させないことを特徴とする請求項35に記載の基地局装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−109723(P2011−109723A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−46784(P2011−46784)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【分割の表示】特願2009−551512(P2009−551512)の分割
【原出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【分割の表示】特願2009−551512(P2009−551512)の分割
【原出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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