説明

通信システム、通信方法、ならびに、プログラム

【課題】CDMA技術を利用する通信において、信号対干渉雑音比を向上させるのに好適な通信システム等提供する。
【解決手段】通信システム101の送信装置121において、直並列変換部122は伝送信号を信号s1,…,sKに変換し、拡散部123は、それぞれを拡散符号c1,…,cKで拡散し、変調送信部は、これらを搬送波生成部124が生成した基準搬送波の位相をφ1,…,φKだけずらして搬送波で変調して送信し、受信装置141において、受信部142が受信した受信信号を相関復調部143が拡散符号c1,…,cKでまとめて相関検波して信号v1,…,vKを得て、これらを並直列変換部144が変換して伝送信号を得る。φ1,…,φKは、一様乱数であることが望ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CDMA(符号分割多重アクセス;Code Division Multiple Access)技術を利用する通信において、信号対干渉雑音比を向上させるのに好適な通信システム、通信方法、ならびに、これらをコンピュータもしくはディジタル信号プロセッサ上にて実現するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、CDMA技術を利用した通信技術が提案されている。このような通信技術は、たとえば以下の文献に開示されている。
【特許文献1】特開2005−136685号公報
【0003】
ここで、[特許文献1]においては、複数の送受信系が同時に存在する環境下で、どれか1つの系について優先的に通信品質を向上させるため、通信システムの複数の送信装置と受信装置とは、各送信装置に割り当てられた乱数列からFIRフィルタを用いて生成された数列を拡散符号として符号分割多重通信を行い、当該FIRフィルタは、入力信号を複数の分割信号に分け、その総和をとるものであり、入力信号に対する各分割信号の遅延時間は等差数列、増幅率は等比数列をなし、受信装置がある送信装置からの伝送を優先して受け付けたい場合、他の送信装置の増幅率とによって定められる所定の関数f(ρ)を最小化するρを公比として、当該受信装置および送信装置にて乱数列から拡散符号を生成して、符号分割多重伝送を行う技術が開示されている。
【0004】
このようなCDMA技術においては、受信装置と送信装置との間で、チップ同期もしくは拡散符号同期をとることが広く行われている。ここでチップ同期もしくは拡散符号同期とは、受信装置から見て、当該受信装置と通信する複数台の送信装置のそれぞれが、伝送信号に拡散符号を重畳するタイミングが、チップ長単位、もしくは拡散符号長単位ですべて同期しているかのように見える状況をいう。
【0005】
従来、送信装置群と受信装置との間でチップ同期等がとれている場合には、これを時間的な基準として搬送波を生成するのが常識とされていた。このような環境下では、各送信装置から送信される搬送波の位相は、受信装置から見ると揃っているように見える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、CDMA技術においては、SINR(信号対干渉雑音比;Signal to Interference Noise Ratio)を向上させてビット誤り率を抑制するための技術が強く求められている。そこで、搬送波の態様について、従来の常識にとらわれず、さらなる研究、検討を進め、新たな技術を発明した。
【0007】
本発明は、以上のような課題を解決するためのもので、CDMA技術を利用する通信において、信号対干渉雑音比を向上させるのに好適な通信システム、通信方法、ならびに、これらをコンピュータもしくはディジタル信号プロセッサ上にて実現するプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点に係る通信システムは、拡散符号c1,c2,…,cKと、位相差φ1,φ2,…,φKと、があらかじめ割り当てられた送信装置と、受信装置と、を有し、以下のように構成する。
【0009】
すなわち、送信装置は、伝送信号を直並列変換して複数のサブチャネル信号s1,…,sKを得る直並列変換部、当該サブチャネル信号s1を当該拡散符号c1で拡散した拡散済信号v1を得て、当該サブチャネル信号s2を当該拡散符号c2で拡散した拡散済信号v2を得て、…当該サブチャネル信号sKを当該拡散符号cKで拡散した拡散済信号vKを得る拡散部、基準搬送波を生成する搬送波生成部、当該基準搬送波の位相をφ1ずらした搬送波で、当該拡散済信号v1を変調して送信し、当該基準搬送波の位相をφ2ずらした搬送波で、当該拡散済信号v2を変調して送信し、…当該基準搬送波の位相をφKずらした搬送波で、当該拡散済信号vKを変調して送信する変調送信部を備える。
【0010】
一方、受信装置は、送信装置から送信された送信信号を受信する受信部、当該受信信号を当該拡散符号c1で相関検波して復調済信号w1を得て、当該受信信号を当該拡散符号c2で相関検波して復調済信号w2を得て、…当該受信信号を当該拡散符号cKで相関検波して復調済信号wKを得る相関復調部、当該復調済信号w1,w2,…,wKを並直列変換して、送信装置から送信された伝送信号を得る並直列変換部を備える。
【0011】
そして、相関復調部は、当該拡散符号c1,c2,…,cKのそれぞれの当該受信信号に対する時間位置を一致させながら相関値をとり、当該相関値の総和が最大となる時間位置により相関検波する。
【0012】
本発明のその他の観点に係る通信システムは、拡散符号c1および位相差φ1があらかじめ割り当てられた第1の送信装置と、拡散符号c2および位相差φ2があらかじめ割り当てられた第2の送信装置と、…、拡散符号cKおよび位相差φKがあらかじめ割り当てられた第Kの送信装置と、受信装置と、を有し、当該第1、第2、…、第Kの送信装置は、当該受信装置と拡散符号同期しており、以下のように構成する。
【0013】
すなわち、i = 1,2,…,Kのそれぞれについて、第iの送信装置は、伝送信号siを当該拡散符号ciで拡散した拡散済信号viを得る拡散部、当該拡散符号同期に対する位相ずれが所定の値である基準搬送波を生成する搬送波生成部、当該基準搬送波の位相をφiずらした搬送波で、当該拡散済信号viを変調して送信する変調送信部を備える。
【0014】
一方、受信装置は、送信装置から送信された送信信号を受信する受信部、当該受信信号を当該拡散符号c1で相関検波して当該第1の送信装置から送信された伝送信号w1を得て、当該受信信号を当該拡散符号c2で相関検波して当該第2の送信装置から送信された伝送信号w2を得て、…当該受信信号を当該拡散符号cKで相関検波して当該第Kの送信装置から送信された伝送信号wKを得る相関復調部を備える。
【0015】
ここで、相関復調部は、当該拡散符号c1,c2,…,cKのそれぞれの当該受信信号に対する時間位置を一致させながら相関値をとり、当該相関値の総和が最大となる時間位置により相関検波する。
【0016】
本発明のその他の観点に係る通信システムは、拡散符号c1および位相差φ1があらかじめ割り当てられた第1の送信装置と、拡散符号c2および位相差φ2があらかじめ割り当てられた第2の送信装置と、…、拡散符号cKおよび位相差φKがあらかじめ割り当てられた第Kの送信装置と、受信装置と、を有し、当該第1、第2、…、第Kの送信装置は、当該受信装置とチップ同期しており、以下のように構成する。
【0017】
すなわち、i = 1,2,…,Kのそれぞれについて、第iの送信装置は、伝送信号siを当該拡散符号ciで拡散した拡散済信号viを得る拡散部、当該チップ同期に対する位相ずれが所定の値である基準搬送波を生成する搬送波生成部、当該基準搬送波の位相をφiずらした搬送波で、当該拡散済信号viを変調して送信する変調送信部を備える。
【0018】
一方、受信装置は、送信装置から送信された送信信号を受信する受信部、当該受信信号を当該拡散符号c1で相関検波して当該第1の送信装置から送信された伝送信号w1を得て、当該受信信号を当該拡散符号c2で相関検波して当該第2の送信装置から送信された伝送信号w2を得て、…当該受信信号を当該拡散符号cKで相関検波して当該第Kの送信装置から送信された伝送信号wKを得る相関復調部を備える。
【0019】
また、本発明の通信システムにおいて、相関復調部は、当該拡散符号c1,c2,…,cKのそれぞれの当該受信信号に対する時間位置をチップ長単位で一致させながら相関値をとり、当該相関値の総和が最大となる時間位置により相関検波するように構成することができる。
【0020】
また、本発明の通信システムにおいて、当該位相差φ1,φ2,…,φKの値は、一様乱数により生成された値であるように構成することができる。
【0021】
本発明のその他の観点に係る通信方法は、拡散符号c1,c2,…,cKと、位相差φ1,φ2,…,φKと、があらかじめ割り当てられた送信装置と、受信装置と、が実行し、送信装置は、直並列変換部、拡散部、搬送波生成部、変調送信部を有し、受信装置は、受信部、相関復調部、並直列変換部を有し、以下のように構成する。
【0022】
すなわち、送信装置において、直並列変換部が、伝送信号を直並列変換して複数のサブチャネル信号s1,…,sKを得る直並列変換工程、拡散部が、当該サブチャネル信号s1を当該拡散符号c1で拡散した拡散済信号v1を得て、当該サブチャネル信号s2を当該拡散符号c2で拡散した拡散済信号v2を得て、…当該サブチャネル信号sKを当該拡散符号cKで拡散した拡散済信号vKを得る搬送波生成部が、基準搬送波を生成する搬送波生成工程、変調送信部が、当該基準搬送波の位相をφ1ずらした搬送波で、当該拡散済信号v1を変調して送信し、当該基準搬送波の位相をφ2ずらした搬送波で、当該拡散済信号v2を変調して送信し、…当該基準搬送波の位相をφKずらした搬送波で、当該拡散済信号vKを変調して送信する変調送信工程を備える。
【0023】
一方、受信装置において、受信部が、送信装置から送信された送信信号を受信する受信工程、相関復調部が、当該受信信号を当該拡散符号c1で相関検波して復調済信号w1を得て、当該受信信号を当該拡散符号c2で相関検波して復調済信号w2を得て、…当該受信信号を当該拡散符号cKで相関検波して復調済信号wKを得る相関復調工程、並直列変換部が、当該復調済信号w1,w2,…,wKを並直列変換して、送信装置から送信された伝送信号を得る並直列変換工程を備える。
【0024】
ここで、相関復調工程では、当該拡散符号c1,c2,…,cKのそれぞれの当該受信信号に対する時間位置を一致させながら相関値をとり、当該相関値の総和が最大となる時間位置により相関検波する。
【0025】
本発明のその他の観点に係る通信方法は、拡散符号c1および位相差φ1があらかじめ割り当てられた第1の送信装置と、拡散符号c2および位相差φ2があらかじめ割り当てられた第2の送信装置と、…、拡散符号cKおよび位相差φKがあらかじめ割り当てられた第Kの送信装置と、受信装置と、が実行し、当該第1、第2、…、第Kの送信装置は、当該受信装置と拡散符号同期しており、送信装置は、拡散部、搬送波生成部、変調送信部を有し、受信装置は、受信部、相関復調部を有し、以下のように構成する。
【0026】
すなわち、i = 1,2,…,Kのそれぞれについて、第iの送信装置において、拡散部が、伝送信号siを当該拡散符号ciで拡散した拡散済信号viを得る拡散工程、搬送波生成部が、当該拡散符号同期に対する位相ずれが所定の値である基準搬送波を生成する搬送波生成工程、変調送信部が、当該基準搬送波の位相をφiずらした搬送波で、当該拡散済信号viを変調して送信する変調送信工程を備える。
【0027】
一方、受信装置において、受信部が、送信装置から送信された送信信号を受信する受信工程、相関復調部が、当該受信信号を当該拡散符号c1で相関検波して当該第1の送信装置から送信された伝送信号w1を得て、当該受信信号を当該拡散符号c2で相関検波して当該第2の送信装置から送信された伝送信号w2を得て、…当該受信信号を当該拡散符号cKで相関検波して当該第Kの送信装置から送信された伝送信号wKを得る相関復調工程を備える。
【0028】
ここで、相関復調工程では、当該拡散符号c1,c2,…,cKのそれぞれの当該受信信号に対する時間位置を一致させながら相関値をとり、当該相関値の総和が最大となる時間位置により相関検波する。
【0029】
本発明のその他の観点に係る通信方法は、拡散符号c1および位相差φ1があらかじめ割り当てられた第1の送信装置と、拡散符号c2および位相差φ2があらかじめ割り当てられた第2の送信装置と、…、拡散符号cKおよび位相差φKがあらかじめ割り当てられた第Kの送信装置と、受信装置と、が実行し、当該第1、第2、…、第Kの送信装置は、当該受信装置とチップ同期しており、送信装置は、拡散部、搬送波生成部、変調送信部を有し、受信装置は、受信部、相関復調部を有し、以下のように構成する。
【0030】
すなわち、i = 1,2,…,Kのそれぞれについて、第iの送信装置において、拡散部が、伝送信号siを当該拡散符号ciで拡散した拡散済信号viを得る拡散工程、搬送波生成部が、当該チップ同期に対する位相ずれが所定の値である基準搬送波を生成する搬送波生成工程、変調送信部が、当該基準搬送波の位相をφiずらした搬送波で、当該拡散済信号viを変調して送信する変調送信工程を備える。
【0031】
一方、受信装置において、受信部が、送信装置から送信された送信信号を受信する受信工程、相関復調部が、当該受信信号を当該拡散符号c1で相関検波して当該第1の送信装置から送信された伝送信号w1を得て、当該受信信号を当該拡散符号c2で相関検波して当該第2の送信装置から送信された伝送信号w2を得て、…当該受信信号を当該拡散符号cKで相関検波して当該第Kの送信装置から送信された伝送信号wKを得る相関復調工程を備える。
【0032】
また、本発明の通信方法において、相関復調工程では、当該拡散符号c1,c2,…,cKのそれぞれの当該受信信号に対する時間位置をチップ長単位で一致させながら相関値をとり、当該相関値の総和が最大となる時間位置により相関検波するように構成することができる。
【0033】
また、本発明の通信方法において、当該位相差φ1,φ2,…,φKの値は、一様乱数により生成された値であるように構成することができる。
【0034】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、送信装置用コンピュータもしくはディジタル信号プロセッサと、受信装置用コンピュータもしくはディジタル信号プロセッサと、に、上記の通信システムを実現させるプログラムであって、当該送信装置用コンピュータもしくはディジタル信号プロセッサを、当該送信装置の各部として機能させる送信装置用プログラムと、当該受信装置用コンピュータもしくはディジタル信号プロセッサを、当該受信装置の各部として機能させる受信装置用プログラムと、を備えるように構成する。
【0035】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
【0036】
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータやディジタル信号プロセッサとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータやディジタル信号プロセッサとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、CDMA技術を利用する通信において、信号対干渉雑音比を向上させるのに好適な通信システム、通信方法、ならびに、これらをコンピュータもしくはディジタル信号プロセッサ上にて実現するプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下に本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【実施例1】
【0039】
図1は、本実施形態に係る通信システムの概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0040】
本図に示すように、通信システム101は、1台の送信装置121と、1台の受信装置141と、からなる。
【0041】
送信装置121は、受信装置141に伝送すべき伝送信号を、直並列変換部122で、複数の信号s1,s2,…,sKに直並列変換して、それぞれをサブチャネル信号とする。各サブチャネルは、1基地局対複数ユーザの通信における各ユーザと基地局との通信路に相当するものである。値Kは、2以上の任意の整数であり、通信システム101が適用される環境に応じて、適宜変更が可能である。
【0042】
そして、拡散部123は、当該サブチャネル信号s1を拡散符号c1で拡散して拡散済信号v1とし、当該サブチャネル信号s2を拡散符号c2で拡散して拡散済信号v2とし、…、当該サブチャネル信号sKを拡散符号cKで拡散して拡散済信号vKとする。
【0043】
ここで、拡散符号c1,c2,…,cKは、送信装置121と受信装置141とで共有される符号であり、同じ長さNを持つ。M系列、ゴールド符号、ウォルシュアダマール直交符号、嵩符号、カオス符号など、各種の拡散符号をそのまま適用することができる。
【0044】
また、拡散部123は、各サブチャネルに対する拡散符号の重畳を並列して行なう。したがって、拡散符号の重畳は各サブチャネルの間で同期する送信装置121内の拡散符号同期が成立している。すなわち、あるサブチャネル信号s1のhビット目に長さNの拡散符号c1のiチップ目が重畳されるタイミングでは、サブチャネル信号s2においても、hビット目に長さNの拡散符号c2のiチップ目が重畳され、…、サブチャネル信号sKにおいても、hビット目に長さNの拡散符号cKのiチップ目が重畳されることになる。
【0045】
一方で、搬送波生成部124は、所定周波数の基準搬送波を生成する。拡散符号長に相当する時間を基準搬送波の周期の整数倍とし、拡散符号の重畳を開始するタイミングにおける基準搬送波の位相が一定となるようにするのが典型的であるが、必ずしもこれに限定する必要はない。
【0046】
変調送信部125は、基準搬送波の位相をφ1ずらした搬送波で拡散符号v1を変調し、基準搬送波の位相をφ2ずらした搬送波で拡散符号v2を変調し、…、基準搬送波の位相をφKずらした搬送波で拡散符号vKを変調し、これら変調結果をまとめて1つのアンテナ126から送信する。なお、それぞれのサブチャネルごとに、独立したアンテナを割り当てて送信することとしても良い。
【0047】
ここで、位相差φ1,φ2,…,φKは、0から2πの間の一様乱数により生成された値とするのが典型的である。このように乱数を用いると、値が隣接する位相差どうしの差は、平均(2π/K)の正規分布となる。
【0048】
なお、位相差φ1,φ2,…,φKの選択の際には、一様乱数により値を生成した後に、以下の好適条件が満たされることを確認することが望ましい。すなわち、
φ1+α = φa
φ2+α = φa+1,…,
φK+α = φa+K-1
が成立するαの最小値は2πであり、このときa = 1である。さらに、この条件をより一層厳しくして、位相差φ1,φ2,…,φK同士の差|φij|が、任意のi,j (i≠j)について、互いに異なるものとする。
【0049】
本発明の特徴の一つは、このような条件を課すことによって、搬送波の位相の同期を積極的にずらすことにある。
【0050】
さて、アンテナ126から送信された信号は、電波伝搬路の影響を受けた上で、受信装置141の受信部142のアンテナ143にて受信されるが、受信装置141から見れば、送信装置121における拡散処理は、拡散符号長単位で同期して見える。そこで、受信装置141の相関復調部144は、相関検波を行う際に、本実施形態では、以下のように相関をとる。
【0051】
すなわち、チップ長dとすると、1つの拡散符号が重畳される時間長はNdであるから、ある時刻tにおける受信信号r(t)に対して、拡散符号ciのjチップ目をci,jとして、区間0≦Δt<Ndあるいは区間-Nd/2≦Δt<Nd/2において、評価関数
f(t,Δt) = Σi=1KΣj=1N r(t+Δt+(j-1)d)ci,j
もしくは
f(t,Δt) = Σi=1KΣj=1N |r(t+Δt+(j-1)d)ci,j|
もしくは
f(t,Δt) = Σi=1KΣj=1N |r(t+Δt+(j-1)d)ci,j|2
が最大となるようにΔtを定めて、拡散符号同期をとる。
【0052】
そして、この場合の
Σj=1N r(t+Δt+(j-1)d)ci,j
の値を、サブチャネルsiの時刻tにおける信号である、とするのである。
【0053】
このようにして相関検波を行った後は、時刻t+Δt+Ndを当該時刻を新たな時刻tとして、同じ処理を繰り返す。
【0054】
一般に、相関検波の際には、受信信号に対して拡散符号をずらしながら相関をとるが、上記のように、本発明においては、各サブチャネルは拡散符号について同期していると考えられるため、全体をまとめて拡散符号をずらしながら相関をとるのである。
【0055】
このように、複数のサブチャネルについて拡散符号をまとめて復調する手法は、他の検波方法においても同様に適用することができ、それらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0056】
このようにして、各サブチャネルの信号が復調済信号w1,w2,…,wKに復調されたら、並直列変換部145がこれらを並直列変換して、送信装置121から送信された伝送信号を得るのである。
【0057】
一般に、チップ同期している場合、SIR(信号雑音比;Signal to Interference Ratio)は、以下のように計算することができる。
SIR = 《Σj=1N ci,j2》/《Σk≠iKj=1N ci,jck,j+Δ)21/2
ここで、《(・)》は、iとΔをそれぞれ変化させたときの(・)の期待値を意味する。
【0058】
発明者らの研究によれば、通信路雑音のパワーをσ2とすると、従来のように搬送波の位相が同期している場合には、SINRは、
N/〔(N/SIR)2 + 2Nσ21/2
となる。
【0059】
一方、本実施形態のように、搬送波の位相が一様にランダムに分布している場合には、SINRは、
N/〔(N/SIR)2/2 + 2Nσ21/2
となる。したがって、どんな拡散符号を利用した場合であっても、搬送波の位相をずらした方が、SINRは向上する。
【0060】
図2は、K = 10,N = 127として、拡散符号としてゴールド符号を利用した場合の、ビット誤り率とノイズパワーの関係を示すグラフである。以下、本図を参照して説明する。
【0061】
本図では、縦軸(BER)をビット誤り率、横軸(E/σ2)をノイズパワーとしており、従来の手法(phase synchronous)に比べて、本実施形態の手法(phase asynchronous)の方がビット誤り率が格段に惹きことがわかる。
【実施例2】
【0062】
上記実施形態は、1つの送信装置121と1つの受信装置141とが通信するものであったが、本実施形態は、複数の送信装置と1つの受信装置とが通信する通信システムを考える。図3は、本実施形態に係る通信システムの概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。なお、本図において、図1と同様の構成については、同じ符号を付してある。
【0063】
本図に示す構成は、図1に比較すると、各送信装置121に独立に搬送波生成部124が設けられており、拡散部123、変調送信部125の機能も分割されている。
【0064】
すなわち、第1、第2、…、第kの送信装置121は、それぞれ、伝送信号s1,s2,…,sKを送信するものである。
【0065】
しかしながら、各送信装置121は、チップ同期もしくは拡散符号同期しており、各搬送波生成部124は、互いに位相の揃った搬送波を生成する。
【0066】
そして、各変調送信部125が位相差φ1,φ2,…,φKだけずらして変調することとなるから、実質的には、図1に示す構成から直並列変換部122および並直列変換部145を省略したものと考えることができる。
【0067】
したがって受信装置141は、相関復調により得られた得られたw1,w2,…wKを、それぞれ、第1、第2、…、第kの送信装置121から送信された伝送信号とする。
【0068】
なお、上記実施形態においては、受信装置141は、拡散符号長単位でまとめてずらしながら相関をとっているが、チップ長単位でサブチャネルごとにずらしながら相関をとったり、任意長単位でサブチャネルごとにずらしながら相関をとることとしても良い。この場合、受信装置141は、従来のCDMA通信システムにおける基地局と同じ構成となる。
【0069】
しかしながら、送信装置121において搬送波の位相をずらしていることから、通信品質は、上記のような最適の状況とはいえないまでも、従来よりも向上する。したがって、拡散符号長単位で送信装置121を同期させることが困難な環境下では、各送信装置121をチップ同期させた上で、各搬送波については、同期点から位相差を上記のように互いに異なるように設定させることで、受信装置141の構成をほとんど変更することなく、簡易に性能を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明によれば、CDMA技術を利用する通信において、信号対干渉雑音比を向上させるのに好適な通信システム、通信方法、ならびに、これらをコンピュータもしくはディジタル信号プロセッサ上にて実現するプログラムを提供することができる。
【0071】
なお、本願においては、以下の論文を公表した事実について、新規性喪失の例外の規定の適用を受けることとしている。
(1)高橋亮,湯川正裕,堀玄,梅野健「独立成分分析により生成した完全直交符号のCDMA−RFキャリア変調性能評価」信学技報,IEICE Technical Report,NLP2007-39,p.19-24,2007年8月6日発行
(2)高橋亮,梅野健「Transition Phenomena of Magnitude Relation between Bit Error Rate in Baseband CDMA and the One with RF Modulation」第22回信号処理シンポジウム,仙台,p.542-547,2007年11月7日発行
【0072】
そして、当該論文に開示された技術の一部を、本願明細書に開示している。しかしながら、出願人は、上記の文献に開示された発明と、本願の特許請求に開示される発明とは、必ずしも同一ではないと考えるものである。すなわち、当該規定の適用を受けるのは、SINRに関する関連研究を行って上記論文(1)(2)に成果を公表した本願発明者(当該成果についての特許を受ける権利も、当該公表時には、本願発明者が有していた。)の、当該公表のみを理由に本願発明が進歩性なしとして拒絶されることを、予備的に避けようとするものである。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本実施形態に係る通信システム(1対1)の概要構成を示す模式図である。
【図2】従来の技術と本実施形態の技術におけるビット誤り率を対比するグラフである。
【図3】本実施形態に係る通信システム(多対1)の概要構成を示す模式図である。
【符号の説明】
【0074】
101 通信システム
121 送信装置
122 直並列変換部
123 拡散部
124 搬送波生成部
125 変調送信部
126 アンテナ
141 受信装置
142 受信部
143 アンテナ
144 相関復調部
145 並直列変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡散符号c1,c2,…,cKと、位相差φ1,φ2,…,φKと、があらかじめ割り当てられた送信装置と、受信装置と、を有する通信システムであって、
(a)前記送信装置は、
伝送信号を直並列変換して複数のサブチャネル信号s1,…,sKを得る直並列変換部、
当該サブチャネル信号s1を当該拡散符号c1で拡散した拡散済信号v1を得て、当該サブチャネル信号s2を当該拡散符号c2で拡散した拡散済信号v2を得て、…当該サブチャネル信号sKを当該拡散符号cKで拡散した拡散済信号vKを得る拡散部、
基準搬送波を生成する搬送波生成部、
当該基準搬送波の位相をφ1ずらした搬送波で、当該拡散済信号v1を変調して送信し、当該基準搬送波の位相をφ2ずらした搬送波で、当該拡散済信号v2を変調して送信し、…当該基準搬送波の位相をφKずらした搬送波で、当該拡散済信号vKを変調して送信する変調送信部
を備え、
(b)前記受信装置は、
前記送信装置から送信された送信信号を受信する受信部、
当該受信信号を当該拡散符号c1で相関検波して復調済信号w1を得て、当該受信信号を当該拡散符号c2で相関検波して復調済信号w2を得て、…当該受信信号を当該拡散符号cKで相関検波して復調済信号wKを得る相関復調部、
当該復調済信号w1,w2,…,wKを並直列変換して、前記送信装置から送信された伝送信号を得る並直列変換部
を備え、
前記相関復調部は、当該拡散符号c1,c2,…,cKのそれぞれの当該受信信号に対する時間位置を一致させながら相関値をとり、当該相関値の総和が最大となる時間位置により相関検波する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
拡散符号c1および位相差φ1があらかじめ割り当てられた第1の送信装置と、拡散符号c2および位相差φ2があらかじめ割り当てられた第2の送信装置と、…、拡散符号cKおよび位相差φKがあらかじめ割り当てられた第Kの送信装置と、受信装置と、を有する通信システムであって、当該第1、第2、…、第Kの送信装置は、当該受信装置と拡散符号同期しており、
(a)i = 1,2,…,Kのそれぞれについて、前記第iの送信装置は、
伝送信号siを当該拡散符号ciで拡散した拡散済信号viを得る拡散部、
当該拡散符号同期に対する位相ずれが所定の値である基準搬送波を生成する搬送波生成部、
当該基準搬送波の位相をφiずらした搬送波で、当該拡散済信号viを変調して送信する変調送信部
を備え、
(b)前記受信装置は、
前記送信装置から送信された送信信号を受信する受信部、
当該受信信号を当該拡散符号c1で相関検波して当該第1の送信装置から送信された伝送信号w1を得て、当該受信信号を当該拡散符号c2で相関検波して当該第2の送信装置から送信された伝送信号w2を得て、…当該受信信号を当該拡散符号cKで相関検波して当該第Kの送信装置から送信された伝送信号wKを得る相関復調部、
前記相関復調部は、当該拡散符号c1,c2,…,cKのそれぞれの当該受信信号に対する時間位置を一致させながら相関値をとり、当該相関値の総和が最大となる時間位置により相関検波する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項3】
拡散符号c1および位相差φ1があらかじめ割り当てられた第1の送信装置と、拡散符号c2および位相差φ2があらかじめ割り当てられた第2の送信装置と、…、拡散符号cKおよび位相差φKがあらかじめ割り当てられた第Kの送信装置と、受信装置と、を有する通信システムであって、当該第1、第2、…、第Kの送信装置は、当該受信装置とチップ同期しており、
(a)i = 1,2,…,Kのそれぞれについて、前記第iの送信装置は、
伝送信号siを当該拡散符号ciで拡散した拡散済信号viを得る拡散部、
当該チップ同期に対する位相ずれが所定の値である基準搬送波を生成する搬送波生成部、
当該基準搬送波の位相をφiずらした搬送波で、当該拡散済信号viを変調して送信する変調送信部
を備え、
(b)前記受信装置は、
前記送信装置から送信された送信信号を受信する受信部、
当該受信信号を当該拡散符号c1で相関検波して当該第1の送信装置から送信された伝送信号w1を得て、当該受信信号を当該拡散符号c2で相関検波して当該第2の送信装置から送信された伝送信号w2を得て、…当該受信信号を当該拡散符号cKで相関検波して当該第Kの送信装置から送信された伝送信号wKを得る相関復調部
を備える
ことを特徴とする通信システム。
【請求項4】
請求項3に記載の通信システムであって、
前記相関復調部は、当該拡散符号c1,c2,…,cKのそれぞれの当該受信信号に対する時間位置をチップ長単位で一致させながら相関値をとり、当該相関値の総和が最大となる時間位置により相関検波する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の通信システムであって、
当該位相差φ1,φ2,…,φKの値は、一様乱数により生成された値である
ことを特徴とする通信システム。
【請求項6】
拡散符号c1,c2,…,cKと、位相差φ1,φ2,…,φKと、があらかじめ割り当てられた送信装置と、受信装置と、が実行する通信方法であって、前記送信装置は、直並列変換部、拡散部、搬送波生成部、変調送信部を有し、前記受信装置は、受信部、相関復調部、並直列変換部を有し、
(a)前記送信装置において、
前記直並列変換部が、伝送信号を直並列変換して複数のサブチャネル信号s1,…,sKを得る直並列変換工程、
前記拡散部が、当該サブチャネル信号s1を当該拡散符号c1で拡散した拡散済信号v1を得て、当該サブチャネル信号s2を当該拡散符号c2で拡散した拡散済信号v2を得て、…当該サブチャネル信号sKを当該拡散符号cKで拡散した拡散済信号vKを得る
前記搬送波生成部が、基準搬送波を生成する搬送波生成工程、
前記変調送信部が、当該基準搬送波の位相をφ1ずらした搬送波で、当該拡散済信号v1を変調して送信し、当該基準搬送波の位相をφ2ずらした搬送波で、当該拡散済信号v2を変調して送信し、…当該基準搬送波の位相をφKずらした搬送波で、当該拡散済信号vKを変調して送信する変調送信工程
を備え、
(b)前記受信装置において、
前記受信部が、前記送信装置から送信された送信信号を受信する受信工程、
前記相関復調部が、当該受信信号を当該拡散符号c1で相関検波して復調済信号w1を得て、当該受信信号を当該拡散符号c2で相関検波して復調済信号w2を得て、…当該受信信号を当該拡散符号cKで相関検波して復調済信号wKを得る相関復調工程、
前記並直列変換部が、当該復調済信号w1,w2,…,wKを並直列変換して、前記送信装置から送信された伝送信号を得る並直列変換工程
を備え、
前記相関復調工程では、当該拡散符号c1,c2,…,cKのそれぞれの当該受信信号に対する時間位置を一致させながら相関値をとり、当該相関値の総和が最大となる時間位置により相関検波する
ことを特徴とする通信方法。
【請求項7】
拡散符号c1および位相差φ1があらかじめ割り当てられた第1の送信装置と、拡散符号c2および位相差φ2があらかじめ割り当てられた第2の送信装置と、…、拡散符号cKおよび位相差φKがあらかじめ割り当てられた第Kの送信装置と、受信装置と、が実行する通信方法であって、当該第1、第2、…、第Kの送信装置は、当該受信装置と拡散符号同期しており、前記送信装置は、拡散部、搬送波生成部、変調送信部を有し、前記受信装置は、受信部、相関復調部を有し、
(a)i = 1,2,…,Kのそれぞれについて、前記第iの送信装置において、
前記拡散部が、伝送信号siを当該拡散符号ciで拡散した拡散済信号viを得る拡散工程、
前記搬送波生成部が、当該拡散符号同期に対する位相ずれが所定の値である基準搬送波を生成する搬送波生成工程、
前記変調送信部が、当該基準搬送波の位相をφiずらした搬送波で、当該拡散済信号viを変調して送信する変調送信工程
を備え、
(b)前記受信装置において、
前記受信部が、前記送信装置から送信された送信信号を受信する受信工程、
前記相関復調部が、当該受信信号を当該拡散符号c1で相関検波して当該第1の送信装置から送信された伝送信号w1を得て、当該受信信号を当該拡散符号c2で相関検波して当該第2の送信装置から送信された伝送信号w2を得て、…当該受信信号を当該拡散符号cKで相関検波して当該第Kの送信装置から送信された伝送信号wKを得る相関復調工程
を備え、
前記相関復調工程では、当該拡散符号c1,c2,…,cKのそれぞれの当該受信信号に対する時間位置を一致させながら相関値をとり、当該相関値の総和が最大となる時間位置により相関検波する
ことを特徴とする通信方法。
【請求項8】
拡散符号c1および位相差φ1があらかじめ割り当てられた第1の送信装置と、拡散符号c2および位相差φ2があらかじめ割り当てられた第2の送信装置と、…、拡散符号cKおよび位相差φKがあらかじめ割り当てられた第Kの送信装置と、受信装置と、が実行する通信方法であって、当該第1、第2、…、第Kの送信装置は、当該受信装置とチップ同期しており、前記送信装置は、拡散部、搬送波生成部、変調送信部を有し、前記受信装置は、受信部、相関復調部を有し、
(a)i = 1,2,…,Kのそれぞれについて、前記第iの送信装置において、
前記拡散部が、伝送信号siを当該拡散符号ciで拡散した拡散済信号viを得る拡散工程、
前記搬送波生成部が、当該チップ同期に対する位相ずれが所定の値である基準搬送波を生成する搬送波生成工程、
前記変調送信部が、当該基準搬送波の位相をφiずらした搬送波で、当該拡散済信号viを変調して送信する変調送信工程
を備え、
(b)前記受信装置において、
前記受信部が、前記送信装置から送信された送信信号を受信する受信工程、
前記相関復調部が、当該受信信号を当該拡散符号c1で相関検波して当該第1の送信装置から送信された伝送信号w1を得て、当該受信信号を当該拡散符号c2で相関検波して当該第2の送信装置から送信された伝送信号w2を得て、…当該受信信号を当該拡散符号cKで相関検波して当該第Kの送信装置から送信された伝送信号wKを得る相関復調工程
を備える
ことを特徴とする通信方法。
【請求項9】
請求項8に記載の通信方法であって、
前記相関復調工程では、当該拡散符号c1,c2,…,cKのそれぞれの当該受信信号に対する時間位置をチップ長単位で一致させながら相関値をとり、当該相関値の総和が最大となる時間位置により相関検波する
ことを特徴とする通信方法。
【請求項10】
請求項6から9のいずれか1項に記載の通信方法であって、
当該位相差φ1,φ2,…,φKの値は、一様乱数により生成された値である
ことを特徴とする通信方法。
【請求項11】
送信装置用コンピュータもしくはディジタル信号プロセッサと、受信装置用コンピュータもしくはディジタル信号プロセッサと、に、請求項1に記載の通信システムを実現させるプログラムであって、当該送信装置用コンピュータもしくはディジタル信号プロセッサを、当該送信装置の各部として機能させる送信装置用プログラムと、当該受信装置用コンピュータもしくはディジタル信号プロセッサを、当該受信装置の各部として機能させる受信装置用プログラムと、を備えることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
第1、第2、…、第Kの送信装置用コンピュータもしくはディジタル信号プロセッサと、受信装置用コンピュータもしくはディジタル信号プロセッサと、に、請求項2から4のいずれか1項に記載の通信システムを実現させるプログラムであって、当該第1、第2、…、第Kの送信装置用コンピュータもしくはディジタル信号プロセッサのそれぞれを、当該第1、第2、…、第Kの送信装置の各部として機能させる送信装置用プログラムと、当該受信装置用コンピュータもしくはディジタル信号プロセッサを、当該受信装置の各部として機能させる受信装置用プログラムと、を備えることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−188604(P2009−188604A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24985(P2008−24985)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 第22回信号処理シンポジウム、電子情報通信学会 信号処理研究専門委員会、平成19年11月7日〜9日
【出願人】(503359821)独立行政法人理化学研究所 (1,056)
【出願人】(304001545)株式会社カオスウェア (28)
【Fターム(参考)】