説明

通信システムおよび電子機器

【課題】伝える必要がない情報については相手に伝えず、伝えたい情報のみを自らの意志に従って、解り易く相手に伝える。
【解決手段】電子機器10aは、ユーザの指示を受け付ける指示受付部100a、110aと、上記指示に対応付けて電子機器10bに表示される動画像の動きを制御する制御情報を記憶する記憶部190aと、受け付けられた指示に対応する制御情報を選択する制御情報選択部120aと、選択された制御情報を電子機器10bに送信する送信部130aとを有する。電子機器10bは、電子機器10aのユーザを示す動画像を記憶する記憶部190bと、動画像を表示する表示部110bと、電子機器10aから制御情報を受信する受信部130bと、制御情報に従って表示部110bに表示された動画像における動きを制御する制御部120bとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムおよび電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、音声、画像および文字のみならず、送信装置から受信装置に体温、脈拍などの生体情報を伝達する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−5945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、送信側のユーザの意志とは無関係に送信側のユーザの生体情報を検出し受信側に送信する技術であるため、相手に伝えたい情報(例えば、伝えたい自身の気持ち)を自らの意志に基づいて伝えることができないという問題、或いは、相手に伝える必要のない情報(例えば、知られたくない自身の気持ち)が自らの意志に反して伝わってしまうという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、伝える必要がない情報については相手に伝えず、伝えたい情報のみを自らの意志に従って、解り易く相手に伝えることができる通信システムおよび電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題を解決するために、本発明の一態様である通信システムは、第1の電子機器と第2の電子機器とを備える通信システムにおいて、前記第1の電子機器は、ユーザの指示を受け付ける指示受付部と、前記指示に対応付けて、前記第2の電子機器に表示される動画像の動きを制御する制御情報を記憶する記憶部と、前記指示受付部によって受け付けられた前記指示に対応する前記制御情報を選択する制御情報選択部と、前記制御情報選択部によって選択された前記制御情報を前記第2の電子機器に送信する送信部とを有し、前記第2の電子機器は、前記第1の電子機器のユーザを示す動画像を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記動画像を表示する表示部と、前記第1の電子機器から送信された前記制御情報を受信する受信部と、前記受信部によって受信された前記制御情報に従って、前記表示部に表示された前記動画像における動きを制御する制御部とを有することを特徴とする。
【0006】
上記通信システムにおいて、前記指示は、前記動画像における動きを利用して、前記第1の電子機器のユーザの心理状態を前記第2の電子機器のユーザに伝えるための指示であって、前記第2の電子機器の前記制御部は、前記受信部が、前記第1の電子機器のユーザの心理状態を伝えるための前記指示に応じた前記制御情報を受信した場合、前記第1の電子機器のユーザの当該心理状態を表現するように、前記動画像における動きを制御する
ようにしてもよい。
【0007】
上記問題を解決するために、本発明の一態様である電子機器は、自身の心理状態を他の電子機器のユーザに伝えるための指示を受け付ける指示受付部と、前記指示受付部によって受け付ける前記指示に対応付けて前記他の電子機器に表示される動画像の動きを制御する制御情報を記憶する記憶部と、前記指示受付部によって受け付けられた前記指示に対応する前記制御情報を選択する制御情報選択部と、前記制御情報選択部によって選択された前記制御情報を前記他の電子機器に送信する送信部とを備えることを特徴とする。
【0008】
上記問題を解決するために、本発明の一態様である電子機器は、他の電子機器のユーザを示す動画像を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記動画像を表示する表示部と、前記他の電子機器において生成された制御情報であって前記他の電子機器のユーザの心理状態に対応する制御情報を受信する受信部と、前記受信部によって受信された前記制御情報に従って、前記他の電子機器のユーザの心理状態を表現するように、前記動画像における動きを制御する制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、伝える必要がない情報については相手に伝えず、伝えたい情報のみを自らの意志に従って、解り易く相手に伝えることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態による通信システム1を構成する通信機器10の機能ブロック図である。
【図2】メモリ190に記憶されている情報の一例、および動画像の動きの一例である。
【図3】通信システム1の構成図である。
【図4】通信システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】メモリ190に記憶する情報の他の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態による通信システム1を構成する通信機器(電子機器)10の機能ブロック図である。図2は、メモリ190に記憶されている情報の一例、および動画像の動きの一例である。
【0012】
通信機器10は、図1に示すように、センサ100、ディスプレイ110、CPU120、通信部130およびメモリ190を備える。
【0013】
センサ100は、ユーザの指示(動作)を受け付ける。センサ100は、特に、限定するものではないが、例えば、加速度センサ、感圧センサなどである。例えば、加速度センサであるセンサ100は、ユーザが筐体を振った動作を検出し、当該動作をユーザの指示として受け付ける。また例えば、感圧センサであるセンサ100は、ユーザが筐体の所定の部分を押さえた動作を検出し、当該動作をユーザの指示として受け付ける。なお、上述の指示は、例えば、自身の心理状態を通信相手(他の通信機器10のユーザ)に伝えるための指示である。
【0014】
ディスプレイ110は、ユーザに種々の情報を表示する。ディスプレイ110は、通信相手を示す動画像を表示する。通信相手を示す動画像とは、当該通信相手を特定し得る動画像であって、例えば、通信相手の顔、上半身、全身のアニメーションである。なお、ディスプレイ110は、特に限定するものでないが、例えば、ユーザの指示(入力)を受け付けるタッチパネルであってもよい。
【0015】
メモリ190は、種々の情報を記憶する。例えば、ディスプレイ110に表示するための動画像を記憶する。具体的には、メモリ190は、当該通信機器10に表示するための通信相手を示す動画像、および、通信相手の通信機器10に表示するための自身を示す動画像を記憶する。なお、通信相手を示す動画像は、例えば、通信相手の通信機器10との通信によって取得する。
【0016】
図2(a)は、メモリ190に記憶されている動画像の一例である。図2(a)に示す例において、メモリ190は、ユーザを識別するユーザID「U001」に対応付けて当該ユーザIDのユーザの特徴を捉えた動画像(丸顔)を記憶し、ユーザID「U002」に対応付けて当該ユーザIDのユーザの特徴を捉えた動画像(四角形顔)を記憶している。なお、図2(a)において矢印は動画像の動きを表している。例えば、ユーザID「U001」の動画像は、画像Aと画像Bとの間を変化する動きとなっている。
【0017】
また、メモリ190は、ユーザの指示(動作/入力)に対応付けて、通信相手の通信機器10に表示される動画像(即ち、自身を示す動画像)の動きを制御する制御情報を記憶する。
【0018】
図2(b)は、メモリ190に記憶されている制御情報の一例である。図2(b)に示す例において、メモリ190は、ユーザの指示を識別する指示ID「S01」に対応付けて動画像に謝る動きをさせる制御情報No1、ユーザの指示を識別する指示ID「S02」に対応付けて動画像に悲しむ動きをさせる制御情報No2を記憶している。なお、謝る動きとは、例えば、図2(c)に示すような動きである。また、悲しむ動きとは、例えば、図2(d)に示すような動きである。
【0019】
CPU120は、ユーザの指示(動作/入力)に対応する制御情報を選択する。例えば、CPU120は、センサ100から指示ID「S01」を取得した場合、メモリ190を参照し、指示ID「S01」に対応付けられている制御情報No1(謝る動き)を選択し、センサ100から指示ID「S02」を取得した場合、メモリ190を参照し、指示ID「S02」に対応付けられている制御情報No2(悲しむ動き)を選択する。
【0020】
また、CPU120は、通信相手の通信機器10から受信した制御情報に従って、当該通信相手の動画像における動きを制御する。例えば、通信相手の動画像をディスプレイ110に表示している場合に、当該通信相手の通信機器10から制御情報No1(謝る動き)を受信した場合には、CPU120は、通信相手の動画像に謝る動きをさせる。
なお、CPU120は、例えば、基礎となる画像(例えば、一の撮像画像)に対し、経時的に、制御情報に基づく座標変換等々の画像処理を施すことによって、ディスプレイ1に表示されている動画像が制御情報に応じて動くように制御する。
【0021】
通信部130は、種々の情報を送受信する。具体的には、通信部130は、CPU120が選択した制御情報を通信相手の通信機器10に送信する。また、通信部130は、通信相手の通信機器10から送信された制御情報を受信する。また、通信部130は、自身を示す動画像を通信相手の通信機器10に送信し、通信相手の通信機器10から当該通信相手を示す動画像を受信する。なお、通信部130による通信方法は特に限定しないが、例えば、インターネット(TCP/IP)、近距離無線通信などであってもよい。
【0022】
続いて、通信システム1について説明する。図3は、通信システム1の構成図である。通信システム1は、図3に示すように、少なくとも2台の通信機器10a、10bから構成されている。通信機器10aおよび通信機器10bは、何れも図1に示す通信機器10である。なお、図3においては、説明の便宜上、通信機器10aを送信側、通信機器10bを受信側としているが、通信機器10aと通信機器10bの構成は同一であるため、送信側、受信側が逆であっても同様である。
【0023】
送信側である通信機器10aは、指示受付部100a(センサ100、ディスプレイ110)、制御情報選択部120a(CPU120)、制御情報送信部(送信部)130a(通信部130)および制御情報記憶部(記憶部)190a(メモリ190)を備える。受信側である通信機器10bは、動画像表示部(表示部)110b(ディスプレイ110)、動画像制御部(制御部)120b(CPU120)、制御情報受信部(受信部)130b(通信部130)、動画像記憶部(記憶部)190b(メモリ190)を備える。
【0024】
通信機器10aにおいて、制御情報記憶部190aは、ユーザの指示(動作/入力)に対応付けて、通信機器10bに表示される動画像の動きを制御する制御情報を記憶する。具体的には、制御情報記憶部190aは、指示IDに対応付けて制御情報を記憶する(図2(b)参照)。
【0025】
通信機器10aにおいて、指示受付部100aは、ユーザの指示(動作/入力)を受け付ける。例えば、動画像における動きを利用して、通信機器10aのユーザの心理状態を通信機器10bのユーザに伝えるための指示を受け付ける。ユーザの指示を受け付けた指示受付部100aは、当該指示を識別する指示IDを制御情報選択部120aに出力する。
【0026】
通信機器10aにおいて、制御情報選択部120aは、指示IDを指示受付部100aから取得する。指示IDを取得した制御情報選択部120aは、制御情報記憶部190aを参照し、当該指示に対応する制御情報を選択する。制御情報を選択した制御情報選択部120aは、当該制御情報を制御情報送信部130aに出力する。
【0027】
通信機器10aにおいて、制御情報送信部130aは、制御情報を制御情報選択部120aから取得する。制御情報を取得した制御情報送信部130aは、当該制御情報を通信機器10bに送信する。
【0028】
通信機器10bにおいて、動画像記憶部190bは、通信機器10aのユーザを示す動画像を記憶する。具体的には、制御情報記憶部190bは、通信機器10aのユーザのユーザIDに対応付けて、通信機器10aのユーザを示す動画像を記憶する(図2(b)参照)。
【0029】
通信機器10bにおいて、動画像表示部110bは、動画像記憶部190bに記憶されている動画像を表示する。具体的には、通信相手である通信機器10aのユーザを示す動画像を表示する。
【0030】
通信機器10bにおいて、制御情報受信部130bは、通信機器10aから送信された制御情報を受信する。制御情報を受信した制御情報受信部130bは、当該制御情報を動画像制御部120bに出力する。
【0031】
通信機器10bにおいて、動画像制御部120bは、制御情報を制御情報受信部130bから取得する。制御情報を取得した動画像制御部120bは、当該制御情報に従って、動画像表示部110bに表示された動画像における動きを制御する。具体的には、例えば、動画像制御部120bは、制御情報受信部130bが、通信機器10aのユーザの一の心理状態を伝えるための一の指示に応じた一の制御情報を受信した場合、通信機器10aのユーザの当該一の心理状態を表現するように、動画像における動きを制御する。
【0032】
例えば、制御情報受信部130bが、通信機器10aのユーザの心理状態(例えば謝罪)を伝えるための指示(通信機器10aの筐体を振る動作や、通信機器10aの筐体をお辞儀させるように倒す動作)に応じた制御情報(図2(b)では指示ID「S01」)を受信した場合、動画像制御部120bは、動画像表示部110bにおいて、通信機器10aのユーザを示す動画像を、当該心理状態(謝罪)を表現するように動作させる(図2(c)のように動作させる)。また例えば、制御情報受信部130bが、通信機器10aのユーザの心理状態(例えば悲しみ)を伝えるための指示(ディスプレイにおいて円を描く操作)に応じた制御情報(図2(b)では指示ID「S02」)を受信した場合、動画像制御部120bは、動画像表示部110bにおいて、通信機器10aのユーザを示す動画像を、当該心理状態(悲しみ)を表現するように動作させる(図2(d)のように動作させる)。
【0033】
以下、通信システム1の動作について説明する。図4は、通信システム1の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図4の左側は送信側である通信機器10aの動作、右側は受信側である通信機器10bの動作を示している。なお、本フローチャートの開示時において、通信機器10bの動画像表示部110bには、通信機器10aのユーザの動画像として図2(a)に示すユーザID「U001」に対応する動画像(円顔)が表示されているものとする。
【0034】
図4において、指示受付部100aは指示(動作、入力)を受け付ける(ステップS10)。例えば、通信機器10aのユーザが通信機器10bのユーザに謝りたいときの指示として、通信機器10aの筐体を振る動作を受け付ける。ユーザの指示を受け付けた指示受付部100aは、直ちに、当該指示を識別する指示IDを制御情報選択部120aに出力する。例えば、指示受付部100aは、通信機器10aの筐体を振る動作を識別する指示ID「S01」を制御情報選択部120aに出力する。
【0035】
指示受付部100aから指示IDを取得した制御情報選択部120aは、制御情報記憶部190aを参照し、直ちに、当該指示IDに対応する制御情報を選択する。例えば、制御情報選択部120aは、指示ID「S01」に対応する制御情報No1(謝る動作)を選択する(ステップS12)。そして、制御情報選択部120aは、選択した制御情報を、直ちに、制御情報送信部130aに出力する。そして通信機器10aの動作は終了する。
【0036】
制御情報選択部120aから制御情報を取得した制御情報送信部130aは、当該制御情報を、直ちに、通信機器10bに送信する(ステップS12)。例えば、制御情報送信部130aは、制御情報選択部120aから制御情報No1(謝る動作)を取得し、通信機器10bに送信する。
【0037】
通信機器10bの制御情報受信部130bは、通信機器10aの制御情報送信部130aから制御情報を受信する(ステップS24)。制御情報を受信した制御情報受信部130bは、直ちに、当該制御情報を動画像制御部120bに出力する。例えば、制御情報受信部130bは、制御情報送信部130aから制御情報No1(謝る動作)を受信し、動画像制御部120bに出力する。
【0038】
制御情報受信部130bから制御情報を取得した動画像制御部120bは、直ちに、当該制御情報に従って、動画像表示部110bに表示された動画像における動きを制御する(ステップS26)。制御情報受信部130bは、制御情報受信部130bから制御情報No1(謝る動作)を取得し、制御情報No1(謝る動作)に従って、図2(c)に示すように動画像表示部110bに表示された動画像を制御する(動作させる)。そして通信機器10bの動作は終了する。
【0039】
以上、本実施形態によれば、伝える必要がない情報については相手に伝えず、伝えたい情報のみを自らの意志に従って、解り易く相手に伝えることができるようになる。例えば、相手に面と向かって謝るのは恥かしいようなときでも、相手の電子機器上に表示されている自分の代役である動画像を利用して解り易く謝る気持ちを伝えることできるようになる。また、上述の如く、各ステップ(ステップS10〜S26)は、直ちに、実行されるため、伝えたい情報を直ちに相手に伝えることができる。
【0040】
なお、上記実施形態では、動画情報制御部120b(CPU120)による動画像の動きの制御方法として、基礎となる画像(例えば、一の撮像画像)に対し、経時的に、制御情報に基づく座標変換等々の画像処理を施す態様を説明したが、動きの制御方法はこれに限定されない。
【0041】
図5は、メモリ190に記憶されている情報の他の一例である。動きの制御方法の他の一例としては、図5に示すように、メモリ190にユーザIDおよび制御情報に対応付けて動画像を記憶しておき、動画情報制御部120bは、ユーザIDおよび制御情報に対応する動画像をメモリ190から選択し、動画像表示部110b(ディスプレイ110)に表示する方法がある。例えば、通信機器10aのユーザのユーザID「U001」、および、制御情報No0(初期値)に対応する動画像を動画像表示部110bに表示しているときに、通信機器10aから制御情報No1(謝る動き)を受信した場合には、動画情報制御部120bは、ユーザID「U001」および制御情報No1(謝る動き)に対応付けられている動画像をメモリ190から選択し、動画像表示部110bに出力する。
【0042】
なお、上記実施形態では、通信機器10bの動画像表示部110bに表示する動画像は動画像記憶部190bに記憶していたが、動画像表示部110bに表示する動画像を通信機器10aから送信してもよい。さらに、通信機器10aから送信された動画像を動画像記憶部190bに記憶するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、通信機器10bの動画像表示部110bに動画像を表示することで伝えたい情報を伝えていたが、動画像の表示に加えて、通信機器10bに設けた振動子(不図示)を振動させることで伝えたい情報を伝えてもよい。この場合は、「謝る動作」や「喜ぶ動作」に対応させて、それぞれにふさわしい振動パターンを用意しておくのがよい。また、振動の代わりに動画像の表示に音声を加えるようにしてもよい。
【0043】
なお、本発明の一実施形態による通信機器10、20の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、通信機器10、20の各処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0044】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0045】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0046】
1…通信システム
10…通信機器(電子機器)
100…センサ
110…ディスプレイ(指示受付部/動画像表示部)
120…CPU(制御情報選択部/動画像制御部)
130…通信部(制御情報送信部/制御情報受信部)
190…メモリ(制御情報記憶部/動画像記憶部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電子機器と第2の電子機器とを備える通信システムにおいて、
前記第1の電子機器は、
ユーザの指示を受け付ける指示受付部と、
前記指示に対応付けて、前記第2の電子機器に表示される動画像の動きを制御する制御情報を記憶する記憶部と、
前記指示受付部によって受け付けられた前記指示に対応する前記制御情報を選択する制御情報選択部と、
前記制御情報選択部によって選択された前記制御情報を前記第2の電子機器に送信する送信部と
を有し、
前記第2の電子機器は、
前記第1の電子機器のユーザを示す動画像を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記動画像を表示する表示部と、
前記第1の電子機器から送信された前記制御情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された前記制御情報に従って、前記表示部に表示された前記動画像における動きを制御する制御部と
を有することを特徴とする通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記指示は、前記動画像における動きを利用して、前記第1の電子機器のユーザの心理状態を前記第2の電子機器のユーザに伝えるための指示であって、
前記第2の電子機器の前記制御部は、前記受信部が、前記第1の電子機器のユーザの心理状態を伝えるための前記指示に応じた前記制御情報を受信した場合、前記第1の電子機器のユーザの当該心理状態を表現するように、前記動画像における動きを制御することを特徴とする通信システム。
【請求項3】
自身の心理状態を他の電子機器のユーザに伝えるための指示を受け付ける指示受付部と、
前記指示受付部によって受け付ける前記指示に対応付けて前記他の電子機器に表示される動画像の動きを制御する制御情報を記憶する記憶部と、
前記指示受付部によって受け付けられた前記指示に対応する前記制御情報を選択する制御情報選択部と、
前記制御情報選択部によって選択された前記制御情報を前記他の電子機器に送信する送信部と
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項4】
他の電子機器のユーザを示す動画像を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記動画像を表示する表示部と、
前記他の電子機器において生成された制御情報であって前記他の電子機器のユーザの心理状態に対応する制御情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された前記制御情報に従って、前記他の電子機器のユーザの心理状態を表現するように、前記動画像における動きを制御する制御部と
を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−114897(P2012−114897A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224922(P2011−224922)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】