説明

通信ネットワークにおける中継ノードの特定

固有中継ノード識別子で特定される中継ノード(44)が、ドナー基地局(42)と1つ以上のユーザ端末(100)との間の通信を中継する。ドナー基地局(42)は中継ノード識別子を中継ノードアタッチ手順の間に、中継ノード(44)またはコアネットワーク内の他のノード(例えばモビリティ管理エンティティ(26))から取得する。ドナー基地局(42)は、中継ノード識別子を、中継ノード(44)の構成情報を読み出すために用いることができる。構成情報は、無線リソース管理機能の実行、および/または中継ノード(44)のパフォーマンスの監視を行うために中継ノード(44)を構成するのに用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概してドナー基地局と1つ以上のユーザ端末との間の通信を中継するための中継ノードを含んだ通信ネットワークに関し、特には、ドナー基地局に中継ノードを一意に特定するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP LTE (Long Term Evolution)リリース10におけるLTEシステムでは、LTEネットワークのサービスエリア(coverage)および容量を改善するために中継ノードの利用が提案されている。中継ノードは、本明細書においてドナー基地局と呼ぶ基地局と、ユーザ端末との間の送信信号が中継ノードで中継されるよう、基地局(LTE規格ではeNodeBと呼ばれる)とユーザ端末(LET規格ではユーザ機器(UE)と呼ばれる)との間に配置されうる。リリース10のLTEは、ドナー基地局とは異なる別個の基地局として見えるタイプ1中継ノードをサポートしている。タイプ1中継ノードがカバーするサービスエリア(本明細書では中継セルと呼ぶ)もやはりユーザ端末からはドナー基地局のセルとは異なる別個のセルとして見える。以下の検討において、特段の記載が無い限り、中継ノードはタイプ1中継ノードであるものとする。
【0003】
中継ノードが制御する中継セルは自身の(LTEリリース8に規定されるような)物理セルIDを有し、中継ノードは自身の同期チャネル、リファレンスシンボルなどを送信する。シングルセル動作の状況では、ユーザ端末はスケジュール情報およびハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックを中継ノードから受信し、サービス要求(SR)、チャネル品質表示(CQI)、および確認応答(ACK)といった制御情報を中継ノードに送信する。タイプ1中継ノードは後方互換であり、リリース8ユーザ端末には基地局として見える。そのため、ユーザ端末の観点からは、基地局からサービスを提供されているのか、タイプ1中継ノードからサービスを提供されているのかに違いがない。
【0004】
中継ノードとドナー基地局との間の送信はUnインタフェースと呼ばれる無線インタフェース上で行われる。本明細書ではバックホール(backhaul)リンクと呼ぶUnインタフェースは、中継ノードおよび接続された全てのユーザ端末と、コアネットワークとの間で送信されるデータに対するバックホールトランスポートを提供する。バックホールリンクで用いられる無線プロトコルはLTEリリース10規格に基づくものである。ユーザ端末と中継ノードとの間の送信はUuインタフェースと呼ばれる無線インタフェース上で行われる。Uuインタフェースを本明細書ではアクセスリンクと呼ぶ。アクセスリンク用に用いられる無線プロトコルは、ユーザ端末と基地局(例えばドナー基地局)との間における、中継ノードを介さない直接通信に用いられるものと同一である。
【0005】
中継ノードは、ドナー基地局とUnインタフェース上で通信するためのユーザ端末部と、ユーザ端末とUuインタフェース上で通信するための基地局部の、2つの主要部を有する。ユーザ端末部は通常のユーザ端末と同様に振る舞う。そのため、中継ノードとドナー基地局との間のコネクション確立には、Unインタフェース上で通常のユーザ端末アクセス手順および方法が用いられる。これらアクセス手順は3GPP TR36.806、「E-UTRA (Evolved Universal Terrestrial Radio Access);E-UTRA用の中継アーキテクチャ(LTE-アドバンスト) (リリース9)」に解説されている。
【0006】
中継ノードはLTEネットワークにアタッチする際、コアネットワークとのインターネットプロトコル(IP)接続性を確立するために、まず従前のLTEユーザ端末アタッチ手順を再利用する。このアタッチ手順が完了すると、中継ノードは基地局としてアクティブになるため、動作および保守(O&M)システムまたはコアネットワーク内の他のネットワークノードにコンタクトする。
【0007】
必ずしも全ての中継ノードが同一のハードウェアおよびソフトウェア構成を有するとは限らない。ネットワークにアタッチしている機器がユーザ端末ではなく実際には中継ノードであることを基地局に通知するための提案がなされている。しかし、基地局に中継ノードを一意に通知するための仕組みや、基地局に中継ノードについての構成情報を提供するための仕組みは存在しない。従って、ドナー基地局は通常、全ての中継ノードとの通信に、常に最適とは限らないデフォルト構成を用いるであろう。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、中継ノードアタッチ手順中に、固有の中継ノードIDをドナー基地局に伝達するための方法を提供する。ドナー基地局は、ネットワークから中継ノードについての情報を読み出すために中継ノードIDを用いることができる。構成情報は、中継ノードと通信するための無線リソースを構成するために用いることができる。中継ノードIDはまた、中継ノードの状態を監視したり報告したりするために用いることができる。
【0009】
例示的な実施形態において、中継ノードは固有中継ノードIDを自身のメモリに格納する。中継ノードアタッチ手順の間、中継ノードがネットワークにアタッチする際、中継ノードは中継ノードIDをモビリティ管理エンティティまたはコアネットワーク内の他のエンティティに伝達する。モビリティ管理エンティティは、その後、中継ノードIDをドナー基地局に提供することができる。あるいは、中継ノードは中継ノードIDをドナー基地局に直接送信してもよい。
【0010】
本発明の別の実施形態では、中継ノードIDはコアネットワーク内に保存される。中継ノードが中継ノードアタッチ手順を開始する際、モビリティ管理エンティティまたはコアネットワーク内の他のエンティティが中継ノードIDを検索し、中継ノードIDをドナー基地局に送信する。
【0011】
本発明の他の実施形態では、ホーム加入者サービスまたは他のネットワークエンティティに保存された中継ノードIDが、中継ノードアタッチ手順中に提供された中継ノードIDを確認するために用いられてよい。
【0012】
本発明の例示的な実施形態において、通信ネットワーク内の中継ノードはドナー基地局と1以上のユーザ端末との間の通信を中継する。中継ノードは固有中継ノードIDを自身のメモリに格納する。中継ノードが通信ネットワークに接続するために中継ノードアタッチ手順を実施する際、中継ノードは中継ノードアタッチ手順中に中継ノードIDを他のネットワークノードに送信する。中継ノードは中継ノードIDを、中継ノードにサービスを提供しているドナー基地局またはコアネットワーク内のモビリティ管理エンティティに送信することができる。
【0013】
本発明の別の例示的な実施形態において、通信ネットワーク内のモビリティ管理エンティティは、固有中継ノードIDをドナー基地局に提供する。モビリティ管理エンティティは中継ノードからアタッチ要求を受信すると、他のネットワークノードから中継ノード用の固有中継ノードIDを検索し、中継ノードIDを中継ノードアタッチ手順中にドナー基地局に送信する。
【0014】
本発明の別の例示的な実施形態において、通信ネットワーク内のドナー基地局はドナー基地局と1以上のユーザ端末との間の通信を中継する中継ノードについての構成情報を取得する。ドナー基地局は中継ノードIDを中継ノードアタッチ手順中に受信し、中継ノードについての中継ノード構成情報を中継ノードIDに基づいて読み出す。ドナー基地局は読み出した中継ノード構成情報を、中継ノードと通信する際に自身の構成を適合するために用いる。ドナー基地局はまた、中継ノードの故障を通信ネットワークに報告するために中継ノードIDを用いることができる。
【0015】
中継ノードIDの知見は、ドナー基地局が中継ノードについての構成情報を取得することを可能にする。必ずしも全ての中継ノードが同一のハードウェアおよびソフトウェア構成を有するとは限らないため、このような情報は有用である。基地局は、中継ノードとの通信を改良するため、異なる構成を有する中継ノードと通信するために異なる無線リソース構成を適用することができる。基地局はまた、中継ノードIDを、中継ノードの問題をO&Mシステムに報告するために用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係る例示的な移動体通信ネットワークのアーキテクチャを示す図である。
【図2】中継ノードと基地局との間のコネクションを確立するための、例示的な中継ノードアタッチ手順を示す図である。
【図3A】中継ノードと基地局との間のコネクションを確立するための、例示的な中継ノードアタッチ手順を示す図である。
【図3B】中継ノードと基地局との間のコネクションを確立するための、例示的な中継ノードアタッチ手順を示す図である。
【図3C】中継ノードと基地局との間のコネクションを確立するための、例示的な中継ノードアタッチ手順を示す図である。
【図4】中継ノードが実施する例示的な中継ノードアタッチ手順を示す図である。
【図5】中継ノードIDをドナー基地局に提供するためにコアネットワーク内のネットワークノードによって実施される例示的な手順を示す図である。
【図6】中継ノードについての構成情報を読み出すための、ドナー基地局によって実施される例示的な手順を示す図である。
【図7】中継ノードと基地局との間のコネクションを確立するための、別の例示的な中継ノードアタッチ手順を示す図である。
【図8】中継ノードアタッチ手順中に中継ノードIDを提供するように構成された例示的な中継ノードのブロック図である。
【図9】中継ノードIDを受信する例示的なドナー基地局のブロック図である。
【図10】中継ノードIDをドナー基地局に提供するための、コアネットワーク内の例示的なネットワークノードのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面を参照すると、図1は、本発明の例示的な一実施形態に係る例示的な通信ネットワーク10を示す図である。説明を目的として、本発明をLTE(Long Term Evolution)の状況に関して説明する。しかし、ここで説明する原理は、現在既知である、また今後開発される、他の通信規格に基づくネットワークにも適用されてよい。
【0018】
通信ネットワーク10は、最上位レベルに、コアネットワーク20および無線アクセスネットワーク40を有する。コアネットワーク20は、ユーザ端末(不図示)の全体制御および、ユーザ端末(LTE規格ではユーザ機器と呼ばれる)と、インターネットや他のパケットデータネットワーク(PDN)のような外部ネットワークとの間におけるベアラの確立を受け持つ。コアネットワーク20の主な論理的要素はパケットデータネットワークゲートウェイ(PDN-SW)22、在圏ゲートウェイ(SGW)24、モビリティ管理エンティティ(MME)26、およびホーム加入者サーバ(HSS)28を有する。これらノードに加え、コアネットワーク20は動作および管理(O&M)システム(不図示)のような他の論理ノードを含んでもよい。PDN-GW22は外部パケットデータネットワークへのコネクションを提供するとともに、ユーザ端末へのIPアドレス割り当てを受け持つ。SGW24は、ユーザ端末とパケットデータネットワークとの間で送信される全てのパケットがSGW24を通るように、ユーザ端末に対するモビリティアンカーポイントとして機能する。MME26は主制御ノードであり、モビリティ管理、コネクション管理、およびベアラ管理を受け持つ。HSS28はユーザ端末の現在位置のほか、加入者情報を格納する。MME26は、ユーザ端末がネットワークにアタッチした際、ユーザ端末を認証および許可するためにHSS28と通信する。
【0019】
無線アクセスネットワーク40は、エアインタフェース上でユーザ端末と通信する基地局42(LTE規格ではエヴォルブドNodeBまたはeNodeBと呼ばれる)のネットワークを有する。基地局42は通信ネットワーク10のそれぞれのセル12で無線カバレージを提供する。1つの基地局42のみを示しているが、典型的なアクセスネットワーク40は多数の基地局を有する。
【0020】
基地局42はユーザ端末と中継ノード44を介して通信しうる。この場合、基地局42をドナー基地局と呼ぶ。中継ノード44は、ドナー基地局42と、中継セル内の1つ以上のユーザ端末との間で信号を中継する。ダウンリンク通信について、中継ノード44はドナー基地局42からUnインタフェース上で信号を受信し、Uuインタフェース上でユーザ端末へ信号を送信する。アップリンク通信について、中継ノード44はユーザ端末からUuインタフェース上で信号を受信し、Unインタフェース上でドナー基地局42へ信号を送信する。中継ノード44はUnおよびUuインタフェース上で同じまたは異なる周波数を用いることができる。
【0021】
中継ノード44が配置される際、中継ノード44はコアネットワーク20にアタッチし、O&Mシステムのようなコアネットワーク内のネットワークノードから、構成情報をダウンロードする。図2は中継ノード44に関する例示的なアタッチメントおよび構成手順を示している。中継ノード44はまず、ドナー基地局42とRRCコネクションを確立する(ステップa)。RRCコネクションが確立されると、中継ノード44はコアネットワーク20内のMME26とアタッチ手順を実行する(ステップb)。アタッチ手順の間、MME26はHSS28から加入データを取得し、ユーザトラフィックを搬送するためにSGW24およびPDN-GW22とともにデフォルトベアラを設定する(ステップc)。そしてMME26は移動端末のためのセッションを確立するため、コンテキスト設定手順を実行する(ステップd)。コンテキスト設定手順の後、ドナー基地局42は無線リソース制御(RRC)コネクションを再構成する(ステップe)。RRCコネクションが再構成される際、中継ノード44はドナー基地局42にデータを送信することができ、そのデータはドナー基地局42からSGW24/PDN-GW22に転送される。中継ノードアタッチ手順に続き、中継ノード44は構成情報をO&Mシステムまたは他のネットワークノードからダウンロードすることができる(ステップf)。中継ノード44はS1およびX2インタフェースを設定するために構成情報を用いることができる(ステップg,h)。
【0022】
アタッチ手順は基地局42がユーザ端末または中継ノード44の国際移動加入者識別子(IMSI)および国際移動機器ID(IMEI)のような固有IDを知る必要がないように特に設計されている。MME26およびコアネットワーク20内の他のエンティティがこれらの識別子を知るように、これらの識別子は通常、コアネットワーク20内のモビリティ管理エンティティ(MME)26に送信される。しかし、基地局42は、セル無線仮ネットワーク識別子(CRNTI)のような、基地局42との無線リソース制御(RRC)コネクションに用いられるユーザ端末または中継ノード44のローカル識別子と、基地局42とMME26との間のユーザ端末固有S1コネクションに用いられるユーザ端末または中継ノード44のローカル識別子だけを知っている。さらに、多くの場合、世界的固有仮識別子(GUTI)および仮移動加入者識別子(TIMS)のような仮識別子は、ユーザ端末とコアネットワークとの間の通信のために割り当てられ、それによって固有ユーザ端末識別子(例えばIMEI,IMEI)を無線インタフェース上で、また基地局を介して送信することを不要としている。
【0023】
本発明の実施形態によれば固有中継ノードID(RNID)が定義され、固有中継ノードは中継ノードアタッチ手順の間にドナー基地局42に与えられてよい。ドナー基地局42は中継ノード44についての特定の構成情報を取得したり、中継ノード固有構成情報を中継ノードと通信するためにRNIDを用いることができる。従って、基地局42は中継ノード構成情報を、故障およびパフォーマンス管理および他の管理機能に用いることができる。
【0024】
例示的な一実施形態において、RNIDは中継ノード44に保存され、中継ノードアタッチ手順の間にドナー基地局42またはMME26に搬送される。RNIDはRRCシグナリングまたはドナー基地局42に直接運ばれてもよいし、またはS1アプリケーション部(S1-AP)またはEX2アプリケーション部(EX2-AP)シグナリングの一部として送信されてもよい。あるいは、RNIDはネットワークアクセスストラタム(NAS)シグナリングとしてMME26に最初に搬送されてもよい。そしてMME26はRNIDをS1-APコンテキスト設定の間にドナー基地局42に搬送することができる。中継ノード44は、基地局42またはMME26からの明示的な要求に従って、あるいは要求なしにRNIDを送信するように構成されてよい。全てのシナリオにおいて、RNIDは暗号化および/またはインテグリティ保護を用いてセキュアに搬送されてよい。
【0025】
他の実施形態において、RNDIはコアネットワーク20によって(例えばHSS28によって)保存されてもよい。この場合、RNIDは中継ノード認証の間であって、かつS1-APコンテキスト設定の間にドナー基地局42に続いて、MME26に搬送されてもよい。通常、認証手順は、中継ノードを特定するのにIMSIやIMEIのような別の固有識別子を用いるであろう。認証手順の間に用いられる識別子は、RNIDとは異なるであろう。この場合、上述したようなアタッチ手順の間に中継ノード44から送信されるRNIDを検証するため、HSS28に保存されているRNIDを用いることができる。
【0026】
図3A〜3Cは、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)によって技術仕様TS23.401、「エヴォルブドユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)アクセスのための汎用パケット無線サービス(GPRS)拡張(v10.1.0)」に規定されるような例示的な中継ノードアタッチ手順をより詳細に示している。中継ノード44は、アタッチ要求メッセージをドナー基地局42に送信して、アタッチ手順を開始する(ステップ1)。アタッチ要求メッセージは通常、選択されたネットワークを含むであろう。本発明のいくつかの実施形態において、アタッチ要求メッセージはまたRNIDを含んでよい。ドナー基地局42はアタッチ要求メッセージを初期UEメッセージに埋め込み、アタッチ要求メッセージを選択されたネットワークに関するMME26に転送する(ステップ2)。所与の例において、MME26は中継ノード44を事前に知らないものとする。従って、MME26は特定要求メッセージを中継ノード44に送信し、IMSIを要求する(ステップ3)。中継ノード44は自身のIMSI,IMEI,または他の端末識別子を特定応答メッセージ内に提供することにより応答する(ステップ4)。例示的な実施形態のいくつかにおいて、中継ノード44は、IMSIまたは他の通常用いられる識別子とともに、RNIDを提供してもよい。
【0027】
中継ノード44について事前にいかなるコンテキストも存在しないため、MME26は中継ノード44から暗号化されたオプションを読み出し(ステップ5および6)、更新位置要求メッセージをHSS28に送信する(ステップ7)。HSS28は加入データを更新位置確認応答メッセージでMME26に返送する(ステップ8)。加入データはPDN加入コンテキストを含んでいる。RNIDがHSS28に格納される際の実施形態において、更新位置確認応答メッセージはさらに中継ノード44のRNIDを含んでもよい。MME26はデフォルトベアラアクティベーションを開始するため、デフォルトベアラ生成要求メッセージをSGW24に送信する(ステップ9)。SGW24はデフォルトベアラ生成要求メッセージをPDN-GW22に送信する(ステップ10)。PDN-GW22はデフォルトベアラを設定するために新たなベアラエントリを自身のベアラコンテキストテーブルに生成し、デフォルトベアラ生成応答メッセージをSGW24に返送する(ステップ11)。この時点で、SGW24は最初のダウンリンクデータブロックを受信する(ステップ12)。このブロックはSGW24でバッファされる。SGW24はデフォルトベアラの設定を完了するため、デフォルトベアラ生成応答メッセージをMME26に送信する(ステップ13)。
【0028】
デフォルトベアラが確立すると、MME26はアタッチ受け付けメッセージを、初期コンテキスト設定要求メッセージ内でドナー基地局42に送信する(ステップ14)。いくつかの実施形態において、MME26は初期コンテキスト設定要求メッセージ内でRNIDをドナー基地局42へ送信してもよい。ドナー基地局42はアタッチ受け付けメッセージをRRCコネクション再構成メッセージ内で中継ノード44に転送する(ステップ15)。中継ノード44はドナー基地局42とRRCコネクションを確立するため、RRCコネクション再構成完了メッセージをドナー基地局42に送信する(ステップ16)。そしてドナー基地局42は、ダウンリンクトラフィックに用いられるドナー基地局42のアドレスを含んだ初期コンテキスト応答メッセージをMME26に送信する(ステップ17)。中継ノード44はアタッチ完了メッセージを含んだ直接転送メッセージをドナー基地局42に送信する(ステップ18)。ドナー基地局42はアタッチ完了メッセージをMME26に転送する(ステップ19)。そして中継ノード44は、アップリンク上でのデータ送信を開始することができる(ステップ20)。
【0029】
初期コンテキスト応答メッセージおよびアタッチ完了メッセージの両方を受信すると、MME26はベアラ更新要求メッセージをSGW24に送信し、パケットバッファ処理を終了する(ステップ21)。SGW24はベアラ更新応答メッセージをMME26に送信することにより、ベアラ更新要求に確認応答する(ステップ22)。そしてSGW24は自身がバッファしたデータを、ダウンリンク上で中継ノード44に送信し始める(ステップ23)。
【0030】
RNIDが中継ノード44に格納され、初期アタッチ要求メッセージまたは特定応答メッセージでMME26に搬送される実施形態において、MME26はRNIDを初期コンテキスト設定要求メッセージでドナー基地局42に送信してもよい。いくつかの実施形態において、RNIDを検証するため、MME26は中継ノード44から受信したRNIDを更新位置要求メッセージでHSS28に送信してもよい。HSS28はRNIDを検証し、更新位置確認応答メッセージで検証を通知してもよい。そしてMME26は、初期コンテキスト設定要求メッセージでRNIDをドナー基地局42へ送信してもよい。
【0031】
本発明のいくつかの実施形態において、中継ノード44はユーザとしてHSS28に登録され、RNIDがHSS28に保存される。この場合、HSS28は中継ノード44についてのRNIDを、更新位置確認応答メッセージでMME26に搬送してもよい。そしてMME26は上述したように、RNIDを初期コンテキスト設定要求メッセージでドナー基地局42に転送することができる。
【0032】
本発明の別の実施形態において、中継ノード44はアタッチ手順の間に、RNIDをRRCメッセージでドナー基地局42に直接搬送してもよい。例えば、中継ノード44はRNIDをRRCコネクション再構成完了メッセージでドナー基地局42に送信してもよい。図3A〜3Cに図示されない、より早期のRRCメッセージでRNIDを転送するようにすることもできる。例えば、RNIDは図2に示すRRCコネクションの設定中に送信されるRRCメッセージに含められてもよい。
【0033】
RNIDはオペレータによって設定された任意の番号または文字列を有することができる。あるいは、RNIDは中継ノードに固有の他の識別子に関するものであってもよい。例えば、RNIDは(中継ノード内のSIMを特定する)国際移動加入者識別子(IMSI)、(RN機器を特定する)国際移動機器ID(IMEI)、(RN内のセルを特定する)EUTRANグローバルセル識別子(ECGI)、または(中継ノードの基地局部を特定する)グローバルeNodeB識別子を含んでよい。他の識別情報もまた利用可能である。
【0034】
ドナー基地局42は、O&Mシステムから中継ノード44の固有構成情報を取得するために、RNIDを用いることができる。構成情報は例えば、(電力、機能サポート、アンテナ、容量、位置などのような)中継ノードハードウェアまたはソフトウェア構成に関する情報を含むことができる。構成情報は、無線リソース管理(RRM)機能のために用いられてよい。例えば、構成情報はドナー基地局42によるモビリティ決定、バックホールリンク上のスケジュール決定、および干渉管理をサポートするために用いられてよい。構成情報はまた、パフォーマンス監視、故障管理、設定管理の実行および、自己組織化ネットワーク機能を実施するために用いられてもよい。
【0035】
図4はRNIDを搬送するために中継ノード44によって実施される例示的な方法50を示している。中継ノード44は固有のRNIDを中継ノード44におけるメモリに保存する(ブロック52)。RNIDは中継ノードを中継ノードとして特定する任意の形式を有することができる。いくつかの実施形態において、中継ノード44は標準的なIMSIまたはIMEIを割り当てられてもよい。中継ノードIDはIMSIまたはIMEIに付加ビットを追加することによって形成されてもよい。中継ノード44が配置される際、中継ノード44はネットワーク10にアタッチするためにアタッチ手順を実行する(ブロック54)。アタッチ手順の間、中継ノード44はRNIDをネットワークノードに送信する(ブロック56)。上述したように、中継ノード44はアタッチ要求メッセージまたは特定応答メッセージでRNIDをMME26に送信することができる。例えば、中継ノード44はRNIDをRRCコネクション再構成完了メッセージでドナー基地局42に送信してもよい。RNIDはまた、アタッチ手順の間に送信される他のメッセージで送信されてもよい。
【0036】
図5は、RNIDをドナー基地局42に提供するために、MME26のようなコアネットワーク20内のネットワークノードで実施される例示的な方法60を示している。MME26はアタッチ要求メッセージを中継ノード44から受信する(ブロック62)。アタッチ要求メッセージに応答して、MME26は固有RNIDを読み出す(ブロック64)。上述の通り、MME26は更新位置要求をHSS28に送信することによりRNIDをHSS28から読み出すことができる。RNIDは更新位置確認応答メッセージに含められてよい。RNIDを受信した後、MME26はRNIDをドナー基地局42に送信する。例示的な一実施形態において、RNIDはMME26からドナー基地局42に、初期コンテキスト設定要求メッセージで送信される。既に述べたように、このメッセージはアタッチ手順の間に、S1-APコンテキストを確立するために送信される。
【0037】
図6は、中継ノード44についての構成情報を読み出すためにドナー基地局42によって実施される例示的な方法70を示している。まず、ドナー基地局42はRNIDを受信する(ブロック72)。RNIDは中継ノードアタッチ手順の間に中継ノード44から直接、あるいはコアネットワーク20内のネットワークノード(例えばMME26)から受信されてよい。一実施形態において、ドナー基地局42はアタッチ手順の間に送信される初期コンテキスト設定要求メッセージでRNIDをMME26から受信する。別の実施形態においてドナー基地局42は、RRCコネクション再構成完了メッセージまたは他のRRCシグナリングメッセージでRNIDを中継ノード44から直接受信する。基地局42がどの中継ノード44と通信しているのかを知るようにすることは、基地局42がその特定の中継ノード44に対してリソース構成を最適化することを可能にするため有用である。ドナー基地局42はRNIDを受信すると、O&Mシステムまたはコアネットワーク20内の他のネットワークノードから、中継ノード44についての構成情報を読み出すことができる(ブロック74)。構成情報は、電力、機能サポート、アンテナ、容量などのような、中継ノードハードウェアまたはソフトウェア構成に関する情報を含みうる。
【0038】
基地局42は中継ノード44との通信に用いる無線リソースを構成したり、無線リソース管理(RRM)を実行したりするために構成情報を用いることができる(ブロック76)。構成情報はまた、モビリティ判定およびUnリンク上のスケジューリングをサポートするためにも用いることができる。いくつかの実施形態において、ドナー基地局42は、中継ノード44がまだ構成されていない場合や中継ノード44の構成を変更する必要がある場合に、中継ノード44を構成するための手順を実行してもよい。
【0039】
基地局42に固有の中継ノード識別子を有することにより、故障処理、パフォーマンス管理などといった動作および維持機能にとっても利点がある。この情報がない場合、基地局42はどの中継ノード44がUnコネクションに関連付けられているかを知らないため、故障管理およびパフォーマンスチューニングの実行はより難しくなる(例えば、より多くの手作業が必要となる)であろう。例えば、中継ノード44が機能を停止している場合、ドナー基地局42は、特定の中継ノード44との無線コネクションが喪失されたことを示すために、中継ノード識別子を含んだ通知メッセージを動作および維持システムに送信することができ、オペレータにサービスチームを派遣するきっかけとなりうる。固有中継ノード識別子がない場合、オペレータは中継ノード44がオンラインであることを周期的に確認するための仕組み(例えば、キープアライブシグナリング)を用いなければならないであろう。
【0040】
図7は本発明の別の実施形態に係る、中継ノード44についての代替アタッチおよび構成手順を示している。図7に示すアタッチおよび構成手順は、中継ノード44に関するSGW24がドナー基地局42に統合されているネットワークで用いるように適合されている。この実施形態において、中継ノード44はまず、上述したようにドナー基地局42とRRCコネクションを確立する(ステップa)。RRCコネクションが確立されると、中継ノード44はコアネットワーク20内のMME26とアタッチ手順を実行する(ステップb)。アタッチ手順の間、MME26はHSS28から加入データを取得し、ユーザトラフィックを搬送するためにデフォルトベアラを設定する(ステップc)。そしてMME26は移動端末のためのセッションを確立するため、コンテキスト設定手順を実行する(ステップd)。コンテキスト設定手順の後、ドナー基地局42は無線リソース制御(RRC)コネクションを再構成する(ステップe)。RRCコネクションが再構成される際、中継ノード44はドナー基地局42にデータを送信することができ、そのデータはドナー基地局42からSGW24/PDN-GW22に転送される。中継ノードアタッチ手順に続き、中継ノード44は構成情報をO&Mシステムまたは他のネットワークノードからダウンロードすることができる(ステップf)。中継ノード44はS1およびX2インタフェースを設定するために構成情報を用いることができる(ステップg,h)。
【0041】
図7に示す実施形態において、中継ノード44によって中継されるユーザトラフィックについてのデフォルトベアラをSGW24に初期化させるより、MME26はデフォルトベアラ生成要求(Create Default Bearer Request)メッセージ(図3Bにおけるメッセージ9)をドナー基地局42に送信するであろう。ドナー基地局はデフォルトベアラを設定するため、新たなベアラエントリを自身のベアラコンテキストテーブルに生成し、デフォルトベアラ生成応答(Create Default Bearer Response)メッセージ(図3Bのメッセージ13)をMME26に返送する。ドナー基地局が中継ノード44のRNIDを知っているか、RNIDがアタッチ要求メッセージでドナー基地局42に提供される実施形態において、ドナー基地局42はデフォルトベアラ生成応答(Create Default Bearer Response)メッセージに中継ノード44のRNIDを含めてもよい。
【0042】
図8は本発明の一実施形態に係る例示的な中継ノード44を示している。中継ノード44は送受信器回路44aおよび制御回路44bを有する。送受信器回路44aはUnインタフェース上でドナー基地局42と通信するための第1の送受信器と、Uuインタフェース上でユーザ端末と通信するための第2の送受信器とを含んでよい。あるいは、UuおよびUnインタフェースの両方で通信するために同一の送受信器回路が用いられてもよい。送受信器回路44aはLTE規格または、現在知られているか今後開発される他の通信規格に基づくことができる。制御回路44bは、送受信器回路44aの動作を制御するための1つ以上のマイクロプロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせと、付随するメモリとを有する。制御回路44bの機能は、上述したようなアタッチ手順の実施を含む。
【0043】
図9は、ドナー基地局42の機能ブロック図である。ドナー基地局42は送受信器回路42a、制御回路42b、およびネットワークインタフェース42cを有する。送受信器回路42aは、1つ以上の中継ノード44および1つ以上のユーザ端末100と通信するためにLTE規格に従って動作するセルラ送受信器を有してよい。制御回路42bはドナー基地局42の動作を上述したように制御するための1つ以上のマイクロプロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせと、付随するメモリとを有する。制御回路42bの機能は、上述したようなアタッチ手順の実施を含む。
【0044】
図10はMME26のような例示的なネットワークノードの機能ブロック図である。MME26は制御回路26aおよびネットワークインタフェース26bを有する。制御回路26aはMME26の機能を実施するための、1つ以上のマイクロプロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせと、付随するメモリとを有する。MME26によって実行される機能は上述したようなアタッチ手順を含む。ネットワークインタフェース26bは、ドナー基地局42およびコアネットワーク20内の他のエンティティと通信するためのイーサネット(登録商標)インタフェースまたは他のネットワークインタフェースを有する。
【0045】
もちろん、本発明はその範囲内において、かつその本質的な特性を維持したまま、ここで説明した方法とは別の方法で実行されてもよい。従って、ここで説明した実施形態は、いかなる見地においても例示的なものであって限定的なものではない。そして、添付した特許請求の範囲の意味および均等な範囲内に含まれる全ての変更は、特許請求の範囲に包含されることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドナー基地局(42)と1つ以上のユーザ端末(100)との間の通信を中継するための中継ノード(44)を有する移動体通信ネットワークにおいて、前記ドナー基地局(42)に固有中継ノード識別子を提供するために前記中継ノード(44)によって実行される方法であって、
前記中継ノード(44)で固有中継ノード識別子を保存するステップと、
通信ネットワーク(10)に接続するための中継ノードアタッチ手順を実行するステップと、
前記中継ノードアタッチ手順の間に前記中継ノード(44)から他のネットワークノード(26,42)に前記中継ノード識別子を送信するステップと、を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記中継ノードアタッチ手順の間に前記中継ノードから他のネットワークノードに前記中継ノード識別子を送信する前記ステップが、前記中継ノード識別子をドナー基地局に送信するステップを有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記中継ノード識別子が無線リソース制御メッセージで前記ドナー基地局に送信されることを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記中継ノードアタッチ手順の間に前記中継ノードから他のネットワークノードに前記中継ノード識別子を送信する前記ステップが、前記中継ノード識別子をモビリティ管理エンティティに送信するステップを有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記中継ノード識別子が、アタッチ要求メッセージで前記モビリティ管理エンティティに送信されることを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記中継ノード識別子が、特定要求メッセージへの応答で前記モビリティ管理エンティティに送信されることを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記中継ノード識別子が、前記中継ノードのSIMを特定する国際移動加入者識別子(IMSI)、RN機器を特定する国際移動機器ID(IMEI)、RN内のセルを特定するEUTRANグローバルセル識別子(ECGI)、および前記中継ノードの基地局部を特定するグローバルeNodeB識別子の1つ以上を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
ドナー基地局(42)と1つ以上のユーザ端末(100)との間の通信を中継するための中継ノード(44)を有する移動体通信ネットワークにおいて、ドナー基地局(42)に固有中継ノード識別子を提供するためにモビリティ管理エンティティ(26)によって実行される方法であって、
中継ノード(44)からアタッチ要求メッセージを受信するステップと、
中継ノード(44)についての固有中継ノード識別子を他のネットワークノード(28)から読み出すステップと、
中継ノードアタッチ手順の間に前記中継ノード識別子を前記ドナー基地局(42)に送信するステップと、を有することを特徴とする方法。
【請求項9】
中継ノードについての固有中継ノード識別子を他のネットワークノードから読み出す前記ステップが、前記中継ノード識別子を前記中継ノードから前記アタッチ要求メッセージで受信するステップを有することを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項10】
検証のため、前記中継ノード識別子を前記ドナー基地局に送信する前に前記中継ノード識別子をホーム加入者サービスに送信するステップをさらに有することを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項11】
中継ノードについての固有中継ノード識別子を他のネットワークノードから読み出す前記ステップが、前記モビリティ管理エンティティによって前記中継ノードに送信された特定要求メッセージの応答で前記中継ノード識別子を前記中継ノードから受信するステップを有することを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項12】
中継ノードについての固有中継ノード識別子を他のネットワークノードから読み出す前記ステップが、更新位置要求メッセージに応答して前記中継ノード識別子をホーム加入者サービスから受信するステップを有することを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項13】
前記中継ノード識別子が、前記中継ノードのSIMを特定する国際移動加入者識別子(IMSI)、RN機器を特定する国際移動機器ID(IMEI)、RN内のセルを特定するEUTRANグローバルセル識別子(ECGI)、および前記中継ノードの基地局部を特定するグローバルeNodeB識別子の1つ以上を含むことを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項14】
ドナー基地局(42)によって実行される、中継ノード(44)についての構成情報を取得する方法であって、
中継ノードアタッチ手順の間に中継ノード識別子を受信するステップと、
前記中継ノード識別子に基づいて前記中継ノードについての中継ノード構成情報を読み出すステップと、
前記中継ノード構成情報に基づいて、前記中継ノード(44)の設定および無線リソース管理手順の実行の少なくとも一方を行うステップと、を有することを特徴とする方法。
【請求項15】
中継ノードアタッチ手順の間に中継ノード識別子を受信する前記ステップが、アタッチ要求メッセージまたは無線リソース制御メッセージで前記中継ノード識別子を前記中継ノードから直接受信するステップを有することを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項16】
中継ノードアタッチ手順の間に中継ノード識別子を受信する前記ステップが、前記中継ノード識別子をモビリティ管理エンティティから受信するステップを有することを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記中継ノード識別子が、初期コンテキスト設定要求メッセージまたはアタッチ受け付けメッセージで前記モビリティ管理エンティティから受信されることを特徴とする請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記中継ノードについての前記中継ノード構成情報が、他のネットワークノードから読み出されることを特徴とする請求項15記載の方法。
【請求項19】
前記中継ノードについての前記中継ノード構成情報が前記ドナー基地局に保存されることを特徴とする請求項15記載の方法。
【請求項20】
前記中継ノード識別子が、前記中継ノードのSIMを特定する国際移動加入者識別子(IMSI)、RN機器を特定する国際移動機器ID(IMEI)、RN内のセルを特定するEUTRANグローバルセル識別子(ECGI)、および前記中継ノードの基地局部を特定するグローバルeNodeB識別子の1つ以上を含むことを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項21】
前記中継ノードとの無線コネクションの喪失に応答して、前記中継ノード識別子を含んだ通知メッセージを前記ドナー基地局から他のネットワークノードに送信するステップをさらに有することを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項22】
ドナー基地局(42)と1つ以上のユーザ端末(100)との間の通信を中継するための、通信ネットワーク(10)の中継ノード(44)であって、
ドナー基地局(42)と通信するための送受信器(44a)と、
前記中継ノード(44)で固有中継ノード識別子を保存するメモリを含む制御回路(44b)とを有し、
前記制御回路が、
通信ネットワーク(10)に前記中継ノード(44)をアタッチするための中継ノードアタッチ手順を実行し、
前記中継ノードアタッチ手順の間に前記中継ノード(44)から他のネットワークノード(26,42)に前記中継ノード識別子を送信する、ように構成されることを特徴とする中継ノード。
【請求項23】
前記制御回路が、前記中継ノード識別子をドナー基地局に送信するように構成されることを特徴とする請求項22記載の中継ノード。
【請求項24】
前記制御回路が、アタッチ要求メッセージまたは無線リソース制御メッセージで前記中継ノード識別子をドナー基地局に送信するように構成されることを特徴とする請求項22記載の中継ノード。
【請求項25】
前記制御回路が、アタッチ要求メッセージで、または特定要求メッセージへの応答で、前記中継ノード識別子をモビリティ管理エンティティに送信するように構成されることを特徴とする請求項22記載の中継ノード。
【請求項26】
モビリティ管理エンティティ(26)であって、
ネットワークインタフェース(26b)と、
前記ネットワークインタフェースに接続された制御回路(26a)とを有し、
前記制御回路が、
中継ノード(44)についての固有中継ノード識別子を他のネットワークノード(28)から読み出し、
中継ノードアタッチ手順の間に前記中継ノード識別子を、前記中継ノード(44)にサービスを提供しているドナー基地局(42)に送信する、ように構成されることを特徴とするモビリティ管理エンティティ。
【請求項27】
前記制御回路が、前記中継ノードから前記モビリティ管理エンティティへのアタッチ要求メッセージで前記中継ノード識別子を前記中継ノードから受信することにより、前記中継ノードについての前記固有中継ノード識別子をネットワークノードから読み出すように構成されることを特徴とする請求項26記載のモビリティ管理エンティティ。
【請求項28】
前記制御回路が、検証のため、前記中継ノード識別子を前記ドナー基地局に送信する前に前記中継ノード識別子をホーム加入者サービスに送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項27記載のモビリティ管理エンティティ。
【請求項29】
前記制御回路が、前記モビリティ管理エンティティによって前記中継ノードに送信された特定要求メッセージへの応答で前記中継ノード識別子を前記中継ノードから受信することにより、前記中継ノードについての前記固有中継ノード識別子をネットワークノードから読み出すように構成されることを特徴とする請求項26記載のモビリティ管理エンティティ。
【請求項30】
前記制御回路が、更新位置要求メッセージに応答して前記中継ノード識別子をホーム加入者サービスから受信することにより、前記中継ノードについての前記固有中継ノード識別子をネットワークノードから読み出すように構成されることを特徴とする請求項26記載のモビリティ管理エンティティ。
【請求項31】
ドナー基地局(42)であって、
エアインタフェース上で中継ノード(44)と通信するための送受信器(42a)と、
コアネットワーク(20)内のモビリティ管理エンティティ(26)と通信するためのネットワークインタフェース(42c)と、
制御回路(42b)であって、
中継ノードアタッチ手順の間に中継ノード識別子を受信し、
前記中継ノード識別子に基づいて前記中継ノード(44)についての中継ノード構成情報を読み出す、ように構成された制御回路と、を有することを特徴とするドナー基地局。
【請求項32】
前記制御回路が、アタッチ要求メッセージで前記中継ノードから前記中継ノード識別子を受信するように構成されることを特徴とする請求項31記載のドナー基地局。
【請求項33】
前記制御回路が、無線リソース制御メッセージで前記中継ノードから前記中継ノード識別子を受信するように構成されることを特徴とする請求項31記載のドナー基地局。
【請求項34】
前記制御回路が、モビリティ管理エンティティから前記中継ノード識別子を受信するように構成されることを特徴とする請求項31記載のドナー基地局。
【請求項35】
前記制御回路が、初期コンテキスト設定要求メッセージまたはアタッチ受け付けメッセージで前記モビリティ管理エンティテイから前記中継ノード識別子を受信するように構成されることを特徴とする請求項34記載のドナー基地局。
【請求項36】
前記ドナー基地局が、前記中継ノード構成情報を保存するメモリをさらに有することを特徴とする請求項31記載のドナー基地局。
【請求項37】
前記制御回路が、前記中継ノードとの無線コネクションの喪失に応答して、前記中継ノード識別子を含んだ通知メッセージを前記ドナー基地局から他のネットワークノードに送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項31記載のドナー基地局。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−520863(P2013−520863A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553842(P2012−553842)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【国際出願番号】PCT/SE2010/051295
【国際公開番号】WO2011/102772
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】