通信装置、通信システム、通信方法、および通信プログラム
【課題】
GMPを実装する場合に、回路規模が大きくなってしまう。
【解決手段】
本発明による通信装置は、第1信号を第2信号に収容する通信装置であって、第1信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算手段と、加算結果と第2信号のデータブロック数との比較に基づいて、加算結果または加算結果から第2信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、選択結果と第1信号のデータブロック数との比較に基づき、第1信号または調整用データのいずれかを前記第2信号に挿入するデータ挿入手段と、第1信号または調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、選択結果を記憶し、直前に記憶した選択結果を所定の数として加算手段に出力する記憶手段と、を備える。
GMPを実装する場合に、回路規模が大きくなってしまう。
【解決手段】
本発明による通信装置は、第1信号を第2信号に収容する通信装置であって、第1信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算手段と、加算結果と第2信号のデータブロック数との比較に基づいて、加算結果または加算結果から第2信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、選択結果と第1信号のデータブロック数との比較に基づき、第1信号または調整用データのいずれかを前記第2信号に挿入するデータ挿入手段と、第1信号または調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、選択結果を記憶し、直前に記憶した選択結果を所定の数として加算手段に出力する記憶手段と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク上でデータ通信を行う通信装置、通信システム、通信方法、および通信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のネットワーク上のトラフィックの増加により、光ネットワークの伝送技術の需要が高まっている。そのような技術の1つとして、OTN(Optical Transport Network)がある。OTNは、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)で標準化が進められている技術である。
【0003】
OTNでは、外部のネットワークから受信するSDH(Synchronous Digital Hierarchy)、SONET(Synchronous Optical Network)、イーサネット(登録商標)等、多様な種類のクライアント信号を収容し、転送することが可能である。
【0004】
より具体的には、OTNのエッジルータは、受信したクライアント信号に対して、オーバーヘッド(Overhead:OH)や誤り訂正バイト等を含む制御情報を付加して伝送する。受信したクライアント信号を、OTNのフレームのペイロードに挿入して伝送することは、「クライアント信号をOTNのフレームのペイロードに収容する・マッピングする」とも呼ばれる。
【0005】
以下では、クライアント信号をOTNのフレームのペイロードに収容するための技術について説明する。なお、この場合のOTNのフレームは、OPUk(Optical Channel Payload Unit−k)と呼ばれる。「k」には、0、1、2、3、4等の数値が入り、それぞれが異なるフレーム構造を有している。
【0006】
クライアント信号をOPUフレームのペイロードに収容して外部のネットワークに伝送する際、OPUフレームからクライアント信号を再生する必要がある。ここで、再生する際、ビット間に大きな変動が出ないようにするために、収容時と、再生時の転送レートは、できるだけ等しくなるようにすることが好ましい。
【0007】
クライアント信号を収容する技術の1つとしては、AMP(Asynchronous Mapping Procedure)が挙げられる。AMPでは、OTN内のペイロード転送レートとクライアント信号の転送レートをほぼ等しい値にするために、Fixed stuffと呼ばれるデータの挿入位置を調整し規格化しなければならない。そのため、AMPでは、多くの種類のクライアント信号に用いることができないという問題が生じていた。なお、Stuffとは、転送レートの調整を行うために、OPUフレームのペイロードに挿入されるデータである。
【0008】
一方、多様なクライアント信号、または将来的に出現する新規のクライアント信号に柔軟に対応できるマッピング方式として、GMP(Generic Mapping Procedure)が挙げられる。GMPは、ITU−T G.709として標準化されている技術である。また、特許文献1にもGMPが開示されている。
【0009】
GMPでは、OTN内の転送レートとクライアント信号の転送レートの比からclient dataまたは、stuffのマッピング位置を決め、client dataをほぼ等間隔に収容することができる。Fixed stuffの挿入位置を調整する手間が掛からないため、AMP方式よりも柔軟な方式であるといえる。
【0010】
GMPでは、下記の演算式を使用しclient dataまたは、stuffのマッピング位置を決定する。
(1)下記の条件を満たす場合に、OPUフレームのブロック番号jにclient data(D)を挿入する。
(j×Cm(t)) mod Pm,server < Cm(t);
(2)下記の条件を満たす場合に、OPUフレームのブロック番号jにstuff(S)を挿入する。
(j×Cm(t)) mod Pm,server ≧ Cm(t);
なお、記号の定義は以下の通りである。
j:ペイロードブロック番号、
Cm(t):収容するデータブロック数(クライアント信号のデータブロック数)、
Pm,server:ペイロードブロック番号の最大数、
mod:剰余演算子。
【0011】
図13は、上記の数式をそのまま回路にした場合の構成を示している。図13の回路は、乗算回路201、除算回路202、比較判定回路203から構成される。以下、図13の回路の動作について説明する。
【0012】
まず、乗算回路201では、j×Cm(t)の乗算を行い、乗算結果S211を得る。乗算回路201は、乗算結果S211を除算回路202へ出力する。
【0013】
次に、除算回路202では、乗算結果÷Pm,serverの除算を行い、剰余数S212を得る。除算回路202は、剰余数S212を比較判定回路203へ出力する。
【0014】
比較判定回路203では、剰余数S212とCm(t)の比較を行う。剰余数S212がCm(t)より小さい場合、比較判定回路203は、「High」をとる信号S213を出力する。剰余数S212がCm(t)以上である場合、比較判定回路203は、「Lo」をとる信号S213を出力する。
【0015】
比較判定回路203による比較判定結果が「High」の場合、client dataを挿入し、「Lo」の場合、stuffを挿入する制御情報となるclient data位置信号として出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2010−212890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上述の通り、特許文献1等に記載されているGMPを実装する場合、乗算回路と除算回路が必要であった。実際には、乗算回路は複数の加算回路を用いて構成され、除算回路は複数の減算回路を用いて構成される。そのため、実際には多くの加算回路と減算回路を要し、回路規模が大きくなってしまうという課題があった。
【0018】
本発明の目的は、上述した課題を解決することが可能な、通信装置、通信システム、通信方法、および通信プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明による通信装置は、第1の信号を第2の信号に収容する通信装置であって、前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算結果として出力する加算手段と、前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入手段と、前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶手段と、を備えることを特徴とする。
【0020】
本発明による通信システムは、第1の信号を第2の信号に収容する通信システムであって、外部のネットワークから前記第1の信号を受信する受信手段と、前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算手段と、前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入手段と、前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶手段と、前記データ挿入手段の挿入結果に基づいて、前記第2の信号を生成して、外部のネットワークに送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0021】
本発明による通信方法は、第1の信号を第2の信号に収容する通信方法であって、前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算ステップと、前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較ステップと、前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入ステップと、前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶手段に記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶ステップと、を含むことを特徴とする。
【0022】
本発明による通信プログラムは、第1の信号を第2の信号に収容する通信プログラムであって、前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算処理と、前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較処理と、前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入処理と、前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶手段に記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、乗算および除算を行うことなく、第1の信号から第2の信号へのデータ収容を行うことができる。従って、回路規模を削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1の実施形態による通信装置の構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態による動作を示すフローチャートである。
【図3】第2の実施形態によるネットワークの構成を示す図である。
【図4】第2の実施形態による通信装置の構成を示す図である。
【図5】第2の実施形態による演算部の構成を示す図である。
【図6】第2の実施形態による動作を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施形態による動作を示すタイムチャートである。
【図8】OPU0フレームの構造を示す図である。
【図9】OPU1フレームの構造を示す図である。
【図10】OPU2フレームの構造を示す図である。
【図11】OPU3フレームの構造を示す図である。
【図12】OPU4フレームの構造を示す図である。
【図13】背景技術による回路構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0026】
<第1の実施形態>
(構成)
図1は、第1の実施形態による通信装置1000の構成を示す図である。図1によれば、通信装置1000は、加算手段1001、比較手段1002、データ挿入手段1003、記憶手段1004を含む。
【0027】
通信装置1000は、受信する第1の信号を、第2の信号に収容する。
【0028】
(動作)
図2を用いて、通信装置1000の動作について説明する。
【0029】
まず、加算手段1001は、第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算する(S1001)。
【0030】
比較手段1002は、加算手段1001による加算結果と、第2の信号のデータブロック数とを比較する。比較手段1002は、比較結果に基づいて、加算結果、または加算結果から第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果とする(S1002)。また、比較手段1002は、選択結果を記憶手段1004に出力する。
【0031】
次に、データ挿入手段1003は、選択結果と第1の信号のデータブロック数との比較を行う。データ挿入手段1003は、比較結果に基づいて、第1の信号、または調整用データのいずれかを、第2の信号に挿入する(S1003)。
【0032】
続いて、記憶手段1004は、第1の信号または調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、比較手段1002から入力された選択結果を記憶し、所定の数として加算手段1001に出力する(S1004)。
【0033】
(効果)
第1の実施形態によれば、加算手段1001における加算と、比較手段1002における減算を1回ずつ行い、その結果に基づいて挿入するデータの種類を決定している。
【0034】
従って、第1の実施形態によれば、乗算および除算を行うことなく、第1の信号から第2の信号へのデータ収容を行うことができる。従って、回路規模を削減することが可能となる。
【0035】
<第2の実施形態>
(構成)
図3は、第2の実施形態によるネットワークの構成を示している。図3によれば、第2の実施形態によるネットワーク400は、ルータ200およびルータ210と接続している。以下、ネットワーク400は、上述したOTNであるものとして説明する。
【0036】
ルータ200とルータ210は、一般的なルータであり、ネットワーク400との間で通信を行う。ルータ200とルータ210は、それぞれネットワーク400とは異なる通信方式を採用するネットワークに属している。図3では、ルータ200からネットワーク400を介してルータ210へと通信が行われる場合を例にとって示しているが、逆方向の通信も可能である。
【0037】
ネットワーク400は、通信装置100、ルータ300、ルータ310を含む。ルータ300とルータ310は、それぞれ一般的なルータであり、通信装置100との間で通信を行う。なお、図3では、ルータの数を2つとしているが、3つ以上あっても良い。
【0038】
ネットワーク400内では、外部のネットワークとの接続点(エッジ)に同じ構成の通信装置100が設置されている。以下、この通信装置100について、詳しく説明する。
【0039】
図4は、通信装置100の構成を示している。図4によれば、通信装置100は、演算部101、受信部102、送信部103を含む。なお、通信装置100の動作は、外部のネットワークから信号を受信する場合と、外部のネットワークに信号を送信する場合とに分けることができる。以下では、双方の場合について個別に説明する。なお、以降、単に「信号」と記し、特別に定義を与えない場合には、「信号」は上述のOPUフレームやSDHのフレーム等を含んでいるものとして説明する。
【0040】
(外部ネットワークから信号を受信する場合)
受信部102は、外部ネットワークからの信号を受信する。この際、受信フレームに対応するOPUフレームのペイロードブロック番号の最大値(Pm,server)と、受信信号からデータブロック数(Cm(t))を計算する。また、Pm,serverは、OPUフレームに収容することのできるデータブロック数ともいえる。さらに、Cm(t)は、受信信号からOPUフレームに収容するデータブロック数ともいえる。
【0041】
演算部101は、受信信号をOPUフレームのペイロードにマッピングする。具体的には、OPUフレームのペイロードの各データブロックに対して、client data、あるいはstuffのどちらを挿入するかを決める。なお、演算部101の詳細については後述する。
【0042】
送信部103は、演算部101で決めた通りに、OPUフレームのペイロードへ受信信号のマッピングを行う。送信部103は、マッピングを行ったあと、ネットワーク400内の別のルータ(ルータ300またはルータ310)に対してOPUフレームを送信する。
【0043】
(外部ネットワークに信号を送信する場合)
受信部102は、ネットワーク400内の別のルータ(ルータ300またはルータ310)からOPUフレームを受信する。同時に、受信部102は、Pm,serverと、Cm(t)をOPUフレームのOHから取得する。
【0044】
演算部101は、OPUフレームのペイロードの各データブロックについて、client dataまたはstuffのどちらが挿入されているか判断する。
【0045】
送信部103は、OPUフレームのペイロードから、client dataの再生を行う。続いて、送信部103は、ネットワーク400の外部のルータ(ルータ210)に対して、再生した信号を送信する。
【0046】
(演算部101の構成と動作)
次に、演算部101の構成と動作について説明する。図5は、演算部101の構成を示している。図5によれば、演算部101は、選択回路1、加算回路2、減算回路3、比較判定回路4、選択回路5、比較判定回路6、EN(イネーブル)付きラッチ回路7を含んでいる。
【0047】
図6は、演算部101による動作を示すフローチャートである。以下、図6を参照して演算部101の動作について説明する。
【0048】
なお、演算部101の動作は、外部ネットワークから信号を受信する場合でも、外部ネットワークに対して信号を送信する場合でも、ほぼ同様である。従って、以下では双方の場合についてまとめて説明する。
【0049】
まず、選択回路1は、初期化パルスが「Lo」の場合、「0」の値を選択する。選択回路1は、初期化パルスが「High」の場合には、(S7)EN付きラッチ結果を選択する(S101)。選択回路1は、いずれかの選択結果(S1)を、加算回路2へ出力する。
【0050】
ここで、初期化パルスとは、j=1のとき(ペイロードブロック番号が1)、「Lo」となる制御信号である。この制御信号は、OPUフレームの先頭のブロック番号から演算を初期化して開始するために用いる信号である。
【0051】
加算回路2には、選択結果(S1)とCm(t)が入力される。加算回路2は、選択結果(S1)とCm(t)を加算する(S102)。加算回路2は、加算結果(S2)を減算回路3と比較判定回路4へ出力する。
【0052】
減算回路3には、加算結果(S2)とPm,serverが入力される。減算回路3は、加算結果(S2)から、Pm,serverを減算し、減算結果(S3)を得る(S103)。減算回路3は、減算結果(S3)を選択回路5に出力する。
【0053】
比較判定回路4には、加算結果(S2)とPm,serverが入力される。比較判定回路4は、加算結果(S2)とPm,serverとを比較する(S104)。比較判定回路4は、加算結果(S2)がPm,serverより小さい場合には、比較結果(S4)を「High」として出力する。一方、加算結果(S2)がPm,server以上である場合には、比較判定回路4は、比較結果(S4)を「Lo」として出力する。
【0054】
続いて、選択回路5には、加算結果(S2)と、減算結果(S3)と、比較結果(S4)とが入力される。選択回路5は、比較結果(S4)が「High」の場合、加算結果(S2)を選択する(S105)。比較結果(S4)が「Lo」の場合には、選択回路5は減算結果(S3)を選択する(S106)。選択回路5は、いずれかの選択結果(S5)を、比較判定回路6とEN付きラッチ回路7へ出力する。このときの選択結果(S5)が、剰余数(mod)となる。
【0055】
比較判定回路6には、選択結果(S5)と、Cm(t)が入力される。比較判定回路6は、入力される選択結果(S5)とCm(t)を比較する(S107)。選択結果(S5)がCm(t)より小さい場合には、比較判定回路6は比較結果(S6)を「High」として出力する。選択結果(S5)がCm(t)以上である場合には、比較判定回路6は、比較結果(S6)を「Lo」として出力する。
【0056】
その後、演算部101において、外部ネットワークから信号を受信する場合には、以下の動作を行う。
【0057】
比較判定回路6は、比較結果(S6)が「High」の場合、client dataを挿入するよう制御する情報を生成する(S108)。また、比較結果(S6)が「Lo」の場合、比較判定回路6は、stuffを挿入する制御情報を生成する(S109)。比較判定回路6は、いずれかの制御情報を含め、client data位置信号として出力する。
【0058】
また、演算部101において、外部ネットワークに対して信号を送信する場合には、以下の動作を行う。
【0059】
比較判定回路6は、比較結果(S6)が「High」の場合、client dataが挿入されていることを示す情報を生成する(S108)。また、比較結果(S6)が「Lo」の場合、比較判定回路6は、stuffが挿入されていることを示す情報を生成する(S109)。比較判定回路6は、client dataまたはstuffのどちらのデータが挿入されているのか、ということを判断して、送信部103に再生させる制御信号として出力する。
【0060】
EN付きラッチ回路7には、選択結果(S5)と、ペイロード位置信号が入力される(S110)。ペイロード位置信号とは、現在マッピングを行っているブロックが、ペイロード領域の場合に「High」となり、OH領域やFixed stuff領域の場合に「Lo」となる信号である。
【0061】
EN付きラッチ回路7では、ペイロード位置が「High」の場合には、選択結果(S5)を取り込み、記憶する(S111)。ペイロード位置が「Lo」の場合には、EN付きラッチ回路7は、前回記憶した値を保持し、次のタイムスロットで使用する値を生成する(S112)。
【0062】
続いて、第2の実施形態の動作について、具体例を用いて説明する。図7は、SDHで用いられるSTM−1(Synchronous Transport Module level−1)信号をOPU0フレームのペイロードへマッピングする場合の動作を示すタイムチャートである。
【0063】
OPUkフレームのPm,serverの値とCm(t)の値は、それぞれITU−T G.709に記載されている。OPU0フレームの場合、Pm,server=15232である。また、STM−1をOPU0フレームのペイロードへマッピングする場合、Cm(t)=1911〜1913の範囲内である。
【0064】
図8に、OPU0フレームの構造を示す。上述の通り、OPU0フレームのペイロードブロックの最大値は、15232である。以降、図8のOPU0フレームのペイロードにSTM−1をマッピングする場合について説明する。
【0065】
以降、図7では、Pm,server=15232、Cm(t)=1911の場合を例に説明する。
【0066】
まず、図7に示すタイムチャートを参照すると、クロックがT1とT2の場合には、STM−1フレームのデータをマッピングする位置がOPUk_OHの位置となるため、演算は実施しない。
【0067】
クロックT3以降、j=1、2、3とペイロードブロック番号が増加していく。まず、クロックT3、j=1のときの動作を以下に示す。
【0068】
選択回路1は、j=1であるため、初期化パルスが「Lo」となり、「0」を選択する。従って、選択結果(S1)は、「0」となる。
【0069】
加算回路2は、選択結果(S1)とCm(t)を加算して、 0+1911=1911 という加算結果(S2)を得る。
【0070】
減算回路3は、加算結果(S2)からPm,serverを減算するため、 1911−15232=−13321 という減算結果(S3)を得る。
【0071】
比較判定回路4は、加算結果(S2)とPm,serverを比較し、1911<15232 となるため、「High」を比較結果(S4)として出力する。
【0072】
選択回路5は、比較結果(S4)が「High」であるので、加算結果(S2)を選択する。従って、選択結果(S5)は、1911となる。
【0073】
比較判定回路6は、選択結果(S5)とCm(t)を比較し、1911=1911となる。従って、比較結果(S6)は、「Lo」となる。
【0074】
EN付きラッチ回路7は、ペイロード位置信号が「High」のため、クロックの立ち上がりで選択結果(S5)を取り込む。取り込むEN付きラッチ結果(S7)は1911となり、次のタイムスロットで使用する。
【0075】
比較結果(S6)が「Lo」となるため、T3は、stuffを挿入する制御情報となり、client data位置信号として出力される。
【0076】
クロックT4、j=2のときの動作を以下に示す。
【0077】
選択回路1は、j=2であるため、初期化パルスが「High」となり、EN付きラッチ結果(S7)を選択する。従って、選択結果(S1)は1911となる。
【0078】
加算回路2は、選択結果(S1)とCm(t)を加算して、 1911+1911=3822 という加算結果(S2)を得る。
【0079】
減算回路3は、加算結果(S2)からPm,serverを減算するため、 3822−15232=−11410 という減算結果(S3)を得る。
【0080】
比較判定回路4は、加算結果(S2)とPm,serverを比較し、3822<15232 となるため「High」を比較結果(S4)として出力する。
【0081】
選択回路5は、比較結果(S4)が「High」であるので、加算結果(S2)を選択する。従って、選択結果(S5)は3822となる。
【0082】
比較判定回路6は、選択結果(S5)とCm(t)を比較し、3822>1911となる。従って、比較結果(S6)は、「Lo」となる。
【0083】
EN付きラッチ回路7は、ペイロード位置信号が「High」のため、クロックの立ち上がりで選択結果(S5)を取り込む。取り込むEN付きラッチ結果(S7)は3822となり、次のタイムスロットで使用する。
【0084】
比較結果(S6)が「Lo」となるため、T4は、stuffを挿入する制御情報となり、client data位置信号として出力される。
【0085】
次に、クロックT10、j=8のときの動作を以下に示す。
【0086】
選択回路1は、j=8であるため、初期化パルスが「High」となり、EN付きラッチ結果(S7)を選択する。従って、選択結果(S1)は13377となる。
【0087】
加算回路2は、選択結果(S1)とCm(t)を加算して、 13377+1911=15288 という加算結果(S2)を得る。
【0088】
減算回路3は、加算結果(S2)からPm,serverを減算するため、 15288−15232=56 という減算結果(S3)を得る。
【0089】
比較判定回路4は、加算結果(S2)とPm,serverを比較し、15288>15232 となるため「High」を比較結果(S4)として出力する。
【0090】
選択回路5は、比較結果(S4)が「Lo」であるので、減算結果(S3)を選択する。従って、選択結果(S5)は56となる。
【0091】
比較判定回路6は、選択結果(S5)とCm(t)を比較し、56<1911 となる。従って、比較結果(S6)は、「High」となる。
【0092】
EN付きラッチ回路7は、ペイロード位置信号が「High」のため、クロックの立ち上がりで選択結果(S5)を取り込む。取り込むEN付きラッチ結果(S7)は56となり、次のタイムスロットで使用する。
【0093】
比較結果(S6)が「High」となるため、T10は、client dataを挿入する制御情報となり、client data位置信号として出力される。
【0094】
ここで、特許文献1等に記載されているGMP方式を用いて、剰余数を計算した結果を示す。
【0095】
背景技術の項で述べた通り、GMP方式では、下記の演算式が用いられる。
client data(D) if(j×Cm(t)) mod Pm,server < Cm(t);
stuff(S) if(j×Cm(t)) mod Pm,server ≧ Cm(t)
j=1の場合、(1×1911)÷15232=0 余り”1911”。
j=2の場合、(2×1911)÷15232=0 余り”3822”。
j=8の場合、(8×1911)÷15232=1 余り”56”。
【0096】
j=1、2、8のいずれの場合においても、上記の計算結果と図7のタイムチャートの選択結果(S5)が一致していることが分かる。
【0097】
(その他の例)
なお、第2の実施形態においては、外部ネットワークから受信した信号を、OPU0フレームのペイロードにマッピングすることを説明したが、これに限られるものではない。第2の実施形態は、OPU1、OPU2、OPU3、OPU4、或いは他の信号やデータフレームに対しても適用することが可能である。
【0098】
図9、図10、図11、図12は、それぞれ、OPU1、OPU2、OPU3、OPU4のフレーム構造を示している。
【0099】
また、第2の実施形態においては、外部ネットワークから受信する信号として、SDHのSTM−1を例にとって説明したが、これに限られるものではない。例えば、SDHのSTM−4、STM−16、STM−64や、イーサネットフレーム等であっても、第2の実施形態を適用することが可能である。
【0100】
(効果)
第2の実施形態によれば、演算部101においては、加減算回路は、加算回路2と、減算回路3の1つずつを含んでいる。演算部101は、加算回路2と減算回路3による加減算の結果に基づいて、OPUフレームのペイロードに収容するデータの種類がclient dataか、或いはstuffであるかを決定している。
【0101】
従って、第2の実施形態によれば、乗算および除算を行うことなく、演算部101を含む通信装置100が受信した外部ネットワークの信号からOPUフレームのペイロードへのデータのマッピングを行うことができる。同様にして、第2の実施形態によれば、乗算および除算を行うことなく、OPUフレームのペイロードからclient dataの再生を行うことができる。従って、回路規模を削減することが可能となる。さらには、通信装置100の消費電力を削減することも可能である。
【0102】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0103】
また、上記の実施形態による通信装置は、その有する機能をハードウェアで実現することも可能であるし、コンピュータと、コンピュータ上で実行されるプログラムとで実現することも可能である。プログラムは、磁気ディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されて提供され、コンピュータの立ち上げ時などにコンピュータに読み取られる。このようにコンピュータの動作を制御し、コンピュータを上述の各実施形態における処理割り当て装置として機能させ、前述した処理を行わせる。
【0104】
さらに、上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0105】
(付記1)
第1の信号を第2の信号に収容する通信装置であって、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算手段と、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入手段と、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【0106】
(付記2)
前記比較手段は、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数よりも小さい場合には、前記加算結果を前記選択結果とし、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数以上の場合には、前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を前記選択結果とする
ことを特徴とする付記1に記載の通信装置。
【0107】
(付記3)
前記加算手段は、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に0を加算し、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目以外のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に前記所定の数を加算する
ことを特徴とする付記1または2に記載の通信装置。
【0108】
(付記4)
前記データ挿入手段は、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数より小さい場合には、前記第1の信号を挿入し、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数以上の場合には、前記調整用データを挿入する
ことを特徴とする付記1から3のいずれか1つに記載の通信装置。
【0109】
(付記5)
第1の信号を第2の信号に収容する通信システムであって、
外部のネットワークから前記第1の信号を受信する受信手段と、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算手段と、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入手段と、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶手段と、
前記データ挿入手段の挿入結果に基づいて、前記第2の信号を生成して、外部のネットワークに送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【0110】
(付記6)
前記比較手段は、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数よりも小さい場合には、前記加算結果を前記選択結果とし、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数以上の場合には、前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を前記選択結果とする
ことを特徴とする付記5に記載の通信システム。
【0111】
(付記7)
前記加算手段は、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に0を加算し、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目以外のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に前記所定の数を加算する
ことを特徴とする付記5または6に記載の通信システム。
【0112】
(付記8)
前記データ挿入手段は、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数より小さい場合には、前記第1の信号を挿入し、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数以上の場合には、前記調整用データを挿入する
ことを特徴とする付記5から7のいずれか1つに記載の通信システム。
【0113】
(付記9)
第1の信号を第2の信号に収容する通信方法であって、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算ステップと、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較ステップと、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入ステップと、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶手段に記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶ステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
【0114】
(付記10)
前記比較ステップは、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数よりも小さい場合には、前記加算結果を前記選択結果とし、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数以上の場合には、前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を前記選択結果とする
ことを特徴とする付記9に記載の通信方法。
【0115】
(付記11)
前記加算ステップは、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に0を加算し、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目以外のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に前記所定の数を加算する
ことを特徴とする付記9または10に記載の通信方法。
【0116】
(付記12)
前記データ挿入ステップは、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数より小さい場合には、前記第1の信号を挿入し、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数以上の場合には、前記調整用データを挿入する
ことを特徴とする付記9から11のいずれか1つに記載の通信方法。
【0117】
(付記13)
第1の信号を第2の信号に収容する通信プログラムであって、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算処理と、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較処理と、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入処理と、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶手段に記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする通信プログラム。
【0118】
(付記14)
前記比較処理は、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数よりも小さい場合には、前記加算結果を前記選択結果とし、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数以上の場合には、前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を前記選択結果とする
ことを特徴とする付記13に記載の通信プログラム。
【0119】
(付記15)
前記加算処理は、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に0を加算し、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目以外のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に前記所定の数を加算する
ことを特徴とする付記13または14に記載の通信プログラム。
【0120】
(付記16)
前記データ挿入処理は、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数より小さい場合には、前記第1の信号を挿入し、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数以上の場合には、前記調整用データを挿入する
ことを特徴とする付記13から15のいずれか1つに記載の通信プログラム。
【符号の説明】
【0121】
1、5 選択回路
2 加算回路
3 減算回路
4、6、203 比較判定回路
7 EN付きラッチ回路
100、1000 通信装置
101 演算部
102 受信部
103 送信部
200、210、300、310 ルータ
201 乗算回路
202 除算回路
400 ネットワーク
1001 加算手段
1002 比較手段
1003 データ挿入手段
1004 記憶手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク上でデータ通信を行う通信装置、通信システム、通信方法、および通信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のネットワーク上のトラフィックの増加により、光ネットワークの伝送技術の需要が高まっている。そのような技術の1つとして、OTN(Optical Transport Network)がある。OTNは、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)で標準化が進められている技術である。
【0003】
OTNでは、外部のネットワークから受信するSDH(Synchronous Digital Hierarchy)、SONET(Synchronous Optical Network)、イーサネット(登録商標)等、多様な種類のクライアント信号を収容し、転送することが可能である。
【0004】
より具体的には、OTNのエッジルータは、受信したクライアント信号に対して、オーバーヘッド(Overhead:OH)や誤り訂正バイト等を含む制御情報を付加して伝送する。受信したクライアント信号を、OTNのフレームのペイロードに挿入して伝送することは、「クライアント信号をOTNのフレームのペイロードに収容する・マッピングする」とも呼ばれる。
【0005】
以下では、クライアント信号をOTNのフレームのペイロードに収容するための技術について説明する。なお、この場合のOTNのフレームは、OPUk(Optical Channel Payload Unit−k)と呼ばれる。「k」には、0、1、2、3、4等の数値が入り、それぞれが異なるフレーム構造を有している。
【0006】
クライアント信号をOPUフレームのペイロードに収容して外部のネットワークに伝送する際、OPUフレームからクライアント信号を再生する必要がある。ここで、再生する際、ビット間に大きな変動が出ないようにするために、収容時と、再生時の転送レートは、できるだけ等しくなるようにすることが好ましい。
【0007】
クライアント信号を収容する技術の1つとしては、AMP(Asynchronous Mapping Procedure)が挙げられる。AMPでは、OTN内のペイロード転送レートとクライアント信号の転送レートをほぼ等しい値にするために、Fixed stuffと呼ばれるデータの挿入位置を調整し規格化しなければならない。そのため、AMPでは、多くの種類のクライアント信号に用いることができないという問題が生じていた。なお、Stuffとは、転送レートの調整を行うために、OPUフレームのペイロードに挿入されるデータである。
【0008】
一方、多様なクライアント信号、または将来的に出現する新規のクライアント信号に柔軟に対応できるマッピング方式として、GMP(Generic Mapping Procedure)が挙げられる。GMPは、ITU−T G.709として標準化されている技術である。また、特許文献1にもGMPが開示されている。
【0009】
GMPでは、OTN内の転送レートとクライアント信号の転送レートの比からclient dataまたは、stuffのマッピング位置を決め、client dataをほぼ等間隔に収容することができる。Fixed stuffの挿入位置を調整する手間が掛からないため、AMP方式よりも柔軟な方式であるといえる。
【0010】
GMPでは、下記の演算式を使用しclient dataまたは、stuffのマッピング位置を決定する。
(1)下記の条件を満たす場合に、OPUフレームのブロック番号jにclient data(D)を挿入する。
(j×Cm(t)) mod Pm,server < Cm(t);
(2)下記の条件を満たす場合に、OPUフレームのブロック番号jにstuff(S)を挿入する。
(j×Cm(t)) mod Pm,server ≧ Cm(t);
なお、記号の定義は以下の通りである。
j:ペイロードブロック番号、
Cm(t):収容するデータブロック数(クライアント信号のデータブロック数)、
Pm,server:ペイロードブロック番号の最大数、
mod:剰余演算子。
【0011】
図13は、上記の数式をそのまま回路にした場合の構成を示している。図13の回路は、乗算回路201、除算回路202、比較判定回路203から構成される。以下、図13の回路の動作について説明する。
【0012】
まず、乗算回路201では、j×Cm(t)の乗算を行い、乗算結果S211を得る。乗算回路201は、乗算結果S211を除算回路202へ出力する。
【0013】
次に、除算回路202では、乗算結果÷Pm,serverの除算を行い、剰余数S212を得る。除算回路202は、剰余数S212を比較判定回路203へ出力する。
【0014】
比較判定回路203では、剰余数S212とCm(t)の比較を行う。剰余数S212がCm(t)より小さい場合、比較判定回路203は、「High」をとる信号S213を出力する。剰余数S212がCm(t)以上である場合、比較判定回路203は、「Lo」をとる信号S213を出力する。
【0015】
比較判定回路203による比較判定結果が「High」の場合、client dataを挿入し、「Lo」の場合、stuffを挿入する制御情報となるclient data位置信号として出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2010−212890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上述の通り、特許文献1等に記載されているGMPを実装する場合、乗算回路と除算回路が必要であった。実際には、乗算回路は複数の加算回路を用いて構成され、除算回路は複数の減算回路を用いて構成される。そのため、実際には多くの加算回路と減算回路を要し、回路規模が大きくなってしまうという課題があった。
【0018】
本発明の目的は、上述した課題を解決することが可能な、通信装置、通信システム、通信方法、および通信プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明による通信装置は、第1の信号を第2の信号に収容する通信装置であって、前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算結果として出力する加算手段と、前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入手段と、前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶手段と、を備えることを特徴とする。
【0020】
本発明による通信システムは、第1の信号を第2の信号に収容する通信システムであって、外部のネットワークから前記第1の信号を受信する受信手段と、前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算手段と、前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入手段と、前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶手段と、前記データ挿入手段の挿入結果に基づいて、前記第2の信号を生成して、外部のネットワークに送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0021】
本発明による通信方法は、第1の信号を第2の信号に収容する通信方法であって、前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算ステップと、前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較ステップと、前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入ステップと、前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶手段に記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶ステップと、を含むことを特徴とする。
【0022】
本発明による通信プログラムは、第1の信号を第2の信号に収容する通信プログラムであって、前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算処理と、前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較処理と、前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入処理と、前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶手段に記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、乗算および除算を行うことなく、第1の信号から第2の信号へのデータ収容を行うことができる。従って、回路規模を削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1の実施形態による通信装置の構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態による動作を示すフローチャートである。
【図3】第2の実施形態によるネットワークの構成を示す図である。
【図4】第2の実施形態による通信装置の構成を示す図である。
【図5】第2の実施形態による演算部の構成を示す図である。
【図6】第2の実施形態による動作を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施形態による動作を示すタイムチャートである。
【図8】OPU0フレームの構造を示す図である。
【図9】OPU1フレームの構造を示す図である。
【図10】OPU2フレームの構造を示す図である。
【図11】OPU3フレームの構造を示す図である。
【図12】OPU4フレームの構造を示す図である。
【図13】背景技術による回路構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0026】
<第1の実施形態>
(構成)
図1は、第1の実施形態による通信装置1000の構成を示す図である。図1によれば、通信装置1000は、加算手段1001、比較手段1002、データ挿入手段1003、記憶手段1004を含む。
【0027】
通信装置1000は、受信する第1の信号を、第2の信号に収容する。
【0028】
(動作)
図2を用いて、通信装置1000の動作について説明する。
【0029】
まず、加算手段1001は、第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算する(S1001)。
【0030】
比較手段1002は、加算手段1001による加算結果と、第2の信号のデータブロック数とを比較する。比較手段1002は、比較結果に基づいて、加算結果、または加算結果から第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果とする(S1002)。また、比較手段1002は、選択結果を記憶手段1004に出力する。
【0031】
次に、データ挿入手段1003は、選択結果と第1の信号のデータブロック数との比較を行う。データ挿入手段1003は、比較結果に基づいて、第1の信号、または調整用データのいずれかを、第2の信号に挿入する(S1003)。
【0032】
続いて、記憶手段1004は、第1の信号または調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、比較手段1002から入力された選択結果を記憶し、所定の数として加算手段1001に出力する(S1004)。
【0033】
(効果)
第1の実施形態によれば、加算手段1001における加算と、比較手段1002における減算を1回ずつ行い、その結果に基づいて挿入するデータの種類を決定している。
【0034】
従って、第1の実施形態によれば、乗算および除算を行うことなく、第1の信号から第2の信号へのデータ収容を行うことができる。従って、回路規模を削減することが可能となる。
【0035】
<第2の実施形態>
(構成)
図3は、第2の実施形態によるネットワークの構成を示している。図3によれば、第2の実施形態によるネットワーク400は、ルータ200およびルータ210と接続している。以下、ネットワーク400は、上述したOTNであるものとして説明する。
【0036】
ルータ200とルータ210は、一般的なルータであり、ネットワーク400との間で通信を行う。ルータ200とルータ210は、それぞれネットワーク400とは異なる通信方式を採用するネットワークに属している。図3では、ルータ200からネットワーク400を介してルータ210へと通信が行われる場合を例にとって示しているが、逆方向の通信も可能である。
【0037】
ネットワーク400は、通信装置100、ルータ300、ルータ310を含む。ルータ300とルータ310は、それぞれ一般的なルータであり、通信装置100との間で通信を行う。なお、図3では、ルータの数を2つとしているが、3つ以上あっても良い。
【0038】
ネットワーク400内では、外部のネットワークとの接続点(エッジ)に同じ構成の通信装置100が設置されている。以下、この通信装置100について、詳しく説明する。
【0039】
図4は、通信装置100の構成を示している。図4によれば、通信装置100は、演算部101、受信部102、送信部103を含む。なお、通信装置100の動作は、外部のネットワークから信号を受信する場合と、外部のネットワークに信号を送信する場合とに分けることができる。以下では、双方の場合について個別に説明する。なお、以降、単に「信号」と記し、特別に定義を与えない場合には、「信号」は上述のOPUフレームやSDHのフレーム等を含んでいるものとして説明する。
【0040】
(外部ネットワークから信号を受信する場合)
受信部102は、外部ネットワークからの信号を受信する。この際、受信フレームに対応するOPUフレームのペイロードブロック番号の最大値(Pm,server)と、受信信号からデータブロック数(Cm(t))を計算する。また、Pm,serverは、OPUフレームに収容することのできるデータブロック数ともいえる。さらに、Cm(t)は、受信信号からOPUフレームに収容するデータブロック数ともいえる。
【0041】
演算部101は、受信信号をOPUフレームのペイロードにマッピングする。具体的には、OPUフレームのペイロードの各データブロックに対して、client data、あるいはstuffのどちらを挿入するかを決める。なお、演算部101の詳細については後述する。
【0042】
送信部103は、演算部101で決めた通りに、OPUフレームのペイロードへ受信信号のマッピングを行う。送信部103は、マッピングを行ったあと、ネットワーク400内の別のルータ(ルータ300またはルータ310)に対してOPUフレームを送信する。
【0043】
(外部ネットワークに信号を送信する場合)
受信部102は、ネットワーク400内の別のルータ(ルータ300またはルータ310)からOPUフレームを受信する。同時に、受信部102は、Pm,serverと、Cm(t)をOPUフレームのOHから取得する。
【0044】
演算部101は、OPUフレームのペイロードの各データブロックについて、client dataまたはstuffのどちらが挿入されているか判断する。
【0045】
送信部103は、OPUフレームのペイロードから、client dataの再生を行う。続いて、送信部103は、ネットワーク400の外部のルータ(ルータ210)に対して、再生した信号を送信する。
【0046】
(演算部101の構成と動作)
次に、演算部101の構成と動作について説明する。図5は、演算部101の構成を示している。図5によれば、演算部101は、選択回路1、加算回路2、減算回路3、比較判定回路4、選択回路5、比較判定回路6、EN(イネーブル)付きラッチ回路7を含んでいる。
【0047】
図6は、演算部101による動作を示すフローチャートである。以下、図6を参照して演算部101の動作について説明する。
【0048】
なお、演算部101の動作は、外部ネットワークから信号を受信する場合でも、外部ネットワークに対して信号を送信する場合でも、ほぼ同様である。従って、以下では双方の場合についてまとめて説明する。
【0049】
まず、選択回路1は、初期化パルスが「Lo」の場合、「0」の値を選択する。選択回路1は、初期化パルスが「High」の場合には、(S7)EN付きラッチ結果を選択する(S101)。選択回路1は、いずれかの選択結果(S1)を、加算回路2へ出力する。
【0050】
ここで、初期化パルスとは、j=1のとき(ペイロードブロック番号が1)、「Lo」となる制御信号である。この制御信号は、OPUフレームの先頭のブロック番号から演算を初期化して開始するために用いる信号である。
【0051】
加算回路2には、選択結果(S1)とCm(t)が入力される。加算回路2は、選択結果(S1)とCm(t)を加算する(S102)。加算回路2は、加算結果(S2)を減算回路3と比較判定回路4へ出力する。
【0052】
減算回路3には、加算結果(S2)とPm,serverが入力される。減算回路3は、加算結果(S2)から、Pm,serverを減算し、減算結果(S3)を得る(S103)。減算回路3は、減算結果(S3)を選択回路5に出力する。
【0053】
比較判定回路4には、加算結果(S2)とPm,serverが入力される。比較判定回路4は、加算結果(S2)とPm,serverとを比較する(S104)。比較判定回路4は、加算結果(S2)がPm,serverより小さい場合には、比較結果(S4)を「High」として出力する。一方、加算結果(S2)がPm,server以上である場合には、比較判定回路4は、比較結果(S4)を「Lo」として出力する。
【0054】
続いて、選択回路5には、加算結果(S2)と、減算結果(S3)と、比較結果(S4)とが入力される。選択回路5は、比較結果(S4)が「High」の場合、加算結果(S2)を選択する(S105)。比較結果(S4)が「Lo」の場合には、選択回路5は減算結果(S3)を選択する(S106)。選択回路5は、いずれかの選択結果(S5)を、比較判定回路6とEN付きラッチ回路7へ出力する。このときの選択結果(S5)が、剰余数(mod)となる。
【0055】
比較判定回路6には、選択結果(S5)と、Cm(t)が入力される。比較判定回路6は、入力される選択結果(S5)とCm(t)を比較する(S107)。選択結果(S5)がCm(t)より小さい場合には、比較判定回路6は比較結果(S6)を「High」として出力する。選択結果(S5)がCm(t)以上である場合には、比較判定回路6は、比較結果(S6)を「Lo」として出力する。
【0056】
その後、演算部101において、外部ネットワークから信号を受信する場合には、以下の動作を行う。
【0057】
比較判定回路6は、比較結果(S6)が「High」の場合、client dataを挿入するよう制御する情報を生成する(S108)。また、比較結果(S6)が「Lo」の場合、比較判定回路6は、stuffを挿入する制御情報を生成する(S109)。比較判定回路6は、いずれかの制御情報を含め、client data位置信号として出力する。
【0058】
また、演算部101において、外部ネットワークに対して信号を送信する場合には、以下の動作を行う。
【0059】
比較判定回路6は、比較結果(S6)が「High」の場合、client dataが挿入されていることを示す情報を生成する(S108)。また、比較結果(S6)が「Lo」の場合、比較判定回路6は、stuffが挿入されていることを示す情報を生成する(S109)。比較判定回路6は、client dataまたはstuffのどちらのデータが挿入されているのか、ということを判断して、送信部103に再生させる制御信号として出力する。
【0060】
EN付きラッチ回路7には、選択結果(S5)と、ペイロード位置信号が入力される(S110)。ペイロード位置信号とは、現在マッピングを行っているブロックが、ペイロード領域の場合に「High」となり、OH領域やFixed stuff領域の場合に「Lo」となる信号である。
【0061】
EN付きラッチ回路7では、ペイロード位置が「High」の場合には、選択結果(S5)を取り込み、記憶する(S111)。ペイロード位置が「Lo」の場合には、EN付きラッチ回路7は、前回記憶した値を保持し、次のタイムスロットで使用する値を生成する(S112)。
【0062】
続いて、第2の実施形態の動作について、具体例を用いて説明する。図7は、SDHで用いられるSTM−1(Synchronous Transport Module level−1)信号をOPU0フレームのペイロードへマッピングする場合の動作を示すタイムチャートである。
【0063】
OPUkフレームのPm,serverの値とCm(t)の値は、それぞれITU−T G.709に記載されている。OPU0フレームの場合、Pm,server=15232である。また、STM−1をOPU0フレームのペイロードへマッピングする場合、Cm(t)=1911〜1913の範囲内である。
【0064】
図8に、OPU0フレームの構造を示す。上述の通り、OPU0フレームのペイロードブロックの最大値は、15232である。以降、図8のOPU0フレームのペイロードにSTM−1をマッピングする場合について説明する。
【0065】
以降、図7では、Pm,server=15232、Cm(t)=1911の場合を例に説明する。
【0066】
まず、図7に示すタイムチャートを参照すると、クロックがT1とT2の場合には、STM−1フレームのデータをマッピングする位置がOPUk_OHの位置となるため、演算は実施しない。
【0067】
クロックT3以降、j=1、2、3とペイロードブロック番号が増加していく。まず、クロックT3、j=1のときの動作を以下に示す。
【0068】
選択回路1は、j=1であるため、初期化パルスが「Lo」となり、「0」を選択する。従って、選択結果(S1)は、「0」となる。
【0069】
加算回路2は、選択結果(S1)とCm(t)を加算して、 0+1911=1911 という加算結果(S2)を得る。
【0070】
減算回路3は、加算結果(S2)からPm,serverを減算するため、 1911−15232=−13321 という減算結果(S3)を得る。
【0071】
比較判定回路4は、加算結果(S2)とPm,serverを比較し、1911<15232 となるため、「High」を比較結果(S4)として出力する。
【0072】
選択回路5は、比較結果(S4)が「High」であるので、加算結果(S2)を選択する。従って、選択結果(S5)は、1911となる。
【0073】
比較判定回路6は、選択結果(S5)とCm(t)を比較し、1911=1911となる。従って、比較結果(S6)は、「Lo」となる。
【0074】
EN付きラッチ回路7は、ペイロード位置信号が「High」のため、クロックの立ち上がりで選択結果(S5)を取り込む。取り込むEN付きラッチ結果(S7)は1911となり、次のタイムスロットで使用する。
【0075】
比較結果(S6)が「Lo」となるため、T3は、stuffを挿入する制御情報となり、client data位置信号として出力される。
【0076】
クロックT4、j=2のときの動作を以下に示す。
【0077】
選択回路1は、j=2であるため、初期化パルスが「High」となり、EN付きラッチ結果(S7)を選択する。従って、選択結果(S1)は1911となる。
【0078】
加算回路2は、選択結果(S1)とCm(t)を加算して、 1911+1911=3822 という加算結果(S2)を得る。
【0079】
減算回路3は、加算結果(S2)からPm,serverを減算するため、 3822−15232=−11410 という減算結果(S3)を得る。
【0080】
比較判定回路4は、加算結果(S2)とPm,serverを比較し、3822<15232 となるため「High」を比較結果(S4)として出力する。
【0081】
選択回路5は、比較結果(S4)が「High」であるので、加算結果(S2)を選択する。従って、選択結果(S5)は3822となる。
【0082】
比較判定回路6は、選択結果(S5)とCm(t)を比較し、3822>1911となる。従って、比較結果(S6)は、「Lo」となる。
【0083】
EN付きラッチ回路7は、ペイロード位置信号が「High」のため、クロックの立ち上がりで選択結果(S5)を取り込む。取り込むEN付きラッチ結果(S7)は3822となり、次のタイムスロットで使用する。
【0084】
比較結果(S6)が「Lo」となるため、T4は、stuffを挿入する制御情報となり、client data位置信号として出力される。
【0085】
次に、クロックT10、j=8のときの動作を以下に示す。
【0086】
選択回路1は、j=8であるため、初期化パルスが「High」となり、EN付きラッチ結果(S7)を選択する。従って、選択結果(S1)は13377となる。
【0087】
加算回路2は、選択結果(S1)とCm(t)を加算して、 13377+1911=15288 という加算結果(S2)を得る。
【0088】
減算回路3は、加算結果(S2)からPm,serverを減算するため、 15288−15232=56 という減算結果(S3)を得る。
【0089】
比較判定回路4は、加算結果(S2)とPm,serverを比較し、15288>15232 となるため「High」を比較結果(S4)として出力する。
【0090】
選択回路5は、比較結果(S4)が「Lo」であるので、減算結果(S3)を選択する。従って、選択結果(S5)は56となる。
【0091】
比較判定回路6は、選択結果(S5)とCm(t)を比較し、56<1911 となる。従って、比較結果(S6)は、「High」となる。
【0092】
EN付きラッチ回路7は、ペイロード位置信号が「High」のため、クロックの立ち上がりで選択結果(S5)を取り込む。取り込むEN付きラッチ結果(S7)は56となり、次のタイムスロットで使用する。
【0093】
比較結果(S6)が「High」となるため、T10は、client dataを挿入する制御情報となり、client data位置信号として出力される。
【0094】
ここで、特許文献1等に記載されているGMP方式を用いて、剰余数を計算した結果を示す。
【0095】
背景技術の項で述べた通り、GMP方式では、下記の演算式が用いられる。
client data(D) if(j×Cm(t)) mod Pm,server < Cm(t);
stuff(S) if(j×Cm(t)) mod Pm,server ≧ Cm(t)
j=1の場合、(1×1911)÷15232=0 余り”1911”。
j=2の場合、(2×1911)÷15232=0 余り”3822”。
j=8の場合、(8×1911)÷15232=1 余り”56”。
【0096】
j=1、2、8のいずれの場合においても、上記の計算結果と図7のタイムチャートの選択結果(S5)が一致していることが分かる。
【0097】
(その他の例)
なお、第2の実施形態においては、外部ネットワークから受信した信号を、OPU0フレームのペイロードにマッピングすることを説明したが、これに限られるものではない。第2の実施形態は、OPU1、OPU2、OPU3、OPU4、或いは他の信号やデータフレームに対しても適用することが可能である。
【0098】
図9、図10、図11、図12は、それぞれ、OPU1、OPU2、OPU3、OPU4のフレーム構造を示している。
【0099】
また、第2の実施形態においては、外部ネットワークから受信する信号として、SDHのSTM−1を例にとって説明したが、これに限られるものではない。例えば、SDHのSTM−4、STM−16、STM−64や、イーサネットフレーム等であっても、第2の実施形態を適用することが可能である。
【0100】
(効果)
第2の実施形態によれば、演算部101においては、加減算回路は、加算回路2と、減算回路3の1つずつを含んでいる。演算部101は、加算回路2と減算回路3による加減算の結果に基づいて、OPUフレームのペイロードに収容するデータの種類がclient dataか、或いはstuffであるかを決定している。
【0101】
従って、第2の実施形態によれば、乗算および除算を行うことなく、演算部101を含む通信装置100が受信した外部ネットワークの信号からOPUフレームのペイロードへのデータのマッピングを行うことができる。同様にして、第2の実施形態によれば、乗算および除算を行うことなく、OPUフレームのペイロードからclient dataの再生を行うことができる。従って、回路規模を削減することが可能となる。さらには、通信装置100の消費電力を削減することも可能である。
【0102】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0103】
また、上記の実施形態による通信装置は、その有する機能をハードウェアで実現することも可能であるし、コンピュータと、コンピュータ上で実行されるプログラムとで実現することも可能である。プログラムは、磁気ディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されて提供され、コンピュータの立ち上げ時などにコンピュータに読み取られる。このようにコンピュータの動作を制御し、コンピュータを上述の各実施形態における処理割り当て装置として機能させ、前述した処理を行わせる。
【0104】
さらに、上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0105】
(付記1)
第1の信号を第2の信号に収容する通信装置であって、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算手段と、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入手段と、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【0106】
(付記2)
前記比較手段は、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数よりも小さい場合には、前記加算結果を前記選択結果とし、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数以上の場合には、前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を前記選択結果とする
ことを特徴とする付記1に記載の通信装置。
【0107】
(付記3)
前記加算手段は、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に0を加算し、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目以外のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に前記所定の数を加算する
ことを特徴とする付記1または2に記載の通信装置。
【0108】
(付記4)
前記データ挿入手段は、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数より小さい場合には、前記第1の信号を挿入し、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数以上の場合には、前記調整用データを挿入する
ことを特徴とする付記1から3のいずれか1つに記載の通信装置。
【0109】
(付記5)
第1の信号を第2の信号に収容する通信システムであって、
外部のネットワークから前記第1の信号を受信する受信手段と、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算手段と、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入手段と、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶手段と、
前記データ挿入手段の挿入結果に基づいて、前記第2の信号を生成して、外部のネットワークに送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【0110】
(付記6)
前記比較手段は、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数よりも小さい場合には、前記加算結果を前記選択結果とし、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数以上の場合には、前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を前記選択結果とする
ことを特徴とする付記5に記載の通信システム。
【0111】
(付記7)
前記加算手段は、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に0を加算し、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目以外のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に前記所定の数を加算する
ことを特徴とする付記5または6に記載の通信システム。
【0112】
(付記8)
前記データ挿入手段は、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数より小さい場合には、前記第1の信号を挿入し、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数以上の場合には、前記調整用データを挿入する
ことを特徴とする付記5から7のいずれか1つに記載の通信システム。
【0113】
(付記9)
第1の信号を第2の信号に収容する通信方法であって、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算ステップと、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較ステップと、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入ステップと、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶手段に記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶ステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
【0114】
(付記10)
前記比較ステップは、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数よりも小さい場合には、前記加算結果を前記選択結果とし、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数以上の場合には、前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を前記選択結果とする
ことを特徴とする付記9に記載の通信方法。
【0115】
(付記11)
前記加算ステップは、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に0を加算し、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目以外のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に前記所定の数を加算する
ことを特徴とする付記9または10に記載の通信方法。
【0116】
(付記12)
前記データ挿入ステップは、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数より小さい場合には、前記第1の信号を挿入し、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数以上の場合には、前記調整用データを挿入する
ことを特徴とする付記9から11のいずれか1つに記載の通信方法。
【0117】
(付記13)
第1の信号を第2の信号に収容する通信プログラムであって、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算処理と、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較処理と、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入処理と、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶手段に記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする通信プログラム。
【0118】
(付記14)
前記比較処理は、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数よりも小さい場合には、前記加算結果を前記選択結果とし、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数以上の場合には、前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を前記選択結果とする
ことを特徴とする付記13に記載の通信プログラム。
【0119】
(付記15)
前記加算処理は、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に0を加算し、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目以外のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に前記所定の数を加算する
ことを特徴とする付記13または14に記載の通信プログラム。
【0120】
(付記16)
前記データ挿入処理は、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数より小さい場合には、前記第1の信号を挿入し、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数以上の場合には、前記調整用データを挿入する
ことを特徴とする付記13から15のいずれか1つに記載の通信プログラム。
【符号の説明】
【0121】
1、5 選択回路
2 加算回路
3 減算回路
4、6、203 比較判定回路
7 EN付きラッチ回路
100、1000 通信装置
101 演算部
102 受信部
103 送信部
200、210、300、310 ルータ
201 乗算回路
202 除算回路
400 ネットワーク
1001 加算手段
1002 比較手段
1003 データ挿入手段
1004 記憶手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の信号を第2の信号に収容する通信装置であって、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算手段と、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入手段と、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記比較手段は、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数よりも小さい場合には、前記加算結果を前記選択結果とし、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数以上の場合には、前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を前記選択結果とする
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記加算手段は、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に0を加算し、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目以外のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に前記所定の数を加算する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記データ挿入手段は、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数より小さい場合には、前記第1の信号を挿入し、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数以上の場合には、前記調整用データを挿入する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の通信装置。
【請求項5】
第1の信号を第2の信号に収容する通信システムであって、
外部のネットワークから前記第1の信号を受信する受信手段と、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算手段と、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入手段と、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶手段と、
前記データ挿入手段の挿入結果に基づいて、前記第2の信号を生成して、外部のネットワークに送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項6】
第1の信号を第2の信号に収容する通信方法であって、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算ステップと、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較ステップと、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入ステップと、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶手段に記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶ステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項7】
第1の信号を第2の信号に収容する通信プログラムであって、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算処理と、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較処理と、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入処理と、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶手段に記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項1】
第1の信号を第2の信号に収容する通信装置であって、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算手段と、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入手段と、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記比較手段は、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数よりも小さい場合には、前記加算結果を前記選択結果とし、
前記加算結果が、前記第2の信号のデータブロック数以上の場合には、前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を前記選択結果とする
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記加算手段は、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に0を加算し、
前記第1の信号を前記第2の信号の1番目以外のブロックに収容する場合に、前記第1の信号のデータブロック数に前記所定の数を加算する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記データ挿入手段は、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数より小さい場合には、前記第1の信号を挿入し、
前記選択結果が前記第1の信号のデータブロック数以上の場合には、前記調整用データを挿入する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の通信装置。
【請求項5】
第1の信号を第2の信号に収容する通信システムであって、
外部のネットワークから前記第1の信号を受信する受信手段と、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算手段と、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較手段と、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入手段と、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶手段と、
前記データ挿入手段の挿入結果に基づいて、前記第2の信号を生成して、外部のネットワークに送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項6】
第1の信号を第2の信号に収容する通信方法であって、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算ステップと、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較ステップと、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入ステップと、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶手段に記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶ステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項7】
第1の信号を第2の信号に収容する通信プログラムであって、
前記第1の信号のデータブロック数に、所定の数を加算した結果を加算結果として出力する加算処理と、
前記加算結果と、前記第2の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記加算結果、または前記加算結果から前記第2の信号のデータブロック数を減算した結果を選択結果として出力する比較処理と、
前記選択結果と前記第1の信号のデータブロック数との比較に基づいて、前記第1の信号または調整用データのいずれかを前記第2の信号に挿入するデータ挿入処理と、
前記第1の信号または前記調整用データのいずれかを挿入するデータブロックがデータ領域の場合に、前記選択結果を記憶手段に記憶し、直前に記憶した前記選択結果を前記所定の数として前記加算手段に出力する記憶処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする通信プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−17048(P2013−17048A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148465(P2011−148465)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】
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