説明

通信装置及び電子文書処理方法

【課題】アドレス情報と付加情報とを予め関連付けて登録する操作を必要とせずに、送信する電子文書に対して適切な言語の付加情報を自動で付加できる通信装置通信装置及び電子文書処理方法を提供する。
【解決手段】電子文書を受信する電子文書受信手段と、電子文書受信手段で受信された受信電子文書の発信元のアドレスを特定するとともに、受信電子文書から発信元の国や地域を特定できる文字列を検出し、その文字列を基に受信電子文書の発信元の言語を特定する電子文書解析手段と、電子文書に付加する付加情報を言語毎に対応付けて記憶しており、電子文書解析手段で特定された言語を基に付加情報を選択する言語切替手段と、電子文書解析手段で特定されたアドレスと、言語切替手段で選択された付加情報とを基に、送信する送信電子文書を生成する電子文書生成手段と、電子文書生成手段で生成された送信電子文書を送信する電子文書送信手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メールの生成及び送信を行う通信装置及び電子文書処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子メール(電子文書の一例。以下メールという)の生成機能及び送受信機能を備えた通信装置がある。このような通信装置では、当該装置においてアドレス情報(宛先を示す情報)毎に付加情報(メールに付加される情報)を関連付けて予め登録しておき、アドレス情報が指定されたときに、そのアドレス情報に関連付けられた付加情報を自動で付加し、送信するメールを生成するという技術が既に知られている。
【0003】
このような技術は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1の電子メールシステムは、メール送信の際にユーザが署名ファイルを誤って選択することを防止することを目的としている。この目的を達成するために、特許文献1の電子メールシステムでは、ユーザが電子メールシステムにおいて署名ファイル(付加情報の一例)とメールアドレス(アドレス情報の一例)とを関連付けて予め登録しておく。そして、ユーザがメール送信のときに所望のメールアドレスを指定すると、電子メールシステムが、指定されたメールアドレスに関連付けられた署名ファイルを自動で付加して送信メールを生成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術例では、アドレス情報と付加情報とが予め関連付けられて登録されている必要があるため、ユーザはメールの送信前にその登録の操作(作業)を行わなくてはならない。よって、特許文献1の技術例において、例えば、使用言語が異なる国・地域のアドレス情報を多数登録する場合、アドレス情報毎に適切な言語の付加情報を関連付ける操作を数多く行わなければならず、ユーザの負担が大きくなる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、アドレス情報と付加情報とを予め関連付けて登録する操作を必要とせずに、送信する電子文書に対して適切な言語の付加情報を自動で付加できる通信装置通信装置及び電子文書処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために、本発明の通信装置は、ネットワークを介して電子文書の受信を行う電子文書受信手段と、電子文書受信手段で受信された受信電子文書の発信元のアドレスを特定するとともに、当該受信電子文書から発信元の国や地域を特定できる文字列を検出し、検出した文字列を基に当該受信電子文書の発信元の言語を特定する電子文書解析手段と、電子文書に付加する付加情報を言語毎に対応付けて記憶しており、電子文書解析手段で特定された言語を基に、付加情報を選択する言語切替手段と、電子文書解析手段で特定されたアドレスと、言語切替手段で選択された付加情報とを基に、ネットワークを介して送信する送信電子文書を生成する電子文書生成手段と、電子文書生成手段で生成された送信電子文書を、アドレスを基に送信する電子文書送信手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の通信装置において、電子文書解析手段で特定されたアドレスを記憶するアドレス情報記憶手段を有し、アドレス情報記憶手段は、電子文書解析手段により言語が特定された場合には、当該言語とアドレスとを対応付けて記憶し、言語切替手段は、送信電子文書の送信の指示があった場合、ユーザにより指定されたアドレスを基に、アドレス情報記憶手段から当該アドレスに対応付けられた言語を検索し、検索した言語を基に、付加情報を選択することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の通信装置において、言語切替手段がアドレス情報記憶手段から言語を検索できなかった場合に、言語の特定を行う言語解析手段を有し、言語解析手段は、アドレス情報記憶手段に記憶されている言語情報以外の情報、ユーザにより指定されたアドレスの文字列、ユーザにより行われた送信電子文書の作成に係る操作、初期設定として予め設定されている言語のいずれかを基に、言語を特定し、言語切替手段は、言語解析手段で特定された言語を基に、付加情報を選択することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の通信装置において、受信電子文書に発信元の署名を示す署名情報がないときに当該受信電子文書の発信元に対して警告を行うための警告電子文書に付加する警告付加情報を、言語毎に対応付けて記憶する警告文記憶手段と、警告文記憶手段から予め定められた警告付加情報を選択する警告文決定手段と、を有し、警告文決定手段は、電子文書解析手段が受信電子文書から署名情報を検出できなかった場合、警告文記憶手段から警告付加情報を選択し、電子文書生成手段は、電子文書解析手段で特定されたアドレスと、警告文決定手段で選択された警告付加情報とを基に、警告電子文書を生成し、電子文書送信手段は、電子文書生成手段で生成された警告電子文書を、アドレスを基に送信することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の通信装置において、警告文決定手段は、電子文書解析手段が受信電子文書から署名情報を検出できず、かつ、当該受信電子文書の発信元の言語を特定できた場合、特定できた言語の警告付加情報を選択し、電子文書解析手段が受信電子文書から署名情報を検出できず、かつ、当該受信電子文書の発信元の言語を特定できなかった場合、全ての言語の警告付加情報を選択することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の通信装置において、電子文書送信手段から送信される電子文書に対し、当該電子文書を受信した旨を示す受信確認電子文書を送信するように要求する設定を行う受信確認設定手段を有し、電子文書解析手段は、電子文書受信手段で受信確認電子文書が受信された場合、当該受信確認電子文書の発信元のアドレスを特定するとともに、当該受信確認電子文書から発信元の国や地域を特定できる文字列を検出し、検出した文字列を基に当該受信確認電子文書の発信元の言語を特定し、言語切替手段は、電子文書解析手段で特定された言語が、アドレス情報記憶手段に記憶されている受信確認電子文書の発信元のアドレスに対応付けられた言語と異なる場合、電子文書解析手段で特定された言語を基に、付加情報を選択し、電子文書生成手段は、電子文書解析手段で特定されたアドレスと、言語切替手段で選択された付加情報とを基に、再送電子文書を生成し、電子文書送信手段は、電子文書生成手段で生成された再送電子文書を、アドレスを基に送信することを特徴とする。
【0012】
本発明の通信装置は、ネットワークを介して送信する送信電子文書の送信の指示があった場合に、ユーザにより指定された送信電子文書の送信先のアドレスの文字列、又は、ユーザにより行われた送信電子文書の作成に係る操作のいずれかを基に、送信電子文書の送信先の言語を特定する言語解析手段と、送信電子文書に付加する付加情報を言語毎に対応付けて記憶しており、言語解析手段で特定された言語を基に、付加情報を選択する言語切替手段と、ユーザにより指定されたアドレスと、言語切替手段で選択された付加情報とを基に、送信電子文書を生成する電子文書生成手段と、電子文書生成手段で生成された送信電子文書を、アドレスを基に送信する電子文書送信手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
本発明の電子文書処理方法は、ネットワークを介して電子文書の受信を行う電子文書受信ステップと、電子文書受信ステップで受信された受信電子文書の発信元のアドレスを特定するとともに、当該受信電子文書から発信元の国や地域を特定できる文字列を検出し、検出した文字列を基に当該受信電子文書の発信元の言語を特定する電子文書解析ステップと、電子文書に付加する付加情報を言語毎に対応付けて記憶する記憶手段から、電子文書解析ステップで特定された言語を基に、付加情報を選択する言語切替ステップと、電子文書解析ステップで特定されたアドレスと、言語切替ステップで選択された付加情報とを基に、ネットワークを介して送信する送信電子文書を生成する電子文書生成ステップと、電子文書生成ステップで生成された送信電子文書を、アドレスを基に送信する電子文書送信ステップと、を有することを特徴とする。
【0014】
本発明の電子文書処理方法は、ネットワークを介して送信する送信電子文書の送信の指示があった場合に、ユーザにより指定された送信電子文書の送信先のアドレスの文字列、又は、ユーザにより行われた送信電子文書の作成に係る操作のいずれかを基に、送信電子文書の送信先の言語を特定する言語解析ステップと、送信電子文書に付加する付加情報を言語毎に対応付けて記憶する記憶手段から、言語解析ステップで特定された言語を基に、付加情報を選択する言語切替ステップと、ユーザにより指定されたアドレスと、言語切替ステップで選択された付加情報とを基に、送信電子文書を生成する電子文書生成ステップと、電子文書生成ステップで生成された送信電子文書を、アドレスを基に送信する電子文書送信ステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、アドレス情報と付加情報とを予め関連付けて登録する操作を必要とせずに、送信する電子文書に対して適切な言語の付加情報を自動で付加することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の機能例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の受信メールの例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の送信メールの例及び言語切替手段のデータテーブルの例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る画像形成装置のアドレス情報のデータ構造の例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の宛先指定画面の例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の警告文情報のデータ構造の例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の警告メールの例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の言語解析手段による言語特定の各例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の動作例1を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の動作例2を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の動作例3を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の動作例4を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。本実施形態は、アドレス情報と付加情報とを予め関連付けて登録する操作を必要とせずに、送信する電子文書に対して適切な言語(送信電子文書の受け手が読める言語)の付加情報を自動で付加することが特徴になっている。この特徴について、以下、図面を用いて詳細に解説する。なお、以下では、本発明の通信装置の一実施形態として、画像形成装置を例に説明するが、これに限定されるものではない。すなわち、以下に説明する本実施形態の画像形成装置の特徴は、例えば、ファクシミリ装置、プリンタ装置、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯電話機、カーナビゲーション装置等の各種情報処理装置にも適用可能である。
【0018】
まず、本実施形態の画像形成装置の全体構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態の画像形成装置の全体構成の要部を示す側断面図である。
【0019】
自動原稿送り装置(以下ADF(Auto Document Feeder)という)1にある原稿台2に、原稿の画像面を上にして置かれた原稿束は、図示しない操作部上のスタートキーが押下されると、一番下の原稿から給送ローラ3、給送ベルト4によってコンタクトガラス6上の所定の位置に給送される。本実施形態の画像形成装置は、一枚の原稿の給送完了により原稿枚数をカウントアップするカウント機能を有している。給送された原稿は、読取ユニット50によって、コンタクトガラス6上にて画像データを読み取られる。読み取りが終了した原稿は、給送ベルト4及び排送ローラ5によって排出される。さらに、原稿セット検知センサ7にて原稿台2に次の原稿が有ることが検知された場合、その次の原稿は、前原稿と同様にコンタクトガラス6上に給送される。給送ローラ3、給送ベルト4、排送ローラ5は、図示しない搬送モータによって駆動される。
【0020】
第1トレイ8、第2トレイ9、第3トレイ10に積載された転写紙は、各々第1給紙ユニット11、第2給紙ユニット12、第3給紙ユニット13によって給紙され、縦搬送ユニット14によって感光体15に当接する位置まで搬送される。読取ユニット50にて読み込まれた画像データは、書込ユニット57からのレーザによって感光体15に書き込まれ、現像ユニット27を通過することによってトナー像が形成される。そして、転写紙は、感光体15の回転と等速で搬送ベルト16によって搬送されながら、感光体15上のトナー像が転写される。その後、転写紙は、定着ユニット17にて画像が定着させられ、排紙ユニット18によって後処理装置のフィニシャ100に排出される。
【0021】
後処理装置のフィニシャ100は、本体の排紙ユニット18によって搬送されてきた転写紙を、通常排紙ローラ102方向又はステープル処理部方向のいずれかに導くことができる。分岐偏向板(切り替え板)101を上方向に切り替えることにより、搬送ローラ103を経由して通常排紙トレイ104側に排紙することができる。また、分岐偏向板101を下方向に切り替えることで、搬送ローラ105、107を経由して、ステープル台108に搬送することができる。
【0022】
ステープル台108に積載された転写紙は、一枚排紙されるごとに紙揃え用のジョガー109によって、紙端面が揃えられ、一部のコピー完了と共にステープラ106によって綴じられる。ステープラ106で綴じられた転写紙群は自重によって、中綴じステープル・断裁完了排紙トレイ110に収納される。
【0023】
また、中綴じステープルが行われる場合は、搬送ローラ115、116、117、118、122を経由して転写紙が搬送され、中綴じステープラ121によって中綴じステープルが実施される。中綴じステープラ121で綴じられた転写紙群は、搬送ローラ122によって断裁機123に搬送され、断裁処理が実施される。断裁機123で断裁された転写紙群は、中綴じステープル・断裁完了排紙トレイ110に排出される。
【0024】
一方、通常排紙トレイ104は、前後に移動可能な排紙トレイである。この通常排紙トレイ104は、原稿毎、あるいは、画像メモリによってソーティングされたコピー部毎に、前後に移動し、簡易的に排出されてくるコピー紙を仕分けるものである。
【0025】
転写紙の両面に画像が作像される場合は、各給紙トレイ8〜10から給紙され作像された転写紙を通常排紙トレイ104側に導かないで、経路切り替えのための分岐爪(反転ユニット)112を上側にセットすることで、一旦両面給紙ユニット111にストックする。両面給紙ユニット111にストックされた転写紙は、再び感光体15に作像されたトナー画像が転写されるために、両面給紙ユニット111から再給紙される。その後、経路切り替えのための分岐爪112を下側にセットすることで、転写紙を排紙トレイ104に導く。このように両面給紙ユニット111は、転写紙の両面に画像が作成される場合に使用される。感光体15、搬送ベルト16、定着ユニット17、排紙ユニット18、現像ユニット27は、図示しないメインモータによって駆動され、各給紙ユニット11〜13は、メインモータの駆動を各々給紙クラッチ(図示せず)によって伝達駆動される。縦搬送ユニット14は、メインモータの駆動を中間クラッチ(図示せず)によって伝達駆動される。
【0026】
なお、図1には図示していないが、本実施形態の画像形成装置は、画像形成装置全体の処理を制御するコントローラを備える。コントローラはその内部構成として、例えば、CPU(Central Processing Unit)、CPUを制御するプログラム等の固定的なデータを予め格納したROM(Read Only Memory)、各種データを一時的に記憶するエリアを形成するRAM(Random Access Memory)で構成される。また、本実施形態の画像形成装置は、通信心ターフェースを備える。通信インターフェースは、コントローラによって制御され、画像形成装置の外部装置との通信を実現する。外部装置との通信は無線通信(ネットワーク通信)及び有線通信を含み、無線通信には電子メールの送受信も含まれる。また、本実施形態の画像形成装置は、そのほかにも、スキャナエンジン、プリンタエンジン、FAXボード、ユーザインターフェース(操作表示部)、補助記憶装置(例えばハードディスクなど)を備える。
【0027】
次に、本実施形態の画像形成装置の各機能について、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態の画像形成装置の各機能を示すブロック図である。なお以下では、電子文書の一例をメールとして説明する。
【0028】
本実施形態の画像形成装置は、電子文書受信手段200、電子文書解析手段201、電子文書生成手段202、言語切替手段203、電子文書送信手段204、アドレス情報記憶手段205、宛先設定手段206、警告文記憶手段207、警告文決定手段208、言語解析手段209、受信確認設定手段210を有する。これら各手段の間では、情報のやり取り(送出、受け取り)が可能である。また、これら各手段は、上述したハードウェア(コントローラ、通信インターフェース、ユーザインターフェース、補助記憶装置等)により実現される。
【0029】
〔電子文書受信手段200〕
電子文書受信手段200は、インターネットを介してメールを受信し、記憶する。
【0030】
〔電子文書解析手段201〕
電子文書解析手段201は、電子文書受信手段200で受信されたメールに対して解析を行う。解析の対象となる電子文書受信手段200で受信したメール(受信メール)の例を図3に示す。図3に示すように、受信メールは、ヘッダ、本文、シグネチャから構成される。電子文書解析手段201は、受信メールのヘッダ、本文、シグネチャに対して文字検索を行い、受信メールの発信元の国や地域を特定できる文字列を検出する。ここで検出される文字列の例としては、シグネチャにおけるメールアドレスのドメインや電話番号の国番号、ヘッダにおけるサーバパスのドメインなどが挙げられる。なお、文字検索を利用するため、メールアドレスや電話番号のように表記ルールが存在するものは検出しやすく、会社名、氏名などはユニークな情報は検出しにくい傾向がある。例えばメールアドレスの場合は、表記ルールとして、「@」、「.com」、「.co」、「.ac」、「.jp」などの文字が含まれるので検出しやすくなる。よって、最も検出しやすいのはメールアドレスとなり、以下、電話番号、住所、会社名、氏名の順となる。なお、メールアドレスに関しては、正規表現のチェック方法などが広く開示されているため、これらを利用するようにしてもよい。
【0031】
次に、電子文書解析手段201は、検出した文字列を基に、受信メールの発信元の言語を特定する。発信元の言語とは、発信元の国や地域で一般的に使用されている言語のことである。例えば図3のシグネチャから、文字列としてメールアドレス「taro.rico@ricoh.co.jp」が検出された場合、電子文書解析手段201は、メールアドレスにおけるトップレベルドメインの「jp」から発信元が「日本」と特定することができる。また、例えば、図3のシグネチャから、文字列として電話番号「XXX-81-XXX-XXX-XXXX」が検出された場合、電話番号の国番号の「81」から発信元が「日本」と特定することができる。このように電子文書解析手段201は、発信元の国や地域を特定することで、発信元の言語を「日本語」として特定できる。
【0032】
次に、電子文書解析手段201は、特定した発信元の言語を示す言語情報(上記の例では「日本語」となる)を、言語切替手段203又はアドレス情報記憶手段205へ送出する。受信メールに対して返信が行われる場合には、言語情報は言語切替手段203へ送出される。一方、受信メールに対して返信が行われない場合には、言語情報はアドレス情報記憶手段205へ送出される。
【0033】
また、電子文書解析手段201は、受信メールの発信元のメールアドレスを特定(検出)する。特定されるメールアドレスは、上記の例では「taro.rico@ricoh.co.jp」となる。そして、電子文書解析手段201は、特定した発信元のメールアドレスを示す情報(以下単に「メールアドレス」と表記する)を、電子文書生成手段202又はアドレス情報記憶手段205へ送出する。受信メールに対して返信が行われる場合には、メールアドレスは電子文書生成手段202へ送出される。一方、受信メールに対して返信が行われない場合には、メールアドレスは言語情報とともにアドレス情報記憶手段205へ送出される。なお、電子文書解析手段201は、受信メールの解析の結果、氏名、電話番号、FAX番号などを検出した場合にも、それらを示す情報をアドレス情報記憶手段205へ送出する。
【0034】
また、電子文書解析手段201は、受信メールの解析の結果、図3に示すシグネチャ(発信元の署名を示す署名情報の一例)を検出できなかった場合、シグネチャがない旨を示す情報を警告文決定手段208へ送出する。なお、シグネチャがなくても、例えばサーバのデータパスにより発信元の言語を特定できる場合もある。その場合、電子文書解析手段201は、シグネチャがない旨を示す情報と、特定した言語を示す言語情報とを、警告文決定手段208へ送出する。また、シグネチャがない旨を示す情報の送出の際、電子文書解析手段201は、電子文書生成手段202に対し、受信メールの発信元のメールアドレスを送出する。これにより、受信メールの発信元に対して、警告メールの生成、送信が行われる(詳細は後述)。
【0035】
〔電子文書生成手段202〕
電子文書生成手段202は、本実施形態の画像形成装置から送信されるメール(送信メール)を生成する。電子文書生成手段202は、電子文書解析手段201で検出されたメールアドレス、又は、宛先設定手段206で受け付けられたメールアドレスを受け取る。そして、電子文書生成手段202は、受け取ったメールアドレスを宛先として設定したメール(メールデータ)を生成する。メールの生成の際、言語切替手段203から本文及びシグネチャの文字列を示す情報(詳細は後述)を受け取った場合、電子文書生成手段202は、その文字列を含むようにメールを生成する。また、メールの生成の際、警告文決定手段208から本文及びシグネチャの文字列を示す情報(詳細は後述)を受け取った場合、電子文書生成手段202は、その文字列を含むようにメールを生成する。電子文書生成手段202は、生成したメールを電子文書送信手段204へ送出する。
【0036】
〔言語切替手段203〕
言語切替手段203は、言語情報に応じて送信メールで使用する言語を切り替える。言語切替手段203は、図4の右図に示すデータテーブルを保持している。このデータテーブルは、送信メール文内容情報を示している。送信メール文内容情報は、図4の例では、日本語、英語、ドイツ語、フランス語の言語毎に、送信メールの内容となる本文及びシグネチャの文字列(定型文)が対応付けられている。シグネチャの文字列は、例えば問い合わせ先専用のメールアドレス(gfax21@mailsrv1.XXXX.ricoh.co.jp)である。本文及びシグネチャの文字列は、付加情報の一例である。言語切替手段203は、例えば、電子文書解析手段201から受け取った言語情報が日本語を示している場合、図4のデータテーブルの中から、日本語に対応付けられている本文とシグネチャの文字列を選択する。そして、言語切替手段203は、選択した本文とシグネチャの文字列を示す情報を、電子文書生成手段202へ送出する。
【0037】
なお、言語切替手段203は、上記言語情報を、アドレス情報記憶手段205又は言語解析手段209から取得することもある。
【0038】
〔電子文書送信手段204〕
電子文書送信手段204は、電子文書生成手段202で生成された送信メール(後述する警告メールや再送メールを含む)を、電子文書生成手段202で設定されたメールアドレスに従って、インターネットを介して送信する。
【0039】
〔アドレス情報記憶手段205〕
アドレス情報(例えば、メールアドレス、電話番号、FAX番号)に係るアドレス情報を記憶する。アドレス情報のデータ構造の例を図5に示す。図5に示すように、アドレス情報は、登録番号、名前、読み仮名、機器での表示名、一覧表示時の見出し選択などの情報があり、これら以外にも各機能の設定情報として、メール情報、フォルダ情報、ファクス情報、認証情報、グループ情報などがあるが、実装上はこれらは別のデータテーブルとなり、そのリンク情報を持つこととなる。また、メール情報は、No(識別番号)、メールアドレス、言語、使用対象、SMTPサーバ経由などの情報がある。また、ファクス情報は、No(識別番号)、FAX番号、回線、拡張宛先、海外送信モード、発信元名称選択などの情報がある。
【0040】
図5に示すアドレス情報は、電子文書解析手段201から受け取った言語情報とメールアドレス(電話番号やFAX番号の場合もあり)とが対応付けて記憶される。すなわち、アドレス情報記憶手段205は、電子文書解析手段201からメールアドレス及び言語情報を受け取ると、所定の登録番号を割り当て、メールアドレスと言語情報とを関連付けて記憶する。受け取ったメールアドレス及び言語情報は、図5のメール情報として記憶される。なお、その他の情報(例えば、名前、読み仮名、表示名等)については、ユーザが任意に設定登録できる。
【0041】
〔宛先設定手段206〕
宛先設定手段206は、ユーザの操作による送信メールの宛先の指定を受け付ける。宛先の指定としては、手動での入力と、宛先選択エリアでの選択とがある。宛先設定手段206は、例えば図6に示す宛先指定画面を表示する。ユーザは、手動で入力したい場合、画面中の「手動入力」を選択する操作を行い、その後、所望の宛先としてメールアドレスを入力する。また、ユーザは、宛先選択エリアで選択したい場合、画面中の「宛先選択エリア」から所望の宛先を選択する操作を行う。図6に示すように、宛先選択エリアには、アドレス情報として登録されているものが表示される。図6の例では、宛先として、アドレス情報の登録番号と名前が表示されている。すなわち、宛先設定手段206は、アドレス情報記憶手段205に記憶されているアドレス情報の登録番号と名前を読み出し、読み出した登録番号と名前を基に宛先選択エリアを形成する。
【0042】
宛先設定手段206は、ユーザにより宛先としてメールアドレスが手動入力された場合、そのメールアドレスを、電子文書生成手段202、言語切替手段203及び言語解析手段209へ送出する。また、宛先設定手段206は、ユーザにより宛先選択エリアで宛先が選択された場合、その宛先に対応付けられて記憶されているメールアドレスをアドレス情報記憶手段205から読み出し、読み出したメールアドレスを、電子文書生成手段202、言語切替手段203及び言語解析手段209へ送出する。
【0043】
なお、宛先設定手段206は、上述した送信メールの宛先の指定だけでなく、ユーザによる各種操作も受け付ける。ユーザの操作の例としては、送信メールの送信を指示する操作、受信メールに返信する場合にその受信メールを選択する操作、アドレス情報の内容を任意に設定登録する操作、送信メールの定型文を選択する操作(詳細は後述)、言語が特定できない場合に採用するデフォルト言語を指定する操作(詳細は後述)等が挙げられる。これらの操作に関する情報も、電子文書生成手段202、言語切替手段203及び言語解析手段209へ送出される。
【0044】
〔警告文記憶手段207〕
警告文記憶手段207は、警告文情報を記憶する。警告文情報とは、警告文メールの生成に使用される情報である。警告文メールとは、受信メールに署名情報(例えば図3に示すシグネチャ等)が記載されていない場合に、その受信メールの発信元に対して、署名情報を記載(添付)してメールの送信を行うように警告するためのメールである。
【0045】
警告文情報のデータ構造の例を図7に示す。警告文情報としては、No(識別番号)、言語(言語情報)、文字コード、警告メール文内容情報などの情報がある。警告メール文内容情報に関しては、言語によって文字数、行数が異なる可能性があるため、実装上はこれらは別のデータテーブルとなり、そのリンク情報を持つこととなる。図7では、警告文メール文内容情報の例として、日本語警告メール文内容情報と英語警告メール文内容情報を示している。これらの情報は、No(識別情報)毎に、警告メールの内容となる本文及びシグネチャの文字列(定型文)が対応付けられている。本文及びシグネチャの文字列は、付加情報(警告付加情報)の一例である。なお、図7の例では、日本語警告メール文内容情報と英語警告メール文内容情報における全てのNoには、共通のシグネチャの文字列が対応付けられている。このシグネチャの文字列は、問い合わせ先専用のメールアドレス(gfax21@mailsrv1.XXXX.ricoh.co.jp)や、図3に示すシグネチャの文字列(会社名、住所、所属部門、名前、電話番号、FAX番号、個人用メールアドレス)が挙げられる。
【0046】
〔警告文決定手段208〕
警告文決定手段208は、電子文書解析手段201から受信メールにシグネチャがない旨を示す情報を受け取った場合に、電子文書解析手段201から言語情報を受け取ったか否かに応じて、警告文記憶手段207に記憶されている警告メール文内容情報の中から、本文及びシグネチャの文字列を選択する。例えば、シグネチャがない旨を示す情報とともに言語情報を受け取り、その言語情報が日本語を示している場合、警告文決定手段208は、図7の日本語警告メール文情報の中から、予め定められたNoの本文とシグネチャの文字列を選択する。また、例えば、シグネチャがない旨を示す情報だけを受け取った場合、警告文決定手段208は、図7の日本語、英語、ドイツ語、フランス語の全ての警告メール文情報(ドイツ語とフランス語については図示せず)の中から、予め定められたNoの本文とシグネチャの文字列を選択する。そして、警告文決定手段208は、選択した本文とシグネチャの文字列を示す情報を、電子文書生成手段202へ送出する。
【0047】
〔言語解析手段209〕
言語解析手段209について説明する。上述したように、言語切替手段203は、アドレス情報記憶手段205から言語情報を取得することがある。例えば、宛先設定手段206で送信メールのメールアドレスが受け付けられたときに、言語切替手段203は、そのメールアドレスを検索キーとして、アドレス情報記憶手段205に記憶されているアドレス情報(メール情報)の中から、該当する言語情報を取得する。しかしながら、アドレス情報は登録されているものの言語情報がない場合や、アドレス情報自体が登録されていない場合がある。前者の場合の例としては、電子文書解析手段201が受信メールにおいて発信元の言語を特定できなかった場合であり、後者の場合の例としては、ユーザの手動入力により、宛先設定手段206が、アドレス情報として登録されていないメールアドレス(これまでに入力されたことのない又は受信したことのないメールアドレス)を受け付けた場合である。それらの場合、アドレス情報記憶手段205に言語情報が登録されていないため、言語切替手段203は言語情報を取得できない。そこで、言語解析手段209は、言語情報を取得できなかった言語切替手段203からの要求を受けて、所定の情報を基に解析を行い、送信メールの宛先(送信先)の言語を特定し、特定した言語を示す言語情報を言語切替手段203へ送出する。この言語解析手段209における言語の特定の各例について図9を参照して具体的に説明する。
【0048】
図9の(1)の例について説明する。言語情報を取得できなかった言語切替手段203から要求を受けた言語解析手段209は、宛先設定手段206で受け付けられたメールアドレスを検索キーとして、アドレス情報記憶手段205に記憶されているアドレス情報から言語情報以外の情報を読み出す。そして、言語解析手段209は、読み出した情報を基に、送信メールの宛先の言語(送信メールの宛先(送信先)となる国や地域で一般的に使用されている言語)を特定する。例えば、アドレス情報にFAX番号が登録されていれば、言語解析手段209は、そのFAX番号を読み出し、その国番号から送信メールの宛先の言語を特定する。図9の(1)に示すように、FAX番号の国番号が「81」の場合、その国番号は「日本」であるので、送信メールの宛先の言語が「日本語」であると特定できる。
【0049】
図9の(2)の例について説明する。言語情報を取得できなかった言語切替手段203から要求を受けた言語解析手段209は、宛先設定手段206で受け付けられたユーザが手動入力したメールアドレスのドメインから国を判別し、言語を特定する。例えば、手動入力されたメールアドレスが「taro.rico@ricoh.co.jp」である場合、メールアドレスにおけるトップレベルドメインの「jp」から送信メールの宛先が「日本」と判断することができるので、送信メールの宛先の言語を「日本語」として特定できる。
【0050】
図9の(3)の例について説明する。例えば、宛先設定手段206は、例えば図9の(3)に示す本文選択画面を表示する。本文選択画面とは、ユーザが、送信メールを作成するときに、本文の入力を行うための画面である。この画面において、ユーザは、本文を直接入力したり、あるいは、予め記憶されている定型文を選択したりする。図9の(3)の画面例では、定型文選択の例として、「お客様への挨拶」、「設計への依頼文書」、「海外販社への依頼」がある。定型文には予め文字コードが登録されている。言語情報を取得できなかった言語切替手段203から要求を受けた言語解析手段209は、宛先設定手段206で受け付けられたユーザが選択した定型文の文字コードから国を判別し、言語を特定する。例えば、図9においてユーザが「お客様への挨拶」を選択する操作を行うと、「お客様への挨拶」の定型文が日本語(SJIS)で登録されていることから、言語解析手段209は、送信メールの宛先を「日本」と特定でき、送信メールの宛先の言語を「日本語」として特定できる。なおここでは、送信メールの作成に係る操作の例として定型文選択の操作を基に言語を特定する例について説明したが、その他の操作を基に言語を特定するようにしてもよい。
【0051】
図9の(4)の例について説明する。例えば、宛先設定手段206は、例えば図9の(4)に示すデフォルト言語設定画面を表示する。デフォルト言語設定画面とは、初期設定(基本設定)として、ユーザが、所定の言語をデフォルト言語として設定するための画面である。図9の(4)の例では、デフォルト言語として「日本語」が設定されている。宛先設定手段206は、設定されたデフォルト言語を示すデフォルト言語情報を記憶しておく。そして、言語解析手段209は、上述した図9の(1)〜(3)のいずれの方法を用いても言語を特定できない場合、宛先設定手段206からデフォルト言語情報を取得し、そのデフォルト言語情報が示す言語を採用する。
【0052】
以上のようにして、言語解析手段209は、送信メールの宛先の言語を特定(採用)した後、その特定(採用)した言語を示す言語情報を言語切替手段203へ送出する。なお、上記図9の(1)〜(4)のどれを行うようにするかは、ユーザが任意に設定できるものとする。
【0053】
〔受信確認設定手段210〕
受信確認設定手段210は、ユーザからの指示(操作)を受けて、電子文書送信手段204から送信される送信メールに、送信相手(送信メールの受け手)から受信確認メールの送信を要求する設定を行う。受信確認メールとは、送信相手が送信メールを受信したかどうかを示すものであり、このメールを受け取ることで、送信メールの送り手が、送信メールが送信相手に受信されたかどうかを確認できる。設定の例としては、受信確認設定手段210が、送信メールに対し、受信確認メールの送信を要求する情報を付加するようにする。付加する情報は、例えば、受信確認メールの送信を要求する文字列が挙げられる。この文字列は、予め定められた定型文などが挙げられる。なお、要求した受信確認メールを送信相手から受信した場合については後述する。
【0054】
以上のように構成された本実施形態の画像形成装置の動作の各例について、図10〜13を用いて以下に説明する。
【0055】
〔動作例1〕
図10は、受信メールに対して解析を行い、その受信メールに返信する場合及びその受信メールのアドレス情報を登録する場合の動作例を示すフローチャートである。
【0056】
電子文書受信手段200は、メールを受信し、記憶する(S11)。この受信メールは、例えば図3に示す構成である。
【0057】
ここでまず、宛先設定手段206が、受信メールに対して返信(送信メールの送信)を指示するユーザの操作を受け付けた場合(S12/YES)について説明する。
【0058】
電子文書解析手段201は、その受信メールの解析を行う(S13)。すなわち、上述したように、電子文書解析手段201は、受信メールの発信元のメールアドレスを検出(特定)する。また、電子文書解析手段201は、受信メールのヘッダ、本文、シグネチャに対して文字検索を行い、受信メールの発信元の国や地域を特定できる文字列(シグネチャにおけるメールアドレスのドメインや電話番号の国番号、ヘッダにおけるサーバパスのドメインなど)を検出する。次に、電子文書解析手段201は、検出した文字列を基に、発信元の言語を特定する。次に、電子文書解析手段201は、特定した発信元の言語の種類を示す言語情報を言語切替手段203へ送出する。また、電子文書解析手段201は、検出した発信元のメールアドレスを電子文書生成手段202へ送出する。
【0059】
次に、言語切替手段203は言語の切り替えを行い、電子文書生成手段202は送信メールの生成を行い、電子文書送信手段204は送信メールの送信を行う(S14)。すなわち、上述したように、言語切替手段203は、電子文書解析手段201から受け取った言語情報が示す言語に該当する本文及びシグネチャの文字列を、例えば図4の右図の送信メール文内容情報から選択する。次に、言語切替手段203は、選択した本文及びシグネチャの文字列を示す情報を電子文書生成手段202へ送出する。電子文書生成手段202は、電子文書解析手段201から受け取ったメールアドレスを宛先として設定したメールデータを生成し、そのメールデータに対し、言語切替手段203から受け取った本文及びシグネチャの文字列を含むように生成して、送信メールを完成させる。完成された送信メールは、例えば図4に示すようになる。図4の送信メールには、言語切替手段203により選択された日本語の本文とシグネチャ(問い合わせ先専用のメールアドレス)の文字列が記載された状態となっている。次に、電子文書生成手段202は、完成させた送信メールを電子文書送信手段204へ送出する。電子文書送信手段204は、電子文書生成手段202から受け取った送信メールを、その送信メールに設定されたメールアドレスに従って送信する。
【0060】
次に、宛先設定手段206が、受信メールに対して返信を指示するユーザの操作を受け付けない場合(S12/NO)について説明する。
【0061】
電子文書解析手段201は、その受信メールの解析を行う(S15)。この解析は、上記S13と同様である。ただしここでは、電子文書解析手段201は、特定した発信元の言語を示す言語情報と、検出した発信元のメールアドレスとを、アドレス情報記憶手段205へ送出する。なお、ここで送出される情報としては、言語情報とメールアドレスだけではなく、その他の解析結果(例えば、氏名、電話番号、FAX番号など)を示す情報を含んでもよい。
【0062】
アドレス情報記憶手段205において、電子文書解析手段201から送出されたメールアドレスがアドレス情報として既に登録(記憶)されている場合(S16/YES)、アドレス情報記憶手段205は、既に登録されているアドレス情報の内容を、今回受け取った情報(例えば、言語情報やその他の解析結果を示す情報)の内容に更新する(S18)。
【0063】
一方、アドレス情報記憶手段205において、電子文書解析手段201から送出されたメールアドレスがアドレス情報として登録(記憶)されていない場合(S16/NO)、アドレス情報記憶手段205は、今回受け取ったメールアドレスと言語情報(及びその他の解析結果を示す情報)とを対応付け、所定の識別番号を割り当てて、新規のアドレス情報として登録する(S17)。
【0064】
なお、送信メールの送信指示があった場合(S12/YES)でも、アドレス情報の新規登録又は更新が行われるようにしてもよい。すなわち、電子文書解析手段201は、S13の後又はS14の後において、特定した言語情報とメールアドレスをアドレス情報記憶手段205へ送出するようにする。その後、上述したS16〜S18の処理が行われるようにする。
【0065】
また、送信メールの送信指示があった場合(S12/YES)において、受信確認メールの送信要求の設定指示もあった場合は、S14の送信メールの送信前に、上述したように、受信確認設定手段210が、電子文書送信手段204から送信される送信メールに、送信相手(送信メールの受け手)から受信確認メールの送信を要求する設定を行うようにしてもよい。
【0066】
以上のように、図10の動作例によれば、受信メールに対して言語解析を行うことでその受信メールの発信元(初めて受信する発信元を含む)の言語を特定することができ、特定した言語の付加情報で構成した送信メールで返信することができる。よって、アドレス情報(例えばメールアドレス)と付加情報(例えば本文及びシグネチャの定型文)とを予め関連付けて登録する操作を必要とせずに、送信メールに対して適切な言語(送信メールの受け手が読める言語)の付加情報を自動で付加することができる。また、アドレス情報の新規登録(S17)及び更新(S18)は自動的に行われるので、ユーザが新規登録及び更新のための操作を行う必要はない。
【0067】
〔動作例2〕
図11は、受信メールに対して解析を行い、シグネチャがないときに警告メールを送信する場合の動作例を示すフローチャートである。
【0068】
電子文書受信手段200は、メールを受信し、記憶する(S21)。
【0069】
電子文書解析手段201は、受信メールに対して解析を行い、シグネチャ(署名情報)の検出を行う(S22)。
【0070】
受信メールからシグネチャが検出できた場合(S22/NO)、そのまま処理を終了する。その後、例えば、上述した図10のS13、S14の処理動作が行われてもよい。
【0071】
一方、受信メールからシグネチャが検出できなかった場合(S22/YES)、電子文書解析手段201は、上述した図10のS13やS15の処理動作と同様にして、受信メールの発信元の言語を特定するとともに、受信メールのメールアドレスを検出する(S23)。
【0072】
ここでまず、発信元の言語が特定できた場合(S23/NO)、すなわち、受信メールにおいて、シグネチャを検出できなかったが、発信元の言語は特定できた場合について説明する。すなわちこの場合は、シグネチャがないので、電子文書解析手段201が、受信メールにおいてヘッダ(例えばサーバのデータパス)や本文の解析により、発信元の言語を特定できた場合である。
【0073】
電子文書解析手段201は、特定した言語を示す言語情報及びシグネチャがない旨を示す情報を警告文決定手段208へ送出するとともに、検出したメールアドレスを電子文書生成手段202へ送出する。警告文決定手段208は、言語情報及びシグネチャがない旨を示す情報を受け取ると、警告文記憶手段207の警告メール文内容情報の中から、受け取った言語情報が示す言語に該当する本文及びシグネチャの文字列を選択する。例えば、言語情報が日本語を示す場合、図7の日本語警告メール文内容情報において、No.1〜5の本文及びシグネチャ(図示せず)の文字列が選択される。どのNoが選択されるかは予めユーザにより設定されているとする。警告文決定手段208は、選択したNo.1〜5の本文及びシグネチャの文字列を示す情報を電子文書生成手段202へ送出する。電子文書生成手段202は、電子文書解析手段201から受け取ったメールアドレスを宛先として設定し、警告文決定手段208から受け取った本文及びシグネチャの文字列が含まれるメールデータ(警告メールA)を生成する。このとき生成される警告メールAの例は図8の左図のようになる。図8に示す警告メールAは、本文として、シグネチャ(署名情報)が含まれていない旨、送信元が特定できないことによる拒絶への注意、シグネチャを付加する要望、警告メール自体が画像形成装置から自動で送信されている旨、問い合わせ先を以下に記す旨が記載されており、また、シグネチャとして、問い合わせ先専用のメールアドレス(gfax21@mailsrv1.XXXX.ricoh.co.jp)、会社名、住所、所属部門、名前、電話番号、FAX番号、個人用メールアドレスが記載されている。電子文書生成手段202は、生成した警告メールAのメールデータを、電子文書送信手段204へ送出する。電子文書送信手段204は、警告メールAに設定されたメールアドレスに従って、警告メールAの送信を行う(S26)。
【0074】
次に、発信元の言語が特定できなかった場合(S23/YES)、すなわち、受信メールにおいて、シグネチャを検出できず、発信元の言語も特定できない場合について説明する。すなわちこの場合は、電子文書解析手段201が、受信メールにおいてヘッダや本文を解析しても、発信元の言語を特定できなかった場合である。
【0075】
電子文書解析手段201は、シグネチャがない旨を示す情報を警告文決定手段208へ送出するとともに、検出したメールアドレスを電子文書生成手段202へ送出する。警告文決定手段208は、シグネチャがない旨を示す情報だけを受け取ると、警告文記憶手段207の警告メール文内容情報から、全ての言語の本文及びシグネチャの文字列を選択する。図7の例で言うと、日本語警告メール文内容情報においてNo.3の本文及びシグネチャの文字列が選択され、英語、ドイツ語、フランス語の各警告メール文内容情報(ドイツ後とフランス語は図示せず)においても同じくNo.3の本文及びシグネチャの文字列が選択される(シグネチャの文字列は全ての言語で共通)。どのNoが選択されるかは予めユーザにより設定されているとする。警告文決定手段208は、選択した上記4つの言語のNo.3の本文及びシグネチャの文字列を示す情報を電子文書生成手段202へ送出する。次に、電子文書生成手段202は、電子文書解析手段201から受け取ったメールアドレスを宛先として設定し、警告文決定手段208から受け取った本文及びシグネチャの文字列が含まれるメールデータ(警告メールB)を生成する。このとき生成される警告メールBの例は図8の左図のようになる。図8に示す警告メールBは、本文として、シグネチャを付加する要望が4つの言語で記載されており、また、シグネチャとして、問い合わせ先専用のメールアドレス(gfax21@mailsrv1.XXXX.ricoh.co.jp)、会社名、住所、所属部門、名前、電話番号、FAX番号、個人用メールアドレスが記載されている。電子文書生成手段202は、生成した警告メールBのメールデータを、電子文書送信手段204へ送出する。電子文書送信手段204は、警告メールBに設定されたメールアドレスに従って、警告メールBの送信を行う(S26)。
【0076】
なお、上述した警告メールの生成及び送信は、受信メールの受信後すぐに実行されることが好ましいが、受信後所定の時間を経た後で実行されてもよい。その場合、電子文書解析手段201は、例えば宛先設定手段206においてユーザによる受信メールの選択操作が受け付けられた場合に、その受信メールを電子文書受信手段200から読み出し、上述したように、その受信メールに対して、シグネチャの有無の判断と言語及びメールアドレスの特定を行う。そして、電子文書解析手段201は、シグネチャが無い旨を示す情報を(言語が特定できた場合は言語情報も)警告文決定手段208へ送出し、メールアドレスを電子文書生成手段202へ送出する。その後の動作は上述したとおりである。
【0077】
また、図11のフローにおいて、S26の警告メールの送信の前に、受信確認設定手段210が、ユーザの指示に基づき、電子文書送信手段204から送信される警告メールに、送信相手(警告メールの受け手)から受信確認メールの送信を要求する設定を行うようにしてもよい。
【0078】
以上のように、図11の動作例によれば、シグネチャなしの受信メールを受信した場合に警告メールを自動送信することで、受信メールの発信元に対し、シグネチャの付加を啓蒙することができる。
【0079】
〔動作例3〕
図12は、アドレス情報に言語情報が登録されていないときに言語解析手段209により言語の特定を行い、送信メールを送信する場合の動作例を示すフローチャートである。
【0080】
宛先設定手段206は、ユーザの操作により送信メールの送信の指示及びその送信メールのメールアドレスの指定を受け付けると(S31/YES)、そのメールアドレスを電子文書生成手段202、言語切替手段203及び言語解析手段209へ送出する。宛先設定手段206が送信メールの送信の指示を受け付けない場合(S31/NO)、処理を終了する。
【0081】
言語切替手段203は、宛先設定手段206から受け取ったメールアドレスを検索キーとして、アドレス情報記憶手段205のアドレス情報を特定し、そのアドレス情報に言語情報が対応付けられているかを確認する(S32)。
【0082】
確認の結果、アドレス情報に言語情報が対応付けられている場合(S32/NO)、その言語情報に基づいた言語切替、送信メールの生成、送信が行われる(S34)。すなわち、言語切替手段203は、アドレス情報に対応付けられている言語情報をアドレス情報記憶手段205から取得する。次に、言語切替手段203は、取得した言語情報が示す言語に該当する本文及びシグネチャの文字列を、例えば図4の右図の送信メール文内容情報から選択する。次に、言語切替手段203は、選択した本文及びシグネチャの文字列を示す情報を電子文書生成手段202へ送出する。電子文書生成手段202は、宛先設定手段206から受け取ったメールアドレスを宛先として設定したメールデータを生成し、そのメールデータに対し、言語切替手段203から受け取った本文及びシグネチャの文字列を含むように生成して、送信メールを完成させる。完成された送信メールは、例えば図4に示すようになる。電子文書生成手段202は、その送信メールを電子文書送信手段204へ送出し、電子文書送信手段204は、受け取った送信メールの送信を行う。
【0083】
一方、確認の結果、アドレス情報はあるものの言語情報が対応付けられていない場合又はアドレス情報自体が登録されていない場合(S32/YES)、言語解析手段209での言語の特定が行われる(S33)。すなわち、言語切替手段203は、アドレス情報記憶手段205から言語情報を取得できなかったため、言語解析手段209に対し、言語の特定を要求する。その要求を受けた言語解析手段209は、上述した図9の(1)〜(4)のいずれかの方法で、言語の特定を行う(S33)。言語解析手段209は、特定した言語(又は、採用するデフォルト言語)を示す言語情報を言語切替手段203へ送出する。その後、その言語情報に基づいた言語切替、送信メールの生成、送信が行われる(S34)。すなわち、言語切替手段203は、言語解析手段209から受け取った言語情報が示す言語に該当する本文及びシグネチャの文字列を、例えば図4の右図の送信メール文内容情報から選択する。次に、言語切替手段203は、選択した本文及びシグネチャの文字列を示す情報を電子文書生成手段202へ送出する。電子文書生成手段202は、宛先設定手段206から受け取ったメールアドレスを宛先として設定したメールデータを生成し、そのメールデータに対し、言語切替手段203から受け取った本文及びシグネチャの文字列を含むように生成して、送信メールを完成させる。完成された送信メールは、例えば図4に示すようになる。電子文書生成手段202は、その送信メールを電子文書送信手段204へ送出し、電子文書送信手段204は、受け取った送信メールの送信を行う。
【0084】
なお、S31の送信メールの送信指示には、例えば、電子文書記憶手段200に記憶されている受信メールに対する返信指示、ユーザの手動入力により宛先設定手段206が受け付けた宛先(メールアドレス)への送信指示、ユーザの宛先選択エリアでの選択により宛先設定手段206が受け付けた宛先(メールアドレス)への送信指示などを含む。宛先設定手段206が受け付けるメールアドレスには、初めて受け付けるものも含む。
【0085】
また、図12のフローにおいて、アドレス情報の新規登録又は更新が行われるようにしてもよい。すなわち、言語解析手段209は、S33の後又はS34の後において、言語情報とメールアドレスをアドレス情報記憶手段205へ送出するようにする。その後、アドレス情報記憶手段205において、上述した図10のS16〜S18の処理が行われるようにする。
【0086】
また、図12のフローにおいて、S34の送信メールの送信の前に、受信確認設定手段210が、ユーザの指示に基づき、電子文書送信手段204から送信される送信メールに、送信相手(送信メールの受け手)から受信確認メールの送信を要求する設定を行うようにしてもよい。
【0087】
以上のように、図12の動作例によれば、アドレス情報に言語情報がない場合でも、送信メールの宛先(初めて送信する宛先を含む)の言語を特定することができ、特定した言語の付加情報で構成した送信メールを送信することができる。よって、アドレス情報(例えばメールアドレス)と付加情報(例えば本文及びシグネチャの定型文)とを予め関連付けて登録する操作を必要とせずに、送信メールに対して適切な言語(送信メールの受け手が読める言語)の付加情報を自動で付加することができる。
【0088】
〔動作例4〕
図13は、受信確認メールを受信した場合の動作例を示すフローチャートである。すなわち、所定の送信メール(又は警告メール)を送信相手に送信するときにその送信メールに受信確認メールの送信要求を設定し、その後、送信相手が受信確認メールを送信してきた場合である。
【0089】
電子文書受信手段200は、受信確認メールを受信し、記憶する(S41)。
【0090】
電子文書解析手段201は、通常の受信メールに対するのと同様に、受信確認設定メールの言語解析を行い、メールアドレスと言語を特定する(S42)。すなわち、電子文書解析手段201は、受信確認設定メールの全文(ヘッダ、本文、シグネチャ)に対し文字検索を行い、受信確認メールの発信元(送信相手)の国や地域を特定できる文字列を検出し、検出した文字列を基に、発信元の言語とメールアドレスを特定する。
【0091】
ここで、電子文書解析手段201は、特定した言語が、予めアドレス情報記憶手段205に記憶されているアドレス情報の言語情報と異なるかどうかを確認する(S43)。すなわち、電子文書解析手段201は、特定したメールアドレスを検索キーとして、アドレス情報記憶手段205に記憶されている言語情報(特定したメールアドレスに対応付けられている言語情報)を取得する。次に、電子文書解析手段201は、取得した言語情報が示す言語と、特定した言語とを照合する。
【0092】
その照合の結果、両者に差異がない場合(S43/NO)、処理を終了する。一方、照合の結果、両者に差異がある場合(S43/YES)、再送メールの生成、送信が行われる(S44、S45)。すなわち、電子文書解析手段201は、特定した言語(受信確認メールで特定した言語)を示す言語情報を言語切替手段203へ送出するとともに、電子文書生成手段202に対し、特定したメールアドレスを送出する。言語切替手段203は、電子文書解析手段201から受け取った言語情報が示す言語に該当する本文及びシグネチャの文字列を、例えば図4の右図の送信メール文内容情報から選択する。次に、言語切替手段203は、選択した本文及びシグネチャの文字列を示す情報を電子文書生成手段202へ送出する。電子文書生成手段202は、電子文書解析手段201から受け取ったメールアドレスを宛先として設定したメールデータを生成し、そのメールデータに対し、言語切替手段203から受け取った本文及びシグネチャの文字列を含むように生成して、再送メールを完成させる。そして、電子文書生成手段202は、その再送メールを電子文書送信手段204へ送出し、電子文書送信手段204は、受け取った再送メールの送信を行う。
【0093】
なお、上記照合の結果、両者に差異がある場合(S43/YES)、電子文書解析手段201は、特定した言語(受信確認メールで特定した言語)を示す言語情報をアドレス情報記憶手段205へ送出し、登録済みのアドレス情報においてその言語情報に更新されるようにすることが好ましい。
【0094】
以上のように、図13の動作例によれば、受信確認メールを受信することで先に送信した送信メールを相手が受け取ったことを確認できるとともに、言語情報が以前と異なっていた場合には、受信確認メールで特定した言語で構成した再送メールを送信することができる。
【0095】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
【0096】
例えば、上述した実施形態における動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成によって実行することも可能である。
【0097】
ソフトウェアによる処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させてもよい。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させてもよい。
【0098】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、CDーROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magneto Optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。
【0099】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送してもよい。または、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送してもよい。コンピュータでは、転送されてきたプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることが可能である。
【0100】
また、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
【符号の説明】
【0101】
1 自動原稿送り装置(ADF)
2 原稿台
3 給送ローラ
4 給送ベルト
5 排送ローラ
6 コンタクトガラス
7 原稿セット検知センサ
8 第1トレイ
9 第2トレイ
10 第3トレイ
11 第1給紙ユニット
12 第2給紙ユニット
13 第3給紙ユニット
14 縦搬送ユニット
15 感光体
16 搬送ベルト
17 定着ユニット
18 排紙ユニット
27 現像ユニット
50 読取ユニット
51 露光ランプ
52 第1ミラー
53 レンズ
54 CCDイメージセンサ
55 第2ミラー
56 第3ミラー
57 書込ユニット
58 レーザ出力ユニット
59 結像レンズ
60 ミラー
100 フィニッシャ
101 分岐偏向板
102 通常排紙ローラ
103 搬送ローラ
104 通常排紙トレイ
105 搬送ローラ
106 ステープラ
107 搬送ローラ
108 ステープル台
109 ジョガー
110 中綴じステープル・断裁完了排紙トレイ
111 両面給紙ユニット
112 分岐爪
113 両面入紙搬送路
114 反転排紙搬送路
115 搬送ローラ
116 搬送ローラ
117 搬送ローラ
118 搬送ローラ
119 折り紙搬送路
120 パンチユニット
121 中綴じステープラ
122 排紙搬送ローラ
123 断裁機
200 電子文書受信手段
201 電子文書解析手段
202 電子文書生成手段
203 言語切替手段
204 電子文書送信手段
205 アドレス情報記憶手段
206 宛先設定手段
207 警告文記憶手段
208 警告文決定手段
209 言語解析手段
210 受信確認設定手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0102】
【特許文献1】特開2003−6116号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して電子文書の受信を行う電子文書受信手段と、
前記電子文書受信手段で受信された受信電子文書の発信元のアドレスを特定するとともに、当該受信電子文書から前記発信元の国や地域を特定できる文字列を検出し、検出した文字列を基に当該受信電子文書の発信元の言語を特定する電子文書解析手段と、
電子文書に付加する付加情報を言語毎に対応付けて記憶しており、前記電子文書解析手段で特定された言語を基に、前記付加情報を選択する言語切替手段と、
前記電子文書解析手段で特定されたアドレスと、前記言語切替手段で選択された付加情報とを基に、前記ネットワークを介して送信する送信電子文書を生成する電子文書生成手段と、
前記電子文書生成手段で生成された送信電子文書を、前記アドレスを基に送信する電子文書送信手段と、
を有することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記電子文書解析手段で特定されたアドレスを記憶するアドレス情報記憶手段を有し、
前記アドレス情報記憶手段は、
前記電子文書解析手段により言語が特定された場合には、当該言語と前記アドレスとを対応付けて記憶し、
前記言語切替手段は、
前記送信電子文書の送信の指示があった場合、ユーザにより指定されたアドレスを基に、前記アドレス情報記憶手段から当該アドレスに対応付けられた言語を検索し、検索した言語を基に、前記付加情報を選択することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
前記言語切替手段が前記アドレス情報記憶手段から言語を検索できなかった場合に、言語の特定を行う言語解析手段を有し、
前記言語解析手段は、
前記アドレス情報記憶手段に記憶されている言語情報以外の情報、前記ユーザにより指定されたアドレスの文字列、前記ユーザにより行われた前記送信電子文書の作成に係る操作、初期設定として予め設定されている言語のいずれかを基に、言語を特定し、
前記言語切替手段は、
前記言語解析手段で特定された言語を基に、前記付加情報を選択することを特徴とする請求項2記載の通信装置。
【請求項4】
前記受信電子文書に発信元の署名を示す署名情報がないときに当該受信電子文書の発信元に対して警告を行うための警告電子文書に付加する警告付加情報を、言語毎に対応付けて記憶する警告文記憶手段と、
前記警告文記憶手段から予め定められた前記警告付加情報を選択する警告文決定手段と、を有し、
前記警告文決定手段は、
前記電子文書解析手段が前記受信電子文書から前記署名情報を検出できなかった場合、前記警告文記憶手段から前記警告付加情報を選択し、
前記電子文書生成手段は、
前記電子文書解析手段で特定されたアドレスと、前記警告文決定手段で選択された警告付加情報とを基に、前記警告電子文書を生成し、
前記電子文書送信手段は、
前記電子文書生成手段で生成された警告電子文書を、前記アドレスを基に送信することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記警告文決定手段は、
前記電子文書解析手段が前記受信電子文書から前記署名情報を検出できず、かつ、当該受信電子文書の発信元の言語を特定できた場合、特定できた言語の前記警告付加情報を選択し、
前記電子文書解析手段が前記受信電子文書から前記署名情報を検出できず、かつ、当該受信電子文書の発信元の言語を特定できなかった場合、全ての言語の前記警告付加情報を選択することを特徴とする請求項4記載の通信装置。
【請求項6】
前記電子文書送信手段から送信される電子文書に対し、当該電子文書を受信した旨を示す受信確認電子文書を送信するように要求する設定を行う受信確認設定手段を有し、
前記電子文書解析手段は、
前記電子文書受信手段で前記受信確認電子文書が受信された場合、当該受信確認電子文書の発信元のアドレスを特定するとともに、当該受信確認電子文書から前記発信元の国や地域を特定できる文字列を検出し、検出した文字列を基に当該受信確認電子文書の発信元の言語を特定し、
前記言語切替手段は、
前記電子文書解析手段で特定された言語が、前記アドレス情報記憶手段に記憶されている前記受信確認電子文書の発信元のアドレスに対応付けられた言語と異なる場合、前記電子文書解析手段で特定された言語を基に、前記付加情報を選択し、
前記電子文書生成手段は、
前記電子文書解析手段で特定されたアドレスと、前記言語切替手段で選択された付加情報とを基に、再送電子文書を生成し、
前記電子文書送信手段は、
前記電子文書生成手段で生成された再送電子文書を、前記アドレスを基に送信することを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項7】
ネットワークを介して送信する送信電子文書の送信の指示があった場合に、ユーザにより指定された前記送信電子文書の送信先のアドレスの文字列、又は、前記ユーザにより行われた前記送信電子文書の作成に係る操作のいずれかを基に、前記送信電子文書の送信先の言語を特定する言語解析手段と、
前記送信電子文書に付加する付加情報を言語毎に対応付けて記憶しており、前記言語解析手段で特定された言語を基に、前記付加情報を選択する言語切替手段と、
前記ユーザにより指定されたアドレスと、前記言語切替手段で選択された付加情報とを基に、前記送信電子文書を生成する電子文書生成手段と、
前記電子文書生成手段で生成された送信電子文書を、前記アドレスを基に送信する電子文書送信手段と、
を有することを特徴とする通信装置。
【請求項8】
ネットワークを介して電子文書の受信を行う電子文書受信ステップと、
前記電子文書受信ステップで受信された受信電子文書の発信元のアドレスを特定するとともに、当該受信電子文書から前記発信元の国や地域を特定できる文字列を検出し、検出した文字列を基に当該受信電子文書の発信元の言語を特定する電子文書解析ステップと、
電子文書に付加する付加情報を言語毎に対応付けて記憶する記憶手段から、前記電子文書解析ステップで特定された言語を基に、前記付加情報を選択する言語切替ステップと、
前記電子文書解析ステップで特定されたアドレスと、前記言語切替ステップで選択された付加情報とを基に、前記ネットワークを介して送信する送信電子文書を生成する電子文書生成ステップと、
前記電子文書生成ステップで生成された送信電子文書を、前記アドレスを基に送信する電子文書送信ステップと、
を有することを特徴とする電子文書処理方法。
【請求項9】
ネットワークを介して送信する送信電子文書の送信の指示があった場合に、ユーザにより指定された前記送信電子文書の送信先のアドレスの文字列、又は、前記ユーザにより行われた前記送信電子文書の作成に係る操作のいずれかを基に、前記送信電子文書の送信先の言語を特定する言語解析ステップと、
前記送信電子文書に付加する付加情報を言語毎に対応付けて記憶する記憶手段から、前記言語解析ステップで特定された言語を基に、前記付加情報を選択する言語切替ステップと、
前記ユーザにより指定されたアドレスと、前記言語切替ステップで選択された付加情報とを基に、前記送信電子文書を生成する電子文書生成ステップと、
前記電子文書生成ステップで生成された送信電子文書を、前記アドレスを基に送信する電子文書送信ステップと、
を有することを特徴とする電子文書処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−14647(P2012−14647A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−153308(P2010−153308)
【出願日】平成22年7月5日(2010.7.5)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】