説明

速度可変駆動モータをもつモジュラーベルト・コンベヤ

【課題】“弦状作用(コーダルアクション)”または“多角形作用(ポリゴンアクション)”によって、周期的に振動運動が起こり、リニアベルトまたはチェーン速度に好ましくない変動が生じる。たとえ小さな径の駆動輪であっても等速度である必要がある。
【解決手段】モジュラーベルトまたはチェーンが所定の変動可能な角速度で回転する駆動要素で回転され、弦状作用による速度のふらつきを補正するコンベヤシステム。速度信号ゼネレータがコンスタントな角速度で回転する駆動要素により駆動されるベルトの補正されていないリニア速度に概ね反比例する速度信号を発生する。この速度信号ゼネレータは、前記駆動要素に既知の関係をもって回転するエンコードされたパターンを検知する。このエンコードされたパターンは、所定の速度プロフィールを表し、このプロフィールは、ベルト速度の変動を補正したり、または、要望されたベルト速度パフォーマンスを与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には、動力駆動コンベヤ類およびこれらコンベヤの駆動方法に関する。さらに詳しくは、この発明は、速度可変の駆動モータにより回転される駆動要素に積極的に係合するベルトコンベヤもしくはチェーンコンベヤに関するものである。
【0002】
モジュラー・プラスチックコンベヤベルト類およびチェーン類は、ヒンジ接続点でヒンジピンにより互いに連結されて複数の無端ループになって列をなしている複数のベルトモジュール又はチェーンリンクから構成されている。このようなベルトまたはチェーンは、スプロケットまたはドラムのような回転駆動輪と遊び輪のまわりを、列をなして動くようになっている。駆動輪は、モータにより回転される。駆動輪と遊び輪の周側にある複数の歯のような制御面が前記ベルトまたはチェーンの対応する面に積極的に係合するようになっている。ヒンジ連結のチェーンリンクまたはベルト列は、堅牢なものであるから、チェーンまたはベルトは、駆動輪まわりにそって多角形をつくる。かくして、前記ベルトまたはチェーンの半径は、駆動輪まわりで周期的に変動する。一定の角速度でモータが駆動輪を駆動すると、半径の変動によりベルトまたはチェーンのリニア速度を変動させ、列状ベルトまたはチェーンリンクは、駆動輪に係合しているラインに対し上下に波動してしまう。この“弦状作用(コーダルアクション)”または“多角形作用(ポリゴンアクション)”によって、周期的に振動運動が起こり、リニアベルトまたはチェーン速度に変動が生じ、これによって製品コンベヤにおける搬送製品を押したり、動く歩道に乗っている人に不快な思いをさせたり、さらにはまた、共鳴振動や振幅が大きな振動を起こすことになる。このような作用は、駆動輪のまわりの接触面の数を増やすことで低減できる。図1Aと図1Bは、角速度が一定で駆動される歯が8ケのスプロケットと歯が24ケあるスプロケットのベルトまたはチェーンの直線速度を示す。しかしながら、歯が24ケあるスプロケットにおけるベルト速度の変化が少ないといっても、用途によっては前記作用に耐えることができない場合がある。さらに、歯が24ケあるスプロケットは、径が大きくなために、配置スペースに限界がある用途には不向きなものである。
【0003】
弦状作用による振動を低くするのに用いられる一つの試みは、スプロケットへのベルトの入口に案内をおき、前記ベルトの上下動の動きの範囲を抑えることである。しかしながら、ベルトと案内との間の衝撃と擦り合いで両者を傷つけてしまう。弦状作用を減衰させる別の試みは、Pietzへの米国特許第6,892,874号明細書に記載されている。この特許には、歩行コンベヤで多角形作用を減少する装置が記載されている。前記装置は、反転輪、この反転輪に作用する歯車、電力供給ユニットおよび前記歯車と電力供給ユニットに接続の速度可変の電動モータを含んでいる。この装置は、また、ファンクションゼネレータ、該ファンクションゼネレータに結合の制御装置および反転輪の位相位置を検知する少なくとも一つの位置センサーをも含んでいる。このセンサー又はセンサー類は、位相位置を制御装置へ送り、ここから同期した設定速度値を前記位相位置に基づいて電力供給ユニットへ送る。このクローズドループ制御装置においては、装置を制御して、前記位置センサー信号と設定速度信号との同期を維持することが重要である。さらには、前記装置は、周期的な速度変動による共鳴の問題に対応していない。
【0004】
かくして、たとえ小さな径の駆動輪であっても等速度でベルトが直進するベルトコンベヤの必要がある。
【0005】
(概 要)
この必要性と他の必要性は、この発明の特徴を具体化し、駆動軸に装着された駆動輪に駆動係合されている無端ベルト状にヒンジ結合された一連の列状ベルトリンクで構成されたコンベヤベルトを備えるベルトコンベヤにより充足される。モータが駆動軸に結合し、駆動軸と駆動輪を回転させる。前記モータに結合されたモータドライブは、前記モータの速度を制御する。速度信号ゼネレータは、前記駆動軸に連結されて、駆動輪がコンスタントな角速度で駆動されているとき、コンベヤベルトの速度変動のマグニチュードに逆比例する速度信号を発生するようになっている。前記速度信号ゼネレータは、速度信号をモータドライブへ送り、前記モータの速度を調節して弦状作用を補償するようにする。
【0006】
この発明の他のアスペクトによれば、ベルトコンベヤは、ヒンジ結合されて無端ループにされる複数のベルトリンクの一連の列状のベルトリンクと、駆動接触においてコンベヤベルトの各後続する列に連続的に係合する回転駆動要素の周縁にそって円周状に間隔をおいたN駆動面をもつ回転駆動要素とを備えている。前記駆動要素に結合のモータは、該駆動要素を回転させてコンベヤベルトを前進させる。モータドライブは、前記モータに連結されて、モータの速度を制御する。回転駆動要素に結合の速度信号ゼネレータは、360°/Nの角度にわたり駆動要素の各回転について最高および最低の値の間において変化する速度信号を発生する。速度信号ゼネレータは、速度信号を前記モータドライブへ送り、モータの速度を調節する。
【0007】
この発明のまた別のアスペクトによれば、ヒンジ結合されて無端ループにされる複数のベルトリンクの一連の列状のベルトリンクから構成のコネヤベルトを備えるベルトコンベヤは、回転駆動要素により係合される。この回転駆動要素は、周縁まわりに円周にそって間隔をおいた駆動面を有し、駆動接触においては、コンベヤベルトの各後続の列に連続して係合するようになっている。前記駆動要素に結合のモータは、前記駆動要素を回転させ、コンベヤベルトを前進させる。前記モータに連結のモータドライブは、モータの速度をコントロールする。速度信号ゼネレータは、回転駆動要素に結合し、所定の速度プロフィールファンクションF(θ)から速度信号を発生するもので、θは、回転駆動要素の角度位置である。速度信号ゼネレータは、速度信号をモータドライブに送り、モータの速度を調節する。
【0008】
この発明のさらに別のアスペクトは、共にヒンジ連結されて無端ループになって、モータにより駆動される回転駆動要素に係合するベルトリンクの一連の列から構成されるベルトコンベヤの速度コントロールを提供するものである。この速度コントロールは、前記モーラに連結されて該モータの速度をコントロールするモータドライブと、前記ドライブ要素に結合していて、前記ドライブ要素がコンスタントな角速度で駆動されているとき、コンベヤベルトの速度変動のマグニチュードに逆比例する速度信号を発生するようになっている速度信号ゼネレータを備えている。この速度信号ゼネレータは、速度信号を前記モータドライブへ送り、前記モータの速度を調節する。
【0009】
この発明のさらにまた別のアスペクトは、モータドライブにより制御されるドライブモータにより回転される回転要素により駆動されるモヂュラーベルトをもつコンベヤの速度を制御する方法を提供するものである。この方法は、以下の構成である:前記モジュラーベルトのオープンループ速度プロフィールを前記回転要素がコンスタントな角速度で回転するとき前記回転要素の角度位置のファンクションとして決定し;インバース速度プロフィールを前記オープンループ速度プロフィールにおける変動について逆の前記回転要素の角度位置のファンクションとして展開し;前記モジュラー・コンベヤベルトが駆動されて、前記インバース速度プロフィールを表す信号を発生する際に前記インバース速度プロフィールを検出し;そして前記信号を前記モータドライブへ送り、前記モータの速度を調節する。
【0010】
(図面の簡単な説明)
この発明の別の特徴とアスペクトならびにその利点は、以下の記述、添付の請求の範囲および添付の図面を参照することによりさらに翌理解されるものであり、該図面において:
図1Aと1Bは、コンスタントな角速度で回転する8ケおよび24ケの歯をもつ駆動スプロケットにより駆動されるリンクチェーンまたはモジュラーコンベヤベルトの直線速度のタイムプロットである;
図2は、この発明の特徴を構成する速度がコントロールされているモジュラー・ベルトコンベヤシステムの一部の平面描写したもの;
図3は、図2におけるコンベヤシステムにおいてのベルトとスプロケットが係合し合っている側面図である;
図4は、シャフトエンコーダーを特徴とする図2におけるコンベヤシステムの一つの例の描写ダイアグラムである;
図5は、図4におけるような位相調節可能なシャフトエンコーダの端面図である;
図6は、多くの突出部がある逆転スプロケットを含む図2におけるようなモジュラーベルト速度コントロールの別の例の駆動シャフトの一部の端部立面図である;
図7は、図6の駆動スプロケットと逆転スプロケットの側面を描写したもの;
図8は、互いに位相外にある二つの逆転スプロケットを示すものであり;そして
図9は、図2におけるようなコンベヤシステムに使用できるアンチ共鳴特徴のブロックダイアグラムである。
【0011】
(詳細な記述)
本発明の特徴を構成するモジュラー・ベルトコンベヤ・システムの一つの例を図2と図3に示す。このコンベヤシステム20は、モジュラーコンベヤベルト22を含み、これは、連続する列の間のヒンジ結合部30におけるヒンジロッド28により端部と端部とが連結されたベルトモジュール26,26’の列24,24’が一連になって構成されているモジュラーコンベヤベルト22を含んでいる(連続するヒンジ結合部の間の距離で前記ベルトのピッチがきまる。チェーンのように前記ベルトの各列には、一つのモジュールまたはリンクしか含めないが、前記ベルトは、各列に複数のリンクを横並びにして他の複数の列のリンクと煉瓦積みの配置にし、無端コンベヤベルトを形成するのが好ましい。これらのようなモジュラープラスチックベルトは、例えば、アメリカ合衆国ルイジアナ、ハラハンのイントロックス,L.L.C.で製造され、市販されているもので、製品コンベヤや動く歩道を含む多くの搬送用途に使用されている。
【0012】
前記コンベヤベルトは、内面33から製品や人を上部に乗せる外面搬送面32に達する厚みをもって延びている。内側ベルト面にある駆動受け面34で、例えばドラムまたは駆動スプロケット38を備える駆動輪のような駆動要素の周側面にある歯37の面のような駆動面36から駆動力を受ける。前記ベルトのピッチに応じて一定の間隔をおいて歯が連続して配置されている。前記ベルトは、コンベヤベルトの一方の端部にある駆動スプロケット38と他方の端部にある遊びスプロケット(図示せず)の間を動く。駆動輪は、各輪の中央ボア42で受けられている駆動シャフト40の軸方向にそって間隔をおいて配置されている。前記ボアと前記シャフトは、図示のように方形になっているが、キイつきの円形のような別の形状のものでもよい。駆動シャフトのまるくなった端部は、電動モータ44により回転されるが、これには、ギアボックス46を介して前記シャフトに連結されるのが一般的である。複数の駆動輪が回転することで、ベルト走行方向50に向けてキャリウエィ48にそって前記ベルトは曲がらずに前進する。
【0013】
速度信号ゼネレータ52は、前記駆動軸に結合している。この速度信号ゼネレータが速度信号を発生し、この速度信号は、前記駆動輪がコンスタントな角速度で回転しているとき、ベルト走行方向の搬送路にそうコンベヤベルトのリニア速度変動のマグニチュードに対し反比例するようになっている。この補正されていないリニア速度は、8ケおよび24ケの歯のスプロケットについて図1A,図1Bに示す波形で表している。この速度特性は、ベルトのピッチについて規則的に繰り返される。速度信号ゼネレータは、速度信号波形54で示すように補正されていないベルト速度と反比例の関係になるパターンでエンコードされる。この速度信号は、モータ駆動部56に付与され、可変周波数駆動のように制御ライン58を越える速度信号により前記モータの速度を調節する。このようにして、弦状作用によるリニアベルト速度変動は、前記駆動モータの速度を変えること、そしてこの結果、駆動輪の回転速度を変えることにより補正できることになる。前記速度信号は、フィルター要素60でオプショナルに進められたり、遅らされたりでき、これは、位相調節が可変または固定のアナログまたはディジタルフィルターで実現できる。この位相調節により、前記回転速度をチューニングできるようにして、種々のシステムタイム係数を補正することで前記ベルトのリニア速度を最適なものにする。
【0014】
速度信号ゼネレータの一例を図4,図5に示す。この例では、速度信号ゼネレータ52は、光学軸エンコーダになっていて、駆動軸40に装着のロータ62を有し、駆動輪38と共に回転する。ロータにパターン64がエンコードされ、このパターンは、前記駆動輪の各連続駆動面36にそって反復している。このパターンは、前記軸がコンスタントな角速度で回転するので、補正されないリニアベルト速度に相関している。光センサー66の形態の読取り器または検知器が前記パターンを検知し、補正されていないリニアベルト速度と反比例して変化する速度信号54を駆動モータ56へ送る。前記駆動モータは、この速度信号を前記コンスタントの速度信号に加え、可変周波数信号を作り、コントロールライン58を経てギアボックス46を介して前記軸に結合しているモータ44へ送る。前記軸の回転位置に関係する速度信号の位相は、図2におけるように前記フィルター要素により調節でき、または、ロータ62に対し検知器66を回転させることで調節できる。該検知器は、前記ロータを囲むハウジング68に取り付けられている。このハウジングは、図5の双方向矢印70に示されているように、いずれの方向にも回転でき、前記駆動軸の角度位置に対する速度信号の位相を進ませたり、遅らせたりし、前記ベルトの速度をこまかにチューニングする代替位相手段を構成するようになっている。
【0015】
速度信号ゼネレータの別の実現手段が図6,図7に示されている。この例においては、逆転スプロケット72が駆動輪38にそって駆動軸40に装着され、回転するようになっている。駆動輪37の周縁における各歯は、逆転スプロケットの周縁の部分に形成されたローブ74と関連している。このスプロケットは、逆転スプロケットとよばれ、これは、多数のローブパターンがコンスタントな角速度で回転の駆動軸の補正されていないリニアベルト速度に反比例するからである。この例においては、逆転スプロケットの周縁に達する回転中心からの半径は、所望の速度信号のアンプリチュードにほぼ比例している。このように、前記速度信号のアンプリチュードは、駆動輪の歯が頂部位置Tにあるとき、最大Mであり、連続する歯の間の中間点Pが頂部位置Tにあるとき最小mになる。回転スプロケットの周縁がカム76を形成し、その距離は、前記軸の角度位置でMとmの間で変わる。前記カムスプロケットの角度位置は、前記カム面にそっているローラ80をもつカムフォロワー78により検知される。前記カムが回転するにつれ、前記フォロワーは、検知器84に向け矢印82のように動き、この移動のアンプリチュードが比例速度信号に変換される。図7の8ケの歯の駆動輪の場合、関連したまるく突きでたカム面は、360°/8または45°ごとに最大M最小mとの間を規則的に行き来する。おおまかではあるが、N等速駆動面をもつ駆動輪にあっては、機械的カムまたは電子エンコーダのいずれかである速度信号ゼネレータから得られた速度信号は、360°/Nの駆動輪の各回転にわたり最大から最小へ変化する。
【0016】
前記カムスプロケットの周縁または前記光学エンコーダにおけるパターンは、また、回転する駆動輪の角度位置θのファンクションとして速度プロフィールを決める数学的ファンクションF(θ)として表すこともできる。ローブカムの場合、F(θ)は、まさしく角度位置θがどの位置であっても回転中心からの前記カム面の半径距離である。示された例において、弦状作用による速度の波動を補正するためにF(θ)が速度プロフィールを表すものであっても、別の所望のパーマンス対象物のために設計された別の速度プロフィールを表すこともできる。前記速度プロフィールF(θ)は、各駆動輪ピッチ、歯の数、係合方法またはその他の関連した物理的ファクターに対し実験的にまたは分析的に決めることができる。
【0017】
前記光学的にエンコードされた速度制御における駆動輪の回転位置に対する速度信号の位相のように、前記カムスプロケットの位相もまた調節できる。一つの実施例として、図8における時計方向回転のスプイロケットの位相は、スプロケットを右72へ22.5°の角度φ(回転の1/16または速度信号における180°)だけ遅らす。かくして、進めたり、遅らせたりすることができる周縁のプロフィールは、F(θ±φ)で与えられる。前記例は、大まかな調節を示す。前記歯の中心よりも駆動面のローブ上限を整列させたり、駆動走行における機械的リスポンス時間または速度検知器における固有の遅れの補正のようなずっと小さな位相ソフトもほぼ同様である。一つのカムスプロケットの位相を機械的に調節するいくつかの例は;いくつかの関連した方向で角形軸を受ける多角形ボアを使用すること;および前記カムに対するカムフォロワーの位置を調節することである。
【0018】
弦状作用による周期的な速度変動または前記駆動部に与えられる周期的な速度補正信号は、強制因子として作用し、ベルトシステムにおける共鳴を低減させる。前記システムの共鳴する傾向をしずめる一つの手段は、速度インパルス信号を前記モータへ不規則に送ることである。図9のブロックダイアグラムは、安定状態の駆動信号80に付加された抗共鳴インパルス信号78と建物ですらからの共鳴を遮断し、または、防ぐ補正速度信号54を示す。抗共鳴信号は、モータドライブ内で内部的に発生されるか、または、別個の装置から外部的に発生されるようになっている。そのアンプリチュードは、一定しているか、または、パルスからパルスへ変化するか、または、各パルス内にある。
【0019】
かくして、この発明は、回転駆動要素に係合する硬いモジュラーベルトが弦状作用することによるベルトのリニア速度の変動を補正する可変速度装置を提供するものである。これによって、歯数の少な径が小さいスプロケットを設置スペースに限りがある場所に使用できるようにできる。
【0020】
この発明を少ない好ましい例で詳細に記載したが、他の例も可能である。例えば、速度信号ゼネレータは、駆動輪と共に回転する駆動軸に直接取り付けたロータと共にすべて図示されているが、間に介在する駆動走行またはギアボックスまたは前記ベルトに係合する遊びホイールをもつ別個の遊び軸で前記速度信号ゼネレータを考えられるギア比率の駆動軸に結合できる。別の例としては、記載する例は、速度補正信号をスプロケット位置に同期させるための速度モニターまたはスプロケットまたはベルト位置センサー類のようなセンサー類からのフィードバックなしのオープンループのコントロールにおけるものである。さらにまた別の例は、オプトエレクトロニクスに加えた適当な技術または機械的カムを前記エンコーダが使用できることである。これは、磁気媒体にエンコードされるこができるもので、検知器は、エンコードされた媒体を読取りできる装置であればよい。さらに別の例では、前記モータは、周波数よりも所望の速度に相当するアンプリチュードのコントロール信号を出力する前記駆動部で電圧制御されることができる。さらには、前記信号は、前記装置の間をオーミックに、光学的に、または、無線で送信できる。このように、これらわずかな例が示唆するように、請求の範囲は、詳細に記載した好ましい例に限定されることを意味するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1A】コンスタントな角速度で回転する8ケの歯をもつ駆動スプロケットにより駆動されるリンクチェーンまたはモジュラーコンベヤベルトの直線速度のタイムプロットを示す図
【図1B】コンスタントな角速度で回転する24ケの歯をもつ駆動スプロケットにより駆動されるリンクチェーンまたはモジュラーコンベヤベルトの直線速度のタイムプロットを示す図
【図2】この発明の特徴を構成する速度がコントロールされているモジュラー・ベルトコンベヤ・システムの一部の平面図
【図3】図2におけるコンベヤシステムにおいてのベルトとスプロケットが係合し合っている側面図
【図4】シャフト・エンコーダーを特徴とする図2におけるコンベヤシステムの一つの例の描写ダイアグラム
【図5】図4におけるような位相調節可能なシャフトエンコーダの端面図
【図6】多くの突出部がある逆転スプロケットを含む図2におけるようなモジュラーベルト速度コントロールの別の例の駆動シャフトの一部の端部立面図
【図7】図6の駆動スプロケットと逆転スプロケットの側面図
【図8】互いに位相外にある二つの逆転スプロケットを示す図
【図9】図2におけるようなコンベヤシステムに使用できるアンチ共鳴特徴のブロックダイアグラム
【符号の説明】
【0022】
20 本発明のコンベヤシステム
22 モジュラーコンベヤベルト
24,24’ 列
26,26’ ベルトモジュール
28 ヒンジロッド
30 ヒンジ結合部
32 外面搬送面
34 駆動受け面
36 駆動面
37 歯
38 ドラムまたは駆動スプロケット
40 駆動シャフト
42 中央ボア
44 電動モータ
46 ギアボックス
48 キャリウエィ
50 ベルト走行方向
52 速度信号ゼネレータ
56 モータ駆動部
58 制御ライン
60 フィルター要素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構成を備えるベルトコンベヤ:
互いにヒンジ結合されて、エンドレスループになる一連の複数の列のベルトリンクから構成されたコンベヤベルト;
駆動軸;
駆動輪に装着され、前記コンベヤベルトに駆動係合する駆動輪;
前記駆動軸と駆動輪を回転させための前記駆動軸に結合したモータ;
前記モータに結合して、前記モータの速度を制御するモータ駆動部;
前記駆動軸に結合して、前記駆動輪がコンスタントな角速度で駆動されているとき、前記コンベヤベルトの速度変動のマグニチュードに対し反比例する速度信号を発生する速度信号ゼネレータ;
ここにおいて、前記速度信号ゼネレータは、速度信号を前記モータ駆動部へ送り、前記モータの速度を調節して弦状作用を補正する構成。
【請求項2】
速度信号ゼネレータは、前記駆動輪がコンスタントな角速度で駆動されているとき、前記コンベヤベルトの速度変動のマグニチュードに対し反比例して変動するパターンがエンコードされた光シャフトエンコーダを含む請求項1におけるベルトコンベヤ。
【請求項3】
速度信号ゼネレータが以下の構成を含む請求項1におけるベルトコンベヤ;
駆動軸の軸における駆動輪と共に回転するように前記駆動軸に装着されているカムスプロケットであり、ここにおいては、カムスプロケットは、前記駆動輪がコンスタントな角速度で駆動されているとき、コンベヤベルトの速度変動を表す多数のローブ・プロフィールがエンコードされているカムを形成する周縁面を含んでおり;および
前記カムと接触するカムフォロワーであり、前記駆動軸の軸から前記カムフォロワーが前記カムと接触するポイントまでの半径距離に比例して動く前記カムフォロワーを含む検知器であって、前記カムフォロワーの動きに相当する速度信号を発生する検知器。
【請求項4】
前記速度信号ゼネレータに結合して、前記駆動軸の回転に対し、前記速度信号を進ませたり、遅らせたりする位相手段をさらに備える請求項1におけるベルトコンベヤ。
【請求項5】
不規則な速度信号を前記モータ駆動部に供給し、前記ベルトにおける共鳴を低減させる手段をさらに備える請求項1におけるベルトコンベヤ。
【請求項6】
前記モータ駆動部は、可変周波数駆動である請求項1におけるベルトコンベヤ。
【請求項7】
以下の構成を備えるベルトコンベヤ:
互いにヒンジ結合されて、エンドレスループになる一連の複数の列のベルトリンクから構成されたコンベヤベルト;
駆動接触状態でコンベヤベルトの各後続列に引き続いて係合する回転駆動要素の周面まわりに円周方向に間隔をおいたN駆動面を有する回転駆動要素;
前記駆動要素に結合して、前記駆動要素を回転させ前記コンベヤベルトを前進させるモータ;
前記モータに結合して前記モータの速度を制御するモータ駆動部;
前記回転駆動要素に結合して、360°/Nの角度わたる前記駆動要素の各回転に対し最大値と最低値との間で変化する速度信号を発生する速度信号ゼネレータ;
ここにおいて、前記速度信号ゼネレータは、速度信号を前記モータ駆動部へ送り、前記モータの速度を調節する構成。
【請求項8】
前記速度信号ゼネレータは、オプチカルエンコーダを含み、このエンコーダには、前記回転駆動要素がコンスタントな角速度で駆動されているとき、前記コンベヤベルトの速度変化に反比例して変動するパターンがエンコードされている請求項7におけるベルトコンベヤ。
【請求項9】
速度信号ゼネレータが以下の構成を含む請求項7におけるベルトコンベヤ;
前記回転駆動要素に結合して前記回転要素が回転するにつれ前記回転要素を軸回りに回転させるカムであって、ここでは前記カムは、前記回転駆動要素がコスタントな角速度で駆動されえているとき、前記コンベヤベルトの速度変動を表す多数のローブプロフィールをもつ周側面を含むものであり;および
カムフォロワーを含み、このカムフォロワーは、前記カムと接触し、前記カムの軸から前記カムフォロワーが前記カムと接触するポイントまでの半径距離に比例して動き、前記検知器は前記カムフォロワーの動きに相当する速度信号を発生する構成。
【請求項10】
前記回転駆動要素の回転に対する速度信号の最大値と最低値を進ませたり、遅らせたりするために前記速度信号ゼネレータに結合している位相手段をさらに備える請求項7におけるベルトコンベヤ。
【請求項11】
不規則な速度インパルス信号を前記モータ駆動部に供給し、前記ベルトにおける共鳴を低減させる手段をさらに備える請求項1におけるベルトコンベヤ。
【請求項12】
以下の構成を備えるベルトコンベヤ:
互いにヒンジ結合されて、エンドレスループになる一連の複数の列のベルトリンクから構成されたコンベヤベルト;
駆動接触状態でコンベヤベルトの各後続列に引き続いて係合する回転駆動要素の周面まわりに円周方向に間隔をおいた複数の駆動面を有する回転駆動要素;
前記駆動要素に結合して、前記駆動要素を回転させ前記コンベヤベルトを前進させるモータ;
前記モータに結合して前記モータの速度を制御するモータ駆動部;
前記回転駆動要素に結合して、所定の速度プロフィールファンクションF(θ)から速度信号を発生するもので、ここでθは、前記回転駆動要素の角度位置であり;
ここにおいて、前記速度信号ゼネレータは、速度信号を前記モータ駆動部へ送り、前記モータの速度を調節する構成。
【請求項13】
前記所定の速度プロフィールファンクションF(Θ)は、前記回転駆動要素の周側面の駆動面の間隔をおいて繰り返す請求項12におけるベルトコンベヤ。
【請求項14】
前記所定の速度プロフィールファンクションF(θ)は、前記回転駆動要素がコンスタントな角速度で駆動されているとき、前記コンベヤベルトの速度変動のマグニチュードに対し反比例する請求項12におけるベルトコンベヤ。
【請求項15】
前記速度信号ゼネレータは、F(Θ)を表すパターンがエンコードされているオプチカルエンコーダを含む請求項12におけるベルトコンベヤ。
【請求項16】
速度信号ゼネレータが以下の構成を含む請求項12におけるベルトコンベヤ;
前記回転駆動要素に結合して前記回転要素が回転するにつれ前記回転要素を軸回りを回転させるカムであって、ここでは前記カムは、F(Θ)を表す多数のローブプロフィールをもつ周側面を含むものであり;および
前記検知器は、カムフォロワーを含み、このカムフォロワーは、前記カムと接触し、前記カムの軸から前記カムフォロワーが前記カムと接触するポイントまでの半径距離に比例して動き、前記検知器は前記カムフォロワーの動きに相当する速度信号を発生する構成。
【請求項17】
位相調節された速度プロフィールファンクションF(Θ±φ)をつくる位相角度φにより前記速度プロフィールファンクションを進めたり、遅らせたりするために前記速度信号ゼネレータに結合している位相手段をさらに備える請求項12におけるベルトコンベヤ。
【請求項18】
不規則な速度インパルス信号を前記モータ駆動部に供給し、前記ベルトにおける共鳴を低減させる手段をさらに備える請求項12におけるベルトコンベヤ。
【請求項19】
前記モータ駆動部は、可変周波数駆動である請求項12におけるベルトコンベヤ。
【請求項20】
以下の構成を備えるベルトコンベヤ:
互いにヒンジ結合されて、エンドレスループになる一連の複数の列のベルトリンクから構成されたコンベヤベルト;
駆動軸;
駆動輪に装着され、前記コンベヤベルトに駆動係合する駆動輪;
前記駆動軸と前記駆動要素を回転させための前記駆動軸に結合したモータ;
前記モータに結合して、前記モータの速度を制御するモータ駆動部;
前記駆動要素が回転するにつれ回転するように、前記駆動軸結合している回転要素;
ここにおいては、前記回転要素は、所定の検知できるパターンを含み、このパターンは、前記回転要素の回転とともに規則的に変動するようになっており;
前記回転要素を感知し、前記回転要素が回転するとき前記パターンを検知し、パターンに対応する速度信号を発生する検知器;
ここにおいては、前記検知器が前記速度信号を前記モータ駆動部へ送り、該モータの速度を制御する構成。
【請求項21】
前記回転要素は、前記駆動軸に直接装着されている請求項20におけるベルトコンベヤ。
【請求項22】
前記回転要素は、光学軸エンコーダのエンコードされたロータを含み、前記検知器は、前記軸エンコーダの光学リーダーを含む請求項20におけるベルトコンベヤ。
【請求項23】
前記回転要素は、多数のローブをもつカムを含み、前記検知器は、前記カムにそったカムフォロワーを含む請求項20におけるベルトコンベヤ。
【請求項24】
前記回転要素は、前記駆動軸の回転に対する所定の検知可能なパターンを進ませたり、遅らせたりする位相手段を含む請求項20におけるベルトコンベヤ。
【請求項25】
前記モータ駆動部への前記速度信号を遅らせる位相手段をさらに備える請求項20におけるベルトコンベヤ。
【請求項26】
互いにヒンジ結合されて、回転駆動要素に係合するエンドレスループになる一連の複数の列のベルトリンクから構成されたコンベヤベルトを含むベルトコンベヤの速度制御構成であって、この速度制御構成は、以下の構成を備える:
前記モータに結合して前記モータの速度を制御するモータ駆動部;
前記駆動要素に結合して、前記駆動輪がコンスタントな角速度で駆動されているとき、前記コンベヤベルトの速度変動のマグニチュードに対し反比例する速度信号を発生する速度信号ゼネレータ;
ここにおいて、前記速度信号ゼネレータは、速度信号を前記モータ駆動部へ送り、前記モータの速度を調節する構成。
【請求項27】
前記速度信号ゼネレータは、光学軸エンコーダを含み、このエンコーダには、前記回転要素がコンスタントな角速度で駆動されているとき、前記コンベヤベルトの速度変動に反比例して変動するパターンがエンコードされている請求項26における速度制御構成。
【請求項28】
前記速度信号ゼネレータが以下の構成を含む請求項26における速度制御構成:
回転駆動要素共に回転するカムスプロケットであり、ここにおいては、前記カムスプロケットは、前記回転駆動要素がコンスタントな角速度で駆動されているとき、コンベヤベルトの速度変動を表す多数のローブ・プロフィールがエンコードされているカムを形成する周縁面を含んでおり;さらに
前記カムと接触し、該カムと一緒に動き、カムフォロワーの動きに相当する速度信号を発生するようになっているカムフォロワーを含む検知器。
【請求項29】
前記速度信号ゼネレータに結合し、前記回転駆動要素の回転に対し前記速度信号を進めたり、遅らせたり位相手段をさらに備えている請求項26における速度制御構成。
【請求項30】
不規則な速度インパルス信号を前記モータ駆動部に供給し、前記ベルトにおける共鳴を低減させる手段をさらに備えている請求項26における速度制御構成。
【請求項31】
モータ駆動部により制御される駆動モータにより回転される回転要素により駆動されるモジュラーベルトを有するコンベヤの速度を制御する方法であって、この方法は、以下の構成を有する:
前記回転要素がコンスタンッゴな角速度で回転する際、前記回転要素の角度位置のファンクションとして前記モジュラーベルトのオープンループ速度プロフィールを決定し;
前記オープンループ速度プロフィールにおける変動に反比例する前記回転要素の角度位置のファンクションおいて逆比例速度プロフィールを発展させ;
前記モジュラーコンベヤベルトが駆動されて反比例速度プロフィールを表す信号を発生する際前記反比例の速度プロフィールを検知し;
前記信号を前記モータ駆動部へ送って前記モータの速度調節すること。
【請求項32】
さらに以下の構成をそなえる請求項31の方法:
前記回転要素の角度位置に対する反比例速度プロフィールの位相を進めたり、遅らせたりすること。
【請求項33】
さらに以下の構成をそなえる請求項31の方法:
不規則な速度インパルス信号を前記モータ駆動部に供給し、前記ベルトにおける共鳴を低減させること。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−22811(P2007−22811A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−193579(P2006−193579)
【出願日】平成18年7月14日(2006.7.14)
【出願人】(506152704)レイトラム リミテッド ライアビリティー カンパニー (21)
【氏名又は名称原語表記】LAITRAM,L.L.C.
【Fターム(参考)】