説明

造影剤として用いるためのリガンドの放射性標識ペグ化

本発明は、放射性標識エチレングリコール(n=1)(EG)又はポリエチレングリコール(n=2〜10)(PEG)又はポリエチレングリコール(n=2〜10)(PEG)を化合物の標識基部分であって、組織を造影するために有用でありうる部分として用いる方法に関する。具体的に、EG又はPEG部分は、好ましくは、放射性フッ素(18F)を含み、そして、リガンド(L)に共有結合する。当該分子のL部分は、放射性標識されたEG又はPEG部分と共有結合し、そして続いて造影剤として使用するのに適した任意の分子でありうる。特に、造影剤は好ましくは、哺乳動物に投与し、そしてPET又はSPECTによる検出に適している薬剤である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物活性化合物、放射性標識された化合物を用いた画像診断方法、及び放射性標識された化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
in vivoで組織を非侵襲的に計測する方法について、多くのアプローチが開発されてきた。これらのアプローチは、一般的に様々な組織、臓器、受容体などの画像を作成するために核医学の技術を用いてきた。これらの造影法として、陽電子放出断層撮影(PET)及び単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)が挙げられる。
【0003】
単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)及び陽電子放出断層撮影は、医学分野において周知の放射線造影システムである。一般的に、放射線造影において、放射性同位体が患者に注射されるか、患者により吸入又は摂取される。放射性標識医薬(放射性医薬)として提供される同位体は、異なる組織による優先的な取り込みをもたらす生体動態性に基いて選択される。放射性医薬により放出されるγ光子は、体外の放射線検出器により検出されて、患者にほとんど外傷を与えずに体内での同位体の空間的分布及び取込み分布をもたらす。
【0004】
SPECT及びPET造影は、慣用されている平面放射線造影技術と、トモグラフィー再構成法を組み合わせる。特定の幾何位置に配置されたγ線カメラを患者の周囲で回転させるガントリー上に当該カメラを搭載して異なる視角からデーターを取得する。異なる視点から取得された投射(又は平面)データーを、画像再構成法を用いて再構成して、内部に分布された放射性医薬の断面図を作成する。これらの画像は、慣用される放射線造影法を用いて得られる平面画像と比較した場合、高いコントラスト及び優れた詳細を提供する。
【0005】
実験動物、健常者及び患者を含む様々な生きた対象の生理学及び生化学についての基本的及び診断情報を得るために、非侵襲性、放射線造影技術を使用することができる。これらの技術は、このような生きた対象に投与された放射性追跡子から放出される放射線を検出できる高度な撮像装置を使用することによる。得られた情報は、時間の関数として放射性追跡子の分布を明らかにする平面画像及び断層画像を提供するために再構成されうる。適切に設計された放射性追跡子の仕様は、構造、機能、そして最も重要なこととして、対象の生理学及び生化学についての情報を含む画像を得ることができる。これらの研究において用いられる放射性追跡子は、対象の生理学又は生化学について、或いは様々な疾患又は薬剤が、対象の生理学又は生化学について有する影響について、具体的情報を測定することを可能にするin vivoでの所定の挙動を有する。現在、放射性追跡子は、心臓機能、心筋血流、肺血流、肝臓機能、脳血流、局所的脳内糖代謝及び酸素代謝などに関する有用な情報を得るために利用できる。
【0006】
化合物は、陽電子又はγ線放射性核種のいずれかで標識される。造影では、最も一般的に用いられる陽電子放射性核種は、11C、18F、15O、及び13Nであり、これらはそれぞれ20、110、2、及び10分の半減期を有する。数種のγ線放射性核種が利用できる。これらの中で最も広く使用されるものとして、99mTc及び123Iが挙げられる。
【0007】
アミロイドーシスは、様々な不溶性の繊維状タンパク質が患者の組織に集積することにより特徴付けられる病気である。アミロイド沈着は、アミロイドタンパク質の凝集、それに続く凝集体及び/又はアミロイドタンパク質のさらなる組合せにより形成される。
【0008】
アルツハイマー疾患におけるアミロイド沈着の役割に加えて、アミロイド沈着の存在は、地中海熱、マックル・ウェルズ症候群、特発性骨髄腫、アミロイド多発ニューロパチー、アミロイド心筋症、全身性老人性アミロイドーシス、アミロイドポリニューロパチー、アミロイド症を伴う遺伝的脳出血、ダウン症候群、スクレイピー、クロイツフェルト-ヤコブ病、クールー病、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群、甲状腺の髄様癌、単離性心房性アミロイド、透析患者におけるβ2-ミクログロブリン・アミロイド 、封入体筋炎、筋消耗性疾患におけるβ2-アミロイド沈着、及びランゲルハンス島II型糖尿病インスリノーマなどの疾患において示された。
【0009】
こうして、患者においてアミロイドを検出し、そして定量する非観血的方法が、熱心に探されてきた。現在、アミロイド沈着の検出は、生検又は剖検材料の組織学的分析による。この両方の方法とも欠点を有する。例えば、剖検は、死後診断にのみしか用いることができない。
【0010】
沈着は通常組織と同じ多くの生理学的性質(例えば、密度及び含水率)を有するので、in vivoにおけるアミロイド沈着の直接的な造影は難しい。磁気共鳴影像法(MRI)及びコンピューター支援断層撮影法(CAT)を用いてアミロイド沈着を造影する試みは、期待はずれであり、そして一定の見込みある状況下でのみアミロイド沈着を検出できる。さらに、抗体、血清アミロイドPタンパク質、又は他のプローブ分子でアミロイドを標識する試みは、組織の表面上である程度の選択性を提供したが、組織内部の造影は上手く行かなかった。
【0011】
生体脳においてAβ凝集体の検出用の潜在的リガンドは、無傷の血液脳関門を通過しなければならない。こうして、脳による取り込みは、(コンゴレッドに比較して)比較的小さい分子サイズを有し、そして高い脂溶性を有するリガンドを用いることにより改善することができる。高度にコンジュゲートされたチオフラビン(S及びT)は、ADの脳においてAβ凝集体を染色する色素として一般的に使用される(Elhaddaoui, A.ら、Biospetroscopy 1: 351-356 (1995))。これらの化合物は、分子サイズの点で比較的小さいベンゾチアゾールに基いている。しかしながら、チオフラビンは、イオン性四級アミンを含み、当該四級アミンは、常に荷電されており、そして脳による取り込みに好ましくない。
【0012】
こうして、リガンドを標識する方法であって、当該放射性標識されたリガンドの改善された脳による生物利用能を与える、前記方法を提供することは有用であろう。
【発明の開示】
【0013】
本発明は、組織を造影するために有用でありうる化合物上の部分として、エチレングリコール(n=1)(EG)又はポリエチレングリコール(n=2〜10)(PEG)を用いる方法に関する。具体的に、EG又はPEG部分は、好ましくは、放射性フッ素(18F)、放射性ヨウ素、又は放射性金属を含み、そしてリガンド(L)に共有結合される。分子のL部分は、1)アミロイド沈着に結合し、そして2)上記EG又はPEG部分と共有結合するのに適しており、そして造影剤として用いるのに適している任意の分子でありうる。特に、造影剤は、好ましくは哺乳動物に投与し、そしてPET又はSPECT撮像により検出するのに適している薬剤である。
【0014】
本発明はまた、式IVの放射性化合物及び医薬として許容される担体又は希釈剤を含む診断組成物を提供する。
【0015】
本発明は、哺乳動物におけるアミロイド沈着を造影する方法をさらに提供する。当該方法は、検出可能な量の式IVの標識化合物又はその医薬として許容される塩、エステル、アミド、又はプロドラッグを哺乳動物に導入することを含む。
【0016】
本発明のさらなる態様は、式IVの化合物の合成に有用である方法及び中間体に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
1の態様では、本発明は、化合物を放射性標識されたエチレングリコール又はポリエチレングリコール鎖(ここで、エトキシ基の数は2〜10でありうる)で化合物を標識する方法に関する。好ましくは、放射性標識されたEG又はPEGは、18Fを含む。当該標識方法は、PET又はSPECT造影に有用である任意の適した化合物を放射性標識するために使用することができる。
【0018】
有用な化合物として、脳内のアミロイド沈積を造影するための任意の化合物が挙げられる。本発明に適している有用な化合物として、ハロゲン化EG又はPEGと組み合わせるための適切な反応部位を有する化合物が挙げられる。
【0019】
本明細書に記載される様に適切なサイズの放射性標識されるか又はされていないEG又はPEG部分が加えられる前において、上に記載される適切な化合物は、PET造影目的のためにすでに使用されていてもよい。当該化合物が既知の造影剤である場合、本発明の用法は、EG又はPEG鎖を含む別の造影剤を調製することに関しうる。本方法の利点は、EG又はPEG鎖が、脂溶性を低下させ、そして生物利用能を高めることができるということである。その結果、特に好ましい実施態様では、本方法は、放射性標識されるか又はされていないEG又はPEGを含む化合物を製造することに関する。ここで、本方法の生成物は、開始化合物に比べて低い脂溶性及び改善された生物利用能を有する。
【0020】
EG又はPEG部分が、脂溶性を低下させ、そしてリガンド(L)の生物利用能を改善することができるので、当該標識を適用する方法は、中枢神経系への改善された浸透性を有する化合物をもたらしうる。こうして、本方法は、例えば脳を含む中枢神経系においてアミロイド沈着を造影するために使用することを意図する標識化合物に特に有用である。本方法は、化合物が血液脳関門を通過し、そしてその目的の標的へと結合する能力を高めることにより、脳造影化合物の生物利用能を改善する手段として特に有用である。
【0021】
当該造影剤を製造する本方法は、以下の:
a) -OH及び-OMs、並びに同様の化学性質を有する他の部分全てからなる群から場合により選ばれる第一反応基を含むリガンド(L)を、以下の式I:
【化1】

[式中、
nは、1〜10、場合により2〜10の整数であり;
Y'は、水素又はハロゲン、好ましくはBrからなる群から場合により選ばれる第三反応基であり、そして
Xは、ハロゲン、好ましくはCl又は-トリアルキルシラン(例えばTBS)、並びに同様の化学的性質を有する他の部分全てからなる群から場合により選ばれる第二反応基である]、
を有する試薬と接触させ、その結果、当該第一反応基は、当該第二反応基又は炭素原子であって、当該第二反応基が結合している炭素原子と反応して、以下の式II:
【化2】

で表される化合物を形成し、
b)式IIの化合物を、アルキルスルホナート、例えば、MsCl、TsCl、トリフラートなどの試薬(Z)と反応させて、以下の式III:
【化3】

[式中、
Zは、-OTs、-OMs又はトリフラートなどの脱離基である]
で表される化合物を製造し、そして
c)式IIIの化合物を、既知の放射性ハロゲン化又はキレート試薬、好ましくはTBAF又はK222と接触させる
を含み、ここで以下の式IV:
【化4】

[式中、
X'は、放射性ハロゲン又はキレート部分、例えばN22型の金属キレート部分である]
を有する放射性リガンドが製造される。
【0022】
上記方法の1の実施態様は、以下の:
a)リガンド(L-(CRab)m [式中、Ra、Rb及びmは、上で記載されるとおりある]であって、第一反応基を含むリガンドを、式I[nは1〜10、場合により2〜10の整数であり;Y'は第三反応基であり、そしてXは第二反応基である]を有する化合物と接触させることを含み、その結果当該第一反応基が、当該第二反応基又は炭素であって当該第二反応基が結合している炭素と反応して、式IIの化合物を形成し、
b)式IIの化合物を試薬(Z)と反応させて、式III[式中、Zは脱離基である]の化合物を製造し、そして
c)式IIIの化合物を放射性ハロゲン化試薬と接触させる
を含み、ここで上記式IVの放射性標識リガンドが製造される。
【0023】
本方法において使用される放射性ハロゲン化、キレート試薬、及びキレート部分が、より完全に以下に記載される。
【0024】
本明細書に記載される式IV、V、V、VI、VII、VIII、IX、X及びXIの各々において、X'の実体がハロゲン、放射性ハロゲン又は金属と錯体形成することができるキレート部分、例えばN22型の四座配位キレート部分でありうる。以下の:
【化5】

[式中、
pは、水素、スルフヒドリル保護基、例えばメトキシメチル、メトキシエトキシエチル、p-メトキシベンジル又はベンジルであり、そして
9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R43及びR44は、各場合において、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選ばれる]
が一例であるが、キレート部分のこれらのタイプを制限することを意図しない。 99m-Tcなどの金属と錯体形成した場合、-Chは、以下の式:
【化6】

を有する。
【0025】
好ましくは、造影剤のL部分は、PET又はSPECT撮像に所望される位置である哺乳動物の特異的部位又は受容体、例えばアミロイド沈着へと結合する分子である。こうして、好ましい実施態様では、造影剤は、アミロイド沈着、例えばアミロイド凝集体又はプラークを特異的に標的とする化合物に共有結合される放射性標識されたEG又はPEG造影部分を含む。
【0026】
別の態様では、本発明は、以下の式V:
【化7】

[式中、
1は、以下の:水素、C1-4アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRde(式中、Rd及びReは、各場合において、独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd及びReは、それらが結合する窒素と一緒になって、場合によりO、S、又はNR6を当該環に有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ;
2及びR3は、各場合において、水素及びC1-4アルキルからなる群から選ばれ;
a及びRb、各場合において、水素、C1-4アルキル、ジ-又はモノ(C1-4)アルキルアミノ、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、ヒドロキシ(C1-10)アルキル及びハロアリールアルキルからなる群から選ばれ;
mは1〜5の整数であり;
nは1〜10の整数であり;そして
X'は、-Ch、125I、131I、123I、18F、76Br、又は77Brからなる群から選ばれる]
で表される化合物、又はその医薬として許容される塩を製造するための上記方法の使用に関する。
【0027】
有用なmの値は、1〜5の整数である。好ましくはmは1又は2である。
【0028】
有用なnの値は、1〜10の整数である。好ましくはnは2〜5の整数である。より好ましくはnは3又は4である。
【0029】
有用なX'の実体として、キレート部分及び上記放射性ハロゲンの全てが挙げられる。より好ましくはX'は、123I、125I、又は18Fである。
【0030】
式Vの化合物を製造する本方法のステップa)の前に、リガンド(L)部分は、式Iの構造を有する反応基に共有結合するための適切な反応部分を含む。この態様では、Lは以下の構造:
【化8】

[式中、Ra、Rb、R1、R2、R3及びmは、上に記載される通りであり、そしてAは、式Iを共有結合する適切な基である]
を有する。
【0031】
式Vの化合物を製造するためのリガンド部分は、米国特許出願第10/228,275号で十分に開示された方法に従って製造することができる。当該出願はその全てを本明細書に援用する。
【0032】
式Vの好ましい化合物は、以下の構造:
【化9】

[式中、
d及びReは、各場合において、独立して水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれ;mは1〜5の整数、好ましくは1であり;nは2〜10の整数、好ましくは3又は4であり;そしてX'は123I、125I及び18Fからなる群から選ばれる]
を有する。
【0033】
より好ましい式Vの化合物として、以下の構造:
【化10】

[式中、
dがメチル又は水素であり;mが1〜5の整数、好ましくは1であり;そしてnが2〜10、好ましくは3又は4である]
を有する化合物が挙げられる。
【0034】
別の態様では、本発明は、以下の式VI:
【化11】

[式中、
1は、水素、C1-4アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRde(式中、Rd及びReが、各場合において、独立して水素、C1-4 アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd及びReは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選択され;
a及びRbは、各場合において、水素、C1-4アルキル、ジ-又はモノ(C1-4)アルキルアミノ、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、ヒドロキシ(C1-10)アルキル及びハロアリールアルキルからなる群から選ばれ;
mは0〜4の整数であり;
nは1〜10の整数であり;そして
X'は、-Ch、125I、131I、123I、18F、76Br、又は77Brからなる群から選ばれる]
で表される化合物又は医薬として許容されるその塩を製造する方法に関する。
【0035】
mの有用な値は、0〜4の整数である。好ましくはmは0〜2の整数である。より好ましくはmは0又は1である。
【0036】
nの有用な値は、1〜10の整数である。好ましくは、nは2〜5の整数である
。より好ましくはnは3又は4である。
【0037】
X'の有用な実体として、キレート部分及び上で記載される全ての放射性ハロゲンが挙げられる。より好ましくは、X'は123I、125I、又は18Fである。
【0038】
式VIの化合物を製造する本方法のステップa)の前に、リガンド(L)部分は、構造式Iを有する反応基を共有結合する適切な反応部分を含む。この態様では、Lは以下の:
【化12】

[式中、Ra、Rb、R1及びmは、上で記載される通りであり、そしてAは式Iとの共有結合に適切な基である]
で表される構造又は好ましくは以下の:
【化13】

[式中、Rd及びReは上に記載される通りである]
で表される構造を有する。適切な基の例として-OHが挙げられる。
【0039】
式VIの化合物を製造するためのリガンド部分は、米国特許第6,696,039号に十分開示された方法に従って製造できる。当該特許は、その全てを本明細書に援用される。
【0040】
好ましい式VIの化合物は以下の:
【化14】

[式中、mは1又は2であり;nは2〜10の整数であり、好ましくは3又は4であり;そしてX'は好ましくは125I、123I、又は18Fである]
で表される構造を有する。
【0041】
より好ましい式VIの化合物は、以下の:
【化15】

[式中、mは1又は2であり;nは2〜10の整数であり、好ましくは3又は4である] で表される構造を有する。
【0042】
本発明の別の態様は、以下の式VII:
【化16】

[式中、
1は、水素、C1-4アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRde(基中、Rd及びReは、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd及びReは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ;
a及びRbは、各場合において、水素、C1-4アルキル、ジ-又はモノ(C1-4)アルキルアミノ、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、ヒドロキシ(C1-10)アルキル及びハロアリールアルキルからなる群から選ばれ;
qは0〜3の整数であり;
Zは、O、S又はNであり;
Yは、N又は-CHであり;
X'は、-Ch、125I、131I、123I、18F、76Br、又は77Brからなる群から選ばれ;
mは、0〜5の整数であり;そして
nは、1〜10の整数である]
で表される化合物、又は医薬として許容されるその塩に関する。
【0043】
mの有用な値は、0〜5の整数である。好ましくは、nは、2〜5の整数である。より好ましくはmは0又は1である。
【0044】
nの有用な値は、1〜10の整数である。好ましくは、nは、2〜5の整数である。より好ましくはnは3又は4である。
【0045】
X'の有用な実体として、キレート部分及び上に記載される全ての放射性ハロゲンが挙げられる。好ましくはX'は、123I、125I、又は18Fである。
【0046】
式VIIの化合物を製造する本発明のステップa)の前に、リガンド(L)部分は、構造式Iを有する反応基に共有結合する適切な反応性部分を含む。この態様では、Lは以下の:
【化17】

[式中、Ra、Rb、R1、m、q、Z及びYは上に記載される通りであり、そしてAは、式Iと共有結合する適切な基である]
で表される構造を有する。適切な基の例として-OHが挙げられる。
【0047】
式VIIの化合物を製造するためのリガンド部分は、米国特許第6,001,331号及び第6,696,039号B2に十分に開示される方法に従って製造することができる。
【0048】
式VIIの好ましい化合物は、以下の構造:
【化18】

及び
【化19】

[式中、
d及びReは、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選ばれ;
Zは、O又はSであり;
Yは、N又は-CHであり;
mは、1又は2であり;
nは、2〜10の整数、好ましくは3又は4であり;そして
X'は、123I、125I又は18Fである]
を有する。
【0049】
より好ましい式VIIの化合物として、以下の:
【化20】

[式中、
dは、水素又はメチルであり;
Zは、O又はSであり;
Yは、N又は-CHであり;
mは、1又は2であり;そして
nは、2〜5の整数、好ましくは3又は4であり、そして
qは、存在する場合1である]
が挙げられる。
【0050】
別の実施態様では、本発明は以下の式VIII:
【化21】

[式中、
G、B及びDは、CH又はNであり、但し、G、B及びDのうちの少なくとも1、多くとも2がNであり;
1が、水素、C1-4アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRde(式中、Rd及びRe、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd及びReは、それらが結合する窒素と一緒になって、場合により当該環中にO、S、又はNR6を有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ;
a及びRbは、各場合において、水素、C1-4アルキル、ジ-又はモノ(C1-4)アルキルアミノ、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、ヒドロキシ(C1-10)アルキル及びハロアリールアルキルからなる群から選ばれ;
X'が、-Ch、125I、131I、123I、18F、76Br、又は77Brからなる群から選ばれ;
mは、0〜5の整数であり;そして
nは1〜10の整数である]
で表される化合物、又はその医薬として許容される塩の調製品に関する。
【0051】
mの有用な値は、0〜5の整数である。好ましくは、mは0〜2の整数である。より好ましくは、mは0又は1である。
【0052】
nの有用な値は、1〜10の整数である。好ましくはnは、2〜5の整数である。より好ましくは、nは3又は4である。
【0053】
X'の有用な実体として、キレート部分及び上で記載される全ての放射性ハロゲンが挙げられる。好ましくは、X'は、123I、125I、又は18Fである。
【0054】
式VIIIの化合物を製造する本発明の方法のステップa)の前に、リガンド(L)部分は、式Iの構造を有する反応基に共有結合する適切な反応性部分を含む。この態様では、Lは、以下の:
【化22】

[式中、Ra、Rb、R1、m、G、B、及びDは、上に記載されるとおりであり、そしてAは、式Iとの共有結合に適切な基である]
で表される構造を有する。適切な基の例として、-OHが挙げられる。
【0055】
式VIの化合物を製造するためのリガンド部分は、式VIIIの化合物を製造する本方法のステップa)の前に十分に開示された方法に従って調製できる。リガンド(L)は、式Iの構造を有する反応基を共有結合する適切な反応部分を含む。式VIII化合物の適切なリガンド部分は、米国特許第6,696,039号に十分開示された方法に従って調製できる。当該特許はその全てを本明細書に援用される。
【0056】
別の実施態様では、本発明は、式IX:
【化23】

[式中、
1は、水素、C1-4アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRde(式中、Rd及びReは、各場合において、独立して水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd及びReはそれらが結合する窒素と一緒になって場合によりO、S、又はNR6を当該環に有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ;
a及びRbは、各場合において、水素、C1-4アルキル、ジ-又はモノ(C1-4)アルキルアミノ、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、ヒドロキシ(C1-10)アルキル及びハロアリールアルキルからなる群から選ばれ;
x及びRyは、各場合において、独立して、水素、C1-4アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRde(式中、Rd及びReは各場合において、独立して水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd及びReは次に、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ;
X'が、-Ch、125I、131I、123I、18F、76Br、又は77Brからなる群から選ばれ;
mは、0〜5の整数であり;そして
nは、1〜10の整数である]
で表される化合物、又はその医薬として許容される塩の製法に関する。
【0057】
通常mの値は0〜5の整数である。好ましくは、mは0〜2の整数である。より好ましくは、mは0又は1である。
【0058】
通常nの値は1〜10の整数である。好ましくは、nは2〜5の整数である。より好ましくは、nは3又は4である。
【0059】
通常X'の実体として、キレート部分及び上に記載される全ての放射性ハロゲンが挙げられる。好ましくは、X'は、123I、125I又は18Fである。
【0060】
式IX並びに以下に記載される式X及びXIの化合物を製造する本方法のステップa)の前に、リガンド(L)は、式Iの構造を有する反応基を共有結合する適切な反応部分を含む。リガンド(L)は、以下の:
【化24】

[式中、Aは上で記載されたとおりである]
で表される構造のうちの一つを有する。
式IX、X及びXI化合物の適切なリガンド部分は、国際公開第2004/032975号 A2で十分に開示された方法に従って製造できる。当該公報は、その全てを本明細書に援用される。
【0061】
別の実施態様では、本発明は、式X:
【化25】

[式中、
1は、水素、C1-4アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRde(式中、Rd及びReは各場合において、独立して:水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd及びReは、それらが結合する窒素と一緒になって、環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここで、R6は、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ;
a及びRbは、各場合において、水素、C1-4アルキル、ジ-又はモノ(C1-4)アルキルアミノ、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、ヒドロキシ(C1-10)アルキル及びハロアリールアルキルからなる群から選ばれ;
X'は-Ch、125I、131I、123I、18F、76Br、又は77Brからなる群から選ばれ;
mは、0〜5の整数であり;そして
nは、1〜10の整数である]
で表されるの化合物、又はその医薬として許容される塩の製造方法に関する。
【0062】
mの通常値は0〜5の整数である。好ましくは、mは0〜2の整数である。より好ましくは、mは0又は1である。
【0063】
nの通常値は1〜10の整数である。好ましくは、nは2〜5の整数である。より好ましくは、nは3又は4である。
【0064】
X'の通常の実体として、キレート部分及び上に記載される全ての放射性ハロゲンが挙げられる。好ましくは、X'は、123I、125I又は18Fである。
【0065】
別の実施態様では、本発明は、以下の式XI:
【化26】

[式中、
1は、水素、C1-4アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRde(式中、Rd及びReは各々各場合において、独立して水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd及びReは、それらが結合する窒素と一緒になって、環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ;
a及びRbは、各場合において、水素、C1-4アルキル、ジ-又はモノ(C1-4)アルキルアミノ、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、ヒドロキシ(C1-10)アルキル及びハロアリールアルキルからなる群から選ばれ;
X'は、-Ch、125I、131I、123I、18F、76Br、又は77Brからなる群から選ばれ;
mは、0〜5の整数であり;そして
nは、1〜10の整数である]
で表される化合物、又は医薬として許容されるその塩の製法に関する。
【0066】
mの通常値は0〜5の整数である。 好ましくは、mは0〜2の整数である。より好ましくは、mは0又は1である。
【0067】
nの通常値は1〜10の整数である。好ましくは、nは2〜5の整数である。より好ましくは、nは3又は4である。
【0068】
X'の通常実体として、キレート部分及び上に記載される全ての放射性ハロゲンが挙げられる。好ましくはXは、123I、125I又は18Fである。
【0069】
以下の式XII:
【化27】

[式中、
nは、1〜6の整数であり、
1、A2、A3、A4及びA5のうちの少なくとも1、多くとも3はNであり、その残りは許される場合-CH又は-CR2であり;R1は、水酸基又はNRab(CH2)p-であり、ここでpは、0〜5の整数であり、そしてRa及びRbは、独立して水素、C1-4 アルキル又は(CH2)dXであり、ここでXは、ハロゲンであり、そしてdは1〜4の整数であり、
2は、以下の:
i)
【化28】

(式中、
qは、1〜10の整数であり;
Zは、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換ベンジルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選ばれ;そして
30、R31、R32及びR33は、各場合において独立して水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる);
ii)
【化29】

(式中、Z、R30、R31、R32及びR33は上で記載されるとおりである);
iii)
【化30】

(式中、
Yは、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリールからなる群から選ばれ;
Uは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロゲン置換ベンゾイルオキシ、ハロゲン置換フェニル(C1-4)アルキル、ハロゲン置換アリールオキシ、及びハロゲン置換C6-10アリール;及び
34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40は、各場合において独立して水素、ハロゲン、水酸基、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれ;
iv)
NR'R''
(式中、
R'及びR''のうち少なくとも1は、(CH2)dXであり、ここでXはハロゲン、好ましくはF又は18Fであり、そしてdは1〜4の整数であり;
R'及びR''のうちのもう一方は、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる);
v)
NR'R''-(C1-4)アルキル
(式中、
R'及びR''のうちの少なくとも1は、(CH2)dXであり、ここでXはハロゲン、好ましくはF又は18Fであり、そしてdは、1〜4の整数であり;
R'及びR''のうちのもう一方は、水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる);
vi)
ハロ(C1-4)アルキル;並びに
vii)
以下の構造:
[ハロ(C1-4)アルキル-O-(C1-4)アルキル]-
を有するエーテル(R-O-R)
からなる群から選ばれ;そして
7及びR8は、各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる]
で表される化合物又は医薬として許容されるその塩。
【0070】
好ましい化合物は、上記構造上の1以上の場所においてハロゲンが、放射性標識されたハロゲンである化合物を含む。当該ハロゲンがI、123I、125I、131I、Br、76Br、77Br、F又は18Fからなる群から選ばれる化合物が好ましい。特に好ましい化合物は、18Fを含む化合物である。
【0071】
1の有用な実体は上に記載される。pの有用な値として、0〜5の整数が挙げられる。好ましくは、pは0、1又は2である。最も好ましくは、pは0であり、その結果R1はNRabを表す。好ましい実施態様では、R1は、それぞれのブリッジに対してメタ位又はパラ位のいずれかに位置する。R1の好ましい実体は、NRabであり、ここでRa及びRbは、独立して水素又はC1-4アルキルである。この実施態様では、C1-4アルキルがメチルであること好ましい。最も好ましくはRa及びRbの両方ともがメチルである。
【0072】
nの有用な値として、1〜6の整数が挙げられる。好ましくは、nの値は、1〜4である。最も好ましくはnの値は1〜3である。
【0073】
7及びR8の有用な実体は、各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる。nの値は、化合物中に存在するR7及びR8基の数を決定する。ある化合物において1以上存在する場合、R7及びR8の各場合において、実体は、他のR7及びR8の実体とは異なってもよい。好ましい実施態様では、R7及びR8は各場合においてそれぞれ水素である。
【0074】
2の有用な実体は、上で記載される様にi)、ii)、iii)、iv)、v)、vi)及びvii)の部分構造を含む。式Iの好ましい実施態様では、R2は、それぞれのブリッジに対してメタ又はパラ位のいずれかに位置する。好ましくは、R2は、部分構造i)又はiii)である。これらの実施態様では、qの有用な値は1〜10の整数を含む。好ましくは、R2がi)であり、qが1〜5の整数である化合物である。最も好ましくはqは3又は4である。部分構造i)において、R30、R31、R32及びR33の有用な値として独立して、水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルが挙げられる。好ましい化合物として、R30、R31、R32及びR33のうちの1以上が水素である化合物が挙げられる。より好ましい化合物として各R30、R31、R32及びR33が水素である化合物が挙げられる。
【0075】
部分構造ii)において、Y、U、並びにR34、R35、R36、R37、R38、R39及びR40の有用な実体は、上に記載されるとおりである。好ましい化合物として、Uが水酸基である化合物が挙げられる。
【0076】
有用な化合物として、A1、A2、A3、A4及びA5のうちの少なくとも1、多くとも3は、Nであり、そしてその残りは許される場合-CH又は-CR2である。A1、A2、A3、A4及びA5のうちの1のみ、多くとも3、がNである場合、それはA4であることが好ましい。
【0077】
本発明の別の態様は、式IV、VI、VII、VIII、IX、X、XI及びXIIの化合物、及び当該化合物を含む組成物に関する。
【0078】
本発明の別の態様は、本明細書に記載される方法に従って製造された式IV、VI、VII、VIII、IX、X、XI及びXIIの化合物に関する。
【0079】
本発明の別の態様は、アミロイド沈着を撮像する方法であって、以下の:
a)哺乳動物にある量の造影剤であって、部分(X')に共有結合されたアミロイド沈着に結合するリガンド(L)を含み、そして以下の式IV:
【化31】

[式中、
X'は、水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ハロゲン、放射性ハロゲン、
【化32】

(式中、Qはハロゲン又は放射性ハロゲンである)、及び放射性金属に結合されるキレート部分からなる群から選ばれ;
a、Rb、Rd、Re、Rg及びRhは、各場合において、水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から独立して選ばれ;
mは、0〜5の整数であり;そして
nは、1〜10の整数である]
を有する上記造影剤を投与し、
b)上記薬剤が上記哺乳動物中の1以上のアミロイド沈着に会合するのに十分な時間を経過させ
c)上記1以上のアミロイド沈着に会合する上記薬剤を検出する
を含み、但し、X'又はQのうちのいずれか1は、許容される放射性ハロゲン又は放射性金属を含むか、或いは(L)が放射性ハロゲンに共有結合されており、そして、式IVにおいて、mが0の場合Lは以下の:
【化33】

[式中、
Aは、以下の:
【化34】

(式中、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる);及び以下の
【化35】

(式中、nは1〜6の整数であり;そしてR7及びR8は、各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる)
からなる群から選ばれ;
1は、以下の:
a. NRa'b'(式中、Ra'及びRb'は、独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2)dXであり、ここでXは、ハロゲンであり、そしてdは1〜4の整数である);
b. 水酸基
c. C1-4アルコキシ、及び
d. ヒドロキシ(C1-4)アルキル
からなる群から選ばれる]
で表されるリガンド、又はその医薬として許容される塩以外である。
【0080】
Lの好ましい実体は、以下に記載される次の構造:L1、L1'、L2、L2'、L3、L3'、L4、L5、L6、L6'、L7、L7'、L8及びL9を有する。ここで、
【化36】

は、存在する場合-(CRab)m-基におけるLの結合点、又はImが0である場合、式IVのEG又はPEG部分とのLの結合点を指す。
【0081】
【化37】

[式中、
1及びR1'は、各場合において、独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を有する5〜7-員の複素環を形成し、ここでR6は水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
【0082】
【化38】

[式中、
1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は各場合において独立して:水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'はそれらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれれ;
qは、0〜3の整数であり;
ZはO、S又はNであり;
Yは、N又は-CHであり;
この実施態様では、qが0又は1であることが好ましい]
【0083】
【化39】

[式中、
G、B及びDは、CH又はNであり、但し、G、B、及びDのうちの少なくとも1、多くとも2がNであり;そしてR1及びR1'は各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRde'(式中、Rd'及びRe'は各場合において独立して水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
【0084】
【化40】

1.[式中、
1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRde(式中、Rd及びReは、各場合において独立して:水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd及びReはそれらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここで、R6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ;
x及びRyは、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'からなる群から選ばれ、ここでRd'及びRe'は各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は、水素又はC1-4アルキルである];
【0085】
【化41】

[式中、R1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
【0086】
【化42】

[式中、R1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって当該環中にO、S又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ]
【0087】
【化43】

[式中、
nは、1〜6の整数であり;
1、A2、A3、A4及びA5のうちの少なくとも1多くとも3はNであり、その残りは許される場合-CH又は-CR2であり;
1及びR2は、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及びNRa'b'(CH2)p-、(式中、pは、0〜5の整数であり、そしてRa'及びRb'は各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRa'及びRb'は、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から独立して選ばれるか、或いは、独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2)dX、(式中、Xはハロゲンであり、そしてdは、1〜4の整数である)であり、そして
7及びR8は、各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる]
【0088】
【化44】

[式中、
1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は、各場合において独立して水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって当該環中にO、S又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
【0089】
【化45】

[式中、
1及びR1'は、各々場合により独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'、(式中、Rd'及びRe'は各場合において独立して水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中に、O、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ;
qは、0〜3の整数であり;
Zは、O、S又はNであり;そして
Yは、N又は-CHである]
【0090】
【化46】

[式中、
G、B及びDは、CH又はNであり、但し、G、B及びDのうちの少なくとも1多くとも2がNであり;そして
1及びR1'は各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は、各場合において独立して:水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、O、S又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選択される]
【0091】
【化47】

[式中、
1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd及びReは、各場合において、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
【0092】
【化48】

[式中、
nは、1〜6の整数であり、
1、A2、A3、A4及びA5のうちの少なくとも1、多くとも3は、Nであり、残りは許容される場合-CH又は-CR2であり;
1及びR2は、各場合において、独立して、水素、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及びNRa'b'(CH2)p-、(式中、pは、0〜5の整数であり、そしてRa'及びRb'は、各場合において独立して:水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRa'及びRb'は、それらが結合する窒素と一緒になって当該環中にO、S又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここで、R6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれるか、独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2)dX、(式中、Xは、ハロゲンであり、そしてdは、1〜4の整数である)であり、そして
7及びR8は各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる]
【0093】
【化49】

[式中、
nは、1〜6の整数であり;
1及びR1'は各場合において、独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及びNRa'b'(CH2)p-、(式中、pは、0〜5の整数であり、そしてRa'及びRb'は、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRa'及びRb'は、それらが結合する窒素と一緒になって当該環中にO、S又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここで、R6は水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ、独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2)dX、(式中、Xは、ハロゲンであり、そしてdが、1〜4の整数である)であり、そして
7及びR8は、各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる]
【0094】
【化50】

[式中、
nは、1〜6の整数であり;
1及びR1'は、各場合において、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及びNRa'b'(CH2)p-、(式中、pは0〜5の整数であり、そしてRa'及びRb'は、各場合において独立して水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRa'及びRb'は、それらが結合する窒素と一緒になって当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ、独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2)dX、(式中、Xはハロゲンであり、そしてdは、1〜4の整数である)であり、そして
3、R4、R5及びR6は、各場合において、独立して水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる]
【0095】
上記実施態様の全てにおいて、R1及びR1'のうちの1が、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、及びNRa'b'(CH2)p-、(式中、pは0〜5の整数であり、そしてRa'及びRb'が各場合において独立して、水素及びC1-4アルキルからなる群から選ばれる)からなる群から選ばれる。
【0096】
適用可能な場合、R7及びR8の好ましい実体は、独立して水素及びC1-4アルキルである。
【0097】
好ましくは、放射性ハロゲンは、18F、131I、125I、123I、124I、77Br及び76Brからなる群から選ばれる。最も好ましくは、放射性ハロゲンは、18Fである。
【0098】
放射性標識が放射性金属である場合、テクネチウム、銅、インジウム、又はガリウムの放射性同位体でありうる。好ましくは、放射性金属は99mTcである。好ましくは、キレート部分は、本明細書により十分に記載されるN22型キレート剤である。
【0099】
上記方法は、好ましくは陽電子放出断層撮影(PET)又は単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)を用いることにより、放射性標識化合物の分布を計測することをさらに含むことができる。
【0100】
別の態様では、本発明は、以下の:
a)脳内のアミロイド沈着に結合できる第一リガンドを哺乳動物に投与し;
b)上記第一リガンドが上記哺乳動物中の1以上のアミロイド沈着に会合するために十分な時間経過させ;そして
c)上記アミロイド沈着と会合した上記第一リガンドを検出する
を含む、アミロイド沈着を造影する方法に関する。ここで、改良点は、当該第一リガンドの新油性を実質的に増加させない造影に適しており、放射性標識が取り付られた第二リガンドを提供するために当該第一リガンドにある基を共有結合させることを含む。ここで当該基は、以下の:
【化51】

[式中、Ra、Rb、Rd、Re、Rg、Rh、m、nは、上に記載されるとおりであり、そしてX'は、放射性ハロゲン、
【化52】

(式中、Qは放射性ハロゲンである)、及び放射性金属に結合されるキレート部分からなる群から選ばれる]
で表される構造を有する。但し、mが0である場合、当該第一リガンドは以下の:
【化53】

[式中、
Aは、以下の:
【化54】

(式中、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、各場合に独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる)及び;
【化55】

(式中、nは、1〜6の整数であり;そしてR7及びR8は、各場合に独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる)
からなる群から選ばれ;
1は、以下の:
a. NRa'b'、(式中、Ra'及びRb'は、独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2)dXであり、ここで、Xはハロゲンであり、dは1〜4の整数である)
b. 水酸基
c. C1-4アルコキシ、及び
d. ヒドロキシ(C1-4)アルキル
からなる群から選ばれる]
又はその医薬として許容される塩以外である。
【0101】
別の態様では、本発明は、以下の:
(a)比較的低い割合の血液脳関門の通貨割合しか有さず、かつ本明細書中に記載される中心構造L1、L1'、L2、L2'、L3、L3'、L4、L5、L6、L6'、L7、L7'、L8又はL9を有するアミロイド沈着に結合できる化合物、ここで、改良点は、基(Z)を当該化合物に共有結合させて、血液脳関門を通過する割合を増加させた造影化合物を提供している点であり、ここで当該(Z)は、以下の式:
【化56】

[式中、Ra、Rb、Rd、Re、Rg、Rh、m、n及びX'は上で記載されるとおりである]
を有する、並びに
(b)医薬として許容される希釈剤又は賦形剤
を含む医薬組成物に関する。
【0102】
本発明が、本系統の選択された化合物において構造的な非対称性のため生じる立体異性体、並びに光学異性体、例えばエナンチオマーの混合物、並びに個々のエナンチオマー及びジアステレオマーの混合物を含むことが考慮される。
【0103】
本明細書に開示される化合物は、溶媒和、特に水和されていてもよい。水和は、当該化合物の製造、又は当該化合物を含む組成物の製造の間に生じてもよく、又は水和は、当該化合物の吸湿性のため時間を掛けて生じてもよい。さらに、本発明の化合物は、溶媒和されていない形態で存在しても良いし、並びに医薬として許容される溶媒、例えば水、エタノールなどとの溶媒和形態で存在してもよい。一般的に、溶媒和形態は、本発明の目的については未飽和形態と同等であると考えられる。
【0104】
任意の構成又は本明細書に記載される化合物において一回以上任意の変更が生じる場合、各場合におけるその定義は、全てのほかの場合での定義からは独立している。置換基の組合せ及び/又は変更は、このような組合せが安定な化合物をもたらす場合にのみ許容される。
【0105】
本発明はさらに、過テクネチウム酸の形態であるテクネチウム99mを還元剤及び場合により適切なキレーターの存在下で、適切なCh含有化合物と反応させることにより、本発明に従ってテクネチウム-99m複合体を製造する方法に関する。
【0106】
還元剤は、生理食塩水中でモリブデン-テクネチウム・ジェネレーター(generator)から溶出されたTc-99m過テクネチウム酸を還元するように作用する。適切な還元剤は、例えば、亜ジチオン酸塩、ホルムアミジンスルフィン酸、ジアミノエタン・ジスルフィナート、又は適切な金属の還元剤、例えばSn(II)、Fe(II)、Cu(I)、Ti(III)、又はSb(III)である。Sn(II)は、特に適していると証明された。
【0107】
上記複合体形成反応について、テクネチウム-99mは、塩として又は比較的弱いキレーターに結合されたテクネチウムの形態で、本発明の適切な化合物と反応する。後者の場合、所望されるテクネチウム-99m吹く剛体は、リガンド交換により形成される。放射性核種の適切なキレーターの例として、二カルボン酸、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、オルトフタル酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、サリチル酸又はそれらの酸の誘導体;リン化合物、例えばピロリン酸又はエノラートが挙げられる。クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸、グルコヘプトン酸又はそれらの誘導体は、この目的のために特に適したキレーターである。なぜなら、これらのキレーターのうちの一つを有するテクネチウム99mのキレートは、極めて容易に所望されるリガンド交換を引き起こすからである。
【0108】
[TcvO]+322複合体を製造するために最も一般的に用いられる方法は、[99mTc]過テクネチウム酸塩の塩化スズ(II)還元に基く。標識方法は、通常、Tc-99m(Sn)-グルコヘプトン酸塩とN22リガンドとの間のTc99mリガンド交換反応に依る。塩化スズ(II)の製法及び当該塩化スズを一定のスズ(II)形態に保持することは、標識反応の成功に特に重要である。空気感受性スズイオンを安定化させるために、核医薬において、凍結乾燥キットを使用することは一般的な慣例であり、ここでスズイオンは、窒素又はアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で過剰量のグルコヘプトナートと混合された凍結乾燥された粉末形態で存在する。凍結乾燥された塩化スズ/グルコヘプトン酸ナトリウムキットの製造は、標識反応が再現性がありかつ予想可能であるということを保証する。N22リガンドは、通常空気感受性であり(チオールは空気により容易に酸化される)、そしてリガンドの分解を導く次なる反応が存在する。凍結乾燥された塩化スズ/グルコヘプトン酸ナトリウムキットの調製品は、標識反応が再現性でありかつ予期できるということを保証する。リガンドを保存するための最も便利かつ予測できる方法は、100〜500μgのリガンドをアルゴン又は窒素雰囲気下に含む凍結乾燥されたキットを提供することである。
【0109】
本明細書に使用される「アルキル」という語句は、それ自身又は他の基の一部として、最大8個の炭素、好ましくは6個の炭素、より好ましくは4個の炭素からなる直鎖及び分岐鎖ラジカルの両者、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t-ブチル、及びイソブチルを指す。
【0110】
「アルコキシ」という語句は、鎖長が当該アルキルの鎖長に限定されない限りにおいて、酸素原子に結合されている上に定義された直鎖又は分岐鎖アルキルラジカルを意味するために使用される。非限定的に、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシなどを含む。好ましくは、アルコキシ鎖は、1〜6個の炭素原子長であり、より好ましくは1〜4の炭素原子長である。
【0111】
本明細書で使用される「モノアルキルアミン」という語句は、それ自身又は別の基の一部として使用されて、上で定義される1のアルキル基で置換されたアミノ基を指す。
【0112】
本明細書で使用される「ジアルキルアミン」という語句は、それ自身又は別の基の一部として使用されて、上で定義される2のアルキル基で置換されたアミノ基を指す。
【0113】
それ自身又は他の基の一部として本明細書に使用される「ハロ」という語句は、塩素、臭素、フッ素、又はヨウ素を指す。
【0114】
それ自身又は他の基の一部として本明細書に使用される「アリール」という語句は、単環又は二環性の芳香族基であって、6〜12個の炭素を当該環部分に、好ましくは6〜10個の炭素を幹部分に含む基を指し、例えばフェニル、ナフチル、又はテトラヒドロナフチルを指す。
【0115】
本明細書に使用される「複素環」又は「複素環」という語句は、指示される場合を除き、飽和又は不飽和である安定な5〜7員の複素単環系を指し、そして当該環は、炭素原子と、N、O、及びSからなる群から選ばれる1〜3個のヘテロ原子とからなり、そしてここで窒素及び硫黄のヘテロ原子は場合により酸化されていてもよい。特に有用なものは、1の酸素又は硫黄と組合された1の窒素、或いは2個の窒素へテロ原子を含む環である。このような複素環基の例として、ピペリジニル、ピロリル、ピロリジニル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、ホモピペリジニル、ホモピペラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、及びピラゾリジニルが挙げられ、最も好ましくは、チアモルホリニル、ピペラジニル、及びモルホリニルが挙げられる。
【0116】
「ヘテロ原子」という語句は、本明細書で、酸素原子(O)、硫黄原子(S)、又は窒素原子(N)を意味するために使用される。ヘテロ原子が窒素である場合、窒素は、NRde部分を形成してもよい。ここで、Rd及びReは、互いに独立して、水素又はC1-4アルキル、C2-4アミノアルキル、C1-4ハロアルキル、ハロベンジルであるかRd及びReは一緒になって当該環中にO、S又はNRcを場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでRcは水素又はC1-4アルキルである。
【0117】
本発明は、上の式V、VI、VII、VIII、IX、X、XI又はXIIの化合物を製造する方法に関する。発明者らのFPEGアプローチの主な利点の1つは、ポリエチレングリコール鎖の末端にフッ素タグを取込ませることである。これらの化合物の製造は、比較的単純かつ直接的な様式で容易に達成される。コア化合物2及び4、並びにポリエチレングリコール前駆体の合成は、以下の文献の製法に従い、少し変更して達成した(20、25)。フェノール性OHをin situトリメチルシリル保護し、脱保護を行い、そしてSchreinerと共同実験者による同様の化合物の合成に記載される様にN,N'-ジメチルアミノベンズアルデヒドと縮合反応することにより(スキーム1)(28)、6-ヒドロキシ-2メチルベンゾオキサゾールから、化合物3'、つまり化合物3のN',N''-ジメチルアミノ誘導体を製造した。様々なオリゴエチレングリコール前駆体を用いて、遊離のフェノール性水酸基を化合物3'及び4に結合させることは、電磁波の照射下で良好な収量で達成された(スキーム1A及びB)。同じ方法論を用いて、放射性フッ化前駆体は、放射性フッ素を合成の最終ステップにおいて加えることにより、迅速かつ効率的に作成することができる。メシル化前駆体の調製品は、同様の電磁波方法を用いて水酸基誘導体の合成に従って生成された(スキーム2C)。水酸基はβアミロイドプラークへの結合に競合し、そして放射性標識の間の主要な副産物であるので、水酸基誘導体を製造することは重要である。当該戦略の合成多様性は、化合物2のコンジュゲートについて示された。ここで、アリールヨージド及び対応するフルオロ/ヒドロキシPEG誘導体を用いて、銅触媒性のカップリング反応を介してFPEGを化合物に結合させた(スキーム3)。所望されるFPEG誘導体を、中程度から良好な収量で調製した。このアプローチは、有効であることが証明されたが、広く適用されなかった。例えば、ペグ化リガンドが、標的アミロイドに対して低い親和性しか示さないか、又は脳及びCNS造影には、あまりに脂溶性又は親水性である。
【0118】
18Fを用いた放射性標識を、前駆体10a-c(スキーム3)及び11について行って、[18F]5a-c及び[18F]8bをそれぞれ生成した。18F標識の化合物、12a-eをその低いin vitro結合親和性のため行わず(表1)、そしてかなり見込みあるin vitro結果のため化合物8bを選択した。放射性標識[18F]8bを、中程度の収率(23%)で、メシル化前駆体から製造したが、残念なことに良好な放射化学純度で製造することができなかった。第二ピークの形成は、標識の数分内に明らかであった。これらの結果は、同様の基質の標識の間、Shimadzuらにより発見された結果と一致する。彼らは、第二ピークの形成を、E及びZ異性体の簡易形成のせいにした(30)。結果として、発明者らは、残りの標識研究を、見込みあるin vitro結果を示した化合物5a-d(PIBコア)に対して行った。
【0119】
放射性フッ素化化学反応についてのメシレート前駆体の使用は、長年使用されてきた(18)が、放射性標識FPEGコンジュゲートについてのメシレート前駆体の使用は、最適化されることはなかった。見込みある生物学的結果に基いて、化合物5aを、幾つかの最適化研究について選択し、前駆体質量、温度、反応時間、及び従来の油浴方法を用いた精製Sep-Pak戦略の効果を試験した。
【0120】
最初に、250μlのジメチルスルホキシドに溶解された1mgの前駆体10aを用いて、標準的な油浴加熱を用いて反応温度を4分間で75℃〜120℃に変化させた。BOC保護基を、10%HClを加え、10分間加熱することにより達成した。次に水(2ml)を加え、そして溶液をOasisHLB sep-pakカートリッジに充填した。水で洗浄した後に、粗製標識生成物を2mlのアセトニトリルで溶出し、そしてHPLC上に注入した。標識収量は、120℃で最大であった(表2)。次に、前駆体(10a)の量を0.5mg〜6mgに変化させ、油浴を120℃で4分間過熱した。次にBOCの脱保護を上に記載される様に行い、30〜50%にわたる放射化学収率をもたらし、1〜3mgの間で最も高かった。従来の油浴加熱を用いて行われた最後の研究は、1mgの前駆体を用い、そして120℃で加熱して、4分から16分に反応時間を増加させることの効果を評価した。発明者らは、8〜16分の反応時間が全て、59%より高い放射化学収率をもたらしたということを発見した。全ての反応についての放射化学純度は98%超であった。
【0121】
これらの研究から、従来の油浴戦略が、良好な放射化学収率(60〜64%)で、放射性標識[18F]5aコンジュゲートを製造することができるということが明らかになった。最適化された条件は、1〜3mgの前駆体を120℃で12分間加熱し、続いて標準的なBOC脱保護を行うことである。
【0122】
放射活性フッ素原子を取込むことは、求電子性又は求核性の条件のいずれかを用いて一般的に達成される(17-19)。フッ素求核置換反応は、高い収率、高い比活性をもたらすことが多いので、そしてフッ化物がより容易に製造できるので利点がある(18、19)。[18F]フッ素は、メシレート又はトシレート前駆体のいずれかなどの良好な脱離基を用いて、SN2型反応を介して加えることができる。フッ素原子を付加する最も一般的に使用される方法は、標的化合物にフルオロエチル又はフルオロプロピル基を加えることである。しかしながら、これらの短いフッ素アルキル鎖が中心構造に加えられた場合、ときに結果は有望でないものになる。これは、脂溶性の増加が原因であることが多い。得られた18F標識薬が、高い非特異的結合性を有する傾向があり、そしてAβ凝集体に低い特異性でしか結合しないという結果をもたらす。これらの不所望な効果を回避するべく、本発明者らは、スチルベン誘導体(20)の18F標識についての中心構造のフルオロペグ化(FPEG)を用いることによる新規のアプローチを活用した。
【0123】
高分子量(10000〜20000)を用いたペグ化は、様々な生物学的に関心の高いタンパク質又はペプチドのin vivo薬物動態を変化させる共通アプローチである。ペグ化を通して、in vivo安定性及び薬物動態は、改善されて、より優れた治療薬をもたらすことができる(21、22)。近年、ペグ化技術は、放射性薬理の性質を改善するために適用された(23,24)。PEG巨大分子を標識ペプチドへとコンジュゲートすることは、in vivoでの生物分解性を変化させるのに効果的であり、そして末梢組織を標的する薬剤の特異的局在化における改善を導く。しかしながら、巨大分子PEGが結合された放射性医薬品を、脳の造影剤として用いることは、このような巨大分子が血液脳関門を通過することを制限するために、効果的ではないであろう。本発明者らは、短い長さのFPEG(n=2〜5)を加え、そしてエチレングリコール鎖の末端にフッ素原子(20)をキャッピングすることにより新規のアプローチを適用した。
【0124】
本発明の化合物は、以下のスキームに記載される反応により製造することができる。スキーム1は、FPEG PIB(5a-d)及びBF(8a-d)コンジュゲート(式VIIの化合物)を製造するための合成経路を示す。
【0125】
【化57】

【0126】
以下のスキーム2は、FPEG-IMPYコンジュゲート(式VIの化合物)を製造するための合成経路を示す。
【化58】

【0127】
以下のスキーム3は、10a-cの18F放射性標識を示す。
【化59】

【0128】
以下のスキーム4は、式Iの化合物を製造するための合成経路を示す。
【化60】

【0129】
以下のスキーム5は、式IVの化合物を製造する合成経路を指す。ここで、LはL7である。
【化61】

【0130】
本発明が、立体異性体並びに光学異性体、例えばエナンチオマーの混合物、並びに個々のエナンチオマー及びジアステレオマーを含むことが意図されていることが理解されべきであり、これらは本発明の選択された化合物における構造的な対称性の結果として生じる。
【0131】
本発明の化合物は、溶媒和、特に水和されていてもよい。水和は、化合物又は当該化合物を含む組成物の製造の間に生じてもよく、又は水和は、化合物の吸湿性のため時間経過に伴い生じてもよい。さらに、本発明の化合物は、非溶媒和形態で、並びに医薬として許容される溶媒和物、例えば水、エタノールなどと溶媒和形態で存在してもよい。一般的に、本発明の目的について、溶媒和形態は不飽和形態と同等であると考えられている。
【0132】
本明細書において任意の構成又は構造又は式について一箇所以上任意の変更が生じた場合、各場合におけるその定義は、他の場合での定義とは独立している。置換基及び/又は変更の組合せは、このような組み合わせが安定な化合物をもたらす場合にのみ認められる。
【0133】
本発明の化合物が、造影剤として使用される場合、当該化合物は、適切な放射性ハロゲンアイソトープで標識されていなければならない。125Iアイソトープが研究室試験に有用であるが、当該アイソトープは一般的に実際の診断方法に有用ではない。なぜなら、125Iの比較的長い半減期(60日)と低いガンマ放射(30〜65Kev)を有するためである。アイソトープ123Iは、13時間の半減期及び159KeVのガンマエネルギーを有し、その結果、診断目的に使用されるリガンドの標識は、当該アイソトープ又は18Fでなされるということが予期される。使用されうるほかのアイソトープとして、131I(2時間の半減期)が挙げられる。適切な臭素アイソトープとして77Br及び76Brが挙げられる。
【0134】
Tc99m複合体は以下のとおりに製造できる。少量の非放射性標識化合物(1〜2mg)を100μlEtOHに溶解し、そして200μlのHCl(1N)及び1mlのグルコヘプトン酸Sn溶液(8〜32μgのSnCl2及び80〜320μg、pH6.67)及び50μlのEDTA溶液(0.1N)と混合した。[99mTc]過テクネチウム酸(100〜200μl;2〜20mCiの範囲)の生理食塩水を次に加える。当該反応液を30分間100℃で熱し、次に室温に冷却した。反応混合物を、生成物形成及び純度チェックのためにTLC上で分析する(EtOH:濃NH3、9:1)。当該混合物をリン酸緩衝液でpH5.0に中性化することができる。
【0135】
本発明は、さらに、還元剤及び場合により適切なキレーターの存在下で過テクネチウム酸の形態のテクネチウム-99mを適切なCh含有化合物と反応させることにより、本発明に記載されるテクネチウム-99m複合体を製造する方法に関する。
【0136】
還元剤は、生理食塩水溶液中でモリブデン-テクネチウムジェネレーターから溶出されるTc-99m過テクネチウム酸を還元するのに役立つ。適切な還元剤は、例えば、ジチオナイト、ホルムアミジンスルフィン酸、ジアミノエタン・ジスルフィナート、又は適切な金属還元剤、例えばSn(II)、Fe(II)、Cu(I)、Ti(III)又はSb(III)である。Sn(II)は、特に適していると証明された。
【0137】
上記複合体形成反応について、テクネチウム-99mは、塩として又は比較的弱いキレーターに結合されたテクネチウムの形態で、本発明の適切な化合物と反応する。後者の場合、所望されるテクネチウム-99m複合体が、リガンド交換により形成される。放射性核種の適切なキレーターの例として、二カルボン酸、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、オルトフタル酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、サリチル酸又はそれらの酸の誘導体;リン化合物、例えばピロリン酸又はエノラートが挙げられる。クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸、グルコヘプトン酸又はそれらの誘導体は、この目的のために特に適したキレーターである。なぜなら、これらのキレーターのうちの一つを有するテクネチウム99mのキレートは、極めて容易に所望されるリガンド交換を引き起こすからである。
【0138】
[TcvO]+322複合体を製造するために最も一般的に用いられる方法は、共通の開始物質である[99mTc]過テクネチウム酸塩の塩化スズ(II)還元に基く。標識方法は、通常、Tc-99m(Sn)-グルコヘプトン酸塩とN22リガンドとの間のTc99mリガンド交換反応に依る。塩化スズ(II)の製法及び当該塩化スズを一定のスズ(II)形態に保持することは、標識反応の成功に特に重要である。空気感受性スズイオンを安定化させるために、核医薬において、凍結乾燥キットを使用することは一般的な慣例であり、ここでスズイオンは、窒素又はアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で過剰量のグルコヘプトナートと混合された凍結乾燥された粉末形態で存在する。凍結乾燥された塩化スズ/グルコヘプトン酸ナトリウムキットの調製は、標識反応が再現性がありかつ予想可能であるということを保証する。N22リガンドは、通常空気感受性であり(チオールは空気により容易に酸化される)、そしてリガンドの分解を導く次なる反応が存在する。リガンドを保存するための最も便利かつ予測できる方法は、100〜500μgのリガンドをアルゴン又は窒素雰囲気下に含む凍結乾燥されたキットを提供することである。
【0139】
本発明の放射性ハロゲン化化合物は、キット中で使用者に提供されうる物質から容易に形成することができる。造影剤形成用のキットは、例えば、最適複合条件に適した濃度及びpHで、本発明の放射性標識された化合物の中間体を含む生理的食塩水溶液を含むバイアルを含むことができる。使用者は、例えばNa123Iなどの放射性アイソトープの適切な量、及び過酸化水素などの酸化剤をバイアルに加える。得られた標識リガンドは、次に患者に静脈内投与されてもよく、そして脳内の受容体が、それから生じるγ線又は光子放出を用いることにより造影される。
【0140】
本発明の化合物が造影剤として使用される場合、これらの化合物は、適切な放射性ハロゲンアイソトープで標識されなければならない。125Iアイソトープは、研究室試験に有用であるが、当該アイソトープは、125Iの比較的長い半減期(60日)と低いγ線放出(30〜65Kev)のため、一般的に実際の診断目的に適していない。アイソトープ123Iは、13時間の半減期及び159KeVのガンマエネルギーを有し、その結果、リガンドを標識して、診断目的に使用されるリガンドの標識は、当該アイソトープ又は18Fでなされるということが予期される。使用されうる他のアイソトープとして、131I(2時間の半減期)が挙げられる。適切な臭素アイソトープとして77Br及び76Brが挙げられる。
【0141】
本発明の放射性ハロゲン化化合物は、キット中で使用者に提供されうる物質から簡単に形成することを可能にする。造影剤を形成するためのキットは、例えば、最適複合体系性条件に適した濃度及びpHで、式IVの中間体の生理学的に適した溶液を含むバイアルを含むことができる。ここで、Lは、L1、L1'、L2、L2'、L3、L3'、L4、L5、L6、L6'、L7、L7'、L8及びL9からなる群から選ばれる。使用者は、適切な量の放射性アイソトープ、例えばNa123I及び酸化剤、例えば過酸化水素をバイアルに加える。得られた標識リガンドは、次に患者に静脈内投与されうる。そして脳内の受容体が、標識リガンドから生じるγ線又は光子放出を計測することにより造影される。
【0142】
本発明に記載される放射性医薬組成物が、容易にかつ簡単に製造できるので、製造は使用者により容易に行うことができる。その結果、本発明は、以下の:
(1) 本発明の非放射性標識化合物、当該化合物は、場合により乾燥状態にあり、そして場合によりそれらに加えられる不活性な医薬として許容される担体及び/又は補助剤を含み;そして
(2) 還元剤及び場合によりキレーター
を含むキットに関する。ここで、成分(1)及び(2)は、場合により組み合わされてもよく;そしてさらに、ここで、成分(1)及び(2)を、過テクネチウム酸塩溶液の形態にあるテクネチウム-99mと反応させることにより上記方法を実行するための処方で用いるための指示が場合により含まれる。
【0143】
上記キットについての適切な還元剤及びキレーターの例が上に記載された。使用者は、過テクネチウム酸塩溶液をモリブデン-テクネチウムジェネレーターから得ることができる。このようなジェネレーターは、放射性診断法を行う多くの機関で利用できる。上に記載される様に、適合する場合に限り成分(1)と(2)は混合されてもよく。組合わされた成分が好ましくは凍結乾燥されるこのような1成分キットは、使用者が簡単な様式で過テクネチウム溶液を反応させるのに特に適している。
【0144】
所望される場合、放射性診断薬は、任意の添加剤、例えばpH調節剤(例えば、酸、塩基、緩衝液)、安定剤(例えばアスコルビン酸)又は等張剤(例えば塩化ナトリウム)を含んでもよい。
【0145】
本明細書に使用される「医薬として許容される塩」という語句は、本発明の化合物のカルボン酸塩又は酸添加塩であって、医学の判断の範囲内で、不所望の毒性、炎症、アレルギー応答などを伴わずに、患者の組織と接触させて使用するために適しており、妥当な有効性/リスク比で釣り合いが取れており、そしてその予定された用途に効果的である塩、並びに可能な場合、本発明の化合物の双性イオン形態を指す。「塩」という語句は、本発明の化合物の比較的毒性がない、無機酸及び有機酸の添加塩を指す。非毒性有機酸、例えば脂肪性モノ及びジカルボン酸、例えば、酢酸、フェニル-置換アルカノン酸、ヒドロキシアルカノン酸及びアルカン二酸、芳香族酸(aromatic acid)、及び脂肪族及び芳香族スルホン酸から生成される塩も含まれる。これらの塩は、化合物の最終単離及び精製の間in situで製造できるか、又は精製された化合物の遊離塩基形態を別々に、適切な有機又は無機酸と反応させることにより、そしてこうして形成された塩を単離することにより、製造できる。さらに、代表的な塩として、臭化水素酸、塩酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシル酸塩、グルコヘプトン酸塩、ラクチオビオン酸塩(lactiobionate)及びラウリル硫酸塩、プロピオン酸塩、ピバリン酸塩、サイクラミン酸塩、イセチオン酸塩などが挙げられる。これらの塩として、アルカリ及びアルカリ土類金属に基いたカチオン、例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、並びに無毒のアンモニウム、四級アンモニウム、及びアミンカチオン、例えば非限定的に、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどが挙げられる(例えば、Berge S. M.,ら、 Pharmaceutical Salts, J. Pharm. Sci. 66:1-19(1977) 当該文献は本明細書に援用される)。
【0146】
本造影方法の第一ステップにおいて、式IVの標識化合物[式中、Lは、L1、L1'、L2、L2'、L3、L3'、L4、L5、L6、L6'、L7及びL7'からなる群から選ばれる]は、検出可能な量で組織又は患者に導入される。当該化合物は、典型的に、医薬組成物の一部であり、そして組織又は患者に、当業者に周知の方法により投与される。
【0147】
例えば、当該化合物は、経口、直腸、非経口(静脈内、筋中、又は皮下)、大槽内、腟内、腹腔内、膀胱内、局所的(粉末、軟膏又は点眼)、又は頬側又は点鼻薬として投与されうる。
【0148】
患者への標識化合物の投与は、一般的又は局所的投与経路により行われうる。例えば、標識化合物は、患者に投与され、その結果体をとおしてデリバリーされる。或いは、標識化合物は、特定の目的臓器又は組織に投与することもできる。例えば、患者において疾患の進行を診断又は追跡するために目的の部位及び受容体の位置を決めることは望ましい。
【0149】
検出を可能にするために患者に導入される標識化合物の量は、当業者により容易に決定することができる。例えば、選択された検出法により当該化合物が検出されるまで、標識化合物の量を増加させて患者に与えることができる。標識は、化合物に導入されて、当該化合物の検出を可能にする。
【0150】
「患者」という語句は、ヒト及び他の動物を意味する。当業者はまた、化合物がアミロイド沈着に会合するのに十分な時間を決定することに精通している。必要とされる時間は、式IVの標識化合物の検出可能な量を患者に導入し、そして次に標識化合物を投与後様々な時間で検出することにより簡単に決定することができる。
【0151】
「会合」という語句は、標識化合物と目的の部位又は受容体との間の化学的相互作用を意味する。会合の例として、共有結合、イオン性結合、親水性-親水性相互作用、疎水性-疎水性相互作用、及びその組み合わせが挙げられる。
【0152】
当業者は、標識化合物を検出するための様々な方法に精通している。例えば、磁気共鳴映像法(MRI)、陽電子放出断層撮影(PET)又は単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)は、放射性標識された化合物を検出するために使用することができる。化合物内に導入される標識は、所望される検出法に左右されよう。例えば、PETが検出法として選択される場合、当該化合物は、ポジトロン放出原子、例えば18Fを有さなければならない。
【0153】
放射活性な診断薬は、信頼可能な診断を保証できる十分な放射活性及び放射活性濃度を有すべきである。例えば、放射活性金属がテクネチウム-99mである場合、テクネチウム-99mは、投与の際に約0.5〜5.0mlで0.1〜50mCiの量で通常含まれうる。式IVの化合物の量[式中、Lは、L1、L1'、L2、L2'、L3、L3'、L4、L5、L6、L6'、L7、L7'、L8及びL9からなる群から選ばれる]は、放射活性金属を有する安定なキレート化合物を形成するために十分であってもよい。
【0154】
こうして形成された放射性診断薬としてのキレート化合物は、十分に安定であり、そしてその結果、そのようなものとしてすぐに投与されてもよいし、又は使用まで貯蔵されてもよい。所望される場合、放射性診断薬は、任意の添加剤、例えばpH調節薬(例えば、酸、塩基、緩衝液)、安定剤(例えば、アスコルビン酸)又は等張剤(例えば塩化ナトリウム)を含んでもよい。
【実施例】
【0155】
合成において使用される全ての試薬は、他に記載がない限り、さらに精製をすることなく用いた市販製品であった。1H NMRスペクトルは、他に記載がない限り、BrukerDPX分光測定装置を用いてCDCl3中で得た。化学シフトは、基準TMSからのδ値(100万分の1)として報告する。カップリング定数は、ヘルツで表される。多重度は、s(単線)、d(二重線)、t(三重線)、br(ブロード)、m(多重線)により定義される。高解像度電子イオン化(HREI)質量スペクトルを、質量分析についてMicromass/Waters GCT装置(GC-EI/CI飛行時間型質量分析計)を用いてMcMaster Regional Centreで行った。
【0156】
実施例1
2-フェニルベンゾチアゾール(PIB)誘導体の合成
化合物4(2-フェニルベンゾチアゾール(PIB)コア)を、Mathis及び共同実験者のアプローチ(26)を用いて調製した。報告された標準方法(27)を介してモノメチル化を達成して、化合物4を生成した。当該化合物を次のステップで用いた。
【0157】
1. 化合物4のO-アルキル化についての一般的方法
化合物4(1当量)を含む無水N',N''-ジメチルホルムアミド(2ml/0.1mmolの化合物4)の溶液をいれた電子レンジで使用可能な容器(Biotage製)に、無水カルボン酸セシウム(2.5当量)を加え、そしてアルゴン下で30分間室温で混合物を攪拌した。アルキル化試薬(1.2当量)の次にヨウ化ナトリウム(1.5当量)を加え、バイアルを密封し、そして電磁波照射にかけた(Biotage Initiatorシステム)。電磁波の条件は、200℃で10分であり、10秒の攪拌を伴い、一定時間「on」にした。反応混合物を室温に冷却した後に、バイアルを開け、内容物を丸底フラスコに移し、そして揮発物を減圧下で取り除いた。残渣を酢酸エチルで抽出し(3×10ml)そして酢酸エチル層を水で洗浄し(1×10ml)、そして塩類溶液(1×10ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に有機相を蒸発させ、そして残渣をシリカゲル上での調製的薄層クロマトグラフィーにより精製して、対応するPEG化誘導体を与えた。
【0158】
2.化合物5(a-d)の製造
一般的方法に従って化合物4をフルオロメシレートで処理して、化合物5(a-d)を得た。
2-[4'-(メチルアミノ)フェニル]-6-[2-(2-フルオロエトキシ)-エトキシ]ベンゾチアゾール (5a) (PTLC、50%酢酸エチルを含むヘキサン、84%)
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.83-7.89 (3H, m), 7.33 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.06 (1H, dd, J = 8.9, 2.5 Hz), 6.63 (2H, d, J = 8.9 Hz), 4.60 (2H, dt, J = 47.6, 4.2 Hz), 4.21 (2H, t, J = 4.5 Hz), 3.89-3.94 (3H, m), 3.76 (1H, d, J = 4.2 Hz), 2.90 (3H, s).
HRMS(EI) [C1819FN22S]+についてのm/zの計算値346.1151、実測値346.1141。
【0159】
2-[4'-(メチルアミノ)フェニル]-6-{2-[2-(2-フルオロエトキシ)-エトキシ]エトキシ}ベンゾチアゾール (5b)(PTLC、60%酢酸エチルを含むヘキサン、78%)
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.82-7.88 (3H, m), 7.32 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.05 (1H, dd, J = 8.8, 2.5 Hz) 6.63 (2H, d, J = 8.8 Hz), 4.56 (2H, dt, J = 47.6, 4.2 Hz), 4.19 (2H, t, J = 4.5 Hz), 3.65-3.88(8H, m), 2.89 (3H, s).
HRMS(EI)[C2023FN23S]+についてのm/zの計算値390.1413、実測値390.1386。
【0160】
2-[4'-(メチルアミノ)フェニル]-6-{2-[2-(2-{2-[2-(2-フルオロエトキシ)-エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ベンゾチアゾール (5c) (PTLC:80%酢酸エチルを含むヘキサン、収率72%)。
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.82-7.87 (3H, m), 7.33 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.05 (1H, dd, J = 8.8, 2.4 Hz), 6.63 (2H, d, J = 8.8 Hz), 4.54 (2H, dt, J = 47.6, 4.1 Hz), 4.18 (2H, t, J = 4.5 Hz), 3.65-3.90 (20H, m), 2.89 (3H, s).
HRMS(EI)[C2635FN26S]+についてのm/zの計算値522.2200、実測値522.2175。
【0161】
2-[4'-(メチルアミノ)フェニル]-6-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-フルオロエトキシ)-エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]ベンゾチアゾール (5d) (PTLC:酢酸エチル、収率71%)。
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.81-7.87 (3H, m), 7.33 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.05 (1H, dd, J = 8.8, 2.4 Hz), 6.63 (2H, d, J = 8.8 Hz), 4.55 (2H, dt, J = 47.7, 4.2 Hz), 4.19 (2H, t, J = 4.4 Hz), 3.63-3.90 (28H, m), 2.89 (3H, s).
HRMS(EI)[C3043FN28S]+についてのm/zの計算値610.2724、実測値610.2705。
【0162】
3.化合物6(a-c)の製造
一般的方法に従って化合物4をヒドロキシメシレートで処理することは、化合物6(a-c)を与えた。
2-{2-[2-(4-メチルアミノ-フェニル)-ベンゾチアゾール-6-イルオキシ]-エトキシ}-エタノール (6a) (PTLC, 1%メタノールを含むジクロロメタン、82 %).
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.85-7.89 (3H, m), 7.33 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.06 (1H, dd, J = 8.8, 2.4 Hz), 6.64 (2H, d, J = 8.8 Hz), 4.20 (2H, d, J = 4.3 Hz), 3.90 (2H5 d, J = 4.6 Hz), 3.69-3.78 (m, 4H), 2.90 (s, 3H).
HRMS(EI)[C182023S]+についてのm/zの計算値344.1195、実測値344.1188。
【0163】
2-(2-{2-[2-(4-メチルアミノ-フェニル)-ベンゾチアゾール-6-イルオキシ]-エトキシ}-エトキシ)-エタノール (6b) (PTLC, 1%メタノールを含むジクロロメタン、74%).
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.83-7.88 (3H, m), 7.31 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.05 (1H, dd, J = 8.8, 2.5 Hz) 6.63 (2H, d, J = 8.8 Hz), 4.19 (2H, t, J = 4.5 Hz), 3.88 (2H, t, J = 4.6 Hz) 3.58-3.78(8H, m), 2.90 (3H, s).
HRMS(EI) [C202424S]+についてのm/zの計算値388.1457、実測値388.1444.
【0164】
2-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(4-メチルアミノ-フェニル)-ベンゾチアゾール-6-イルオキシ]-エトキシ}-エトキシ)-エトキシ]-エトキシ}-エトキシ)-エタノール (6c) (PTLC, 2%メタノールを含むジクロロメタン, 66%).
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.83-7.88 (s, 3H), 7.33 (1H, d, J = 2.41 Hz), 7.06 (1H, dd, J = 8.8, 2.5 Hz), 6.63 (2H, d = 8.8 Hz), 4.19 (2H, t, J = 4.5 Hz), 3.88 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.56 - 3.53 (20H, m), 2.90 (3H, s).
HRMS(EI)[C263627S]+についてのm/zの計算値520.2243,実測値520.2282.
【0165】
4. 化合物7(a-c)の製造
一般的方法に従ってtert-ブチルジメチルシリル保護メシレートを用いて化合物4をアルキル化して、化合物7(a-c)を与えた。
2-[4'-(メチルアミノ)フェニル]-6-[2-(2-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-エトキシ)-エトキシ]ベンゾチアゾール (7a) (PTLC,50%酢酸エチルを含むヘキサン、70%).
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.84-7.88 (3H, m), 7.32 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.06 (1H, dd, J = 8.8, 2.4 Hz), 6.64 (2H, d, J = 8.8 Hz), 4.20 (2H, d, J = 4.3 Hz), 3.90 (2H, d, J = 4.6 Hz), 3.64-3.78 (m, 4H), 2.90 (s, 3H), 0.88 (9H, s), 0.05( 6H, s).
【0166】
2-[4'-(メチルアミノ)フェニル]-6-{2-[2-(2-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-エトキシ)-エトキシ]エトキシ}ベンゾチアゾール (7b) (PTLC、60%酢酸エチルを含むヘキサン、62%).
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.82-7.87 (3H, m), 7.30 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.05 (1H, dd, J = 8.8, 2.5 Hz) 6.62 (2H, d, J = 8.8 Hz), 4.21 (2H, t, J = 4.5 Hz), 3.88 (2H, t, J = 4.6 Hz) 3.58-3.74(8H, m), 2.90 (3H, s), 0.88 (9H, s), 0.05 (6H, s).
2-[4'-(メチルアミノ)フェニル]-6-{2-[2-(2-{2-[2-(2-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-エトキシ)-エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ベンゾチアゾール (7c) (PTLC、80%酢酸エチルを含むヘキサン、55%).
1H NMR (200 MHz、CDCl3): δ 7.85- 7.89 (3H, m), 7.32 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.05 (1H, dd, J = 8.4, 2.4 Hz), 6.64 (2H, d, J = 8.4 Hz)、4.19 (2H, t, J = 4.7 Hz), 3.88 (2H, t, J = 4.9 Hz), 3.44-3.77 (20H, m), 2.90 (3H, s), 0.88 (9H, s), 0.05 (6H, s).
【0167】
5. 化合物10(a-c)の製造のための一般的方法
Boc保護を行い化合物7'(a-c)を生成する一般的方法:化合物7(a-c)(1当量)を無水テトラヒドロフラン(10ml/mmolの化合物7)に溶解し、そして得られた溶液にジ-tertブチルジカルボナート(2当量)及び4-ジメチルアミノピリジン(触媒)を加え、そして混合物を熱して還流した。16時間後、別バッチのジtert-ブチルジカルボナート(1当量)を加え、そして混合物をさらに20時間還流した。次に反応混合液を室温に冷却し、そして溶媒を減圧下で取り除いた。残渣を酢酸エチル(25ml/mmolの化合物6)中にとり、水(1×10ml)及び塩類溶液(1×10ml)で順次洗浄し、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を取り除いた後の残渣を、PTLCにより精製した。
【0168】
2-[4'-(N-tert-ブチルオキシカルボニル-N-メチルアミノ)フェニル]-6-[2-(2-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-エトキシ)-エトキシ]ベンゾチアゾール (7'a) (PTLC、20%酢酸エチルを含むヘキサン、55%).
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.91-8.01 (3H, m), 7.34-7.38 (3H, m), 7.08 (1H, dd, J = 8.8, 2.4 Hz), 4.22 (2H, d, J = 4.3 Hz), 3.89 (2H, d, J = 4.6 Hz), 3.60-3.76 (m, 4H), 3.02 (s, 3H), 1.47 (9H, s), 0.88 (9H, s), 0.05(6H, s).
【0169】
2-[4'-(N-tert-ブチルオキシカルボニル-N-メチルアミノ)フェニル]-6-{2-[2-(2-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-エトキシ)-エトキシ]エトキシ}ベンゾチアゾール (7'b) (PTLC、30%酢酸エチルを含むヘキサン,48%).
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.90-7.99 (3H, m), 7.34-7.37 (3H, m), 7.06 (1H, dd, J = 8.6, 2.5 Hz) 4.20 (2H, t, J = 4.5 Hz), 3.88 (2H, t, J = 4.6 Hz) 3.54-3.69 (8H, m), 3.01 (3H, s), 1.46 (9H, s), 0.88 (9H, s), 0.05 (6H, s).
【0170】
2-[4'-(N-tert-ブチルオキシカルボニル-N-メチルアミノ)フェニル]-6-{2-[2-(2-{2-[2-(2-tert-ブチルジメチルシリルオキシ-エトキシ)-エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ベンゾチアゾール (7'c) (PTLC、50%酢酸エチルを含むヘキサン、40%).
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.92-8.01 (3H, m), 7.36-7.40 (3H, m), 7.05 (1H, dd, J = 8.4, 2.4 Hz), 4.20 (2H, t, J = 4.7 Hz), 3.88 (2H, t, J = 4.9 Hz), 3.44-3.77 (20H, m), 3.02 (3H, s), 1.47 (9H, s), 0.88 (9H, s), 0.05 (6H, s).
【0171】
脱保護の一般的方法の次に行われるメシル酸誘導体10(a-c)の製法:
tert-ブチルカルボナート(BOC)保護された化合物7'(a-c)を無水テトラヒドロフラン(3mL/0.1mmolの化合物7')中で溶解し、そして得られた溶液を0℃に冷却した。テトラブチルアンモニウム・フロリド(2当量、1M、テトラヒドロフラン中)を氷冷溶液に加え、そしてその温度で15分間攪拌し、次に室温で2時間攪拌した。溶媒を除き、そして残渣を酢酸エチルで抽出した(3×10ml)。酢酸エチル層を水(1×10ml)、塩類溶液(1×10ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を取り除いた後の残渣を、そのまま精製することなく次のステップに用いた。
【0172】
上記ステップから得られた粗製物を無水トリエチルアミン(4当量)を含む無水ジクロロメタン(1ml/0.1mmolの化合物7')に溶解し、そして混合物を氷冷アセトン浴(〜-5℃)中で冷却した。塩化メタンスルホニル(3当量)を次に加え、そして混合物を15分間その温度で攪拌した。反応混合物を徐々に室温にし、そしてさらに2時間攪拌した。次に、氷で反応を止め、ジクロロメタン(3×5ml)で抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後の有機相をPTLCにより精製した。
【0173】
2-[4'-(N-tert-ブチルオキシカルボニル-N-メチルアミノ)フェニル]-6-[2-(2-メチルスルホニルオキシ-エトキシ)-エトキシ]ベンゾチアゾール (10a) (PTLC、1%メタノールを含むジクロルメタン,92%).
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.91-8.01 (3H, m), 7.34-7.38 (3H, m), 7.08 (1H, dd, J = 8.8, 2.4 Hz), 4.39 - 4.44 (2H, m), 4.19-4.23 (2H, m), 3.84-3.89 (4H, m), 3.30 (3H, s), 3.05 (3H, s), 1.47 (9H, s).
【0174】
2-[4'-(N-tert-ブチルオキシカルボニル-N-メチルアミノ)フェニル]-6-{2-[2-(2-メチルスルホニルオキシ-エトキシ)-エトキシ]エトキシ}ベンゾチアゾール (10b) (PTLC、1%メタノールを含むジクロロメタン、95%).
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.90 - 8.01 (3H, m), 7.33-7.38 (3H, m), 7.09 (1H, dd, J = 8.8, 2.5 Hz), 4.35-4.39 (2H, m), 4.17 - 4.22 (2H, m), 3.86-3.91 (2H, m), 3.69-3.80 (6H, m), 3.31 (3H, s), 3.05 (3H, s), 1.47 (9H, s)
【0175】
2-[4'-(N-tert-ブチルオキシカルボニル-N-メチルアミノ)フェニル]-6-{2-[2-(2-{2-[2-(2-メチルスルホニルオキシ-エトキシ)-エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}ベンゾチアゾール (10c) (PTLC,2%メタノールを含むジクロロメタン、90%).
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.91 - 8.01 (3H, m), 7.34 - 7.38 (3H, m), 7.11 (1H, dd, J = 8.8, 2.4 Hz), 4.33 - 4.38 (2H, m), 4.18- 4.23 (2H, m), 3.87 - 3.92 (2H, m), 3.62 - 3.78 (18 H, m), 3.31 (3H, s), 3.06 (3H, s), 1.47 (9H, s).
【0176】
実施例2
1.[2-(4-ジメチルアミノフェニル)-ビニル]-ベンゾオキサゾール誘導体の製法
2-(2-(4-ジメチルアミノフェニル)ビニル)-ベンゾオキサゾール6-オール (3'):
2-メチル-ベンゾオキサゾール-6-オール(Schreinerと共同実験者の方法(28)に従って製造)(1.7mmol)を、無水テトラヒドロフラン(8mL)中に溶解し、そして0℃に冷却した。塩化トリメチルシリル(1.8mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(1.84mmol)を次に加え、そして得られた溶液を2時間室温で攪拌した。-78℃に冷却した後に、ヘキサメチルジシラザンナトリウム(11.7mmol、1.0M溶液を含むテトラヒドロフラン)をゆっくり1.5時間かけて加え、そして次に-78℃でさらに攪拌した。4-(ジメチルアミノ)-ベン図アルデヒドを次に加え、そして反応液を一晩室温に温めた。反応液を次に硫酸水素ナトリウムの1M溶液に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。次に有機相を塩類溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して黄色固体であって、カラムクロマトグラフィーを用いて精製した(3%メタノールを含むジクロロメタン)。収率45%。
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.57 (2H, d, J= 8.9 Hz), 7.55 (1H, d, J= 16.0 Hz), 7.43 (1H, d, J= 8.5 Hz), 6.99 (1H, d, J= 2.1 Hz), 6.89 (1H, d, J= 16.0 Hz), 6.78 (1H, dd, J= 8.5, 2.1 Hz), 6.73 (2H, d, J = 8.9 Hz), 2.98 (6H, s).
HRMS(EI):[C171622]+についての計算値280.1212、実測値280.1205.
【0177】
2. 化合物3'のO-アルキル化についての一般的方法
電子レンジで使用できる容器(Biotage製)に入れた無水N',N''-ジメチルホルムアミド(2ml)の溶液に、炭酸カリウム(3.0当量)及びアルキル化試薬(1.2〜1.5当量)を加えた。バイアルを密封し、そして10秒の前攪拌し、そして一定の保持時間「オン」にして、200℃で10分間電磁波照射にかけた(Biotage Initiator System)。反応混合液を室温に冷ました後に、バイアルを開封し、内容物を水に注ぎ入れ、そして酢酸エチルで抽出した(3×10ml)。酢酸エチル層を水(2×10ml)で洗浄し、そして塩類溶液(2×10ml)で洗浄した。次に有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、そして蒸発させた。残渣をシリカゲル上での分取薄層クロマトグラフィーにより精製して、対応するPEG化誘導体(8a‐d)を与えた。
【0178】
6-(2-フルオロエトキシ)-[2-(4-ジメチルアミノフェニル)-ビニル]-ベンゾオキサゾール (8a):収率: 68%.
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.64 (1H, d, J= 16.2 Hz), 7.54 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.47 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.06 (1H, d, J = 2.3 Hz), 6.93 (1H, dd, J= 8.7, 2.3 Hz), 6.80 (1H, d, J= 16.2 Hz), 6.72 (2H, d, J= 8.8 Hz), 4.78 (2H, dt, J= 47.4, 4.0 Hz), 4.26 (2H, dt, J= 27.7, 4.0 Hz), 3.02 (6H, s).
HRMS (EI):[C1919FN22]+ についての計算値326.1434、実測値326.1431.
【0179】
6-(2-(2-(2-フルオロエトキシ)-エトキシ)-エトキシ)-[2-(4-ジメチルアミノフェニル)-ビニル]-ベンゾオキサゾール (8b):収率:71%.
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.63 (1H, d, J= 16.2 Hz), 7.52 (1H, d, J= 8.8 Hz), 7.47 (2H, d, J= 9.0 Hz), 7.06 (1H, d, J= 2.1 Hz), 6.92 (1H, dd, J= 8.8, 2.1 Hz), 6.80 (1H, d, J= 16.2 Hz), 6.72 (2H, d, J= 9.0 Hz), 4.57 (2H, dt, J= 47.6, 4.1 Hz), 4.19 (2H, t, J= 4.5 Hz), 3.92-3.67 (10H, m), 3.02 (6H, s).
HRMS(EI):[C2327FN24]+についての計算値414.1955、実測値414.1946.
【0180】
6-(2-(2-(2-(2-(2-(2-フルオロエトキシ)-エトキシ)-エトキシ)-エトキシ)-エトキシ)-エトキシ)-[2-(4-ジメチルアミノフェニル)‐ビニル]-ベンゾオキサゾール (8c): 収率:66%.
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.63 (1H, d, J = 16.2 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.46 (2H, d, J= 8.7 Hz), 7.05 (1H, d, J= 2.1 Hz), 6.91 (1H, dd, J= 8.1, 2.1 Hz), 6.80 (1H, d, J= 16.2 Hz), 6.71 (2H, d, J= 8.7 Hz), 4.54 (2H, dt, J = 47.5, 3.8 Hz), 4.17 (2H5 t, J = 5.1 Hz), 3.90-3.65 (20H, m), 3.02 (6H, s).
HRMS(EI):[C2939FN27]+についての計算値546.2741、実測値546.2740.
【0181】
6-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-フルオロエトキシ)-エトキシ)-エトキシ)-エトキシ)-エトキシ)-エトキシ)-エトキシ)-エトキシ)-[2-(4-ジメチルアミノフェニル)-ビニル]-ベンゾオキサゾール (8d):収率:95%.
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.62 (1H, d, J= 16.2 Hz), 7.50 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.48 (2H, d, J = 8.9 Hz), 7.08 (1H, d, J= 2.2 Hz), 6.92 (1H, dd, J= 8.6, 2.2 Hz), 6.80 (1H, d, J= 16.2 Hz), 6.73 (2H, d, J= 8.9 Hz), 4.53 (2H, dt, J= 47.7, 4.0 Hz), 4.17 (2H, t, J= 4.39 Hz), 3.87-3.59 (30H, m), 3.02 (6H, s).
HRMS(EI):[C3347FN29+についての計算値634.3266、実測値634.3242.
【0182】
3. ヒドロキシ誘導体(9)の製法
電子レンジに使用可能な容器(Biotage製)に入れた(化合物3')(1当量)を含む無水N',N''-ジメチルホルムアミド(2mL)の溶液に、炭酸カリウム(3.0当量)及び2-(2-(2-クロロエトキシ)エトキシ)エタノール(1.5当量)を加えた。バイアルを密封し、そして前攪拌を10秒行い、そして一定の保持時間「オン」にして、200℃で10分間電磁波照射にかけた(Biotage Initiatoreシステム)。反応混合液を室温に冷ました後にバイアルを開け、内容物を水に注ぎ入れ、そして酢酸エチルで抽出した(3×10ml)。酢酸エチル層を水(2×10ml)で洗浄し、そして塩類溶液(2×10ml)で洗浄した。次に有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、そして蒸発させた。残渣をシリカ分取TLC(25%ヘキサンを含む酢酸エチル)により精製して、対応するヒドロキシPEG化誘導体(9)を80%の収率で生成した。
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.61 (1H, d, J = 16.2 Hz), 7.52 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.48 (2H, d, J= 9.0 Hz), 7.05 (1H, d, J= 2.2 Hz), 6.92 (1H, dd, J= 8.8, 2.2 Hz), 6.80 (1H, d, J= 16.2 Hz), 6.72 (2H, d, J= 9.0 Hz), 4.17 (2H, t, J = 4.4 Hz), 3.88 (2H, t, J= 4.4 Hz), 3.76-3.59 (8H, m), 3.00 (6H, s).
【0183】
4.メシル酸標識前駆体(11)の製法
化合物9をジクロロメタンに溶解し、続いてトリエチルアミン(4.0当量)を加えた。次に塩化メタンスルホニルをシリンジを介して加え、そして得られた溶液を室温で3時間攪拌した。次に溶液を水に注ぎ、そしてジクロロメタンで抽出し、塩類溶液で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥した。残渣をシリカゲルPTLC(25%ヘキサンを含む酢酸エチル)を介して精製して、メシル酸前駆体(11)を75%の収率で与えた。
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.63 (1H, d, J= 16.2 Hz), 7.52 (1H, d, J= 8.8 Hz), 7.48 (2H, d, J= 9.0 Hz), 7.05 (1H, d, J = 2.1 Hz), 6.92 (1H, dd, J= 8.8, 2.1 Hz), 6.80 (1H, d, J= 16.2 Hz), 6.72 (2H, d, J= 9.0 Hz), 4.37 (2H, t, J= 4.4 Hz), 4.19 (2H, :, J= 4.4 Hz), 3.87 (2H, t, J =4.3 Hz), 3.79-3.61 (6H, m), 3.05 (3H, s), 3.02 (6H, s).
【0184】
実施例3
1. 6-ヨード-2-(4'-ジメチルアミノ)フェニル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン(IMPY) (2)誘導体
化合物2(IMPYコア)の製法は、どこにでも記載されている(29)。6-FPEG置換IMPYコンジュゲートの合成のための一般的方法は、以下の方法を用いて達成された:
【0185】
慣用合成法:化合物2(以前に(29)に報告された様に製造される)、フルオロ-ポリグリコール(2〜5当量)、CuI(10%mol)、Cs2CO3(2当量)、1,10-フェナントロリン(20%mol)を含むトルエン(1ml/0.1mmolの化合物2)の混合物を密封チューブ内で48時間攪拌した。溶媒を取り除き、そしてPTLC[酢酸エチル又はジクロロメタン-メタノール(95:5)を展開溶媒とする]は、所望の生成物を与えた(収率:17〜60%、使用されるグリコールに左右される)。
【0186】
電子レンジ合成法:密封チューブ中の上記反応液及び試薬の混合物を、電子レンジに入れる。条件は170℃、60分、通常の吸収レベルであった。(収率は、慣用合成法を用いた場合の収率と同等であった)。
【0187】
6-(2-フルオロエトキシ)-2-(4-ジメチルアミノ-)フェニル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン (12a):収率:17%.
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.78 (2H, d, J= 8.8 Hz), 7.68 (1H, d, J= 2.2 Hz), 7.67 (1H, s), 7.50 (1H, d, J= 9.7 Hz), 6.96 (1H, dd, J =9.7, 2.2 Hz), 6.74 (2H, d, J= 8.8 Hz), 4.75 (2H, dt, J = 47.7, 4.1 Hz), 4.16 (2H, dt, J = 25.9, 4.1 Hz), δ 2.99 (6H, s).
HRMS(EI):[C1719FN3O]+(M+H)+についてのm/zの計算値300.1512、実測値300.1500.
【0188】
6-(2-フルオロエトキシ-エトキシ)-2-(4-ジメチルアミノ-)フェニル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン (12b): 収率:59%.
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.78 (2H, d, J = 8.8 Hz). 7.66 (1H, d, J= 2.2 Hz), 7.64 (1H, s), 7.46 (1H, d, J= 9.7 Hz), 6.94 (1H, dd, J =9.7, 2.2 Hz), 6.76 (2H, d, J= 8.8 Hz), 4.59 (2H, dt, J = 47.6, 4.1 Hz), 4.08 (2H, t, J= 4.2 Hz), 3.88 (2H, t, J= 4.2 Hz), 3.80 (2H, dt, J= 25.9, 4.1 Hz), 2.98 (6H, s).
HRMS(EI):[C1923FN32+(M+H)+についてのm/zの計算値344.1774、実測値344.1768.
【0189】
6-(2-フルオロエトキシ-エトキシ-エトキシ)-2-(4-ジメチルアミノ-)フェニル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン (12c): 収率:60%.
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.77 (2H, d, J= 8.8 Hz), 7.65 (1H, d, J= 2.2 Hz), 7.63 (1H, s), 7.45 (1H, d, J= 9.7 Hz), 6.93 (1H, dd, J =9.7, 2.2 Hz), 6.75 (2H, d, J= 8.8 Hz), 4.54 (2H, dt, J= 47.7, 4.1 Hz), 4.06 (2H, t, J= 4.6 Hz), 3.82 (2H, t, J= 4.6 Hz), 3.70- 3.59 (6H, m), 2.97 (6H, s).
HRMS(EI):[C2127FN33+(M+H)+についてのm/zの計算値388.2036、実測値388.2032.
【0190】
6-(2-フルオロエトキシ-エトキシ-エトキシ-エトキシ-エトキシ-エトキシ)-2-(4-ジメチルアミノ-)フェニル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン (12d):収率:18%.
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.78 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.71 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.67 (1H, s), 7.48 (1H, d, J= 9.7 Hz), 6.93 (1H, dd, J= 9.7, 2.2 Hz), 6.76 (2H, d, J= 8.8 Hz), 4.53 (2H, dt, J= 47.7, 4.1 Hz), 4.09 (2H, t, J= 4.6 Hz), 3.85 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.89-3.64 (18H, m), 2.98 (6H, s).
HRMS(EI):[C2739FN36](M+H)+についてのm/zの計算値520.2823、実測値520.2808.
【0191】
6-(2-フルオロエトキシ-エトキシ-エトキシ-エトキシ-エトキシ-エトキシ-エトキシ-エトキシ)-2-(4-ジメチルアミノ-)フェニル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン (12e):収率:58%.
1H NMR (200 MHz, CDCl3): δ 7.75 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.68 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.62 (1H, s), 7.52 (1H, d, J= 9.7 Hz), 6.95 (1H, dd, J= 9.7, 2.2 Hz), 6.71 (2H, d, J= 8.8 Hz), 4.50 (2H, dt, J= 47.7, 4.0 Hz), 4.07 (2H, t, J= 4.6 Hz), 3.64-3.85 (28H, m), 2.95 (6H, s).
HRMS(EI):[C3147FN38+(M+H)+ についてのm/zの計算値608.3347、実測値608.3329.
【0192】
実施例4
放射化学
1. 油浴加熱を用いた化合物10(a)の一般的18F標識法
[18F]フッ素は、18O(p,n)18F反応を用いてサイクロトロンにより製造された。[18F]フッ素の[18O]濃縮水溶液をSep-Pak Light四級メチルアンモニウム(QMA)カートリッジに通過させ、そしてカートリッジを風乾させた。次に18F活性物を1.2mlのKyrptofix222/炭酸カリウム溶液を用いて溶出した。当該溶液は、22mgのKryptofix222と4.6mgの炭酸カリウムを含むアセトニトリル:水(1.77:0.23)から調製される。120℃で窒素流の下で溶媒を取り除き、そして残渣を、1mlの無水アセトニトリルと120℃で共沸により2回乾燥させた。メシル酸前駆体(化合物10a)(0.5、1、3、及び6mg)を次に0.2mlのジメチルスルホキシド中で溶解させ、そして乾燥18Fを含む反応容器に加えられた。次に反応液を75、90、105、又は120℃で4、8、12、又は16分間加熱した。次に水(2ml)を加え、そして得られた溶液を2×3mlのエタノール及び2×3mlの水で前もって洗浄されたOasis HLB上にロードした。次に、カートリッジを4mlの水で洗浄し、そして粗製生成物を2mlのアセトニトリルで溶出し、これは次に、Phenomenex Gemini C18半調製カラムを用いて精製するために、HPLCにかけた[(5.0×250mm、5μm);アセトニトリル:水(70:30);流速3ml/分](分析用HPLC条件:Phenomenex Gemini C18分析カラム[(5.0×250mm、5μm)];アセトニトリル:水(80:20);流速1ml/分)。主要な加水分解副産物の保持時間(Rt=3.6分)を18F標識生成物から分離した。当該生成物は、99%超の放射化学純度で単離された。放射化学収率は表2に要約される。
【0193】
2. 化合物10b、10c、及び11の18F標識用の一般的方法
上記方法を用いて、120℃で4分加熱して化合物10b、10c、及び11を18Fで標識した。Phenomenex Gemini C18半分取用カラム[(5.0×250mm、5μm);アセトニトリル:水(70:30);流速3ml/分]を用いて、粗製反応物をHPLC精製した。
【0194】
前駆体10b由来の[18F]5b:18F標識産物の保持時間は8.0分であり、主要加水分解副産物(Rt=4.2分)から良好に分離された。生成物を35%放射化学収率(崩壊について補正済)で、そして98%超の放射化学純度で単離した。
【0195】
前駆体10c由来の[18F]5c:18F標識産物の保持時間は8.0分であり、主要加水分解副産物(Rt=4.5分)から良好に分離された。生成物を11%放射化学収率(崩壊について補正済)で、そして98%超の放射化学純度で単離した。
【0196】
前駆体11由来の[18F]8b:(HPLC条件:Phenomenex Gemini C18半分取カラム[(5.0×250mm、5μm);アセトニトリル:水(60:40);流速3ml/分)
【0197】
18F標識産物は28分であり、主要加水分解副産物(Rt=11.8分)から良好に分離された。生成物を23%放射化学収率(崩壊補正)で単離し、そして98%超の放射化学純度であった。精製された[18F]8bを精製後に一定時間ごとに注入した。第二ピークの形成は、親化合物の〜50%に増加した。
【0198】
実施例5
結合試験
死後の脳組織を、AD患者から剖検で取得し、そして神経病理学的診断は、現在の基準により確認された(NIA-Reagan Institute Consensus Group, 1997)。次にホモジェネートを、約100mg湿組織/mlの濃度でリン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH7.4)中でAD患者から取得した解剖された灰白質から調製した(モーター駆動ガラス・ホモジェナイザーで、セッティング6で30秒間)。ホモジェネートを1mlの分量に分け、そして-70℃で貯蔵され、6〜12ヶ月のあいだ結合シグナルは失われなかった。
【0199】
以前に報告された様に、2200Ci/mmolの非活性及び95%超の放射化学純度を有する[125I]IMPY(13)を、標準ヨード脱スタンニル反応(standard iododestannylation reaction)を用い調製し、そして簡易C-4ミニカラム(13)により精製した。結合アッセイを12×75mmのホウケイ酸ガラスチューブ中で行った。反応混合物は、終体積1ml中に50μlの脳ホモジェネート(20〜50μg)、50μlの[125I]IMPY(0.04〜0.06nM、PBS中に希釈)及び50μlの阻害剤(10-5〜10-10M、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含むPBS中に連続希釈)を含んだ。非特異的結合を、同じ試験管中でIMPYの存在下で決定した(600nM)。混合物を37℃で2時間インキュベートし、そして結合及び遊離放射活性を、Brandel M-24R細胞回収器を用いてWhatman GF/Bフィルターを通して吸引ろ過することにより分離し、続いて室温でPBSを洗浄した(2×3ml)。結合された125Iリガンドを含むフィルターを、γカウンター(Packard5000)で70%のカウント効率で放射活性について試験した。アッセイ条件下では、特異的結合画分は、トータル放射活性の15%未満であった。インキュベート実験の結果を、EBDAを用いた非線形回帰分析にかけ、それによりKi値が計算され、そして表1A‐Cに示す。
【0200】
【表1】

【0201】
実施例6
フィルムオートラジオグラフィー
AD患者から得た脳切片をスライドガラス上にマウントし、そして室温でF18トレーサー(300000〜600000cpm/200μl)と1時間インキュベートした。次に切片を飽和Li2CO3中で40%EtOH(2分間2回の洗浄)及び40%EtOH(2分)で洗浄し、続いて30秒間水で洗浄した。乾燥した後に、F-18標識切片をKodakMRフィルムに一晩暴露させた。結果を図2に示す。
【0202】
実施例7
分配係数
試験管中で[18F]トレーサーを各3gの1‐オクタノール及び緩衝液(0.1Mリン酸塩、pH7.4)と混合することにより分解係数を計測した。試験管を室温で3分間ボルテックスし、続いて5分間遠心した。1‐オクタノールと緩衝液相から得た2個の計量サンプル(各0.5g)をウェルカウンター中で計数した。分配係数を、1‐オクタノールのcpm/gと、緩衝液のcpm/gの比を計算することにより測定した。1‐オクタノール相から得たサンプルを、一定の分配系数値が得られるまで、再分配した(通常3回又は4回の分配)。計測を3回行い、そして3回繰り返した。
【0203】
実施例8
結合試験
以前に報告されたように、2200Ci/mmolの比活性を有し、そして95%放射化学純度を有する[125I]IMPY(13)を、ヨード脱スタンニル化反応を用いて製造し、そして簡易C‐4ミニカラム(13)により精製した。結合アッセイを、12×75mmホウ化ケイ素ガラス試験管で行った。反応混合液は、50μlの脳ホモジェネート(20〜50μg)、50μlの[125I]IMPY(PBS中に0.04〜0.06nM)及び50μlの阻害剤(10‐5〜10‐10M、ウシ血清アルブミン(BSA)を含むPBS中に連続希釈される)を終体積1ml中に含んだ。非特異的結合を、同じ試験管中でIMPY(600nM)の存在下で規定した。混合物を37℃で2時間インキュベートし、そして結合及び遊離放射活性を、、Brandel M-24R細胞回収器を用いたWhatman GF/Bフィルターを通した吸引ろ過し、室温でPBSで洗浄すること(2×3ml)により分離した。結合された125Iリガンドを含むフィルターを、γカウンター(Packard5000)中で70%カウント効率で放射活性量について計測した。アッセイ条件下で、特異的結合画分は、全体の放射活性の15%未満であった。阻害実験の結果を、EBDAを用いた非線形回帰分析にかけた。これによりKi値が計算された。
【0204】
実施例9
正常マウスにおける生体内分布試験
イソフルラン麻酔の下、F‐18トレーサー(10〜20μCi)を含む0.15mlの生理食塩水溶液を、雄のICRマウスの後尾静脈に直接注射した。マウス(各時点についてn=3)を注射後2、30、60、及び120分で頚椎脱臼により屠殺した。目的の臓器を取り出し、秤量し、そして自動ガンマー計測器で放射活性量を計測した。組織のカウントを注射された物質の適切に希釈された一定量に対して比較することにより臓器あたりの用量割合を計算した。血液及び骨の総活性を、それぞれ体重の7%及び14%であったと仮定して計算した。%用量/gサンプルを希釈された初期用量のカウントとサンプルカウントを比較することにより計算した。結果を表2に示す。
【0205】
【表2】

【0206】
本発明を十分に記載してきたが、発明の範囲又はその任意の実施態様に影響を与えることなく広範囲かつ同等の範囲の条件、製剤、及び他のパラメーターで行うことができるということが、当業者に理解されよう。本明細書に引用される全ての特許、特許出願、及び刊行物は、そのすべてを本明細書に十分に援用される。
【0207】
【表3】

【表4】

【表5】

【図面の簡単な説明】
【0208】
【図1】図1は、式IVの化合物[式中、Lは、L9(SB)、L1(IMPY)、又はL2(BF及びPIB)を表す。
【図2】図2は、[18F]5a-c(式IVの化合物、ここでLはL2)で標識された確認済みのAD患者からの脳(皮質部)のin vitroオートラジオグラフィーを示し、本発明の同定された18Fトレーサーを用いてAβ(アミロイド)プラークが明確に標識されることが示される。
【図3】図3、4、5は、本発明の幾つかの化合物で標識された脳部分のオートラジオグラフを示す。
【図4】図3、4、5は、本発明の幾つかの化合物で標識された脳部分のオートラジオグラフを示す。
【図5】図3、4、5は、本発明の幾つかの化合物で標識された脳部分のオートラジオグラフを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミロイド沈着を造影する方法であって、以下の:
a) 哺乳動物に、ある量の造影剤を投与し、ここで当該薬剤は、アミロイド沈着に結合するリガンド(L)であって、部分(X')に共有結合されたリガンド(L) 又はその医薬として許容される塩を含み、そして以下の式IV:
【化1】

[式中、
X'は、水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ハロゲン、放射性ハロゲン、
【化2】

(式中、Qは、ハロゲン又は放射性ハロゲンである)
、及び放射性金属に結合されたキレート部分からなる群から選ばれ;
a、Rb、Rd、Re、Rg及びRhが各場合において、独立して、水素、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選択され;
mが0〜5の整数であり;そして
nが1〜10の整数である]
を有し、但し、X'又はQのいずれかが、許容される放射性ハロゲン又は放射性金属を含むか、又は(L)が放射性ハロゲンに共有結合され;
式IVにおいて、mが0である場合、Lが以下の:
【化3】

[式中、
Aは、以下の:
【化4】

(式中、
3、R4、R5、R6、R7及びR8は、各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる);及び
【化5】

(式中、
nは1〜6の整数であり;そして
7及びR8は、各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる)
からなる群から選ばれ、
1が以下の:
a. NRa'b'(式中、Ra'及びRb'は、独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2)dX(式中、Xはハロゲンであり、そしてdは1〜4の整数である)である)
b. ヒドロキシ
c. C1-4アルコキシ及び
d. ヒドロキシ(C1-4)アルキル
からなる群から選ばれる]
で表される基以外の基であり、
b) 上記薬剤が上記哺乳動物中の1以上のアミロイド沈着に会合するのに十分な時間を経過させ;そして
c) 上記1以上のアミロイド沈着に会合した上記薬剤を検出する
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記リガンド(L)が、以下の構造:
【化6】

[式中、
1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、場合によりO、S又はNR6を当該環中に有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リガンド(L)が、以下の構造:
【化7】

[式中、
1及びR1'が、各場合において、独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は各場合において、独立して水素、C1-4 アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ;
qは、0〜3の整数であり;
Zは、O、S又はNであり;そして
Yは、N又は-CHである]
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
qが0又は1である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記リガンド(L)が、以下の構造:
【化8】

[式中、
G、B及びDがCH又はNであり、但し、
G、B、及びDのうち少なくとも1多くとも2がNであり;そして
1及びR1'は各場合において、独立して水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1‐4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、O、S又はNR6を当該環中に場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記リガンド(L)が、以下の構造:
【化9】

[式中、
1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRde(式中、Rd及びReは、各場合において独立して水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか又はRd及びReは、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ;
x及びRyは、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は、各場合において独立して水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'はそれらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成するように結合され、ここでR6は、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記リガンド(L)が以下の構造:
【化10】

[式中、
1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、場合によりO、S又はNR6を当該環中に有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記リガンド(L)が以下の構造:
【化11】

[式中、
1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、場合によりO、S又はNR6を当該環中に有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記リガンド(L)が以下の構造:
【化12】

[式中、
nは、1〜6の整数であり;
1、A2、A3、A4及びA5のうちの少なくとも1多くとも3がNであり、その残りが-CH又は許容される場合-CR2であり;
1及びR2が各場合において独立して、水素、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4 アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10 アリール、ハロアリールアルキル、及びNRa'b'(CH2)p-、(式中、pは、0〜5の整数であり、そしてRa'及びRb'は、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRa'及びRb'は、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ、独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2)dXであり、ここでXが、ハロゲンであり、そしてdが1〜4の整数であり、そして
7及びR8が各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる]
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記放射性ハロゲンが、18F、131I、125I、123I、124I、77Br及び76Brからなる群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記放射性ハロゲンが18Fである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
X'が、テクネチウム、銅、インジウム、又はガリウムからなる放射性金属に結合するキレートである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
以下の:
d)陽電子放出断層撮影により、前記哺乳動物内で前記薬剤の分布を計測する
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
以下の:
d)単一光子放出断層撮影により、前記哺乳動物内で前記薬剤の分布を計測する
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
X'が、放射性金属に結合されたN22型のキレート部分である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記放射性金属が99m-Tcである、請求項1、14、又は15に記載の方法。
【請求項17】
前記アミロイド沈着が、前記哺乳動物の中枢神経系に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記アミロイド沈着が、前記哺乳動物の脳に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
放射性標識リガンドを製造する方法であって、以下の:
a) リガンド(L-(CRab)m)、
[式中、Ra、Rb及びmが上に記載されるとおりであり、当該リガンドは第一反応基を有する]
を、以下の式I:
【化13】

[式中、
nは1〜10、場合により2〜10の整数であり;
Y'は第三反応基であり、そして
Xは第二反応基であり、その結果上記第一反応基が、当該第二反応基又は当該第二反応基が結合している炭素と反応して、以下の式II:
【化14】

で表される化合物を形成する]
を有する化合物と接触させ、
b) 式IIの化合物を、試薬(Z)と接触させて、以下の式III:
【化15】

[式中、Zは脱離基である]
で表される化合物を調製し、そして
c) 式IIIの化合物を、放射性ハロゲン化試薬と接触させ、ここで上記式IVの放射性標識リガンドが製造される、
を含む、前記方法。
【請求項20】
アミロイド沈着を造影する方法であって、以下の:
a) 哺乳動物に脳内のアミロイド沈着に結合できる第一リガンドを投与し;
b) 上記第一リガンドが、上記哺乳動物内の1以上のアミロイド沈着に会合するために十分な時間を経過させ;
c) 上記アミロイド沈着に会合された上記第一リガンドを検出する
を含み;
改善点が、上記第一リガンドに、ある基を共有結合させて、当該第一リガンドの脂溶性を実質的に増加することなく造影するのに適した放射性標識を取り付けた第二リガンドを提供することを含み、ここで当該基が、以下の構造:
【化16】

[式中、
a、Rb、Rd、Re、Rg、Rh、m、nが上に記載されるとおりであり、そして
X'が、放射性ハロゲン、
【化17】

(式中、Qは放射性ハロゲンである)
及び、放射性金属に結合されたキレート部分からなる群から選ばれる]
を有する、前記方法。但し、
mが0である場合、当該第一リガンドが以下の:
【化18】

[式中、
Aは、以下の:
【化19】

(式中、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8は各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる)
及び
【化20】

(式中、
nは、1〜6の整数であり;そして
7及びR8は各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4 アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる)
からなる群から選ばれ、
1は、以下の:
a. NRa'b'、(式中、Ra'及びRb'は独立して、水素、C1-4アルキル又は(CH2)dX、{ここでXは、ハロゲンであり、かつdは1〜4の整数である}である)
b. ヒドロキシ、
c. C1-4アルコキシ、及び
d. ヒドロキシ(C1-4)アルキル
からなる群から選ばれる]
で表されるリガンド又は医薬として許容されるその塩以外である。
【請求項21】
(a) アミロイド沈着に結合でき、比較的低い血液脳関門の通過割合しか有さず、そして本明細書に記載される中心構造L1、L1'、L2、L2'、L3、L3'、L4、L5、L6、L6'、L7、L7'、L8又はL9を有する化合物、ここで、改善点は、基(Z)を当該化合物に共有結合させて、血液脳関門の通過割合を増加させた造影化合物を提供することを含み、ここで(Z)は、以下の式:
【化21】

[式中、Ra、Rb、Rd、Re、Rg、Rh、m、n及びX'は上で記載されたとおりである]
を有し、並びに
(b)医薬として許容される希釈剤又は賦形剤
を含む医薬組成物。
【請求項22】
X'がF又は18Fである、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
X'はテクネチウム、銅、インジウム、ガリウム、又はレ二ウムからなる群から選ばれる放射性金属に結合されたキレート部分である、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記リガンド(L)が、以下の構造:
【化22】

[式中、
1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、場合によりO、S又はNR6を当該環中に有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記リガンド(L)が以下の:
【化23】

[式中、
1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、場合によりO、S又はNR6を当該環中に有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ;
qが0〜3の整数であり;
ZがO、S、又はNであり;そして
YがN又は-CHである]
で表される構造を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記リガンド(L)が以下の構造:
【化24】

[式中、
G、B、及びDがCH又はNであり、但し
G、B、及びDのうちの少なくとも1多くとも2がNであり;そして
1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、場合によりO、S又はNR6を当該環中に有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
で表される構造を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記リガンド(L)が以下の構造:
【化25】

[式中、
1及びR1'は、各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及び-NRd'e'(式中、Rd'及びRe'は各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRd'及びRe'は、それらが結合する窒素と一緒になって、場合によりO、S又はNR6を当該環中に有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6が水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれる]
で表される構造を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記リガンド(L)が以下の:
【化26】

[式中、
nは1〜6の整数であり;
1、A2、A3、A4及びA5のうちの少なくとも1多くとも3がNであり、その残りが-CH又は許容される場合-CR2であり;
1及びR2が各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4 アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10 アリール、ハロアリールアルキル、及びNRa'b'(CH2)p-(式中、pは、0〜5の整数であり、そしてRa'及びRb'は、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRa'及びRb'は、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ、独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2)dXであり、ここでXが、ハロゲンであり、そしてdが1〜4の整数であり、そして
7及びR8が各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる]
で表される構造を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記リガンド(L)が、以下の構造:
【化27】

[式中、
nは1〜6の整数であり;
1及びR1'が各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4 アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10アリール、ハロアリールアルキル、及びNRa'b'(CH2)p-(式中、pは、0〜5の整数であり、そしてRa'及びRb'は、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRa'及びRb'は、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ、独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2)dXであり、ここでXが、ハロゲンであり、そしてdが1〜4の整数であり、そして
7及びR8が各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる]
で表される構造を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記リガンド(L)が、以下の:
【化28】

[式中、
nは1〜6の整数であり;
1及びR1’が各場合において独立して、水素、ハロゲン、放射性ハロゲン、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4 アルコキシ、ヒドロキシ(C1-10)アルキル、アミノ(C2-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C6-10 アリール、ハロアリールアルキル、及びNRa'b'(CH2)p-(式中、pは、0〜5の整数であり、そしてRa'及びRb'は、各場合において独立して、水素、C1-4アルキル及びハロ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれるか、又はRa'及びRb'は、それらが結合する窒素と一緒になって、当該環中にO、S、又はNR6を場合により有する5〜7員の複素環を形成し、ここでR6は、水素又はC1-4アルキルである)からなる群から選ばれ、独立して水素、C1-4アルキル又は(CH2)dXであり、ここでXが、ハロゲンであり、そしてdが1〜4の整数であり、そして
3、R4、R5、及びR6は、各場合において独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、及びヒドロキシ(C1-4)アルキルからなる群から選ばれる]
で表される構造を有する、請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−546804(P2008−546804A)
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−518480(P2008−518480)
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【国際出願番号】PCT/US2006/024707
【国際公開番号】WO2007/002540
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(500429103)ザ・トラスティーズ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・ペンシルバニア (102)
【Fターム(参考)】