説明

造影剤

本発明は、ある部類の化合物及びかかる化合物がヨウ素含有化合物である場合にこれらの化合物を含む診断用組成物に関する。さらに詳しくは、かかるヨウ素含有化合物は、一般式(1)で表される、2つの結合されたヨウ素化フェニル基を含む化合物及びその塩又は光学活性異性体である。式中、R1、R2及びR3の各々は独立に同一又は異なるものであって、水素原子或いはC1〜C4直鎖又は枝分れアルキル基を表し、各R4は独立に同一又は異なるものであって、6以下の−OH基で置換されたC1〜C6直鎖又は枝分れアルキル部分を表し、各R5は独立に同一又は異なるものであって、6以下の−OH基で置換されたC1〜C6直鎖又は枝分れアルキル部分を表すが、少なくとも1つのアルキル基は2以上のヒドロキシ基で置換されていることを条件とする。本発明はまた、診断イメージング、特にX線イメージングにおける造影剤としてのかかる診断用組成物の使用、及びかかる化合物を含むコントラスト媒体にも関する。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ある部類の化合物及びかかる化合物がヨウ素含有化合物である場合にこれらの化合物を含む診断用組成物に関する。さらに詳しくは、かかるヨウ素含有化合物は、2つの結合されたヨウ素化フェニル基を含む化合物である。
【0002】
本発明はまた、診断イメージング、特にX線イメージングにおける造影剤としてのかかる診断用組成物の使用、及びかかる化合物を含むコントラスト媒体にも関する。
【背景技術】
【0003】
すべての診断イメージングは、身体内部の異なる構造から異なる信号レベルを得ることに基づいている。したがって、例えばX線イメージングにおいて所定の身体構造が画像中で見えるためには、その構造によるX線減衰度が周囲の組織の減衰度と違っていなければならない。身体構造とその周囲との間における信号の差はしばしばコントラストと呼ばれ、診断イメージングでのコントラストを高めるための手段に多大の努力がささげられてきた。これは、身体構造とその周囲との間のコントラストが大きいほど画像の品質が高くなり、診断を行う医師にとってのその価値が高くなるからである。その上、コントラストが大きいほど、イメージング操作で可視化できる身体構造は小さくなる。即ち、コントラストの向上は空間解像度の向上をもたらすことができる。
【0004】
画像の診断品質はイメージング操作における固有ノイズレベルに大きく依存し、したがってコントラストレベルとノイズレベルとの比は診断画像に関する有効診断品質因子となることがわかる。
【0005】
かかる診断品質因子の向上を達成することはずっと以前から重要な目標であって、今なお変わっていない。X線、磁気共鳴イメージング(MRI)及び超音波のような技法では、診断品質因子を向上させるための1つのアプローチは、コントラスト媒体として処方されたコントラスト増強物質を撮影すべき身体領域中に導入することであった。
【0006】
したがって、X線の場合、造影剤の初期の例は、それが分布した身体領域のX線減衰度を高める不溶性の無機バリウム塩であった。最近の50年間、X線造影剤の分野では可溶性のヨウ素含有化合物が支配的であった。ヨウ素化造影剤を含む商業的に入手可能なコントラスト媒体は、通常、(例えばGastrografen(商標)の商品名で市販されている)ジアトリゾエートのようなイオン性単量体、(例えばHexabrix(商標)の商品名で市販されている)イオキサグレートのようなイオン性二量体、(例えばOmnipaque(商標)の商品名で市販されている)イオヘキソールや(例えばIsovue(商標)の商品名で市販されている)イオパミドールや(例えばIomeron(商標)の商品名で市販されている)イオメロールのような非イオン性単量体、及び(例えばVisipaque(商標)の商品名で市販されている)非イオン性二量体イオジキサノールに分類される。
【0007】
上述したもののような、最も広く使用されている市販の非イオン性X線造影剤は安全と考えられている。ヨウ素化造影剤を含むコントラスト媒体は、米国では年間2000万回を超えるX線検査で使用されており、副作用の数は許容し得るものと考えられている。しかし、コントラスト増強X線検査では総投与量として最大約200mlのコントラスト媒体の投与が要求されるので、改良されたコントラスト媒体を得ようという活動は絶えず存在している。
【0008】
コントラスト媒体の有用性は、主としてその毒性、その診断効果、コントラスト媒体を投与された被験者が受けることがある副作用、及び貯蔵や投与の容易性によって決定される。かかる媒体は通常は直接の治療効果を得るためよりもむしろ診断目的のために使用されるので、細胞又は身体の様々な生物学的機構に対してできるだけ少ない効果を及ぼす媒体を提供することが一般に望ましい。このようなものは、毒性及び有害な臨床効果が少なくて済むからである。コントラスト媒体の毒性及び有害な生物学的効果は、配合媒質の成分(例えば、溶媒又はキャリヤー)並びに造影剤自体及びその成分(例えば、イオン性造影剤用のイオン)によって生み出され、またその代謝産物によって生み出される。
【0009】
コントラスト媒体の毒性に寄与する主な要因は、造影剤の化学毒性、コントラスト媒体の重量オスモル濃度、及びコントラスト媒体のイオン組成又はその欠如にあると確認されている。
【0010】
ヨウ素化造影剤の望ましい特性は、化合物自体の低い毒性(化学毒性)、化合物を溶解したコントラスト媒体の低い粘度、コントラスト媒体の低い重量オスモル濃度、及び(大抵は投与のために処方されたコントラスト媒体1ml当たりのヨウ素のg数で測定される)高いヨウ素含有量である。ヨウ素化造影剤はまた、配合媒質(通常は水性媒質)中に完全に可溶であり、貯蔵中にも溶解状態に保たれなければならない。
【0011】
市販製品、特に非イオン性化合物の重量オスモル濃度は、まだ改良の余地はあるものの、二量体及び非イオン性単量体を含む大部分の媒体について許容できる。例えば冠状動脈血管造影法では、循環系へのボーラス量のコントラスト媒体の注入は重篤な副作用を引き起こしてきた。この操作では、血液ではなくコントラスト媒体が短時間にわたって系中を流れる。コントラスト媒体とそれが置き換える血液との間における化学的性質及び生理化学的性質の差は、不整脈、QT延長及び心臓収縮力の低下のような望ましくない副作用を引き起こすことがある。かかる副作用は、特に、浸透圧毒性効果が注入されるコントラスト媒体の高張性に関連するイオン性造影剤について見られる。体液に対して等張性又は僅かに低張性のコントラスト媒体が特に望ましい。重量オスモル濃度の低いコントラスト媒体は、特に望ましい低い腎毒性を有している。重量オスモル濃度は、処方されたコントラスト媒体の単位体積当たりの粒子数の関数である。
【0012】
急性腎不全の患者では、コントラスト媒体によって誘起されるネフロパシーが、今なおヨウ素化コントラスト媒体の使用に伴う臨床的に最も重要な合併症となっている。Aspelin,P et al,The New England Journal of Medicine,Vol.348:491−499(2003)では、重量オスモル濃度の低い非イオン性コントラスト媒体ではなくイオジキサノールを使用した場合、コントラスト媒体によって誘起されるネフロパシーがハイリスク患者で発生しにくいことがあると結論づけている。
【0013】
患者集団のうち、ハイリスク患者と見なされる部分は増加しつつある。患者集団全体のためのインビボX線診断剤を絶えず改良する必要性に応えるため、造影剤誘起腎毒性(CIN)の点からも向上した性質を有するX線造影剤を発見しようという活動は絶えず存在している。
【0014】
コントラスト媒体の注入量をできるだけ少なく保つためには、高いヨウ素/ml濃度を有するコントラスト媒体を処方し、しかも媒体の重量オスモル濃度を低いレベル(好ましくは等張性未満又はその付近)に維持することが極めて望ましい。非イオン性単量体造影剤及び特にイオジキサノール(欧州特許出願公開第108638号)のような非イオン性ビス(トリヨードフェニル)二量体の開発は、低張性溶液で造影有効ヨウ素濃度を達成し得る低浸透圧毒性のコントラスト媒体をもたらし、さらにはコントラスト媒体Visipaque(商標)を所望の重量オスモル濃度に維持しながら血漿イオンの混入によるイオン不均衡の補正を可能にした(国際公開第90/01194号及び同第91/13636号)。
【0015】
商業的な高ヨウ素濃度のX線コントラスト媒体は、周囲温度で約15〜約60mPasの範囲内の比較的高い粘度を有する。一般に、コントラスト増強剤が二量体であるコントラスト媒体は、コントラスト増強剤が該二量体に対応する単量体である対応コントラスト媒体より高い粘度を有する。かかる高い粘度はコントラスト媒体の投与者にとって問題を引き起こすことがある。即ち、比較的大口径の注射針又は高い加圧力が必要とされ、これは小児科X線撮影並びに(例えば、血管造影に際して)急速なボーラス投与を要求するX線撮影技法において特に顕著である。
【0016】
連結基によって結合された2つの三ヨウ素化フェニル基を有する化合物を活性医薬品成分として含むX線コントラスト媒体は、通常、二量体造影剤又は二量体といわれる。数年の間に、多種多様のヨウ素化二量体が提唱された。関連する特許文献には、欧州特許第1186305号、同第686046号、欧州特許出願公開第108638号、同第0049745号、同第0023992号、国際公開第2003/080554号、同第2000/026179号、同第1997/000240号、同第92/08691号、米国特許第3804892号、同第4239747号、同第3763226号、同第3763227号及び同第3678152号がある。現在、活性医薬品成分としてヨウ素化非イオン性二量体を含む1種のコントラスト媒体が市場に出ており、それは化合物イオジキサノールを含む製品Visipaque(商標)である。また、イオン性二量体化合物イオキサグリック酸を含む配合物Hexabrix(商標)も市場に出ている。
【0017】
Dibra及びBraccoの国際公開第92/08691号は、対称又は非対称1,3−ビス[3−(モノ−又はポリ−ヒドロキシ)アシルアミノ−5−(モノ−又はポリ−ヒドロキシアルキル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]ヒドロキシ又はヒドロキシアルキルプロパンを提唱し、これらの化合物を多数例示している。表1及び表2には、この特許明細書の実施例1〜実施例10の化合物に関する若干の試験結果が示されている。しかし、国際公開第92/08691号で製造された化合物のうち、開発されて市場に出たものは皆無である。
【0018】
したがって、上述した問題の1以上を解決する造影剤を開発したいという要望は今なお存在している。かかる造影剤は、理想的には、以下の性質、即ち腎毒性、重量オスモル濃度、粘度、溶解度、注入量/ヨウ素濃度及び減衰度/放射線量並びにこのようなヨウ素化化合物について知られ又は発見された追加の副作用の1以上に関し、市場にある可溶性のヨウ素含有化合物に比べて向上した性質を有するべきである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
国際公開第92/08691号パンフレット
【発明の概要】
【0020】
本発明は、上述した基準、詳しくは腎毒性、重量オスモル濃度、粘度及び溶解度の1以上に関して所望の性質を有するコントラスト媒体として有用な化合物を提供する。かかるコントラスト媒体はヨウ素含有コントラスト増強化合物を含んでなり、ヨウ素含有化合物は2つの結合されたヨウ素化フェニル基を含む化合物である。ヨウ素含有コントラスト増強化合物は、商業的に入手できかつ比較的安価な出発原料から合成できる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の新規化合物、X線造影剤としてのその使用、その処方及び製造は、添付特許請求の範囲及び本明細書中に明記されている。
【0022】
コントラスト増強化合物は、次の式(I)の合成化合物及びその塩又は光学活性異性体である。
【0023】
【化1】

式中、
各R1は独立に同一又は異なるものであって、水素原子或いはC1〜C4直鎖又は枝分れアルキル基を表し、
各R2は独立に同一又は異なるものであって、水素原子或いはC1〜C4直鎖又は枝分れアルキル基を表し、
各R3は独立に同一又は異なるものであって、水素原子或いはC1〜C4直鎖又は枝分れアルキル基を表し、
各R4は独立に同一又は異なるものであって、6以下の−OH基で置換されたC1〜C6直鎖又は枝分れアルキル部分を表し、
各R5は独立に同一又は異なるものであって、6以下の−OH基で置換されたC1〜C6直鎖又は枝分れアルキル部分を表すが、少なくとも1つのアルキル基は2以上のヒドロキシ基で置換されていることを条件とする。
【0024】
上記式(I)中、R1、R2及びR3基の各々は好ましくは水素原子及び/又はメチル基を表す。さらに、各々のR1基は好ましくは同一であり、各々のR2基は好ましくは同一であり、各々のR3基も好ましくは同一である。最も好ましくは、各々のR1基は水素原子を表し、各々のR2基は好ましくは水素原子又はメチル基を表し、各々のR3基は好ましくはメチル基を表す。
【0025】
置換基R4の各々は、好ましくはモノヒドロキシル化、ジヒドロキシル化又はトリヒドロキシル化C1〜C6直鎖アルキル基を表す。さらに、かかるアルキル基はω位置にヒドロキシル基を有し、またアルキル鎖はα位置で置換されていないことが好ましい。さらに好ましくは、R4はモノヒドロキシル化又はジヒドロキシル化プロピル部分及び/又はヒドロキシエチル部分を表す。さらに一段と好ましくは、各R4基は同一であって、最も好ましくは2,3−ジヒドロキシプロピル部分を表す。
【0026】
置換基R5は、好ましくはジヒドロキシル化又はトリヒドロキシル化C1〜C6直鎖アルキル基を表す。さらに、かかるアルキル基はω位置にヒドロキシル基を有することが好ましい。さらに好ましくは、R5はジヒドロキシル化又はトリヒドロキシル化プロピル部分及び/又はジヒドロキシエチル部分である。さらに一段と好ましくは、R4は同一であって、2,3−ジヒドロキシプロピル部分、1,2,3−トリヒドロキシプロピル部分又は1,2−ジヒドロキシプロピル部分を表す。R5基が異なる場合、1つのR5基は好ましくはヒドロキシメチル部分である。
【0027】
かくして、本発明に係る好ましい構造は以下の式(IIa)〜式(IIi)の化合物を包含する。
【0028】
【化2】

【0029】
【化3】

【0030】
【化4】

商業的に入手できるヨウ素化コントラスト媒体に関する通常の濃度である320mg/mlのヨウ素濃度では、式(I)の化合物の濃度は約0.42M(モル濃度)である。また、コントラスト媒体はこのヨウ素濃度では低い重量オスモル濃度を有し、これはコントラスト媒体の腎毒性に関して有利な特性である。国際公開第90/01194号及び同第91/13636号に説明されているような心血管効果を低下させるため、コントラスト媒体に電解質を添加することも可能である。
【0031】
式(I)の化合物はまた、光学活性異性体も含んでおり、キラル炭素原子に原因する複数の異性形態で存在し得る。加えて、かかる化合物は、バルキーなヨウ素原子の近接によって引き起こされるアミド結合の回転の制限に原因するエキソ/エンド異性を示す。鏡像異性体として純粋な生成物及び光学異性体の混合物の両方が包含される。
【0032】
本発明の化合物は造影剤として使用でき、通常のキャリヤー及び賦形剤と配合することで診断用コントラスト媒体を製造できる。
【0033】
したがって、さらに別の側面から見れば、本発明は、上述した式(I)の化合物を1種以上の生理学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤と共に(例えば、任意には血漿イオン又は溶存酸素を添加した注射用の水溶液中に)含んでなる診断用組成物を提供する。
【0034】
本発明の造影剤組成物は、そのまま使用できる濃度を有していてもよいし、或いは投与に先立って希釈する濃縮物の形態であってもよい。一般に、そのまま使用できる形態の組成物は100mgI/ml以上、好ましくは150mgI/ml以上のヨウ素濃度を有し、300mgI/ml以上(例えば、320mgI/ml)の濃度が好ましい。ヨウ素濃度が高くなるほど、コントラスト媒体のX線減衰度としての診断価値は高くなる。しかし、ヨウ素濃度が高くなるほど、組成物の粘度及び重量オスモル濃度は高くなる。通常、所定のコントラスト媒体に関する最大ヨウ素濃度は、コントラスト増強剤(例えば、ヨウ素化化合物)の溶解度並びに粘度及び重量オスモル濃度に関する許容限界によって決定される。
【0035】
注射又は輸液によって投与されるコントラスト媒体に関しては、周囲温度(20℃)での溶液の粘度に関する所望上限は約30mPasである。しかし、50〜60mPasまで、さらには60mPasを越える粘度も許容し得る。例えば血管造影操作に際してボーラス注射で投与されるコントラスト媒体に関しては、浸透圧毒性効果を考慮しなければならず、好ましくは重量オスモル濃度を1Osm/kg H2O未満、好ましくは850mOsm/kg H2O未満、さらに好ましくは約300mOsm/kg H2Oにすべきである。
【0036】
本発明の化合物を用いれば、かかる粘度、重量オスモル濃度及びヨウ素濃度目標値を満足させることができる。実際、低張溶液を用いて有効ヨウ素濃度を達成できる。したがって、ボーラス注射後の不均衡効果に由来する毒性の寄与を低減させるため、血漿陽イオンの添加によって溶液の張度を補うことが望ましい場合がある。かかる陽イオンは、国際公開第90/01194号及び同第91/13636号に提唱された範囲内で含めることが望ましい。
【0037】
特に、すべてのヨウ素濃度に関して血液と等張なコントラスト媒体を得るためにナトリウム及びカルシウムイオンを添加することが望ましくかつ達成可能である。血漿陽イオンは生理学的に許容される対イオン(例えば、塩化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、炭酸水素イオンなど)との塩として供給できるが、好ましくは血漿陰イオンが使用される。
【0038】
式(I)の化合物を含むコントラスト媒体は、注射又は輸液によって(例えば、血管内投与によって)投与できる。別法として、式(I)の化合物を含むコントラスト媒体を経口投与することもできる。経口投与のためには、コントラスト媒体はカプセル、錠剤又は液剤の形態を有し得る。
【0039】
さらに別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物を含んでなる診断剤及び式(I)の化合物を薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤と共に含んでなる診断用組成物を提供する。かかる診断剤及び組成物は、好ましくはX線診断で使用するためのものである。
【0040】
したがって、本発明はさらに、式(I)の化合物を含んでなる診断剤及び診断用組成物の、X線造影検査における使用、並びにX線造影剤として使用するための診断用組成物の製造における式(I)の化合物の使用を包含する。
【0041】
また、式(I)の化合物をヒト又は動物の身体に投与する段階、診断装置で身体を検査する段階、及び検査からのデータをコンパイルする段階を含んでなる診断方法も提供される。かかる診断方法では、式(I)の化合物を身体に予め投与することもできる。
【0042】
さらに、イメージング方法、特にX線イメージング方法であって、式(I)の化合物をヒト又は動物の身体に投与する段階、診断装置で身体を検査する段階、検査からのデータをコンパイルする段階、及び任意にはデータを解析する段階を含んでなるイメージング方法が提供される。かかるイメージング方法では、式(I)の化合物を身体に予め投与することもできる。
【実施例】
【0043】
製造
一般式(I)の化合物は、当業技術で公知である出発原料、或いは商業的に入手できるか又は商業的に入手できる材料から容易に製造できる出発原料から多段階方法によって合成できる。
【0044】
式(I)の化合物は以下の一般手順に従って合成できる。
【0045】
【化5】

Aldrich社から入手できる5−アミノ−2,4,6−トリヨードイソフタル酸を塩化チオニルで処理することで、対応する5−アミノ−2,4,6−トリヨードイソフタロイルジクロリド(1)を生成する。次に、5−アミノ−2,4,6−トリヨードイソフタロイルジクロリドをAldrich社から商業的に入手できるアセトキシアセチルクロリドと反応させることで、所望のN−アシル誘導体(2)を生成する。次いで、N−アシルアミノ−2,4,6−トリヨードイソフタロイルジクロリドを適当なアミン(例えば、3−アミノ−1,2−プロパンジオール)と反応させることで、所望のモノアミド誘導体(3)を生成する。最後に、所望のモノアミド(3)を適当なジアミン(例えば、1,3−ジアミノプロパン−2−オール)と反応させ、次いで保護基を加水分解することにより、二量体(4)が生成される。
【0046】
中間体の製造:
製法A
酢酸(3,5−ビス−クロロカルボニル−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル)メチルエステル
【0047】
【化6】

5−アミノ−2,4,6−トリヨードイソフタロイルジクロリドをジメチルアセトアミド(DMAC)に溶解し、効率的に撹拌しながらアセトキシアセチルクロリド(2eq)のDMAC溶液をゆっくりと添加した。反応混合物を一晩撹拌し、翌日に混合物を撹拌氷水中にゆっくりと注ぎ込んだ。沈殿を濾別して乾燥することで所望の物質を得た。NMRによって構造を確認した。1H NMR(CDCl3,300MHz):10.43(br s,1H)、4.71(s,2H)、2.11(s,3H)。
【0048】
製法B
酢酸2−アセトキシ−1−(3,5−ビス−クロロカルボニル−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル)エチルエステル
【0049】
【化7】

NMRによって構造を確認した。1H NMR(CDCl3,300MHz):10.45(br s,1H)、4.49−4.30(m,3H)、2.13(s,3H)。
【0050】
この手順に従い、上記式(2)の各種化合物を製造できる。かかる化合物には、特に限定されないが以下のものがある。
【0051】
酢酸2,3−ジアセトキシ−1−(3,5−ビス−クロロカルボニル−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル)プロピルエステル
【0052】
【化8】

製法C
酢酸{3−クロロカルボニル−5−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチルカルバモイル]−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル}メチルエステル
【0053】
【化9】

前段階からのビス−酸塩化物を乾燥フラスコ内において窒素雰囲気下でDMACに溶解した。トリエチルアミン(2eq)を溶液に添加し、直後に3−メチルアミノプロパン−1,2−ジオール(2eq)を添加した。一晩撹拌した後、反応混合物を濃縮乾固し、残留物をシリカゲルを用いたクロマトグラフィーにより精製することで所望の生成物を得た。NMRによって構造を確認した。1H NMR(DMSO−D6,300MHz):10.4(br s,1H)、4.70(s,2H)、3.89−3.83(m,1H)、3.75−3.67(m,1H)、3.51−3.42(m,2H)、3.25−3.15(m,1H)、2.85(s,3H)、2.15(s,3H)。
【0054】
製法D
酢酸2−アセトキシ−1−{3−クロロカルボニル−5−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチルカルバモイル]−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル}エチルエステル
【0055】
【化10】

NMRによって構造を確認した。1H NMR(DMSO−D6,300MHz):10.4(br s,1H)、4.70−4.65(m,3H)、3.89−3.83(m,1H)、3.75−3.67(m,1H)、3.51−3.42(m,2H)、3.25−3.15(m,1H)、2.85(s,3H)、2.15(s,3H)。
【0056】
製法E
酢酸2,3−ジアセトキシ−1−{3−クロロカルボニル−5−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチルカルバモイル]−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル}プロピルエステル
【0057】
【化11】

NMR及びMSによって構造を確認した。
【0058】
この手順に従い、上記式(3)の各種化合物を製造できる。かかる化合物には、特に限定されないが以下のものがある。
【0059】
酢酸[3−クロロカルボニル−5−(2,3−ジヒドロキシプロピルカルバモイル)−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル]メチルエステル
【0060】
【化12】

酢酸2−アセトキシ−1−[3−クロロカルボニル−5−(2,3−ジヒドロキシプロピルカルバモイル)−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル]エチルエステル
【0061】
【化13】

酢酸2,3−ジアセトキシ−1−[3−クロロカルボニル−5−(2,3−ジヒドロキシプロピルカルバモイル)−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル]プロピルエステル
【0062】
【化14】

製法F
酢酸(3,5−ビス−クロロカルボニル−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル)メチルエステル(20g、25.5mmol)を乾燥DMA(100mL)に溶解し、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタナミン(6.62ml、51mmol)を添加した。反応物を窒素下で室温で24時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、氷水(50ml×3)及びブラインで洗浄した。有機物を集め、MgSO4上で乾燥し、濾過し、蒸発させて褐色の油状物を得た。これをペトロール/酢酸エチルで溶出するシリカカラムクロマトグラフィーによって精製することで、酢酸{3−クロロカルボニル−5−[(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメチル)カルバモイル]−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル}メチルエステル(13.85g、17.5mmol)をピンク色の固体として得た。
【0063】
この手順に従い、上記式(3)の各種化合物を製造できる。かかる化合物には、特に限定されないが以下のものがある。
【0064】
酢酸{3−クロロカルボニル−5−[(2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソラン−4−イルメチル)カルバモイル]−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル}メチルエステル
【0065】
【化15】

質量分析及びNMRによって構造を確認した。質量分析(ESI)m/z:C1818ClN27[M+H]+に関する計算値791.520、実測値790.84。1H NMR(DMSO;300MHz)δ=10.35−10.15(m,1H,NH)、9.03−8.87(m,1H,NH)、4.70(s,2H)、4.25(m,1H)、4.07(m,1H)、3.79(m,1H)、3.50−3.10(m,2H)、2.15(s,3H)、1.36(s,3H)、1.23(s,3H)。
【0066】
酢酸2−アセトキシ−1−[3−クロロカルボニル−5−(2,3−ジヒドロキシプロピルカルバモイル)−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル]エチルエステル
【0067】
【化16】

質量分析及びNMRによって構造を確認した。質量分析(ESI)m/z:C2122ClN29[M+H]+に関する計算値863.594、実測値862.75。1H NMR(CDCl3;300MHz)δ=6.39(s,br,1H,NH)、5.63(s,br,1H,NH)、4.64(m,1H)、4.50(m,1H)、4.35(m,1H)、3.78−3.65(m,2H)、3.42(m,1H)、2.28(d,3H)、2.08(s,3H)、(s,3H)、1.43(s,3H)、1.33(s,3H)。
【0068】
実施例1
1,3−ビス[2,3,4−トリヒドロキシブチルアミノ−5−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン
【0069】
【化17】

酢酸2,3−ジアセトキシ−1−{3−クロロカルボニル−5−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)メチルカルバモイル]−2,4,6−トリヨードフェニルカルバモイル}プロピルエステル(2.5g、3.27mmol)をDMA(5mL)に溶解した溶液に、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパノール(0.45eq)及びトリエチルアミン(1.2eq)を添加した。反応物を周囲温度で撹拌し、反応がそれ以上進行しなくなるまで続けた。反応混合物を酢酸エチル中に抽出し、水で洗浄してDMAを除去した。有機層をMgSO4上で乾燥し、濾液を真空下で濃縮して所望の化合物を得、これを精製せずに次の段階で使用した。粗物質を最小量のメタノールに溶解し、アンモニア水で処理した。反応物を周囲温度で撹拌し、LC−MSでモニターした。その後、反応混合物を濃縮乾固し、最小量の水に溶解し、濾過し、分取HPLCによって精製することで所望の最終生成物を得た。完全な脱保護は、粗混合物を2M HCl水溶液中で1時間還流させることでも実施できた。
【0070】
質量分析によって構造を確認した。質量分析(ESI)m/z:実測値1554.80。
【0071】
この手順に従い、実施例2〜10の化合物を製造できる。
【0072】
実施例2
1,3−ビス[2,3−ジヒドロキシプロピルアミノ−5−[N−メチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン
【0073】
【化18】

質量分析によって構造を確認した。質量分析(ESI)m/z:実測値1522。
【0074】
実施例3
1,3−ビス[2,3−ジヒドロキシプロピオニルアミノ−5−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン
【0075】
【化19】

質量分析によって構造を確認した。質量分析(ESI)m/z:実測値1495.28。
【0076】
実施例4
1,3−ビス[2,3,4−トリヒドロキシブチルアミノ−5−[N−メチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン
【0077】
【化20】

質量分析によって構造を確認した。質量分析(ESI)m/z:実測値1605.6(M+Na)。
【0078】
実施例5
1,3−ビス[3,4−ジヒドロキシブチルアミノ−5−[N−メチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン
【0079】
【化21】

質量分析によって構造を確認した。質量分析(ESI)m/z:実測値1549.05。
【0080】
実施例6
1,3−ビス[3,4−ジヒドロキシブチルアミノ−5−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン
【0081】
【化22】

質量分析によって構造を確認した。質量分析(ESI)m/z:実測値1522.80。
【0082】
実施例7
1,3−ビス[N−メチル−N−[2,3,4−トリヒドロキシブチルアミノ]−5−[N−メチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン
【0083】
【化23】

質量分析によって構造を確認した。質量分析(ESI)m/z:実測値1610.79。
【0084】
実施例8
5−(2−ヒドロキシアセチルアミノ)−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N’−{3−[3−(2,3−ジヒドロキシプロピルカルバモイル)−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−2,4,6−トリヨード−N−メチル−5−[メチル−(2,3,4−トリヒドロキシブチリル)アミノ]イソフタルアミド
【0085】
【化24】

質量分析によって構造を確認した。質量分析(ESI)m/z:実測値1522.72。
【0086】
実施例9
1,3−ビス[N−メチル−N−[2,3−ジヒドロキシプロピルアミノ]−5−[N−メチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン
【0087】
【化25】

質量分析によって構造を確認した。質量分析(ESI)m/z:実測値1550.86。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の式(I)の化合物及びその塩又は光学活性異性体。
【化1】

式中、
1、R2及びR3の各々は独立に同一又は異なるものであって、水素原子或いはC1〜C4直鎖又は枝分れアルキル基を表し、
各R4は独立に同一又は異なるものであって、6以下の−OH基で置換されたC1〜C6直鎖又は枝分れアルキル部分を表し、
各R5は独立に同一又は異なるものであって、6以下の−OH基で置換されたC1〜C6直鎖又は枝分れアルキル部分を表すが、少なくとも1つのアルキル基は2以上のヒドロキシ基で置換されていることを条件とする。
【請求項2】
各R1、R2及びR3が水素原子及び/又はメチル基を表す、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
各々のR1基が同一であり、各々のR2基が同一であり、各々のR3基も同一である、請求項1又は請求項2記載の化合物。
【請求項4】
各R1が水素原子を表し、各R2が水素原子又はメチル基を表し、各R3がメチル基を表す、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
各R4がモノヒドロキシル化、ジヒドロキシル化又はトリヒドロキシル化C1〜C6直鎖アルキル基を表す、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
4がω位置にヒドロキシル基を有し、α位置では置換されていない、請求項5記載の化合物。
【請求項7】
4のすべてが同一であって、2,3−ジヒドロキシプロピル部分である、請求項5又は請求項6記載の化合物。
【請求項8】
5がジヒドロキシル化又はトリヒドロキシル化C1〜C6直鎖アルキル基を表す、請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
アルキル基がω位置にヒドロキシル基を有する、請求項8記載の化合物。
【請求項10】
5がジヒドロキシル化又はトリヒドロキシル化プロピル部分及び/又はジヒドロキシエチル部分である、請求項8又は請求項9記載の化合物。
【請求項11】
各R5が同一であって、2,3−ジヒドロキシプロピル部分、1,2,3−トリヒドロキシプロピル部分又は1,2−ジヒドロキシエチル部分である、請求項8乃至請求項10のいずれか1項記載の化合物。
【請求項12】
5基が相異なっていて、R5基の1つがヒドロキシメチル部分である、請求項8乃至請求項10のいずれか1項記載の化合物。
【請求項13】
以下の化合物である、請求項1乃至請求項12のいずれか1項記載の化合物。
1,3−ビス[2,3,4−トリヒドロキシブチルアミノ−5−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン、
1,3−ビス[2,3−ジヒドロキシプロピルアミノ−5−[N−メチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン、
1,3−ビス[2,3−ジヒドロキシプロピオニルアミノ−5−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン、
1,3−ビス[2,3,4−トリヒドロキシブチルアミノ−5−[N−メチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン、
1,3−ビス[3,4−ジヒドロキシブチルアミノ−5−[N−メチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン、
1,3−ビス[3,4−ジヒドロキシブチルアミノ−5−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン、
1,3−ビス[N−メチル−N−[2,3−ジヒドロキシプロピルアミノ]−5−[N−メチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン、
5−(2−ヒドロキシアセチルアミノ)−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N’−{3−[3−(2,3−ジヒドロキシプロピルカルバモイル)−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−2,4,6−トリヨード−N−メチル−5−[メチル−(2,3,4−トリヒドロキシブチリル)アミノ]イソフタルアミド、及び
1,3−ビス[N−メチル−N−[2,3,4−トリヒドロキシブチルアミノ]−5−[N−メチル−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノカルボニル−2,4,6−トリヨードベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシプロパン。
【請求項14】
請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の式(I)の化合物を含んでなる診断剤。
【請求項15】
請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の式(I)の化合物を薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤と共に含んでなる診断用組成物。
【請求項16】
請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の式(I)の化合物を薬学的に許容されるキャリヤー又は賦形剤と共に含んでなるX線診断用組成物。
【請求項17】
請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の式(I)の化合物を含む診断剤及び診断用組成物の、X線造影検査における使用。
【請求項18】
X線造影剤として使用するための診断用組成物の製造における、請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項19】
請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の式(I)の化合物をヒト又は動物の身体に投与する段階、診断装置で身体を検査する段階、及び検査からのデータをコンパイルする段階を含んでなる診断方法。
【請求項20】
請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の式(I)の化合物を予め投与した身体を診断装置で検査する段階、及び検査からのデータをコンパイルする段階を含んでなる診断方法。
【請求項21】
イメージング方法、特にX線イメージング方法であって、請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の式(I)の化合物をヒト又は動物の身体に投与する段階、診断装置で身体を検査する段階、検査からのデータをコンパイルする段階、及び任意にはデータを解析する段階を含んでなるイメージング方法。

【公表番号】特表2011−500531(P2011−500531A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−528406(P2010−528406)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【国際出願番号】PCT/EP2008/063585
【国際公開番号】WO2009/047316
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(396019387)ジーイー・ヘルスケア・アクスイェ・セルスカプ (82)
【Fターム(参考)】