説明

連携画像撮像

【課題】画像撮影時にフォトブックなどの文書のプレースフォルダに適合するよう設定を可能とする。
【解決手段】ある撮像設定に従って動作するように構成された画像撮像装置のうち1つの画像撮像装置(801)を使用して基準画像が撮像され、サーバ内の文書のプレースホルダに挿入される。次に撮影される画像は、基準画像の特性及び文書(100)中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて、撮像条件が設定され、画像撮像装置(801)へ通信され撮像される。撮像された画像は、文書のプレースホルダに後続画像として登録される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に補助付き画像撮像に関し、特に、画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定する(populating)方法及び装置に関する。更に本発明は、画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定するためのコンピュータプログラムが記録されているコンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
記念品又はフォトアルバムを作成するために及び撮像した画像を家族や友人への贈り物として又は記憶に残す手段として使用するために画像を撮像する人は多い。特に、フォトアルバム及びフォトブックは、イベントで撮像した画像をフォトストーリーの形態で提示するために使用される。フォトアルバム及びフォトブックのような文書は、他の人々と記憶を共有するための非常に有効な提示媒体になっている。
【0003】
デジタル写真技術の出現は、画像撮像を劇的に変えた。例えば、現在では瞬時プレビューなどの機能を利用可能である。更に、デジタル媒体は大容量の記憶能力を有するため、特定の人物がほぼ無制限の数の画像を撮像できるようになっている。その結果、画像撮像は、今や主にイベントの画像を忠実且つ十分確実に撮像できる手段になった。
【0004】
しかし、撮像画像の数が増すにつれて、最終提示形態で保存又は共有すべき最良の画像を最終的に選択するために「よい」画像を「よくない」画像から選別するのに費やされる時間も長くなってきている。従って、画像撮像段階と提示媒体作成・提示段階とは明確に区別されている。
【0005】
最終提示媒体を考慮しないと、ユーザは、各撮像画像が最終提示媒体(例えば、フォトブック又はフォトアルバム)のどこで使用されるのかに関する状況を忘れてしまう場合が多い。フォトブックを例に取ると、レイアウトなどの特定の事項は、ユーザが利用可能な画像によって左右される。ユーザは、画像に合うようにフォトブックのレイアウトを修正してもよい。しかし、画像がフォトブック作成段階に入った後にユーザが再度画像を撮像することは通常不可能である。場合によっては、ユーザは、フォトブックを満たすのに十分な画像がないことに気づくかもしれない。また、ユーザは、心に残るストーリー又はユーザが意図していたストーリーを十分に提示するのに適する画像がないことに気づく場合もある。そのような場合、ユーザは完成したフォトブックに満足できないだろう。
【0006】
既知のいくつかの画像撮像装置は、ユーザが十分な品質の画像を確実に撮像できるように画像撮像段階でユーザを補助する。そのような装置の1つは、ビューファインダーを通して見えている現在のシーンのシーン解析を実行する。この装置は、撮像画像に対してシーン解析を更に実行してもよい。これらの既知の装置のうちいくつかは、画像の品質を判定し且つこの装置で適切な設定を変更することにより最適の結果を得るための方法をユーザに指示するようにこの情報を変換するために、画像処理アルゴリズムを更に使用する。他の装置は、遠隔地にいる第三者ユーザにより撮像された画像に対してリアルタイムフィードバックを提供するために無線ネットワークを介して要求を送信する。上記の装置により使用される方法の欠点は、品質解析が通常は撮像画像の画素データ及び/又はメタデータに対してのみ実行されることである。
【0007】
既知の1つの方法において、画像群の提示フォーマットを判定するために、それらの画像に対して解析が実行される。この既知の方法は、画像間の一連の関係を判定するためにいくつかの異なる画像パラメータ(例えば、色比率、テクスチャ、ジオロケーション、撮像時間など)を解析し且つ比較する複数のアルゴリズムを使用する。判定された関係は、最終提示媒体(例えば、フォトブック)の提示フォーマットで補助を提供するために利用される複数のストーリー要素又は「テーマ」にグループ化されてもよい。画像の提示フォーマットを判定することにより、利用可能な画像について見た目にも更に美しい結果が得られる。しかし、フォトブックを完成するには十分でない画像又はストーリーを展開するのに適さない画像が残ってしまうという問題点は依然として存在する。
【0008】
ユーザの間で使用される頻度が増しているもう1つの方式は、画像の撮像及び記念品の作成で連携するというものである。そのような連携に参加する人々は、おそらく各々が異なる機能を備えた異なるカメラを所有し且つ異なるやり方で画像を撮像するので、連携によって、レイアウトに関して一貫性を欠くように見える結果を生じる場合が多い。例えば、1人のユーザはカメラのISO設定を増加することにより低照明を補正することを選択するが、別のユーザは内蔵フラッシュを使用することを選択するかもしれない。別の例を挙げると、ユーザは、連携時に使用している各人のカメラでそれぞれ異なるホワイトバランス設定を選択する場合もある。そのような状況では、画像を見た人は、一般に画像が異なる装置から撮像されたと判断する。連携の欠点の1つは、多くの場合に特定のシーンの写真が異なるイベントで撮影されたように見えてしまうことである。更に、連携に参加するグループに何らかの指示を与えておかないと、イベントを十分にカバーできない場合が多い。
【発明の概要】
【0009】
本発明の目的は、既存の構成の1つ以上の欠点を実質的に克服すること又は少なくとも軽減することである。
【0010】
最適な結果の実現を保証するために、撮像される画像の提示フォーマットに関する情報を利用するリアルタイム補助によって画像撮像段階を捕捉することにより上記の問題に対応しようとする構成が開示される。
【0011】
本発明の1つの態様によれば、少なくとも2つの画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定する方法であって、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された第1の画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信することと、
基準画像を文書のプレースホルダに挿入することと、
第2の画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を基準画像の特性及び文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定することと、
判定された目標特性に基づいて第2の画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定することと、
第2組の撮像設定に従って第2の画像撮像装置に後続画像を撮像させるために第2組の撮像設定を第2の画像撮像装置へ通信することと、
文書のプレースホルダに後続画像を設定することと
を備えることを特徴とする方法が提供される。
【0012】
本発明の別の態様によれば、少なくとも2つの画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定する装置であって、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された第1の画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信する手段と、
基準画像を文書のプレースホルダに挿入する手段と、
第2の画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を基準画像の特性及び文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定する手段と、
判定された目標特性に基づいて第2の画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定する手段と、
第2組の撮像設定に従って第2の画像撮像装置に後続画像を撮像させるために第2組の撮像設定を第2の画像撮像装置へ通信する手段と、
文書のプレースホルダに後続画像を設定する手段と
を備えることを特徴とする装置が提供される。
【0013】
本発明の更に別の態様によれば、少なくとも2つの画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定するシステムであって、
データ及びコンピュータプログラムを記憶するメモリと、
前記メモリに結合され、前記コンピュータプログラムを実行するプロセッサと
を備え、前記コンピュータプログラムが、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された第1の画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信するための命令と、
基準画像を文書のプレースホルダに挿入するための命令と、
第2の画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を基準画像の特性及び文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定するための命令と、
判定された目標特性に基づいて第2の画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定するための命令と、
第2組の撮像設定に従って第2の画像撮像装置に後続画像を撮像させるために第2組の撮像設定を第2の画像撮像装置へ通信するための命令と、
文書のプレースホルダに後続画像を設定するための命令と
を有することを特徴とするシステムが提供される。
【0014】
本発明の更に別の態様によれば、少なくとも2つの画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定するためのコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読媒体であって、前記プログラムが、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された第1の画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信するためのコードと、
基準画像を文書のプレースホルダに挿入するためのコードと、
第2の画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を基準画像の特性及び文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定するためのコードと、
判定された目標特性に基づいて第2の画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定するためのコードと、
第2組の撮像設定に従って第2の画像撮像装置に後続画像を撮像させるために第2組の撮像設定を第2の画像撮像装置へ通信するためのコードと、
文書のプレースホルダに後続画像を設定するためのコードと
を有することを特徴とするコンピュータ可読媒体が提供される。
【0015】
本発明の更に別の態様によれば、画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定する方法であって、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信することと、
基準画像を文書のプレースホルダに挿入することと、
画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を基準画像の特性及び文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定することと、
判定された目標特性に基づいて画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定することと、
第2組の撮像設定に従って画像撮像装置に後続画像を撮像させるために第2組の撮像設定を画像撮像装置へ通信することと、
文書のプレースホルダに後続画像を設定することと
を備えることを特徴とする方法が提供される。
【0016】
本発明の更に別の態様によれば、画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定する装置であって、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信する手段と、
基準画像を文書のプレースホルダに挿入する手段と、
画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を基準画像の特性及び文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定する手段と、
判定された目標特性に基づいて第2の画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定する手段と、
第2組の撮像設定に従って画像撮像装置に後続画像を撮像させるために第2組の撮像設定を画像撮像装置へ通信する手段と、
文書のプレースホルダに後続画像を設定する手段と
を備えることを特徴とする装置が提供される。
【0017】
本発明の更に別の態様によれば、画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定するシステムであって、
データ及びコンピュータプログラムを記憶するメモリと、
前記メモリに結合され、前記コンピュータプログラムを実行するプロセッサと
を備え、前記コンピュータプログラムが、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信するための命令と、
基準画像を文書のプレースホルダに挿入するための命令と、
画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を基準画像の特性及び文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定するための命令と、
判定された目標特性に基づいて画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定するための命令と、
第2組の撮像設定に従って画像撮像装置に後続画像を撮像させるために第2組の撮像設定を画像撮像装置へ通信するための命令と、
文書のプレースホルダに後続画像を設定するための命令と
を有することを特徴とするシステムが提供される。
【0018】
本発明の更に別の態様によれば、画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定するためのコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読媒体であって、前記プログラムが、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信するためのコードと、
基準画像を文書のプレースホルダに挿入するためのコードと、
画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を基準画像の特性及び文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定するためのコードと、
判定された目標特性に基づいて画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定するためのコードと、
第2組の撮像設定に従って画像撮像装置に後続画像を撮像させるために第2組の撮像設定を画像撮像装置へ通信するためのコードと、
文書のプレースホルダに後続画像を設定するためのコードと
を有することを特徴とするコンピュータ可読媒体が提供される。
【0019】
本発明の他の態様も開示される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、画像に対するプレースホルダを含むフォトブックを示す図である。
【図2A】図2Aは、文書の一部分を強調した(すなわち、細線により示した)図1のフォトブックを示す図である。
【図2B】図2Bは、記号「A」により示される基準画像に対する関係の強さを示す重み付き値を含めて図1のフォトブックを示す図である。
【図3】図3は、文書を作成するシステムを示す概略ブロック図である。
【図4】図4は、ディスプレイに表示された推奨データを示す図3の撮像装置のディスプレイを示す図である。
【図5】図5は、図3の文書のプレースホルダにデータを設定する方法を示すフローチャートである。
【図6】図6は、推奨データを判定する方法を示すフローチャートである。
【図7】図7は、複数のユーザが1つの文書を編集している別の例に係る図3のシステムを示す概略ブロック図である。
【図8A】、
【図8B】図8A及び図8Bは、図3に示される電子デバイスを共に示す概略ブロック図である。
【図9】図9は、図3のサーバコンピュータを実施可能なコンピュータモジュールを含む汎用コンピュータシステムを示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、添付の図面を参照して本発明の1つ以上の実施形態を説明する。
【0022】
添付の図面のうち1つ以上の図面において同一の図中符号により示されるステップ及び/又は特徴を参照する場合、本明細書の説明の便宜上、特に指示のない限り、それらのステップ及び/又は特徴は同一の機能又は動作を有する。
【0023】
以下に説明される場合の用語「文書」は、1組の画像を表示するための何らかの提示媒体を表し(refer)てもよい。提示媒体は、例えば、フォトブック、ポストカード及びコラージュなどの何らかの物理的媒体を含んでもよい。説明をわかりやすくするため、以下に説明される例で使用される文書は、図1に示されるようなフォトブック100である。
【0024】
しかし、以下に説明される方法は、フォトブック又は更に広い意味での物理的媒体に限定されることを意図しない。例えば、説明される方法は、デジタルスライドショー、デジタルポストカード及びデジタルコラージュを含む非物理的媒体の形態の文書に適用されてもよい。
【0025】
以下に説明される場合の用語「フォトブック」は、ブック状インタフェースを使用してデジタル画像をソートし、選択し且つフォトブックの各ページに配置するために1つ以上のソフトウェアアプリケーションプログラム833及び933(図8A、図8B、図9A及び図9Bを参照)を使用して作成されるフォトアルバムの形態の文書を表す。ソフトウェアアプリケーションプログラム833及び933は以下に詳細に説明される。以下に説明されるソフトウェアアプリケーションプログラム833及び933を使用して作成されたフォトアルバムのデジタル表現を印刷し且つ従来のフォトアルバムに似た本の形態に構成することが可能である。文書のプレースホルダにデータを設定する方法500については、図5を参照して以下に説明する。方法500において使用するための推奨データを判定する方法600については、図6を参照して以下に説明する。
【0026】
図1は、フォトブック100の形態の文書を示す図であり、フォトブックは、上述の方法500及び600に従って上述のソフトウェアアプリケーションプログラム833により生成されるユーザインタフェースに表される。ユーザがフォトブック100を作成するのを補助するために、ソフトウェアアプリケーションプログラム833は1組のページテンプレートを定義してもよい。ページテンプレートは、事前定義済みページレイアウトに関する1組の規則である。ページテンプレートはプレースホルダ101のような複数のプレースホルダから構成され、各プレースホルダ(例えば、101)は、挿入されるべき画像の論理コンテナである。ページテンプレートは、ページのレイアウトに影響を与える他の要素をそのページ上に更に含んでもよい。例えば、ページテンプレートのページに対して静止画像及びテキスト102が定義されてもよい。一般にページテンプレートは、レイアウト及びグラフィックデザインに熟達したフォトブック設計者により作成される。
【0027】
図2Aは、文書(すなわち、フォトブック100)中の「セクション」200(すなわち、細線で囲まれた部分)を示す図である。セクション200のようなセクションは、1組のページ要素(例えば、プレースホルダ)の間の関係又はテーマを示すための論理グループである。図2Aの例において、セクション200はフォトブック100の2つのページ201、202にまたがっている。セクション200は、フォトブック100のページ201、202にカプセル化されたすべてのプレースホルダ(例えば、101)と、静止画像及びテキスト(例えば、102)とを含む。しかし、セクションは1ページに収まっていてもよいし、あるいは複数のページにまたがっていてもよい。通常、セクションに含まれるページの数は、撮像画像を挿入するために対応する文書テンプレートがユーザに提供される前に文書100の設計者又はプロバイダにより事前に定義される。セクションは、フォトブック編集処理中にユーザがセクションごとに意味的に且つ視覚的に強い関係を有する画像を選択するのを設計者が補助するためのツールである。例えば、ユーザは、家族の画像を1つのセクションに挿入することを希望する場合がある一方で、友人又は他の場所の画像を別のセクションへ移動できる。
【0028】
以下に詳細に説明するように、プレースホルダ(例えば、101)の特性は、文書100の設計時に設計者により事前に定義されてもよい。詳細には、画像プレースホルダ(例えば、101)間の視覚的又は意味的な関係の強さを示すために、重み付きパラメータ値がページテンプレートに導入されてもよい。
【0029】
以下に説明するように、文書100(すなわち、フォトブック)を作成するためにユーザにより使用される他のすべての画像の比較の基礎として1つの「基準」画像が使用されてもよい。一実現形態において、フォトブック100を作成するために使用される各画像と基準画像との間で対ごとの比較が更に実行されてもよい。
【0030】
フォトブック100の各セクション(例えば、セクション200)において、基準画像が挿入される基準画像プレースホルダとして1つのプレースホルダが指定される。図2Bにおいて、プレースホルダ205は基準画像プレースホルダとして指定される。セクション200の中の他のすべてのプレースホルダ(例えば、201、204、203)には、その特定のプレースホルダ(例えば、203)と基準画像プレースホルダ201との関係の強さを示すために基準画像プレースホルダ201に対する重み付きパラメータ値が割り当てられる。一実現形態において、特定のプレースホルダと基準画像プレースホルダ205との関係が強いほど又は関連性/優先順位が高いほど大きな重み付きパラメータ値を示す。等しい値を有するプレースホルダは同等の関係(又は関連性)を有する。
【0031】
図2Bの例において、空間情報に基づいてプレースホルダ(例えば、101)に重み付きパラメータ値が割り当てられる。例えば、同一のページ201にあり且つ基準画像プレースホルダ205の下方に位置するプレースホルダ(例えば、プレースホルダ204)は最大の重み値を有するが、反対側のページ202にあるプレースホルダ203は、基準画像プレースホルダ205から離れるほど関係が弱くなる。プレースホルダに重み付き値を割り当てる他の方法が可能であり、設計者により手動操作で設定(又は事前定義)されてもよい。画像プレースホルダへの重み付き値の割り当ては、ページテンプレートの設計段階の間に実行されてもよい。従って、重み付きパラメータ値は事前定義される。設計段階の間に画像プレースホルダへ重み付きパラメータ値を割り当てる方法は融通性には欠けており、ユーザが画像のレイアウトを変更する自由は制限される。あるいは、ユーザは、画像撮像の段階の間にセクション200の中のプレースホルダ205を基準画像プレースホルダとして選択し且つセクション200中の残りプレースホルダのうち少なくとも1つのプレースホルダ(例えば、204)に重み付き値を再び割り当てするために空間情報を適用してもよい。
【0032】
図3は、文書を作成するシステム300を示す概略図である。システム300は、一例としてフォトブック100の形態の文書を作成する場合に関連して説明される。システム300は、画像撮像段階の間の文書100の作成に関してユーザにリアルタイムフィードバックを提供するように構成される。
【0033】
ユーザは、ユーザにより使用される画像撮像装置801に表示されるユーザインタフェースを介してシステム300と対話する。一実現形態において、図3に示されるように、システム300に必要とされるソフトウェアアプリケーションプログラム及び他のコンポーネントは、ネットワーク接続又はサーバコンピュータモジュール901(図9を参照)の必要なく画像撮像装置801に常駐する。しかし、図3に示されるように、システム300は、データ処理がネットワーク(すなわち、クラウド)820で実行されるクラウド利用アーキテクチャに従って構成される。図3の例において、画像撮像装置801は、以下に説明される方法の1つ以上のステップを実行するためにネットワーク接続821(図8A及び図8Bを参照)、通常は無線接続を必要とする。
【0034】
図8A及び図8Bは、画像撮像装置801を共に示す概略ブロック図である。図8A及び図8Bに示されるように、画像撮像装置801は、以下に説明される方法の1つ以上のステップが実施されることが望ましい埋め込みコンポーネントを含む汎用電子デバイス801である。電子デバイス801は、例えば移動電話、ポータブルメディアプレーヤ又はデジタルカメラなどであってもよく、そのようなデバイスでは処理リソースは限定される。しかし、電子デバイス801は、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータ及び著しく大きな処理リソースを有する他の類似のデバイスなどの高レベルデバイスであってもよい。
【0035】
図8Aに示されるように、電子デバイス801は埋め込みコントローラ802を備える。従って、電子デバイス801は「埋め込みデバイス」と呼ばれてもよい。本発明の例において、コントローラ802は、内部記憶モジュール809に双方向結合された処理ユニット(又はプロセッサ)805を有する。図8Bに示されるように、記憶モジュール809は、不揮発性半導体読み出し専用メモリ(ROM)860及び半導体ランダムアクセスメモリ(RAM)870から形成されてもよい。RAM870は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ又は揮発性メモリと不揮発性メモリとの組み合わせであってもよい。
【0036】
電子デバイス801はディスプレイコントローラ807を含み、ディスプレイコントローラ807は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)パネルなどのビデオディスプレイ814に接続される。ディスプレイコントローラ807は、ディスプレイコントローラ807が接続されている埋め込みコントローラ802から受信される命令に従ってビデオディスプレイ814にグラフィック画像を表示するように構成される。
【0037】
電子デバイス801は、通常はキー、キーパッド又はそれに類似する制御要素により形成されるユーザ入力デバイス813を更に含む。いくつかの実現形態において、ユーザ入力デバイス813は、全体としてタッチスクリーンを形成するためにディスプレイ814と物理的に関連するタッチセンシティブパネルを含んでもよい。そのようなタッチスクリーンは、キーパッドとディスプレイとの組み合わせと共に通常使用されるプロンプト駆動グラフィカルユーザインタフェース(GUI)又はメニュー駆動GUIとは異なる1つの形態のGUIとして動作してもよい。音声コマンドに対応するマイク(図示せず)又はメニューのナビゲーションを容易にするジョイスティック/サムホイール(図示せず)のような他の形態のユーザ入力デバイスが更に使用されてもよい。以下に説明される例において、ユーザ入力デバイス813はシャッターボタンを含む。
【0038】
図8Aに示されるように、電子デバイス801は、接続819を介してプロセッサ805に結合されたポータブルメモリインタフェース806を更に備える。ポータブルメモリインタフェース806は、補助ポータブルメモリデバイス825がデータのソース又は宛先として動作するか又は内部記憶モジュール809を補助するように補助ポータブルメモリデバイス825を電子デバイス801に結合させる。そのようなインタフェースは、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)メモリデバイス、セキュアデジタル(SD)カード、PCMIA(パーソナルコンピュータメモリカード国際協会)カード、光ディスク及び磁気ディスクなどのポータブルメモリデバイスとの結合を可能にする。
【0039】
電子デバイス801は、接続821を介してデバイス801を通信網820に結合させるための通信インタフェース808を更に有する。通信網820は、インターネットのようなワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラ通信網又はプライベートWANであってもよい。通信インタフェース808により、デバイス801とコンピュータとの結合が更に可能になってもよい。上述のように、接続821は、通常、無線接続である。例えば接続821は、無線周波数接続又は光接続であってもよい。別の無線接続の例は、Bluetooth(登録商標)型ローカル相互接続、Wi‐Fi(IEEE802.11ファミリーの規格に基づくプロトコルを含む)、IrDa(赤外線データ協会)などを含む。しかし、接続821は有線接続であってもよい。有線接続の一例はEthernet(登録商標)を含む。
【0040】
通常、電子デバイス801は、何らかの特殊機能を実行するように構成される。その特殊機能を実行するために、可能であれば他の特殊機能コンポーネント810と関連するように埋め込みコントローラ802が設けられる。例えば、電子デバイス801がデジタルカメラである場合、コンポーネント810は、カメラのレンズ、焦点合わせ装置及びイメージセンサを表してもよい。特殊機能コンポーネント810は埋め込みコントローラ802に接続される。別の例として、電子デバイス801は移動電話送受器であってもよい。この場合、コンポーネント810は、携帯電話環境における通信に必要とされるコンポーネントを表してもよい。電子デバイス801がポータブルデバイスである場合、特殊機能コンポーネント810は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、MPEG(Moving Picture Experts Group)、MPEG‐1オーディオレイヤ3(MP3)などを含む種類の複数の符号化器及び復号化器を表してもよい。
【0041】
以下に説明される方法は、埋め込みコントローラ802を使用して実現されてもよく、その場合、図1〜図7の処理の1つ以上のステップは、埋め込みコントローラ802の中で実行可能なソフトウェアアプリケーションプログラム833の1つ以上のソフトウェアコードモジュールとして実現されてもよい。図8Aの電子デバイス801は、説明される方法の1つ以上のステップを実現する。特に、図8Bを参照すると、説明される方法の1つ以上のステップは、コントローラ802の中で実行されるソフトウェアアプリケーションプログラム833の命令により実行される。
【0042】
ソフトウェア命令は、各々が1つ以上の特定のタスクを実行する1つ以上のコードモジュールとして形成されてもよい。ソフトウェアアプリケーションプログラム833は2つの別個の部分に分割されてもよく、その場合、第1の部分及びそれに対応するコードモジュールは説明される方法を実行し、第2の部分及びそれに対応するコードモジュールは、第1の部分とユーザとの間のユーザインタフェースを管理する。
【0043】
埋め込みコントローラ802のソフトウェアアプリケーションプログラム833は、通常、内部記憶モジュール809の不揮発性ROM860に記憶される。ROM860に記憶されたソフトウェアアプリケーションプログラム833は、必要に応じてコンピュータ可読媒体から更新可能である。ソフトウェアアプリケーションプログラム833はプロセッサ805によりロードされ、プロセッサ805により実行可能である。場合によっては、プロセッサ805は、RAM870に記憶されているソフトウェア命令を実行してもよい。ソフトウェア命令はプロセッサ805によりRAM870にロードされ、ROM860からRAM870への1つ以上のコードモジュールのコピーを開始してもよい。あるいは、メーカーの側で、1つ以上のコードモジュールのソフトウェア命令がRAM870の不揮発性領域に事前にインストールされてもよい。1つ以上のコードモジュールがRAM870にロードされた後、プロセッサ805は1つ以上のコードモジュールのソフトウェア命令を実行してもよい。
【0044】
ソフトウェアアプリケーションプログラム833は、通常、電子デバイス801の配布の前に、メーカーの側でROM860に事前にインストールされ且つ記憶される。しかし、場合によっては、ソフトウェアアプリケーションプログラム833は、内部記憶モジュール809又はポータブルメモリ825に記憶される前に、1つ以上のCD‐ROM(図示せず)に符号化された形態でユーザに供給されてもよく、図8Aのポータブルメモリインタフェース806を介して読み取られてもよい。別の方法によれば、ソフトウェアアプリケーションプログラム833は、プロセッサ805によりネットワーク820から読み取られてもよく、あるいは他のコンピュータ可読媒体からコントローラ802又はポータブル記憶媒体825にロードされてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、実行及び/又は処理のためにコントローラ802に命令及び/又はデータを提供することに関与する何らかの記憶媒体を示す。そのような記憶媒体の例は、電子デバイス801の内部にあるか又は外部にあるかに関わらず、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、CD‐ROM、ハードディスクドライブ、ROM又は集積回路、USBメモリ、光磁気ディスク、フラッシュメモリ、あるいはPCMCIAカードなどのコンピュータ可読カードを含む。ソフトウェア、アプリケーションプログラム、命令及び/又はデータをデバイス801に提供することに更に関与してもよいコンピュータ可読送信媒体の例は、無線送信チャネル又は赤外線送信チャネル、並びに別のコンピュータ又はネットワーク化デバイスへのネットワーク接続、Eメール送信及びウェブサイトなどに記録された情報を含むインターネット又はイントラネットを含む。そのようなソフトウェア又はコンピュータプログラムが記録されているコンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラム製品である。
【0045】
アプリケーションプログラム833の第2の部分及びそれに対応する上述のコードモジュールは、図8Aのディスプレイ814にレンダリングされるか又は他の方法により表現される1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を実現するために実行されてもよい。電子デバイス801及びアプリケーションプログラム833のユーザは、ユーザ入力デバイス813(例えば、キーパッド)を操作することにより、GUIと関連するアプリケーションに制御コマンド及び/又は入力を提供するために機能適応方式でインタフェースを操作してもよい。スピーカ(図示せず)を介して出力される音声プロンプト及びマイク(図示せず)を介して入力されるユーザの音声コマンドを利用するオーディオインタフェースのような他の形態の機能適応ユーザインタフェースが更に実現されてもよい。
【0046】
図8Bは、ソフトウェアアプリケーションプログラム833を実行するプロセッサ805及び内部記憶装置809を有する埋め込みコントローラ802を詳細に示す図である。内部記憶装置809は、読み出し専用メモリ(ROM)860及びランダムアクセスメモリ(RAM)870を備える。プロセッサ805は、接続されているメモリ860及び870のうちの一方又は双方に記憶されているソフトウェアアプリケーションプログラム833を実行可能である。電子デバイス802の電源が最初にオンされた時点で、ROM860に常駐するシステムプログラムが実行される。ROM860に固定的に記憶されているアプリケーションプログラム833は「ファームウェア」と呼ばれる場合もある。プロセッサ805によるファームウェアの実行により、プロセッサ管理、メモリ管理、デバイス管理、記憶装置管理及びユーザインタフェースを含む種々の機能が実現されてもよい。
【0047】
プロセッサ805は、通常、制御ユニット(CU)851、演算論理ユニット(ALU)852及びローカルメモリ又は内部メモリを含む複数の機能モジュールを含む。内部メモリは、通常、内部バッファ又はキャッシュメモリ855と共に原子データ要素856、857を含む1組のレジスタ854を備える。1つ以上の内部バス859がこれらの機能モジュールを相互接続する。プロセッサ805は、通常、接続861を使用してシステムバス881を介して外部デバイスと通信する1つ以上のインタフェース858を更に有する。
【0048】
ソフトウェアアプリケーションプログラム833は、条件分岐命令及び条件ループ命令を含んでもよい一連の命令862〜863を含む。ソフトウェアアプリケーションプログラム833は、ソフトウェアアプリケーションプログラム833の実行に使用されるデータを更に含んでもよい。このデータは、命令の一部として記憶されてもよいが、ROM860又はRAM870内の別の記憶場所864に記憶されてもよい。
【0049】
一般に、プロセッサ805に1組の命令が提供され、それらの命令はプロセッサ805において実行される。この1組の命令は、特定のタスクを実行するか又は電子デバイス801で起こる特殊事象を処理する複数のブロックに編成されてもよい。通常、ソフトウェアアプリケーションプログラム833は事象の発生を待ち、その後、起こった事象と関連するコードのブロックを実行する。事象は、図8Aのユーザ入力デバイス813を介してユーザから入力され且つプロセッサ805により検出される入力に応答してトリガされてもよい。あるいは、事象は、電子デバイス801の他のセンサ及びインタフェースに応答してトリガされてもよい。
【0050】
1組の命令を実行するには、数値変数が読み取られ且つ修正される必要がある。そのような数値変数はRAM870に記憶される。以下に説明される方法は、メモリ870の既知の記憶場所872、873に記憶された入力変数871を使用する。出力変数877を生成するために入力変数871は処理され、出力変数877は、メモリ870の既知の記憶場所878、879に記憶される。メモリ870の記憶場所875、876の追加記憶場所に中間変数874が記憶されてもよい。あるいは、いくつかの中間変数がプロセッサ805のレジスタ854に存在するだけであってもよい。
【0051】
一連の命令の実行は、プロセッサ805において取り出し‐実行サイクルを繰り返し適用することにより実現される。プロセッサ805の制御ユニット851は、次に実行されるべき命令のROM860又はRAM870におけるアドレスを含むプログラムカウンタと呼ばれるレジスタを維持する。取り出し実行サイクルの開始時、プログラムカウンタにより索引指定されたメモリアドレスのコンテンツが制御ユニット851にロードされる。このようにしてロードされた命令は、この後のプロセッサ805の動作を制御することにより、例えば、データをROMメモリ860からプロセッサレジスタ854にロードし、レジスタのコンテンツを別のレジスタのコンテンツと演算組み合わせ、レジスタのコンテンツを別のレジスタの記憶場所に書き込む。取り出し実行サイクルの終了時に、プログラムカウンタは、システムプログラムコードの次の命令を指示するように更新される。実行された命令に応じて、この更新は、プログラムカウンタに含まれるアドレスの増分又は分岐動作を実行するためのプログラムカウンタへの新たなアドレスのロードを含んでもよい。
【0052】
以下に説明される方法の処理における1つ以上のステップ又は部分処理は、ソフトウェアアプリケーションプログラム833の1つ以上のセグメントと関連してもよく且つプロセッサ805における取り出し‐実行サイクルの反復実行により又は電子デバイス801の他の独立プロセッサブロックの同様のプログラム動作により実行されてもよい。
【0053】
ユーザは、電子デバイス801を使用して、画像を撮像する前に文書100を作成するか又は作成をトリガしてもよい。文書100は、ページテンプレート及び文書100の属性を指定するために必要とされる他の情報から構成される文書テンプレートから取り出される。文書テンプレートは、図3に示されるように文書テンプレートサーバデータベース302に常駐していてもよい。データベース302は、ネットワーク820に接続されたサーバコンピュータモジュール901のメモリ906(図9を参照)の中に構成されてもよい。文書テンプレートから文書100の1つのインスタンス301が作成され、文書サーバデータベース303に記憶される。文書サーバデータベース303もサーバコンピュータモジュール901のメモリ906(図9を参照)の中に構成されてもよい。サーバコンピュータモジュール901は、文書100のインスタンス301をホストするクラウドサービスを形成する。
【0054】
図9は、説明される方法の1つ以上のステップを実行可能であるサーバコンピュータモジュール901を含む汎用コンピュータシステム900を示す。
【0055】
図9Aに示されるように、コンピュータシステム900は、サーバコンピュータモジュール901と、キーボード902、マウスポインタデバイス903、スキャナ926、カメラ927及びマイク980などの入力デバイスと、プリンタ915、ディスプレイデバイス914及びスピーカ917を含む出力デバイスとを含む。接続921を介して通信網820との間で通信するために、サーバコンピュータモジュール901により外部変復調器(モデム)トランシーバデバイス916が使用されてもよい。上述のように、通信網920は、インターネットのようなワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラ通信網又はプライベートWANであってもよい。接続921が電話回線である場合、モデム916は従来の「ダイヤルアップ」モデムであってもよい。あるいは、接続921が大容量(例えば、ケーブル)接続である場合、モデム916はブロードバンドモデムであってもよい。通信網920への無線接続のために無線モデムが使用されてもよい。
【0056】
サーバコンピュータモジュール901は、通常、少なくとも1つのプロセッサユニット905及びメモリユニット906を含む。例えばメモリユニット906は、半導体ランダムアクセスメモリ(RAM)及び半導体読み出し専用メモリ(ROM)を有してもよい。サーバコンピュータモジュール901は、ビデオディスプレイ914、スピーカ917及びマイク980に結合するオーディオビデオインタフェース907と、キーボード902、マウス903、スキャナ926、カメラ927及び任意にジョイスティック又は他のヒューマンインタフェースデバイス(図示せず)に結合する入出力(I/O)インタフェース913と、外部モデム916及びプリンタ915に対応するインタフェース908とを含むいくつかのI/Oインタフェースを更に含む。いくつかの実現形態において、モデム916は、サーバコンピュータモジュール901の中に、例えば、インタフェース908の中に組み込まれてもよい。サーバコンピュータモジュール901は、接続923を介してローカルエリアネットワーク(LAN)として知られるローカルエリア通信網922にコンピュータシステム900を結合させるローカルネットワークインタフェース911を更に有する。図9に示されるように、ローカル通信網922は、接続924を介してワイドネットワーク820に更に結合してもよく、接続924は、通常、いわゆる「ファイアウォール」デバイス又は類似する機能のデバイスを含む。ローカルネットワークインタフェース911は、Ethernet(登録商標)回路カード、Bluetooth(登録商標)無線構成又はIEEE802.11無線構成を備えてもよいが、インタフェース911として他の多くの種類のインタフェースが実施されてもよい。
【0057】
I/Oインタフェース908及び913は、直列接続及び並列接続のうちのいずれか一方を提供してもよいが、双方の接続が可能であってもよい。直列接続は、通常、ユニバーサルシリアルバス(USB)規格に従って実現され且つ対応するUSBコネクタ(図示せず)を有する。記憶装置909が設けられ、通常、記憶装置909はハードディスクドライブ(HDD)910を含む。フロッピー(登録商標)ディスクドライブ及び磁気テープドライブ(図示せず)のような他の記憶装置が使用されてもよい。光ディスクドライブ912は、通常、不揮発性データ源として動作するように設けられる。光ディスク(例えば、CD‐ROM、DVD、Blu−ray Disc(登録商標))などの光ディスク、USB‐RAM、ポータブル外部ハードドライブ及びフロッピー(登録商標)ディスクのようなポータブルメモリデバイスが、例えば、システム900の適切なデータ源として使用されてもよい。
【0058】
サーバコンピュータモジュール901の構成要素905〜913は、通常、相互接続バス904を介して、当業者には既知である従来のコンピュータシステム900の動作モードが実現されるように通信する。例えばプロセッサ905は、接続918を使用してシステムバス904に結合される。同様に、メモリ906及び光ディスクドライブ912は、接続919によりシステムバス904に結合される。サーバコンピュータモジュール901を実現できるコンピュータの例は、IBM‐PC及び互換機、Sun Sparcstations、Apple Mac(登録商標)又は同様のコンピュータシステムを含む。
【0059】
説明される方法はコンピュータシステム900を使用して実現されてもよく、以下に説明される図1〜図7の処理のうち1つ以上のステップは、コンピュータシステム900内で実行可能な1つ以上のソフトウェアアプリケーションプログラム933として実現されてもよい。詳細には、説明される方法の1つ以上のステップは、サーバコンピュータモジュール901内で実行されるソフトウェアアプリケーションプログラム933の命令により実行されてもよい。ソフトウェア命令931は、各々が1つ以上の特定のタスクを実行する1つ以上のコードモジュールとして形成されてもよい。ソフトウェアは2つの別個の部分に分割されてもよく、その場合、第1の部分及びそれに対応するコードモジュールは、説明される方法のステップのうちの1つ以上のステップを実行し、第2の部分及びそれに対応するコードモジュールは、第1の部分とユーザとの間のユーザインタフェースを管理する。
【0060】
ソフトウェアは、例えば、以下に説明される記憶装置を含むコンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。ソフトウェアは、コンピュータ可読媒体からコンピュータシステム900にロードされた後、サーバコンピュータシステム900により実行される。そのようなソフトウェア又はコンピュータプログラムが記録されたコンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラム製品である。コンピュータシステム900においてコンピュータプログラムを使用することにより、説明される方法を実現するのに好都合な装置が得られるのが好ましい。
【0061】
ソフトウェアアプリケーションプログラム933は、通常、HDD910又はメモリ906に記憶される。ソフトウェアアプリケーション933は、コンピュータ可読媒体からコンピュータシステム900にロードされ且つコンピュータシステム900により実行されてもよい。従って、例えばソフトウェア933は、光ディスクドライブ912により読み取られる光可読ディスク記憶媒体(例えば、CD‐ROM)925に記憶されてもよい。そのようなソフトウェア又はコンピュータプログラムが記録されたコンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラム製品である。コンピュータシステム900においてコンピュータプログラムを使用することにより、説明される方法の1つ以上のステップを実現する装置が得られるのが好ましい。
【0062】
場合によっては、アプリケーションプログラム933は、1つ以上のCD‐ROM925に符号化された形態でユーザに供給され且つ対応するドライブ912を介して読み取られてもよく、あるいはユーザによりネットワーク920又は922から読み取られてもよい。更にソフトウェアは、他のコンピュータ可読媒体からコンピュータシステム900にロードされてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、記録されている命令及び/又はデータを実行及び/又は処理のためにコンピュータシステム900に提供する何らかの記憶媒体を示す。そのような記憶媒体の例は、サーバコンピュータモジュール901の内部にあるか又は外部にあるかに関わらず、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、CD‐ROM、DVD、Blu‐ray Disc、ハードディスクドライブ、ROM又は集積回路、USBメモリ、光磁気ディスク又はPCMCIAのようなコンピュータ可読カードなどを含む。ソフトウェア、アプリケーションプログラム、命令及び/又はデータのサーバコンピュータモジュール901への提供に関与してもよいコンピュータ可読送信媒体の例は、無線送信チャネル又は赤外線送信チャネル、並びに別のコンピュータ又はネットワーク化デバイスへのネットワーク接続、Eメール送信を含むインターネット又はイントラネット及びウェブサイトなどに記録された情報を含む。
【0063】
上述のアプリケーションプログラム933の第2の部分及びそれに対応するコードモジュールは、ディスプレイ914でレンダリングされるか又は他の方法により表現されてもよい1つ以上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を実現するように実行されてもよい。コンピュータシステム900及びアプリケーションのユーザは、通常はキーボード902及びマウス903を操作することにより、GUIと関連するアプリケーションに制御コマンド及び/又は入力を提供するために機能適応方式でインタフェースを操作してもよい。スピーカ917を介して出力される音声プロンプト及びマイク980を介して入力されるユーザ音声コマンドを利用するオーディオインタフェースのような他の形態の機能適応ユーザインタフェースが実現されてもよい。
【0064】
文書サーバデータベース303に記憶された文書インスタンス301の表現は、ユーザが撮像装置801で文書100をプレビューできるように撮像装置801へ送信(又は通信)される。更にユーザは、撮像装置801から離れた場所で文書100と対話し且つ編集機能を実行してもよい。例えばユーザは、編集機能を実行するために、デスクトップコンピュータなどへ文書100をアップロードしてもよい。撮像装置801に表示された文書100に対するあらゆる修正は、文書サーバデータベース303に記憶された文書インスタンスと同期される。以下に更に詳細に説明するように、撮像装置801を使用して画像が撮像される場合、撮像画像の画素データ及びメタデータ(例えば、カメラ設定、ジオロケーション)は、文書100の文書インスタンス301をホストするサーバコンピュータモジュール901へアップロードされる。撮像画像を受信したサーバコンピュータモジュール901は、記憶されている文書インスタンス301を文書サーバデータベース303から検索し且つ撮像画像を文書100のどの場所に挿入すべきかを判定するために撮像画像に関連する解析を実行する。解析は、ソフトウェアアプリケーションプログラム933の1つ以上のソフトウェアコードモジュールにより実行されてもよい。この解析を実行するソフトウェアアプリケーションプログラム933のコードモジュールは、図3に示されるように「解析エンジン」305と呼ばれてもよい。
【0065】
以下に更に詳細に説明するように、撮像画像の解析後に解析エンジン305から提供される情報に基づいて、サーバコンピュータモジュール901は推奨データを作成する。推奨データは、次に撮像すべき画像に対する推奨を表現する。推奨データは、通信網820を介して撮像装置801へ通信(又は返信)される。推奨データは、特に、検索された文書インスタンス301の次の空きプレースホルダ(又は少なくとも1つの残りのプレースホルダ)に関連してもよい。推奨データは、後続画像で撮像すべき被写体又は後続画像の画質を保証するためのカメラ設定(例えば、フラッシュ設定、ホワイトバランス曇天、ISO設定)に関する意味情報を更に含んでもよい。
【0066】
図4は、撮像装置801のビデオディスプレイ814に表示された推奨データの一例と共にビデオディスプレイ814を示す。図4の例において、推奨データは、示唆される被写体を含む画像を撮像することをユーザに指示するフレーム404(すなわち、細線)の形態である。推奨データは、後続画像を撮像する際に最適の画質を保証するための撮像装置801の推奨撮像設定を含むテキストボックス403の形態でも示される。
【0067】
図4に示されるように、ディスプレイ814は、3人の人物である被写体を含む画像において撮像されるべきシーンのライブビューを示す。一実現形態において、図4に示されるように、本明細書において説明されるリアルタイム補助を可能にするために、ユーザは、アイコン402に示されるような「ASSIST(補助)モード」に撮像装置801を設定する。撮像装置801は、ユーザがユーザ入力デバイス813を使用することにより「ASSISTモード」に設定されてもよい。ASSISTモードを有効化することにより、補助付き画像撮像及び補助付き文書作成を実行するように方法500及び600が開始される。ASSISTモードが有効化されない場合、ユーザは、撮像された画像を手動操作で文書100に挿入する。
【0068】
上述のように、推奨データは、図4のテキストボックス403により規定される装置設定推奨(又は撮像設定)を含む。推奨データは、フレーム404により規定される推奨被写体を更に含む。画像撮像装置401がライブビューに設定され且つASSISTモードが有効化された場合、シーンのライブビューに重なるようにテキストボックス403がディスプレイ814に表示される。テキストボックス403は、後続画像を撮像する際の推奨装置設定(又は撮像設定)を含む。図4の本発明の例において、推奨装置設定は、「フラッシュ:オフ」(すなわち、フラッシュをoffする)、「ホワイトバランス曇天」(すなわち、ホワイトバランス設定を変更する)及び「ISO:400」(すなわち、ISO設定を変更する)である。推奨装置設定は、撮像画像が文書100に挿入される場合に一貫して適切なレイアウトが確保されるように説明された方法に従って判定される。例えば、プレースホルダ(例えば、204)に挿入される後続画像の色比率及びテクスチャが文書100中の隣接するプレースホルダ(例えば、205)に挿入された隣接画像と類似することを保証するために推奨装置設定は判定される。
【0069】
別の実現形態において、推奨装置設定(又は撮像設定)を含むテキストボックス403は、撮像装置801がフォーカスロックを判定した場合に表示されてもよい。撮像装置801は、シャッターボタンが途中まで押下された場合にフォーカスロックを判定してもよい。ユーザは、後続画像を撮像する前に推奨設定を受け入れることを選択してもよい。更に別の実現形態において、文書中の他の画像との関係の強さを判定し且つその関係の強さを増すような推奨設定をユーザに提供するために、画像が撮像された後に撮像画像が解析されてもよい。
【0070】
被写体推奨は、ディスプレイ814に表示される何らかの形態のリアルタイムフィードバックを含んでもよい。被写体推奨は、現在撮像中のシーンのライブビューの上に重ね合わされてもよい。図4の例において、後続(又は次の)画像で撮像可能な被写体及び構図を示唆するために、フレーム404はライブビューの上に重ね合わされている。ユーザは、フレーム404により表される被写体推奨を利用するために、撮像装置801の位置を修正するか又はズーム率を含む1つ以上の設定を変更してもよい。あるいは、ユーザは、次の示唆を見るために「Next(次)」アイコン405を選択してもよい。
【0071】
画像撮像に適する撮影位置の情報がディスプレイ814に表示中のライブビューに重ね合わされる拡張現実感方法を含めて、ユーザにリアルタイムフィードバックを提供するために他の方法が使用されてもよいが、使用可能な方法はこれに限定されない。
【0072】
図5は、画像撮像装置801により画像が撮像される時に文書100のプレースホルダ(例えば、101)にデータを設定する方法500を示すフローチャートである。本明細書において説明されるように、方法500は、画像撮像装置801の記憶モジュール809に常駐し且つプロセッサ805により実行が制御されるソフトウェアアプリケーションプログラム833の1つ以上のソフトウェアコードモジュールとして実現される。
【0073】
あるいは、方法500の1つ以上のステップは、ハードディスクドライブ910に常駐し且つプロセッサ905により実行が制御されるソフトウェアアプリケーションプログラム933の1つ以上のソフトウェアコードモジュールとして実現されてもよい。
【0074】
方法500が実行される前提条件は、文書100の文書インスタンス(すなわち、301)がユーザにより既に作成され且つサーバコンピュータモジュール901のハードディスクドライブ910及び記憶モジュール809に記憶されていることである。
【0075】
方法500は、撮像装置801においてASSISTモードを有効化すべきであることを示す入力をユーザ入力デバイス813を介してプロセッサ805が検出するステップ501で開始される。更にステップ501において、検出された入力に応答して、プロセッサ805は、ASSISTモードを起動するために、内部記憶モジュール809に記憶されている1つ以上のフラグなどを設定してもよい。
【0076】
次のステップ502において、文書100の第1のセクションが空いている(すなわち、第1のセクションにユーザ画像がまったく挿入されていない)とプロセッサ805が判定した場合、方法500はステップ503へ進む。本発明の例において、文書100の第1のセクションはセクション200である。これに対し、セクション200が空いていない(すなわち、以下に説明するように、少なくともステップ503で撮像された基準画像が文書100に既に挿入されている)とプロセッサ805がステップ502で判定した場合、方法500はステップ505へ進む。
【0077】
ステップ503において、プロセッサ805は画像を撮像する。プロセッサ805は、シャッターボタン又はユーザ入力デバイス813の1つ以上の他のキーの押下検出に応答して画像を撮像する。ユーザ入力デバイス813がタッチセンシティブパネルを含む一実現形態において、プロセッサ805は、パネルへの接触を検出したことに応答して画像を撮像してもよい。ステップ503で画像を撮像するために、撮像装置801は、第1組の撮像設定に従って動作するようにユーザにより構成されてもよい。撮像された画像は、内部記憶モジュール809に記憶される。
【0078】
更に、ステップ503において、プロセッサ805は、文書100に挿入するための撮像画像を選択する。画像は、プロセッサ805がユーザ入力デバイス813からの1つ以上の入力を検出したことに応答して文書100に挿入されるように選択されてもよい。例えばユーザは、撮像画像に満足である場合、その撮像画像の選択を開始するためにキーパッドの1つ以上のキー又はタッチパネルのアイコンを選択してもよい。
【0079】
次のステップ504において、プロセッサ805は、撮像画像をセクション200の「基準」画像として設定する。一実現形態において、ユーザは、内部記憶モジュール809に記憶されている既存の画像群からセクション200の基準画像を手動操作で割り当ててもよい。ステップ503で撮像された画像を基準画像として設定する動作は、内部記憶モジュール809に記憶されたフラグにより示されてもよい。
【0080】
上述のように、文書100の第1のセクション200が空ではないとプロセッサ805がステップ502で判定した場合、すなわち、少なくとも基準画像は既に(ステップ503で)撮像されており且つ事前に文書100に挿入されている(ステップ504で)ことが示された場合、方法500はステップ505へ進む。
【0081】
ステップ505において、プロセッサ805は、撮像装置801で画像を撮像するための推奨データを検索する。推奨データは、ステップ505におけるプロセッサ805の要求に応答して、サーバコンピュータモジュール901から撮像装置801にダウンロードされる。以下に説明するように、推奨データは、文書100のプレースホルダ(例えば、201)の解析及びステップ503で撮像された基準画像に基づいて、方法600に従って事前に判定されている。判定された推奨データは記憶モジュール809に記憶されてもよい。本発明の例において、推奨データは第2組の撮像設定を表し、これは、ステップ503に関連して上述した第1組の撮像設定と異なっていてもよい。
【0082】
上述のように、方法600は、解析エンジン305を形成する1つ以上のソフトウェアコードモジュールにより実現されてもよい。ステップ505で検索される推奨データは、ユーザの要求に応じて判定された推奨データであってもよい。例えば、ユーザ入力デバイス813からのキー押下を検出した時点で、プロセッサ805は、以下に説明される方法600を実行してもよい。あるいは、ステップ505で検索される推奨データは、文書100に事前に画像が挿入された場合にステップ505の前に判定された推奨データであってもよい。一実現形態において、推奨データは、ステップ801で撮像装置にダウンロードされるのではなく、撮像装置801のプロセッサ805により事前に判定され且つ記憶モジュール809内に記憶されていてもよい。
【0083】
次のステップ506において、推奨撮像設定が受け入れられたとプロセッサ805が判定した場合、方法500はステップ507へ進む。推奨撮像設定は、ユーザ入力デバイス813を使用してユーザにより受け入れられてもよい。ユーザは例えば、推奨撮像設定の受け入れを示すために、キーパッドのキーを押下してもよい。これに対し、推奨撮像設定が受け入れられなかったとプロセッサ805が判定した場合、方法500はステップ508へ直接進む。この場合、撮像装置801は、装置801の現在の構成の撮像設定に従って構成されたままである。
【0084】
ステップ507において、プロセッサ805は、推奨データにより推奨される撮像設定に従って(すなわち、第2組の撮像設定に従って)撮像装置801を構成する。その場合、次のステップ508において、プロセッサ805は、画像を撮像するステップを実行する。ステップ508において、撮像装置801が構成された時点の撮像設定に従って画像は撮像される。ステップ506で第2組の撮像設定が受け入れられた場合、この撮像設定は、推奨データにより規定される第2組の撮像設定であってもよい。撮像された画像は、内部記憶モジュール809に記憶される。ステップ503と同様に、ステップ508において、プロセッサ805は、シャッターボタン又はユーザ入力デバイス813の他のキー又は表示されているアイコンのうち1つ以上が押下されるのを検出したのに応答して画像を撮像する。更にステップ508において、プロセッサ805は、ステップ503の場合と同様に文書100に挿入するためにステップ508で撮像された画像を選択する。
【0085】
次のステップ509において、プロセッサ805は、撮像画像(すなわち、ステップ503で撮像された基準画像又はステップ508で撮像された画像)の画素データ及びメタデータ(例えば、カメラ設定、ジオロケーション、交換可能な画像ファイル(EXIF)データ、タグ、注釈)を、文書100のインスタンス301をホストするサーバコンピュータモジュール901にアップロードする。従って、方法500が最初に実行される場合、プロセッサ805は、ステップ503で撮像された基準画像の画素データ及びメタデータをアップロードする。
【0086】
ステップ503で画像撮像装置801を使用して撮像された基準画像又はステップ508で撮像された画像の画素データ及びメタデータを受信すると、撮像画像の画素データ及びメタデータは、プロセッサ905によりサーバコンピュータモジュール901のメモリ906内に記憶されてもよい。以下に詳細に説明するように、サーバコンピュータモジュール901内部で機能する解析エンジン305は、新たな推奨データを生成するために、撮像された基準画像及び文書100中の次の空きプレースホルダを解析する。基準画像は方法600に従って解析される。従って、以下に説明するように、方法600は、プロセッサ905が撮像基準画像の画素データ及びメタデータを受信した時点で実行される。更に、以下に詳細に説明するように、プロセッサ905がステップ508で撮像された画像の画素データ及びメタデータを受信するたびに、方法600は実行される。
【0087】
一実現形態において、方法500はステップ511へ直接進み、ステップ511で終了する。ステップ511において、プロセッサ805は、文書100のプレースホルダ(例えば、201)に撮像画像を設定することにより、撮像画像を文書100に挿入するステップを実行する。撮像画像がステップ504で基準画像として設定されていた場合、ステップ510において、基準画像は、基準画像プレースホルダとして指定された文書100のプレースホルダ(例えば、205)に挿入される。そうでない場合、撮像画像は、文書100の文書テンプレートにより規定されるシーケンスで新たな空きプレースホルダ(すなわち、文書100中の少なくとも1つの残りのプレースホルダ)に挿入される。基準画像が挿入されるプレースホルダ205は、例えば、文書100の設計者により事前に基準画像用として規定されてもよい。
【0088】
あるいは、以下に説明するように、一実現例において、方法は、ステップ511の前にステップ510を実行する(細線により示される通り)。
【0089】
セクション200が完成するまで、方法500は繰り返されてもよい。あるいは、例えば、ユーザにより撮像装置801でASSISTモードが無効化されるまで、方法500は繰り返されてもよい。
【0090】
次に、図6を参照して、推奨データを判定する方法600を説明する。方法600は、コンピュータモジュール901のハードディスクドライブ910に常駐し且つプロセッサ905により実行が制御されるソフトウェアアプリケーションプログラム933の1つ以上のソフトウェアコードモジュールとして実現されてもよい。上述のように、解析を実行するソフトウェアアプリケーションプログラム933のコードモジュールは、図3に示されるような解析エンジン305を形成してもよい。あるいは、方法600の1つ以上のステップは、記憶モジュール809の中に常駐し且つプロセッサ805により実行が制御されるソフトウェアアプリケーションプログラム833の1つ以上のソフトウェアコードモジュールとして実現されてもよい。
【0091】
方法600は、撮像装置801へ通信される推奨データを判定する。方法600を実行する前提条件は、基準画像がステップ503で撮像された後にステップ511で文書100に挿入されていることである。従って、方法600が最初に実行される場合、推奨データは、ステップ503で撮像された画像がステップ504で基準画像として設定されたのに続いて方法500のステップ508で撮像される画像に対して判定される。詳細には、ステップ503で撮像された基準画像の画素データ及びメタデータがステップ509でサーバコンピュータモジュール901にアップロードされ、プロセッサ905がその画素データ及びメタデータを受信した時点で、方法600はプロセッサ905により実行される。更に、方法500のその後の実行中に、ステップ508で撮像された画像の画素データ及びメタデータがステップ509でサーバコンピュータモジュール901にアップロードされ、プロセッサ905がその画素データ及びメタデータを受信するたびに、方法600はプロセッサ905により更に実行される。
【0092】
説明をわかりやすくするため、ステップ508で撮像される画像(すなわち、ステップ503で撮像され且つステップ504で基準画像として設定された画像に続く画像)は、以下の説明中、「後続画像」と呼ばれる。
【0093】
方法600は、画像撮像装置801を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を判定するステップをプロセッサ905が実行するステップ601で開始される。以下に詳細に説明するように、目標特性は、基準画像の特性及び文書100中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定される。通常、少なくとも1つの残りのプレースホルダは、文書100中の次の空きプレースホルダである。少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性は、その少なくとも1つの残りのプレースホルダに割り当てられ且つ図2Bを参照して上述したような文書100のプレースホルダ間の特別な関係の強さを規定する重み付きパラメータ値を含む。
【0094】
詳細には、ステップ601において、プロセッサ905は、現在のセクション200の基準画像(すなわち、ステップ503で撮像され且つステップ509でアップロードされる前にステップ504で基準画像として設定された画像)からメタデータを検索する。メタデータは、1)撮像装置801により生成された交換可能な画像ファイル(EXIF)データ、2)タグ及び注釈などのユーザ生成データ、並びに3)認識済みの顔などの撮像後メタデータを含んでもよい。基準画像と関連するメタデータは、方法500のステップ503で基準画像を撮像するために使用された1組の撮像設定(すなわち、第1組の撮像設定)を更に含んでもよい。従って、基準画像を撮像するために使用された1組の撮像設定は、基準画像と関連するメタデータに記憶されてもよい。
【0095】
基準画像のメタデータは、ステップ601において、基準画像が記憶されているサーバコンピュータモジュール901のハードディスクドライブ910又はメモリ906から検索されてもよい。ステップ601で、プロセッサ905は、検索されたメタデータを更に解析する。メタデータの解析から、プロセッサ905は類似度パラメータを判定する。
【0096】
ステップ601で判定される類似度パラメータは、画像の特性に基づいて画像が類似しているか否かを判定するためにサーバコンピュータモジュール901がどのように構成されているかによって異なる形態をとる。例えばプロセッサ905は、基準画像と後続画像との間の色変化特性に基づいて後続画像が基準画像に類似すると判定してもよい。この場合、類似度パラメータは、色変化の閾値量を表す値であってもよい。
【0097】
別の例において、基準画像で認識される顔などの顔認識特性を判定するために、ステップ601において顔認識が基準画像に適用されてもよい。この場合、類似度パラメータは、基準画像で認識される顔の数を表す値であってもよい。
【0098】
別の例として、プロセッサ905は、基準画像が撮像された場所などの場所特性に基づいて後続画像が基準画像に類似することを判定してもよい。この場合、類似度パラメータは、全地球測位システム(GPS)デバイスにより生成されたジオロケーション座標であってもよい。
【0099】
方法600において使用される類似度パラメータは、順序尺度を使用して特定のパラメータが比較されるように構成されてもよい。例えば、色変化は色ヒストグラムに基づいて判定されてもよく、認識済みの顔は顔認識アルゴリズムを使用して判定されてもよい。更に場所は、上述のように全地球測位システム(GPS)デバイスにより生成されたジオロケーション座標に基づいて判定されてもよい。
【0100】
更にステップ601において、プロセッサ905は、文書100に対応する文書テンプレートについて規定された重み付きパラメータ値を検索する。プロセッサ905は、文書テンプレートデータベース302から重み付きパラメータ値を検索する。重み付きパラメータ値は、先に図2bを参照して上述したように基準画像に対して判定される。
【0101】
次のステップ602において、プロセッサ905は、ステップ601で判定された目標特性に基づいて画像撮像装置801の1組の撮像設定を判定するステップを実行する。方法600が最初に実行される場合、ステップ602で判定される1組の撮像設定は、ステップ502で画像を撮像するために使用された第1組の撮像設定に続く第2組の撮像設定である。その後に方法600が実行される場合、ステップ602で判定される1組の撮像設定は、ステップ508で画像を撮像するために使用された先の組の撮像設定に続く第3組又は第4組以降の撮像設定である。
【0102】
詳細には、ステップ602において、撮像装置801の推奨データ(すなわち、推奨撮像設定を規定する)を判定するために、先に判定された類似度パラメータと組み合わせて指定プレースホルダ(例えば、101)の重み付き値が使用される。本発明の例において、指定プレースホルダは、方法500のステップ510で基準画像が文書100に挿入された後の文書100中の次の空きプレースホルダである。更に本発明の例において、ステップ603で判定される推奨データは、指定プレースホルダに挿入されるべき後続画像を撮像するために撮像装置801を設定すべき方法を推奨する(すなわち、ステップ508と同様)。
【0103】
ステップ603において、プロセッサ905は、ステップ602で判定された第2組の撮像設定(又は第3組/第4組以降の撮像設定)を規定する推奨データを画像撮像装置801へ通信するステップを実行する。推奨データは、第2組の撮像設定に従って後続画像を撮像するように撮像装置801を有効化するために撮像装置801へ通信される。推奨データにより規定される設定は、図4と同様にディスプレイ814のテキストボックス(例えば、403)に表示される前に内部記憶モジュール809に記憶されてもよい。
【0104】
一実現形態において、指定プレースホルダの重み付きパラメータ値は、撮像され且つ指定プレースホルダに挿入されるべき後続画像と基準画像との類似を保証するための推奨設定を規定する。例えば、指定プレースホルダと基準画像プレースホルダ205との間の最強の関係及び最高の類似度を示すために、1から5までの順序尺度が使用されてもよい。尚、5は最大の重み付き値を表す。この場合、5の重み付き値を有するプレースホルダは、撮像され且つ指定プレースホルダに挿入されるべき後続画像に基準画像で認識されたすべての顔が現れるべきであることを指定する。
【0105】
更に推奨データは、基準画像と撮像されるべき後続画像との間の色変化が最大閾値を超えてはならないことを規定してもよい。色変化を維持するために、基準画像を撮像するために使用されたある特定の装置設定が次の画像に対しても維持されるべきである。例えば、基準画像を撮像するために使用されたホワイトバランス設定は、後続画像の撮像に際しても同一のまま維持されるべきである。更に、色変化を維持するために、基準画像を撮像するために使用されたフラッシュ設定は、後続画像の撮像に際しても維持されるべきである。撮像装置801の画像処理及び機能(すなわち、本発明の例においてはサーバコンピュータモジュール901のハードディスクドライブ910に記憶された画像処理及び能力)の知識を利用できるのであれば、撮像されるべき後続画像で所望の効果を得るために必要とされる撮像設定の組み合わせが判定されてもよい。
【0106】
上述の順序尺度を使用すると、指定プレースホルダの4の重み付き値は、撮像され且つ指定プレースホルダに挿入されるべき後続画像と基準画像との画像類似度のより小さい閾値を示す。この場合、方法600に従って判定される推奨データは、被写体を撮像するために使用されるべき装置設定に対してより拘束力を持たない。1つの構成において、4の重み付き値を有するプレースホルダは、そのプレースホルダに挿入されるべき画像の中に基準画像で認識された顔のうち少なくとも1つが現れているべきであることを指定する。更に色変化は、5の重み付き値に対して指定される値より高い最大閾値を有してもよい。
【0107】
重み付き値と重み付き値ごとの必要条件を指定する1組の規則との間のコードマッピングを含むルックアップテーブルがサーバコンピュータモジュール901のメモリ906に記憶されてもよい。ルックアップテーブルは、撮像装置801へ送信され且つ撮像装置801のメモリ809に記憶されてもよい。方法600に従ってサーバコンピュータモジュール901により作成される推奨データは、ルックアップテーブル中の各重み付き値の必要条件を満たす条件を記述する。上述の例では、5の重み付き値は、同一の重み付き値を有するプレースホルダにおいて基準画像で認識されたすべての顔が現れていなければならないという規則を含んでもよい。この場合、推奨データは、基準画像中の認識済み顔群から構成される。
【0108】
色変化の場合、要求される閾値(規則の中で示される)に対して撮像装置801が動的に類似度を判定できるように、推奨データは、基準画像を撮像するために使用されたISO設定並びに基準画像の色ヒストグラムを含んでもよい。撮像装置801の画像処理及び能力に関して利用可能な情報を使用することにより、解析エンジン305は、撮像装置801でフラッシュを使用すること、ホワイトバランス設定を変更すること及びISOレベルを変更することにより導入される変化の許容レベルを判定してもよい。そのような情報は、当初の推奨設定(例えば、ISOレベル)が不適切である場合に類似度条件を満たすように設定を変更するために撮像装置801により使用されてもよい。
【0109】
更に別の実現形態において、基準画像と撮像されるべき後続画像との類似度は、そのような類似度を規定するために使用できるすべての属性(例えば、色変化、認識済みの顔及び場所)を考慮した累積スコアに基づいてもよい。この場合、2つの画像間の所望の関係の強さを得るための判定済み最小許容スコアを少なくとも実現する装置設定の種々の組み合わせを判定するアルゴリズムが使用されてもよい。例えば、上記の例のルックアップテーブルは、対応するスコアを含む1組の規則として実現されてもよい。この場合、基準画像から認識された各顔が後続画像で検出されると、関係の強さは一定量だけ増分される。この一定量は、基準画像中で認識された顔の総数と釣り合う必要がある。色変化の場合、関係の強さに加算されるスコアは、変化の大きさに反比例するように増加する。そのような関係の強さの判定方法を利用することによって、撮像装置801は、撮像装置801のライブビュー画像を通してスコアを計算することにより更に動的に推奨データを示唆してもよい。撮像装置801は、上記の1組の規則から、目標関係の強さに適合するために必要とされる量だけスコアを増加させることが可能であると考えられるいくつかの動作を更に示唆してもよい。
【0110】
次に、例として方法500及び600を更に詳細に説明する。詳細には、一例において、方法500に従って基準画像が撮像され且つ基準画像プレースホルダ205の文書100に挿入されてもよい。ステップ601において、基準画像に顔認識が適用されてもよく、その結果、基準画像の中で6つの顔が認識される。次にプロセッサ905は、推奨データを計算するための次の空きプレースホルダ(例えば、204)が4の重み付き値を有すると判定してもよい。後続画像が4の重み付き値を実現することを保証するために、少なくとも4の重み付き値の画像を生成する撮像設定推奨データと被写体推奨データとの組み合わせを判定するアルゴリズムが使用されてもよい。そのようなアルゴリズムは、類似度を評価するための所定の尺度パラメータに基づいてもよい。例えば、3の重み付き尺度を実現するために、後続画像は、基準画像中に存在する少なくとも1つの認識済みの顔を含むことを要求されてもよい。重み付き値を4に増加させるために、例えば後続画像の色比率は、40%を超えないことを要求されてもよい。
【0111】
上記の例について説明を続けると、基準画像メタデータから検索された撮像設定は、フラッシュが使用されなかったこと、ホワイトバランスが「曇天」に設定されたこと、IS0設定が400であったこと及びメータリングモードが「Evaluative(評価)」に設定されたことを示してもよい。色比率に要求される条件に基づいて、アルゴリズムは、基準画像の同一のフラッシュ設定、ホワイトバランス及びISOを利用することにより、得られる色比率が40%を超えないことを判定してもよい。従って、撮像設定及び認識済みの顔は撮像装置801に返信され且つビデオディスプレイ814に表示される。ユーザが撮像装置801の被写体(例えば、顔)を指示した場合、撮像装置801は、方法600に従って判定された被写体推奨データを検索し(リアルタイムで)且つ提案された画像404のフレーム構図を提供する。この場合、撮像装置801は、基準画像の顔群に属する少なくとも1つの顔を認識しており且つ認識された顔を示唆されたフレーム構図に含む。
【0112】
一実現形態において、ステップ510(細線により示される)で、プロセッサ805は、サーバコンピュータモジュール901のプロセッサ905から解析データを要求してもよい。この場合、プロセッサ805からの要求を受信すると、サーバコンピュータモジュール901のプロセッサ905は、ステップ508で撮像された後続画像を解析するステップを実行する。後続画像を文書100の文書テンプレートにより規定される順序で次の空きプレースホルダ(例えば、201)に挿入すべきか又は文書100の別のプレースホルダ(例えば、204)に挿入すべきかを判定するために、後続画像は解析される。詳細には、プロセッサ905は、後続画像と関連するメタデータ(すなわち、EXIFデータ、タグ、注釈、認識済みの顔)を解析し且つ後続画像メタデータを基準画像のメタデータと比較してもよい。比較の結果は、基準画像と後続画像との関係を示す関係値であってもよい。判定された関係値は、画像撮像装置801へ返信され且つ記憶モジュール809に記憶されてもよい。従って、上述のようなステップ511において、撮像画像が基準画像に対して先に挿入された画像より強い関係を有する(例えば、より大きい関係値により表される)とプロセッサ805により判定された場合、撮像装置801のプロセッサ805は、画像を文書200のプレースホルダの中にレイアウトし直してもよい。次に後続画像は、ステップ511において、次の空き画像プレースホルダではなく文書100の別のプレースホルダに挿入されてもよい。
【0113】
図7は、複数のユーザが1つの文書を編集している別の例におけるシステム300を示す。図7の例において、各々が独自の画像撮像装置801及び701を有する少なくとも2人のユーザが通信網820に接続される。撮像装置701は、上述の撮像装置801に類似する構成を有する。
【0114】
例の説明を続けると、撮像装置801を使用する第1のユーザは、システム300において上述の文書100と同様に文書700を作成し且つ文書700が作成されたことを画像撮像装置701のユーザ(すなわち、第2のユーザ)に通知する。この通知は、撮像装置801から撮像装置701へ送信されるテキストメッセージの形態であってもよい。通知は、文書100の編集及び完成に関与するセッションに参加することを第2のユーザに要求してもよい。あるいは、撮像装置701を使用する第2のユーザがセッションに参加することを要求してもよい。
【0115】
文書700は、文書100と同様であり且つ文書テンプレートサーバ302に常駐する文書テンプレートから取り出される。この後、文書700は文書サーバデータベース303に記憶される。文書700の文書インスタンスは、第1のユーザ及び第2のユーザによるプレビューのために撮像装置801及び撮像装置701の双方へそれぞれ送信される。撮像装置701及び801へ送信された文書インスタンスに対する修正は、文書サーバデータベース303に記憶されている文書700とすべて同期される。複数のユーザが1つの文書700を編集しているので、システム300は、共有アクセスの結果として完全性を確保するように構成される。例えば第1のユーザは、第2のユーザが文書700の同一のセクションを編集するのを回避するために、文書700に対して変更を実行する前に、撮像装置801のユーザ入力デバイス813を使用して、文書700の編集すべきセクションをロックしてもよい。
【0116】
図7の例の説明を続けると、第1のユーザは、ステップ503において画像撮像装置801で画像を撮像し、文書100の文書インスタンスをホストするサーバコンピュータモジュール901に撮像画像の画素データ及びメタデータがアップロードされる。撮像画像の画素データ及びメタデータは、サーバコンピュータモジュール901のメモリ906に記憶されてもよい。撮像画像を受信したサーバコンピュータモジュール901は、記憶されている文書100の文書インスタンス702を文書テンプレートサーバ302から検索する。
【0117】
第1のユーザにより撮像された画像を文書100中のどの場所に挿入すべきかを判定するために、サーバコンピュータモジュール901は、方法600に従って基準画像及び次の空き(又は利用可能)プレースホルダの解析を実行する。上述のように、方法600を実現するソフトウェアアプリケーションプログラム933のコードモジュールは、図7に示されるように解析エンジン305と呼ばれてもよい。サーバコンピュータモジュール901のプロセッサ905は、文書100中のプレースホルダ(例えば、101)が空いていないことを第1のユーザ及び第2のユーザにそれぞれ通知するための通知を各撮像装置801及び701へ送信する。各撮像装置801及び701は、新たに挿入された画像を含めて、文書100のプレビューを各撮像装置801及び701に更に表示してもよい。第1のユーザにより撮像された基準画像の解析に基づいて、サーバコンピュータモジュール901は、撮像装置801及び701へ送信されるべき推奨データを判定する。例えば推奨データは、テキストボックス403の形態で撮像装置801及び701に表示されてもよい。推奨データは、文書100中の次の空きプレースホルダに対応する後続画像を撮像するための撮像装置801及び701の撮像設定を推奨する。
【0118】
2つの撮像装置801及び701は、異なる種類及び/又は構成であってもよい。この場合、複数組の撮像設定が判定されてもよい。詳細には、撮像装置801に対して1組の撮像設定が判定され且つ撮像装置701に対して別の1組の撮像設定が判定されてもよい。複数の撮像設定は同一の組の推奨データ又は異なる組の推奨データにより表されてもよい。更に、複数組の撮像設定のうち1組の撮像設定に従って撮像された画像がプロセッサ905により受信された(ステップ509)場合、プロセッサ905は、通信網820に接続された画像撮像装置(例えば、701、801)のうち1つ以上の装置へその1組の撮像設定に関する情報を通信するステップを実行してもよい。例えば、複数組の撮像設定のうち1組の撮像設定に従って撮像装置801により撮像された画像がプロセッサ905により受信された(ステップ509)場合、プロセッサ905は、撮像装置801により使用された1組の撮像設定に関する情報を通信網820に接続された同様の画像撮像装置へ通信するステップを実行してもよい。そのような情報を同様の画像撮像装置へ通信することにより、同様の画像撮像装置は、撮像装置801により使用された撮像設定に従って画像を撮像できる。
【0119】
一実現形態において、例えば、文書100の編集中にロック中のプレースホルダに他のユーザが撮像画像を挿入するのを防止するために、文書100中の1つの空きプレースホルダ(例えば、101)が、編集のために、ユーザ入力デバイス816を使用してユーザにより選択され且つロックされてもよい。
【産業上の適用可能性】
【0120】
上述の構成は、コンピュータ業界及びデータ処理業界、特に画像処理に適用可能である。
【0121】
以上、本発明のいくつかの実現例のみを説明したが、本発明の趣旨の範囲から逸脱せずに変形及び/又は変更を実施可能であり、上述の実現例は単なる例示であって、本発明を限定しない。
【0122】
本明細書に関して、「備える」という用語は、「主に含むが、単独で必要ではない」又は「有する」又は「含む」ことを意味し、「〜のみから構成される」という意味ではない。また、「備える」の語形変化は、それに対応して意味の変化を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定する方法であって、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された第1の画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信することと、
前記基準画像を文書のプレースホルダに挿入することと、
第2の画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を前記基準画像の特性及び前記文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定することと、
前記判定された目標特性に基づいて前記第2の画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定することと、
前記第2組の撮像設定に従って前記第2の画像撮像装置に前記後続画像を撮像させるために前記第2組の撮像設定を前記第2の画像撮像装置へ通信することと、
前記文書のプレースホルダに前記後続画像を設定することと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記基準画像が挿入される前記プレースホルダは、前記基準画像に対して事前に定義されてもよいことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記基準画像の前記特性は、前記画像に適用される顔認識を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
プレースホルダの前記特性は事前に定義されてもよいことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記第1組の撮像設定は前記基準画像と関連するメタデータに記憶されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性は、前記文書のプレースホルダ間の特別な関係の強さを定義するパラメータ値を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記第2組の撮像設定に従って撮像された前記後続画像を受信し且つ前記少なくとも1つの残りのプレースホルダに挿入することを更に備えることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
複数組の撮像設定が判定されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記複数組の撮像設定のうち1組の撮像設定による画像が受信された場合、前記受信された画像の前記撮像設定に従って前記第2の画像撮像装置に画像を撮像させるために前記1組の撮像設定に関する情報を前記第2の画像撮像装置へ通信することを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記第2の画像撮像装置は、前記第2組の撮像設定に従って少なくとも前記第2の画像を撮像するように自動的に構成されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項11】
少なくとも2つの画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定する装置であって、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された第1の画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信する手段と、
前記基準画像を文書のプレースホルダに挿入する手段と、
第2の画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を前記基準画像の特性及び前記文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定する手段と、
前記判定された目標特性に基づいて前記第2の画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定する手段と、
前記第2組の撮像設定に従って前記第2の画像撮像装置に前記後続画像を撮像させるために前記第2組の撮像設定を前記第2の画像撮像装置へ通信する手段と、
前記文書のプレースホルダに前記後続画像を設定する手段と
を備えることを特徴とする装置。
【請求項12】
少なくとも2つの画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定するシステムであって、
データ及びコンピュータプログラムを記憶するメモリと、
前記メモリに結合され、前記コンピュータプログラムを実行するプロセッサと、
を備え、前記コンピュータプログラムは、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された第1の画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信するための命令と、
前記基準画像を文書のプレースホルダに挿入するための命令と、
第2の画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を前記基準画像の特性及び前記文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定するための命令と、
前記判定された目標特性に基づいて前記第2の画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定するための命令と、
前記第2組の撮像設定に従って前記第2の画像撮像装置に前記後続画像を撮像させるために前記第2組の撮像設定を前記第2の画像撮像装置へ通信するための命令と、
前記文書のプレースホルダに前記後続画像を設定するための命令と
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項13】
少なくとも2つの画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定するためのコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読媒体であって、前記プログラムは、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された第1の画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信するためのコードと、
前記基準画像を文書のプレースホルダに挿入するためのコードと、
第2の画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を前記基準画像の特性及び前記文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定するためのコードと、
前記判定された目標特性に基づいて前記第2の画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定するためのコードと、
前記第2組の撮像設定に従って前記第2の画像撮像装置に前記後続画像を撮像させるために前記第2組の撮像設定を前記第2の画像撮像装置へ通信するためのコードと、
前記文書のプレースホルダに前記後続画像を設定するためのコードと
を含むことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項14】
画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定する方法であって、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信することと、
前記基準画像を文書のプレースホルダに挿入することと、
前記画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を前記基準画像の特性及び前記文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定することと、
前記判定された目標特性に基づいて前記画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定することと、
前記第2組の撮像設定に従って前記画像撮像装置に前記後続画像を撮像させるために前記第2組の撮像設定を前記画像撮像装置へ通信することと、
前記文書のプレースホルダに前記後続画像を設定することと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項15】
画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定する装置であって、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信する手段と、
前記基準画像を文書のプレースホルダに挿入する手段と、
前記画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を前記基準画像の特性及び前記文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定する手段と、
前記判定された目標特性に基づいて前記第2の画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定する手段と、
前記第2組の撮像設定に従って前記画像撮像装置に前記後続画像を撮像させるために前記第2組の撮像設定を前記画像撮像装置へ通信する手段と、
前記文書のプレースホルダに前記後続画像を設定する手段と
を備えることを特徴とする装置。
【請求項16】
画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定するシステムであって、
データ及びコンピュータプログラムを記憶するメモリと、
前記メモリに結合され、前記コンピュータプログラムを実行するプロセッサと、
を備え、前記コンピュータプログラムは、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信するための命令と、
前記基準画像を文書のプレースホルダに挿入するための命令と、
前記画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を前記基準画像の特性及び前記文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定するための命令と、
前記判定された目標特性に基づいて前記画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定するための命令と、
前記第2組の撮像設定に従って前記画像撮像装置に前記後続画像を撮像させるために前記第2組の撮像設定を前記画像撮像装置へ通信するための命令と、
前記文書のプレースホルダに前記後続画像を設定するための命令と
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項17】
画像撮像装置により画像が撮像される時に文書のプレースホルダにデータを設定するためのコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読媒体であって、前記プログラムは、
第1組の撮像設定に従って動作するように構成された画像撮像装置を使用して撮像された基準画像を受信するためのコードと、
前記基準画像を文書のプレースホルダに挿入するためのコードと、
前記画像撮像装置を使用して撮像されるべき後続画像の目標特性を前記基準画像の特性及び前記文書中の少なくとも1つの残りのプレースホルダの特性に基づいて判定するためのコードと、
前記判定された目標特性に基づいて前記画像撮像装置の第2組の撮像設定を判定するためのコードと、
前記第2組の撮像設定に従って前記画像撮像装置に前記後続画像を撮像させるために前記第2組の撮像設定を前記画像撮像装置へ通信するためのコードと、
前記文書のプレースホルダに前記後続画像を設定するためのコードと
を含むことを特徴とするコンピュータ可読媒体。

【図4】
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【図6】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図5】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−129986(P2012−129986A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−251912(P2011−251912)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】